JP6808765B2 - 高速炉の制御棒案内管 - Google Patents

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Description

本発明は、高速炉の制御棒案内管に関する。
高速炉の原子炉容器内には、燃料集合体に加えて、高速炉の出力を制御する制御棒が格納されている。この制御棒は、案内管内に収容されており、高速炉の通常運転時には案内管内に流入する冷却材によって冷却される。
高速炉において、炉心の損傷が発生するおそれがある。炉心が損傷した場合には、燃料集合体の溶融燃料の再臨界を防止する観点から、溶融燃料を案内管を経由して原子炉容器内のデブリコアキャッチャーに排出させることが提案されている(下記の特許文献1参照)。
特開2016−125837号公報
特許文献1に記載の高速炉において、通常運転時には冷却材が案内管の下端の開口から流路部を介して流入する(下流入方式)一方で、炉心損傷時には溶融燃料が案内管内のダッシュポットの薄肉部を溶断することで溶融燃料が前記流路部を介して前記開口から排出される。上記の高速炉においては、ダッシュポットの下方の流路部が、冷却材及び溶融燃料の通路を兼ねている。
ところで、高速炉の原子炉容器の構造によっては、冷却材が案内管の外周面から流入する方式(横流入方式)を採用するケースが想定される。この場合、冷却材の流入口及び溶融燃料の排出口を兼ねる開口を案内管の外周面に変更すると、冷却材の案内管内への流入は可能であるが、溶融燃料を前記開口から適切に排出させることができない。
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、冷却材の様々な流入方式に対応しつつ溶融燃料を適切に排出できる制御棒案内管を提供することを目的とする。
本発明の一の態様においては、高速炉の制御棒が収容される第1管部と、前記第1管部の下方に設けられ、前記第1管部と連通している第2管部と、前記第2管部に設けられ、流入口から流入した冷却材が前記第1管部へ向かって流れる冷却材流路部と、前記第2管部に前記冷却材流路部とは別に設けられ、前記第2管部の端部開口と繋がっている空洞部と、前記空洞部内に設けられ、前記空洞部を塞いでいる仕切り部と、前記仕切り部に形成され、前記空洞部の前記仕切り部よりも上方に流入した溶融燃料の熱により溶断可能な薄肉部と、を備える、高速炉の制御棒案内管を提供する。
また、前記制御棒案内管は、前記第2管部の外形を成す外筒と、前記外筒の内側に設けられた内筒と、を更に備え、前記冷却材流路部は、前記内筒と前記外筒に挟まれた空間部であり、前記空洞部は、前記内筒に囲まれた空間部であることとしてもよい。
また、前記外筒の外周面に、前記冷却材が前記冷却材流路部に流入する流入口が形成されていることとしてもよい。
また、前記第2管部は、前記内筒の端部と前記外筒の端部とを連結している端部連結部を有し、前記端部連結部に、前記冷却材が前記冷却材流路部に流入する流入口が形成されていることとしてもよい。
また、前記仕切り部は、前記内筒の壁に連結されており、前記薄肉部は、前記仕切り部の前記壁との連結位置よりも下方に位置していることとしてもよい。
また、前記仕切り部は、円形平板状の底板部と、前記底板部の外縁から上方へ延出して前記内筒の壁と連結している連結部と、を有し、前記薄肉部は、前記連結部において前記壁との連結位置よりも下方に形成されていることとしてもよい。
また、前記空洞部の前記仕切り部より上方の領域は、前記第1管部と連通しており、前記連結部において前記薄肉部よりも上方に、前記冷却材流路部と前記空洞部を連通する連通口が形成されていることとしてもよい。
また、前記冷却材流路部の圧力は、前記空洞部における前記仕切り部よりも下方の領域の圧力よりも高いこととしてもよい。
また、前記連結部は、円周方向に沿って切れ込みが形成された切れ込み部を有し、前記薄肉部は、前記切れ込み部の底部であることとしてもよい。
本発明によれば、冷却材の様々な流入方式に対応しつつ溶融燃料を適切に排出できるという効果を奏する。
本発明の一の実施形態に係る高速炉の炉心1の概略構成を説明するための模式図である。 制御棒集合体4の構成を説明するための模式図である。 案内管10の詳細構成を説明するための模式図である。 図3の部分Aの拡大図である。 図4のI−I断面図である。 溶融燃料が案内管10内に侵入する様子を説明するための模式図である。 薄肉部56が溶断された後の溶融燃料の流れを説明するための模式図である。 案内管10の第1変形例を説明するための模式図である。 案内管10の第2変形例を説明するための模式図である。
<高速炉の概略構成>
本発明の一の実施形態に係る高速炉の概略構成について、図1及び図2を参照しながら説明する。
図1は、一の実施形態に係る高速炉の炉心1の概略構成を説明するための模式図である。高速炉は、例えば、ウランやプルトニウム等を燃料として核分裂連鎖反応を制御しながら持続させて、エネルギーを取り出す。高速炉の原子炉容器内の中心部分には、核分裂連鎖反応が起こる炉心1が設けられており、高速炉の炉心1は、図1に示すように、燃料集合体3と、制御棒集合体4と有する。なお、図1では、説明の便宜上、制御棒集合体4が黒塗りの六角形で示されている。
高速炉の炉心1では、複数の燃料集合体3及び制御棒集合体4が、図1に示すように規則正しく配列されている。制御棒集合体4は、複数の燃料集合体3に対して所定の割合で配置されている。
燃料集合体3は、複数の燃料棒を束ねた燃料体である。個々の燃料棒は、ペレット状の燃料を管内に収容している。炉心1内には、図1に示すように、複数の燃料集合体3が整列されている。
制御棒集合体4は、高速炉の出力を制御するためのものである。制御棒集合体4は、図1に示すように複数の燃料集合体3の間に配置されており、少なくとも1つの燃料集合体3に隣接している。複数の制御棒集合体4の構成は同様であるので、以下では図2を参照して、一の制御棒集合体4の構成を説明する。
図2は、制御棒集合体4の構成を説明するための模式図である。制御棒集合体4は、図2に示すように、制御棒5と、案内管10とを含む。
制御棒5は、例えば、炉心1に出し入れされることで、核分裂を制御する。
案内管10は、筒状に形成されており、制御棒5を収容する制御棒案内管である。案内管10は、軸方向が鉛直方向に沿うように設けられている。案内管10は、制御棒5が昇降される際に制御棒5を案内する機能を有する。案内管10は、高速炉の原子炉容器内に設けられた接続管7に連結されている。接続管7は、例えば円筒形状であり、高速炉の原子炉容器の支持部材8a、8bによって支持されている。案内管10は、下端12にて接続管7の上端と嵌合している。接続管7の下方(例えば、高速炉の原子炉容器の底部)には、冷却部9が設けられている。冷却部9は、例えば図1に示す複数の制御棒集合体4の下方に位置しているデブリコアキャッチャーである。
高速炉の通常運転時には、案内管10内に冷却材が流入し、当該冷却材によって制御棒5が冷却される。冷却材は、例えばポンプによって高速炉の原子炉容器内に送り込まれている。高速炉の原子炉容器内に送り込まれた冷却材は、案内管10に形成された流入口13から流入する。案内管10に流入した冷却材は、案内管10の上部の流出口14から流出する。冷却材は、一例として液体金属ナトリウムであるが、これに限定されない。なお、ポンプによって冷却材を案内管10内に送り込むために、図2の案内管10の流入口13の周辺は高圧領域となっている。一方で、接続管7の内部は低圧領域となっている。
本実施形態の案内管10は、様々な構造の高速炉に格納可能である。例えば、案内管10は、中間熱交換器及びポンプを高速炉の原子炉容器内に収容したタンク型高速炉や、中間熱交換器及びポンプを原子炉容器外に設けたループ型高速炉に格納されうる。なお、高速炉の構造によっては、案内管10に冷却材を流入させる方式が異なりうる。例えば、案内管10の外周面から冷却材を流入させる方式(横流入方式と呼ぶ)や、案内管10の下端面から冷却材を流入させる方式(下流入方式と呼ぶ)が採用されうる。
高速炉においては、炉心損傷事故が発生するおそれがある。そこで、本実施形態では、炉心損傷事故が発生した場合には、燃料集合体3の溶融燃料を制御棒集合体4の案内管10に侵入させた後に、案内管10から溶融燃料を排出させる。排出された溶融燃料は、接続管7を通過した後に冷却部9において冷却される。これにより、溶融燃料が高速炉の原子炉容器を溶かして外部に漏れることを防止する。
また、本実施形態では、詳細は後述するが、案内管10内において冷却材が流れる流路と溶融燃料を排出させる通路とを独立させるように、例えば案内管10が二重管構造(外筒及び内筒)となっている。これにより、冷却材の様々な流入方式に対応しつつ、炉心損傷時には燃料集合体3の溶融燃料を適切に排出できる。
<案内管10の詳細構成>
案内管10の詳細構成について、図3〜図5を参照しながら説明する。
図3は、案内管10の詳細構成を説明するための模式図である。図4は、図3の部分Aの拡大図である。図5は、図4のI−I断面図である。なお、図3では、冷却材の流れが破線の矢印で示されている。
案内管10は、筒状に形成されている。案内管10の軸方向一端(下端12)には、溶融燃料を排出できるように開口12aが形成されている。案内管10は、図3に示すように、外筒20と、内筒24と、第1管部30と、第2管部40と、冷却材流路部42と、空洞部44と、仕切り部50とを有する。
外筒20は、案内管10の外形を成している円筒である。外筒20は、金属材料(例えばステンレス鋼)から成る。外筒20の厚さは一定ではなく、厚さが小さい部分(外筒20の上側の部分)と、厚さが大きい部分(外筒20の下側の部分)とがある。外筒20の外周面には、冷却材が流入する流入口13が形成されている。流入口13は、外筒20の外周面において、周方向に所定間隔で複数形成されている。
内筒24は、外筒20内に設けられた円筒である。すなわち、案内管10の下部は、二重管構成となっている。内筒24は、外筒20と同じ金属材料から成る。内筒24は、外筒20の軸方向一端(下端)側の部分に設けられている。内筒24は、一端側開口25aと、フランジ部25cとを有する。
一端側開口25aは、内筒24の軸方向一端(下端)にて開口となっている部分である。フランジ部25cは、内筒24の下端から半径方向に曲げられた部分であり、外筒20に例えば溶接によって接合されている。
第1管部30は、図3に示すように案内管10の上側の部分である。第1管部30は、制御棒5を収容する空間を成している収容部32を有する。収容部32には冷却材が流入し、当該冷却材によって制御棒5が冷却される。第1管部30は、案内管10において外筒20の上側の部分によって形成された部分である。なお、燃料集合体3の燃料棒は、概ね第1管部30の高さに位置している。
第2管部40は、図3に示すように案内管10の下側の部分である。第2管部40は、第1管部30(収容部32)と連通するように第1管部30の下方に設けられている。第2管部40の内径は、第1管部30の内径よりも小さい。第2管部40は、案内管10において外筒20及び内筒24によって形成された部分である。すなわち、第2管部40は、第1管部30とは異なり、二重管構成となっている。
冷却材流路部42は、図3に示すように第2管部40内に設けられており、図3に示すように冷却材が流れる通路である。冷却材流路部42は、流入口13から流入した冷却材を第1管部30(収容部32)へ向かわせるように、形成されている。冷却材流路部42は、外筒20と内筒24に挟まれた空間部である。
空洞部44は、図3に示すように、第2管部40内に冷却材流路部42とは別に設けられている。空洞部44は、炉心損傷時に、案内管10の収容部32に侵入した溶融燃料を排出させる通路となる。すなわち、本実施形態では、冷却材が流れる通路(冷却材流路部42)と溶融燃料を排出させる通路(空洞部44)とが、独立している。空洞部44は、ここでは内筒24に囲まれた空間部である。空洞部44は、第2管部40の端部開口である開口12a(すなわち、内筒24の一端側開口25a)と繋がっている。このため、溶融燃料は、開口12aから排出される。
仕切り部50は、図3に示すように、空洞部44(すなわち内筒24)内に設けられている。仕切り部50は、内筒24の壁に連結されており、空洞部44を塞いでいる。具体的には、仕切り部50は、図4に示すように、空洞部44の上端から所定距離だけ中央側の部分を塞いでいる。これにより、空洞部44は、仕切り部50によって2つの領域(すなわち、上領域44aと下領域44b)に仕切られている。上領域44aは、仕切り部50より上方の領域であり、下領域44bは、仕切り部50より下方の領域である。そして、上領域44aは、図4に示すように、第1管部30(具体的には、第1管部30内の収容部32)と連通している。
案内管10内において、冷却材流路部42の圧力は、空洞部44における仕切り部50よりも下方の下領域44bの圧力よりも高くなっている。また、収容部32の圧力は、冷却材流路部42の圧力より低いが、下領域44bの圧力より大きい。このような圧力関係において、仕切り部50は、冷却材流路部42を流れてきた冷却材が下領域44bに向かうことを規制する。これにより、冷却材が、図4に示す上領域44aを経由して収容部32へ向かい(図3参照)、制御棒5を適切に冷却できる。
仕切り部50は、図4に示すように、U字状の断面形状を有する。仕切り部50は、内筒24と同じ金属材料(ステンレス鋼)から成り、ここでは内筒24と接合されている。また、仕切り部50の一部は、炉心損傷時に溶融燃料により溶断可能である。仕切り部50は、図4に示すように、底板部52と、周壁部54と、薄肉部56と、連通口58と、係合部59とを有する。
底板部52は、円形平板状に形成されている。底板部52の直径は、内筒24の内径よりも小さい。底板部52の厚さは、例えば上領域44aの冷却材の圧力に耐えられるように設定されている。
周壁部54は、図4に示すように、底板部52の外縁から上方へ延出しており、内筒24と連結している連結部である。周壁部54は、ここでは円筒状に形成された円筒壁である。周壁部54は、内筒24の軸方向他端(上端)と連結している。炉心損傷時に第1管部30内に侵入した溶融燃料は、周壁部54に囲まれた空間を通過して底板部52に向かう。そして、溶融燃料は、底板部52上に堆積される。
薄肉部56は、図4に示すように周壁部54に形成されており、周壁部54の厚さが薄い部分である。薄肉部56は、仕切り部50の内筒24の壁との連結位置よりも下方に位置している。ここでは、周壁部54の連結位置よりも下方の部分の全体が、薄肉部56となっている。薄肉部56は、周壁部54における連結位置の上方の領域(すなわち連通口58の側の領域)の厚さよりも薄い。薄肉部56は、例えば炉心損傷時に空洞部44(仕切り部50)に流入した溶融燃料の熱により溶断可能な部分である。具体的には、底板部52上に積もった溶融燃料が薄肉部56に接することで、薄肉部56が溶断する。薄肉部56が溶断すると周壁部54が破断し、底板部52が下方へ落下する。これにより、仕切り部50に溶融燃料が通過する開口(図7に示す開口51)が形成される。
連通口58は、図4に示すように、冷却材流路部42と空洞部44を連通する開口である。連通口58は、周壁部54において薄肉部56よりも上方に形成されている。冷却材流路部42を流れた冷却材は、連通口58を通過して上領域44aへ向かう。連通口58は、図5に示すように、周壁部54の周方向において所定間隔で複数形成されている。連通口58の個数や連通口58の開口面積を調整することで、上領域44aへ流れる冷却材の流量を調整できる。
係合部59は、第1管部30の底部34と係合している。係合部59は、周壁部54の上端と連結されており、係合部59の外径は周壁部54の外径よりも大きい。係合部59は、例えばボルトによって底部34に固定されている。
<炉心損傷時の溶融燃料の流れ>
高速炉において炉心損傷が発生した際の溶融燃料の流れについて、図6及び図7を参照しながら説明する。
図6は、溶融燃料が案内管10内に侵入する様子を説明するための模式図である。図7は、薄肉部56が溶断された後の溶融燃料の流れを説明するための模式図である。なお、図6及び図7では、溶融燃料の侵入方向が太線の矢印で示されている。
ここでは、高速炉において、燃料集合体3(図1)が燃料の過熱により融解する炉心損傷が発生したものとする。すると、燃料集合体3の溶融燃料が、隣接する制御棒集合体4の案内管10の壁を溶かして、案内管10内に侵入する。具体的には、図6に示すように、溶融燃料が、第1管部30の壁を溶かして収容部32内に侵入する。収容部32に侵入した溶融燃料は、収容部32内を落下して第2管部40の空洞部44の上領域44aに向かい、仕切り部50の底板部52上に積もる(図6参照)。
その後、底板部52に積もった溶融燃料の熱によって、仕切り部50の薄肉部56が溶断する。具体的には、底板部52に積もった溶融燃料が薄肉部56に接することで、薄肉部56に熱が伝達され、周壁部54に形成された薄肉部56が溶断する。薄肉部56が溶断すると、周壁部54が破断する。これにより、図7に示すように、底板部52が内筒24内を落下する。この結果、底板部52があった箇所が開口51になり、溶融燃料が開口51を通過して内筒24内を落下する。
内筒24内を落下した溶融燃料は、案内管10が嵌合された接続管7(図2)を通過して、接続管7の下方に設けられた冷却部9(図2)に至る。そして、冷却部9に至った溶融燃料は、冷却部9によって冷却される。すなわち、高速炉の原子炉容器内で、溶融燃料が冷却される。これにより、炉心損傷時に、溶融燃料が高速炉の原子炉容器を溶かして外部に漏れることを防止できる。
<変形例>
上述した構成の案内管10の変形例について、説明する。以下では、上述した実施形態と構成が異なる部分のみを説明し、上述した実施形態と同じ構成の部分の説明は省略する。
図8は、案内管10の第1変形例を説明するための模式図である。上述した実施形態では、薄肉部56が周壁部54の連結位置より下方の全体に形成されていた(図4参照)。これに対して、第1変形例においては、周壁部54の切れ込み部155の底部が、薄肉部156となっている。切れ込み部155は、周壁部54の外周面に周方向に沿って切れ込みが1周形成されている。また、薄肉部156は、例えば、周壁部54の中央よりも底板部52側に形成されている。このような薄肉部156を設ける場合には、薄肉部を有する周壁部54を製作しやすいと共に、溶断可能な薄肉部を容易に形成できる。
なお、上述した実施形態では、薄肉部56が、周壁部54に形成されていることとしたが、これに限定されない。例えば、薄肉部56は、底板部52に形成されていてもよい。この場合にも、薄肉部56が溶融燃料の熱で溶断することで、底板部52があった箇所に開口が形成されるので、溶融燃料を排出できる。
また、上述した実施形態では、第2管部40が内筒24と外筒20の二重管構成であり、内筒24の内側に空洞部44が設けられ、内筒24の外側に冷却材流路部42が設けられている(すなわち、冷却材流路部42が空洞部44の周囲に設けられた)こととしたが、これに限定されない。例えば、案内管10内において、冷却材流路部42と空洞部44が互いに離れて設けられていてもよい。
図9は、案内管10の第2変形例を説明するための模式図である。上述した実施形態では、外筒20の外周面に、冷却材が流入する流入口13が形成されていた。これに対して、第2変形例においては、内筒24の端部と外筒20の端部とを連結している端部連結部であるフランジ部25cに、冷却材が流入する流入口13が形成されている。流入口13は、例えば、フランジ部25cにおいて周方向に所定間隔で複数形成されている。第2変形例の場合には、案内管10の下方から案内管10内へ流入する(下流入方式)。
<本実施形態における効果>
上述した実施形態の高速炉の案内管10において、制御棒5が収容される第1管部30と連通している第2管部40には、図3に示すように、冷却材が第1管部30へ向かって流れる冷却材流路部42と、開口12aと繋がっている空洞部44とが別々に設けられている。空洞部44内には、空洞部44を塞いでいる仕切り部50が設けられている。そして、仕切り部50には、図4に示すように、空洞部44の仕切り部50よりも上方(具体的には、空洞部44の上領域44a)に流入した溶融燃料の熱により溶断可能な薄肉部56が形成されている。
上記の構成により、高速炉の通常運転時には、流入口13から流入した冷却材が、冷却材流路部42を経由して第1管部30に流れて、制御棒5を適切に冷却できる。また、冷却材が単独で流れる冷却材流路部42を設けることで、流入口13を第2管部40の外周面と端面のいずれかに配置できるので、冷却材の様々な流入方式(すなわち、横流入方式や下流入方式)に対応できる。一方で、炉心損傷時には、第1管部30の周壁から侵入した溶融燃料が、空洞部44内の仕切り部50の薄肉部56を溶断することで、仕切り部50の一部(ここでは底板部52)が落下し、当該一部があった箇所が溶融燃料を通過させる開口51(図7参照)になる。これにより、溶融燃料が、空洞部44を落下して一端側開口25aから排出される。このように、本実施形態の案内管10によれば、冷却材の様々な流入方式に対応しつつ溶融燃料を適切に排出できる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の分散・統合の具体的な実施の形態は、以上の実施の形態に限られず、その全部又は一部について、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を合わせ持つ。
1 高速炉の炉心
3 燃料集合体
4 制御棒集合体
5 制御棒
10 案内管
12a 開口
13 流入口
20 外筒
24 内筒
30 第1管部
40 第2管部
42 冷却材流路部
44 空洞部
44a 上領域
50 仕切り部
52 底板部
54 周壁部
56 薄肉部
58 連通口
155 切れ込み部
156 薄肉部

Claims (6)

  1. 高速炉の制御棒が収容される第1管部と、
    前記第1管部の下方に設けられ、前記第1管部と連通している第2管部と、
    前記第2管部に設けられ、流入口から流入した冷却材が前記第1管部へ向かって流れる冷却材流路部と、
    前記第2管部に前記冷却材流路部とは別に設けられ、前記第2管部の端部開口と繋がっている空洞部と、
    前記空洞部内に設けられ、前記空洞部を塞いでいる仕切り部と、
    前記仕切り部に形成され、前記空洞部の前記仕切り部よりも上方に流入した溶融燃料の熱により溶断可能な薄肉部と、
    を備える、高速炉の制御棒案内管。
  2. 前記第2管部の外形を成す外筒と、
    前記外筒の内側に設けられた内筒と、を更に備え、
    前記冷却材流路部は、前記内筒と前記外筒に挟まれた空間部であり、
    前記空洞部は、前記内筒に囲まれた空間部である、
    請求項1に記載の高速炉の制御棒案内管。
  3. 前記外筒の外周面に、前記冷却材が前記冷却材流路部に流入する流入口が形成されている、
    請求項2に記載の高速炉の制御棒案内管。
  4. 前記第2管部は、前記内筒の端部と前記外筒の端部とを連結している端部連結部を有し、
    前記端部連結部に、前記冷却材が前記冷却材流路部に流入する流入口が形成されている、
    請求項2に記載の高速炉の制御棒案内管。
  5. 前記仕切り部は、
    円形平板状の底板部と、
    前記底板部の外縁から上方へ延出して前記内筒の壁と連結している連結部と、を有し、
    前記薄肉部は、前記連結部において前記壁との連結位置よりも下方に形成されている、
    請求項3又は4に記載の高速炉の制御棒案内管。
  6. 前記連結部は、円周方向に沿って切れ込みが形成された切れ込み部を有し、
    前記薄肉部は、前記切れ込み部の底部である、
    請求項5に記載の高速炉の制御棒案内管。
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