JP6807181B2 - 電気かみそり - Google Patents

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Description

本発明は、可動刃の駆動源であるモーターの速度(回転数やストローク数)を自動的に制御する駆動制御手段を備える電気かみそりに関する。
本出願人は、この種の駆動制御手段を備えるロータリー式の電気かみそりを先に提案している(特許文献1)。この電気かみそりは、内刃の駆動源であるモーターの回転数を、ユーザーの髭の量に応じてパワフル(8300rpm)とマイルド(7800rpm)に自動的に切り換えるセンサーモードを備えている。センサーモードにおいて髭の量は、モーターに直列接続された負荷検出回路で検知される。すなわち、内刃で切断される髭の量が多くなると、モーターを流れる負荷電流値が大きくなる。また、負荷検出回路の両端の電圧は負荷電流値に比例するから、この電圧を基準電圧と比較することにより、髭の量の多寡を検知することができる。負荷検出回路の検出電圧が基準電圧より高い場合、すなわち切断すべき髭の量が多い場合には、オン時間の長いデューティー比の駆動パルスをモーターに供給して、モーターをパワフルな回転数に増速する。また、検出電圧が基準電圧より低い場合、すなわち髭の量が少ない場合には、オン時間の短いデューティー比の駆動パルスをモーターに供給して、モーターをマイルドな回転数に減速する。この制御によって、髭の量に応じた適切な髭剃りを行うことができる。
特開2004−209116号公報(段落番号0090、図29)
一般に電気かみそりのモーターは、本体ケース内の一次電池あるいは二次電池を電源として駆動される。電池電圧は、エネルギー残量にかかわらず常に一定であることが理想的ではあるが、実際には、エネルギー残量の減少に伴って緩やかに降下し、特に、エネルギー残量が僅かになると、電池電圧は大きく降下する。この電池電圧の降下は、内刃の駆動源であるモーターの減速を招き、これにより髭の剃り味が低下するおそれがある。特許文献1の電気かみそりは、この電池電圧の降下を考慮していない点で改良の余地がある。
また、特許文献1の電気かみそりでは、ユーザーの髭の量が多くモーターに比較的大きな負荷が掛かる場合に、モーターを連続して高速回転させるため、発熱量が増えて刃の表面温度が上昇し、高温の刃でユーザーに多少の不快感や不安感を与えてしまうおそれがある。さらに、特許文献1の電気かみそりでは、髭の少ない個所から多い個所に刃を移動させた場合や、顔から刃を一旦離した場合など、モーターに掛かる負荷の大きさが急に変化した場合に、その都度モーターを加速あるいは減速させるため、モーターの駆動音が比較的頻繁に変化し、これによりユーザーに多少の不快感を与えてしまうおそれがある。
本発明の目的は、切断対象の毛の量にかかわらずモーターの速度を維持できるだけでなく、電池の電圧が低下した場合にもモーターの速度を維持できる電気かみそりを提供することにある。また本発明の目的は、刃の表面温度の上昇を抑制することができ、しかもモーターの駆動音が頻繁に変化することがなく、従ってユーザーが快適に使用できる電気かみそりを提供することにある。
本発明に係る電気かみそりは、モーター3の動力を受けて駆動される可動刃6と、モーター3の駆動電源である電池4と、モーター駆動制御手段34を含む制御部33とを備える。制御部33は、モーター3に掛かる負荷を検出するモーター負荷検出手段35と、電池4の電圧を検出する電池電圧検出手段36とを備える。モーター駆動制御手段34が、モーター負荷検出手段35および電池電圧検出手段36の検出値に基づいて、モーター3の駆動速度を所定の第1通常速度に維持するように制御することを特徴とする。本発明におけるモーター3には、回転式のモーターとリニアモーターとが含まれる。モーター3の速度とは、回転式のものにおいては回転数を意味し、往復式のリニアモーターにおいてはストローク数を意味する。
モーター負荷検出手段35が、モーター3の所定の高負荷状態を所定の第1駆動時間T1以上連続して検出すると、モーター駆動制御手段34が、モーター3を第1通常速度から所定の第2通常速度に減速させることができる。
モーター駆動制御手段34がモーター3を第2通常速度に減速させた後に、モーター負荷検出手段35が、モーター3の所定の通常負荷状態を所定の第2駆動時間T2以上連続して検出すると、モーター駆動制御手段34がモーター3を第1通常速度に加速させることができる。
モーター負荷検出手段35が、モーター3の所定の無負荷状態を所定の停止時間T3以上連続して検出すると、モーター駆動制御手段34がモーター3を停止させることができる。
モーター負荷検出手段35が、モーター3の無負荷状態を、停止時間T3よりも短い停止予告時間T4以上連続して検出すると、モーター駆動制御手段34がモーター3を第1通常速度未満の所定速度に減速させ、停止予告時間T4を経過してから停止時間T3を経過する前に、制御部33がユーザーによる操作を認識すると、モーター駆動制御手段34がモーター3を第1通常速度に加速させることができる。第1通常速度未満の所定速度は任意に決定することができ、例えば第2通常速度と同一であってもよいが、好ましくは第1通常速度の2分の1以下、より好ましくは第1通常速度の4分の1以下である。
モーター負荷検出手段35が、モーター3の所定の過負荷状態を所定の緊急停止時間T5以上連続して検出すると、モーター駆動制御手段34がモーター3を緊急停止させることができる。本発明では、高負荷状態よりもさらに負荷が高い状態のことを過負荷状態という。
モーター負荷検出手段35により検出されるモーター3の負荷の大きさが一定で、かつ所定の高負荷状態に相当する場合に、緊急停止時間T5を短縮させることができる。
モーター負荷検出手段35により検出されるモーター3の負荷の大きさが一定で、かつ所定の高負荷状態に相当する場合に、モーター駆動制御手段34がモーター3を緊急停止させることができる。
モーター駆動制御手段34がモーター3を緊急停止させた場合に作動する緊急停止報知手段を備えるものとすることができる。
可動刃6が配置されるかみそりヘッド2に、発光源29を含むヘッド表示部27を設けて、ヘッド表示部27をモーター3の緊急停止報知手段として機能させることができる。
電池電圧検出手段36により所定の低電圧が検出された場合に作動する電圧低下報知手段を備えており、ヘッド表示部27が緊急停止報知手段と電圧低下報知手段を兼ねている形態を採ることができる。
本発明では、モーター負荷検出手段35によって検出されるモーター3の負荷と、電池電圧検出手段36によって検出される電池4の電圧とに基づいて、モーター3の駆動速度を所定の第1通常速度に維持するように制御する。これによれば、モーター3に掛かる負荷、すなわち切断対象の毛の量にかかわらず、モーター3を第1通常速度に維持して、可動刃6による切れ味を好適な範囲に保持することができる。しかも、電池4のエネルギー残量の減少などを原因として、電池4の電圧が低下した場合でも、モーター3を第1通常速度に維持して、可動刃6による切れ味を好適な範囲に保持することができる。
モーター3の高負荷状態が第1駆動時間T1以上連続した場合に、モーター3を第1通常速度から第2通常速度に減速させると、可動刃6の駆動速度を低下させて、その分だけ可動刃6の表面温度の上昇を抑制することができる。従って、高温の刃でユーザーに不快感や不安感を与えることを防止して、ユーザーに快適な使用感を提供することができる。モーター3を第2通常速度に減速させることは、モーター3における消費電力を抑制して、電池4の早期の消耗を防止することにも寄与する。また、モーター3が一時的に高負荷状態になっただけではモーター3を減速させず、高負荷状態が第1駆動時間T1以上連続して初めてモーター3を減速させるので、モーター3の頻繁な減速を防止することができる。従って、駆動音の頻繁な変化によりユーザーに不快感を与えることを防止して、ユーザーに快適な使用感を提供することができる。
上記のように、モーター3を第2通常速度に減速させると、可動刃6の駆動速度を低下させて、可動刃6の表面温度の上昇を抑制することができる。従って、モーター3が第2通常速度で駆動する間に、通常負荷状態が第2駆動時間T2以上連続した場合には、可動刃6の表面温度は十分に下がったと考えることができる。このような場合にモーター3を第1通常速度に加速させると、可動刃6の表面が高温になることを確実に防止しながら可動刃6を加速させ、可動刃6による切れ味を上昇させて、毛の切断に要する時間を短縮できる。また、モーター3が一時的に通常負荷状態になっただけではモーター3を加速させず、通常負荷状態が第2駆動時間T2以上連続して初めてモーター3を加速させるので、モーター3の頻繁な加速を防止することができる。従って、駆動音の頻繁な変化によりユーザーに不快感を与えることを防止して、ユーザーに快適な使用感を提供することができる。
モーター3の無負荷状態が停止時間T3以上連続した場合には、ユーザーが毛の切断を終了した(肌面から電気かみそりを離した)、あるいは、切断すべき毛が肌面に残っていないとみなして、モーター3を停止させる。これによれば、電池4の無駄な電力消費を抑えることができる。また、モーター3が無負荷状態になった時点で停止時間T3までの計時を開始すると、毛の切断中にモーター3が停止して、ユーザーに不都合を与えることが無い点で有利である。これに対し、例えば電気かみそりを起動した時点で計時を開始し、一定時間後にモーター3を停止させる制御形態を採ると、毛の切断中にモーター3が停止するおそれがある。
停止時間T3よりも短い停止予告時間T4が経過した時点で、モーター3を第1通常速度未満の所定速度に減速させると、近いうちに停止時間T3に至ってモーター3が停止することを、モーター3の駆動音の変化により、ユーザーへ事前に報知することができる。これにより、モーター3の停止をキャンセルするための操作をユーザーに促して、ユーザーの意思に反してモーター3が停止するという不都合を防止することができる。特に、モーター3を第1通常速度の2分の1以下に減速させると、モーター3の駆動音を大きく変化させて、ユーザーがモーター3の減速を認識しやすくなり、第1通常速度の4分の1以下に減速させると、モーター3の駆動音をさらに大きく変化させて、ユーザーがモーター3の減速をさらに認識しやすくなる。また、モーター3の駆動音の変化によりユーザーへ報知する形態を採ると、別途ランプやブザーなどの報知手段を設ける場合に比べて、電気かみそりの全体コストを抑えることができる。
モーター3の過負荷状態が緊急停止時間T5以上連続した場合に、モーター3を緊急停止させると、継続的な過負荷によるモーター3の故障を的確に防止できる。また、過負荷状態が緊急停止時間T5以上連続して初めてモーター3を緊急停止させるので、例えば特に太い毛を切断した場合など、ごく一時的に過負荷が発生した場合にまで、モーター3が緊急停止してしまう不都合を回避することができる。
一般に、電気かみそりで毛を切断する間は、モーター3に掛かる負荷の大きさは変化し続け、逆に、毛の切断を行わない間は、モーター3に掛かる負荷の大きさは一定である。従って、モーター3の負荷の大きさが一定で、かつ高負荷状態に相当する場合には、可動刃6の周囲に溜まった毛屑などを原因として、毛の切断中では無いのにモーター3に高負荷が掛かっていると判断できる。このような状況で毛の切断を開始して、モーター3の負荷がさらに上昇すると、それまでにモーター3に高負荷が掛かり続けていることと相俟って、モーター3が故障するおそれが比較的高くなる。そこで本発明のように、緊急停止時間T5を短縮させると、モーター3の負荷がさらに上昇して過負荷となっても、モーター3を短時間で緊急停止できるので、継続的な過負荷によるモーター3の故障を的確に防止できる。
上記のように、モーター3の負荷の大きさが一定で、かつ高負荷状態に相当する場合には、可動刃6の周囲に溜まった毛屑などを原因として、毛の切断中では無いのにモーター3に高負荷が掛かっていると判断できる。このような場合にモーター3を直ちに緊急停止させると、継続的な高負荷によるモーター3の故障をより確実に防止できる。
モーター3を緊急停止させた場合に緊急停止報知手段を作動させると、緊急停止の原因がモーター3の過負荷や高負荷であることをユーザーへ確実に報知して、負荷の発生要因を除去するようユーザーに促すことができる。負荷の発生要因としては、例えば可動刃6の周囲に溜まった毛屑を挙げることができる。
かみそりヘッド2に設けたヘッド表示部27による発光表示は、グリップを握る手などに阻害されることなく、ユーザーの視界に入りやすいから、ヘッド表示部27を緊急停止報知手段として機能させると、緊急停止の原因がモーター3の過負荷や高負荷であることを、ユーザーへより確実に報知することができる。
ヘッド表示部27が、モーター3の緊急停止報知手段と電池4の電圧低下報知手段を兼ねるようにすると、両報知手段を個別の表示部で構成する場合に比べて、電気かみそりの構成部品を少なくして、その全体コストを抑えることができる。
本発明の実施例1に係る電気かみそりの制御系のブロック図である。 電気かみそりの概略正面図である。 電気かみそりのかみそりヘッドの平面図である。 電気かみそりの起動時の制御手順を示すフローチャートである。 電池電圧に基づく制御手順を示すフローチャートである。 モーターの高負荷時の制御手順を示すフローチャートである。 モーターの無負荷時の制御手順を示すフローチャートである。 モーターの過負荷時の制御手順を示すフローチャートである。 モーターの一定高負荷時の制御手順を示すフローチャートである。 電池電圧とパルス電圧のデューティー比の補正値との関係を示すグラフである。 モーターの回転数と負荷状態の時間的な変化を示すタイミングチャートである。 モーターの負荷電流と印加されるパルス電圧との関係を示す第1のタイミングチャートである。 モーターの負荷電流と印加されるパルス電圧との関係を示す第2のタイミングチャートである。 モーターの負荷電流と印加されるパルス電圧との関係を示す第3のタイミングチャートである。 モーターの負荷電流と印加されるパルス電圧との関係を示す第4のタイミングチャートである。 本発明の実施例2に係る電気かみそりの制御手順を示すフローチャートである。 負荷電流の監視制御の手順を示すフローチャートである。
(実施例1) 図1ないし図15に、本発明をロータリー式の電気かみそりに適用した実施例1を示す。図2において電気かみそりは、グリップを兼ねる縦長の本体ケース1と、本体ケース1の上部で支持されるかみそりヘッド2とを備える。本体ケース1の内部には、回転動力を出力するモーター3と、モーター3の駆動電源である二次電池(電池)4と、縦長の制御基板5とが収容されている。かみそりヘッド2の上部には、水平軸まわりに回転駆動される内刃(可動刃)6と、内刃6に外接する網目状の外刃(固定刃)7とが配置されている。内刃6は、直径が15mmの円筒状の切断刃8と、切断刃8を支持する回転軸体9とを備える。モーター3の回転駆動力は、複数の歯車やベルトで構成される伝動機構10を介して、内刃6の回転軸体9に減速されたのち伝動される。内外刃6・7によって切断された毛屑は、内外刃6・7の直下に区画された毛屑収容室11の内部に溜まるようになっている。
制御基板5の前面には、本体ケース1の傾きを検出するための加速度センサー15と、モーター3への通電状態を切り換えるメインスイッチ16と、二次電池4の残量などを発光表示する本体表示部17とが、上から下へ記載順に実装されている。メインスイッチ16に正対する本体ケース1の前壁には、内方へ押し込み可能なスイッチボタン18が配置されており、ユーザーはスイッチボタン18を介してメインスイッチ16をオン状態とオフ状態に切換えることができる。本体表示部17に正対する本体ケース1の前壁は透光窓になっており、ユーザーはこの透光窓を介して本体表示部17を視認することができる。
本体表示部17は、上下に並ぶ4個のLED21〜24で構成されており、第1LED21ないし第3LED23は二次電池4の残量を表示し、第4LED24は二次電池4が充電中であることを表示する。詳しくは、二次電池4の残量が80%以上であるときは、第1LED21と第2LED22と第3LED23を点灯させ、二次電池4の残量が80%未満40%以上であるときは、第2LED22と第3LED23を点灯させ、二次電池4の残量が40%未満20%以上であるときは、第3LED23を点灯させる。また、二次電池4の残量が20%未満になったら、第3LED23を点滅させる。
本体ケース1に上記の本体表示部17が設けられるのに加えて、かみそりヘッド2にもヘッド表示部27が設けられている。かみそりヘッド2における内刃6の下方には水平な基板28が収容されており、この基板28の上面に実装された左右に並ぶ3個のLED(発光源)29でヘッド表示部27が構成されている。各LED29は多色発光型のLEDで構成してある。ユーザーは、かみそりヘッド2の上方から、外刃7および内刃6の切断刃8を介して、各LED29が発する可視光を視認することができる(図3参照)。
本体ケース1内の制御基板5には、電気かみそりの全体を制御する制御部33が実装されている。図1に示すように制御部33は、モーター3の回転数を制御するモーター駆動制御手段34と、モーター3を流れる負荷電流LCを検出するモーター負荷電流検出手段(モーター負荷検出手段)35と、二次電池4の電池電圧BVを検出する電池電圧検出手段36と、オンオフ制御が可能なタイマー37・38とを備える。モーター負荷電流検出手段35はモーター3に直列接続されており、電池電圧検出手段36は二次電池4に並列接続されている。これら両検出手段35・36の検出値およびタイマー37・38による計測時間T・Tsに基づいて、モーター駆動制御手段34がモーター3に印加する電圧をPWM制御(パルス幅変調制御)することにより、モーター3の回転数を制御することができる。
本実施例に係る電気かみそりの制御手順を、図4ないし図9のフローチャートを用いて説明する。モーター3の停止状態においてユーザーがメインスイッチ16をオン操作すると、二次電池4からモーター3に電力が供給されてモーター3が起動し、内刃6が回転駆動を開始する。起動直後においてモーター駆動制御手段34は、モーター3にデューティー比が100%のパルス電圧を印加して(ステップS1)、モーター3を最高回転数(約9000rpm)で回転させる。
モーター3が起動してから僅かな時間(本実施例では50ミリ秒)が経過すると、モーター駆動制御手段34はパルス電圧の制御モードを通常負荷モードに設定して(ステップS2)、モーター3を所定の第1回転数(第1通常速度:約6500rpm)で駆動させる。通常負荷モードにおいては、モーター負荷電流検出手段35により検出される負荷電流LCが、0.7〜1.5Aの間で上昇するに従って、パルス電圧のデューティー比を75〜100%の間で線形(直線)的もしくは段階的に上昇させる。これにより、モーター3に掛かる負荷の大きさ(ユーザーの髭の量)にかかわらず、モーター3を第1回転数に維持することができる。モーター3が第1回転数で駆動するとき、内刃6は約60cm/sの周速度で回転する。なお、通常負荷モードにおいて、負荷電流LCが1.5A以上の場合のパルス電圧のデューティー比は100%に設定される。本実施例では、負荷電流LCが0.7A以下の状態を、モーター3の無負荷状態と定義し、負荷電流LCが0.7Aを上回り1.6A以下の状態を、モーター3の通常負荷状態と定義し、負荷電流LCが1.6Aを上回る状態を、モーター3の高負荷状態と定義する。
次に、電池電圧検出手段36により検出される二次電池4(公称電圧:4.0V)の電池電圧BVに基づく制御を開始する(ステップS3)。ここではまず、図5に示すように電池電圧BVを検出し(ステップS11)、その大きさに応じてパルス電圧のデューティー比の補正値CVを決定する(ステップS12)。図10のグラフに示すように、電池電圧BVが3.9V以上のときの補正値CVは0%であり、電池電圧BVが3.8V以上3.9V未満のときの補正値CVは1.5%である。以後、電池電圧BVが0.1V低下する毎に、補正値CVは1.5%ずつ大きくなる。モーター駆動制御手段34は、ここで決定した補正値CVを、モーター3に印加するパルス電圧のデューティー比に加算する。なお、電池電圧BVが3.0Vを下回ると、制御部33はモーター3を停止させて、電気かみそりの制御を終了する。
上記のように、二次電池4の電池電圧BVが低下している場合に、パルス電圧のデューティー比を大きくする補正を行うと、電池電圧BVの値によりモーター3の回転数にばらつきが生じることを防止できる。二次電池4のエネルギー残量の減少などを原因として、二次電池4の電池電圧BVが低下している場合でも、電池電圧BVが公称電圧に近い場合と同等の速度でモーター3および内刃6を回転させることができ、髭の剃り味の低下を招くことが無い。
上記のデューティー比の補正に加えて、制御部33が、電池電圧BVから推定した二次電池4のエネルギー残量に基づき、本体表示部17を点灯制御する(ステップS13)。エネルギー残量と本体表示部17の各LED21〜23との関係は、先に説明したとおりである。次いで制御部33は、電池電圧検出手段36により検出した電池電圧BVの大きさ(二次電池4の公称電圧に対する電池電圧BVの比)に応じて、ヘッド表示部27の各LED29を点灯制御する(ステップS14)。具体的には、電池電圧BVが3.8V以上(公称電圧の95%以上)であるときは各LED29を青色に点灯させ、電池電圧BVが3.6V以上3.8V未満(公称電圧の90%以上95%未満)であるときは各LED29を緑色に点灯させ、電池電圧BVが3.2V以上3.6V未満(公称電圧の80%以上90%未満)であるときは各LED29を黄色に点灯させ、電池電圧BVが3.2V未満(公称電圧の80%未満)であるときは各LED29を橙色に点灯させる。つまり、ヘッド表示部27は、電池電圧BVが低下したことをユーザーへ報知する電圧低下報知手段として機能する。
かみそりヘッド2の内外刃6・7の直下に位置するヘッド表示部27による発光表示は、本体ケース1を握った状態のユーザーの視界に入りやすく、しかも、本体表示部17のように本体ケース1を握る手で隠れることも無いから、ヘッド表示部27を電圧低下報知手段として機能させると、電池電圧BVが低下していることをユーザーへ確実に報知することができる。なお、ヘッド表示部27による表示方法は、LED29の色を異ならせる以外に、例えばLED29の点滅速度を異ならせてもよく、その表示方法は任意である。また、本体表示部17とヘッド表示部27の点灯制御(ステップS13〜S14)は、パルス電圧のデューティー比の補正値CVの決定(ステップS12)に先立って行うこともできる。
図4に示すように、ステップS3で電池電圧BVに基づく制御を行った後は、モーター3を流れる負荷電流LCに基づいて、モーター駆動制御手段34がパルス電圧のデューティー比を制御する。モーター負荷電流検出手段35により検出される負荷電流LCが、モーター3の無負荷状態を示す0.7Aを上回り(ステップS4でNO)、かつ、モーター3の通常負荷状態の上限値である1.6A以下である(ステップS5でNO)うちは、パルス電圧の制御モードを通常負荷モードに維持する。一方、負荷電流LCが1.6Aを上回り(ステップS5でYES)、モーター3が高負荷の状態になると、図6に示す高負荷時制御に進む。
高負荷時制御においては、まずタイマー37をリセットして計時を開始する(ステップS21)。タイマー37による計測時間Tが所定の第1駆動時間T1(本実施例では10秒)を経過する前に、負荷電流LCが1.6A以下になった場合(ステップS22でNO)、すなわちモーター3の高負荷状態が終了した場合には、タイマー37による計時を停止して(ステップS24)、通常負荷モードを維持したまま高負荷時制御を終了し、図4のステップS3へ戻る。一方、モーター3が高負荷状態を維持(ステップS22でYES)したまま、計測時間Tが第1駆動時間T1に達した(ステップS23でYES)場合には、タイマー37による計時を停止して(ステップS25)、パルス電圧の制御モードを高負荷モードに設定し(ステップS26)、さらに図5に示した電池電圧BVに基づく制御を行う(ステップS27)。高負荷モードにおいては、パルス電圧のデューティー比が、通常負荷モードよりも約8%小さく設定されて、モーター3は第1回転数(約6500rpm)よりも少ない第2回転数(第2通常速度:約6000rpm)で駆動される。モーター3が第2回転数で駆動するとき、内刃6は約55cm/sの周速度で回転する。
モーター3の高負荷状態が第1駆動時間T1以上続いた場合に、モーター3に印加するパルス電圧の制御モードを高負荷モードに設定して、パルス電圧のデューティー比を低下させると、モーター3および内刃6を減速させて、その分だけ内外刃6・7の表面温度の上昇を抑制することができる。また、モーター3を第2回転数に減速させることは、モーター3における消費電力を抑制して、二次電池4の早期の消耗を防止することにも寄与する。なお、本実施例に係る電気かみそりにおいて、内刃6が髭剃りに好適な周速度で回転するときのモーター3の回転数は、約5800〜約7200rpmであり、第1回転数(約6500rpm)はもちろん第2回転数(約6000rpm)もこの範囲に含まれる。つまり、モーター3を第1回転数から第2回転数に減速させても、髭の剃り味は殆ど低下しない。
高負荷モードにおいても、通常負荷モードと同様に、モーター3を流れる負荷電流LCに基づいて、モーター駆動制御手段34がパルス電圧のデューティー比を制御する。ただし、モーター負荷電流検出手段35により検出される負荷電流LCが1.6A以下で安定する状態、すなわち、モーター3の負荷状態が通常負荷で安定する状態では、内外刃6・7の温度が十分に下がったとみなして、モーター駆動制御手段34はパルス電圧の制御モードを通常負荷モードに復帰させる。具体的には、負荷電流LCが1.6A以下に低下すると(ステップS28でYES)、まずタイマー37をリセットして計時を開始する(ステップS29)。タイマー37による計測時間Tが所定の第2駆動時間T2(本実施例では10秒)を経過する前に、負荷電流LCが1.6Aを上回った場合(ステップS30でNO)、すなわちモーター3の通常負荷状態が終了した場合には、タイマー37による計時を停止して(ステップS32)、高負荷モードを維持したままステップS27に戻る。一方、モーター3が通常負荷状態を維持(ステップS30でYES)したまま、計測時間Tが第2駆動時間T2に達した(ステップS31でYES)場合には、タイマー37による計時を停止して(ステップS33)、図4のステップS2へ戻り、パルス電圧の制御モードを通常負荷モードに復帰させる。
上記のように、モーター3の負荷状態が通常負荷で安定した場合に、パルス電圧の制御モードを高負荷モードから通常負荷モードに復帰させて、パルス電圧のデューティー比を上昇させると、内外刃6・7の表面が高温になることを確実に防止しながらモーター3および内刃6を加速させて、内外刃6・7による髭の剃り味を上昇させることができ、従って、髭剃りに要する時間を短縮することができる。
図4において、モーター負荷電流検出手段35により検出される負荷電流LCが0.7A以下である場合(ステップS4でYES)、すなわちモーター3が無負荷状態である場合には、図7に示す無負荷時制御に進む。なお、髭剃りを行っていない状態でモーター3の負荷の主な原因となるのは、内外刃6・7の間やその直下の毛屑収容室11に溜まった皮脂や毛屑であるが、本発明における無負荷状態とは、皮脂や毛屑が全く溜まっていない状態のみを指すのではなく、多少の皮脂や毛屑が溜まっていてモーター3に許容範囲の負荷が掛かっている状態も、本発明における無負荷状態に含まれるものとする。無負荷時制御においては、無負荷状態が連続する時間をタイマー37で計測し、モーター3の無負荷状態が長く続く場合には、ユーザーが髭剃りを終了した(顔肌からかみそりヘッド2を離した)、あるいは、切断すべき髭が顔肌に残っていないとみなして、モーター駆動制御手段34がモーター3を停止させる。無負荷時制御では、第1駆動時間T1および第2駆動時間T2よりも長い停止予告時間T4(本実施例では60秒)と、停止予告時間T4よりも長い停止時間T3(本実施例では70秒)をパラメータとして使用する。
具体的にはまず、タイマー37をリセットして計時を開始する(ステップS41)。タイマー37による計測時間Tが、上述の停止予告時間T4を経過する前に、負荷電流LCが0.7Aを上回った場合(ステップS42でNO)、すなわちモーター3の無負荷状態が終了した場合には、タイマー37による計時を停止して(ステップS44)、無負荷時制御を終了し、図4のステップS3へ戻る。一方、モーター3が無負荷状態を維持(ステップS42でYES)したまま、計測時間Tが停止予告時間T4に達した(ステップS43でYES)場合には、モーター3の停止までの予告として、モーター3を第1回転数の4分の1以下の速度に減速させる。具体的には、モーター3に印加するパルス電圧のデューティー比を約30%に設定して、モーター3を停止間近(電気かみそりの制御終了間近)の微速回転数(微速度:約1000rpm)に減速させる(ステップS45)。これによりユーザーは、モーター3の駆動音の変化によって、モーター3が停止間近であることを認知できる。またこのとき、必要があれば、ヘッド表示部27の表示を変更して、モーター3が停止間近であることをユーザーに報知してもよい。
モーター3の減速後も、タイマー37による計時は継続される。ユーザーによるモーター3の停止をキャンセルするための操作が検知されない(ステップS46でNO)まま、上述の停止時間T3に到達すると(ステップS47でYES)、二次電池4からモーター3や表示部17・27への給電を停止して(ステップS48)、電気かみそりの制御を終了する。ここで、モーター3の停止をキャンセルするための操作とは、メインスイッチ16(スイッチボタン18)の押圧操作と、電気かみそりに振動を加えることを指す。電気かみそりに加えられた振動は、加速度センサー15により検知することができる。停止時間T3に到達する前に、ユーザーによる上記操作を検知すると(ステップS46でYES)、タイマー37による計時を停止して(ステップS49)、図4のステップS2へ戻り、パルス電圧の制御モードを通常負荷モードに復帰させる。なお、停止予告時間T4と停止時間T3の間にモーター3が微速回転数で駆動している場合を除き、モーター3の駆動中にメインスイッチ16が押圧操作されると、制御部33は二次電池4からモーター3や表示部17・27への給電を停止して、電気かみそりの制御を終了する。
上記のように、停止時間T3が経過した時点で、二次電池4からモーター3への給電を停止すると、二次電池4の無駄な電力消費を抑えることができる。また、停止予告時間T4が経過した時点でモーター3を減速させて、近いうちにモーター3が停止することをユーザーへ事前に報知すると、モーター3の停止をキャンセルするための操作をユーザーに促して、ユーザーの意思に反してモーター3が停止するという不都合を防止することができる。さらに、タイマー37による停止時間T3までの計時を、モーター3が無負荷状態(ステップS4でYES)となった時点で開始すると、髭剃りの途中でモーター3が停止して、ユーザーに不都合を与えるおそれが無い点で有利である。
また本実施例では、図4から図7に示した電気かみそりの制御と並行して、図8に示す過負荷時制御と、図9に示す一定高負荷時制御を行う。図8に示す過負荷時制御においては、モーター負荷検出手段35により検出される負荷電流LCが2.6A以上(ステップS51でYES)になると、モーター3が高負荷状態を超える過負荷状態に陥ったと判断し、第2のタイマー38をリセットして計時を開始する(ステップS52)。第2のタイマー38による計測時間Tsが、第1駆動時間T1よりも短い緊急停止時間T5(本実施例では6秒)を経過する前に、負荷電流LCが2.6Aを下回った場合(ステップS53でNO)、すなわちモーター3の過負荷状態が終了した場合には、第2のタイマー38による計時を停止して(ステップS55)、ステップS51へ戻る。一方、モーター3が過負荷状態を維持(ステップS53でYES)したまま、計測時間Tsが緊急停止時間T5に達した(ステップS54でYES)場合には、第2のタイマー38による計時を停止して(ステップS56)、二次電池4からモーター3への給電を停止して、モーター3を緊急停止させる(ステップS57)。また、ヘッド表示部27の各LED29を赤色に点灯させて、過負荷を原因としてモーター3が緊急停止したことをユーザーに報知する(ステップS58)。つまり、ヘッド表示部27は、モーター3が緊急停止したことをユーザーへ報知する緊急停止報知手段として機能する。
モーター3の過負荷状態が緊急停止時間T5以上連続した場合に、モーター3を緊急停止させると、継続的な過負荷によるモーター3の故障を的確に防止できる。また、過負荷状態が緊急停止時間T5以上連続して初めてモーター3を緊急停止させるので、例えば特に太い髭を切断した場合など、ごく一時的に過負荷が発生した場合にまで、モーター3が緊急停止してしまう不都合を回避することができる。さらに、ユーザーの視界に入りやすいヘッド表示部27を、モーター3の緊急停止報知手段として機能させると、緊急停止の原因がモーター3の過負荷であることをユーザーへ確実に報知して、過負荷の発生要因を除去するようユーザーに促すことができる。過負荷の発生要因としては、例えば内刃6の周囲に溜まった毛屑を挙げることができる。
図9に示す一定高負荷時制御においては、モーター負荷検出手段35により検出される負荷電流LCの大きさに変化が無く一定(ステップS61でYES)であり、かつ、負荷電流LCが1.6Aを上回る高負荷状態である(ステップS62でYES)場合に、先述の緊急停止時間T5を3秒に短縮させる。一般に、髭剃りを行っている間は、モーター3に掛かる負荷の大きさ、すなわち負荷電流LCは変化し続け、逆に、髭剃りを行わない間は、負荷電流LCの大きさは一定である。従って、負荷電流LCの大きさが一定で、かつ高負荷状態に相当する場合には、内刃6の周囲に溜まった毛屑などを原因として、髭剃り中では無いのにモーター3に高負荷が掛かっていると判断できる。このような状況で髭剃りを開始して、モーター3の負荷がさらに上昇すると、それまでにモーター3に高負荷が掛かり続けていることと相俟って、モーター3が故障するおそれが比較的高くなる。そこで本実施例のように、緊急停止時間T5を短縮させると、モーター3の負荷がさらに上昇して過負荷となっても、モーター3を短時間で緊急停止できるので、継続的な過負荷によるモーター3の故障を的確に防止できる。
本実施例に係る電気かみそりをユーザーが使用した場合の、モーター3の回転数と負荷状態の時間的な変化の一例を、図11のタイミングチャートに示す。ユーザーがメインスイッチ16をオン操作すると(時点t0)、モーター3は最高回転数(約9000rpm)で起動し、僅かな時間(50ミリ秒)の経過後は第1回転数(約6500rpm)で駆動する。ユーザーが髭剃りを開始すると、モーター3に通常以上の負荷が掛かり始め、負荷が大きくなって高負荷状態になると、タイマー37による計時が開始される(時点t1)。高負荷から通常負荷に戻った時点t2で第1駆動時間T1(10秒)が経過していない(t2−t1<T1)場合は、制御モードが通常負荷モードに維持されて、モーター3は第1回転数で駆動し続ける。一方、高負荷状態になった時点t3から、高負荷状態を維持したまま、第1駆動時間T1が経過した時点t4(t4−t3=T1)においては、制御モードが高負荷モードに切り換わり、モーター3は第2回転数(約6000rpm)に減速される。
モーター3が第2回転数で駆動する高負荷モードにおいては、モーター3が通常負荷状態になるとタイマー37による計時が開始される(時点t5)。通常負荷から高負荷に戻った時点t6で第2駆動時間T2(10秒)が経過していない(t6−t5<T2)場合は、制御モードが高負荷モードに維持されて、モーター3は第2回転数で駆動し続ける。一方、通常負荷状態になった時点t7から、通常負荷状態を維持したまま、第2駆動時間T2が経過した時点t8(t8−t7=T2)においては、制御モードが通常負荷モードに切り換わり、モーター3は第1回転数(約6500rpm)に加速される。
通常負荷モードにおいてモーター3が無負荷状態になると(時点t9)、タイマー37による計時が開始される。無負荷状態を維持したまま、停止予告時間T4(60秒)が経過した時点t10(t10−t9=T4)においては、モーター3が微速回転数(約1000rpm)に減速される。さらに、モーター3の停止をキャンセルするための操作が無いまま、時点t9から停止時間T3(70秒)が経過した時点t11(t11−t9=T3)においては、モーター3が停止される。
図12ないし図15は、モーター3を流れる負荷電流LCと、モーター3に印加されるパルス電圧との関係を示すタイミングチャートである。図12は、本実施例に係る電気かみそりを、髭の量が比較的少ないユーザーが使用した場合を示している。ユーザーがメインスイッチ16を押圧操作した時点では、負荷電流LCの値は無負荷状態を示す0.7Aである。ユーザーが髭剃りを開始すると負荷電流LCが上昇し、これに伴ってパルス電圧のデューティー比も上昇する。負荷電流LCが1.5Aに達した時点で、パルス電圧のデューティー比は100%となる。負荷電流LCはさらに上昇し、一時的に1.6Aを上回って高負荷状態となったが、その状態を維持した時間Tが第1駆動時間T1(10秒)より短かった(T<T1)ため、パルス電圧のデューティー比は100%のままである。負荷電流LCが1.5A未満に低下すると、パルス電圧のデューティー比も100%未満に低下する。ユーザーがメインスイッチ16を再び押圧操作すると、印加電圧が遮断されてモーター3が停止する。
図13は、本実施例に係る電気かみそりを、髭の量が比較的多いユーザーが使用した場合を示している。髭の量が比較的少ないユーザーが使用した場合と比べて、負荷電流LCが早いペースで上昇し、負荷電流LCが1.6Aを上回る高負荷状態になっている。そして、高負荷状態を維持したまま第1駆動時間T1(10秒)が経過した時点で、パルス電圧のデューティー比は約92%に低下している。
図14は、本実施例に係る電気かみそりを、内刃6の周囲にある程度の毛屑が溜まっている状態で、髭の量が比較的多いユーザーが使用した場合を示している。モーター3が起動した時点で、負荷電流LCの値は約1.3Aを示している。通常負荷状態の上限値である1.6Aを上回っていないため、図9に示した一定高負荷時制御による緊急停止時間T5の短縮の対象とはなっていない。ユーザーが髭剃りを開始して負荷電流LCが上昇し、過負荷状態を示す2.6Aに到達し、過負荷状態を維持したまま緊急停止時間T5(6秒)が経過した時点で、モーター3への給電が停止されている。
図15は、図14の場合よりもさらに多くの毛屑が内刃6の周囲に溜まっている状態を示している。モーター3が起動した時点での負荷電流LCの値は、過負荷状態を示す2.6Aには到達していないが、通常負荷状態の上限値である1.6Aを超えている。この場合には、図9に示した一定高負荷時制御に従って、緊急停止時間T5が6秒から3秒に短縮される。従って、負荷電流LCが2.6Aまで上昇してから3秒が経過した時点で、モーター3への給電が停止されている。
(実施例2) 図16および図17は、本発明に係る電気かみそりの実施例2を示す。実施例2に係る電気かみそりのハードウェアの構造は、実施例1で図2および図3を用いて説明したとおりであり、実施例2に係る制御系の全体構成は、実施例1で図1を用いて説明したとおりである。実施例1と実施例2の電気かみそりは、制御部33による電気かみそりの制御方式において相違する。
モーター3の停止状態においてユーザーがメインスイッチ16をオン操作すると、二次電池4からモーター3に電力が供給されてモーター3が起動し、内刃6が回転駆動を開始する。起動直後においてモーター駆動制御手段34は、モーター3にデューティー比が100%のパルス電圧を印加して(ステップS101)、モーター3を最高回転数(約9000rpm)で回転させる。
モーター3が起動してから僅かな時間(本実施例では50ミリ秒)が経過すると、モーター駆動制御手段34はパルス電圧の制御モードを通常負荷モードに設定して、モーター3を所定の第1回転数(第1通常速度:約6500rpm)で駆動させる。具体的には、モーター負荷電流検出手段35により検出される負荷電流LCの値を第1の変数xとし、電池電圧検出手段36により検出される二次電池4の電池電圧BVの値を第2の変数yとする計算式(Z=ax+by+c)に基づいて、モーター3に印加するパルス電圧のデューティー比を算出する(ステップS102)。この計算式においてa〜cは定数であり、aは正の数、bは負の数である。従って、負荷電流LCが大きいほど、また電池電圧BVが小さいほど、Zの値すなわちデューティー比は大きくなる。
上記のように、負荷電流LCと電池電圧BVの値を変数とする計算式に基づいて、パルス電圧のデューティー比を決定すると、モーター3に掛かる負荷の大きさ(ユーザーの髭の量)にかかわらず、また、二次電池4の電池電圧BVの低下の有無にかかわらず、モーター3を第1回転数に維持することができる。モーター3が第1回転数で駆動するとき、内刃6は約60cm/sの周速度で回転する。デューティー比の最大値は100%であるため、上記計算式で算出されたZの値が1を超えた場合には、モーター駆動制御手段34はデューティー比が100%のパルス電圧をモーター3に印加する。
また、通常負荷モードにおいては、電池電圧BVから推定した二次電池4のエネルギー残量に基づき、制御部33が本体表示部17およびヘッド表示部27を点灯制御する(ステップS103〜S104)。エネルギー残量と本体表示部17の各LED21〜23との関係は、先に実施例1で説明したとおりである。ヘッド表示部27の各LED29は、本体表示部17の各LED21〜23にリンクして点灯制御されている。具体的には、二次電池4の残量が80%以上であるときは各LED29を青色に点灯させ、二次電池4の残量が80%未満40%以上であるときは各LED29を緑色に点灯させ、二次電池4の残量が40%未満20%以上であるときは各LED29を黄色に点灯させ、二次電池4の残量が20%未満であるときは各LED29を橙色に点灯させる。
かみそりヘッド2の内外刃6・7の直下に位置するヘッド表示部27による発光表示は、本体ケース1を握った状態のユーザーの視界に入りやすく、しかも、本体表示部17のように本体ケース1を握る手で隠れることも無いから、ヘッド表示部27をエネルギー残量の報知手段として機能させると、エネルギー残量が低下していることをユーザーへ確実に報知して、二次電池4のエネルギーが無くなる前の充電をユーザーに促すことができる。なお、ヘッド表示部27による表示方法は、LED29の色を異ならせる以外に、例えばLED29の点滅速度を異ならせてもよく、その表示方法は任意である。
後述する高負荷モードへの移行指示、および、停止制御への移行指示が無い(ステップS105およびステップS106でNO)うちは、パルス電圧の制御モードを通常負荷モードに維持して、上述のステップS102〜S104を繰り返す。本実施例では、負荷電流LCおよび電池電圧BVを10ミリ秒ごとに検出して、パルス電圧のデューティー比をほぼリアルタイムで補正している。
図17は、上述のモーター3および表示部17・27の制御と並行して行われる負荷電流LCの監視制御を示しており、この監視制御に基づき高負荷モードあるいは停止制御への移行指示が行われる。ここでは、負荷電流LCが0.7A以下の状態を、モーター3の無負荷状態と定義し、負荷電流LCが0.7Aを上回り1.6A以下の状態を、モーター3の通常負荷状態と定義し、負荷電流LCが1.6Aを上回る状態を、モーター3の高負荷状態と定義する。
負荷電流LCが1.6Aを上回り(ステップS121でYES)、モーター3が高負荷状態になると、まずタイマー37をリセットして計時を開始する(ステップS122)。タイマー37による計測時間Tが所定の第1駆動時間T1(本実施例では10秒)を経過する前に、負荷電流LCが1.6A以下になった場合(ステップS123でNO)、すなわちモーター3の高負荷状態が終了した場合には、タイマー37による計時を停止して(ステップS125)、ステップS121へ戻る。一方、モーター3が高負荷状態を維持(ステップS123でYES)したまま、計測時間Tが第1駆動時間T1に達した(ステップS124でYES)場合には、タイマー37による計時を停止して(ステップS126)、パルス電圧の制御モードを高負荷モードへ移行する旨の指示を出す(ステップS127)。
高負荷モード移行指示が出ると、図16のステップS105においてYESとなり、ステップS107〜S109の高負荷モードへ移行する。ここで行う本体表示部17とヘッド表示部27の点灯制御(ステップS108〜S109)は、先の通常負荷モードのステップS103〜S104と同様であるが、デューティー比の算出(ステップS107)に際しては、先のステップS102とは異なる計算式(Z=ax+by+d)を用いる。この計算式における定数a・bは先と同一であり、定数dは定数cよりも約0.08(8%)だけ小さく設定される。高負荷モードではデューティー比の最大値を約92%に設定し、上記計算式で算出されたZの値が約0.92を超えた場合でも、モーター駆動制御手段34はデューティー比が約92%のパルス電圧をモーター3に印加する。高負荷モードにおけるモーター3は、第1回転数(約6500rpm)よりも少ない第2回転数(第2通常速度:約6000rpm)で駆動される。モーター3が第2回転数で駆動するとき、内刃6は約55cm/sの周速度で回転する。後述する通常負荷モードへの移行指示が無い(ステップS110でNO)うちは、パルス電圧の制御モードを高負荷モードに維持して、ステップS107〜S109を10ミリ秒の間隔で繰り返す。
モーター3の高負荷状態が第1駆動時間T1以上続いた場合に、モーター3に印加するパルス電圧の制御モードを高負荷モードに設定して、パルス電圧のデューティー比を低下させると、モーター3および内刃6を減速させて、その分だけ内外刃6・7の表面温度の上昇を抑制することができる。また、モーター3を第2回転数に減速させることは、モーター3における消費電力を抑制して、二次電池4の早期の消耗を防止することにも寄与する。なお、本実施例に係る電気かみそりにおいて、内刃6が髭剃りに好適な周速度で回転するときのモーター3の回転数は、約5800〜約7200rpmであり、第1回転数(約6500rpm)はもちろん第2回転数(約6000rpm)もこの範囲に含まれる。つまり、モーター3を第1回転数から第2回転数に減速させても、髭の剃り味は殆ど低下しない。
高負荷モードにおいて、負荷電流LCが1.6A以下で安定する状態、すなわち、モーター3の負荷状態が通常負荷で安定する状態になると、内外刃6・7の温度が十分に下がったとみなして、モーター駆動制御手段34はパルス電圧の制御モードを通常負荷モードに復帰させる。具体的には、図17に示すように、高負荷モード移行指示(ステップS127)の後に負荷電流LCが1.6A以下に低下すると(ステップS128でYES)、まずタイマー37をリセットして計時を開始する(ステップS129)。タイマー37による計測時間Tが所定の第2駆動時間T2(本実施例では10秒)を経過する前に、負荷電流LCが1.6Aを上回った場合(ステップS130でNO)、すなわちモーター3の通常負荷状態が終了した場合には、タイマー37による計時を停止して(ステップS132)、高負荷モードを維持したままステップS128に戻る。一方、モーター3が通常負荷状態を維持(ステップS130でYES)したまま、計測時間Tが第2駆動時間T2に達した(ステップS131でYES)場合には、タイマー37による計時を停止して(ステップS133)、パルス電圧の制御モードを通常負荷モードへ移行させる旨の指示を出し(ステップS134)、ステップS121へ戻る。通常負荷モード移行指示が出ると、図16のステップS110においてYESとなり、ステップS102〜S104を繰り返す通常負荷モードへ復帰する。
上記のように、モーター3の負荷状態が通常負荷で安定した場合に、パルス電圧の制御モードを高負荷モードから通常負荷モードに復帰させて、パルス電圧のデューティー比を上昇させると、内外刃6・7の表面が高温になることを確実に防止しながらモーター3および内刃6を加速させて、内外刃6・7による髭の剃り味を上昇させることができ、従って、髭剃りに要する時間を短縮することができる。
一方、通常負荷モードにおいて負荷電流LCが0.7A以下になり(ステップS141でYES)、モーター3が無負荷状態になると、まずタイマー37をリセットして計時を開始する(ステップS142)。タイマー37による計測時間Tが、第1駆動時間T1および第2駆動時間T2よりも長い停止予告時間T4(本実施例では60秒)を経過する前に、負荷電流LCが0.7Aを上回った場合(ステップS143でNO)、すなわちモーター3の無負荷状態が終了した場合には、タイマー37による計時を停止して(ステップS145)、ステップS121へ戻る。一方、モーター3が無負荷状態を維持(ステップS143でYES)したまま、計測時間Tが停止予告時間T4に達した(ステップS144でYES)場合には、モーター3の停止制御へ移行する旨の指示を出す(ステップS146)。
停止制御移行指示が出ると、図16のステップS106においてYESとなり、ステップS111〜S117の停止制御へ移行する。ここでは、モーター3の停止までの予告として、モーター3を第1回転数の4分の1以下の速度に減速させる。具体的には、モーター3に印加するパルス電圧のデューティー比を約30%に設定して、モーター3を停止間近(電気かみそりの制御終了間近)の微速回転数(微速度:約1000rpm)に減速させる(ステップS111)。これによりユーザーは、モーター3の駆動音の変化によって、モーター3が停止間近であることを認知できる。本体表示部17とヘッド表示部27の点灯制御(ステップS112〜S113)は、先の通常負荷モードと同様であるが、必要があれば各表示部17・27の表示を変更して、モーター3が停止間近であることをユーザーに報知してもよい。
モーター3の減速後も、タイマー37による計時は継続される。ユーザーによるモーター3の停止をキャンセルするための操作が検知されない(ステップS114でNO)まま、停止予告時間T4よりも長い停止時間T3(本実施例では70秒)に到達すると(ステップS115でYES)、二次電池4からモーター3や表示部17・27への給電を停止して(ステップS116)、電気かみそりの制御を終了する。ここで、モーター3の停止をキャンセルするための操作とは、メインスイッチ16(スイッチボタン18)の押圧操作と、電気かみそりに振動を加えることを指す。電気かみそりに加えられた振動は、加速度センサー15により検知することができる。停止時間T3に到達する前に、ユーザーによる上記操作を検知すると(ステップS114でYES)、タイマー37による計時を停止して(ステップS117)、ステップS102〜S104を繰り返す通常負荷モードへ復帰する。図17に示す負荷電流LCの監視制御においても、ユーザーによる上記操作を検知すると(ステップS147でYES)、ステップS121へ戻る。なお、停止予告時間T4と停止時間T3の間にモーター3が微速回転数で駆動している場合を除き、モーター3の駆動中にメインスイッチ16が押圧操作されると、制御部33は二次電池4からモーター3や表示部17・27への給電を停止して、電気かみそりの制御を終了する。
モーター3の無負荷状態が長く続く場合には、ユーザーが髭剃りを終了した(顔肌からかみそりヘッド2を離した)、あるいは、切断すべき髭が顔肌に残っていないとみなすことができる。従って、上記のように停止時間T3が経過した時点で、二次電池4からモーター3への給電を停止すると、二次電池4の無駄な電力消費を抑えることができる。また、停止予告時間T4が経過した時点でモーター3を減速させて、近いうちにモーター3が停止することをユーザーへ事前に報知すると、モーター3の停止をキャンセルするための操作をユーザーに促して、ユーザーの意思に反してモーター3が停止するという不都合を防止することができる。さらに、タイマー37による停止時間T3までの計時を、モーター3が無負荷状態(ステップS141でYES)となった時点で開始すると、髭剃りの途中でモーター3が停止して、ユーザーに不都合を与えるおそれが無い点で有利である。
なお、本実施例においても、図16に示したモーター3と表示部17・27の制御、および、図17に示した負荷電流LCの監視制御と並行して、過負荷時制御および一定高負荷時制御を行うが、その内容は実施例1で図8および図9を用いて説明したとおりであるから、その説明を省略する。
以上のように、本発明の各実施例では、モーター負荷電流検出手段35によって検出されるモーター3を流れる負荷電流LCと、電池電圧検出手段36によって検出される二次電池4の電池電圧BVとに基づいて、モーター3を第1回転数に維持するように制御する。これによれば、モーター3に掛かる負荷、すなわち切断対象の髭の量にかかわらず、モーター3を第1回転数に維持して、内外刃6・7による髭の剃り味を好適な範囲に保持することができる。しかも、二次電池4のエネルギー残量の減少などを原因として電池電圧BVが低下した場合でも、モーター3を第1回転数に維持して、内外刃6・7による髭の剃り味を好適な範囲に保持することができる。
図9に示した一定高負荷時制御においては、負荷電流LCが一定(ステップS61でYES)かつ1.6Aを上回る(ステップS62でYES)場合に、緊急停止時間T5を短縮(ステップS63)させたが、このステップS63に代えて、モーター3を直ちに緊急停止させてもよい。これによれば、継続的な高負荷によるモーター3の故障をより確実に防止できる。この場合も、図8に示した過負荷による緊急停止の場合と同様に、ヘッド表示部27の各LED29を赤色に点灯させて、モーター3が緊急停止したことをユーザーに報知することができる。
上記の各実施例では、高負荷モードへの移行の判断基準である第1駆動時間T1と、通常負荷モードへの復帰の判断基準である第2駆動時間T2を、共に10秒に設定したが、本発明はこれに限られない。例えば、第2駆動時間T2を第1駆動時間T1よりも短く設定すると、モーター3を第1回転数に早期に復帰させて、髭剃りに要する時間をさらに短縮することができる。
ヘッド表示部27の点灯制御については、上記の各実施例で示したもの以外に、いくつかのバリエーションを挙げることができる。例えば、モーター3の通常負荷状態においては各LED29を青色に点灯させ、負荷電流LCが1.6Aを上回って高負荷状態になると、各LED29を黄色に点灯させ、高負荷状態が第1駆動時間T1にわたって継続してモーター3が第2回転数に減速した場合には、各LED29を緑色に点灯させることができる。また、負荷電流LCが2.6A以上の過負荷状態になると、各LED29を赤色に点灯させ、過負荷状態が緊急停止時間T5にわたって継続してモーター3が緊急停止した場合には、各LED29を赤色で点滅させることができる。さらに、無負荷状態のまま停止予告時間T4が経過してモーター3が微速回転数に減速した場合には、各LED29を青色で点滅させることができる。このように、ヘッド表示部27は、二次電池4の電池電圧BVやエネルギー残量を表示する以外に、モーター3の負荷状態や駆動状態を表示することができる。上述のようにヘッド表示部27は、本体ケース1を握った状態のユーザーの視界に入りやすく、しかも、本体表示部17のように本体ケース1を握る手で隠れることも無いから、ヘッド表示部27でモーター3の負荷状態や駆動状態を表示すると、これらの状態をユーザーへ確実に報知することができる。
また、図14および図15で示した場合のように、モーター3を起動した時点で、モーター3の負荷電流LCの大きさが一定で、かつ通常負荷状態あるいは高負荷状態に相当する場合に、ヘッド表示部27の各LED29をランダムに点灯することができる。これにより、毛屑収容室11などに毛屑が堆積しつつあることをユーザーに報知して、早期のクリーニングを促すことができる。
かみそりヘッド2において、内刃6、外刃7、毛屑収容室11、外刃ホルダーなど、ヘッド表示部27の発光源(LED)29からの光が届く少なくとも1個所に、可視光応答型の光触媒を固定することができる。この場合には、発光源(LED)29を光触媒の励起光としても利用することができる。
また、ヘッド表示部27は、かみそりヘッド2の表面や内外刃6・7の直下の毛屑収容室11内に設けることもできる。これらのヘッド表示部27も、本体ケース1を握った状態のユーザーの視界に入りやすく、しかも、本体表示部17のように本体ケース1を握る手で隠れることも無いから、これらのヘッド表示部27で二次電池4の電池電圧BVやエネルギー残量を表示すると、電池電圧BVの低下やエネルギー残量が少ないことをユーザーへ確実に報知することができる。
上記の各実施例では、回転駆動する内刃6を備えるロータリー式の電気かみそりに本発明を適用したが、これ以外に本発明は、往復駆動する内刃6を備える往復式の電気かみそりや、リニアモーターを駆動源とする電気かみそりにも適用することができる。また本発明は、髭以外の毛を切断対象とする電気かみそりにも適用が可能である。
2 かみそりヘッド
3 モーター
4 電池(二次電池)
6 可動刃(内刃)
27 ヘッド表示部
29 発光源(LED)
33 制御部
34 モーター駆動制御手段
35 モーター負荷検出手段(モーター負荷電流検出手段)
36 電池電圧検出手段
T1 第1駆動時間
T2 第2駆動時間
T3 停止時間
T4 停止予告時間
T5 緊急停止時間

Claims (8)

  1. モーター(3)の動力を受けて駆動される可動刃(6)と、モーター(3)の駆動電源である電池(4)と、モーター駆動制御手段(34)を含む制御部(33)とを備えており、
    制御部(33)は、モーター(3)に掛かる負荷を検出するモーター負荷検出手段(35)と、電池(4)の電圧を検出する電池電圧検出手段(36)とを備えており、
    モーター駆動制御手段(34)が、モーター負荷検出手段(35)および電池電圧検出手段(36)の検出値に基づいて、モーター(3)の駆動速度を所定の第1通常速度に維持するように制御し、
    モーター負荷検出手段(35)が、モーター(3)の所定の過負荷状態を所定の緊急停止時間(T5)以上連続して検出すると、モーター駆動制御手段(34)がモーター(3)を緊急停止させ、
    モーター負荷検出手段(35)により検出されるモーター(3)の負荷の大きさが一定で、かつ所定の高負荷状態に相当する場合に、緊急停止時間(T5)を短縮させることを特徴とする電気かみそり。
  2. モーター負荷検出手段(35)が、モーター(3)の所定の高負荷状態を所定の第1駆動時間(T1)以上連続して検出すると、モーター駆動制御手段(34)が、モーター(3)を第1通常速度から所定の第2通常速度に減速させる請求項1に記載の電気かみそり。
  3. モーター駆動制御手段(34)がモーター(3)を第2通常速度に減速させた後に、モーター負荷検出手段(35)が、モーター(3)の所定の通常負荷状態を所定の第2駆動時間(T2)以上連続して検出すると、モーター駆動制御手段(34)がモーター(3)を第1通常速度に加速させる請求項2に記載の電気かみそり。
  4. モーター負荷検出手段(35)が、モーター(3)の所定の無負荷状態を所定の停止時間(T3)以上連続して検出すると、モーター駆動制御手段(34)がモーター(3)を停止させる請求項1から3のいずれかに記載の電気かみそり。
  5. モーター負荷検出手段(35)が、モーター(3)の無負荷状態を、停止時間(T3)よりも短い停止予告時間(T4)以上連続して検出すると、モーター駆動制御手段(34)がモーター(3)を第1通常速度未満の所定速度に減速させ、
    停止予告時間(T4)を経過してから停止時間(T3)を経過する前に、制御部(33)がユーザーによる操作を認識すると、モーター駆動制御手段(34)がモーター(3)を第1通常速度に加速させる請求項4に記載の電気かみそり。
  6. モーター駆動制御手段(34)がモーター(3)を緊急停止させた場合に作動する緊急停止報知手段を備える請求項1から5のいずれかひとつに記載の電気かみそり。
  7. 可動刃(6)が配置されるかみそりヘッド(2)に、発光源(29)を含むヘッド表示部(27)が設けられており、
    ヘッド表示部(27)がモーター(3)の緊急停止報知手段として機能する請求項6に記載の電気かみそり。
  8. 電池電圧検出手段(36)により所定の低電圧が検出された場合に作動する電圧低下報知手段を備えており、
    ヘッド表示部(27)が緊急停止報知手段と電圧低下報知手段を兼ねている請求項7に記載の電気かみそり。
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