JP6806407B1 - ベアリング構造、及び、ベアリング構造を備えたドレープユニット - Google Patents
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Abstract
Description
各図には、基準座標としてX−Y−Z座標を示している。以下の説明において、Z1−Z2方向を上下方向、X1−X2方向を前後方向、Y1−Y2方向を左右方向と称する。X1−X2方向とY1−Y2方向は互いに垂直であり、これらを含むX−Y平面はZ1−Z2方向に垂直である。また、上側(Z1側)から下側(Z2側)を見た状態を平面視と言うことがある。
本実施形態の医療用ロボットは、向きや角度を変更可能なアーム部を備え、アーム部の先端に、図1に示す保持体10が設けられる。保持体10の前端からは、ホルダ21と、ホルダ21を覆うように配置されたセパレータ22とが前方へ延出している。医療用ロボットによる施術の対象となる患者の体内へ挿入される挿入部材は、セパレータ22によってホルダ21に対して脱着可能に装着される。挿入部材は、アーム部の向きや角度の変更にしたがって姿勢が変更される。挿入部材としては、施術のために用いる処置具や、内視鏡が挙げられる。
ジョイント部材42とベース部材43とは、ジョイント部材42の内周面42aに設けた2つの嵌合突起42b、42c(図3、図11(a)参照)が、ベース部材43のジョイント部材42側(X1側、前側)の外周面43aに設けた2つの嵌合凹部43b、43c(図3、図5(a)、(b)参照)にそれぞれ嵌合することによって、互いに脱着可能に嵌合される。この嵌合においては、嵌合突起42b、42cのそれぞれが有する2つの側面(前後方向において互いに対向する2つの面)と、嵌合凹部43b、43cのそれぞれが有する2つの内側面(前後方向において互いに対向する2つの内面)とがそれぞれ互いに当接することにより、固定状態が維持される。この嵌合状態では、嵌合部分において、ベース部材43の外側をジョイント部材42が覆うこととなり、上述のようにジョイント部材42に第1ドレープ51が装着されるため、固定部材44では清潔部品が不潔部品を覆った状態で嵌合することができる。
図3と図9(a)、(b)に示すように、回転部材41は、内周面41aの前方端部に4つの舌部41b、41c、41d、41eを有する。4つの舌部41b、41c、41d、41eは、リング状の回転部材41の中心軸となる回転軸AXに関して等角度間隔となるように設けられ、内周面41aから内側へ突出するように設けられている。4つの舌部41b、41c、41d、41eは、回転部材41をジョイント部材42に嵌合したときに、ジョイント部材42の溝部142b内で、周方向Cに移動であり、かつ、突縁部142cと当接することで前後方向における移動が規制される。ジョイント部材42の溝部142bは、舌部41b、41c、41d、41eの抜けを抑えることができる程度の深さを有する。
ベース部材43は、軸受部材32の外輪に固定され、これによって保持体10に固定される。
次に、ジョイント部材42を、ベース部材43の前側の外周面43a上を覆うようにジョイント部材42を前後方向に移動させる。このとき、周方向Cにおいて、ベース部材43上の初期位置マーカーM0とジョイント部材42上の嵌合マーカーM12とが一致するように配置(図10(b)の左図)しており、嵌合突起42b、42cは、前後方向に沿って、ベース部材43においてそれぞれ対応する案内溝61、71内で摺動しながら前後方向に移動し、案内溝61、71内の最も後側(X2側)の位置に至る。続いて、ジョイント部材42の嵌合マーカーM12がベース部材43の嵌合マーカーM11に一致する位置(嵌合突起42bが嵌合突起42b内へ嵌合される位置)まで、ジョイント部材42を周方向Cに回転させる(図10(b)の右図)。これにより、嵌合突起42b、42cを、案内溝61、71から、規制突起63、73を越えて、嵌合凹部43b、43c内へ移動させ、嵌合凹部43b、43cへ嵌合させる。この一連の操作によって、ジョイント部材42とベース部材43は互いに嵌合され、前後方向(主軸方向)及び周方向Cにおいて、ベース部材43に対するジョイント部材42の移動が規制される。
上記実施形態では、ジョイント部材42に嵌合突起42b、42cを設け、ベース部材43に嵌合凹部43b、43cを設けていたが、これに代えて、嵌合突起をベース部材43に設け、嵌合凹部をジョイント部材42に設ける構成も可能である。
本発明について上記実施形態を参照しつつ説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、改良の目的または本発明の思想の範囲内において改良または変更が可能である。
21 ホルダ
21a ホルダの前端部
21b 上面
22 セパレータ
22a セパレータの前端部
22b セパレータの後端部
31 スイッチユニット
32 軸受部材
33 ベアリングプレート
40 ベアリング構造
41 回転部材
41a 回転部材の内周面
41b、41c、41d、41e 舌部
41f 前面
42 ジョイント部材
42a ジョイント部材の内周面
42b、42c 嵌合突起
42d ジョイント部材の後端面
43 ベース部材
43a ベース部材の前側の外周面
43b、43c 嵌合凹部
43d ベース部材の前端面
43e ベース部材の後側の外周面
44 固定部材
51 第1ドレープ
51a 前方開口部
52 第2ドレープ
52a 前方開口部
52b 後方開口部
61、71 案内溝
62、72 テーパー部
63、73 規制突起
132b、132c、132d 嵌合突起
141 回転部材の外周面
142a ジョイント部材の前側の外周面
142b 溝部
142c 突縁部
142d ジョイント部材の後側の外周面
242b 嵌合突起
342b、342c 嵌合突起
442c 嵌合突起
442h 球状部
442s 付勢部
AX 回転軸(主軸)
C 周方向
D ドレープユニット
M0 初期位置マーカー
M11、M12 嵌合マーカー
R 径方向
S1 隙間
Claims (24)
- 挿入部材を脱着可能かつ回転可能に保持するホルダをアームの先に備える手術用ロボットを覆うドレープのためのベアリング構造であって、
前記ホルダが内部に挿通した状態で、前記アームに対して取り付けられるリング状の固定部材と、
前記ホルダが内部に挿通した状態で、前記固定部材に対して摺動回転可能に取り付けられるリング状の回転部材とを備え、
前記回転部材は、前記ホルダとともに回転可能であり、
前記固定部材には、前記アームを覆う第1ドレープが装着可能であり、
前記回転部材には、前記ホルダを覆い、前記回転部材とともに回転可能に第2ドレープが装着可能であることを特徴とするベアリング構造。 - 前記固定部材は、前記アームに対して取り付けられるリング状のベース部材と、前記ベース部材に対して、嵌合によって脱着可能に取り付けられるリング状のジョイント部材とを備え、
前記回転部材は、前記ジョイント部材に対して摺動回転可能に取り付けられる請求項1に記載のベアリング構造。 - 前記ベース部材と前記ジョイント部材とは、一方に設けた嵌合突起と他方に設けた嵌合凹部とが互いに嵌合することによって、互いに脱着可能に嵌合される請求項2に記載のベアリング構造。
- 前記嵌合突起と前記嵌合凹部とは、前記ベース部材においては外周面に、前記ジョイント部材においては内周面に設けられている請求項3に記載のベアリング構造。
- 前記嵌合凹部は、前記固定部材及び前記回転部材の周方向に沿って延びる案内溝に連設され、
前記案内溝に沿って前記嵌合突起を移動させることによって、前記ベース部材に対して前記ジョイント部材を回転案内し、前記嵌合突起を前記嵌合凹部へ案内する請求項4に記載のベアリング構造。 - 前記案内溝は、前記固定部材及び前記回転部材の軸方向である主軸方向の嵌合側端部から前記主軸方向に沿って延び、さらに、前記固定部材及び前記回転部材の周方向に沿って延びる請求項5に記載のベアリング構造。
- 前記案内溝は、前記主軸方向の端部から前記主軸方向に沿って延びるにしたがって、溝の深さが小さくなるテーパー部を有する請求項6に記載のベアリング構造。
- 前記嵌合凹部及び前記嵌合突起は、前記固定部材及び前記回転部材の周方向において複数対設けられ、
前記嵌合突起は、前記主軸方向の嵌合側端部から前記主軸方向に所定距離おいた位置に設けられ、
前記嵌合突起が設けられた部材は、前記嵌合凹部が設けられた部材の前記主軸方向の嵌合側端部のうち前記案内溝が設けられていない非嵌合領域に、前記嵌合突起を当接させつつ回転させることによって、前記嵌合凹部が設けられた部材に対して案内される請求項6に記載のベアリング構造。 - 前記案内溝は、前記固定部材及び前記回転部材の軸方向である主軸方向において、前記嵌合凹部よりも幅が広く形成されている請求項5に記載のベアリング構造。
- 複数の前記嵌合突起のそれぞれの前記主軸方向の嵌合側端部が作る面は前記主軸方向に直交し、前記非嵌合領域は前記主軸方向に直交する面に位置する請求項8に記載のベアリング構造。
- 前記嵌合凹部及び前記嵌合突起は、前記固定部材及び前記回転部材の周方向において、複数対設けられている請求項3に記載のベアリング構造。
- 前記嵌合凹部及び前記嵌合突起は、前記固定部材及び前記回転部材の周方向において、3つ以上設けられている請求項10又は請求項11に記載のベアリング構造。
- 前記嵌合凹部及び前記嵌合突起の複数は、前記固定部材及び前記回転部材の周方向における間隔が、少なくとも一部で同一ではない請求項8から請求項12のいずれか一項に記載のベアリング構造。
- 前記案内溝は、規制突起を介して前記嵌合凹部に連設され、前記規制突起は、前記嵌合凹部に嵌合した前記嵌合突起が前記案内溝へもどることを規制する請求項5に記載のベアリング構造。
- 前記ベース部材と前記ジョイント部材には、前記ジョイント部材を前記ベース部材に対して相対回転させることによって、前記嵌合突起が前記嵌合凹部内へ嵌合される位置に至ったことを示す嵌合マーカーがそれぞれ設けられている請求項5に記載のベアリング構造。
- 前記ベース部材に設けた前記嵌合マーカーと、前記ジョイント部材に設けた前記嵌合マーカーは、前記嵌合突起が前記嵌合凹部内へ嵌合される位置に至ったときに、前記固定部材の周方向において互いに同じ位置に配置される請求項15に記載のベアリング構造。
- 前記ベース部材には、前記嵌合突起を前記案内溝に入れる位置を示す初期位置マーカーが設けられている請求項15又は請求項16に記載のベアリング構造。
- 前記第1ドレープは、前記ジョイント部材の外周面に固定され、
前記ベース部材と前記ジョイント部材は、前記固定部材及び前記回転部材の軸方向において、前記第1ドレープの厚みの2倍以上の長さの隙間を有する請求項2に記載のベアリング構造。 - 前記固定部材は、その軸方向の端部に、径方向において外方へ突出する突縁部を有し、
前記固定部材に摺動回転可能に取り付けられた前記回転部材は、前記突縁部と当接することにより、前記固定部材からの離脱が抑止される請求項1に記載のベアリング構造。 - 前記回転部材は、その軸方向の端部に、径方向において外方へ突出する舌部を有し、
前記固定部材は、その軸方向において、前記突縁部に隣接して内側へ凹んだ溝部を有し、
前記溝部に前記舌部が係合する請求項19に記載のベアリング構造。 - 前記ベース部材は金属で構成され、前記ジョイント部材及び前記回転部材は、滅菌に対する耐久性を有する樹脂材料で構成される請求項2に記載のベアリング構造。
- 前記嵌合突起は半球状に突出する形状を有する請求項3に記載のベアリング構造。
- 前記嵌合突起は、球状部と、前記球状部を外方へ向かう方向へ付勢する付勢部とを有する請求項3に記載のベアリング構造。
- 請求項1から請求項23のいずれか一項に記載のベアリング構造と、
前記固定部材に装着された前記第1ドレープと、
前記回転部材に装着された前記第2ドレープと、
前記第2ドレープに連設され、前記挿入部材と前記ホルダとの間に位置して前記ホルダを覆うセパレータと、
を備えることを特徴とするドレープユニット。
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