JP6804206B2 - ダンパ装置及び建具 - Google Patents

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Description

本発明は、移動体の移動速度を制御するダンパ装置に関する。
従来から、ドア等の移動体の移動速度を減衰させるダンパ装置の技術が知られている。この種の技術を開示するものとして例えば特許文献1や特許文献2がある。
特許文献1には、ドア等の移動体の開閉に伴って回動又はスライドする入力部材に電気粘性流体を接触させ、移動体を所定位置まで閉めたときに電気粘性流体に接触する電極に電圧を印加して電気粘性流体の粘度を高める開閉装置について記載されている。
特許文献2には、永久磁石を保持する保持部材が原位置にあるときに磁性流体に磁力が印加され、作動位置にあるときに磁性流体に磁力が印加されない位置に配置し、磁性流体の粘度を変化させるドアチェック装置について記載されている。
特開平5−71267号公報 特開2015−183359号公報
特許文献1及び特許文献2に開示される何れの技術も、特定の位置で移動体としてのドアの回転を減衰させており、特定の位置から外れた場所では移動体の移動速度を減衰させることができなかった。例えば、風に煽られる等してドアが意図せず動いても、減衰させる力を作用させることができる範囲でなければドアの移動速度を減衰させることができない。また、複雑な構成や制御を追加することなく、移動体の移動速度に応じて減衰させる力を調節するという点で改善の余地があった。
本発明は、移動体の位置に関わらず、移動速度に応じた減衰力を作用させることができるダンパ装置及び建具を提供することを目的とする。
本発明は、移動体(例えば、後述のドア1、引戸701)の移動速度を制御するダンパ装置(例えば、後述のヒンジ10,210,310,410,610、ドアクローザ5,205,305,405,505及びダンパ装置705)であって、前記移動体の移動に連動して回転する回転軸(例えば、後述の回転軸15,25,325,425,625,725)と、前記回転軸の回転動作により発電する発電部(例えば、後述の発電機46,346、発電部55,455,645,750)と、磁界に応じて粘度が変化する性質を有し、前記回転軸の回転に対して粘度に応じた抵抗を付与する磁性流体(例えば、後述の磁気粘性流体51,64,580,664)と、前記発電部で発電された電流が流れることにより、前記磁性流体に磁界を作用させる抗力用コイル(例えば、後述の抗力用コイル53,70,670,550)と、を備えるダンパ装置に関する。
前記ダンパ装置は、温度を検出する温度検出部(例えば、後述の温度センサ250)を更に備え、前記温度検出部の検出温度に基づいて前記抗力用コイルに送られる電流の出力を調整することが好ましい。
前記ダンパ装置は、磁気を検出する磁気検出部(例えば、後述のGMRセンサ350)を更に備え、前記発電部は、前記回転軸の移動に連動する磁石(例えば、後述の磁石37,682)及び前記磁石の移動に伴って電磁誘導により発電する発電用コイル(例えば、後述の発電用コイル38,430,671,760)を有し、前記磁気検出部の検出磁気から前記磁石の移動情報(例えば、後述の移動速度、移動方向、前記磁石の位置)が検出され、前記磁石の移動情報に基づいて前記抗力用コイルに流れる電流の出力を調整することが好ましい。
本発明は、建物の開口部に取り付けられる戸体(例えば、後述のドア1)及び前記戸体の移動速度を制御するダンパ装置(例えば、後述のヒンジ10,210,310,410,610、ドアクローザ5,205,305,405,505及びダンパ装置705)を備える建具(例えば、後述の建具3,4)であって、前記ダンパ装置は、前記戸体の移動に連動して回転する回転軸(例えば、後述の回転軸15,25,325,425,625,725)と、前記回転軸の回転動作により発電する発電部(例えば、後述の発電機46,346、発電部55,455,645,750)と、磁界に応じて粘度が変化する性質を有し、前記回転軸の回転に対して粘度に応じた抵抗を付与する磁性流体(例えば、後述の磁気粘性流体51,64,580,664)と、前記発電部で発電された電流が流れることにより、前記磁性流体に磁界を作用させる抗力用コイル(例えば、後述の抗力用コイル53,70,670,550)と、を備える建具に関する。
前記建具は、前記戸体を回転可能に支持するヒンジ(例えば、後述のヒンジ10,210,310,410,610)を更に備え、前記ダンパ装置は前記ヒンジに組み込まれることが好ましい。
本発明によれば、移動体の位置に関わらず、移動速度に応じた減衰力を作用させることができるダンパ装置及び建具を提供できる。
本発明の実施形態に係るヒンジが用いられる建具の正面図である。 第1実施形態のヒンジの構成を模式的に示す図である。 第1実施形態の磁気粘性流体近傍の様子を示す拡大図である。 第2実施形態のヒンジの構成を模式的に示す図である。 第3実施形態のヒンジの構成を模式的に示す図である。 第4実施形態のヒンジの構成を模式的に示す図である。 第5実施形態の抗力部の構成を模式的に示す図である。 第6実施形態のヒンジの構成を模式的に示す図である。 第6実施形態の発電部の分解斜視図である。 第6実施形態の発電部の平面図である。 本発明の実施形態に係るドアクローザが用いられる建具の正面図である。 第7実施形態のドアクローザの構成を模式的に示す図である。 第8実施形態のドアクローザの構成を模式的に示す図である。 第9実施形態のドアクローザの構成を模式的に示す図である。 第10実施形態のドアクローザの構成を模式的に示す図である。 第11実施形態のドアクローザの構成を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係るダンパ装置が用いられる引戸を示す図である。 第12実施形態のダンパ装置の構成を模式的に示す図である。
以下、本発明の好ましい各実施形態について、図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の実施形態に係るヒンジ10が用いられる建具3の正面図である。建具3は、建物の開口部に固定される枠体2と、戸体としてのドア1と、ドア1を回転可能に支持する複数のヒンジ10,11と、を備える。
ドア1は、枠体2に複数のヒンジ10,11を介して回転可能に支持される開き戸である。複数のヒンジ10,11のうち、ヒンジ10はドア1の回転速度をコントロールする機能を有するダンパ装置である。
図2は、第1実施形態のヒンジ10を模式的に示す図である。図3は、第1実施形態の磁気粘性流体(磁性流体)64近傍の様子を示す拡大図である。図2に示すように、ヒンジ10は、回転側の上丁番20と、固定側の下丁番40と、上丁番20と下丁番に間に配置される受けリング30と、増速機45と、発電機(発電部)46と、抗力部60と、を備える。
上丁番20は、ドア1に固定される上側プレート21と、ドア1の回転とともに回転する上側軸体22と、を備える。上側軸体22には、その回転中心に沿って下方に延び、上側軸体22と一体的に回転する回転軸25が設けられる。
下丁番40は、枠体2に固定される下側プレート41と、回転軸25を回転可能に支持する下側軸体42と、を備える。
受けリング30は、上側軸体22の下側の端面と下側軸体42の上側の端面の間に配置されている。回転軸25は、受けリング30中央の貫通孔31を通じて下側軸体42に接続されている。下丁番40は、受けリング30を介して上丁番20の重量を受け止めているので、上丁番20の重量によって回転軸25が影響を受け難くなっている。
増速機45は、その上部に入力される回転軸25の回転力を下部に配置される第1出力軸47及び第2出力軸48のそれぞれに伝達する2軸出力式である。第1出力軸47は発電機46に接続されるとともに、第2出力軸48は抗力部60に接続される。
本実施形態の増速機45は、下側軸体42と下側プレート41に跨って配置される。また、増速機45は、回転軸25の回転速度と第1出力軸47の回転比が1:100に設定されており、回転軸25の回転速度と第2出力軸48の回転比が1:1〜1:10の範囲に設定されている。なお、回転比は、適用されるドア1やその用途に応じて適宜設定される。
発電機46は、第1出力軸47の回転力によって発電し、ケーブル75を介して発電した電力を抗力部60に供給する。本実施形態の発電機46は、下側軸体42の外側の下側プレート41に固定される。
抗力部60は、接続される第2出力軸48の回転に対して抗力を発生させることにより、ドア1の回転速度をコントロールする。次に、抗力部60の詳細な構成について説明する。
本実施形態の抗力部60は、ケース61と、樹脂ボビン62と、固定コア63と、抵抗部としての回転コア65と、磁気粘性流体64と、抗力用コイル70と、を備える。
ケース61は、その内部に抗力部60の各部品を収容する外装であり、フェライトやケイ素鋼板等の材料により形成される。樹脂ボビン62は、その外周に抗力用コイル70が巻き回された状態でケース61の内部に配置される。抗力用コイル70は、発電機46に電気的に接続されており、発電機46からの電力によって磁界を生じさせることができる。
樹脂ボビン62は、上端部及び下端部のそれぞれが鍔状に形成されるとともに、軸方向に延びる貫通孔が中央に形成される樹脂製のボビンである。樹脂ボビン62は、ケース61の内部にOリング69を介して固定される。
固定コア63は、樹脂ボビン62の中空部分の下部で固定される。樹脂ボビン62の内側であって固定コア63の上方には磁気粘性流体64を挟んで回転コア65が配置される。
回転コア65は、増速機45の第2出力軸48が接続されている。第2出力軸48は、ベアリング67を介して回転可能にケース61に支持されており、増速機45を介して回転軸25の回転力が伝達される。
また、回転コア65の上部及び下部の周面には摺動Oリング68がそれぞれ配置されている。本実施形態では、上側の摺動Oリング68がケース61の内側面に位置し、下側の摺動Oリング68が樹脂ボビン62の内側面に位置している。なお、摺動Oリング68の配置や数は適宜変更できる。例えば、樹脂ボビン62の内側に摺動Oリング68が一つだけ配置される構成としてもよい。
図3に示すように、磁気粘性流体64は、樹脂ボビン62の内側であって、回転コア65の下端面と固定コア63の上端面の間に薄膜状に形成される。磁気粘性流体64の厚みは、例えば100〜500μm程度に設定される。磁気粘性流体64は、磁界によって粘度が変化する。回転コア65が回転すると、磁気粘性流体64の粘度に応じた抵抗力を受けることになる。
図3に示すように、抗力用コイル70は、樹脂ボビン62における上端部と下端部の間の小径部90の外周面に樹脂ボビン62の外周面に螺旋状に巻き付けられている。この抗力用コイル70に電流が流れることによって磁界が生じ、磁気粘性流体64の粘度を変化させる。
本実施形態では、固定コア63の上端面が抗力用コイル70の上下方向の略中央に位置するように固定コア63の高さ及び抗力用コイル70の長さが調整されている。磁気粘性流体64の位置を抗力用コイル70の上下方向の略中央位置、即ち磁界が強く作用する位置に設定することにより、磁気粘性流体64に磁界を効率的に作用させることが可能になっている。
次に、ヒンジ10の回転速度のコントロールについて説明する。ドア1が回転すると、上丁番20の上側軸体22の回転に伴って回転軸25が回転し、増速機45にその回転力が伝達される。増速機45では、予め設定される回転比に応じて第1出力軸47及び第2出力軸48がそれぞれ回転する。
第1出力軸47の回転力によって発電機46で発電された電流は、樹脂ボビン62の抗力用コイル70に送られる。抗力用コイル70に電流が流れることによって磁界が生じ、この磁界によって磁気粘性流体64の粘度が変化する。
発電機46で発電される電流は、ドア1の回転速度(移動速度)に応じたものとなる。従って、抗力用コイル70の通電によって生じる磁界の強さも回転速度に応じたものとなる。磁気粘性流体64の粘度は磁場の大きさに応じて増大するので、回転速度が速いときは相対的に大きくなり、回転速度が遅いときは相対的に小さくなるように粘度が変化する。
以上説明した本実施形態のヒンジ10によれば、以下のような効果を奏する。
即ち、移動体としてのドア1の移動速度を制御するダンパ装置としてのヒンジ10は、ドア1の移動に連動して回転する回転軸25と、回転軸25の回転動作により発電する発電機46と、磁界に応じて粘度が変化する性質を有し、回転軸25の回転に対して粘度に応じた抵抗を付与する磁気粘性流体64と、発電機46で発電された電流が流れることにより、磁気粘性流体64に磁界を作用させる抗力用コイル70と、を備える。
これにより、ドア1(移動体)の回転速度(移動速度)に応じた電流が抗力用コイル70に流れ、この電流の大きさに応じて粘度を決める磁界が磁気粘性流体64に作用することになる。従って、磁気粘性流体64によって生じる回転軸25の回転を妨げる力に、ドア1の回転速度を適切に反映させることができる。また、磁気粘性流体64と、磁気粘性流体64に磁界を作用させる抗力用コイル70と、の位置関係を変える必要もなく、発電機46によって電流を発電する条件を調節することで、減衰力を作用させる範囲を高い自由度で設定することができ、ドア1の回転範囲の全域で減衰力を適切に作用させる構造をシンプルな構成で実現できる。
また、本実施形態のダンパ装置としてのヒンジ10を建具3に適用することにより、風の煽り等の意図しないドア1の回動が生じる場合でも、減衰力をドア1に対して適切に作用させることができる。
更に、ダンパ機能がヒンジ10に組み込まれているので、ドア1の回転速度を減衰させる装置をヒンジ10以外の部分に別途配置する必要もなくなるので、デザイン性に優れた建具3を提供することができる。なお、上記実施形態では、上部のヒンジ10にダンパ機能を組み込む構成としたが、下部のヒンジ11にも同様の構成のダンパ機能を組み込む構成としてもよい。
また、第1実施形態では、電気系統の部品が固定側の下丁番40に集中しているので、配線の取り回しをシンプルにできるというメリットがある。また、上丁番20の重量をリング30で受ける構造なので、上丁番20の重量によって下丁番40側の機構系にかかる負担を効果的に軽減できる。
また、第1実施形態では、磁気粘性流体64が薄膜状に形成されているので、磁界を集中させることができるとともに、磁気粘性流体64の必要量を少なくすることができるという点でも効果がある。
次に、第1実施形態と同様にヒンジに本発明を適用した第2実施形態から第6実施形態について順次説明する。なお、以下の各実施形態の説明において、既に説明した同様の構成については同じ符号を付してその説明を省略することがある。
<第2実施形態>
図4は、第2実施形態のヒンジ210の構成を模式的に示す図である。図4に示すように、第2実施形態のヒンジ210は、蓄電制御回路280を備える点が第1実施形態と異なっている。
蓄電制御回路280は、発電機46と抗力部60の抗力用コイル70を接続するケーブル275上に配置される。蓄電制御回路280は、発電機46で発電された電力を蓄電し、蓄電した電力を抗力用コイル70に供給する。
第2実施形態では、蓄電制御回路280を経由して発電機46から抗力用コイル70に電流が送られることになり、電流が平滑化される。従って、ドア1が少し動いて止まり、また少し動くような不規則な移動をして発電機46による発電が間欠的になっている場合であっても、蓄電制御回路280によって抗力用コイル70に流れる電流の状態が安定するので、ドア1の回転速度を減衰させる機能をより安定化することができる。
<第3実施形態>
図5は、第3実施形態のヒンジ310の構成を模式的に示す図である。図5に示すように、第3実施形態のヒンジ310は、上丁番320の上側軸体322の内部に発電機346及び増幅器345が配置され、下丁番340の下側軸体342に抗力部60が配置される。
第3実施形態のヒンジ310は、上側軸体322の下端部に固定され、該上側軸体322と一体的に回転する回転軸325を備える。回転軸325は、その上側(一側)の端部が上側軸体322内部の増幅器345に接続されるとともに、他側(下側)の端部が下側軸体342に配置される抗力部60に接続される。
増幅器345は、回転軸325の回転力を増幅し、出力軸347を通じて発電機346に伝達する。発電機346には、抗力用コイル70に接続されるケーブル375が接続される。第3実施形態のケーブル375は、上側軸体322の内側から外側を経由して下側軸体342の抗力部60に接続される。本実施形態では、上側軸体322の回転範囲に基づいてケーブル375の長さ及び取付位置が余裕を持って設定されている。
第3実施形態では、ドア1が回転すると回転軸325が回転する。このとき固定側の下側軸体342は動かないので上側軸体322が回転する。ケーブル375は、その長さが上側軸体322の回転範囲に応じて設定されているので、上側軸体322の回転に伴って捻じれる状態となりながらも抗力部60との接続が維持される。
<第4実施形態>
図6は、第4実施形態のヒンジ410の構成を模式的に示す図である。図6に示すように、第4実施形態のヒンジ410は、第3実施形態と同様に、上丁番420の上側軸体422の内部に発電機346及び増幅器345が配置され、下丁番440の下側軸体442に抗力部60が配置される構成である。
第4実施形態のヒンジ410は、上側軸体422と一体的に回転するように、上側軸体422の内部に固定される。例えば、回転軸425は、支持手段(図示省略)によって上側軸体422に連結されており、上側軸体422が回転すると回転軸425も一体的に回転する構造に構成される。
上側軸体422の下端部には、回転軸425及びケーブル475を通す接続経路480が形成される。ケーブル475は、発電機346から増幅器345の横を通って下側軸体442の上部に配置される抗力部60へと取り回される。抗力部60の内部では、ケース61の内側空間を通って抗力用コイル70に接続される。なお、ケーブル475は、回転コア65に干渉しないように下側軸体442の内部を取り回される。第4実施形態では、ケーブル475が外部に露出しないので、ケーブル475の保護という観点から有利である。
<第5実施形態>
次に、上記実施形態の抗力部60の構成と異なる第5実施形態の抗力部560について説明する。図7は、第5実施形態の抗力部560の構成を模式的に示す図である。図7に示すように、第5実施形態の抗力部560は、ケース561の内部中央に配置される円柱状の固定コア563が抗力用コイル70を巻き付ける芯材の機能を果たしている。
固定コア563の上部には上側リング部材571が設けられる。上側リング部材571の上面にはケース561内部の天井面に接触するOリング69が配置されている。また、固定コア563の下部には下側リング部材572が設けられる。下側リング部材572の下面にはケース561内部の底面に接触するOリング69が配置されている。
固定コア563の外周面における上側リング部材571と下側リング部材572の間には絶縁テープ564が巻き付けられている。抗力用コイル70は絶縁テープ564を挟んで固定コア563に巻き付けられている。
磁気粘性流体580は、固定コア563と回転コア565の間に配置されている。第5実施形態では、磁気粘性流体580の位置が抗力用コイル70よりも上方に位置する。
以上説明した第5実施形態の抗力部560は、固定コア563が抗力用コイル70を巻き付ける芯材の役割も果たすので、抗力部560の径方向の厚みを薄くでき、抗力部560のスリム化を実現できる。
<第6実施形態>
図8は、第6実施形態のヒンジ610の構成を模式的に示す図である。図8に示すように、第6実施形態のヒンジ610は、上側丁番620の上側軸体622に抗力部660及び発電部645が設けられる。
抗力部660は、磁気粘性流体664が充填される磁性流体槽665と、磁性流体槽665の外周に巻き付けられる抗力用コイル670と、を備える。
下丁番640の下側軸体642の上部には回転軸625が固定されており、回転軸625の先端は磁性流体槽665に挿入される。回転軸625の先端には、抵抗部としての撹拌フィン626が形成される。回転軸625が回転すると撹拌フィン626が磁気粘性流体664の粘度に応じた抵抗をうけ、この抵抗力がドア1の回転速度をコントロールする抗力となる。
発電部645は、ケース681と、回転軸625の周面に固定される磁石682と、磁石682の周囲に配置される発電用コイル671と、を主要な構成として備える。
発電部645の詳細な構成について説明する。図9は、第6実施形態の発電部645の分解斜視図である。図9に示すように、ケース681は、上ケース685と、下ケース695と、を備える。上ケース685には、その中央に貫通孔が形成され、貫通孔の周囲に周方向で等間隔に上側爪部686が4箇所形成される。下ケース695には、その中央に貫通孔が形成され、貫通孔の周囲に上側爪部686に対応する下側爪部696が設けられる。
発電用コイル671は、ボビン684に巻き付けられた状態でケース681の内部に収容される。従って、発電用コイル671は、ボビン684ごと上ケース685と下ケース695によって上下に挟み込まれた状態となる。
図10は、第6実施形態の発電部645の平面図である。図10に示すように、磁石682は、周方向にN極、S極、N極の順に交互に配置される永久磁石によって構成される。磁石682は、その周囲に発電用コイル671が位置するようにケース681の内側に保持される。
磁石682は、回転軸625と一体的に回転し、発電用コイル671に磁界の変化による電流が生じる。発電用コイル671で生じた電流はケーブル675を通じて磁性流体槽665の外周に配置される抗力用コイル670に送られる。抗力用コイル670が通電することによって磁界が生じ、磁気粘性流体664の粘度が大きくなって撹拌フィン626が磁性流体槽665の内部で受ける抵抗力が変化する。第6実施形態の構成においても、ドア1の回転速度に応じた粘性により、ドア1の回転速度を適切にコントロールできるのである。
以上、第1実施形態から第6実施形態ではドア1のヒンジに本発明を適用した例を説明した。次に、ドアクローザに本発明を適用した例として第7実施形態から第11実施形態を順次説明する。
<第7実施形態>
図11は、本発明の実施形態に係るドアクローザ5が用いられる建具4の正面図である。図11に示すように、建具4に用いられるドアクローザ5は、回転軸15を回転可能に支持する本体6と、回転軸15を介して本体6に接続されるアーム部16と、アーム部16と枠体2(又は建物側)を接続するリンク機構17と、を備える。回転軸15は、アーム部16及びリンク機構17によってドア1の回動に連動する。ドアクローザ5は、回転軸15の回転力を減衰させることにより、移動体であるドア1の回転速度を制御する。
図12は、第7実施形態のドアクローザ5の本体6の構成を模式的に示す図である。図12に示すように、なお、図12では、アーム部16やリンク機構17の図示を省略している。図12に示すように、本体6の内部には、回転軸15の回転力を利用して発電する発電部55と、回転軸15に抗力を付与する抗力部50と、が設けられる。
発電部55は、回転軸15の周面に固定されるピニオン35と、ピニオン35に噛み合うラック36と、ラック36の長手方向の一側の端部に配置される磁石37と、磁石37の移動によって発電する発電用コイル38と、ラック36の長手方向の他側の端部に配置される戻りばね39と、を備える。
ラック36は、水平方向でスライド移動可能に本体6の内部で支持される。回転軸15と一体的に回転するピニオン35が回転すると、ピニオン35に噛み合うラック36が回転方向に応じて水平移動する。
磁石37は、ラック36の一側の端部に固定される永久磁石である。ラック36の移動に伴って移動する磁石37の磁界が発電用コイル38に作用する。
発電用コイル38は、抗力部50の抗力用コイル53に電気的に接続されている。本実施形態では、発電用コイル38は、ラック36の一側の端部を囲うように配置されている。発電用コイル38の内側をラック36に固定された磁石37が移動して、発電用コイル38に近づいたり離れたりすることによって発電用コイル38に電流が流れる。
戻りばね39は、一側の端部がラック36の磁石37が固定される側と反対側の端部に固定されるとともに、他側の端部が本体6の内側に固定されている。ラック36は、発電用コイル38に近づく方向に移動すると、戻りばね39によって元の位置に戻そうとする力が加えられる。
抗力部50は、磁性流体槽52と、磁性流体槽52の周面に配置される抗力用コイル53と、を備える。
磁性流体槽52は、磁気粘性流体51が充填される容器である。磁性流体槽52には、回転軸15のアーム部16が接続される側と反対側の端部が挿入されている。回転軸15の磁性流体槽52に挿入される側の端部には撹拌フィン19が設けられる。従って、回転軸15の回転に伴って撹拌フィン19が磁気粘性流体51の粘度に応じた抵抗を受けることになる。
抗力用コイル53は、磁性流体槽52の外周面又は内部に磁気粘性流体51を囲うように巻き付けられている。抗力用コイル53は、発電用コイル38に電気的に接続されている。
以上説明したように、第7実施形態では、回転軸15の回転によってラック36の磁石37が発電用コイル38の内側に移動することにより、磁界が生じて発電用コイル38が発電する。発電用コイル38で発電した電流は抗力用コイル53に送られ、磁性流体槽52に充填される磁気粘性流体51に磁界を作用させる。磁界によって磁気粘性流体51の粘度が大きくなり、回転軸15の撹拌フィン19にはドア1の回転速度に応じた抵抗力が作用する。
<第8実施形態>
図13は、第8実施形態のドアクローザ205の構成を模式的に示す図である。図13に示すように、第8実施形態のドアクローザ205は、温度センサ250と、温度補正回路251と、出力調整回路(出力調整部)252と、を備える。
温度センサ250は、本体6内部に配置されており、本体6内部の温度を検出する温度検出部である。温度センサ250の検出信号は、温度補正回路251に送信される。
温度補正回路251は、温度センサ250の検出温度に基づいて出力調整を行うための補正値を設定する。例えば、温度補正回路251には、テーブル形式で温度と磁気粘性流体51の粘度−温度特性に基づく温度と補正値の関係が記憶されており、温度補正回路251は温度センサ250の検出信号に基づいて補正値を設定し、この補正値に基づく補正信号を出力調整回路252に送信する。
出力調整回路252は、発電用コイル38と抗力用コイル53を接続する電気的経路に配置されており、発電用コイル38から送られる電流の出力を調整して抗力用コイル53に送る。出力調整回路252は、温度センサ250の検出信号に基づいて温度補正回路251で設定された補正信号を反映して電流の出力調整を行う。なお、本実施形態の出力調整回路252は、発電用コイル38の電圧極性に基づいて極性を判断する機能(後述する出力極性判断回路と同様の機能)を有し、この極性に基づいて電流の出力を調整することが可能になっており、この出力が検出温度によって補正される。
なお、第8実施形態では、温度検出部として温度センサ250を利用する構成としたが、この構成に限定されない。例えば、ゼーベック素子を温度検出部として利用する構成とすることもできる。
以上説明した本実施形態のドアクローザ205によれば、以下のような効果を奏する。
ドアクローザ205は、温度を検出する温度センサ250と、温度センサ250の検出温度と磁性流体の粘度の温度特性に基づいて抗力用コイル53に流れる電流の出力を調整する出力調整回路252と、を更に備える。
これにより、温度センサ250によって環境温度を検出し、環境温度の影響を考慮したプログラムにより、磁気粘性流体51の粘度の環境温度による減衰力低下を補うことができる。温度変化が大きい場所でもダンパ機能を安定的に発揮させることができる。
<第9実施形態>
図14は、第9実施形態のドアクローザ305の構成を模式的に示す図である。図14に示すように、ドアクローザ305は、GMRセンサ350と、GMR判断回路351と、出力調整回路352と、を備える。
GMRセンサ350は、本体6内部に配置されており、ラック36に固定される磁石37の磁気を検出する磁気検出部である。GMRセンサ350の検出信号はGMR判断回路351に送信される。なお、磁気検出部としては、GMRセンサ350の他にホール素子を用いることもできる。
GMR判断回路351は、磁石37とGMRセンサ350の間の距離に応じて変化する検出磁気を取得することにより、磁石37の移動方向、移動速度及び位置を取得する。
磁石37の移動方向を検出することによってドア1の開閉方向を判断することができる。磁石37の移動速度によって回転軸15の回転速度、即ちドア1の回転速度を出力電流に反映することができる。また、磁石37の位置によってドア1の位置を取得でき、移動方向と組み合わせることで、ドア1が開き始めの位置にいるか閉じ始めの位置にいるか等も取得することができる。また、磁石37、ラック36、ピニオン35等の発電部55の機構の劣化を検出する機能も有する。
出力調整回路352は、GMR判断回路351によって検出された移動速度(ドア1の回転速度)、移動方向及び位置に基づいて出力調整を行う。本実施形態では、回転軸15の回転速度に応じて抗力を調整する。また、ドア1に位置に応じて出力を補正する。
以上説明した本実施形態のドアクローザ305によれば、以下のような効果を奏する。
ドアクローザ305は、磁気を検出するGMRセンサ350と、GMRセンサ350の検出磁気に基づいて移動速度を取得するとともに移動方向を判定し、移動情報(移動速度、移動方向及び位置等)に基づいて抗力用コイル53に流れる電流の出力を調整する出力調整回路352と、を更に備える。
これにより、磁気粘性流体51による抗力がドア1の回転速度に応じて回転軸15に付与されることになる。また、ドア1の位置に応じて適切な抗力を調節することができる。例えば、ドア1の回転速度に応じて電流出力を設定し、ドア1が閉じるときには抗力が相対的に強く働くように電流出力を大きくし、ドア1を開くときは抗力が相対的に弱く働くように出力を調整することもできる。また、温度変化が磁気粘性流体51の粘度に影響を与えている場合でも回転速度に応じて抗力が調節されるので、温度環境を原因とする抗力の変動を効果的に抑制できる。更に、磁石37、ラック36、ピニオン35等の発電部55の機構の劣化を検出し、劣化影響を出力調整に反映させるために、発電部55の劣化等の様々な外乱因子による減衰力低下を補うプログラムを組み込むこともできる。
<第10実施形態>
図15に示すように、ドアクローザ405は、発電部455の発電用コイル430の構成が上記実施形態のドアクローザの構成と異なっている。また、第10実施形態のドアクローザ405は、出力極性判断回路451と、出力調整回路452と、を備える。
まず、発電用コイル430について説明する。第10実施形態の発電用コイル430は、第1発電用コイル431と、第2発電用コイル432と、を備える。第1発電用コイル431は内側に位置する内側コイルであり、第2発電用コイル432は第1発電用コイル431の外側に位置する外側コイルである。第2発電用コイル432は、ラック36から離れている側の端部で巻数が多くなるように構成されている。
本実施形態では、第1発電用コイル431の電流は第1ケーブル435を通じて出力極性判断回路451に入力され、第2発電用コイル432の電流は第2ケーブル436を通じて出力極性判断回路451に入力される。
出力極性判断回路451は、第1発電用コイル431及び第2発電用コイル432に流れる電圧の極性を取得する。電磁誘導によって第1発電用コイル431及び第2発電用コイル432に流れる電圧の極性は、磁石37の移動方向によって決まる。磁石37の移動方向は回転軸15の回転方向によって決まるので電圧の極性によって回転軸15の回転方向、即ちドア1の回動方向がわかるのである。
出力調整回路452は、出力極性判断回路451から入力される極性情報に基づくドア1の回転方向に基づいて抗力用コイル53に送る電流の出力調整を行う。
本実施形態では、第1発電用コイル431と第2発電用コイル432の巻き数の違いを利用して電流の出力を調整する。例えば、ドア1が開くときは磁気粘性流体51によって撹拌フィン19によって付与される抗力が小さくなるように、巻き数の少ない第1発電用コイル431の電流が抗力用コイル53に供給されるように電流の経路をスイッチする。また、ドア1を閉じるとき等、回転軸15に付与する抗力を強くしたい場合は第2発電用コイル432の電流が抗力用コイル53に送られるように電流の経路をスイッチする。
また、本実施形態では、電流の経路が第2発電用コイル432にスイッチされている状態で磁石37が巻き数の多い部分に位置した場合にはより多くの電流が流れるようになっている。即ち、特定の位置では磁界を強く作用させることにより、磁気粘性流体51の粘度を増大させて回転軸15への抗力を強く働かせることができるようになっている。
以上説明した本実施形態のダンパ装置としてのドアクローザ405によれば、以下のような効果を奏する。
即ち、ドアクローザ405は、移動体としてのドア1の移動に連動して回転する回転軸15と、回転軸15に連動し、該回転軸15の回転方向に応じて一側から他側又は他側から一側に向かってその位置を移動する磁石37と、磁石37の移動に伴って電磁誘導により発電する発電用コイル430と、磁界に応じて粘度が変化する性質を有し、回転軸15の回転に対して粘度に応じた抵抗を付与する磁気粘性流体51と、通電により磁気粘性流体51に磁界を作用させる抗力用コイル53と、磁石37の移動方向に基づいて発電用コイル430から抗力用コイル53に送られる電流を調整する出力調整回路452と、を備える。
これにより、ドア1の移動方向及び位置に応じて抗力用コイル53に送られる電流が自動的に調整されるので、磁気粘性流体51の粘度の変化を利用してドア1の移動方向に応じた減衰力を作用させることができる。例えば、ドア1が開くときは回転軸15の撹拌フィン19に付与される抗力が小さくなり、閉じるときは抗力が自動的に大きくすることができる。
また、上記実施形態の出力調整回路452は、発電用コイル430で発電した電圧の極性に基づいて磁石37の移動方向を判定し、該移動方向に基づいて抗力用コイル53に送られる電流出力を調整する。
これにより、磁石37の移動方向を検出するためのセンサを設けることなく、発電用コイル430に対する磁石37の移動方向がわかるので、ドア1の移動方向に応じて抗力用コイル53に通電する回路をシンプルに設計することができる。
また、上記実施形態の発電用コイル430は、第1発電用コイル431及び第1発電用コイルよりも巻き数の多い第2発電用コイル432を有し、出力調整回路452は、発電用コイル430の電圧極性に基づいて回転軸15に付与する抵抗を相対的に弱くする場合は第1発電用コイル431で発電された電流を抗力用コイル53に送り、相対的に強くする場合は第2発電用コイル432で発電された電流を抗力用コイル53に送るように電流を送る経路を切り替える。
これにより、発電量の異なる第1発電用コイル431及び第2発電用コイル432を利用することにより、電流の経路を切り替えるだけで磁気粘性流体51にドア1の移動方向に応じた適切な抵抗を回転軸15に付与できる構成を複雑な制御を追加することなく実現できる。
<第11実施形態>
図16は、第11実施形態のドアクローザ505の構成を模式的に示す図である。図16に示すように、第11実施形態のドアクローザ505は、抗力部530の構成が上記実施形態のドアクローザの構成と異なっている。
第11実施形態の抗力用コイル550は、第1抗力用コイル551と、第2抗力用コイル552と、を備える。第1抗力用コイル551は、第2抗力用コイル552よりも巻き数が少なく構成される。第2抗力用コイル552は第1抗力用コイル551の内側に配置される。
また、第11実施形態のドアクローザ505は、極性判定機能及び経路切替機能を有する出力調整回路553を備える。出力調整回路553は、ケーブル554を介して入力される発電用コイル38の電圧特性に応じてドア1の回転方向を判定する。
出力調整回路553は、ケーブル556を通じて第1抗力用コイル551に接続されるとともに、ケーブル555を介して第2抗力用コイル552に接続される。出力調整回路553は、ドア1の回転方向に基づいて第1抗力用コイル551又は第2抗力用コイル552の何れかに電流が流れるように経路を切り替える。
第11実施形態の抗力用コイル550は、第1抗力用コイル551及び第1抗力用コイル551よりも巻き数の多い第2抗力用コイル552を有し、出力調整回路553は、発電用コイル38の電圧極性(ドア1の回転方向)に基づいて回転軸15に付与する抵抗を相対的に弱くする場合は発電用コイル38で発電された電流を第1抗力用コイル551に送り、相対的に強くする場合は発電用コイル38で発電された電流を第2抗力用コイル552に送るように電流を送る経路を切り替える。
これにより、磁気粘性流体51に作用させる磁界量の異なる第1抗力用コイル551及び第2抗力用コイル552を利用することにより、電流の経路を切り替えるだけで磁気粘性流体51にドア1の移動方向及び位置に応じた適切な抵抗を回転軸15に付与することができる。例えば、ドア1が閉まる方向に移動すると判断できるときは抗力が大きくなるように巻き数が多い第2抗力用コイル552に電流を流し磁界を強くして粘度を増大させ、ドア1が開く方向に移動するときは相対的に抗力が小さくなるように第1抗力用コイル551に電流を流すことができる。
以上説明した上記実施形態1〜11では、開き戸のドア1に本発明を適用した例を説明したが、引戸にも本発明を適用することができる。次に、引戸に本発明を適用した第12実施形態について説明する。
<第12実施形態>
図17(a)は、ダンパ装置705が適用される引戸701の全体を模式的に示す図であり、図17(b)は、引戸701上部の一部断面図である。
図17(a)及び(b)に示すように、ダンパ装置705は、引戸吊箱702の上面に固定されている。ダンパ装置705は、引戸吊箱702の天井面を貫通し、その下端が引戸吊箱702の内側に位置する回転軸725を備える。回転軸725の下端には引戸701の引戸側ラック703に噛み合う外部ピニオン730が設けられる。
図18は、第12実施形態のダンパ装置705の構成を模式的に示す図である。図18に示すように、第12実施形態のダンパ装置705は、上記実施形態のドアクローザの内部構成を上下逆にしたような構成である。
第12実施形態の発電部750が備える発電用コイル760は、第1発電用コイル761と第2発電用コイル762と、を備える。第1発電用コイル761及び第2発電用コイル762は、いずれもラック36の長手方向に沿って配置されており、第1発電用コイル761は、第2発電用コイル762に比べてピニオン35側に位置している。また、第1発電用コイル761は、第2発電用コイル762よりも巻き数が多くなるように設定されている。
磁石37の移動によって第1発電用コイル761で発電した電流は第1ケーブル765を通じて抗力用コイル53に送られ、第2発電用コイル762で発電した電流は第2ケーブル766を通じて抗力用コイル53に送られる。巻き数の異なる第1発電用コイル761と第2発電用コイル762を異なる場所に配置することにより、抗力用コイル53の通電によって磁気粘性流体51に作用する磁界の強さを調整することができるのである
以上、本発明の好ましい各実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
上記実施形態では、何れも戸体を移動体の例として説明したが、所定範囲を回動する窓のヒンジや侵入禁止用のバーの回転機構等、移動体の移動速度を制御する種々のダンパ装置に本発明を適用することができる。
1 ドア(移動体、戸体)
3,4 建具
5,205,305,405,505 ドアクローザ(ダンパ装置)
10,210,310,410,610 ヒンジ(ダンパ装置)
15,25,325,425,625,725 回転軸
37,682 磁石
38,430,671,760 発電用コイル
46,346 発電機(発電部)
51,64,580,664 磁気粘性流体(磁性流体)
53,70,670,550 抗力用コイル
250 温度センサ(温度検出部)
252,352,452,553 出力調整回路(出力調整部)
350 GMRセンサ(磁気検出部)
55,455,530,645,750 発電部
701 引戸(移動体)
705 ダンパ装置

Claims (4)

  1. 移動体の移動速度を制御するダンパ装置であって、
    前記移動体の移動に連動して回転する回転軸と、
    前記回転軸の回転動作により発電する発電部と、
    磁界に応じて粘度が変化する性質を有し、前記回転軸の回転に対して粘度に応じた抵抗を付与する磁性流体と、
    前記発電部で発電された電流が流れることにより、前記磁性流体に磁界を作用させる抗力用コイルを備える抗力部と、
    を備え、
    前記抗力部は、前記抗力用コイルが巻回される回転コアと、その回転コアと前記回転軸方向に離間して配置される固定コアとを更に備え、
    前記磁性流体は、前記回転コアと前記固定コアとの間に薄膜状に形成されるダンパ装置。
  2. 前記移動体を回転可能に支持するヒンジ内に組み込まれる請求項1に記載のダンパ装置。
  3. 建物の開口部に取り付けられる戸体及び前記戸体の移動速度を制御するダンパ装置を備える建具であって、
    前記ダンパ装置は、
    前記戸体の移動に連動して回転する回転軸と、
    前記回転軸の回転動作により発電する発電部と、
    磁界に応じて粘度が変化する性質を有し、前記回転軸の回転に対して粘度に応じた抵抗 を付与する磁性流体と、
    前記発電部で発電された電流が流れることにより、前記磁性流体に磁界を作用させる抗力用コイルを備える抗力部と、
    を備え、
    前記抗力部は、前記抗力用コイルが巻回される回転コアと、その回転コアと前記回転軸方向に離間して配置される固定コアとを備え、
    前記磁性流体は、前記回転コアと前記固定コアとの間に薄膜状に形成される建具。
  4. 前記戸体を回転可能に支持するヒンジを更に備え、
    前記ヒンジ内に前記ダンパ装置が組み込まれる請求項3に記載の建具。
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