以下、添付の図面を用いて、本実施形態にかかる情報処理装置、およびプログラムを適用した情報処理システムの一例について説明する。
図1は、本実施形態にかかる情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。情報処理システム1は、電源投入時の挿抜である活性挿抜に対応したインタフェースを有するプラットフォーム10−1と、複数のプラットフォーム10−2〜10−8と、を中継装置30を介して通信可能に接続した情報処理システムである。図1に示すように、本実施形態にかかる情報処理システム1は、プラットフォーム10−1〜10−8と、中継装置30と、を備えている。
プラットフォーム10−1〜10−8は、中継装置30を介して、互いに通信可能に接続されている。プラットフォーム10−1〜10−8は、例えば、中継装置30が設けられたボード上のスロット(接続部の一例)に挿入(接続)される。また、複数のスロットのうち、何れかのスロットは、プラットフォーム10−1〜10−8が挿入されていない空き状態であってもよい。以下の説明では、各プラットフォーム10−1〜10−8を区別する必要がなく、任意のプラットフォーム10−1〜10−8を示す場合には、プラットフォーム10と記載する。
プラットフォーム10−1は、プラットフォーム10−2〜10−8を管理して、プラットフォーム10−2〜10−8に各種処理を実行させるメインの情報処理装置である。
プラットフォーム10−1には、モニタ21と、入力装置22とが接続されている。モニタ21は、例えば液晶表示装置等の各種画面を表示する。入力装置22は、例えばキーボードやマウス等の各種操作を受け付ける。
プラットフォーム10−2〜10−8は、プラットフォーム10−1の要求に基づいて、例えば、AI(Artificial Intelligence)推論処理や画像処理等を実行するサブの情報処理装置である。また、プラットフォーム10−2〜10−8は、それぞれが異なる機能を有していてもよいし、複数のプラットフォーム10毎に機能を有していてもよい。
プラットフォーム10−1〜10−8は、ホスト側として動作可能なルートコンプレックス(RC:Root Complex)11−1〜11−8有する。以下の説明では、各ルートコンプレックス11−1〜11−8を区別する必要がなく、任意のルートコンプレックス11−1〜11−8を示す場合には、ルートコンプレックス11と記載する。
ルートコンプレックス11は、中継装置30の各エンドポイント31−1〜31−8との通信を実行する。すなわち、プラットフォーム10と中継装置30とは、スロットを介して、PCIe(Peripheral Component Interconnect Express)等の通信規格により通信可能に接続される。プラットフォーム10と中継装置30とは、PCIeに限らず他の通信規格により接続されていてもよい。
中継装置30は、複数のエンドポイント(EP:End Point)31−1〜31−8を有する。また、中継装置30は、エンドポイント31−1〜31−8に接続されたルートコンプレックス11を有する複数のプラットフォーム10間での通信を中継する。
エンドポイント31−1〜31−8は、プラットフォーム10のルートコンプレックス11との通信を実行する。以下の説明では、各エンドポイント31−1〜31−8を区別する必要がなく、任意のエンドポイント31−1〜31−8を示す場合には、エンドポイント31と記載する。
図2は、本実施形態にかかる情報処理システムの各装置のハードウェア構成の一例を示す図である。次に、図2を用いて、情報処理システム1の各装置のハードウェア構成の一例について説明する。ここでは、プラットフォーム10−1(外部の情報処理装置の一例)のハードウェア構成を例に説明する。しかし、プラットフォーム10−2〜10−8も同様の構成になっている。
プラットフォーム10−1は、AI処理や画像処理等の演算処理を行なうコンピュータである。プラットフォーム10は、ルートコンプレックス11−1と、マイクロコンピュータ(以下、外部マイコンと言う。外部制御部の一例。)16−1と、を備える。外部マイコン16−1は、プロセッサ12−1と、メモリ13−1と、記憶部14−1と、通信部15−1と、を備える。また、ルートコンプレックス11−1、プロセッサ12−1、メモリ13−1、記憶部14−1、および通信部15−1は、バスを介して通信可能に接続される。以下の説明では、外部マイコン16−1〜16−8を区別する必要がなく、任意の外部マイコン16−1〜16−8を示す場合には、外部マイコン16と記載する。
プロセッサ12−1は、プラットフォーム10−1全体を制御する。プロセッサ12−1は、マルチプロセッサであってもよい。また、プロセッサ12−1は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)のいずれか一つであってもよい。また、プロセッサ12は、CPU、MPU、GPU、DSP、ASIC、PLD、FPGAのうちの2種類以上の要素の組み合わせであってもよい。以下の説明では、プロセッサ12−1〜12−8を区別する必要がなく、任意のプロセッサ12−1〜12−8を示す場合には、プロセッサ12と記載する。
メモリ13−1は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を含む記憶メモリである。メモリ13−1のROMには、各種ソフトウェアプログラムやこのプログラム用のデータ類が書き込まれている。メモリ13−1上のソフトウェアプログラムは、プロセッサ12に適宜読み込まれて実行される。また、メモリ13−1のRAMは、一次記憶メモリあるいはワーキングメモリとして利用される。以下の説明では、メモリ13−1〜13−8を区別する必要がなく、任意のメモリ13−1〜13−8を示す場合には、メモリ13と記載する。
記憶部14−1は、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive:HDD)、SSD(Solid State Drive)、ストレージクラスメモリ(Storage Class Memory:SCM)等の記憶装置であって、種々のデータを格納するものである。例えば、記憶部14−1には各種ソフトウェアプログラムが記憶される。以下の説明では、記憶部14−1〜14−8を区別する必要がなく、任意の記憶部14−1〜14−8を示す場合には、記憶部14と記載する。
プラットフォーム10においては、プロセッサ12がメモリ13や記憶部14に格納されたソフトウェアプログラムを実行することで各種機能を実現する。
なお、上記の各種ソフトウェアプログラムは、必ずしもメモリ13や記憶部14に記憶されている必要はない。例えば、媒体読取装置等が読み取り可能な記憶媒体に記憶されたプログラムを、プラットフォーム10が読み出して実行するようにしてもよい。プラットフォーム10が読み取り可能な記憶媒体は、例えば、CD−ROMやDVDディスク、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の可搬型記録媒体、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、ハードディスクドライブ等が対応する。また、公衆回線、インターネット、LAN等に接続された装置にこの情報処理プログラムを記憶させておき、プラットフォーム10がこれらから情報処理プログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
通信部15−1は、中継装置30の電源制御基板40との通信を実行するためのインタフェースである。例えば、通信部15−1は、I2C(Inter-Integrated Circuit)等の通信規格により通信を実行する。以下の説明では、通信部15−1〜15−8を区別する必要がなく、任意の通信部15−1〜15−8を示す場合には、通信部15と記載する。
次に、中継装置30について説明する。中継装置30は、プラットフォーム10毎に設けられたエンドポイント31−1〜31−8と、プロセッサ32と、メモリ33と、記憶部34と、内部バス35と、PCIeバス36と、電源制御基板40と、を備える。以下の説明では、各エンドポイント31−1〜31−8を区別する必要がなく、任意のエンドポイント31−1〜31−8を示す場合には、エンドポイント31と記載する。
エンドポイント31は、プラットフォーム10毎に設けられ、データの送受信を実行する。例えば、エンドポイント31は、接続されたプラットフォーム10からデータを受信した場合に、PCIeバス36を介して、送信先のプラットフォーム10に接続されたエンドポイント31に受信したデータを送信する。
例えば、ルートコンプレックス11は、DMA(Direct Memory Access)転送により他のプラットフォーム10にデータを送信する。また、エンドポイント31は、データの送信元のプラットフォーム10に接続されたエンドポイント31から、PCIeバス36を介してデータを受信した場合に、接続されたプラットフォーム10に受信したデータを送信する。
プロセッサ32は、中継装置30全体を制御する。プロセッサ32は、マルチプロセッサであってもよい。また、プロセッサ32は、例えば、CPU、MPU、GPU、DSP、ASIC、PLD、FPGAのいずれか一つであってもよい。また、プロセッサ32は、CPU、MPU、GPU、DSP、ASIC、PLD、FPGAのうちの2種類以上の要素の組み合わせであってもよい。
メモリ33は、ROM、およびRAMを含む記憶装置である。ROMには、各種ソフトウェアプログラムやこのプログラム用のデータ類が書き込まれている。メモリ33に記憶されたプログラムは、プロセッサ32に読み込まれて実行される。また、RAMは、ワーキングメモリとして利用される。
記憶部34は、ハードディスクドライブ、SSD、ストレージクラスメモリ等の記憶装置であって、種々のデータを格納するものである。例えば、記憶部34には各種ソフトウェアプログラムが記憶される。
内部バス35は、プロセッサ32、メモリ33、記憶部34、およびPCIeバス36を通信可能に接続する。
PCIeバス36は、複数のエンドポイント31、および内部バス35を通信可能に接続する。すなわち、PCIeバス36は、複数のエンドポイント31間でデータを転送可能に接続する。また、PCIeバス36は、例えばPCIe規格に準拠したバスである。
電源制御基板40は、プラットフォーム10への電力の供給、および外部マイコン16の起動を制御するマイクロコンピュータ(以下、内部マイコンと言う。制御部の一例。)41を有する。電源制御基板40は、例えば、マイクロコンピュータやマイクロコントローラを有する集積回路である。電源制御基板40は、中継装置30の再起動時にもプラットフォーム10に電力を供給する。また、電源制御基板40は、プラットフォーム10、および中継装置30のプロセッサ32と通信可能に接続されている。
図3は、本実施形態にかかる情報処理システムが有するプラットフォームおよび電源制御基板のハードウェア構成の一例を示す図である。次に、図3を用いて、プラットフォーム10および電源制御基板40のハードウェア構成の一例について説明する。
まず、プラットフォーム10のハードウェア構成の一例について説明する。プラットフォーム10は、図3に示すように、外部マイコン16、冷却用ファン17、およびDCDCコンバータ19を有する。また、プラットフォーム10は、電源制御基板40を介して、PSU(Power Supply Unit)50から、12.0Vおよび3.3Vの電力の供給を受けて、動作する。
冷却用ファン17は、外部マイコン16の冷却用のファンであり、プラットフォーム10が有する拡張デバイスの一例である。また、冷却用ファン17は、中継装置30が有するスロットSの拡張ピンを介して電源制御基板40から送信されるFAN_PWM(Pulse Width Modulation)信号に従って回転して、外部マイコン16を冷却する。
ここで、拡張ピンは、中継装置30のボード上に設けられるスロットSのピンのうちPCIeの通信規格に従ったプラットフォーム10との通信に用いるピン(以下、PCIeピンと言う)以外のピンである。また、ここで、FAN_PWM信号は、冷却用ファン17の制御信号の一例であり、例えば、冷却用ファン17の回転数を指示するファン制御信号である。
また、冷却用ファン17は、拡張ピンを介して、電源制御基板40に対してFAN_TACH(Tachometer)信号を送信する。ここで、FAN_TACH信号は、冷却用ファン17の制御結果を示す出力信号の一例であり、例えば、冷却用ファン17の回転数の計測結果を示す信号である。本実施形態では、冷却用ファン17は、DCDCコンバータ19を介して、PSU50から5.0Vの電力の供給を受けて動作する。
DCDCコンバータ19は、PSU50から冷却用ファン17へ供給する電力の電圧を変換する。本実施形態では、DCDCコンバータ19は、PSU50から供給される12.0Vの電力を、5.0Vの電力に変換して、冷却用ファン17へ供給する。
外部マイコン16は、AI処理や画像処理等の演算処理を実行するマイコンである。本実施形態では、外部マイコン16は、電源制御基板40から送信(入力)されるPCIE_P_BTN信号に従って、起動処理を実行する。ここで、PCIE_P_BTN信号は、外部マイコン16の起動を指示する起動信号の一例である。本実施形態では、PCIE_P_BTN信号は、外部マイコン16を起動させる場合にはハイとなり、外部マイコン16を停止させる場合にはロウとなる。
また、本実施形態では、外部マイコン16は、電源制御基板40に対して、PCIE_STATE信号を送信する。ここで、PCIE_STATE信号は、外部マイコン16自身の起動状態を示す信号である。本実施形態では、PCIE_STATE信号は、外部マイコン16の起動処理が完了した場合にはハイとなり、外部マイコン16の起動が完了していない場合にはロウとなる。
次に、電源制御基板40のハードウェア構成の一例について説明する。電源制御基板40は、図3に示すように、内部マイコン41、反転回路42、DCDCコンバータ43,44、およびスイッチ45,46を有する。
スイッチ45は、PSU50からプラットフォーム10への12.0Vの電力の供給をオンまたはオフするスイッチである。本実施形態では、スイッチ45は、内部マイコン41から入力されるPCIE_SW_ON信号に従って、プラットフォーム10への電力の供給をオンまたはオフする。ここで、PCIE_SW_ON信号は、プラットフォーム10への電力の供給のオンまたはオフを指示する信号である。本実施形態では、PCIE_SW_ON信号は、プラットフォーム10への電力の供給をオンする場合にはハイとなり、プラットフォーム10への電力の供給をオフする場合にはロウとなる。電源制御基板40は、中継装置30が有するスロットSの数の分のスイッチ45を有する。
DCDCコンバータ43は、PSU50からプラットフォーム10へ供給する電力の電圧を変換する。具体的には、DCDCコンバータ43は、PSU50から供給される12.0Vの電力を、3.3Vの電力に変換して、プラットフォーム10へ供給する。本実施形態では、DCDCコンバータ43は、内部マイコン41から入力されるPCIE_SW_ON信号によって、プラットフォーム10への電力の供給のオンが指示された場合に、PSU50から供給される12.0Vの電力を、3.3Vの電力に変換して、プラットフォーム10へ供給する。電源制御基板40は、中継装置30が有するスロットSの数の分のDCDCコンバータ43を有する。
DCDCコンバータ44は、PSU50から供給される電力の電圧を、プラットフォーム10の待機電力の電圧に変換する。具体的には、DCDCコンバータ44は、常時(すなわち、プラットフォーム10が中継装置30に接続されているか否かに関わらず)、PSU50から供給される11.0Vの電力を、3.3Vの待機電力に変換する。電源制御基板40は、中継装置30が有するスロットSの数の分のDCDCコンバータ44を有する。
スイッチ46は、PSU50からプラットフォーム10への待機電力の供給をオンまたはオフするスイッチである。本実施形態では、スイッチ46は、プラットフォーム10から受信するPCIE_PRESENT信号が、プラットフォーム10が中継装置30に接続されていることを示している場合、PSU50からプラットフォーム10への待機電力の供給をオンする。一方、スイッチ46は、プラットフォーム10から入力されるPCIE_PRESENT信号が、プラットフォーム10が中継装置30に接続されていないことを示している場合、PSU50からプラットフォーム10への待機電力の供給をオフする。電源制御基板40は、中継装置30が有するスロットSの数の分のスイッチ46を有する。
ここで、PCIE_PRESENT信号は、プラットフォーム10が中継装置30(スロットS)に接続されているか否かを示す信号である。本実施形態では、PCIE_PRESENT信号は、プラットフォーム10が中継装置30に接続されている場合にはハイとなり、プラットフォーム10が中継装置30に接続されていない場合にはロウとなる。反転回路42は、プラットフォーム10から入力されるPCIE_PRESENT信号のレベルを反転させる。
内部マイコン41は、CPUや、MPU、GPU、DSP、ASIC、PLD、FPGA等のプロセッサが、記憶部に記憶されるソフトウェアプログラムを実行することにより、上述したように、プラットフォーム10への電力の供給、および外部マイコン16の起動の制御等を実行する。ここで、記憶部は、例えば、CD−ROMやDVDディスク、USBメモリ等の可搬型記録媒体、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、ハードディスクドライブ等が対応する。また、公衆回線、インターネット、LAN等に接続された装置にこの情報処理プログラムを記憶させておき、プラットフォーム10がこれらから情報処理プログラムを読み出して実行するようにしても良い。本実施形態では、内部マイコン41は、プロセッサが記憶部に記憶されるソフトウェアプログラムを実行することにより、プラットフォーム10への電力の供給および外部マイコン16の起動の制御等を実現しているが、これに限定するものではなく、回路基板等のハードウェアにより実現することも可能である。本実施形態では、内部マイコン41は、スイッチ45およびDCDCコンバータ43に対して、PCIE_SW_ON信号を出力することによって、PSU50からプラットフォーム10への電力の供給を制御する。
また、本実施形態では、内部マイコン41は、外部マイコン16に対して、PCIE_P_BTN信号を送信して、外部マイコン16の起動処理を制御する。また、本実施形態では、内部マイコン41は、外部マイコン16からPCIE_STATE信号を受信し、当該PCIE_STATE信号に基づいて、外部マイコン16の起動処理が完了したか否かを判断する。
ところで、従来の情報処理システムでは、中継装置が有するスロットに対して、正規のプラットフォームが接続された場合には、情報処理システムが正常に動作可能となるが、中継装置が有するスロットに対して、正規のプラットフォーム以外のプラットフォームが接続されると、情報処理システムの動作に不具合が生じる場合がある。また、従来の情報処理システムでは、プラットフォームが有する拡張デバイス(例えば、プラットフォームが有するマイコンの冷却用のファン)の制御が、プラットフォームが起動してから行われるため、拡張デバイスに異常がある場合でも、プラットフォームの起動後にしか、拡張デバイスの異常を検知することができない。
そこで、本実施形態では、内部マイコン41は、プラットフォーム10が有する外部マイコン16の起動に先立って、拡張ピンを介して、拡張デバイスの一例である冷却用ファン17に対してFAN_PWM信号を送信する。また、内部マイコン41は、拡張ピンを介して、冷却用ファン17から送信されるFAN_TACH信号を受信する。そして、内部マイコン41は、FAN_PWM信号およびFAN_TACH信号に基づいて、冷却用ファン17が所定デバイスであるか否かを判断する。ここで、所定デバイスは、予め設定される拡張デバイスであり、正規のプラットフォーム10に搭載される拡張デバイスである。
冷却用ファン17が所定デバイスでないと判断した場合、内部マイコン41は、外部マイコン16の起動の停止処理を実行する。これにより、正規のプラットフォーム10以外のプラットフォーム10が接続された場合に、当該プラットフォーム10が起動することを防止できるので、安全性の高い情報処理システムを提供することを可能とする。一方、冷却用ファン17が所定デバイスであると判断した場合、内部マイコン41は、外部マイコン16の起動処理を実行する。
ここで、停止処理は、プラットフォーム10への電力の供給を停止する処理を含む。これにより、中継装置30のスロットSに対して正規のプラットフォーム10以外のプラットフォーム10への電力の供給が継続されて、電源制御基板40とプラットフォーム10との間での短絡、プラットフォーム10に供給する電力やプラットフォーム10の発熱が定格を超える等の異常が発生する可能性を低減することができる。本実施形態では、内部マイコン41は、スイッチ45およびDCDCコンバータ43に対して出力するPCIE_SW_ON信号をロウにすることによって、プラットフォーム10への電力の供給のオフを指示する。また、ここで、停止処理は、外部マイコン16への起動信号を送信しない処理を含む。これにより、正規のプラットフォーム10以外のプラットフォーム10が接続された場合に、当該プラットフォーム10が起動することを防止できるので、安全性の高い情報処理システムを提供することを可能とする。本実施形態では、内部マイコン41は、外部マイコン16に対して出力するPCIE_P_BTN信号をロウにすることによって、外部マイコン16の起動の停止を指示する。ここで、起動処理は、外部マイコン16に対して起動信号を送信する処理を含む。本実施形態では、内部マイコン41は、外部マイコン16に対して出力するPCIE_P_BTN信号をハイにすることによって、外部マイコン16の起動を指示する。
本実施形態では、内部マイコン41は、冷却用ファン17に対して送信するFAN_PWM信号のデューティ比により指示される回転数と、冷却用ファン17から受信するFAN_TACH信号が示す回転数と、に基づいて、冷却用ファン17が所定デバイスであるか否かを判断する。これにより、プラットフォーム10の起動前に、冷却用ファン17の異常を検知することができるので、冷却用ファン17に異常が発生しているにも関わらず、プラットフォーム10が起動されて、外部マイコン16を冷却できず、当該外部マイコン16に不具合が生じることを防止できる。例えば、内部マイコン41は、冷却用ファン17から受信するFAN_TACH信号が示す回転数が、FAN_PWM信号のデューティ比:100%により指示される回転数:900rpm以上である場合、冷却用ファン17が所定デバイスであると判断する。一方、内部マイコン41は、冷却用ファン17から出力されるFAN_TACH信号が示す回転数が、FAN_PWM信号のデューティ比:100%により指示される回転数:900rpm未満である場合、冷却用ファン17が所定デバイスでないと判断する。
また、例えば、内部マイコン41は、FAN_PWM信号のデューティ比を0%から100%へと予め設定される割合(例えば、20%)で変化させる。そして、内部マイコン41は、FAN_PWM信号のデューティ比の変化に応じて、冷却用ファン17から出力されるFAN_TACH信号が示す回転数が増加した場合には、冷却用ファン17が所定デバイスであると判断する。一方、内部マイコン41は、FAN_PWM信号のデューティ比の変化に応じて、冷却用ファン17から出力されるFAN_TACH信号が示す回転数が増加しなかった場合には、冷却用ファン17が所定デバイスでないと判断する。
図4は、本実施形態にかかる情報処理システムにおけるプラットフォームの外部マイコンの起動処理の流れの一例を示すシーケンス図である。次に、図4を用いて、外部マイコン16の起動処理の流れの一例について説明する。
スイッチ46は、入力されるPCIE_PRESENT信号がハイとなっている場合にオンして、当該PCIE_PRESENT信号が入力されるスロットSに接続されるプラットフォーム10に対して3.3Vの待機電力を供給する(ステップS401)。その後、PSU50は、当該PSU50の電源のオンする電源ボタンが押下されると、PSU50から電源制御基板40への12.0Vの電力の供給を開始する(ステップS402)。
内部マイコン41は、電源制御基板40が有する内部マイコン41の冷却用のファンであるブリッジボードファンが正常に動作しているか否かを判断するチェック処理を実行する(ステップS403)。そして、ブリッジボードファンが正常に動作していると判断した場合、内部マイコン41は、PSU50から電源制御基板40への電力の供給を開始して、電源制御基板40を起動させる(ステップS404)。
また、内部マイコン41は、プラットフォーム10−1〜10−8のうちメインの情報処理装置として機能するプラットフォーム10−1の外部マイコン16に対して送信するPCIE_P_BTN信号をハイレベルにして、当該プラットフォーム10−1の外部マイコン16を起動させる。プラットフォーム10−1の外部マイコン16は、内部マイコン41から受信するPCIE_P_BTN信号がハイレベルになると起動して、POST(Power On Self Test)処理を実行する(ステップS405)。
内部マイコン41は、PCIE_PRESENT信号に基づいて、プラットフォーム10−1が接続されるスロットS以外のスロットSに対して他のプラットフォーム10が接続されているか否かを判断する(ステップS406)。そして、内部マイコン41は、スイッチ45およびDCDCコンバータ43に出力するPCIE_SW_ON信号をハイにして、スロットSに接続されたプラットフォーム10に対する、PSU50から電力の供給を開始する(ステップS407)。
冷却用ファン17は、PSU50からの電力の供給を受けて、拡張ピンを介して内部マイコン41から送信されるFAN_PWM信号に従って回転する。内部マイコン41は、冷却用ファン17に送信するFAN_PWM信号、および、拡張ピンを介して冷却用ファン17から受信するFAN_TACH信号に基づいて、冷却用ファン17が所定デバイスであるか否かを判断するチェック処理を実行する(ステップS408)。
そして、冷却用ファン17が所定デバイスであると判断した場合、内部マイコン41は、スロットに接続されたプラットフォーム10の外部マイコン16に対して送信するPCIE_P_BTN信号をハイレベルにして、当該外部マイコン16を起動させる(ステップS409)。その後、内部マイコン41は、スロットSに接続されたプラットフォーム10の外部マイコン16から入力されるPCIE_STATE信号がハイになると、当該外部マイコン16の起動処理が完了したと判断する(ステップS411)。
一方、冷却用ファン17が所定デバイスでないと判断した場合、内部マイコン41は、スイッチ45およびDCDCコンバータ43に出力するPCIE_SW_ON信号をロウにして、スロットSに接続されたプラットフォーム10に対する、PSU50から電力の供給を停止する停止処理を実行する(ステップS410)。
このように、本実施形態にかかる情報処理システム1によれば、正規のプラットフォーム10以外のプラットフォーム10が接続された場合に、当該プラットフォーム10が起動することを防止できるので、安全性の高い情報処理システムを提供することを可能とする。
また、本実施形態にかかる情報処理システム1によれば、中継装置30のスロットSに対して正規のプラットフォーム10以外のプラットフォーム10への電力の供給が継続されて、電源制御基板40とプラットフォーム10との間での短絡、プラットフォーム10に供給する電力およびプラットフォーム10の発熱が定格を超える等の異常が発生する可能性を低減することができる。
また、本実施形態にかかる情報処理システム1によれば、正規のプラットフォーム10以外のプラットフォーム10が接続された場合に、当該プラットフォーム10が起動することを防止できるので、安全性の高い情報処理システムを提供することを可能とする。
また、本実施形態にかかる情報処理システム1によれば、プラットフォーム10の起動前に、冷却用ファン17の異常を検知することができるので、冷却用ファン17に異常が発生しているにも関わらず、プラットフォーム10が起動されて、外部マイコン16を冷却できず、当該外部マイコン16に不具合が生じることを防止できる。
上述の実施形態では、各部のI/OのインタフェースとしてPCIeを例に挙げて説明したが、インタフェースはPCIeに限定されない。例えば、各部のインタフェースは、データ転送バスによって、デバイス(周辺制御コントローラ)とプロセッサとの間でデータ転送を行える技術であればよい。データ転送バスは、1個の筐体等に設けられたローカルな環境(例えば、1つのシステムまたは1つの装置)で高速にデータを転送できる汎用のバスであってよい。インタフェースは、パラレルインターフェースおよびシリアルインターフェースのいずれであっても良い。
I/Oインタフェースは、シリアル転送の場合、ポイント・ツー・ポイント接続ができ、データをパケットベースで転送可能な構成でよい。尚、I/Oインタフェースは、シリアル転送の場合、複数のレーンを有してよい。I/Oインタフェースのレイヤ構造は、パケットの生成及び復号を行うトランザクション層と、エラー検出等を行うデータリンク層と、シリアルとパラレルとを変換する物理層とを有してよい。また、I/Oインタフェースは、階層の最上位であり1または複数のポートを有するルートコンプレックス、I/Oデバイスであるエンドポイント、ポートを増やすためのスイッチ、および、プロトコルを変換するブリッジ等を含んでよい。インタフェースは、送信するデータとクロック信号とをマルチプレクサによって多重化して送信してもよい。この場合、受信側は、デマルチプレクサでデータとクロック信号を分離して良い。