JP6802036B2 - 無人浮遊機用の保持装置、無人浮遊機、消火器の交換・装填装置及び自動消火システム - Google Patents

無人浮遊機用の保持装置、無人浮遊機、消火器の交換・装填装置及び自動消火システム Download PDF

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Description

本発明は、無人浮遊機用の保持装置、無人浮遊機、消火器の交換・装填装置及び自動消火システムに関する。
従来、防火対象物の種類及び延べ床面積等に応じて、自動火災報知設備、スプリンクラー等の固定消火設備の設置が消防法により義務づけられている。例えば倉庫の場合、延べ床面積500m以上の倉庫で自動火災報知機の設置が義務付けられている。また、ラック式高さ10mを超え且つ延べ床面積700m以上の倉庫でスプリンクラーの設置が義務付けられている。スプリンクラーを用いた消火システムの場合、建物全体等の広域消火が行えるという利点はあるが、出火元以外に放水が行われるため、建物全体が水浸しになる上、建物内の備品が使用不能になる等の二次被害が生じてしまう。また、防火対象物内に設置される小型消火器の場合、消火作業を人手に頼らざるを得ず、休日・夜間に無人となる建築物では、初期消火の遅れによる延焼拡大が懸念される。
そこで、消火活動時の二次被害を抑制するために、例えばスタッカークレーンに設けた火災センサにより、ラックの各段における火災の発生の有無を検知し、火災センサにより火災を検知したときに、スタッカークレーンを利用して消火活動を行う消火システム(特許文献1参照)や、天井や壁に設けた温度感知器の温度感知に基づき火災の発生及び発生箇所を検出し、手首に固定された噴射ノズルの位置や噴射ノズルにおける消火剤の噴射方向を変化させて消火活動を行う運動機能付きの消火装置(特許文献2参照)が提案されている。
また、放水を行うことで建物内の備品が使用不能になる二次被害を防止するために、例えば硝酸カリウムなどを主成分とし、消火用エアロゾル(不活性ガス)を火源の基底部を覆うように噴出する噴出装置を備えた消火装置も考案されている(特許文献3参照)。
特許第3123424号公報 特許第2846993号公報 特開2014−233425号公報
例えば特許文献1に開示される消火システムは、火災発生箇所に対して有効に消火活動を行うことができるという利点がある。しかしながら、特許文献1に開示される消火システムは、ラック棚とスタッカークレーンを有する立体自動倉庫を対象にした消火システムであり、立体自動倉庫以外の建築物(工場、店舗、展示場等)には導入することは困難である。
また、特許文献2に開示される消火装置は、ホテルや倉庫などの天井に固定、又はレールなどにより移動可能に設置される。しかしながら、消火装置を構成する噴出ノズルの移動や消火剤の噴射方向の変化には限界がある。これらを考慮すると、特許文献2に開示される消火装置は、消火範囲が限定されてしまい、倉庫等で荷物が積み上がった状況下では、消火活動を有効に行うことができない場合がある。
さらに、特許文献3に開示される消火装置は、噴出装置における消火用エアロゾルの噴出方向を斜め下方になるように固定することを前提にしている。したがって、消火用エアロゾルの噴出による消火範囲が限定的となり、延べ床面積が広い建築物に適応した場合には、噴出装置を多数設置する必要がある。また、噴出装置における消火用エアロゾルの噴出量は一定であることから、噴出装置から消火用エアロゾルを噴出しても鎮火できない場合もあり、火災による延焼拡大を防止することができない。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、大型建築物から小型建築物などの各種建築物の内部、又はその敷地内の初期消火設備として比較的安価に導入でき、また、火災発生時に火災箇所を選択的に且つ継続的に消火活動を行うことで、火災や消火活動による二次被害を最小限に留めることである。
上述した課題を解決するために、本発明の無人飛翔体用の保持装置は、少なくとも1つ以上の消火器を装填可能な装填機構を有し、無人浮遊機に取り付けることが可能なものである。前記装填機構は、前記消火器の外周面を異なる複数箇所でそれぞれ把持する複数の把持手段と、前記複数の把持手段を有する本体部材と、前記無人浮遊機からの指示を受けて、前記複数の把持手段を、前記消火器を把持する第1状態と前記消火器の把持を解除する第2状態との間で切り替える切替手段と、を有する。前記保持装置は、前記本体部材に設けられ、前記装填機構により前記消火器が装填されたときに、前記消火器が有する消火器側コネクタと電気接続される装置側コネクタを有する
この場合、前記保持装置は、前記無人浮遊機からの指示を受けて、前記本体部材を昇降させる昇降手段と、前記昇降手段を前記無人浮遊機に固定する固定手段と、を有することを特徴とする。
また、前記保持装置は、前記本体部材を軸支する支持部材と、前記支持部材に軸支された前記本体部材を回動させる回動手段と、を有することを特徴とする。
この場合、前記装填機構は、前記無人浮遊機からの指示を受けて、前記支持部材を昇降させる昇降手段と、前記昇降手段を前記無人浮遊機に固定する固定手段と、を有することを特徴とする。
ここで、前記消火器は、衝撃により破裂して消火剤を飛散させる投擲型消火器であることが好ましい。
また、前記装置側コネクタは、前記消火器の前記装填機構への装填時に、前記消火器側コネクタが挿入されるソケット部と、前記ソケット部の内部に設けられ、前記装置側コネクタと電気的に接続されるコネクタ本体と、前記ソケット部を前記本体部材から突出する方向に付勢する付勢手段と、を含むことを特徴とする。
また、前記消火器は、前記無人浮遊機からの指示を受けて消火剤を噴射する噴射型消火器であることを特徴とする。
また、本発明の無人浮遊機は、上述した記載のいずれかの無人浮遊機用の保持装置を有し、自動飛翔することが可能なものである。
また、前記装填機構に設けられた1つ以上の撮像部と、前記撮像部からの出力から火災状況を確認し、消火処理を行う消火制御部と、を有することを特徴とする。
また、機体の温度を検知する温度検知手段と、前記温度検知手段により検知された前記機体の温度と前記撮像部の出力とから、前記機体及び前記消火器の位置制御を行う位置制御部と、を有することを特徴とする。
また、本発明の消火器の交換・装填装置は、上述した記載のいずれかの無人浮遊機が着陸する発着台と、前記無人浮遊機が有する保持装置に装填される未使用の前記消火器を収納する収納部を複数有する少なくとも1以上の消火器ラックと、前記消火器ラックを3軸方向に移動させることが可能なステージと、前記ステージを3軸方向に移動させる移動機構と、前記発着台に着陸した前記無人浮遊機からの指令を受けて、前記移動機構を作動させる機構制御部と、を有することを特徴とする。
また、前記発着台に着陸した前記無人浮遊機から前記消火器の交換を行う交換信号を受けて、前記消火器ラックが有する複数の収納部のうち、空きとなる収納部の位置を交換位置となるように前記ステージを移動させた後、前記無人浮遊機が保持する使用済みの消火器を前記交換位置にある収納部に回収した後、前記複数の収納部のうち、未使用の前記消火器が収納された収納部の位置が前記交換位置となるように前記ステージを移動させることを特徴とする。
また、本発明の自動消火システムは、上述した記載のいずれかの無人浮遊機と、上述した記載のいずれかの消火器の交換・装填装置と、敷地内の複数箇所に配設された火災感知器と、前記火災感知器からの感知信号を受けて、前記敷地内で発生した火災に対する消火指令を前記無人浮遊機に送信する消火制御装置と、を有するものである。
また、前記無人浮遊機は、火災が鎮火されていない場合に、前記消火器の交換・装填装置に向けて一旦飛翔して前記保持装置が保持する前記消火器を交換した後、前記火災が発生した箇所に向けて再度飛翔することを特徴とする。
また、前記無人浮遊機は、消火中止指令を受けて、予め定めた待機位置に向けて飛翔することを特徴とする。
本発明によれば、大型建築物から小型建築物などの各種建築物の内部、又はその敷地内の初期消火設備として比較的安価に導入でき、また、その火災発生時に火災箇所を選択的に且つ継続的に消火活動を行うことで、火災や消火活動による二次被害を最小限に留めることができる。
本発明の無人浮遊機の一例であるマルチコプターの外観を示す斜視図である。 マルチコプターが有する保持装置の一例を示す斜視図である。 図2に示す保持装置を分解して示す斜視図である。 図2に示す保持装置の一部断面にした斜視図である。 保持装置が有する把持爪を開いた状態のマルチコプターを示す斜視図である。 保持装置が有する装填機構の本体部材を支持部材に対して回動させた状態のマルチコプターを示す斜視図である。 保持装置が有する装填機構をウインチにて下降させた状態のマルチコプターを示す斜視図である。 消火器及びアダプタを分解して示す斜視図である。 自動交換・装填装置の一例を示す正面図である。 XYZステージ及び消火器ホルダの一例を示す斜視図である。 XYZステージ及び消火器ホルダの一例を示す上面図である。 マルチコプターの構成を示す機能ブロック図である。 自動交換・装填装置の構成を示す機能ブロック図である。 自動消火システムの構成を示す機能ブロック図である。 受信機の処理を示すフローチャートである。 消火制御装置の処理を示すフローチャートである。 消火制御装置の処理を示すフローチャートである。 マルチコプターの処理を示すフローチャートである。 消火器交換時のマルチコプターの処理を示すフローチャートである。 消火器交換時の自動交換・装填装置の処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の無人浮遊機の一実施形態を説明する。図1に示すように、本発明の無人浮遊機は、3個以上のロータユニットを有する回転翼機であるマルチコプター10が一例として挙げられる。
図1に示すように、マルチコプター10は、機体21、2本のアーム22a、4本のアーム22b、6個のロータユニット23、2本のスキッド(固定式降着装置)24を有する。なお、マルチコプター10の形状は多種に亘るため、マルチコプター10の構造は、適宜設定されるものである。
機体21は、マルチコプター10を制御するコントローラ(制御基板)、各種センサ及びバッテリー等を内蔵する。
アーム22a,22bは、筒状の部材である。アーム22aは、180°間隔を空けて機体21に固定される。アーム22bは、アーム22aに対して時計方向及び反時計方向に60°間隔を空けて機体21に固定される。したがって、これらアーム22a,22bは、隣り合う2本のアーム間の角度間隔が60°となるように機体21に設けられる。なお、これらアーム22a,22bは、内部に、ロータユニット23のケーブルを収納する。
ロータユニット23は、アーム22a,22bの各々に固定される。アーム22aに固定されるロータユニット23は、アーム22aの先端に固定される。また、アーム22bに固定されるロータユニット23は、アーム22aに取り付けられるロータユニット23の機体21からの距離と同一距離となる位置に固定される。
図1中符号25a,25bは、ロータユニット23を保護する部材(以下、保護部材)である。保護部材25a,25bは円弧形状に湾曲した部材である。これら保護部材25a,25bは、アーム22bに固定される。
なお、本実施形態に挙げたマルチコプター10では、アーム22bに固定される保護部材25a,25bの例を取り上げているが、機体21から放射状に突出する全てのアーム22a,22bに固定されるものであってもよい。また、保護部材25a,25bを有していないマルチコプターを採用することも可能である。
ロータユニット23は、例えば180°間隔を空けて配置された2枚のブレードを有するロータブレード23aと、駆動モータ23bとを有する。ロータブレード23aが有するブレードの長さは、隣り合うロータユニット23のロータブレード23aの回転軌跡が互いに重畳されない長さに設定される。本実施形態では、2枚のブレードを有するロータブレード23aを例に挙げているが、ロータブレード23aが有するブレードの数は2枚に限定されるものではなく、3枚以上のブレードを有するロータブレードであってもよい。
スキッド24は、着陸したマルチコプター10の姿勢を維持する装置である。スキッド24は、一例として、2つの筒部材をT字状に組み合わせた部材である。スキッド24は、接地用の筒部材が、鉛直方向(図1中上下方向)において、機体21からの距離が同一となるように機体21の下方に固定される。
本実施形態のマルチコプター10は、機体21の下部に消火器15を保持する保持装置30を有する。図2から図4に示すように、保持装置30は、装填機構31、ウインチ32及びブラケット33を有する。装填機構31は、本体部材35、3個の把持爪36、コネクタ37、蓋部材38、支持部材39、駆動部40、保持板41及び接続板42を有する。ここで、保持装置30は、機体21の下部に設けられる例を示すが、機体21の下部に限定される必要はなく、マルチコプター10の構造に合わせて任意の位置に設けられるものである。
本体部材35は、円柱形状の部材である。本体部材35は、把持爪36の一端部を挿入した状態で軸支する溝35aを外周面に有する。溝35aは、例えば120°間隔を空けて設けられる。
本体部材35は、下面から上方に延びる円柱形状の収納部35bと、上面から下方に延び、収納部35bに連通する挿通孔35cとを有する。収納部35bの内径は、挿通孔35cの内径よりも大きい。収納部35bと挿通孔35cとの接続部分には、内径差による段差部35dが設けられる。ここで、収納部35bは、コネクタ37のコイルバネ49及びソケット47が、コイルバネ49、ソケット47の順で挿入される。本体部材35は、上面から上方に延出された円筒部35eを有する。円筒部35eには蓋部材38が固定される。
把持爪36は、中央部分が外側に屈曲した爪状の部材である。把持爪36は、本体部材35の外周面に設けた溝35aに一端部が軸支される。図4中符号43は、把持爪36の一端部を軸支する軸である。把持爪36は、一端部が軸支されることで、他端部が自由端となる。把持爪36は、自由端となる他端部に、ストッパ44を有する。ストッパ44は、把持する消火器15の滑りを防止する部材であり、例えば弾性材料である。
把持爪36は、軸支される一端部の近傍で、アクチュエータとして機能するソレノイド45の駆動鉄芯45aが当接される。ソレノイド45は、切替手段の一例である。ソレノイド45は、本体部材35の下面で且つ本体部材35の外周面に設けた溝35aに対応する位置に設けられる。ソレノイド45は、駆動鉄芯45aの移動方向が法線方向となるように本体部材35に設けられる。したがって、ソレノイド45の駆動及び駆動停止によって、把持爪36が、消火器15を把持する位置(図1参照)と、消火器15の把持を解除する位置(図5参照)との間で切り替えられる。
本実施形態の装填機構では、3個の把持爪を有する装填機構としているが、これに限定される必要はなく、例えば4個以上の把持爪を有する装填機構としてもよい。また、1個の把持爪における消火器の当接面積(保持面積)を確保できるのであれば、2つの保持片により挟持する装填機構であってもよい。
コネクタ37は、ソケット47、コネクタ本体48、コイルバネ49、ストッパ50を有する。ソケット47は、本体部材35の収納部35bに挿入される第1筒部47aと、第1筒部47aの先端側に設けられ、本体部材35の挿通孔35cに挿通される第2筒部47bを有する。なお、第1筒部の外径は、第2筒部の外径よりも大きい。したがって、第1筒部47aと第2筒部47bとの接続部分には、外径の差により生じる段差面47cが設けられる。
ソケット47は、第1筒部47aに鍔部47dを有する。鍔部47dは、ソケット47が消火器15の接触部に押圧されたときに、本体部材35の下面と当接され、ソケット47の移動を防止するストッパとしての機能を有している。
ソケット47は、消火器15を装填する際に、消火器15の上部に設けたコネクタ部15aが内部に挿入される。
コネクタ本体48は、ソケット47の内部空間に保持され、消火器15を装填するときに、ソケット47に挿入される消火器15のコネクタ部15aに電気接続される。
コイルバネ49は、消火器15を装填したときに、消火器15により本体部材35に押し込まれるソケット47の段差面47cにより押圧され、本体部材35からソケット47を押し出す方向にソケット47を付勢する。
ストッパ50は、本体部材35の円筒部35eの内部空間に収納された状態で、ソケット47の第2筒部47bに固定される。ストッパ50をソケット47に固定することで、ソケット47が本体部材35から脱落することを防止する。ストッパ50は、コネクタ本体48に接続されたケーブル51が挿通される挿通孔50aを有する。
蓋部材38は、第1の蓋部材38aと、第2の蓋部材38bとを有する。第1の蓋部材38aは、本体部材35に設けた円筒部35eに固定される。第1の蓋部材38aは、外周面に、コネクタ本体48が接続されるケーブル51や、上述したソレノイド45が接続されるケーブル等が挿通される挿通孔(図示省略)を有する。また、第2の蓋部材38bは、第1の蓋部材38aの上面に固定される。本実施形態では、蓋部材38を、第1の蓋部材38a及び第2の蓋部材38bの2つの部材としているが、1つの部材であってもよい。
支持部材39は、本体部材35の円筒部35eの外径よりも長い間隔を空けて配置された2つの軸受け部39a,39bを有する。軸受け部39a,39bは、本体部材35の円筒部35eの外周面に設けたピン52を軸支する。支持部材39は、ウインチ32に巻き取られたワイヤー56の一端部が上面にて固定される。
駆動部40は、回動手段の一例である。駆動部40は、支持部材39に設けた軸受け部39bに固定される。駆動部40は、軸受け部39bに軸支されるピン52を回転させる。その結果、駆動部40は、支持部材39に軸支された本体部材35を最大±90°の角度の範囲で回動させる。なお、駆動部40としては、駆動モータが挙げられる。
保持板41は、コネクタ37が接続されるケーブル51、駆動部40のケーブル53等を保持する部材である。保持板41は、支持部材39に固定される。符号54は、コネクタ37が接続されるケーブル51、駆動部40のケーブル53を一体にまとめたケーブルである。また、符号41aは、ワイヤー56が挿通される挿通孔である。
接続板42は、保持板41を介して支持部材39に固定される。なお、符号42aは、ワイヤー56が挿通される挿通孔である。
ウインチ32は、昇降手段の一例である。ウインチ32は、駆動モータ55の駆動により、図示を省略したドラムに巻き掛けられたワイヤー56を繰り出す、又はドラムにワイヤー56を巻き取る。符号57は駆動モータ55に給電を行うケーブルである。
ブラケット33は、固定手段の一例である。ブラケット33は、ウインチ32を固定する。ブラケット33は、後述する撮像部58や測域センサ59などが装着される。なお、撮像部58や測域センサ59は、固定であってもよいし、ブラケット33に対してスライド自在、又は回動自在としてもよい。ブラケット33は、マルチコプター10の下面に有するブラケット60に固定される。
ここで、上述したマルチコプター10や、マルチコプター10が有する保持装置30に使用される各部材は、高い耐熱性及び難燃性を有する耐熱性金属材や耐熱性樹脂材が使用される。耐熱性金属材や耐熱性樹脂材としては以下のものが用いられる。
1)鉄、チタン、ジルコニウム、アルミニウムなどの金属
2)酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化チタン、酸化ジルコニウム等の金属酸化物
3)ステンレス鋼、チタン合金、アルミニウム合金、難燃性マグネシウム合金などの合金
4)エポキシ系樹脂、イミド系樹脂、アミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂などの耐熱性樹脂材
5)シリコンゴムやフッ素ゴムなどの耐熱性ゴム
また、この他に、上述した1)から3)のいずれか1つと、4)又は5)のいずれか1つを用いた有機・無機コンポジット材料を用いることも可能である。
詳細は省略するが、マルチコプター10に用いる半導体デバイスは、例えば炭化ケイ素、窒化ガリウム等の材料を用いて製造されたデバイスが用いられる。また、マルチコプター10や、保持装置30に用いられるアクチュエータは、高温動作が可能なものが用いられる。
本実施形態のマルチコプター10は、上述した構成の保持装置30を有することで、装填機構31が有する3個の把持爪36の回動により、消火器15を把持する機能や、消火器15の把持を解除する機能を有する。また、本実施形態のマルチコプター10は、支持部材39に軸支された本体部材35を駆動部40の駆動により回動させることができるので、保持装置30に装填された消火器15の傾き、言い換えれば、消火器15から噴射される消火剤の噴射面の傾きを調整する機能を有する(図6参照)。さらに、本実施形態のマルチコプター10は、ウインチ32によるワイヤー56の繰り出し及び巻き取りにより、装填機構31を昇降させる機能を有する(図7参照)。
したがって、本発明のマルチコプター10は、火災箇所の周辺の建築物の構造上、火災箇所の上空を飛翔できない場合であっても、保持装置30により消火器15を傾斜させる、或いは、装填機構31を下降させることで、確実に消火作業を実行することができる。また、火災箇所の近傍で消火作業を行った場合、マルチコプター10は、機体21が高温により故障や破損しやすい。しかしながら、必ずしも火災箇所の近傍上空にマルチコプター10を飛翔させながら消火作業を行う必要はなくなるので、マルチコプター10の故障や破損を防止できる。
なお、本発明のマルチコプター10では、消火器15から噴射される消火剤の噴射面の傾きを調整する機能や装填機構31を昇降させる機能を備えた保持装置30を例に挙げているが、消火器15から噴射される消火剤の噴射面の傾きを調整する機能、又は装填機構31を昇降させる機能のいずれか一方の機能を有するものでもよい。
また、本発明のマルチコプター10は、保持装置30が有する装填機構31によって、消火器の噴射口の角度を調整できるので、マルチコプター10が火災箇所の上空を飛翔できないような火災箇所に対して消火活動を行う場合に有効である。
次に、マルチコプター10の保持装置30に保持される消火器15について説明する。消火器15は、マルチコプター10の保持装置30が保持でき、また、保持装置30で保持した状態でマルチコプター10の自立飛翔が行える重さを有する。消火器15は、マルチコプター10で電気制御することで消火剤を噴射することができる通電作動式の噴射型消火器や、一定の温度に到達したときに、自動的に消火剤を噴射する感熱作動式の噴射型消火器が挙げられる。また、この他に、衝撃により破裂して消火剤(消火液)を噴射する投擲型消火器が挙げられる。通電作動式の噴射型消火器は、Fireaway Inc.製のSTAT-X(登録商標)や、FirePro Systems Ltd.製のFirePro(登録商標)等が挙げられる。投擲型消火器は、株式会社ファイレスキューのFIRESCUEや、株式会社ファイテックのファイテック投擲用消火用具などが挙げられる。
上述した消火器15の種類としては、例えばカリウム等を燃焼成分と化学反応させることで、カリウム化合物の気体を噴射することで消火するエアロゾル消火器が挙げられる。消火器15の種類としては、エアロゾル消火器の他に、粉末消火器、二酸化炭素消火器、強化液型消火器などを用いることも可能である。以下、消火器15として、通電作動式の噴射型消火器を用いる場合について説明する。
ここで、消火器15の中には、例えば、保持装置30が有する3個の把持爪36によって挟持することができない外径となる消火器15がある。また、上述した投擲型消火器を用いる場合には、消火器の外装体が破損しやすい。したがって、このような消火器を用いる場合には、消火器15にアダプタ62を取り付けることも可能である。図8に示すように、アダプタ62は、例えば3個の把持爪36によって挟持することができる最小径を外径とする筒状のアダプタ本体62aと、3個の把持爪36によって挟持したときに、把持爪36のそれぞれに当接されて消火器15の落下を防止する鍔部62bを含む。
また、この他に、消火器15やアダプタ62の外周面に凹部を設け、保持装置30の把持爪36の先端部分を係合させるようにしてもよい。
また、投擲型消火器を用いる場合、投擲型消火器の外面は、消火器の特性上、破損しやすい。したがって、消火器15として投擲型消火器を用いる場合には、上述したアダプタを取り付けた状態で、保持装置30に保持されることが好ましい。
上述したマルチコプター10は、以下に説明する自動交換・装填装置65を用いて、消火器15の装填や消火器15の交換を自動的に実行する。
図9に示すように、自動交換・装填装置65は、発着台66、XYZステージ67、消火器ラック68などを含む。
発着台66は、マルチコプター10が着陸及び離陸する台である。図9は、発着台66の一例を示すものであり、消火器15の交換や消火器15の装填に適したものであれば、図9の構造に限定されるものではない。
図9に示す発着台66は、スロープ構造のガイド部66aを有しており、マルチコプター10が一定の向きで且つ所定の位置に着陸することが可能な構造である。マルチコプター10が一定の向きで発着台66に着陸できるように、発着台66のガイド部66aにマーカー(図示省略)を設けてもよい。この場合、マルチコプター10は、マルチコプター10が有する撮像部58にてマーカーを確認しながら、発着台66に着陸するように自動制御させる。
なお、発着台66は、例えばステンレス鋼、アルミニウム合金、チタン合金等の、高強度、耐薬品性、耐酸性及び耐アルカリ性を有する材料から製造されることが好ましい。
図10及び図11に示すように、XYZステージ67は、発着台66の下方に設けられる。XYZステージ67は、X軸、Y軸、Z軸方向の少なくとも1軸方向に移動して、消火器ラック68に設けた複数の収納部のうち、対象となる収納部を目的の位置へ移動させる。なお、目的の位置とは、発着台66に着陸したマルチコプター10に対して、消火器15を交換又は装填する位置である。以下、消火器15を交換又は装填する位置を交換位置と称する。なお、図11においては、符号Pに示す位置が交換位置である。
消火器ラック68は、XYZステージ67の上面に固定される。消火器ラック68は、複数の収納部69を有する。図10及び図11においては、X軸方向に3個、Y軸方向に3個計9個の収納部69を有する消火器ラック68で、3個の収納部69が空いている状態を示す。複数の収納部69は、未使用の消火器15や使用された消火器15(以下、使用済み消火器15)を各々収納する。例えばマルチコプター10が使用済みの消火器15を保持しておらず、未使用の消火器15を装填した場合には、マルチコプター10が発着台66から離陸すると、図10及び図11に示すように、収納部69は、消火器15が収納されていない状態(言い換えれば、空き状態)となる。消火器ラック68は、例えばステンレス鋼、アルミニウム合金、チタン合金や、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂等の、高強度、耐薬品性、耐酸性及び耐アルカリ性を有する材料から製造されることが好ましい。
なお、消火器ラック68は、1種類の消火器15を収納するようにしてもよいし、複数種類の消火器15を収納できるようにしてもよい。
本実施形態の自動交換・装填装置65において、1つの消火器ラック68を用いて消火器15の交換又は消火器15の装填を行うことを前提にしているが、使用済みの消火器15を回収する消火器ラックと、マルチコプター10に装填する未使用の消火器15を収納する消火器ラックとをそれぞれ備え、これら消火器ラックを個別に移動させるようにしてもよい。
図12は、マルチコプター10の電気的構成を示す機能ブロック図である。マルチコプター10は、コントローラ70、ESC71、GPS72、加速度センサ73、ジャイロセンサ74、磁気センサ75、超音波センサ76、温度センサ77、データ送受信機78の他、保持装置制御部79、撮像制御部80、消火器制御部81及び記憶部82を有する。
コントローラ70は、GPS72、加速度センサ73、ジャイロセンサ74、磁気センサ75、超音波センサ76、温度センサ77からの検出信号や、撮像部58により得られた画像信号や測域センサ59からの検出信号を受けて、ESC(Electronic Speed Controller)71にロータユニット23の駆動モータ23bの駆動制御を行わせる。また、コントローラ70は、撮像部58により得られた画像信号や測域センサ59からの検出信号から、保持装置制御部79における保持装置30の駆動制御や、消火器制御部81における消火器15の作動制御を行う。
GPS72は、GPS衛星からの電波を受信して、マルチコプター10が存在している位置(現在位置)を測位する。なお、GPS72を設けずに、Wi−Fi、他の携帯電話・PHS・スマートフォン等との送受信、または近距離通信等により現在位置情報を取得するものであってもよい。
加速度センサ73は、飛翔するマルチコプター10の加速度を検出する。
ジャイロセンサ74は、X軸、Y軸及びZ軸周りの回転角の変化(角速度)を検出して、マルチコプター10の姿勢を検出する。
磁気センサ75は、方位計として機能し、マルチコプター10の向きを検出する。
超音波センサ76は、対象物の有無や、対象物までの距離を検出する。
温度センサ77は、マルチコプター10の機体21の温度や、マルチコプター10周辺の温度を検知する。温度センサ77は、例えば測温抵抗体、熱電対、サーミスタ測温体等が挙げられる。温度センサは、軽量で、応答速度が速い、箔状の熱電対が好ましい。
データ送受信機78は、自動交換・装填装置65、後述する受信機、消火制御装置などの間で、通信回線を介したデータの送受信を行う。
保持装置制御部79は、保持装置30の作動を制御する。詳細には、保持装置制御部79は、ソレノイド45に電気信号の出入力を行って、把持爪36の開閉動作を行う。また、保持装置制御部79は、駆動部40を制御して、保持する消火器15の噴射口の角度を変更する。また、保持装置制御部79は、駆動モータ55を制御して、ウインチ32におけるワイヤー56の繰り出し及び巻き取りを行う。
撮像制御部80は、撮像部58を制御して、動画像、静止画像、赤外画像などを取得する。撮像部58は、例えば赤外領域に感度を持つ赤外線カメラや赤外線サーモグラフィーのいずれかと、可視光領域に感度持つCCDセンサやCMOSセンサのいずれかとの組み合わせ、又は赤外領域から可視光領域に感度を持つCCDセンサやCMOSセンサである。
測域センサ59は、赤外線測域センサ、レーザレンジスキャナ、超音波センサ、視覚センサのいずれか1個以上のセンサである。
消火器制御部81は、消火器15に電気信号を出力し、消火器15を作動させる。
記憶部82は、搭載する消火器15の情報、火災報知機、自動交換・装填装置の位置情報、敷地及び建築物の環境を表す地図データ、行動ルート、マルチコプター10の耐熱温度などを記憶する。なお、敷地及び建築物の環境を表す地図データは、予め記憶させてもよいし、例えば3D−SLAM(Simulataneous Localization And Mapping)などの技術を用いて、予めマルチコプター10を飛翔させたときに、敷地及び建築物の環境を表す地図データを作成する、或いは更新してもよい。
図13は、自動交換・装填装置65の電気的構成を示す。自動交換・装填装置65は、コントローラ85、データ送受信機86、記憶部87、X軸方向移動機構88、Y軸方向移動機構89、Z軸方向移動機構90、X軸位置検知センサ91、Y軸位置検知センサ92、Z軸位置検知センサ93等を有する。
コントローラ85は、データ送受信機86により受信した各種信号を受けて、自動交換・装填装置65の各部を制御する。
記憶部87は、XYZステージ67の位置情報や、XYZステージ67に載置される消火器ラック68の各収納部69の収納状態を示す情報を記憶する。
X軸方向移動機構88は、XYZステージ67をX軸方向に移動させる機構である。Y軸方向移動機構89は、XYZステージ67をY軸方向に移動させる機構である。Z軸方向移動機構90は、XYZステージ67をZ軸方向に移動させる機構である。これら移動機構は、駆動モータ、ピニオンギヤ、ラックギヤ等から構成される。
X軸位置検知センサ91は、XYZステージ67におけるX軸方向の位置を検知する。Y軸位置検知センサ92は、XYZステージ67におけるY軸方向の位置を検知する。Z軸位置検知センサ93は、XYZステージ67におけるZ軸方向の位置を検知する。
図14は、本実施形態のマルチコプター10及び自動交換・装填装置を用いた、自動消火システム100の構成を示すブロック図である。自動消火システム100は、本実施形態のマルチコプター10及び自動交換・装填装置65の他に、受信機101、消火制御装置102等を有する。
受信機101は、各種建築物の内部、又はその敷地内に複数設置された複数の感知器103の他、地区音響装置104に接続される。また、受信機101は、通信回線105を介して、マルチコプター10及び自動交換・装填装置65の他、設備管理者106や警備会社107に接続される。また、受信機101は、消火制御装置102に対して、通信回線105を介さずに、信号の送信を行うことが可能である。
感知器103は、各種建築物の内部、又はその敷地内の所定位置に設置され、火災の発生を感知する。なお、感知器103は、熱や煙を感知することで火災の発生を検出する。
地区音響装置104は、各種建築物の内部、又はその敷地内の所定位置に設置される。地区音響装置104は、例えば、スピーカを有しており、同一の領域に配置された感知器103が火災を感知したときに、警報音などを報知する。
消火制御装置102は、受信機101からの火災発生信号を受けて作動する。消火制御装置102は、通信回線105を介して、マルチコプター10や自動交換・装填装置65との間でデータや信号の送受信を行う。
消火制御装置102は、マイコン110、送受信部111及び記憶部112を有する。マイコン110は、消火制御装置102の各部を制御する。送受信部111は、データや信号の送受信を行う。記憶部112は、各種建築物又は敷地の地図情報、設置された感知部の位置情報を記憶する。また、記憶部112は、マルチコプター10からの信号を受けて、発生した火災箇所の数(以下、火災発生箇所数)や、マルチコプター10による消火活動が不可能となる火災箇所の数(以下。火災不能箇所数)の情報を記憶し、マルチコプター10からの信号を受けて、これら情報を更新する。
以下、火災が発生したときの受信機101、消火制御装置102、マルチコプター10及び自動交換・装填装置65の制御の流れについて説明する。
まず、火災が発生したときの感知器103の制御について、図15のフローチャートを用いて説明する。
ステップS101は、火災発生信号を受信したか否かを判定する処理である。感知器103から火災発生信号を受信した場合、受信機101は、ステップS101の処理結果をYesとする。この場合、ステップS102に進む。一方、感知器103から火災発生信号を受信していない場合、受信機101は、ステップS101の処理結果をNoとする。この場合、受信機101は、ステップS101の処理を繰り返し実行する。
ステップS102は、火災信号を送信する処理である。受信機101は、通信回線105を介して、設備管理者106及び警備会社107に火災信号を送信する。警備会社107は、受信機101からの火災信号を受信すると、消防署113に火災信号を送信する。したがって、消防署113は、所定数の消防車を火災が発生した場所に出動させる。
ステップS103は、起動信号を送信する処理である。受信機101は、消火制御装置102、マルチコプター10及び自動交換・装填装置65に向けて、起動信号を送信する。
ステップS104は、火災情報の取得要求信号を受信したか否かを判定する処理である。消火制御装置102から火災情報の取得要求信号を受信した場合、受信機101は、ステップS104の処理結果をYesとする。この場合、ステップS105に進む。一方、消火制御装置102から火災情報の取得要求信号を受信していない場合、受信機101は、ステップS104の処理結果をNoとする。この場合、受信機101は、ステップS104の処理を繰り返し実行する。ここで、火災情報は、火災が発生した領域の数、該領域の位置情報である。
ステップS105は、火災情報を送信する処理である。受信機101は、火災情報を消火制御装置102に送信する。
ステップS106は、未確認信号を受信したか否かを判定する処理である。未確認信号とは、感知器103により火災が発生したことが感知された領域において、マルチコプター10により火災が確認できない場合に、マルチコプター10が受信機101に送信する信号である。マルチコプター10から未確認信号を受信した場合、受信機101は、ステップS106の処理結果をYesとする。この場合、ステップS107に進む。一方、マルチコプター10から未確認信号を受信していない場合、受信機101は、ステップS106の処理結果をNoとする。この場合、ステップS109に進む。
ステップS107は、該当する感知器へリセット信号を送信する処理である。受信機101は、火災発生信号を送信した感知器103に対してリセット信号を送信する。リセット信号を受けて、該当する感知器103がリセットされる。その結果、感知器103は火災発生信号の送信を停止する。
ステップS108は、火災箇所数の更新信号を送信する処理である。受信機101は消火制御装置102に火災箇所数の更新信号を送信する。この場合、感知器103から火災発生信号を受信したが、マルチコプター10により火災箇所において火災の発生が未確認(未認識)となる場合である。したがって、火災箇所数の更新信号は、火災箇所数を1減算することで火災箇所数を更新する信号である。
ステップS109は、消火完了信号を受信したか否かを判定する処理である。マルチコプター10から消火完了信号を受信した場合、受信機101は、ステップS109の処理結果をYesとする。この場合、ステップS110に進む。一方、マルチコプター10から消火完了信号を受信していない場合、受信機101は、ステップS109の処理結果をNoとする。この場合、ステップS112に進む。
ステップS110は、該当する感知器へリセット信号を送信する処理である。ステップS110の処理は、ステップS107と同一の処理である。ステップS110の処理を行うことで感知器103がリセットされる。その結果、感知器103は火災発生信号の送信を停止する。
ステップS111は、火災箇所数の更新信号を送信する処理である。ステップS111の処理は、ステップS108と同一の処理である。受信機101は消火制御装置102に火災箇所数の更新信号を送信する。この場合、マルチコプター10により火災箇所において発生した火災を消火した場合である。この場合も、火災箇所数の更新信号は、火災箇所数を1減算することで火災箇所数を更新する信号である。
ステップS112は、消火不能信号を受信したか否かを判定する処理である。マルチコプター10から消火不能信号を受信した場合、受信機101は、ステップS112の処理結果をYesとする。この場合、ステップS113に進む。一方、マルチコプター10から消火不能信号を受信していない場合、受信機101は、ステップS112の処理結果をNoとする。この場合、ステップS114に進む。なお、消火不能信号は、マルチコプター10が、消火活動が行えないと判断した場合や、消火作業を行っても火災を消火(鎮火)させることができない場合にマルチコプター10から送信される信号である。
ステップS113は、消火不能箇所数の更新信号を送信する処理である。受信機101は消火制御装置102に消火不能箇所数の更新信号を送信する。この場合、マルチコプター10により火災箇所において発生した火災を消火できない場合である。この場合も、火災箇所数の更新信号は、火災箇所数を1減算することで火災箇所数を更新する信号である。
ステップS114は、システム停止信号を受信したか否かを判定する処理である。例えば設備管理者106、消防署113、警備会社107等が有する管理装置から送信されたシステム停止信号を受信した場合、受信機101は、ステップS114の処理結果をYesとする。この場合、ステップS115に進む。一方、上記管理装置から送信されたシステム停止信号を受信していない場合、受信機101は、ステップS114の処理結果をNoとする。この場合、ステップS106に進む。
ステップS115は、起動停止信号を送信する処理である。受信機101は、消火制御装置102、マルチコプター10、自動交換・装填装置65に対して、起動停止信号を送信する。この処理が終了すると、ステップS101に戻る。したがって、受信機101は、図15に示すフローチャートの処理を、火災の有無に関係なく、繰り返し実行する。
図16及び図17は、消火制御装置102における処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS201は起動信号を受信したか否かを判定する処理である。受信機101から起動信号を受信すると、消火制御装置102は、ステップS201の処理結果をYesとする。この場合、ステップS202に進む。一方、受信機101から起動信号を受信していない場合、消火制御装置102は、ステップS201の処理結果をNoとする。この場合、図16及び図17のフローチャートの処理が終了する。
ステップS202は、起動処理である。
ステップS203は、火災情報の取得要求信号を送信する処理である。消火制御装置102は、受信機101に火災情報の取得要求信号を送信する。
ステップS204は、火災情報を受信したか否かを判定する処理である。受信機101から火災情報を受信すると、消火制御装置102は、ステップS204の処理結果をYesとする。この場合、ステップS205に進む。受信機101から火災情報を受信していない場合、消火制御装置102は、ステップS204の処理結果をNoとする。この場合、火災情報を受信するまで、ステップS204の処理が繰り返される。
ステップS205は、火災情報を更新する処理である。消火制御装置102は、ステップS204にて受信された火災情報を用いて、記憶部112に記憶された火災情報を更新する。つまり、消火制御装置102は、火災発生箇所数を更新して記憶部112に記憶する。同時に、消火制御装置102は、火災が発生した領域の位置情報を記憶部112に記憶する。
ステップS206は、消火中止信号が未受信であるか否かを判定する処理である。設備管理者106、又は警備会社107から消火中止信号を受信すると、消火制御装置102は、ステップS206の処理結果をNoとする。この場合、ステップS217に進む。
一方、設備管理者106、又は警備会社107から消火中止信号を受信していない場合、消火制御装置102は、ステップS206の判定結果をYesとする。この場合、ステップS207に進む。
ステップS207は、火災発生箇所数が0を超過するか否かを判定する処理である。ステップS205において、火災情報が更新されている。消火制御装置102は、記憶部112に記憶された火災発生箇所数を読み出す。記憶部112から読み出した火災発生箇所数が0を超過している場合、言い換えれば火災発生箇所数が1以上である場合、消火制御装置102は、ステップS207の処理結果をYesとする。この場合、ステップS208に進む。一方、記憶部112から読み出した火災発生箇所数が0を超過していない場合、言い換えれば火災発生箇所数が0となる場合、消火制御装置102は、ステップS207の処理結果をNoとする。この場合、ステップS217に進む。
ステップS208は、火災発生箇所数−消火不能箇所数が0を超過しているか否かを判定する処理である。消火制御装置102は、記憶部112に記憶された火災発生箇所数及び消火不能箇所数を各々読み出す。そして、消火制御装置102は、火災発生箇所数から消火不能箇所数を減算する。例えば火災発生箇所数から消火不能箇所数を減算した値が0を超過する場合、言い換えれば火災発生箇所数から消火不能箇所数を減算した値が1以上である場合、消火制御装置102は、ステップS208の処理結果をYesとする。この場合、ステップS209に進む。一方、火災発生箇所数から消火不能箇所数を減算した値が0を超過しない場合、言い換えれば火災発生箇所数から消火不能箇所数を減算した値が0となる場合、消火制御装置102は、ステップS208の処理結果をNoとする。この場合、ステップS217に進む。
ステップS209は、消火活動信号を送信する処理である。消火制御装置102は、マルチコプター10に対して、消火活動信号を送信する。
ステップS210は、火災箇所数の更新信号を受信したか否かを判定する処理である。上述したステップS108及びステップS111の処理において、受信機101が火災箇所数の更新信号を送信している場合には、消火制御装置102は、受信機101で送信した火災箇所数の更新信号を受信する。したがって、消火制御装置102は、ステップS210の判定結果をYesとする。この場合、ステップS211に進む。一方、上述したステップS108及びステップS111の処理が実行されていない場合には、消火制御装置102は、受信機101からの火災箇所数の更新信号を受信していない。したがって、消火制御装置102は、ステップS210の判定結果をNoとする。この場合、ステップS212に進む。
ステップS211は、火災発生箇所数を更新する処理である。受信機101で送信した火災箇所数の更新信号を受けて、消火制御装置102は、記憶部112に記憶された火災箇所数を更新する。上述したように受信機101で送信した火災箇所数の更新信号は、火災が発生した領域を認識できない場合又はマルチコプター10による消火活動によって火災を消火(鎮火)された場合に受信機101から消火制御装置102に送信される。したがって、消火制御装置102は、記憶部112に記憶された火災箇所数を減算することで、火災箇所数を更新する。ステップS211の処理が終了すると、ステップS214の処理に進む。
ステップS212は、消火不能箇所数の更新信号を受信したか否かを判定する処理である。受信機101が消火不能箇所数の更新信号を送信している場合には、消火制御装置102は、受信機101で送信した消火不能箇所数の更新信号を受信する。したがって、消火制御装置102は、ステップS212の判定結果をYesとする。この場合、ステップS213に進む。一方、上述したステップS113の処理が実行されていない場合には、消火制御装置102は、受信機101からの消火不能箇所数の更新信号を受信していない。したがって、消火制御装置102は、ステップS212の判定結果をNoとする。この場合、ステップS210に戻る。
ステップS213は、消火不能箇所数を更新する処理である。受信機101で送信した消火不能箇所数の更新信号を受けて、消火制御装置102は、記憶部112に記憶された消火不能箇所数を更新する。上述したように受信機101で送信した消火不能箇所数の更新信号は、マルチコプター10によって消火を行えない場合や、マルチコプター10による消火活動によって火災を鎮火できなかった場合に受信機101から消火制御装置102に送信される。したがって、消火制御装置102は、記憶部112に記憶された消火不能箇所数を加算することで、消火不能箇所数を更新する。ステップS213の処理が終了すると、ステップS214の処理に進む。
ステップS214は、消火処理信号を受信したか否かを判定する処理である。マルチコプター10では消火作業を行うと、消火制御装置102に対して消火処理信号を送信する。消火処理信号は、消火器15を作動させたことを示す信号である。マルチコプター10からの消火処理信号を受信すると、消火制御装置102は、ステップS214の判定結果をYesとする。この場合、ステップS215に進む。一方、マルチコプター10からの消火処理信号を受信していない場合、消火制御装置102は、ステップS214の判定結果をNoとする。この場合、ステップS217に進む。
ステップS215は、消火器15の交換開始信号を送信する処理である。消火制御装置102は、消火処理信号を受信すると、マルチコプター10に向けて消火器15の交換開始信号を送信する。
ステップS216は、消火器15の装填完了信号を受信したか否かを判定する処理である。マルチコプター10は消火器15の交換が完了すると、その旨を示す信号である装填完了信号を、消火制御装置102に送信する。装填完了信号を受信すると、消火制御装置102は、ステップS216の判定結果をYesとする。この場合、ステップS217に進む。一方、装填完了信号を受信しない場合、消火制御装置102は、ステップS216の判定結果をNoとする。この場合、消火制御装置102は、ステップS216の判定結果がYesとなるまで、ステップS216の判定処理を繰り返す。
ステップS217は、待機信号を送信する必要があるか否かを判定する処理である。例えば、消防署113から消防車が火災発生箇所に到着し、消防車により消火活動を行う場合には、設備管理者106や警備会社107の管理装置から待機指示信号が出力される。したがって、上記管理装置から待機指示信号が受信されると、消火制御装置102はステップS217の判定結果をYesとする。この場合、ステップS218に進む。一方、上記管理装置から待機指示信号が受信されていない場合、消火制御装置102は、ステップS217の判定結果をNoとする。この場合、ステップS219に進む。
ステップS218は、待機信号を送信する処理である。消火制御装置102は、マルチコプター10に向けて、待機信号を送信する。待機信号とは、マルチコプター10を待機場所に移動させる信号である。
ステップS219は、起動停止信号を受信したか否かを判定する処理である。受信機101から起動停止信号を受信した場合、消火制御装置102は、ステップS219の判定処理をYesとする。この場合、ステップS220に進む。一方、受信機101から起動停止信号を受信していない場合、消火制御装置102は、ステップS219の判定処理をNoとする。この場合、ステップS203に戻る。
ステップS220は、記憶部112をリセットする処理である。消火制御装置102は、記憶部112をリセットする。これにより、火災発生箇所数や、消火不能箇所数の他、火災が発生した箇所の位置情報や、火災が発生した箇所のうち、消火活動が不可能となる箇所の位置情報等が消去(リセット)される。
ステップS221は、消火制御装置102を作動停止する処理である。消火制御装置102を作動停止する処理としては、電源をOFFにする処理である。なお、起動信号を受信できるように、消火制御装置102のマイコン110には、給電が行われる。
図18は、マルチコプター10における処理の流れを示すフローチャートである。図18におけるフローチャートにおいては、マルチコプター10に消火器15が装填されている状態で、待機場所に位置していることを前提として説明する。
ステップS301は、起動信号を受信したか否かを判定する処理である。受信機101から起動信号を受信すると、マルチコプター10は、ステップS301の処理結果をYesとする。この場合、ステップS302に進む。一方、受信機101から起動信号を受信していない場合、マルチコプター10は、ステップS301の処理結果をNoとする。この場合、図18のフローチャートの処理が終了する。
ステップS302は、起動処理である。
ステップS303は、消火活動信号を受信したか否かを判定する処理である。消火制御装置102から消火活動信号を受信した場合、マルチコプター10は、ステップS303の判定結果をYesとする。この場合、ステップS304に進む。一方、消火制御装置102から消火活動信号を受信していない場合、マルチコプター10は、ステップS304の判定結果をNoとする。この場合、マルチコプター10は、ステップS303の判定結果がYesとなるまで、ステップS304の判定処理を繰り返し実行する。
ステップS304は、火災発生箇所へ飛翔する処理である。マルチコプター10は、消火制御装置102から、火災発生箇所の位置情報を取得する。そして、マルチコプター10は、ESC71を駆動させることで飛翔し、GPS72、加速度センサ73、ジャイロセンサ74、磁気センサ75、超音波センサ76等からの検知信号と、記憶部82に記憶された地図情報とに基づいて、火災発生箇所へと飛翔する。
ステップS305は、火災発生箇所を認識できたか否かを判定する処理である。マルチコプター10は、撮像部58を駆動して赤外画像を取得する。そして、マルチコプター10は、得られた赤外画像から火災発生箇所を認識する。赤外画像から火災発生箇所を認識した場合、マルチコプター10は、ステップS305の判定結果をYesとする。この場合、ステップS306に進む。一方、赤外画像から火災発生箇所を認識できない場合、マルチコプター10は、ステップS305の判定結果をNoとする。この場合、ステップS314に進む。
ステップS306は、消火可能な位置で姿勢制御が可能であるか否かを判定する処理である。マルチコプター10は、記憶部82に記憶された地図情報、温度センサ77や超音波センサ76等の検出結果から、消火可能な位置で姿勢制御が可能であるか否かを判定する。詳細には、消火作業を行える位置や高さにマルチコプター10を飛翔させることができるか否かの判定の他、マルチコプター10の保持装置30が有する装填機構31を初期位置から繰り出す必要があるか否かの判定や、装填機構31が有する本体部材35を傾斜させる必要があるか否かの判定が挙げられる。これら判定を行って消火可能な位置で姿勢制御が可能であると判定した場合、マルチコプター10は、ステップS306の判定結果をYesとする。この場合、ステップS307に進む。一方、消火可能な位置で姿勢制御が可能ではないと判定した場合、マルチコプター10は、ステップS306の判定結果をNoとする。この場合、ステップS315に進む。
ステップS307は、消火作業である。マルチコプター10は、消火可能な位置で姿勢制御を行いながら、消火器15を作動させる。これにより、消火器15の噴射口から、例えば消火剤が火災箇所に向けて噴射し、消火作業が実行される。消火作業を実行したときに、マルチコプター10は、消火器15を作動させたか否かの履歴を記憶部に記憶する。また、マルチコプター10は、消火制御装置102に対して消火処理信号を送信する。
ステップS308は、消火状況に合わせた信号を送信する処理である。マルチコプター10は、消火作業の際にも、撮像部58によって赤外画像を取得している。マルチコプター10は撮像部によって取得された赤外画像から、火災が鎮火されたか否かを判断する。例えば、火災が鎮火されたと判断した場合には、マルチコプター10は、消火制御装置102に対して、消火完了信号を送信する。一方、火災が鎮火されないと判断した場合には、マルチコプター10は、消火制御装置102に対して、消火不能信号を送信する。
ステップS309は、自動交換・装填装置に向けて移動する処理である。マルチコプター10は、記憶部82に記憶された地図情報、自動交換・装填装置65の位置情報及び現在の位置情報を用いて、マルチコプター10の位置から最も近い自動交換・装填装置65に向けて移動する。
ステップS310は、ストック情報の要求信号を送信する処理である。マルチコプター10は、自動交換・装填装置65への移動時に、自動交換・装填装置65に対して、消火器ラック68における消火器15のストック状態を示すストック情報を要求する信号を送信する。
ステップS311は、ストック情報を受信したか否かを判定する処理である。自動交換・装填装置65からストック情報を受信した場合、マルチコプター10は、ステップS311の判定結果をYesとする。この場合、ステップS312に進む。一方、自動交換・装填装置65からストック情報を受信していない場合、マルチコプター10は、ステップS311の判定結果をNoとする。この場合、ステップS311の判定結果がYesとなるまで、ステップS311の判定処理を繰り返す。
ステップS312は、消火器15の交換作業が可能であるか否かを判定する処理である。マルチコプター10は、受信したストック情報に基づいて、消火器ラック68に使用済みの消火器15を収納できる収納部(空いている収納部)69があるか否かを判断する他、また、消火器ラック68の各収納部69のうち、未使用の消火器15が収納されている収納部69があるか否かを判断する。これら判断により、消火器15の交換作業が可能であると判定した場合、マルチコプター10は、ステップS312の判定処理をYesとする。この場合、ステップS313に進む。一方、消火器15の交換作業ができないと判定した場合、マルチコプター10は、ステップS312の判定処理をNoとする。この場合、ステップS316に進む。
ステップS313は、消火器の交換処理である。なお、消火器15の交換処理については、後述する。ステップS313の処理が終了すると、ステップS316に進む。
ステップS305の判定結果がNoとなる場合には、ステップS314に進む。
ステップS314は、未確認信号を送信する処理である。ステップS305の判定処理により、マルチコプター10は火災発生箇所を認識することができないと判定されている。したがって、マルチコプター10は、受信機101に対して未確認信号を送信する。ステップS314の処理が終了すると、ステップS316に進む。
ステップS306の判定結果がNoとなる場合には、ステップS315に進む。
ステップS315は、消火不能信号を送信する処理である。ステップS306の判定処理により、マルチコプター10は消火可能な位置で姿勢制御を行うことができないと判定されている。したがって、マルチコプター10は、受信機101に対して消火不能信号を送信する。ステップS315の処理が終了すると、ステップS316に進む。
ステップS316は、待機信号を受信したか否かを判定する処理である。消火制御装置102から待機信号を受信した場合、マルチコプター10は、ステップS316の判定結果をYesとする。この場合、ステップS317に進む。一方、消火制御装置102から待機信号を受信していない場合、マルチコプター10は、ステップS316の判定結果をNoとする。この場合、ステップS304に戻り、再度消火活動を実行する。
ステップS317は、待機場所に移動する処理である。マルチコプター10は待機信号を受信することで、マルチコプター10は、所定の待機場所に向けて飛翔し、所定の待機場所に着陸する。
ステップS318は、システム停止信号を受信したか否かを判定する処理である。受信機101からシステム停止信号を受信した場合、マルチコプター10は、ステップS318の判定結果をYesとする。この場合、ステップS319に進む。一方、受信機101からシステム停止信号を受信していない場合、マルチコプター10は、ステップS318の判定結果をNoとする。この場合、ステップS318の判定結果がYesとなるまで、ステップS318の判定処理が繰り返し実行される。
ステップS319は、マルチコプター10を作動停止する処理である。マルチコプター10の作動停止する処理としては、電源をOFFにする処理である。なお、起動信号を受信できるように、マルチコプター10のコントローラ70には、給電が行われる。
図19は、図18のフローチャートのステップS313に示す、消火器15の交換処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS401は、発着台の所定位置に着陸する処理である。マルチコプター10は、撮像部58から得られた画像の所定位置にマーカーが位置するように、発着台66に対するマルチコプター10の位置を調整しながら下降し、発着台66に着陸する。
ステップS402は、交換開始信号を送信する処理である。マルチコプター10は、自動交換・装填装置65に、消火器15の交換を開始するための交換開始信号を送信する。
ステップS403は、移動完了信号を受信したか否かを判定する処理である。自動交換・装填装置65は、交換開始信号を受信すると、XYZステージ67に固定された消火器ラック68に設けた収納部69のうち、空いている(消火器15が収納されていない)収納部69を交換位置に移動させる。そして、自動交換・装填装置65は、XYZステージ67に固定された消火器ラック68に設けた収納部69のうち、空いている収納部69の位置を交換位置に移動させると、その作動を停止し、移動完了信号をマルチコプター10に送信する。
したがって、自動交換・装填装置65から移動完了信号を受信すると、マルチコプター10は、ステップS403の判定結果をYesとする。この場合、ステップS404に進む。一方、自動交換・装填装置65から移動完了信号を受信していない場合、マルチコプター10は、ステップS403の判定結果をNoとする。この場合、マルチコプター10は、ステップS403の判定結果がYesとなるまで、ステップS403の判定処理を繰り返す。
ステップS404は、使用済み消火器を消火器ラックに収納する処理である。マルチコプター10が移動完了信号を受けたときには、自動交換・装填装置65に固定された消火器ラック68は、空いている(消火器15が収納されていない)収納部69が交換位置に保持された状態となる。したがって、マルチコプター10は、保持装置30を作動させて、保持した使用済み消火器15を交換位置に保持された消火器ラック68の収納部69に収納する。その後、保持装置30の把持爪36を回動させ、保持装置30における使用済み消火器15の保持を解除する。
ステップS405は、収納完了信号を送信する処理である。マルチコプター10は、撮像部により、使用済み消火器15を消火器ラック68に収納する様子を撮像している。マルチコプター10は、撮像部により得られた画像(動画像)から、使用済み消火器15を消火器ラック68に収納したことを確認できる。マルチコプター10は使用済み消火器15を消火器ラック68に収納したことを確認すると、自動交換・装填装置65に対して、使用済み消火器15を消火器ラック68に収納したことを示す収納完了信号を送信する。
ステップS406は、装填開始信号を送信する処理である。マルチコプター10は、収納完了信号を送信した後、所定時間経過後に装填開始信号を自動交換・装填装置65に送信する。なお、装填開始信号は、未使用の消火器15をマルチコプター10の保持装置30に装填する処理を開始するための信号である。
ステップS407は、移動完了信号を受信したか否かを判定する処理である。自動交換・装填装置65は、装填開始信号を受信すると、XYZステージ67に固定された消火器ラック68に設けた収納部69のうち、未使用の消火器15が収納される収納部69を交換位置に移動させる。そして、自動交換・装填装置65は、未使用の消火器15が収納される収納部69を交換位置に移動させると、その作動を停止し、移動完了信号をマルチコプター10に送信する。
したがって、自動交換・装填装置65から移動完了信号を受信すると、マルチコプター10は、ステップS407の判定結果をYesとする。この場合、ステップS408に進む。一方、自動交換・装填装置65から移動完了信号を受信していない場合、マルチコプター10は、ステップS407の判定結果をNoとする。この場合、マルチコプター10は、ステップS407の判定結果がYesとなるまで、ステップS407の判定処理を繰り返す。
ステップS408は、未使用の消火器を装填する処理である。マルチコプター10が移動完了信号を受けたときには、自動交換・装填装置65に固定された消火器ラック68は、未使用の消火器15が収納された収納部69が交換位置に保持された状態となる。したがって、マルチコプター10は、保持装置30を作動させて、交換位置に保持された消火器ラック68の収納部69に収納された未使用の消火器15を保持する。
ステップS409は、装填完了信号を送信する処理である。マルチコプター10は、撮像部により、未使用の消火器15を保持する様子を撮像している。マルチコプター10は、撮像部により得られた画像(動画像)から、未使用の消火器15を保持したことを確認できる。マルチコプター10は未使用の消火器15を保持したことを確認すると、自動交換・装填装置65に対して、未使用の消火器15を保持したことを示す装填完了信号を送信する。これにより、消火器15の交換処理の流れが終了する。
ここで、マルチコプター10の保持装置30は、常に消火器15を保持している訳ではない。つまり、マルチコプターの保持装置30が消火器15を保持していない場合には、マルチコプター10では、図19に示すステップS401の処理を行った後、ステップS406からステップS409の処理を実行すればよい。
図20は、自動交換・装填装置65における処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS501は、起動信号を受信したか否かを判定する処理である。受信機101から起動信号を受信すると、自動交換・装填装置65は、ステップS501の処理結果をYesとする。この場合、ステップS502に進む。一方、受信機101から起動信号を受信していない場合、自動交換・装填装置65は、ステップS501の処理結果をNoとする。この場合、図20のフローチャートの処理が終了する。
ステップS502は、起動処理である。
ステップS503は、ストック情報の要求信号を受信したか否かを判定する処理である。マルチコプター10からストック情報の要求信号を受信すると、自動交換・装填装置65はステップS503の判定結果をYesとする。一方、マルチコプター10からストック情報の要求信号を受信していない場合、自動交換・装填装置65はステップS503の判定結果をNoとする。この場合、ステップS513に進む。
ステップS504は、ストック情報を送信する処理である。自動交換・装填装置65は、XYZステージに固定された消火器ラック68に設けた収納部69のうち、空き状態の収納部69、使用済み消火器15が収納された収納部69及び未使用の消火器15が収納された収納部69の数や位置の情報をストック情報として、マルチコプター10に送信する。なお、このストック情報は、自動交換・装填装置65の記憶部87に予め記憶されている。
ステップS505は、交換開始信号を受信したか否かを判定する処理である。マルチコプター10から、交換開始信号を受信すると、自動交換・装填装置65は、ステップS505の判定結果をYesとする。この場合、ステップS506に進む。一方、マルチコプター10から交換開始信号を受信していない場合、自動交換・装填装置65は、ステップS505の判定結果をNoとする。この場合、自動交換・装填装置65は、ステップS505の判定結果がYesとなるまで、ステップ505の判定処理を繰り返す。
ステップS506は、XYZステージを移動させる処理である。自動交換・装填装置65は、X軸方向移動機構88、Y軸方向移動機構89及びZ軸方向移動機構90を作動させて、XYZステージ67をX軸、Y軸及びZ軸方向に移動させる。そして、消火器ラック68が有する収納部69のうち、空き状態の収納部69を交換位置に移動させる。自動交換・装填装置65は、X軸位置検知センサ91、Y軸位置検知センサ92、Z軸位置検知センサ93によって、XYZステージ67の位置、消火器ラック68の各収納部69の位置を検知している。これら位置検知センサからの位置検知信号を受けて、自動交換・装填装置65は、消火器ラック68に設けた収納部69のうち、空き状態の収納部69の位置が交換位置となる場合に、XYZステージ67の移動を停止する。
ステップS507は、移動完了信号を送信する処理である。自動交換・装填装置65は、XYZステージ67の作動を停止したことを受けて、移動完了信号をマルチコプター10に送信する。
ステップS508は、収納完了信号を受信したか否かを判定する処理である。マルチコプター10から収納完了信号を受信すると、自動交換・装填装置65は、ステップS508の判定結果をYesとする。この場合、ステップS509に進む。一方、マルチコプター10から収納完了信号を受信していない場合、自動交換・装填装置65は、ステップS508の判定結果をNoとする。この場合、自動交換・装填装置65は、ステップS508の判定結果がYesとなるまで、ステップS508の判定処理を繰り返す。
ステップS509は、装填開始信号を受信したか否かを判定する処理である。マルチコプター10から装填開始信号を受信すると、自動交換・装填装置65は、ステップS509の判定結果をYesとする。この場合、ステップS510に進む。一方、マルチコプター10から装填開始信号を受信していない場合、自動交換・装填装置65は、ステップS509の判定結果をNoとする。この場合、自動交換・装填装置65は、ステップS509の判定結果がYesとなるまで、ステップS509の判定処理を繰り返す。
ステップS510は、XYZステージを移動させる処理である。自動交換・装填装置65は、X軸方向移動機構88、Y軸方向移動機構89及びZ軸方向移動機構90を作動させて、XYZステージ67をX軸、Y軸及びZ軸方向に移動させる。そして、消火器ラック68が有する収納部69のうち、未使用の消火器15が収納された収納部69を交換位置に移動させる。自動交換・装填装置65は、X軸位置検知センサ91、Y軸位置検知センサ92、X軸位置検知センサ93によって、XYZステージ67の位置、消火器ラック68の各収納部69の位置を検知している。これら位置検知センサからの位置検知信号を受けて、自動交換・装填装置65は、消火器ラック68に設けた収納部69のうち、未使用の消火器15が収納された収納部69の位置が交換位置となる場合に、XYZステージ67の移動を停止する。
ステップS511は、移動完了信号を送信する処理である。自動交換・装填装置65は、XYZステージ67の作動を停止したことを受けて、移動完了信号をマルチコプター10に送信する。
ステップS512は、装填完了信号を受信したか否かを判定する処理である。マルチコプター10から装填完了信号を受信すると、自動交換・装填装置65は、ステップS512の判定結果をYesとする。この場合、ステップS513に進む。一方、マルチコプター10から装填完了信号を受信していない場合、自動交換・装填装置65は、ステップS512の判定結果をNoとする。この場合、自動交換・装填装置65は、ステップS512の判定結果がYesとなるまで、ステップS512の判定処理を繰り返す。
ステップS513は、システム停止信号を受信したか否かを判定する処理である。受信機101からシステム停止信号を受信した場合、自動交換・装填装置65は、ステップS513の判定結果をYesとする。この場合、ステップS514に進む。一方、受信機101からシステム停止信号を受信していない場合、自動交換・装填装置65は、ステップS513の判定結果をNoとする。この場合、自動交換・装填装置65は、ステップS503の判定処理に戻る。
ステップS514は、自動交換・装填装置65を作動停止する処理である。自動交換・装填装置65の作動停止する処理としては、電源をOFFにする処理である。なお、起動信号を受信できるように、自動交換・装填装置65のコントローラ85には、給電が行われる。
つまり、本実施形態の消火制御システムでは、受信機が感知器からの火災発生信号を受けると、マルチコプターが起動し、マルチコプターが火災箇所へと飛翔する。そして、マルチコプターは、消火活動が行えると判断すると、保持装置に装填した消火器を作動させる。この際に、マルチコプターは、消火活動を行う姿勢を保つため、保持装置の装填機構を下方に移動させる、又は/及び装填機構の本体部材を回動させて消火器の姿勢を変化させる。そして、消火器の作動により消火活動が行われる。例えば複数のマルチコプターを有する消火制御システムの場合には、複数のマルチコプターを同時に、或いは順次、火災箇所に飛翔させることでマルチコプターによる消火活動を円滑に行うことができる。その結果、マルチコプターによる消火活動により火災が鎮火すれば、発生した火災の延焼拡大を防止することができる。つまり、マルチコプターによる消火活動を行うことで、初期火災への対応を迅速に行うことができる。また、マルチコプターによる消火活動を行うこと、出火元以外への消火剤の散布を行う必要もなくなる。その結果、従来では、発生した火災に対する消火活動による散水で、建物内の備品が使用不能になる等の二次被害が発生しているが、この二次災害の発生を低減することが可能となる。
一方、マルチコプターによる消火活動を行っても、発生した火災を鎮火することができない場合には、消防車が火災箇所に到着次第、消防車による消火活動が実施される。消防車による消火活動は、マルチコプターを退避させた上で実施される。したがって、マルチコプターの飛翔が、消防車による消火活動を妨害することはない。また、消防車による消火活動によってマルチコプターが破損することもなくなる。
本実施形態では、消火器として通電作動式の噴射型消火器を用いていることから、装填時に通電作動式の噴射型消火器と電気接続されるコネクタを装填機構に設けた保持装置を一例として取り上げている。しかしながら、噴射型消火器としては、通電作動式の噴射型消火器の他に、一定の温度に到達したときに自動的に消火剤を噴射する感熱作動式の噴射型消火器が挙げられる。さらに、火元に投げ入れられた衝撃で、ボトル容器内の液体(消火液)が拡散する投擲型消火器もある。感熱作動式の噴射型消火器や投擲型消火器の2種類を使用対象とする場合には、装填機構が有するコネクタの構成を除いた保持装置であってもよい。
本実施形態では、1個の消火器を保持する保持装置を有するマルチコプターの例を取り上げているが、2個以上の消火器を保持する保持装置を有するマルチコプターであってもよい。2個以上の消火器を保持する保持装置の場合には、1種類の消火器を2個以上保持できるようにしてもよいし、複数種類の消火器を2個以上保持できるようにしてもよい。
本実施形態では、自動交換・装填装置が所定位置に固定される装置であるか、移動可能な装置であるかについて説明を省略している。自動交換・装填装置は、一般的には固定式の装置であることが好ましい。しかしながら、自動交換・装填装置は、設置される建築物によっては、移動式の装置としてもよい。自動交換・装填装置を移動式の装置とする場合、マルチコプター又は消火制御装置との間で通信可能で、且つ自走できる機構を有する装置とする。この場合、自動交換・装填装置は、マルチコプターから受信した位置情報、又は消火制御装置から受信したマルチコプター又は火災箇所の位置情報に基づいて、任意の位置まで自走して待機できるようにする。これによれば、マルチコプターによる消火活動や、消火器の交換作業を迅速に行え、初期火災に対して迅速に対応でき、火災の延焼拡大を防止できる。
10…マルチコプター、15…消火器、30…保持装置、31…装填機構、32…ウインチ、36…把持爪、37…コネクタ、45…ソレノイド、65…自動交換・装填装置、67…XYZステージ、68…消火器ラック、69…収納部、101…受信機、102…消火制御装置、103…感知器

Claims (15)

  1. 少なくとも1つ以上の消火器を装填可能な装填機構を有し、無人浮遊機に取り付けることが可能な無人浮遊機用の保持装置であって、
    前記装填機構は、
    前記消火器の外周面を異なる複数箇所でそれぞれ把持する複数の把持手段と、
    前記複数の把持手段を有する本体部材と、
    前記無人浮遊機からの指示を受けて、前記複数の把持手段を、前記消火器を把持する第1状態と前記消火器の把持を解除する第2状態との間で切り替える切替手段と、
    を有し、
    前記本体部材に設けられ、前記装填機構により前記消火器が装填されたときに、前記消火器が有する消火器側コネクタと電気接続される装置側コネクタを有することを特徴とする無人浮遊機用の保持装置
  2. 請求項に記載の無人浮遊機用の保持装置において、
    前記無人浮遊機からの指示を受けて、前記本体部材を昇降させる昇降手段と、
    前記昇降手段を前記無人浮遊機に固定する固定手段と、
    を有することを特徴とする無人浮遊機用の保持装置。
  3. 請求項に記載の無人浮遊機用の保持装置において、
    前記本体部材を軸支する支持部材と、
    前記支持部材に軸支された前記本体部材を回動させる回動手段と、
    を有することを特徴とする無人浮遊機用の保持装置。
  4. 請求項に記載の無人浮遊機用の保持装置において、
    前記無人浮遊機からの指示を受けて、前記支持部材を昇降させる昇降手段と、
    前記昇降手段を前記無人浮遊機に固定する固定手段と、
    を有することを特徴とする無人浮遊機用の保持装置。
  5. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の無人浮遊機用の保持装置において、
    前記消火器は、衝撃により破裂して消火剤を飛散させる投擲型消火器であることを特徴とする無人浮遊機用の保持装置。
  6. 請求項に記載の無人浮遊機用の保持装置において、
    前記装置側コネクタは、
    前記消火器の前記装填機構への装填時に、前記消火器側コネクタが挿入されるソケット部と、
    前記ソケット部の内部に設けられ、前記装置側コネクタと電気的に接続されるコネクタ本体と、
    前記ソケット部を前記本体部材から突出する方向に付勢する付勢手段と、
    を含むことを特徴とする無人浮遊機用の保持装置。
  7. 請求項又は請求項に記載の無人浮遊機用の保持装置において、
    前記消火器は、前記無人浮遊機からの指示を受けて消火剤を噴射する噴射型消火器であることを特徴とする無人浮遊機用の保持装置。
  8. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の無人浮遊機用の保持装置を有し、自動飛翔することが可能な無人浮遊機。
  9. 請求項に記載の無人浮遊機において、
    前記装填機構に設けられた1つ以上の撮像部と、
    前記撮像部からの出力から火災状況を確認し、消火処理を行う消火制御部と、
    を有することを特徴とする無人浮遊機。
  10. 請求項に記載の無人浮遊機において、
    機体の温度を検知する温度検知手段と、
    前記温度検知手段により検知された前記機体の温度と前記撮像部の出力とから、前記機体及び前記消火器の位置制御を行う位置制御部と、
    を有することを特徴とする無人浮遊機。
  11. 請求項から請求項10のいずれか1項に記載の無人浮遊機が着陸する発着台と、
    前記無人浮遊機が有する保持装置に装填される未使用の前記消火器を収納する収納部を複数有する少なくとも1以上の消火器ラックと、
    前記消火器ラックを3軸方向に移動させることが可能なステージと、
    前記ステージを3軸方向に移動させる移動機構と、
    前記発着台に着陸した前記無人浮遊機からの指令を受けて、前記移動機構を作動させる機構制御部と、
    を有することを特徴とする消火器の交換・装填装置。
  12. 請求項11に記載の消火器の交換・装填装置において、
    前記機構制御部は、
    前記発着台に着陸した前記無人浮遊機から前記消火器の交換を行う交換信号を受けて、前記消火器ラックが有する複数の収納部のうち、空きとなる収納部の位置を交換位置となるように前記ステージを移動させた後、前記無人浮遊機が保持する使用済みの消火器を前記交換位置にある収納部に回収した後、前記複数の収納部のうち、未使用の前記消火器が収納された収納部の位置が前記交換位置となるように前記ステージを移動させることを特徴とする消火器の交換・装填装置。
  13. 請求項から請求項10のいずれか1項に記載の無人浮遊機と、
    請求項11又は請求項12に記載の消火器の交換・装填装置と、
    敷地内の複数箇所に配設された火災感知器と、
    前記火災感知器からの火災の感知信号を受けて、前記敷地内で発生した火災に対する消火指令を前記無人浮遊機に送信する消火制御装置と、
    を有することを特徴とする自動消火システム。
  14. 請求項13に記載の自動消火システムにおいて、
    前記無人浮遊機は、前記火災が鎮火されていない場合に、前記消火器の交換・装填装置に向けて一旦飛翔して前記保持装置が保持する前記消火器を交換した後、前記火災が発生した箇所に向けて再度飛翔することを特徴とする自動消火システム。
  15. 請求項13又は請求項14に記載の自動消火システムにおいて、
    前記無人浮遊機は、消火中止指令を受けて、予め定めた待機位置に向けて飛翔すること
    を特徴とする自動消火システム。
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