JP6465205B2 - 飛行体 - Google Patents

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Description

本発明は、遠隔操作や自動操縦により無人で飛行する飛行体に関する。
近年、無人飛行体(Unmanned Air Vehicle :UAV)に観測機器を搭載して、例えば災害現場や人間が立ち入ることが困難な危険箇所の状態を観測することが行われている。UAVのひとつであるマルチコプターは、一般的に、ロータが地表面に接触しないように構成するため重心が比較的高い位置にある。このため、とくに着陸面が平面でないと安定して着陸することが難しい。換言すれば、一般的なマルチコプターは、着陸面として、重力に対して垂直な水平面を想定して設計されている。
特許文献1には、ロータよりも外側に配置された球状のフレームと、このフレーム内に、前記ロータの配置位置よりも鉛直下側に設けられた錘と、を備えた航空機が提案されている。この航空機は、ロータの配置位置よりも鉛直下側に錘が設けられているため、航空機が、例えばロータの軸が鉛直方向に対して傾斜した姿勢、すなわち転倒した姿勢で水平の着陸面に着陸した場合でも、錘の働きにより、航空機は、その転倒した姿勢から、ロータの軸が鉛直方向に沿う姿勢、すなわち、直立姿勢に自動的に復元するようになっている。
特開2012−232735号公報
しかしながら、特許文献1に記載の航空機は、着陸面として、障害物等の無い、少なくとも自らのフレームの大きさ程度の面積を有する水平面を想定して設計されている。このため、特許文献1に記載の航空機は、例えば災害現場等、障害物等の無い安定した水平面が存在するとは限らない場所においては、着陸自体が困難となるか、あるいは安定して着陸することが困難である虞がある。
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、自らの基体の大きさよりも非常に狭い面積の支持対象(着陸対象)に対しても、安定して支持されることが可能な飛行体を提供することを目的とする。
ここに開示される発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、発明の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するために、本発明の第1態様に関わる飛行体は、基体(10)と、この基体から延びて形成された複数のフレーム(20)と、この複数のフレームそれぞれに設けられ、前記飛行体の飛行時において、互いに同一平面内に配置され該平面に直交する同一の方向に推力を生じることにより揚力を生じさせる複数のスラスタ(30)と、前記基体に固定され、前記飛行体の着地に際して着地点に接地可能な降着部(40)と、前記基体の姿勢を検出する慣性計測部(51)と、前記慣性計測部によって検出される前記基体の姿勢に基づいて前記各スラスタを制御する制御部(52)とを備えている。そして、前記複数のフレームにおける少なくとも1つのフレームは、前記飛行体の着陸時において、前記少なくとも1つのフレームに設けられたスラスタが前記平面よりも少なくとも鉛直下方に位置するように曲がる。
前記第1の態様に関わる飛行体によれば、前記飛行体の着陸時における前記少なくとも1つのフレームに設けられたスラスタの位置は、該飛行体の飛行時に較べて鉛直下方にあるから、飛行体全体の重心を、飛行時に較べて鉛直下方に下げることができる。このため、着陸時に飛行体が有している位置エネルギーを小さくできるので、飛行体を、エネルギー的に安定して着陸させることができる。
好ましくは、着陸時において、前記少なくとも1つのフレームは、飛行体の重心が前記着地点よりも鉛直下方に位置するように曲がるように構成されると良い。
この構成によれば、飛行体の重心に作用する重力にかかる、着地点まわりの力のモーメントは、飛行体の姿勢が水平に対して傾いた場合であっても復元する方向に作用するので、飛行体を安定して着陸させることができる。
また、本発明の第2態様に関わる飛行体は、基体(10、40)と、この基体から外方に延びる少なくとも第1および第2のアームであり、該第1および第2のアームのうちの少なくとも一方は、その一部に可撓性を有する第1および第2のアーム(20、21、22、23、24)と、前記第1のアームに取り付けられ、前記飛行体に対する推力を生成する第1のスラスタ(30)と、前記第2のアームに取り付けられ、前記飛行体に対する推力を生成する第2のスラスタ(30)と、前記飛行体の姿勢を検出する慣性計測部(51)と、前記慣性計測部によって検出される前記飛行体の姿勢に基づいて、前記第1および第2のスラスタを制御して前記第1および第2のアームの少なくとも一方を曲げることにより、前記飛行体の重心位置を変化させる制御部(52)と、を備えている。
前記第2の態様に関わる飛行体によれば、制御部は、前記慣性計測部によって検出される前記飛行体の姿勢に基づいて、前記第1および第2のスラスタを制御して前記第1および第2のアームの少なくとも一方を曲げることにより、前記飛行体の重心位置を変化させる。このように構成された飛行体が、支持対象の一部に対して接触した際に、制御部は、該飛行体の重心位置を、上記支持対象の接触点に対して離間させることにより、前記接触点上において前記飛行体を安定させる。この結果、前記第2の態様に関わる飛行体は、自らの基体の大きさよりも非常に狭い面積の支持対象に対しても、安定して支持される。
本発明の第1実施形態における飛行体の概略構成を示す該飛行体の上面図である。 図1に示す飛行体の概略構成を示す該飛行体の側面図である。 図1に示すフレームの詳細な構成を示す斜視図である。 図3Aに示すフレームの側面図である。 図3Aに示すフレームの平面図である。 図1に示すフレームの変形例を示す側面図である。 図3Dに示すフレームの平面図である。 図1に示すマイコン部の概略構成を示すブロック図である。 図1に示す飛行体の着陸直後の状態を示す該飛行体の側面図である。 図1に示す飛行体の着陸後の状態を示す該飛行体の側面図である。 第1実施形態の変形例1における飛行体の概略構成を示す該飛行体の側面図である。 本発明の第2実施形態における飛行体の概略構成を示す該飛行体の側面図である。 図8に示す飛行体の着陸後の状態を示す該飛行体の側面図である。 第2実施形態の変形例2における飛行体の概略構成を示す該飛行体の側面図である。 第2実施形態の変形例3における把持部の概略構成を示す該把持部の側面図である。 本発明の第3実施形態における飛行体の概略構成を示す該飛行体の側面図である。 図12に示す飛行体の着陸後の状態を示す該飛行体の側面図である。 本発明の第4実施形態における飛行体の概略構成を示す該飛行体の上面図である。 本発明の各実施形態の変形例に関わる飛行体の概略構成を示す該飛行体の側面図である。 本発明の各実施形態の変形例に関わる飛行体の概略構成を示す該飛行体の側面図である。 本発明の各実施形態の変形例に関わる飛行体の概略構成を示す該飛行体の側面図である。 本発明の各実施形態の変形例に関わる飛行体の概略構成を示す該飛行体の側面図である。 本発明の各実施形態の変形例に関わる飛行体の概略構成を示す該飛行体の側面図である。 本発明の各実施形態の変形例に関わる飛行体の概略構成を示す該飛行体の側面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の各図相互において、互いに同一もしくは均等である部分に、同一符号を付与する。また、飛行体に固定された座標系として、x軸と、x軸に直交するy軸と、x軸およびy軸に対して一次独立なz軸を定義する。なお、x軸の正の向き、y軸の正の向きに対して、これらの外積が向く方向をz軸の正の方向と定義して以下説明する。この座標系は、地表面に対して固定ではなく、飛行体の姿勢に依存して変動する。
(第1実施形態)
最初に、図1〜図4を参照して、本実施形態に係る飛行体100の概略構成について説明する。なお、図1は、飛行状態の飛行体100の上面図であり、図2は、飛行状態の飛行体100のある側方から見た場合の側面図である。なお、図2においては、飛行体100の構造を分かりやすく説明するため、視点側におけるフレーム(後述する)の図示を省略している。図2以外の図5〜図10、図12、図13、図15〜図20においても図2と同様である。
本実施形態における飛行体100は、例えば、多回転翼式の無人飛行体(Unmanned Air Vehicle :UAV)であり、その用途は、例えば空撮や要救助者の救助などがある。
図1に示すように、飛行体100は、基体10と、フレーム20と、複数のスラスタ30と、を備えている。加えて、飛行体100は、図2に示すように、降着部40と、マイコン部50と、バッテリ60とを備えている。
基体10は、フレーム20を支持し、降着部40を支持し、マイコン部50が載置され、バッテリ60を支持する部材である。なお、基体10にはプラスチック材や金属材を採用することができる。本実施形態における基体10は、図1に示すように、x軸、y軸、z軸に沿った辺から構成される直方体である。後述のフレーム20は、x軸方向とy軸方向にそれぞれ2本ずつ、計4本のアーム状に構成されている。
すなわち、フレーム20の各アーム状部分は、互い長さが同一であり、その一部、例えば先端に対応するスラスタ30が固定されている。本実施形態では、xy平面を正面視したとき、基体10、フレーム20、スラスタ30、降着部40、マイコン部50、バッテリ60を含めた飛行体10全体の重心は、フレーム20の各アーム状部分が略直線状に伸びている状態において、基体10内の所定位置、例えば基体10の中心に位置している。
すなわち、フレーム20は、図1に示すように、基体10におけるx軸に沿った第1の側面からy軸の正の方向に延びる第1フレーム21と、基体10におけるy軸に沿った第2の側面からx軸の正の方向に延びる第2フレーム22と、基体10における第1の側面に対向する第3の側面からy軸に沿って第1フレーム21と反対方向(y軸の負の方向)に延びる第3フレーム23と、基体10における第2の側面に対向する第4の側面からx軸に沿って第2フレーム22と反対方向(x軸の負の方向)に延びる第4フレーム24とを有している。以降、第1フレーム21〜第4フレーム24をフレーム20と総称することがある。
本実施形態において、フレーム20、すなわち、各第1フレーム21〜第4フレーム24は、図2に仮想線で示すように、例えば飛行時において直線状に伸びた状態から、z軸の負の方向に曲がるようになっている。
具体的には、図3A〜図3Cに示すように、フレーム20、すなわち、各第1フレーム21〜第4フレーム24は、例えば、屈曲自在な複数の関節として機能する互いに連結された複数のリンク20Aを備えている。図3Aにおいては、フレーム20の一部である連続して接続された4つのリンク20a〜リンク20dを図示しており、特に、互いに隣接するリンク20aおよびリンク20bをそれぞれ実線で示している。すなわち、リンク20aは、その両側にリンク20bおよびリンク20d(図3Aにおいては一点鎖線で示す)がそれぞれ連結されており、リンク20bは、その両側にリンク20aおよびリンク20c(図3Aにおいては一点鎖線で示す)がそれぞれ連結されている。なお、図3Aでは、説明の簡便性のため、フレーム20のうちx軸における負の方向に延びる第2フレーム22を代表的に図示しているが、その他のフレーム21、23、および24も、フレーム22と同様の構造を有している。
各リンク20A、すなわち、各リンク20a〜20dは、例えば、四角筒形状を有しており、内部の空間は、その図3Aにおけるy軸方向に沿った断面(横断面)が四角形を有している。
各リンク20Aは、そのx軸方向において互いに対向し、上記内部空間に連通する第1および第2の開口端を有している。
第1の開口端は、図3Aおよび図3Bに示すように、xz平面に平行な対向する第1の短手(lateral)端部を有している。この対向する第1の短手端部には、それぞれy軸方向に沿って貫通孔20hが設けられている。
また、第1の開口端は、xy平面に平行な対向する第1の長手(longitudinal)端部を有しており、この対向する長手端部における上側の第1の長手端部の中央部は、図3Aにおいてx軸の負の方向に延びて凸部20Bを形成している。
また、第2の開口端は、図3Aおよび図3Bに示すように、xy平面に平行な対向する第2の長手端部を有しており、この対向する第2の長手端部における上側の第2の長手端部の中央部には、他のリンク20Aの凸部20Bが嵌合可能な凹部20Cが形成されている。
第2開口端は、xz平面に平行な対向する第2の短手端部を有しており、この対向する第2の短手端部それぞれの内側部分には、その内側部分から図3Bにおけるx軸方向に沿って外方に突出する連結部20iが形成されている。この連結部20iの突出側端部には、上記貫通孔20hと同一寸法の連結孔20jが貫通状に形成されている。
すなわち、図3Bおよび図3Cに示すように、リンク20bの第2開口端の凹部20Cには、リンク20aの凸部20Bが嵌合されている。この状態において、リンク20aの第1の開口端における第1の短手端部の端面が、リンク20bの第2開口端における第2の短手端部の端面に当接し、かつ連結部20iの連結孔20jが第1の短手端部の貫通孔20hに対してアライメントされている。特に、リンク20aにおける第1の短手端部の端面は、そのz軸方向における中央部分から下方(z軸の負方向)に対して所定の曲率を有する曲面として形成されている。
第1の短手端部の貫通孔20hが第2の短手端部の連結部20iの連結孔20jにアライメントされた状態において、ピン20Dが貫通孔20hおよび連結孔20jに設けられており、この結果、リンク20aおよびリンク20bは、ピン20Dを回転軸として、互いに相対的に回転可能にされている。すなわち、リンク20aにおける第1の短手端部の端面が、そのz軸方向における中央部分からz軸の負方向に対して所定の曲率を有する曲面として形成されているため、リンク20bは、リンク20aに対してz軸の負の方向に回転できるようになっている。
一方、リンク20bがリンク20aに対してz軸の正の方向に回転しようとすると、リンク20bにおける第2の短手端部の端面とリンク20aにおける第1の短手端部の端面の中央部分からz軸の正方向の直線部分との干渉、およびリンク20aの凸部20Aとリンク20bの凹部20Cの嵌合による干渉により、リンク20bは、z軸の正の方向に回転することができないようになっている。
リンク20cおよびリンク20dについても同様の構成である。
すなわち、各フレーム20は、例えば、後述するように、対応するスラスタ30により生成された推力により、基体10に対向して略直線状に伸びている状態(以下、第1の状態ともいう)と、対応するスラスタ30により推力が生成されていない状態におけるz軸の負の方向に屈曲した状態で垂れ下がる状態(以下、第2の状態ともいう)との間で、自在に形状変化可能になっている。なお、第2の状態においては、それぞれのアーム20のスラスタ30におけるロータ30aが互いに干渉しないように構成されている。
上述したように、各リンク20Aは四角筒状であり、その内部空間、第1の開口端、および第2の開口端を介して、電源用電力および制御信号を対応するスラスタ30に供給するためのケーブル20Eが通されている。電源用のケーブル20Eは、少なくとも電源供給用とグランド用のケーブルを含み、バッテリ60から連結されたリンク20Aを介してスラスタ30まで延び、該スラスタ30に接続されている。制御信号用のケーブル20Eは、少なくとも回路電源用、信号線用、グランド用のケーブルを含み、マイコン部50から連結されたリンク20Aを介して対応するスラスタ30まで延び、該スラスタ30に接続されている。
なお、図3Dおよび図3Eに示すように、フレーム20における各リンク20A(20aおよび20b)において、凸部20Bおよび凹部20Cを設けないことも可能である。この変形例においても、リンク20bがリンク20aに対してz軸の正の方向に回転しようとすると、リンク20bにおける第2の短手端部の端面とリンク20aにおける第1の短手端部の端面の中央部分からz軸の正方向の直線部分との干渉により、リンク20bは、z軸の正の方向に回転することができないようになっている。
本実施形態における各フレーム20に設けられたスラスタ30は、例えば、ロータ30aを有しており、このロータ30aの回転により推力を生じるものである。図2に示すように、スラスタ30は、ロータ30aと、ロータ30aを回転させるためのモータ30bと、を有している。スラスタ30は、後述するマイコン部50の制御に基づいて、ロータ30aの回転数を変更可能に構成されており、回転数に対応した推力を発揮できるようになっている。すなわち、ロータ30aの回転数が大きくなるにしたがって推力が向上する。より具体的に言えば、マイコン部50は、ロータ30aの回転数を調整することにより、スラスタ30により生成される推力の大きさを自在に調整することができる。
本実施形態におけるスラスタ30は、4つのスラスタ30、すなわち、第1スラスタ31、第2スラスタ32、第3スラスタ33、第4スラスタ34とから構成されている。第1スラスタ31は第1フレーム21の所定部位、例えば先端に、第2スラスタ32は第2フレーム22の所定部位、例えば先端に、第3スラスタ33は第3フレーム23の所定部位、例えば先端に、第4スラスタ34は第4フレーム24の所定部位、例えば先端に、それぞれ固定されている。図1に示すz軸の正の方向から飛行体100を正面視すると、第1スラスタ31、第2スラスタ32、第3スラスタ33、第4スラスタ34は反時計回りに配置されている。以降、第1スラスタ31〜第4スラスタ34をスラスタ30と総称する。
各フレーム20がxy平面に沿う平面内において直線状を成す状態において、各スラスタ30は、z軸の正の方向に推力を有するように固定されている。すなわち、マイコン部50は、各スラスタ30を制御して該各スラスタ30により推力を生成させることにより、各フレーム20を、第2の状態からz軸の正方向に向けて上昇させる。このとき、上述した各フレーム20の干渉構造により、各フレーム20は、対応するスラスタ30により生成された推力により、第1の状態、すなわち基体10に対向した直線状態で維持される。この結果、各フレーム20の対応するスラスタ30により生成された推力は、飛行体100に対する揚力として作用し、飛行体100を上昇させる。
好ましくは、マイコン部50は、第1スラスタ31〜第4スラスタ34をそれぞれ制御することにより、第1および第3スラスタ31および33それぞれのロータ30aの回転方向と、第2および第4スラスタ32および34それぞれのロータ30aの回転方向を、互いに逆向きとすることにより、第1および第3のスラスタ31および33それぞれのロータ30aの回転に起因するカウンタートルクと、第2および第4のスラスタ32および34それぞれのロータ30aの回転に起因するカウンタートルクとを相殺することができる。
上述したように、各スラスタ30のモータ30bに対する電力の供給は、バッテリ60から対応するケーブル20Eを介して行われる。また、上記マイコン部50は、各スラスタ30のモータ30bの回転数および回転方向の制御、すなわち、各スラスタ30により生成される推力の大きさおよび方向の制御を、対応するケーブル20Eを介して行っている。
降着部40は、飛行体100の着陸時に、着地点に接地する部分である。本実施形態における降着部40は、xy平面に沿う平面状の降着面を有しており、着陸時には、その降着面が地表面に接地することで飛行体100の着陸が完了する。なお、本実施形態における降着部40は、xy平面を正面視したとき、飛行体100の重心が降着面の面内に存在するように取り付けられている。
マイコン部50は、ユーザによる外部からの指令や、飛行体100の姿勢を検出し、各スラスタ30のロータ30aの回転数および回転方向を適切に制御する部分である。マイコン部50は、基体10において、xy平面を正面視したとき、飛行体100の重心が基体10の中心とほぼ一致するような位置に固定されている。マイコン部50は、図4に示すように、例えば、慣性計測部51と制御部52とを有している。
慣性計測部51は、一般の航空機等に用いられるような、3軸(ピッチング軸、ローリング軸、ヨーイング軸)のジャイロスコープと上記3軸の加速度センサを含んで構成されている。慣性計測部51は、飛行体100の姿勢、上記3軸それぞれの回りの角速度および上記3軸それぞれの回りの加速度を、上記飛行体100の姿勢に関する情報として検出する部分である。ジャイロスコープとしては、振動している物体のコリオリ力を利用した振動ジャイロセンサを使っても良いが、回転円盤を有する機械式ジャイロスコープや、サニャック効果を利用するレーザーリングジャイロスコープを用いることによって高精度化と軽量化が可能である。また、加速度センサとしては、機械的変位測定方式のほか、光学的な方式やピエゾ抵抗を利用した半導体方式を採用しても良い。
慣性計測部51は、図4に示すように、制御部52に通信可能に接続されており、飛行体100の姿勢に関する情報を制御部52に出力する。慣性計測部51は、ジャイロおよび加速度センサの他、全地球測位システム(GPS)や圧力センサ、流量センサ、磁気センサ、スタートラッカ等のデバイスを有することも可能であり、この場合、制御部52は、飛行体100の姿勢および高度を高精度で計測することができる。
制御部52は、慣性計測部51から出力される飛行体100の姿勢に関する情報に基づいて、飛行体100の姿勢を推定し、推定された飛行体100の姿勢、およびユーザ等により操作された例えばリモートコントローラRCからの指令に基づいて、各スラスタ30におけるモータ30bの出力(回転方向および回転速度)を制御する部分である。制御部52は、該制御部52に接続されたアンテナ53とユーザが操作する例えばリモートコントローラとの間の無線通信により、リモートコントローラRCから送られた指令を受信することができる。
バッテリ60は、一般的に知られた二次電池である。バッテリ60はスラスタ30におけるモータ30bやマイコン部50に電源を供給している。バッテリ60は、基体10において、xy平面を正面視したとき、飛行体100の重心が基体10の中心とほぼ一致するような位置に固定されている。なお、バッテリ60はスラスタ30の近傍に均等に分散して設置しても良い。この場合は、回転慣性が大きくなることで制御性は悪化するものの、着陸時の重心低下の効果が大きくすることができる。
次に、図2、図5および図6を参照して、本実施形態における飛行体100の飛行時および着陸時それぞれにおける作用および効果について説明する。
<飛行時>
飛行時においては、マイコン部50は、各スラスタ30のロータ30aを適切な回転数で回転させることにより推力を生成し、その推力を飛行体100の揚力として作用させている。
すなわち、基体10および基体10に取り付けられたマイコン部50およびバッテリ60にはz軸の負の方向に重力が作用する。一方で、図2に示すように、マイコン部50は、各スラスタ30のロータ30aの回転数を上昇させて各フレーム20を直線状に伸ばす。この結果、各フレーム20のスラスタ30により生成される推力はz軸の正の方向に向く。すなわち、各フレーム20のスラスタ30により推力が生成されている場合、各フレーム20と基体100との接続点のまわりに、該フレーム20とスラスタ30との接続点を作用点としてz軸の正の方向に力のモーメントが作用する。よって、各フレーム20はz軸の正の方向に曲がろうとする。しかしながら、上記したように、各フレーム20は略直線の状態を限界としてz軸の正の方向には曲がらないので、各フレーム20におけるスラスタ30の推力は飛行体100の揚力として作用する。この結果、例えば地表面に位置する、飛行体100は、フレーム20が略直線の状態で、その地表面を離れて飛行(上昇)する。
上述したように、フレーム20の各アーム状部分が略直線状に伸びているため、飛行時における飛行体100の重心は、基体10内の所定位置である中心に位置している。
<着陸時>
着陸時においては、マイコン部50は、各スラスタ30のロータ30aの回転数を調整することにより、図5に示すように、該着陸時における各スラスタ30により生成される推力を、飛行時における各スラスタ30により生成される推力よりも低下させる。すなわち、マイコン部50は、着陸時における各スラスタ30により生成される推力、すなわち揚力を、飛行体100の重力よりも低下させることにより、飛行体100を下降させる。この結果、飛行体100は、着地対象の着地点200に対して、降着部40の降着面から接地する。すなわち、この着地点200が、飛行体100が着地後に支持される支点となる。
接地の瞬間は各スラスタ30のロータ30aが回転しており、各スラスタ30により推力が生じた状態にあるものの、揚力は飛行体100にかかる重力よりも小さくなっている。各フレーム20は、対応するスラスタ30の推力により略直線状態を維持している。このため、飛行体100の重心は飛行時と同様に、基体10の中心に位置している。
その後、マイコン部50は、各スラスタ30のロータ30aの回転数をさらに低下させて各スラスタ30の推力を低下させることにより、図6に示すように、各フレーム20を、直線形状からz軸の負の方向に曲げる(図6参照)。上述したように、本実施形態において、マイコン部50は、各フレーム20のスラスタ30からの推力の大きさ(ゼロを含む)を制御することにより、該各フレーム20の形状を、基体10に対して略直線状に伸びる状態から、z軸の負の方向に垂れ下がる状態間において、自在に変化させることができる。
この各フレーム20の形状制御により、飛行体100全体の重心を、元の重心位置である基体10の中心から、降着部40が接地する着陸対象の着地点200、すなわち、飛行体100が支持される支点200よりも下方に位置させることができる。このため、飛行体100の重心に作用する重力にかかる、着地点(支点)200まわりの力のモーメントあ、は、飛行体100の姿勢が水平に対して傾いた場合であっても復元する方向に作用するので、飛行体100は、着陸対象の支点200において安定して支持される。
上記したように、着陸後の飛行体100は、降着部40が接触する着地点200を支点として、該支点200よりも下方に位置する各フレーム20のスラスタ30が錘として機能する、いわゆるヤジロベエのように作用する。すなわち、飛行体100の重心の位置が支点200に対して下方に離間しているため、飛行体100は、支点200上に安定して立つことができる。このため、本実施形態の飛行体100は。着陸対象、すなわち支持対象における比較的狭い領域、例えば地面や壁等から突き出した木材の一部や瓦礫の突起にも、安定して着陸し、かつ安定して支持される。
(変形例1)
上記した第1実施形態においては、飛行体100の各フレーム20は、該フレーム20および対応するスラスタ30の重力によって曲がる例を示したが、各フレーム20が曲がる方向に、常時、所定の引張力が印加される構成にすることも可能である。換言すれば、各フレーム20が曲がった状態のポテンシャルエネルギーを、各フレーム20が直線状に伸びている状態のポテンシャルエネルギーよりも低くすることが可能である。
図7に示すように、本変形例における各フレーム20には、例えば対応するスラスタ30が取り付けられた先端部と基体10側の根元部とを接続する弾性部材70が取り付けられている。弾性部材70は例えばバネであり、少なくとも、各フレーム20に推力や重力が印加されていない状態で、飛行体100の重心が、降着部40が接触する着地点、すなわち支点よりも鉛直下方に位置するような該フレーム20の曲率を維持するようにバネの自然長が設定されている。つまり、弾性部材70は、飛行体100の重心が降着部40が接触する支持対象の支点よりも鉛直下方に位置するようなフレーム20の形状において、その弾性エネルギーが低い状態であるように設定されている。
この構成によれば、支持対象の一部に飛行体100が到達して、該一部を支点として支持された後、仮に飛行体100がその支点に対して傾いて、飛行体100に対する重力の印加方向が変化しても、各フレーム20の曲がった状態を確実に維持することができる。このため、各フレーム20の形状が変化することに起因する飛行体100の重心位置の変化を抑制することができる。この結果、例えば、飛行体100が地表面に対して着陸した後、その地表面に対して傾いた場合における、飛行体100の元の姿勢への復元性を向上させることができる。
なお、本変形例では、各フレーム20を曲がった状態で固定する手段として、弾性部材70、とくにバネの例を示したが、これに限定されるものではなく、各フレーム20が曲がった状態のポテンシャルエネルギーを、各フレーム20が直線状に伸びている状態のポテンシャルエネルギーよりも低くする手段であれば、何れの手段も用いることができる。
(第2実施形態)
上記した第1実施形態および変形例1は、飛行体100の降着部40が降着面を有しており、飛行体100は、その降着部40の降着面が、支持対象の一部である支点(着地点に)接触する例を示した。これに対して、本実施形態における飛行体300が備える降着部40は、少なくとも2つのフィンガ部材を有し、これらの少なくとも2つのフィンガ部材により、支持対象としての棒状の部材の一部を掴んで固定することにより、飛行体300を棒状部材の一部に支持可能なグリッパとして構成されている。なお、飛行体300の降着部40を除く構成要素は、第1実施形態にかかわる飛行体100の構成要素と略同様の構成であるため、その詳しい説明を省略する。
具体的には、図8に示すように、降着部40は、左フィンガ部材41と右フィンガ部材42とを有している。左フィンガ部材41と右フィンガ部材42は、それぞれの一端部がx軸方向に延びる共通の回転軸Lによって支持されている。すなわち、左フィンガ部材41と右フィンガ部材42は、上記共通の回転軸Lのまわりを、上記一端部を支点として互いに逆方向、すなわち互いに近付く方向および離れる方向に回転するようになっており、図9に示すように、左フィンガ部材41と右フィンガ部材42とで、その間に存在する部材を把持できるようになっている。
なお、図8に示す例では、降着部40は、2つのフィンガ部材41および42を備えているが、3つ以上のフィンガ部材を備えていてもよい。また、左フィンガ部材41と右フィンガ部材42は、それぞれの一端部がx軸方向に延びる共通の回転軸Lよって支持されており、左フィンガ部材41と右フィンガ部材42は、上記共通の回転軸Lのまわりを、上記一端部を支点として互いに離接自在に構成されているが、本発明はこの構成に限定されるものではない。
すなわち、少なくとも2つのフィンガ部材は、それぞれ、その一部を支点として互いに離接自在に構成されていればよい。
図8においては、左フィンガ部材41はx軸まわりに反時計回りに回転し、右フィンガ部材42は、x軸回りに時計回りに回転するようになっている。なお、本実施形態における左フィンガ部材41および右フィンガ部材42は、本発明の例示態様における把持部に相当している。以下、左フィンガ部材41と右フィンガ部材42を総称して、把持部41,42とも記載する。
この飛行体300は、着地点、すなわち支持される支点として、電線や木の枝などの棒状部材400の一部を選択することができる。図9に示すように、飛行体300は、棒状部材400の一部を着地点(支点)の対象として着地する際に、左右のフィンガ部材41,42が回転軸Lまわりに逆向き、すなわち左右のフィンガ部材41,42が近付く方向に回転することにより、棒状部材400の一部を挟み込む。そして、第1実施形態と同様に、マイコン部50は、各フレーム20のスラスタ30を制御することにより該各フレーム20を下方に曲げて、飛行体300の重心を、上記フィンガ部材41、42により挟み込まれた棒状部材400の一部より下方に下げる。これにより、飛行体300の重心を、棒状部材400の、上記フィンガ部材41、42により挟み込まれた棒状部材400の一部よりも位置させることができる。すなわち、本実施形態の飛行体300の構成により、該飛行体300を、線や枝などの棒状部材400の一部に対する安定した支持を可能にする。
以上のように、本実施形態における飛行体300の構成により、従来の飛行体の構成では、飛行体300を支持させることが困難であった支持対象、例えば電線や枝等、の一部に対する安定した支持を可能にする。この構成により、飛行体300を、自らの基体10の面積よりも広い水平面が存在しない足場の悪い場所である例えば災害現場においても、例えば構造物の一部が残存していれば、その構造物の一部に対して安定して支持させることができる。この結果、飛行体300にカメラを搭載した場合には、その災害現場を調査するための撮影を効率よく行うことができる。また、飛行体300に救助物資を搭載することにより、災害現場における要救助者の救助を効率よく行うことができる。
(変形例2)
本変形例における飛行体300は、図10に示すように、第2実施形態における把持部である左フィンガ部材41および右フィンガ部材42に加えて、左フィンガ部材41と右フィンガ部材42とを互いに閉じる向き、すなわち互いに近付ける向き、に引張る引張力を印加するための引張部材81を有している。本変形例における引張部材81はバネを例示しているが、静電気力や磁力を利用しても良い。
さらに、本変形例における飛行体300においては、左フィンガ部材41および右フィンガ部材42の開閉方向は、4つのフレーム20における対向する一対のフレーム20の対向方向に一致している。そして、本変形例における飛行体300は、対向する一対のフレーム20が曲がった状態から略直線状になるにつれて左フィンガ部材41および右フィンガ部材42を開くように引張るワイヤ82を有している。図10では、飛行体300が2本のワイヤ82を有する形態について例示している。一方のワイヤ82は、左フィンガ部材41と上記対向する一対のフレーム20における左フィンガ部材41に近いフレーム20の先端とを連結しており、他方のワイヤ82は、右フィンガ部材42と、上記対向する一対のフレーム20における右フィンガ部材42に近いフレーム20の先端とを連結している。この構成により、マイコン部50の制御により、上記対向する一対のフレーム20がそれぞれ曲がった状態となる場合では左右のフィンガ部材41,42は、引張部材81によって閉じた状態となる。そして、マイコン部50の制御により、上記対向する一対のフレーム20が略直線状になると、左右のフィンガ部材41,42は、ワイヤ82により引っ張られて開いた状態となる。なお、引張部材81およびワイヤ82は、本発明の例示態様における第1連結部に相当している。
本変形例に関わる飛行体300の構成によれば、マイコン部50の制御に基づく対向する一対のフレーム20の形状変化により、把持部41および42を開閉させることができ、この把持部41および42の開閉により、支持対象の一部を把持すること、および該支持対象の一部を離すことを可能にする。この結果、本変形例に関わる飛行体300は、その把持部41,42に対して、該把持部41、42を開閉させる独立した閉成機構を設けることなく、確実に支持対象を把持することができる。
なお、本変形例においては、第1連結部が引張部材81とワイヤ82とで構成される例を示したが、これに限定されるものではない。対向する一対のフレーム20が略直線状の状態では把持部41,42が開いた開放状態となり、該対向する一対のフレーム20が曲がった状態では把持部41,42が閉じた閉成状態となるように構成されるものであれば、どのように第1連結部を構成してもよい。
(変形例3)
第2実施形態に対する変形例として、図11に示すように、把持部41,42の少なくとも一方にコイル43が設けられており、さらに把持部41,42が磁性体により構成されている例について説明する。
この飛行体300の降着部40は、図11に示すように、右フィンガ部材42に巻かれることによって構成されたコイル43を有している。そして、左フィンガ部材41および右フィンガ部材42はそれぞれ磁性体により構成されている。なお、降着部40を除く構成は第1実施形態あるいは第2実施形態と同様であるから、詳しい説明を省略する。
第2実施形態において説明したように、飛行体300は、その降着部40の左右のフィンガ部材41および42により棒状部材400一部を挟むことにより、棒状部材400の一部に支持される。このとき、本変形例に係る飛行体300の降着部40は、左フィンガ部材41と右フィンガ部材42の閉成状態において、左フィンガ部材41と右フィンガ部材42とが円環状の導体路になるように構成されている。左フィンガ部材41および右フィンガ部材42は磁性体により構成されているので、棒状部材400が電線である場合、この左右のフィンガ部材41および42に基づく導体路は、その導体路を流れる電線に起因して発生する磁力線の磁路となり得る。
一般に、家庭用電源を供給するための電線等は、交流電流が流れているので、左フィンガ部材41および右フィンガ部材42が形成する磁路を通る磁束は時間に対して変動している。このため、コイル43を貫く磁束が変化するので、電磁誘導によりコイル43の両端に起電力が生じる。したがって、コイル43の両端を、整流器等を介してバッテリ60に接続することにより、バッテリ60を充電することができる。以上記載したように、本変形例に係る飛行体300は、電線への着陸によって、バッテリ60を充電することができる。
(第3実施形態)
本実施形態に係る飛行体500は、図12および図13に示すように、折りたたみ可能なソーラーパネル90を備えている。ソーラーパネル90は、受光面がz軸の正の方向を向くように、基体10に固定されている。ソーラーパネル90は、光を受光して発電に用いられる複数のパネル部91と、複数のパネル部91を互いに連結する蝶番部92とを有している。ソーラーパネル90は、パネル部91のすべてが、例えばxy平面に沿うようにy軸に沿って展開する展開状態と、隣り合うパネル部91が互いに対向するように、y軸に沿って閉じられた収納状態との間を遷移可能になっている。なお、図12に示すソーラーパネル90が収納状態を示し、図13に示すソーラーパネル90が展開状態を示している。ソーラーパネル90を除く要素は第1実施形態と同様であるから、その詳しい説明を省略する。
本実施形態における飛行体500は、ソーラーパネル90の展開および収納方向(つまり、y軸方向)は、4つのフレーム20における対向する一対のフレーム20の対向方向に一致している。そして、本実施形態における飛行体500は、ソーラーパネル90に加えて、ソーラーパネル90を、上記対向する一対のフレーム20の形状変化と連動して展開状態あるいは収納状態に遷移させるための例えば第1および第2のワイヤ93を備えている。第1のワイヤ93は、対向する一対のフレーム20の一方の先端とソーラーパネル90の一部とを連結している。同様に、第2のワイヤ93は、対向する一対のフレーム20の他方の先端とソーラーパネル90の一部とを連結している。
具体的には、本実施形態における第1のワイヤ93は、対向する一対のフレーム20の一方の先端とソーラーパネル90における蝶番部92の一部とを連結している。また、第2のワイヤ93は、対向する一対のフレーム20の他方の先端とソーラーパネル90における蝶番部92の他の一部とを連結している。なお、第1および第2のワイヤ93は、本発明の例示態様における第2連結部に相当している。
上述したように、飛行体500の飛行時においては、マイコン部50の制御により、各フレーム20が略直線状を成しているので、蝶番部92は第1および第2のワイヤ93によって、y軸方向であってソーラーパネル90が閉じる方向に力を受ける。このため、各フレーム20が略直線状である飛行体50の飛行時においては、ソーラーパネル90は収納状態となる。
一方、飛行体500の着陸時においては、マイコン部50の制御により、各フレーム20がz軸の負の方向に曲がるので、蝶番部92は、z軸の負の方向、および第1および第2のワイヤ93が接続された蝶番部92同士が引き離される方向に引張力を受ける。これにより、ソーラーパネル90は展開状態となる。すなわち、飛行体50がある支持対象の一部を着地点(支点)200(図13参照)として支持された状態においては、各フレーム20が曲げられているため、ソーラーパネル90は展開状態となる。
このような構成によれば、飛行体500は、支持対象の一部である着地点200へ着陸して該着地点200を支点として支持された状態においては、その各フレーム20を曲げることによりソーラーパネル90を展開させることができる。この結果、展開されたソーラーパネル90は、そのパネル部分により光を受光することにより、電気エネルギーを生成し、生成した電気エネルギーをバッテリ60に供給し、該バッテリ60を充電することができる。
なお、本実施形態においては、第2連結部が第1および第2のワイヤ93により構成される例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、第2連結部は、ソーラーパネル90の展開および収納方向に沿って対向する一対のフレーム20がそれぞれ略直線状の状態ではソーラーパネル90を開いた展開状態とし、該一対のフレーム20がそれぞれ曲がった状態では、ソーラーパネル90が閉じた収納状態となるように構成されていれば良い。
(第4実施形態)
上記した各実施形態では、各フレーム20にひとつのスラスタ30が取り付けられた例について説明した。これに対して、本実施形態における飛行体600では、図14に示すように、各のフレーム20に、補助フレーム25(あるいは26)を介して、2つのスラスタ30が取り付けられている。なお、フレーム20の先端におけるスラスタ30の設置のされ方を除く要素は、第1実施形態、第2実施形態およびその変形例と同様であるから、その詳しい説明を省略する。
本実施形態における飛行体600は、2本のフレーム20が基体10から延びている。具体的には、図14に示すように、飛行体600は、基体10におけるy軸に沿った第2の側面からx軸の正の方向に延びる第2フレーム22と、基体10における第2の側面に対向する第4の側面からx軸に沿って第2フレーム22と反対方向(x軸の負の方向)に延びる第4フレーム24とを有している。換言すれば、飛行体60は、第1実施形態に対して、第1フレーム21と第3フレーム23とを廃した構成となっている。上記した各実施形態と同様に、各フレーム20は、対応するスラスタ30により生成された推力により、基体10に対向して略直線状に伸びている第1の状態と、対応するスラスタ30により推力が生成されていない状態におけるz軸の負の方向に屈曲した状態で垂れ下がる第2の状態との間で、自在に変化可能になっている。
本実施形態では、さらに、第2フレーム22の先端にy軸方向に延びる補助フレーム25が固定され、第4フレーム24の先端にy軸方向に延びる補助フレーム26が固定されている。補助フレーム25の中点付近が第2フレーム22の先端に接続され、補助フレーム26の中点付近が第4フレーム24の先端に接続されている。そして、補助フレーム25の両端に、それぞれスラスタ35,36が固定されている。また、補助フレーム26の両端に、それぞれスラスタ37,38が固定されている。第1実施形態と同様に、4つのスラスタ35〜38をスラスタ30と総称する。スラスタ30はz軸の正の方向に推力が向くように配置されている。
このような構成によれば、飛行体100の着陸時において、飛行体600と支持対象の着地点(支点)との間の干渉の可能性をより低減することができる。例えば、第2実施形態に記載の飛行体300がy軸方向に延びる電線などの棒状部材400に着陸する場合、y軸方向に延びる第1フレーム21および第3フレーム23が曲がることにより、第1フレーム21および第3フレーム23と棒状部材400とが干渉してしまう虞がある。これに対して、本実施形態における飛行体600は、y軸方向に伸びるフレーム20は存在しないので、棒状部材400とフレーム20とが干渉することはない。したがって、スラスタ30の総数を変えることなく、例えば第1実施形態や第2実施形態にかかる飛行体100,300に較べて、棒状部材400との干渉の可能性を低減することができる。
(その他の変形された実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
各実施形態において、マイコン部50は、飛行体100がその降着部40が支持対象である突起物Pにおける一部(例えば先端部Pa)に到達した際に、全てのフレーム20のスラスタ30からの推力の発生を停止することも可能である。この場合、図15に示すように、各フレーム20は、突起物Pの長手方向における下方に垂れ下がり、先端のスラスタ30が錘として機能するため、飛行体100は、突起物Pの先端部Paにおいて安定して支持される。
第1〜第4実施形態において、マイコン部50は、対応するスラスタ30に基づく推力の大きさおよび方向を制御することにより、各フレーム20を、基体10に対向して略直線状に伸びている第1の状態と、対応するスラスタ30により推力が生成されていない状態におけるz軸の負の方向に屈曲した状態で垂れ下がる第2の状態との間で、自在に形状変化可能に構成されているが、本発明はこの構成に限定されるものではない。
例えば、マイコン部50における各フレーム20を、マイコン部50の制御に基づく対応するスラスタ30により生成される推力により、z軸の正の方向へ屈曲自在に構成することもできる。なお、この構成は、例えば、図3A〜図3Eに示した各フレーム20のリンク構造において、上記干渉構造を取り去ることにより、容易に実現できる。
すなわち、マイコン部50は、各フレーム20における対応するスラスタ30により生成される推力の大きさおよび方向を制御することにより、該各アーム20の形状を独立して自在に変化させることができる。
例えば、図16に示すように、マイコン部50は、各スラスタ30のロータ30aの回転数を上昇させて対応するフレーム20の推力を上昇させることにより、各フレーム20を、直線形状からz軸の正の方向に曲げることができる。この構成により、例えば、図16に示すように、天井等から下方に突出している突出物Qの下端に対して飛行体100のマイコン部50の上面を接触させ、飛行体100を、該突出物Qの下端を支点SPとして支持することができる。すなわち、この構成により、飛行体100全体の重心を、元の重心位置である基体10の中心から、マイコン部50が接触する支点SPよりも上方に位置させる。これにより、飛行体100の重力と各フレーム20の上方への推力とをバランスさせることができ、突出物Qの下端(支点)SPにおいて飛行体100を安定して支持させることができる。
また、図17は、第2実施形態の変形例に関わる飛行体100Aを示す図である。図17に示すように、左フィンガ部材41および右フィンガ部材42は、4つのフレーム20における対向する一対のフレーム20(例えば、21および23)の対向方向に一致している。また、左フィンガ部材41および右フィンガ部材42は、それぞれが一端部を支点として互いに離接可能に回転自在に構成されている。また、左フィンガ部材41および右フィンガ部材42の一端部はそれぞれ、ワイヤ82の一端部に連結されている。左フィンガ部材41に連結されたワイヤ82の他端部は、上記対向する一対のフレーム21および23における左フィンガ部材41に近いフレーム21の先端とを連結している。右フィンガ部材42に連結されたワイヤ82の他端部は、上記対向する一対のフレーム21および23における右フィンガ部材42に近いフレーム23の先端とを連結している。
さらに、左フィンガ部材41の一端部および右フィンガ部材42の一端部は、バネ等の弾性部材81により連結されており、左フィンガ部材41の他端部および右フィンガ部材42の他端部を互いに閉じる向き、すなわち互いに近付ける向きに付勢している。
このように構成された飛行体40Aは、マイコン部50の制御により、全てのフレーム21〜24を直線状に維持した状態においては、左および右フィンガ部材41および42の一端部がワイヤ82に引っ張られることにより、左および右フィンガ部材41および42の他端部が互いに近付く方向へ移動、すなわち、左右のフィンガ部材41および42が閉じられることにより、物体Mを把持することが可能になる。この結果、例えば、飛行体100は、例えばフレーム21および23により物資等の物体Mを把持しながら、所望の場所まで飛行することができる。
そして、例えば、飛行体100Aが目的の災害場所の上方に到着した際に、マイコン部50は、物資を把持しているフレーム21および23の推力を低下させることにより、左右のフィンガ部材41および42に把持された物体Mを、災害場所に落下させることも可能である。このように、本変形例に関わる飛行体100Aは、各フレーム20のスラスタ30により生成される推力を、該飛行体100Aを推進させる推力以外の用途である把持力として利用することが可能である。しかも、上述したように、本発明の各実施形態および各変形例に関わる飛行体は、基体10よりも非常に狭い、例えば突起物の先端等に対しても、安定して支持されるため、災害現場や物流現場における物資の輸送等の様々な用途に利用が可能である。
なお、本変形例では、一対のフレーム21および23を、物体Mを把持するフレームとし、他のフレーム22および24を飛行用のフレームとしたが、本発明は、この構成に限定されるものではなく、例えば、本変形例の飛行体が多数のフレームを有している場合、その一部のフレームを物体把持用に用い、残りのフレームを飛行用に用いればよい。一対のフレームに連結されたフィンガ部材、すなわち把持部の形状等も、上記フィンガ形状に限定されるものではなく、例えば、柔軟性のあるフレーム形状のような、物体を把持可能な形状であればよい。
また、図18に示すように、各実施形態および各変形例に関わる飛行体100は、例えばドーム状の物体DOに着陸する際に、降着部40が接触するドーム状の物体DOの表面の一部P1を支点として支持される。このとき、上記P1に加えて、マイコン部50の制御によりドーム状の物体DOに向かって曲げられた各フレーム20におけるスラスタ30の一部(例えばモータ30b)が接触するドーム状の物体DOの表面の一部P2を支点として支持されるように構成できる。この結果、飛行体100のドーム状物体DOに対する着陸安定性および支持安定性を向上させることができる。
また、図19に示すように、飛行体100は、降着部40をドーム状の物体DOの表面に対して浮かせた状態で、マイコン部50の制御によりドーム状の物体DOに向かって曲げられた各フレーム20におけるスラスタ30の一部(例えばモータ30b)が接触するドーム状の物体DOの表面の一部P2を支点として支持されるように構成できる。この構成においても、飛行体100のドーム状物体DOに対する着陸安定性および支持安定性を向上させることができる。
上述したように、マイコン部50は、各フレーム20における対応するスラスタ30により生成される推力の大きさおよび方向を制御することにより、該各アーム20の形状を独立して自在に変化させることができる。このため、飛行体100は、例えば、図20に示すように、崖のような垂直あるいは垂直に近い傾斜を有する場所CLに対しても、安定して着地し、支持されることが可能になる。すなわち、マイコン部50の制御により、例えば一対のフレーム21および23の内の一方のフレーム21におけるスラスタ30の一部(例えばモータ30b)を、場所CLにおける水平の表面の一部CL1を支点として支持される。このとき、マイコン部50の制御により、他方のフレーム23におけるスラスタ30の推力を低下(例えばゼロ)にすることにより、他方のフレーム23を、場所CLの傾斜面に沿って垂れ下げることにより、飛行体100は、上記のような場所CLに対しても安定して支持される。
図20に示された飛行体100の状態からわかるように、各実施形態および各変形例に関わる飛行体100は、その全ての第1フレーム21〜第4フレーム24が屈曲自在に構成されているが、本発明はこの構成に限定されるものではない。すなわち、各実施形態および各変形例に関わる飛行体100は、複数のアーム状のフレーム20における少なくとも1つのフレーム20における一部に可撓性を有するように構成されていればよい。すなわち、このように構成されていても、マイコン部50の制御により、該可撓性を有する少なくとも1つのフレーム20を曲げることにより、飛行体100の重心位置を自在に変化させることができ、飛行体100の安定した支持に寄与することができる。
上記した各実施形態および変形例において、複数のリンク20Aが互いに連結されることによって、各フレーム20が曲がることを可能にする例について説明したが、各フレーム20を曲げる構成については、他の所望な構成を採用することができる。
特に、上記した各実施形態および変形例において、各フレーム20は、屈曲自在な複数の関節として機能する互いに連結された複数のリンク20Aにより構成されているが、本発明はこの構成に限定されるものではない。すなわち、本発明に関わる少なくとも1つのフレーム20は、少なくとも一部に可撓性を有していればよく、少なくも一関節を有していてもよく、あるいは自在に曲がる弾性部材等により構成されていてもよい。
また、第3実施形態では、第1実施形態の飛行体100に対してソーラーパネル90を付加する構成について説明したが、降着部40が把持部41,42を有する第2実施形態の飛行体300に対してソーラーパネル90が付加される構成であっても良い。
また、変形例1では、各フレーム20を曲がった状態で固定する手段として、弾性部材70、とくにバネの例を示したが、これに限定されるものではなく、各フレーム20が曲がった状態のポテンシャルエネルギーを、各フレーム20が直線状に伸びている状態のポテンシャルエネルギーよりも低くする手段であれば、何れの手段も用いることができる。
また、変形例2においては、第1連結部が引張部材81とワイヤ82とで構成される例を示したが、これに限定されるものではない。第1連結部は、フレーム20が略直線状の状態では把持部41,42が開いた開放状態となり、フレーム20が曲がった状態では把持部41,42が閉じた閉成状態となるように構成されれば良い。
また、第3実施形態においては、第2連結部がワイヤ93のみにより構成される例を示したが、これに限定されるものではない。第2連結部は、フレーム20が略直線状の状態ではソーラーパネル90が開いた展開状態となり、フレーム20が曲がった状態ではソーラーパネル90が閉じた収納状態となるように構成されれば良い。
上記した各実施形態では、飛行体100は、主に4つのスラスタ30を有する、いわゆるクアッドコプターとして構成されているが、スラスタ30の数は限定されるものではない。具体的には、双発のツインコプターや、6発のヘキサコプターにも本発明を適用することができる。
また、上記した各実施形態では、ロータ30aを回転させて推力を生成するスラスタ30を例に示したが、推力の生成手段はロータ方式に限定されるものではなく、ダクテッドファンやロケットエンジンを採用することもできる。
また、スラスタ30としてロータ方式を採用する場合において、上記した各実施形態および変形例では、モータ部30bの1つの回転軸に対して1つのロータ30aが回転する方式を例に示したが、これに限定されない。2つのロータ30aがモータ部30bの1つの回転軸上に存在して、互いに逆回転する同軸反転型のスラスタ30を採用してもよい。これによれば、1つのスラスタ30あたりのカウンタートルクの影響を抑制することができるので、飛行体100のホバリング時における該飛行体100の姿勢の安定性を向上させることができる。
10…基体,20…フレーム,30…スラスタ,40…降着部,50…マイコン部,60…バッテリ

Claims (20)

  1. 飛行体であって、
    基体(10)と、
    前記基体から延びて形成された複数のフレーム(20)と、
    前記複数のフレームそれぞれに設けられ、前記飛行体の飛行時において、互いに同一平面内に配置され該平面に直交する同一の方向に推力を生じることにより揚力を生じさせる複数のスラスタ(30)と、
    前記基体に固定され、前記飛行体の着地に際して着地点に接地可能な降着部(40)と、
    前記飛行体の姿勢を検出する慣性計測部(51)と、
    前記慣性計測部によって検出される前記飛行体の姿勢に基づいて前記各スラスタを制御する制御部(52)とを備え、
    前記複数のフレームにおける少なくとも1つのフレームは、前記飛行体の着陸時において、前記少なくとも1つのフレームに設けられたスラスタが前記平面よりも少なくとも鉛直下方に位置するように曲がることを特徴とする飛行体。
  2. 前記飛行体の着陸時において、前記少なくとも1つのフレームは、前記飛行体の重心が前記着地点よりも鉛直下方に位置するように曲がることを特徴とする請求項1に記載の飛行体。
  3. 前記少なくとも1つのフレームは、前記飛行体の着陸時において、曲がった状態で形状が固定されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の飛行体。
  4. 前記降着部は、前記着地点を把持可能に開閉自在に構成された把持部(41,42)を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の飛行体。
  5. さらに、前記少なくとも1つのフレームと前記把持部との間で機械的に連結された第1連結部を備え、
    前記把持部は、前記少なくとも1つのフレームの変形が前記第1連結部により伝達されることによって開状態と閉状態とを互いに遷移するようにされ、
    前記飛行体の着陸時においては、前記少なくとも1つのフレームが曲がることにより前記把持部が閉状態となり前記着地点を把持することを特徴とする請求項4に記載の飛行体。
  6. 前記着地点は電流が流れる棒状部材(400)の側面であって、
    前記把持部はコイル(43)を有し、
    さらに、前記把持部は磁性体により形成され、前記棒状部材を把持した閉状態において前記棒状部材のまわりに環状の導体路を形成し、
    前記導体路は、前記棒状部材を流れる電流の変化に基づいて生じる磁力線の磁路となり、
    前記コイルは、前記磁路を通過する磁束の変化に基づいて発電を行うことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の飛行体。
  7. 前記着地点は棒状部材であって、
    前記把持部は、少なくとも2つのフィンガ部材(41,42)を有し、この少なくとも2つのフィンガ部材はそれぞれ、その一部を支点として互いに離接自在に構成されており、この少なくとも2つのフィンガ部材は、互いに近付く方向に回転して閉成することによって前記棒状部材を把持するように構成され、
    前記各フレームは、前記棒状部材に直交する方向に延びることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の飛行体。
  8. さらにソーラーパネル(90)を備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の飛行体。
  9. 前記ソーラーパネルは、折りたたみ可能に構成され、
    さらに、前記少なくとも1つのフレームと前記ソーラーパネルとの間で機械的に連結された第2連結部を備え、
    前記ソーラーパネルは、前記少なくとも1つのフレームの変形が前記第2連結部により伝達されることによって光を受光可能な展開状態と折りたたまれた収納状態とを互いに遷移するようにされ、
    着陸時においては、前記少なくとも1つのフレームが曲がることにより前記ソーラーパネルが展開状態となり発電を行うことを特徴とする請求項8に記載の飛行体。
  10. 飛行体であって、
    基体(10、40)と、
    この基体から外方に延びる少なくとも第1および第2のアームであり、該第1および第2のアームのうちの少なくとも一方は、その一部に可撓性を有する第1および第2のアーム(20、21、22、23、24)と、
    前記第1のアームに取り付けられ、前記飛行体に対する推力を生成する第1のスラスタ(30)と、
    前記第2のアームに取り付けられ、前記飛行体に対する推力を生成する第2のスラスタ(30)と、
    前記飛行体の姿勢を検出する慣性計測部(51)と、
    前記慣性計測部によって検出される前記飛行体の姿勢に基づいて、前記第1および第2のスラスタを制御して前記第1および第2のアームの少なくとも一方を曲げることにより、前記飛行体の重心位置を変化させる制御部(52)と、
    を備えたことを特徴とする飛行体。
  11. 前記制御部は、前記飛行体を、その基体の一部が支持対象の一部に接触することにより該支持対象の一部を支点として支持させる際に、前記慣性計測部によって検出される前記飛行体の姿勢に基づいて、前記第1および第2のスラスタを制御して前記第1および第2のアームの少なくとも一方を曲げることにより、前記飛行体の重心位置を前記支点の位置と異ならせることを特徴とする請求項10記載の飛行体。
  12. 前記制御部は、前記飛行体を上昇させる際には、前記第1および第2のスラスタを制御して当該第1および第2のスラスタそれぞれにより生成される推力を当該飛行体に対する揚力として作用させることを特徴とする請求項10または11記載の飛行体。
  13. 前記第1および第2のアームは、それぞれ可撓性を有しており、前記制御部は、前記第1および第2のスラスタを制御して前記第1および第2のアームをそれぞれ近付く方向に曲げることにより、当該第1および第2のスラスタそれぞれにより生成される推力を、前記第1および第2のアームにより物体を把持する把持力として作用させることを特徴とする請求項10〜12の内のいずれか1項記載の飛行体。
  14. 前記第1および第2のアームはそれぞれ、屈曲自在な複数の関節を有しており、前記制御部は、前記第1および第2のスラスタを制御して、当該第1および第2のスラスタそれぞれにより生成される推力を調整することにより、対応する前記第1および第2のアームを所望の形状に制御することを特徴とする請求項10〜13の内のいずれか1項に記載の飛行体。
  15. 前記基体は、支持対象の一部に対して接触する接触部を有しており、前記飛行体は、前記接触部が接触する前記支持対象の一部を支点として支持されるようになっており、
    前記接触部は、前記支持対象の一部を把持可能に開閉自在に構成された把持部(41,42)を有することを特徴とする請求項10〜14の内のいずれか1項に記載の飛行体。
  16. 前記第1および第2のアームの内の前記可撓性を有する少なくとも一方と前記把持部との間で機械的に連結された第1連結部を備え、
    前記第1および第2のアームの内の前記可撓性を有する少なくとも一方の変形が前記第1連結部により伝達され、この伝達により、前記把持部は、開状態と閉状態との間を互いに遷移するように構成されたことを特徴とする請求項15に記載の飛行体。
  17. 前記支持対象は、電流が流れる棒状部材(400)であって、
    前記把持部はコイル(43)を有し、
    さらに、前記把持部は磁性体により形成され、前記棒状部材を把持した閉状態において前記棒状部材のまわりに環状の導体路を形成し、
    前記導体路は、前記棒状部材を流れる電流の変化に基づいて生じる磁力線の磁路となり、
    前記コイルは、前記磁路を通過する磁束の変化に基づいて発電を行うことを特徴とする請求項15または請求項16に記載の飛行体。
  18. 前記支持対象は棒状部材であって、前記把持部は、少なくとも2つのフィンガ部材(41,42)を有し、この少なくとも2つのフィンガ部材はそれぞれ、その一部を支点として互いに離接自在に構成されており、この少なくとも2つのフィンガ部材は、互いに近付く方向に回転することにより、前記棒状部材の一部を把持するように構成されたことを特徴とする請求項15〜17の内のいずれか1項に記載の飛行体。
  19. さらにソーラーパネル(90)を備えることを特徴とする請求項10〜18の内のいずれか1項に記載の飛行体。
  20. 前記ソーラーパネルは、折りたたみ可能に構成され、
    前記第1および第2のアームの内の前記可撓性を有する少なくとも一方と前記ソーラーパネルとの間を機械的に連結する第2連結部を備え、
    前記第1および第2のアームの内の前記可撓性を有する少なくとも一方の変形が前記第2連結部により伝達され、この伝達により、前記ソーラーパネルは、光を受光可能な展開状態と折りたたまれた収納状態との間を互いに遷移するように構成され、前記飛行体が支持対象の一部に対して接触して該一部を支点として支持された状態においては、前記第1および第2のアームの内の前記可撓性を有する少なくとも一方が曲がることにより前記ソーラーパネルが展開状態となることを特徴とする請求項19に記載の飛行体。
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