JP6800271B2 - レーザ加工機及び加工条件設定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ加工機及び加工条件設定方法に関する。
レーザ発振器から照射されたレーザ光によって板金(材料の一例)を切断し、所定形状の製品を製作するレーザ加工機が普及している。レーザ加工機では、板金に照射されるレーザ光を加工条件に応じて適切に制御する必要がある(例えば特許文献1参照)。加工条件は、レーザ光によって板金を切断するときの切断速度、レーザ発振器のレーザ出力、レーザ加工ヘッド内に設けられた集束レンズの焦点距離、レーザ照射ノズルの開口径など、複数の条件を含んでいる。加工条件に含まれる個々の条件は、板金の材質及び板厚に応じて適当な値に設定されている必要がある。ワークの材質及び板厚に応じて最適な条件が異なることから、加工条件は、板金の材質及び板厚の組み合わせ毎に設定されている。
特開2004−009085号公報
加工条件の設定においては、数多くの材質及び板厚に対して多様な条件を決定し、これらの条件が適当かどうかを検証する必要がある。このため、加工条件の設定には、膨大な工数が必要とされる。そのため、より少ない工数で加工条件の設定を行うことができる手法が望まれている。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、少ない工数で加工条件の設定を行うことができるレーザ加工機及び加工条件設定方法を提供することである。
かかる課題を解決するため、本発明の一態様は、レーザ発振器から射出されたレーザ光を用いて、材料を切断するレーザ加工ユニットと、切断速度を含む加工条件に従って、レーザ加工ユニットを制御する制御装置と、を有するレーザ加工機を提供する。制御装置は、材料の材質及び板厚の組み合わせ毎に、加工条件を保持する加工条件保持部と、材料の材質及び板厚に応じた切断速度の理論値を演算するための切断速度理論式に基づいて、切断速度の理論値を演算する理論値演算部と、切断速度理論式を構成するパラメータを調整し、切断速度理論式を補正し、補正した切断速度理論式を加工条件に関連付けた上で加工条件保持部に格納するパラメータ調整部と、加工条件保持部に保持された情報に基づいて、材料の材質及び板厚に応じた、切断速度を含む加工条件を設定する加工条件設定部と、を有している。切断速度理論式は、パラメータ調整部により調整可能なパラメータとして、材料へのレーザ光の吸収率であるレーザ吸収率、又は材料を溶融させるエネルギーである溶融エネルギーを含んでいる。
また、本発明の別の態様は、レーザ発振器から射出されたレーザ光を用いて、材料を切断するレーザ加工ユニットと、切断速度を含む加工条件に従って、レーザ加工ユニットを制御する制御装置と、を有するレーザ加工機を提供する。制御装置は、材料の材質及び板厚に応じた切断速度の理論値を演算するための切断速度理論式に基づいて、切断速度の理論値を演算する理論値演算部と、切断速度理論式を構成するパラメータを調整し、切断速度理論式を補正するパラメータ調整部と、パラメータ調整部により補正された切断速度理論式に基づいて演算された切断速度を含む加工条件を設定する加工条件設定部と、レーザ加工ユニットによる加工の良否を判定する加工監視部と、を有している。切断速度理論式は、パラメータ調整部により調整可能なパラメータとして、材料へのレーザ光の吸収率であるレーザ吸収率、又は材料を溶融させるエネルギーである溶融エネルギーを含んでいる。パラメータ調整部は、加工良否の判定結果に基づいて、切断速度理論式のパラメータについて学習を行う。
また、本発明は、パラメータとして、レーザ光によって切断する材料へのレーザ光の吸収率であるレーザ吸収率、又は材料を溶融させるエネルギーである溶融エネルギーを含む切断速度理論式に基づいて、材料を切断するときの材料の材質及び板厚に応じた切断速度の理論値を演算し、演算された切断速度の理論値に基づいて、パラメータを調整して切断速度理論式を補正し、材料の材質及び板厚の組み合わせ毎に加工条件を保持する加工条件保持部に、補正した切断速度理論式を加工条件に関連付けて格納し、加工条件保持部に保持された情報に基づいて、材料の材質及び板厚に応じた、切断速度を含む加工条件を設定する加工条件設定方法を提供する。
本発明によれば、少ない工数で加工条件の設定を行うことができる。
図1は、第1の実施形態に係るレーザ加工機を模式的に示す構成図である。 図2は、NC装置を中心とするレーザ加工機の構成を示すブロック図である。 図3は、レーザ光による板金の切断状態を示す説明図である。 図4は、加工条件の設定手順を説明するフローチャートである。 図5は、レーザ光に関するパラメータを説明する説明図である。 図6は、入射角を説明する説明図である。 図7は、板厚と平均吸収率との関係を示すグラフである。 図8は、平均カーフ幅を説明する説明図である。 図9は、板厚と切断速度との関係を示すグラフである。 図10は、平均吸収率と板厚との関係を示すグラフである。 図11は、平均吸収率を補正した場合における板厚と切断速度との関係を示すグラフである。 図12は、加工条件の一例を示す説明である。 図13は、材質がステンレス、レーザ出力が6kWである場合での、板厚と切断速度との関係を示すグラフである。 図14は、平均吸収率を補正した場合における板厚と切断速度との関係を示すグラフである。 図15は、材質がステンレス、レーザ出力が9kWである場合での、板厚と切断速度との関係を示すグラフである。 図16は、平均吸収率を補正した場合における板厚と切断速度との関係を示すグラフである。 図17は、材質がアルミニウム、レーザ出力が6kWである場合での、板厚と切断速度との関係を示すグラフである。 図18は、平均吸収率を補正した場合における板厚と切断速度との関係を示すグラフである。 図19は、材質がアルミニウム、レーザ出力が9kWである場合での、板厚と切断速度との関係を示すグラフである。 図20は、平均吸収率を補正した際の板厚と切断速度との関係を示すグラフである。 図21は、第2の実施形態に係るレーザ加工機の構成を示すブロック図である。
(第1の実施形態)
以下、本実施形態に係るレーザ加工機及び加工条件設定方法について説明する。図1に示されるレーザ加工機100は、レーザ光によって材料を切断加工する加工機である。加工対象となる材料は、例えば板金Wである。レーザ加工機100は、レーザ発振器10と、プロセスファイバ12と、レーザ加工ユニット20とを備えている。また、レーザ加工機100は、アシストガス供給装置40と、操作表示部50と、NC装置60とを備えている。
レーザ発振器10は、レーザ光を生成し、レーザ光を射出する。レーザ発振器10としては、レーザダイオードより発せられる励起光を増幅して所定の波長のレーザ光を射出するレーザ発振器、又はレーザダイオードより発せられるレーザ光を直接利用するレーザ発振器が好適である。レーザ発振器10は、例えば、固体レーザ発振器、ファイバレーザ発振器、ディスクレーザ発振器、ダイレクトダイオードレーザ発振器(DDL発振器)である。
レーザ発振器10は、波長900nm〜1100nmの1μm帯のレーザ光を射出する。ファイバレーザ発振器及びDDL発振器を例とすると、ファイバレーザ発振器は、波長1060nm〜1080nmのレーザ光を射出し、DDL発振器は、波長910nm〜950nmのレーザ光を射出する。
プロセスファイバ12は、レーザ発振器10より射出されたレーザ光をレーザ加工ユニット20へと伝送する。
レーザ加工ユニット20は、プロセスファイバ12によって伝送されたレーザ光を用いて、板金Wを切断する。レーザ加工ユニット20は、板金Wを載せる加工テーブル21と、門型のX軸キャリッジ22と、Y軸キャリッジ23と、コリメータユニット30とを有している。X軸キャリッジ22は、加工テーブル21上でX軸方向に沿って移動自在に構成されている。Y軸キャリッジ23は、X軸キャリッジ22上でX軸に垂直なY軸方向に沿って移動自在に構成されている。
コリメータユニット30は、プロセスファイバ12によって伝送されたレーザ光を板金Wに照射する。コリメータユニット30は、プロセスファイバ12の射出端より射出したレーザ光が入射されるコリメータレンズ31と、コリメータレンズ31より射出したレーザ光をX軸及びY軸に垂直なZ軸方向下方に向けて反射させるベンドミラー33とを有している。また、コリメータユニット30は、ベンドミラー33で反射したレーザ光を集束させる集束レンズ34を有している。コリメータレンズ31、ベンドミラー33及び集束レンズ34は、予め光軸が調整された状態で配置されている。
コリメータユニット30は、加工ヘッド35を有している。加工ヘッド35の先端には、レーザ光を射出するノズル36が着脱自在に取り付けられている。ノズル36の先端部には、円形の開口が設けられており、集束レンズ34で集束されたレーザ光は、ノズル36の先端部の開口から板金Wに照射される。
コリメータユニット30は、Y軸方向に移動自在のY軸キャリッジ23に固定され、Y軸キャリッジ23は、X軸方向に移動自在のX軸キャリッジ22に設けられている。よって、加工ヘッド35、すなわち、レーザ光を板金Wに照射する位置を、板金Wの面(X軸方向及びY軸方向)に移動させることができる。なお、レーザ加工機100は、加工ヘッド35を板金Wの面に沿って移動させる構成に代えて、加工ヘッド35の位置を固定したまま、板金Wを移動する構成であってもよい。レーザ加工機100は、板金Wの面に対して加工ヘッド35を相対的に移動させる構成を備えていればよい。
以上のように構成されるレーザ加工機100は、レーザ発振器10より射出されたレーザ光によって板金Wを切断し、所定の形状を有する製品を製作する。
アシストガス供給装置40は、アシストガスとして窒素、酸素、窒素と酸素との混合気体、又は空気を加工ヘッド35に供給する。板金Wの加工時、アシストガスはノズル36の開口より板金Wへと吹き付けられる。アシストガスは、板金Wが溶融したカーフ幅内の溶融金属を排出する。
操作表示部50は、NC装置60に対して情報の入力を行うために利用者が操作する操作部と、NC装置60から出力される情報を表示する表示部とが一体に構成されている。利用者は、操作表示部50を操作することで、板金Wの材質及び板厚の他、様々な情報をNC装置60に対して入力することができる。また、利用者は、操作表示部50に表示される情報から、加工条件などを把握することができる。
操作表示部50は、操作部と表示部とが別体に構成されていてもよい。また、操作部は、別に設置された図示していないコンピュータによって生成された所定のデータを、通信によりNC装置60に入力する構成でもよい。
NC装置60は、レーザ加工機100の各部を制御する制御装置である。図2に示すように、NC装置60は、機能的な構成として、加工制御部70と、加工条件保持部80と、加工プログラム保持部85と、加工条件処理ユニット90と、を有している。
加工制御部70は、加工プログラムを加工プログラム保持部85より読み出し、加工対象となる板金Wの材質及び板厚に対応する加工条件を加工条件保持部80より読み出す。加工制御部70は、加工プログラム及び加工条件に基づいて、レーザ発振器10及びレーザ加工ユニット20を制御する。加工制御部70がレーザ発振器10及びレーザ加工ユニット20を制御することにより、加工条件に従った加工が板金Wに対して行われる。
加工条件保持部80は、板金Wを切断するときの加工条件を保持している。加工条件は、板金Wをレーザ光によって切断するときの切断速度を含む。これ以外にも、加工条件は、ノズル36の開口径であるノズル径、レーザ発振器10のレーザ出力、レーザ光のパルス条件(周波数、デューティ)、アシストガスの種類及び圧力、集束レンズ34の焦点距離などを含む。加工条件保持部80が保持している加工条件は、加工制御部70によって利用される。
加工プログラム保持部85は、板金Wを切断するための加工プログラムを保持している。加工プログラム保持部85が保持する加工プログラムは、加工制御部70によって利用される。
加工条件処理ユニット90は、加工条件保持部80が保持する加工条件の設定を行う。加工条件処理ユニット90は、理論値演算部91と、パラメータ調整部92と、加工条件設定部93とを備えている。
理論値演算部91は、板金Wの材質及び板厚に応じた切断速度の理論値を演算するための切断速度理論式に基づいて、切断速度の理論値を演算する。図3を用いて、切断速度理論式について説明する。図3において、集束レンズ34に入射するレーザ光(レーザビーム)の入射直径はDであり、集束レンズ34によって集束されたレーザ光が板金Wに照射される。
レーザ出力をPL(W)(W=J/s)、板金Wへのレーザ光の吸収率であるレーザ吸収率をA、板金Wを溶融(蒸発を含む)させるエネルギーである溶融エネルギーをEm(J/cm)、カーフ幅をWk(mm)、板金の板厚をtc(mm)とする。切断速度の理論値(以下「理論切断速度」という)Vc(cm/s)は、式(1)で示される切断速度理論式より、以下の通り定義される。
Vc=PL×A/(Em×Wk×tc)・・・(1)
式(1)では、全てのエネルギーが切断カーフの切断フロントに吸収され、板金Wによる熱伝導ロスはないと仮定している。また、式(1)では、切断カーフ内の溶融金属は、アシストガスにより完全に排出されると仮定している。
式(1)に示されるように、切断速度理論式は、レーザ出力PL、レーザ吸収率A、溶融エネルギーEm、カーフ幅Wk及び板厚tcをパラメータとして構成されている。理論切断速度Vcは、レーザ出力PL及びレーザ吸収率Aに比例し、溶融エネルギーEm、カーフ幅Wk及び板厚tcに反比例することが分かる。
パラメータ調整部92は、切断速度理論式を構成するパラメータのうち、レーザ吸収率Aを調整し、切断速度理論式を補正する。
加工条件設定部93は、パラメータ調整部92により補正された切断速度理論式に基づいて、加工条件の切断速度を設定する。
以下、図4を参照し、加工条件処理ユニット90による加工条件の設定手順を説明する。この加工条件の設定手順は、利用者が操作表示部50を操作して、所定の操作項目(例えば「加工条件の設定」)を実行することにより、開始される。
ステップS10において、理論値演算部91は、加工条件の設定に必要な情報を取得する。理論値演算部91が取得する情報としては、レーザ光に関する情報、板金Wに関する情報、加工条件に関する情報が挙げられる。
レーザ光に関する情報は、図5に示すように、最小集光半径r0(mm)、レイリー長Zr(mm)、レーザ光の品質を表す定数などである。最小集光半径r0は、集束レンズ34の焦点位置(集束レンズ34の焦点距離f)において最小(その直径d)となるビーム光の半径である。レイリー長Zrは、ビーム光の断面積が焦点距離fにおける断面積の2倍になる位置とビーム光の焦点位置との間の距離である。レーザ光の品質を表す定数は、例えばBPP(mm・mrad)である。BPPは、ビームパラメータ積(Beam Parameter Products)と言われ、最小集光半径r0と、焦点距離f以後のレーザ光の広がり角αとの積となる。
板金Wに関する情報は、軟鋼、ステンレス又はアルミなどの材質、板厚tcなどである。板厚tcは、一つの材質に対して複数用意されている。
加工条件に関する情報は、切断速度を除いた他の加工条件に関する情報であり、レーザ出力、加工焦点、ノズル径、アシストガスの種類及び圧力、ノズルギャップなどである。ここで、加工焦点は、上下方向(板金Wの厚さ方向)における板金Wの上面と焦点位置との距離である。ノズルギャップは、加工ヘッド35におけるノズル36と板金Wの上面との間のギャップである。
これらの情報は、例えば利用者が操作表示部50を操作することで、NC装置60に入力される。もしくは、これらの情報は、コンピュータによって生成され、通信によりNC装置60に入力される。理論値演算部91は、このようにしてNC装置60に入力された情報を取得する。
ステップS11において、理論値演算部91は、各板厚tcに対する入射角φinを計算する。図6において、切断フロントはFで、加工焦点はfpで示されている。レーザ光の入射方向と、切断フロントFに直交する方向とのなす角度が入射角φinである。ここで、一般的に入射角φinとはレーザ光の照射面の垂線とレーザ光とのなす角であるが、切断フロントFが理想的な平面であるとすれば、板金Wの下面と切断フロントFとのなす角度が入射角φinとなる。入射角φinは、レーザ光の光学的な特性より計算される。板金Wの上面でのビーム半径をrT、板金Wの下面でのビーム半径をrBとする。入射角φinは、式(2)で表される。
φin=arctan(tc/(rT+rB))・・・(2)
ステップS12において、理論値演算部91は、各板厚tcに対する平均吸収率Aaveを計算する。平均吸収率Aaveは、ステップS11で計算された入射角φinに対するレーザ吸収率Aを示すものである。理論値演算部91は、板金Wの屈折率と、板金Wの吸収係数と、各板厚tcに対する入射角φinとに基づいて、平均吸収率Aaveを計算する。この計算により、図7に示すような、各板厚tcに対する平均吸収率Aaveが得られる。
ステップS13において、理論値演算部91は、各板厚tcに対する平均カーフ幅Wk_aveを計算する。図8に示すように、平均カーフ幅Wk_aveは、レーザ光の光学的な特性より計算される。具体的には、平均カーフ幅Wk_aveは、板金Wの上面のビーム直径(rT×2)と、板金W下面のビーム直径(rB×2)と、焦点位置におけるビーム直径(r0×2)とに基づいて、式()で表される。
Wk_ave=2×(rT+r0+rB)/3・・・(3)
ステップS14において、理論値演算部91は、各板厚tcに対する理論切断速度Vcalを計算する。理論切断速度Vcal(m/min)は、式(1)に示す基本式に則り、式(4)で表される。
Vcal=PL×Aave/(Em×Wk_ave×tc×1000×60)・・・(4)
ステップS15において、パラメータ調整部92は、切断データを取得する。切断データは、最適な条件下で板金Wを切断して、所定の板厚tcに対する切断速度の最適値(以下「最適切断速度」という)を実験的に求めたデータである。切断データは、例えば操作表示部50を介してNC装置に入力される。もしくは、切断データは、コンピュータによって生成され、通信によりNC装置60に入力される。パラメータ調整部92は、このようにしてNC装置60に入力された情報を取得する。
ステップS16において、パラメータ調整部92は、最適切断速度と、理論切断速度Vcalとを比較する。図9には、板厚tcと理論切断速度Vcalとの関係が実線で示され、所定の板厚tcに対する最適切断速度が丸印でプロットされている。理論切断速度Vcalは、いくつかの板厚tcにおいて、最適切断速度との間にずれが生じている。パラメータ調整部92は、操作表示部50に比較結果を表示する。操作表示部50に表示する比較結果は、図9に示すような板厚tcと切断速度との関係を示すグラフである。なお、パラメータ調整部92は、比較結果として、板厚tc毎に、最適切断速度と理論切断速度Vcalとの差を求めてもよい。
ステップS17において、パラメータ調整部92は、平均吸収率Aaveを調整するための補正吸収率Aave_amを設定する。この補正吸収率Aave_amで、切断速度理論式における平均吸収率Aaveを置き換えることで、切断速度理論式を補正することができる(式(5))。すなわち、平均吸収率Aaveを調整すること、切断速度理論式を補正することができる。
Vcal=PL×Aave_am/(Em×Wk_ave×tc×1000×60)・・・(5)
各板厚tcに対する補正吸収率Aave_amは、利用者が操作表示部50を操作することでNC装置60に入力される。もしくは、各板厚tcに対する補正吸収率Aave_amは、外部のコンピュータからNC装置60に入力される。パラメータ調整部92は、このようにしてNC装置60に入力された情報から、各板厚tcに対する補正吸収率Aave_amを設定する。
例えば、利用者は、操作表示部50を操作して、「+10%」又は「−10%」といった調整量を入力する。パラメータ調整部92は、「+10%」が入力されたなら、理論値である平均吸収率Aaveに対して10%アップした値を補正吸収率Aave_amとして設定する。一方、パラメータ調整部92は、「−10%」が指定されたなら、平均吸収率Aaveに対して10%マイナスした値を補正吸収率Aave_amとして設定する。図10において、調整前の平均吸収率Aaveが破線で示され、調整後の平均吸収率Aave、すなわち、補正吸収率Aave_amが実線で示されている。
ステップS18において、パラメータ調整部92は、補正吸収率Aave_amの調整を終了するか否かを判断する。例えば、N回分の切断データが存在する場合に、全ての切断データに対して、ステップS16及びステップS17の処理を繰り返し行う。調整を終了する場合には、ステップS18で肯定判定され、ステップS19に進む。一方、調整を終了しない場合には、ステップS18で否定判定され、ステップS16に戻る。
ステップS19において、パラメータ調整部92は、ステップS17で設定された補正吸収率Aave_amで、切断速度理論式における平均吸収率Aaveを置き換えることで、切断速度理論式を再構築する(式(5)参照)。図11には、補正吸収率Aave_amで再構築された切断速度理論式で得られる理論切断速度Vcalが実線で示され、最適切断速度が丸印でプロットされている。図11から分かるように、補正吸収率Aave_amで補正された理論切断速度Vcalは、最適切断速度に対して精度よく一致している。
このようにして切断速度理論式が再構築されると、加工条件設定部93は、ステップS10で取得された加工条件と、パラメータ調整部92により補正された切断速度理論式とを関連づけた上で、加工条件保持部80に格納する。加工条件設定部93は、加工条件保持部80に格納された情報に基づいて、板金Wの材質及び板厚に応じた加工条件、すなわち、加工方法、加工焦点、補正吸収率、レーザ出力、切断速度、ガス圧力、ノズルギャップなどを設定することができる。図12に示すように、設定された加工条件は、操作表示部50に表示される。本実施形態に係る加工条件は、切断速度理論式により一般化されているので、種々のレーザ出力に対応した加工速度を一度に設定することができる。
以下、具体的な実施例について説明する。まず、材質及び板厚tcが異なる複数の板金Wを対象に、最適切断速度に関する切断データを収集した。板金Wの材質は、ステンレス及びアルミニウムである。また、板金Wの板厚tcは、ステンレス及びアルミニウムともに、3mm〜25mmである。また、レーザ出力は6kW及び9kWである。
一方、板金Wの既知の物性値(屈折率、吸収係数、及び溶融エネルギーEm)、及び、実験条件により規定できるパラメータ(最小集光半径r0、加工焦点fp、入射角φin、及び平均カーフ幅Wk_ave)を基に、各板厚tcに対する平均吸収率Aaveを計算により算出する。そして、各板厚tcに対する理論切断速度Vcalを求め、切断データと比較した。
図13において、板金Wの材質はステンレスであり、レーザ出力PLは6kWである。また、図15において、板金Wの材質はステンレスであり、レーザ出力PLは9kWである。図13及び図15ともに、実線は、各板厚tcに対する理論切断速度Vcalであり、丸印は、各板厚tcに対する切断データ(最適切断速度)である。
図13及び図15において、理論切断速度Vcalと切断データとの間に大きな乖離はなく、両者はほぼ一致する結果となっている。しかしながら、各レーザ出力PLともに、板厚3〜6mmにおいて僅かに乖離が発生している。そこで、板厚tcに対して平均吸収係数Aaveを調整し、切断データと理論切断速度Vcalとの誤差が小さくなるようにした。図14に、図13に対する調整結果を示し、図16に、図15に対する調整結果を示す。図13及び図15に示すように、補正後の切断速度理論式(補正後の理論切断速度Vcal)は、切断データに対して精度よく一致していることが分かる。また、理論切断速度Vcal(切断速度理論式)の補正精度を向上させるためには、切断実験をできるだけ繰り返し、多くの切断データを用いることで、平均吸収率Aaveの調整精度を向上させることが望ましい。これにより、レーザ切断加工を安定させることができる。
図17において、板金Wの材質はアルミニウムであり、レーザ出力PLは6kWである。また、図19において、板金Wの材質はアルミニウムであり、レーザ出力PLは9kWである。図17及び図19ともに、実線は、各板厚tcに対する理論切断速度Vcalであり、丸印は、各板厚tcに対する切断データ(最適切断速度)である。
図17及び図19において、理論切断速度Vcalと切断データとの間に大きな乖離はないが、板厚tcによっては僅かに乖離が発生している。そこで、板厚tcに対して平均吸収係数Aaveを調整し、切断データと理論切断速度Vcalとの誤差が小さくなるようにした。図18に、図17に対する調整結果を示し、図20に、図19に対する調整結果を示す。図18及び図20に示すように、補正後の切断速度理論式(補正後の理論切断速度Vcal)は、切断データに対して精度よく一致していることが分かる。
切断速度理論式において、板金Wの平均吸収率Aaveは、ファイバレーザの波長1μmに依存する物性値であり、鉄系(含むステンレス)の場合、屈折率「5.49」及び吸収係数「3.99」から求めた。同様に、アルミニウムの場合、屈折率「1.02」及び吸収係数「9.43」から板金Wの平均吸収率Aaveを求めた。
このように、切断速度理論式における平均吸収率Aaveは、理論的な物性値を基準にしている。そのため、板金Wを実際にレーザ加工する場合には、板金Wの表面状態などが要因となり、平均吸収率Aaveにばらつきが生じる。そこで、本実施形態では、補正パラメータとしての平均吸収率Aaveを調整し、切断速度理論式を補正することで、切断速度理論式の精度向上を図っているのである。
このように本実施形態のレーザ加工機100において、NC装置60は、理論値演算部91と、パラメータ調整部92と、加工条件設定部とを有している。理論値演算部91は、板金Wの材質及び板厚tcに応じた切断速度の理論値を演算するための切断速度理論式に基づいて、理論切断速度Vcalを演算する。パラメータ調整部92は、切断速度理論式を構成するパラメータを調整し、切断速度理論式を補正する。加工条件設定部93は、パラメータ調整部92により補正された切断速度理論式に基づいて演算された切断速度を含む加工条件を設定する。そして、切断速度理論式は、パラメータ調整部92により調整可能なパラメータとして、平均吸収率Aave(板金Wへのレーザ光の吸収率)を含んでいる。
この構成によれば、切断速度理論式により材質及び板厚tcに対する切断速度を一般化することができるので、切断速度理論式から板金Wの材質及び板厚tcに応じた切断速度を計算することができる。そのため、図12に示すように、切断速度理論式から、切断速度を含む加工条件を設定することができる。これにより、材料の材質と板厚tcとの組み合わせ毎に、それぞれ個別の加工条件ファイルを作成する手間を省くことができる。その結果、レーザ加工機100は、より短い工数で加工条件を設定することができる。
また、この切断速度理論式において平均吸収率Aaveを調整することで、切断速度理論式を補正することができる。これにより、理論切断速度に存在するずれを調整することができるので、最適な切断速度を加工条件に設定することができる。
なお、図12に示す例では、加工条件に、調整後の平均吸収率Aave(すなわち、補正吸収率Aave_am)が対応付けらている。しかしながら、補正吸収率Aave_amは、材質、材料メーカ又は材料生産国によって板金Wの吸収率に違いがあることから、材質、材料メーカ及び材料生産国の組み合せ毎に、別テーブルで持つことも可能である。この場合、テーブルには、補正吸収率Aave_am以外に、材料メーカ、材料生産国を入力するようにしてもよい。
また、本実施形態において、切断速度理論式は、レーザ発振器10のレーザ出力PL、平均吸収率Aave、溶融エネルギーEm、平均カーフ幅Wk_ave及び材料の板厚tcをパラメータとして構成される。具体的には、切断速度理論式は、上述の式(4)の通りである。
この構成によれば、切断速度理論式により切断速度を一般化することができるので、この切断速度理論式により板金Wの材質及び板厚tcに応じた切断速度を計算することができる。これにより、より短い工数で加工条件を設定することができる。
式(4)に示すように、理論切断速度Vcalを構成するパラメータには、平均吸収率Aave以外にも、レーザ出力PL、溶融エネルギーEm、平均カーフ幅Wk_aveがある。
レーザ出力PLには、レーザ発振器10の性能に応じて上限が存在する。そのため、レーザ発振器10の性能の上限を超えて補正を行うことができない。また、上限を超えて補正を行う場合には、他のパラメータとの組み合わせが必要となる。そのため、パラメータ調整部92が調整するパラメータとしては、不向きである。
また、カーフ幅を変更すると、製品の外形形状に影響が発生する。そのため、平均カーフ幅Wk_aveを単純に変更することはできない。そのため、パラメータ調整部92が調整するパラメータとしては、不向きである。
一方、平均吸収率Aaveの場合、百分率がパラメータとなる。そのため、補正吸収率Aave_amを設定する際に、利用者にとって入力が分かり易く、簡単に補正を行うことができる。また、平均吸収率Aaveを補正する場合には異なる板厚tcに対応できるので、利便性が高い。このような理由より、調整パラメータは、平均吸収率Aaveを用いることが好ましい。
もっとも、百分率がパラメータとなる平均吸収率Aaveを用いることが最善と考えられるが、溶融エネルギーEmを調整し、切断理論式を補正することも可能である。
なお、上述した実施形態では、レーザ加工機100は、アシストガスとして窒素を用いてことを想定している。しかしながら、アシストガスとしては、酸素を用いることもできる。アシストガスとして酸素を用いる場合、酸化反応エネルギーを考慮する必要がある。酸化反応エネルギーをE02とした場合、理論切断速度Vcal(m/min)は、式(6)で表される。
Vcal=(PL×Aave+E02)/(Em×Wk_ave×tc×1000×60)・・・(6)
また、本実施形態のレーザ加工機100は、情報の入力を行うために利用者が操作する操作表示部50をさらに有している。この場合、パラメータ調整部92は、操作表示部50に入力された情報に従って、平均吸収率Aaveを調整する。
この構成によれば、ユーザが入力する情報に従って、理論切断速度Vcalに生じるずれを補うことができる。これにより、最適な切断速度を加工条件に設定することができる。
なお、上述した実施形態では、平均吸収率Aaveの調整を利用者自身が行っている。しかしながら、パラメータ調整部92は、最適切断速度に対して理論切断速度Vcalが近づくように、平均吸収率Aaveを調整してもよい。
この構成によれば、最適切断速度と理論切断速度とに生じるずれを自動的に補うことができる。これにより、最適な切断速度Vcalを加工条件に自動的に設定することができる。
なお、本実施形態では、加工条件保持部80に加工条件を初期設定する状況を説明した。しかしながら、加工条件処理ユニット90は、初期設定した加工条件を更新するときに、上述の設定方法を行ってもよい。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態に係るレーザ加工機100について説明する。この第2の実施形態に係るレーザ加工機100が、第1の実施形態のそれと相違する点は、加工状態を監視して、これらの情報に基づいて切断速度理論式の補正を行うことである。
図21において、レーザ発振器10は、レーザ光の出力を監視する出力監視部15を備えている。また、レーザ加工ユニット20は、出力測定部25と、加工監視部26と、カーフ幅検出部27とを有している。出力測定部25は、加工点に実際に照射されるレーザ光の出力を測定する。加工監視部26は、加工ヘッド35に取り付けられており、加工時に発する光を測定し、加工の良否を判定する。カーフ幅検出部27は、加工ヘッド35に取り付けられたカメラなどの撮像手段を備え、加工点を撮像した撮像画像に基づいて実際に加工された実カーフ幅を測定する。
このような構成を備えるレーザ加工機100において、パラメータ調整部92は、レーザ発振器10の出力監視部15において監視されるレーザ出力に合わせて、切断速度理論式におけるレーザ出力PLを補正する。そして、加工条件設定部93は、パラメータ調整部92により補正された切断速度理論式に基づいて、切断速度を含む加工条件を再設定する。これにより、レーザ発振器10の経年変化、レーザダイオードの故障などによる出力低下を、加工条件(切断速度理論式)に反映することができる。
なお、レーザ出力による補正では、レーザ発振器10の出力監視部15によって監視されるレーザ出力に限らず、レーザ加工ユニット20の出力測定部25から得られる情報を用いてもよい。
また、パラメータ調整部92は、加工監視部26による加工良否の判定結果に基づいて、補正吸収率Aave_amの学習を行う。例えば、加工監視部26によって加工不良が判定された場合、パラメータ調整部92は、平均吸収率Aaveを補正し、良好な加工結果が得られる補正吸収率Aave_amを学習する。そして、加工条件設定部93は、パラメータ調整部92により補正された切断速度理論式に基づいて、切断速度を含む加工条件を再設定する。これにより、レーザ発振器10の経年変化、レーザダイオードの故障などによる出力低下を、加工条件(切断速度理論式)に反映することができる。
一方、理論値演算部91は、切断速度理論式の演算において特定される平均カーフ幅Wk_aveと、カーフ幅検出部27において検出される実カーフ幅とを比較する。そして、理論値演算部91は、平均カーフ幅Wk_aveと、実カーフ幅との乖離がある場合、例えば、実カーフ幅が平均カーフ幅Wk_aveの2倍以上となる場合には、操作表示部50を制御して警報を出力する。また、理論値演算部91は、平均カーフ幅Wk_aveと、実カーフ幅との乖離に基づいて、補正吸収率Aave_amの学習を行ってもよい。
このように本実施形態によれば、板金Wに対する加工実績を学習することができる。この学習結果によって切断速度理論式のパラメータを補正することで、レーザ加工機100の経年変化などの実情に合わせて切断速度の理論値を補正することができる。これにより、レーザ加工機の調整を自動的に行うことができる。
本発明は以上説明した本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例えば、レーザ加工機は、ワークを切断する際に、レーザ光最適な軌跡となるような制御を行うものであってもよい。
100 レーザ加工機
10 レーザ発振器
12 プロセスファイバ
20 レーザ加工ユニット
30 コリメータユニット
34 集束レンズ
35 加工ヘッド
36 ノズル
40 アシストガス供給装置
50 操作表示部
60 NC装置
70 加工制御部
80 加工条件保持部
85 加工プログラム保持部
90 加工条件処理ユニット
91 理論値演算部
92 パラメータ調整部
93 加工条件設定部93

Claims (8)

  1. レーザ発振器から射出されたレーザ光を用いて、材料を切断するレーザ加工ユニットと、
    切断速度を含む加工条件に従って、前記レーザ加工ユニットを制御する制御装置と、を有し、
    前記制御装置は、
    前記材料の材質及び板厚の組み合わせ毎に前記加工条件を保持する加工条件保持部と、
    前記材料の材質及び板厚に応じた前記切断速度の理論値を演算するための切断速度理論式に基づいて、前記切断速度の理論値を演算する理論値演算部と、
    前記切断速度理論式を構成するパラメータを調整して前記切断速度理論式を補正し、前記補正した切断速度理論式を前記加工条件に関連付けて前記加工条件保持部に格納するパラメータ調整部と、
    前記加工条件保持部に保持された情報に基づいて、前記材料の材質及び板厚に応じた、前記切断速度を含む前記加工条件を設定する加工条件設定部と、を有し、
    前記切断速度理論式は、前記パラメータ調整部により調整可能なパラメータとして、前記材料へのレーザ光の吸収率であるレーザ吸収率、又は前記材料を溶融させるエネルギーである溶融エネルギーを含む
    レーザ加工機。
  2. レーザ発振器から射出されたレーザ光を用いて、材料を切断するレーザ加工ユニットと、
    切断速度を含む加工条件に従って、前記レーザ加工ユニットを制御する制御装置と、を有し、
    前記制御装置は、
    前記材料の材質及び板厚に応じた前記切断速度の理論値を演算するための切断速度理論式に基づいて、前記切断速度の理論値を演算する理論値演算部と、
    前記切断速度理論式を構成するパラメータを調整し、前記切断速度理論式を補正するパラメータ調整部と、
    前記パラメータ調整部により補正された前記切断速度理論式に基づいて演算された前記切断速度を含む前記加工条件を設定する加工条件設定部と、
    前記レーザ加工ユニットによる加工の良否を判定する加工監視部と、を有し、
    前記切断速度理論式は、前記パラメータ調整部により調整可能なパラメータとして、前記材料へのレーザ光の吸収率であるレーザ吸収率、又は前記材料を溶融させるエネルギーである溶融エネルギーを含み、
    前記パラメータ調整部は、加工良否の判定結果に基づいて、前記切断速度理論式のパラメータについて学習を行う
    レーザ加工機。
  3. 前記切断速度理論式は、前記レーザ発振器のレーザ出力、前記レーザ吸収率、前記溶融エネルギー、カーフ幅及び前記材料の板厚をパラメータとして含む
    請求項1又は2記載のレーザ加工機。
  4. 前記切断速度理論式は、前記切断速度をVc、前記レーザ出力をPL、前記レーザ吸収率をA、前記溶融エネルギーをEm、前記カーフ幅をWk、及び前記材料の板厚をtcとした場合、下式により示される
    Vc=PL・A/(Em・Wk・tc)
    請求項3記載のレーザ加工機。
  5. 情報の入力を行うために利用者が操作する操作部をさらに有し、
    前記パラメータ調整部は、前記操作部に入力された情報に従って、前記レーザ吸収率又は前記溶融エネルギーを調整する
    請求項1から4のいずれか一項記載のレーザ加工機。
  6. 前記パラメータ調整部は、
    前記材料を切断して実験的に求めた前記切断速度の最適値に対して前記切断速度の理論値が近づくように、前記レーザ吸収率又は前記溶融エネルギーを調整する
    請求項1から4のいずれか一項記載のレーザ加工機。
  7. 前記レーザ加工ユニットによる加工の良否を判定する加工監視部をさらに有し、
    前記パラメータ調整部は、加工良否の判定結果に基づいて、前記切断速度理論式のパラメータについて学習を行う
    請求項1記載のレーザ加工機。
  8. パラメータとして、レーザ光によって切断する材料へのレーザ光の吸収率であるレーザ吸収率、又は前記材料を溶融させるエネルギーである溶融エネルギーを含む切断速度理論式に基づいて、前記材料を切断するときの前記材料の材質及び板厚に応じた切断速度の理論値を演算し、
    演算された前記切断速度の理論値に基づいて、前記パラメータを調整して前記切断速度理論式を補正し、
    前記材料の材質及び板厚の組み合わせ毎に加工条件を保持する加工条件保持部に、前記補正した切断速度理論式を前記加工条件に関連付けて格納し、
    前記加工条件保持部に保持された情報に基づいて、前記材料の材質及び板厚に応じた、前記切断速度を含む加工条件を設定する
    加工条件設定方法。
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