JP6799745B2 - 閃光放電管及びその製造方法及び該閃光放電管を備えたストロボ装置 - Google Patents

閃光放電管及びその製造方法及び該閃光放電管を備えたストロボ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6799745B2
JP6799745B2 JP2016042924A JP2016042924A JP6799745B2 JP 6799745 B2 JP6799745 B2 JP 6799745B2 JP 2016042924 A JP2016042924 A JP 2016042924A JP 2016042924 A JP2016042924 A JP 2016042924A JP 6799745 B2 JP6799745 B2 JP 6799745B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass tube
bead
aluminosilicate glass
cathode
tube
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016042924A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017162548A (ja
Inventor
慎二 木原
慎二 木原
博志 済木
博志 済木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority to JP2016042924A priority Critical patent/JP6799745B2/ja
Publication of JP2017162548A publication Critical patent/JP2017162548A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6799745B2 publication Critical patent/JP6799745B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Stroboscope Apparatuses (AREA)
  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)

Description

本発明は、外囲器としてアルミノ珪酸塩を主成分とし、アルカリ金属成分を殆ど含まないアルミノシリケートガラス管を用いた閃光放電管及びその製造方法及び該閃光放電管を備えたストロボ装置に関する。
従来から、閃光放電管は、例えば写真撮影の際の被写体照明用の人工光源であるストロボ装置の光源として有用されていると共に、一方で上記写真撮影を行うカメラにあっては、被写体画像を形成するいわゆる感光材としてCCD等の電気光学的素子を用いるデジタル化が進み、このため、撮影ショット数が飛躍的に増大し、結果として先のストロボ装置においても発光寿命耐久特性の大幅向上が強く求められている。
ところで、上記ストロボ装置の発光寿命耐久特性を向上させるためには、光源である閃光放電管の耐久特性を向上させることが必須となり、そのためには、上記閃光放電管の構成材料個々の強化が必要となることは詳述するまでもない。
ここで、上記閃光放電管の構成について見てみると、閃光放電管の透光性の外囲器を構成するガラス管の両端に、その内部にキセノンガスを封入した状態で、通常、電極ピンとこの電極ピンに取付けられる焼結体を主体として形成される陰極と、電極ピン自体を主体として形成される陽極とからなる一対の放電電極を気密封着してなる構成が周知であり、従来から上記ガラス管を含む構成材料の強化が強く望まれていた。なお、上記電極ピンの材料は、閃光放電管の発光がアーク放電現象であり瞬間的に大電流が流れることからこの大電流に耐える材料を選定する必要があり、従来、約3400度の融点を有し、電極ピン状態への加工も比較的容易な高融点金属であるタングステンの採用が一般的であった。
かかる状況の中、本願出願人は、先に特願2015−51572号にて上記要望に鑑みた閃光放電管及び該閃光放電管を備えた光照射装置を提案している。
この提案は、発光に対する発光寿命耐久性並びに短時間の繰返し発光耐久特性に優れ、かつ安価な閃光放電管及びこの閃光放電管を光源として備えた例えばストロボ装置である光照射装置を提供するものであり、具体的には、透光性の外囲器の両端に、その内部にキセノンガスを封入した状態で一対の放電電極を気密封着してなる構成を備えた閃光放電管において、上記一対の放電電極間であるアーク放電領域を囲みアーク放電空間を形成する上記外囲器部分を、アルミノ珪酸塩を主成分としてアルカリ金属成分を殆ど含まないアルミノシリケートガラスにて構成したことを特徴としている。
このアルミノシリケートガラスは、閃光放電管の外囲器のガラスとして従来から採用されていた周知のホウ珪酸ガラス、すなわち熱膨張係数を先のタングステンのそれと近似させ、かつアルカリ金属成分である酸化ナトリウムや酸化カリウム等のアルカリ金属酸化物を適宜量含有させることにより軟化点を下降させるように設計されたいわゆるタングステン封着用ガラスに比較して軟化点が高く、これにより耐熱特性を向上させることができ、またアルカリ金属成分を殆ど含まないことから熱膨張係数は大きくなるものの閃光放電管の発光に伴う熱衝撃によるガラス管内へのアルカリ金属成分の溶出現象を激減あるいは防止でき、よって耐熱衝撃特性を大幅に向上できることになる。
換言すれば、ガラス分野でこれまで広く認識されていた、熱膨張係数が小さいと耐熱特性、耐熱衝撃特性が優れているとの通説や、実践されていた例えば熱膨張係数が小さい石英ガラスの採用であるガラス管強化対策の通例とは異なるものの、アーク放電時の熱衝撃という閃光放電管の外囲器のみにおいて生じていた現象に対する耐久特性(耐熱特性、耐熱衝撃特性)について大幅に改善できることになる。
なお、電極ピンについては先に述べたタングステンが採用されることから気密封着の実現には熱膨張係数に対する配慮が必要となることは言うまでも無い。すなわち、アルミノシリケートガラスとして知られている例えばSCHOTT社Glass8253の特性を見てみると、軟化点は約1000度Cとアルカリ金属成分を含有しているホウ珪酸ガラスの約700〜830度Cより高く、また熱膨張係数は4.7×10−6・K−1であり、タングステンの熱膨張係数4.4〜4.5×10−6・K−1に比して近似してはいるものの大きく、また同様にホウ珪酸ガラスの3.2〜4.1×10−6・K−1並びに石英ガラスの0.55×10−6・K−1よりも大きい特性を備えている。
このため、周知のビード巻き構成による気密封着工程、例えば電極ピンであるタングステンにホウ珪酸ガラスによるビード加工をあらかじめ施し、このビードの外側面とガラス管内面とを加熱溶融することによって気密封着する工程を想定すると、その冷却時、ガラス(アルミノシリケートガラス)の収縮量がタングステンやホウ珪酸ガラスのそれよりも大きくなり、このことは加熱溶融部においてガラスがビードであるホウ珪酸ガラスをタングステンから離そうとする方向の応力が生じることに他ならず、結果として強固な気密封着状態を実現できなくなる恐れがあることから両者の気密封着の実現には上述したように熱膨張係数への配慮が必要となる。
なお、かかる配慮の方法としては従来から種々の方法が知られており、例えば、アルミノシリケートガラスではないが、熱膨張係数が大きく異なる石英ガラスとタングステンとを気密封着するために、複数の熱膨張係数の異なるガラス管を配置して構成される中継ぎバルブをあらかじめ準備し、この中継ぎバルブの一端と石英ガラス管の一端とをまず溶着し、次いでこの中継ぎバルブの他端に、熱膨張係数がタングステンのそれと近似している従前のホウ珪酸ガラスから形成される端部バルブとを溶着し、その後この端部バルブとタングステンとを加熱工程を介して気密封着することにより、結果として石英ガラス管とタングステンとを間接的に気密封着する方法が知られている。(特許文献1)
また、電極としてのタングステンが高価であると共に封着しづらい点を考慮し、石英ガラスや硬化ガラスからなる放電管としてのガラス管の両端面に、一方は異なる膨張係数を有する複数の層から組成されたガラス粉末を焼結してなる焼結中間体の形成時に上記ガラス管の端面に対向して生じる円形肩部をろう付け面としてガラスろうリングを介して結合し、他方については上記ガラス管の端面の他方と接するように形成した管周面端部において有機性接着剤を介して接着し、これらの焼結中間体に埋め込まれている電極リード線と先のガラス管とを気密に結合するガス放電せん光管も周知である。(特許文献2)
もちろん先の本出願人による先出願も例外ではなく、その気密封着構造は、一方はアルミノシリケートガラス管の端面とホウ珪酸ガラス(タングステン封着ガラス)から構成されたビードの端面部とを突合せて加熱溶着し、他方は、ホウ珪酸ガラスから形成されると共にアルミノシリケートガラス管の内外径と同一を含む略等しい内外径を有し、前記アルミノシリケートガラス管の他端に端面を介して溶融接合される接合ガラス管の内壁面とホウ珪酸ガラスから構成されたビードの側面部とを加熱溶着する構造を備えていた。
特許第5262911号公報 特公昭61−57653号公報
上記特許文献1に開示された閃光放電管は、外囲器を構成するガラス管を強化するために、熱膨張係数が小さく高耐熱衝撃特性並びに大きな機械的強度を有する石英ガラス管、またはこの石英ガラス管と同等の耐久機能を備えるガラス管を用いるべく、電極ピンと外囲器を構成するガラス管の夫々の熱膨張係数の差異を考慮し、上記外囲器を構成するガラス管の両端部に中間ガラス体を用いる構成を備えるため、上記中間ガラス体を形成するための複雑な加工工程を必要とし、閃光放電管の大幅なコストアップを招くという問題点を有していた。なお、本出願人による先出願における接合ガラス管を採用した一例も、この接合ガラス管の接合加工工程を必要とし、引用文献1と同様にコスト面での課題を必然的に有していた。
また、引用文献2については、タングステンが高価格、ろう付けしにくい、という事実から出発しており、電極として安価なニッケル、ニッケル・鉄合金、ニッケル・鉄・コバルト合金の少なくとも一種の採用を前提とし、かつ機械により低コストで製作できるガラス粉末を焼結した焼結ガラス体(中間体)の一方を、ガラスろうリングを介してガラス管と結合する構成を備えている。このため、確かにガラス管として石英ガラスを用いることにより上記引用文献1と同様にガラス管が強化された高耐久の放電管を得ることができるが、電極材料が高融点金属であるタングステンではないことから、例えば大電力入力時等の電極に対する入力負荷が大きくなった場合、電極へのダメージが大きくなり比較的容易に溶融してしまうことが考えられ、結果、放電管全体としての耐久特性を見てみると電極としてタングステンを用いる場合に比して高耐久特性を十分に実現できているとは言いがたかった。
本発明は、上記問題点に鑑み、ホウ珪酸ガラス管に対して大幅な高耐熱特性並びに高耐熱衝撃特性の向上を実現すると共に安価に形成することができる閃光放電管及びその製造方法及び該閃光放電管を備えたストロボ装置を提供することを課題とする。
本発明にかかる閃光放電管は、透光性の外囲器の両端に、その内部にキセノンガスを封入した状態で放電電極を気密封着してなる閃光放電管であって、前記外囲器は、アルミノ珪酸塩を主成分としてアルカリ金属成分が0.03wt%未満であるアルミノシリケートガラス管からなり、前記放電電極は、第1電極ピンと、ホウ珪酸ガラスからなり前記第1電極ピンに前記アルミノシリケートガラス管の内径未満の外径となるように直接巻き付けられて形成、気密封着された第1ビード、ホウ珪酸ガラスからなり前記アルミノシリケートガラス管の外径と略等しい外径となるように前記第1ビードの周囲に前記第1ビードの軸方向長さより短い長さにて巻き付けられて形成、気密封着された第2ビードからなる陽極ビードからなり、前記アルミノシリケートガラス管端部の一端面に前記陽極ビードを形成する第2ビードの端面を介して溶融接合されることにより前記アルミノシリケートガラス管と気密封着される陽極と、第2電極ピンと、ホウ珪酸ガラスからなり前記第2電極ピンに前記アルミノシリケートガラス管の内径未満の外径となるように直接巻き付けられて形成、気密封着された陰極ビードと、前記第2電極ピンの先端部に固着される焼結体とからなり、前記アルミノシリケートガラス管端部の他端部近傍を加熱溶融することにより前記他端部を前記陰極ビードの側面略中央部に潜り込ませて前記陰極ビードの側面略中央部に凹部を形成することにより前記アルミノシリケートガラス管と気密封着される陰極とから構成されることを特徴とする。
かかる構成によれば、陽極とアルミノシリケートガラス管との溶着を、第2ビードの端面とアルミノシリケートガラス管の一端面の厚み部分というアルミノシリケートガラス管の径方向ではなく軸方向での加熱溶着により実現していることから、第1ビードと電極ピンの溶着部への影響を小さくできることになり、この結果、熱膨張係数差に起因して生じる恐れのある例えば剥離現象によるリーク、等の不都合の発生を抑制できることになる。
また、陰極とアルミノシリケートガラス管との溶着を、陰極ビードの側面略中央部とアルミノシリケートガラス管の他端面を含む管端部近傍のみを加熱溶融してこの管端部を上記陰極ビードの側面略中央部に凹部を形成するように潜り込ませて実現していることから、上記側面部略中央部以外への加熱の影響を小さくできることになり、接合ガラス管を用いることなく熱膨張係数差に起因して生じる恐れのある不都合の発生を抑制できることになり、この結果、接合ガラス管を接合する困難な加工工程は不要となり、よって工程を簡素化でき、これにより閃光放電管を安価に形成できることになる。
すなわち、請求項1記載の構成によれば、アルカリ金属成分を殆ど含まないアルミノシリケートガラス管にて閃光放電管の外囲器を構成することによるアーク放電時の熱衝撃という閃光放電管の外囲器のみにおいて生じていた現象に対する耐久特性(耐熱特性、耐熱衝撃特性)の大幅な改善を、熱膨張係数差に起因して生じる恐れのある不都合の発生を抑制しつつ、かつ安価に実現できることになる。よって、ストロボ装置の光源として有用されている閃光放電管の発光寿命耐久特性の大幅な向上を安価に実現できることになる。
また請求項2記載の発明において、外囲器の外表面に、トリガ電圧が印加される透明導電性被膜を備えて形成されることを特徴とする。
かかる構成によれば、従前と同様のトリガ電圧印加構成を実現できることになる。
また請求項3記載の発明において、外囲器の内表面にシラノール溶液を塗布、焼成して形成された厚さが130〜400nmの二酸化珪素被膜を備えたことを特徴とする。
かかる構成によれば、外囲器が、アルカリ金属成分を含有させて軟化点を下降させたホウ珪酸ガラス管より軟化点の高いアルミノシリケートガラス管であることからシラノール溶液の焼成温度を高くすることができ、よって厚さが130〜400nmの強固な二酸化珪素被膜を前記外囲器の内表面に形成できることになる。
また請求項4記載の発明において、請求項1〜3のいずれか1項に記載の閃光放電管を光源として備えたストロボ装置を提供することを特徴とする。
かかる構成によれば、アルカリ金属成分を殆ど含まないアルミノシリケートガラス管を、アーク放電空間を構成する外囲器として用いて耐熱特性、耐熱衝撃特性を大幅に向上させた閃光放電管を光源として用いることから、発光寿命耐久特性、短時間の繰り返し発光耐久特性に優れたストロボ装置を提供することができる。
また請求項5記載の本発明にかかる閃光放電管の製造方法は、アルミノ珪酸塩を主成分としてアルカリ金属成分が0.03wt%未満であるアルミノシリケートガラス管からなる透光性の外囲器の両端に、その内部にキセノンガスを封入した状態で放電電極を気密封着してなる閃光放電管の製造方法であって、ホウ珪酸ガラスからなる第1ビードを第1電極ピンに前記アルミノシリケートガラス管の内径未満の外径となるように直接巻き付けると共に、ホウ珪酸ガラスからなる第2ビードを前記アルミノシリケートガラス管の外径と略等しい外径となるように前記第1ビードの周囲に前記第1ビードの軸方向長さより短い長さにて巻き付けて陽極ビードを形成することにより陽極を形成する陽極形成工程と、ホウ珪酸ガラスからなる陰極ビードを第2電極ピン前記アルミノシリケートガラス管の内径未満の外径となるように直接巻き付けると共に、金属焼結体を前記第2電極ピンの先端部に固着することにより陰極を形成する陰極形成工程と、前記陽極ビードを形成する第2ビードの端面と前記アルミノシリケートガラス管の一端部とを溶融接合することにより前記アルミノシリケートガラス管と前記陽極とを気密封着する陽極封止工程と、前記アルミノシリケートガラス管の他端部を前記陰極ビードの側面略中央部近傍に位置させ、かつ前記アルミノシリケートガラス管の内部に前記キセノンガスを封入した状態で前記他端部近傍のみを加熱溶融し、前記他端部を前記陰極ビードの側面略中央部に凹部を形成するように潜り込ませることにより前記アルミノシリケートガラス管と前記陰極とを気密封着する陰極封着工程とを備えたことを特徴とする。
かかる構成によれば、陽極とアルミノシリケートガラス管との溶着が、第2ビードの端面とアルミノシリケートガラス管の一端面の厚み部分というアルミノシリケートガラス管の径方向ではなく軸方向での加熱溶着により実現されることから、第1ビードと電極ピンの溶着部への影響を小さくでき、この結果、熱膨張係数差に起因して生じる恐れのある例えば剥離現象によるリーク、等の不都合の発生を抑制できることになる。
また、陰極とアルミノシリケートガラス管との溶着が、陰極ビードの側面略中央部とアルミノシリケートガラス管の他端面を含む管端部近傍のみを加熱溶融してこの管端部を上記側面略中央部に凹部を形成するように潜り込ませて実現されることから、上記側面部略中央部以外への加熱の影響を小さくでき、これにより接合ガラス管を用いることなく熱膨張係数差に起因して生じる恐れのある不都合の発生を抑制でき、この結果、接合ガラス管を接合する困難な加工工程を必要としない簡素な工程とすることができ、閃光放電管を安価に形成できることになる。
すなわち、請求項5記載の製造方法によれば、外囲器としてアルカリ金属成分を殆ど含まないアルミノシリケートガラス管を用いた閃光放電管を、熱膨張係数差に起因して生じる恐れのある不都合の発生を抑制しつつ、かつ安価に実現できることになる。
また請求項6記載の本発明に係る閃光放電管は、透光性の外囲器の両端に、その内部にキセノンガスを封入した状態で陽極及び陰極からなる一対の放電電極を気密封着してなるキセノン放電管であって、前記外囲器は、アルミノ珪酸塩を主成分としてアルカリ金属成分が0.03wt%未満であるアルミノシリケートガラス管からなり、前記放電電極の内の少なくとも陰極は、電極ピンと、ホウ珪酸ガラスからなり前記電極ピンに前記アルミノシリケートガラス管の内径未満の外径となるように直接巻き付けられて形成、気密封着された陰極ビードと、前記電極ピンの先端部に固着される焼結体とからなり、前記陰極ビードの側面略中央部と前記アルミノシリケートガラス管端部近傍を局所的に加熱溶融することにより前記管端部を前記陰極ビードの側面略中央部に潜り込ませて前記陰極ビードの側面略中央部に凹部を形成することにより前記アルミノシリケートガラス管と気密封着されることを特徴とする。
かかる構成によれば、陰極とアルミノシリケートガラス管との溶着が、陰極ビードの側面略中央部とアルミノシリケートガラス管の端面を含む管端部近傍のみを加熱溶融してこの管端部を上記側面略中央部に凹部を形成するように潜り込ませて実現されることから、上記側面部略中央部以外への加熱の影響を小さくでき、これにより接合ガラス管を用いることなく熱膨張係数差に起因して生じる恐れのある不都合の発生を抑制でき、この結果、接合ガラス管を接合する困難な加工工程を必要としない簡素な工程とすることができ、これにより閃光放電管を安価に形成できることになる。
また請求項7記載の本発明にかかる閃光放電管の製造方法は、アルミノ珪酸塩を主成分としてアルカリ金属成分が0.03wt%未満であるアルミノシリケートガラス管からなる透光性の外囲器の両端に、その内部にキセノンガスを封入した状態で陽極及び陰極からなる一対の放電電極を気密封着してなる閃光放電管の製造方法であって、少なくとも、ホウ珪酸ガラスからなる陰極ビードを電極ピンに前記アルミノシリケートガラス管の内径未満の外径となるように直接巻き付けると共に、金属焼結体を前記電極ピンの先端部に固着することにより陰極を形成する陰極形成工程と、前記アルミノシリケートガラス管の他端部を前記陰極ビードの側面略中央部近傍に位置させ、かつ前記アルミノシリケートガラス管の内部に前記キセノンガスを封入した状態で前記他端部近傍のみを加熱溶融し、前記他端部を前記陰極ビードの側面略中央部に凹部を形成するように潜り込ませることにより前記アルミノシリケートガラス管と前記陰極とを気密封着する陰極封着工程とを備えてなることを特徴とする。
かかる構成によれば、陰極とアルミノシリケートガラス管との溶着が、陰極ビードの側面略中央部とアルミノシリケートガラス管の他端面を含む管端部近傍のみを加熱溶融してこの管端部を上記側面略中央部に凹部を形成するように潜り込ませて実現されることから、上記側面部略中央部以外への加熱の影響を小さくでき、これにより接合ガラス管を用いることなく熱膨張係数差に起因して生じる恐れのある不都合の発生を抑制でき、この結果、接合ガラス管を接合する困難な加工工程を必要としない簡素な工程とすることができ、閃光放電管を安価に形成できることになる。
本発明の閃光放電管並びに閃光放電管の製造方法によれば、アルカリ金属成分が0.03wt%未満であるアルミノシリケートガラス管にて閃光放電管の外囲器を構成することにより、アーク放電時の熱衝撃という閃光放電管の外囲器にのみにおいて生じていた現象に対する耐久特性(耐熱特性、耐熱衝撃特性)の大幅な改善を、熱膨張係数差に起因して生じる恐れのある不都合の発生を抑制しつつ、かつ安価に実現でき、この結果、発光に対する寿命耐久特性並びに短時間の繰返し発光耐久特性に優れ、かつ安価な閃光放電管を提供することができる効果を有している。
本発明のストロボ装置によれば、耐熱特性、耐熱衝撃特性を大幅に向上させた本発明による閃光放電管を光源として用いることから、発光寿命耐久特性並びに短時間の繰り返し発光耐久特性に優れたストロボ装置を提供することができる効果を有している。
本発明にかかる閃光放電管の一実施形態を示す一部断面を含む概略図 同実施形態にかかる閃光放電管の陽極の製造工程例を示す概略図 同実施形態にかかる閃光放電管の陰極の製造工程例を示す概略図 同実施形態にかかる閃光放電管の製造工程例を示す概略図 本発明にかかる閃光放電管を用いた光照射装置の一例であるストロボ装置の一実施形態を示す概略構成図
以下、本発明にかかる閃光放電管について、図面を参酌しつつ説明する。
図1は、本発明にかかる閃光放電管の一実施形態を示す一部断面を含む概略図であり、図示のように、閃光放電管1は、外囲器2の両端に、この外囲器2の内部にキセノンガス3を封入した状態で陽極ビード4を介して放電電極A(陽極)の一部を形成する電極ピン6と、陰極ビード5を介して放電電極C(陰極)の一部を形成する電極ピン7を気密封着することにより構成されている。
本発明にかかる閃光放電管1の外囲器2は、アルカリ金属成分を殆ど含まないアルミノシリケートガラス管(例えば、SCHOTT社Glass8253等)にて構成され、また陽極ビード4並びに陰極ビード5は、軟化点が低くなるように設計されたホウ珪酸ガラス管にて構成されている。(例えば、SCHOTT社Glass8487等)
ところで、アルミノシリケートガラス管自体は従来周知のガラス管ではあるが、本発明は、前述したようにアルカリ金属成分を殆ど含まないガラス管を採用しており、すなわち、本発明において採用しているアルミノシリケートガラス管はアルカリ金属成分を殆ど含まない、アルカリ金属酸化物フリーのアルミノシリケートガラス管であり、その成分組成については、約20w%の酸化アルミニウム、約60w%の二酸化珪素、そして残部の殆どを占めるアルカリ土類金属を主組成として含み、アルカリ金属成分である上記アルカリ金属酸化物については0.03w%未満となるように構成されているガラスである。
具体例として先のSCHOTT社Glass8253の組成を見てみると、16.5w%の酸化アルミニウム、61w%の二酸化珪素、アルカリ土類金属の酸化物として13w%の酸化カルシウム、8w%の酸化バリウム、アルカリ金属酸化物である0.02w%未満の酸化ナトリウム等を含んで構成され、かつアルカリ金属酸化物については合計でも0.03w%未満となるように設定されている。なお、上記ガラス8253の特性については、軟化点は約1000度とアルカリ金属成分を含有しているホウ珪酸ガラスの約700〜830度より高く、また熱膨張係数は4.7×10−6・K−1であり、ホウ珪酸ガラスの3.2〜4.1×10−6・K−1並びに石英ガラスの0.55×10−6・K−1よりも大きい特性を備えている。
陽極である放電電極Aは、図示のように陽極ビード4が溶着される電極ピン6とこの電極ピン6に溶接された外部ピン8で構成しており、さらにこの電極ピン6は熱膨張係数が4.4〜4.5×10−6・K−1であり融点が約3400℃と極めて高いタングステンにて構成している。また、陽極ビード4は従来から周知のホウ珪酸ガラスにて構成(例えば、SCHOTT社Glass8487等)し、外部ピン8としては例えばニッケルであるニッケル系金属を採用している。
さらに、上記陽極ビード4は、電極ピン6に対して直接溶着される第1ビード4aとこの第1ビード4aの外側に溶着される第2ビード4bとから形成している。なお、第2ビード4bは、その端部外径が外囲器2を構成するアルミノシリケートガラス管の外径と同一を含む略等しい値となるように構成しており、後述するように、その端面を介して外囲器2(アルミノシリケートガラス管)の端面の厚み部分と溶融接合されることにより、外囲器2と電極ピン6との気密封着を間接的に実現している。
陰極である放電電極Cは、図示のように陰極ビード5が気密溶着される電極ピン7とこの電極ピン7にカシメ等の工法にて取り付けられた焼結電極9と電極ピン7に溶接された外部ピン10とで構成しており、これらの陰極ビード5と電極ピン7と外部ピン10も、先の放電電極Aと同様に、夫々、ホウ珪酸ガラス、タングステン、ニッケル系金属にて構成している。
陰極ビード5は、図1中の断面に示したように、外囲器2(アルミノシリケートガラス管)の内径未満の側面部外径を有するように電極ピン7に直接巻き付けられ、後述するが、その側面部略中央部を外囲器2の端部近傍と共に局所的に加熱することにより、同側面部略中央部に外囲器2の管端部を潜り込ませることにより凹部を形成して外囲器2と気密封着され、これにより外囲器2と電極ピン7との気密封着を間接的に実現している。
次に、本発明の第1の実施形態にかかる閃光放電管1を製造する工程の概略について図2〜図4を参照しつつ簡単に説明する。
図2(a)、(b)は陽極である放電電極Aを製造する工程概略図を示し、図3(a)、(b)は陰極である放電電極Cを製造する工程概略図を示し、図4(a)、(b)は図2ないし図3にて製造した各工程部材を用いて本発明の第1実施形態にかかる閃光放電管1を製造する工程概略図を示している。
図2、図3に示した放電電極AおよびC共に、電極ピン6,7である熱膨張係数が4.4〜4.5×10−6・K−1のタングステンに、中空円筒形状を備え熱膨張係数が3.2〜4.1×10−6・K−1のホウ珪酸ガラスからなる陽極ビード4(第1ビード4aと第2ビード4b)、陰極ビード5を、図2(a)、図3(a)中に矢印で示した方向に移動させて挿通し、その後、例えば図2(b)、図3(b)に示したようにビード加熱用のバーナーB1、B2にて加熱することにより先の電極ピン6,7に溶融接合している。
すなわち、放電電極Aは、ホウ珪酸ガラスからなる第1ビード4aがタングステンからなる電極ピン6に外囲器2の内径未満の外径となるように直接巻き付けられ、同じくホウ珪酸ガラスからなる第2ビード4bが外囲器2の外径と略等しい外径となるように上記第1ビードの周囲に上記第1ビードの軸方向長さより短い長さにて巻付けられる。
また、放電電極Cは、ホウ珪酸ガラスからなる陰極ビード5がタングステンからなる電極ピン7に外囲器2の内径未満の外径となるように直接巻付けられる。
この時、電極ピン6,7と陽極ビード4、陰極ビード5の夫々の熱膨張係数の差は小さく、具体的には1×10−6・K−1以下の設定であることから、上記直接の加熱による溶融接着時における熱膨張係数差に基づく不都合の発生を防止できることになる。
なお、放電電極Cは、図3(b)に示したように、さらに焼結電極9を、図示はしないが周知のカシメ工程を経て電極ピン7に取り付けることにより完成する。
また、外囲器2に対し、必要に応じてトリガ電圧が印加されるトリガ電極として機能する透明導電性被膜を、その外表面の所定領域に周知の方法により形成しても良いことは詳述するまでもない。
次に図4に示したように、図2、図3にて説明したように製造した放電電極A、Cが以下のように組み合わされることにより本発明にかかる閃光放電管1が完成する。
まず、陽極である放電電極Aを図4(a)中の矢印方向に移動させ、その陽極ビード4を形成する第2ビード4bの端面を外囲器2の一端部2aに当接させ、その後、例えばバーナーB3により加熱することによって上記第2ビード4bの端面と外囲器2の一端部2aとを、外囲器2の端部の厚み(端面)を介して溶融接合し、これにより陽極である放電電極Aが陽極ビード4を介して外囲器2に気密封着される。
次に、図4(a)に図示したように放電電極Cを矢印方向に移動させ、外囲器2の他端部2bを上記陰極ビード5の側面略中央部近傍に位置させた状態で外囲器2の内部に所望量のキセノンガス3を充填し、例えばバーナーB4により上記他端部2bの近傍のみを局所加熱して溶融する。加熱溶融された外囲器2の他端部2bは、加熱が停止された後の冷却過程において、先に述べた外囲器2を構成するアルミノシリケートガラスと陰極ビード5を構成するホウ珪酸ガラスの熱膨張係数差に基づいて上記陰極ビード5の側面部略中央部に潜り込み、この陰極ビード5の側面略中央部に凹部を形成することになり、かかる構成にて陰極である放電電極Cと外囲器2とは気密封着されることになる。
その後、図示はしないが、外部ピン8、10の長さを所望の長さに設定する工程や同外部ピン8、10に対して予備半田を施す工程等を必要に応じて行うことにより図1に示した本発明にかかる閃光放電管1が完成することになる。
以上述べたように、本発明にかかる閃光放電管1の実施形態においては、複雑な加工工程を必要とする中間ガラス体や段継ぎガラス管を用いることなく構成されることになることから、図4等にて説明した製造工程を簡素化できることは明らかであり、結果として、本発明にかかる閃光放電管1は安価に提供できることになる。
なお、本発明にかかる閃光放電管は、上記した実施形態に限定されること無く、例えば放電電極Aの気密封着工法やキセノンガスの封入工法等については、以下のように種々変更することができることはいうまでもない。
すなわち、上述した実施形態では、放電電極Aは外囲器2の一端にその厚みを介して陽極ビード4の端面を直接溶融接合するようにしていたが、上記陽極ビード4の外径を陰極ビード5の外径と同様に外囲器2の内径未満に形成すると共に上記外囲器2の一端部をこの陽極ビード4の側面略中央部に位置するように配置して同側面略中央部近傍のみを加熱溶融する(局所加熱)ことにより、陽極である放電電極Aの気密封着構成を陰極である放電電極Cと同様の気密封着構成にできることは言うまでもない。
この時、陽極ビード4と陰極ビード5の夫々を外囲器2の軸方向に長尺化、例えば内径の2倍以上の寸法を有するように形成することにより、外囲器2との封着部を除く外囲器2の内外に、陽極ビード4と陰極ビード5の夫々と電極ピン6,7との溶融接合部分が存在するように構成しても良いことはもちろんである。
また、上記した放電電極Cの外囲器2の内部にキセノンガス3を封入しつつの気密封着工程を実現する他の工法例としては、バーナーB4に換えて例えばカーボンヒーターを用い、具体的にはバーナーB4を除く図4に示した放電電極Aが封着された外囲器2と放電電極C及びカーボンヒーターを、内部を真空にできると共に所定圧力のキセノンガスを充填できる作業空間を備えた真空容器内に、上記外囲器2の端部が放電電極Cの陰極ビード5の側面略中央部に位置するように配置し、この真空容器内にてキセノンガスの充填並びにカーボンヒーターによる放電電極Cの陰極ビード5と外囲器2間の局所加熱および溶融接合を実施する工法を採用できることはもちろんである。
さらに、外囲器2の内表面に、必要に応じてシラノール溶液を塗布、焼成して形成される二酸化珪素被膜を形成しても良いことも詳述するまでもない。
この時、アルミノシリケートガラス管の軟化点がホウ珪酸ガラス管のそれよりも高く、よって上記シラノール溶液の焼成作業を、ホウ珪酸ガラス管に対して塗布、焼成する場合よりも高温状況下にて実施できることになり、また、本発明に係る閃光放電管の外囲器2を形成するアルミノシリケートガラス管は先にも述べたようにアルカリ金属成分を殆ど含んでいないことから、先のシラノール溶液の焼成作業温度によっては、アルカリ金属成分を含むホウ珪酸ガラス管での焼成作業時とは異なりシラノール溶液の成分をアルミノシリケートガラス管の内部に拡散できることになる。
従って、シラノール溶液の焼成作業温度をホウ珪酸ガラス管に対するそれよりも高温度、かつシラノール溶液成分がアルミノシリケートガラス管内部に拡散する現象を生じる温度とすることにより、厚さが130〜400nmという強固な二酸化珪素被膜を外囲器2の内表面に形成でき、結果、さらに耐久性能の優れた閃光放電管を得られることになる。
次に、本発明にかかるストロボ装置の一実施形態について説明する。
図5は、本発明にかかる閃光放電管1を用いたストロボ装置Sの一実施形態を示す概略構成図である。
図示のように、本発明による一実施形態例であるストロボ装置Sは、本体11内に、被写体12の照明用光源となる本発明にかかる閃光放電管1、この閃光放電管1の発光光を被写体12方向に向けて導く反射傘13、閃光放電管1と被写体12の間に配置され短波長領域の光、例えば400nm以下の光を遮断する光学部材14、光学部材14を介して入射する光の射出方向、射出角度等を制御する光学制御手段15、閃光放電管1の発光動作を制御する発光動作制御手段16等を備えて構成されている。
このため、発光動作制御手段16により閃光放電管1が発光動作を行った場合、閃光放電管1が射出する発光光は、直接及び反射傘13によって反射されて光学部材14に到達して短波長領域の光が遮断された光(例えば400nm以下の波長の光を含まない光)に制御され、さらに光学制御手段15によって照射角度等が制御されて被写体12に照射されることになる。
この時、本発明にかかるストロボ装置の光源として本発明にかかる閃光放電管、すなわち外囲器をアルミノシリケートガラス管にて構成し、アルカリ金属成分の溶出現象を激減することによって高耐熱特性並びに高耐熱衝撃特性を実現でき、この結果、発光に対する寿命耐久特性並びに短時間の繰返し発光耐久特性に優れ、かつ安価な閃光放電管を用いていることから、ストロボ装置としての発光寿命耐久特性並びに短時間の繰り返し発光耐久特性の大幅向上を安価に実現できることになる。
なお、本発明にかかる閃光放電管の用途は、上述したストロボ装置への使用に限定されないことはいうまでもなく、例えば橋梁・高層ビル等の高所に設置されている航空機障害灯、航空機やパトカー等の緊急自動車に搭載される警光灯などの光源として適用できることはもちろんである。
本発明による閃光放電管及びその製造方法は、熱膨張係数対策である周知の中継ぎバルブ等を用いることなく、外囲器を、アルカリ金属成分を殆ど含まないアルミノシリケートガラス管にて構成し、アルカリ金属成分の溶出現象を激減することによって高耐熱特性並びに高耐熱衝撃特性を実現できることから、発光寿命耐久特性並びに短時間の繰返し発光耐久特性に優れ、かつ安価な閃光放電管を得ることに適用することができる。
また、本発明のストロボ装置は、上記閃光放電管を光源として用いていることから、発光寿命耐久特性並びに短時間の繰り返し発光耐久特性の大幅向上を安価に実現できたストロボ装置を得ることに適用することができる。
1 閃光放電管
2 外囲器
2a 一端部
2b 他端部
3 キセノンガス
4 陽極ビード
4a 第1陽極ビード
4b 第2陽極ビード
5 陰極ビード
6 電極ピン
7 電極ピン
8 外部ピン
9 焼結体
10 外部ピン
11 本体
12 被写体
13 反射傘
14 光学部材
15 光学制御手段
16 発光動作制御手段

Claims (7)

  1. 透光性の外囲器の両端に、その内部にキセノンガスを封入した状態で放電電極を気密封着してなる閃光放電管であって、前記外囲器は、アルミノ珪酸塩を主成分としてアルカリ金属成分が0.03wt%未満であるアルミノシリケートガラス管からなり、前記放電電極は、第1電極ピンと、ホウ珪酸ガラスからなり前記第1電極ピンに前記アルミノシリケートガラス管の内径未満の外径となるように直接巻き付けられて形成、気密封着された第1ビード、ホウ珪酸ガラスからなり前記アルミノシリケートガラス管の外径と略等しい外径となるように前記第1ビードの周囲に前記第1ビードの軸方向長さより短い長さにて巻き付けられて形成、気密封着された第2ビードからなる陽極ビードからなり、前記アルミノシリケートガラス管端部の一端面に前記陽極ビードを形成する第2ビードの端面を介して溶融接合されることにより前記アルミノシリケートガラス管と気密封着される陽極と、第2電極ピンと、ホウ珪酸ガラスからなり前記第2電極ピンに前記アルミノシリケートガラス管の内径未満の外径となるように直接巻き付けられて形成、気密封着された陰極ビードと、前記第2電極ピンの先端部に固着される焼結体とからなり、前記アルミノシリケートガラス管端部の他端部近傍を加熱溶融することにより前記他端部を前記陰極ビードの側面略中央部に潜り込ませて前記陰極ビードの側面略中央部に凹部を形成することにより前記アルミノシリケートガラス管と気密封着される陰極とから構成されることを特徴とする閃光放電管。
  2. 前記外囲器の外表面に形成されてトリガ電圧が印加される透明導電性被膜を備えてなる請求項1に記載の閃光放電管。
  3. 前記外囲器の内表面にシラノール溶液を塗布、焼成して形成された厚さが130〜400nmの二酸化珪素被膜を備えてなる請求項1〜2のいずれかに記載の閃光放電管。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の閃光放電管を光源として備えたストロボ装置。
  5. アルミノ珪酸塩を主成分としてアルカリ金属成分が0.03wt%未満であるアルミノシリケートガラス管からなる透光性の外囲器の両端に、その内部にキセノンガスを封入した状態で放電電極を気密封着してなる閃光放電管の製造方法であって、ホウ珪酸ガラスからなる第1ビードを第1電極ピンに前記アルミノシリケートガラス管の内径未満の外径となるように直接巻き付けると共に、ホウ珪酸ガラスからなる第2ビードを前記アルミノシリケートガラス管の外径と略等しい外径となるように前記第1ビードの周囲に前記第1ビードの軸方向長さより短い長さにて巻き付けて陽極ビードを形成することにより陽極を形成する陽極形成工程と、ホウ珪酸ガラスからなる陰極ビードを第2電極ピン前記アルミノシリケートガラス管の内径未満の外径となるように直接巻き付けると共に、金属焼結体を前記第2電極ピンの先端部に固着することにより陰極を形成する陰極形成工程と、前記陽極ビードを形成する第2ビードの端面と前記アルミノシリケートガラス管の一端部とを溶融接合することにより前記アルミノシリケートガラス管と前記陽極とを気密封着する陽極封止工程と、前記アルミノシリケートガラス管の他端部を前記陰極ビードの側面略中央部近傍に位置させ、かつ前記アルミノシリケートガラス管の内部に前記キセノンガスを封入した状態で前記他端部近傍のみを加熱溶融し、前記他端部を前記陰極ビードの側面略中央部に凹部を形成するように潜り込ませることにより前記アルミノシリケートガラス管と前記陰極とを気密封着する陰極封着工程とを備えてなる閃光放電管の製造方法。
  6. 透光性の外囲器の両端に、その内部にキセノンガスを封入した状態で陽極及び陰極からなる一対の放電電極を気密封着してなるキセノン放電管であって、前記外囲器は、アルミノ珪酸塩を主成分としてアルカリ金属成分が0.03wt%未満であるアルミノシリケートガラス管からなり、前記放電電極の内の少なくとも陰極は、電極ピンと、ホウ珪酸ガラスからなり前記電極ピンに前記アルミノシリケートガラス管の内径未満の外径となるように直接巻き付けられて形成、気密封着された陰極ビードと、前記電極ピンの先端部に固着される焼結体とからなり、前記陰極ビードの側面略中央部と前記アルミノシリケートガラス管端部近傍を局所的に加熱溶融することにより前記管端部を前記陰極ビードの側面略中央部に潜り込ませて前記陰極ビードの側面略中央部に凹部を形成することにより前記アルミノシリケートガラス管と気密封着されることを特徴とする閃光放電管。
  7. アルミノ珪酸塩を主成分としてアルカリ金属成分が0.03wt%未満であるアルミノシリケートガラス管からなる透光性の外囲器の両端に、その内部にキセノンガスを封入した状態で陽極及び陰極からなる一対の放電電極を気密封着してなる閃光放電管の製造方法であって、少なくとも、ホウ珪酸ガラスからなる陰極ビードを電極ピンに前記アルミノシリケートガラス管の内径未満の外径となるように直接巻き付けると共に、金属焼結体を前記電極ピンの先端部に固着することにより陰極を形成する陰極形成工程と、前記アルミノシリケートガラス管の他端部を前記陰極ビードの側面略中央部近傍に位置させ、かつ前記アルミノシリケートガラス管の内部に前記キセノンガスを封入した状態で前記他端部近傍のみを加熱溶融し、前記他端部を前記陰極ビードの側面略中央部に凹部を形成するように潜り込ませることにより前記アルミノシリケートガラス管と前記陰極とを気密封着する陰極封着工程とを備えてなる閃光放電管の製造方法。
JP2016042924A 2016-03-07 2016-03-07 閃光放電管及びその製造方法及び該閃光放電管を備えたストロボ装置 Active JP6799745B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016042924A JP6799745B2 (ja) 2016-03-07 2016-03-07 閃光放電管及びその製造方法及び該閃光放電管を備えたストロボ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016042924A JP6799745B2 (ja) 2016-03-07 2016-03-07 閃光放電管及びその製造方法及び該閃光放電管を備えたストロボ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017162548A JP2017162548A (ja) 2017-09-14
JP6799745B2 true JP6799745B2 (ja) 2020-12-16

Family

ID=59857311

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016042924A Active JP6799745B2 (ja) 2016-03-07 2016-03-07 閃光放電管及びその製造方法及び該閃光放電管を備えたストロボ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6799745B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102018214319A1 (de) * 2018-08-24 2020-02-27 Schott Ag Körper, insbesondere Lampenkörper, sowie Verfahren zur Herstellung einer hermetischen Dichtung

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9525776D0 (en) * 1995-12-16 1996-02-14 Heraeus Noblelight Limited Improved lamp construction
JP6709895B2 (ja) * 2015-03-16 2020-06-17 パナソニックIpマネジメント株式会社 閃光放電管及び該閃光放電管を備えた光照射装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017162548A (ja) 2017-09-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101263704B1 (ko) 세라믹 램프 및 그 제조 방법
JP2677941B2 (ja) 白熱ランプのフィラメント支持物
US4136298A (en) Electrode-inlead for miniature discharge lamps
KR20030019167A (ko) 고압방전 램프 및 그 제조방법
JP6799745B2 (ja) 閃光放電管及びその製造方法及び該閃光放電管を備えたストロボ装置
JP2004510302A (ja) 誘電体バリア放電ランプ
JP6709895B2 (ja) 閃光放電管及び該閃光放電管を備えた光照射装置
WO2012073515A1 (ja) 閃光放電管およびストロボ装置
JPS6338831B2 (ja)
US3636398A (en) Subminiature electric lamp having a composite envelope
JPS6157653B2 (ja)
JP4178961B2 (ja) 放電管の製造方法、及び放電管
US3716285A (en) Method of manufacturing subminiature electric lamps
JP3464994B2 (ja) 高圧放電ランプおよびその製造方法
JP4716262B2 (ja) 反射鏡付きランプ
KR20170011992A (ko) 양단 봉지형 쇼트 아크 플래시 램프
KR101951983B1 (ko) 양단 봉지형 쇼트 아크 플래시 램프
JP6803524B2 (ja) 閃光放電管および閃光放電管を備える発光装置
JP2017162549A (ja) 放電管用強化ガラス管及びその製造方法及びその強化ガラス管を用いた閃光放電管及び該閃光放電管を備えた光照射装置
JP2009532840A (ja) 亀裂開始手段を備える電極ロッドを備える高圧ガス放電ランプ
JP2016149188A (ja) エキシマランプ
JP6295776B2 (ja) 放電ランプ、および放電ランプの製造方法
JP6775415B2 (ja) ショートアーク型放電ランプを備えた光源装置
JP2009518793A (ja) セラミック製の放電管を備えた高圧放電ランプ
WO2011148681A1 (ja) 放電灯、放電灯ユニット、及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20160526

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20190116

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190131

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191009

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191112

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200421

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200522

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201006

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201019

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6799745

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151