JP6798442B2 - 熱交換器、弁装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒートポンプサイクルに適用される熱交換器および弁装置に関する。
従来、温調対象流体を冷却する冷却運転モードと温調対象流体を加熱する加熱運転モードとを切替可能に構成されると共にサブクール型凝縮器を採用する冷凍サイクル装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1記載の冷凍サイクル装置は、加熱運転モード時におけるCOP(Coefficient Of Performance)を向上させるために、加熱運転モード時に室外熱交換器の過冷却用熱交換部を迂回するように冷媒を流す冷媒バイパス手段が設けられている。
特開2009−236404号公報
ところで、冷凍サイクル装置では、冷媒にオイル(すなわち、冷凍機油)を混合させ、サイクル内において冷媒と共にオイルを循環させることで、圧縮機を保護する構成となっている。
しかしながら、本発明者らが、特許文献1記載の冷凍サイクル装置について検討したところ、圧縮機の保護が不充分となる場合があることが判った。すなわち、特許文献1記載の冷凍サイクル装置は、加熱運転モード時に過冷却用熱交換部を迂回させるバイパス配管が、バイパス配管用開閉弁を介して室外熱交換器の受液器の最上部に設けられた連通穴に接続されている。
このような構成では、加熱運転モード時に、受液器の下方側に冷媒と共にオイルが滞留することで、圧縮機に対してオイルを適切に戻すことが困難となる。また、受液器の下方側に液冷媒が滞留すると、サイクル内における冷媒の循環量が不足することで、サイクル全体として性能が低下してしまう虞もある。
本発明は上記点に鑑みて、温調対象流体を加熱する加熱モード時に受液器の液溜め部にオイルを含む冷媒が滞留してしまうことを抑制可能な熱交換器、および弁装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、オイルを含む冷媒の循環経路を切り替えることで温調対象流体を冷却するための冷却モードと温調対象流体を加熱するための加熱モードとを切替可能なヒートポンプサイクル(10)に適用される熱交換器を対象としている。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、
冷却モード時に冷媒を凝縮させる凝縮器として機能し、加熱モード時に冷媒を蒸発させる蒸発器として機能するコア部(17)と、
冷却モード時にコア部から流出した冷媒の一部をサイクル内の余剰冷媒として一時的に貯留する液溜め部(184)を有する受液器(18)と、
サイクル内の冷媒の循環経路を切り替える弁装置(30)と、
コア部の下方側に設置され、冷却モード時に受液器に貯留された液冷媒を放熱させる過冷却部(19)と、を備える。
弁装置には、加熱モード時に液溜め部の冷媒をヒートポンプサイクルの圧縮機(12)の冷媒吸入側に導く吸入側流路(306)が設けられている。そして、吸入側流路は、液溜め部のうち上端部(184a)よりも下端部(184b)に近い下方側部位(184c)に連通している。弁装置には、下方側部位に連通すると共に冷却モード時に液溜め部に貯留された液冷媒を過冷却部に導く過冷却流路(304)が設けられており、吸入側流路のうち冷媒を流出させる冷媒出口(306b)は、過冷却流路のうち冷媒を流出させる冷媒出口(304b)よりも上方側に設けられている。
本開示の熱交換器は、弁装置に設けられた吸入側流路を液溜め部の下方側部位に連通する構成となっている。これによれば、加熱モード時に液溜め部に存在するオイルを含む冷媒を、その自重によって吸入側流路を介して圧縮機の冷媒吸入側に流すことができる。このため、本開示の熱交換器によれば、加熱モード時に受液器の液溜め部にオイルを含む冷媒が滞留することを抑制することが可能となる。
また、請求項に記載の発明は、オイルを含む冷媒の循環経路を切り替えることで温調対象流体を冷却するための冷却モードと前記温調対象流体を加熱するための加熱モードとを切替可能なヒートポンプサイクル(10)に適用される弁装置を対象としている。
ヒートポンプサイクルは、冷却モード時に冷媒を凝縮させ加熱モード時に冷媒を蒸発させるコア部(17)、コア部から流出した冷媒の一部を貯留する液溜め部(184)を有する受液器(18)を含む熱交換器(16)を備える。
上記目的を達成するため、請求項に記載の発明は、液溜め部に連通する複数の冷媒流路(304、306)を有するボデー部(32)と、液溜め部の下流側の冷媒流路を複数の冷媒流路のいずれかに切り替える流路切替部(38、40)と、を備える。複数の冷媒流路には、加熱モード時に液溜め部の冷媒をヒートポンプサイクルの圧縮機(12)の冷媒吸入側に導く吸入側流路(306)が含まれている。そして、吸入側流路は、液溜め部のうち上端部(184a)よりも下端部(184b)に近い下方側部位(184c)に連通している。
本開示の弁装置は、圧縮機の冷媒吸入側に冷媒を導く吸入側流路を液溜め部の下方側部位に連通させる構成となっている。これによれば、加熱モード時に液溜め部に存在するオイルを含む冷媒を、その自重によって吸入側流路を介して圧縮機の冷媒吸入側に流すことができる。このため、本開示の弁装置によれば、加熱モード時に受液器の液溜め部にオイルを含む冷媒が滞留することを抑制することが可能となる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
ヒートポンプサイクルを含む車両用空調装置の概略構成図である。 第1実施形態に係る室外熱交換器の模式図である。 第1実施形態に係る弁装置の要部を示す模式的な軸方向断面図である。 図3の矢印IVで示す方向における弁装置の矢視図である。 アクチュエータへ入力するパルスと弁装置の各弁の開口面積との関係を説明するための説明図である。 コア導入流路が全閉状態となる際の弁装置の模式的な軸方向断面図である。 コア導入流路が絞り状態となる際の弁装置の模式的な軸方向断面図である。 コア導入流路が全開状態となる際の弁装置の模式的な軸方向断面図である。 ヒートポンプサイクルの運転モードと各流路の状態との関係を説明するための説明図である。 第1実施形態のヒートポンプサイクルにおける冷房モード時の冷媒の流れ方を説明するための説明図である。 第1実施形態に係る弁装置の冷房モード時の作動状態を示す模式的な軸方向断面図である。 第1実施形態のヒートポンプサイクルにおける暖房モード時の冷媒の流れ方を説明するための説明図である。 第1実施形態に係る弁装置の暖房モード時の作動状態を示す模式的な軸方向断面図である。 第1実施形態の第1変形例となる室外熱交換器の模式図である。 第1実施形態の第2変形例となる室外熱交換器の模式図である。 第1実施形態の第3変形例となる室外熱交換器の模式図である。 第2実施形態に係る室外熱交換器の模式図である。 第2実施形態に係る弁装置の要部を示す模式的な軸方向断面図である。 第2実施形態のヒートポンプサイクルにおける冷房モード時の冷媒の流れ方を説明するための説明図である。 第2実施形態に係る弁装置の冷房モード時の作動状態を示す模式的な軸方向断面図である。 第2実施形態のヒートポンプサイクルにおける暖房モード時の冷媒の流れ方を説明するための説明図である。 第2実施形態に係る弁装置の暖房モード時の作動状態を示す模式的な軸方向断面図である。 第2実施形態の変形例となる弁装置の冷房モード時の作動状態を示す模式的な軸方向断面図である。 第2実施形態の変形例となる弁装置の暖房モード時の作動状態を示す模式的な軸方向断面図である。
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態において、先行する実施形態で説明した事項と同一もしくは均等である部分には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する場合がある。また、実施形態において、構成要素の一部だけを説明している場合、構成要素の他の部分に関しては、先行する実施形態において説明した構成要素を適用することができる。以下の実施形態は、特に組み合わせに支障が生じない範囲であれば、特に明示していない場合であっても、各実施形態同士を部分的に組み合わせることができる。
(第1実施形態)
本実施形態について、図1〜図13を参照して説明する。本実施形態では、図1に示すように、本開示の熱交換器および弁装置を車両用空調装置1のヒートポンプサイクル10に適用した例について説明する。
本実施形態の車両用空調装置1は、図示しない内燃機関および走行用電動モータから車両走行用の駆動力を得るハイブリッド自動車等に搭載される。ハイブリッド自動車や電気自動車は、内燃機関だけで車両走行用の駆動力を得る車両に比べて、車両における廃熱が小さく、車室内の暖房用の熱源を確保し難い。
このため、本実施形態の車両用空調装置1では、ヒートポンプサイクル10の圧縮機12から吐出された高温高圧の冷媒を熱源として、室内空調ユニット50で車室内の暖房を実施する構成となっている。
本実施形態のヒートポンプサイクル10は、冷媒としてHFC系冷媒(例えば、R134a)を採用しており、サイクル内の高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超えない蒸気圧縮式の亜臨界冷凍サイクルを構成している。勿論、冷媒としては、HFO系冷媒(例えば、R1234yf)や二酸化炭素等が採用されていてもよい。なお、冷媒には圧縮機12の内部の摺動部位を潤滑するためのオイルが混入されている。このオイルの一部は、冷媒とともにサイクル内を循環する。
ヒートポンプサイクル10は、オイルを含む冷媒の循環経路を切り替えることで、車室内への送風空気を冷却して車室内を冷房する冷房モードと車室内への送風空気を加熱して車室内を暖房する暖房モードとを切替可能に構成されている。本実施形態では、車室内への送風空気が温調対象流体となる。また、本実施形態では、冷房モードが温調対象流体を冷却するための冷却モードに相当し、暖房モードが温調対象流体を加熱するための加熱モードに相当する。
図1に示すように、ヒートポンプサイクル10は、圧縮機12、水−冷媒熱交換器14、室外熱交換器16、冷房用膨張弁20、蒸発器22、弁装置30等を備えている。
圧縮機12は、ボンネットの内側に配置されている。圧縮機12は、吸入した冷媒を圧縮して吐出する機器である。本実施形態の圧縮機12は、図示しない電動モータによって駆動される電動圧縮機で構成されている。圧縮機12は、電動モータの回転数に応じて冷媒の吐出能力が変更可能となっている。なお、圧縮機12は、後述する制御装置100から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
圧縮機12の冷媒吐出側には、水−冷媒熱交換器14が接続されている。水−冷媒熱交換器14は、圧縮機12から吐出された高圧冷媒が流れる第1熱交換部142と、不凍液が流れる第2熱交換部144とを備えている。水−冷媒熱交換器14の第1熱交換部142は、圧縮機12の冷媒吐出側と弁装置30との間に接続されている。
水−冷媒熱交換器14は、第1熱交換部142を流れる冷媒を、第2熱交換部144を流れる不凍液との熱交換によって放熱させる放熱器である。第2熱交換部144を流れる不凍液は、第1熱交換部142を流れる冷媒によって加熱される。
本実施形態の第1熱交換部142は、圧縮機12からの冷媒が流入する上流側コア部142a、上流側コア部142aから流出した冷媒の気液を分離する気液分離器142b、気液分離器142bで分離された冷媒を放熱させる下流側コア部142cを有している。なお、気液分離器142bは、上流側コア部142aから流出した冷媒の一部を一時的に貯留するレシーバタンクとして機能する。
ここで、第2熱交換部144は、不凍液が流れる不凍液循環回路60に設けられている。この不凍液循環回路60には、不凍液を循環させる循環ポンプ62、および不凍液を放熱させるヒータコア64が設けられている。なお、循環ポンプ62は、後述する制御装置100からの制御信号によって、その作動が制御される。
ヒータコア64は、室内空調ユニット50の空調ケース51内に形成された温風通路512に配置されている。ヒータコア64は、その内部を流れる不凍液を、温風通路512を通過する送風空気との熱交換によって放熱させる放熱器である。温風通路512を通過する送風空気は、ヒータコア64を流れる不凍液によって加熱される。
従って、本実施形態の水−冷媒熱交換器14は、圧縮機12から吐出された高圧冷媒を、不凍液およびヒータコア64を介して間接的に送風空気に放熱させる放熱器として機能する。
水−冷媒熱交換器14の冷媒出口側には、弁装置30が接続されている。弁装置30は、ヒートポンプサイクル10における冷媒の循環経路を切り替える装置である。本実施形態の弁装置30は、複数の弁が互いに連動して作動する複合型制御バルブとして構成されている。本実施形態の弁装置30は、後述する制御装置100からの制御信号によって、その作動が制御される。弁装置30には、冷媒が流れる冷媒流路として、コア導入流路302、過冷却流路304、および吸入側流路306が設定されている。
コア導入流路302は、水−冷媒熱交換器14の第1熱交換部142を通過した冷媒を室外熱交換器16のコア部17の冷媒入口部170a側に導く冷媒流路である。コア導入流路302には、液溜め部184の下方側においてコア導入流路302を全開状態および可変絞り状態に切り替える絞り弁36が配置されている。
過冷却流路304は、冷房モード時に、後述する室外熱交換器16の受液器18に貯留された液冷媒を室外熱交換器16の過冷却部19の冷媒入口側に導く冷媒流路である。過冷却流路304には、液溜め部184の下方側において過冷却流路304を開閉する第1流路開閉弁38が配置されている。
吸入側流路306は、暖房モード時に、後述する室外熱交換器16の受液器18の冷媒を圧縮機12の冷媒吸入側に導く冷媒流路である。吸入側流路306は、冷房用膨張弁20および蒸発器22を迂回して圧縮機12の冷媒吸入側に冷媒を導くバイパス流路として機能する。吸入側流路306には、液溜め部184の下方側において吸入側流路306を開閉する第2流路開閉弁40が配置されている。本実施形態では、第1流路開閉弁38および第2流路開閉弁40が、後述する受液器18の液溜め部184の下流側の冷媒流路を過冷却流路304および吸入側流路306のいずれかに切り替える流路切替部を構成している。
本実施形態の弁装置30は、後述する室外熱交換器16の受液器18と一体に構成されている。本実施形態の弁装置30は、その一部が後述する室外熱交換器16の受液器18の内側に収容されている。なお、弁装置30の詳細な構成については後述する。
室外熱交換器16は、車室外空気(すなわち、外気)に晒されるように、車室外に配置された熱交換器である。室外熱交換器16は、弁装置30のコア導入流路302の冷媒流れ下流側に接続されている。室外熱交換器16は、コア導入流路302を通過した冷媒を外気と熱交換させる熱交換器である。
室外熱交換器16は、冷媒を外気と熱交換させるコア部17、コア部17から流出した冷媒の一部を貯留可能な受液器18、受液器18に貯留された液冷媒を放熱させる過冷却部19、一対のヘッダタンク162、164を含んで構成されている。なお、本実施形態では、一対のヘッダタンク162、164のうち受液器18に隣接する方を第1ヘッダタンク162とし、他方を第2ヘッダタンク164とする。
室外熱交換器16を構成する主な部材は、アルミニウム製の金属材料で構成されている。室外熱交換器16は、金属材料で構成される各部材が組み付けられた状態で、各部材の所定の部位に設けられたろう材によって接合されている。
室外熱交換器16を構成するコア部17は、弁装置30のコア導入流路302から流入する冷媒の温度および外気温に応じて、外気から吸熱する吸熱器、または、外気に放熱する放熱器として機能する。本実施形態のコア部17は、冷房モード時に外気への放熱により冷媒を凝縮させる凝縮器として機能し、暖房モード時に外気からの吸熱により冷媒を蒸発させる蒸発器として機能する。
本実施形態のコア部17は、下方側に位置する下方側コア部170、下方側コア部よりも上方側に位置する上方側コア部171を有している。また、コア部17には、コア導入流路302からの冷媒が導入されるコア入口部170a、およびコア部17を通過した冷媒を受液器18の液溜め部184に導出するコア出口部171aが設けられている。そして、コア部17は、下方側コア部170を通過した冷媒が上方側コア部171に流入するように、コア入口部170aがコア出口部171aよりも下方側に設けられている。
具体的には、図2に示すように、コア部17は、内部を冷媒が流通する複数のチューブ172を上下に積層した積層体で構成されている。そして、コア部17には、隣接するチューブ172の間に冷媒と外気との熱交換を促進するフィン174が設けられている。
コア部17を構成する複数のチューブ172は、一対のヘッダタンク162、164の内部と連通するように、その長手方向の両端部が一対のヘッダタンク162、164に接続されている。
受液器18は、コア部17から流出した冷媒を液冷媒とガス冷媒に分離して、分離した液冷媒の一部をサイクル内の余剰冷媒として一時的に貯留するレシーバタンクとして機能する。受液器18は、一対のヘッダタンク162、164のうち、第1ヘッダタンク162に隣接して配置されている。
受液器18は、外殻を構成するハウジング182を有している。ハウジング182は、第1ヘッダタンク162と同様に上下方向に延びるように配置されている。ハウジング182は、略円筒状の筒状部182a、筒状部182aの上端側の開口を閉塞する上端側キャップ182bを有している。筒状部182aの下端側の開口については、弁装置30のボデー部32によって閉塞されている。
受液器18のハウジング182は、その内側に液冷媒の一部を一時的に貯留する液溜め部184が形成されている。液溜め部184は、ハウジング182の上部、すなわち、ハウジング182のうち上端側キャップ182b側に形成されている。
ハウジング182の内側には、後述する弁装置30のボデー部32が収容されている。本実施形態の弁装置30のボデー部32は、ハウジング182の下部、すなわち、液溜め部184の下方側に収容されている。
ハウジング182には、液溜め部184が形成される部位に、第1ヘッダタンク162を介してコア部17を通過した冷媒を液溜め部184に導入するための液溜め入口183aが形成されている。本実施形態のハウジング182には、単一の液溜め入口183aが形成されている。
また、ハウジング182には、弁装置30のボデー部32が収容される部位に、高圧側入口183d、コア側流出口183e、吸入側出口183f、および過冷却側出口183gが形成されている。高圧側入口183dは、弁装置30のコア導入流路302に冷媒を導入するための開口である。コア側流出口183eは、弁装置30のコア導入流路302から冷媒を導出するための開口である。吸入側出口183fは、弁装置30の吸入側流路306から冷媒を導出するための開口である。過冷却側出口183gは、弁装置30の過冷却流路304から冷媒を導出するための開口である。
過冷却部19は、冷房モード時に、液溜め部184に貯留された液冷媒を外気と熱交換させて冷却する熱交換部である。過冷却部19は、コア部17よりも下方側に配置されている。
過冷却部19は、コア部17と同様に、内部を冷媒が流通する複数のチューブ192を上下に積層した積層体で構成されている。そして、過冷却部19には、隣接するチューブ192の間に冷媒と外気との熱交換を促進するフィン194が設けられている。
過冷却部19を構成する複数のチューブ192は、一対のヘッダタンク162、164の内部と連通するように、その長手方向の両端部が一対のヘッダタンク162、164に接続されている。
過冷却部19は、コア部17を構成する上方側コア部171および下方側コア部170のうち、下方側コア部170の下方側に配置されている。過冷却部19は、下方側コア部170に隣接するように配置されている。
一対のヘッダタンク162、164は、各チューブ172、192を流れる冷媒の集合・分配を行うタンクとして機能する。一対のヘッダタンク162、164は、各チューブ172、192の積層方向に沿って延びると共に各チューブ172、192の長手方向の両端部に接続されている。各ヘッダタンク162、164は、各チューブ172、192の内部に連通する内部空間が形成されている。
第1ヘッダタンク162には、各チューブ172、192に連通する内部空間を上下に仕切る2つの仕切部163a、163bが設けられている。第1ヘッダタンク162の内部には、2つの仕切部163a、163bによって、上段空間162a、中段空間162b、下段空間162cといった3つの空間が形成されている。
第1ヘッダタンク162の中段空間162bは、コア部17のうち下方側に位置する下方側コア部170を構成する各チューブ172に連通している。また、第1ヘッダタンク162の中段空間162bを形成する部位は、内部に冷媒の流通路が形成された中段側連結部165を介して、受液器18におけるコア側流出口183eが形成された部位に連結されている。そして、第1ヘッダタンク162の中段空間162bは、中段側連結部165の内部の流通路を介して、コア導入流路302に連通している。
第1ヘッダタンク162の中段空間162bには、コア導入流路302を通過した冷媒が流入する。そして、第1ヘッダタンク162の中段空間162bに流入した冷媒は、コア部17のうち下方側に位置する下方側コア部170を構成する各チューブ172に分配される。
第1ヘッダタンク162の上段空間162aは、コア部17のうち下方側コア部170の上方側に位置する上方側コア部171を構成する各チューブ172に連通している。また、第1ヘッダタンク162の上段空間162aを形成する部位は、内部に冷媒の流通路が形成された上段側連結部166を介して、受液器18における液溜め入口183aが形成された部位に連結されている。そして、第1ヘッダタンク162の上段空間162aは、上段側連結部166の内部の流通路を介して、液溜め部184に連通している。
第1ヘッダタンク162の上段空間162aには、コア部17の上方側コア部171を構成する各チューブ172を通過した冷媒が流入する。そして、第1ヘッダタンク162の上段空間162aに流入した冷媒は、受液器18の液溜め部184に導入される。
第1ヘッダタンク162の下段空間162cは、過冷却部19を構成する各チューブ192に連通している。また、第1ヘッダタンク162の下段空間162cを形成する部位は、内部に冷媒の流通路が形成された下段側連結部167を介して、受液器18における過冷却側出口183gが形成された部位に連結されている。そして、第1ヘッダタンク162の下段空間162cは、下段側連結部167の内部の流通路を介して過冷却流路304に連通している。
第1ヘッダタンク162の下段空間162cには、過冷却流路304を通過した冷媒が流入する。そして、第1ヘッダタンク162の下段空間162cに流入した冷媒は、過冷却部19の各チューブ192に分配される。
第2ヘッダタンク164は、各チューブ172、192に連通する内部空間を上下に仕切る1つの仕切部164cが設けられている。第2ヘッダタンク164の内部には、1つの仕切部164cによって、上段空間164a、下段空間164bといった2つの空間が形成されている。第2ヘッダタンク164の上段空間164aは、コア部17を構成する各チューブ172に連通している。また、第2ヘッダタンク164の下段空間164bは、過冷却部19を構成する各チューブ192に連通している。
第2ヘッダタンク164の下段空間164bを形成する部位には、過冷却部19を通過した冷媒を外部に導出するための冷媒導出部168が設けられている。第2ヘッダタンク164の下段空間164bは、室外熱交換器16の中で最も冷媒の温度が低くなる。
ここで、第2ヘッダタンク164は、コア部17側の冷媒が流入する空間と過冷却部19側の冷媒が流入する空間とが仕切部164cによって仕切られており、仕切部164cを介してコア部17側の冷媒と過冷却部19側の冷媒とが熱交換してしまう虞がある。
このため、第2ヘッダタンク164の仕切部164cは、コア部17側の冷媒と過冷却部19側の冷媒とが熱交換し難くなるように、断熱性を有する構造(例えば、空気層を有する構造)になっていることが望ましい。
このように構成される室外熱交換器16では、図2の矢印FL1、矢印FL2に示すように、コア部17の下方側コア部170を通過した冷媒が上方側コア部171に流れるUターン構造となっている。
また、本実施形態の室外熱交換器16は、図2の矢印FL1、FL3に示すように、上下に隣り合う下方側コア部170および過冷却部19それぞれを流れる冷媒が同じ向きに流れる構造になっている。すなわち、室外熱交換器16は、下方側コア部170を流れる冷媒と過冷却部19を流れる冷媒とが並行流となる構造になっている。
図1に戻り、冷房用膨張弁20は、室外熱交換器16から流出した冷媒が流入するように、室外熱交換器16の冷媒導出部168の冷媒流れ下流側に設けられている。冷房用膨張弁20は、冷房モード時に室外熱交換器16から流出した冷媒を所定の圧力まで減圧する減圧機器である。本実施形態の冷房用膨張弁20は、蒸発器22の冷媒出口側の冷媒の過熱度が予め定めた範囲となるように、蒸発器22に流入する冷媒を機械的機構によって減圧膨張させる温度式膨張弁で構成されている。
冷房用膨張弁20の冷媒出口側には、蒸発器22が接続されている。蒸発器22は、室内空調ユニット50の空調ケース51内のうち、ヒータコア64の空気流れ上流側に配置されている。蒸発器22は、冷房用膨張弁20にて減圧された低圧冷媒を送風空気との熱交換によって冷媒を蒸発させることにより、送風空気を冷却する冷却用熱交換器である。蒸発器22の冷媒出口側は、圧縮機12の冷媒吸入側に接続されている。
また、本実施形態のヒートポンプサイクル10には、蒸発器22と圧縮機12との間に、蒸発器22の冷媒流れ下流側と弁装置30の吸入側流路306の冷媒流れ下流側とを合流させる合流部24が設けられている。
続いて、室内空調ユニット50について説明する。室内空調ユニット50は、車室内最前部の計器盤(すなわち、インストルメントパネル)の内側に配置されている。室内空調ユニット50は、外殻を形成すると共に、その内部に車室内に送風される送風空気の空気通路を形成する空調ケース51を有している。
空調ケース51の空気流れ最上流側には、車室内空気(すなわち、内気)と外気とを切替導入する内外気切替装置52が配置されている。そして、内外気切替装置52の空気流れ下流側には、内外気切替装置52を介して導入された空気を車室内へ向けて送風する送風機53が配置されている。送風機53は、電動送風機で構成されている。送風機53は、後述する制御装置100から出力される制御信号によって回転数が制御される。
送風機53の空気流れ下流側には、蒸発器22およびヒータコア64が配置されている。蒸発器22およびヒータコア64は、送風空気の流れに対して、蒸発器22、ヒータコア64の順に配置されている。
本実施形態の空調ケース51には、蒸発器22の空気流れ下流側に、ヒータコア64が配置された温風通路512と、温風通路512を迂回して空気を流すバイパス通路514とが設定されている。
また、空調ケース51内には、蒸発器22を通過した後の送風空気のうち、温風通路512に流入する風量とバイパス通路514に流入する風量を調整するエアミックスドア54が配置されている。エアミックスドア54は、後述する制御装置100から出力される制御信号により、その作動が制御される。
空調ケース51の空気流れ最下流部には、空調対象空間である車室内へ連通する図示しない開口穴が形成されている。蒸発器22、ヒータコア64によって温度調整された空気は、図示しない開口穴を介して車室内へ吹き出される。
次に、車両用空調装置1の電気制御部である制御装置100について説明する。制御装置100は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成されている。なお、制御装置100の記憶部は、非遷移的実体的記憶媒体で構成される。
制御装置100は、ROM等に記憶された制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行い、出力側に接続された圧縮機12、冷房用膨張弁20、弁装置30、循環ポンプ62、送風機53、エアミックスドア54等の各制御機器の作動を制御する。
ここで、制御装置100は、その出力側に接続された各制御機器の作動を制御する制御部が一体に構成されている。例えば、本実施形態では、制御装置100における弁装置30の作動を制御する構成(例えば、ハードウェア、ソフトウェア)が、弁装置30を駆動する駆動制御部を構成している。
続いて、本実施形態の弁装置30の詳細について、図2〜図4を参照して説明する。図2および図3に示すように、弁装置30は、ボデー部32、軸部材を構成するロッド34、絞り弁36、第1流路開閉弁38、第2流路開閉弁40、およびアクチュエータ46を備えている。図2〜図4に示す矢印ADは、弁装置30のロッド34の軸心CLに沿って延びる方向(すなわち、ロッド34の軸方向)である。本実施形態のロッド34は、その軸心CLが上下方向に沿って延びている。このため、本実施形態では、ロッド34の軸方向ADが上下方向に一致する方向となっている。
ボデー部32は、耐熱性および耐圧性に優れた金属材料からなるブロック状の部材で構成されている。ボデー部32は、受液器18のハウジング182の内側のうち液溜め部184の下方側に収容されている。
ボデー部32には、コア導入流路302、過冷却流路304、および吸入側流路306が形成されている。本実施形態のボデー部32には、過冷却流路304および吸入側流路306が、液溜め部184のうち上端部184aよりも下端部184bに近い下方側部位184cに連通するように設けられている。
ボデー部32には、図3、図4に示すように、過冷却流路304が液溜め部184の下方側部位184cに連通するように、液溜め部184の下端部184bを構成する部位の中央部を避けた位置に過冷却流路304の冷媒入口304aが形成されている。また、ボデー部32には、その側面の下方側の部位に過冷却流路304の冷媒出口304bが形成されている。そして、過冷却流路304の流路途中には、ロッド34の軸方向ADに延びる流路穴が設けられており、当該流路穴によって第1流路開閉弁38を収容する第1弁収容室330が構成されている。
また、ボデー部32には、図4に示すように、吸入側流路306が液溜め部184の下方側部位184cに連通するように、液溜め部184の下端部184bを構成する部位の略中央部に吸入側流路306の冷媒入口306aが形成されている。また、ボデー部32には、その側面のうち過冷却流路304の冷媒出口304bよりも上方側の部位に吸入側流路306の冷媒出口306bが形成されている。そして、吸入側流路306の流路途中には、ロッド34の軸方向ADに延びる流路穴が設けられており、当該流路穴によって第2流路開閉弁40を収容する第2弁収容室331が構成されている。
さらに、ボデー部32は、その側面のうち過冷却流路304の冷媒出口304bと吸入側流路306の冷媒出口306bとの間に位置する部位に、コア導入流路302の冷媒入口302aおよび冷媒出口302bが形成されている。そして、コア導入流路302の流路途中には、ロッド34の軸方向ADに延びる流路穴が設けられており、当該流路穴によって絞り弁36を収容する第3弁収容室332が構成されている。
本実施形態のボデー部32の内側には、上方側から下方側に向かって、第2弁収容室331、第3弁収容室332、第1弁収容室330がこの順序で直列的に並ぶように設けられている。各収容部330〜332は、ロッド34を摺動可能に支持する第1支持部333、および第2支持部334によって区画されている。第1支持部333は、ボデー部32に形成されている。第2支持部334は、第1支持部333の下方側においてボデー部32の内側に圧入されている。
本実施形態の過冷却流路304の冷媒出口304bは、コア導入流路302の冷媒出口302bおよび吸入側流路306の冷媒出口306bよりも下方側に設けられている。このため、過冷却流路304は、ボデー部32の内部でコア導入流路302および吸入側流路306に連通しないように、ボデー部32のうちコア導入流路302および吸入側流路306を避けた部位に形成された連通路304cを含んで構成されている。これによると、ボデー部32に形成された過冷却流路304の連通路304cを介して液溜め部184の冷媒を第1弁収容室330に適切に導くことができる。
ここで、室外熱交換器16のコア部17は、冷房モード時に凝縮器として機能し、暖房モード時に蒸発器として機能する。このため、基本的には、吸入側流路306にガス冷媒が流れ、過冷却流路304に液冷媒が流れる。そして、ガス冷媒は、液冷媒に比べて圧力損失が大きくなる傾向がある。
このため、本実施形態では、吸入側流路306の冷媒入口306aの開口面積を過冷却流路304の冷媒入口304aの開口面積よりも大きくしている。これによれば、吸入側流路306を流れるガス冷媒の圧力損失を抑えることができる。
加えて、本実施形態では、吸入側流路306の冷媒出口306bを過冷却流路304の冷媒出口304bよりも上方側に設けている。すなわち、吸入側流路306の冷媒出口306bは、過冷却流路304の冷媒出口304bよりも液溜め部184に近い位置に設けられている。これによれば、ガス冷媒が流れる吸入側流路306の流路長さを短くして、吸入側流路306を流れるガス冷媒の圧力損失を抑えることができる。
上述の如く、本実施形態では、吸入側流路306の冷媒出口306bを過冷却流路304の冷媒出口304bよりも上方側に設けている。このため、本実施形態の弁装置30は、吸入側流路306と過冷却流路304とが弁装置30の内部で立体的に交差する構成となっている。これによると、冷房モード時に過冷却流路304を介して液溜め部184の液冷媒を過冷却部19に適切に導くとともに、暖房モード時に吸入側流路306を介して液溜め部184の冷媒を圧縮機12の冷媒吸入側に適切に導くことができる。また、ヒートポンプサイクル10では、圧縮機12の冷媒吸入側において冷媒の圧力が最も低くなり、他の部位に比べて冷媒の温度も低くなる傾向がある。このため、本実施形態では、吸入側流路306と過冷却流路304とが互いの流路を流れる冷媒が熱交換するように立体的に交差する構成になっている。これによると、吸入側流路306の冷媒との熱交換により過冷却流路304を流れる冷媒が冷却されるといった効果も期待できる。これによると、冷房モード時に液密度の高い冷媒を過冷却部19に導入することが可能となる。なお、流路が立体的に交差するとの意味は、互いに独立した流路が所定の方向において重なり合っている状態と解釈することができる。
第1弁収容室330には、過冷却流路304を開閉する第1流路開閉弁38、第1流路開閉弁38が接離する弁座を形成する環状の第1弁座部41、第1流路開閉弁38を閉弁方向に付勢する付勢バネ42等が収容されている。第1弁座部41は、第1弁収容室330の内側に対して圧入等によって固定されている。
第1流路開閉弁38は、第1弁座部41に接離する弁体である。第1流路開閉弁38は、ロッド34が挿通される挿通穴382が形成されている。この挿通穴382は、ロッド34の外側と主弁体362の内側との間に殆ど冷媒が流通しない微小な隙間通路が形成されるように、穴径がロッド34の外径よりも若干大きくなっている。
本実施形態の第1流路開閉弁38は、第1弁座部41の上方側に設けられている。第1流路開閉弁38は、ロッド34が上方側に移動した際にロッド34に設けられた押圧部342によって上方側に押圧されると開弁状態になる。また、第1流路開閉弁38は、ロッド34が下方側に移動して押圧部342との当接状態が解除されると付勢バネ42の付勢力によって閉弁状態になる。
第2弁収容室331には、吸入側流路306を開閉する第2流路開閉弁40、第2流路開閉弁40が接離する弁座を形成する環状の第2弁座部43等が収容されている。第2弁座部43は、第2弁収容室331の内側に対して圧入等によって固定されている。
第2流路開閉弁40は、第2弁座部43に接離する弁体である。第2流路開閉弁40は、ロッド34と一体に変位するようにロッド34に対して連結されている。
本実施形態の第2流路開閉弁40は、第2弁座部43の下方側に設けられている。第2流路開閉弁40は、ロッド34が上方側に移動した際に第2弁座部43に当接すると閉弁状態になる。また、第2流路開閉弁40は、ロッド34が下方側に移動して第2弁座部43との当接状態が解除されると開弁状態になる。
第3弁収容室332には、コア導入流路302を全開状態および可変絞り状態に切り替える絞り弁36、絞り弁36が接離する弁座を形成する環状の第3弁座部44、絞り弁36を閉弁方向に付勢する付勢バネ45等が収容されている。本実施形態の第3弁座部44は、第3弁収容室332の内側に対して圧入等によって固定されている。本実施形態の絞り弁36は、第3弁座部44の上方側に設けられている。
絞り弁36は、ロッド34とは別体に構成された主弁体362、ロッド34に対して一体に構成された副弁体364を有している。副弁体364は、主弁体362よりも外径が小さい弁体で構成されている。
主弁体362は、第3弁座部44に接離する弁体である。絞り弁36は、主弁体362が第3弁座部44から離れると、殆ど減圧作用が発揮されない全開状態となる。主弁体362には、ロッド34が挿通される挿通穴362aが形成されている。この挿通穴362aは、ロッド34の外側と主弁体362の内側との間に冷媒が流通する隙間流路362bが形成されるように、穴径がロッド34の外径よりも大きくなっている。具体的には、主弁体362に形成された挿通穴362aは、第1流路開閉弁38に形成された挿通穴382よりも穴径が大きくなっている。
また、主弁体362には、ロッド34を上方側に移動させた際に、副弁体364に当接して主弁体362を開弁側に変位させるための副弁当接部362cが設けられている。副弁当接部362cは、主弁体362に対して連結されている。
副弁体364は、主弁体362が第3弁座部44に当接した状態で、ロッド34の外側と主弁体362の内側との間に形成される隙間流路362bの開口面積を調整する弁体である。本実施形態の副弁体364は、主弁体362を開弁側に押圧する押圧部としても機能する。
絞り弁36は、ロッド34が上方側に移動して主弁体362が第3弁座部44から離れると開弁状態になる。また、絞り弁36は、ロッド34が下方側に移動して主弁体362が第3弁座部44に当接すると、冷媒の減圧作用を発揮する絞り状態となる。
絞り弁36は、絞り状態において、副弁体364を変位させることで隙間流路362bの開口面積を所望の大きさに調整可能となっている。すなわち、絞り弁36は、絞り状態においてコア導入流路302を流れる冷媒の圧力を所望の圧力まで減圧することが可能になっている。
このように、副弁体364を変位させることでコア導入流路302の通路開度を微調整する構成とすれば、主弁体362によってコア導入流路302の通路開度を微調整する場合に比べてロッド34を移動させる際に必要となる駆動力を低減することができる。
続いて、ロッド34は、その軸心CLに沿って移動することにより絞り弁36、第1流路開閉弁38、および第2流路開閉弁40を変位させる軸部材である。本実施形態の弁装置30は、単一のロッド34によって、絞り弁36、第1流路開閉弁38、および第2流路開閉弁40を変位させる構成となっている。
ロッド34は、その軸心CLに沿って延びる棒状の部材で構成されている。ロッド34は、液溜め部184、コア導入流路302、過冷却流路304、吸入側流路306それぞれを貫通するように配置されている。ロッド34は、ボデー部32に設けられた第1支持部333および第2支持部334によって摺動可能に支持されている。
ロッド34には、絞り弁36、第1流路開閉弁38、および第2流路開閉弁40が、上方側から下方側に向かって、第2流路開閉弁40、絞り弁36、第1流路開閉弁38の順序で装着されている。また、ロッド34には、絞り弁36の副弁体364、第1流路開閉弁38を押圧する押圧部342が一体に設けられている。そして、ロッド34は、その上端部がアクチュエータ46に接続され、アクチュエータ46から出力される駆動力によって軸方向ADに移動する。
アクチュエータ46は、ロッド34を軸方向ADに移動させる駆動力を出力する機器である。本実施形態のアクチュエータ46は、回転運動を直線運動(すなわち、スライド運動)に変換して出力する直動型のアクチュエータで構成されている。
アクチュエータ46は、受液器18の上方側に配置されている。本実施形態のアクチュエータ46は、通電により回転駆動力を発生させる電動モータ462、図示しない動力変換機構等を備えている。本実施形態の電動モータ462は、入力されるパルス信号に応じて回転角度を制御可能なステッピングモータで構成されている。動力変換機構は、電動モータ462の出力軸の回転運動を直動運動に変換して、ロッド34を軸方向ADに移動させる機構である。
ここで、図5は、アクチュエータ46の電動モータ462へ入力するパルスと弁装置30の各弁36、38、40の開口面積との関係を示す特性図である。図5では、絞り弁36の開口面積の変化を実線で示し、第1流路開閉弁38の開口面積の変化を破線で示し、第2流路開閉弁40の開口面積の変化を一点鎖線で示している。なお、各弁36、38、40の開口面積は、冷媒が流れるのに有効な通路断面積である。
弁装置30は、図5に示すように、電動モータ462へ入力するパルスを変化させることで、各弁36、38、40の開口面積を調整可能となっている。
例えば、弁装置30は、図6に示すように、第2流路開閉弁40が開弁して絞り弁36および第1流路開閉弁38が閉弁する状態に設定可能となっている。この状態では、コア導入流路302が全閉状態となるので、ヒートポンプサイクル10における冷媒の循環が停止される。
図6に示す状態からロッド34を上方側に移動させると、弁装置30は、図7に示すように、第2流路開閉弁40が開弁すると共に第1流路開閉弁38が閉弁した状態で、絞り弁36の副弁体364が主弁体362に形成された弁座から離れる。これにより、コア導入流路302では、ロッド34の外側と主弁体362の内側との間に形成される隙間流路362bを介して冷媒が流れることで室外熱交換器16に流入する冷媒が所望の圧力まで減圧される。
本実施形態の弁装置30は、副弁体364がロッド34に連結されているので、副弁体364の位置を微調整することで、ロッド34の外側と主弁体362の内側との間に形成される隙間流路362bの開口面積を変更することができる。すなわち、本実施形態の弁装置30は、吸入側流路306が全開すると共に過冷却流路304が全閉した状態で、コア導入流路302の開口面積を微調整可能な可変絞り状態にすることができる。
また、図7に示す状態からロッド34をさらに上方側に移動させると、弁装置30は、図8に示すように、第2流路開閉弁40が閉弁すると共に第1流路開閉弁38が開弁した状態で、絞り弁36の主弁体362が第3弁座部44から離れる。これにより、コア導入流路302が全開状態となり、コア導入流路302を通過する冷媒が殆ど減圧されることなく室外熱交換器16に流入する。すなわち、本実施形態の弁装置30は、吸入側流路306が全閉すると共に過冷却流路304が全開した状態で、コア導入流路302を全開状態にすることができる。
本実施形態の制御装置100は、図9に示すように、冷房モード時に、コア導入流路302および過冷却流路304が全開状態、吸入側流路306が全閉状態となるように弁装置30のアクチュエータ46を制御する。
また、本実施形態の制御装置100は、暖房モード時に、コア導入流路302が可変絞り状態、過冷却流路304が全閉状態、吸入側流路306が全開状態となるように弁装置30のアクチュエータ46を制御する。制御装置100は、暖房モード時に、圧縮機12の冷媒吸入側の冷媒の過熱度が予め定めた範囲となるように、コア導入流路302の開口面積を調整する。
次に、本実施形態の車両用空調装置1の作動を説明する。本実施形態の車両用空調装置1は、制御装置100による各制御機器の制御により、運転モードを冷房モードおよび暖房モードに切り替え可能となっている。以下、車両用空調装置1の冷房モードおよび暖房モードにおける作動を図10〜図13を参照して説明する。なお、便宜上、図10および図12では、弁装置30内部の参照符号の図示を一部省略している。
(冷房モード)
制御装置100は、運転モードが冷房モードに設定されると、図10に示すように、バイパス通路514を開く位置にエアミックスドア54を制御する。これにより、冷房モード時の室内空調ユニット50は、蒸発器22を通過した後の送風空気の全流量がバイパス通路514を通過する構成となる。制御装置100は、水−冷媒熱交換器14にて冷媒と不凍液との熱交換が行われないように、循環ポンプ62を停止させる。
また、制御装置100は、図9に示すように、コア導入流路302および過冷却流路304が全開状態となり、吸入側流路306が全閉状態となるように、弁装置30を制御する。
具体的には、制御装置100は、図11に示すように、弁装置30のアクチュエータ46を制御して、第2流路開閉弁40が第2弁座部43に当接する位置まで、ロッド34を押し上げる。この際、弁装置30では、ロッド34が押し上げられることで、絞り弁36の主弁体362に設けられた副弁当接部362cと副弁体364とが当接して主弁体362が第3弁座部44から離れる位置に変位する。また、弁装置30では、ロッド34が押し上げられることで、第1流路開閉弁38とロッド34の押圧部342とが当接して第1流路開閉弁38が第1弁座部41から離れる位置に変位する。
これにより、冷房モード時のヒートポンプサイクル10は、図10に示すように冷媒が流れる冷媒回路となる。すなわち、冷房モード時のヒートポンプサイクル10では、圧縮機12から吐出された高圧冷媒が、水−冷媒熱交換器14に流入する。この際、循環ポンプ62が停止しているので、水−冷媒熱交換器14では、高圧冷媒が不凍液と殆ど熱交換することなく弁装置30に流入する。
冷房モード時には、弁装置30のコア導入流路302が全開状態となっているので、弁装置30に流入した高圧冷媒は、弁装置30で殆ど減圧されることなく、室外熱交換器16のコア部17に流入する。そして、コア部17に流入した高圧冷媒は、外気に放熱した後、受液器18の液溜め部184に流入して、気相冷媒と液相冷媒とに分離される。
冷房モード時には、液溜め部184の下方側部位184cに連通する過冷却流路304および吸入側流路306のうち過冷却流路304が全開状態になっている。このため、受液器18の液溜め部184に貯留された液冷媒が過冷却流路304を介して過冷却部19に流入する。
過冷却部19に流入した高圧冷媒は、外気に放熱した後、冷房用膨張弁20に流入して、低圧冷媒となるまで減圧される。冷房用膨張弁20にて減圧された冷媒は、蒸発器22に流入し、車室内へ送風する送風空気から吸熱して蒸発した後、再び圧縮機12に吸入される。
以上の如く、冷房モード時には、ヒートポンプサイクル10の蒸発器22にて送風空気が冷却された後、ヒータコア64にて加熱されることなく車室内に吹き出される。これにより、車室内の冷房が実現される。
(暖房モード)
制御装置100は、運転モードが暖房モードに設定されると、図12に示すように、バイパス通路514を閉じる位置にエアミックスドア54を制御する。これにより、暖房モード時の室内空調ユニット50は、蒸発器22を通過した後の送風空気の全流量が温風通路512を通過する構成となる。制御装置100は、水−冷媒熱交換器14にて冷媒と不凍液との熱交換が行われるように、循環ポンプ62を作動させる。
また、制御装置100は、図9に示すように、コア導入流路302が可変絞り状態、過冷却流路304が全閉状態、吸入側流路306が全開状態となるように、弁装置30を制御する。
具体的には、制御装置100は、図13に示すように、弁装置30のアクチュエータ46を制御して、第2流路開閉弁40が第2弁座部43から離れると共に、副弁体364が主弁体362の副弁当接部362cから離れる位置までロッド34を押し下げる。
この際、主弁体362は、副弁体364との当接が解除され、付勢バネ45の付勢力によって主弁体362が第3弁座部44に当接する位置に変位する。また、弁装置30では、ロッド34が押し下げられることで、第1流路開閉弁38とロッド34の押圧部342との当接が解除され、付勢バネ42の付勢力によって第1流路開閉弁38が第1弁座部41に当接する位置に変位する。
これにより、暖房モード時のヒートポンプサイクル10は、図12に示すように冷媒が流れる冷媒回路となる。すなわち、暖房モード時のヒートポンプサイクル10では、圧縮機12から吐出された高圧冷媒が、水−冷媒熱交換器14の第1熱交換部142に流入し、高圧冷媒が有する熱が、不凍液およびヒータコア64を介して送風空気に放熱される。
具体的には、圧縮機12から吐出された高圧冷媒は、第1熱交換部142の上流側コア部142aにて外気に放熱した後、気液分離器142bにて気液分離される。そして、気液分離器142bにて分離された液冷媒が下流側コア部142cに流入して過冷却される。そして、下流側コア部142cから流出した液冷媒が弁装置30に流入する。
暖房モード時には、弁装置30のコア導入流路302が可変絞り状態になっているので、弁装置30に流入した高圧冷媒は、コア導入流路302にて低圧冷媒となるまで減圧された後、室外熱交換器16のコア部17に流入する。コア部17に流入した冷媒は、外気から吸熱して蒸発する。そして、コア部17にて蒸発したガス冷媒は、受液器18の液溜め部184に流入する。
暖房モード時には、液溜め部184の下方側部位184cに連通する過冷却流路304および吸入側流路306のうち吸入側流路306が全開状態になっている。このため、受液器18の液溜め部184に存在するオイルを含む冷媒が弁装置30の吸入側流路306を介して圧縮機12の冷媒吸入側に流れ、再び圧縮機12にて圧縮される。
以上の如く、暖房モード時には、ヒートポンプサイクル10における高圧冷媒が有する熱によって、間接的に送風空気が加熱される。そして、室内空調ユニット50で加熱された送風空気が車室内に吹き出される。これにより、車室内の暖房が実現される。
以上説明した本実施形態のヒートポンプサイクル10に適用される室外熱交換器16は、受液器18のハウジング182に弁装置30のボデー部32を収容しているので、ヒートポンプサイクル10の小型化を図ることができる。
特に、本実施形態の室外熱交換器16は、弁装置30に設けられた吸入側流路306を受液器18の液溜め部184の下方側部位184cに連通させる構成となっている。これによれば、暖房モード時に液溜め部184に存在するオイルを含む冷媒を、その自重によって吸入側流路306を介して圧縮機12の冷媒吸入側に戻すことができる。
具体的には、本実施形態の室外熱交換器16は、流路切替部を構成する第1流路開閉弁38および第2流路開閉弁40を受液器18の液溜め部184の下方側に設けている。これによると、液溜め部184の下方側に存在する冷媒が、その自重によって第1流路開閉弁38および第2流路開閉弁40側に流れるので、冷媒を吸い上げるための吸上機構等が不要となり、弁装置30を簡素な構成で実現することができる。
また、本実施形態の室外熱交換器16は、吸入側流路306の冷媒出口306bを過冷却流路304の冷媒出口304bよりも上方側に設け、ガス冷媒が流れる吸入側流路306の流路長さが短くなるようにしている。これによれば、吸入側流路306をガス冷媒が流れる際の圧力損失を抑えることができる。
さらに、本実施形態の室外熱交換器16は、吸入側流路306と過冷却流路304とが互いの流路に存在する冷媒が熱交換するように立体的に交差している。これによると、吸入側流路306に存在する低温の冷媒との熱交換により過冷却流路304を流れる冷媒が冷却されるといった効果を期待できる。
さらにまた、本実施形態では、下方側コア部170を通過した冷媒が上方側コア部171に流入する構成となっている。これによれば、暖房モード時に下方側コア部170で蒸発したガス冷媒の流れによって上方側コア部171の上方側まで液冷媒が押し上げられる。このため、本実施形態の室外熱交換器16では、コア部17における液冷媒の偏在が抑制されることで、暖房モード時に蒸発器としての機能を充分に発揮させることができる。
ここで、本実施形態の弁装置30は、絞り弁36、第1流路開閉弁38、および第2流路開閉弁40といった3つの弁を単一のアクチュエータ46が出力する駆動力によって変位させる構成となっている。これによると、弁装置30を簡素な構成で実現することができる。
本実施形態のコア部17は、下方側コア部170を通過した冷媒が上方側コア部171に流入するように、コア入口部170aがコア出口部171aよりも下方側に設けられている。このようなコア部17を有する室外熱交換器16では、コア導入流路302を短縮するために、絞り弁36についても各開閉弁38、40と同様に液溜め部184よりも下方側に配置することが望ましい。
また、本実施形態の室外熱交換器16は、過冷却部19がコア部17よりも下方側に配置されている。このため、弁装置30内における過冷却流路304およびコア導入流路302の複雑化を抑えるために、第1流路開閉弁38を絞り弁36よりも下方側に設けることが望ましい。この際、第2流路開閉弁40については、ガス冷媒が流れる吸入側流路306の流路長さが短くなるように、絞り弁36よりも上方側に設けることが望ましい。
(第1実施形態の第1変形例)
上述の第1実施形態では、弁装置30のアクチュエータ46を受液器18の上方側に配置する例について説明したが、これに限定されない。弁装置30は、例えば、図14に示すように、アクチュエータ46が受液器18の下方側に配置された構成になっていてもよい。このような構成では、液溜め部184を貫通するようにロッド34を配設する必要がないので、ロッド34の軸ブレに起因する弊害を回避可能となるといった利点がある。
(第1実施形態の第2変形例)
上述の第1実施形態では、コア部17と液溜め部18とが単一の上段側連結部166によって連結される例について説明したが、これに限定されない。室外熱交換器16は、図15に示すように、コア部17と液溜め部18とが複数の上段側連結部166によって連結される構成になっていてもよい。具体的には、図15に示すように、本変形例の上段側連結部166は、上方側コア部171側から液溜め部184側に冷媒が流れ易くなるように複数設けられている。また、本変形例の受液器18には、複数の上段側連結部166に対応して、ハウジング182における液溜め部184が形成される部位に複数の液溜め入口183a〜183cが形成されている。そして、各上段側連結部166は、流通路の流路断面積が下方側に比べて上方側の方が小さくなっている。これは、慣性力によって液冷媒が上方側コア部171の上方側に偏って流れることを抑制するためである。すなわち、各上段側連結部166の流通路の流路断面積が下方側から上方側に向かって小さくなっていることで、上方側コア部171における液冷媒の偏りを抑制することが可能になっている。
(第1実施形態の第3変形例)
上述の第1実施形態では、コア部17と過冷却部19とが隣接配置される例について説明したが、これに限定されない。室外熱交換器16は、図16に示すように、過冷却部19とコア部17との間に、過冷却部19の各チューブ192を流れる冷媒とコア部17の各チューブ172を流れる冷媒との不必要な熱交換を抑えるために空隙160が設けられた構成になっていてもよい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、図17〜図22を参照して説明する。本実施形態では、室外熱交換器16のコア部17における冷媒の流れ方、および弁装置30の内部構造等が第1実施形態と相違している。本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について主に説明し、第1実施形態と同様の部分についての説明を省略する。
まず、本実施形態のコア部17は、図17に示すように、上方側コア部171を通過した冷媒が下方側コア部170に流入するように、コア入口部171bがコア出口部170bよりも上方側に設けられている。これにより、室外熱交換器16は、コア部17の上方側コア部171を通過した冷媒が下方側コア部170に流れるUターン構造となっている。
本実施形態の受液器18は、ハウジング182の内側に弁装置30のボデー部32が収容されている。そして、受液器18の液溜め部184は、弁装置30のボデー部32の内側に形成されている。
弁装置32のボデー部32の内側には、上方側から下方側に向かって、第3弁収容室332、液溜め部184、第2弁収容室331、第1弁収容室330がこの順序で直列的に並ぶように設けられている。すなわち、本実施形態の受液器18の内部には、第3弁収容室332が液溜め部184の上方側に設けられ、第1弁収容室330および第2弁収容室331が液溜め部184の下方側に設けられている。そして、第3弁収容室332、液溜め部184、第1弁収容室330、および第2弁収容室331は、第1支持部333、第2支持部334、第2弁座部43によって区画形成されている。
受液器18のハウジング182には、液溜め部184が形成される部位に、第1ヘッダタンク162を介してコア部17を通過した冷媒を液溜め部に導入するための液溜め入口183aが形成されている。本実施形態のハウジング182には、単一の液溜め入口183aが形成されている。加えて、ハウジング182には、第3弁収容室332が形成される部位に、高圧側入口183dおよびコア側流出口183eが形成されている。また、ハウジング182には、第1弁収容室330および第2弁収容室331が形成される部位に吸入側出口183fおよび過冷却側出口183gが形成されている。
第1ヘッダタンク162の上段空間162aを形成する部位は、上段側連結部166を介して、受液器18におけるコア側流出口183eが形成された部位に連結されている。また、第1ヘッダタンク162の上段空間162aは、上段側連結部166の内部の流通路を介して、コア導入流路302に連通している。
第1ヘッダタンク162の上段空間162aには、コア導入流路302を通過した冷媒が流入する。そして、第1ヘッダタンク162の上段空間162aに流入した冷媒は、コア部17の上方側コア部170を構成する各チューブ172に分配される。
第1ヘッダタンク162の中段空間162bを形成する部位は、中段側連結部165を介して受液器18における液溜め入口183aが形成された部位に連結されている。また、第1ヘッダタンク162の中段空間162bは、中段側連結部165の内部の流通路を介して、液溜め部184に連通している。
第1ヘッダタンク162の中段空間162bには、コア部17の下方側コア部170を構成する各チューブ172を通過した冷媒が流入する。そして、第1ヘッダタンク162の中段空間162bに流入した冷媒は、受液器18の液溜め部184に導入される。
このように構成される室外熱交換器16では、図17の矢印FL1、矢印FL2に示すように、コア部17の上方側コア部171を通過した冷媒が下方側コア部170に流れるUターン構造となっている。
また、本実施形態の室外熱交換器16は、図17の矢印FL1、FL3に示すように、上下に隣り合う下方側コア部170および過冷却部19それぞれを流れる冷媒が逆向きに流れる構造になっている。すなわち、室外熱交換器16は、下方側コア部170を流れる冷媒と過冷却部19を流れる冷媒とが対向流となる構造になっている。
続いて、本実施形態の弁装置30について、図17および図18を参照して説明する。図17および図18に示すように、弁装置30のボデー部32は、受液器18のハウジング182の内側に収容されている。
本実施形態の弁装置30は、絞り弁36が装着された第1ロッド47、および各開閉弁38、40が装着された第2ロッド48により軸部材が構成されている。第1ロッド47は、第3弁収容室332および液溜め部184を貫通するように配置されている。第1ロッド47は、第1支持部333によって摺動可能に支持されている。第1ロッド47は、その上端部がアクチュエータ46に接続され、アクチュエータ46から出力される駆動力によって軸方向ADに移動する。
第2ロッド48は、第1弁収容室330および第2弁収容室331を貫通するように配置されている。第2ロッド48は、その上端部が液溜め部184に露出しており、その上端部が第1ロッド47に連結されている。第2ロッド48には、第1流路開閉弁38を押圧する押圧部482が一体に設けられている。
第2ロッド48には、その内部に液溜め部184と第1弁収容室330とを連通させる連通路484が形成されている。第2ロッド48には、液溜め部184に露出する上端部に当該連通路484の冷媒入口484aが形成されている。また、第2ロッド48には、第1弁収容室330のうち第1流路開閉弁38の上流側に対応する部位に連通路484の冷媒出口484bが形成されている。
弁装置30には、コア導入流路302、過冷却流路304、吸入側流路306、および液溜め部184が設けられている。弁装置30には、液溜め部184の上端部184aの上方にコア導入流路302が設けられ、液溜め部184の下端部184bの下方に過冷却流路304および吸入側流路306が設けられている。過冷却流路304および吸入側流路306は、液溜め部184のうち下方側部位184cに連通するように設けられている。
本実施形態の過冷却流路304は、第2ロッド48の内部に形成された連通路484を含んで構成されている。ボデー部32には、その側面の下方側の部位に過冷却流路304の冷媒出口304bが形成されている。そして、過冷却流路304の流路途中には、ロッド34の軸方向ADに延びる流路穴が設けられており、当該流路穴によって第1弁収容室330が構成されている。
ボデー部32には、吸入側流路306が液溜め部184の下方側部位184cに連通するように、液溜め部184の下方側部位184cに対応する側面に吸入側流路306の冷媒入口306aが形成されている。また、ボデー部32には、その側面のうち過冷却流路304の冷媒出口304bよりも上方側の部位に吸入側流路306の冷媒出口306bが形成されている。そして、吸入側流路306の流路途中には、ロッド34の軸方向ADに延びる流路穴が設けられており、当該流路穴によって第2弁収容室331が構成されている。
さらに、ボデー部32は、その側面のうち液溜め部184の上方側に位置する部位に、コア導入流路302の冷媒入口302aおよび冷媒出口302bが形成されている。そして、コア導入流路302の流路途中には、ロッド34の軸方向ADに延びる流路穴が設けられており、当該流路穴によって第3弁収容室332が構成されている。
本実施形態のボデー部32には、上方側から下方側に向かって、第3弁収容室332、液溜め部184、第2弁収容室331、第1弁収容室330がこの順序で形成されている。また、本実施形態の過冷却流路304の冷媒出口304bは、コア導入流路302の冷媒出口302bおよび吸入側流路306の冷媒出口306bよりも下方側に設けられている。さらに、本実施形態では、吸入側流路306の冷媒入口306aの開口面積が過冷却流路304の冷媒入口304aの開口面積よりも大きくなっている。
本実施形態の吸入側流路306および過冷却流路304の連通路484は、互いの流路を流れる冷媒が熱交換するように立体的に交差している。これによると、吸入側流路306の冷媒との熱交換により過冷却流路304の連通路484を流れる冷媒が冷却されるといった効果を期待できる。
その他の構成は第1実施形態と同様である。以下、車両用空調装置1の冷房モードおよび暖房モードにおける作動について図19〜図22を参照して説明する。
(冷房モード)
制御装置100は、運転モードが冷房モードに設定されると、図19に示すように、バイパス通路514を開く位置にエアミックスドア54を制御する。制御装置100は、水−冷媒熱交換器14にて冷媒と不凍液との熱交換が行われないように、循環ポンプ62を停止させる。
また、制御装置100は、図20に示すように、弁装置30のアクチュエータ46を制御して、第2流路開閉弁40が第2弁座部43に当接する位置まで、各ロッド47、48を押し上げる。この際、弁装置30では、第1ロッド47が押し上げられることで、絞り弁36の主弁体362に設けられた副弁当接部362cと副弁体364とが当接して主弁体362が第3弁座部44から離れる位置に変位する。また、弁装置30では、第2ロッド48が押し上げられることで、第1流路開閉弁38と第2ロッド48の押圧部482とが当接して第1流路開閉弁38が第1弁座部41から離れる位置に変位する。
このように、弁装置30は、冷房モード時に、アクチュエータ46によってロッド34が押し上げられることで、コア導入流路302および過冷却流路304が全開状態となり、吸入側流路306が全閉状態となる。
冷房モード時のヒートポンプサイクル10は、図19に示すように冷媒が流れる冷媒回路となる。すなわち、冷房モード時のヒートポンプサイクル10では、圧縮機12から吐出された高圧冷媒が、水−冷媒熱交換器14に流入する。この際、循環ポンプ62が停止しているので、水−冷媒熱交換器14では、高圧冷媒が不凍液と殆ど熱交換することなく弁装置30に流入する。
冷房モード時には、弁装置30のコア導入流路302が全開状態となっているので、弁装置30に流入した高圧冷媒は、弁装置30で殆ど減圧されることなく、室外熱交換器16のコア部17に流入する。そして、コア部17に流入した高圧冷媒は、外気に放熱した後、受液器18の液溜め部184に流入して、気相冷媒と液相冷媒とに分離される。
冷房モード時には、液溜め部184の下方側部位184cに連通する過冷却流路304および吸入側流路306のうち過冷却流路304が全開状態になる。このため、受液器18の液溜め部184に貯留された液冷媒が過冷却流路304を介して過冷却部19に流入する。
過冷却部19に流入した高圧冷媒は、外気に放熱した後、冷房用膨張弁20に流入して、低圧冷媒となるまで減圧される。冷房用膨張弁20にて減圧された冷媒は、蒸発器22に流入し、車室内へ送風する送風空気から吸熱して蒸発した後、再び圧縮機12に吸入される。
以上の如く、冷房モード時には、ヒートポンプサイクル10の蒸発器22にて送風空気が冷却された後、ヒータコア64にて加熱されることなく、車室内に吹き出される。これにより、車室内の冷房が実現される。
(暖房モード)
制御装置100は、運転モードが暖房モードに設定されると、図21に示すように、バイパス通路514を閉じる位置にエアミックスドア54を制御する。制御装置100は、水−冷媒熱交換器14にて冷媒と不凍液との熱交換が行われるように、循環ポンプ62を作動させる。
また、制御装置100は、図22に示すように、弁装置30のアクチュエータ46を制御して、第2流路開閉弁40が第2弁座部43から離れると共に、副弁体364が主弁体362の副弁当接部362cから離れる位置まで各ロッド47、48を押し下げる。この際、主弁体362は、副弁体364との当接が解除され、付勢バネ45の付勢力によって主弁体362が第3弁座部44に当接する位置に変位する。また、弁装置30では、ロッド34が押し下げられることで、第1流路開閉弁38と第2ロッド48の押圧部482との当接が解除され、付勢バネ42の付勢力によって第1流路開閉弁38が第1弁座部41に当接する位置に変位する。
このように、弁装置30は、暖房モード時に、アクチュエータ46によってロッド34が押し下げられることで、コア導入流路302が可変絞り状態、過冷却流路304が全閉状態、吸入側流路306が全開状態となる。
暖房モード時のヒートポンプサイクル10は、図21に示すように冷媒が流れる冷媒回路となる。すなわち、暖房モード時のヒートポンプサイクル10では、圧縮機12から吐出された高圧冷媒が、水−冷媒熱交換器14の第1熱交換部142に流入し、高圧冷媒が有する熱が、不凍液およびヒータコア64を介して送風空気に放熱される。
具体的には、圧縮機12から吐出された高圧冷媒は、第1熱交換部142の上流側コア部142aにて外気に放熱した後、気液分離器142bにて気液分離される。そして、気液分離器142bにて分離された液冷媒が下流側コア部142cに流入して過冷却される。そして、下流側コア部142cから流出した液冷媒が、弁装置30に流入する。
暖房モード時には、弁装置30のコア導入流路302が可変絞り状態になっているので、弁装置30に流入した高圧冷媒は、コア導入流路302にて低圧冷媒となるまで減圧された後、室外熱交換器16のコア部17に流入する。コア部17に流入した冷媒は、外気から吸熱して蒸発する。そして、コア部17にて蒸発したガス冷媒は、受液器18の液溜め部184に流入する。
暖房モード時には、液溜め部184の下方側部位184cに連通する過冷却流路304および吸入側流路306のうち吸入側流路306が全開状態となっている。このため、受液器18の液溜め部184に存在するオイルを含む冷媒が弁装置30の吸入側流路306を介して圧縮機12の冷媒吸入側に流れ、再び圧縮機12にて圧縮される。
以上の如く、暖房モード時には、ヒートポンプサイクル10における高圧冷媒が有する熱によって、間接的に送風空気が加熱される。そして、室内空調ユニット50で加熱された送風空気が車室内に吹き出される。これにより、車室内の暖房が実現される。
以上説明した本実施形態の室外熱交換器16および弁装置30は、第1実施形態と共通の構成から奏される作用効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
特に、本実施形態の室外熱交換器16は、過冷却部19がコア部17よりも下方側に配置されると共に、コア入口部171bが、コア出口部170bよりも上方側に設けられている。このように構成される室外熱交換器16では、コア導入流路302を短縮するために、絞り弁36を液溜め部184よりも上方側に配置するすることが望ましい。そして、液溜め部184から冷媒が過冷却流路304および吸入側流路306に流入し易くなるように、各開閉弁38、40を液溜め部184よりも下方側に設けることが望ましい。この際、第2流路開閉弁40については、ガス冷媒が流れる吸入側流路306の流路長さが短くなるように、第1流路開閉弁38よりも上方側に設けることが望ましい。
また、本実施形態の弁装置30は、過冷却流路304が、ボデー部32の内部で吸入側流路306に連通しないように、第2ロッド48の内部に形成された連通路484を含んで構成されている。これによると、ボデー部32に形成された過冷却流路304の連通路484を介して液溜め部184の冷媒を第1弁収容室330に適切に導くことができる。
(第2実施形態の変形例)
上述の第2実施形態では、冷房モード時に各ロッド47、48を押し上げ、暖房モード時に各ロッド47、48を押し下げることで、絞り弁36、第1流路開閉弁38、第2流路開閉弁40を所望の位置に変位させる例について説明したが、これに限定されない。
弁装置30は、冷房モード時に各ロッド47、48を押し下げ、暖房モード時に各ロッド47、48を押し上げることで、絞り弁36、第1流路開閉弁38、第2流路開閉弁40を所望の位置に変位させる構成になっていてもよい。
このように構成される弁装置30の一例について、以下、図23、図24を参照して説明する。本変形例では、上述の第2実施形態と異なる部分について主に説明し、第2実施形態と同様の部分についての説明を省略する。
弁装置30は、絞り弁36が装着された第1ロッド47と各開閉弁38、40が装着された第2ロッド48とが別体に構成されている。本実施形態の第2ロッド48は、第1ロッド47を下方側に移動させた際に第1ロッド47に押圧されることで、第1ロッド47と共に下方側に移動する構成となっている。本実施形態の第2ロッド48は、第1ロッド47を上方側に移動させると第1ロッド47との当接状態が解除される。この状態では、第1ロッド47を上下に移動させても、第2ロッド48が移動することはない。
本実施形態の第1流路開閉弁38は、第1弁座部41の下方側に設けられている。第1流路開閉弁38は、第2ロッド48に連結されている。第1流路開閉弁38は、第2ロッド48が第1ロッド47に押圧されて下方側に移動すると第1弁座部41から離れることで開弁状態になる。また、第1流路開閉弁38は、第1ロッド47が上方側に移動して第2ロッド48と第1ロッド47との当接状態が解除されると付勢バネ42の付勢力によって第1弁座部41に当接して閉弁状態になる。
本実施形態の第2流路開閉弁40は、第2弁座部43の上方側に設けられている。第2流路開閉弁40は、第2ロッド48に連結されている。第2流路開閉弁40は、第2ロッド48が第1ロッド47に押圧されて下方側に移動し、第2弁座部43に当接すると閉弁状態になる。また、第2流路開閉弁40は、第1ロッド47が上方側に移動して第2ロッド48と第1ロッド47との当接状態が解除されると第2弁座部43から離れて開弁状態になる。
本実施形態の絞り弁36は、第3弁座部44の下方側に設けられている。絞り弁36は、第1ロッド47が下方側に移動して主弁体362が第3弁座部44から離れると開弁状態になる。また、絞り弁36は、第1ロッド47が上方側に移動して主弁体362が第3弁座部44に当接すると冷媒の減圧作用を発揮する絞り状態となる。
図23に示すように、弁装置30は、冷房モード時に、アクチュエータ46によって、第2流路開閉弁40が第2弁座部43に当接する位置まで各ロッド47、48が押し下げられる。この際、弁装置30では、第1ロッド47が押し下げられることで、絞り弁36の主弁体362に設けられた副弁当接部362cと副弁体364とが当接して主弁体362が第3弁座部44から離れる位置に変位する。また、弁装置30では、第2ロッド48が押し下げられることで、第1流路開閉弁38が第1弁座部41から離れる位置に変位する。
これにより、弁装置30は、冷房モード時に、アクチュエータ46によってロッド34が押し下げられることで、コア導入流路302および過冷却流路304が全開状態となり、吸入側流路306が全閉状態となる。
また、図24に示すように、弁装置30は、暖房モード時に、アクチュエータ46によって、第2流路開閉弁40が第2弁座部43から離れると共に、副弁体364が主弁体362の副弁当接部362cから離れる位置まで各ロッド47、48を押し上げられる。この際、主弁体362は、副弁体364との当接が解除され、付勢バネ45の付勢力によって主弁体362が第3弁座部44に当接する位置に変位する。また、弁装置30では、第1ロッド47が押し上げられることで、第1流路開閉弁38が第1弁座部41に当接する位置に変位する。
これにより、弁装置30は、暖房モード時に、アクチュエータ46によってロッド34が押し上げられることで、コア導入流路302が可変絞り状態、過冷却流路304が全閉状態、吸入側流路306が全開状態となる。
その他の構成は、第2実施形態と同様である。本変形例の弁装置30では、第2実施形態と共通の構成から奏される作用効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
(他の実施形態)
以上、本開示の代表的な実施形態について説明したが、本開示は、上述の実施形態に限定されることなく、例えば、以下のように種々変形可能である。
上述の各実施形態では、弁装置30のボデー部32が受液器18のハウジング182の内側に配置される例について説明したが、これに限定されない。弁装置30のボデー部32は、受液器18のハウジング182の外部に配置されていてもよい。
上述の各実施形態では、室外熱交換器16として過冷却部19を有する熱交換器を例示したが、これに限定されない。室外熱交換器16としては、過冷却部19を有していない熱交換器が採用されていてもよい。
上述の各実施形態では、絞り弁36を主弁体362および副弁体364の2つ弁体で構成する例について説明したが、これに限定されない。絞り弁36は、単一の弁体で構成されていてもよい。
上述の各実施形態では、過冷却流路304および吸入側流路302が設けられた弁装置30に対してコア導入流路302を設け、当該コア導入流路302に絞り弁36を配置する例について説明したが、これに限定されない。コア導入流路302および絞り弁36については、過冷却流路304および吸入側流路302が設けられた弁装置30とは別に構成されていてもよい。
上述の各実施形態では、本開示の熱交換器および弁装置を車両用空調装置1のヒートポンプサイクル10に適用した例について説明したが、これに限定されない。本開示の熱交換器および弁装置は、温調対象流体を冷却する冷却モードと温調対象流体を加熱する加熱モードとを切替可能なヒートポンプサイクルを備える装置(例えば、家庭用の空調装置)に対して広く適用可能である。
上述の実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
上述の実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されない。
上述の実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されない。
(まとめ)
上述の実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、熱交換器は、冷却モード時に冷媒を凝縮させ、加熱モード時に冷媒を蒸発させるコア部、液溜め部を有する受液器、サイクル内の冷媒の循環経路を切り替える弁装置を備える。弁装置には、加熱モード時に液溜め部の冷媒をヒートポンプサイクルの圧縮機の冷媒吸入側に導く吸入側流路が設けられている。そして、吸入側流路は、液溜め部のうち上端部よりも下端部に近い下方側部位に連通している。
第2の観点によれば、熱交換器は、コア部の下方側に設置され、冷却モード時に受液器に貯留された液冷媒を放熱させる過冷却部を備える。弁装置には、下方側部位に連通すると共に冷却モード時に液溜め部に貯留された液冷媒を過冷却部に導く過冷却流路が設けられている。そして、吸入側流路のうち冷媒を流出させる冷媒出口は、過冷却流路のうち冷媒を流出させる冷媒出口よりも上方側に設けられている。
本開示の熱交換器のコア部は、冷却モード時に凝縮器として機能し、加熱モード時に蒸発器として機能する。このため、基本的には、吸入側流路にガス冷媒が流れ、過冷却流路に液冷媒が流れる。そして、ガス冷媒は、液冷媒に比べて圧力損失が大きくなる傾向がある。
このため、本開示の熱交換器では、吸入側流路の冷媒出口を、過冷却流路の冷媒出口よりも上方側に設け、ガス冷媒が流れる吸入側流路の流路長さが短くなるようにしている。これによれば、吸入側流路をガス冷媒が流れる際の圧力損失を抑えることができる。
第3の観点によれば、熱交換器は、弁装置の吸入側流路および過冷却流路が、弁装置の内部で立体的に交差している。
これによると、冷却モード時に過冷却流路を介して液溜め部の液冷媒を過冷却部に適切に導くとともに、加熱モード時に吸入側流路を介して液溜め部の冷媒を圧縮機の冷媒吸入側に適切に導くことが可能となる。また、ヒートポンプサイクルでは、圧縮機の冷媒吸入側において冷媒の圧力が最も低くなり、他の部位に比べて冷媒の温度も低くなる傾向がある。このため、吸入側流路と過冷却流路とを互いの流路に存在する冷媒が熱交換するように立体的に交差させる構成とすれば、吸入側流路の冷媒との熱交換により過冷却流路を流れる冷媒が冷却されるといった効果も期待できる。これによると、冷却モード時に液密度の高い冷媒を過冷却部に導入することが可能となる。
第4の観点によれば、熱交換器の弁装置は、液溜め部の下流側の冷媒流路を過冷却流路および吸入側流路のいずれかに切り替える流路切替部を有している。そして、流路切替部は、受液器のうち液溜め部の下方側に設けられている。
液溜め部の上方側に流路切替部を設けることも考えられるが、この場合、液溜め部の下方側に存在する冷媒を流路切替部まで吸い上げる吸上機構等が必要となる。このことは、弁装置を含む受液器が複雑化する要因となってしまう。
これに対して、液溜め部の下方側に流路切替部を設ける構成とすれば、液溜め部の下方側に存在する冷媒がその自重によって流路切替部側に流れるので、前述の吸上機構等が不要となる。このため、本開示によれば、弁装置を簡素な構成で実現することができる。
第5の観点によれば、熱交換器の弁装置は、熱交換器に導入する冷媒をコア部に導くコア導入流路が設けられると共に、冷却モード時にコア導入流路を全開状態に切り替え加熱モード時にコア導入流路を可変絞り状態に切り替える絞り弁を有している。
これよると、コア部の冷媒流れ上流側の絞り弁、およびコア部の冷媒流れ下流側の流路切替部が弁装置に集約されることで、ヒートポンプサイクルのサイクル構成の簡素化を図ることができる。
第6の観点によれば、熱交換器は、絞り弁が受液器のうち液溜め部の下方側に設けられている。そして、コア部は、下方側コア部を通過した冷媒が下方側コア部よりも上方側に位置する上方側コア部に流入するように、コア導入流路からの冷媒が導入されるコア入口部が、コア部を通過した冷媒を液溜め部に導出するコア出口部よりも下方側に設けられている。
このように、下方側コア部を通過した冷媒が上方側コア部に流入する構成では、加熱モード時に、下方側コア部で蒸発したガス冷媒の流れによって上方側コア部の上方側まで液冷媒が押し上げられる。このため、本開示の熱交換器によれば、コア部における液冷媒の偏在が抑制されることで、加熱モード時に蒸発器としての機能を充分に発揮させることができる。
第7の観点によれば、熱交換器は、流路切替部が、過冷却流路を開閉する第1流路開閉弁、吸入側流路を開閉する第2流路開閉弁を含んで構成されている。そして、絞り弁、第1流路開閉弁、および第2流路開閉弁は、単一のアクチュエータが出力する駆動力によって軸方向に移動する軸部材と連動して変位するように構成されている。
このように、絞り弁、第1流路開閉弁、および第2流路開閉弁といった3つの弁を単一のアクチュエータが出力する駆動力によって変位させる構成とすれば、弁装置を簡素な構成で実現することができる。
上述の実施形態の一部または全部で示された第8の観点によれば、弁装置は、液溜め部に連通する複数の冷媒流路を有するボデー部と、液溜め部の下流側の冷媒流路を前記複数の冷媒流路のいずれかに切り替える流路切替部と、を備える。複数の冷媒流路には、加熱モード時に液溜め部の冷媒をヒートポンプサイクルの圧縮機の冷媒吸入側に導く吸入側流路が含まれている。そして、吸入側流路は、液溜め部のうち上端部よりも下端部に近い下方側部位に連通している。
第9の観点によれば、弁装置は、駆動力を出力するアクチュエータと、アクチュエータが出力する駆動力によって軸方向に移動する軸部材と、を備える。弁装置が適用される熱交換器は、受液器に貯留された液冷媒を放熱させる過冷却部を含んでいる。複数の冷媒流路には、冷却モード時に液溜め部に貯留された液冷媒を過冷却部に導く過冷却流路が含まれている。ボデー部には、圧縮機から吐出された冷媒をコア部に導くコア導入流路が形成されている。流路切替部は、過冷却流路を開閉する第1流路開閉弁および吸入側流路を開閉する第2流路開閉弁を有している。コア導入流路には、コア導入流路を全開状態および可変絞り状態に切り替えるための絞り弁が設けられている。そして、第1流路開閉弁、第2流路開閉弁、および絞り弁は、軸部材の軸方向への移動に連動して変位するように構成されている。このように、絞り弁、第1流路開閉弁、および第2流路開閉弁といった3つの弁を単一のアクチュエータが出力する駆動力によって変位させる構成とすれば、弁装置を簡素な構成で実現することができる。
第10の観点によれば、弁装置が適用される熱交換器は、過冷却部がコア部よりも下方側に配置されると共に、コア部のうちコア導入流路からの冷媒が導入されるコア入口部が、コア部を通過した冷媒を液溜め部に導出するコア出口部よりも下方側に設けられている。そして、第1流路開閉弁、第2流路開閉弁、および絞り弁は、受液器のうち液溜め部よりも下方側において、上方側から下方側に向かって第2流路開閉弁、絞り弁、第1流路開閉弁の順序で軸部材に装着されている。
コア入口部がコア出口部よりも下方側に配置されると共に、過冷却部がコア部よりも下方側に配置された熱交換器では、コア導入流路を短縮するために、絞り弁についても各開閉弁と同様に液溜め部よりも下方側に配置することが望ましい。そして、過冷却部がコア部よりも下方側に配置されているので、弁装置内における過冷却流路およびコア導入流路の複雑化を抑えるために、第1流路開閉弁を絞り弁よりも下方側に設けることが望ましい。この際、第2流路開閉弁については、ガス冷媒が流れる吸入側流路の流路長さが短くなるように、絞り弁よりも上方側に設けることが望ましい。
第11の観点によれば、弁装置が搭載される熱交換器は、過冷却部がコア部よりも下方側に配置されると共に、コア導入流路からの冷媒をコア部に導入するコア入口部が、コア部を通過した冷媒を液溜め部に導出するコア出口部よりも上方側に設けられている。第1流路開閉弁および第2流路開閉弁は、受液器のうち液溜め部よりも下方側に配置されている。絞り弁は、受液器のうち液溜め部よりも上方側に配置されている。そして、第1流路開閉弁、第2流路開閉弁、および絞り弁は、上方側から下方側に向かって絞り弁、第2流路開閉弁、第1流路開閉弁の順序で軸部材に装着されている。
コア入口部がコア出口部よりも上方側に配置された熱交換器では、コア導入流路を短縮するために、絞り弁を液溜め部よりも上方側に配置するすることが望ましい。そして、液溜め部から冷媒が過冷却流路および吸入側流路に流入し易くなるように、各開閉弁を液溜め部よりも下方側に設けることが望ましい。この際、第2流路開閉弁については、ガス冷媒が流れる吸入側流路の流路長さが短くなるように、第1流路開閉弁よりも上方側に設けることが望ましい。
第12の観点によれば、弁装置の過冷却流路には、第1流路開閉弁を収容する弁収容室が設けられている。過冷却流路は、ボデー部に形成された弁収容室と液溜め部とを連通させる連通路を含んで構成されている。そして、連通路は、ボデー部のうち吸入側流路、コア導入流路を避けた部位に形成されている。これによると、ボデー部に形成された過冷却流路の連通路を介して液溜め部の冷媒を弁収容室に適切に導くことができる。
第13の観点によれば、弁装置の過冷却流路には、第1流路開閉弁を収容する弁収容室が設けられている。軸部材の内部には、弁収容室と液溜め部とを連通させる連通路が形成されている。そして、過冷却流路は、連通路を含んで構成されている。これによると、軸部材に形成された過冷却流路の連通路を介して液溜め部の冷媒を弁収容室に適切に導くことができる。
第14の観点によれば、弁装置の軸部材は、第1流路開閉弁、第2流路開閉弁、および絞り弁が装着された単一のロッドで構成されている。このように、絞り弁、第1流路開閉弁、および第2流路開閉弁といった3つの弁を単一のロッドに装着する構成とすれば、3つの弁を駆動する弁装置を簡素な構成で実現することができる。
第15の観点によれば、弁装置の軸部材は、絞り弁が装着されると共にアクチュエータが出力する駆動力によって軸方向に移動する第1ロッド、第1流路開閉弁および第2流路開閉弁が装着された第2ロッドで構成されている。そして、第2ロッドは、第1ロッドを軸方向の一方側に移動させた際に第1ロッドに押圧されることで、第1ロッドと共に軸方向の一方側に移動するように構成されている。このように、絞り弁を第1ロッドに装着し、第1流路開閉弁および第2流路開閉弁を第2ロッドに装着する構成としても、3つの弁を駆動する弁装置を実現することができる。
10 ヒートポンプサイクル
12 圧縮機
16 室外熱交換器(熱交換器)
17 コア部
18 受液器
184 液溜め部
184c 下方側部位
30 弁装置
306 吸入側流路

Claims (14)

  1. オイルを含む冷媒の循環経路を切り替えることで温調対象流体を冷却するための冷却モードと温調対象流体を加熱するための加熱モードとを切替可能なヒートポンプサイクル(10)に適用される熱交換器であって、
    前記冷却モード時に冷媒を凝縮させる凝縮器として機能し、前記加熱モード時に冷媒を蒸発させる蒸発器として機能するコア部(17)と、
    前記冷却モード時に前記コア部から流出した冷媒の一部をサイクル内の余剰冷媒として一時的に貯留する液溜め部(184)を有する受液器(18)と、
    サイクル内の冷媒の循環経路を切り替える弁装置(30)と、
    前記コア部の下方側に設置され、前記冷却モード時に前記受液器に貯留された液冷媒を放熱させる過冷却部(19)と、を備え、
    前記弁装置には、前記加熱モード時に前記液溜め部の冷媒を前記ヒートポンプサイクルの圧縮機(12)の冷媒吸入側に導く吸入側流路(306)が設けられており、
    前記吸入側流路は、前記液溜め部のうち上端部(184a)よりも下端部(184b)に近い下方側部位(184c)に連通しており、
    前記弁装置には、前記下方側部位に連通すると共に前記冷却モード時に前記液溜め部に貯留された液冷媒を前記過冷却部に導く過冷却流路(304)が設けられており、
    前記吸入側流路のうち冷媒を流出させる冷媒出口(306b)は、前記過冷却流路のうち冷媒を流出させる冷媒出口(304b)よりも上方側に設けられている熱交換器。
  2. 前記吸入側流路および前記過冷却流路は、前記弁装置の内部で立体的に交差している請求項に記載の熱交換器。
  3. 前記弁装置は、前記液溜め部の下流側の冷媒流路を前記過冷却流路および前記吸入側流路のいずれかに切り替える流路切替部(38、40)を有しており、
    前記流路切替部は、前記受液器のうち前記液溜め部の下方側に設けられている請求項またはに記載の熱交換器。
  4. 前記弁装置は、前記熱交換器に導入する冷媒を前記コア部に導くコア導入流路(302)が設けられると共に、前記冷却モード時に前記コア導入流路を全開状態に切り替え前記加熱モード時に前記コア導入流路を可変絞り状態に切り替える絞り弁(36)を有している請求項ないしのいずれか1つに記載の熱交換器。
  5. 前記絞り弁は、前記受液器のうち前記液溜め部の下方側に設けられており、
    前記コア部は、下方側に位置する下方側コア部(170)を通過した冷媒が前記下方側コア部よりも上方側に位置する上方側コア部(171)に流入するように、前記コア導入流路からの冷媒が導入されるコア入口部(170a)が、前記コア部を通過した冷媒を前記液溜め部に導出するコア出口部(171a)よりも下方側に設けられている請求項4に記載の熱交換器。
  6. 前記弁装置は、前記熱交換器に導入する冷媒を前記コア部に導くコア導入流路(302)が設けられると共に、前記冷却モード時に前記コア導入流路を全開状態に切り替え前記加熱モード時に前記コア導入流路を可変絞り状態に切り替える絞り弁(36)を有し、
    前記流路切替部は、前記過冷却流路を開閉する第1流路開閉弁(38)、前記吸入側流路を開閉する第2流路開閉弁(40)を含んで構成されており、
    前記絞り弁、前記第1流路開閉弁、および前記第2流路開閉弁は、単一のアクチュエータが出力する駆動力によって軸方向に移動する軸部材(34、47、48)と連動して変位するように構成されている請求項に記載の熱交換器。
  7. オイルを含む冷媒の循環経路を切り替えることで温調対象流体を冷却するための冷却モードと温調対象流体を加熱するための加熱モードとを切替可能に構成され、前記冷却モード時に冷媒を凝縮させ、前記加熱モード時に冷媒を蒸発させるコア部(17)、前記コア部から流出した冷媒の一部を一時的に貯留する液溜め部(184)を有する受液器(18)を含む熱交換器(16)を備えるヒートポンプサイクル(10)に適用される弁装置であって、
    前記液溜め部に連通する複数の冷媒流路(304、306)を有するボデー部(32)と、
    前記液溜め部の下流側の冷媒流路を前記複数の冷媒流路のいずれかに切り替える流路切替部(38、40)と、を備え、
    前記複数の冷媒流路には、前記加熱モード時に前記液溜め部の冷媒を前記ヒートポンプサイクルの圧縮機(12)の冷媒吸入側に導く吸入側流路(306)が含まれており、
    前記吸入側流路は、前記液溜め部のうち上端部(184a)よりも下端部(184b)に近い下方側部位(184c)に連通している弁装置。
  8. 駆動力を出力するアクチュエータ(46)と、
    前記アクチュエータが出力する駆動力によって軸方向に移動する軸部材(34、47、48)と、を備え、
    前記熱交換器は、前記受液器に貯留された液冷媒を放熱させる過冷却部(19)を含んでおり、
    前記複数の冷媒流路には、前記冷却モード時に前記液溜め部に貯留された液冷媒を前記過冷却部に導く過冷却流路(304)が含まれており、
    前記ボデー部には、前記圧縮機から吐出された冷媒を前記コア部に導くコア導入流路(302)が形成されており、
    前記流路切替部は、前記過冷却流路を開閉する第1流路開閉弁(38)および前記吸入側流路を開閉する第2流路開閉弁(40)を有しており、
    前記コア導入流路には、前記コア導入流路を全開状態および可変絞り状態に切り替えるための絞り弁(36)が設けられており、
    前記第1流路開閉弁、前記第2流路開閉弁、および前記絞り弁は、前記軸部材の前記軸方向への移動に連動して変位するように構成されている請求項に記載の弁装置。
  9. 前記熱交換器は、前記過冷却部が前記コア部よりも下方側に配置されると共に、前記コア部のうち前記コア導入流路からの冷媒が導入されるコア入口部(170a)が、前記コア部を通過した冷媒を前記液溜め部に導出するコア出口部(171a)よりも下方側に設けられており、
    前記第1流路開閉弁、前記第2流路開閉弁、および前記絞り弁は、前記受液器のうち前記液溜め部よりも下方側において、上方側から下方側に向かって前記第2流路開閉弁、前記絞り弁、前記第1流路開閉弁の順序で前記軸部材に装着されている請求項に記載の弁装置。
  10. 前記熱交換器は、前記過冷却部が前記コア部よりも下方側に配置されると共に、前記コア導入流路からの冷媒を前記コア部に導入するコア入口部(171b)が、前記コア部を通過した冷媒を前記液溜め部に導出するコア出口部(170b)よりも上方側に設けられており、
    前記第1流路開閉弁および前記第2流路開閉弁は、前記受液器のうち前記液溜め部よりも下方側に配置されており、
    前記絞り弁は、前記受液器のうち前記液溜め部よりも上方側に配置されており、
    前記第1流路開閉弁、前記第2流路開閉弁、および前記絞り弁は、上方側から下方側に向かって前記絞り弁、前記第2流路開閉弁、前記第1流路開閉弁の順序で前記軸部材に装着されている請求項に記載の弁装置。
  11. 前記過冷却流路には、前記第1流路開閉弁を収容する弁収容室(330)が設けられており、
    前記過冷却流路は、前記ボデー部に形成された前記弁収容室と前記液溜め部とを連通させる連通路(304c)を含んで構成されており、
    前記連通路は、前記ボデー部のうち前記吸入側流路、前記コア導入流路を避けた部位に形成されている請求項ないし10のいずれか1つに記載の弁装置。
  12. 前記過冷却流路には、前記第1流路開閉弁を収容する弁収容室(330)が設けられており、
    前記軸部材の内部には、前記弁収容室と前記液溜め部とを連通させる連通路(484)が形成されており、
    前記過冷却流路は、前記連通路を含んで構成されている請求項ないし10のいずれか1つに記載の弁装置。
  13. 前記軸部材は、前記第1流路開閉弁、前記第2流路開閉弁、および前記絞り弁が装着された単一のロッド(34)で構成されている請求項ないし12のいずれか1つに記載の弁装置。
  14. 前記軸部材は、前記絞り弁が装着されると共に前記アクチュエータが出力する駆動力によって軸方向に移動する第1ロッド(47)、前記第1流路開閉弁および前記第2流路開閉弁が装着された第2ロッド(48)で構成されており、
    前記第2ロッドは、前記第1ロッドを軸方向の一方側に移動させた際に前記第1ロッドに押圧されることで、前記第1ロッドと共に軸方向の一方側に移動するように構成されている請求項ないし12のいずれか1つに記載の弁装置。
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