JP6796871B2 - 遊技機 - Google Patents

Description

本発明は、遊技盤に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機（パチンコ機）に関する。

遊技盤に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機が知られている。このような遊技機では、普通図柄作動ゲート等の普図領域を遊技球が通過すると普通図柄を変動表示させ、普通図柄が普図当り図柄で表示されると、始動口が入球容易な状態となる普図当り遊技を実行する。また、始動口に遊技球が入球すると特別図柄を変動表示させ、特別図柄が大当り図柄で表示されると、大入賞口が入球可能な状態となる大当り遊技を実行する。

上述した遊技機では、遊技球が始動口に入球することを狙う遊技（特図主体の遊技）が主に行われるものであり、遊技球の普図領域通過は、特図主体の遊技が行われる過程で副次的に発生することが一般的であった。もっとも、このような特図主体の遊技が主に行われる遊技機は、遊技者にとって周知のものとなっている。そこで、近年では、普図領域を遊技球が通過することを狙う遊技（普図主体の遊技）が主に行われる遊技機が提案されている（特許文献１）。すなわち、この遊技機では、通常時は、「普図主体の遊技」を行わせることで普図当り遊技が行われることを期待させ、普図当り遊技が行われたら、入球容易な状態の始動口に遊技球が入球することを狙う遊技（特図主体の遊技）を行わせることで大当り遊技が行われることを期待させることが可能となる。

特開２０１１−０００３７１号公報

しかしながら、上述した従来の技術は、普図主体の遊技を主に行わせることはできるものの、遊技興趣を十分に高めるとは言い難いという問題があった。

本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、普図主体の遊技を主に行わせる遊技機であって、斬新な遊技性を実現することができる遊技機を提供することを目的とする。

上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の遊技機は次の構成を採用した。すなわち、
普図領域を遊技球が通過することに基づいて普通図柄を変動表示させる普通図柄表示手段と、
入球困難状態と、前記入球困難状態よりも遊技球が入球し易い入球容易状態とに変化可能な始動口と、
前記普通図柄が普図当り図柄で表示されることに基づいて、前記始動口が前記入球容易状態となる普図当り遊技を行う普図当り遊技実行手段と、
前記始動口への遊技球の入球に基づいて特別図柄を変動表示させる特別図柄表示手段と、
遊技球が入球不能な入球不能状態と、遊技球が入球可能な入球可能状態とに変化可能な大入賞口と、
前記特別図柄が大当り図柄で表示されることに基づいて、前記大入賞口が前記入球可能状態となる大当り遊技を行う大当り遊技実行手段と、
を備え、
非電サポ状態と、前記非電サポ状態よりも前記普図当り遊技の実行頻度が高い電サポ状態とを設定可能である遊技機であって、
前記非電サポ状態における前記特別図柄の変動時間に係る状態として、第１状態と、前記特別図柄が前記大当り図柄で表示されない場合の前記特別図柄の変動時間が前記第１状態よりも短くなり易い第２状態とを設定可能であり、
前記第１状態と前記第２状態とでは、前記普図当り遊技の実行頻度は同じであり、
前記第１状態は、前記普図当り遊技で前記始動口が前記入球容易状態となる時間よりも、前記特別図柄が前記大当り図柄で表示されない場合の前記特別図柄の変動時間の方が長くなり易い状態であり、
前記第２状態は、前記普図当り遊技で前記始動口が前記入球容易状態となる時間よりも、前記特別図柄が前記大当り図柄で表示されない場合の前記特別図柄の変動時間の方が短くなり易い状態であることから、
１回の前記普図当り遊技あたりの前記特別図柄の変動表示回数は、前記第２状態の方が前記第１状態よりも多くなり易いものであり、
前記特別図柄が前記大当り図柄で表示されない場合は前記特別図柄を小当り図柄で表示可能であり、
前記特別図柄が前記小当り図柄で表示されることに基づいて、小当り遊技を実行可能であり、
前記特別図柄が前記小当り図柄で表示された場合は、前記非電サポ状態における前記特別図柄の変動時間に係る状態を、当該小当り図柄の種類に応じて設定可能である
ことを特徴とする。

また、本発明の遊技機は、
前記特別図柄表示手段は、前記始動口への遊技球の入球が発生しても、当該入球が前記特別図柄の変動表示中に発生したのであれば、当該入球に基づく前記特別図柄の変動表示は行わないものである
こととしてもよい。

また、本発明の遊技機は、
前記普通図柄の変動表示に合わせて装飾図柄を変動表示する演出を行う
こととしてもよい。

また、本発明の遊技機は、
前記入球困難状態は、遊技球が前記始動口に入球不能な状態であり、
前記入球容易状態は、遊技球が前記始動口に入球可能な状態である
こととしてもよい。

また、本発明の遊技機は、
前記普図当り遊技が行われていない場合は、前記始動口に遊技球が入球する頻度よりも、前記普図領域を遊技球が通過する頻度の方が高い
こととしてもよい。

また、本発明の遊技機は、
前記小当り図柄として、第１の小当り図柄と第２の小当り図柄とを表示可能であり、
前記特別図柄が前記第１の小当り図柄で表示された場合は、前記第１状態を設定し、
前記特別図柄が前記第２の小当り図柄で表示された場合は、前記第２状態を設定する
こととしてもよい。

また、本発明の遊技機は、
前記小当り図柄として、第１の小当り図柄と第２の小当り図柄とを表示可能であり、
前記小当り図柄が前記第１の小当り図柄で表示された場合は、
前記第１状態を設定し、
少なくとも次に前記大当り遊技が行われるまでは当該第１状態が継続して設定され、
前記小当り図柄が前記第２の小当り図柄で表示された場合は、
前記第１状態を設定し、
当該第１状態の設定中に所定の回数の前記特別図柄の変動表示が行われた結果、前記大当り図柄が１回も表示されなかった場合に、前記第２状態を設定する
こととしてもよい。

また、本発明の遊技機は、
前記小当り図柄として、第１の小当り図柄と第２の小当り図柄とを表示可能であり、
前記特別図柄が前記第１の小当り図柄で表示された場合は、
前記第１状態を設定し、
当該第１状態の設定中に第１の回数の特別図柄の変動表示が行われた結果、前記大当り図柄が１回も表示されなかった場合に、前記第２状態を設定し、
前記特別図柄が前記第２の小当り図柄で表示された場合は、
前記第１状態を設定し、
当該第１状態の設定中に前記第１の回数よりも少ない第２の回数の特別図柄の変動表示が行われた結果、前記大当り図柄が１回も表示されなかった場合に、前記第２状態を設定する
こととしてもよい。

本発明によれば、普図主体の遊技を主に行わせる遊技機において、斬新な遊技性を実現することができる。

本実施例のパチンコ機の正面図である。 本実施例の遊技盤の盤面構成を示す説明図である。 本実施例のパチンコ機における制御回路の構成を示すブロック図である。 本実施例のセグメント表示部の構成を示す説明図である。 本実施例の大当り遊技終了後の遊技状態を示す説明図である。 本実施例の演出表示装置４１の表示内容を例示する説明図である。 本実施例の主な遊技の進行態様を示す説明図である。 本実施例の主制御基板のＣＰＵによって実行される遊技制御処理を示すフローチャートである。 本実施例の普図変動パターン選択テーブルを概念的に示す説明図である。 本実施例の普図変動パターン選択テーブルの種類を示す説明図である。 本実施例のサブ制御基板のＣＰＵによって実行される演出制御処理を示すフローチャートである。 本実施例のサブ制御基板のＣＰＵの受信コマンドに対応する処理を示す説明図である。 本実施例の「普図当り遊技において始動口２５が開放状態となる時間」と「特別図柄の変動時間」との関係を示す説明図である。 本実施例の「変動モードＡ」、「変動モードＢ」で参照される変動パターン選択テーブルを概念的に示す説明図である。 本実施例の「変動モードＡ」、「変動モードＢ」の設定態様を示す説明図である。 本実施例の「変動モードＡ」、「変動モードＢ」の設定態様を示す説明図である。 本実施例の「変動モードＡ」、「変動モードＢ」の設定態様を示す説明図である。 本実施例の「変動モードＡ」、「変動モードＢ」の設定態様を示す説明図である。 変形例１の「変動モードＡ」、「変動モードＢ」の設定態様を示す説明図である。

上述した本発明の内容を明確にするために、本発明を「セブン機」や「デジパチ」と呼ばれるタイプのパチンコ機（遊技機）に適用した実施例について説明する。尚、実施例においては、特に断りがない限りは、パチンコ機正面に向かって右側を「右」と表現し、左側を「左」と表現する。

また、以下の実施例は次のような順序に従って説明する。
Ａ．パチンコ機の装置構成：
Ａ−１．装置前面側の構成：
Ａ−２．遊技盤の構成：
Ａ−３．制御回路の構成：
Ｂ．遊技の内容：
Ｃ．遊技制御処理：
Ｄ．演出制御処理：
Ｅ．本実施例のパチンコ機の主な特徴：
Ｅ−１．特別図柄の変動時間に係る状態：
Ｅ−２．変動モードＡ、変動モードＢの内容：
Ｅ−３．変動モードＡ、変動モードＢの設定契機：
Ｅ−３−１．大当り図柄７１〜８０が停止表示された場合：
Ｅ−３−２．大当り図柄８１〜９０が停止表示された場合：
Ｅ−３−３．大当り図柄９１〜９５が停止表示された場合：
Ｅ−３−４．大当り図柄９６〜１００が停止表示された場合：
Ｅ−４．変動モードＡ、変動モードＢを設定するための処理：
Ｆ．変形例：
Ｆ−１．変形例１：
Ｆ−２．変形例２：

Ａ．パチンコ機の装置構成 ：
Ａ−１．装置前面側の構成 ：
図１は、本実施例のパチンコ機１の正面図である。図１に示すように、パチンコ機１の前面部には、前面枠４が設けられている。前面枠４は、一端（図１における左側）が中枠３に対して回動可能に軸支されている。中枠３の前面側には遊技盤２０（図２参照）が着脱可能に取り付けられており、前面枠４が中枠３に対してパチンコ機１前方側に回動（開放）されると、遊技盤２０が露出された状態となる。中枠３は、一端（図１における左側）が本体枠２に対して回動可能に軸支されている。本体枠２は、木製の板状部材を組み立てて構成された略長方形の枠体であり、パチンコ機１の外枠を形成している。

前面枠４の略中央部には窓部４ａが形成されており、この窓部４ａにはガラス板等の透明板４ｂが嵌め込まれている。遊技者は、窓部４ａ（透明板４ｂ）を通して奥側に配置される遊技盤２０の遊技領域を視認可能である。また、前面枠４における窓部４ａの右下方には、小窓部４ｃが形成されており、この小窓部４ｃには合成樹脂板等の透明板４ｄが嵌め込まれている。遊技者は、小窓部４ｃ（透明板４ｄ）を通して奥側に配置された遊技盤２０のセグメント表示部を視認可能である。詳しくは後述するが、セグメント表示部とは、複数のＬＥＤの組合せによって遊技に係る情報を表示する表示部である。

前面枠４における窓部４ａの上方には上部ランプ５ａが設けられ、窓部４ａの周縁部における右部には右サイドランプ５ｂが設けられ、窓部４ａの周縁部における左部には左サイドランプ５ｃが設けられている。また、前面枠４における窓部４ａの左右上方には上部スピーカー６ａが設けられており、本体枠２の下部の前面には下部スピーカー６ｂが設けられている。これらの上部ランプ５ａ、右サイドランプ５ｂ、左サイドランプ５ｃ、上部スピーカー６ａ、下部スピーカー６ｂは、遊技上の演出効果を高めるために駆動される。

前面枠４における窓部４ａの下方には、上皿部７が設けられている。上皿部７には、カードユニット２４２（図３参照）を介して貸し出される遊技球や、パチンコ機１から払い出される遊技球が貯留される。また、上皿部７の下方には下皿部８が設けられており、上皿部７の容量を超えて貸し出された遊技球や、上皿部７の容量を超えて払い出された遊技球が貯留される。

前面枠４における下皿部８の右方には、発射ハンドル９が設けられている。発射ハンドル９の回転軸は、発射ハンドル９の奥側に搭載された発射装置ユニット２６１（図３参照）に接続されている。この発射装置ユニット２６１には、上皿部７に貯留された遊技球が供給される。遊技者が発射ハンドル９を回転させると、その回転が発射装置ユニット２６１に伝達され、発射装置ユニット２６１に内蔵された発射モーターが回転して、回転角度に応じた強さで遊技球が発射される。

また、上皿部７の縁部には遊技者による押下操作が可能な演出ボタン１０ａが設けられており、下皿部８の左方には遊技者による押込操作や回転操作（回転させる操作）が可能なジョグシャトル１０ｂが設けられている。これらの演出ボタン１０ａやジョグシャトル１０ｂは、何れも遊技者によって操作される演出操作部であり、所定の条件成立時に遊技者によって操作されると、所定の遊技演出が行われる。

Ａ−２．遊技盤の構成 ：
図２は、遊技盤２０の盤面構成を示す説明図である。前述したように、遊技盤２０は中枠３の前面側に着脱可能に取り付けられている。図２に示すように、遊技盤２０の中央には略円形状の遊技領域２１が形成されている。発射装置ユニット２６１（図３参照）から発射された遊技球は、外レール２２と内レール２３との間を通って遊技領域２１に放出され、遊技領域２１の上方から下方に向かって流下する。遊技領域２１は、前面枠４の窓部４ａを通して遊技者に視認されるので、当然ながら、遊技領域２１を流下する遊技球の様子も窓部４ａを通して遊技者に視認されることとなる。

遊技領域２１の略中央には周縁部に装飾が施された開口部である演出用開口部４０が設けられており、この演出用開口部４０の後方には液晶表示器によって構成された演出表示装置４１が設けられている。演出表示装置４１の表示画面上には、演出用の種々の画像を表示することが可能であり、遊技者は、演出用開口部４０を通して演出表示装置４１の表示画面を視認することができる。

遊技領域２１における演出用開口部４０（演出表示装置４１）の下方には、普通図柄作動ゲート２７が設けられており、普通図柄作動ゲート２７の内部には、遊技球の通過を検知するゲートセンサー２７ｓ（図３参照）が設けられている。

また、遊技領域２１における演出用開口部４０（演出表示装置４１）の右下方には、遊技球の入球可能性が変化する入球口である始動口２５が設けられている。すなわち、始動口２５は、パチンコ機１の前後方向に回動可能な開閉扉２６を備えており、開閉扉２６が略直立して遊技球が入球不能な閉鎖状態と、開閉扉２６がパチンコ機１の前方側に回動して遊技球が入球可能な開放状態とに変化可能である。図２では、始動口２５が開放状態となっている様子が示されている。始動口２５に入球した遊技球は、内部に設けられた通路を通って遊技盤２０の裏面側に導かれる。始動口２５の内部の通路には始動口センサー２５ｓ（図３参照）が設けられており、始動口２５に入球した遊技球を検知可能である。

上述のように始動口２５が閉鎖状態である場合（後述の普図当り遊技が行われていない場合）は、始動口２５に遊技球が入球することができないので、この場合は、遊技球の普通図柄作動ゲート２７通過を狙う遊技（普図主体の遊技）が行われる。

また、遊技領域２１における始動口２５の下方には、略長方形状に大きく開口された大入賞口２８（可変入球口）が設けられている。大入賞口２８は、パチンコ機１の前後方向に回動可能な開閉扉２９を備えており、開閉扉２９が略直立して遊技球が入球不能な閉鎖状態と、開閉扉２９がパチンコ機１の前方側に回動して遊技球が入球可能な開放状態（入球可能状態）とに変化可能である。図２では、大入賞口２８が開放状態となっている様子が示されている。大入賞口２８に入球した遊技球は、内部に設けられた通路を通って遊技盤２０の裏面側に導かれる。大入賞口２８の内部の通路には大入賞口センサー２８ｓ（図３参照）が設けられており、大入賞口２８に入球した遊技球を検知可能である。

また、上述した各遊技装置の周辺には、遊技球が入球可能な一般入球口や、遊技球の流下経路に影響を与える風車型ホイール３１や多数の障害釘（図示省略）が設けられている。また、遊技領域２１の最下部であって普通図柄作動ゲート２７の下方には、２つのアウト口３３が設けられており、上述した始動口２５、大入賞口２８、一般入球口の何れにも入球しなかった遊技球は、アウト口３３から遊技盤２０の裏側に排出される。

上述した普通図柄作動ゲート２７には、演出用開口部４０（演出表示装置４１）の左方の領域を流下する遊技球であっても、右方の領域を流下する遊技球であっても、通過可能である。また、始動口２５、大入賞口２８には、演出用開口部４０（演出表示装置４１）の右方の領域を流下する遊技球が入球可能である。

以下では、演出用開口部４０（演出表示装置４１）の左方の領域を流下するように遊技球を発射させることを「左打ち」とも表現し、演出用開口部４０（演出表示装置４１）の右方の領域を流下するように遊技球を発射させることを「右打ち」とも表現する。尚、本実施例のパチンコ機１では、始動口２５、一般入球口の何れかに遊技球が入球した場合は、３個の遊技球が遊技者に払い出され、大入賞口２８に遊技球が入球した場合は、１０個の遊技球が遊技者に払い出される。尚、一般入球口を普通図柄作動ゲート２７の直下に設けることとし、普通図柄作動ゲート２７を通過した遊技球の全部または一部が一般入球口に入球可能であることとしてもよい。こうすると、遊技者に対して、普通図柄作動ゲート２７通過を狙う遊技（普図主体の遊技）を行わせるための動機付けをすることができる。

また、遊技盤２０における遊技領域２１の右下方には、ＬＥＤの組合せによって遊技に係る情報を表示するセグメント表示部５０が設けられている。セグメント表示部５０は、前面枠４に設けられた小窓部４ｃ（図１参照）を通して遊技者に視認される。尚、セグメント表示部５０の詳しい表示内容については、後述する「Ｂ．遊技の内容」欄において説明する。

Ａ−３．制御回路の構成 ：
次に、本実施例のパチンコ機１における制御回路の構成について説明する。図３は、本実施例のパチンコ機１における制御回路の構成を示したブロック図である。図示されているようにパチンコ機１の制御回路は、多くの制御基板や、各種基板、中継端子板などから構成されている。詳しくは、遊技の基本的な進行に係る制御を司る主制御基板２００と、遊技の演出に係る制御を司るサブ制御基板２２０と、サブ制御基板２２０の制御下で画像の表示や音声の出力に係る制御を司る画像音声制御基板２３０と、サブ制御基板２２０の制御下でランプの発光に係る制御を司るランプ制御基板２２６と、遊技球の貸し出しや払い出しに係る制御を司る払出制御基板２４０と、遊技球の発射に係る制御を司る発射制御基板２６０などから構成されている。これら制御基板は、各種論理演算および算出演算を実行するＣＰＵ（図３におけるＣＰＵ２０１、２２１、２３１等）や、ＣＰＵで実行される各種プログラムやデータが記憶されているＲＯＭ（図３におけるＲＯＭ２０２、２２２、２３２等）、プログラムの実行に際してＣＰＵが一時的なデータを記憶するＲＡＭ（図３における２０３、２２３、２３３等）、入出力用回路など、種々の周辺ＬＳＩがバスで相互に接続されて構成されている。

主制御基板２００には、始動口２５へ入球した遊技球を検知する始動口センサー２５ｓ、大入賞口２８へ入球した遊技球を検知する大入賞口センサー２８ｓ、普通図柄作動ゲートを通過する遊技球を検知するゲートセンサー２７ｓなどが接続されている。主制御基板２００のＣＰＵ２０１は、始動口センサー２５ｓ、大入賞口センサー２８ｓ、ゲートセンサー２７ｓなどから遊技球の検知信号の入力があると、その検知信号の入力のあったセンサーに対応するコマンドを、サブ制御基板２２０や、払出制御基板２４０、発射制御基板２６０などに向けて送信する。

また、主制御基板２００には、始動口２５に設けられた開閉扉２６に開閉動作を行わせるための（始動口２５を開放状態、閉鎖状態にするための）始動口ソレノイド２６ｍや、大入賞口２８に設けられた開閉扉２９に開閉動作を行わせるための（大入賞口２８を開放状態、閉鎖状態にするための）大入賞口ソレノイド２９ｍ、セグメント表示部５０などが接続されている。主制御基板２００のＣＰＵ２０１は、始動口ソレノイド２６ｍ、大入賞口ソレノイド２９ｍ、セグメント表示部５０に向けて駆動信号を送信することにより、これらの動作の制御を行う。

サブ制御基板２２０には、画像音声制御基板２３０や、ランプ制御基板２２６、演出操作基板２２８が接続されている。サブ制御基板２２０のＣＰＵ２２１は、主制御基板２００からの各種コマンドを受信すると、コマンドの内容を解析して、その内容に応じた遊技演出を行う。すなわち、画像音声制御基板２３０に対しては、出力画像や、出力音声を指定するコマンドを送信し、ランプ制御基板２２６に対しては、上部ランプ５ａ、右サイドランプ５ｂ、左サイドランプ５ｃ（以下「各種ランプ５ａ〜５ｃ」ともいう）の発光パターンを指定するコマンドを送信することによって、遊技の演出を行う。また、サブ制御基板２２０のＣＰＵ２２１は、演出操作基板２２８を介して、演出ボタン１０ａやジョグシャトル１０ｂ（演出操作部１０ａ，１０ｂ）に対する遊技者の操作を検知すると、該操作に対応する遊技演出を行う。

画像音声制御基板２３０は、ＣＰＵ２３１、ＲＯＭ２３２、ＲＡＭ２３３に加えて、ＶＤＰ２３４、画像ＲＯＭ２３６、音声ＲＯＭ２３７を備えている。また、画像音声制御基板２３０には、演出表示装置４１や、音声を増幅させるアンプ基板２２４などが接続されている。

画像音声制御基板２３０のＣＰＵ２３１は、サブ制御基板２２０からコマンドを受信すると、そのコマンドに対応する画像の表示をＶＤＰ２３４に指示する。ＶＤＰ２３４は、指示された画像の表示に利用する画像データ（例えば、スプライトデータや動画データなど）を画像ＲＯＭ２３６から読み出して画像を生成し、演出表示装置４１の表示画面に出力する。また、画像音声制御基板２３０のＣＰＵ２３１は、サブ制御基板２２０からコマンドを受信すると、そのコマンドに対応する音声データを音声ＲＯＭ２３７から読み出して、該音声データに基づく音声を、アンプ基板２２４を介して、上部スピーカー６ａおよび下部スピーカー６ｂ（以下「各種スピーカー６ａ，６ｂ」ともいう）から出力する。

払出制御基板２４０には、上皿部７に設けられた球貸ボタン２４１（図１では図示省略）や、パチンコ機１に並設されたカードユニット２４２、払出モーター２４３などが接続されている。球貸ボタン２４１が操作されると、この信号は、払出制御基板２４０を介してカードユニット２４２に伝達される。カードユニット２４２は、払出制御基板２４０とデータを通信しながら、払出モーター２４３を駆動して遊技球の貸し出しを行う。また、主制御基板２００から遊技球の払い出しを指示する払出コマンドを受信した場合も、払出モーター２４３を駆動して遊技球の払い出しを行う。

また、払出制御基板２４０には発射制御基板２６０が接続されており、発射制御基板２６０には、遊技球を発射させるための発射モーター２６２や遊技者が発射ハンドル９に触れていることを検知するタッチスイッチ２６３等を有する発射装置ユニット２６１が接続されている。発射制御基板２６０は、タッチスイッチ２６３を介して遊技者が発射ハンドル９に触れていることを検知すると、発射モーター２６２を駆動することによって、発射ハンドル９の回転角度に応じた強さで遊技球を発射する。

Ｂ．遊技の内容 ：
本実施例のパチンコ機１では、次のようにして遊技が進行する。上皿部７に遊技球が貯留された状態で発射ハンドル９が回転されると、上皿部７に貯留された遊技球が１球ずつ発射装置ユニット２６１に供給されて、図２を用いて前述した遊技領域２１に発射される。遊技球を打ち出す強さは発射ハンドル９の回転角度に対応するので、遊技者は発射ハンドル９の回転角度を変化させることによって、遊技者は所望する領域に遊技球を流下させることができる。例えば、演出用開口部４０（演出表示装置４１）の左方の領域を流下するように遊技球を発射させたり（左打ちを行ったり）、演出用開口部４０（演出表示装置４１）の右方の領域を流下するように遊技球を発射させたり（右打ちを行ったり）することができる。

＜普通図柄の変動表示＞
始動口２５が閉鎖状態である場合（後述の普図当り遊技が行われていない場合）は、始動口２５に遊技球が入球することができないので、この場合は、遊技球の普通図柄作動ゲート２７通過を狙う遊技（普図主体の遊技）が行われる。ここでの普図主体の遊技では、左打ちが行われる。そして、左打ちされた遊技球が普通図柄作動ゲート２７を通過し、その遊技球がゲートセンサー２７ｓにより検知されると、所定の判定乱数（後述する普図当り判定乱数）を取得し、該判定乱数に基づいて普図当りであるか外れであるかを判定する「普図当り判定」を行う。そして、この普図当り判定の結果に基づいて、普通図柄を変動表示させた後に停止表示させる。

図４は、セグメント表示部５０を拡大して示す説明図である。前述したように、セグメント表示部５０は遊技盤２０における遊技領域２１の右下方に設けられており（図２参照）、遊技者は前面枠４の小窓部４ｃ（図１参照）を通してセグメント表示部５０を視認可能である。図４に示すように、セグメント表示部５０には、普通図柄を表示する普図表示部５６が設けられており、普図表示部５６には２個のＬＥＤが配置されている。普通図柄は、普図表示部５６において、２個のＬＥＤのうち点灯するＬＥＤを切り換えることによって変動表示され、２個のＬＥＤのうち所定のＬＥＤを点灯した状態とすることで停止表示される。本実施例のパチンコ機１では、普通図柄として、２個のＬＥＤのうち左のＬＥＤを点灯させた「普図当り図柄」と、右のＬＥＤを点灯させた「外れ図柄」の２種類の図柄を停止表示可能である。普図当り判定の結果が普図当りである場合は、普通図柄が普図当り図柄で停止表示され、普図当り判定の結果が外れである場合は、普通図柄が外れ図柄で停止表示される。こうして普通図柄を普図当り図柄または外れ図柄で停止表示したら、停止表示された図柄を確定させるべく、図柄が停止表示された状態を所定の時間が経過するまで維持する表示（以下「確定表示」ともいう）を行う。以下では、普通図柄が変動表示を開始してから、所定の変動時間の経過により当該変動表示が終了して、普通図柄が普図当り図柄または外れ図柄で確定表示されるまでの遊技、すなわち、普通図柄の１回の変動表示の結果が得られるまでの遊技を「普図変動遊技」とも表現する。

＜普図当り遊技＞
普通図柄が普図当り図柄で停止表示されると、始動口２５が開放状態となった後に閉鎖状態となる普図当り遊技が行われる。普図当り遊技が行われる場合は、開放状態となった始動口２５に遊技球が入球可能となる。また、図２を用いて前述したように、始動口２５には右打ちした遊技球が入球可能であるので、普図当り遊技中は右打ちが行われることとなる。図４に示すように、セグメント表示部５０には、右打ちを行うことを示す右打ち表示部５９が設けられている。普図当り遊技中は、右打ち表示部５９に配置された２個のＬＥＤを点灯することによって右打ちを行うことを示す。

＜普通図柄の保留＞
遊技球が普通図柄作動ゲート２７を通過すると、普図当り判定や普通図柄の変動表示が行われるものの、これらの普図当り判定や変動表示は、遊技球が普通図柄作動ゲート２７を通過後に直ぐに行われるのではなく、取得された判定乱数を普図保留として一旦記憶する。そして、所定の条件が成立したら、記憶した普図保留に基づいて普図当り判定や普通図柄の変動表示を行う。このような普図保留は４個を上限として記憶される。普図保留の記憶数（普図保留数）は、セグメント表示部５０の普図保留表示部５７に表示される。すなわち、図４に示すように、普図保留表示部５７には２個のＬＥＤが配置されており、この普図保留表示部５７では、２個のＬＥＤのうち１個のＬＥＤを点灯することで普図保留数が１個であることを示し、２個のＬＥＤを点灯することで普図保留数が２個であることを示し、１個のＬＥＤを点滅することで普図保留数が３個であることを示し、２個のＬＥＤを点滅することで普図保留数が４個であることを示す。尚、本実施例のパチンコ機１では、普図保留が記憶されている場合において、普通図柄の変動表示中、普通図柄の確定表示中、普図当り遊技中の何れでもなければ（上記所定の条件が成立したとして）、最先に記憶された普図保留に係る普図当り判定および普通図柄の変動表示を行う。

＜特別図柄の変動表示＞
普通図柄が普図当り図柄で停止表示されて普図当り遊技が行われる場合は、始動口２５が開放状態となるので、遊技球が始動口２５に入球可能となる。また、図２を用いて前述したように、始動口２５には右打ちした遊技球が入球可能となるので、普図当り遊技中は右打ちが行われることとなる。その結果、遊技球が始動口２５に入球し、その入球した遊技球が始動口センサー２５ｓにより検知されると、所定の判定乱数（後述する大当り判定乱数など）を取得し、該判定乱数に基づいて大当りであるか外れであるかを判定する大当り判定を行う。そして、この大当り判定の結果に基づいて、特別図柄を変動表示させた後に停止表示させる。

図４に示すように、セグメント表示部５０には、特別図柄を表示する特図表示部５１が設けられており、この表示部には８個のＬＥＤが配置されている。特別図柄は、特図表示部５１において、８個のＬＥＤのうち点灯するＬＥＤを切り換えることによって変動表示され、８個のＬＥＤのうち所定のＬＥＤを点灯した状態とすることで停止表示される。本実施例のパチンコ機１では、特別図柄として、大当り図柄１〜１００、外れ図柄１０１の１０１種類の図柄を停止表示可能である。また、これらの図柄の種類は、点灯するＬＥＤの組合せの相違によって識別可能である。遊技球が始動口２５に入球することに基づく大当り判定の結果が大当りである場合は、特別図柄が大当り図柄１〜１００の何れかで停止表示され、大当り判定の結果が外れである場合は、特別図柄が外れ図柄１０１で停止表示される。こうして特別図柄を大当り図柄または外れ図柄で停止表示したら、停止表示された図柄を確定させるべく、図柄が停止表示された状態を所定の時間が経過するまで維持する表示（確定表示）を行う。以下では、特別図柄が変動表示を開始してから、所定の変動時間の経過により当該変動表示が終了して、特別図柄が大当り図柄または外れ図柄で確定表示されるまでの遊技、すなわち、特別図柄の１回の変動表示の結果が得られるまでの遊技を「特図変動遊技」とも表現する。

＜大当り遊技＞
特別図柄が何れかの大当り図柄で停止表示されると、大入賞口２８が開放状態となるラウンド遊技が複数回行われる大当り遊技を開始する。図２を用いて前述したように、大入賞口２８には右打ちされた遊技球が入球可能であるので、大当り遊技中は右打ちが行われることとなる。大当り遊技中も、普図当り遊技中と同様に、右打ち表示部５９に配置された２個のＬＥＤを点灯することによって右打ちを行うことを示す。

本実施例のパチンコ機１では、何れの大当り図柄が停止表示された場合であっても、１回の大当り遊技中に２回のラウンド遊技が行われる。１回のラウンド遊技は、１０個の遊技球が入球した場合（１０カウント）または３０秒が経過した場合に終了するので、ほとんどの場合において１回のラウンド遊技では１００個（１０カウント×払出数１０個）の遊技球が払い出される。

＜特別図柄の保留無し＞
遊技球が始動口２５に入球した場合は、特別図柄の変動表示中や確定表示中でなく、且つ、大当り遊技中でない場合のみに、判定乱数（後述する大当り判定乱数など）を取得する。そして、判定乱数を取得したら、直ぐに、該判定乱数に基づく大当り判定や変動表示が行われる。すなわち、特別図柄については、上述の普通図柄のような判定乱数（保留）の記憶は行われない。換言すると、特別図柄の変動表示中や確定表示中、大当り遊技中は、始動口２５へ遊技球が入球しても、当該入球に基づく特別図柄の変動表示は行われない（始動口２５への入球が無効になる）。

＜非電サポ状態、電サポ状態＞
本実施例のパチンコ機１の遊技状態は、「始動口２５への遊技球の入球頻度が低い非電サポ状態」または「始動口２５への遊技球の入球頻度が高い電サポ状態」に設定される。すなわち、電サポ状態は非電サポ状態と比較して、普図当り判定の結果が普図当りとなる確率（普図当り確率）が高く設定される。詳しくは、普図当り確率は、非電サポ状態では５０分の１に設定され、電サポ状態では１分の１（１００％）に設定される。従って、電サポ状態は非電サポ状態と比較して、高頻度で普図当り遊技が行われるので（高頻度で始動口２５が開放状態になるので）、始動口２５への遊技球の入球頻度が高くなる。

セグメント表示部５０には、上述した電サポ状態の設定中であることを示す電サポ表示部５８が設けられている。すなわち、図４に示すように、電サポ表示部５８には、３個のＬＥＤが配置されており、電サポ状態の設定中は、この３個のＬＥＤを点灯することによって電サポ状態の設定中であることを示す。

＜低確率状態、高確率状態＞
また、本実施例のパチンコ機１の遊技状態は、「大当り判定で大当りと判定される確率（大当り確率）が低い低確率状態」または「大当り判定で大当りと判定される確率（大当り確率）が高い高確率状態」に設定される。詳しくは、大当り確率は、低確率状態では５分の１に設定され、高確率状態では１分の１（１００％）に設定される。

上述した遊技状態（非電サポ状態、電サポ状態、低確率状態、高確率状態）は大当り遊技終了後に設定されるが、大当り遊技が開始されるに際して停止表示された特別図柄の種類に対応する遊技状態が設定される。すなわち、図５（ａ）に示すように、大当り図柄１〜９０が停止表示された場合は（大当り遊技が行われた場合の９０％の確率で）、「電サポ状態且つ高確率状態」が設定され、大当り図柄９１〜１００が停止表示された場合は（大当り遊技が行われた場合の１０％の確率で）、「電サポ状態且つ低確率状態」が設定される。

尚、本実施例のパチンコ機１では、必ずしも上述した態様で遊技状態が設定されるわけではなく、所定の制限条件が成立した場合は、別の態様で遊技状態が設定される。すなわち、「低確率状態が設定されることなく７回の大当り遊技が行われた場合」は、制限条件が成立したとして（いわゆるリミッタが発動して）、上述した態様とは別の態様で遊技状態が設定される。詳しくは、図５（ｂ）に示すように、７回目の大当り遊技が開始されるに際して大当り図柄１〜７０が停止表示された場合は（７回目の大当り遊技が行われた場合の７０％の確率で）、「電サポ状態且つ低確率状態」が設定され、７回目の大当り遊技が開始されるに際して大当り図柄７１〜１００が停止表示された場合は（７回目の大当り遊技が行われた場合の３０％の確率で）、「非電サポ状態且つ低確率状態」が設定される。

＜演出表示装置４１の表示内容＞
上述したような遊技の進行は、主に主制御基板２００のＣＰＵ２０１によって行われる。本実施例のパチンコ機１では、上述したような遊技の進行に合わせて、演出表示装置４１に種々の画像を表示する演出を行う。このような演出は、主にサブ制御基板２２０のＣＰＵ２２１によって行われる。

例えば、本実施例のパチンコ機１では、普図変動遊技が主に行われるところ、このような普図変動遊技が行われる場合は、普通図柄の変動表示（普図変動遊技）に合わせた演出（以下「普図変動演出」ともいう）が行われる。すなわち、普通図柄の変動表示（普図変動遊技）の開始タイミングと同期して、演出表示装置４１において３つの普通装飾図柄ＦＥ１，ＦＥ２，ＦＥ３の変動表示を開始する。その後、普通図柄の変動時間が経過するまで種々の態様で普通装飾図柄ＦＥ１，ＦＥ２，ＦＥ３の変動表示を行う。そして、普通図柄の変動表示の終了タイミング（普通図柄の停止表示）と同期して普通装飾図柄ＦＥ１，ＦＥ２，ＦＥ３の変動表示を終了する。本実施例のパチンコ機１では、普通装飾図柄として「１」〜「９」までの９つの数字が付された「円形の図柄」を表示可能である。

図６（ａ）には、３つの普通装飾図柄ＦＥ１，ＦＥ２，ＦＥ３が一斉に変動表示している様子が概念的に示されている。変動表示が開始されてから所定時間が経過すると、例えば、初めに左普通装飾図柄ＦＥ１が停止表示され、次に右普通装飾図柄ＦＥ３が停止表示され、最後に中普通装飾図柄ＦＥ２が停止表示される。これら演出表示装置４１で停止表示される３つの普通装飾図柄ＦＥ１，ＦＥ２，ＦＥ３の組合せは、前述した普図表示部５６にて停止表示される普通図柄と対応するように構成されている。例えば、普通図柄が普図当り図柄で停止表示される場合は（普図当り遊技が行われる場合は）、演出表示装置４１の３つの普通装飾図柄ＦＥ１，ＦＥ２，ＦＥ３が同じ図柄となる図柄組合せ（以下「ゾロ目」ともいう）で停止表示される。また、普通図柄が外れ図柄で停止表示される場合は、３つの普通装飾図柄ＦＥ１，ＦＥ２，ＦＥ３は同じ図柄で揃わない図柄組合せ（以下「バラケ目」ともいう）で停止表示される。尚、停止表示された普通装飾図柄ＦＥ１，ＦＥ２，ＦＥ３は、普通図柄の確定表示時間が経過するまで停止表示された状態となる（確定表示される）。

このように、普図表示部５６で表示される普通図柄（普図変動遊技）と、演出表示装置４１で表示される３つの普通装飾図柄ＦＥ１，ＦＥ２，ＦＥ３（普図変動演出）とは、表示内容が互いに対応しており、変動表示中の普通図柄が停止表示する（普図変動遊技が終了する）際には、３つの普通装飾図柄ＦＥ１，ＦＥ２，ＦＥ３も停止表示する（普図変動演出も終了する）ようになっている。しかも、図２に示すように、演出表示装置４１は、普図表示部５６（セグメント表示部５０）よりも目に付き易い位置に設けられており、表示画面も大きく、表示内容も分かり易いので、遊技者は演出表示装置４１の画面（普図変動演出）を見ながら遊技を行うことが通常である。

従って、図６（ｂ）に示すように、演出表示装置４１の表示画面上で初めに停止表示される左普通装飾図柄ＦＥ１と、続いて停止表示される右普通装飾図柄ＦＥ３とが同じ図柄であった場合には、最後に停止表示される中普通装飾図柄ＦＥ２も同じ図柄で停止して、「普図当り遊技が開始されるのではないか」と、遊技者は普通装飾図柄の変動表示（普図変動演出）を注視することになる。このように、２つの普通装飾図柄（複数の普通装飾図柄のうち一の普通装飾図柄を除いた普通装飾図柄）を同じ図柄（ゾロ目となり得る態様）で停止させて最後の普通装飾図柄（一の普通装飾図柄）を変動表示させた状態で行われる演出は「リーチ演出」と呼ばれており、このリーチ演出を発生させることで遊技興趣を高めることが可能である。

また、演出表示装置４１の表示画面上の下部には、普図保留数を示すための普図保留表示領域４１ｄが設定されている。本実施例のパチンコ機１では、普図保留表示領域４１ｄに普図保留数と同数の「保留図柄（図中、小さい円形の図柄）」を表示することで普図保留数（上限数は４個）を示す。従って、図６に示す例では、普図保留数が４個であることが示されている。尚、当然ながら、演出表示装置４１の表示画面上に表示された保留図柄によって示される保留数と、セグメント表示部５０の普図保留表示部５７にて示される保留数とは一致する。

＜遊技の主な進行態様＞
１．「非電サポ状態且つ低確率状態」
本実施例のパチンコ機１では主に次のような態様で遊技が進行する。パチンコ機１における遊技は、大抵の場合は、「非電サポ状態且つ低確率状態」が設定されている状態で開始される。そして、「非電サポ状態且つ低確率状態」が設定されており、普図当り遊技が行われていない場合は、左打ちを行うことによって、遊技球の普通図柄作動ゲート２７通過を狙う遊技（普図主体の遊技）が行われる。図７に示すように、普通図柄作動ゲート２７を遊技球が通過すると（ｅｖ．１）、普図保留が記憶され、それに基づいて普図当り判定が行われると共に（ｅｖ．２）、普通図柄の変動表示（普図変動遊技）が行われる。この普図当り判定で普図当りと判定される確率（普図当り確率）は、「非電サポ状態且つ低確率状態」、すなわち、非電サポ状態であれば５０分の１であるので、ほとんどの場合は、普通図柄は外れ図柄で停止表示される（ｅｖ．３）。これに対して、普図当り判定で普図当りと判定された場合は、普通図柄が普図当り図柄で停止表示され（ｅｖ．４）、始動口２５が開放状態となる普図当り遊技が行われる（ｅｖ．５）。

始動口２５には右打ちされた遊技球が入球可能であることから、普図当り遊技中は、右打ちが行われる。そして、右打ちされた遊技球が始動口２５に入球すると（ｅｖ．６）、判定乱数（後述する大当り判定乱数など）が取得される。そして、該判定乱数に基づいて大当り判定が行われると共に（ｅｖ．７）、特別図柄の変動表示（特図変動遊技）が行われる。この大当り判定で大当りと判定される確率（大当り確率）は、「非電サポ状態且つ低確率状態」、すなわち、低確率状態であれば５分の１である。大当り判定で外れと判定された場合は、特別図柄が外れ図柄で停止表示される（ｅｖ．８）。これに対して、大当り判定で大当りと判定された場合は、特別図柄が大当り図柄で停止表示され（ｅｖ．９）、大当り遊技が行われる（ｅｖ．１０）。

このように「非電サポ状態且つ低確率状態」が設定されている状態で大当り遊技が行われた場合は、上述した制限条件が成立することはない。すなわち、制限条件は「低確率状態が設定されることなく７回の大当り遊技が行われること」であるが、「非電サポ状態且つ低確率状態」が設定されている状態で大当り遊技が行われた場合は、少なくとも今回の大当り遊技の開始前に低確率状態が設定されていたということなので、制限条件が成立することはない。このように制限条件が成立しない場合は、図５（ａ）を用いて前述したように、９０％の確率で「電サポ状態且つ高確率状態」が設定され（ｅｖ．１１）、１０％の確率で「電サポ状態且つ低確率状態」が設定される（ｅｖ．１２）。

２．「電サポ状態且つ高確率状態」または「電サポ状態且つ低確率状態」
そして、「電サポ状態且つ高確率状態」または「電サポ状態且つ低確率状態」が設定された場合は、右打ちを行うことによって、遊技球の普通図柄作動ゲート２７通過を狙う遊技（普図主体の遊技）に行われる。すなわち、普通図柄作動ゲート２７は、右打ちした遊技球も通過可能であるので、ここでは、右打ちを行うことによって普図主体の遊技が行われる。

そして、普通図柄作動ゲート２７を遊技球が通過すると（ｅｖ．１）、普図保留が記憶され、それに基づいて普図当り判定が行われると共に（ｅｖ．２）、普通図柄の変動表示（普図変動遊技）が行われる。この普図当り判定で普図当りと判定される確率（普図当り確率）は、電サポ状態であれば１分の１である。すなわち、「電サポ状態且つ高確率状態」または「電サポ状態且つ低確率状態」の何れが設定されていても、普通図柄は必ず普図当り図柄で停止表示され（ｅｖ．４）、始動口２５が開放状態となる普図当り遊技が行われる（ｅｖ．５）。

始動口２５には右打ちされた遊技球が入球可能であることから、普図当り遊技中は、右打ちが行われる。そして、右打ちされた遊技球が始動口２５に入球すると（ｅｖ．６）、判定乱数（後述する大当り判定乱数など）が取得される。そして、該判定乱数に基づいて大当り判定が行われると共に（ｅｖ．７）、特別図柄の変動表示（特図変動遊技）が行われる。この大当り判定で大当りと判定される確率（大当り確率）は、高確率状態であれば１分の１であるので、「電サポ状態且つ高確率状態」であれば、特別図柄が必ず大当り図柄で停止表示され（ｅｖ．９）、大当り遊技が行われる（ｅｖ．１０）。

これに対して、低確率状態であれば、大当り判定で「大当り」と判定される確率（大当り確率）は５分の１であるので、「電サポ状態且つ低確率状態」であれば、外れ図柄が停止表示される場合がある（ｅｖ．８）。ここで、本実施例のパチンコ機１では、電サポ状態が一旦設定されると、大当り遊技が行われない限りは、特別図柄の変動表示が１００回行われるまで（大当り判定において１００回連続で外れと判定されるまで）該電サポ状態が継続して設定される。一方、大当り判定で大当りと判定される確率（大当り確率）は、低確率状態であっても５分の１である。従って、１００回の大当り判定が行われる前には、ほぼ確実に大当りと判定されるので、「電サポ状態且つ低確率状態」であっても、実質的には、電サポ状態が設定されているうちに大当り遊技が行われることとなる（ｅｖ．１０）。

以上のように、本実施例のパチンコ機１では、「電サポ状態且つ高確率状態」および「電サポ状態且つ低確率状態」、すなわち、これらに共通する電サポ状態は、実質的には、電サポ状態が設定されているうちに（非電サポ状態が設定されることなく）、次の大当り遊技が行われることが保証されている遊技者に有利な状態である。

そして、大当り遊技が行われた場合は、制限条件（低確率状態が設定されることなく７回の大当り遊技が行われること）が成立するか否かが判断され、その判断結果に応じて大当り遊技終了後の遊技状態が設定される。詳しくは、制限条件が成立しない場合は、９０％の確率で「電サポ状態且つ高確率状態」に設定され（ｅｖ．１１）、１０％確率で「電サポ状態且つ低確率状態」に設定される（ｅｖ．１２）。すなわち、制限条件が成立しない限りは、遊技者に有利な「電サポ状態且つ高確率状態」または「電サポ状態且つ低確率状態」が繰り返し設定される。従って、遊技者に対して、制限条件が成立しないことを期待させることができる。

これに対して、制限条件が成立する場合は、図５（ｂ）を用いて前述したように、７０％の確率で「電サポ状態且つ低確率状態」に設定され（ｅｖ．１３）、３０％確率で「非電サポ状態且つ低確率状態」に設定される（ｅｖ．１４）。ここで、「非電サポ状態且つ低確率状態」は、普図当り確率が５０分の１であることから、始動口２５に遊技球が入球し難く、大当り遊技が行われ難い遊技者に不利な状態（電サポ状態よりも不利な状態）である。従って、制限条件が成立する場合は、遊技者に対して、遊技者に不利な「非電サポ状態且つ低確率状態」よりも「電サポ状態且つ低確率状態」が設定されることを期待させることができる。

以上のように、本実施例のパチンコ機１では、遊技球の普通図柄作動ゲート２７通過を狙う遊技（普図主体の遊技、普図変動遊技）であって、普図当り図柄が停止表示されて普図当り遊技が行われることを遊技者に期待させる遊技が主に行われる。そして、普図当り遊技が行われた場合は、遊技球の始動口２５入球を狙う遊技（特図主体の遊技、特図変動遊技）であって、特別図柄が大当り図柄で停止表示されて大当り遊技が行われることを遊技者に期待させる遊技が主に行われる。このように本実施例のパチンコ機１では、遊技者に対して、先ずは、普図当り遊技が行われることを期待させ、その後に、大当り遊技が行われることを期待させるという遊技性を実現することができるので、遊技興趣を高めることが可能となる。

Ｃ．遊技制御処理 ：
図８は、主制御基板２００のＣＰＵ２０１が、遊技の進行に係る制御として行う遊技制御処理の大まかな流れを示したフローチャートである。遊技制御処理は、主制御基板２００のＣＰＵ２０１によって、所定周期毎（例えば４ｍ秒毎）に発生するタイマ割り込みに基づき行われる。以下、フローチャートに従って、主制御基板２００のＣＰＵ２０１が行う遊技進行制御処理について説明する。尚、以下の説明では、ＣＰＵ２０１の初期化処理や、割り込み禁止処理、割り込み許可処理などの周知の処理については、その説明を省略している。

＜出力処理＞
図８に示すように、主制御基板２００のＣＰＵ２０１は遊技制御処理を開始すると先ず、出力処理（Ｓ１００）を行う。本実施例のパチンコ機１では、後述する各種処理において、サブ制御基板２２０を初めとする各種制御基板に向けて送信する各種コマンドをＲＡＭ２０３に確保された出力バッファに記憶する。出力処理（Ｓ１００）では、このように出力バッファに記憶された各種コマンドを各種制御基板に向けて送信する。こうすることにより、例えば、サブ制御基板２２０では、遊技の進行に合わせた演出の制御が行われることになり、払出制御基板２４０では、払出モーター２４３を駆動して遊技球の払い出しが行われることとなる。

＜入力処理＞
主制御基板２００のＣＰＵ２０１は、続いて、入力処理（Ｓ２００）を行う。本実施例のパチンコ機１では上述したように、始動口２５、一般入球口の何れかに遊技球が入球した場合は３個の遊技球が払い出され、大入賞口２８に遊技球が入球した場合は１０個の遊技球が払い出される。そこで、入力処理（Ｓ２００）の処理では、これらの入球を検知するセンサー類（始動口センサー２５ｓ、大入賞口センサー２８ｓ等）について、遊技球を検知したか否かを判断する。その結果、遊技球を検知している場合は、払い出す遊技球の数を示す払出コマンドを上述した出力バッファに記憶する。こうして出力バッファに記憶された払出コマンドは次回の出力処理（Ｓ１００）で払出制御基板２４０に向けて送信される。

＜乱数更新処理＞
主制御基板２００のＣＰＵ２０１は、続いて、乱数更新処理（Ｓ３００）を行う。本実施例のパチンコ機１では上述したように、普図当り判定や大当り判定は、所定の判定乱数に基づいて行われる。詳しくは、普図当り判定は「普図当り判定乱数」に基づいて行われ、大当り判定は「大当り判定乱数」に基づいて行われる。

また、普通図柄の変動表示は、後述する普図変動パターンに基づいて行われるが、この普図変動パターンは「普図変動パターン選択乱数」に基づいて選択される。また、特別図柄の変動表示は、後述する特図変動パターンに基づいて行われるが、この特図変動パターンは「特図変動パターン選択乱数」に基づいて選択される。

また、大当り判定の結果が大当りである場合は、１００種類の大当り図柄（大当り図柄１〜１００）のうち何れかの大当り図柄で特別図柄を停止表示させるが、この大当り図柄の種類は「図柄選択乱数」に基づいて選択される。

乱数更新処理（Ｓ３００）では、上述した乱数を更新する。尚、これらの乱数の更新は、乱数更新処理（Ｓ３００）においてだけでなく、遊技制御処理を終了してから次の遊技制御処理を開始する（次のタイマ割り込み）までの期間にも行うこととしてもよい。また、乱数更新の専用回路を設けて、この専用回路で乱数を更新することとしてもよい。

＜始動口等センサー検出処理＞
主制御基板２００のＣＰＵ２０１は、続いて、始動口等センサー検出処理（Ｓ４００）を行う。この始動口等センサー検出処理（Ｓ４００）では、普図保留を記憶する処理が行われる。すなわち、主制御基板２００のＣＰＵ２０１は先ず、ゲートセンサー２７ｓの検知結果に基づいて、遊技球が普通図柄作動ゲート２７を通過したか否かを判断する。その結果、遊技球が普通図柄作動ゲート２７を通過した場合は、普図保留数が上限値である４個に達しているか否かを判断する。そして、普図保留数が４個に達していなければ、普図当り判定乱数を取得すると共に該普図当り判定乱数を普図保留として記憶する。普図保留は、記憶した順序を識別できるように、ＲＡＭ２０３に確保された普図保留記憶領域に記憶される。尚、遊技球が普通図柄作動ゲート２７を通過していなかった場合や、普図保留数が既に４個に達していた場合は、新たな普図保留は記憶しない。

ここで、普通図柄の変動表示（普図変動遊技）は、普図保留として取得された普図当り判定乱数、普図変動パターン選択乱数に基づいて行われる。また、普通図柄の変動表示に合わせて行われる演出（普図変動演出）も、普図保留として取得された普図当り判定乱数、普図変動パターン選択乱数に基づいて行われる。従って、普図保留を記憶した場合は、未だ該普図保留に基づく変動表示が開始されていなくても（普通図柄の変動開始条件が成立していなくても）、該普図保留に基づく変動表示や演出（普図保留に基づく普図変動遊技や普図変動演出）の態様を判定することが可能である。例えば、普図保留に基づく変動表示が行われる前であっても、該普図保留に基づく変動表示が行われた場合に普図当り図柄が停止表示されるか否か（普図当り遊技が行われるか否か）や、リーチ演出が行われるか否か等を判定することが可能である。このような判定は事前判定と称されるものであって、本実施例のパチンコ機１では、普図保留を記憶すると、該普図保留について事前判定を行い、該事前判定結果を該普図保留と対応付けて記憶する。

こうして、普図保留を記憶すると共に該普図保留についての事前判定結果を記憶したら、この事前判定結果を示す事前判定結果コマンドをＲＡＭ２０３の出力バッファに記憶する。こうして出力バッファに記憶された事前判定結果コマンドは次回の出力処理（Ｓ１００）でサブ制御基板２２０に向けて送信される。こうすることによって、サブ制御基板２２０は、普図保留の事前判定結果に基づいて種々の演出を実行することが可能となる。尚、遊技球が普通図柄作動ゲート２７を通過していなかった場合や、普図保留数が既に４個に達していた場合は、新たな普図保留は記憶せず、事前判定も行わない。

＜普通動作処理＞
主制御基板２００のＣＰＵ２０１は、続いて、普通動作処理（Ｓ５００）を行う。この普通動作処理（Ｓ５００）では、普通図柄を変動表示させたり、普図当り遊技を実行したりする処理が行われる。すなわち、主制御基板２００のＣＰＵ２０１は先ず、普図当り遊技中、普通図柄の変動表示中、普通図柄の確定表示中の何れかであるか否かを判断する。その結果、普図当り遊技中、普通図柄の変動表示中、普通図柄の確定表示中の何れでもない場合は、上述の普図保留記憶領域に普図保留が記憶されているか否かを判断する。その結果、普図保留記憶領域に普図保留が記憶されている場合は、記憶されている普図保留のうち最先に記憶された普図保留を読み出す。そして、読み出した普図保留、すなわち、普図当り判定乱数に基づいて普図当り判定を行う。この普図当り判定では、非電サポ状態中であれば５０分の１の確率で「普図当り」と判定し、電サポ状態中であれば１分の１の確率で「普図当り」と判定する。

普図当り判定を行ったら、該普図当り判定の結果が普図当りであるか否かを判断する。その結果、普図当り判定の結果が普図当りである場合は、今回の普通図柄の変動表示にて停止表示する図柄（停止図柄）として普図当り図柄を記憶する。すなわち、今回の普通図柄の変動表示の結果として普図表示部５６の左のＬＥＤ（図４参照）を点灯させることを記憶する。これに対して、普図当り判定の結果が外れである場合は、今回の普通図柄の変動表示にて停止表示する図柄（停止図柄）として外れ図柄を記憶する。すなわち、今回の普通図柄の変動表示の結果として普図表示部５６の右のＬＥＤ（図４参照）を点灯させることを記憶する。

こうして、今回の普通図柄の変動表示の結果として普図表示部５６の左のＬＥＤを点灯させること、あるいは、普図表示部５６の右のＬＥＤを点灯させることを記憶したら、普通図柄の変動表示（普図変動遊技）の変動パターン（普図変動パターン）を選択する。普図変動パターンとは、普通図柄が変動表示を開始してから停止表示するまでの時間（変動時間）であり、各普図変動パターンには他の普図変動パターンと識別するための情報（普図変動パターンＩＤ）が付されている。普図変動パターンを選択する処理では、普図変動パターン選択テーブルを参照する。普図変動パターン選択テーブルとは、図９に示すように、複数の普図変動パターン（普図変動パターンＩＤ、変動時間）に普図変動パターン選択乱数が割り振られたテーブルである。普図変動パターンを選択する処理では、このような普図変動パターン選択テーブルにおいて、今回普図保留として読み出した普図変動パターン選択乱数に対応する普図変動パターンを、今回の普図変動パターンとして決定する。従って、各普図変動パターンが選択される確率は、取得可能な普図変動パターン選択乱数のうち各普図変動パターンに割り振られた乱数の割合によって決定される。

このように選択された普図変動パターンは、普図変動パターン指定コマンドとして、サブ制御基板２２０に向けて送信される。サブ制御基板２２０のＣＰＵ２２１は、普図変動パターン指定コマンドを受信すると、該普図変動パターン指定コマンドに基づいて今回の普図変動遊技の変動パターンを認識し、該普図変動パターンに基づく演出パターンで普図変動演出を実行する。

上述した普図変動パターンを選択する処理では、常時同じ普図変動パターン選択テーブルを参照するのではなく、図１０に示すように、現在設定されている遊技状態、普図当り判定の結果、記憶されている普図保留の数などの種々の遊技進行状況に対応する普図変動パターン選択テーブルを参照する。尚、図１０では、「電サポ状態且つ低確率状態」、「電サポ状態且つ高確率状態」の外れに対応する普図変動パターン選択テーブルが存在しない（記憶されていない）が、これは、電サポ状態では普図当り判定で必ず（１分の１の確率で）普図当りと判定されるためである。

種々の遊技進行状況に対応する普図変動パターン選択テーブルを参照することで、種々の遊技進行状況に対応する普図変動パターンを選択可能となり、ひいては、サブ制御基板２２０のＣＰＵ２２１は種々の遊技進行状況に対応する演出パターンで普図変動演出を実行可能となる。例えば、サブ制御基板２２０のＣＰＵ２２１は、普図当り判定の結果が「普図当り」である場合は、リーチ演出の後に普通装飾図柄ＦＥ１，ＦＥ２，ＦＥ３をゾロ目で停止表示する普図変動演出を実行し、普図当り判定の結果が外れである場合は、普通装飾図柄ＦＥ１，ＦＥ２，ＦＥ３をバラケ目で停止表示する普図変動演出を実行する。また、普図当り判定の結果が外れである場合において所定の変動パターンが選択された場合は、リーチ演出を行った後に普通装飾図柄ＦＥ１，ＦＥ２，ＦＥ３をバラケ目で停止表示する普図変動演出を実行する。尚、各普図変動パターン選択テーブルは、主制御基板２００のＲＯＭ２０２に予め記憶されている。

こうして、今回の普通図柄の変動表示（普図変動遊技）にて停止表示させる図柄を選択すると共に、今回の普通図柄の変動表示の普図変動パターンを選択したら、普通図柄の変動表示を開始する。そして、今回選択された普図変動パターンを示す普図変動パターン指定コマンドをＲＡＭ２０３の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶された普図変動パターン指定コマンドは、次回の出力処理（Ｓ１００）でサブ制御基板２２０に向けて送信される。また、今回の普図当り判定の対象となった普図保留を普図保留記憶領域から消去する。

こうして普通図柄の変動表示を開始したら、変動表示中の普通図柄の変動時間が経過したか否かを判断する。その結果、変動時間が経過したと判断された場合は、変動表示中の普通図柄を予め記憶しておいた態様で停止表示する。すなわち、普図当り判定の結果が普図当りであった場合は普図表示部５６の左のＬＥＤを点灯した状態とし（普図当り図柄を停止表示し）、普図当り判定の結果が外れであった場合は普図表示部５６の右のＬＥＤを点灯した状態した状態とする（外れ図柄を停止表示する）。このように普通図柄が停止表示されたら、普通図柄の確定表示が開始されるので、普通図柄の確定表示時間を設定する。そして、普通図柄を停止表示したことを示す普図変動停止コマンドをＲＡＭ２０３の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶された普図変動停止コマンドは、次回の出力処理（Ｓ１００）でサブ制御基板２２０に向けて送信される。

こうして普通図柄の確定表示を開始したら、確定表示時間が経過したか否かを判断する。その結果、確定表示時間が経過した場合は、今回停止表示（確定表示）された普通図柄が普図当り図柄（普図表示部５６の左のＬＥＤの点灯）であるか否かを判断する。その結果、停止表示された普通図柄が普図当り図柄である場合は、始動口ソレノイド２５ｍを制御して始動口２５を開放状態にしてから閉鎖状態とする普図当り遊技を行う。本実施例の普図当り遊技は、始動口２５を開放状態とすることで開始され、その後に６秒が経過したら閉鎖状態とすることで終了される。また、普図当り遊技を開始するに際しては、普図当り遊技の開始を示す普図当り遊技開始コマンドをＲＡＭ２０３の出力バッファに記憶し、普図当り遊技を終了するに際しては、普図当り遊技の終了を示す普図当り遊技終了コマンドをＲＡＭ２０３の出力バッファに記憶する。これらのコマンドは、コマンドが記憶された後の出力処理（Ｓ１００）でサブ制御基板２２０に向けて送信される。

尚、普通図柄作動ゲート２７は「普図領域」として捉えることもでき、普通図柄を変動表示させる主制御基板２００のＣＰＵ２０１は「普通図柄表示手段」として捉えることもでき、普図当り遊技を実行する主制御基板２００のＣＰＵ２０１は「普図当り遊技実行手段」として捉えることもできる。

＜特別動作処理＞
主制御基板２００のＣＰＵ２０１は、続いて、特別動作処理（Ｓ６００）を行う。この特別動作処理（Ｓ６００）では、特別図柄を変動表示させたり、大当り遊技を実行したりする処理が行われる。すなわち、主制御基板２００のＣＰＵ２０１は先ず、大当り遊技中、特別図柄の変動表示中、特別図柄の確定表示中の何れかであるか否かを判断する。その結果、大当り遊技中、特別図柄の変動表示中、特別図柄の確定表示中の何れでもない場合は、始動口２５に遊技球が入球したか否かを判断する。その結果、始動口２５に遊技球が入球した場合は、大当り判定乱数、変動パターン選択乱数、図柄選択乱数を特図入球情報として取得する。そして、取得した特図入球情報に含まれる大当り判定乱数に基づいて大当り判定を行う。この大当り判定では、低確率状態中であれば５分の１の確率で「大当り」と判定し、高確率状態中であれば１分の１の確率で「大当り」と判定する。

その結果、大当り判定の結果が大当りである場合は、今回読み出した特図入球情報に含まれる図柄選択乱数に基づいて、今回の特別図柄の変動表示（特図変動遊技）にて停止表示する大当り図柄の種類を選択する。すなわち、図５を用いて前述したように、本実施例のパチンコ機１では、特別図柄として、大当り図柄１〜１００を停止表示可能である。そこで、大当り図柄１〜１００に図柄選択乱数が割り振られた図柄選択テーブル（図示省略）を参照して、特図入球情報として読み出した図柄選択乱数に対応する大当り図柄を、停止表示する図柄として選択する。尚、図柄選択テーブルは、主制御基板２００のＲＯＭ２０２に予め記憶されている。

一方、大当り判定の結果が外れである場合は、外れ図柄１０１を停止表示する図柄として選択する。尚、停止表示する図柄として選択された大当り図柄、外れ図柄は、ＲＡＭ２０３に確保された停止図柄記憶領域に記憶される。

こうして停止表示する図柄を選択したら、特別図柄の変動表示（特図変動遊技）の特図変動パターンを選択する。特図変動パターンとは、特別図柄（第１特図または第２特図）が変動表示を開始してから停止表示するまでの時間（変動時間）であり、各特図変動パターンには他の特図変動パターンと識別するための情報（特図変動パターンＩＤ）が付されている。特図変動パターンを選択する処理では特図変動パターン選択テーブルを参照する。特図変動パターン選択テーブルとは、図９を用いて前述した普図変動パターン選択テーブルと同様のテーブルであり、複数の特図変動パターン（特図変動パターンＩＤ、変動時間）に特図変動パターン選択乱数が割り振られたテーブルである。特図変動パターンを選択する処理では、このような特図変動パターン選択テーブルにおいて、特図入球情報として読み出した特図変動パターン選択乱数に対応する特図変動パターンを、今回の特図変動パターンとして決定する。従って、各特図変動パターンが選択される確率は、取得可能な特図変動パターン選択乱数のうち各特図変動パターンに割り振られた乱数の割合によって決定される。

このように選択された特図変動パターンは、後述の変動パターン指定コマンドとして、サブ制御基板２２０に向けて送信される。サブ制御基板２２０のＣＰＵ２２１は、特図変動パターン指定コマンドを受信すると、該特図変動パターン指定コマンドに基づいて今回の特図変動遊技の特図変動パターンを認識し、該特図変動パターンに基づく演出パターンで特図変動遊技に合わせた演出（以下「特図変動演出」ともいう）を実行する。

特図変動演出としては、大当り判定の結果を示唆する演出が行われればよく、例えば、普通装飾図柄ＦＥ１，ＦＥ２，ＦＥ３とは別の装飾図柄を変動表示させる演出や、味方キャラクターが敵キャラクターと戦う様子を表示する演出などが行われる。また、各特図変動パターン選択テーブルは、主制御基板２００のＲＯＭ２０２に予め記憶されている。

こうして、今回の特別図柄の変動表示にて停止表示させる図柄を選択すると共に、今回の特別図柄の変動表示の特図変動パターンを選択したら、特別図柄の変動表示を開始する。そして、今回選択された特図変動パターンを示す特図変動パターン指定コマンドをＲＡＭ２０３の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶された特図変動パターン指定コマンドは、次回の出力処理（Ｓ１００）でサブ制御基板２２０に向けて送信される。

こうして特別図柄（第１特図または第２特図）の変動表示を開始したら、変動表示中の特別図柄の変動時間が経過したか否かを判断する。その結果、変動時間が経過したと判断された場合は、変動表示中の特別図柄を予め停止図柄記憶領域に記憶しておいた図柄で停止表示する（確定表示を開始する）。このように特別図柄が停止表示されたら、特別図柄の確定表示が開始されるので、特別図柄の確定表示時間を設定する。そして、特別図柄を停止表示したことを示す特図変動停止コマンドをＲＡＭ２０３の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶された特図変動停止コマンドは、次回の出力処理（Ｓ１００）でサブ制御基板２２０に向けて送信される。

こうして特別図柄の確定表示を開始したら、確定表示時間が経過したか否かを判断する。その結果、確定表示時間が経過した場合は、今回停止表示（確定表示）された特別図柄が大当り図柄であるか否かを判断する。その結果、停止表示された特別図柄が大当り図柄であった場合は、大入賞口ソレノイド２９ｍを制御して大入賞口２８を開放状態にしてから閉鎖状態とする大当り遊技を行う。本実施例のパチンコ機１では、１回の大当り遊技中に２回のラウンド遊技が行われ、１回のラウンド遊技は、１０個の遊技球が入球した場合（１０カウント）または３０秒が経過した場合に終了する。また、大当り遊技を開始するに際しては、大当り遊技の開始を示す大当り遊技開始コマンドをＲＡＭ２０３の出力バッファに記憶し、大当り遊技を終了するに際しては、大当り遊技の終了を示す大当り遊技終了コマンドをＲＡＭ２０３の出力バッファに記憶する。これらのコマンドは、コマンドが記憶された後の出力処理（Ｓ１００）でサブ制御基板２２０に向けて送信される。

大当り遊技を終了したら、図５を用いて前述した態様で遊技状態を設定する。このように遊技状態を設定した場合は、設定された遊技状態を示す遊技状態指定コマンドをＲＡＭ２０３の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶された遊技状態指定コマンドは、次回の出力処理（Ｓ１００）でサブ制御基板２２０に向けて送信される。

尚、特別図柄を変動表示させる主制御基板２００のＣＰＵ２０１は「特別図柄表示手段」として捉えることもでき、大当り遊技を実行する主制御基板２００のＣＰＵ２０１は「大当り遊技実行手段」として捉えることもできる。

＜保留数処理＞
主制御基板２００のＣＰＵ２０１は、続いて、保留数処理（Ｓ７００）を行う。この保留数処理（Ｓ７００）では、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留の数を読み出して、これらの数を示す保留数伝達コマンドをＲＡＭ２０３の出力バッファに記憶する。こうして出力バッファに記憶された保留数伝達コマンドも次回の出力処理（Ｓ１００）でサブ制御基板２２０に向けて送信される。こうすることによって、サブ制御基板２２０は、普図保留の数に対応する保留図柄を演出表示装置４１に表示する等、これらの数に基づいて種々の演出を実行することが可能となる。

Ｄ．演出制御処理 ：
図１１は、サブ制御基板２２０のＣＰＵ２２１が、演出に係る制御として行う演出制御処理の大まかな流れを示したフローチャートである。演出制御処理は、サブ制御基板２２０のＣＰＵ２２１によって、所定周期毎（例えば１０ｍ秒毎）に発生するタイマ割り込みに基づき行われる。以下、フローチャートに従って、サブ制御基板２２０のＣＰＵ２２１が行う演出制御処理について説明する。尚、以下の説明では、ＣＰＵ２２１の初期化処理や、割り込み禁止処理、割り込み許可処理などの周知の処理については、その説明を省略している。

演出制御処理を開始すると、サブ制御基板２２０のＣＰＵ２２１は先ず、コマンド解析処理を行う（Ｓ８００）。ここで、サブ制御基板２２０のＣＰＵ２２１は、主制御基板２００からコマンドを受信するたびに、外部割り込み処理として、このコマンドをＲＡＭ２２３の受信コマンド記憶領域に記憶している。コマンド解析処理（Ｓ８００）では、この受信コマンド記憶領域に記憶されたコマンド、すなわち、主制御基板２００から受信したコマンドに対応する演出を決定し、この演出を行うために画像音声制御基板２３０やランプ制御基板２２６等に送信するコマンドをＲＡＭ２２３に確保された出力バッファに記憶する。

サブ制御基板２２０のＣＰＵ２２１は、続いて、出力処理を行う（Ｓ９００）。この処理では、ＲＡＭ２２３の出力バッファに記憶されたコマンドを画像音声制御基板２３０やランプ制御基板２２６等に送信する。サブ制御基板２２０からコマンドを受信すると、画像音声制御基板２３０は、受信したコマンドに対応する画像を演出表示装置４１に表示すると共に、受信したコマンドに対応する音声を各種スピーカー６ａ，６ｂ等から出力する。また、ランプ制御基板２２６は、受信したコマンドに対応する発光パターンで各種ランプ５ａ〜５ｃ等を発光させる。

以上のように、サブ制御基板２２０は、画像音声制御基板２３０やランプ制御基板２２６等と協働して各種演出を実行するが、本明細書では説明の便宜上、サブ制御基板２２０が画像音声制御基板２３０やランプ制御基板２２６等と協働して各種演出を実行することを、単に、「サブ制御基板２２０のＣＰＵ２２１が各種演出を実行する」とも表現する。

図１２には、主制御基板２００から受信したコマンドに対応して、サブ制御基板２２０のＣＰＵ２２１が行う処理を示している。図１２に示すように、サブ制御基板２２０のＣＰＵ２２１は、事前判定結果コマンドを受信した場合は、事前判定結果に基づく演出である事前演出を行う。例えば、事前判定結果に対応するキャラクター等の画像を演出表示装置４１に表示させたり、演出表示装置４１の普図保留表示領域４１ｄに表示する保留図柄の態様を事前判定結果に対応する態様としたりする。尚、事前判定演出は、事前判定結果コマンドを受信した場合において、常時行う必要はなく、所定の条件が成立したら（例えば所定の実行抽選に当選したら）行うこととしてもよい。

また、図１２に示すように、サブ制御基板２２０のＣＰＵ２２１は、保留数伝達コマンドを受信すると、このコマンドによって示される普図保留数と同数の保留図柄を、演出表示装置４１の普図保留表示領域４１ｄに表示する。

また、普図当り遊技開始コマンドを受信すると、普図当り遊技中であることを示す普図当り遊技演出を開始する。例えば、普図当り遊技が開始されるタイミングで、普図当り遊技の開始を示すファンファーレ演出を実行すると共に、普図当り遊技中であることを示す動画（いわゆるムービー）の表示を開始する。そして、普図当り遊技終了コマンドを受信すると、普図当り遊技演出を終了する。

また、大当り遊技開始コマンドを受信すると、大当り遊技中であることを示す大当り遊技演出を開始する。例えば、大当り遊技が開始されるタイミングで、大当り遊技の開始を示すファンファーレ演出を実行すると共に、大当り遊技中であることを示す動画（いわゆるムービー）の表示を開始する。また、開始された大当り遊技終了後に設定される遊技状態（電サポ状態、非電サポ状態）を示唆する演出を実行する。そして、大当り遊技終了コマンドを受信すると、大当り遊技演出を終了する。

また、遊技状態指定コマンドを受信すると、設定された遊技状態に対応する演出を開始する。例えば、背景画像を遊技状態に対応する態様（色彩や形状など）とする演出を実行する。

また、普図変動パターン指定コマンドを受信すると普図変動演出（図６参照）を開始し、普図変動停止コマンドを受信すると普図変動演出を終了する。また、特図変動パターン指定コマンドを受信すると特図変動演出を開始し、特図変動停止コマンドを受信すると特図変動演出を終了する。

Ｅ．本実施例のパチンコ機の主な特徴 ：
本実施例のパチンコ機１では、図７を用いて前述したように、遊技者に対して、先ずは、普図当り遊技が行われることを期待させ、その後に、大当り遊技が行われることを期待させるという遊技性を実現することができるので、遊技興趣を高めることが可能である。もっとも、「非電サポ状態且つ低確率状態」では普図当り確率が５０分の１であることから、普図当り遊技が行われる機会は限定的である。ひいては、この普図当り遊技中にしか遊技球は始動口２５に入球できないので、大当り判定が行われる機会も限定的である。そして、この限定的な機会にしか行われない大当り判定で外れと判定された場合は、大当り遊技が行われないまま、再度、限定的な機会にしか行われない普図当り遊技を目指す必要があるので、遊技興趣が低下してしまう虞がある。

そこで、本実施例のパチンコ機１では、「特別図柄の変動時間に係る状態」として、複数種類の変動モード（後述する変動モードＡ、変動モードＢ）を設定可能であることとし、設定されている変動モードに応じて大当り判定の実行頻度（特別図柄の変動表示の実行頻度）を異ならせることとした。

Ｅ−１．特別図柄の変動時間に係る状態 ：
以下では、特別図柄の変動時間に係る状態（変動モードＡ、変動モードＢ）について説明するが、その準備として先ず、「普図当り遊技において始動口２５が開放状態となる時間」と「特別図柄の変動時間」との関係について説明する。

特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性（大当り判定で大当りと判定される可能性）は、当然ながら、特別図柄の変動表示回数（大当り判定の回数）が多くなるほど高くなる。このため、始動口２５に遊技球が入球可能な普図当り遊技中は、遊技者に対して、始動口２５に多くの遊技球が入球して特別図柄の変動表示回数（大当り判定の回数）が多くなることを期待させることとなる。

もっとも、本実施例のパチンコ機１では、特別図柄については保留が無いので、特別図柄の変動表示中および確定表示中は、始動口２５へ遊技球が入球しても、当該入球に基づく特別図柄の変動表示は行われない（始動口２５への入球が無効になる）。このため、特別図柄の変動表示が長引くほど、すなわち、特別図柄の変動時間が長いほど（始動口２５への入球が無効になり易く）、特別図柄の変動表示回数が少なくなり易い。逆に、特別図柄の変動表示がすぐに終了するほど、すなわち、特別図柄の変動時間が短いほど（始動口２５への入球が無効になり難く）、特別図柄の変動表示回数が多くなり易い。

このことについて、図１３を用いて詳しく説明する。本実施例のパチンコ機１では、「普図当り遊技において始動口２５が開放状態となる時間」は６秒であり、これに対して、「特別図柄の変動時間」は、一般的には６秒よりも長く設定されている。このように「特別図柄の変動時間」が「普図当り遊技において始動口２５が開放状態となる時間」よりも長い場合は、図１３（ａ）に示すように、普図当り遊技が開始されてから最初に発生した始動口２５への入球については、特別図柄の変動表示（大当り判定）が行われるものの、普図当り遊技中（始動口２５の開放状態中）は当該変動表示が継続して行われることとなるため、その後に発生した始動口２５への入球については、特別図柄の変動表示（大当り判定）が行われることはない。この結果、１回の普図当り遊技につき１回の特別図柄の変動表示（大当り判定）しか行われないこととなる。

これに対して、「特別図柄の変動時間」が「普図当り遊技において始動口２５が開放状態となる時間」よりも短い場合は、図１３（ｂ）に示すように、普図当り遊技が開始されてから最初に発生した始動口２５への入球について、特別図柄の変動表示（大当り判定）が行われても、普図当り遊技中（始動口２５の開放状態中）に当該変動表示が終了する可能性が高い。そして、普図当り遊技中（始動口２５の開放状態中）に当該変動表示が終了した後に、遊技球が始動口２５に入球した場合は、次の特別図柄の変動表示（大当り判定）が行われることとなる。この結果、１回の普図当り遊技につき複数回（図中では３回）の特別図柄の変動表示（大当り判定）が行われることとなる。

そこで、本実施例のパチンコ機１では、特別図柄の変動時間に係る状態として、図１３（ａ）のように特別図柄の変動時間が長くなり易い「変動モードＡ（第１状態）」と、図１３（ｂ）のように特別図柄の変動時間が短くなり易い「変動モードＢ（第２状態）」とを設定可能としている。こうすると、「変動モードＡ（第１状態）」では、特別図柄の変動時間が長くなり易い（始動口２５への入球が無効になり易い）ことから、特別図柄の変動表示回数（大当り判定の回数）が少なくなり易く、ひいては、特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性が低くなる。これに対して、「変動モードＢ（第２状態）」では、特別図柄の変動時間が短くなり易い（始動口２５への入球が無効になり難い）ことから、特別図柄の変動表示回数（大当り判定の回数）が多くなり易く、ひいては、特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性が高くなる。この結果、『特別図柄の変動時間に係る状態（変動モードＡ、変動モードＢ）を設定することで特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性を変化させるという斬新な遊技性』を実現でき、遊技興趣を高めることが可能となる。

Ｅ−２．変動モードＡ、変動モードＢの内容 ：
以下では、「変動モードＡ」、「変動モードＢ」について更に詳しく説明する。「変動モードＡ」が設定されている場合は、大当り判定で外れと判定されると、「特図変動パターン選択テーブルＡ」を参照して、特図変動パターンを選択する。図１４（ａ）に示すように、「特図変動パターン選択テーブルＡ」には、「普図当り遊技において始動口２５が開放状態となる時間」よりも長い変動時間の特図変動パターンが設定されている。従って、「変動モードＡ」が設定されている場合は、大当り判定で外れと判定されると、図１３（ａ）を用いて上述したように、「特別図柄の変動時間」が「普図当り遊技において始動口２５が開放状態となる時間」よりも長くなり、１回の普図当り遊技につき１回の特別図柄の変動表示（大当り判定）しか行われない。

尚、「特図変動パターン選択テーブルＡ」に設定されている特図変動パターンの変動時間の全てを「普図当り遊技において始動口２５が開放状態となる時間」よりも長くする必要はなく、「特図変動パターン選択テーブルＡ」に設定されている特図変動パターンの変動時間の平均を「普図当り遊技において始動口２５が開放状態となる時間」よりも長くすることとしてもよい。こうすると、「特別図柄の変動時間」が「普図当り遊技において始動口２５が開放状態となる時間」よりも長くなり易く、１回の普図当り遊技につき１回の特別図柄の変動表示（大当り判定）しか行われない可能性が高くなる。

これに対して、「変動モードＢ」が設定されている場合は、大当り判定で外れと判定されると、「特図変動パターン選択テーブルＢ」を参照して、特図変動パターンを選択する。図１４（ｂ）に示すように、「特図変動パターン選択テーブルＢ」には、「普図当り遊技において始動口２５が開放状態となる時間」よりも短い変動時間の特図変動パターンが設定されている。従って、「変動モードＢ」が設定されている場合は、大当り判定で外れと判定されると、図１３（ｂ）を用いて上述したように、「特別図柄の変動時間」が「普図当り遊技において始動口２５が開放状態となる時間」よりも短くなり、１回の普図当り遊技につき複数回の特別図柄の変動表示（大当り判定）が行われる。この場合は、当然ながら、１回の普図当り遊技につき１回の特別図柄の変動表示（大当り判定）しか行われない場合（変動モードＡが設定されている場合）よりも、大当り判定の実行頻度が高くなり、ひいては、特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性が高くなる。

尚、「特図変動パターン選択テーブルＢ」に設定されている特図変動パターンの変動時間の全てを「普図当り遊技において始動口２５が開放状態となる時間」よりも短くする必要はなく、「特図変動パターン選択テーブルＢ」に設定されている特図変動パターンの変動時間の平均を「普図当り遊技において始動口２５が開放状態となる時間」よりも短くすることとしてもよい。こうすると、「特別図柄の変動時間」が「普図当り遊技において始動口２５が開放状態となる時間」よりも短くなり易く、１回の普図当り遊技につき複数回の特別図柄の変動表示（大当り判定）が行われる可能性が高くなる。

また、大当り判定で大当りと判定される場合は、変動時間の長短に拘わらず、大当り遊技が開始されるので、変動モードＡまたは変動モードＢの何れが設定されている場合も、同じ変動時間（例えば、２０秒）の変動パターンを選択することとしてもよい。

以上のように、本実施例のパチンコ機１では、『特別図柄の変動時間に係る状態（変動モードＡ、変動モードＢ）を設定することで、１回の普図当り遊技につき１回の特別図柄の変動表示が行われるか（変動モードＡ）、１回の普図当り遊技につき複数回の特別図柄の変動表示が行われるか（変動モードＢ）を変化させるという斬新な遊技性』を実現でき、遊技興趣を高めることが可能となる。

Ｅ−３．変動モードＡ、変動モードＢの設定契機 ：
次に、「変動モードＡ」、「変動モードＢ」を設定する契機について説明する。図５（ｂ）を用いて前述したように、本実施例のパチンコ機１では、制限条件が成立する場合（低確率状態が設定されることなく７回の大当り遊技が行われた場合）は、大当り遊技終了後の遊技状態は、７０％の確率で遊技者に有利な「電サポ状態且つ低確率状態」に設定され、３０％確率で遊技者に不利な「非電サポ状態且つ低確率状態」に設定される。

本実施例のパチンコ機１では、これらの遊技状態のうち、遊技者に不利な「非電サポ状態且つ低確率状態」が設定された場合に、「変動モードＡ」、「変動モードＢ」が設定される。詳しくは、図５（ｂ）を用いて前述したように、遊技者に不利な「非電サポ状態且つ低確率状態」が設定されるのは、大当り図柄７１〜１００が停止表示された場合であるが、これらの大当り図柄７１〜１００のうち何れの大当り図柄が停止表示されるかによって、「変動モードＡ」、「変動モードＢ」の設定態様を異ならせている。以下では、この設定態様について更に詳しく説明する。

Ｅ−３−１．大当り図柄７１〜８０が停止表示された場合 ：
大当り図柄７１〜８０が停止表示されることで遊技者に不利な「非電サポ状態且つ低確率状態」が設定された場合は、先ずは、図１５（ａ）に示すように、大当り遊技が終了してから５回目の特別図柄の変動表示が行われるまで「変動モードＡ」が設定される。「変動モードＡ」が設定された状態では、１回の普図当り遊技につき１回の特別図柄の変動表示しか行われないので、この場合は、結局のところ、図１５（ｂ）に示すように、大当り遊技が終了してから５回目の普図当り遊技が行われるまで「変動モードＡ」が設定され、これらの普図当り遊技では１回の特別図柄の変動表示しか行われないこととなる。

そして、大当り遊技が終了してから６回目以後の特別図柄の変動表示（５回目までの特別図柄の変動表示で大当り図柄が１回も停止表示されなかった場合）、すなわち、６回目以後の普図当り遊技では、図１５（ａ）に示すように、「変動モードＢ」が設定される。つまり、６回目以後の普図当り遊技では、図１６（ｂ）に示すように、１回の普図当り遊技につき複数回の特別図柄の変動表示が行われることとなる。

以上のように、本実施例のパチンコ機１では、大当り図柄７１〜８０が停止表示されることで遊技者に不利な「非電サポ状態且つ低確率状態」が設定された場合は、大当り遊技が終了してから５回目の普図当り遊技までは、１回の普図当り遊技につき１回の特別図柄の変動表示（大当り判定）しか行われないことから特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性は低く、６回目以後の普図当り遊技では、１回の普図当り遊技につき複数回の特別図柄の変動表示（大当り判定）が行われることから特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性は高くなる。

ここで、本実施例のような遊技機では、特別図柄が変動表示したにも拘わらず大当り図柄が停止表示されなかった場合は、遊技興趣が低下してしまう虞がある。この点、上述のような構成とすると、５回の特別図柄の変動表示が行われたにも拘わらず大当り図柄が１回も停止表示されなかった場合は、特別図柄の変動時間に係る状態が『１回の普図当り遊技につき１回の特別図柄の変動表示しか行われない（特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の低い）変動モードＡ』から『１回の普図当り遊技につき複数回の特別図柄の変動表示が行われる（特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の高い）変動モードＢ』に変更される。この結果、上述のような遊技興趣の低下を抑制することが可能となる。

Ｅ−３−２．大当り図柄８１〜９０が停止表示された場合 ：
大当り図柄８１〜９０が停止表示されることで遊技者に不利な「非電サポ状態且つ低確率状態」が設定された場合は、先ずは、図１６（ａ）に示すように、大当り遊技が終了してから３回目の特別図柄の変動表示が行われるまで「変動モードＡ」が設定される。「変動モードＡ」が設定された状態では、１回の普図当り遊技につき１回の特別図柄の変動表示しか行われないので、この場合は、結局のところ、図１６（ｂ）に示すように、大当り遊技が終了してから３回目の普図当り遊技が行われるまで「変動モードＡ」が設定され、これらの普図当り遊技では１回の特別図柄の変動表示しか行われないこととなる。

そして、大当り遊技が終了してから４回目以後の特別図柄の変動表示（３回目までの特別図柄の変動表示で大当り図柄が１回も停止表示されなかった場合）、すなわち、４回目以後の普図当り遊技では、図１６（ａ）に示すように、「変動モードＢ」が設定される。つまり、４回目以後の普図当り遊技では、図１６（ｂ）に示すように、１回の普図当り遊技につき複数回の特別図柄の変動表示が行われることとなる。

以上のように、本実施例のパチンコ機１では、大当り図柄８１〜９０が停止表示されることで遊技者に不利な「非電サポ状態且つ低確率状態」が設定された場合は、大当り遊技が終了してから３回目の普図当り遊技までは、１回の普図当り遊技につき１回の特別図柄の変動表示（大当り判定）しか行われないことから特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性は低く、４回目以後の普図当り遊技では、１回の普図当り遊技につき複数回の特別図柄の変動表示（大当り判定）が行われることから特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性は高くなる。

ここで、本実施例のような遊技機では、特別図柄が変動表示したにも拘わらず大当り図柄が停止表示されなかった場合は、遊技興趣が低下してしまう虞がある。この点、上述のような構成とすると、３回の特別図柄の変動表示が行われたにも拘わらず大当り図柄が１回も停止表示されなかった場合は、特別図柄の変動時間に係る状態が『１回の普図当り遊技につき１回の特別図柄の変動表示しか行われない（特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の低い）変動モードＡ』から『１回の普図当り遊技につき複数回の特別図柄の変動表示が行われる（特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の高い）変動モードＢ』に変更される。この結果、上述のような遊技興趣の低下を抑制することが可能となる。

Ｅ−３−３．大当り図柄９１〜９５が停止表示された場合 ：
大当り図柄９１〜９５が停止表示されることで遊技者に不利な「非電サポ状態且つ低確率状態」が設定された場合は、図１７（ａ）に示すように、「変動モードＡ」は設定されることなく、少なくとも次に大当り遊技が行われるまでは「変動モードＢ」が設定される。すなわち、少なくとも次に大当り遊技が行われるまでは、図１７（ｂ）に示すように、１回の普図当り遊技につき複数回の特別図柄の変動表示が行われることから特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の高い状態となる。

Ｅ−３−４．大当り図柄９６〜１００が停止表示された場合 ：
大当り図柄９６〜１００が停止表示されることで遊技者に不利な「非電サポ状態且つ低確率状態」が設定された場合は、図１８（ａ）に示すように、「変動モードＢ」は設定されることなく、少なくとも次に大当り遊技が行われるまでは「変動モードＡ」が設定される。すなわち、少なくとも次に大当り遊技が行われるまでは、図１８（ｂ）に示すように、１回の普図当り遊技につき１回の特別図柄の変動表示しか行われないことから特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の低い状態となる。

尚、パチンコ機１に電源が投入された際、あるいは、リセット操作（初期化操作）が行われた際も、少なくとも次に大当り遊技が行われるまでは「変動モードＡ」が設定されることとしてもよい。

以上のように、本実施例のパチンコ機１では、大当り図柄９６〜１００（ここでは第１の大当り図柄）が停止表示された場合は、『１回の普図当り遊技につき１回の特別図柄の変動表示しか行われない（特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の低い）変動モードＡ』が設定され、大当り図柄９１〜９５（ここでは第２の大当り図柄）が停止表示された場合は、『１回の普図当り遊技につき複数回の特別図柄の変動表示が行われる（特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の高い）変動モードＢ』が設定される。従って、遊技者に対して、大当り図柄９６〜１００（ここでは第１の大当り図柄）および大当り図柄９１〜９５（ここでは第２の大当り図柄）のうち何れの大当り図柄が停止表示されるかに注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。

また、本実施例のパチンコ機１では、大当り図柄９６〜１００（ここでは第１の大当り図柄）が停止表示された場合は、『１回の普図当り遊技につき１回の特別図柄の変動表示しか行われない（特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の低い）変動モードＡ』が少なくとも次に大当り遊技が行われるまで継続して設定される。これに対して、大当り図柄７１〜８０、大当り図柄８１〜９０（ここでは第２の大当り図柄）が停止表示された場合は、先ずは、『１回の普図当り遊技につき１回の特別図柄の変動表示しか行われない（特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の低い）変動モードＡ』が設定され、その後、所定の回数（３回あるいは５回）の特別図柄の変動表示（普図当り遊技）が行われたにも拘わらず大当り図柄が１回も停止表示されない場合に、『１回の普図当り遊技につき複数回の特別図柄の変動表示が行われる（特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の高い）変動モードＢ』が設定される。従って、遊技者に対して、大当り図柄９６〜１００（ここでは第１の大当り図柄）、および、大当り図柄７１〜８０、大当り図柄８１〜９０（ここでは第２の大当り図柄）のうち何れの大当り図柄が停止表示されるかに注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。

また、本実施例のパチンコ機１では、大当り図柄７１〜８０（ここでは第１の大当り図柄）が停止表示された場合は、先ずは、『１回の普図当り遊技につき１回の特別図柄の変動表示しか行われない（特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の低い）変動モードＡ』が設定され、その後、５回（第１の回数）の特別図柄の変動表示が行われたにも拘わらず大当り図柄が１回も停止表示されない場合に、『１回の普図当り遊技につき複数回の特別図柄の変動表示が行われる（特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の高い）変動モードＢ』が設定される。これに対して、大当り図柄８１〜９０（ここでは第２の大当り図柄）が停止表示された場合は、先ずは、『１回の普図当り遊技につき１回の特別図柄の変動表示しか行われない（特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の低い）変動モードＡ』が設定され、その後、３回（ここでは第２の回数）の特別図柄の変動表示が行われたにも拘わらず大当り図柄が１回も停止表示されない場合に、『１回の普図当り遊技につき複数回の特別図柄の変動表示が行われる（特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の高い）変動モードＢ』が設定される。従って、遊技者に対して、大当り図柄７１〜８０（ここでは第１の大当り図柄）および大当り図柄８１〜９０（ここでは第２の大当り図柄）のうち何れの大当り図柄が停止表示されるかに注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。

また、本実施例のパチンコ機１では、普図当り遊技が行われていない場合は「普図主体の遊技」が行われるところ、このような「普図主体の遊技」において高い頻度で行われる普通図柄の変動表示に合わせて、普通装飾図柄ＦＥ１，ＦＥ２，ＦＥ３を変動表示させる普図変動演出を行う。この結果、普図当り遊技が行われていない場合は「普図主体の遊技」を行うことを、遊技者に理解し易いものにすることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。

また、本実施例のパチンコ機１では、普図当り遊技が行われていない場合に「特図主体の遊技（遊技球の始動口２５入球を狙う遊技）」が行われてしまうと、上述した斬新な遊技性を実現し難くなってしまう。この点、本実施例のパチンコ機１では、普図当り遊技が行われていない場合は「普図主体の遊技」を行うことを、上述のように遊技者に理解し易いものにすることができるので、上述した斬新な遊技性を保つことが可能となる。

また、本実施例のパチンコ機１では、普図当り遊技が行われていない場合、始動口２５は遊技球が入球不能な状態となる。換言すると、始動口２５に遊技球が入球する頻度よりも、普通図柄作動ゲート２７を遊技球が通過する頻度の方が高い。このため、普図当り遊技が行われていない場合は「普図主体の遊技」を半ば強制的に遊技者に行わせることができ、このことからも、上述した斬新な遊技性を保つことが可能となる。

Ｅ−４．変動モードＡ、変動モードＢを設定するための処理 ：
次に、「変動モードＡ」、「変動モードＢ」を設定するための処理について説明する。「変動モードＡ」、「変動モードＢ」を設定するためには、先ず、図８の特別動作処理（Ｓ６００）において、遊技者に不利な「非電サポ状態且つ低確率状態」が大当り遊技の終了に伴って設定されたか否かを判断する。詳しくは、制限条件（低確率状態が設定されることなく７回の大当り遊技が行われること）が成立し、且つ、大当り図柄７１〜１００が停止表示された結果、遊技者に不利な「非電サポ状態且つ低確率状態」が設定されたか否かを判断する。

その結果、遊技者に不利な「非電サポ状態且つ低確率状態」が設定された場合は、大当り図柄７１〜１００のうち何れの大当り図柄が停止表示されたかを検出し、停止表示された大当り図柄に対応する変動モードＡ、変動モードＢの設定態様（特別図柄の変動時間に係る状態の設定態様、以下「モード設定態様」ともいう）を記憶する。すなわち、図１５〜図１８を用いて上述した設定態様（モード設定態様）をＲＡＭ２０３の所定のアドレスに記憶する。このような「モード設定態様」を記憶することで、変動モードＡ、変動モードＢが設定される。

そして、「モード設定態様」が記憶されている場合は、特別図柄の変動表示を開始するタイミングで該「モード設定態様」を参照し、変動モードＡが設定されているか、変動モードＢが設定されているか（今回開始する特別図柄の変動表示は何れの変動モードで変動表示させるか）を判断する。そして、変動モードＡが設定されている場合は、図１４（ａ）を用いて前述した「特図変動パターン選択テーブルＡ」を参照して、特図変動パターンを選択し、該特図変動パターンに基づいて特別図柄の変動表示を開始する。これに対して、変動モードＢが設定されている場合は、図１４（ｂ）を用いて前述した「特図変動パターン選択テーブルＢ」を参照して、特図変動パターンを選択し、該特図変動パターンに基づいて特別図柄の変動表示を開始する。

本実施例のパチンコ機１では、主に以上のような処理を行うことによって、変動モードＡ、変動モードＢでの特別図柄の変動表示を実現している。

Ｆ．変形例 ：
次に本発明の変形例について説明する。
Ｆ−１．変形例１ ：
上述した実施例では、大当り判定で大当りと判定されなかった場合は、特別図柄を外れ図柄で停止表示させることとしたが、次のような構成としてもよい。すなわち、大当り判定で大当りと判定されなかった場合は、小当りであるか否かを判定する小当り判定を行う。小当り判定の結果、小当りと判定された場合は特別図柄を小当り図柄で停止表示させ、小当りと判定されなかった場合は特別図柄を外れ図柄で停止表示させる。尚、大当り判定で大当りと判定されなかった場合は、小当り判定を行うことなく、特別図柄を小当り図柄で停止表示させることとしてもよい。このように特別図柄が小当り図柄で停止表示された場合は、大入賞口２８を大当り遊技よりも短い時間（例えば、０．２秒間×２回）だけ開放状態とする小当り遊技を行う。

尚、小当り遊技は、主制御基板２００のＣＰＵ２０１が大入賞口ソレノイド２９ｍを駆動することによって行われる。従って、主制御基板２００のＣＰＵ２０１は「小当り遊技実行手段」として捉えることもできる。

そして、特別図柄が小当り図柄で停止表示された場合は、当該小当り図柄の種類に応じて、特別図柄の変動時間に係る状態（変動モードＡ、変動モードＢ）を設定することとしてもよい。例えば、小当り図柄として、小当り図柄１〜３０を停止表示可能である場合は、小当り図柄１〜３０のうち何れの種類の小当り図柄が停止表示されたかによって、特別図柄の変動時間に係る状態（変動モードＡ、変動モードＢ）を設定することとしてもよい。

詳しくは、小当り図柄１〜１０が停止表示された場合は、先ずは、図１９（ａ）に示すように、小当り遊技が終了してから５回目の特別図柄の変動表示が行われるまで「変動モードＡ」を設定し、小当り遊技が終了してから６回目以後の特別図柄の変動表示では（５回目までの特別図柄の変動表示で大当り図柄が１回も停止表示されなかった場合は）、「変動モードＢ」を設定する。こうすると、小当り遊技が終了してから５回目の普図当り遊技までは、１回の普図当り遊技につき１回の特別図柄の変動表示（大当り判定）しか行われないことから特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性は低く、６回目以後の普図当り遊技では、１回の普図当り遊技につき複数回の特別図柄の変動表示（大当り判定）が行われることから特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性は高くなる。すなわち、５回の特別図柄の変動表示が行われたにも拘わらず大当り図柄が１回も停止表示されなかった場合は（遊技興趣の低下を招いてしまうような状況では）、特別図柄の変動時間に係る状態が『１回の普図当り遊技につき１回の特別図柄の変動表示しか行われない（特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の低い）変動モードＡ』から『１回の普図当り遊技につき複数回の特別図柄の変動表示が行われる（特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の高い）変動モードＢ』に変更される。この結果、上述のような遊技興趣の低下を抑制することが可能となる。

また、小当り図柄１１〜２０が停止表示された場合は、先ずは、図１９（ｂ）に示すように、小当り遊技が終了してから３回目の特別図柄の変動表示が行われるまで「変動モードＡ」を設定し、小当り遊技が終了してから４回目以後の特別図柄の変動表示では（３回目までの特別図柄の変動表示で大当り図柄が１回も停止表示されなかった場合は）、「変動モードＢ」を設定する。こうすると、小当り遊技が終了してから３回目の普図当り遊技までは、１回の普図当り遊技につき１回の特別図柄の変動表示（大当り判定）しか行われないことから特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性は低く、４回目以後の普図当り遊技では、１回の普図当り遊技につき複数回の特別図柄の変動表示（大当り判定）が行われることから特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性は高くなる。すなわち、３回の特別図柄の変動表示が行われたにも拘わらず大当り図柄が１回も停止表示されなかった場合は（遊技興趣の低下を招いてしまうような状況では）、特別図柄の変動時間に係る状態が『１回の普図当り遊技につき１回の特別図柄の変動表示しか行われない（特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の低い）変動モードＡ』から『１回の普図当り遊技につき複数回の特別図柄の変動表示が行われる（特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の高い）変動モードＢ』に変更される。この結果、上述のような遊技興趣の低下を抑制することが可能となる。

また、小当り図柄２１〜２５が停止表示された場合は、図１９（ｃ）に示すように、「変動モードＡ」は設定されることなく、少なくとも次に小当り遊技あるいは大当り遊技が行われるまでは「変動モードＢ」が設定される。すなわち、少なくとも次に小当り遊技あるいは大当り遊技が行われるまでは、１回の普図当り遊技につき複数回の特別図柄の変動表示が行われることから特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の高い状態となる。

また、小当り図柄２６〜３０が停止表示された場合は、図１９（ｄ）に示すように、「変動モードＢ」は設定されることなく、少なくとも次に小当り遊技あるいは大当り遊技が行われるまでは「変動モードＡ」が設定される。すなわち、少なくとも次に小当り遊技あるいは大当り遊技が行われるまでは、１回の普図当り遊技につき１回の特別図柄の変動表示しか行われないことから特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の低い状態となる。

以上のように、変形例１では、小当り図柄２６〜３０（ここでは第１の小当り図柄）が停止表示された場合は、『１回の普図当り遊技につき１回の特別図柄の変動表示しか行われない（特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の低い）変動モードＡ』が設定され、小当り図柄２１〜２５（ここでは第２の小当り図柄）が停止表示された場合は、『１回の普図当り遊技につき複数回の特別図柄の変動表示が行われる（特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の高い）変動モードＢ』が設定される。従って、遊技者に対して、小当り図柄２６〜３０（ここでは第１の小当り図柄）および小当り図柄２１〜２５（ここでは第２の小当り図柄）のうち何れの小当り図柄が停止表示されるかに注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。

また、変形例１では、小当り図柄２６〜３０（ここでは第１の小当り図柄）が停止表示された場合は、『１回の普図当り遊技につき１回の特別図柄の変動表示しか行われない（特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の低い）変動モードＡ』が少なくとも次に小当り遊技あるいは大当り遊技が行われるまで継続して設定される。これに対して、小当り図柄１〜１０、小当り図柄１１〜２０（ここでは第２の小当り図柄）が停止表示された場合は、先ずは、『１回の普図当り遊技につき１回の特別図柄の変動表示しか行われない（特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の低い）変動モードＡ』が設定され、その後、所定の回数（３回あるいは５回）の特別図柄の変動表示（普図当り遊技）が行われたにも拘わらず大当り図柄が１回も停止表示されない場合に、『１回の普図当り遊技につき複数回の特別図柄の変動表示が行われる（特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の高い）変動モードＢ』が設定される。従って、遊技者に対して、小当り図柄２６〜３０（ここでは第１の小当り図柄）、および、小当り図柄１〜１０、小当り図柄１１〜２０（ここでは第２の小当り図柄）のうち何れの小当り図柄が停止表示されるかに注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。

また、変形例１では、小当り図柄１〜２０（ここでは第１の小当り図柄）が停止表示された場合は、先ずは、『１回の普図当り遊技につき１回の特別図柄の変動表示しか行われない（特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の低い）変動モードＡ』が設定され、その後、５回（第１の回数）の特別図柄の変動表示が行われたにも拘わらず大当り図柄が１回も停止表示されない場合に、『１回の普図当り遊技につき複数回の特別図柄の変動表示が行われる（特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の高い）変動モードＢ』が設定される。これに対して、小当り図柄１１〜２０（ここでは第２の小当り図柄）が停止表示された場合は、先ずは、『１回の普図当り遊技につき１回の特別図柄の変動表示しか行われない（特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の低い）変動モードＡ』が設定され、その後、３回（ここでは第２の回数）の特別図柄の変動表示が行われたにも拘わらず大当り図柄が１回も停止表示されない場合に、『１回の普図当り遊技につき複数回の特別図柄の変動表示が行われる（特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の高い）変動モードＢ』が設定される。従って、遊技者に対して、小当り図柄１〜２０（ここでは第１の小当り図柄）および小当り図柄１１〜２０（ここでは第２の小当り図柄）のうち何れの小当り図柄が停止表示されるかに注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。

Ｆ−２．変形例２ ：
上述した実施例および変形例１では、大当り遊技終了後あるいは小当り遊技終了後に、先ず、所定の回数（５回または３回）の特別図柄の変動表示が行われるまでは「変動モードＡ」を設定し、その後に、「変動モードＢ」を設定可能であることとした。これに限らず、大当り遊技終了後あるいは小当り遊技終了後に、先ず、所定の回数（５回または３回）の特別図柄の変動表示が行われるまでは「変動モードＢ」を設定し、その後に、「変動モードＡ」を設定可能であることとしてもよい。

すなわち、特別図柄の変動時間に係る状態を『１回の普図当り遊技につき複数回の特別図柄の変動表示が行われる（特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の高い）変動モードＢ』から『１回の普図当り遊技につき１回の特別図柄の変動表示しか行われない（特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の低い）変動モードＡ』に変更可能であることしてもよい。

こうすると、遊技者に対して、『１回の普図当り遊技につき複数回の特別図柄の変動表示が行われる（特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性の高い）変動モードＢ』が設定されている間に（変動モードＡが設定される前に）大当り図柄が停止表示されることを期待させるという新たな遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。

以上、本発明の実施例および変形例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。

例えば、上述した実施例では、特別図柄の変動時間に係る状態として、「特別図柄の変動時間」が「普図当り遊技において始動口２５が開放状態となる時間」よりも長い「変動モードＡ」と、「特別図柄の変動時間」が「普図当り遊技において始動口２５が開放状態となる時間」よりも短い「変動モードＢ」とを設定可能であることとしたが、これに限らず、特別図柄の変動時間に係る状態としては、１回の普図当り遊技における特別図柄の変動表示（大当り判定）の実行頻度の異なる複数の状態を設定可能であればよい。例えば、「特別図柄が大当り図柄で表示されない場合の特別図柄の変動時間の平均」が「第１時間（例えば、３秒）」になる状態（変動モード）と、「特別図柄が大当り図柄で表示されない場合の特別図柄の変動時間の平均」が「第１時間より短い第２時間（例えば、１秒）」になる状態（変動モード）とを設定可能であることとしてもよい。そして、このような構成とした場合、第１時間および第２時間の双方が「普図当り遊技において始動口２５が開放状態となる時間（６秒）」よりも短い場合は、何れの状態が設定された場合も、１回の普図当り遊技につき複数回の特別図柄の変動表示が行われることとなる。もちろん、このような場合であっても、１回の普図当り遊技における特別図柄の変動表示（大当り判定）の実行頻度は、双方の状態の間で異なることとなる。

また、上述した実施例では、特別図柄については、上述の普通図柄のような判定乱数（保留）の記憶は行われないこととしたが、このような判定乱数を記憶可能なパチンコ機に本発明を適用してもよい。すなわち、遊技球が始動口に入球することに基づいて所定数（例えば、４個）を限度に取得情報（例えば、判定乱数、特別図柄の保留）を記憶する取得情報記憶手段（例えば、ＲＡＭ２０３）を備え、該取得情報記憶手段に記憶された取得情報に基づいて特別図柄の変動表示を行うパチンコ機に本発明を適用することとしてもよい。尚、このようなパチンコ機では、取得情報に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合は、該取得情報の記憶は消去される。

また、遊技ホールの島設備から供給される遊技球を払い出すことによって、遊技の結果としての利益（遊技価値）を遊技者に付与するパチンコ機１に本発明を適用した例を説明した。これに限らず、「遊技球の払い出し」とは異なる形態で遊技上の利益を付与するタイプの遊技機にも、本発明を適用することができる。例えば、各種入球口への遊技球の入球が発生することで、その入球に対応する利益の量（遊技価値の大きさ）を示すデータを記憶することによって、遊技上の利益（遊技価値）を遊技者に付与するタイプのパチンコ機にも本発明を適用することができ、この場合にも、上述した実施例と同様の効果を得ることができる。なお、遊技上の利益（遊技価値）をデータ化して遊技者に付与するタイプのパチンコ機としては、パチンコ機に内蔵された複数個の遊技球を循環させて使用する遊技機、具体的には、各種入球口あるいはアウト口を経て遊技盤の裏面に排出された遊技球を、再度、発射位置に戻して発射するように構成されたパチンコ機（いわゆる封入式遊技機）を例示できる。

＜上述した実施例から抽出できる遊技機Ａ１〜Ａ９＞
上述した実施例のパチンコ機は、次のような遊技機Ａ１〜Ａ９として捉えることができる。

＜遊技機Ａ１＞
普図領域を遊技球が通過することに基づいて普通図柄を変動表示させる普通図柄表示手段と、
入球困難状態と、前記入球困難状態よりも遊技球が入球し易い入球容易状態とに変化可能な始動口と、
前記普通図柄が普図当り図柄で表示されることに基づいて、前記始動口が前記入球容易状態となる普図当り遊技を行う普図当り遊技実行手段と、
前記始動口への遊技球の入球に基づいて特別図柄を変動表示させる特別図柄表示手段と、
遊技球が入球不能な入球不能状態と、遊技球が入球可能な入球可能状態とに変化可能な大入賞口と、
前記特別図柄が大当り図柄で表示されることに基づいて、前記大入賞口が前記入球可能状態となる大当り遊技を行う大当り遊技実行手段と、
を備え、
前記特別図柄の変動時間に係る状態として、第１状態と、前記特別図柄が前記大当り図柄で表示されない場合の前記特別図柄の変動時間が前記第１状態よりも短くなり易い第２状態とを設定可能である遊技機であって、
前記第１状態は、前記普図当り遊技で前記始動口が前記入球容易状態となる時間よりも、前記特別図柄が前記大当り図柄で表示されない場合の前記特別図柄の変動時間の方が長くなり易い状態であり、
前記第２状態は、前記普図当り遊技で前記始動口が前記入球容易状態となる時間よりも、前記特別図柄が前記大当り図柄で表示されない場合の前記特別図柄の変動時間の方が短くなり易い状態であることから、
１回の前記普図当り遊技あたりの前記特別図柄の変動表示回数は、前記第２状態の方が前記第１状態よりも多くなり易い
ことを特徴とする遊技機。

このような遊技機では、普図当り遊技が行われていない場合は、始動口に遊技球が入球し難い。このため、遊技者は、先ずは、普図当り遊技を開始させるべく（普通図柄を変動表示させるべく）、普図領域を遊技球が通過することを狙う遊技（本明細書では「普図主体の遊技」ともいう）を行うこととなる。そして、普図当り遊技が開始されることで始動口に遊技球が入球し易くなったら、大当り遊技を開始させるべく（特別図柄を変動表示させるべく）、始動口に遊技球が入球することを狙う遊技（本明細書では「特図主体の遊技」ともいう）を行うこととなる。

ここで、特別図柄が大当り図柄で表示される可能性は、特別図柄の変動表示回数が多くなるほど高くなる。このため、始動口に遊技球が入球し易い普図当り遊技中、すなわち、「特図主体の遊技」中は、遊技者に対して、始動口に多くの遊技球が入球して特別図柄の変動表示回数が多くなることを期待させることができる。もっとも、始動口への遊技球の入球が発生しても、当該入球が特別図柄の変動表示中に発生した場合は、当該入球が無効になることがある（当該入球に基づく特別図柄の変動表示が行われないことがある）。例えば、いわゆる保留（特別図柄の保留）が限度数に達している場合や、そもそも保留を記憶しない構成である場合は、入球が特別図柄の変動表示中に発生した場合は、当該入球が無効になることがある（当該入球に基づく特別図柄の変動表示が行われないことがある）。

このため、特別図柄の変動表示がすぐに終了するほど、すなわち、特別図柄の変動時間が短いほど（始動口への入球が無効になり難く）、特別図柄の変動表示回数が多くなり易い。本遊技機では、このような特別図柄の変動時間に係る状態として、第１状態と第２状態とを設定可能としている。第１状態は、特別図柄が大当り図柄で表示されない場合の特別図柄の変動時間（本明細書では単に「外れ変動時間」ともいう）が第２状態よりも短くなり易く、普図当り遊技で始動口が入球容易状態となる時間よりも、外れ変動時間の方が長くなり易い状態である。これに対して、第２状態は、外れ変動時間が第１状態よりも長くなり易く、普図当り遊技で始動口が入球容易状態となる時間よりも、外れ変動時間の方が短くなり易い状態である。従って、第２状態の方が第１状態よりも、１回の普図当り遊技あたりの特別図柄の変動表示回数が多くなり易くなり（始動口への入球が無効になり難くなり）、ひいては、特別図柄が大当り図柄で表示される可能性が高くなる。

以上のように、本遊技機では、「特別図柄の変動時間に係る状態（第１状態、第２状態）を設定することで特別図柄が大当り図柄で表示される可能性を変化させるという斬新な遊技性」を実現でき、遊技興趣を高めることが可能となる。

＜遊技機Ａ２＞
遊技機Ａ１において、
前記特別図柄表示手段は、前記始動口への遊技球の入球が発生しても、当該入球が前記特別図柄の変動表示中に発生したのであれば、当該入球に基づく前記特別図柄の変動表示は行わないものである
ことを特徴とする遊技機。

このような遊技機では、始動口への遊技球の入球が発生しても、当該入球が前記特別図柄の変動表示中に発生したのであれば、当該入球に基づく前記特別図柄の変動表示は行われない（始動口への入球が無効になる）。このため、特別図柄の変動表示がすぐに終了するほど、すなわち、特別図柄の変動時間が短いほど（始動口への入球が無効になり難く）、更に特別図柄の変動表示回数が多くなり易くなるので、上述した遊技性を実現し易くなる。
＜遊技機Ａ３＞
遊技機Ａ１または遊技機Ａ２において、
前記普通図柄の変動表示に合わせて装飾図柄を変動表示する演出を行う
ことを特徴とする遊技機。

このような遊技機では、普図当り遊技が行われていない場合は「普図主体の遊技」が行われるところ、このような「普図主体の遊技」において高い頻度で行われる普通図柄の変動表示に合わせて、装飾図柄を変動表示する演出を行う。この結果、普図当り遊技が行われていない場合は「普図主体の遊技」を行うことを、遊技者に理解し易いものにすることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。

また、このような遊技機では、普図当り遊技が行われていない場合に「特図主体の遊技」が行われてしまうと、上述の遊技性を実現し難くなってしまう。この点、本遊技機では、普図当り遊技が行われていない場合は「普図主体の遊技」を行うことを、遊技者に理解し易いものにすることができるので、上述の遊技性を保つことが可能となる。

＜遊技機Ａ４＞
遊技機Ａ１乃至遊技機Ａ３の何れか１つの遊技機において、
前記入球困難状態は、遊技球が前記始動口に入球不能な状態であり、
前記入球容易状態は、遊技球が前記始動口に入球可能な状態である
ことを特徴とする遊技機。

このような遊技機では、普図当り遊技が行われていない場合に「特図主体の遊技」が行われてしまうと、上述の遊技性を実現し難くなってしまう。この点、本遊技機では、普図当り遊技が行われていない場合、始動口は入球不能な状態となる。このため、普図当り遊技が行われていない場合は「普図主体の遊技」を半ば強制的に遊技者に行わせることができ、上述の遊技性を保つことが可能となる。

＜遊技機Ａ５＞
遊技機Ａ１乃至遊技機Ａ４の何れか１つの遊技機において、
前記普図当り遊技が行われていない場合は、前記始動口に遊技球が入球する頻度よりも、前記普図領域を遊技球が通過する頻度の方が高い
ことを特徴とする遊技機。

このような遊技機では、普図当り遊技が行われていない場合に「特図主体の遊技」が行われてしまうと、上述の遊技性を実現し難くなってしまう。この点、本遊技機では、普図当り遊技が行われていない場合は、始動口に遊技球が入球する頻度よりも、普図領域を遊技球が通過する頻度の方が高いこととしている。このため、普図当り遊技が行われていない場合は「普図主体の遊技」を半ば強制的に遊技者に行わせることができ、上述の遊技性を保つことが可能となる。

＜遊技機Ａ６＞
遊技機Ａ１乃至遊技機Ａ５の何れか１つの遊技機において、
前記第１状態の設定中に所定の回数の前記特別図柄の変動表示が行われた結果、前記大当り図柄が１回も表示されなかった場合に、前記第２状態を設定可能である
ことを特徴とする遊技機。

このような遊技機では、所定の回数の特別図柄の変動表示が行われたにも拘わらず大当り図柄が１回も表示されない場合は、遊技興趣が低下してしまう虞がある。この点、本遊技機では、このような場合は、特別図柄の変動時間に係る状態が「特別図柄の変動表示回数が少なくなり易い第１状態」から「特別図柄の変動表示回数が多くなり易い第２状態」に変更される。従って、上述のような遊技興趣の低下を抑制することが可能となる。

＜遊技機Ａ７＞
遊技機Ａ１乃至遊技機Ａ６の何れか１つの遊技機において、
前記大当り図柄として、第１の大当り図柄と第２の大当り図柄とを表示可能であり、
前記特別図柄が前記第１の大当り図柄で表示された場合は、前記大当り遊技終了後に前記第１状態を設定し、
前記特別図柄が前記第２の大当り図柄で表示された場合は、前記大当り遊技終了後に前記第２状態を設定する
ことを特徴とする遊技機。

このような遊技機では、第１の大当り図柄が表示された場合は「特別図柄の変動表示回数が少なくなり易い第１状態」が設定され、第２の大当り図柄が表示された場合は「特別図柄の変動表示回数が多くなり易い第２状態」が設定される。従って、遊技者に対して、第１の大当り図柄および第２の大当り図柄のうち何れの大当り図柄が表示されるかに注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。

＜遊技機Ａ８＞
遊技機Ａ１乃至遊技機Ａ６の何れか１つの遊技機において、
前記大当り図柄として、第１の大当り図柄と第２の大当り図柄とを表示可能であり、
前記特別図柄が前記第１の大当り図柄で表示された場合は、
前記大当り遊技終了後に前記第１状態を設定し、
少なくとも次に前記大当り遊技が行われるまでは当該第１状態が継続して設定され、
前記特別図柄が前記第２の大当り図柄で表示された場合は、
前記大当り遊技終了後に前記第１状態を設定し、
当該第１状態の設定中に所定の回数の前記特別図柄の変動表示が行われた結果、前記大当り図柄が１回も表示されなかった場合に、前記第２状態を設定する
ことを特徴とする遊技機。

このような遊技機では、第１の大当り図柄が表示された場合は、「特別図柄の変動表示回数が少なくなり易い第１状態」が継続して設定される。これに対して、第２の大当り図柄が表示された場合は、先ずは、「特別図柄の変動表示回数が少なくなり易い第１状態」が設定され、その後、所定の回数の特別図柄の変動表示が行われたにも拘わらず大当り図柄が１回も表示されない場合に、「特別図柄の変動表示回数が多くなり易い第２状態」が設定される。従って、遊技者に対して、第１の大当り図柄および第２の大当り図柄のうち何れの大当り図柄が表示されるかに注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。

＜遊技機Ａ９＞
遊技機Ａ１乃至遊技機Ａ６の何れか１つの遊技機において、
前記大当り図柄として、第１の大当り図柄と第２の大当り図柄とを表示可能であり、
前記特別図柄が前記第１の大当り図柄で表示された場合は、
前記大当り遊技終了後に前記第１状態を設定し、
当該第１状態の設定中に第１の回数の前記特別図柄の変動表示が行われた結果、前記大当り図柄が１回も表示されなかった場合に、前記第２状態を設定し、
前記特別図柄が前記第２の大当り図柄で表示された場合は、
前記大当り遊技終了後に前記第１状態を設定し、
当該第１状態の設定中に前記第１の回数よりも少ない第２の回数の特別図柄の変動表示が行われた結果、前記大当り図柄が１回も表示されなかった場合に、前記第２状態を設定する
ことを特徴とする遊技機。

このような遊技機では、第１の大当り図柄が表示された場合は、先ずは、「特別図柄の変動表示回数が少なくなり易い第１状態」が設定され、その後、第１の回数の特別図柄の変動表示が行われたにも拘わらず大当り図柄が１回も表示されない場合に、「特別図柄の変動表示回数が多くなり易い第２状態」が設定される。これに対して、第２の大当り図柄が表示された場合は、先ずは、「特別図柄の変動表示回数が少なくなり易い第１状態」が設定され、その後、第２の回数（第１の回数よりも少ない回数）の特別図柄の変動表示が行われたにも拘わらず大当り図柄が１回も表示されない場合に、「特別図柄の変動表示回数が多くなり易い第２状態」が設定される。従って、遊技者に対して、第１の大当り図柄および第２の大当り図柄のうち何れの大当り図柄が表示されるかに注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。

＜上述した実施例から抽出できる遊技機Ｂ１〜Ｂ８＞
上述した実施例のパチンコ機は、次のような遊技機Ｂ１〜Ｂ８として捉えることができる。

＜遊技機Ｂ１＞
普図領域を遊技球が通過することに基づいて普通図柄を変動表示させる普通図柄表示手段と、
入球困難状態と、前記入球困難状態よりも遊技球が入球し易い入球容易状態とに変化可能な始動口と、
前記普通図柄が普図当り図柄で表示されることに基づいて、前記始動口が前記入球容易状態となる普図当り遊技を行う普図当り遊技実行手段と、
前記始動口への遊技球の入球に基づいて特別図柄を変動表示させる特別図柄表示手段と、
遊技球が入球不能な入球不能状態と、遊技球が入球可能な入球可能状態とに変化可能な大入賞口と、
前記特別図柄が大当り図柄で表示されることに基づいて、前記大入賞口が前記入球可能状態となる大当り遊技を行う大当り遊技実行手段と、
を備え、
前記特別図柄の変動時間に係る状態として、第１状態と、前記特別図柄が前記大当り図柄で表示されない場合の前記特別図柄の変動時間が前記第１状態よりも短くなり易い第２状態とを設定可能である遊技機であって、
前記第１状態は、前記普図当り遊技で前記始動口が前記入球容易状態となる時間よりも、前記特別図柄が前記大当り図柄で表示されない場合の前記特別図柄の変動時間の方が長くなり易い状態であり、
前記第２状態は、前記普図当り遊技で前記始動口が前記入球容易状態となる時間よりも、前記特別図柄が前記大当り図柄で表示されない場合の前記特別図柄の変動時間の方が短くなり易い状態であることから、
１回の前記普図当り遊技あたりの前記特別図柄の変動表示回数は、前記第２状態の方が前記第１状態よりも多くなり易いものであり、
前記特別図柄が前記大当り図柄で表示されない場合は前記特別図柄を小当り図柄で表示可能であり、
前記特別図柄が前記小当り図柄で表示された場合は、当該小当り図柄の種類に応じて、前記特別図柄の変動時間に係る状態を設定可能である
ことを特徴とする遊技機。

このような遊技機では、普図当り遊技が行われていない場合は、始動口に遊技球が入球し難い。このため、遊技者は、先ずは、普図当り遊技を開始させるべく（普通図柄を変動表示させるべく）、普図領域を遊技球が通過することを狙う遊技（本明細書では「普図主体の遊技」ともいう）を行うこととなる。そして、普図当り遊技が開始されることで始動口に遊技球が入球し易くなったら、大当り遊技を開始させるべく（特別図柄を変動表示させるべく）、始動口に遊技球が入球することを狙う遊技（本明細書では「特図主体の遊技」ともいう）を行うこととなる。

ここで、特別図柄が大当り図柄で表示される可能性は、特別図柄の変動表示回数が多くなるほど高くなる。このため、始動口に遊技球が入球し易い普図当り遊技中、すなわち、「特図主体の遊技」中は、遊技者に対して、始動口に多くの遊技球が入球して特別図柄の変動表示回数が多くなることを期待させることができる。もっとも、始動口への遊技球の入球が発生しても、当該入球が特別図柄の変動表示中に発生した場合は、当該入球が無効になることがある（当該入球に基づく特別図柄の変動表示が行われないことがある）。例えば、いわゆる保留（特別図柄の保留）が限度数に達している場合や、そもそも保留を記憶しない構成である場合は、入球が特別図柄の変動表示中に発生した場合は、当該入球が無効になることがある（当該入球に基づく特別図柄の変動表示が行われないことがある）。

このため、特別図柄の変動表示がすぐに終了するほど、すなわち、特別図柄の変動時間が短いほど（始動口への入球が無効になり難く）、特別図柄の変動表示回数が多くなり易い。本遊技機では、このような特別図柄の変動時間に係る状態として、第１状態と第２状態とを設定可能としている。第１状態は、特別図柄が大当り図柄で表示されない場合の特別図柄の変動時間（本明細書では単に「外れ変動時間」ともいう）が第２状態よりも短くなり易く、普図当り遊技で始動口が入球容易状態となる時間よりも、外れ変動時間の方が長くなり易い状態である。これに対して、第２状態は、外れ変動時間が第１状態よりも長くなり易く、普図当り遊技で始動口が入球容易状態となる時間よりも、外れ変動時間の方が短くなり易い状態である。従って、第２状態の方が第１状態よりも、１回の普図当り遊技あたりの特別図柄の変動表示回数が多くなり易くなり（始動口への入球が無効になり難くなり）、ひいては、特別図柄が大当り図柄で表示される可能性が高くなる。

以上のように、本遊技機では、「特別図柄の変動時間に係る状態（第１状態、第２状態）を設定することで特別図柄が大当り図柄で表示される可能性を変化させるという斬新な遊技性」を実現でき、遊技興趣を高めることが可能となる。

そして、特別図柄の変動時間に係る状態（第１状態、第２状態）は、表示された小当り図柄の種類に応じて設定される。すなわち、「表示された小当り図柄の種類に応じて、特別図柄が大当り図柄で表示される可能性を変化させるという斬新な遊技性」も実現でき、このことによっても、遊技興趣を高めることが可能となる。

＜遊技機Ｂ２＞
遊技機Ｂ１において、
前記特別図柄表示手段は、前記始動口への遊技球の入球が発生しても、当該入球が前記特別図柄の変動表示中に発生したのであれば、当該入球に基づく前記特別図柄の変動表示は行わないものである
ことを特徴とする遊技機。

このような遊技機では、始動口への遊技球の入球が発生しても、当該入球が前記特別図柄の変動表示中に発生したのであれば、当該入球に基づく前記特別図柄の変動表示は行われない（始動口への入球が無効になる）。このため、特別図柄の変動表示がすぐに終了するほど、すなわち、特別図柄の変動時間が短いほど（始動口への入球が無効になり難く）、更に特別図柄の変動表示回数が多くなり易くなるので、上述した遊技性を実現し易くなる。
＜遊技機Ｂ３＞
遊技機Ｂ１または遊技機Ｂ２において、
前記普通図柄の変動表示に合わせて装飾図柄を変動表示する演出を行う
ことを特徴とする遊技機。

このような遊技機では、普図当り遊技が行われていない場合は「普図主体の遊技」が行われるところ、このような「普図主体の遊技」において高い頻度で行われる普通図柄の変動表示に合わせて、装飾図柄を変動表示する演出を行う。この結果、普図当り遊技が行われていない場合は「普図主体の遊技」を行うことを、遊技者に理解し易いものにすることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。

また、このような遊技機では、普図当り遊技が行われていない場合に「特図主体の遊技」が行われてしまうと、上述の遊技性を実現し難くなってしまう。この点、本遊技機では、普図当り遊技が行われていない場合は「普図主体の遊技」を行うことを、遊技者に理解し易いものにすることができるので、上述の遊技性を保つことが可能となる。

＜遊技機Ｂ４＞
遊技機Ｂ１乃至遊技機Ｂ３の何れか１つの遊技機において、
前記入球困難状態は、遊技球が前記始動口に入球不能な状態であり、
前記入球容易状態は、遊技球が前記始動口に入球可能な状態である
ことを特徴とする遊技機。

このような遊技機では、普図当り遊技が行われていない場合に「特図主体の遊技」が行われてしまうと、上述の遊技性を実現し難くなってしまう。この点、本遊技機では、普図当り遊技が行われていない場合、始動口は入球不能な状態となる。このため、普図当り遊技が行われていない場合は「普図主体の遊技」を半ば強制的に遊技者に行わせることができ、上述の遊技性を保つことが可能となる。

＜遊技機Ｂ５＞
遊技機Ｂ１乃至遊技機Ｂ４の何れか１つの遊技機において、
前記普図当り遊技が行われていない場合は、前記始動口に遊技球が入球する頻度よりも、前記普図領域を遊技球が通過する頻度の方が高い
ことを特徴とする遊技機。

このような遊技機では、普図当り遊技が行われていない場合に「特図主体の遊技」が行われてしまうと、上述の遊技性を実現し難くなってしまう。この点、本遊技機では、普図当り遊技が行われていない場合は、始動口に遊技球が入球する頻度よりも、普図領域を遊技球が通過する頻度の方が高いこととしている。このため、普図当り遊技が行われていない場合は「普図主体の遊技」を半ば強制的に遊技者に行わせることができ、上述の遊技性を保つことが可能となる。

＜遊技機Ｂ６＞
遊技機Ｂ１乃至遊技機Ｂ５の何れか１つの遊技機において、
前記小当り図柄として、第１の小当り図柄と第２の小当り図柄とを表示可能であり、
前記特別図柄が前記第１の小当り図柄で表示された場合は、前記第１状態を設定し、
前記特別図柄が前記第２の小当り図柄で表示された場合は、前記第２状態を設定する
ことを特徴とする遊技機。

このような遊技機では、第１の小当り図柄が表示された場合は「特別図柄の変動表示回数が少なくなり易い第１状態」が設定され、第２の小当り図柄が表示された場合は「特別図柄の変動表示回数が多くなり易い第２状態」が設定される。従って、遊技者に対して、第１の小当り図柄および第２の小当り図柄のうち何れの小当り図柄が表示されるかに注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。

＜遊技機Ｂ７＞
遊技機Ｂ１乃至遊技機Ｂ５の何れか１つの遊技機において、
前記小当り図柄として、第１の小当り図柄と第２の小当り図柄とを表示可能であり、
前記小当り図柄が前記第１の小当り図柄で表示された場合は、
前記第１状態を設定し、
少なくとも次に前記大当り遊技が行われるまでは当該第１状態が継続して設定され、
前記小当り図柄が前記第２の小当り図柄で表示された場合は、
前記第１状態を設定し、
当該第１状態の設定中に所定の回数の前記特別図柄の変動表示が行われた結果、前記大当り図柄が１回も表示されなかった場合に、前記第２状態を設定する
ことを特徴とする遊技機。

このような遊技機では、第１の小当り図柄が表示された場合は、「特別図柄の変動表示回数が少なくなり易い第１状態」が継続して設定される。これに対して、第２の小当り図柄が表示された場合は、先ずは、「特別図柄の変動表示回数が少なくなり易い第１状態」が設定され、その後、所定の回数の特別図柄の変動表示が行われたにも拘わらず大当り図柄が１回も表示されない場合に、「特別図柄の変動表示回数が多くなり易い第２状態」が設定される。従って、遊技者に対して、第１の小当り図柄および第２の小当り図柄のうち何れの小当り図柄が表示されるかに注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。

＜遊技機Ｂ８＞
遊技機Ｂ１乃至遊技機Ｂ５の何れか１つの遊技機において、
前記小当り図柄として、第１の小当り図柄と第２の小当り図柄とを表示可能であり、
前記特別図柄が前記第１の小当り図柄で表示された場合は、
前記第１状態を設定し、
当該第１状態の設定中に第１の回数の特別図柄の変動表示が行われた結果、前記大当り図柄が１回も表示されなかった場合に、前記第２状態を設定し、
前記特別図柄が前記第２の小当り図柄で表示された場合は、
前記第１状態を設定し、
当該第１状態の設定中に前記第１の回数よりも少ない第２の回数の特別図柄の変動表示が行われた結果、前記大当り図柄が１回も表示されなかった場合に、前記第２状態を設定する
ことを特徴とする遊技機。

このような遊技機では、第１の小当り図柄が表示された場合は、先ずは、「特別図柄の変動表示回数が少なくなり易い第１状態」が設定され、その後、第１の回数の特別図柄の変動表示が行われたにも拘わらず大当り図柄が１回も表示されない場合に、「特別図柄の変動表示回数が多くなり易い第２状態」が設定される。これに対して、第２の小当り図柄が表示された場合は、先ずは、「特別図柄の変動表示回数が少なくなり易い第１状態」が設定され、その後、第２の回数（第１の回数よりも少ない回数）の特別図柄の変動表示が行われたにも拘わらず大当り図柄が１回も表示されない場合に、「特別図柄の変動表示回数が多くなり易い第２状態」が設定される。従って、遊技者に対して、第１の小当り図柄および第２の小当り図柄のうち何れの小当り図柄が表示されるかに注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。

本発明は、遊技ホールで用いられる遊技機に利用することができる。

１…パチンコ機（遊技機）、２０…遊技盤、２７…普通図柄作動ゲート（普図領域）、４０…演出用開口部、４１…演出表示装置、２５…始動口、２８…大入賞口、２００…主制御基板、２０１…ＣＰＵ（普通図柄表示手段、普図当り遊技実行手段、特別図柄表示手段、大当り遊技実行手段、小当り遊技実行手段）、２２０…サブ制御基板、２２１…ＣＰＵ。

Claims (8)

1. 普図領域を遊技球が通過することに基づいて普通図柄を変動表示させる普通図柄表示手段と、
   入球困難状態と、前記入球困難状態よりも遊技球が入球し易い入球容易状態とに変化可能な始動口と、
   前記普通図柄が普図当り図柄で表示されることに基づいて、前記始動口が前記入球容易状態となる普図当り遊技を行う普図当り遊技実行手段と、
   前記始動口への遊技球の入球に基づいて特別図柄を変動表示させる特別図柄表示手段と、
   遊技球が入球不能な入球不能状態と、遊技球が入球可能な入球可能状態とに変化可能な大入賞口と、
   前記特別図柄が大当り図柄で表示されることに基づいて、前記大入賞口が前記入球可能状態となる大当り遊技を行う大当り遊技実行手段と、
   を備え、
   非電サポ状態と、前記非電サポ状態よりも前記普図当り遊技の実行頻度が高い電サポ状態とを設定可能である遊技機であって、
   前記非電サポ状態における前記特別図柄の変動時間に係る状態として、第１状態と、前記特別図柄が前記大当り図柄で表示されない場合の前記特別図柄の変動時間が前記第１状態よりも短くなり易い第２状態とを設定可能であり、
   前記第１状態と前記第２状態とでは、前記普図当り遊技の実行頻度は同じであり、
   前記第１状態は、前記普図当り遊技で前記始動口が前記入球容易状態となる時間よりも、前記特別図柄が前記大当り図柄で表示されない場合の前記特別図柄の変動時間の方が長くなり易い状態であり、
   前記第２状態は、前記普図当り遊技で前記始動口が前記入球容易状態となる時間よりも、前記特別図柄が前記大当り図柄で表示されない場合の前記特別図柄の変動時間の方が短くなり易い状態であることから、
   １回の前記普図当り遊技あたりの前記特別図柄の変動表示回数は、前記第２状態の方が前記第１状態よりも多くなり易いものであり、
   前記特別図柄が前記大当り図柄で表示されない場合は前記特別図柄を小当り図柄で表示可能であり、
   前記特別図柄が前記小当り図柄で表示されることに基づいて、小当り遊技を実行可能であり、
   前記特別図柄が前記小当り図柄で表示された場合は、前記非電サポ状態における前記特別図柄の変動時間に係る状態を、当該小当り図柄の種類に応じて設定可能である
   ことを特徴とする遊技機。
2. 請求項１に記載の遊技機において、
   前記特別図柄表示手段は、前記始動口への遊技球の入球が発生しても、当該入球が前記特別図柄の変動表示中に発生したのであれば、当該入球に基づく前記特別図柄の変動表示は行わないものである
   ことを特徴とする遊技機。
3. 請求項１または請求項２に記載の遊技機において、
   前記普通図柄の変動表示に合わせて装飾図柄を変動表示する演出を行う
   ことを特徴とする遊技機。
4. 請求項１乃至請求項３の何れか一項に記載の遊技機において、
   前記入球困難状態は、遊技球が前記始動口に入球不能な状態であり、
   前記入球容易状態は、遊技球が前記始動口に入球可能な状態である
   ことを特徴とする遊技機。
5. 請求項１乃至請求項４の何れか一項に記載の遊技機において、
   前記普図当り遊技が行われていない場合は、前記始動口に遊技球が入球する頻度よりも、前記普図領域を遊技球が通過する頻度の方が高い
   ことを特徴とする遊技機。
6. 請求項１乃至請求項５の何れか一項に記載の遊技機において、
   前記小当り図柄として、第１の小当り図柄と第２の小当り図柄とを表示可能であり、
   前記特別図柄が前記第１の小当り図柄で表示された場合は、前記第１状態を設定し、
   前記特別図柄が前記第２の小当り図柄で表示された場合は、前記第２状態を設定する
   ことを特徴とする遊技機。
7. 請求項１乃至請求項５の何れか一項に記載の遊技機において、
   前記小当り図柄として、第１の小当り図柄と第２の小当り図柄とを表示可能であり、
   前記小当り図柄が前記第１の小当り図柄で表示された場合は、
   前記第１状態を設定し、
   少なくとも次に前記大当り遊技が行われるまでは当該第１状態が継続して設定され、
   前記小当り図柄が前記第２の小当り図柄で表示された場合は、
   前記第１状態を設定し、
   当該第１状態の設定中に所定の回数の前記特別図柄の変動表示が行われた結果、前記大当り図柄が１回も表示されなかった場合に、前記第２状態を設定する
   ことを特徴とする遊技機。
8. 請求項１乃至請求項５の何れか一項に記載の遊技機において、
   前記小当り図柄として、第１の小当り図柄と第２の小当り図柄とを表示可能であり、
   前記特別図柄が前記第１の小当り図柄で表示された場合は、
   前記第１状態を設定し、
   当該第１状態の設定中に第１の回数の特別図柄の変動表示が行われた結果、前記大当り図柄が１回も表示されなかった場合に、前記第２状態を設定し、
   前記特別図柄が前記第２の小当り図柄で表示された場合は、
   前記第１状態を設定し、
   当該第１状態の設定中に前記第１の回数よりも少ない第２の回数の特別図柄の変動表示が行われた結果、前記大当り図柄が１回も表示されなかった場合に、前記第２状態を設定する
   ことを特徴とする遊技機。

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