JP6794878B2 - 残雪を考慮した太陽光発電出力予測装置 - Google Patents
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Description
図1、図2、図11を参照しつつ、残雪を考慮した太陽光発電出力予測装置10(以下、「太陽光発電出力予測装置10」と称する。)について、以下のように説明する。図1は、本実施形態に係る太陽光発電出力予測装置10のシステム系統の一例を示す系統図である。図2は、本実施形態に係る太陽光発電出力予測装置10の構成の一例を示す図である。図11は、太陽光発電設備100の残雪状況の一例を示す図である。
演算処理部11は、記憶部12の各種テーブルを参照しつつ、以下で述べる各種機能を実現する。演算処理部11は、上述したように、発電出力直線作成部11aと、積雪係数算出部11bと、重回帰モデル作成部11cと、残雪判定部11dと、残雪係数算出部11eと、発電出力算出部11fと、を含んで構成されている。
図3を参照しつつ、発電出力直線作成部11aについて、以下のとおり説明する。図3は、本実施形態に係る太陽光発電出力予測装置10の発電出力直線作成部11aで作成される日射量と発電出力の対応関係を示す図である。
図3を参照しつつ、積雪係数算出部11bについて、以下のとおり説明する。
重回帰モデル作成部11cは、積雪係数算出部11bで算出された積雪係数を目的変数とし、積雪深情報、気象情報および設備情報を説明変数として、重回帰分析を実行する機能を有する。
なお、上記の重回帰分析に替えて最小二乗法またはベイズ推定法等を用いてもよい。
残雪判定部11dは、降雪が終了してから所定の経過時間の範囲内か否かを判定する機能を有する。残雪判定部11dは、太陽光発電設備100のパネル上に残雪があるか否かを判定する。残雪とは、降雪が終了した時点以降に、太陽光発電装置のパネル上に堆積している雪をいう。パネル上に残雪がある状況とは、降雪が終了した時点から所定の時間を経過するまでの状況である。所定の時間とは、過去情報テーブル12aに基づいて計算して予め定められる時間であり、パネル上に残雪がなくなるまでの時間である。
残雪係数算出部11eは、残雪を考慮した発電出力を算出するように、補正関数を用いて残雪係数を算出する機能を有する。
<<発電出力算出部11f>>
発電出力算出部11fは、残雪係数算出部11eで算出された残雪係数に基づいて、現在又は将来の発電出力を算出する機能を有する。
==記憶部12==
記憶部12は、演算処理部11が処理を実行するための各種データを格納する機能を有する。記憶部12は、過去情報テーブル12aと、積雪係数テーブル12bと、設備情報テーブル12cと、モデル情報テーブル12dと、残雪係数テーブル12eと、予測情報テーブル12fと、を格納している。
図4を参照しつつ、過去情報テーブル12aについて、以下のとおり詳細に説明する。図4は、本実施形態に係る過去情報テーブル12aの構成例を示す図である。
図5を参照しつつ、積雪係数テーブル12bについて、以下のとおり詳細に説明する。図5は、本実施形態に係る積雪係数テーブル12bの構成例を示す図である。
図6を参照しつつ、設備情報テーブル12cについて、以下のとおり詳細に説明する。図6は、本実施形態に係る設備情報テーブル12cの構成例を示す図である。
図7を参照しつつ、モデル情報テーブル12dについて、以下のとおり詳細に説明する。図7は、本実施形態に係るモデル情報テーブル12dの構成例を示す図である。
図8を参照しつつ、残雪係数テーブル12eについて、以下のとおり詳細に説明する。図8は、本実施形態に係る残雪係数テーブル12eの構成例を示す図である。
図9を参照しつつ、予測情報テーブル12fについて、以下のとおり詳細に説明する。図9は、本実施形態に係る予測情報テーブル12fの構成例を示す図である。
図10を参照しつつ、太陽光発電出力予測装置10の処理手順について、以下のとおり説明する。図10は、本実施形態に係る処理手順の一例を示す図である。図10では、右側に記憶部12の各種テーブルを示し、左側に演算処理部11の処理内容を示す。演算処理部11と記憶部12との間の矢印は、情報の流れを示している。
<<発電出力直線作成部11a>>
上記において、演算処理部11には発電出力直線作成部11aが含まれるとして記載したが、これに限定されない。発電出力直線作成部11aはなくてもよく、この場合、積雪係数算出部11bが過去情報テーブル12aに基づいて近似式を作成して積雪係数を算出するか、もしくは、近似式を作成せずに、過去情報テーブル12aの所定の日射量に対する、非積雪時の発電出力と、積雪時の発電出力と、の比を算出して積雪係数を算出するか、により処理を実行する。
上記において、演算処理部11には積雪係数算出部11bが含まれるとして記載したが、これに限定されない。積雪係数算出部11bはなくてもよく、太陽光発電出力予測装置10とは別に設けられる、予め積雪係数を格納しているデータベースから積雪係数を取得してもよい。
上記において、演算処理部11には重回帰モデル作成部11cが含まれるとして記載したが、これに限定されない。重回帰モデル作成部11cはなくてもよく、太陽光発電出力予測装置10とは別に設けられ、降雪が終了した時点の積雪係数を予め格納しているデータベースから当該積雪係数を取得してもよい。
上記において、演算処理部11には残雪判定部11dが含まれるとして記載したが、残雪判定部11dはなくてもよい。残雪判定部11dが無くてもよい理由は、残雪が無い状態を判定することによる発電出力を計算するときの計算の簡略化は図れないが、発電出力の計算結果に影響を及ぼすものではないためである。
上記において、残雪係数算出部11eは一次関数の補正関数を用いて残雪係数を算出しているように説明したが、これに限定されない。残雪係数算出部11eは二次関数の補正関数を用いて残雪係数を算出してもよい。これにより、一時関数を用いる場合と比較して、経過時間に対する残雪係数の上昇が大きくなる。
上記において、記憶部12における各種テーブルを示したが、各種テーブルに格納されている項目は限定されるものではない。記憶部12の各種テーブルには、演算処理部11において計算できる項目が記憶されていればよい。
以上説明したように、本実施形態に係る太陽光発電出力予測装置10は、非積雪時における第1日射量に対応する太陽光発電設備100の第1発電出力と、積雪時における第1日射量に対応する太陽光発電設備100の第2発電出力と、に基づいて、第1発電出力と第2発電出力の比を示す積雪係数を算出する積雪係数算出部11bと、降雪が終了した第1時点から時間経過にともなって太陽光発電設備100のパネル上の残雪が減少していくことを考慮するように、第1時点における積雪係数と、第1時点から時間の経過とともに値が増大する補正関数と、に基づいて、第1時点から時間の経過とともに値が増大する残雪係数を算出する残雪係数算出部11eと、残雪係数と、現在又は将来の第2時点における第2日射量と、に基づいて、太陽光発電設備100の発電出力を算出する発電出力算出部11fと、を備える。本実施形態によれば、降雪が終了した後において、時間経過とともに太陽光発電設備100のパネル上の残雪が少なくなることによる発電出力の変化を考慮するため、発電出力の予測を正確に行うことができる。
11b 積雪係数算出部
11c 重回帰モデル作成部
11d 残雪判定部
11e 残雪係数算出部
11f 発電出力算出部
100 太陽光発電設備
Claims (7)
- 非積雪時における第1日射量に対応する太陽光発電設備の第1発電出力と、積雪時における前記第1日射量に対応する前記太陽光発電設備の第2発電出力と、に基づいて、前記第1発電出力と前記第2発電出力の比を示す積雪係数を算出する積雪係数算出部と、
降雪が終了した第1時点から時間経過にともなって前記太陽光発電設備のパネル上の残雪が減少していくことを考慮するように、前記第1時点における前記積雪係数と、前記第1時点から時間の経過とともに値が増大する補正関数と、に基づいて、前記第1時点から時間の経過とともに値が増大する残雪係数を算出する残雪係数算出部と、
前記残雪係数と、現在又は将来の第2時点における第2日射量と、に基づいて、前記太陽光発電設備の発電出力を算出する発電出力算出部と、
を備えることを特徴とする残雪を考慮した太陽光発電出力予測装置。 - 前記太陽光発電設備の設置地点において、過去における、前記積雪係数と、積雪深と、気象情報と、に基づいて、重回帰分析することにより、前記第1時点における、非積雪時の第3日射量に対応する前記太陽光発電設備の発電出力と、積雪時の前記第3日射量に対応する前記太陽光発電設備の発電出力と、の比を示す予測積雪係数を算出するための重回帰モデルを作成する重回帰モデル作成部
をさらに備え、
前記残雪係数算出部は、前記重回帰モデルと、前記第1時点における前記積雪深、前記気象情報と、に基づいて、前記予測積雪係数を算出するとともに、前記第1時点における前記予測積雪係数と、前記第1時点から時間の経過とともに値が増大する補正関数と、に基づいて、前記第1時点から時間の経過とともに値が増大する残雪係数を算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の残雪を考慮した太陽光発電出力予測装置。 - 前記重回帰モデル作成部は、前記太陽光発電設備の設置地点において、過去における、前記積雪係数と、前記積雪深と、前記気象情報と、前記太陽光発電設備の設備情報と、に基づいて、重回帰分析することにより、前記予測積雪係数を算出するための重回帰モデルを作成し、
残雪係数算出部は、前記重回帰モデルと、前記第1時点における前記積雪深、前記気象情報および前記設備情報と、に基づいて、前記予測積雪係数を算出するとともに、前記第1時点における前記予測積雪係数と、前記第1時点から時間の経過とともに値が増大する補正関数と、に基づいて、前記第1時点から時間の経過とともに値が増大する残雪係数を算出する
ことを特徴とする請求項2に記載の残雪を考慮した太陽光発電出力予測装置。 - 前記残雪係数算出部は、前記補正関数が前記第1時点から経過する時間の一次関数として前記残雪係数を算出する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の残雪を考慮した太陽光発電出力予測装置。 - 前記残雪係数算出部は、前記補正関数が前記第1時点から経過する時間の二次関数として前記残雪係数を算出する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の残雪を考慮した太陽光発電出力予測装置。 - 降雪が終了した前記第1時点から所定の時間を経過したとき、前記太陽光発電設備のパネル上に残雪がないことを判定するとともに、前記残雪係数を所定の値に設定する残雪判定部
をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の残雪を考慮した太陽光発電出力予測装置。 - 前記積雪係数算出部は、非積雪時における前記第1日射量と前記第1発電出力との関係および積雪時における前記第1日射量と前記第2発電出力との関係を近似式で算出する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の残雪を考慮した太陽光発電出力予測装置。
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