(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図はずれ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図はずれ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(はずれ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「はずれ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点灯/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチはずれ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチはずれ」となる)ことがある。また、表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチはずれ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチはずれ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「はずれ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「はずれ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「はずれ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(本実施形態の特徴部037SGに関する説明)
次に、本実施形態の特徴部037SGについて説明する。図8−1は、本実施形態の特徴部037SG(以下本特徴部037SGと略記する)におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。図8−2は、本特徴部037SGにおける主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。尚、以下において、図8−1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を背面(後方)側とし、パチンコ遊技機1を前面側から見たときの上下左右方向を基準として説明する。尚、本特徴部037SGにおけるパチンコ遊技機1の前面とは、該パチンコ遊技機1にて遊技を行う遊技者と対向する対向面である。
本特徴部037SGにおけるパチンコ遊技機(以下、遊技機と略記する場合がある)1は、基本説明における図1の遊技機1と同じく、図8−1に示すように、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレール037SG2bによって囲まれた正面視略円形状の遊技領域10が形成されている。この遊技領域10には、遊技媒体としての遊技球が打球発射装置(図示略)から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠3には、ガラス窓037SG50aを有するガラス扉枠037SG50が左側辺を中心として回動可能に設けられ、該ガラス扉枠037SG50により遊技領域10を開閉できるようになっており、ガラス扉枠037SG50を閉鎖したときにガラス窓037SG50aを通して遊技領域10を透視できるようになっている。
図8−1に示すように、遊技盤2は、正面から見て略四角形状に形成され、前面である遊技盤面に障害釘(図示略)やガイドレール037SG2b等が設けられた盤面板(図示略)と、該盤面板の背面側に一体的に取付けられるスペーサ部材(図示略)と、から主に構成されている。遊技盤2は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する合成樹脂材にて構成されていればよい。尚、遊技盤2はベニヤ板にて構成されていてもよい。
尚、本特徴部037SGにおいては、遊技盤2の遊技領域10の右側下部位置に、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。また、遊技盤2における遊技領域10の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。
画像表示装置5は、遊技盤2よりも背面側に配設され、該遊技盤2に形成された開口037SG2cを通して視認できるようになっている。尚、遊技盤2における開口037SG2cには枠状のセンター飾り枠037SG51が設けられている。遊技盤2の背面と画像表示装置5との間には、後述する演出ユニット037SG300が設けられている。また、演出ユニット037SG300における後述する可動体装置037SG400及び第2導光板装置037SG410と遊技盤2の背面との間には後述する第1導光板装置037SG500が設けられており、遊技盤2における開口037SG2cから後述する第1導光板037SG511を透して可動体装置037SG400の左右の飛行体を模した可動体037SG403L,037SG403R及び画像表示装置5の表示画面を視認できるようになっている。演出ユニット037SG300は、画像表示装置5の前面側に配設される可動体装置037SG400と、可動体装置037SG400の前面側に配設される第2導光板装置037SG410と、第2導光板装置037SG410の前面側に配設される第1導光板装置037SG500と、から主に構成される。
画像表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの右方位置には、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示し、第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。また、画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aが設けられ、画像表示装置5の右側下方には、可変入賞球装置6Bが設けられている。また、図8−1に示すように、入賞球装置6Aの右方位置には、特別可変入賞球装置7が設けられている。また、第2保留表示器25Bの右方位置には、普通図柄表示器20が設けられている。普通図柄表示器20の右方には、普図保留表示器25Cが設けられている。
次に、本特徴部037SGのパチンコ遊技機1の回路構成について説明する。パチンコ遊技機1には、前述した基本構成と共通する構成として、図8−2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15、払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。尚、個々の機能は、基本構成における同一符号の基板、スイッチ、回路、表示器等と同一であるので、ここでは、本特徴部037SGにのみ設けられているものについて説明する。
本特徴部037SGの遊技機1に配置された演出制御部12は、導光板LED037SG607、LED駆動モータ037SG603A、原点位置センサ037SG516、役物駆動モータ037SG401が接続されている。導光板LED037SG607は、第1導光板装置037SG500に設けられている。LED駆動モータ037SG603Aは、導光板LED037SG607を移動させる駆動力を提供する。原点位置センサ037SG516は、導光板LED037SG607が原点位置に位置していることを検出可能にする。役物駆動モータ037SG401は、可動体037SG403L,037SG403Rを移動させる駆動力を提供する。演出制御基板12は、導光板LED037SG607の点灯・非点灯や、LED駆動モータ037SG603Aの駆動力による導光板LED037SG607の移動や、役物駆動モータ037SG401の駆動力による可動体037SG403L,037SG403Rの動作を制御可能な機能を有している。
次に、演出ユニット037SG300の可動体装置037SG400について説明する。可動体装置037SG400は、図8−3に示すように、枠状のベース部037SG402と、ベース部037SG402の左右両側に設けられた飛行体を模した可動体037SG403L,037SG403Rとを有している。可動体037SG403L,037SG403Rは、ベース部037SG402の上部と下部に水平方向に横断するように設けられている移動レール上を、待機位置と演出位置との間で左右方向に移動可能である。可動体037SG403L,037SG403Rが待機位置にあるときには、遊技者から視認困難である。可動体037SG403L,037SG403Rが演出位置にあるときには、画像表示装置5の表示画面の略中央位置に重畳して合体し、1の飛行体を成すようになっている。このように、可動体装置037SG400は、枠状のベース部037SG402と、ベース部037SG402に対し水平移動可能に設けられた可動体037SG403L,037SG403Rとを有し、可動体037SG403L,037SG403Rは、遊技者から視認困難な待機位置と、画像表示装置5の表示画面の前側略中央位置に重畳する演出位置と、の間で水平方向に移動可能とされている。
尚、枠状のベース部037SG402の下方のレールは、可動体037SG403L,037SG403Rに連結されているスクリューシャフト037SG404にて形成されており、その中央位置には、役物駆動モータ037SG401が設けられている。この役物駆動モータ037SG401が、可動体037SG403L,037SG403Rに連結されているスクリューシャフト037SG404を正回転させることで、可動体037SG403L,037SG403Rが遊技者から視認困難な待機位置から画像表示装置5の略中央位置の演出位置に移動するとともに、スクリューシャフト037SG404を逆回転させることで、可動体037SG403L,037SG403Rが、画像表示装置5の略中央位置の演出位置から、遊技盤2における開口037SG2cから遊技者が視認困難な待機位置に移動するようになっている。
尚、図8−3に示すように、これら可動体037SG403L,037SG403Rが演出位置に位置した場合には、これらの可動体037SG403L,037SG403Rの前方には、第1導光板037SG511が位置しているので、遊技者は、第1導光板037SG511を通して可動体037SG403L,037SG403Rを視認することになるとともに、第1導光板037SG511に立体像が表示されているときには、遊技者は、立体像の表示の奥側に可動体037SG403L,037SG403Rを視認することになる。
図8−4は、演出ユニット037SG300の構成を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図8−4に示すように、演出ユニット037SG300の可動体装置037SG400は、枠状のベース部037SG402と、ベース部037SG402に対し水平移動可能に設けられた可動体037SG403L,037SG403Rとを有し、可動体037SG403L,037SG403Rは、遊技者から視認困難な待機位置と、画像表示装置5の表示画面の前側略中央位置に重畳する演出位置と、の間で水平方向に移動可能とされている。
第2導光板装置037SG410は、枠状のベース部037SG411と、ベース部037SG411の内側に固定される環状の第2導光板037SG412と、第2導光板037SG412に光を照射するLEDと、を有している。第2導光板装置037SG410においてLEDのON/OFFを切換えることで、第2導光板037SG412が発光する発光演出状態と、第2導光板037SG412が発光しない非発光演出状態と、に切換えることができる。尚、可動体装置037SG400のベース部037SG402と、第2導光板装置037SG410のベース部037SG411とは、複数のネジにより固定されている。
尚、本特徴部037SGでは、第2導光板037SG412を設けた形態としているが、これら第2導光板037SG412を有しない構成としてもよい。また、第2導光板037SG412に代えて、所定画像が印刷された複数の環状表示体を、それぞれの環状表示体が個別に回転可能に設けられた表示装置としてもよい。
図8−4に示すように、第1導光板装置037SG500は、第1導光板037SG511と、第1導光板037SG511を前後から挟むように保持する前保持部材037SG503及び後保持部材037SG505と、発光装置037SG600と、から主に構成される。
前保持部材037SG503は、透光性を有する(透明な)アクリル樹脂を用いて、板状の上辺部037SG503H及び左右の側辺部037SG503L,037SG503Rにより下向き略コ字形に形成されている。上辺部037SG503Hは、所定の色で着色されており、透光性が低下している。尚、上辺部037SG503Hは、スモークフィルム等が貼着されることにより透光性が低下されていてもよいし、非透光性部材により構成され透光性を有さなくてもよい。
上辺部037SG503Hの背面左右側、右の側辺部037SG503Rの背面下位置、上辺部037SG503H及び側辺部037SG503L,037SG503Rの各々の背面には、第1導光板037SG511を前保持部材037SG503に対する取付位置に保持する際の位置決め用や保持枠用のボスが突設されている。この前保持部材037SG503は、図示しないネジにより遊技盤2のスペーサ部材の背面に取付けることで、遊技盤2の背面側に取付けられる。尚、左右の側辺部037SG503L,037SG503Rの前面下部には、装飾部材037SG508L,037SG508Rがそれぞれ固定されている。第1導光板037SG511は、透明なアクリル樹脂板により、背面に位置する画像表示装置5の表示画面のほぼ全域を被覆可能な大きさに形成されており、位置決め用や保持枠用のボスを挿通可能な孔部を備える。
後保持部材037SG505は、非透光性を有する(不透明な)合成樹脂を用いて、板状の上辺部037SG505H及び左右の側辺部037SG505L,037SG505Rにより下向き略コ字形に形成されている。上辺部037SG505Hの前面、右の側辺部037SG505Rの前面下位置、上辺部037SG503H及び側辺部037SG505L,037SG505Rの各々の背面には、位置決め用や保持枠用のボスが嵌合する孔部が設けられている。また、上辺部037SG505Hの上部には、発光装置037SG600が取付けられている。発光装置037SG600は、ベース部材、取付部材、駆動機構、上部カバー部材、下部カバー部材などを備え、取付部材の所定位置には導光板LED037SG607が設けられている。
図8−5は、発光装置037SG600が備える取付部材として、取付部材602を移動させる制御例を示している。取付部材602は、上取付部材と下取付部材とをネジなどにより固定することで一体化して構成可能であり、上取付部材には膨出部037SG611が設けられている。上取付部材の膨出部037SG611は、上取付部材が備える嵌合部から前方に張り出すように形成されていればよい。上取付部材の嵌合部は、発光装置037SG600のベース部材が備えるリニアブッシュに嵌合可能な凹部を有している。リニアブッシュは、発光装置037SG600のベース部材にて左右方向に延設されたシャフトにて左右に離間して配置され、シャフトに沿って移動可能に取り付けられている。リニアブッシュはシャフトに対する摩擦抵抗が低いので、取付部材602はシャフトに沿ってスムーズにスライドして移動可能となる。
膨出部037SG611は、左右の側壁部037SG611c,037SG611dを備えている。その他、膨出部037SG611は、前壁部、後壁部、上壁部を備えていてもよい。例えば膨出部037SG611が備える上壁部の中央部には、上下方向に貫通する貫通孔が設けられ、その下面には、導光板LED037SG607を有するLED基板037SG609がスペーサ部材037SG620を介してネジNにより取付けられている。側壁部037SG611c,037SG611dの下端には、前後方向に延設され下方に突出するリブ037SG612L,037SG612Rが設けられている。リブ037SG612L(リブ037SG612R)は、導光板LED037SG607よりも小さい寸法だけ、第1導光板037SG511から上方に離間して配置されている。これにより、リブ037SG612L,037SG612Rは、導光板LED037SG607よりも第1導光板037SG511側に突出する突出部として機能する。
導光板LED037SG607は、赤(R)・緑(G)・青(B)・白(W)の発光素子を有し、7色にて発光可能なフルカラーLEDからなる。赤(R)の発光素子は赤色発光ダイオードであればよく、緑(G)の発光素子は緑色発光ダイオードであればよく、青(R)の発光素子は青色発光ダイオードであればよく、白(W)の発光素子は白色発光ダイオードであればよい。このように、導光板LED037SG607は、複数の発光素子を含んで構成され、複数色にて発光可能である。尚、この導光板LED037SG607は、複数輝度にて発光可能に構成されている。また、導光板LED037SG607は、通常の発光演出に用いられるLEDよりも、高輝度にて発光可能に構成されている。
発光装置037SG600のベース部材が後保持部材037SG505の上辺部037SG505Hの背面にネジなどにより固定されていることにより、発光装置037SG600が後保持部材037SG505に組付けられる。この状態において、発光装置037SG600の大部分は、後保持部材037SG505の背面側に配設されている。取付部材037SG602における膨出部037SG611は、ベース部材037SG601よりも前方側に突出しており、前保持部材037SG503、後保持部材037SG505、第1導光板037SG511の上方に配置されている。
発光装置037SG600が後保持部材037SG505に組付けられた状態において、導光板LED037SG607は、第1導光板037SG511の上端面037SG511aの直上位置に対向して下向きに光を照射可能に配置されている。導光板LED037SG607が下方に向けて光を照射することにより、第1導光板037SG511の上端面037SG511aから該光が入射され、第1導光板037SG511に設けられた反射部により前面側に向けて出射され該第1導光板037SG511の表示部(前面側)にて所定の画像を発光表示可能となっている。膨出部037SG611を構成する側壁部037SG611dのリブ037SG612Lと、膨出部037SG611を構成する側壁部037SG611cのリブ037SG612Rも導光板LED037SG607と同様に、第1導光板037SG511の上端面037SG511aの直上位置に配置されている。
LED駆動モータ037SG603Aを駆動させたときには、発光装置037SG600の駆動機構が備えるギアなどを介して、取付部材037SG602に駆動力が伝達される。取付部材037SG602は、LED駆動モータ037SG603Aから伝達された駆動力により、左右方向に移動可能となる。導光板LED037SG607及びリブ037SG612L,037SG612Rは、取付部材037SG602の移動可能範囲において、常に第1導光板037SG511の上端面037SG511aの上方に配置されている。このように、取付部材037SG602は、第1導光板037SG511の上端面037SG511aに沿って移動可能であり、取付部材037SG602の移動可能範囲は、導光板LED037SG607及びリブ037SG612L,037SG612Rが第1導光板037SG511の上端面037SG511aに対向する所定位置となっている。導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに対向する所定位置において、リブ037SG612L,037SG612Rは第1導光板037SG511の上端面037SG511aと対向する。
発光装置037SG600のベース部材には、原点位置センサ037SG516が後面側に配置されている。原点位置センサ037SG516は、取付部材037SG602が移動可能範囲における略中央位置にあるときに、取付部材037SG602の後面側に設けられた検出片を検出する。図8−5(A)は、取付部材037SG602が第1位置にある場合を示している。図8−5(B)は、取付部材037SG602が第2位置にある場合を示している。図8−5(C)は、取付部材037SG602が第3位置にある場合を示している。
図8−5(A)に示すように、取付部材037SG602が第1位置にある場合には、取付部材037SG602の検出片が原点位置センサ037SG516により検出され、取付部材037SG602は移動可能範囲における略中央位置である原点位置(初期位置)に配置される。LED駆動モータ037SG603Aを正回転させることにより、取付部材037SG602は右方向に移動可能となる。そして、図8−5(B)に示すように、取付部材037SG602が第2位置に到達すると、取付部材037SG602は移動可能範囲における右端位置に配置される。LED駆動モータ037SG603Bを逆回転されることにより、取付部材037SG602は左方向に移動可能となる。そして、図8−5(C)に示すように、取付部材037SG602が第3位置に到達すると、取付部材037SG602は移動可能範囲における左端位置に配置される。
このように、取付部材037SG602は、第1位置、第2位置、第3位置の間で左右方向に移動可能である。取付部材037SG602は、衝撃や振動などにより上下に動作することがある。こうした衝撃や振動は、例えばパチンコ遊技機1を搬送すること、取付部材037SG602が移動すること、遊技球が遊技領域10に打ち出されること、他の可動物(可動体037SG403L,037SG403Rなど)が動作すること等により生じる。そして、取付部材037SG602が第1導光板037SG511に対し略水平方向を向いた状態のまま近接した場合には、導光板LED037SG607よりも第1導光板037SG511側に突出するリブ037SG612L,037SG612Rが、導光板LED037SG607よりも先に第1導光板037SG511の上端面037SG511aに接触する。これにより、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに接触することを防止できる。
取付部材037SG602の右の側壁部037SG611cが左の左右の側壁部037SG611dよりも下がった状態(取付部材037SG602が第1導光板037SG511に対し傾いた状態)で近接した場合にも同様に、導光板LED037SG607よりも第1導光板037SG511側に突出するリブ037SG612Rが、導光板LED037SG607よりも先に第1導光板037SG511の上端面037SG511aに接触する。これにより、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに接触することを防止できる。尚、導光板LED037SG607は、取付部材037SG602の右の側壁部037SG611c側に寄せて配置されているが、右の側壁部037SG611cから左側に所定距離離間して配置されているため、取付部材037SG602が第1導光板037SG511に対し傾いた状態で近接した場合であっても、導光板LED037SG607を右の側壁部037SG611cに近接して配置した形態に比べて、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに接触しにくくなっている。
取付部材037SG602がシャフトを中心として回動するような場合には、取付部材037SG602の前壁部が前保持部材037SG503の上辺部037SG503Hに接触、または取付部材037SG602の後壁部が後保持部材037SG505の上辺部037SG505Hに接触して、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに接触することを防止できる。リブ037SG612L,037SG612Rは、前後幅が第1導光板037SG511の板厚寸法よりも大きくなっており、第1導光板037SG511よりも背面側に延設されているため、取付部材037SG602がシャフトを中心として背面側に回転したときに、導光板LED037SG607よりも先にリブ037SG612L,037SG612Rが第1導光板037SG511の上端面037SG511aに接触するようになっている。
第1導光板037SG511は、所定の板厚寸法(例えば2.5mm)を有する透明なアクリル樹脂板により形成されている。上端面037SG511aは左右方向に延設される平坦面からなり、左右側辺部及び下辺部は前保持部材037SG503及び後保持部材037SG505に沿うように形成されており、画像表示装置5の表示画面及び可動体装置037SG400の可動体037SG403L,037SG403Rの前方を被覆可能な形状とされている。第1導光板037SG511は、遊技盤2を構成する盤面板の板厚寸法(例えば10mm)に比べて肉薄であるため、パチンコ遊技機1に組付けられた状態において、パチンコ遊技機1の内部の温度変化により伸び縮みが発生することがある。
パチンコ遊技機1は、遊技盤2の前面側がガラス扉枠037SG50により閉鎖され、背面側がカバー体により閉鎖されており、これらガラス扉枠037SG50とカバー体とにより閉鎖された内部空間には、液晶表示器等からなる画像表示装置5や、制御基板、LED、駆動源(モータやソレノイド)といった多数の熱源が設けられている。これにより、パチンコ遊技機1の稼働時の内部温度は非稼働時に比べて高くなるため、画像表示装置5とガラス窓037SG50aとの間に設けられる第1導光板037SG511は、例えば、約40度の温度変化により最大で約1.6mmの伸び縮みが生じる。例えば第1導光板037SG511の場合、反り公差(平面度交差)は約3〜6mm程度とされている。そこで、第1導光板装置037SG500を遊技盤2の背面に取付けた状態において、前側の遊技盤2との離間寸法及び後側の画像表示装置5や他の部材との離間寸法は、6mmを超えた寸法とすることが好ましい。
第1導光板装置037SG500において、第1導光板037SG511は、周縁の一部が前保持部材037SG503及び後保持部材037SG505により前後から挟持された状態で遊技盤2の背面側に取付けられる構造であるため、製造上の寸法公差や組付誤差によるアセンブリの歪みなどで前保持部材037SG503及び後保持部材037SG505に接触して傷ついたり破損する虞があるばかりか、上記したような温度変化による伸び縮みにより前保持部材037SG503及び後保持部材037SG505に接触して傷ついたり破損する虞がある。そこで、パチンコ遊技機1の内部の温度変化や、製造上の寸法公差や組付誤差に対応できるように、第1導光板装置037SG500における第1導光板037SG511は、前保持部材037SG503及び後保持部材037SG505に対し所定の隙間(クリアランス)をもって取付けられている。
次に、第1導光板装置037SG500による演出表示態様について、図8−6に基づいて説明する。尚、本特徴部037SGでは、これら第1導光板装置037SG500を使用した演出は、図8−7に示すように、リーチ状態となる前に実行される予告演出において実行される場合があるとともに、リーチ状態となった後に実行されるスーパーリーチ演出において実行される場合がある。
導光板LED037SG607の光が第1導光板037SG511の上端面037SG511aから入射されることにより、光が第1導光板037SG511に設けられた複数の反射部により前面側に向けて出射され、第1導光板037SG511の表示部にて所定の画像を発光表示可能となっている。具体的には、特開2016−114929号公報に示される光デバイスの技術のように、第1導光板037SG511に設けられた反射部は、第1導光板037SG511の前面側の空間上の予め定められた前後左右上下複数の位置に光を収束させるようになっており、図8−6に示すように、光が収束された収束点や収束線の集まりにより空間上に立体的に見える鳥のような立体像が形成されるようになっている。つまり、第1導光板037SG511は、立体演出表示が可能となっている。
演出制御用CPU120は、取付部材037SG602を左右方向(第1位置〜第3位置)に移動させながら導光板LED037SG607を発光させる制御を行うことができる。これによれば、取付部材037SG602の左右方向への移動により各反射部に対する導光板LED037SG607からの光の入射角が変化するため、反射部により光が収束された収束点や収束線も取付部材037SG602の移動に伴って移動し、第1導光板037SG511に表示される立体像が漸次変化する演出表示を行うことができる。
具体的には、図8−6(A)に示すように、取付部材037SG602が第1位置にあるときには、遊技者から見て鳥が水平な状態の立体像Z1が表示される。また、図8−6(B)に示すように、取付部材037SG602が第2位置にあるときには、遊技者から見て鳥が左側に傾いている状態の立体像Z2が表示される。図8−6(C)に示すように、取付部材037SG602が第3位置にあるときには、遊技者から見て鳥が右側に傾いている状態の立体像Z3が表示される。
本特徴部037SGでは、取付部材037SG602は第1位置(原点位置)に停止しており(導光板LED037SG607は消灯)、演出制御用CPU120は、例えば、演出の実行タイミングで、導光板LED037SG607を点灯し、後述する予告演出Bの場合には、取付部材037SG602を第1位置から移動させない一方、スーパーリーチ演出においては、取付部材037SG602を第1位置から第2位置へ移動させた後、第2位置から第1位置を経由して第3位置へ移動し、第2位置と第3位置との間で所定回数(例えば、3回)左右方向に往復移動させた後、最終的に第1位置、第2位置及び第3位置のうちいずれかに停止させる動作を、可動体037SG403L,037SG403Rが演出位置に位置している状態と、その後、可動体037SG403L,037SG403Rが退避位置に移動するとともに、可動体037SG403L,037SG403Rによる飛行体と同じ画像が画像表示装置5に表示された状態と、その後、飛行体が変化した画像が画像表示装置5に表示された状態の各々において実行する。
尚、演出制御用CPU120は、取付部材037SG602を移動させながら導光板LED037SG607の発光色を変更(変化)させるとともに、最終位置において所定の発光態様にて発光させる制御を行う。
また、取付部材037SG602は、前保持部材037SG503の上辺部037SG503Hの背面側に配設されており、上辺部037SG503Hは透光性が低いことから遊技者側から視認困難となっている。
また、上辺部037SG503Hは透光性が低いことから取付部材037SG602を遊技者側から視認困難としているが、膨出部037SG611の切欠部から光が前方に漏れるようになっていることで、導光板LED037SG607を発光させながら取付部材037SG602を移動させる場合においては、切欠部から漏れた光が上辺部037SG503Hを通して前方に出射されるため、取付部材037SG602を視認困難としつつ、移動する光に応じて立体像Z1,Z2,Z3の向きや形状等が変化しているように見せることができる。
次に、本特徴部037SGにおいて可変表示中に第1導光板037SG511を発光させる演出について説明する。図8−7及び図8−8に示すように、本特徴部037SGにおいて可変表示中に第1導光板037SG511を発光させる演出としては、予告演出Bとスーパーリーチβのリーチ演出とが設けられている。予告演出には、予告演出Bの他に、予告演出Aがある。予告演出Aは、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となる前の予告実行期間において、画像表示装置5にキャラクタ画像が表示される予告演出である。予告演出Bは、予告演出期間において第1導光板装置037SG500による表示が実行される予告演出である。予告演出が実行された場合には、予告演出が実行されない場合よりも大当り信頼度が高くなればよい。予告演出Bが実行された場合には、予告演出Aが実行された場合よりも大当り信頼度が高くなればよい。リーチ演出には、スーパーリーチβの他に、ノーマルリーチ、スーパーリーチαがある。なお、複数のノーマルリーチを設けてもよく、3以上のスーパーリーチを設けてもよい。ノーマルリーチのリーチ演出が実行された場合には、スーパーリーチαやスーパーリーチβのリーチ演出が実行された場合よりも特図変動時間が短くなればよい。スーパーリーチβのリーチ演出が実行された場合には、スーパーリーチαのリーチ演出が実行された場合よりも特図変動時間が長くなればよい。スーパーリーチβのリーチ演出が実行された場合には、スーパーリーチαまたはノーマルリーチのリーチ演出が実行された場合や、リーチ演出が実行されない場合よりも大当り信頼度が高くなればよい。このように、第1導光板037SG511を発光させる演出が実行された場合には、このような演出が実行されない場合よりも大当り信頼度が高くなればよい。
予告演出Bは、リーチ成立前の予告演出期間において、第1位置に配置されている取付部材037SG602から導光板LED037SG607を点灯させることによって、第1導光板037SG511において立体像Z1(図8−6参照)を発光表示させる演出である。つまり、予告演出Bは導光板LED037SG607を備える取付部材037SG602が第1位置から第2位置や第3位置に移動することがない演出であるため、第1導光板037SG511における立体像Z1が立体像Z2や立体像Z3(図8−6参照)に変化することが無い演出である。更に、予告演出Bは、役物駆動モータ037SG401の駆動を伴わない、つまり、可動体037SG403L,037SG403Rの待機位置と演出位置との間での動作を伴わない演出でもある。
スーパーリーチβのリーチ演出は、リーチ成立後のリーチ演出期間において、LED駆動モータ037SG603Aの駆動によって取付部材037SG602を第1位置、第2位置、第3位置に繰り返し移動させるとともに、導光板LED037SG607を点灯させることによって、第1導光板037SG511に発光表示される立体像Z1を立体像Z2や立体像Z3に繰り返し変化させる演出である。
スーパーリーチβのリーチ演出として、具体的には、先ず、導光板LED037SG607を点灯させるとともに、導光板LED037SG607の点灯を維持した状態で取付部材037SG602を第1位置から第2位置に所定期間(例えば、3秒間)かけて移動させる。このとき、第1導光板037SG511には、導光板LED037SG607によって立体像Z1が発光表示された後、取付部材037SG602の第1位置から第2位置への移動に応じて立体像Z1が立体像Z2に変化する。
次に、取付部材037SG602を第2位置から第1位置に所定期間(例えば、3秒間)かけて移動させる。このとき、第1導光板037SG511には、導光板LED037SG607によって立体像Z2が発光表示された後、取付部材037SG602の第2位置から第1位置への移動に応じて立体像Z2が立体像Z1に変化する。
次に、取付部材037SG602を第1位置から第3位置に所定期間(例えば、3秒間)かけて移動させる。このとき、第1導光板037SG511には、導光板LED037SG607によって立体像Z1が発光表示された後、取付部材037SG602の第1位置から第3位置への移動に応じて立体像Z1が立体像Z3に変化する。
そして、取付部材037SG602を第3位置から第1位置に所定期間(例えば、3秒間)かけて移動させる。このとき、第1導光板037SG511には、導光板LED037SG607によって立体像Z3が発光表示された後、取付部材037SG602の第3位置から第1位置への移動に応じて立体像Z3が立体像Z1に変化する。
スーパーリーチβのリーチ演出では、以上のように取付部材037SG602が第1位置から第2位置、第2位置から第1位置、第1位置から第3位置、第3位置から第1位置への移動を繰り返し実行することによって、第1導光板037SG511には、立体像Z1が立体像Z2、立体像Z2が立体像Z1、立体像Z1が立体像Z3、立体像Z3が立体像Z1にそれぞれ連続して変化しながら表示される。尚、第1導光板037SG511におけるこれら立体像Z1,Z2,Z3の発光表示は、取付部材037SG602が第1位置に停止した後に導光板LED037SG607が消灯されることによって終了する。
このように、本特徴部037SGにおける予告演出Bとスーパーリーチβのリーチ演出とは、実行タイミング、第1導光板037SG511に発光表示される画像(立体像)の態様変化の有無、可動体037SG403L,037SG403Rの動作の有無が異なる演出となっている。
スーパーリーチβのリーチ演出についてより具体的に説明すると、図8−8に示すように、先ず、スーパーリーチβのリーチ演出では、導光板LED037SG607の点灯が開始されると、LED駆動モータ037SG603Aの駆動による取付部材037SG602の第1位置から第2位置や第3位置への移動が開始される。また、導光板LED037SG607の点灯したタイミングからは、役物駆動モータ037SG401の駆動によって可動体037SG403L,037SG403Rの待機位置から演出位置への移動が開始される。これら可動体037SG403L,037SG403Rの演出位置への移動が完了すると、可動体037SG403L,037SG403Rにより1の飛行体が形成される。
そして、可動体037SG403L,037SG403Rにより飛行体が形成されてから所定の期間が経過した後は、役物駆動モータ037SG401の駆動によって可動体037SG403L,037SG403Rが演出位置から待機位置に移動する。
また、可動体037SG403L,037SG403Rの待機位置への移動が完了すると、画像表示装置5には、可動体037SG403L,037SG403Rが形成した1の飛行体に対応する飛行体対応表示として、1の飛行体と略同一の形状及び大きさの飛行体の画像の表示(第1表示)が開始される。
尚、画像表示装置5における飛行体対応表示としての第1表示は、時間の経過により1の飛行体及び第1表示とは配色や形状が一部異なる第2表示に変化する。
尚、本特徴部037SGにおけるスーパーリーチβのリーチ演出での導光板LED037SG607の点灯・消灯、LED駆動モータ037SG603Aの駆動(取付部材037SG602の移動)、役物駆動モータ037SG401の駆動(可動体037SG403L,037SG403Rの移動)、飛行体対応画像の表示等は、可変表示開始設定処理において選択されたプロセステーブルにおけるプロセスデータに記載されている制御内容である。つまり、これら導光板LED037SG607の点灯・消灯、LED駆動モータ037SG603Aの駆動(取付部材037SG602の移動)、役物駆動モータ037SG401の駆動(可動体037SG403L,037SG403Rの移動)、飛行体対応画像の表示等は、演出制御用CPU120が可変表示開始設定処理、可変表示中演出処理を実行することによって、セットされているプロセスタイマの値と該プロセスタイマの値に対応するプロセスデータに従って実施される制御である。
次に、本特徴部037SGにおけるスーパーリーチβのリーチ演出の演出態様について図8−9〜図8−12にもとづいて説明する。先ず、図8−9(A)に示すように、スーパーリーチβのリーチ演出の開始時は、導光板LED037SG607を備える取付部材037SG602は第1位置に配置されており、可動体037SG403L,037SG403Rは待機位置に配置されているため遊技者からは視認困難となっている。尚、特に図示はしないが、画像表示装置5には、スーパーリーチβのリーチ演出に応じた画像が表示されている。
この状態において所定のタイミングとなると、図8−9(B)及び図8−9(C)に示すように、可動体037SG403L,037SG403Rが待機位置から演出位置に移動し、該演出位置において1の飛行体を形成する。また、画像表示装置5では、前述したリーチ演出に応じた画像に替えてエフェクト画像が表示される。更に、導光板LED037SG607の点灯が開始されることによって、第1導光板037SG511に鳥の立体像が表示される。
以上のように可動体037SG403L,037SG403Rの演出位置への移動、画像表示装置5におけるエフェクト画像の表示、第1導光板037SG511における立体像Z1の表示が行われることで、図8−9(C)に示すように、遊技者からは、これらエフェクト画像、可動体037SG403L,037SG403Rにより形成された飛行体、立体像Z1が重複して認識されるようになる。
次に、図8−10(D)に示すように、導光板LED037SG607を備える取付部材037SG602が第1位置から第2位置に移動すると、第1導光板037SG511には前記飛行体に重複する状態にて立体像Z2が表示される。更に、図8−10(E)に示すように、取付部材037SG602が第2位置から第1位置を経由して第3位置に移動すると、第1導光板037SG511には前記飛行体に重複する状態にて立体像Z3が表示される。
以降、所定期間が経過するまで取付部材037SG602が第1位置を経由する第2位置と第3位置との間の往復移動を繰り返すことで、第1導光板037SG511には、立体像Z1→立体像Z2→立体像Z1→立体像Z3→立体像Z1…のように各立体像が順次切り替り表示される。
尚、立体像Z1は鳥が水平な状態の画像であり、立体像Z2は遊技者から見て鳥が左側に傾いている状態の画像であり、立体像Z3は遊技者から見て鳥が右側に傾いている状態の画像である。このため、取付部材037SG602が第1位置を経由する第2位置と第3位置との間の往復移動を繰り返すことで、遊技者からは、飛行体に重複表示されている鳥が左右に交互に傾きながら表示されているように視認される。
次に、図8−10(F)に示すように、可動体037SG403L,037SG403Rにより演出位置に飛行体が形成されてから所定期間が経過すると、可動体037SG403L,037SG403Rが演出位置から待機位置に向けて移動する。尚、画像表示装置5におけるエフェクト画像の表示と、取付部材037SG602の第2位置と第3位置との間での往復移動、導光板LED037SG607の点灯は維持される。つまり、可動体037SG403L,037SG403Rの演出位置から待機位置への移動中においても第1導光板037SG511における立体像Z1,Z2,Z3の表示(立体像Z1→立体像Z2→立体像Z1→立体像Z3→立体像Z1・・・の切り替り表示)が継続されるので、これら立体像Z1→立体像Z2→立体像Z1→立体像Z3→立体像Z1・・・の切り替り表示に遊技者を注目させ、可動体037SG403L,037SG403Rの演出位置から待機位置への移動を遊技者から目立つこと無く実行することができる。
可動体037SG403L,037SG403Rの演出位置から待機位置への移動が完了した後は、図8−11(G)〜図8−11(I)に示すように、画像表示装置5において、エフェクト画像に加えて飛行体対応表示(第1表示)の表示が開始される。尚、飛行体対応表示は、遊技者から見て飛行体が水平な状態、遊技者から見て飛行体が左側に傾いている状態、遊技者から見て飛行体が右側に傾いている状態にそれぞれ変化しながら表示される。尚、飛行体対応表示は、可動体037SG403L,037SG403Rの演出位置に対応して立体像Z1、立体像Z2、立体像Z3と重複するように表示される。更に、飛行体対応表示の状態は、第1導光板037SG511に発光表示される立体像Z1,Z2,Z3の切り替え表示に合わせて変化する。
具体的には、立体像Z1が立体像Z2に変化する際には、飛行体対応表示は、遊技者から見て飛行体が水平な状態から飛行体が左側に傾いている状態に変化し、立体像Z2が立体像Z1に変化する際には、飛行体対応表示は、遊技者から見て飛行体が左側に傾いている状態から飛行体が水平な状態に変化し、立体像Z1が立体像Z3に変化する際には、飛行体対応表示は、遊技者から見て飛行体が水平な状態から飛行体が右側に傾いている状態に変化し、立体像Z3が立体像Z1に変化する際には、飛行体対応表示は、遊技者から見て飛行体が右側に傾いている状態から飛行体が水平な状態に変化する。
つまり、飛行体対応表示は、立体像Z1,Z2,Z3の切り替え表示に応じて各立体像Z1,Z2,Z3の変化先に応じた状態に変化する。このため遊技者からは、飛行体に重複表示されていた鳥が、引き続き第1表示の飛行体対応表示に重複表示されている状態で、飛行体対応表示とともに左右に傾きながら表示されているように視認される。
最後に、図8−12(J)〜図8−12(L)に示すように、飛行体対応表示が第1表示から第2表示に切り替わる。このため、遊技者からは、第1表示の飛行体対応表示に重複表示されていた鳥が引き続き第2表示の飛行体対応表示に重複表示されている状態で左右に傾きながら表示されているように視認される。尚、立体像Z1,Z2,Z3の切り替え表示に応じて各立体像Z1,Z2,Z3の変化先に応じた状態への変化は第2表示に切り替わった後の飛行体対応表示においても継続して実行される。
尚、図8−9〜図8−12に示すように、スーパーリーチβのリーチ演出では、可動体037SG403L,037SG403Rを演出位置から待機位置に移動させた後に画像表示装置5において飛行体対応表示の表示を開始し、更に該飛行体対応表示を可動体037SG403L,037SG403Rが形成した飛行体を模す第1表示から該飛行体とは配色や形状が一部異なる第2表示に変化させることによって、遊技者に可動体037SG403L,037SG403Rが変形(第1表示の形状から第2表示の形状に変化)したと視認させることができるので、演出効果を向上できる。
以上説明したように、本特徴部037SGに記載されたパチンコ遊技機1にあっては、発光手段(例えば、導光板LED037SG607)と、前記発光手段からの光が端面(例えば、上端面037SG511a)から入射されることにより演出表示を行うことが可能な導光板(例えば、第1導光板037SG511)と、前記発光手段が取付けられる取付部材(例えば、取付部材037SG602)と、を備え、前記取付部材は、移動可能に設けられ、前記発光手段よりも前記導光板側に突出する突出部(例えば、導光板LED037SG607は、第1導光板037SG511よりも上方に離間して配置されており、リブ037SG612L,037SG612Rは、導光板LED037SG607よりも大きな寸法だけ第1導光板037SG511から上方に離間して配置されている。図8−5参照)を有し、前記突出部は、前記取付部材が前記導光板の端面と前記発光手段とが対向する所定位置において前記導光板の端面と対向する(例えば、取付部材037SG602の移動可能範囲は、導光板LED037SG607及びリブ037SG612L,037SG612Rが第1導光板037SG511の上端面037SG511aに対向する所定位置となっている。図8−5参照)。このようにすることで、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに接触して破損することを防止できる。
具体的には、取付部材037SG602に取付けられる導光板LED037SG607は、第1導光板037SG511における立体像Z1,Z2,Z3の表示を鮮明に行うための超高輝度LEDであり、通常の輝度のLEDに比べて高価であるため、取付部材037SG602を左右方向に移動可能に取付け、1つの導光板LED037SG607を用いて第1導光板037SG511の表示部に表示される画像を変化させる演出表示を行っている。これにより、導光板LED037SG607(高輝度LED)を複数設け、発光箇所を変更することにより画像を変化させる場合に比べ、画像を変化させる演出表示を安価に行うことができる。
取付部材037SG602は、左右方向に移動可能に取付けられており、移動動作をスムーズに行えるようにベース部材037SG601に対して若干の相対移動が許容されていることから、パチンコ遊技機1を搬送すること、取付部材037SG602が移動こと、遊技球が遊技領域10に打ち出されること、他の可動物(可動体037SG403L,037SG403Rなど)が動作すること等により生じる衝撃や振動などにより上下に動作することがあり、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに接触して破損する虞がある。また、第1導光板037SG511は、アクリル樹脂材により板厚寸法が約2.5mmの透明板からなり、遊技盤2を構成する透明な合成樹脂材からなる盤面板の板厚寸法(例えば、約10mm)に比べて肉薄であるため、パチンコ遊技機1に組付けられた状態において、パチンコ遊技機1の内部の温度変化により伸び縮みが発生することがあり、第1導光板037SG511が熱膨張することで導光板LED037SG607に第1導光板037SG511の上端面037SG511aが近接して接触しやすくなるといった虞もあった。
本特徴部037SGにおいては、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511よりも上方に離間して配置されており、リブ037SG612L,037SG612Rが導光板LED037SG607よりも小さな寸法だけ第1導光板037SG511から上方に離間して配置されている。つまり、リブ037SG612L,037SG612Rは、導光板LED037SG607よりも第1導光板037SG511側に突出しており、取付部材037SG602が第1導光板037SG511に近接した場合には、導光板LED037SG607よりも第1導光板037SG511側に突出するリブ037SG612L,037SG612Rが、導光板LED037SG607よりも先に第1導光板037SG511の上端面037SG511aに接触するので、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに接触して破損することを防止できる。
また、取付部材037SG602は、第1導光板037SG511の上端面037SG511aに沿って移動可能であるため、演出効果を高めることができる。具体的には、取付部材037SG602が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに沿って移動する移動範囲において、導光板LED037SG607は、常に第1導光板037SG511の上端面037SG511aの上方に配置されている。これによれば、導光板LED037SG607を点灯させながら取付部材037SG602を移動させることで、第1導光板037SG511に設けられた各反射部に対する光の入射角が変化するため、各反射部により光が収束された収束点や収束線も取付部材037SG602の移動に伴って移動し、第1導光板037SG511に表示される立体像(例えば、立体像Z1,Z2,Z3)が漸次変化するような演出表示を行うことができる。
また、リブ037SG612L,037SG612Rは、取付部材037SG602の移動範囲において常に第1導光板037SG511の上端面037SG511aの上方に配置されているため、取付部材037SG602が左右方向のいずれの位置(例えば、第1位置、第2位置、第3位置)で第1導光板037SG511に近接した場合であっても、導光板LED037SG607よりも先に第1導光板037SG511の上端面037SG511aに接触するので、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに接触して破損することを防止できる。
また、本特徴部037SGでは、突出部の一例としてのリブ037SG612L,037SG612Rは、左右の側壁部037SG611c,037SG611dの下端面に下方に突出するように形成されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、導光板LED037SG607よりも第1導光板037SG511の上端面037SG511aに対し突出する位置に設けられているものであれば、例えば、左右の側壁部037SG611c,037SG611dの下端面が突出部として機能してもよい。
尚、本特徴部037SGでは、取付部材037SG602が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに沿って移動する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに対向する所定位置にあるときに、リブ037SG612L,037SG612Rが第1導光板037SG511の上端面037SG511aに対向するものであれば、取付部材037SG602の動作方向は自由に変更してもよい。例えば、取付部材037SG602が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに対して近接及び離間するように上下方向に移動するようになっていてもよいし、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに対向する所定位置と、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aと対向しない退避位置と、の間で取付部材037SG602が例えば前後(略水平)方向に移動するようになっていてもよい。
また、リブ037SG612L,037SG612Rを有する取付部材037SG602は、導光板LED037SG607を有するLED基板037SG609を収容可能とする下向きに開口する箱状に形成されていることで、導光板LED037SG607からの光が周囲に拡散されることを防止できる。
また、第1導光板037SG511は、立体演出表示が可能であるため、演出効果を高めることができる。具体的には、第1導光板037SG511の背面には、凹凸状態(粗面)の複数の反射部が設けられており、これら反射部は、前面側の空間上の予め定められた前後左右上下複数の位置に光を収束させるようになっており、光が収束された収束点や収束線の集まりにより空間上に立体像Z1,Z2,Z3が形成されるようになっている。つまり、立体感を演出することで遊技者に対して奥行を感じさせることができるため、演出効果が高まる。尚、立体演出表示を行う方式として、遊技者の右目と左目の視差に対応した映像を視認させる公知の偏光方式や視差バリア方式等を採用してもよい。
また、取付部材037SG602が移動中に導光板LED037SG607を複数色にて発光可能であるため、演出効果を高めることができる。具体的には、導光板LED037SG607は、赤(R)・緑(G)・青(B)・白(W)の発光素子を有し、7色にて発光可能なフルカラーLEDからなり、演出制御用CPU120は、取付部材037SG602を左右方向(第1位置〜第3位置)に移動させながら導光板LED037SG607の発光する色を変更(変化)する制御を行うことができる。これによれば、取付部材037SG602の移動により立体像Z1,Z2,Z3の向きや形状等を変化させながら、立体像Z1,Z2,Z3の発光色(例えば、白、青、赤、レインボー等)を変更させることができるため、演出効果を高めつつ遊技者に期待感を与えることができる。
また、このように立体演出表示するときにおいて、導光板LED037SG607を発光させながら左右に移動させることにより立体像Z1,Z2,Z3の向きや形状等を変化させることができるので、導光板LED037SG607を第1導光板037SG511の端面に沿って複数配置することにより同じような立体演出表示を行う場合に比べて、立体像Z1,Z2,Z3の向きや形状等が段階的に変化しないようにスムーズに変化させることができる。
また、取付部材037SG602が移動中に導光板LED037SG607を複数輝度にて発光可能であるため、演出効果を高めることができる。具体的には、導光板LED037SG607は、複数の輝度で発光可能に構成されており、演出制御用CPU120は、取付部材037SG602を左右方向(第1位置〜第3位置)に移動させながら導光板LED037SG607の発光する輝度も変更する制御を行うことができる。これによれば、取付部材037SG602の移動により立体像Z1,Z2,Z3の向きや形状等を変化させながら、立体像Z1,Z2,Z3の明暗を変更させることができるため、演出効果を高めつつ遊技者に期待感を与えることができる。
また、取付部材037SG602を移動させる演出と、導光板LED037SG607の発光する色を変更する演出と、導光板LED037SG607の発光する輝度を変更する演出と、を組み合わせて行うことにより演出効果をさらに高めることができる。例えば、先ず、第1位置、第2位置、第3位置のいずれかの位置で取付部材037SG602を停止させた状態で低輝度及び所定の色の立体像(立体像Z1,Z2,Z3のいずれか)を表示する。次いで取付部材037SG602を移動させて立体像Z1,Z2,Z3を漸次変化させる。そして、第1位置、第2位置、第3位置のいずれかの位置で取付部材037SG602を停止させるとともに、導光板LED037SG607の輝度を高く変化させ、且つ、所定の色とは異なる色で立体像(立体像Z1,Z2,Z3のいずれか)を表示するなどの演出表示を行うことができる。これによれば、取付部材037SG602が動作するときに変化して表示される立体像に比べ、停止したときに表示されるいずれかの立体像Z1,Z2,Z3を強調することができるため、遊技者にインパクトを与えることができる。
尚、上記演出表示の形態は、一例であり、自由に変更することができる。例えば、演出制御用CPU120は、取付部材037SG602を移動させているときに導光板LED037SG607を常に点灯させるものに限られず、取付部材037SG602を移動するときは消灯し、停止させてから点灯させたり、取付部材037SG602を移動させながら点滅を繰り返したりしてもよい。尚、取付部材037SG602が移動するときは消灯し、停止させてから点灯する場合においては、上辺部037SG503Hにより取付部材037SG602が遊技者側から視認困難となっていることから、移動する取付部材037SG602の位置を予測することが極めて困難となる。これにより、遊技者は導光板LED037SG607が点灯するまで、取付部材037SG602がいずれの位置に移動したかが分からなくなくなるので、遊技者に取付部材037SG602の移動に対する興味を持たせることができる。
また、所定条件の成立に応じて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であり、取付部材037SG602と導光板LED037SG607とは、遊技者から視認困難に設けられ、前記所定位置(例えば、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに対向する位置)は、第1位置(例えば、第1位置)と該第1位置とは異なる第2位置(例えば、第2位置及び第3位置)を含み、前記第1位置と前記第2位置のいずれにあるときに導光板LED037SG607が発光するかに応じて有利度(期待度)を異なられてもよい。このようにすることで、演出効果を高めることができる。
具体的には、本特徴部037SGでは、取付部材037SG602の移動が第1位置で停止した場合(立体像Z1が表示された場合)が最も大当りの期待度が低く、取付部材037SG602の移動が第2位置で停止した場合(立体像Z2が表示された場合)が取付部材037SG602の移動が第1位置で停止した場合よりも期待度が高く、取付部材037SG602の移動が第3位置で停止した場合(立体像Z3が表示された場合)が最も大当りの期待度が高く設定されてもよい。これにより、遊技者に第1位置、第2位置、第3位置のいずれの位置で取付部材037SG602が停止するか(立体像Z1,Z2,Z3のいずれが表示されるか)遊技者に興味を持たせることができる。また、大当りの期待度に応じて立体像Z1,Z2,Z3の発光する色や明暗(輝度)を変更することにより、さらに遊技者に興味を持たせることができる。尚、取付部材037SG602の各停止位置における大当りの期待度は、自由に変更することができる。
また、取付部材037SG602及び導光板LED037SG607は、前保持部材037SG503の上辺部037SG503Hの背面側に配設されており、遊技者から視認困難となっている。つまり、取付部材037SG602が第1位置、第2位置、第3位置のいずれの位置で停止するかを遊技者が予測することが困難であるため、遊技者に興味を持たせることができる。また、前保持部材037SG503以外の構造物や演出用可動体等によって遊技者から視認困難となるように隠蔽してもよい。
尚、取付部材037SG602及び導光板LED037SG607が遊技者から視認困難に設けられていればよく、例えば、取付部材037SG602の前面に取付部材037SG602とは異なる方向へ移動する移動体やLEDを複数設け、移動体やLEDを取付部材037SG602と同時に動作させることで取付部材037SG602を特定しにくいようにカムフラージュしてもよいし、遊技者側に照射するLEDを設けることで遊技者から取付部材037SG602を見えにくくする等、構造物による隠蔽以外の方法で視認困難となるようにしてもよい。
また、第1導光板037SG511が取付けられる被取付部としての前保持部材037SG503,後保持部材037SG505と、を備え、被取付部は、導光板LED037SG607に対する第1導光板037SG511の位置決め用のボスとして、第1位置決め用ボスと第2位置決め用ボスとを含む複数の位置決め用ボスを有し、第1導光板037SG511は、第1位置決め用が挿入可能な第1挿入部としての第1孔部と、第2位置決め用ボスが挿入可能な第2挿入部としての第2孔部とを含む複数の挿入部を有し、第2位置決め用ボスと第2孔部とは、第1導光板037SG511を被取付部に取付けた状態において、第2位置決め用ボスと第2孔部との間に生じる隙間が第1位置決め用ボスと第1孔部との間に生じる隙間よりも大きく、上端面037SG511aに平行または略平行な特定方向への第1導光板037SG511の移動を許容する一方で該特定方向以外の方向への第1導光板037SG511の移動を規制するように設けられてもよい。
このようにすることで、第2位置決め用ボスと第2孔部とにより第1導光板037SG511の導光板LED037SG607側への移動が規制されることで、熱膨張時の入光状況の変化(例えば、第1導光板037SG511の熱膨張により上端面037SG511aが導光板LED037SG607に近づくなど、上端面037SG511aと導光板LED037SG607との離間距離が変化する)を抑えることができるので、第1導光板037SG511の熱膨張に対し好適に対応できる。また、第1導光板037SG511の熱膨張により上端面037SG511aが導光板LED037SG607に近づくことが規制されるため、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに接触して破損することを防止できる。
尚、前記第1位置決め用ボスと前記第1挿入部との間の隙間(例えば、隙間S1)は、前記第2位置決め用ボスと前記第2挿入部との間の隙間(例えば、隙間S2)よりも小さいものであればよく、前記第1位置決め用ボスと前記第1挿入部との間に隙間がないものを含む。
また、第1導光板037SG511を取付位置に保持するための保持体としての前保持部材037SG503,後保持部材037SG505と、を備え、前保持部材037SG503,後保持部材037SG505は、第1導光板037SG511を一面(前面)側と他面(背面)側とから挟み込むように取付位置に保持可能であり、第1導光板037SG511を前保持部材037SG503,後保持部材037SG505により保持した状態において、第1導光板037SG511と前保持部材037SG503,後保持部材037SG505との間に隙間が設けられる。
このようにすることで、第1導光板037SG511の熱膨張に対し好適に対応できる。詳しくは、前保持部材037SG503,後保持部材037SG505は、第1導光板037SG511の周縁部を前面側と背面側とから挟み込むように保持する構造であるため、設計上、第1導光板037SG511との間に隙間(クリアランス)を設けることで、熱膨張に対し逃げがなくなって反りが生じてしまうことを好適に回避することができる。
尚、本特徴部037SGでは、第1導光板037SG511の上端面037SG511aに沿って移動可能な導光板LED037SG607のみの光を入射させる形態を例示したが、導光板LED037SG607とは別個に第1導光板037SG511の内部に光を入射させる発光手段が固定的に設けられていてもよい。
変形例037SG−1として、図8−13及び図8−14に示すように、第1導光板装置037SG500’は、前保持部材037SG503の左の側辺部037SG503Lに第1導光板037SG511の左端面037SG511cに向けて光を照射する導光板LED037SG517を複数有するLED基板037SG518が取付けられていてもよい。
詳しくは、本変形例におけるLED基板037SG518は、ネジN5により前保持部材037SG503の左の側辺部037SG503Lに固定されている。左の側辺部037SG503Lの内側辺には、内壁部037SG548が背面側に向けて突出するように立設されている。これら内壁部037SG548の後端縁部には、所定間隔ごとに凹部037SG549Bが形成されており、これにより内壁部037SG548の後端縁部は、凹部037SG549Bと凸部037SG549Aとからなる凹凸部037SG549として形成されている。凹凸部037SG549は、後述するように第1導光板037SG511が後保持部材037SG505により取付位置に保持された状態において、第1導光板037SG511の前面における左側部に対向するように設けられている。
第1導光板037SG511の左端面037SG511cと導光板LED037SG517との間には、導光板LED037SG517から入射された光を第1導光板037SG511の左端面037SG511cに向けて集光する第1集光レンズ037SG519が配設されている。第1集光レンズ037SG519の前面には、複数の集光レンズ位置決め用ボス037SG593Fがそれぞれ前方に向けて突出するように形成され、集光レンズ位置決め用ボス037SG593FはLED基板037SG518に形成された位置決め孔037SG595Aに挿入される。
図8−14に示すように、第1導光板037SG511の背面における周縁近傍位置には、第1導光板037SG511の製造時において、成型品である第1導光板037SG511を図示しないエジャクタピン(押出ピンともいう)により金型から押出して取出す際に形成される複数のエジェクタピン跡037SG650が形成されている。エジェクタピン跡037SG650は、第1導光板037SG511を金型から取出す際にエジャクタピンにより押圧されることにより形成される凸部(例えば、突出寸法約0.1mm程度)であり、注視しないと視認が困難な程度のものである。特に第1導光板037SG511の周縁における各孔部の近傍には、取出し時の破損を防止するために2箇所ずつ形成されている。
図8−14(A)に示すように、第1導光板037SG511を前保持部材037SG503と後保持部材037SG505とで挟持した状態において、凹凸部037SG549は、第1導光板037SG511の背面に形成されたエジェクタピン跡037SG650と対向しない位置に配置されている。詳しくは、第1導光板037SG511が前保持部材037SG503と後保持部材037SG505とにより保持された状態において、第1導光板037SG511の左側辺に形成された各エジェクタピン跡037SG650は、凹凸部037SG549よりも内側、つまり、周縁から離れた位置に形成されているため、エジェクタピン跡037SG650が凸部037SG549Aと接触することにより第1導光板037SG511の表面に傷が付くことが抑制されている。
以上のように、第1導光板037SG511を取付位置に保持するための保持体としての前保持部材037SG503,後保持部材037SG505を備え、保持体は、第1導光板037SG511を一面(前面)側と他面(背面)側とから挟み込むように取付位置に保持可能であり、第1導光板037SG511を保持した状態において該第1導光板037SG511と対向する位置に凹凸部037SG549が設けられ、凹凸部037SG549は、第1導光板037SG511を前保持部材037SG503,後保持部材037SG505により保持した状態において、第1導光板037SG511に形成されたエジェクタピン跡037SG650と対向しない位置に配置されている。
このように、前保持部材037SG503,後保持部材037SG505は、第1導光板037SG511の周縁部を前面側と背面側とから挟み込むように保持する構造であるが、凹凸部037SG549を設けることで、例えば、振動などにより第1導光板037SG511が前方側へ移動したときに、第1導光板037SG511との接触面積を極力小さくする(部分的に接触させる)ことができる。また、第1導光板037SG511の前面に形成されたエジェクタピン跡037SG650(凸部)は凹凸部037SG549と対向しないことで、熱膨張により第1導光板037SG511が伸び縮みしてエジェクタピン跡037SG650が凹凸部037SG549に接触することを回避できるため、第1導光板037SG511の熱膨張に対し好適に対応できる。
また、導光板LED037SG517から入射された光を第1導光板037SG511に向けて出射する導光部材としての第1集光レンズ037SG519と、第1集光レンズ037SG519が取付けられる被取付部(例えば、LED基板037SG518の背面)と、を備え、第1集光レンズ037SG519には、被取付部に取付けられた状態において該被取付部に設けられた挿入部としての位置決め孔037SG595Aに挿入可能な集光レンズ位置決め用ボス037SG593Fが突出して設けられている。
このようにすることで、集光レンズ位置決め用ボス037SG593Fを位置決め孔037SG595Aに挿入することで第1集光レンズ037SG519の取付位置が決定されるため、第1集光レンズ037SG519を好適に取付けることができる。
また、第1集光レンズ037SG519の集光レンズ位置決め用ボス037SG593Fは、LED基板037SG518に設けられた位置決め孔037SG595Aに挿入されることで、導光板LED037SG517に対し正確に位置決めできるため、導光板LED037SG517からの光が好適に入射されるようにすることができる。
尚、本変形例では、導光板LED037SG517が第1集光レンズ037SG519の左側方において固定的に配置される形態を例示したが、導光板LED037SG517は第1集光レンズ037SG519に対して相対移動可能となっていてもよい。また、第1導光板037SG511の内部に光を入射させる方向は、第1導光板037SG511の下端面や右端面等から光を入射させてもよい。
また、特徴部037SGでは、スーパーリーチβのリーチ演出において、取付部材037SG602を第1位置から第2位置や第3位置へ移動させるとともに、これら第1位置、第2位置、第3位置において導光板LED037SG607を所定期間(例えば1秒)点灯させることによって第1導光板037SG511に立体像Z1,Z2,Z3を切り替え、該立体像として表示される鳥が左右に傾きながら表示されているように遊技者に視認させることができるので、第1導光板037SG511における演出効果を高めることができる。
尚、本特徴部037SGでは、スーパーリーチβのリーチ演出中に、可動体037SG403L,037SG403Rを演出位置に移動させるとともに導光板LED037SG607を第1位置、第2位置、第3位置にて点灯させることで第1導光板037SG511における立体像Z1,Z2,Z3の切り替え表示を行う形態を実施したが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチβのリーチ演出中は、可動体037SG403L,037SG403Rの演出位置への移動を実行しないようにしてもよい。
更に、取付部材037SG602に導光板LED037SG607を備えることによって、該取付部材037SG602が第1位置、第2位置、第3位置にそれぞれ配置された状態で導光板LED037SG607を点灯させることができるので、後述する変形例037SG−3に示すように第1位置、第2位置、第3位置のそれぞれに導光板LEDを備えて発光を切り替える場合と比較して、導光板LEDの数を低減でき、導光板LEDのコストを抑えつつ、第1導光板037SG511の演出効果を高めることができる。
また、図8−7に示すように、スーパーリーチβのリーチ演出では、第1導光板037SG511に立体像Z1,Z2,Z3を漸次切り替えて表示する一方で、予告演出Bでは、第1導光板037SG511に立体像Z1のみを表示する、つまり、第1導光板037SG511に立体像を表示する演出としては、該第1導光板037SG511に表示した立体像を変化させる演出と変化させない演出が存在するので、遊技者の意外性を喚起でき、第1導光板037SG511による演出効果をより高めることができる。
尚、本特徴部037SGでは、第1導光板037SG511に表示する立体像を変化させる演出としてスーパーリーチβのリーチ演出を設け、第1導光板037SG511に表示する立体像を変化させない演出として予告演出Bを設ける形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1導光板037SG511に表示する立体像を変化させない演出については設けずともよい。
また、図8−9(C)等に示すように、待機位置と演出位置との間で移動可能な可動体037SG403L,037SG403Rを備え、これら可動体037SG403L,037SG403Rは、演出位置において飛行体を形成するとともに、遊技者からは該演出位置において立体像Z1,Z2,Z3と重複して視認されるので、第1導光板037SG511における演出効果をより高めることができる。
尚、本特徴部037SGでは、可動体037SG403L,037SG403Rの演出位置を立体像Z1,Z2,Z3と重複して遊技者から視認される位置とする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動体037SG403L,037SG403Rの演出位置は、立体像Z1,Z2,Z3と重複せずに遊技者から視認される位置であってもよい。
また、本特徴部037SGでは、スーパーリーチβのリーチ演出として、図8−10〜図8−12に示すように、導光板LED037SG607を第1位置、第2位置、第3位置にて点灯させることで第1導光板037SG511における立体像Z1,Z2,Z3の切り替え表示を行うとともに、画像表示装置5においてこれら立体像Z1,Z2,Z3と重複して遊技者から視認されるように飛行体対応表示としての第1表示を開始し、該第1表示を時間経過により第2表示に変化させることで、第1導光板037SG511による演出効果を高めることができる。
特に、図8−11及び図8−12に示すように、スーパーリーチβのリーチ演出では、画像表示装置5に飛行体対応表示として表示された第1表示を第2表示に変化させることで、第1導光板037SG511による演出効果をより高めることができる。
尚、本特徴部037SGでは、スーパーリーチβのリーチ演出として、画像表示装置5に飛行体対応表示として表示された第1表示を時間経過により該第1表示とは配色や形状が一部異なる第2表示に変化させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるのではなく、スーパーリーチβのリーチ演出では、第1表示を時間経過により該第1表示とは配色や形状が全く異なる第3表示に変化させてもよい。
以上、本発明の実施形態を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記した特徴部037SGでは、第1導光板装置037SG500により第1導光板037SG511の表示部に表示可能とする表示情報としては、画像(絵柄)が例示されているが、これら以外にも、文字、記号、図柄、あるいは模様等の装飾も含む他の表示情報を表示可能としてもよい。また、第1導光板037SG511は、透光性を有していれば必ずしも透明でなくてもよく、例えば着色されていてもよいし、半透明とされていてもよい。
また、前記した特徴部037SGでは、導光板LED037SG607が取付けられる取付部材037SG602は、ベース部材037SG601と駆動機構とにより移動可能に設けられている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに対向する位置に移動可能であれば、例えば、第1導光板037SG511の上端面037SG511aに近接及び離間する可動体(例えば、可動体037SG403L,037SG403Rといった演出用可動体等を含む)に導光板LED037SG607が取付けられていてもよい。この場合でも、取付部材037SG602は、遊技者から視認困難となるように可動体の背面側に設けられることが好ましい。
また、前記した特徴部037SGでは、導光板LED037SG607が取付けられる取付部材037SG602は、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに沿って移動する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1導光板037SG511の左右側端面や下端面等に沿って移動するように設けられていてもよい。
また、第1導光板装置037SG500は、第1導光板037SG511が1つ設けられている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、導光板を前後に2つ以上重畳するように設け、各導光板LEDを各導光板に対して光を入射可能に設けてもよい。
変形例037SG−2として、図8−15に示すように、導光板を前後に2つ以上重畳するように設け、各導光板LEDを各導光板に対して光を入射可能に設けてもよい。図8−15(A)は前側の導光板を示す正面図であり、図8−15(B)は後側の導光板を示す正面図であり、図8−15(C)及び(D)は導光板が前後に重畳して配置された状態を示す説明図である。
図8−15(A)に示すように、前側の導光板037SG570Aには、上端面に光を照射可能に取付部材037SG611Aに取付けられた導光板LED037SG607Aが左右方向に移動可能に設けられているとともに、導光板LED037SG607Aからの光を前方に反射することにより、数字(例えば、10,20,30,40,50,60,70,80,90など)の上半部を表示可能な反射部037SG701Aが複数設けられている。また、図8−15(B)に示すように、後側の導光板037SG570Bには、右側端面に光を照射可能に取付部材037SG602Dに取付けられた導光板LED037SG607Bが上下方向に移動可能に設けられているとともに、導光板LED037SG607Bからの光を前方に反射することにより、数字(例えば、10,20,30,40,50,60,70,80,90など)の下半部を表示可能な反射部037SG701Bが複数設けられている。
導光板LED037SG607A,037SG607Bをそれぞれ発光させると、該導光板LED037SG607A,037SG607Bの位置に対応する行または列に配置された3つの反射部037SG701A,037SG701Bが光を前方に反射することにより各数字の上半部または下半部が表示される。よって、このように構成された導光板037SG570A,037SG570Bを、前後の各反射部037SG701A,037SG701Bが対応して配置されることにより各数字(画像)が表示可能となるように前後に離間して配置することで、導光板LED037SG607A,037SG607Bからの光が重畳する領域においては、反射部037SG701A,037SG701Bにて光が反射されることで数字が表示される。
例えば、前述した大当り予告演出等の所定タイミングにおいて、前後の導光板LED037SG607A,037SG607Bを各々往復移動させた後(図8−15(C)参照)、導光板LED037SG607A,037SG607Bを所定の数字(例えば、「70」など)に対応する位置で停止させて導光板LED037SG607A,037SG607Bを発光させることにより、「70」の数字が表示され、当該可変表示における大当り期待度が70%であることを示唆すること等が可能となる。尚、図8−15(C)のように導光板LED037SG607A,037SG607Bを各々往復移動させている間は、導光板LED037SG607A,037SG607Bからの光が重畳する領域において所定の数字の全体が一時的に表示されたり、数字の一部が部分的に表示されるだけで、導光板LED037SG607A,037SG607Bが停止するまで所定の数字が表示されることを予測しにくいため、遊技者に意外性を与えることができる。
これによれば、前後の導光板037SG570A,037SG570Bの表示部で異なる画像等を表示して一の画像を形成するなどの演出表示を行うことができるため、演出効果を高めることができる。尚、複数の導光板を用いる場合、各導光板に導光板LEDが取付けられる一の取付部材を配設してもよいし、導光板LEDが取付けられる一の取付部材037SG602を各導光板間で移動させてもよい。
また、前記した特徴部037SGでは、導光板LED037SG607を備えた取付部材037SG602を第1位置から第2位置や第3位置に移動(第1位置を経由する形で第2位置と第3位置との間を往復移動)させることによって第1導光板037SG511に表示される立体像Z1,Z2,Z3を切り替え、該立体像として表示されている鳥が左右に傾きながら表示されているように遊技者に視認させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば複数の導光板LEDを順次点灯・消灯させていくことによって立体像を切り替えるようにしてもよい。
変形例037SG−3として、図8−16(A)〜図8−16(C)に示すように、第1位置に導光板LED037SG607C、第2位置に導光板LED037SG607L、第3位置に導光板LED037SG607Rをそれぞれ設け、これら導光板LED037SG607L,037SG607C,037SG607Rを順次点灯・消灯させていくことによって第1導光板037SG511に表示される立体像Z1,Z2,Z3を切り替え(例えば、立体像Z1を表示する場合には導光板LED037SG607Cのみを点灯させ、立体像Z2を表示する場合には導光板LED037SG607Lのみを点灯させ、立体像Z3を表示する場合には導光板LED037SG607Rのみを点灯させる)、該立体像として表示されている鳥が左右に傾きながら表示されているように遊技者に視認させてもよい。
このように第1位置、第2位置、第3位置にそれぞれ導光板LED037SG607L,037SG607C,037SG607Rを設ける場合は、発光する導光板LEDを切り替えることによって、前記特徴部037SGのように取付部材037SG602を移動させることなく第1導光板037SG511に表示されている立体像Z1,Z2,Z3を迅速に他の立体像に変化させることができる。更に、取付部材037SG602や該取付部材037SG602を移動させるためのLED駆動モータ037SG603Aを設けずとも第1導光板037SG511において立体像Z1,Z2,Z3の表示を切り替えることができるので、演出制御用CPU120による演出制御の負荷の低減やパチンコ遊技機1の製造コストの低減を図ることができる。
また、前記した特徴部037SGでは、第1導光板037SG511において、立体像Z1,Z2,Z3として鳥の立体像を可動体037SG403L,037SG403Rや飛行体対応表示に重複するように表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1導光板037SG511において可動体037SG403L,037SG403Rや飛行体対応表示に重複するように表示する立体像は、鳥の立体像以外であってもよい。
変形例037SG−4として、図8−17(A)〜図8−17(C)に示すように、第1導光板037SG511では、可動体037SG403L,037SG403Rや飛行体対応表示に模した立体像を、可動体037SG403L,037SG403Rや飛行体対応表示に重複するように表示してもよい。これにより、立体像を遊技者に対してより一層強調することができるので、演出効果を向上させることができる。
また、前記した特徴部037SGでは、スーパーリーチβのリーチ演出として、飛行体を成す可動体037SG403L,037SG403Rを動作させるとともに、第1導光板037SG511において立体像Z1,Z2,Z3として鳥の立体像を可動体037SG403L,037SG403Rや飛行体対応表示に重複するように表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、該演出として動作する可動体や第1導光板037SG511において表示される立体像は飛行体や鳥以外のものであってもよい。
変形例037SG−5として、図8−18(A)〜図8−18(C)に示すように、スーパーリーチβのリーチ演出としては、特定のキャラクタの顔を模した可動体037SG420を待機位置から演出位置に移動させるとともに、第1導光板037SG511において該可動体037SG420を模した立体像を遊技者から見て水平な状態、遊技者から見て左側に傾いている状態、遊技者から見て右側に傾いている状態(それぞれ前記特徴部037SGにおける立体像Z1,Z2,Z3に該当)に変化させるようにしてもよい。
更に、可動体037SG420を演出位置から待機位置に移動させた後は、図8−19(A)〜図8−19(C)に示すように、可動体037SG420とは一部異なる態様の画像(例えば、図8−18(A)及び図8−19(A)に示すように、可動体037SG420が模したキャラクタの顔とは顔の模様は配色等が異なる画像)を画像表示装置5にて表示するとともに、該画像の状態を第1導光板037SG511における立体像の変化に応じて変化させてもよい。
また、前記した特徴部037SGでは、第1導光板037SG511は、立体像Z1,Z2,Z3を立体演出表示可能である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、平面的に画像などを表示するようになっていてもよい。
また、前記した特徴部037SGでは、取付部材037SG602を移動させることで表示される立体像Z1,Z2,Z3の向きや形状を変化させる演出表示を行う形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第1導光板037SG511の表示部(反射部)を複数領域(例えば、「左」、「中」、「右」の3つの領域等)に区分けし、取付部材037SG602を上端面037SG511aに沿って移動させることで演出表示部における各発光領域を「左」→「中」→「右」等に変化させる演出表示を行ってもよい。さらに、演出表示部の「左」、「中」、「右」領域を個別に発光させる演出表示を行ってもよい。
また、前記した特徴部037SGでは、第1導光板装置037SG500による演出表示を大当り予告演出の所定タイミングにて実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り予告演出以外の予告演出にて実行可能としてもよいし、スーパーリーチに発展する可能性があることを示す予告演出や、確変大当りに昇格する可能性があることを示す昇格演出や、大当り遊技中実行する大当り演出等、種々の演出においても適用可能である。
また、前記した特徴部037SGでは、第1導光板037SG511を一面側と他面側とから挟持するように保持する保持体として、それぞれ別個の前保持部材037SG503、後保持部材037SG505からなる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前保持部材037SG503と、後保持部材037SG505とが予め一体に形成された断面視略コ字形の保持体により第1導光板037SG511を保持してもよい。
また、前記した特徴部037SGでは、保持体としての前保持部材037SG503、後保持部材037SG505は、第1導光板037SG511の周縁の一部(例えば、上辺部及び左右端辺部)を前後から挟持するように保持する構造である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1導光板037SG511の全周縁を囲むように保持するようにしてもよい。
また、前記した特徴部037SGでは、保持体としての前保持部材037SG503、後保持部材037SG505に形成された複数の位置決め用ボスを第1導光板037SG511に形成された複数の孔部に挿入することで、保持体に対する導光板の位置決めをする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら位置決め用ボスと孔部とによる位置決めを行うことなく、導光板を保持体により保持するようにしてもよい。
また、前記した特徴部037SGでは、第1導光板037SG511を取付位置に位置決めするための複数の位置決め用ボスは、前保持部材037SG503、後保持部材037SG505からなる保持体に形成されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、導光板の被取付部となる部材や構造物(例えば、遊技盤2や演出用の可動体など)の一部を保持体として、該保持体に位置決め用ボスを形成してもよい。
また、前記した特徴部037SGでは、第1導光板037SG511には第1挿入部として一の第1孔部037SG511Aが形成された形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1導光板037SG511に複数の第1挿入部を形成してもよい。
また、上記各位置決め用ボスの突出長さ、直径、外形状、形成位置、形成数及びこれらに対応する各孔部の大きさ、外形状、形成位置、形成数については、上記のように例示したものに限定されるものではなく、種々に変更可能である。
また、前記した特徴部037SGでは、第1導光板037SG511に第3位置決め用ボスが挿入可能な第3挿入部としての第3孔部037SG511Cが形成された形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1導光板037SG511に第3位置決め用ボスが挿入可能な第3挿入部が形成されていなくてもよい。
また、前記した特徴部037SGでは、導光板LED037SG607はフルカラーLEDであり、導光板LED037SG607の発光色を変化させることで発光演出における演出態様(発光色)を種々に変更可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、これら導光板LED037SG607を1色でのみ発光可能な単色LED(例えば、白色LED)を適用し、単色LEDの光を所定色に着色した集光レンズを介して第1導光板037SG511に入射させることで、集光レンズに着色された色にて発光演出を実行できるようにしてもよく、このようにした場合、高価なフルカラーLEDを用いることなく、着色された集光レンズを用いることで種々の演出態様(発光色)で発光演出を行うことができる。尚、このような場合であっても、リブ037SG612L,037SG612Rが設けられていることで、導光板LED037SG607が集光レンズに接触して破損することを防止できる。
また、前記した特徴部037SGでは、第1導光板装置037SG500は、遊技盤2に形成された開口037SG2cを被覆するように設けられている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1導光板装置037SG500を透過性を有する盤面板からなる遊技盤2の背面側に設け、遊技者側から透明な盤面板を透して導光板による演出表示を視認可能としてもよい。また、透過性を有する盤面板を反射部を有する導光板とし、該盤面板を利用して演出表示を実行可能としてもよいし、盤面板とその背面に設けた導光板装置双方による演出表示を実行可能としてもよい。さらに、導光板装置は、遊技盤2の前面側にセンター飾り枠037SG51などに任意の位置に取付けられていてもよい。
また、前記した特徴部037SGでは、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。尚、これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、前記した特徴部037SGでは、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を可変表示可能な可変表示装置に可変表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された可変表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
また、前記した特徴部037SGでは、遊技媒体の一例として、球状の遊技球(パチンコ球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えば、メダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。
また、前記した特徴部037SGでは、導光板LED037SG607を備える取付部材037SG602を第1位置、第2位置、第3位置にそれぞれ配置して導光板LED037SG607を点灯することによって第1導光板037SG511に立体像Z1,Z2,Z3を漸次切り替えて表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、取付部材037SG602は、第1導光板037SG511に立体像を漸次切り替えて表示するために、第1位置、第2位置、第3位置のうちいずれか2の位置でのみ導光板LED037SG607を点灯させるようにしてもよいし、4以上の位置で導光板LED037SG607を点灯させるようにしてもよい。
(特徴部52AKに関する説明)
次に、本実施形態の特徴部52AKについて説明する。図9−1は、本実施形態の特徴部52AKに関して、演出制御基板12、発光体制御基板52AKB1、LED基板037SG609の接続例を示している。
演出制御基板12にはケーブルコネクタ52AKT01が設けられ、発光体制御基板52AKB1にはケーブルコネクタ52AKT11、52AKT12が設けられ、LED基板037SG609にはケーブルコネクタ52AKT21が設けられている。演出制御基板12のケーブルコネクタ52AKT01と、発光体制御基板52AKB1のケーブルコネクタ52AKT11とは、ケーブル52AKA1を着脱可能に構成され、ケーブル52AKA1の装着により演出制御基板12と発光体制御基板52AKB1とが物理的および電気的に接続される。発光体制御基板52AKB1のケーブルコネクタ52AKT12と、LED基板037SG609のケーブルコネクタ52AKT21とは、ケーブル52AKA2を着脱可能に構成され、ケーブル52AKA2の装着により発光体制御基板52AKB1とLED基板037SG609とが物理的および電気的に接続される。ケーブル52AKA1、52AKA2は、例えばフレキシブルケーブルやワイヤハーネスなどの配線部材であればよい。
発光体制御基板52AKB1は、発光体ドライバ52AK01〜52AK04を搭載するように構成されている。発光体ドライバ52AK01〜52AK04は、導光板LED037SG607に駆動電流を供給可能な発光体ドライバ回路である。LED基板037SG609には、導光板LED037SG607が設けられている。発光体制御基板52AKB1は、LED基板037SG609とは異なる基板として配置されている。このように、特徴部52AKでは、導光板LED037SG607が設けられたLED基板037SG609とは異なり、複数の発光体ドライバ52AK01〜52AK04が設けられた発光体制御基板52AKB1を備えている。
図9−2は、発光体制御基板52AKB1における発光体ドライバ52AK01〜52AK04などの接続例を示している。特徴部52AKにおいて、発光体ドライバ52AK01〜52AK04は、入力された制御信号で示される点灯制御情報に基づいて、導光板LED037SG607に駆動電流を供給することで、導光板LED037SG607の点灯制御を行う。各発光体ドライバ52AK01〜52AK04は、いずれも同じ種類のシリアル−パラレル変換回路を構成する集積回路が含まれるIC(Integrated Circuit)チップといった、共通の電子部品を用いて実現される。
本実施形態では、発光体ドライバ52AK01〜52AK04として用いられるシリアル−パラレル変換回路が、入力したシリアル信号形式の信号を24チャネルのパラレル信号形式の信号に変換して供給可能に構成されている。なお、24チャネルのパラレル信号形式の信号を供給可能なシリアル−パラレル変換回路を用いる場合に限定されず、例えば12チャネルのパラレル信号形式の信号を出力可能なシリアル−パラレル変換回路を用いて、発光体ドライバ52AK01〜52AK04が実現されてもよい。
各発光体ドライバ52AK01〜52AK04に用いられるシリアル−パラレル変換回路は、クロック入力用の端子CI0、データ入力用の端子CI1、アドレス入力用の端子CA0〜CA4、ハイレベル電圧供給用の端子CV0、電源電圧入力用の端子CV1、抵抗接続用の端子CR0、駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23、クロック出力用の端子CJ0、データ出力用の端子CJ1を備えている。
発光体制御基板52AKB1に設けられたケーブルコネクタ52AKT11は、端子TM1C、TM1Dを含んで構成され、演出制御基板12側のケーブル52AKA1が装着される。端子TM1Cは、発光体ドライバ52AK01が備えるクロック入力用の端子CI0に接続されている。端子TM1Dは、発光体ドライバ52AK01が備えるデータ入力用の端子CI1に接続されている。発光体制御基板52AKB1において、発光体ドライバ52AK01には、演出制御基板12の演出制御用CPU120から伝送された制御信号がシリアル信号方式により入力される。
発光体ドライバ52AK01は、入力した制御信号に含まれるクロック信号とデータ信号とのうち、少なくとも一部のクロック信号とデータ信号とを、内部回路にて分岐して発光体ドライバ52AK02にスルー出力可能である。発光体制御基板52AKB1において、発光体ドライバ52AK01が備えるクロック出力用の端子CJ0は発光体ドライバ52AK02が備えるクロック入力用の端子CI0と配線接続され、発光体ドライバ52AK01が備えるデータ出力用の端子CJ1は発光体ドライバ52AK02が備えるデータ入力用の端子CI1と配線接続されている。これにより、発光体ドライバ52AK01を実現するシリアル−パラレル変換回路から出力されたクロック信号とデータ信号とを含む制御信号は、それぞれ発光体ドライバ52AK02を実現するシリアル−パラレル変換回路へとシリアル信号方式により伝送される。
発光体ドライバ52AK02は、入力した制御信号に含まれるクロック信号とデータ信号とのうち、少なくとも一部のクロック信号とデータ信号とを、内部回路にて分岐して発光体ドライバ52AK03にスルー出力可能である。発光体制御基板52AKB1において、発光体ドライバ52AK02が備えるクロック出力用の端子CJ0は発光体ドライバ52AK03が備えるクロック入力用の端子CI0と配線接続され、発光体ドライバ52AK02が備えるデータ出力用の端子CJ1は発光体ドライバ52AK03が備えるデータ入力用の端子CI1と配線接続されている。これにより、発光体ドライバ52AK02を実現するシリアル−パラレル変換回路から出力されたクロック信号とデータ信号とを含む制御信号は、それぞれ発光体ドライバ52AK03を実現するシリアル−パラレル変換回路へとシリアル信号方式により伝送される。
発光体ドライバ52AK03は、入力した制御信号に含まれるクロック信号とデータ信号とのうち、少なくとも一部のクロック信号とデータ信号とを、内部回路にて分岐して発光体ドライバ52AK04にスルー出力可能である。発光体制御基板52AKB1において、発光体ドライバ52AK03が備えるクロック出力用の端子CJ0は発光体ドライバ52AK04が備えるクロック入力用の端子CI0と配線接続され、発光体ドライバ52AK03が備えるデータ出力用の端子CJ1は発光体ドライバ52AK04が備えるデータ入力用の端子CI1と配線接続されている。これにより、発光体ドライバ52AK03を実現するシリアル−パラレル変換回路から出力されたクロック信号とデータ信号とを含む制御信号は、それぞれ発光体ドライバ52AK04を実現するシリアル−パラレル変換回路へとシリアル信号方式により伝送される。
各発光体ドライバ52AK01〜52AK04では、アドレス入力用の端子CA0〜CA4において、それぞれの端子電圧をハイレベルまたはローレベルに設定することにより、シリアル−パラレル変換回路ごとにアドレスを設定することができる。データ入力用の端子CI1から入力されるデータ信号にはアドレス情報も含まれている。各発光体ドライバ52AK01〜52AK04を実現するシリアル−パラレル変換回路は、アドレス入力用の端子CA0〜CA4により設定したアドレスがデータ信号のアドレス情報と一致する場合に、シリアル信号形式からパラレル信号形式へのデコードを実行して、点灯制御情報が示される制御データを内部レジスタに取り込む。これにより、駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23において、駆動信号を供給することができる。
各発光体ドライバ52AK01〜52AK04において、電源電圧入力用の端子CV1は、直流5Vの電源電圧VCCに接続されている。各発光体ドライバ52AK01〜52AK04を実現するシリアル−パラレル変換回路は、電源電圧入力用の端子CV1から入力された電源電圧VCCを、内部回路として設けられたLDO(Low Drop-Out)レギュレータなどにより直流3.3Vの電源電圧に変換して、ハイレベル電圧供給用の端子CV0から出力する。
発光体ドライバ52AK01では、アドレス入力用の端子CA0〜CA4のうち、端子CA0〜CA2、CA4が接地(グランド)によりローレベルに設定され、端子CA3が端子CV0に接続されることでハイレベルに設定される。これにより、発光体ドライバ52AK01を実現するシリアル−パラレル変換回路は、デコードアドレスが01000(B)に設定される。発光体ドライバ52AK02では、アドレス入力用の端子CA0〜CA4のうち、端子CA1、CA2、CA4が接地(グランド)によりローレベルに設定され、端子CA0、CA3が端子CV0に接続されることでハイレベルに設定される。これにより、発光体ドライバ52AK02を実現するシリアル−パラレル変換回路は、デコードアドレスが01001(B)に設定される。発光体ドライバ52AK03では、アドレス入力用の端子CA0〜CA4のうち、端子CA0、CA2、CA4が接地(グランド)によりローレベルに設定され、端子CA1、CA3が端子CV0に接続されることでハイレベルに設定される。これにより、発光体ドライバ52AK03を実現するシリアル−パラレル変換回路は、デコードアドレスが01010(B)に設定される。発光体ドライバ52AK04では、アドレス入力用の端子CA0〜CA4のうち、端子CA2、CA4が接地(グランド)によりローレベルに設定され、端子CA0、CA1、CA3が端子CV0に接続されることでハイレベルに設定される。これにより、発光体ドライバ52AK04を実現するシリアル−パラレル変換回路は、デコードアドレスが01011(B)に設定される。
各発光体ドライバ52AK01〜52AK04において、抵抗接続用の端子CR0は、内部回路における定電流回路を経由して駆動信号供給用の各端子CQ0〜CQ23に接続される電流リファレンス設定端子である。各発光体ドライバ52AK01〜52AK04を実現するシリアル−パラレル変換回路では、抵抗接続用の端子CR0とグランド(接地)との間に任意の抵抗値を有する外部抵抗が接続された場合に、駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23の全部に対し、外部抵抗の抵抗値に応じた共通の駆動電流値を設定することができる。駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23は、抵抗接続用の端子CR0に接続された外部抵抗の抵抗値に応じて、例えば4mA〜30mAの範囲で、駆動信号の電流値が設定される。抵抗接続用の端子CR0に外部抵抗が接続されない場合には、駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23の全部に対し、内蔵抵抗の抵抗値に応じた共通の駆動電流値(例えば20mA)が設定されてもよい。ただし、内蔵抵抗の抵抗値に応じた駆動電流値は、誤差が大きい(例えば±30%)。そこで、抵抗接続用の端子CR0に外部抵抗を接続して駆動電流値を設定することで、駆動電流値の誤差を低減できればよい。
特徴部52AKにおいて、各発光体ドライバ52AK01〜52AK04は、抵抗接続用の端子CR0とグランド(接地)との間に、15kΩの抵抗値を有する外部抵抗が接続されている。この場合に、駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23は、いずれも30/15kΩ=20mAといった、共通の電流値を有する駆動信号を供給することができる。各発光体ドライバ52AK01〜52AK04を実現するシリアル−パラレル変換回路は、24チャネルのパラレル信号形式の信号に対応した駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23により、合計で最大480mAの電流値を有する駆動信号を供給可能となる。
発光体制御基板52AKB1に設けられたケーブルコネクタ52AKT12は、端子TM2B、TM2R、TM2G、TM2Wを含んで構成されている。発光体制御基板52AKB1において、発光体ドライバ52AK01が備える駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23は、すべてケーブルコネクタ52AKT12の端子TM2Bに配線接続されている。また、発光体ドライバ52AK02が備える駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23は、すべてケーブルコネクタ52AKT12の端子TM2Rに配線接続されている。発光体ドライバ52AK03が備える駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23は、すべてケーブルコネクタ52AKT12の端子TM2Gに配線接続されている。発光体ドライバ52AK04が備える駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23は、すべてケーブルコネクタ52AKT12の端子TM1Wに接続されている。
図9−3は、LED基板037SG609における導光板LED037SG607やケーブルコネクタ52AKT21などの接続例を示す図である。導光板LED037SG607は、複数の発光素子として、青色発光ダイオード52AKD1、赤色発光ダイオード52AKD2、緑色発光ダイオード52AKD3、白色発光ダイオード52AKD4を含んで構成されている。LED基板037SG609に設けられたケーブルコネクタ52AKT21は、端子TN1B、TN1R、TN1G、TN1Wを含んで構成されている。
LED基板037SG609において、導光板LED037SG607の青色発光ダイオード52AKD1は、ケーブルコネクタ52AKT21の端子TN1Bと電源電圧VCL2とに配線接続されている。導光板LED37SG607の赤色発光ダイオード52AKD2は、ケーブルコネクタ52AKT21の端子TN1Rと電源電圧VCL2とに配線接続されている。導光板LED37SG607の緑色発光ダイオード52AKD3は、ケーブルコネクタ52AKT21の端子TN1Gと電源電圧VCL2とに配線接続されている。導光板LED37SG607の白色発光ダイオード52AKD4は、ケーブルコネクタ52AKT21の端子TN1Wと電源電圧VCL2とに配線接続されている。
ケーブルコネクタ52AKT21では、発光体制御基板52AKB1のケーブルコネクタ52AKT12との間にケーブル52AKA2が装着された場合に、端子TN1Bがケーブルコネクタ52AKT12の端子TM1Bと接続され、端子TN1Rがケーブルコネクタ52AKT12の端子TM1Rと接続され、端子TN1Gがケーブルコネクタ52AKT12の端子TM1Gと接続され、端子TN1Wがケーブルコネクタ52AKT12の端子TM1Wと接続される。
発光体制御基板52AKB1では、発光体ドライバ52AK01の端子CQ0〜CQ23がすべてケーブルコネクタ52AKT12の端子TM2Bに配線接続され、発光体ドライバ52AK02の端子CQ0〜CQ23がすべてケーブルコネクタ52AKT12の端子TM2Rに配線接続され、発光体ドライバ52AK03の端子CQ0〜CQ23がすべてケーブルコネクタ52AKT12の端子TM2Gに配線接続され、発光体ドライバ52AK04の端子CQ0〜CQ23がすべてケーブルコネクタ52AKT12の端子TM1Wに接続されている。したがって、発光体制御基板52AKB1とLED基板037SG609とがケーブル52AKA2の装着により接続された場合には、発光体ドライバ52AK01の端子CQ0〜CQ23がすべて青色発光ダイオード52AKD1と配線接続され、発光体ドライバ52AK02の端子CQ0〜CQ23がすべて赤色発光ダイオード52AKD2と配線接続され、発光体ドライバ52AK03の端子CQ0〜CQ23がすべて緑色発光ダイオード52AKD3と配線接続され、発光体ドライバ52AK04の端子CQ0〜CQ23がすべて白色発光ダイオード52AKD4と配線接続される。このように、特徴部52AKにおいて、発光体ドライバ52AK01に含まれて駆動信号を供給可能な複数の端子CQ0〜CQ23は、青色の発光色を有する青色発光ダイオード52AKD1に接続されている。発光体ドライバ52AK02に含まれて駆動信号を供給可能な複数の端子CQ0〜CQ23は、赤色の発光色を有する赤色発光ダイオード52AKD2に接続されている。発光体ドライバ52AKD3に含まれて駆動信号を供給可能な複数の端子CQ0〜CQ23は、緑色の発光色を有する緑色発光ダイオード52AKD3に接続されている。発光体ドライバ52AKD4に含まれて駆動信号を供給可能な複数の端子CQ0〜CQ23は、白色の発光色を有する白色発光ダイオード52AKD4に接続されている。
第1導光板037SG511や第2導光板037SG410といった導光板を用いた演出装置を含まずに、通常の発光演出に用いられる発光ダイオードは、発光色が赤(R)、緑(G)、青(B)の場合であれば、駆動信号の電流値が20〜30mA程度であり、発光色が白(W)の場合であれば、駆動信号の電流値が50mA程度である。これらの場合であれば、発光体ドライバを実現するシリアル−パラレル変換回路において、駆動信号供給用の端子のうち、多くとも3つの端子を用いて、1つの発光ダイオードに接続して駆動信号を供給すれば、それぞれの発光ダイオードの点灯制御を適切に行うことができる。これに対し、例えば第1導光板037SG511による演出に用いられる導光板LED037SG607のように、高輝度にて発光可能に構成されたLEDでは、発光色が青(B)の青色発光ダイオード52AKD1、発光色が赤(R)の赤色発光ダイオード52AKD2、発光色が緑(G)の緑色発光ダイオード52AKD3、発光色が白(W)の白色発光ダイオード52AKD4のそれぞれに対し、電流値が480mAの駆動信号を供給する必要があり、合計で1920mA(=480mA×4)の電流値を有する駆動信号が供給される。
そこで、発光体制御基板52AKB1において、各発光体ドライバ52AK01〜52AK04を実現するシリアル−パラレル変換回路は、24チャネルのパラレル信号形式の信号に対応した駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23を用いて、1端子あたり20mAの電流値を有する駆動信号を供給可能とし、これらの端子CQ0〜CQ23がすべて1つの発光素子に接続されることにより、合計で最大480mAの電流値を有する駆動信号を供給可能となる。
こうして、特徴部52AKでは、導光板LED037SG607に含まれる複数の発光素子に駆動信号を供給するために、専用のドライバ回路を用いることなく、汎用品のドライバ回路を用いて、各発光体ドライバ52AK01〜52AK04を実現する。この場合に、各発光体ドライバ52AK01〜52AK04を実現するシリアル−パラレル変換回路では、駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23がすべて1つの発光素子に配線接続される。これにより、パチンコ遊技機1の製造コストが増大することを防止しつつ、導光板LED037SG607を適切に点灯制御するための駆動信号を供給可能となるように、パチンコ遊技機1を適切に構成することができる。
各発光体ドライバ52AK01〜52AK04を実現するシリアル−パラレル変換回路は、駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23に対応する複数の内部回路として、例えばPWM生成回路、定電流制御回路、ドライバトランジスタなどを含んでいればよい。PWM生成回路は、パルス幅が任意に設定されたパルス信号をドライバトランジスタに供給することで、駆動信号のデューティ比を0%〜100%のうちで変更可能に制御する。駆動信号のデューティ比に応じて、駆動対象となる発光素子を発光させる場合の輝度(階調)を変更することができる。定電流制御回路は、ドライバトランジスタを流れる電流量を制御して、端子CR0に接続された外部抵抗に応じた電流値を有する駆動信号を供給可能にする。ドライバトランジスタは、PWM生成回路から供給されたパルス信号に応じてオンとオフとが切り替わることにより、各端子CQ0〜CQ23を介して駆動信号の供給を開始したり停止したりする。例えばPWM生成回路から供給されたパルス信号の立ち上がりとなる場合に、ドライバトランジスタがオン状態となり、パルス信号がハイレベルの期間ではオン状態が維持される。ドライバトランジスタがオン状態となる期間では、駆動対象となる発光素子に駆動信号が供給されて点灯(発光)する。したがって、PWM生成回路から供給されるパルス信号のデューティ比を変えることにより輝度調整を行うことができる。
PWM生成回路から供給されるパルス信号のデューティ比は、駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23にそれぞれ対応して設けられた内蔵レジスタに格納した制御データに応じて、ソフトウェアにより変更することができる。これに対し、駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23がすべて1つの発光素子に配線接続されることで駆動信号の電流値を確保する構成は、導光板LED037SG607の十分な輝度を得るためのハードウェア構成であり、PWM制御による輝度調整とは相違している。駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23といった、複数の信号端子が1つの発光素子に配線接続されている場合に、駆動信号を供給するために使用する端子数を変えることにより輝度調整を行うようにしてもよい。例えば駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23といった、24チャネルのパラレル信号形式の信号に対応した信号端子のうち、半分の12チャネルに対応する端子CQ0〜CQ11に内部接続されたドライバトランジスタをオン状態とし、残りの半分の12チャネルに対応する端子CQ12〜CQ23に内部接続されたドライバトランジスタをオフ状態とすることで、すべての端子CQ0〜CQ23に内部接続されたドライバトランジスタをオン状態とした場合に比べて、輝度(階調)を低下させるように点灯制御が行われてもよい。このように、1つの発光素子に配線接続された複数の信号端子のうち、一部の信号端子を用いて駆動信号を供給可能にしてもよい。この場合には、PWM制御を行う場合とは異なり、駆動信号のデューティ比を低下させることなく、発光素子の輝度(階調)を低下させることができる。そして、駆動信号のデューティ比を低下させる必要がないので、発光素子のちらつきを防止することができる。
各発光体ドライバ52AK01〜52AK04として使用可能なシリアル−パラレル変換回路には、駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23に対応する複数の内部回路のうち、少なくとも1つの内部回路が破壊されたときに、全部の端子CQ0〜CQ23に対応する内部回路が、すべて導通状態となる場合がある。この場合には、内部回路が破壊されたシリアル−パラレル変換回路に接続された発光素子は、常時点灯した状態で制御不能となる。これに対し、特徴部52AKでは、各発光体ドライバ52AK01〜52AK04に用いられるシリアル−パラレル変換回路として、駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23に対応する複数の内部回路のうち、少なくとも1つの内部回路が破壊したときに、破壊された内部回路のみが遮断状態となり、他の内部回路は駆動信号の供給と停止を切替可能な動作状態を維持できるものであればよい。破壊された内部回路が遮断状態となることにより、駆動対象の発光素子に供給される駆動信号の電流値が減少し、輝度(階調)が低下する場合もある。しかしながら、駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23といった、複数の端子が1つの発光素子に接続された構成では、一部の内部回路が破壊されて遮断状態となっても、他の一部の内部回路により駆動信号の供給を継続することができ、輝度(階調)が低下しても遊技者などが認識可能な程度には発光素子の点灯を継続させることができる。
図9−4は、電源電圧を生成するための構成例を示している。例えばパチンコ遊技機1に搭載された電源基板といった電源側には、交流電源52AK21、整流平滑回路52AK22、直流電圧変換回路52AK23が設けられている。交流電源52AK21は、AC24Vの電源電圧を供給する。この電源電圧は、整流平滑回路52AK22に入力される。また、AC24Vの電源電圧は、演出制御基板12などの演出制御側に供給されてもよい。整流平滑回路52AK22は、AC24Vの電源電圧を整流、平滑して直流34Vの電源電圧VSLを生成する。直流電圧変換回路52AK23は、直流34Vの電源電圧VSLを入力して、直流12Vの電源電圧VDL、直流12Vの電源電圧VDD、直流5Vの電源電圧VCL1、直流5Vの電源電圧VCCを生成する。
直流34Vの電源電圧VSLは、フィードバック制御などによる電圧制御が行われていないので、AC24Vの電源電圧の変動により、直流34Vの電源電圧VSLも変動する。このように、直流34Vの電源電圧VSLは、電圧制御が行われていない変動幅(リップル成分)が大きい直流電圧であればよい。電源電圧VDL、VDD、VCL1、VCCの一部は、電源側の直流電圧変換回路52AK23により生成され、他の一部は、演出制御側(例えば演出制御基板12の基板上など)にて、1の電源電圧を分岐することにより生成されてもよい。例えば直流電圧変換回路52AK23は、電源電圧VSLに基づいて電源電圧VDDおよび電源電圧VCCを生成するDC−DCコンバータを含んでいてもよい。この場合に、電源電圧VDLは、電源電圧VDDを分岐することにより生成されてもよい。電源電圧VCL1は、電源電圧VCCを分岐することにより生成されてもよい。電源電圧VCCを伝送する電源ラインとして、電源ライン52AKL1が設けられている。
演出制御側では、例えばパチンコ遊技機1に搭載された演出制御基板12において、フィルタ回路52AK31、降圧回路52AK32が設けられている。フィルタ回路52AK31は、電源側から供給された直流34Vの電源電圧VSLが入力され、電圧を安定化して出力する。降圧回路52AK32は、直流電圧を変換する回路であり、フィルタ回路52AK31により安定化した電圧が入力されて、直流5Vの電源電圧VCL2に変換して出力する。降圧回路52AK32の出力部は、電源ライン52AKL2に接続されている。
電源電圧VCL2は、電源ライン52AKL2によりLED基板037SG609へと伝送され、導光板LED037SG607に含まれる青色発光ダイオード52AKD1、赤色発光ダイオード52AKD2、緑色発光ダイオード52AKD3、白色発光ダイオード52AKD4に供給される。電源ライン52AKL2は、演出制御基板12、発光体制御基板52AKB1を介して、LED基板037SG609に接続されてもよいし、演出制御基板12や発光体制御基板52AKB1を介することなく、LED基板037SG609に接続されてもよい。このような電源ライン52AKL2を用いて電源電圧VCL2が伝送されることで、電源ライン52AKL1とは異なる系統により、導光板LED037SG607を発光させる電力を供給することができる。
電源電圧VCCは、電源ライン52AKL1により発光体制御基板52AKB1へと伝送され、各発光体ドライバ52AK01〜52AK04を実現するシリアル−パラレル変換回路において、電源電圧入力用の端子CV1に入力される。電源ライン52AKL1は、演出制御基板12を介して、発光体制御基板52AKB1に接続されていればよい。発光体制御基板52AKB1に設けられたケーブルコネクタ52AKT11は、電源電圧VCCが供給される端子を含んで構成されていればよい。このような電源ライン52AKL1を用いて電源電圧VCCが伝送されることで、電源ライン52AKL2とは異なる系統により、各発光体ドライバ52AK01〜52AK04の動作電力を供給することができる。
導光板LED037SG607が備える青色発光ダイオード52AKD1、赤色発光ダイオード52AKD2、緑色発光ダイオード52AKD3、白色発光ダイオード52AKD4といった、電流駆動型の回路素子を用いた負荷回路では、電流値の大きな駆動信号が必要になり、電源電圧が変動しやすくなるおそれがある。特徴部52AKでは、導光板LED037SG607に供給可能な電力を伝送する電源電圧VCL2の電源ライン52AKL2とは系統が異なる電源ラインとして、発光体制御基板52AKB1の各発光体ドライバ52AK01〜52AK04に供給可能な電力を伝送する電源電圧VCCの電源ライン52AKL1が設けられる。このように、導光板LED037SG607と各発光体ドライバ52AK01〜52AK04とに対応して、電力を伝送する電源ラインの系統を異ならせることにより、電源電圧の変動による電気回路の誤動作を防止できる。
図9−5は、導光板LED037SG607が備える白色発光ダイオード52AKD4となる半導体装置の構成例を示している。この半導体装置は、金属基板52AK40、反射層52AK41、絶縁層52AK42、配線層52AK43、発光ダイオード素子52AK45、ボンディングワイヤ52AK46、封止樹脂52AK47を備えている。
金属基板52AK40は、LED基板037SG609において、例えばアルミニウムを用いたメタルベース基板あるいは銅を用いたメタルコア基板といった、熱伝導経路を形成する熱拡散性部材である。反射層52AK41は、金属基板52AK40の一面にて鏡面反射または拡散反射をなし得る反射率を有し、例えば銀などの金属部材を用いて構成されてもよいし、エポキシ樹脂などの合成樹脂を用いて構成されてもよい。絶縁層52AK42は、反射層52AK41の上面に接着層を介して形成されている。配線層52AK43は、例えばリードフレームといった、駆動信号を伝送する導電性部材である。発光ダイオード素子52AK45は、例えば青色発光ダイオードを用いて構成され、ボンディングワイヤ52AK46により配線層52AK43と電気的に接続される。封止樹脂52AK47は、例えば黄色蛍光体を含有するエポキシ樹脂であり、発光ダイオード素子52AK45から発生した青色光で励起されて黄色光を発することにより、白色発光ダイオード52AKD4を白色光源として機能させる。
金属基板52AK40は、高熱伝導性材料を用いて構成されることにより、発光ダイオード素子52AK45における発光などに伴い発生した熱を、効率よく伝導して放熱することができればよい。導光板LED037SG607が備える青色発光ダイオード52AKD1、赤色発光ダイオード52AKD2、緑色発光ダイオード52AKD3は、白色発光ダイオード52AKD4と共通する金属基板52AK40の基板上に配置されることにより、発光などに伴い発生した熱を、効率よく伝導して放熱することができればよい。金属基板52AK40は、接地(グランド)の電圧を提供する導体層として構成されてもよいし、このような導体層とは異なるベース基板あるいはコア基板として構成されてもよい。発光などに伴い発生した熱は、LED基板037SG609における金属基板52AK40を介して伝導され放熱されるものに限定されず、例えば配線層52AK43に形成されたリードフレーム、LED基板037SG609を取付部材037SG602に固定するネジNなどの金属ネジ、スペーサ部材037SG620を含めた取付部材037SG602など、発光装置037SG600を構成する板金といった金属部材、LED基板037SG609が発光体制御基板52AKB1と接続されるワイヤハーネスなどのケーブル52AKA2に含まれる銅線、あるいは、これらの一部または全部の組合せといった、任意の熱伝導経路を介して熱を伝導し、放熱することができればよい。
遊技盤2の前面側がガラス扉枠037SG50により閉鎖され、背面側がカバー体により閉鎖されたパチンコ遊技機1の内部空間には、液晶表示器等からなる画像表示装置5や、制御基板、LED、駆動源(モータやソレノイド)といった多数の熱源が設けられている。また、遊技場などの遊技機設置島は、背面側が閉鎖された状態で多数の遊技機が並べて配置され、さらに、遊技球の搬送ダクトや電気配線ダクトなどが配置されることで、パチンコ遊技機1の背面や上方は通気性が低下しやすくなる。このように、パチンコ遊技機1の稼働時は、内部温度が非稼働時に比べて高くなりやすく、導光板LED037SG607の発光などに伴い発生した熱や、発光体制御基板52AKB1に設けられた複数の発光体ドライバ52AK01〜52AK04の回路動作などに伴い発生した熱を、外部に排出しにくくなる。そこで、特徴部52AKでは、発光や回路動作などに伴い発生した熱の伝導経路を考慮して、LED基板037SG609や発光体制御基板52AKB1の構成、配置、部材、あるいは、これらの一部または全部が決定されてもよい。
発光体制御基板52AKB1は、例えば発光装置037SG600のベース部材といった、パチンコ遊技機1において位置が固定された構成部材に取り付けられている。これに対し、LED基板037SG609は、発光装置037SG600の取付部材037SG602といった、左右方向などに移動可能な構成部材に取り付けられている。そして、発光体制御基板52AKB1とLED基板037SG609は、ケーブル52AKA1の装着により物理的および電気的に接続される。このように、導光板LED037SG607が設けられたLED基板037SG609とは異なり、複数の発光体ドライバ52AK01〜52AK04が設けられた発光体制御基板52AKB1を、ケーブル52AKA1により接続可能に配置している。これにより、導光板LED037SG607の発光などに伴い発生した熱と、複数の発光体ドライバ52AK01〜52AK04の回路動作などに伴い発生した熱とが、特定箇所に集中しないように分散させ、パチンコ遊技機1の内部における過熱状態の発生を抑制することができる。
各発光体ドライバ52AK01〜52AK04として使用可能なシリアル−パラレル変換回路は、導光板LED037SG607の点灯制御を行うための発光体ドライバに限定されず、任意の駆動対象を駆動可能に構成されてもよい。例えば、導光板LED037SG607とは異なるLED駆動モータ037SG603A、役物駆動モータ037SG401といった、各種モータの駆動制御を行うためのモータ駆動ドライバとして用いられてもよい。あるいは、導光板LED037SG607とは異なる発光部材として、複数の導光板LED037SG517の点灯制御を行うための発光体ドライバとして用いられてもよい。
図9−6(A)は、シリアル−パラレル変換回路をLED駆動モータ037SG603Aおよび役物駆動モータ037SG401の駆動制御を行うためのモータドライバ52AK10として用いる場合の接続例を示している。図9−6(B)は、シリアル−パラレル変換回路を複数の導光板LED037SG517を点灯制御するための発光体ドライバ52AK11として用いる場合の接続例を示している。
例えば発光装置037SG600の駆動機構には、モータドライバ52AK10が搭載されたモータ制御基板が取り付けられていればよい。モータ駆動基板に設けられたケーブルコネクタは、モータドライバ52AK10が備えるクロック入力用の端子CI0に接続される端子と、モータドライバ52AK10が備えるデータ入力用の端子CI1に接続される端子とを含んで構成されていればよい。モータ駆動基板において、モータドライバ52AK10には、演出制御基板12の演出制御用CPU120から伝送された制御信号がシリアル信号方式により入力される。
モータドライバ52AK10において、駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23のうちで、端子CQ0〜CQ3はLED駆動モータ037SG603Aに接続され、端子CQ4〜CQ7は役物駆動モータ037SG401に接続されている。このように、モータドライバ52AK10では、24チャネルに対応した駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23のうち、4チャネルに対応した一部の端子CQ0〜CQ3がLED駆動モータ037SG603Aに接続され、4チャネルに対応した他の一部の端子CQ4〜CQ7が役物駆動モータ037SG401に接続されている。残りの16チャネルに対応した端子CQ8〜CQ23は、接地(グランド)に接続されている。なお、モータドライバ52AK10として用いられるシリアル−パラレル変換回路は、24チャネルに対応した駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23を有するものに限定されず、例えば12チャネルに対応した駆動信号供給用の端子を有するものであってもよい。
例えば変形例037SG−1では、LED基板037SG518とケーブル接続可能な発光体制御基板として、発光体ドライバ52AK11が搭載された側辺発光体制御基板を配置してもよい。側辺発光体制御基板に設けられた演出制御側ケーブルコネクタは、発光体ドライバ52AK11が備えるクロック入力用の端子CI0に接続される端子と、発光体ドライバ52AK11が備えるデータ入力用の端子CI1に接続される端子とを含んで構成されていればよい。側辺発光体制御基板において、発光体ドライバ52AK11には、演出制御基板12の演出制御用CPU120から伝送された制御信号がシリアル信号方式により入力される。
発光体ドライバ52AK11が備える駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23に含まれる端子CQ0〜CQ2は、第1の導光板LED037SG517において、青色の発光色を有する青色発光ダイオードに接続され、端子CQ3〜CQ5は、第1の導光板LED037SG517において、赤色の発光色を有する赤色発光ダイオードに接続され、端子CQ6〜CQ8は、第1の導光板LED037SG517において、緑色の発光色を有する緑色発光ダイオードに接続され、端子CQ9〜CQ11は、第1の導光板LED037SG517において、白色の発光色を有する白色発光ダイオードに接続されている。また、端子CQ12〜CQ14は、第2の導光板LED037SG517において、青色の発光色を有する青色発光ダイオードに接続され、端子CQ15〜CQ17は、第2の導光板LED037SG517において、赤色の発光色を有する赤色発光ダイオードに接続され、端子CQ18〜CQ20は、第2の導光板LED037SG517において、緑色の発光色を有する緑色発光ダイオードに接続され、端子CQ21〜CQ23は、第2の導光板LED037SG517において、白色の発光色を有する白色発光ダイオードに接続されている。
このように、発光体制御基板52AKB1において、各発光体ドライバ52AK01〜52AK04として用いられるシリアル−パラレル変換回路は、モータドライバ52AK11や発光体ドライバ52AK12としても使用可能な汎用品のドライバ回路であればよい。これにより、パチンコ遊技機1の製造コストが増大することを防止しつつ、導光板LED037SG607を適切に点灯制御するための駆動信号を供給可能となるように、パチンコ遊技機1を適切に構成することができる。
発光体ドライバ52AK11では、発光体制御基板52AKB1に設けられた各発光体ドライバ52AK01〜52AK04と比べて、同一の発光色を有する発光ダイオードに接続されている端子数が少なくなる。例えば発光体ドライバ52AK01では、駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23のうち、第1端子数の「24」となるすべての端子が導光板LED037SG607の青色発光ダイオード52AKD1に配線接続される。これに対し、発光体ドライバ52AK11では、駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23のうち、端子CQ0〜CQ2、CQ12〜CQ14といった、第2端子数の「6」となる端子が導光板LED037SG517の青色発光ダイオードに配線接続される。同様に、発光体ドライバ52AK02では第1端子数の端子が導光板LED037SG607の赤色発光ダイオード52AKD2に配線接続されるのに対し、発光体ドライバ52AK11では第2端子数の端子が導光板LED037SG517の赤色発光ダイオードに配線接続される。発光体ドライバ52AK03では第1端子数の端子が導光板LED037SG607の緑色発光ダイオード52AKD3に配線接続されるのに対し、発光体ドライバ52AK11では第2端子数の端子が導光板LED037SG517の緑色発光ダイオードに配線接続される。発光体ドライバ52AK04では第1端子数の端子が導光板LED037SG607の白色発光ダイオード52AKD4に配線接続されるのに対し、発光体ドライバ552AK11では第2端子数の端子が導光板LED037SG517の白色発光ダイオードに配線接続される。このように、特定の発光色を有する発光素子に接続される端子数が第1端子数となる発光体ドライバ52AK01〜52AK04と、第2端子数となる発光体ドライバ52AK11とが設けられた場合に、第1端子数が第2端子数よりも多くなるように構成されてもよい。これにより、パチンコ遊技機1の製造コストが増大することを防止しつつ、各種の発光素子を適切に点灯制御するための駆動信号を供給可能となるように、パチンコ遊技機1を適切に構成することができる。
発光体制御基板52AKB1において、各発光体ドライバ52AK01〜52AK04として用いられるシリアル−パラレル変換回路は、モータドライバ52AK11や発光体ドライバ52AK12に限定されず、例えば保留表示用のLED、第4図柄表示用のLED、各種報知用のLEDといった、任意の発光素子に駆動信号を供給可能となるように構成されてもよい。この場合でも、1つの発光素子に複数の信号端子が配線接続されることで、駆動信号を供給可能にしてもよい。1つの発光素子に複数の信号端子が配線接続された構成では、例えば1つの信号端子に内部接続されたドライバトランジスタなどが故障により遮断状態となった場合でも、他の信号端子に内部接続されたドライバトランジスタを用いて駆動信号を供給可能とし、発光素子の点灯制御を行うことができる。これにより、例えば保留記憶数、第4図柄の表示内容、その他の重要な報知内容について、発光素子の点灯による報知の確実性を高めることができる。
(特徴部52AKに関する変形および応用等について)
特徴部52AKは、上記の実施例に限定されず、様々な変更および応用が可能である。例えば特徴部52AKは、上記の実施例で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記の実施例で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
例えば各発光体ドライバ52AK01〜52AK04において、駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23は、異なる電流値を有する駆動信号を供給可能な端子を含んでいてもよい。複数の発光体ドライバ52AK01〜52AK04について、例えば抵抗接続用の端子CR0とグランド(接地)との間に接続される外部抵抗の抵抗値を異ならせることにより、発光体ドライバ52AK01〜52AK04のそれぞれに対応して、駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23が供給可能な駆動信号の電流値を異ならせてもよい。
また、例えば発光素子の最大定格電流や使用時電流といった、発光素子の仕様などに応じて、駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23における一部の端子が1つの発光素子に配線接続されるように構成してもよい。このような構成では、発光体ドライバを実現する1つのシリアル−パラレル変換回路において、駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23に対応して設けられた複数の内部回路のうち、同一の発光素子に配線接続された駆動信号供給用の端子に対応する一部の内部回路が、その発光素子に駆動信号を供給可能な1つの駆動手段として機能すればよい。
あるいは、複数の発光体ドライバが備える駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23がすべて1つの発光素子に配線接続されるように構成してもよい。このような構成では、発光体ドライバを実現する複数のシリアル−パラレル変換回路において、駆動信号供給用の端子CQ0〜CQ23に対応して設けられた複数の内部回路のうち、同一の発光素子に配線接続された駆動信号供給用の端子に対応する一部または全部の内部回路が、その発光素子に駆動信号を供給可能な1つの駆動手段として機能すればよい。
導光板LED037SG607や導光板LED037SG517は、白色の発光色を有する白色発光ダイオードを、青色発光ダイオード、赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオードとは別個に含んで構成されるものに限定されず、白色発光ダイオードを含まないように構成されたものであってもよい。この場合には、青色発光ダイオード、赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオードの同時点灯により、白色の発光色で発光可能にすればよい。
(特徴部52AKの課題解決手段および効果に関する説明)
遊技を行うことが可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、例えば青色発光ダイオード52AKD1、緑色発光ダイオード52AKD2、赤色発光ダイオード52AKD3、白色発光ダイオード52AKD4など、複数の発光素子を含む、例えば導光板LED037SG607などの発光手段と、発光手段に駆動信号を供給可能な、例えば発光体ドライバ52AK01〜52AK04などといった複数の駆動手段とを備え、複数の駆動手段は、第1発光色を有する第1発光素子に駆動信号を供給可能な、例えば発光体ドライバ52AK01などの第1駆動手段と、第1発光色とは異なる第2発光色を有する第2発光手段に駆動信号を供給可能な、例えば発光体ドライバ52AK02などの第2駆動手段と、第1発光色および第2発光色とは異なる第3発光色を有する第3発光手段に駆動信号を供給可能な、例えば発光体ドライバ52AK03、52AK04などの第3駆動手段とを含み、複数の駆動手段は、例えば端子CQ0〜CQ23など、それぞれが複数の信号端子を含み、例えば図9−2に示されるように、1の駆動手段に含まれる複数の信号端子が1の発光素子に接続されている。このように、1の駆動手段に含まれる複数の信号端子が1の発光素子に接続されているので、駆動手段として専用の装置構成を採用することなく、発光手段に含まれる複数の発光素子に大きな電流値を有する駆動信号を供給することができる。こうして、遊技機の製造コストが増大することを防止しつつ、発光手段に適切な駆動信号が供給されるように、遊技機を適切に構成可能となる。
複数の駆動手段は、例えば抵抗接続用の端子CR0に接続された外部抵抗に応じた電流値など、各信号端子が共通の電流値を有する駆動信号を供給可能であってもよい。このような共通の電流値を有する駆動信号を供給できるので、駆動手段として専用の装置構成を採用することなく、発光手段に含まれる複数の発光素子に大きな電流値を有する駆動信号を供給することができる。こうして、遊技機の製造コストが増大することを防止しつつ、発光手段に適切な駆動信号が供給されるように、遊技機を適切に構成可能となる。
複数の駆動手段と共通の部品を用いて、例えばLED駆動モータ037SG603A、役物駆動モータ037SG401、導光板LED037SG517など、発光手段とは異なる駆動対象を駆動可能な、例えばモータドライバ52AK10、発光体ドライバ52AK11などの特定駆動手段を備えてもよい。このように、特定駆動手段は複数の駆動手段と共通の部品を用いて駆動対象を駆動可能なので、遊技機の製造コストが増大することを防止しつつ、発光手段に適切な駆動信号が供給されるように、遊技機を適切に構成可能となる。
発光手段が設けられた、例えばLED基板037SG609などの第1基板と、第1基板とは異なり、複数の駆動手段が設けられた、例えば発光体制御基板52AKB1などの第2基板とを備えてもよい。このように、第1基板とは異なる第2基板に複数の駆動手段が設けられるので、発光手段の発熱による不具合を防止しつつ、発光手段に適切な駆動信号が供給されるように、遊技機を適切に構成可能となる。
発光手段に供給可能な電力を伝送する、例えば電源ライン52AKL2などの第1伝送手段と、第1伝送手段とは系統が異なり、複数の駆動手段に供給可能な電力を伝送する、例えば電源ライン52AKL1などの第2伝送手段とを備えてもよい。このように、第1伝送手段とは系統が異なる第2伝送手段を用いて複数の駆動手段に供給可能な電力を伝送するので、発光手段や駆動手段の動作が安定化されるように、遊技機を適切に構成可能となる。