JP6791479B2 - 検査システム - Google Patents

検査システム Download PDF

Info

Publication number
JP6791479B2
JP6791479B2 JP2016112961A JP2016112961A JP6791479B2 JP 6791479 B2 JP6791479 B2 JP 6791479B2 JP 2016112961 A JP2016112961 A JP 2016112961A JP 2016112961 A JP2016112961 A JP 2016112961A JP 6791479 B2 JP6791479 B2 JP 6791479B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
measured
unit
radiation
thickness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016112961A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017219382A (ja
Inventor
小林 裕信
裕信 小林
健 住川
健 住川
和彦 福田
和彦 福田
伸 横島
伸 横島
羊司 二階堂
羊司 二階堂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
T&S CORPORATION
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
T&S CORPORATION
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by T&S CORPORATION, Fuji Electric Co Ltd filed Critical T&S CORPORATION
Priority to JP2016112961A priority Critical patent/JP6791479B2/ja
Publication of JP2017219382A publication Critical patent/JP2017219382A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6791479B2 publication Critical patent/JP6791479B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Description

本発明は、放射線を用いて被測定部の内部欠陥を検査する検査システムに関する。
各種の装置や構造物に用いられる部品や製品は、種々の機械加工や成形等を行うことによって製造される。製造された部品にあっては、鋳造品における鋳巣等のように厚み内に空洞ができる内部欠陥が発生する場合がある。かかる内部欠陥が発生すると、強度等の機械性能が低下する、という問題がある。そこで、部品の検査としては、部品に照射して透過されたX線を検出して部品のX線画像を生成し、外部からは見えない厚み内の空洞を確認する方法が知られている(特許文献1参照)。特許文献1においては、X線CTによって鋳造品内部の空洞が形成された領域を表示する画像データを作成している。
特開平7−12759号公報
ところが、特許文献1では、空洞を確認するためにディスプレイ等に表示された画像を検査員が目視にて確認する必要がある。このため、検査する部品が多量になったり、空洞の形成領域が小さくなったりすると、確認作業が長時間化する上、検査員に多大な労力や負担が強いられる、という問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、被測定物の厚み内の空洞や厚みの減肉の検査に要する負担を軽減でき、検査時間の短縮化を図ることができる検査システムの提供を目的とする。
本発明の検査システムは、部品又は製品からなる被測定物を挟んで配置される線源部及び放射線検出部を備え、前記線源部から照射されて被測定物を透過した放射線の前記計数値を前記放射線検出部で検出する検査システムであって、前記放射線検出部が検出した検出データに基づいて被測定物の放射線投影画像となる実測画像を生成する実測画像生成部と、被測定物の三次元設計データと、被測定物の放射線透過に関する関連データとに基づいて生成された前記実測画像に対する予測画像を生成する予測画像生成部と、前記予測画像を蓄積する予測画像蓄積部と、前記実測画像と前記予測画像との差分を求める比較部と、前記比較部で求めた差分と所定の閾値との比較に基づき、被測定物の良否を判定する判定データを作成する良否判定部とを備え、前記実測画像は、その投影方向の被測定物の厚みに応じてコントラスト値が変化し、前記予測画像生成部は、被測定物の前記三次元設計データから該被測定物の投影方向の三次元画像となるワイヤーフレームを生成し、該ワイヤーフレームについて画素毎に厚さを演算し、該厚さと前記関連データとから画素毎に前記検出データの予測値をコントラスト値に変換して演算することで、該コントラスト値が投影方向の被測定物の厚みに応じて変化する前記予測画像を生成し、前記比較部では、前記予測画像及び前記実測画像における画素毎のコントラスト値の差分を求めることを特徴とする。
この構成によれば、被測定物の三次元設計データ及び関連データから生成される予測画像と、被測定物の放射線投影画像となる実測画像との比較によって被測定物における厚み内の空洞や減肉した部分の存在を判定することができる。これにより、検査員による確認作業を省略して従来のような労力や負担をなくすことができ、空洞や減肉の有無を判定する時間を短縮することができる。
また、本発明の検査システムは、部品又は製品からなる被測定物を挟んで配置される線源部及び放射線検出部を備え、前記線源部から照射されて被測定物を透過した放射線の前記計数値を前記放射線検出部で検出する検査システムであって、前記放射線検出部が検出した検出データに基づいて被測定物の放射線投影画像となる実測画像を生成する実測画像生成部と、被測定物の三次元設計データと、被測定物の放射線透過に関する関連データとに基づいて生成された前記実測画像に対する予測画像を生成する予測画像生成部と、前記予測画像を蓄積する予測画像蓄積部と、前記実測画像と前記予測画像との差分を求める比較部と、前記比較部で求めた差分と所定の閾値との比較に基づいて被測定物で減肉した部分を減肉部として特定し、該減肉部にそれ以外の部分とは異なる強調表示を施した被測定物の強調表示画像を生成する画像処理部とを備え、前記実測画像は、その投影方向の被測定物の厚みに応じてコントラスト値が変化し、前記予測画像生成部は、被測定物の前記三次元設計データから該被測定物の投影方向の三次元画像となるワイヤーフレームを生成し、該ワイヤーフレームについて画素毎に厚さを演算し、該厚さと前記関連データとから画素毎に前記検出データの予測値をコントラスト値に変換して演算することで、該コントラスト値が投影方向の被測定物の厚みに応じて変化する前記予測画像を生成し、前記比較部では、前記予測画像及び前記実測画像における画素毎のコントラスト値の差分を求めることを特徴とする。
この構成によれば、比較部で求めた差分に基づいて減肉部に強調表示を施した強調表示画像を生成するので、空洞等の減肉部が形成された部分を視認し易くすることができる。これにより、減肉部の形成が小さかったり被測定物が多くなったりしても、減肉部を確認する作業の容易化を図ることができ、確認に要する時間を短くすることができる。
本発明によれば、被測定物の厚み内の空洞や厚みの減肉の検査に要する負担を軽減でき、検査時間の短縮化を図ることができる。
実施の形態に係る検査システムの概略構成図である。 実施の形態に係る検査システムのシステム構成図である。 実施の形態に係る分析装置の機能ブロック図である。 図4Aは被測定物の投影図、図4Bは被測定物の平面図、図4Cは被測定物の正面図である。 被測定物の強調表示画像の一例を示す説明図である。 変形例に係る検査システムの設置例を示す図である。
以下、本実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。以下の説明では、検査システムの実施の形態として、製造ラインの中途等に適用される放射線検査装置について説明するが、これに限られず、他の設備に組み込まれたり、単独で利用される場合にも同様に適用可能である。
図1は、実施の形態に係る放射線検査装置の概略構成図である。図1に示すように、放射線検査装置10は、線源部11及び放射線検出部12を備えて構成されている。線源部11は、放射線検出部12より上方に離れた位置に配置され、それらの間に被測定物Wが通過する空間が形成される。言い換えると、線源部11及び放射線検出部12は被測定物Wを挟んで対向配置される。ここで、被測定物Wは、CADデータや設計情報に基づいて製造、製作された部品又は製品であり、単一の材質で形成される部品又は製品や、それらを複数組み合わせた部品又は製品としてもよい。
線源部11はX線源を備え、X線源としては、予熱が不要で小型軽量化が容易な高効率型のカーボンナノ構造体式X線発生管を利用することができる。線源部11では、X線源からのX線(放射線)が下方に位置する被測定物Wに向かって放射される。
放射線検出部12は、線源部11から放射されるX線を検出する検出器によって構成される。検出器としては、CsI検出器やNaI検出器等が例示される。放射線検出部12は、線源部11から放射されて被測定物Wを透過したX線が入射され、この入射されたX線を計数した計数値を測定して検出データとして出力する。なお、放射線検出部12は、計数値を線量に変換した線量値を出力するようにしてもよい。また、放射線検出部12の他の例として、有機フィルム上の片面にX線画像を蓄積記録できる輝尽性蛍光体を塗布したプレートで構成してもよい。この構成では、X線を照射すると、蛍光体にエネルギーが蓄積され、放射線の吸収量に応じて蛍光体が発光する。そして、X線照射後にレーザー光でプレートをスキャンしてX線投影画像を読み取る。
線源部11は、下方を開放する上部遮蔽体13の内部に設けられ、放射線検出部12は、上方を開放する下部遮蔽体14の内部に設けられる。上部遮蔽体13及び下部遮蔽体14は、放射線を透過させない材料、例えば鉛によって又は鉛を含んで形成されており、線源から放射されるX線が上部遮蔽体13と下部遮蔽体14との間以外に放射することが規制される。また、上部遮蔽体13及び下部遮蔽体14は、放射線検査装置10の外形を構成してX線カバーとしても機能する筐体15内に配置されている。
放射線検査装置10は、筐体15の内外で被測定物Wを搬送する搬送装置18を更に備えている。搬送装置18は、筐体15の外部から線源部11及び放射線検出部12の間に被測定物Wを搬送する搬入コンベア18aと、測定を終えた被測定物Wを筐体15の内部から外部へ搬送する搬出コンベア18bとを備えている。
図2は、実施の形態に係る放射線検査装置のシステム構成図である。図2に示すように、放射線検査装置10は、線源部11及び放射線検出部12を含む測定装置20と、搬送装置18の各コンベア18a、18bを駆動するモータ等の駆動装置21とを備えている。また、放射線検査装置10は、放射線検出部12と信号ケーブル又は近距離無線通信を介して接続される分析装置22と、各装置20〜22を制御する制御装置23とを更に備えている。分析装置22は、通信媒体(LAN及び又はWAN)25を経由して管理センタ装置26に接続されてもよい。制御装置23は、被測定物WのX線検査の制御に必要な各種処理を実行するプロセッサや、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などの記憶媒体を含むプログラマブルコントローラ(PLC)により構成される。管理センタ装置26は、被測定物Wに関する各種情報、データを管理するデータベースを備える。
図3は、実施の形態に係る分析装置の機能ブロック図である。図3に示すように、分析装置22は、実測画像生成部31と、予測画像生成部32と、予測画像蓄積部33と、比較部34と、良否判定部35と、画像処理部36とを備えている。
実測画像生成部31は、放射線検出部12から出力された計数値(X線の透過量)の検出データを入力として処理し、被測定物のX線投影画像を実測画像として生成する。X線投影画像は、X線透過画像とも呼ばれる。X線投影画像は、例えばモノクロ画像とされ、X線の透過量が多くなる程、黒色に近い色となり、透過量が少なくなる程、白色に近い色の濃度となる画像とされる。実測画像生成部31は、生成したX線投影画像を実測画像として比較部34に出力する。なお、放射線検出部12において、上述したX線投影画像を生成する機能を有するものであれば、放射線検出部12から比較部34に実測画像を出力するようにし、分析装置22において実測画像生成部31を省略した構成としてもよい。
予測画像生成部32は、まず管理センタ装置26から送信された三次元CADデータ(三次元設計データ)及び関連データが入力される。ここで、三次元CADデータは、例えば、CADソフトウェアにて所定のファイルフォーマットで作成された三次元形状のベクトルデータとされる。また、関連データは、被測定物の放射線透過に関するデータであり、測定装置20(図2参照)に関するデータと、被測定物に関するデータとを含む。測定装置20に関するデータは、線源部11(図2参照)の線種、放射線(X線)の強さ、コリメータ、放射線検出部12、線源部11と放射線検出部12との距離等が含まれるとよい。被測定物に関するデータは、被測定物の材質、密度等が含まれるとよい。なお、被測定物の形状が特定できるものであれば、三次元CADデータに替えて各種の寸法情報からなる三次元設計データとしてもよい。
予測画像生成部32は、例えば、測定装置20で測定される被測定部と同じ投影方向とした三次元画像をワイヤーフレームにて生成する。そして、かかる投影方向でのワイヤーフレームの全領域について所定の画素毎に厚さxを演算する。演算された厚さxと、関連データとから、下記式1に基づき測定装置20で測定されるX線の予測値を画素等の所定範囲毎に演算する。なお、線吸収係数μと密度ρとの関係は下記式2のとおりである。
Figure 0006791479
このように求めた予測値とワイヤーフレームとに基づいて被測定物の予測画像が生成される。予測画像を実測画像に近付けるべくモノクロ画像とする場合、予測値をコントラスト値に変換する演算を行い、ワイヤーフレームの対応画素部分にコントラスト値に応じた濃度で表す。従って、例えば被測定物が均質な物体である場合には、X線の照射方向となる投影方向での厚みに応じてコントラスト値が変化し、厚みが小さくなる程、黒色に近い色となり、厚みが大きくなる程、白色に近い色の画像となる。予測画像生成部32は、生成した予測画像を予測画像蓄積部33に出力する。
予測画像蓄積部33は、予測画像生成部32から出力された予測画像を記憶して蓄積する。また、予測画像蓄積部33は、搬送装置18のIDセンサ18aを通じて被測定物の識別情報を取得する。IDセンサ18aとしてはバーコードリーダ等が例示できる。予測画像にはそれぞれ識別情報が関連付けられ、予測画像蓄積部33では、蓄積された予測画像から取得した識別情報と同一の識別情報を有する予測画像を検索し、該当した予測画像を比較部34に出力する。
比較部34では、予測画像蓄積部33から出力された予測画像と、実測画像生成部31から出力された実測画像とを比較し、それらの差分を求める。例を挙げると、予測画像と実測画像とで対応する画素のコントラスト値をそれぞれ比較し、画素毎にコントラスト値の差分を求める。比較部34は、求めた差分を良否判定部35及び画像処理部36に出力する。
良否判定部35は、比較部34で求めた差分を所定の閾値と比較する。そして、その比較結果に基づき、被測定物の良否を判定して判定データを作成する。例えば、三次元CADデータの厚みより被測定物の厚みが減少する程、実測画像と予測画像とのコントラスト値の差分(絶対値)が大きくなり、この差分が許容値となる閾値よりも大きくなる場合には、「否(NG)」とする判定データを作成する。一方、差分が閾値よりも小さくなる場合には、「良(OK)」とする判定データを作成する。良否判定部35は、作成した判定データを制御装置23に出力する。
制御装置23は、良否判定部35から出力された判定データに応じて振分機構18bを制御する制御信号を送出する。振分機構18bは、搬送装置18によって搬送される被測定物の搬出先を振り分ける機構を備え、例えば不良品が収容されるカセットと、良品が収容されるカセットとに振り分ける。従って、制御装置23からの制御信号に応じて被測定物の搬送先を変更可能となる。
制御装置23は、良否判定部35から出力された判定データに応じて報知装置40を制御する制御信号を送出する。報知装置40は、例えば制御信号に応じてランプを点灯したり警報等を発したりする。
画像処理部36は、例えば、比較部34で求めた予測画像と実測画像とにおける画素毎のコントラスト値の差分について、許容値となる閾値と比較する。そのコントラスト値の差分(絶対値)が閾値よりも大きい画素では、X線の透過量が多くなっているので、被測定物にて表面に凹みや厚み内に空洞(以下、「減肉部」とする)があるもの判定し、その画素を減肉部として特定する。そして、実測画像又は予測画像に対して減肉部とした画素に、それ以外の画素とは異なる強調表示を施した被測定物の強調表示画像を生成する処理を行う。強調表示は、減肉部以外の部分と差別化して認識できる表示であれば特に限定されるものでないが、例えば無彩色(モノクロ)となる実測画像や予測画像に対して減肉部だけに赤や緑等の有彩色を施したり、模様や点滅表示としたりしてもよい。なお、差分が閾値よりも大きい画素がない場合には、強調表示がない強調表示画像が生成される。画像処理部36は、生成した強調表示画像をディスプレイ41に出力し、ディスプレイ41には検査員が目視にて確認できるように強調表示画像が表示される。
画像処理部36は、生成した強調表示画像を良否判定部35にも出力してもよい。良否判定部35は、強調表示画像における強調表示の有無を判定し、強調表示がある場合には、「否」とする判定データを作成し、強調表示がない場合には、「良」とする判定データを作成する。良否判定部35は、かかる判定データを制御装置23に出力するが、この判定データと、比較部34で求めた差分と閾値との比較に基づく判定データとの両方を出力してもよいし、何れか一方を出力するようにしてもよい。
良否判定部35は、作成した判定データを管理センタ装置26に送信し、画像処理部36は、生成した強調表示画像を管理センタ装置26に送信する。管理センタ装置26では、三次元CADデータに関連付けて送信された判定データ及び強調表示画像が記憶される。管理センタ装置26では、記憶されたデータや画像に基づき、減肉部が形成される領域や減肉部が発生する被測定物の傾向等について分析を行えるようになる。
次いで、本実施の形態に係る放射線検査装置を用いた被測定物の検査方法について説明する。
図1に示すように、線源部11と放射線検出部12との間に被測定物Wが搬送されると、線源部11から被測定物Wに向かってX線が照射され、放射線検出部12では被測定物Wを透過したX線が入射されて検出される。放射線検出部12で検出したX線は、被測定物Wを透過することで減衰し、X線の照射方向における被測定物Wの厚みによって減衰量が変化する。つまり、被測定物Wの厚みが大きくなる程、X線の減衰量が増加し、検出される放射線の計数値が減少することとなる。
図3に示すように、放射線検出部12における計数値の検出データは実測画像生成部31に出力され、実測画像生成部31にて計数値に基づくX線投影画像が実測画像として生成される。そして、生成された実測画像が比較部34に出力される。
一方、被測定物のX線検出に先立って、予測画像生成部32では、管理センタ装置26から送信された三次元CADデータに基づき被測定物Wの投影方向の厚さが演算される。また、被測定物Wや測定装置20(図2参照)に関する関連データに基づき、放射線検出部12で検出する計数値の理論値が演算される。これらの演算結果に基づき、疑似的なX線投影画像となる予測画像が生成される。生成された予測画像は予測画像蓄積部33に出力される。
予測画像蓄積部33では、複数の被測定物Wに関する予測画像を識別情報と関連付けてデータベース化した状態で蓄積される。放射線検出部12における検出の前又は後において、被測定物Wの識別番号が取得されると、蓄積された予測画像から取得した識別情報と同一の識別情報を有する予測画像が検索され、該当した予測画像が比較部34に出力される。
比較部34では、実測画像と予測画像との差分を求め、求めた差分が良否判定部35及び画像処理部36に出力される。良否判定部35では、比較部34で求めた差分が許容値となる閾値と比較され、差分(絶対値)が閾値よりも大きくなる場合は「否」、小さくなる場合は「良」とする判定データが作成される。画像処理部36では、予測画像と実測画像とで所定範囲毎の計数値に基づく表れ方(例えばコントラスト値)の差分が許容値となる閾値と比較される。差分(絶対値)が閾値よりも大きくなる範囲は、被測定物で減肉した部分となる減肉部として特定され、それ以外の範囲とは異なる強調表示を実測画像又は予測画像に施した強調表示画像が生成される。
ここで、強調表示画像が生成される処理の一例について以下に説明する。図4は、被測定物の一例を示す図であり、図4Aは被測定物の投影図、図4Bは被測定物の平面図、図4Cは被測定物の正面図である。
例えば、被測定物Wが図4に示す形状に形成され、同図中符号Sで示す部分において厚み内に減肉部Sが形成されたものと仮定する。この場合、予測画像としては、減肉部Sが存在しない疑似的な被測定物WのX線投影画像が生成される。つまり、予測画像として、被測定物Wの全ての領域において、投影方向の厚みに対応するX線の透過量(コントラスト値)の理論値によってX線投影画像が生成される。これに対し、実測画像では、投影方向の厚みに対応するX線の透過量(コントラスト値)の実測値によってX線投影画像が生成される。従って、実測画像では減肉部Sの形成部分において予測画像よりX線の透過量が多くなり、減肉部Sの形成部分が濃色となる。
図5は、被測定物の強調表示画像の一例を示す説明図である。強調表示画像では、図5に示すように減肉部Sが形成された部分について、他の部分と見分けが付くように強調表示Eが施される。図5では、一例として強調表示Eを黒塗りとし、それ以外の部分を紙面と同色として輪郭だけを表した場合を図示しているが、強調表示Eが視認し易いものであれば、特に限定されるものでない。
図3に戻り、生成された強調表示画像はディスプレイ41に出力されて表示される。なお、強調表示画像は画像処理部36から良否判定部35に出力されるようにしてもよい。この場合、強調表示画像における強調表示の有無によって良否判定がなされ、強調表示がある場合は「否」、ない場合は「良」とする判定データが作成される。
良否判定部35で作成された判定データは制御装置23に出力され、制御装置23では、判定データに応じて振分機構18bを制御する制御信号が送出される。従って、振分機構18bでは、「良」とする判定データと、「否」とする判定データとで被測定物Wの搬送ルートが変更される。
このような実施の形態によれば、被測定物Wの予測画像と実測画像とを比較し、減肉部Sの存在に応じて被測定物Wの良否を判定するので、検査員による判定のための労力や負担をなくすことができる。また、検査員による目視判定に比べ、判定に要する時間を大幅に短縮することができ、被測定物Wが品質や機能を設計通りに備えているか否かの検査を効率良く行うことができる。
更に、減肉部Sに強調表示Eを施した強調表示画像を生成するので、被測定物Wが多量になったり、減肉部Sの形成領域が小さくなったりしても、減肉部Sを見易い状態として減肉部Sの位置特定や分析作業等の容易化を図ることができる。
本発明は上記実施の形態に限定されず種々変更して実施することが可能である。また、上記実施の形態で説明した数値、寸法、材質、方向については特に制限はない。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更することが可能である。
線源部11及び放射線検出部12の設置構造は、被測定物Wを挟んで設置される限りにおいて種々の変更が可能であり、例えば、図6に示すように設置してもよい。図6は、変形例に係る放射線検査装置の設置例を示す図である。図6に示すように、本変形例では、被測定物が配管Pとなり、配管Pを挟んで線源部11及び放射線検出部12が対向配置される。配管Pは、特に限定されるものでなく、地中に埋設されたものでもよいし、プラント等の施設内に設置されたものでよい。
配管PのX線検査を行う場合、線源部11のX線照射面を配管Pの検査対象部位に向け、配管Pの検査対象部位を挟んで放射線検出部12を配置する。線源部11及び放射線検出部12は、分析装置や制御装置(図示省略)と信号ケーブル又は近距離無線通信を介して接続される。
本変形例において、三次元設計データは、配管Pの寸法や厚み、材質を含み、配管Pに外装材が被覆される場合には、その厚みや材質等も含むものであり、この三次元設計データに基づいて予測画像が生成される。本変形例によれば、配管Pの内周面での腐食や劣化等による減肉部を強調表示させた強調表示画像を生成することができる。生成した強調表示画像は、放射線検出部12に一体化された通信部(不図示)によって無線通信を介して携帯端末のディスプレイに表示させることができる。また、このような強調表示画像を管理センタ装置26で蓄積してデータベース化することで、腐食や劣化に関する分析を行うことができ、保守の円滑化を実現することができる。
また、図6の変形例の線源部11及び放射線検出部12にあっては、配管Pの延在方向にスライド移動可能に支持するガイド機構を介して設置されるようにしてもよい。
また、比較部34にて被測定物Wの実測画像と予測画像との差分を求める際、被測定物Wの全体にて差分を求める他、被測定物Wの一部領域について差分を求めるようにしてもよい。これにより、例えば、被測定物Wの性能や品質の要求が高い部分を絞り込んで減肉部Sの検査を行うことができ、検査の処理能力向上を図ることができる。
また、被測定部Wの実測画像及び予測画像は、1体の被測定部Wに対して投影角度を変えて複数としてもよい。これにより、実測画像及び予測画像をそれぞれ単一とした場合では位置特定し難い場所に減肉部Sが形成されても、その位置を精度良く特定することができるようになる。
なお、本実施の形態は、上記に説明した以外の他の方法であって、検査システムが行う上記に説明した処理と等価な被測定物の検査方法でもよい。また、本実施の形態に係る各処理は、図示した順序に限られない。例えば、各処理の一部又は全部は、異なる順序、並行、分散又は省略されて処理されてもよい。例えば、放射線検査装置10の一部の処理を管理センタ装置26等の上位装置で実行するようにしてもよい。
10 放射線検査装置
11 線源部
12 放射線検出部
31 実測画像生成部
32 予測画像生成部
33 予測画像蓄積部
34 比較部
35 良否判定部
36 画像処理部
E 強調表示
S 減肉部
W 被測定物

Claims (3)

  1. 部品又は製品からなる被測定物を挟んで配置される線源部及び放射線検出部を備え、前記線源部から照射されて被測定物を透過した放射線の数値を前記放射線検出部で検出する検査システムであって、
    前記放射線検出部が検出した検出データに基づいて被測定物の放射線投影画像となる実測画像を生成する実測画像生成部と、
    被測定物の三次元設計データと、被測定物の放射線透過に関する関連データとに基づいて生成された前記実測画像に対する予測画像を生成する予測画像生成部と、
    前記予測画像を蓄積する予測画像蓄積部と、
    前記実測画像と前記予測画像との差分を求める比較部と、
    前記比較部で求めた差分と所定の閾値との比較に基づき、被測定物の良否を判定する判定データを作成する良否判定部とを備え
    前記実測画像は、その投影方向の被測定物の厚みに応じてコントラスト値が変化し、
    前記予測画像生成部は、被測定物の前記三次元設計データから該被測定物の投影方向の三次元画像となるワイヤーフレームを生成し、該ワイヤーフレームについて画素毎に厚さを演算し、該厚さと前記関連データとから画素毎に前記検出データの予測値をコントラスト値に変換して演算することで、該コントラスト値が投影方向の被測定物の厚みに応じて変化する前記予測画像を生成し、
    前記比較部では、前記予測画像及び前記実測画像における画素毎のコントラスト値の差分を求めることを特徴とする検査システム。
  2. 部品又は製品からなる被測定物を挟んで配置される線源部及び放射線検出部を備え、前記線源部から照射されて被測定物を透過した放射線の数値を前記放射線検出部で検出する検査システムであって、
    前記放射線検出部が検出した検出データに基づいて被測定物の放射線投影画像となる実測画像を生成する実測画像生成部と、
    被測定物の三次元設計データと、被測定物の放射線透過に関する関連データとに基づいて生成された前記実測画像に対する予測画像を生成する予測画像生成部と、
    前記予測画像を蓄積する予測画像蓄積部と、
    前記実測画像と前記予測画像との差分を求める比較部と、
    前記比較部で求めた差分と所定の閾値との比較に基づいて被測定物で減肉した部分を減肉部として特定し、該減肉部にそれ以外の部分とは異なる強調表示を施した被測定物の強調表示画像を生成する画像処理部とを備え
    前記実測画像は、その投影方向の被測定物の厚みに応じてコントラスト値が変化し、
    前記予測画像生成部は、被測定物の前記三次元設計データから該被測定物の投影方向の三次元画像となるワイヤーフレームを生成し、該ワイヤーフレームについて画素毎に厚さを演算し、該厚さと前記関連データとから画素毎に前記検出データの予測値をコントラスト値に変換して演算することで、該コントラスト値が投影方向の被測定物の厚みに応じて変化する前記予測画像を生成し、
    前記比較部では、前記予測画像及び前記実測画像における画素毎のコントラスト値の差分を求めることを特徴とする検査システム。
  3. 前記画像処理部で生成された前記強調表示画像が出力される良否判定部を備え、
    前記良否判定部は、前記強調表示画像における強調表示の有無を判定し、該判定に基づいて被測定物の良否を判定する判定データを作成することを特徴とする請求項2に記載の検査システム。
JP2016112961A 2016-06-06 2016-06-06 検査システム Active JP6791479B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016112961A JP6791479B2 (ja) 2016-06-06 2016-06-06 検査システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016112961A JP6791479B2 (ja) 2016-06-06 2016-06-06 検査システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017219382A JP2017219382A (ja) 2017-12-14
JP6791479B2 true JP6791479B2 (ja) 2020-11-25

Family

ID=60656030

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016112961A Active JP6791479B2 (ja) 2016-06-06 2016-06-06 検査システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6791479B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6582146B1 (ja) * 2019-01-24 2019-09-25 札幌施設管理株式会社 厚さ検出方法及び配管検査方法
KR102372928B1 (ko) * 2020-04-10 2022-03-10 주식회사 애니캐스팅 소프트웨어 게이팅 설계 방법 및 시스템

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6363435A (ja) * 1986-09-03 1988-03-19 株式会社東芝 断層面指定装置
JP3320463B2 (ja) * 1992-10-08 2002-09-03 松下電器産業株式会社 X線検査装置およびx線検査方法
US6081577A (en) * 1998-07-24 2000-06-27 Wake Forest University Method and system for creating task-dependent three-dimensional images
JP4595979B2 (ja) * 2007-09-27 2010-12-08 株式会社日立製作所 放射線非破壊検査システム及び配管の検査方法
JP2009128323A (ja) * 2007-11-27 2009-06-11 Panasonic Electric Works Co Ltd 積層板の検査装置及び検査方法
JP5848881B2 (ja) * 2011-03-30 2016-01-27 アンリツインフィビス株式会社 X線異物検出装置
JP2014016239A (ja) * 2012-07-09 2014-01-30 Tokyo Electron Ltd X線検査方法及びx線検査装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017219382A (ja) 2017-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11016039B2 (en) Measurement processing device, measurement processing method, measurement processing program, and method for manufacturing structure
JP5218723B2 (ja) 蛍光探傷方法および蛍光探傷装置
EP3327430B1 (en) Method and apparatus for estimating the weight of an inspected object in safety inspection system
US11494888B2 (en) Work terminal, oil leakage detection apparatus, and oil leakage detection method
MX2014004569A (es) Sistema y metodo para controlar la calidad de un objeto.
ITMI20101269A1 (it) Sistema e metodo per la ispezione a raggi x e la identificazione della composizione chimica dei materiali
US11927542B2 (en) Line for inspecting empty glass containers
JP6791479B2 (ja) 検査システム
CN113281343B (zh) 一种对多层透明材料进行缺陷检测的系统及方法
JP5709721B2 (ja) ベルトコンベアのベルトの検査装置
WO2019082596A1 (ja) 樹脂成形品の検査方法および製造方法、樹脂成形品の検査装置および製造装置
US8705698B2 (en) X-ray analyzer and mapping method for an X-ray analysis
US20230306576A1 (en) Systems and methods for generating an inspection image of an object from radiographic imaging
WO2020153063A1 (ja) 構造体の検査方法および製造方法、構造体の検査装置および製造装置
JP2002139458A (ja) X線異物検出装置
JP6450075B2 (ja) X線検査装置
JP7318402B2 (ja) 欠点検査方法および欠点検査装置
JP2019007972A (ja) 測定処理方法、測定処理装置、x線検査装置、および構造物の製造方法
JP2019023649A (ja) 測定処理方法、測定処理装置、x線検査装置および構造物の製造方法
CN117120951A (zh) 生产线的异常预兆检测装置、方法及程序以及制造装置及检点装置
JP6371572B2 (ja) X線検査装置
KR102115369B1 (ko) 타이어 트레드 결함 검출장치
JP2020020593A (ja) 放射線検査装置及び放射線検査方法
RU2800540C2 (ru) Линия контроля пустых стеклянных емкостей
WO2023112497A1 (ja) 情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190531

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200131

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200218

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200417

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201006

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201027

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6791479

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250