JP6582146B1 - 厚さ検出方法及び配管検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】輝尽性蛍光体を保持したプレートを用いて取得される画像から検出対象物体の厚さを容易且つ迅速に検出できる。【解決手段】配管の像が記録されたIP2にレーザー光照射器11からレーザー光を照射して発生させた輝尽発光を受光部112及び光電変換部113で読み取り、その読み取り結果に基づいて画像生成部114が配管を示すX線透過画像を生成する。PC120は、画像生成部114が生成したX線透過画像に基づいて配管の減肉部の厚さを導出する。厚さの導出にはlogY=P*logX+Qとの数式が用いられる。Xは減肉部の厚さであり、YはX線透過画像の画素が有する画素値である。【選択図】図3

Description

本発明は、厚さ検出方法及びこれを応用した配管検査方法に関する。
従来、特許文献1のように、X線を配管等の検出対象物体に照射し、検出対象物体を透過したX線(以下、透過X線とする。)でX線フィルムを感光させ、X線フィルム上に形成された画像に含まれる画素の濃度から、検出対象物体の厚さを計測する技術が存在する。一方、透過X線によって検出対象物体の像を得る技術として、特許文献2のように、輝尽性蛍光体を保持したプレート(イメージングプレート)を用いる方法も存在する。特許文献2によると、透過X線をイメージングプレートに照射した後、イメージングプレートに励起光を照射して輝尽性蛍光体を輝尽発光させ、その発光を検出することにより、イメージングプレートに記録された検出対象物体の像を読み取る。
特開2002−267433号公報 国際公開第2016/136296号
X線フィルムを用いる場合には、特許文献1のように、検出対象物体の厚さと画素の濃度との既知の関係を用いることにより、X線フィルム上の画像から検出対象物体の厚さを容易且つ迅速に検出する試みがなされている。同様に、イメージングプレートを用いて取得される画像から検出対象物体の厚さを容易且つ迅速に検出する方法が求められている。
本発明の目的は、輝尽性蛍光体を保持したプレートを用いて取得される画像から検出対象物体の厚さを容易且つ迅速に検出できる厚さ検出方法及びこれを応用した配管検査方法を提供することにある。
本発明の厚さ検出方法は、プレートに保持された輝尽性蛍光体に検出対象物体を透過したX線を照射する照射工程と、前記照射工程において前記プレートの輝尽性蛍光体に記録された前記検出対象物体の像を読み取ると共に、前記検出対象物体を示すX線透過画像を生成する画像生成工程と、前記検出対象物体の厚さをXとし、前記画像生成工程において生成された前記X線透過画像の画素が有する画素値をYとしたときに、X及びYが満たす所定の関係に基づいて前記検出対象物体の厚さを導出する厚さ導出工程と、を備えており、前記所定の関係が、P及びQをそれぞれ既知の定数としたときに、logY=P*logX+Q又は、これと同等な数式で表される。
本発明の厚さ検出方法によると、logY=P*logX+Q又は、これと同等な数式で表される所定の関係に基づくことで、プレートによって取得された画像から検出対象物体の厚さを容易且つ迅速に検出することができる。なお、「logY=P*logX+Qと同等な数式」とは、例えば、Y=Q’*(X^P’)など、上記数式の変形によって導出される数式を含む。なお、“^”はべき乗を示す。また、上記数式は、検出対象物体の厚さYが小さいほど画素値Xが大きくなるように画像を形成する場合が想定されている。しかし、例えば、厚さYが小さいほど画素値X’も小さくなるような画像形成方法に対して本発明が適用されてもよい。例えば、Xとの間にX’=A−B*Xのような関係にある画像形成方法に本発明を適用する場合、上記数式をX’で変換したlogY=P*log[(A−X’)/B]+Qが、上記数式と同等な数式として用いられる。
本発明の厚さ検出方法においては、前記検出対象物体に代えて、Y1〜Yn(n:2以上の整数)の厚さをそれぞれ有する第1〜第nの基準物体に関して、前記照射工程及び前記画像生成工程の2つの工程を実行すると共に、Xi(i:1以上n以下の整数)を前記第iの基準物体に関する前記画素値としたときに、(X,Y)=(Xi,Yi)がi=1,2,…nについて前記所定の関係を満たす又は近似的に満たすようなP及びQを導出する基準導出工程と、前記検出対象物体について前記2つの工程を実行すると共に、前記基準導出工程において導出されたP及びQを用いて、前記所定の関係に基づいて前記検出対象物体の厚さを検出する本検出工程とを備えていることが好ましい。これによると、n個の基準物体に関して得られた画素値に基づいてP及びQを導出する。そして、導出したP及びQを用いた数式logY=P*logX+Qに基づくことで、検出対象物体の厚さを容易且つ迅速に検出することができる。
なお、第1〜第nの基準物体は、互いに分離した物体であってもよいし、少なくともいずれか2つが一体の物体であってもよい。「(X,Y)=(Xi,Yi)がi=1,2,…nについて前記所定の関係を近似的に満たすようなP及びQ」とは、例えば、関数logY=P*logX+Qに対して(X,Y)=(X1,Y1),…(Xn,Yn)の曲線あてはめ(フィッティング)を行うことにより得られるP及びQをいう。
また、本発明に係る配管検査方法においては、上記厚さ検出方法を用いて、前記検出対象物体として配管の厚さを検出してもよい。これによると、配管の厚さを容易且つ迅速に検出することができる。
また、本発明においては、前記X線透過画像に沿って前記配管の減肉部又はその近傍を通る仮想線上の前記画素値の分布を示すグラフを出力手段に出力させるグラフ出力工程と、前記出力手段が出力したグラフに基づいて、減肉が生じていなかったと仮定した場合の前記減肉部の推定厚さを導出する健全厚さ推定工程と、を備えており、前記本検出工程において前記減肉部の厚さを前記推定厚さに対して評価することが好ましい。これによると、減肉が生じていなかったと仮定した場合(つまり、健全部であったと仮定した場合)の減肉部の厚さを推定できる。したがって、減肉がなかったときの推定厚さに基づいて減肉部の厚さを適切に評価できる。
また、本発明においては、減肉が生じていなかったと仮定した場合の前記減肉部に対応する位置における前記グラフの形状を示す補間曲線上の一点に関する画素値及び前記所定の関係に基づいて前記推定厚さを導出することが好ましい。これによると、減肉がなかったと仮定した場合の補間曲線に基づいて推定厚さを適切に導出できる。
また、本発明においては、前記グラフ出力工程において、互いに異なる2つの前記仮想線のそれぞれについて前記グラフを前記出力手段に出力させ、前記健全厚さ推定工程において、前記2つの仮想線に関する2つの前記グラフに基づいて前記健全部の厚さを推定することが好ましい。これによると、2つのグラフに基づいて健全部の厚さを推定するので、健全部の厚さをより正確に推定しやすい。
本発明の一実施形態に係る配管検査方法において配管及び基準片のX線透過画像をIP上に記録する工程の概要図である。 図1の工程において用いられる基準片の底面図(図2(a))及び正面図(図2(b))である。 図1の工程においてX線透過画像が記録されたIPに基づいて画像の分析を実施する画像分析システムの構成を示す機能ブロック図である。 X線透過画像の記録から配管の減肉率を導出するまでの一連の流れを示すフロー図である。 X線透過画像の一例である。 図5のX線透過画像上の2点を両端とする仮想線上の画素値の分布を示すグラフである。 図5のX線透過画像上の別の2点を両端とする仮想線上の画素値の分布を示すグラフである。 X線の透過方向と配管の径方向との関係とを示す概要図である。
<実施形態>
本発明の一実施形態に係る配管検査方法について、図1〜図8を参照しつつ説明する。なお、本配管検査方法は、本発明における厚さ検出方法及び配管検査方法の両方に対応する。
本実施形態に係る配管検査方法は、事務所ビル、庁舎等の公共施設、学校、病院、ホテル、共同住宅、一般住宅、プール等に構築された配管設備に含まれる各配管の腐食状況を検査する方法に関する。検査対象となる配管(以下、対象配管3という。)は、配管設備の各所に設置されている。対象配管3は、円筒形の本体部分を有する衛生配管(給水管、給湯管、雑排水管、汚水管、雨水管、消火管、スプリンクラー管等)、空調配管(冷水管、温水管、冷却水管、冷媒管、ドレン管等)及び上下水道配管等のいずれかである。また、対象配管3は、鋼管(炭素鋼鋼管等)、鋳鉄管、ライニング鋼管、銅管、ステンレス鋼鋼管等のいずれかからなる。本配管検査方法には図1に示すX線発生装置1、イメージングプレート(以下、IPという。)2及び基準片4が用いられる。X線発生装置1は、対象配管3や基準片4等の物体に対してX線を照射する装置である。対象配管3における腐食は、壁部の厚さが減った部分である減肉部となって表れる。このため、腐食が表れていない健全部と比較してどの程度厚さが減ったかを評価することにより、対象配管3の腐食の度合いを評価できる。基準片4は、対象配管3の厚さを導出するための基準となる物体である。基準片4は、図2に示すように、厚さが互いに異なる平板部4A〜4E(本発明における第1〜第5の基準物体)から構成された金属製の部材である。基準片4は、対象配管3の材料に応じた材料のものが用意される。例えば、鉄鋼製、ステンレス製及び銅製の基準片4がそれぞれ用いられる。平板部4A〜4Eの厚さはあらかじめ測定済みである。
イメージングプレート2は、遮光性を有する合成樹脂製のプレートと、当該プレートの一表面全体に形成された輝尽性蛍光体層とを有している。輝尽性蛍光体層は、輝尽性蛍光体を含んだ層である。対象配管3又は基準片4を透過したX線発生装置1からのX線(以下、透過X線という。)及びX線発生装置1から物体を透過せずに伝搬してきたX線(以下、不透過X線という。)は、IP2の輝尽性蛍光体層側の表面(以下、照射面という。)に照射される。X線の照射時間は、検出対象となる物体の背面(X線発生装置1とは反対側の面)の線量が所定の大きさ(例えば、1000μSv)となるように調整される。IP2に照射される透過X線は、対象配管3及び基準片4における吸収・反射等により、対象配管3及び基準片4の厚さが大きいほど強度が小さくなる。一方、不透過X線は、物体によって吸収等されることなくIP2に照射される。これにより、IP2の輝尽性蛍光体層には、対象配管3及び基準片4の像(以下、X線透過画像という。)が潜像として記録される。なお、本実施形態においては、特に断りのない限り、対象配管3においてX線発生装置1のほぼ正面に当たる部分、つまり、X線発生装置1からの透過X線がイメージングプレート2に対してほぼ直交する方向に沿っているとみなせる部分を検査対象とする。
X線透過画像が記録されたIP2は、図3に示す画像分析システム100を用いて分析される。画像分析システム100は、IP読取装置110、コンピュータ(以下、PCという。)120並びにディスプレイ131及び入力デバイス132を備えている。IP読取装置110は、レーザー光照射器111、受光部112、光電変換部113及び画像生成部114を有している。レーザー光照射器111は、IP2の照射面にレーザー光を照射することで輝尽性蛍光体層中の輝尽性蛍光体を励起させ、もって、輝尽性蛍光体層において輝尽発光を発生させる。受光部112は、輝尽発光を受け取る、レンズ等からなる光学系を有している。光電変換部113は、受光部112が受け取った輝尽発光をその強度に応じた電流に光電変換する。画像生成部114は、光電変換部113が生成した電流に基づいて、X線透過画像に対応する画像データを生成する。この画像データは、X線透過画像を構成する各画素における画素値を示すデータからなる。具体的には、画像データは、縦方向及び横方向の両方に関して配列された画素の画素値を示すデータからなる。各画素値は、IP2の照射面における各画素に対応する領域から発生する輝尽発光の強度に応じた大きさを有する。本実施形態においては、画素値が大きいほど輝尽発光の強度が大きいことを示す。輝尽発光の強度は、透過X線の照射量が大きいほど大きい。したがって、画素値が大きいほど透過X線の強度が大きい、すなわち、物体の厚さが小さいことになる。
PC120は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスク等のハードウェアと、ROM、RAM等の記憶部に記憶されたプログラムデータ等からなるソフトウェアとを備えている。これらのハードウェアとソフトウェアとが協働することにより、PC120における以下に説明する機能が実現されている。PC120はディスプレイ131と接続されている。PC120による各種の情報処理の結果はディスプレイ131の画面に表示される。また、PC120は、キーボードやポインティングデバイス等の入力デバイス132と接続されており、これらを使用したユーザ入力を受け付ける。
PC120には、IP読取装置110から、X線透過画像を示す画像データが送信される。PC120には画像分析アプリケーション及び厚さ導出アプリケーションがインストールされている。画像分析アプリケーションは、画像データに基づいてディスプレイ131にX線透過画像等の各種の画像を表示させたり、入力デバイス132を通じたユーザ入力に基づいて指定されたX線透過画像における特定の範囲に係る特性値をディスプレイ131に表示させたりする。また、厚さ導出アプリケーションは、画像分析の結果として取得された分析値のユーザ入力に基づいて、対象配管3の減肉部の厚さ及び後述の推定健全厚さを導出するようにPC120を機能させる。
以下、IP2へのX線透過画像の記録から対象配管3の減肉率の導出までの一連の流れについて、図4を参照しつつ説明する。まず、図1に示すように、X線発生装置1からのX線を、対象配管3及び基準片4を透過させつつIP2に照射する(図4のステップS1;本発明における照射工程)。これによって、対象配管3及び基準片4のX線透過画像がIP2に記録される。次に、IP読取装置110において、レーザー光の照射による輝尽発光を光電変換することにより、IP2の記録画像が読み取られる(ステップS2)。そして、IP読取装置110は、光電変換により生じた、輝尽発光の強度に応じた電流に基づき、X線透過画像に対応する画像データを生成する(ステップS3)。なお、ステップS2及びS3は、本発明における画像生成工程に対応する。
次に、画像分析アプリケーション及び厚さ導出アプリケーションによるPC120の機能を用いて、IP読取装置110が生成した画像データに基づく画像分析並びに減肉部及び健全部の厚さの導出が、以下のように実行される(ステップS4〜S12)。まず、PC120は、ディスプレイ131の画面上にX線透過画像を表示させる(ステップS4)。図5に一例を示すX線透過画像には、対象配管3及び基準片4の像が含まれている。対象配管3の像には、比較的白く表れた健全部と、周囲に比べて黒く表れた複数の減肉部3xとが含まれている。なお、図5のX線透過画像は、一例として、腐食による実際の減肉部に見立てた複数の丸い凹部を金属加工により管壁に形成した対象配管3を用いて取得されているが、以下の説明は、腐食によって減肉部が形成された実際の配管を対象とする場合についても同様である。
次に、PC120は、X線透過画像上の対象配管3の一端及び他端間の距離を導出することにより、対象配管3の直径を導出する(ステップS5)。対象配管3の一端及び他端は、入力デバイス132によるユーザ入力に基づいて指定される。図5の十字P1及びP2は、このように指定された一端及び他端の位置を示すカーソル画像の一例である。次に、基準片4の平板部4A〜4Eのそれぞれに関する代表画素値を導出する(ステップS6)。代表画素値の導出には、PC120によって実行されるROI(Region of Interest)解析が用いられる。ROI解析においては、入力デバイス132によるユーザ入力に基づいて設定されたROI内の画素に関する特性値が導出され、ディスプレイ131の画面に表示される。ROIは、なるべく、基準片4の端部から離隔した位置に設定されることが好ましい。基準片4の端部では、散乱光等による影響から、透過X線の強度が厚さに応じた強度からずれやすくなるためである。図5には、一例として、平板部4C内に設定されたROI R1に関して特性値が表示されている。本例では、特性値は、ROI内の最小画素値、最大画素値、平均画素値、標準偏差、最頻値の画素値及び最頻値の画素数を含んでいる。これに基づき、平板部4Cの代表画素値として、例えば、平均画素値である2667が導出される。なお、最頻値等のその他の値が代表画素値として導出されてもよい。
次に、PC120は、X線透過画像上の対象配管3の一端から減肉部3xまでの距離を導出する(ステップS7)。対象配管3の一端及び減肉部3xの位置は、入力デバイス132によるユーザ入力に基づいて指定される。図5の十字P3及びP4は、このように指定された一端の位置及び減肉部3xの位置を示すカーソル画像の一例である。次に、対象配管3の減肉部3xに関する代表画素値を導出する(ステップS8)。代表画素値の導出には、ステップS6と同様、ROI解析が用いられる。減肉部3xを含むように設定されたROI内の最大画素値が代表値として導出される。図5には、一例として、減肉部3xの1つのみを内部に含むように設定されたROI R2に関して特性値が表示されている。これに基づき、当該減肉部3xの代表画素値として、最大画素値である2737が導出される。
次に、対象配管3の減肉部3xにおいて減肉が生じていなかったと仮定した場合の画素値(以下、推定健全画素値という。)を推定する(ステップS9)。推定健全画素値は、減肉がなかった場合の減肉部3xの厚さ(以下、推定健全厚さという。)を導出するために取得される。推定健全画素値は、減肉部3xを通る仮想線上の画素値の分布を参照しつつ入力デバイス132を用いてなされたユーザ入力に基づいて導出される。画素値の分布は、対象配管3の長さ方向にほぼ沿った仮想線に係るものと、対象配管3の長さ方向と交差する方向(例えば、対象配管3の長さ方向と直交する方向)に沿った仮想線に係るものとの少なくとも2つが用いられることが好ましい。図5のROI R3及びR4は、かかる仮想線に対応する領域の一例である。ROI R3は、対象配管3の長さ方向に沿って減肉部3xを通る細長い矩形状に設定されている。ROI R4は、対象配管3の長さ方向と直交する方向に沿って減肉部3xを通る細長い矩形状に設定されている。ROI R3及びR4は、いずれも、ユーザ入力に基づいて設定されている。図6及び図7は、ROI R3及びR4上の画素値の分布に対応する。図6のグラフは、ユーザ入力に基づいて設定された図5のROI R3に関してPC120がディスプレイ131の画面に表示させた画素値の分布を示す。図6のグラフの画素値の範囲は2121〜2693である。PC120は、ROI R3の長さ方向に沿って1列に並んだ所定の大きさを有する矩形領域にROI R3を細分化し、各矩形領域内の画素値の平均値を算出する。そして、PC120は、算出した平均値を縦軸に取り、ROI R3の長さ方向に関する位置を横軸に取ったグラフを、図6に示すようにディスプレイ131に表示させる。図7のグラフは、ユーザ入力に基づいて図5のROI R4に関してPC120が図6と同様にディスプレイ131の画面に表示させた画素値の分布を示す。図7のグラフの画素値の範囲は1321〜2693であり、図6より広い。なお、図6及び図7のグラフを表示する工程は、本発明におけるグラフ出力工程に対応する。図6及び図7のグラフがディスプレイ131以外の出力手段によって出力されてもよい。例えば、PC120に接続された印刷機器によって記録媒体に記録されてもよい。
図6及び図7のグラフに基づいて推定健全画素値を決定する方法は以下の通りである。まず、図6に示すように、減肉部3xの画素値を示すピーク部P1及びP2の両端点を結ぶ補間曲線(二点鎖線)が仮想的に設定される。補間曲線は、ピーク部P1がなかったと仮定した場合にピーク部P1及びP2の左側と右側との間でグラフを滑らかに連続させるような形状を有する曲線である。補間曲線は、ピーク部P1及びP2の左端点と右端点とを結ぶベジェ曲線を描画したり、ユーザが手書きで仮想的に描画したりすることによって設定される。次に、ROIの長さ方向に関して、ピーク部P1における最大値を取る点と同じ位置の補間曲線上の点(一点鎖線との交点)が、入力デバイス132によるユーザ入力に基づいて選択される。この選択された点の画素値が推定健全画素値に仮決定される。次に、図7のグラフに関しても同様に補間曲線上の一点が、入力デバイス132によるユーザ入力に基づいて選択される。そして、この選択された一点の画素値が、図6のグラフに基づいて仮決定された値と大きく異ならないとユーザが判断した場合には、仮決定された画素値が正式に推定健全画素値に決定される。なお、図6のグラフに基づいて決定された画素値と図7のグラフに基づいて決定された画素値との平均値が推定健全画素値に決定されてもよい。
次に、PC120は、ステップS6及びS8において導出された基準片4の各部及び減肉部3xの各代表画素値並びにステップS9において導出された推定健全画素値のユーザ入力を受け付ける(ステップS10)。そして、PC120は、ステップS10にて入力された数値に基づいて減肉部3xの厚さ及び推定健全厚さを導出する(ステップS11;本発明における厚さ導出工程)。減肉部3xの厚さの導出に当たっては、以下の数式が用いられる。
(数式)
logY=P*logX+Q
ただし、X:対象となる物体の厚さ、Y:厚さを求めたい位置の画素値
まず、基準片4の各部の画素値に基づいてP、Qが決定される。具体的には、ステップS6で取得された平板部4A〜4Eに関する5つの画素値をX1〜X5とし、あらかじめ測定された平板部4A〜4Eの厚さをY1〜Y5とする。そして、関数logY=P*logX+Qに対して(X,Y)=(X1,Y1),…(Xn,Yn)の曲線あてはめ(フィッティング)を行うことにより、P及びQを求める。曲線あてはめには、最小二乗法、最尤推定法等、どのような方法が用いられてもよい。そして、ステップS10において入力された減肉部3xの画素値をY=Yaとし、又は、推定健全画素値をY=Ybとし、上記のように取得されたP及びQ、並びに上記数式が用いられることにより、Yaに対応するX=Xa又はY=Ybに対応するX=Xbがそれぞれ取得される。このように取得されたXa及びXbは、いずれも、透過X線が透過した対象配管3xの壁部の厚さを合計した値に対応する。透過X線は、対象配管3xにおける前面側(X線発生装置1に近い側)の壁部と、対象配管3xにおける背面側(X線発生装置1から遠い側)の壁部との2か所の壁部を通過する。したがって、Xa及びXbは、いずれも、前面側の壁部の厚さと背面側の壁部の厚さとを合計した値となる。そこで、PC120は、健全推定厚さをXbの半分とする。また、PC120は、対象配管3の壁部の減肉が前面側及び背面側のいずれか一方の壁部に発生しているものとの前提に基づき、減肉部3xの厚さを、Xaから健全推定厚さを減算した値とする。
次に、PC120は、ステップS11で取得された減肉部3xの厚さ及び推定健全厚さに基づいて減肉率を算出する(ステップS12)。具体的には、(減肉率)=[(推定健全厚さ−減肉部3xの厚さ)/(推定健全厚さ)]*100に基づき、減肉率が百分率で取得される。ステップS11及びS12で取得された減肉部3xの厚さ及び減肉率はディスプレイ131の画面に表示される(ステップS13)。
なお、上述のステップS1〜S3の工程と、ステップS11においてP及びQを導出する工程とは、全体として基準導出工程に対応する。また、上述のステップS1〜S3の工程と、ステップS11において減肉部3xの厚さを導出する工程とは、全体として本検出工程に対応する。
以上説明した本実施形態に係る厚さ検出方法又は配管検査方法によると、上記数式に基づくことで対象配管3の厚さを容易且つ迅速に検出することができる。
また、本実施形態によると、対象配管3と共に基準片4の像もIP2に記録される。基準片4には互いに厚さの異なる平板部4A〜4Eが形成されている。そして、これらの平板部4A〜4Eに関して得られた画素値に基づいてP及びQが導出される。このように導出されたP及びQを用いた上記数式に基づくことで、対象配管3の厚さを容易且つ迅速に検出することができる。
また、本実施形態によると、対象配管3の減肉部3xに減肉が生じていなかったと仮定した場合の推定健全画素値を図6及び図7のグラフに基づいて推定する。減肉部3xは、図6及び図7のグラフに局所的なピーク部として表れる。したがって、ピーク部がなかった場合のグラフを想定することで、減肉がなかった場合の減肉部3xの画素値を推定しやすい。そして、推定健全画素値に基づいて、減肉がなかった場合の減肉部3xの厚さ(推定健全厚さ)が推定されると共に、推定健全厚さと減肉部3xの厚さとに基づいて減肉率が導出される。このように、減肉がなかったときの推定厚さに基づいて減肉部3xの厚さを適切に評価できる。
また、本実施形態においては、推定健全厚さの導出に当たり、図6及び図7のグラフにおいて、減肉が生じていなかったと仮定した場合の減肉部3xに対応する位置の形状を示す補間曲線を設定する。そして、当該補間曲線上の一点に関する画素値及び上記数式に基づいて推定厚さを導出する。したがって、減肉がなかったと仮定した場合の補間曲線に基づいて推定厚さを適切に導出できる。さらに、本実施形態においては、図6及び図7に示す2つのグラフに基づいて推定健全厚さを導出する。したがって、推定健全厚さを正確に導出できる。
<実施例>
以下、本発明の厚さ検出方法及び配管評価方法の一実施例に係る実施例1〜実施例4について説明する。
[実施例1]
実施例1は、基準片4と同様の構造(平板部4A〜4E)を有する基準片a〜cを検出対象とした。基準片a〜cの厚さ[mm]及び材質は下表1に示す通りである。基準片はいずれも、平面視において長尺方向の長さが100mmであり、幅方向の長さが25mmである。A〜Eは、平板部4A〜4Eにそれぞれ対応する。
[表1]
X線発生装置1としてリガク製のRADIOFLEX−200SPSを、IP2として富士フィルム製のUR−1を、IP読取装置110として富士フィルム製のDynamIx HR2を用いつつ、対象配管3及び基準片4の代わりに基準片a〜cを検出対象として上述のステップS1〜S3及びS6を実行した。X線の照射条件は以下の通りとした。X線発生装置1の管電圧:200kV、X線発生装置1のX線照射窓から検出対象までの距離:700mm、X線の照射時間:0.3〜0.4秒。照射時間は、具体的には、各基準片の平板部4C背面の線量が1000μSvとなるように調整した。次に、平板部4A〜4Eのうちのいずれか4つを基準部に設定し、これら4つの基準部の画素値を用いて上述のステップS11と同様にP及びQを導出すると共に、導出したP及びQ並びに上記数式を用いて平板部4A〜4Eのうちの残り1つの厚さを算出した。そして、算出した結果を表1の寸法と比較した。その結果は下表2〜表4に示す通りである。表中、「基準部」「算出対象」は、基準部に設定した4つの部分と厚さを算出する対象とした残り1つの部分を示す。ABCDEは、平板部4A、4B、4C、4D、4Eにそれぞれ対応する。「厚さ」は、算出対象に関して厚さを算出した結果である。誤差は、フルスケールに対する、実厚さと算出厚さとの差の割合を示す。フルスケールは、基準片aにおいて8mm、基準片bにおいて6mm、基準片cにおいて6mmである。
[表2](基準片a)
[表3](基準片b)
[表4](基準片c)
[実施例2]
直管(円筒)状の配管からなる検体管イ〜ハの3つを使用し、上述の実施形態に係る配管検査方法を実施した。X線発生装置1、IP2及びIP読取装置110は実施例1と同様のものを使用し、X線の照射条件も実施例1と同様とした。検体管イ〜ハは、それぞれ、1本の鋼管を長さ方向に沿って半分割して得られた2つの部品からなる。実際の腐食による減肉部に見立てた凹部又は貫通孔からなる第1〜第5仮想減肉部を金属加工により各部品の内表面に形成した後、2つの部品を接合して元の円筒状に戻すことにより、検体管イ〜ハをそれぞれ作製した。下表5の各列は、左から、検体管イ〜ハの別、サイズ、部品、第1〜第5仮想減肉部の厚さ[mm]及び減肉率並びに健全部の実測値[mm]を示す。「部品」列におけるA及びBは、半分割された部品の一方及び他方を示す。「第1」列〜「第5」列の「貫通」は貫通孔であることを示す。「第1」列〜「第5」列の上下に並んだ数値は、上が厚さの実測値を、下が健全部実測値に対する減肉率を示す。実測値は、いずれも、マイクロメーターを使用して実測した値である。
[表5]
以上の検体管イ〜ハに関して、上述の実施形態に基づいて第1〜第5仮想減肉部の厚さを算出した結果は以下の表6〜表8の通りである。「仮想減肉部」列は、いずれの仮想減肉部であるかを示す。例えば、「A−1」は部品Aの第1仮想減肉部を、「B−2」は部品Bの第2仮想減肉部をそれぞれ示す。「誤差率[%]」列は、算出値の減肉率と実測値の減肉率との差を示す。
[表6](検体管イ)
[表7](検体管ロ)
[表8](検体管ハ)
[実施例3]
X線発生装置1としてリガク製のRADIOFLEX−200SPSを、IP2として富士フィルム製のBAS−MS 2025を、IP読取装置110としてリガク製のR−AXIS−DS3Lを用いつつ、実施例1と同様の基準片a〜cを検出対象としてステップS1〜S3及びS6を実施例1と同様に実行した。その結果は下表9〜表11に示す通りである。表9〜表11の各項目の意味は表2〜表4と同様である。
[表9](基準片a)
[表10](基準片b)
[表11](基準片c)
[実施例4]
実施例2と同様の検体管イ〜ハに関し、実施例3と同様に配管検査方法を実施したところ、以下の表12〜表14に示す結果を取得した。表12〜表14の各項目の意味は表6〜表8と同様である。
[表12](検体管イ)
[表13](検体管ロ)
[表14](検体管ハ)
<変形例>
以上は、本発明の好適な実施形態についての説明であるが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、課題を解決するための手段に記載された範囲の限りにおいて様々な変更が可能なものである。以下、上述の実施形態に係る変形例について説明する。
例えば、上述の実施形態においては、厚さを検出する対象が対象配管3であったが、配管以外の物体について本実施形態が適用されてもよい。
また、上述の実施形態においては、対象配管3と基準片4に同時にX線を照射し、これらの像をIP2に記録する。しかし、対象配管3と基準片4の像がIP2に同時に記録されず、互いに異なるタイミングで記録されてもよい。例えば、対象配管3の像を取得する前に基準片4の像に基づいてあらかじめP及びQが算出されていてもよい。
また、上述の実施形態においては、1つの基準片4に、厚さの異なる平板部4A〜4Eが形成されている。しかし、厚さの異なる互いに分離した複数の平板部材が基準片4の代わりに用いられてもよい。また、基準片4には厚さの異なる5つの平板部が形成されているが、互いに厚さの異なる2〜4又は6つ以上の平板部が形成されていてもよい。
また、上述の実施形態において、PC120には画像分析アプリケーション及び厚さ導出アプリケーションがインストールされているとした。しかし、これら2つのアプリケーションの両方の機能を兼ね備えた1つのアプリケーションがPC120にインストールされていてもよい。あるいは、これら2つのアプリケーションの機能を分担する3つ以上のアプリケーションがPC120にインストールされていてもよい。なお、厚さ導出アプリケーションは、ユーザ入力された数値に基づいて所定の演算を行うアプリケーションであればどのような態様のものでもよい。例えば、表計算ソフトであってもよい。また、画像分析アプリケーション及び厚さ導出アプリケーションによる一部の機能がPC120以外の1又は複数のコンピュータによって分担されていてもよい。
また、上述の実施形態において、図6又は図7は、対象配管3の長さ方向に沿うように設定されたROI R3又はR4に関してディスプレイ131に表示されたグラフである。しかし、図6又は図7のグラフの代わりに、対象配管3の長さ方向又はこれと直交する方向に対して多少、斜め方向に沿うように設定されたROIに関するグラフが用いられてもよい。例えば、対象配管3の長さ方向との間の角度が45°未満となるような方向に沿ったROIに関するグラフが図6のグラフの代わりに用いられてもよい。また、対処配管3の長さ方向と直交する方向との間の角度が45°未満となるような方向に沿ったROIに関するグラフが図7のグラフの代わりに用いられてもよい。
また、上述の実施形態では、ROI R3及びR4は、ある程度の幅を有する領域として設定されている。そして、各ROIの長さ方向に沿って1列に並んだ所定の大きさを有する矩形領域ごとの平均値を示すグラフとして図6及び図7が描画されている。しかし、ROI R3及びR4が幅を持たない領域、つまり、線分状の領域として設定されてもよい。この場合、図6及び図7のグラフの代わりに、線分状のROI R3及びR4に掛かる各画素の画素値を示すグラフが描画されてもよい。
また、上述の実施形態では、対象配管3の壁部の減肉が前面側及び背面側のいずれか一方の壁部に発生しているものとの前提に基づき、減肉部3xの厚さを導出している。対象配管3の壁部の減肉が前面側及び背面側のいずれか一方に発生しているか両方に発生しているかは、例えば、上述の実施形態のX線透過画像とは別の角度のX線透過画像を観察する等によって判断する必要がある。これにより、対象配管3の壁部の減肉が前面側及び背面側の両方に発生していると判断された場合には、減肉部3xの減肉率は、対象配管3の壁部の減肉が前面側及び背面側のいずれか一方に発生していると想定した場合の値よりも小さい値になると評価されることが好ましい。
また、上述の実施形態によって導出される対象配管3の減肉部3x等の厚さは、厳密にいえば、対象配管3を透過するX線の透過方向に関する厚さである。例えば、図8に示す部分3aに関しては対象配管3の径方向とX線の透過方向とが一致している。よって、導出される部分3aの厚さは径方向に関する厚さとなる。しかし、図8に示す部分3bに関しては対象配管3の径方向とX線の透過方向とが一致しない。この場合には、部分3aの厚さとして、当該径方向と異なるX線の透過方向に沿った厚さが導出されることになる。そこで、上述の実施形態によって導出された厚さが対象配管3の径方向に沿った厚さに補正されてもよい。具体的には、径方向とX線の透過方向との間の角度における余弦を、導出された厚さに乗じることで得られた厚さを、径方向に関する厚さとしてもよい。なお、このような補正を行うためには、対象配管3の壁部の減肉が前面側及び背面側のいずれに発生しているかを推定する必要がある。この推定は、例えば、上述の実施形態のX線透過画像とは別の角度のX線透過画像を観察することによってなされてもよい。また、X線光源からの方向及び距離が検出位置によって異なる。例えば、図8に示すように、部分3aにおけるX線発生装置1からの距離や方向と、部分3bにおけるX線発生装置1からの距離や方向とは互いに異なる。したがって、対象配管3に照射されるX線の線量は、厳密には検出位置によって異なる。上述の実施形態では、かかる照射線量の違いがそれほど大きくないとの想定に基づき、検出位置の違いによる照射線量の違いを考慮していない。しかし、対象配管3や基準片4上の位置の違いによるX線の照射線量の違いを考慮した上でP及びQが算出されたり減肉部3xの厚さが算出されたりしてもよい。
1 X線発生装置
2 IP(イメージングプレート)
3 対象配管
3x 減肉部
4 基準片
4A〜4E 平板部
100 画像分析システム
110 IP読取装置
120 PC(コンピュータ)

Claims (6)

  1. プレートに保持された輝尽性蛍光体に検出対象物体を透過したX線を照射する照射工程と、
    前記照射工程において前記プレートの輝尽性蛍光体に記録された前記検出対象物体の像を読み取ると共に、前記検出対象物体を示すX線透過画像を生成する画像生成工程と、
    前記検出対象物体の厚さをXとし、前記画像生成工程において生成された前記X線透過画像の画素が有する画素値をYとしたときに、X及びYが満たす所定の関係に基づいて前記検出対象物体の厚さを導出する厚さ導出工程と、を備えており、
    前記所定の関係が、P及びQをそれぞれ既知の定数としたときに、
    logY=P*logX+Q
    又は、これと同等な数式で表されることを特徴とする厚さ検出方法。
  2. 前記検出対象物体に代えて、Y1〜Yn(n:2以上の整数)の厚さをそれぞれ有する第1〜第nの基準物体に関して、前記照射工程及び前記画像生成工程の2つの工程を実行すると共に、Xi(i:1以上n以下の整数)を前記第iの基準物体に関する前記画素値としたときに、(X,Y)=(Xi,Yi)がi=1,2,…nについて前記所定の関係を満たす又は近似的に満たすようなP及びQを導出する基準導出工程と、
    前記検出対象物体について前記2つの工程を実行すると共に、前記基準導出工程において導出されたP及びQを用いて、前記所定の関係に基づいて前記検出対象物体の厚さを検出する本検出工程とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の厚さ検出方法。
  3. 請求項1又は2に記載の厚さ検出方法を用いて、前記検出対象物体として配管の厚さを検出することを特徴とする配管検査方法。
  4. 前記X線透過画像に沿って前記配管の減肉部又はその近傍を通る仮想線上の前記画素値の分布を示すグラフを出力手段に出力させるグラフ出力工程と、
    前記出力手段が出力したグラフに基づいて、減肉が生じていなかったと仮定した場合の前記減肉部の推定厚さを導出する健全厚さ推定工程と、を備えており、
    前記本検出工程において前記減肉部の厚さを前記推定厚さに対して評価することを特徴とする請求項3に記載の配管検査方法。
  5. 減肉が生じていなかったと仮定した場合の前記減肉部に対応する位置における前記グラフの形状を示す補間曲線上の一点に関する画素値及び前記所定の関係に基づいて前記推定厚さを導出することを特徴とする請求項4に記載の配管検査方法。
  6. 前記グラフ出力工程において、互いに異なる2つの前記仮想線のそれぞれについて前記グラフを前記出力手段に出力させ、
    前記健全厚さ推定工程において、前記2つの仮想線に関する2つの前記グラフに基づいて前記健全部の厚さを推定することを特徴とする請求項4又は5に記載の配管検査方法。
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