JP6791261B2 - 圧延設備の異常診断の方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、金属材料を圧延して圧延製品を製造する圧延設備の異常診断の方法及び装置に関する。
近年、圧延製品に対して顧客が要求する仕様は厳しくなる一方である。とりわけ、圧延製品の寸法形状に加え、強度及び延性などの機械的性質を許容範囲内に収めることが、顧客が要求する仕様を満たす上で重要になっている。ただし、熱間圧延では、未だ機械的性質を直接制御することは行われていない。機械的性質は圧延時の温度履歴と深い関連があるので、現状では、圧延時の温度情報によって機械的性質を間接的に管理することが行われている。
圧延製品の寸法形状や温度は、自動化された設備により、必要とする精度を保つように制御されている。しかし、それらは設備のメンテナンス状態に大きく左右されることが実情である。とりわけ、設備保守員の人員が不十分な場合、メンテナンスが滞ることで圧延製品の品質に悪影響が及ぶ場合がある。このため、圧延時のプロセスデータを監視して、自動的に異常状態を判断する仕組みの構築が望まれていた。例えば、特許5158018号には、設備の時系列データからその特徴量を検出し、過去の異常事象と比較して特徴量が類似しているが否か、により異常状態を判断することが提案されている。
上記公報に記載の方法では、正確な診断のために過去の異常事象を予め蓄えておく必要がある。しかしながら、異常事象およびその特徴量を事前に収集することには限界がある。熱間圧延ラインを例に取ると、設備およびセンサからの信号の数は数万点にのぼる。その一方で、異常事象が発生する頻度はあまり多くない。このため、異常事象およびその特徴量の収集には多大な労力を必要とする。さらに言えば、異常事象およびその特徴量の収集のためには、異常事象についての定義が必要であるため、未知の異常事象については対応することができない。
特許第5158018号
本発明は、上述のような課題に鑑みなされたもので、圧延装置の異常診断において、精度の高い異常診断のために過去の異常事象のデータを予め蓄えておくことを必要とせず、且つ、未知の異常にも対応することができる方法及び装置を提供するものである。
本発明に係る圧延設備の異常診断方法は、圧延設備のプロセスデータをデータ収集装置により時系列に収集して記録し、データ収集装置に記録されたデータに基づいて圧延設備の異常を診断する方法であって、少なくとも以下の3つのステップを備える。
第1のステップは、データ収集装置に記録されたデータから、同一の圧延製品に対応するデータを抽出するステップである。第2のステップは、抽出されたデータが、第1データベースに蓄えられた正常データ群によって規定される正常範囲内にあるかどうか判断するステップである。そして、第3のステップは、抽出されたデータに対応する圧延製品の圧延結果に基づいて第2のステップにおける判断結果を評価し、判断結果と圧延結果とが整合しない場合には、正常範囲を規定する判断基準を変更するステップである。
上記の3つのステップのうち、特に、第1のステップと第2のステップとを備えることにより、過去の異常事象のデータを蓄えずとも、正常データ、すなわち、良好な圧延結果が得られたときのデータさえあれば、異常診断を行うことができる。正常データを収集することは異常データを収集することに比較して容易であり、収集に労力を要しない。また、正常データに基づいて異常診断を行うのであれば、定義されていない未知の異常にも対応することができる。さらに、第3のステップを備えることにより、正常範囲内かどうかの判断基準が実際の圧延結果に整合するように更新されるので、正常データを用いた異常診断の精度を高めていくことができる。
本発明に係る圧延設備の異常診断方法は、さらに、次の第4のステップ或いは第5のステップを備えてもよい。第4のステップは、抽出されたデータが正常範囲内にあると判断され、且つ、圧延製品の圧延結果が良好である場合、抽出されたデータを第1データベースに登録するステップである。第5のステップは、抽出されたデータが正常範囲内にないと判断され、且つ、圧延製品の圧延結果が良好でない場合、抽出されたデータを、異常データを蓄える第2データベースに登録するステップである。第4のステップを備える場合、判断基準の設定に用いる正常データの蓄積量を増やし、それにより判断基準の精度を高めることができる。第5のステップを備える場合、定義されていない未知の異常も含めて、圧延設備に生じた異常に関するデータを第2データベースに蓄積することができる。
第3のステップでは、抽出されたデータが正常範囲内にあると判断されたにも関わらず、圧延製品の圧延結果が良好でない場合、判断基準を厳しくする方向に変更することが行われてもよい。また、第3のステップでは、抽出されたデータが正常範囲内にないと判断されたにも関わらず、圧延製品の圧延結果が良好である場合、判断基準を緩める方向に変更することが行われてもよい。或いは、抽出されたデータが正常範囲内にないと判断されたにも関わらず、圧延製品の圧延結果が良好である場合、表示装置にアラームを出力する第6のステップが備えられてもよい。
第1のステップで抽出されるデータは、関連する複数の尺度を成分とするデータであってもよい。その場合、第2のステップでは、複数の尺度を軸とする空間上での正常データ群と抽出されたデータとの距離に基づいて、抽出されたデータが正常範囲内にあるかどうか判断することが行われてもよい。なお、正常データ群と抽出されたデータとの距離は、多次元尺度構成法により計算してもよい。さらに、第2のステップでは、正常データ群と抽出されたデータとの距離を、動的時間伸縮法を用いて補正することが行われてもよい。
なお、本発明によれば、上記の圧延設備の異常診断方法における各ステップの処理をコンピュータに実行させるためのプログラムと、そのプログラムを格納した記憶媒体も提供される。
また、本発明に係る圧延設備の異常診断装置は、圧延設備のプロセスデータを時系列に収集して記録するデータ収集装置に接続され、データ収集装置に記録されたデータに基づいて圧延設備の異常を診断する装置であって、詳しくは以下のように構成される。
すなわち、本発明に係る圧延設備の異常診断装置は、データ抽出部、判断部、及び、判断結果評価部を備えて構成される。データ抽出部は、データ収集装置に記録されたデータから、同一の圧延製品に対応するデータを抽出するように構成される。判断部は、データ抽出部により抽出されたデータが、第1データベースに蓄えられた正常データ群によって規定される正常範囲内にあるかどうか判断するように構成される。判断結果評価部は、データ抽出部により抽出されたデータに対応する圧延製品の圧延結果に基づいて判断部による判断結果を評価するように構成される。より詳しくは、判断結果評価部は、判断部による判断結果と圧延結果とが整合しない場合には、正常範囲を規定する判断基準を変更するように構成される。
上記の構成によれば、特に、データ抽出部と判断部とを備えたことにより、過去の異常事象のデータを蓄えずとも、正常データ、すなわち、良好な圧延結果が得られたときのデータさえあれば、異常診断を行うことができる。正常データを収集することは異常データを収集することに比較して容易であり、収集に労力を要しない。また、正常データに基づいて異常診断を行うのであれば、定義されていない未知の異常にも対応することができる。さらに、判断結果評価部を備えたことにより、正常範囲内かどうかの判断基準が実際の圧延結果に整合するように更新されるので、正常データを用いた異常診断の精度を高めていくことができる。
データ抽出部、判断部、及び、判断結果評価部の各処理は、異常診断装置を構成するコンピュータに実行させてもよい。つまり、異常診断装置を、プロセッサと、プログラムを記憶するメモリとを備えるコンピュータで構成し、メモリから読み出されたプログラムがプロセッサで実行されたときに、コンピュータがデータ抽出部、判断部、及び、判断結果評価部として動作するようにプログラムを構成してもよい。
判断結果評価部は、抽出されたデータが正常範囲内にあると判断部により判断され、且つ、圧延製品の圧延結果が良好である場合、抽出されたデータを第1データベースに登録するように構成されてもよい。このように構成されることにより、判断基準の設定に用いる正常データの蓄積量を増やし、それにより判断基準の精度を高めることができる。
また、判断結果評価部は、抽出されたデータが正常範囲内にないと判断部により判断され、且つ、圧延製品の圧延結果が良好でない場合、抽出されたデータを異常データを蓄える第2データベースに登録するように構成されてもよい。このように構成されることにより、定義されていない未知の異常も含めて、圧延設備に生じた異常に関するデータを第2データベースに蓄積することができる。
判断結果評価部は、抽出されたデータが正常範囲内にあると判断部により判断されたにも関わらず、圧延製品の圧延結果が良好でない場合、判断基準を厳しくする方向に変更するように構成されてもよい。また、判断結果評価部は、抽出されたデータが正常範囲内にないと判断部により判断されたにも関わらず、圧延製品の圧延結果が良好である場合、判断基準を緩める方向に変更するように構成されてもよい。或いは、判断結果評価部は、抽出されたデータが正常範囲内にないと判断部により判断されたにも関わらず、圧延製品の圧延結果が良好である場合、表示装置にアラームを出力するように構成されてもよい。
データ抽出部は、関連する複数の尺度を成分とするデータを抽出するように構成されてもよい。その場合、判断部は、複数の尺度を軸とする空間上での正常データ群と抽出されたデータとの距離に基づいて、抽出されたデータが正常範囲内にあるかどうか判断するように構成されてもよい。なお、正常データ群と抽出されたデータとの距離は、多次元尺度構成法により計算してもよい。さらに、判断部は、正常データ群と抽出されたデータとの距離を、動的時間伸縮法を用いて補正するように構成されてもよい。
本発明によれば、過去の異常事象のデータを蓄えずとも、正常データ、すなわち、良好な圧延結果が得られたときのデータさえあれば、異常診断を行うことができる。正常データを収集することは異常データを収集することに比較して容易であり、収集に労力を要しない。また、正常データに基づいて異常診断を行うことで、定義されていない未知の異常にも対応することができる。さらに、本発明によれば、正常範囲内かどうかの判断基準が実際の圧延結果に整合するように更新されるので、正常データを用いた異常診断の精度を高めていくことができる。
本発明の実施の形態の異常診断装置が適用される圧延設備の構成例を示す図である。 本発明の実施の形態の異常診断装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態の異常診断装置が有する機能の一部を示す機能ブロック図である。 圧延製品の品質に関する保証値の範囲を示す図である。 異常判定に用いるスコアの計算の処理の流れを示すブロック図である。 時系列データの例とそれに基づくスコアの計算例を示す図である。 スコアから異常を判定する方法の一例を示す図である。 本発明の実施の形態の異常診断装置による異常判定の方法を示す図である。 判定基準の変更について説明する図である。 判定基準の変更について説明する図である。 判断結果と圧延結果と選択される処理との対応関係を表で示す図である。 本発明の実施の形態の異常診断装置が実行する異常診断の手順を示すフローチャートである。
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、特に明示する場合を除き、構成部品の構造や配置、処理の順序などを下記のものに限定する意図はない。本発明は以下に示す実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
<圧延設備の構成例>
図1は、本発明の実施の形態の異常診断装置が適用される圧延設備の構成例を示す図である。ここでは、圧延設備の典型例として一般的に広く用いられている、鋼板を製作するための熱間圧延ライン20を例示する。図中の矢印は、圧延される材料の流れる方向を表している。熱間圧延ライン20は、圧延素材(以下、「スラブ」という)から圧延製品を製造するためのラインである。
熱間圧延ライン20は、圧延される材料の流れる方向に沿って配置された、加熱炉2、HSB(Hot Scale Breaker)3、粗エッジャ4、粗水平圧延機5、エッジヒータ8、FSB(Finisher Scale Breaker)11、F1エッジャ12、仕上圧延機13、ランアウトテーブル16、及びダウンコイラ19等の複数の機器を備える。これらの設備は、図示しない搬送テーブルによって結ばれ、それぞれが電動機や油圧装置で駆動される。また、熱間圧延ライン20は、粗出側温度計6、熱画像装置7、仕上入側温度計10、マルチゲージ14、仕上出側温度計15、熱画像装置17、コイラ入側温度計18等の複数の計測装置を備える。以下、熱間圧延ライン20を構成する設備及び計測装置の概要について説明する。
加熱炉2は、スラブを加熱するための炉である。HSB3は、加熱炉2での加熱によりスラブの表面に形成される酸化膜の除去に用いられる。主に高圧水がノズルからスラブに当てられ、酸化膜が取り除かれる。
粗エッジャ4は、主に幅精度を確保するために、被圧延材(スラブから製品として完成する途中の状態も含む、以下同様)を幅方向に圧下するための装置である。粗エッジャ4は、ライン上方向から俯瞰して、ローラを被圧延材に対して幅方向に当てるように構成されている。粗水平圧延機5は、単数または複数スタンドから構成されている。ライン長を短くするため、また、粗圧延は複数パスが必要であるため、粗水平圧延機5は、可逆式圧延機を含んで構成される場合が多い。粗水平圧延機5には、高圧水を半製品である被圧延材1に当て、表面の酸化膜を除去するための、デスケーラと呼ばれる装置が備えられている。圧延は高温で行われるため、酸化膜が形成されやすく、このような酸化膜除去の装置を適宜用いる必要がある。粗出側温度計6は、粗水平圧延機5の出側に配置され、圧延中の半製品である被圧延材の表面温度を計測する。
エッジヒータ8は、被圧延材の幅方向の端部の温度を電磁力の誘導加熱により上昇させる装置である。エッジヒータ8の入側と出側には、それぞれ熱画像装置7が配置されている。被圧延材が流れる方向のさらに下流であって、仕上圧延機13の入側には、仕上入側温度計10が配置されている。仕上圧延機13の入側温度は、材料の変形抵抗の予測に密接に関係する。このため、加工直近での温度を仕上入側温度計10により計測する必要がある。或いは、粗出側温度計6の実測値を用いて、粗出側温度計6から仕上圧延機13までの搬送時間が考慮された高精度な温度予測値を求める必要がある。
FSB11は、被圧延材の表面の酸化膜を除去する装置である。FSB11は、粗圧延の終了後、被圧延材が仕上圧延機13の入側に到達するまでに距離と時間を要するために生じるスケールを取り除き、仕上圧延後の圧延製品の表面性状を良くするために用いられる。エッジャ12は、仕上圧延機13の入側に設置され、仕上圧延後の圧延製品の幅方向の寸法精度を確保するために用いられる。また、エッジャ12は、圧下による塑性加工により、被圧延材の幅方向の端部の温度上昇に寄与する。
仕上圧延機13は、スタンドと呼ばれる圧延機が複数並んで構成されたタンデム式圧延機である。仕上圧延機13では、圧延製品の目標製品精度を得るための圧延が行われる。仕上圧延機13の出側には、マルチゲージ14と仕上出側温度計15が配置されている。マルチゲージ14は、X線の検出器が幅方向に並べられた形態を有している。マルチゲージ14は、幅方向の板厚分布を計測できることから、板厚、クラウン、板幅などを1台で計測できる複合型計測器である。マルチゲージ14は、その内部に熱画像装置を有し、熱画像装置により圧延製品の幅方向の温度を計測して、X線からの検出値の補正に用いている。仕上出側温度計15は、圧延後の被圧延材の表面温度を計測する。圧延製品の温度は、製品の金属組織の形成や材質と密接に関連しているので、適切な温度に管理される必要がある。
ランアウトテーブル16は、圧延製品の温度を制御するために、冷却水により圧延製品を冷却する装置である。なお、通常のランアウトテーブル冷却装置に代えて、或いは、それに加えて、強制冷却装置を備えてもよい。ランアウトテーブル16には、圧延製品の幅方向の端部の温度低下を防ぐため、幅方向に冷却水が掛からないようにするエッジマスクが適用される場合がある。ランアウトテーブル16の出側であってダウンコイラ19の入側には、熱画像装置17とコイラ入側温度計18が配置されている。コイラ入側温度計18は、圧延後の圧延製品の表面温度を計測する。圧延製品の温度は、製品の金属組織の形成や材質と密接に関連しているので、適切な温度に管理される必要がある。ダウンコイラ19は、圧延製品を搬送するために巻き取るための装置である。ダウンコイラ19により巻き取られたロール状の圧延製品をコイルという。
熱間圧延ライン20には、データ収集装置22が設けられている。データ収集装置22は、熱間圧延ライン20を構成する各設備に対する設定値や実績値、計測装置による計測値、さらに設備を適正に動作させるための操作量などを常時または間欠的に収集し、ハードディスクなどの記録装置に記録している。例えば、ダウンコイラ19で巻き取られた圧延製品については、マルチゲージ14、仕上出側温度計15、コイラ入側温度計18などで計測された板厚、板幅、クラウン、仕上出側温度、コイラ入側温度などの品質指標に関して客先への保証値が定められている。データ収集装置22は、これらの品質指標を成分として含むプロセスデータを時系列に収集し、記録している。なお、データ収集装置22は、単一のコンピュータで構成してもよいし、ネットワークに接続された複数のコンピュータで構成してもよい。
<異常診断装置のハードウェア構成例>
図2は、本実施の形態の異常診断装置30のハードウェア構成例を示すブロック図である。異常診断装置30は、CPU(Central Processing Unit)31、ROM(Read Only Memory)32、RAM(Random Access Memory)33、入出力インターフェース34、システムバス35、ストレージ36、入力装置37、表示装置38、および通信装置39を備えたコンピュータである。
CPU31は、ROM32やRAM33に格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する処理装置である。ROM32は、コンピュータに各機能を実現させるための基本プログラムや環境ファイルなどを記憶する読み取り専用の記憶装置である。RAM33は、CPU31が実行するプログラムおよび各プログラムの実行に必要なデータを記憶する主記憶装置であり、高速な読み出しと書き込みが可能である。入出力インターフェース34は、各種のハードウェアとシステムバス35との接続を仲介する装置である。システムバス35は、CPU31、ROM32、RAM33および入出力インターフェース34で共有される情報伝達路である。
また、入出力インターフェース34には、入力装置37、表示装置38、ストレージ36および通信装置39などのハードウェアが接続されている。入力装置37は、ユーザからの入力を処理する装置である。表示装置38は、診断結果や異常診断に係る情報を表示する装置である。ストレージ36は、プログラムやデータを蓄積する大容量の補助記憶装置であり、例えばハードディスク装置や不揮発性の半導体メモリなどである。通信装置39は、有線又は無線でデータ収集装置22とデータ通信可能な装置である。
<異常診断装置が有する機能>
図3は、本実施の形態の異常診断装置30が有する機能の一部を示す機能ブロック図である。異常診断装置30は、データ抽出部101、判断部102、及び、判断結果評価部103備えている。異常診断装置30のROM32(図2参照)から読みだされたプログラムがCPU31(図2参照)で実行されることによって、これらの機能部101,102,103の機能、つまり、異常診断装置30としての機能がコンピュータにて実現される。また、異常診断装置30は、第1データベースである正常パターンデータベース104と、第2データベースである異常パターンデータベース105とを備える。正常パターンデータベース104と異常パターンデータベース105は、ストレージ36(図2参照)内に構築されている。なお、コンピュータを異常診断装置30として機能させるプログラムは、ネットワーク又はコンピュータで読み取り可能な記憶媒体(例えばCD−ROM、DVD、USBメモリ等)を介して提供される。
データ抽出部101は、データ収集装置22に記録されたデータをコイル単位で切り出すように構成される。データ収集装置22には各項目のデータが時系列に記録されている。データ抽出部101は、データの時間情報に基づいて、データ収集装置22に記録されたデータから、同一のコイルに対応するデータを抽出する。なお、データ抽出部101により抽出されるデータは、板厚と荷重のように関連する複数の尺度を成分とするデータである。
判断部102は、データ抽出部101で抽出されたデータが、正常範囲内にあるかどうか判断するように構成される。ここで、図4は、データ抽出部101で抽出されたデータと、それに対して設定されている保証値のトレランスを示す図である。圧延製品には、品質指標ごとに保証値のトレランスが定められている。圧延時は、各品質指標がそのトレランス内となるように各設備が制御されている。しかし、メンテナンス不足に起因した装置の不具合、不適切な制御ゲインなどの様々な原因により、品質指標がトレランスを逸脱する場合がある。判断部102が判断に用いる正常範囲は、品質指標の保証値のトレランスに関連している。
判断部102は、データ抽出部101で抽出されたデータからスコアを計算するように構成される。ここで、図5は、異常判定に用いるスコアの計算の処理の流れを示すブロック図である。まず、これまで得られたデータから、データ発生分布のモデルを学習することが行われる。モデルは確率モデルでもよいし統計モデルでもよい。そして、学習されたモデルを用いて、データの異常度合いまたはモデルの異常な変化度合いをスコアリングすることが行われる。図6は、データ抽出部101で抽出された時系列データの例とそれに基づくスコアの計算例を示す図である。
算出したスコアから異常を判定する方法としては、閾値による判定が一般的であると言える。図7は、スコアから異常を判定する方法の一例を示す図である。図7において、点線で描いた直線はスコアに対する閾値を示している。しかし、この方法では異常判定の精度が閾値の決め方に依存するため、この方法では異常判定の精度を十分に担保できるとは言い難い。
判断部102は、単に1つの尺度により判断するのではなく、従属的な判断ができる尺度を組み合わせて異常を判定するように構成される。図8は、判断部102による異常判定の方法を示す図である。ここでは、尺度1と尺度2とで定義される平面上において、尺度1と尺度2のそれぞれのスコア(スコアの代表値)の組み合わせで定義される点がプロットされている。図8において、“正常データ群”としてグループ化されているデータ群は、正常パターンデータベース104に蓄えられているデータ群である。正常パターンデータベース104には、これまでにデータ抽出部101で抽出されたデータのうち、次に説明する判断結果評価部103により、正常であると最終判断された正常データのみが蓄えられている。
判断部102は、尺度1と尺度2とで定義される平面上でのデータ間の距離、詳しくは、データ抽出部101で抽出されたデータと正常データ群との距離を、多次元尺度構成法やk近傍法、或いは密度比推定法などによって計測する。さらに、動的時間伸縮法を用いて距離の補正を行なってもよい。図8において、点線で描いた曲線は正常範囲を規定する判断基準線であって、正常パターンデータベース104に蓄えられている正常データ群を基準に設定される。判断部102は、正常データ群との距離が判断基準線よりも近いデータは正常範囲内であると判断し、正常データ群との距離が判断基準線よりも遠いデータは正常範囲外であると判断する。尺度1として例えば板厚をとる場合、尺度2としては板厚と密接な関係のある荷重をとることが好ましい。板厚で異常が出ている場合、この異常は板厚と密接な関係のある荷重にも出ている可能性が高いことから、尺度1と尺度2を上記のようにとることにより、単なるセンサのノイズを排除し、より明確に異常を判断することができる。
判断結果評価部103は、判断部102による判断結果を評価するように構成される。その評価の基準として用いられるのが、データ抽出部101で抽出されたデータ、つまり、判断部102において正常範囲内かどうかの判断の対象となったデータに対応する圧延製品の実際の圧延結果である。圧延結果とは、具体的には、圧延終了後に、板厚、板幅、温度、形状などについて、それぞれが品質管理値以内にあるかどうかチェックした結果である。圧延結果を得るためのチェックは、好ましくは、専用の装置等によって自動で行われて、通信装置39を介してオンラインで取得される。ただし、人がチェックした結果が、入力装置37を介して入力可能とされていてもよい。
判断結果評価部103は、詳しくは、判断部102による判断結果を品質基準としての圧延結果と比較し、判断結果と圧延結果とが整合しているかどうか評価する。そして、その評価結果に応じた処理を行う。ここで、図11は、判断結果と圧延結果と選択される処理との対応関係を表で示す図である。以下、評価結果に応じてどのような処理が行われるのか、図11を参照して説明する。
まず、正常範囲内であるとする判断結果と、良い圧延結果とは整合する。この場合、判断結果評価部103は、判断部102により正常範囲内にあると判断されたデータを正常パターンデータベース104に登録することを行う。そうすることで、判断基準の設定に用いる正常データの蓄積量を増やし、それにより判断基準の精度を高めることができる。なお、ここで登録されるデータは、データ抽出部101により抽出された同一の圧延製品(コイル)に対応するデータであって、データごとに、コイルの長さ方向に対する尺度(品質指標)のばらつきのパターンに違いが有る。正常パターンデータベース104には、様々なパターンを有する正常データが蓄積されている。
一方、正常範囲内であるとする判断結果と、悪い圧延結果とは整合しない。この場合、判断結果評価部103は、次回以降の判断精度を向上させるため、判断部102による判断基準を変更する。具体的には、今回正常範囲内であると判断されたデータが、正常範囲外であると判断されるように、判断基準を厳しくする方向に変更する。例を挙げると、図9には、尺度1と尺度2とで定義される平面上において、データAがプロットされている。このデータAは判断基準1を示す曲線に対して、正常データ群と同じ側に位置している。ゆえに、図9に示す判断基準1によれば、データAは正常範囲内であると判断される。しかし、データAに対応する圧延製品の実際の圧延結果が悪かった場合、データAは正常範囲内であるという判断は正しいとは言えない。ゆえに、この場合、図10に示すように、判断基準1から判断基準2への変更が行われる。判断基準2によれば、データAは正常範囲外であると判断されることになり、実際の圧延結果と整合するようになる。
正常範囲内でないとする判断結果と、悪い圧延結果とは整合する。この場合、判断結果評価部103は、判断部102により正常範囲外にあると判断されたデータを異常パターンデータベース105に登録することを行う。そうすることで、定義されていない未知の異常も含めて、熱間圧延ライン20に生じた異常に関するデータを異常パターンデータベース105に蓄積することができる。なお、新たに登録されるデータのパターン、詳しくは、コイルの長さ方向に対する尺度(品質指標)のばらつきのパターンと、異常パターンデータベース105に既に登録されている異常データ群のパターンとを比較することで、定義されていない未知の異常が発生したのかどうか判断することができる。
一方、正常範囲外であるとする判断結果と良い圧延結果とは整合しない。この場合、判断結果評価部103は、次回以降の判断精度を向上させるため、判断部102による判断基準を変更する。具体的には、今回正常範囲外であると判断されたデータが、正常範囲内であると判断されるように、判断基準を緩くする方向に変更する。ただし、圧延結果が良いにも関わらずデータは正常範囲外である場合、設備に潜在的な不具合が内在しているおそれがある。ゆえに、この場合は、オペレータに設備の不具合を調査させるべく、表示装置38にアラーム画面を出力してもよい。
<異常診断の手順>
以上説明した機能を有する異常診断装置30によれば、圧延設備の異常診断は以下の手順で実行される。以下、異常診断装置30による異常診断の手順について、図12に示すフローチャートを用いて説明する。
ステップS1では、異常診断装置30は、データ収集装置22に記録されたデータから、同一の圧延製品に対応するデータを抽出する。
次に、ステップS2では、異常診断装置30は、ステップS1で抽出されたデータが、正常パターンデータベース104に蓄えられた正常データ群によって規定される正常範囲内にあるかどうか判断する。詳しくは、異常診断装置30は、多次元尺度構成法等により正常データ群とステップS1で抽出されたデータとの距離を計測する。このとき、好ましくは、動的時間伸縮法(DTW)を用いて距離の補正を行う。そして、計測した距離に基づいて、ステップS1で抽出されたデータが正常範囲内にあるかどうか判断する。
次に、異常診断装置30は、ステップS2における判断結果を、ステップS1で抽出されたデータに対応する圧延製品の圧延結果に基づいて評価する。詳しくは、ステップS2においてステップS1で抽出されたデータは正常範囲内にあると判断した場合、異常診断装置30は、ステップS3では、ステップS2における肯定的な判断結果が実際の圧延結果と整合するか否か判定する。
ステップS2における肯定的な判断結果が実際の圧延結果と整合する場合、つまり、実際の圧延結果が良好である場合、異常診断装置30は、ステップS4の処理を選択する。ステップS4では、異常診断装置30は、ステップS1で抽出されたデータを正常パターンデータベース104に登録する。
ステップS2における肯定的な判断結果が実際の圧延結果と整合しない場合、つまり、実際の圧延結果が良好でない場合、異常診断装置30は、ステップS5の処理を選択する。ステップS5では、異常診断装置30は、ステップS2で行う判断の判断基準を厳しくする方向に変更するとともに、ステップS1で抽出されたデータを異常パターンデータベース105に登録する。
また、ステップS2においてステップS1で抽出されたデータは正常範囲内にないと判断した場合、異常診断装置30は、ステップS6では、ステップS2における否定的な判断結果が実際の圧延結果と整合するか否か判定する。
ステップS2における否定的な判断結果が実際の圧延結果と整合する場合、つまり、実際の圧延結果が良好でない場合、異常診断装置30は、ステップS7の処理を選択する。ステップS7では、異常診断装置30は、ステップS1で抽出されたデータを異常パターンデータベース105に登録する。
ステップS2における否定的な判断結果が実際の圧延結果と整合しない場合、つまり、実際の圧延結果が良好である場合、異常診断装置30は、ステップS8の処理を選択する。ステップS8では、異常診断装置30は、ステップS2で行う判断の判断基準を緩める方向に変更する。或いは、異常診断装置30は、表示装置38にアラームを出力することを行う。
上記の手順で実行される異常診断によれば、日々変わっていく圧延の状態に応じて異常コイルと正常コイルの判断基準を定めるために、正常パターンデータベース104と異常パターンデータベース105とが活用される。このように、正常パターンデータベース104と異常パターンデータベース105とを組み合わせることにより、異常検出の精度を向上することができ、また正常パターンデータベース104に蓄えた正常データ群と比較することにより、未知の異常に対応することができる。
20:熱間圧延ライン(圧延設備)
22:データ収集装置
30:異常診断装置
36:ストレージ
37:入力装置
38:表示装置
39:通信装置
101:データ抽出部
102:判断部
103:判断結果評価部
104:正常パターンデータベース
105:異常パターンデータベース

Claims (16)

  1. 圧延設備のプロセスデータをデータ収集装置により時系列に収集して記録し、前記データ収集装置に記録されたデータに基づいて前記圧延設備の異常を診断する方法であって、
    前記データ収集装置に記録されたデータから、同一の圧延製品に対応するデータを抽出する第1のステップと、
    前記抽出されたデータが、第1データベースに蓄えられた正常データ群によって規定される正常範囲内にあるかどうか判断する第2のステップと、
    前記抽出されたデータに対応する圧延製品の圧延結果に基づいて前記第2のステップにおける判断結果を評価し、同判断結果と前記圧延結果とが整合しない場合には、前記正常範囲を規定する判断基準を変更する第3のステップと、
    を備えることを特徴とする圧延設備の異常診断方法。
  2. 前記抽出されたデータが前記正常範囲内にあると判断され、且つ、前記圧延製品の圧延結果が良好である場合、前記抽出されたデータを前記第1データベースに登録する第4のステップ、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の圧延設備の異常診断方法。
  3. 前記抽出されたデータが前記正常範囲内にないと判断され、且つ、前記圧延製品の圧延結果が良好でない場合、前記抽出されたデータを、異常データを蓄える第2データベースに登録する第5のステップ、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の圧延設備の異常診断方法。
  4. 前記第3のステップでは、前記抽出されたデータが前記正常範囲内にあると判断されたにも関わらず、前記圧延製品の圧延結果が良好でない場合、前記判断基準を厳しくする方向に変更することが行われる、ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の圧延設備の異常診断方法。
  5. 前記第3のステップでは、前記抽出されたデータが前記正常範囲内にないと判断されたにも関わらず、前記圧延製品の圧延結果が良好である場合、前記判断基準を緩める方向に変更することが行われる、ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の圧延設備の異常診断方法。
  6. 前記抽出されたデータが前記正常範囲内にないと判断されたにも関わらず、前記圧延製品の圧延結果が良好である場合、表示装置にアラームを出力する第6のステップ、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の圧延設備の異常診断方法。
  7. 前記第1のステップで抽出されるデータは、関連する複数の尺度を成分とするデータであり、
    前記第2のステップでは、前記複数の尺度を軸とする空間上での前記正常データ群と前記抽出されたデータとの距離を計測し、同距離に基づいて、前記抽出されたデータが前記正常範囲内にあるかどうか判断することが行われる、ことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の圧延設備の異常診断方法。
  8. 前記第2のステップでは、動的時間伸縮法を用いて前記距離を補正することが行われる、ことを特徴とする請求項7に記載の圧延設備の異常診断方法。
  9. 圧延設備のプロセスデータを時系列に収集して記録するデータ収集装置に接続され、前記データ収集装置に記録されたデータに基づいて前記圧延設備の異常を診断する装置であって、
    前記データ収集装置に記録されたデータから、同一の圧延製品に対応するデータを抽出するように構成されたデータ抽出部と、
    前記抽出されたデータが、第1データベースに蓄えられた正常データ群によって規定される正常範囲内にあるかどうか判断するように構成された判断部と、
    前記抽出されたデータに対応する圧延製品の圧延結果に基づいて前記判断部による判断結果を評価するように構成された判断結果評価部と、を備え、
    前記判断結果評価部は、前記判断部による前記判断結果と前記圧延結果とが整合しない場合には、前記正常範囲を規定する判断基準を変更するように構成されている、ことを特徴とする圧延設備の異常診断装置。
  10. 前記判断結果評価部は、前記抽出されたデータが前記正常範囲内にあると前記判断部により判断され、且つ、前記圧延製品の圧延結果が良好である場合、前記抽出されたデータを前記第1データベースに登録するように構成されている、ことを特徴とする請求項9に記載の圧延設備の異常診断装置。
  11. 前記判断結果評価部は、前記抽出されたデータが前記正常範囲内にないと前記判断部により判断され、且つ、前記圧延製品の圧延結果が良好でない場合、前記抽出されたデータを、異常データを蓄える第2データベースに登録するように構成されている、ことを特徴とする請求項9又は10に記載の圧延設備の異常診断装置。
  12. 前記判断結果評価部は、前記抽出されたデータが前記正常範囲内にあると前記判断部により判断されたにも関わらず、前記圧延製品の圧延結果が良好でない場合、前記判断基準を厳しくする方向に変更するように構成されている、ことを特徴とする請求項9乃至11の何れか1項に記載の圧延設備の異常診断装置。
  13. 前記判断結果評価部は、前記抽出されたデータが前記正常範囲内にないと前記判断部により判断されたにも関わらず、前記圧延製品の圧延結果が良好である場合、前記判断基準を緩める方向に変更するように構成されている、ことを特徴とする請求項9乃至12の何れか1項に記載の圧延設備の異常診断装置。
  14. 前記判断結果評価部は、前記抽出されたデータが前記正常範囲内にないと前記判断部により判断されたにも関わらず、前記圧延製品の圧延結果が良好である場合、表示装置にアラームを出力するように構成されている、ことを特徴とする請求項9乃至12の何れか1項に記載の圧延設備の異常診断装置。
  15. 前記データ抽出部は、関連する複数の尺度を成分とするデータを抽出するように構成され、
    前記判断部は、前記複数の尺度を軸とする空間上での前記正常データ群と前記抽出されたデータとの距離を計測し、同距離に基づいて、前記抽出されたデータが前記正常範囲内にあるかどうか判断するように構成されている、ことを特徴とする請求項9乃至14の何れか1項に記載の圧延設備の異常診断装置。
  16. 前記判断部は、動的時間伸縮法を用いて前記距離を補正するように構成されている、ことを特徴とする請求項15に記載の圧延設備の異常診断装置。
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