JP6790085B2 - 適応型の滑走防止制御のための装置および方法 - Google Patents

適応型の滑走防止制御のための装置および方法 Download PDF

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Description

本発明は、車輪とレールとの接触部における不利な粘着条件下での鉄道車両の車輪のロックを防止する滑走防止機能を用いて、鉄道車両のブレーキシステムを適応制御するための装置および方法に関する。
鉄道車両用の滑走防止システムは、自動車のアンチロックブレーキシステム(ABS)と同様の機能を果たしている。鉄道車両の減速中には、車輪とレールとの間の接触面における摩擦結合条件の変化に起因して突然の車軸停止が発生することがあり、制動距離が長くなると、この車軸停止によって車輪のタイヤに転動を悪化させる偏平状の箇所が形成される場合がある。滑走防止システムの本質的な目的は、例えば空気ブレーキシリンダの適切な自動的な排気および給気によって制動中における車軸停止を防止することである。
動力車の運転者は、制動のためにブレーキ制御圧力を加え、これによって短時間の後に、輪軸における空気ブレーキシリンダにおいて、対応するブレーキシリンダ圧力が発生する。このようにして導入された制動トルクによって輪軸が減速され、これによって車輪接触面において車輪とレールとの間にすべりが発生する。すべりは、制動時には以下のように定義されている:
s=(ν−Rω)/ν
なお、sはすべり、νは車両速度、ωは車軸速度、Rは公称の車輪半径を表す。鉄道車両を減速させる摩擦力は、すべりに依存した摩擦結合力と車輪接触力との積である。摩擦結合力は、すべりが増加すると急峻に増加し、最大値に到達した後には緩慢に減少する。摩擦結合の最大値は、種々の影響要因に依存しており、とりわけ気象条件およびレール状態に依存している。摩擦結合の最大値は、レールが滑りやすくなっている場合、または落葉によって覆われている場合には特に小さい。すべりがない走行の場合には、摩擦結合力は存在しない。
すなわち、鉄道車両の場合には、達成可能な制動力または牽引力は、車輪とレールとの間の利用可能な摩擦結合に比例している。この場合、最大限に利用可能な摩擦結合、またそれに付随する車輪すべりは、複数のパラメータに依存している。例えば独国特許出願公開第102006057813号明細書(DE 10 2006 057 813 A1)に記載されているような現在の技術水準によれば、実質的に2つのすべり領域を区別することができる。一方は、水性の介在層の場合における国際鉄道連合(Union internationale des chemins de fer UIC)の規格UIC541−05に関する実験において見られるような、例えば大きい車輪すべりを必要とする摩擦結合状態である。他方は、介在層が例えば落葉または油性物質からなる場合における、小さい車輪すべりを必要とする摩擦結合状態である。
すなわち、滑走防止システムまたは牽引コントロールは、摩擦結合を最大化するために適切な車輪すべりを設定することが求められている。UIC541−05に従って承認された従来の滑走防止システムは、典型的な車輪すべりを、UIC541−05によって許容されたすべり領域において制御する。このすべり領域は、水−石鹸の混合物を摩擦結合として用いる、規格において定義された実験条件に調整されている。上述した独国特許出願公開第102006057813号明細書(DE 10 2006 057 813 A1)では、走行実験および走行動作からの経験に基づいて、2つの異なる制御領域が区別される。すなわち、通常すべり領域(<30%)と、低すべり領域(<5%)である。2つのすべり領域の間での切り替えは、季節(秋)に応じて、大きい車輪すべりにおける不十分な減速性能によって実施されるか、または輪軸減速の評価によって実施される。
別の滑走防止方法では、例えばモデルベースのアプローチが追求され、このアプローチでは、車輪とレールとの接触部に存在する介在媒体の特性が識別され、これらの特性から、最大の摩擦結合を達成するために必要とされる最適な車輪すべりが導出される。また、車軸ごとの摩擦結合・すべりの関係性の測定に基づいて、すべりを摩擦結合最大値に設定することも提案された。別のアプローチは、車輪すべりのために適応を実施せず、その代わりに、複数の車軸のうちの50%を標準すべり領域(UIC541−05に準拠)において制御し、残りの50%を代替的な低すべり領域において制御することに基づいている。
従来技術による慣用の滑走防止システムは、実質的に摩擦結合の種類に合わせて最適化されている。複数の異なる状態に対する適合は実施されない。したがって、現在の摩擦結合が小さいまたは非常に小さい車輪すべりを必要とする場合には、車軸は、最適でない車輪すべりにおいて動作する。すべり領域を適合する場合には、車両固有のパラメータ(加速度、質量、力等)を考慮しなければならない。わずかな減速(小さなすべり)の状態の終了については詳細には説明されていない。輪軸加速における特異的な短時間のずれは、適切なすべり領域の誤解釈につながる可能性がある。多くの場合、すべり領域を判定するために必要な、摩擦結合とすべりとの間の関係性を特定するために、複数のパラメータおよび/または参照データを有する特性マップが必要である。システム全体の適切な車輪すべりに関する評価が、ただ1つの車軸からのフィードバックに基づいているようなシステムの場合には、全ての車軸において同様の摩擦結合種類が存在することが前提にされる。
最後に挙げられた、適応を実施しないアプローチは、妥協案を表している。このアプローチは、鉄道車両に関するパラメータを把握する必要がなく、規定された一定の車輪すべり分布を供給するという利点をもたらす。これによって誤適応を回避することができる。しかしながら、その結果、複数の車軸のうちの50%しか適切なすべり領域で動作しなくなる。したがって、利用可能なシステム制動力は、誤適応されたシステムよりは大きいが、正しく適応されたシステムの制動力よりは小さい。
したがって、本発明の基礎となる課題は、改善された適応効果を有する滑走防止システムを提供することである。
上記の課題は、本発明によれば、添付の独立請求項に記載の教示によって解決される。本発明の有利な実施形態および発展形態は、従属請求項の対象である。
上記の課題を解決するために、鉄道車両のブレーキシステムを適応制御するための装置および方法において、前記ブレーキシステムを、所定の第1のすべりパラメータ領域および第2のすべりパラメータ領域に従って制御し、前記第1のすべりパラメータ領域は、比較的高い許容すべり領域を有する巨視すべり領域であり、前記第2のすべりパラメータ領域は、比較的低い許容すべり領域を有する微小すべり領域であり、前記微小すべり領域において最大限に利用可能な制動力と、現在のすべり領域において達成される前記ブレーキシステムの平均制動力とを特定する、装置および方法が提案される。前記巨視すべり領域における特定された前記平均制動力と、前記微小すべり領域において最大限に利用可能な制動力との比較が、前記巨視すべり領域におけるすべり作用が不十分であること示した場合に、前記巨視すべり領域から前記微小すべり領域への移行が引き起こされる。これに代えて、前記巨視すべり領域における特定された前記平均制動力と、前記微小すべり領域において最大限に利用可能な制動力との比較が、前記巨視すべり領域におけるすべり作用が十分であることを示した場合に、前記微小すべり領域から前記巨視すべり領域への移行を引き起こすこともできる。
ソフトウェア制御されるプロセッサを有するコンピュータ装置を用いて滑走防止制御を実現する場合には、請求対象である本発明による方法を、コンピュータプログラムとして実現することもでき、この場合、コンピュータプログラムは、コンピュータ装置上で実行されたときに、請求項10記載のステップを実施するためのコード手段を有する。
上述した解決策の利点は、微小すべり領域から巨視すべり領域への自動的な移行、およびその逆方向の自動的な移行を可能にする、滑走防止制御のための閉じられたプロセスが提案されることである。これによって、車輪すべりを、存在している摩擦結合状態に連続的に適合させることが可能となる。制動力を特定する際における平均化に基づき、摩擦結合の短時間の統計的変動は、すべり領域の評価に影響を与えなくなる。平均化およびフィルタリングされた変数を使用することによって、平均的な(「曖昧な」)摩擦結合状態とその変化とが考慮される。
したがって、適切な制御領域を判定するための摩擦結合とすべりとの面倒な相関は必要ない。求めるべきすべり領域に関する全ての判定は、平均制動力と摩擦距離との比較に基づいている。したがって、目下存在している絶対的な力の把握は必要ない。制動力に比例した信号で十分である。
原理的には、車両またはブレーキ部品のパラメータの把握も必要ない。制動力に比例した信号が複数の力を区別するために使用される場合には、好ましくは、これらの信号を相応にスケーリングすべきである。空気ブレーキシステムの場合には、制動力の尺度として、例えば平均制動圧力を使用することができる。
第1の有利な発展形態によれば、前記装置は、前記比較手段による前記比較を、所定の摩擦距離に到達したことに応答して引き起こすように構成され得る。これによって、巨視すべり領域の特性と微小すべり領域の特性との比較が、所定の摩擦距離に到達した後にようやく実施されるということを保証することができ、これによって、より説得力のある結果を達成することができる。摩擦距離は、例えば一例として、車輪と鉄道車両との間の速度差と時間との積として算出することができる。
第2の有利な発展形態によれば、前記装置は、前記微小すべり領域への移行時に、前記鉄道車両の少なくとも1つの車軸を、試験段階のための被験車軸として前記巨視すべり領域に留めるように構成され得る。この手段によれば、巨視すべり領域の特性を、微小すべり領域への移行後にも継続して並行して取得することができ、これによって、巨視すべり領域の特性と微小すべり領域の特性との比較を、微小すべり領域においても実施することが可能となる。この場合、被験車軸の試験段階を、好ましくは、導入された摩擦距離が所定の摩擦距離に到達した後、または最大試験時間の後に終了させることができ、これによって、巨視すべり領域において動作する被験車軸において、説得力のある平均制動力の値を得ることができる。しかしながら、試験段階を継続することもでき、そうすると、巨視すべり試験段階の後でも車軸を巨視すべり制御の状態に留め、これによって巨視すべりの車軸を収集することができる。
第3の有利な発展形態によれば、前記装置は、前記被験車軸における前記平均制動力が、前記微小すべり領域において最大限に利用可能な制動力よりも小さい場合に、前記被験車軸の前記巨視すべり領域を終了させるように、前記すべり領域設定手段を制御するように構成され得る。したがって、被験車軸の平均制動力が微小すべり領域において最大限に利用可能な制動力よりも大きい限り、被験車軸は、巨視すべり領域においてのみ動作される。
第4の有利な発展形態によれば、前記装置は、前記巨視すべり領域において動作される車軸の前記平均制動力と、前記微小すべり領域において動作される車軸の前記平均制動力とを比較するための別の比較手段を有することができ、前記装置は、前記すべり領域設定手段に命令して、前記巨視すべり領域において動作される前記車軸の前記平均制動力が、前記微小すべり領域において動作される前記車軸の前記平均制動力を上回っている場合に、前記ブレーキシステムの全ての車軸を前記巨視すべり領域において動作させる。この場合、すべり領域の車軸の平均制動力を、例えばすべり領域のそれぞれの車軸の平均制動力の総和によって特定することができる。本提案の滑走防止制御によれば、微小すべり領域において利用可能なブレーキシステム全体のポテンシャルが、巨視すべり領域の現在の特性に比べて改善された後でようやく、巨視すべり領域が終了される。この場合、達成可能な平均制動力は、とりわけ微小すべり領域において、潜在的に利用可能な力を有する利用可能な摩擦結合と、これに対応する微小すべり制御とから得られる。微小すべり制御の効率が低い場合には、微小すべり領域が再び終了される。
第5の有利な発展形態によれば、前記最大力特定手段は、例えば、前記車輪とレールとの接触部が完全に滑走段階に移行する際に、前記微小すべり領域において最大限に利用可能な制動力を、このために必要な力との相関によって特定するように構成され得る。
本発明のさらなる利点、特徴、および適用可能性は、添付の図面を参照した以下の説明から明らかとなる。
滑走防止制御を備えた空気ブレーキシステムの概略的なブロック図であり、この滑走防止制御において本発明を使用することが可能である。 第1の実施例による滑走防止制御を用いるフローチャートである。 a,bは、本提案の滑走防止制御を使用した場合における、それぞれ異なる摩擦結合種類における、摩擦結合力・すべり曲線の例示的な定性的な推移を示す図である。 第2の実施例による適応機能を有する滑走防止制御の概略的な機能ブロック回路図である。
以下では、本発明の実施例を、鉄道車両の空気ブレーキシステムのための滑走防止制御の例を用いて説明する。
図1は、ブレーキ制御装置(BR)51を有するブレーキシステムを概略的に示し、このブレーキシステムにおいて、本発明による滑走防止制御をソフトウェア制御によって、またはハードワイヤードによって実現することができる。ブレーキシステムは、例えば図1に図示された車輪52のような、鉄道車両の複数の車輪を制動するために設けられている。このために、例示された車輪52には、さらに図示されていない他の全ての車輪にも、ブレーキシステムのブレーキ装置(BE)56が対応付けられている。ブレーキ制御装置51には、空気ブレーキシステムの主制御弁装置(HV)60が接続されている。ブレーキ制御装置51は、主制御弁装置60を制御して、ブレーキ装置56と他の車輪のブレーキ装置とに対して共通の制動圧力を供給するために設けられている。ブレーキ装置56はさらに、ブレーキ弁装置を有する。ブレーキ弁装置は、ブレーキ制御装置51によって制御可能であり、主制御弁装置60によって供給された制動圧力を、ブレーキ制御装置51に従って修正することができる。ブレーキ弁装置によって修正された制動圧力は、ブレーキ装置56の、例えば力発生器として使用される空気シリンダに加えられ、摩擦ブレーキ装置、この例では詳細には図示されていない踏面ブレーキを操作する。これによって、ブレーキ制御装置51により、車輪52を制動するための所望の制動圧力を制御することができる。車輪52の車輪回転数を測定し、適切な接続部を介して対応する信号をブレーキ制御装置51に供給するために、車輪回転数センサ(DS)64が設けられている。動作中、ブレーキ制御装置51は、車輪回転数センサ64を介して、車輪52の対応する回転数データを検出する。ブレーキ制御装置はさらに、任意選択の速度センサ70との接続を介して、鉄道車両の走行速度を検出する。ブレーキ制御装置51は、ここから車輪52の実際車輪すべりを検出する。
ブレーキ制御装置は、判明した車輪52の実際車輪すべりに基づいて、少なくとも制動動作の開始時に、車輪52が所望のすべり目標値領域内に制御されるように、ブレーキ装置56を制御する。この制御のために、回転数センサ64のデータが使用される。ブレーキ制御装置51をさらに、制動圧力センサ装置(図示せず)に接続させることもでき、この制動圧力センサ装置は、主制御弁装置60に加わっている主制動圧力、および/またはブレーキ装置56に個別に作用する制動圧力を検出して、ブレーキ制御装置51に伝達する。ブレーキ制御装置51が複数の車輪の回転数から走行速度を特定するようにしてもよい。
図2は、例えば上述した図1のブレーキ制御装置51において実現可能な、第1の実施例による適応型の滑走防止制御のフローチャートを示す。既に述べたように適応型の滑走防止制御は、ソフトウェア制御によって、またはハードワイヤードによって実装することができる。
フローの開始後、まず始めにステップ301において、制御のために巨視すべり領域が設定される。次に、ステップ302において、例えば車輪とレールとの接触点が完全に滑走に移行する際に、微小すべり領域において最大限に利用可能な制動力が、このために必要な力との相関によって特定され、微小すべり領域の、潜在的に利用可能な力F0として記憶される。後続するステップ303では、滑走防止または牽引制御によって実現された力をフィルタリングおよび/または平均化することによって、平均制動力が特定される。制御の以降の過程では、この平均制動力を、巨視すべり制御(以下「Fm_Mak」と呼ぶ)または微小すべり制御(以下「Fm_Mik」と呼ぶ)の結果とすることができる。微小すべり領域における平均制動力Fm_Mikは、微小すべり領域において潜在的に利用可能な力F0と必ずしも一致しない。平均制動力Fm_Mikは、存在する摩擦結合と、微小すべり制御の機能の特性との相互作用から得られると同時に、微小すべり制御の効率を含んでいる。
ステップ303ではさらに、例えば輪軸と車両との間の速度差と時間との積として、摩擦距離sRBの総和も実施される。もちろん、摩擦距離を、時間に依存したすべりの総和とは異なる適切な方法で特定することもできる。
その後、ステップ304において、車軸固有または車輪固有の平均力Fm_MikまたはFm_Makと、潜在的な力F0と、導入された摩擦距離とが、システム全体にわたって再び平均化される。したがって、巨視すべり領域に留まるかどうかの判定は、個々の車軸または個々の車輪の特性に基づいているのではなく、システム状態全体(記号「Σ」で示される)に基づいている。
その後、ステップ305では、巨視すべり領域に留まるかどうかの判定の信頼性にとって十分なシステムの総摩擦距離ΣsRBが導入されたかどうかが確認される。そうでない場合には、フローはステップ304に戻り、摩擦距離の総和が継続される。ステップ305においてシステムの総摩擦距離ΣsRBが十分であることが確認された場合には、ステップ306において、巨視すべり制御と摩擦結合とが調和しているかどうかに関して評価が実施される。この評価は、巨視すべり領域において達成されたシステム平均制動力ΣFm_Makと、係数k(例えば0.5<k<1.5等)を用いて算定された、微小すべり領域において潜在的に利用可能なシステム力ΣkF0とを比較することによって実施される。
巨視すべり作用が十分である場合、すなわち、巨視すべり領域において達成されたシステム平均制動力ΣFm_Makが、算定された、微小すべり領域において潜在的に利用可能なシステム力ΣkF0よりも大きい場合には、フローはステップ301に(あるいはステップ302に)戻り、巨視すべり領域が維持される。
そうではなく、巨視すべり作用が不十分である場合、すなわち、巨視すべり領域において達成されたシステム平均制動力ΣFm_Makが、算定された、微小すべり領域において潜在的に利用可能なシステム力ΣkF0よりも大きくない場合には、ステップ307において、システムが微小すべり領域に移行される。この場合、まず始めに全ての車軸が微小すべり領域において制御される。これとは異なり、ステップ308において任意選択的に、複数の車軸のうちの少なくとも1つの車軸を常に、被験車軸(TA)として試験段階の間、巨視すべり制御の状態で保持してもよい。後続するステップ309では、被験車軸の摩擦距離が総和され、試験段階において被験車軸の十分な摩擦距離sRBが導入されたかどうかがチェックされる。そうでない場合には、十分な摩擦距離が導入されるまでステップ309が繰り返される。十分な摩擦距離が導入されたことが確認された後、被験車軸の試験段階が終了され、フローはステップ310に進む。
ステップ310では、その間に特定された、被験車軸の車軸関連の平均制動力を、算定された、微小すべり領域において潜在的に利用可能な力kF0と比較することによって、巨視すべり領域における被験車軸の摩擦結合作用が十分であるかどうかが確認される。そうである場合には、フローはステップ311に進む。巨視すべり領域における摩擦結合作用が不十分である場合、すなわち、巨視すべり領域において達成された被験車軸の平均制動力Fm_Makが、微小すべり領域において潜在的に利用可能な力F0よりも大きくない場合には、フローはステップ311に進み、ステップ311において、被験車軸が微小すべり領域に移行される。
ステップ309における巨視すべり試験の終了後、車軸を、巨視すべり領域に留めるかどうか、または微小すべり領域に戻すかどうかに関して、対応する基準に従って独立して判定することもできる。その後、次回の巨視すべり試験のための車軸を、微小すべり制御されている残りの車軸の「プール」から選択することができる。したがって、その場合には、微小すべりのシステム状態であるにもかかわらず、1つまたは複数の車軸が巨視すべり制御の状態にある。
最後に、フローはステップ312に進み、ステップ312において再び、滑走防止または牽引制御によって実現された力をフィルタリングおよび/または平均化することによって、平均制動力が特定される。次に、ステップ313において、車軸固有または車輪固有の平均力Fm_MikまたはFm_Makが、システムにわたって再び平均化される。最後に、ステップ314において、微小すべり領域において達成された車軸のシステム平均制動力が、巨視すべり領域において達成された車軸のシステム平均制動力と比較される。巨視すべり領域における車軸の制動力の平均値が、微小すべり領域における車軸の制動力の平均値を上回っている場合には、フローはステップ301に戻り、システムは再び巨視すべり領域に切り替わる。そうでない場合には、システムは微小すべり領域に留まり、フローはステップ308に戻り、ステップ308において、新しい被験車軸が巨視すべり領域に移行される。
図3aおよび3bは、本提案の滑走防止制御を使用した場合における、それぞれ異なる摩擦結合種類における、摩擦結合力・すべり曲線の例示的な定性的な推移を示し、ここでは、水平軸がすべりSに対応し、垂直軸が摩擦結合力に対応する。
図3aにおいて、滑走防止制御は、巨視すべり領域において開始される。摩擦結合力は、すべりSが増加すると急峻に増加し、少なくとも局所的な最大値(微小すべり領域において最大限に利用可能な力F0に相当する)に到達した後には緩慢に減少する。すべりがさらに増加すると、ブレーキシステムが不安定になり、滑走防止制御がより強力に介入する。車輪とレールとの接触点における摩擦条件に応じて、滑走防止制御または牽引制御の影響下において、すべりと摩擦結合との間の比率が連続的に変化する。この変化の時間的な推移は、図3aの上方の複雑に入り組んだ線によって示されている。図3aの矢印は、摩擦距離sRBの増加を表しており、この摩擦距離sRBは、輪軸と車両との間の速度差と時間との積を総和することによって算出される。
図3aにはさらに、巨視すべり領域における平均制動力Fm_Makも、垂直軸上に示されており、この平均制動力Fm_Makは、滑走防止制御または牽引制御によって達成された制動力の時間的な変化をフィルタリングおよび平均化することによって特定される。この平均制動力は、本発明によれば上述したように、巨視すべり領域と微小すべり領域との間で切り替えるかどうかを判定するために使用することができる。図3aの例示的な摩擦結合シナリオでは、巨視すべり領域における平均制動力が、微小すべり領域において最大限に利用可能な力F0を上回っている。したがって、滑走防止制御は、この場合には巨視すべり領域を維持するであろう。
図3bには、別の例示的な摩擦結合シナリオが示されている。再び、滑走防止制御は、微小すべり領域において開始される。ここでも摩擦結合力は、すべりSが増加すると急峻に増加し、最大限に利用可能な力F0に到達した後には減少する。ここでは摩擦結合力は、車輪とレールとの接触点における摩擦が小さいことに起因して比較的小さくなっている。巨視すべり領域における平均制動力Fm_Makの、導入された摩擦距離による顕著な増加は、ここでは起こっていない。Fm_Makは、微小すべり領域において利用可能な力F0よりも格段に小さいので、滑走防止制御は、システムをまず始めに微小すべり領域に移行させる。
第1のケースでは、巨視すべり領域における平均制動力Fm_Makが、微小すべり領域における平均制動力Fm_Mikよりも大きい。したがって、第1のケースでは、巨視すべり領域において動作される全ての車軸と、微小すべり領域において動作される全ての車軸とにわたって平均化した場合にもこの比較結果が有効である限り、滑走防止制御は、システムを再び巨視すべり領域に戻す。
第2のケースでは、巨視すべり領域における平均制動力Fm_Makが、ここで特定された、微小すべり領域における平均制動力Fm_Mik_1よりも小さい。したがって、第2のケースでは、巨視すべり領域において動作される全ての車軸と、微小すべり領域において動作される全ての車軸とにわたって平均化した場合にもこの比較結果が有効である限り、滑走防止制御は、システムを微小すべりにおいて引き続き動作させる。
微小すべり領域における平均制動力Fm_MikとFm_Mik_1とが異なっているのは、例えば微小すべり制御の効率がそれぞれ異なっていることの結果とすることができる。
図4は、第2の実施例による適応機能を有する滑走防止制御装置の機能ブロック回路図である。
機能ブロック回路図は、複数の論理結合子と、複数の双安定フリップフロップとを含み、これらを用いて所望の制御機能が実現されている。
ブレーキシステムを、ブレーキレバー装置42を介して手動で制御することができる。ブレーキレバー装置は、弁装置43を制御し、弁装置43は、ブレーキ装置のピストン41に圧縮空気を加える。滑走防止制御ブロック44は、弁装置43を相応に制御することによって滑走防止制御を実施する。
ブロック46の右隣にある中央のRSフリップフロップの出力部において、巨視すべりのシステム状態(バイナリパラメータMIK_SLPが「FALSE」状態にある)と、微小すべりのシステム状態(バイナリパラメータMIK_SLPが「TRUE」状態にある)とが区別される。すなわち、このシステム状態・フリップフロップの出力部における状態は、巨視すべり領域が活性化されているか、または微小すべり領域が活性化されているかを示している。
「TRUE」にセットされるパラメータINIT(図4の左上)によってシステムが初期化されると、システム状態・フリップフロップは、自身のリセット入力部(R)に接続されたOR素子(「>1」)によってリセットされる。その結果、パラメータMIK_SLPは、「FALSE」状態に移行され、システムは、初めに巨視すべり領域において動作する。巨視すべり状態においては、滑走防止制御ブロック44の全ての制御チャネル(AxCtrl[x])が、実証された従来の巨視すべり目標値によって動作する。その結果、ブロック47の左隣にあるRSフリップフロップの否定出力部における微小すべり目標値パラメータMiKslpCtrl[x]が、論理状態「FALSE」にセットされている。総平均力(F0m,FBm)および総摩擦距離(SRBm)は、加算素子において、滑走防止制御ブロック44から供給された個々の車輪とレールとの接触値である、それぞれの制御チャネルの、微小すべり領域において利用可能な力F0[x]と、現在の制動力FB[x]と、摩擦距離SRB[x]とにわたる平均化された総和形成によって得られる。
巨視すべり制御の有効性の判定は、十分な摩擦距離(SRBm)が存在する場合には、システム比較ブロック46における、達成された力(FBm)と、微小すべり領域において潜在的に利用可能な力(F0m)との対比によって実施される。十分な巨視すべり作用が存在する限り、システム状態・フリップフロップは、自身のセット入力部(S)によってセットされず、パラメータMIK_SLPは、「FALSE」状態に留まる。なぜなら、この場合には、システムは、巨視すべり状態に留まるべきだからである。巨視すべり作用が不十分である場合には、比較ブロック46の出力部における論理状態の切り替わりに基づき、システム状態・フリップフロップがセットされ、システムは、パラメータMIK_SLPが「TRUE」に状態変化したことに基づき、微小すべり状態に切り替わる。
微小すべり状態においては、全ての制御チャネルは、まず始めに微小すべり領域において開始される(パラメータMiKslpCtrl[x]が「TRUE」状態にある)。これに並行して、被験車軸選択ブロック47によって選択された車軸(AdhTst[x])は、常に、巨視すべり状態制御を伴う試験段階(TstMakSlp[x])にある(パラメータMiKslpCtrl[x]が「FALSE」状態にある)。
被験車軸(TstMakSlp[x])のための巨視すべり制御の有効性を判定することが可能である場合には、車軸は試験段階を終了して、車軸を巨視すべり領域に留めるように判定される。この判定は、車軸比較ブロック45において、システムレベルと同じ規則に従って実施されるが、ただし車軸ごとに実施される。車軸は、試験段階を終了した後、巨視すべりに留まるかどうかを独立して判定する(パラメータMiKslpCtrl[x]が「FALSE」状態にある)。
したがって、微小すべり状態においては、複数の車軸が、微小すべり領域と巨視すべり領域とにおいて混合して動作することとなる。摩擦結合状況に応じてその配分はそれぞれ異なる。
図4の左上の比較素子(「>」)において、微小すべり領域において達成された車軸の制動力の平均値(F_MIK)が、巨視すべり領域において達成された車軸の制動力の平均値(F_MAK)と比較される。巨視すべりの車軸の制動力が、微小すべりの車軸の制動力を上回ると、システム状態・フリップフロップがOR素子によってリセットされ、微小すべり状態が終了され、システムが巨視すべり状態に切り替わる。
最後に、上述した実施例における制御を、逆の順序で開始してもよいことになお留意すべきである。すなわち、制御によって、システムはまず始めに微小すべりシステム状態に移行され、その後、巨視すべりシステム状態が十分な制動性能(すなわち比較的高い制動性能、または少なくとも同等の制動性能)をもたらすかどうかがチェックされる。このような手順は、例えば他の規格状況において有用な場合がある。
要約すると、鉄道車両のブレーキシステムを適応制御するための装置および方法において、前記ブレーキシステムを、所定の第1のすべりパラメータ領域および第2のすべりパラメータ領域に従って制御し、前記第1のすべりパラメータ領域は、比較的高い許容すべり領域を有する巨視すべり領域であり、前記第2のすべりパラメータ領域は、比較的低い許容すべり領域を有する微小すべり領域であり、前記微小すべり領域において最大限に利用可能な制動力と、現在のすべり領域において達成される前記ブレーキシステムの平均制動力とを特定する、装置および方法を説明した。前記巨視すべり領域における特定された前記平均制動力と、前記微小すべり領域において最大限に利用可能な制動力との比較が、すべり作用が不十分であること示した場合に、前記巨視すべり領域から前記微小すべり領域への移行が引き起こされる。これに代えて、前記巨視すべり領域における特定された前記平均制動力と、前記微小すべり領域において最大限に利用可能な制動力との比較が、すべり作用が十分であることを示した場合に、前記微小すべり領域から前記巨視すべり領域への移行が引き起こされるようにしてもよい。
上述した説明、図面、および特許請求の範囲において開示された本発明の特徴は、単独でも任意の組み合わせでも本発明を実現するために本質的であり得る。

Claims (11)

  1. 滑走防止機能を用いて鉄道車両のブレーキシステム(56,60)を適応制御するための装置(51)において、
    前記滑走防止機能は、巨視すべり領域および微小すべり領域に従って前記ブレーキシステム(56,60)を制御することによって、車輪とレールとの接触部における不利な粘着条件化での前記鉄道車両の車輪(52)のロックを防止し、
    前記巨視すべり領域は、前記微小すべり領域より高い許容すべり領域を有し、
    前記装置(51)は、
    前記微小すべり領域における最大制動力を特定するための最大力特定手段(302)と、
    現在のすべり領域において達成される前記ブレーキシステム(56,60)の平均制動力を特定するための制動力特定手段(303,304)であって、前記平均制動力は現在のすべり領域における時間的な平均制動力、または、各車軸にわたって平均した制動力である、制動力特定手段(303,304)と、
    前記巨視すべり領域における特定された前記平均制動力と、前記微小すべり領域における最大制動力とを比較するための比較手段(306)と、
    前記許容すべり領域を、前記巨視すべり領域または前記微小すべり領域設定するためのすべり領域設定手段(301,307)と
    を含み、
    前記装置は、
    前記比較手段(306)の比較結果が、前記巨視すべり領域におけるすべり作用が不十分であることを示したことに応答して、前記巨視すべり領域から前記微小すべり領域への移行を引き起こすように、前記すべり領域設定手段(301,307)を制御するか、
    または
    前記比較手段(314)の比較結果が、前記巨視すべり領域におけるすべり作用が十分であること示したことに応答して、前記微小すべり領域から前記巨視すべり領域への移行を引き起こすように、前記すべり領域設定手段(301,307)を制御する
    ように構成されている、
    装置(51)。
  2. 前記装置(51)は、前記比較手段(306)による前記比較を、所定の摩擦距離に到達したことに応答して引き起こすように構成されている、請求項1記載の装置。
  3. 前記装置(51)は、前記摩擦距離を、前記車輪(52)と前記鉄道車両との間の速度差と時間との積として算出するように構成されている、請求項2記載の装置。
  4. 前記装置(51)は、前記微小すべり領域への移行時に、前記鉄道車両の少なくとも1つの車軸を、巨視すべり制御の有効性を判定するための試験段階のための被験車軸として前記巨視すべり領域に留めるように構成されている、請求項1から3までのいずれか1項記載の装置。
  5. 前記装置(51)は、導入された摩擦距離が所定の摩擦距離に到達すると、または最大試験時間に到達すると、前記被験車軸の前記試験段階を終了させるように構成されている、請求項4記載の装置。
  6. 前記装置(51)は、前記被験車軸における前記平均制動力が、係数を用いて算定された、前記微小すべり領域における最大制動力よりも小さい場合に、前記被験車軸の前記巨視すべり領域を終了させるように、前記すべり領域設定手段(301,307)を制御するように構成されている、請求項4または5記載の装置。
  7. 前記装置(51)は、前記巨視すべり領域において動作される車軸の前記平均制動力と、前記微小すべり領域において動作される車軸の前記平均制動力とを比較するための別の比較手段(314)を有し、
    前記装置は、前記すべり領域設定手段(301,307)に命令して、
    前記巨視すべり領域において動作される前記車軸の前記平均制動力が、前記微小すべり領域において動作される前記車軸の前記平均制動力を上回っている場合に、前記ブレーキシステムの全ての車軸を前記巨視すべり領域において動作させるか、
    または
    前記微小すべり領域において動作される前記車軸の前記平均制動力が、前記巨視すべり領域において動作される前記車軸の前記平均制動力を上回っている場合に、前記ブレーキシステムの全ての車軸を前記微小すべり領域において動作させる、
    請求項1から6までのいずれか1項記載の装置。
  8. 前記装置は、前記車軸の前記平均制動力を、それぞれの前記車軸の前記平均制動力の総和によって特定するように構成されている、請求項7記載の装置。
  9. 前記最大力特定手段(302)は、前記車輪とレールとの接触部が完全に滑走段階に移行する際に、前記微小すべり領域における最大制動力を、このために必要な力との相関によって特定するように構成されている、請求項1から8までのいずれか1項記載の装置。
  10. 車輪とレールとの接触部における不利な粘着条件化での鉄道車両の車輪(52)のロックが防止されるように、前記鉄道車両のブレーキシステム(56,60)を適応制御するための方法において、
    前記ブレーキシステム(56,60)を、巨視すべり領域および微小すべり領域に従って制御し、
    前記巨視すべり領域は、前記微小すべり領域よりも高い許容すべり領域を有し、
    前記方法は、
    ブレーキ制御装置が、前記微小すべり領域における最大制動力を特定するステップ(302)と、
    前記ブレーキ制御装置が、現在のすべり領域において達成される前記ブレーキシステムの平均制動力を特定するステップ(303,304)であって、前記平均制動力は現在のすべり領域における時間的な平均制動力、または、各車軸にわたって平均した制動力である、ステップと、
    前記ブレーキ制御装置が、前記巨視すべり領域における特定された前記平均制動力と、前記微小すべり領域において最大制動力とを比較するステップ(306)と、
    前記ブレーキ制御装置が、前記比較ステップ(306)の比較結果が、前記巨視すべり領域におけるすべり作用が不十分であることを示したことに応答して、前記巨視すべり領域から前記微小すべり領域への移行を引き起こすか、
    または
    前記ブレーキ制御装置が、前記比較ステップ(314)の比較結果が、前記巨視すべり領域におけるすべり作用が十分であること示したことに応答して、前記微小すべり領域から前記巨視すべり領域への移行を引き起こす
    ステップ(307)と
    を含む、方法。
  11. コンピュータ装置上で実行されたときに、請求項10記載のステップを実施するためのコード手段を有する、コンピュータプログラム。
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