以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、及び、構成要素の配置位置や接続形態などは、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。なお、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態1)
以下、実施の形態1に係る補助手すりについて説明する。
[1−1.補助手すりの全体構成]
図1A及び図1Bを参照しながら、実施の形態1に係る補助手すり2の全体構成について説明する。図1Aは、座面部22等を使用位置に位置させた状態での、実施の形態1に係る補助手すり2を示す斜視図である。図1Bは、座面部22等を収納位置に位置させた状態での、実施の形態1に係る補助手すり2を示す斜視図である。
本実施の形態の補助手すり2は、使用者4(後述する図5参照)の起き上がり及び歩行等の動作を補助するための手すりであって、例えば玄関、寝室、台所、脱衣所及びリビング等の床面6(後述する図2参照)に載置して使用する据置型の手すりである。
図1A及び図1Bに示すように、補助手すり2は、ベース8と、第1の脚部10と、第2の脚部12と、第1の支柱部14と、第2の支柱部16と、手すり部18と、調節機構20と、折り畳み式の座面部22と、折り畳み式の第1の肘掛け部24(肘掛け部の一例)と、折り畳み式の第2の肘掛け部26(肘掛け部の一例)とを備えている。以下、補助手すり2のこれら各構成要素について詳細に説明する。
[1−2.ベース]
まず、図1Aを参照しながら、ベース8について説明する。ベース8は、第1の支柱部14及び第2の支柱部16を下方から支持するための基台であり、床面6(後述する図2参照)に載置される。
図1Aに示すように、ベース8は、例えば、長辺(Y軸方向の辺)が約70cm、短辺(X軸方向の辺)が約50cm、厚み(Z軸方向の大きさ)が約1.5cmの平面視略長方形状の平板状に形成されている。
ベース8は、例えば、平面視略長方形状の金属板の上面を布シート等でクロス張りし、且つ、当該金属板の周縁部をリング状のゴム部材で被覆することにより構成されている。
[1−3.第1の脚部及び第2の脚部]
次に、図1A〜図4を参照しながら、第1の脚部10及び第2の脚部12について説明する。図2は、図1AのII−II線断面図である。図3は、実施の形態1に係る補助手すり2を示す分解斜視図である。図4は、図3の第1の脚部10を拡大して示す斜視図である。
第1の脚部10及び第2の脚部12はそれぞれ、第1の支柱部14及び第2の支柱部16の各々の下端部をベース8に着脱可能に取り付けるためのコネクタ部材である。図1A〜図3に示すように、第1の脚部10及び第2の脚部12は、ベース8の上面(図2において上側の面)における中央部から一方の短辺側(Y軸のプラス側)にずれた位置において、一方の短辺に沿って間隔を置いて配置されている。すなわち、第1の脚部10及び第2の脚部12は、ベース8の上面から上方(Z軸のプラス側)に突出するように配置されている。
図3及び図4に示すように、第1の脚部10は、脚本体部28と、突出部30とを有している。脚本体部28は、平面視略長方形状に形成されている。脚本体部28の四隅にはそれぞれ、脚本体部28を厚み方向(Z軸方向)に貫通する複数の貫通孔32が形成されている。ネジ34が貫通孔32を通してベース8の上面に形成されたネジ孔(図示せず)に捻じ込まれることにより、脚本体部28がベース8の上面に固定されている。このとき、ネジ34の頭部は、貫通孔32の上端部に形成された座繰り(図示せず)に収容されているため、脚本体部28の上面から突出しない。
図3及び図4に示すように、突出部30は、脚本体部28の上面から上方に柱状に突出している。突出部30は、平面視略長方形状に形成されている。突出部30の側面には、ネジ36を捻じ込むためのネジ孔38が形成されている。また、脚本体部28の上面における突出部30の周縁部には、溝部40が形成されている。
第2の脚部12は、第1の脚部10と同様に構成されている。すなわち、図3に示すように、第2の脚部12は、脚本体部42と、突出部44とを有している。脚本体部42は、平面視略長方形状に形成されている。脚本体部42の四隅にはそれぞれ、脚本体部42を厚み方向に貫通する複数の貫通孔46が形成されている。ネジ48が貫通孔46を通してベース8の上面に形成されたネジ孔(図示せず)に捻じ込まれることにより、脚本体部42がベース8の上面に固定されている。このとき、ネジ48の頭部は、貫通孔46の上端部に形成された座繰り(図示せず)に収容されているため、脚本体部42の上面から突出しない。
図3に示すように、突出部44は、脚本体部42の上面から上方に柱状に突出している。突出部44は、平面視略長方形状に形成されている。突出部44の側面には、ネジ50を捻じ込むためのネジ孔(図示せず)が形成されている。また、脚本体部42の上面における突出部44の周縁部には、溝部52が形成されている。
[1−4.第1の支柱部及び第2の支柱部]
次に、図1A〜図4を参照しながら、第1の支柱部14及び第2の支柱部16について説明する。第1の支柱部14及び第2の支柱部16は、手すり部18、座面部22、第1の肘掛け部24及び第2の肘掛け部26を支持するためのメインフレームである。
図1A〜図2に示すように、第1の支柱部14及び第2の支柱部16は、ベース8の上面に間隔を置いて立設されている。第1の支柱部14及び第2の支柱部16の各々は、断面略長方形状の金属パイプで形成されている。なお、第1の支柱部14及び第2の支柱部16の各々は、例えば、アルミニウム等の金属の押し出し成型、又は、鉄等の金属の曲げ加工等により形成される。
第1の支柱部14は、下側支持部54及び上側支持部56を有している。下側支持部54は、ベース8の上面から鉛直方向(Z軸方向)に直線状に延びている。図3及び図4に示すように、下側支持部54の下端部における側面には、ネジ36を挿通するための孔58が形成されている。下側支持部54の下端部に第1の脚部10の突出部30が挿入された状態で、ネジ36が孔58を通して突出部30のネジ孔38に捻じ込まれることにより、下側支持部54の下端部が第1の脚部10に着脱可能に嵌め込まれる。このとき、下側支持部54の下端縁は、第1の脚部10の溝部40に収容されている。
上側支持部56は、下側支持部54の上端部から鉛直方向に対して傾斜しながら直線状に延びている。このとき、上側支持部56は、ベース8の一方の短辺側(Y軸のプラス側)に傾斜しながら延びている。図2に示すように、上側支持部56の鉛直方向に対する傾斜角度θは、例えば約30°である。
図3に示すように、上側支持部56の側面には、ネジ60を挿通するための複数の第1の孔62a,62b,62c,62d(62a〜62d)が形成されている。複数の第1の孔62a〜62dは、上側支持部56の長手方向に沿って間隔を置いて(すなわち、離散的に)配置されており、上側支持部56の長手方向において上からこの順に並んでいる。また、下側支持部54の側面には、ネジ64,66を挿通するための複数の第1の孔62e,62f,62g,62h,62i(62e〜62i)が形成されている。複数の第1の孔62e〜62iは、下側支持部54の長手方向に沿って間隔を置いて配置されており、下側支持部54の長手方向において上からこの順に並んでいる。
第2の支柱部16は、第1の支柱部14と左右対称に構成されている。すなわち、第2の支柱部16は、下側支持部68及び上側支持部70を有している。下側支持部68は、ベース8の上面から鉛直方向に直線状に延びている。下側支持部68の下端部における側面には、ネジ50を挿通するための孔(図示せず)が形成されている。下側支持部68の下端部に第2の脚部12の突出部44が挿入された状態で、ネジ50が孔を通して突出部44のネジ孔に捻じ込まれることにより、下側支持部68の下端部が第2の脚部12に着脱可能に嵌め込まれる。このとき、下側支持部68の下端縁は、第2の脚部12の溝部52に収容されている。
上側支持部70は、下側支持部68の上端部から鉛直方向に対して傾斜しながら直線状に延びている。このとき、上側支持部70は、ベース8の一方の短辺側に傾斜しながら延びている。上側支持部70の鉛直方向に対する傾斜角度は、例えば約30°である。
図1A及び図3に示すように、上側支持部70には、ネジ72を挿通するための複数の第2の孔74a,74b,74c,74d(74a〜74d)が形成されている。複数の第2の孔74a〜74dは、上側支持部70の長手方向に沿って間隔を置いて配置されており、上側支持部70の長手方向において上からこの順に並んでいる。また、下側支持部68には、ネジ76,78を挿通するための複数の第2の孔74e,74f,74g,74h,74i(74e〜74i)が形成されている。複数の第2の孔74e〜74iは、下側支持部68の長手方向に沿って間隔を置いて配置されており、下側支持部68の長手方向において上からこの順に並んでいる。
また、図1Aに示すように、第1の支柱部14の上側支持部56の上端部と第2の支柱部16の上側支持部70の上端部とは、水平方向(X軸方向)に直線状に延びる連結部80により連結されている。
[1−5.手すり部]
次に、図1A〜図3を参照しながら、手すり部18について説明する。手すり部18は、使用者4の各種動作を補助するための部材である。
図1A及び図1Bに示すように、手すり部18は、断面略長方形状の金属パイプで形成され、直線状に延びている。図3に示すように、手すり部18の一端部には、ネジ72を捻じ込むためのネジ孔82が形成されている。同様に、手すり部18の他端部には、ネジ60を捻じ込むためのネジ孔(図示せず)が形成されている。なお、手すり部18は、例えば、アルミニウム等の金属の押し出し成型等により形成される。
図1A〜図3に示す例では、ネジ60が第1の支柱部14の第1の孔62cを通して手すり部18のネジ孔に捻じ込まれ、且つ、ネジ72が第2の支柱部16の第2の孔74cを通して手すり部18のネジ孔82に捻じ込まれている。これにより、手すり部18の両端部はそれぞれ、第1の支柱部14及び第2の支柱部16に着脱可能に取り付けられている。このとき、手すり部18は、第1の支柱部14及び第2の支柱部16の間に水平方向(X軸方向)に架け渡されている。なお、後述する調節機構20によって、第1の支柱部14及び第2の支柱部16の各々に対する手すり部18の取付位置を調節することができる。
また、図2に示すように、手すり部18の上面には、水平面(XY平面)に対して平行に配置された平面部84が形成されている。後述するように、平面部84は、使用者4が簡易的に着座するための椅子として機能する。
なお、使用者4が手すり部18を手で把持した際に、手が滑るのを抑制するために、手すり部18の表面を例えばゴム製又は樹脂製のチューブ等で被覆してもよい。また、図1A〜図3に示す例では、1個の手すり部18のみを第1の支柱部14及び第2の支柱部16に取り付けたが、複数の手すり部18を第1の支柱部14及び第2の支柱部16に取り付けてもよい。この場合、複数の手すり部18は、第1の支柱部14及び第2の支柱部16の間に梯子状に架け渡される。
[1−6.調節機構]
次に、図3を参照しながら、調節機構20について説明する。調節機構20は、第1の支柱部14及び第2の支柱部16の各々に対する手すり部18の取付位置を調節するための機構である。
図3に示すように、調節機構20は、上述した複数の第1の孔62a〜62iと、複数の第2の孔74a〜74iと、ネジ60(第1の取付部材の一例)と、ネジ72(第2の取付部材の一例)とを有している。手すり部18の取付位置を調節する際には、複数の第1の孔62a〜62iのうち任意の第1の孔にネジ60を挿通し、且つ、複数の第2の孔74a〜74iのうち任意の第2の孔にネジ72を挿通する。その後、ネジ60を手すり部18の一端部のネジ孔に捻じ込み、且つ、ネジ72を手すり部18の他端部のネジ孔82に捻じ込めばよい。
このように手すり部18の取付位置を調節することにより、手すり部18の床面6からの高さ位置を段階的に(例えば9段階に)調節することができる。例えば、ネジ60,72をそれぞれ最も上側の第1の孔62a及び第2の孔74aに挿入した際には、手すり部18の高さ位置は、第1の孔62a及び第2の孔74aの高さ位置に対応した最も高い高さ位置となる。一方、ネジ60,72をそれぞれ最も下側の第1の孔62i及び第2の孔74iに挿入した際には、手すり部18の高さ位置は、第1の孔62i及び第2の孔74iの高さ位置に対応した最も低い高さ位置となる。
なお、第1の支柱部14及び第2の支柱部16の各々はベース8に固定されているので、手すり部18の取付位置を調節した場合であっても、連結部80の床面6からの高さ位置は一定である。
[1−7.座面部]
次に、図1A〜図3を参照しながら、座面部22について説明する。座面部22は、使用者4が着座するための折り畳み式の椅子の座面に相当する。
図1A〜図3に示すように、座面部22は、平面視略長方形状の平板状に形成されている。座面部22は、座面フレーム86を介して第1の支柱部14及び第2の支柱部16の各々に回動可能に取り付けられている。
座面フレーム86は、座面部22を回動可能に支持するためのフレームであり、横長に形成されている。図3に示すように、座面フレーム86の一端部には、ネジ76を捻じ込むためのネジ孔88が形成されている。同様に、座面フレーム86の他端部には、ネジ64を捻じ込むためのネジ孔(図示せず)が形成されている。
図1A〜図3に示す例では、ネジ64が第1の支柱部14の第1の孔62gを通して座面フレーム86のネジ孔に捻じ込まれ、且つ、ネジ76が第2の支柱部16の第2の孔74gを通して座面フレーム86のネジ孔88に捻じ込まれている。これにより、座面フレーム86の両端部はそれぞれ、第1の支柱部14及び第2の支柱部16に着脱可能に取り付けられている。
図2に示すように、座面フレーム86は、水平方向(X軸方向)に延びる回動軸90を有している。座面部22の一端部は、回動軸90に回動可能に支持されている。これにより、座面部22は、回動軸90を中心に、座面フレーム86から水平に延びる使用位置(図1A及び図2参照)と、座面フレーム86から垂直に延びる収納位置(図1B参照)との間を回動することができる。
[1−8.第1の肘掛け部及び第2の肘掛け部]
次に、図1A〜図3を参照しながら、第1の肘掛け部24及び第2の肘掛け部26について説明する。第1の肘掛け部24及び第2の肘掛け部26は、座面部22に着座した使用者4が肘を掛けるための折り畳み式のアームレストである。
図1A〜図3に示すように、第1の肘掛け部24及び第2の肘掛け部26の各々は、平面視略長方形状の平板状に形成されている。第1の肘掛け部24は、第1の肘掛けフレーム92を介して第1の支柱部14に回動可能に取り付けられている。第2の肘掛け部26は、第2の肘掛けフレーム94を介して第2の支柱部16に回動可能に取り付けられている。
第1の肘掛けフレーム92は、第1の肘掛け部24を回動可能に支持するためのフレームである。図3に示すように、第1の肘掛けフレーム92には、ネジ66を捻じ込むためのネジ孔96が形成されている。同様に、第2の肘掛けフレーム94には、ネジ78を捻じ込むためのネジ孔(図示せず)が形成されている。
図1A〜図3に示す例では、ネジ66が第1の支柱部14の第1の孔62eを通して第1の肘掛けフレーム92のネジ孔96に捻じ込まれることにより、第1の肘掛けフレーム92が第1の支柱部14に着脱可能に取り付けられている。また、ネジ78が第2の支柱部16の第2の孔74eを通して第2の肘掛けフレーム94のネジ孔に捻じ込まれることにより、第2の肘掛けフレーム94が第2の支柱部16に着脱可能に取り付けられている。
図2に示すように、第1の肘掛けフレーム92は、水平方向(X軸方向)に延びる回動軸98を有している。第1の肘掛け部24の一端部は、第1の肘掛けフレーム92の回動軸98に回動可能に支持されている。これにより、第1の肘掛け部24は、回動軸98を中心に、第1の肘掛けフレーム92から水平に延びる使用位置(図1A及び図2参照)と、第1の肘掛けフレーム92から垂直に延びる収納位置(図1B参照)との間を回動することができる。
同様に、第2の肘掛けフレーム94は、水平方向(X軸方向)に延びる回動軸(図示せず)を有している。第2の肘掛け部26の一端部は、第2の肘掛けフレーム94の回動軸に回動可能に支持されている。これにより、第2の肘掛け部26は、回動軸を中心に、第2の肘掛けフレーム94から水平に延びる使用位置(図1A参照)と、第2の肘掛けフレーム94から垂直に延びる収納位置(図1B参照)との間を回動することができる。
[1−9.補助手すりの各種使用例]
[1−9−1.使用例1]
次に、図5を参照しながら、本実施の形態の補助手すり2の使用例1について説明する。図5は、実施の形態1に係る補助手すり2の使用例1を説明するための図である。
使用例1では、補助手すり2は、図1Aに示す形態のものであり、図5に示すように家屋内の玄関の土間100(床面6)に載置されている。以下、使用例1として、使用者4が土間100で靴102を脱いで上がり框104に上がる場合について説明する。
図5に示すように、まず、使用者4は、座面部22、第1の肘掛け部24及び第2の肘掛け部26の各々を収納位置から使用位置に手動で回動させた後に、靴102を履いた状態で座面部22に着座する。その後、使用者4は、ベース8上で靴102を脱ぎ、第1の肘掛け部24及び第2の肘掛け部26に両手を掛けて体を支えながら立ち上がる。
その後、使用者4は、座面部22、第1の肘掛け部24及び第2の肘掛け部26の各々を使用位置から収納位置に手動で回動させた後に、手すり部18を手で把持しながら、土間100から上がり框104に上がる。
[1−9−2.使用例2]
次に、図6A及び図6Bを参照しながら、本実施の形態の補助手すり2の使用例2について説明する。図6Aは、使用例2〜4における、実施の形態1に係る補助手すり2を示す斜視図である。図6Bは、実施の形態1に係る補助手すり2の使用例2を説明するための図である。なお、説明の都合上、図6Bでは、補助手すり2を模式的に図示している。
使用例2では、図6Aに示す形態の補助手すり2が用いられる。図6Aに示す形態の補助手すり2では、上述した座面部22、第1の肘掛け部24及び第2の肘掛け部26は、第1の支柱部14及び第2の支柱部16から取り外されている。さらに、第1の支柱部14及び第2の支柱部16には、2個の手すり部18a,18bが取り付けられている。これらの手すり部18a,18bの各構成は、上述した手すり部18の構成と同一である。上側の手すり部18aの取付位置は第1の孔62c及び第2の孔74cの位置であり、下側の手すり部18bの取付位置は第1の孔62f及び第2の孔74fの位置である。すなわち、2個の手すり部18a,18bは、第1の支柱部14及び第2の支柱部16の間に梯子状に架け渡されている。
以下、使用例2として、図6Aに示す形態の補助手すり2を家屋内の玄関の土間100(床面6)に載置する場合について説明する。図6Bに示すように、使用者4は、下側の手すり部18bの平面部84に簡易的に着座しながら、土間100で靴102を脱ぐ(又は履く)ことができる。また、使用者4は、下側の手すり部18bの平面部84に着座している際に、上側の手すり部18aを背もたれとして用いることができる。
[1−9−3.使用例3]
次に、図6A及び図6Cを参照しながら、本実施の形態の補助手すり2の使用例3について説明する。図6Cは、実施の形態1に係る補助手すり2の使用例3を説明するための図である。なお、説明の都合上、図6Cでは、補助手すり2を模式的に図示している。
使用例3では、図6Aに示す形態の補助手すり2が用いられる。以下、使用例3として、図6Aに示す形態の補助手すり2を家屋内の寝室の床面6に載置する場合について説明する。
図6Cに示すように、使用者4は、下側の手すり部18b及び上側の手すり部18aを順に手で把持しながら、寝室の床面6に敷いた布団から起き上がることができる。このとき、2個の手すり部18a,18bは、鉛直方向に対して傾斜した方向に並んで配置されている。これにより、使用者4は、下側の手すり部18b及び上側の手すり部18aを順に手で把持することにより、斜め上方に体重移動させながら安定した姿勢で立ち上がることができる。
[1−9−4.使用例4]
次に、図6A及び図6Dを参照しながら、本実施の形態の補助手すり2の使用例4について説明する。図6Dは、実施の形態1に係る補助手すり2の使用例4を説明するための図である。なお、説明の都合上、図6Dでは、補助手すり2を模式的に図示している。
使用例4では、図6Aに示す形態の補助手すり2が用いられる。以下、使用例4として、図6Aに示す形態の補助手すり2を家屋内の寝室の床面6に載置する場合について説明する。
図6Dに示すように、補助手すり2のベース8の一部は、寝室に設置されたベッド106と床面6との間に差し込まれており、第1の支柱部14及び第2の支柱部16等は、ベッド106の脇に配置されている。このとき、補助手すり2の手すり部18a,18bはベッド106の端部に対して平行に配置されており、上側の手すり部18aはベッド106よりも上方に配置されている。
使用者4は、ベッド106上に横臥した状態から、上側の手すり部18aを手で把持しながらベッド106上で上体を起こすことができる。その後、使用者4は、ベッド106の端部に着座した状態から、上側の手すり部18aを手で把持しながらベッド106から立ち上がることができる。
[1−9−5.使用例5]
次に、図7A及び図7Bを参照しながら、本実施の形態の補助手すり2の使用例5について説明する。図7Aは、使用例5における、実施の形態1に係る補助手すり2を示す斜視図である。図7Bは、実施の形態1に係る補助手すり2の使用例5を説明するための図である。なお、説明の都合上、図7Bでは、補助手すり2を模式的に図示している。
使用例5では、図7Aに示す形態の補助手すり2が用いられる。図7Aに示す形態の補助手すり2では、上述した座面部22、第1の肘掛け部24及び第2の肘掛け部26は、第1の支柱部14及び第2の支柱部16から取り外されている。さらに、第1の支柱部14及び第2の支柱部16には、1個の手すり部18のみが取り付けられている。手すり部18の取付位置は、第1の孔62d及び第2の孔74dの位置である。
以下、使用例5として、図7Aに示す形態の補助手すり2を家屋内の台所又は脱衣所等の床面6に載置する場合について説明する。図7Bに示すように、使用者4は、手すり部18に腰部(又は臀部)をあてがいながら、ベース8上で立位姿勢を保つことができる。これにより、使用者4は、例えば足腰等が弱い場合であっても、安定した立位姿勢を保ちながら台所又は脱衣所等で作業を行うことができる。
[1−9−6.使用例6]
次に、図8A及び図8Bを参照しながら、本実施の形態の補助手すり2の使用例6について説明する。図8Aは、使用例6及び7における、実施の形態1に係る補助手すり2を示す斜視図である。図8Bは、実施の形態1に係る補助手すり2の使用例6を説明するための図である。なお、説明の都合上、図8Bでは、補助手すり2を模式的に図示している。
使用例6では、図8Aに示す形態の補助手すり2が用いられる。図8Aに示す形態の補助手すり2では、上述した座面部22、第1の肘掛け部24及び第2の肘掛け部26は、第1の支柱部14及び第2の支柱部16から取り外されている。また、第1の支柱部14及び第2の支柱部16には、1個の手すり部18のみが取り付けられている。手すり部18aの取付位置は、第1の孔62d及び第2の孔74dの位置である。
さらに、第1の支柱部14及び第2の支柱部16がベース8に取り付けられる向きは、図1A〜図7Bに示す向きとは反対である。すなわち、第1の支柱部14の上側支持部56及び第2の支柱部16の上側支持部70の各々は、ベース8の他方の短辺側(Y軸のマイナス側)に傾斜しながら延びている。なお、第1の支柱部14及び第2の支柱部16をそれぞれ第1の脚部10及び第2の脚部12から取り外すことにより、第1の支柱部14及び第2の支柱部16がベース8に取り付けられる向きを容易に変更することができる。
以下、使用例6として、図8Aに示す形態の補助手すり2を家屋内の廊下等の床面6に載置する場合について説明する。図8Bに示すように、使用者4は、手すり部18(又は連結部80)を手で把持しながら、廊下等を歩行(伝い歩き)することができる。これにより、使用者4は、安定した姿勢で歩行することができる。
このとき、使用者4はベース8上を歩行するので、第1の支柱部14の下側支持部54及び第2の支柱部16の下側支持部68の各々は、使用者4から離れた位置に配置される。これにより、歩行中に、使用者4の足が下側支持部54及び下側支持部68に引っ掛かるのを抑制することができる。
[1−9−7.使用例7]
次に、図8A及び図8Cを参照しながら、本実施の形態の補助手すり2の使用例7について説明する。図8Cは、実施の形態1に係る補助手すり2の使用例7を説明するための図である。なお、説明の都合上、図8Cでは、補助手すり2を模式的に図示している。
使用例7では、図8Aに示す形態の補助手すり2が用いられる。以下、使用例7として、図8Aに示す形態の補助手すり2を家屋内の寝室の床面6に載置する場合について説明する。
図8Cに示すように、補助手すり2は、寝室に設置されたベッド106の脇に配置されている。このとき、補助手すり2の手すり部18は、ベッド106の端部に対して垂直に配置されている。使用者4は、ベッド106の端部に着座してベース8上に両足を下ろした状態から、手すり部18を手で把持しながらベッド106から立ち上がることができる。その後、使用者4は、手すり部18(又は連結部80)を手で把持しながら、寝室を歩行(伝い歩き)することができる。
[1−10.効果]
上述したように、本実施の形態の補助手すり2は、ベース8と、ベース8に立設された第1の支柱部14と、ベース8に立設された第2の支柱部16と、第1の支柱部14と第2の支柱部16との間に架け渡され、第1の支柱部14及び第2の支柱部16の各々に着脱可能に取り付けられた手すり部18と、第1の支柱部14及び第2の支柱部16の各々に対する手すり部18の取付位置を調節するための調節機構20とを備える。
この構成によれば、調節機構20により、第1の支柱部14及び第2の支柱部16の各々に対する手すり部18の取付位置を任意に調節することができる。これにより、仮に、複数の手すり部18が第1の支柱部14及び第2の支柱部16に取り付けられている場合であっても、手すり部18毎に、手すり部18の高さ位置を使用者4の体格や動作等に応じた適切な高さ位置に調節することができる。その結果、使用者4は、例えば起き上がり及び歩行等の動作を行う際に、手すり部18を確実に手で把持等することができる。
さらに、第1の支柱部14及び第2の支柱部16はそれぞれ、ベース8から鉛直方向に延びる下側支持部54,68と、下側支持部54,68から鉛直方向に対して傾斜して延びる上側支持部56,70とを有する。手すり部18は、手すり部18の上面に形成された平面部84を有する。
この構成によれば、手すり部18の上面に平面部84が形成されているので、使用者4は、手すり部18の平面部84に簡易的に着座することができる。このとき、上側支持部56,70はそれぞれ、下側支持部54,68から鉛直方向に対して傾斜して延びているので、手すり部18の平面部84の上方に、使用者4が着座するためのスペースを確保することができる。
さらに、平面部84は、水平面に対して平行に配置されている。
この構成によれば、使用者4は、手すり部18の平面部84に安定して着座することができる。
さらに、補助手すり2は、ベース8から突出する第1の脚部10と、ベース8から突出する第2の脚部12とを備える。第1の支柱部14の下側支持部54の下端部は、第1の脚部10に着脱可能に嵌め合わされる。第2の支柱部16の下側支持部68の下端部は、第2の脚部12に着脱可能に嵌め合わされる。
この構成によれば、第1の支柱部14及び第2の支柱部16をそれぞれ第1の脚部10及び第2の脚部12から取り外すことにより、補助手すり2の用途等に応じて、上側支持部56,70の傾斜方向を容易に変更することができる。
さらに、調節機構20は、第1の支柱部14に形成され、第1の支柱部14の長手方向に間隔を置いて配置された複数の第1の孔62a〜62iと、第2の支柱部16に形成され、第2の支柱部16の長手方向に間隔を置いて配置された複数の第2の孔74a〜74iと、手すり部18の一端部を、複数の第1の孔62a〜62iのうちいずれかに着脱可能に取り付けるネジ60と、手すり部18の他端部を、複数の第2の孔74a〜74iのうちいずれかに着脱可能に取り付けるネジ72とを有する。
この構成によれば、手すり部18の両端部をそれぞれ、複数の第1の孔62a〜62iのうち任意の第1の孔と複数の第2の孔74a〜74iのうち任意の第2の孔とに取り付ける。これにより、使用者4の体格や動作等に応じて、手すり部18の高さ位置を段階的に調節することができる。
さらに、補助手すり2は、第1の支柱部14(又は第2の支柱部16)に着脱可能に取り付けられる第1の肘掛け部24(又は第2の肘掛け部26)を備える。
この構成によれば、例えば使用者4が手すり部18又は座面部22等に着座した状態から立ち上がる際に、第1の肘掛け部24(又は第2の肘掛け部26)に手を掛けて体を支えることができる。これにより、使用者4は、例えば足腰等が弱い場合であっても、安定した姿勢で立ち上がることができる。また、補助手すり2の用途等に応じて、第1の肘掛け部24(又は第2の肘掛け部26)を第1の支柱部14(又は第2の支柱部16)から適宜取り外すことができ、補助手すり2の汎用性を高めることができる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2に係る補助手すりについて説明する。なお、以下の各実施の形態では、上記実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
[2−1.補助手すりの全体構成]
図9〜図12を参照しながら、実施の形態2に係る補助手すり2Aの全体構成について説明する。図9は、実施の形態2に係る補助手すり2Aを示す斜視図である。図10は、図9の手すり部18Aa,18Abを拡大して示す斜視図である。図11は、図9の第1の肘掛け部24Aを拡大して示す斜視図である。図12は、手すり部18Aa等の取付位置を調節した状態での、実施の形態2に係る補助手すり2Aを示す斜視図である。なお、説明の都合上、図11では、第1の肘掛けフレーム92Aの一部を透過させて図示している。
図9に示すように、本実施の形態の補助手すり2Aでは、2個の手すり部18Aa,18Abが第1の支柱部14A及び第2の支柱部16Aに取り付けられている。具体的には、上側の手すり部18Aaは、第1の支柱部14Aの上側支持部56A及び第2の支柱部16Aの上側支持部70Aの各々に、着脱可能且つスライド可能に取り付けられている。下側の手すり部18Abは、第1の支柱部14Aの下側支持部54A及び第2の支柱部16Aの下側支持部68Aの各々に、着脱可能且つスライド可能に取り付けられている。なお、手すり部18Aa,18Abの各構成は同一である。
図9及び図10に示すように、上側の手すり部18Aaの両端部にはそれぞれ、断面L字状のブラケット108,110がボルト112で取り付けられている。ブラケット108には、第1の支柱部14Aに対する手すり部18Aaの取付位置を調節するためのボルト114(第1の取付部材の一例)が配置されている。同様に、ブラケット110には、第2の支柱部16Aに対する手すり部18Aaの取付位置を調節するためのボルト(図示せず)(第2の取付部材の一例)が配置されている。
図10に示すように、第1の支柱部14Aの上側支持部56Aの側面(第2の支柱部16Aに対向する側面)には、長手方向に沿って長尺状に延びるスライドレール116(第1の溝部の一例)が形成されている。上側支持部56Aのスライドレール116には、ナット(図示せず)が移動可能に装着されている。同様に、第2の支柱部16Aの上側支持部70Aの側面には、長手方向に沿って長尺状に延びるスライドレール(図示せず)(第2の溝部の一例)が形成されている。上側支持部70Aのスライドレールには、ナット(図示せず)が移動可能に装着されている。ブラケット108のボルト114は上側支持部56Aのスライドレール116のナットに捻じ込まれ、且つ、ブラケット110のボルトは上側支持部70Aのスライドレールのナットに捻じ込まれている。これにより、手すり部18Aaの両端部はそれぞれ、第1の支柱部14A及び第2の支柱部16Aに着脱可能に取り付けられている。
調節機構20Aは、上述した上側支持部56Aのスライドレール116と、上側支持部70Aのスライドレールと、ブラケット108のボルト114と、ブラケット110のボルトとを有している。手すり部18Aaの取付位置を調節する際には、ブラケット108のボルト114及びブラケット110のボルトを緩める。これにより、図12に示すように、上側の手すり部18Aaを、上側支持部56Aのスライドレール116及び上側支持部70Aのスライドレールに沿ってスライドさせることができる。上側支持部56Aのスライドレール116及び上側支持部70Aのスライドレールの任意の位置でブラケット108のボルト114及びブラケット110のボルトを締め付けることにより、手すり部18Aaの取付位置を調節することができる。このように手すり部18Aaの取付位置を調節することにより、手すり部18Aaの高さ位置を無段階的に調節することができる。
また、図10に示すように、第1の支柱部14Aの下側支持部54Aの側面(第2の支柱部16Aに対向する側面)には、長手方向に沿って延びるスライドレール118(第1の溝部の一例)が形成されている。同様に、第2の支柱部16Aの下側支持部68Aの側面には、長手方向に沿って延びるスライドレール(図示せず)(第2の溝部の一例)が形成されている。上述した上側の手すり部18Aaと同様に、下側の手すり部18Abを、下側支持部54Aのスライドレール118及び下側支持部68Aのスライドレールに沿ってスライドさせることができる。
図11に示すように、第1の肘掛け部24Aの一端部には、断面L字状の第1の肘掛けフレーム92Aがボルト120で取り付けられている。第1の肘掛けフレーム92Aには、第1の支柱部14A及び第2の支柱部16Aに対する第1の肘掛け部24Aの取付位置を調節するためのボルト122が配置されている。
図10及び図11に示すように、第1の支柱部14Aの下側支持部54Aの他の側面(ベース8の他の短辺側の側面)には、長手方向に沿って長尺状に延びるスライドレール124が形成されている。下側支持部54Aのスライドレール124には、ナット(図示せず)が移動可能に装着されている。第1の肘掛けフレーム92Aのボルト122は、下側支持部54Aのスライドレール124のナットに捻じ込まれている。これにより、第1の肘掛け部24Aは、第1の支柱部14Aの下側支持部54Aに着脱可能且つスライド可能に取り付けられている。
第1の支柱部14Aに対する第1の肘掛け部24Aの取付位置を調節する際には、第1の肘掛けフレーム92Aのボルト122を緩める。これにより、図12に示すように、第1の肘掛け部24Aを、下側支持部54Aのスライドレール124に沿ってスライドさせることができる。下側支持部54Aのスライドレール124の任意の位置で第1の肘掛けフレーム92Aのボルト122を締め付けることにより、第1の肘掛け部24Aの取付位置を調節することができる。
同様に、図9に示すように、第2の肘掛け部26Aの一端部には、断面L字状の第2の肘掛けフレーム94Aがボルト(図示せず)で取り付けられている。また、第2の支柱部16Aの下側支持部68Aの他の側面(ベース8の他の短辺側の側面)には、長手方向に沿って長尺状に延びるスライドレール126が形成されている。上述した第1の肘掛け部24Aと同様に、第2の肘掛け部26Aは、第2の支柱部16Aの下側支持部68Aに着脱可能且つスライド可能に取り付けられている。すなわち、図12に示すように、第2の肘掛け部26Aを、下側支持部68Aのスライドレール126に沿ってスライドさせることができる。
なお、上記実施の形態1と同様に、図9に示すように、下側支持部54Aの下端部は第1の脚部10Aに着脱可能に嵌め込まれ、下側支持部68Aの下端部は第2の脚部12Aに着脱可能に嵌め込まれている。
[2−2.効果]
上述したように、本実施の形態の補助手すり2Aでは、手すり部18Aa,18Abは、第1の支柱部14A及び第2の支柱部16Aの各々の長手方向に沿ってスライド可能である。
この構成によれば、使用者4(図5参照)の体格や動作等に応じて、手すり部18Aa,18Abをスライドさせることにより、手すり部18Aa,18Abの高さ位置を任意に調節することができる。
さらに、調節機構20Aは、第1の支柱部14Aに形成され、第1の支柱部14Aの長手方向に沿って長尺状に延びるスライドレール116と、第2の支柱部16Aに形成され、第2の支柱部16Aの長手方向に沿って長尺状に延びるスライドレールと、手すり部18Aaの一端部を、スライドレール116における任意の位置に着脱可能に取り付けるボルト114と、手すり部18Aaの他端部を、スライドレールにおける任意の位置に着脱可能に取り付けるボルトとを有する。
この構成によれば、手すり部18Aaの両端部をそれぞれ、第1の支柱部14Aのスライドレール116における任意の位置と第2の支柱部16Aのスライドレールにおける任意の位置とに着脱自在に取り付けることができる。これにより、使用者4の体格や動作等に応じて、手すり部18Aaの高さ位置を無段階的に調節することができる。
さらに、補助手すり2Aは、第1の支柱部14A(又は第2の支柱部16A)にスライド可能に取り付けられる第1の肘掛け部24A(又は第2の肘掛け部26A)を備える。
この構成によれば、使用者4の体格や動作等に応じて、第1の肘掛け部24A(又は第2の肘掛け部26A)の高さ位置を無段階的に調節することができる。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3に係る補助手すりについて説明する。
[3−1.補助手すりの全体構成]
図13を参照しながら、実施の形態3に係る補助手すり2Bの全体構成について説明する。図13は、実施の形態3に係る補助手すり2Bを示す斜視図である。
図13に示すように、本実施の形態の補助手すり2Bでは、2個の手すり部18Ba,18Bbが第1の支柱部14B及び第2の支柱部16Bに着脱可能且つスライド可能に取り付けられている。
具体的には、調節機構20Bは、第1の支柱部14Bの上側支持部56Bのスライドレール(図示せず)(第1の溝部の一例)と、第2の支柱部16Bの上側支持部70Bのスライドレール128(第2の溝部の一例)と、上側支持部56Bを貫通して手すり部18Baの一端部に捻じ込まれたネジ60(第1の取付部材の一例)と、上側支持部70Bを貫通して手すり部18Baの他端部に捻じ込まれたネジ(図示せず)(第2の取付部材の一例)とを有している。
これにより、上記実施の形態2と同様に、上側の手すり部18Baは、第1の支柱部14Bの上側支持部56Bのスライドレール(図示せず)及び第2の支柱部16Bの上側支持部70Bのスライドレール128に沿ってスライド可能である。同様に、下側の手すり部18Bbは、第1の支柱部14Bの下側支持部54Bのスライドレール(図示せず)及び第2の支柱部16Bの下側支持部68Bのスライドレール130に沿ってスライド可能である。
第1の肘掛け部24Bは、第1の肘掛けフレーム92Bを介して、第1の支柱部14Bの上側支持部56Bに着脱可能且つスライド可能に取り付けられている。これにより、第1の肘掛け部24Bは、第1の支柱部14Bの上側支持部56Bのスライドレール(図示せず)に沿ってスライド可能である。
同様に、第2の肘掛け部26Bは、第2の肘掛けフレーム94Bを介して、第2の支柱部16Bの上側支持部70Bに着脱可能且つスライド可能に取り付けられている。これにより、第2の肘掛け部26Bは、第2の支柱部16Bの上側支持部70Bのスライドレール128に沿ってスライド可能である。
さらに、座面部22Bは、下側の手すり部18Bbの平面部84にネジ等(図示せず)で着脱可能に取り付けられている。座面部22Bの上面には、円板状の回転座面134が配置されている。回転座面134は、座面部22Bの中央部に配置された回転軸132に回転可能に支持されている。使用者4は、回転座面134に着座することにより、着座姿勢で体の向きを回転させることができる。
なお、上記実施の形態1と同様に、下側支持部54Bの下端部は第1の脚部10Bに着脱可能に嵌め込まれ、下側支持部68Bの下端部は第2の脚部12Bに着脱可能に嵌め込まれている。
[3−2.効果]
上述したように、本実施の形態の補助手すり2Bは、さらに、手すり部18Bbに着脱可能に取り付けられる座面部22Bを備える。
この構成によれば、手すり部18Bbを、座面部22Bを取り付けるための座面フレームとして用いることができ、手すり部18Bbの汎用性を高めることができる。また、補助手すり2Bの用途等に応じて、座面部22Bを手すり部18Bbから適宜取り外すことができ、補助手すり2Bの汎用性を高めることができる。
(実施の形態4)
次に、実施の形態4に係る補助手すりについて説明する。
[4−1.補助手すりの全体構成]
図14を参照しながら、実施の形態4に係る補助手すり2Cの全体構成について説明する。図14は、実施の形態4に係る補助手すり2Cを示す斜視図である。
図14に示すように、本実施の形態の補助手すり2Cでは、第1の支柱部14C及び第2の支柱部16Cには、2個の手すり部18Ba,18Bbが取り付けられている。なお、上述した座面部22B、第1の肘掛け部24B及び第2の肘掛け部26Bは、第1の支柱部14C及び第2の支柱部16Cから取り外されている。
また、本実施の形態の補助手すり2Cでは、第1の支柱部14Cの上側支持部56Cを下側支持部54Cに対して傾動させ、且つ、第2の支柱部16Cの上側支持部70Cを下側支持部68Cに対して傾動させるための傾動機構136が設けられている。傾動機構136は、上側支持部56Cと下側支持部54Cとの間と、上側支持部70Cと下側支持部68Cとの間にそれぞれ配置されている。傾動機構136は、例えばラチェット機構を有しており、上側支持部56C及び上側支持部70Cの各々を鉛直方向に対して例えば0°〜90°の範囲で30°間隔で傾斜させる。
[4−2.効果]
上述したように、本実施の形態の補助手すり2Cは、上側支持部56C,70Cを下側支持部54C,68Cに対してそれぞれ傾動させるための傾動機構136を備える。
この構成によれば、補助手すり2Cの用途等に応じて、上側支持部56C及び上側支持部70Cの各々の傾斜角度を調節することができる。
(変形例等)
以上、本発明について実施の形態1〜4に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態1〜4に限定されるものではない。
上記実施の形態1では、手すり部18の平面部84を水平面に対して水平に配置したが、これに限定されず、平面部84を水平面に対して所定角度だけ傾斜させて配置してもよい。
また、上記各実施の形態では、第1の取付部材としてネジ60及びボルト114を用い、第2の取付部材としてネジ72を用いたが、これに限定されない。例えば、手すり部18(18a,18b,18Aa,18Ab,18Ba,18Bb)の両端部にそれぞれ出退可能に設けられた一対の突起を第1の取付部材及び第2の取付部材としてもよい。例えば、一方の突起を複数の第1の孔62a〜62iのうち任意の第1の孔に挿通し、且つ、他方の突起を複数の第2の孔74a〜74iのうち任意の第2の孔に挿通することにより、手すり部18(18a,18b,18Aa,18Ab,18Ba,18Bb)の取付位置を調節することができる。
また、上記各実施の形態では、第1の支柱部14(14A,14B,14C)及び第2の支柱部16(16A,16B,16C)の高さ位置を一定としたが、これに限定されず、第1の支柱部14(14A,14B,14C)及び第2の支柱部16(16A、16B,16C)の高さ位置を調節するための昇降機構を設けてもよい。
また、上記各実施の形態では、第1の支柱部14(14A,14B)及び第2の支柱部16(16A,16B)にそれぞれ第1の肘掛け部24(24A,24B)及び第2の肘掛け部26(26A,26B)を取り付けたが、第1の肘掛け部24(24A,24B)及び第2の肘掛け部26(26A,26B)のうち一方のみを取り付けてもよい。
その他、上記実施の形態に対して当業者が思い付く各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。