JP6788622B2 - 回折素子の設計方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光の強度パターンを変換する機能を有する回折素子に関する。
フレネルレンズに代表される光回折素子は、光の波動としての性質を利用して、光強度のパターンを変換する光学部品であり、様々な産業領域で用いられている。フレネルレンズは、一定の波長をもつ光について、波長のピッチでの周期性があることを利用し、一般的には肉厚のレンズを薄型化したもので、光を集光する機能を有する。フレネルレンズ以外にも、現在では波動光学を活用して、光ビームの形をさまざまに変換するような回折素子が多く開発され、用いられている。
光ビームを高い自由度で波面変換する技術に、ホログラフィーがある。ホログラフィーでは、物体光と呼ばれる多くの情報を含んだ光と、参照光と呼ばれる光とを干渉させ、このときの干渉縞を感光媒体に写し取る。この写し取られた干渉縞をホログラムと呼ぶ。このホログラムに先に用いた参照光のみを照射すると、強度と位相が変調され、作製時に用いた物体光を再生する光が生成される。つまり、この一種の回折素子により、参照光から物体光へと光ビームが変換される。ホログラフィーの原理を用いた回折素子は、非常に忠実度高く、元の物体光を再生することができる。
しかし、前述のように、ホログラフィーでは入射光(参照光)の位相を変調するとともに、強度も変調する。物体光を忠実に再生するために不要な光は、吸収したり散乱したりして、取り除かれる。このため、入射光のトータルのパワーに対し、出射光(再生物体光)のパワーは減衰することは避けられず、パワーの点では、変換の効率は必ずしも十分に高くはならない。
一方、上述したホログラフィーを実現する回折素子であるホログラムとは異なり、光位相の変調のみを行い、光強度は変化させない回折素子があり、この回折素子は一般的にキノフォームと呼ばれている(非特許文献1)。キノフォームは、ガラス基板の表面に凹凸パターンを加工し、この基板に概ね垂直に入射した光の光路長に変調をかけ、これによって光位相の変調を行うが、これによって強度の変調は起こらない。前述のフレネルレンズは、このキノフォームの特殊例ともいえる。高いパワーの光を入射する場合、ホログラムのように光吸収がある回折素子では、吸収したパワーによる発熱で素子が破壊されることも想定され、強度変調を行わないキノフォームの方が有利なことがある。
一岡芳樹,"キノフォームとその応用,"光学第2巻第3号, pp. 133−152, 1973.
上記のように、位相の変調のみを行うキノフォームは、強度変調を行うホログラムよりも優れる点があるが、その代わりに、位相変調のみに制約されるため、ホログラムと同様な波面の変換は困難であり、それがパワーの変換の効率を制限していた。
本発明はかかる従来の問題に鑑みなされたものであって、本発明は、強度変調を行わないキノフォームにおいて、目的の光強度パターンを高い忠実度で実現し、且つ、高いパワー変換効率を実現する回折素子を提供することにある。
上記の課題を解決するために、一実施形態に記載された発明は、1/e2半径w0および波長λ0のガウシアンビームの入射光を用いたときに、距離Lの位置の結像面に所望の光強度パターンを形成する回折素子の設計方法であって、入射光のガウシアンビームの1/e2半径w0および波長λ0からw’0<λ0L/πw0を満たすw’0を、前記結像面に形成するM行×N列のガウシアン関数型画素Pmn(x’,y’)のサイズとして決定する第1の工程と、前記ガウシアン関数型画素Pmn(x’,y’)のサイズw’0からΔx≧5w’0およびΔy≧5w’0により決定されるΔxをx方向のピッチ、Δyをy方向のピッチとして決定する第2の工程と、前記結像面において形成すべき所望の光強度パターンの形状となるように、第1の工程で決定したサイズの画素Pmn(x’,y’)を第2の工程で決定したピッチで並べて、この重ねあわせで前記結像面における電磁場分布U’(x’,y’)を構成し、このU’(x’,y’)の光強度をもって、前記結像面に形成する所望の光強度パターンを近似する第3の工程と、前記結像面における電磁場分布U’(x’,y’)から回折素子面における電磁場分布U(x,y)を算出し、前記入射光に対して必要な前記回折素子による位相変調量ΦHを求める第4の工程とを含むことを特徴とする回折素子の設計方法である。
回折素子と結像面との座標の関係を説明する図である。 ガウシアン関数の画素を一定ピッチで並べた時の光強度分布を表す図である。 本実施形態の回折素子を設計する際のフロー図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(回折素子面においてなされるべき位相変調について)
図1は回折素子と結像面との座標の関係を説明する図である。図1においては、回折素子面1に配置された回折素子に光が入射すると、この回折素子で位相変調が加えられてから右方向に進み、結像面2において所望の像を結ぶ場合を考える。
図1に示すように、回折素子面1の面内にxyの直交座標をおいており、さらにこれに直交するz座標を設定する。また、同様にして結像面2の面内にx’y’の直交座標をおき、これに直交するz’座標を設定する。このような説明ではxy座標の軸とx’y’座標の軸は平行で、原点がz方向にずれているだけ、とするのが分かりやすく、よく用いられているが、回折素子が光を反射するタイプの場合、回折素子面1と結像面2とは平行にならない場合もあるので、本実施形態では図1に示すように、回折素子面1と結像面2とが平行でない場合のものを表している。また、本明細書では、「ベクトル」を太字(ボールド)で表したり、<>で囲んで表したりする。
ここで、任意の点Pの座標をxyz座標系で<r>=(x,y,z)、x’y’z’座標系で<r’>=( x’,y’,z’)としたとき、これらの座標系同士への変換は直交行列Cによる回転とベクトル<b>による平行移動で可能であるとする。つまり、
Figure 0006788622
とする。ここで、回折素子面1でのスカラー電磁場を複素振幅でU(x,y)とすると、結像面2でのスカラー電磁場U’(x’,y’)は、
Figure 0006788622
と表される。積分は、回折素子面内全域について行う。また、
Figure 0006788622
は、回折素子面1上の1点<r>= (x,y,0)と結像面2上の1点<r’>=(x’,y’,0)との相関を表す関数であり、
Figure 0006788622
である。ここで、jは虚数単位、λ0は波長、kは波数であり、k=2π/λ0である。簡単な例として、x’軸とx軸、y’軸とy軸が平行であり、z’軸とz軸は重なっていてz0のずれがある場合、
Figure 0006788622
となるから、
Figure 0006788622
であるので、
Figure 0006788622
と書くことができる。もうひとつの例として、x’軸とx軸が平行であるが、y’軸とz’軸とはy軸z軸に対して45度の傾きがあり、また、z0のずれがある場合は、
Figure 0006788622
となるから、
Figure 0006788622
と書くことができる。
以上で、回折素子面1での電磁場から結像面2での電磁場を求める方法について述べたが、逆に結像面2の電磁場から回折素子面1での電磁場を求めることも同様にできる。
Figure 0006788622
ここで、*は複素共役を表し、また、
Figure 0006788622
である。あるいは、
Figure 0006788622
としてもよい。(2)式などの積分は、いわゆるホイヘンスの原理を式で表したものと考えてもよい。すなわちG(x,y:x’,y’)は、1点から周囲に放射状に伝搬してゆく球面波を表しており、回折素子面1の面上の全ての点から発生する球面波を重ねあわされたものが、結像面2の面内で形成される電磁場であると考える。あるいは、(8)式によれば、結像面2の面上の点光源から発生する球面波を重ねあわせて回折素子面1の面内の電磁場を計算する。回折素子面1に左側から入射するスカラー電磁場U0(x,y)なる光を、結像面2でU’(x’,y’)となるような光に変換するためには、まず結像面2のU’(x’,y’)から回折素子面1のU(x,y)を計算する。ここから、
Figure 0006788622
となるような光変調H(x,y)をする機能を回折素子に持たせればよい。ところで、U0(x,y)などは複素数であるから、これらを実関数二つを使って極座標表示する。
Figure 0006788622
AとΦなどが実関数である。すると(11)式より、
Figure 0006788622
となるように回折素子を設計すればよいことが分かる。この(13)式の後者のΦHの方は、前述のようにガラス板などの表面を凹凸加工すれば実現できる。例えば、屈折率nのガラス板の表面に凹凸がついており、その厚さがd(x,y)なる分布をもっている場合、このガラス板に垂直に光を入射して透過させることにより、
Figure 0006788622
のように位相が変調される。前者のAHについても、クロム膜などを用いた変調が可能である。すなわちガラス板にクロム膜を形成して、光の強度を変調する(減衰させる)ことができる。しかしこのとき、光の強度を増幅することは困難であるので、減衰させることになる(AH<1)。その結果、光パワーの変換効率を下げることになるし、高いパワーのレーザを用いる場合には、減衰させた光パワーによる発熱で素子が破壊されてしまう。
ここで、当然のことながら、光パワーを減衰させない最適解はAH=1であるといえる。しかしながら前述のように、回折素子面1の面内の電磁場U(x,y)は、結像面2の面上の点光源から発生する光波を重ねあわせたものであるので、干渉縞が発生する。干渉縞が発生するため、上述の計算によって得られたU(x,y)の振幅部分であるA(x,y)は空間的に細かいピッチで揺らぐことになり、ガウシアンビームが用いられることが多い入射光と振幅部分を一致させることは必ずしも容易ではない。
(微小サイズの画素での近似)
そこで本実施形態の回折素子では、結像面2で生成する電磁場分布U’(x’,y’)を、一定のピッチでM行×N列のマトリックス状に配置した微小サイズの画素における電磁場分布の集合として表す。この微小サイズの画素における電磁場分布、すなわち1画素分の電磁場分布をPmn(x’,y’)と書く。ここでmとnは整数であり、画素の番号を示す。このPmn(x’,y’)を用いると、U’(x’,y’)は、
Figure 0006788622
と表される。また、Pmn(x’,y’)も次式(16)のように極座標表示する。
Figure 0006788622
上記(16)式におけるamn(x’,y’)の一例として次のようなガウシアン関数を検討する。
Figure 0006788622
上記(17)式においてαmn、Δ、Δ、w’は実定数であるが、このうちΔとΔとは画素配列のピッチを表す。また、画素1個の光強度分布Imn(x’,y’)がamn (x’,y’)であることを考慮すると、w’は、その画素における光強度が1/eになる円形領域の半径(1/e半径)であることが分かる。
(16)式に出てくる関数Φmn(x’,y’)の特殊な場合として、x’にもy’にも依存しない定数であった場合、この画素に関する光は一般的なガウシアンビームとして扱うことができる。ガウシアンビームとは、空間中の伝搬に伴って振幅部分も位相部分も変化するものの、振幅部分については、大きさは変わっても形は常にガウシアン関数のまま変わらない光ビームである。このため、結像面2内で(17)式のような振幅関数を有するガウシアンビームであり、同じく回折素子面1内でも振幅関数がガウシアン関数になるようなガウシアンビームを生成することができる。
ガウシアンビームのビームウェストが結像面2内にある場合、すなわち、結像面2内での1/e半径w’がこのビームの半径の最小値であるとき、このビームの回折素子面1内での1/e半径をw、回折素子面1と結像面2との間の距離をLとすると、
w’=λL/π (18)
なる関係が成り立つことが知られる。回折素子に入射する光の半径と波長、回折素子面1と結像面2との間の距離が与えられた時、この(18)式を用いてサイズを決定した1個のガウシアン型の画素Pmn(x’,y’)の電磁場分布から(10)式を用いて回折素子面1上でのスカラー電磁場U(x,y)を計算すると、その振幅部分A(x,y)も光強度分布I(x,y)もやはりガウシアン関数となり、その1/e半径はwとなる。つまり、ガウシアンビームである入射光と振幅・強度は一致するので、光パワーを減衰させない最適解であるA=1が成立する。したがって、(18)式のような関係を満たすガウシアンビームを入射光として用いることによって位相変調のみで効率的な光変換を行うことが可能であるといえる。
ここで、ガウシアンビームは、そのビーム伝搬特性から、1/e半径を回折素子面1において絞りすぎると結像面2において発散してしまう。すなわち、上述の方法で決まるw’よりも大きいサイズの画素から(10)式などで回折素子面1におけるU(x,y)を計算した場合において、回折素子面1における1/e半径をwとすると、wは入射光の半径wよりも小さくなる。その結果、入射光のうち、wの外側のwまでの範囲にある部分の光成分は、結像面2における画素の生成に寄与させることができず、この分のエネルギーが無駄になる。逆にこの方法で決まるw’よりも小さいサイズの画素を用いて(10)式で回折素子のパターンを決めると、wがwよりも大きくなる。この場合は、作製した回折素子から生成される画素のサイズは設計値であるw’よりも大きくなってしまうものの、光エネルギーは無駄にはならない。このため、
w’<λL/πw(19)
としておけば、効率の点では良好な結果が得られるといえる。このような方法で決定したw’に基づいて結像面2に形成する画素Pmn(x’,y’)のサイズを決定することができる。すなわち、入射光のガウシアンビームの1/e半径wと波長λが与えられれば、(19)式を満たす1/e半径w’を結像面2における画素のサイズとして決定することができる。
以上の議論は画素一点を生成する場合のことであるが、実際は、この画素を一定間隔(ピッチ)で並べて所望の光強度パターンを生成することになる。このとき、小さなピッチで光強度パターンを構成した設計にすると、この光強度パターンに対応する回折素子面1の上での光の電磁場分布U(x,y)は、大きなサイズの画素を用いたのと同様になってしまい、回折素子面1においてパワーの集中する領域が小さく限定され、入射光のサイズよりも小さくなってしまうので、効率が低下する。
図2は、ガウシアン関数の画素を一定ピッチで並べた時の光強度分布を表す図である。1個の画素の1/e半径は10μmである。ピッチが50μmであった場合は、所定間隔で光強度が0になり、画素の分離がはっきりしているが、ピッチを小さくするにつれ、光強度の強弱の差がなくなって画素同士が融合し、13μmになると、画素の痕跡が分からなくなる。画素が融合すると、(19)式を用いて小さい画素サイズを選択した意味がなくなってしまい、それだけ光パワーの変換効率が低下する。したがって、光パワーの変換効率を高くするためには、画素が分離していることがよく、ピッチは1/e半径の5倍以上が好適である。つまり、結像面2に形成する画素Pmn(x’,y’)のピッチを画素のサイズw’に基づいて
Figure 0006788622
と決定することが光パワーの変換効率を高くするための好適な条件である。
図3は、本実施形態の回折素子を設計する際のフロー図である。まず、回折素子面1と結像面2との距離Lと、入射光のガウシアンビームの1/e半径wおよび波長λとが与えられると(19)式からw’が得られるので、得られたw’を結像面2に形成するガウシアン関数型画素Pmn(x’,y’)のサイズとして決定する(S1)。
次に、画素Pmn(x’,y’)のサイズw’を(20)式に代入することにより、x方向のピッチ、y方向のピッチを決定する(S2)。
結像面2において形成すべき所望の光強度パターンの形状となるように、S1で決定したサイズの画素Pmn(x’,y’)をS2で決定したピッチで並べて電磁場分布U’(x’,y’)を構成し、このU’(x’,y’)の光強度をもって、結像面2に形成する所望の光強度パターンを近似する(S3)。
この近似した電磁場分布U’(x’,y’)に、さらに追加で位相変調を施して、電磁場分布U’(x’,y’)を決定してもよい(S4)。
さらに(10)式から回折素子面1における電磁場分布U(x,y)を算出し(S5)、(12)式により回折素子による位相変調Φを求めることが出来る(S6)。
回折素子としてガラス板の表面を凹凸加工したものを用いる場合は、以上のようにして求めた位相変調Φに基づいて(14)式に従った厚さd(x、y)となるように凹凸加工を施せばよい。
結像面において、長方形状に強度を持つ光パターンを生成することを目的とし、以上の実施形態に記載の手法を用いて透過型の回折素子を作製した。長方形状の光パターンは、x’方向の幅は5mm、y’方向の幅は2mmとした。
回折素子面1と結像面2との間の距離Lは200mmとし、入射光は波長1.06μmのガウシアンビームで、回折素子面1における1/e半径wは6mmのものを用いた。
まずは、回折素子面1と結像面2との間の距離Lおよび入射光の波長および回折素子面1における1/e半径wより(19)式を用いて、結像面2におけるガウシアン関数型画素の1/e半径w’を10μmと決定する。さらに、(20)式を用いて画素のピッチをx’方向、y’方向ともに50μmと決定する。
したがって、上記長方形状の光強度パターンを、1/e半径w’は10μmのガウシアン関数型画素をx’方向、y’方向ともにピッチ50μmで並べた構成で近似することとした。このため、x’方向には101列、y’方向には41列の画素を並べた構成になる。なお、これは(20)式を満たしている。
以上説明した光強度パターンに、画素ごとにランダムな位相変調を加えて関数U’(x’,y’)を決定し、(10)式を用いてU(x,y)を計算した。このU(x,y)より、(12)式に従ってΦ(x,y)を計算した。
さらに(13)式を用いてΦ(x,y)を決め、この位相変調を行う透過型の回折素子を、ガラス基板を用いて作製した。求めたΦ(x,y)から(14)式によって決定した厚さ分布となるよう、表面の微細加工を行った。ただし、光の周期性を利用し、位相変調は0から2πまでとした。すなわち、整数Nを用いて
Figure 0006788622
を満たすような、0から2πまでに限定された位相変調ΦHRを(14)式のΦ(x,y)の代わりに用いた。すなわち、下記式(22)を用いて厚さの分布d(x,y)を決定した。
Figure 0006788622
ガラス板の微細加工によって作製された板状の回折素子に、上記のガウシアンビームの入射光を垂直に入射すると、目的とした半径10μmの画素の101列×41列の配列で構成された長方形光パターンが、素子から200mm離れたところに生成された。光パワーの変換効率は80%と、良好であった。
実施例1では、透過型の回折素子を作製したが、本実施例では、実施例1と同様の条件において、反射型の回折素子を作製した。
入射角45°で回折素子に光入射し、同じく45°で反射させて光を90°折り曲げて変換を行う素子である。ΦHR(x, y)までは実施例1と同様にして決定し、ΦHR(x, y)からは(14)式の代わりに、
Figure 0006788622
によって決定した厚さ分布となるよう、ガラス板の表面の微細加工を行った。微細加工後の表面には、金属反射膜を形成した。
作製した板状の回折素子に、上記のガウシアンビームの入射光を45°で入射すると、目的とした半径10μmの画素の101列×41列の配列で構成された長方形光パターンが、素子から200mm離れたところに生成された。光パワーの変換効率は75%と、良好であった。
1 回折素子面
2 結像面

Claims (1)

  1. 1/e2半径w0および波長λ0のガウシアンビームの入射光を用いたときに、距離Lの位置の結像面に所望の光強度パターンを形成する回折素子の設計方法であって、
    入射光のガウシアンビームの1/e2半径w0および波長λ0からw’0<λ0L/πw0を満たすw’0を、前記結像面に形成するM行×N列のガウシアン関数型画素Pmn(x’,y’)のサイズとして決定する第1の工程と、
    前記ガウシアン関数型画素Pmn(x’,y’)のサイズw’0からΔx≧5w’0およびΔy≧5w’0により決定されるΔxをx方向のピッチ、Δyをy方向のピッチとして決定する第2の工程と、
    前記結像面において形成すべき所望の光強度パターンの形状となるように、第1の工程で決定したサイズの画素Pmn(x’,y’)を第2の工程で決定したピッチで並べて、この重ね合わせで前記結像面における電磁場分布U’(x’,y’)を構成し、このU’(x’,y’)の光強度をもって、前記結像面に形成する所望の光強度パターンを近似する第3の工程と、
    前記結像面における電磁場分布U’(x’,y’)から回折素子面における電磁場分布U(x,y)を算出し、前記入射光に対して必要な前記回折素子による位相変調量ΦHを求める第4の工程とを含むことを特徴とする回折素子の設計方法。
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