JP6788325B2 - 点眼用容器 - Google Patents

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    • A61F9/00Methods or devices for treatment of the eyes; Devices for putting-in contact lenses; Devices to correct squinting; Apparatus to guide the blind; Protective devices for the eyes, carried on the body or in the hand
    • A61F9/0008Introducing ophthalmic products into the ocular cavity or retaining products therein

Description

本発明は、少量の点眼液の滴下に用いられる点眼用容器に関する。
本願は、2013年02月08日に、日本に出願された特願2013−023875号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
一般に、目薬等の点眼液は、例えば目のかゆみや充血を除去するという薬効の発揮や、乾き目や疲れ目などの解消を兼ねたリラックス効果を得ることなどの、様々な使用目的を有している。ユーザーは、それぞれの使用目的の下、定められた使用方法の範囲で、効能や好みに応じて、眼から溢れる程度の十分な量の点眼液を滴下したり、眼の周りに点眼液が付着しないように配慮しつつ滴下するなど様々な態様で点眼液を使用している。
点眼用容器としては、安定して眼に点眼液を滴下できるように、1滴量が40〜50μLとなるように設計された容器が広く使用されている。しかしながら、眼球表面における結膜嚢の容量は約30μLである。その結膜嚢の容量のうち、涙液が5〜10μL存在すると推測される。そのため、眼球表面における点眼液の滞留可能容量は20〜25μL程度となる。その滞留可能容量を超えた点眼液が眼に滴下されると、点眼液が眼から溢れ出して眼の周辺に付着する可能性がある。
従って、眼から溢れ出た点眼液は、特に化粧崩れの原因となる場合がある。そのため、従来の目薬よりも少量で確実に眼に納まる量の点眼が可能な点眼用容器が望まれている。
そこで、従来では、少量の点眼液を眼に滴下するための点眼用容器として、一滴の滴下量を極力小さくする容器が開発されている(例えば、下記特許文献1参照)。
下記特許文献1には、特に点眼用として好ましい形態の薬液容器が開示されている。この薬液容器では、キャップ内側のノズル先端封止部に撥水性を有する物質が塗布されている。キャップの閉塞操作により、ノズル先端側に撥水性物質が転写される。これにより、ノズルの先端に撥水性が付与され、液体滴下の少量化と一滴量のコントロールが可能となる。

日本国特開2011−105339号公報
ところで、ノズル先端に撥水性を有する物質が転写された特許文献1の薬液容器では、点眼時にノズル先端部から吐出される点眼液に撥水性物質が混入する可能性がある。特に、少量の点眼液を点眼する場合においては、撥水性物質が点眼液に混入することで安全性や官能特性に影響を及ぼす可能性がある。従って、特許文献1に記載された技術を、少量滴下を目的とした点眼用容器に適用するには、改良の余地があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、撥水性物質を用いることなく、ノズルから吐出される点眼液の1滴当たりの量を従来の点眼用容器よりも少ない5μL〜25μL程度とすることができ、かつ多くのユーザーが操作しやすい点眼用容器を提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決して係る目的を達成するために以下のような手段を採用する。
(1)本発明の一態様に係る点眼用容器は、点眼液を貯留する液貯留器と、前記液貯留器の上方に突出するように設けられ前記点眼液を滴下させる注出ノズルと、前記注出ノズルの先端側に設けられたニードル部とを備える。
上記態様によれば、ニードル部から点眼液を滴下させるため、少量の点眼液を滴下させることができる。
(2)上記(1)に記載の点眼用容器において、前記ニードル部の外径が、0.5mm以上2.5mm以下であってもよい。
これによれば、ニードル部から吐出される点眼液の1滴当たりの量(以下、滴下量と呼称する)を小さくすることができる。具体的には、点眼液の滴下量を、従来の点眼用容器の滴下量の略半分以下に相当する、5μL〜25μLとすることができる。
(3)上記(1)又は(2)に記載の点眼用容器において、前記ニードル部の外径寸法に対して、前記ニードル部の軸線方向の長さ寸法が1倍以上5倍以下に設定されていてもよい。
これによれば、ニードル部が傾けられた状態で、ニードル部から点眼液が滴下されても、滴下量を従来の点眼用容器よりも少ない5μL〜25μLとすることができる。また、点眼液がニードル部の基端部側に垂れる前に、ニードル部先端の外径に応じて設定した量の点眼液を、ニードル部先端から滴下させることができる。具体的には、ニードル部の先端が下方に向けられた(眼に向けられた)ときに、ニードル部の軸線と鉛直方向との間の傾斜角度が0°〜80°の範囲、より好ましくは0°〜45°の範囲に含まれるように、点眼用容器の姿勢が維持されていれば、点眼液の滴下量を5μL〜25μLとすることができる。さらに、この傾斜角度であれば、ニードル部の基端部側に点眼液が垂れにくくなるという点でも有効である。
(4)上記(1)から(3)のいずれか一つに記載の点眼用容器が、前記ニードル部の外周面から、このニードル部の径方向に間隙を隔てた外周位置に、前記ニードル部の突出方向に立ち上がるように設けられた外壁部をさらに備えていてもよい。
これによれば、ニードル部が外壁部に囲まれているので、ニードル部の先端が眼に直接接触し難いことをユーザーが確認できる。従って、ユーザーが安心して点眼用容器を使用できるとともに、また、ニードル部がユーザーの眼や手等に接触することも回避できる。
(5)上記(4)に記載の点眼用容器において、前記外壁部が、前記外周位置の一部又は全周に連続的に、又は全周の一部を切り欠いてもしくは間隔をおいて複数設けられ、前記ニードル部を囲繞していてもよい。
これによれば、外壁部がニードル部を囲繞するように設けられているため、ユーザーの手等がニードル部に接触することを回避できる。また、ニードル部が外壁部に囲まれているので、ニードル部が眼に接触し難いことをユーザーが視認することができる。また、前記外壁部を、前記ニードル部の外周位置の一部を切り欠いて、または外周位置に間隔を置いて複数個、または外周位置の一部に設けた場合は、ニードル部の外周面に点眼液が付着しニードル部の基端側に流れた場合であっても、前記外周位置の一部に設けられた外壁部の端縁又は外壁部同士の間から点眼液を排出させることができる。
(6)上記(4)又は(5)に記載の点眼用容器において、前記外壁部が、前記注出ノズルに設けられていてもよい。
これによれば、点眼用容器の部品点数を増やすことなく外壁部を設けることができる。
(7)上記(4)又は(5)に記載の点眼用容器において、前記外壁部が、前記液貯留器に設けられていてもよい。なお、外壁部はニードル部の外周面から、このニードル部の径方向に間隙を隔てた外周位置に、前記ニードル部の突出方向に立ち上がるように平行に設けることができる。
これによれば、外壁部を容易にかつ可及的に大きく形成することができる。また、外壁部が液貯留器に立設されるので、外壁部の設置位置、設置間隔の自由度が高められる。また、点眼時のノズルの視認性がさらに向上し、ユーザーの操作性が良好になる。
(8)上記(4)から(6)のいずれか一つに記載の点眼用容器が、前記液貯留器に固定された肩パーツをさらに備えていてもよく、前記肩パーツが、前記液貯留器の上方に立設され、前記注出ノズルを内部に収容する周壁部と、前記ニードル部を突出させて前記周壁部の上端を覆う天壁部とを備え、前記外壁部が、前記肩パーツに立設されていてもよい。
これによれば、注出ノズルよりも大きく形成された天壁部に外壁部が形成されているので、外壁部の設置位置、寸法、及びニードル部との距離の設定の自由度が高められる。
(9)上記(1)から(8)のいずれか一つに記載の点眼用容器が、前記液貯留器に設けられた口頸部と、前記注出ノズルの基端側に設けられ、前記口頸部に挿入される中栓部とをさらに備えていてもよく、前記ニードル部が、前記中栓部と色彩が異なっていてもよい。
これによれば、注出ノズルにおけるニードル部の位置、すなわち点眼液が滴下される位置が視認しやすくなる。
(10)上記(4)から(8)のいずれか一つに記載の点眼用容器において、前記ニードル部は、前記外壁部と色彩が異なっていてもよい。
これによれば、外壁部又は肩パーツに対するニードル部の位置(点眼液の滴下位置)の視認性がより向上する。
(11)上記(1)から(10)のいずれか一つに記載の点眼用容器において、前記ニードル部が、弾性変形可能な材質により形成されていてもよい。
これによれば、ニードル部が外部のものに接触しても、ニードル部が弾性変形するので、ニードル部の損傷を回避することができる。
上記態様によれば、前記注出ノズルの先端側にニードル部が設けられており、このニードル部から点眼液を滴下させるので、点眼液を少量滴下することができ、点眼時等に眼の周囲を濡らしたり、溢液したりすることを防止することができるという効果を奏する。

本発明の第1実施形態に係る点眼用容器の断面図(図1CをX1−X1線で矢視した断面図)である。 本発明の第1実施形態に係る点眼用容器の正面図である。 本発明の第1実施形態に係る点眼用容器の側面図である。 本発明の第2実施形態に係る点眼用容器の要部拡大断面図(図2BをX2−X2線で矢視した横断面図)である。 本発明の第2実施形態に係る点眼用容器の要部拡大平面図である。 本発明の第2実施形態に係る点眼用容器の要部拡大正面図である。 本発明の第2実施形態に係る点眼用容器の要部拡大側面図である。 本発明の第3実施形態に係る点眼用容器の要部拡大断面図(図3CをX3−X3線で矢視した横断面図)である。 本発明の第3実施形態に係る点眼用容器の要部拡大正面図である。 本発明の第3実施形態に係る点眼用容器の要部拡大側面図である。 本発明の第4の実施形態に係る点眼用容器(キャップが外された状態の点眼用容器)の要部拡大断面図(図4CをX4−X4線で矢視した横断面図)である。 本発明の第4実施形態に係る点眼用容器(キャップが外された状態の点眼用容器)の要部拡大正面図である。 本発明の第4実施形態に係る点眼用容器(キャップが外された状態の点眼用容器)の要部拡大側面図である。 本発明の第4実施形態に係る点眼用容器(キャップが装着された状態の点眼用容器)の要部拡大断面図(横断面図)である。 本発明の第4実施形態に係る点眼用容器(キャップが装着された状態の点眼用容器)の要部拡大断面図(縦断面図)である。 本発明の第1実施形態に係る点眼用容器の変形例の断面図(図6CをX1−X1線で矢視した断面図)である。 本発明の第1実施形態に係る点眼用容器の変形例の正面図である。 本発明の第1実施形態に係る点眼用容器の変形例の側面図である。
以下、本発明の各実施形態に係る点眼用容器について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態について説明する。図1Aは、本発明の第1実施形態に係る点眼用容器1Aの断面図(図1CをX1−X1線で矢視した断面図)である。図1Bは、点眼用容器1Aの正面図である。図1Cは、点眼用容器1Aの側面図である。図1A〜図1Cに示すように、点眼用容器1Aにおいて、液貯留器(容器本体ともいう)2に注出ノズル6Aが設けられている。なお、図1A〜図1Cは、液貯留器2にキャップ3が装着された状態(液貯留器2が閉栓された状態)を示す。
液貯留器2は、点眼液を内部に貯留する貯留部(液収容部ともいう)4と、貯留部4の上端から上方に向けて円筒状に突出する口頸部5とを備えている。
図1Aに示すように、貯留部4は、下壁部7と、下壁部7の周縁から筒状に立ち上がる側壁部8と、側壁部8の上端を口頸部5に連通する開口部9aを残して閉塞する上壁部9とを備えている。この貯留部4は、内部に点眼液を貯留するための空間S1を形成している。図1B及び図1Cに示すように、側壁部8は、扁平な筒状に形成されており、互いに対向する一対の平板部8T、8Tを有する。これら一対の平板部8Tは、ユーザーに貯留部4を把持させる部位となっている。
口頸部5は、図1Aに示すように、上壁部9に形成された開口部9aの周縁から円筒状に立ち上がっている。口頸部5の内孔5aは、貯留部4内の空間S1と連通している。口頸部5の上端は開口している。
図1A〜1Cに示すように、口頸部5の外周面5pの下部には、互いに対向する位置に周方向に延びる突条10が形成されている。この突条10は、後述するキャップ3を係止させる被係止部となっている。
貯留部4には、その内部に点眼液(目薬)が収容される。なお、点眼用容器1Aは、粘性の高い点眼液にも適用できる。
図1Aに示すように、注出ノズル6Aは、一方向に貫通する点眼液の注出路11が内部に形成された断面略円形の筒状部材である。この注出ノズル6Aは、口頸部5内に挿入される中栓部12と、中栓部12の上端に形成され、口頸部5の上端面に係合するよう環状に形成された張出壁部13と、張出壁部13の板面中央から上方に突出し、貯留部4内の点眼液を滴下させる(すなわち、点眼液を外部に吐出する)ニードル部14とを備えている。注出ノズル6Aは、これら中栓部12、張出壁部13及びニードル部14が一体的に成形されて得られたものである。
中栓部12の外径は、口頸部5の内径と略同一である。中栓部12の外壁面は、口頸部5の内壁面と密着している。
図1B及び図1Cに示すように、張出壁部13の直径は、口頸部5の外径と略同一である。張出壁部13の下面13bは、口頸部5の上端面19に密着している。
張出壁部13には、その平面視した上面中央から鉛直方向上方に突出するニードル部14が形成されている。
ニードル部14の外径は特に限定されないが、本実施形態では0.5mm〜2.5mmの範囲で設定されている。ニードル部14の形状は、略円筒形状でもよいが、ニードル部14に強度を持たせることを考慮して、わずかにテーパ形状に形成されている。
また、ニードル部14の軸線方向の長さ寸法は、特に限定されないが、本実施形態では3mm〜10mmの範囲で設定されている。ニードル部14の軸線方向の長さは、ニードル部14の外径に対して1倍〜5倍となるように設定されていることが好ましく、特にニードル部14の外径に対して2.5倍〜4倍となるように設定されていることがより好ましい。
ニードル部14の先端の上端面14aは、略平坦面に又は湾曲するように形成されている。
図1Aに示すように、注出ノズル6Aの注出路11は、その中心軸Lに沿って中栓部12からニードル部14に亘って貫通するように形成されている。また、この注出路11は、中栓部12において大径に形成され、張出壁部13からニードル部14の先端に向かって漸次縮径するようにテーパ状に形成されている。成形方法の観点から、注出路11の内径が、ニードル部14において0.15mm〜2mmの範囲で設定されている。ニードル部14における注出路11の形状は、わずかに逆テーパ形状となるように形成されている。
しかし、ノズル部材の素材そのものの表面張力や容器に収容される点眼液の比重や粘度、表面張力は様々な数値を取り得る。従って、ニードル部14から吐出される一滴の量を従来の点眼用容器よりも少量の5μL〜25μL程度に調節し、かつ、そのような少量の液滴を安定的にニードル部14から吐出するためには、滴下口付近の注出路11と点眼液とが接触する面積は、可能な限り小さくすることが望ましい。具体的には、滴下口付近の注出路11の内径が一定であることがより好ましい。
キャップ3は、天板部21と、天板部21の周縁から垂下して扁平な筒状に形成されるとともに下方に向けて開口した側板部22と、側板部22の内側において天板部21から垂下して口頸部5を互いに対向する側から把持するよう形成された把持壁部23と、天板部21の板面中心から下方に向けて突出し、ニードル部14を嵌入させる嵌入穴27を備えた閉栓部24とを備えている。
把持壁部23は、平板を口頸部5の外周面に合わせて断面円弧状に形成されている。把持壁部23の内側面の下部に、口頸部5の突条10よりなる被係止部に係止する溝状の係止部25が形成されている。
以上に示した各構成は、以下のように互いに関係している。キャップ3が液貯留器2に装着された状態において、把持壁部23に設けられた係止部25は、突条10からなる被係止部に係止される。上記の状態において、口頸部5は、把持壁部23によって把持される。また、閉栓部24の嵌入穴27にニードル部14の先端が挿入されて、嵌入穴27の内周面がニードル部14の先端に液密に当接する。このように、キャップ3が液貯留器2に装着された状態では、注出ノズル6Aの開口部は、液密に封止される。
上記の構成において、液貯留器2は、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂等の合成樹脂材料により形成されている。特に液貯留器2の材料として、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、或いはポリエチレン等を用いることが、取り扱い易さの観点から好ましい。また、注出ノズル6Aの材料として、ポリエチレン、或いはポリブチレンテレフタレート等を用いることが、取り扱い易さの観点から好ましい。
なお、ニードル部14は、弾性変形可能な柔軟性を有する樹脂により形成されていてもよい。弾性変形可能な柔軟素材としては、弾性力と柔軟性とを有する素材であれば、特に限定されないが、成形性と耐薬品性と耐熱性とを有して、臭気を伴わないものが好ましい。また、必要に応じて、ニードル部14に抗菌活性を付与してもよい。さらに、安全性を考慮して2011年厚生労働省告示第65号、第十六改正日本薬局方 一般試験法に適合する素材が、ニードル部14の素材として好ましい。
具体的には、ニードル部14の素材として、熱可塑性樹脂、シリコン樹脂、熱可塑性エラストマー、天然ゴム、又はウレタンゴム等が挙げられる。ニードル部14は、これらの素材を組み合わせて形成してもよい。具体的には、ニードル部14の素材として、例えば旭化成社製のタフテック(登録商標)シリーズ H1052、H1053,クラレ社製のセプトン(登録商標)シリーズ CJ001,CJ002,CJ101,又はCJ102等が挙げられる。その他、ニードル部14の素材として、リケンテクノ社製のレオストマーシリーズ、東洋紡社製のサーリンク(登録商標)シリーズ 3140,3160,4155,及び4165(オレフィン系)等が挙げられる。
ニードル部14の硬さは、JIS K6253(デュロメータータイプA)による測定値で50〜80であることが好ましい。ニードル部14の引張り強さと伸びは、JIS K6253(3号ダンベル 引張速度500mm/min)による測定値で5〜20MPaであることが好ましく、ニードル部14の300%引張応力が1.5〜5MPa程度の範囲であることが好ましい。
また、ニードル部14が弾性変形可能な柔軟性を有する樹脂により形成されている場合には、図6A〜図6Cに示すように、ニードル部14の基端部15が大径に形成されるとともに、キャップ3の閉栓部24がニードル部14の周面及び基端部15に密着する構成を採用してもよい。
ニードル部14及びキャップ3の閉栓部24をこのように形成することにより、ニードル部14が柔軟性を有する素材で形成されていても閉栓部24の先端部で注出ノズル6Aを液密に閉栓することができる。
また、ユーザーの携帯性を考慮すると、点眼用容器1Aの構造として、よりコンパクトな容器構造が要求される。従って、本実施形態における液貯留器2の容量は、具体的には、30mL以下であることが好ましく、5〜20mL以下であることがより好ましい。さらに、液貯留器2の容量は、5〜10mLであることが最も好ましい。
次に、上記の構成を備える点眼用容器1Aの使用方法、及び点眼用容器1Aにより点眼した際の作用及び機能について説明する。
図1B及び図1Cに示すように、ユーザーによって点眼用容器1Aが使用される時、キャップ3が液貯留器2から取り外される。そして、液貯留器2の側壁部8の平板部8T、8Tがユーザーに把持された状態で、注出ノズル6Aの先端が下方に位置するユーザーの眼に向けられる。これにより、貯留部4内の点眼液が口頸部5に流動して、図1Aに示す注出ノズル6Aの注出路11内に進入する。注出路11は、中栓部12において大径に形成されているが、張出壁部13において縮径し、更にニードル部14において極細に形成されている。したがって、点眼液は、注出ノズル6Aのニードル部14から一度に大量に注出されてしまうことなく、ニードル部14から少量ずつ注出される。
そして、ニードル部14の外径は、0.5mm〜2.5mmの範囲に設定されているとともに、ニードル部14の軸線L方向の長さ寸法が3mm〜10mmの範囲に設定されている。したがって、ニードル部14の先端が僅かにでも下方を向いた時に、注出ノズル6Aの中心軸Lと鉛直方向との間の傾斜角度が0°〜80°(好ましくは0°〜45°)の範囲であれば、点眼液がニードル部14の基端部方向に垂れる前に、1滴当たり5〜25μLの液滴を眼に滴下させることができる。
このように、点眼用容器1Aによれば、ニードル部14の先端を下方に傾けると5μL〜25μLに達した時点で点眼液が滴下する。従って、点眼液を、例えばユーザーの目から溢れることのない適量の範囲内で滴下させることができる。また、目の周囲が点眼液で濡れ難いので、ユーザーに不快感を与えることを防止することができる。また、点眼用容器1Aによれば、目の周囲の化粧崩れを防止等することができる。したがって、点眼用容器1Aによれば、点眼液の滴下量が所定量よりも多い場合に生じる不都合を回避することができるという効果が得られる。
また、ニードル部14の軸線L方向の長さ寸法が3mm〜10mmの範囲で設定されているとともに、ニードル部14の内径が0.15mm〜2mmの範囲で設定されている。特に、ニードル部14の内径が0.15〜1mmの範囲であれば、点眼液が少量ずつのみ流動可能で、所定量以上の点眼液が急激に注出され難くなっている。また、ニードル部14の内径が1mmより大きく2mm以下の範囲であれば、オリフィス構造を付加することが可能となり、同様に所定量以上の点眼液が不用意に注出されることを効果的に防止することができる。したがって、ニードル部14に点眼液が付着することを可及的に防止することができるとともに、ニードル部14の周面に付着した少量の点眼液が乾燥しやすくなることにより、点眼液中の成分がニードル部14において析出することを抑制することができるという効果が得られる。
また、液貯留器2に点眼液を入れる際に、点眼用容器1Aの全体に対して、滅菌処理を行う必要がある。滅菌処理は、一般に電子線、ガス(エチレンオキサイド、過酸化水素等)、オゾン、熱によって行われる。しかしながら、その滅菌条件によっては、貯留部4やニードル部14を含む点眼液の注出路11となる素材の表面張力が変化し、液のぬれ性が変化する場合がある。これにより、点眼液の滴下性に影響を及ぼし、1滴の量が変化する可能性があるため、適宜、滅菌の条件を検討する必要がある。特に電子線を利用した滅菌処理では、この現象が現れやすい傾向にある。従って、本発明においては、点眼用容器1Aの滅菌処理として電子線以外の方法を選択することが望ましい。
次に、本発明の第2から第4実施形態について図2Aから図5Bを参照して説明する。第2から第4実施形態に係る点眼用容器1B〜1Dは、各図に示すように、それぞれニードル部14の外周面14pから間隙を隔てた外周位置にニードル部14の一部または全周を取り囲むように立設された外壁部30B〜30Dを備えている。
以下、各実施形態の点眼用容器1B〜1Dについて、それぞれ上述した第1実施形態及び後述する各実施形態と同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略し、第1実施形態又は他の各実施形態と異なる点のみについて説明する。
(第2実施形態)
図2Aは、本発明の第2実施形態に係る点眼用容器1Bの要部拡大断面図(図2BをX2−X2線で矢視した横断面図)である。図2Bは、点眼用容器1Bの要部拡大平面図である。図2Cは、点眼用容器1Bの要部拡大正面図である。図2Dは、点眼用容器1Bの要部拡大側面図である。
図2A〜図2Dに示すように、第2実施形態に係る点眼用容器1Bの注出ノズル6Bは、平面視円形の張出壁部13の上面13aに、張出壁部13よりも小径で環状に立ち上がる周壁部32と、周壁部32の上端を覆う上壁部33とを備える。この上壁部33の板面中央には、ニードル部14が突出しているとともに、注出ノズル6Bの上壁部33の外縁に沿ってニードル部14の突出方向に平行に外壁部30Bが立設されている。
ニードル部14の内孔は、周壁部32と上壁部33とに囲まれた空間S2と連通し、注出路11を形成している。
外壁部30Bは、ニードル部14の外周面14pから間隔をおいて、上壁部33の外縁に沿って等間隔で環状配置されている。互いに隣り合う外壁部30Bの間には、切欠部34が設けられている。
外壁部30Bの高さ寸法は、上壁部33からのニードル部14の突出寸法と同等か、又はわずかに高く設定されている。
ニードル部14は、上壁部33及び外壁部30Bと異なる色彩で、上壁部33及び外壁部30Bに対して目立つように構成されている。
キャップ3が液貯留器2の上部に装着された状態において、キャップ3の閉栓部24は、外壁部30Bの内側に位置し、嵌入穴27の内壁面に上壁部33から突出したニードル部14の全体が略密着するように、ニードル部14が嵌入穴27に嵌入される。このように、キャップ3が液貯留器2に装着された状態では、このニードル部14の略全体が閉栓部24によって液密に被覆されている。
以上のように、点眼用容器1Bは、ニードル部14の外周位置にニードル部14以上の高さを有する3つの外壁部30B、30B、30Bを有している。これにより、眼や手、或いはその他のものが不用意にニードル部14に接触することを防止することができる。その結果、ニードル部14を衛生的に保持することができるとともに、ニードル部14の損傷を防止することができるという効果が得られる。
また、ニードル部14が外壁部30Bに覆われているので、ユーザーは、ニードル部14が直接眼に接触し難くなっていることを確認することができる。そのため、ユーザーが、ニードル部14を下方に向けて点眼液を眼に滴下させる際に、ニードル部14の先端が眼に向かって突出していても不安なく点眼できるという効果が得られる。
また、点眼用容器1Bでは、ニードル部14が上壁部33及び外壁部30Bと異なる色彩で構成されている。そのため、ユーザーが点眼用容器1Bを用いて、ニードル部14から眼に向けて点眼液を滴下させる際に、点眼液が滴下する位置を判別しやすいという効果が得られる。
また、キャップ3の装着時に、ニードル部14の外周面14pが閉栓部24によって被覆され、ニードル部14が閉栓される。そのため、点眼時に、点眼液がニードル部14の外周面14pに付着したとしても、キャップ3の装着によって、閉栓部24の内壁面がニードル部14の外周面14pと接触しながらニードル部14の基端側に向かって移動することにより、ニードル部14の外周面14pに付着した点眼液をニードル部14の基端側に向かって押し流すことができる。そして、閉栓部24が上壁部33に当接した後、外壁部30B、30B間の切欠部34から上壁部33の周縁の外に点眼液を効率的に排出することができる。
したがって、点眼用容器1Bによれば、上壁部33上の外壁部30B内に点眼液が滞留することを防止することができる。その結果、ユーザーが点眼用容器1Bを用いて再び点眼する際に、前回の点眼時にニードル部14の外周面14pに付着していた点眼液が、外周面14pに沿ってニードル部14の先端に向かって流れ、注出路11(図1A参照)を通ってニードル部14から滴下される点眼液に加わってしまうことが原因で、眼に滴下される点眼液の量が増加してしまうことを防止することができるという効果が得られる。
また、外壁部30Bが注出ノズル6Bに一体的に設けられているため、点眼用容器1Bの部品点数を増やすことなく外壁部30Bを設けることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図3A〜図3Cを参照して説明する。
図3Aは、本発明の第3実施形態に係る点眼用容器1Cの要部拡大断面図(すなわち図3CをX3−X3線で矢視した横断面図)である。図3Bは、点眼用容器1Cの要部拡大正面図である。図3Cは、点眼用容器1Cの要部拡大側面図である。
図3A〜図3Cに示すように、第3実施形態に係る点眼用容器1Cは、外壁部30Cがニードル部14の外周面14pから間隙を隔てて、上壁部33の外縁に沿って、連続した略半円状となるように立ち上がっている。具体的には、一対の平板部8T、8T間の中心線を境に、上壁部33の外縁の略半分に外壁部30Cが設けられ、上壁部33の外縁の他の半分には外壁部30Cが設けられていない。このように外壁部30Cが設けられていない部分は、上壁部33上に滞留した点眼液の排出口を構成している。
外壁部30Cの高さ寸法は、上壁部33からのニードル部14の突出寸法以上に設定されている。
上記の構成により、第2実施形態の注出ノズル6Bと同様の作用及び効果が得られる上に、上壁部33上に流下した点眼液の排出口が大きく設けられているため、より効率的に点眼液を上壁部33外に排出することができる。したがって、点眼用容器1Cによれば、ニードル部14の外周面14pに付着した点眼液が、注出路11を通ってニードル部14から滴下される点眼液に加わって滴下されることを、より効果的に防止することができるという効果が得られる。
また、外壁部30Cを平面視した場合、外壁部30Cが半円形状に形成されている。そのため、ユーザーは、外壁部30Cが形成されていない部分が下方を向くように、点眼用容器1Cの姿勢を無意識に調節する。その結果、ニードル部14の先端から滴下される点眼液が外壁部30Cを伝達することなく、点眼液を眼に好適に滴下させることができるという効果が得られる。
また、外壁部30Cが注出ノズル6Cに一体的に設けられているため、点眼用容器1Cの部品点数を増やすことなく外壁部30Cを設けることができる。
なお、上記第2及び第3実施形態において、ニードル部14は、注出ノズル6B、6Cの上壁部33に一体的に形成された構成となっているが、ニードル部14は、注出ノズル6B、6Cと別体で構成されたものであってもよい。
また、第2及び第3実施形態において、外壁部30B、30Cは、ニードル部14の外周位置の一部に連続的又は間歇的に形成されているが、外壁部30B、30Cは、外周位置の全周に環状に連続的に形成されたものであってもよい。この場合でも、外壁部30B、30Cから点眼液を排出できるという効果を除いて、第1及び第2実施形態の点眼用容器1A、1Bと同様の効果が得られる。その他、U字状、C字状などニードル部の全周の一部に切り欠きを設けた形状であってもよい。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について図4A〜図4Cと図5A及び図5Bとを参照して説明する。
図4Aは、本発明の第4の実施形態に係る点眼用容器1D(キャップが外された状態)の要部拡大断面図(図4CをX4−X4線で矢視した横断面図)である。図4Bは、点眼用容器1D(キャップが外された状態)の要部拡大正面図である。図4Cは、点眼用容器1D(キャップが外された状態)の要部拡大側面図である。
図5Aは、点眼用容器1D(キャップが装着された状態)の要部拡大断面図(横断面図)である。図5Bは、点眼用容器1D(キャップが装着された状態)の要部拡大断面図(縦断面図)である。
第4実施形態に係る点眼用容器1Dは、外壁部30Dが、注出ノズル6Dにではなく、液貯留器2の上端部に装着されて固定される肩パーツ35に形成されている。
図4A及び図4Bに示すように、肩パーツ35は、液貯留器2の上端部に載置されて連結される連結部36と、連結部36の上部に形成され、注出ノズル6Dを内部に収容して保持する注出ノズル保持部37と、口頸部5を把持した状態でこの口頸部5に係止される把持壁部38と、注出ノズル保持部37の上部に形成された外壁部30Dとを備えている。
連結部36は、貯留部4の側壁部8に連なって、この貯留部4の上端部を完全に覆うように立設されている。
注出ノズル保持部37は、口頸部5を内包するように連結部36の上端から立ち上がる周壁部37bと、周壁部37bの上端を覆う平坦な天壁部37aを備えている。天壁部37aにはニードル部14が突出している。
図4Cに示すように、周壁部37bは、貯留部4の互いに対向する平板部8T、8Tに連なる平坦な一対の壁部37T、37Tを有している。注出ノズル保持部37の平坦な壁部37Tの幅方向の寸法は、図4Bに示すように平坦な壁部37Tを正面視した際に、上方に向かって漸次小さくなっている。つまり、壁部37Tは、上方に向かって窄んだ形状を有している。
外壁部30Dは、注出ノズル保持部37の平坦な壁部37Tの延長面上に形成されている。この外壁部30Dは、貯留部4の厚さ方向の両端のそれぞれに設けられている。各外壁部30Dは、これら一対の外壁部30D、30D間の寸法(すなわち貯留部4の厚さ方向の距離)が最大となるように設けられている。
図4A〜図4Cに示すように、点眼用容器1Dを正面視した場合、各外壁部30Dの幅寸法は、上方に向かうに従って漸次小さくなっている。各外壁部30Dの頂部40は、滑らかに湾曲したアーチ型に形成されている。また、各外壁部30Dの端縁40aは滑らかなアール形状となるように処理されている。
図4A、及び図5Bに示すように、外壁部30Dの互いに対向する内壁面の下部には、水平方向に突条41が形成されている。
このように一対の外壁部30Dは、互いに対向するように形成されている。一対の外壁部30Dを、外壁部30D、30D間方向から視た場合、一対の外壁部30Dは、それぞれニードル部14が完全に隠れる幅及び高さ寸法を有しており、このニードル部14を間に挟んで配置されている。
図5Aに示すように、肩パーツ35の内部に形成された把持壁部38は、天壁部37aの下面から垂下して口頸部5の外周面を互いに対向する方向から挟み込むように形成されている。把持壁部38の内壁面には、周方向に溝39が形成され、口頸部5の突条10に嵌合して把持壁部38が口頸部5に堅く固定できるようになっている。
注出ノズル6Dの中栓部12は、円筒状に形成されているとともに、中栓部12の外径は、口頸部5の内径と略同一に設定されている。張出壁部13の上方に第2の張出壁部26が形成され、この第2の張出壁部26の上面中央にニードル部14が形成されている。
そして、注出ノズル6Dは、第2の張出壁部26よりも下方の部分が肩パーツ35の内部に固定された状態で、口頸部5に固定されている。
以上の構成を有する点眼用容器1Dによれば、点眼時において、外壁部30Dと瞼上縁部および下縁部とが平行となるように、ユーザーによって液貯留器2が傾けられた状態で、注出ノズル6Dが眼に近づけられても、外壁部30Dが先に眼の周辺に接触するので、ニードル部14の先端が直接眼に接触しない。すなわち、点眼用容器1Dによれば、ニードル部14を衛生的に良好な状態に保つことができ、且つニードル14が眼に接触するというユーザーの不安を解消することができる。
また、キャップ3は、図1Aに示す第1実施形態のキャップ3と同様に、肩パーツ35の連結部36に略面一となるように形成された側板部22と、側板部22の上端を覆う天板部21と、天板部21の下面中央に形成された閉栓部24とを備えている。側板部22の平板部には、図5Bに示すように、外壁部30Dを嵌合させるように外壁部30Dの形状に合わせて形成された嵌合凹部43が形成されている。
外壁部30Dに対向して位置し、嵌合凹部43を形成している壁部44には、外壁部30Dに対向する面側に水平方向に突条42が形成されている。
以上の構成において、キャップ3が肩パーツ35に装着されるとき、キャップ3の嵌合凹部43に形成された突条42が、外壁部30Dの内壁面に形成された突条41に当接し、更にこの突条41を乗り越えた際にクリック音が発生する。キャップ3は、ニードル部14の基端側の高さ位置で肩パーツ35に係止される。
点眼用容器1Dでは、外壁部30Dが、注出ノズル6Dの張出壁部13上に形成されているのではなく、図4Bに示すように、液貯留器2に取り付けられ、且つ大きな天壁部37aを有する肩パーツ35に形成されている。従って、外壁部30Dとニードル部14との間の寸法Mを、貯留部4の対向する平板部8T、8T同士の間寸法に合わせて最大限に大きく設定できる。
また、点眼用容器1Dでは、一対の平坦な外壁部30Dが、ニードル部14を間に挟んで肩パーツ35に形成されている。したがって、一方向に貫通した外壁部30D、30Dの間隙が流路となって、ニードル部14の先端から点眼液が垂れた場合に、その点眼液がニードル部14の基端部15周辺に溜まることを防止できる。その結果、図4Aにおいて矢印Y1、Y2に示すように、ニードル部14の先端から垂れた点眼液は注出ノズル保持部37の天壁部37aの端縁側に排出される。すなわち、点眼用容器1Dによれば、ニードル部14を衛生的に良好な状態に保つことができるという効果が得られる。
なお、本実施形態では、一対の外壁部30Dが、貯留部4の断面の長径に沿って設けられている。しかしながら、一対の外壁部30Dが、図4Cに示すY1、Y2方向に対し直交する方向、すなわち、容器断面の短径に沿って形成されていてもよい。あるいは、外壁部30Dが、ニードル部14をC字状に囲繞するように形成されていてもよい。
すなわち、外壁部30Dは、長径に沿って設けられるものであっても、短径に沿って設けられるものであっても、それ以外であってもよい。要するに、本実施形態では、少なくとも一対の外壁部30Dが、ニードル部14を間に挟んで対向する位置に形成されていればよい。
この構成によれば、ニードル部14が外壁部30Dに囲まれて直接接し難くなっていることを、ユーザーが容易に確認することができる。また、一対の外壁部30Dがニードル部14を間に挟んで位置しているので、ニードル部14がユーザーの眼又は手等に触れることを容易に回避することができる。また、これに加えて、ニードル部14の外周面14pに付着した点眼液が、ニードル部14の基端側に流れた場合であっても、一方向に貫通した外壁部30D、30D同士の間隙が流路となるので、ニードル部14の基端側に流れた点眼液を容易に排出させることができる。
また、外壁部30Dを注出ノズル保持部37上にこの注出ノズル保持部37の平坦な壁部37Tに沿って任意の大きさで形成することができる。従って、外壁部30Dを大きく形成することにより、ニードル部14が人の手等の物に接触することを有効に防止し、ニードル部14を清潔に維持し、また損傷を防止することが可能となるという効果が得られる。
なお、上記した第2及び第3実施形態では、外壁部30B、30Cは注出ノズル6B、6Cにそれぞれ設けられている。しかしながら、ニードル部14の基端側に流れた点眼液を効率よく排出させるためには、第4実施形態のように、一対の外壁部30D、30Dを肩パーツ35に設けた方が、外壁部30D、30D間の距離を大きく設定できるとともに、外壁部30Dの延在寸法の自由度が増すため好ましい。
また、第4実施形態では、外壁部30Dが、注出ノズル6Dとは別部材の肩パーツ35に設けられている。しかしながら、ニードル部14の基端側に流れた点眼液を効率よく排出させるためには、一対の外壁部30D、30Dが、注出ノズル6Dから一定の間隔を空けて、貯留部4の上部で注出ノズル6Dとは別の場所に設けられていればよい。
具体的な他の例としては、ニードル部14の外周位置に間隔を置いて複数個、または外周位置の一部などにおいて、貯留部4に外壁部30Dを立設してもよい。または、ニードル部14を間に挟んで対向する位置や、ニードル部14を囲撓するように、貯留部4に外壁部30Dを立設してもよい。
上記のように、例えば、ニードル部14の外周面14pから、このニードル部14の径方向に間隙を隔てた外周位置に、特にニードル部14を間に挟んで対向する位置に外壁部30Dが設けられた構成を採用する場合、ニードル部14の基端側に流れた点眼液を排出させるための流路を広く確保することができ、ニードル部14の基端側に流れた点眼液を効率よく排出することができる。
また、上記した第2〜第4実施形態の点眼用容器1B〜1Dにおいて、上壁部33、肩パーツ35は、液貯留器2の貯留部4に直接一体的に形成されていてもよい。
また、第3及び第4実施形態においても、ニードル部14は、上壁部33、肩パーツ35の天壁部37a又は外壁部30Bと異なる色彩で形成されているとよい。このようにニードル部14とその周囲の部材との間で色彩を異ならせることにより、ニードル部14から眼に向けて点眼液を滴下させる際に、点眼液が滴下する位置をユーザーが判別しやすくなり、点眼が容易になるという効果が得られる。
また、各実施形態のニードル部14は、弾性変形可能な材質により形成されたものであってもよい。
この構成によれば、ニードル部14が手等の外部のものに接触しても、ニードル部14が弾性変形するため、ニードル部14の損傷を回避することができるという効果が得られる。
なお、本発明は、眼の許容量を意識した滴下容量と、容器を傾けて眼に滴下させるとの点眼特有の課題を解決することから、点眼用容器として特に適した態様となっている。しかしながら、同様の目的において使用されるのであれば、貯留部4には、その内部に点眼液(目薬)に限らず、コンタクトレンズ装着液等眼に直接適用される液状組成物が収容されてもよい。
その他、各実施形態において示された構成は、他の実施形態において本発明の作用、機能及び効果を奏し得る限り適宜組み合わせて実施することができる。
1A〜1D 点眼用容器
2 液貯留器
4 貯留部
5 口頸部
6A〜6D 注出ノズル
14 ニードル部
30A〜30D 外壁部

Claims (8)

  1. 点眼液を貯留する液貯留器と;
    ポリエチレンまたはポリブチレンテレフタレートにより形成され、前記液貯留器の上方に突出するように設けられ前記点眼液を滴下させる注出ノズルと;
    ポリエチレンまたはポリブチレンテレフタレートにより形成されて前記注出ノズルに一体的に成形され、前記注出ノズルの先端側に設けられたニードル部と;
    を備え、
    前記液貯留器は、ポリエチレンテレフタレートで形成され、容量が5〜10mLで、ユーザに把持させる部位となり互いに対向する一対の平板部を有する扁平な筒状に形成されており、
    前記ニードル部は、外径が0.5mm以上2.5mm以下であり、内径が0.15mm以上2.0mm以下であり、
    前記ニードル部から滴下される前記点眼液の滴下量が1滴当り5〜25μLである
    ことを特徴とする点眼用容器。
  2. 前記ニードル部の外径寸法に対して、前記ニードル部の軸線方向の長さ寸法が1倍以上5倍以下に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の点眼用容器。
  3. 前記ニードル部の外周面から、このニードル部の径方向に間隙を隔てた外周位置に、前記ニードル部の突出方向に立ち上がるように設けられた外壁部をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の点眼用容器。
  4. 前記外壁部は、前記外周位置の一部又は全周に連続的に、又は全周の一部を切り欠いてもしくは間隔をおいて複数設けられ、前記ニードル部を囲繞していることを特徴とする請求項3に記載の点眼用容器。
  5. 前記外壁部は、前記注出ノズルに設けられていることを特徴とする請求項3又は4に記載の点眼用容器。
  6. 前記外壁部は、前記液貯留器に設けられていることを特徴とする請求項3又は4に記載の点眼用容器。
  7. 前記液貯留器に固定された肩パーツをさらに備え、
    前記肩パーツは、
    前記液貯留器の上方に立設され、前記注出ノズルを内部に収容する周壁部と、
    前記ニードル部を突出させて前記周壁部の上端を覆う天壁部と、
    を備え、
    前記外壁部が、前記肩パーツに立設されていることを特徴とする請求項3又は4のいずれか一項に記載の点眼用容器。
  8. 前記ニードル部は、前記外壁部又は前記肩パーツと色彩が異なることを特徴とする請求項3から7のいずれか一項に記載の点眼用容器。
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