JP6788313B2 - ワイヤハーネスの配索構造 - Google Patents

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本発明は、バックドアにおけるワイヤハーネスの配線構造に関する。
近年の車両は、バックドアを樹脂により構成したものが主流になりつつある。バックドアは、アウタパネル及びインナパネルを樹脂製とすることで、鋼板製のものと比較して大幅な軽量化を実現でき、また、スポイラ等の外装部品をアウタパネルに一体化することも可能で、部品点数の低減化、組付作業の簡素化に有効である。
バックドアには、デフォッガ、リアワイパ、リクエストスイッチ、ドアロックスイッチ、バックカメラ、ハイマウントストップランプ等、種々の電装品が装着される。各電装品は、ワイヤハーネスを介してバッテリ及び制御機器に接続されており、電力の供給及び制御信号の送信により、各々所定の機能を発揮する。
ワイヤハーネスは、車体側からバックドアの内部空間に導入されるとともに、クランプを介してインナパネルに保持されつつ、その分岐配線が各電装品に接続されるように配索される。
ところで、ワイヤハーネスの配索構造では、雨水等がワイヤハーネスを伝って車室等に侵入することを防止するように構成される。例えば特許文献1には、作業孔の下開口縁からアウタパネルに向かって延びるマスチックフランジが設けられたインナパネルに対し、ワイヤハーネスを支持するクランプをマスチックフランジからオフセットさせてなる構造が開示されている。この構造では、ワイヤハーネスを伝う水を、マスチックフランジからオフセットさせたクランプによって滴下させる。これにより、この水がマスチックフランジを伝って車室内に侵入することを防止している。
また、特許文献2には、ワイパモータとエンジンルームとの間に配索されたワイヤハーネスの最下点を、カウル部とエンジンルームとの境界部よりも低い位置になるように、ワイヤハーネスを押し下げるガイド部を備えた構造が開示されている。この構造では、ガイド部によってワイヤハーネスの一部を押し下げた状態で、このワイヤハーネスをクランプによりカウル部の下部のカウルトップパネルに固定している(同文献の段落0013及び図1参照)。これにより、ワイヤハーネスを伝って流れる水を、この最下点からカウル部のカウルトップパネルに落下させ、エンジンルームへの水の侵入を防止している。
実開平7−37823号公報 特開2016−97857号公報
上記のように、従来におけるワイヤハーネスの配索構造は、水がワイヤハーネスを伝って車室等に侵入することを防止する構造を有しており、その構造を維持するためにクランプを使用してワイヤハーネスを固定する。しかしながら、例えばインナパネルとアウタパネルの間に配索されるワイヤハーネスをクランプにより固定すると、経年劣化や損傷等の理由により、ワイヤハーネスの交換が必要となった場合に、その交換作業が困難となるおそれがある。
すなわち、交換作業では、既存の古いワイヤハーネスをバックドアから取り外す必要があり、インナパネルとアウタパネルの間の空間に配索されているワイヤハーネスを引き抜かなければならない。その際、インナパネルに対するクランプの固定を解除すると、クランプはワイヤハーネスに取り付けられたままの状態となる。
この状態で、ワイヤハーネスをインナパネルから引き抜こうとすると、クランプがインナパネルの一部又はアウタパネルの一部に掛かり、引き抜きが困難となる。このため、インナパネルとアウタパネルとの間の空間において、ワイヤハーネスは、クランプ等の固定部材を極力使用せずに配されることが望ましい。また、クランプを使用するにしても、ワイヤハーネスを交換する際の作業性を考慮して好適な位置に配置することが望ましい。
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたものであり、車室内への水の侵入を確実に防止するとともに、交換作業を容易に行うことが可能なワイヤハーネスの配索構造を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するためのものであり、第一の面及び第二の面を有するインナパネルと、前記インナパネルに設けられるワイヤハーネスとを備えるワイヤハーネスの配索構造において、前記ワイヤハーネスは、前記第一の面から前記第二の面に前記インナパネルを貫通するように配索される第一のワイヤハーネスを有し、前記第一のワイヤハーネスは、前記インナパネルの前記第一の面側で最下点を形成するように曲げられた湾曲部を有し、前記インナパネルは、前記第一のワイヤハーネスが前記第一の面から前記第二の面に貫通するように挿通される第一の開口部を有し、前記第一の開口部は、前記第一のワイヤハーネスが前記最下点を形成した状態で挿通されるように、上下方向に開口するとともに、前記湾曲部に接触することなく前記最下点よりも上方に位置することを特徴とする。
かかる構成によれば、上下方向に開口する第一の開口部に第一のワイヤハーネスを挿通すると、インナパネルの第一の面側で、この第一のワイヤハーネスの一部を下方に凸となるように湾曲させ、その下端部を最下点とすることができる。これにより、第一のワイヤハーネスを伝う水を、この最下点から落下させることができる。したがって、インナパネルの第一の面にアウタパネルを重ねて固定してバックドアを構成すれば、車室側に位置することとなるインナパネルの第二の面側に水が浸入することを確実に防止できる。
第一のワイヤハーネスは、インナパネルの第一の開口部に挿通されることで湾曲状に変形し、その状態が維持されることになる。このため、クランプ等の固定部材を使用することなく、第一のワイヤハーネスをインナパネルの第一の面側に配索できる。経年劣化又は損傷等の理由により、第一のワイヤハーネスの交換する場合、既存のものをインナパネルから除去する必要がある。この場合、固定部材を使用していると、その固定の解除が必要となる。また、この固定解除後に、第一のワイヤハーネスは、固定部材が取り付けられたままの状態で引き抜かれることとなるが、その際に、固定部材がインナパネルの一部又はアウタパネルの一部に掛かり、引き抜きが困難又は不可能となるおそれがある。本発明では、固定部材を使用することなく第一の面側での配索を行うことができるため、第一のワイヤハーネスの交換作業を容易に行うことができる。
上記の配索構造において、前記ワイヤハーネスは、前記インナパネルの前記第一の面側で最下点を形成するように曲げられてなる第二のワイヤハーネスを有し、前記第二のワイヤハーネスは、前記最下点を形成した状態で固定部材により前記インナパネルの前記第一の面に固定されており、前記インナパネルは、前記第二のワイヤハーネスが前記第一の面から前記第二の面に前記インナパネルを貫通するように挿通される第二の開口部を有しており、前記固定部材は、前記第一のワイヤハーネスの前記最下点よりも、下側でかつ前記第二の開口部寄りの位置にオフセットされてなることが望ましい。
かかる構成によれば、第二のワイヤハーネスをインナパネルの第一の面側で最下点を形成するように曲げることで、第一のワイヤハーネスと同様に、第二のワイヤハーネスを伝う水を、第一の面側で、この最下点から落下させることができ、車室側への水の侵入を確実に防止できる。第二のワイヤハーネスをインナパネルの第一の面に固定する固定部材は、第一のワイヤハーネスの最下点の下側でこの最下点よりも第二の開口部寄りの位置にオフセットされるため、第一のワイヤハーネスの最下点から落下する水がこの固定部材に付着することがない。
これにより、固定部材の劣化を防止でき、固定部材から第二のワイヤハーネスに水が伝わることも防止できる。固定部材が第二の開口部寄りの位置に配置されることにより、第二のワイヤハーネスを交換する場合には、この固定部材を第二の開口部からインナパネルの第二の面側へと容易に引き抜くことができる。これにより第二のワイヤハーネスの交換作業を容易に行うことが可能になる。
本発明によれば、車室内への水の侵入を確実に防止するとともに、ワイヤハーネスの交換作業を容易に行うことが可能になる。
インナパネルの第一の面を示す背面図である。 図1の領域Aを拡大して示す斜視図である。 インナパネルの第二の面を示す正面図である。 図3の領域Bを拡大して示す斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態において、バックドアは、縦開き型であり、外面を形成するアウタパネルと、アウタパネルに重ねられて一体化されるインナパネルと、車室側でインナパネルに着脱自在に固定されるトリムボードとを有する。各パネルは樹脂製であり、インナパネルとアウタパネルとの間、及びインナパネルとトリムボードとの間には、各種の電装品及びワイヤハーネスを収容する空間が形成される。
図1は、上記構成のバックドアのうち、インナパネル1と、バックドアに装着される各種の電装品2〜7と、各電装品2〜7に接続されるワイヤハーネス8,9とを示す。インナパネル1は、アウタパネルに面する第一の面1aと、トリムボードに面する第二の面1bとを有する。本実施形態において、第一の面1aは、バックドアが閉じた状態で、車両の進行方向後方側の面(背面又は後面)に相当し、第二の面1bは、車両の進行方向前方側の面(正面又は前面)に相当する。
バックドアに装着される電装品2〜7としては、デフォッガ2、リアワイパ3、ハイマウントストップランプ4、ドアロックスイッチ5、リクエストスイッチ6、バックカメラ7等が挙げられるが、これらに限定されない。
図1及び図3に示すように、ワイヤハーネス8,9は、インナパネル1の第一の面1aから第二の面1bにわたって貫通するように配索される。図1に示すように、ワイヤハーネス8,9は、デフォッガ2用の第一のワイヤハーネス(以下「デフォッガハーネス」という)8と、各電装品2〜7に電力を供給し、あるいは制御信号を送信するための第二のワイヤハーネス(以下「バックドアハーネス」という)9とを含む。なお、デフォッガ2は、バックドアの窓ガラス(図示せず)に設けられる電熱線(図示せず)と、デフォッガハーネス8が接続される端子2aとを有する。
なお、以下の説明では、バックドアが車両に取り付けられ、閉じられている状態において、その鉛直方向を「上下方向」という。この上下方向に基づき、各構成要素の位置関係を「上」「下」の語を用いて説明する場合がある。また、以下の説明における「前」「後」の語は、車両の進行方向前方側又は後方側を意味する。また、車両の進行方向に直交する左右の方向を「横方向」という場合がある。
図1乃至図4に示すように、インナパネル1は、デフォッガハーネス8をインナパネル1の第一の面1aから第二の面1bへと貫通させるための第一の開口部10と、バックドアハーネス9を同じく第一の面1aから第二の面1bへと貫通させるための第二の開口部11とを有する。この他、インナパネル1は、窓ガラスを装着するための開口部12及び艤装作業用の開口部13を有する。また、インナパネル1は、その上部に、バックドアのヒンジを取り付けるためのヒンジ取付部14と、バックドアハーネス9を車体側からバックドア側に導入するための挿通孔15とを有する。
第一の開口部10及び第二の開口部11は、前方に突出する膨出部16に形成されてなる。膨出部16は、上下方向に対向する第一壁部17と、横方向(左右方向)に対向する第二壁部18とを有する。第一の開口部10は、第一壁部17に貫通形成されることで、上下方向に開口する。ここで、「上下方向に開口」とは、デフォッガハーネス8を上下方向に沿うように挿通することが可能な開口方向をいう。また、第二の開口部11は、第二壁部18に貫通形成されることで、横方向(水平方向)に開口している。ここで、「横方向に開口」とは、バックドアハーネス9を横方向に沿うように挿通することが可能な開口方向をいう。
図2に示すように、膨出部16は、第一の面1a側から見ると前側(第二の面1b側)に凹んだ凹部又は段部となっている。この構成により、膨出部16は、上記の第一壁部17及び第二壁部18の他、膨出部16の一部としての第三壁部19及び第四壁部20を有する。第三壁部19は、前後方向に対向するように形成されている。第三壁部19は、第一壁部17及び第二壁部18と一体に構成される。第四壁部20は、上下方向に対向するように、すなわち、第一壁部17と対向するように形成される。第四壁部20は、第一壁部17の下方に所定の距離をおいて形成される。第四壁部20は、第二壁部18の下部及び第三壁部19の下部と一体に形成される。
第二壁部18の下部21は、第四壁部20の端部から立設されている。これにより、第二壁部18の下部21は、インナパネル1の第一の面1a側の水分が、第四壁部20から第二の開口部11を通じて第二の面1b側に侵入することを防止する止水壁として機能する。止水壁21は、第二の開口部11の下側に形成されている。
図1に示すように、デフォッガハーネス8は、一方の端部(上側の端部)がデフォッガ2の端子2aに接続される。具体的には、この端部は、インナパネル1の第二の面1b側でデフォッガ2の端子2aに接続されており、デフォッガハーネス8は、インナパネル1において端子2aの近傍に設けられる孔を通じて第一の面1a側へと配索される。この孔にはグロメット22が装着されており、デフォッガハーネス8はこのグロメット22に挿通されている。デフォッガハーネス8の他方の端部(下側の端部)は、インナパネル1を貫通して第二の面1b側に配置され、インナパネル1の第二の面1b側でバックドアハーネス9に接続されている(図3参照)。
バックドアハーネス9は、インナパネル1の第一の面1a側からインナパネル1を貫通して第二の面1b側へと配索される。具体的には、バックドアハーネス9は、インナパネル1の第一の面1a側において、インナパネル1の挿通孔15を通じて、バックドア内に導入され、ヒンジ取付部14を横切り、下方に位置する第二の開口部11まで配され、この第二の開口部11に挿通されてインナパネル1の第二の面1bに配される。
バックドアハーネス9は、各電装品2〜7に接続される複数種の電線を含む。これらの電線は、インナパネル1の第一の面1a側では、その中途部が一本に集約されており(図1参照)、第二の面1b側では、各電装品2〜7に対応して分岐している(図3参照)。このため、インナパネル1の第一の面1a側において、バックドアハーネス9の中途部の外径寸法は、デフォッガハーネス8の外径寸法よりも大きくなる。
図1及び図2に示すように、デフォッガハーネス8は、上下方向に開口する第一の開口部10に挿通されることにより、インナパネル1の第一の面1a側で、下方に凸となる湾曲部8aを形成する。この湾曲部8aの突端は、第一の面1a側におけるデフォッガハーネス8の最下点P1を構成する。
図1及び図2に示すように、バックドアハーネス9の中途部は、固定部材であるクランプ23を介して膨出部16の第三壁部19に固定されている。第三壁部19には、クランプ23のアンカー部を挿通する孔が形成されている。クランプ23に支持されることにより、バックドアハーネス9は、インナパネル1の第一の面1a側で下方に凸となる湾曲部9aを形成する。この湾曲部9aの突端は、第一の面1a側におけるバックドアハーネス9の最下点P2を構成する。
バックドアハーネス9の最下点P2は、デフォッガハーネス8の最下点P1よりも下方の位置に設定される。図2に示すように、インナパネル1の第一の面1a側でバックドアハーネス9を支持するクランプ23は、デフォッガハーネス8の最下点P1よりも下方位置で、かつ最下点P1よりも横方向、すなわち第二の開口部11寄りの位置にオフセットされている。
バックドアハーネス9は、上記のようにインナパネル1の第一の面1a側で一本に集約された状態で第二の開口部11に挿通されるが、第二の面1b側では、図3に示すように、電装品2〜7に接続されるべく、複数の配線24〜28に分岐する。複数の分岐配線24〜28は、デフォッガハーネス8に接続される第一配線24、リアワイパ3(ワイパモータ)に接続される第二配線25、ドアロックスイッチ5に接続される第三配線26、ドアロックスイッチ5に接続される第四配線27、バックカメラ7に接続される第五配線28を含む。なお、これらの配線24〜28の他、バックドアハーネス9は、インナパネル1の第一の面1a側で分岐してハイマウントストップランプ4に接続される第六配線29を有する(図1参照)。
図3及び図4に示すように、第一配線24は、インナパネル1の第二の面1b側に配置されるデフォッガハーネス8の端部に接続される。デフォッガハーネス8は、インナパネル1の第一の開口部10に挿通されることで、インナパネル1の第二の面1b側では、第一の開口部10から上方に突出するように配索される。デフォッガハーネス8の端部はコネクタ30により第一配線24に接続される。これにより、デフォッガハーネス8は、バックドアハーネス9からの電力をデフォッガ2に供給する。同様に、バックドアハーネス9は、各配線24〜29を通じて、他の電装品2〜7に制御信号、電力を送信ないし供給する。
上記の構成に係るワイヤハーネス8、9の配索構造によれば、経年劣化や損傷等の理由により、各ワイヤハーネス8,9の交換が必要となった場合、その作業を容易に行うことができる。以下、各ワイヤハーネス8,9の交換方法(メンテナンス方法)について説明する。既存のデフォッガハーネス8を新しいものに交換する場合、まず、バックドアからトリムボードを取り外し、インナパネル1の第二の面1bを露出させる。その後、既存のデフォッガハーネス8について、デフォッガ2との接続、及びバックドアハーネス9との接続を解除する。詳しくは、インナパネル1の第二の面1b側からデフォッガハーネス8の上端部をデフォッガ2の端子2aから取り外す。同様に、デフォッガハーネス8の下端部と第一配線24とのコネクタ30による接続を解除する。
その後、インナパネル1の第二の面1b側において、デフォッガハーネス8の上端部を引き抜く。この場合、新たなデフォッガハーネス8をインナパネル1とアウタパネルとの間の内部空間に導入できるように、抜き取られるデフォッガハーネス8の下端部に紐等の誘導部材を連結しておく。これにより、既存のデフォッガハーネス8を引き抜くと、誘導部材は、第一の開口部10からインナパネル1とアウタパネルの間の空間に導入され、さらには、グロメット22が配されるインナパネル1の孔から第二の面1b側とへと導出される。
さらに、この誘導部材の下端部に新たなデフォッガハーネス8の端部を連結し、誘導部材を同じように引き抜くと、この誘導部材に連結されている新たなデフォッガハーネス8は、誘導部材と同じ経路を辿って所定の位置に配される。この新たなデフォッガハーネス8を、デフォッガ2の端子2aとバックドアハーネス9の第一配線24とに接続することで、その交換作業が完了する。
バックドアハーネス9を交換する場合、まず、車体側に配設されるハーネス(図示せず)とバックドアハーネス9との接続を解除するとともに、各配線24〜29について、各電装品2〜7との接続を解除する。さらに、バックドアハーネス9を固定するクランプ23をインナパネル1から取り外す。その後、バックドアハーネス9を、第二の開口部11から引き抜く。このとき、クランプ23は、インナパネル1の第一の面1aに位置しているが、第二の開口部11の近傍位置にあるため、クランプ23をバックドアハーネス9と共に第二の開口部11から第二の面1b側へと容易に抜き取ることが可能である。
バックドアハーネス9を引き抜くに際し、バックドアハーネス9の上端部に紐等の誘導部材を連結しておく。これにより、バックドアハーネス9を引き抜くと、この誘導部材が、インナパネル1の挿通孔15から第二の開口部11に亘って、インナパネル1とアウタパネルとの間の内部空間に挿通されることになる。
その後、誘導部材に新たなバックドアハーネス9を連結し、この誘導部材をインナパネル1の第二の開口部11から車室側に引き抜くことで、新たなバックドアハーネス9が挿通孔15から第二の開口部11に亘って挿通される。その後、インナパネル1の第二の面1b側にて、新たなバックドア―ハーネス9にクランプ23を取り付け、このクランプ23を第二の開口部11を通じて第一の面1a側へと配置する。さらに、このクランプ23を第二の開口部11を通じて操作し、膨出部16の第三壁部19へと固定する。また、車体側のハーネスと新たなバックドアハーネス9とを接続するとともに、新たなバックドアハーネス9の第一配線24乃至第六配線29を各電装品2〜7へと接続する。以上により、バックドアハーネス9の交換作業が終了する。
以上説明した本実施形態に係るワイヤハーネス8,9の配索構造によれば、上下方向に開口する第一の開口部10にデフォッガハーネス8を挿通することにより、インナパネル1の第一の面1a側で、このデフォッガハーネス8の最下点P1を形成できる。これにより、デフォッガハーネス8を伝う水を、この最下点P1から落下させ、インナパネル1の第二の面1b側(車室側)に水が浸入することを確実に防止できる。
デフォッガハーネス8は、インナパネル1の第一の開口部10に挿通されることで湾曲状に変形し、その状態が維持されることになる。このため、クランプ等の固定部材を使用することなく、デフォッガハーネス8をインナパネル1の第一の面1a側に配索できる。これにより、デフォッガハーネス8の交換作業を容易に行うことができる。
また、バックドアハーネス9においても、インナパネル1の第一の面1a側で最下点P2を形成することで、バックドアハーネス9を伝う水を、第一の面1a側で、この最下点P2から落下させることができ、車室側への水の侵入を確実に防止できる。
バックドアハーネス9をインナパネル1の第一の面1aに固定するクランプ23は、インナパネル1の第一の面1a側において、デフォッガハーネス8の最下点P1よりも第二の開口部11寄りの位置にオフセットされている。このため、デフォッガハーネス8の最下点P1から落下する水が、このクランプ23に付着することを防止できる。これにより、クランプ23の劣化を防止するとともに、クランプ23からバックドアハーネス9に水が伝わることもない。
また、クランプ23は、第二の開口部11寄りの位置に配置されることにより、バックドアハーネス9を交換する場合に、第二の開口部11からインナパネル1の第二の面1b側へと容易に引き抜くことができる。これにより、バックドアハーネス9の交換作業を容易に行うことができる。
以上のように、本実施形態に係るワイヤハーネス8,9の配索構造では、交換時におけるデフォッガハーネス8の引き抜き方向とバックドアハーネス9の引き抜き方向とが異なる。また、インナパネル1の第一の面1a側では、デフォッガハーネス8の外径寸法とバックドアハーネス9の外径寸法とが異なる。このようにワイヤハーネス8,9における引き抜き方向や寸法の相違がある場合であっても、第一の開口部10及び第二の開口部11を個別に形成し、その開口方向を異ならせることにより、各ワイヤハーネス8,9の交換作業を容易に行うことが可能になる。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものでもない。本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記の実施形態では、縦開き型のバックドアを例示したが、これに限定されず、横開き型のバックドアにも本発明を適用できる。
上記の実施形態では、第一のワイヤハーネスとしてデフォッガ用のワイヤハーネス(デフォッガハーネス8)を例示し、第二のワイヤハーネスとして電力供給、通信用のワイヤハーネス(バックドアハーネス9)を例示したが、これに限定されない。バックドアハーネス9を第一のワイヤハーネスとして第一の開口部10に挿通してもよく、デフォッガハーネス8を第二のワイヤハーネスとして、第二の開口部11に挿通し、クランプ23により固定してもよい。
1 インナパネル
1a 第一の面
1b 第二の面
8 第一のワイヤハーネス
9 第二のワイヤハーネス
10 第一の開口部
11 第二の開口部
P1 第一のワイヤハーネスに係る最下点
P2 第二のワイヤハーネスに係る最下点

Claims (2)

  1. 第一の面及び第二の面を有するインナパネルと、前記インナパネルに設けられるワイヤハーネスとを備えるワイヤハーネスの配索構造において、
    前記ワイヤハーネスは、前記第一の面から前記第二の面に前記インナパネルを貫通するように配索される第一のワイヤハーネスを有し、前記第一のワイヤハーネスは、前記インナパネルの前記第一の面側で最下点を形成するように曲げられた湾曲部を有し
    前記インナパネルは、前記第一のワイヤハーネスが前記第一の面から前記第二の面に貫通するように挿通される第一の開口部を有し、前記第一の開口部は、前記第一のワイヤハーネスが前記最下点を形成した状態で挿通されるように、上下方向に開口するとともに、前記湾曲部に接触することなく前記最下点よりも上方に位置することを特徴とするワイヤハーネスの配索構造。
  2. 第一の面及び第二の面を有するインナパネルと、前記インナパネルに設けられるワイヤハーネスとを備えるワイヤハーネスの配索構造において、 前記ワイヤハーネスは、前記第一の面から前記第二の面に前記インナパネルを貫通するように配索される第一のワイヤハーネスを有し、前記第一のワイヤハーネスは、前記インナパネルの前記第一の面側で最下点を形成するように曲げられてなり、
    前記インナパネルは、前記第一のワイヤハーネスが前記第一の面から前記第二の面に貫通するように挿通される第一の開口部を有し、前記第一の開口部は、前記第一のワイヤハーネスが前記最下点を形成した状態で挿通されるように、上下方向に開口してなり、
    前記ワイヤハーネスは、前記インナパネルの前記第一の面側で最下点を形成するように曲げられてなる第二のワイヤハーネスを有し、前記第二のワイヤハーネスは、前記最下点を形成した状態で固定部材により前記インナパネルの前記第一の面に固定されており、
    前記インナパネルは、前記第二のワイヤハーネスが前記第一の面から前記第二の面に前記インナパネルを貫通するように挿通される第二の開口部を有しており、
    前記固定部材は、前記第一のワイヤハーネスの前記最下点よりも、下側でかつ前記第二の開口部寄りの位置にオフセットされてなることを特徴とするワイヤハーネスの配索構造。
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