JP6788199B2 - 射出成形型、及び成形品の抜取り方法 - Google Patents

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本発明は、抜取り方向の一端部のみが開放された筒状又は袋状の射出成形品の抜取りを容易にした射出成形型、及び成形品の抜取り方法に関するものである。
ロッド状の中子型と、当該中子型の周囲を取り囲んで配置された複数の外型との間に形成されるキャビティに、溶融状の熱可塑性エラストマーを射出して、抜取り方向の一端部のみが開放された筒状又は袋状の成形品を成形することができる。しかし、成形品が一端部のみが開放された筒状又は袋状であるために、成形後において、中子型から成形品を抜き取ることが容易ではなく、無理に抜き取ると、成形品を損傷させてしまう。
特に、筒状又は袋状の成形品の一部に、抜取り方向に沿ってアンダーカット部が存在していたり、開放端から閉塞端に向けて横断面の寸法が漸次小さくなる逆テーパーの成形品であると、その抜取りが一層に困難となる。また、横断面の形状が全長に亘って同一の成形品であっても、その長さが長い場合には、中子型との総接触面積が大きくなることで、成形品の抜取りのための抵抗が大きくなって、成形品を損傷することなく抜き取ることは、容易ではない。
特許文献1には、加飾シートで覆われた樹脂の加飾成形品を成形する方法が開示されている。この加飾シートの成形方法は、離間(型開き)した一対の成形型の間に加飾シートを平面状にして配置した状態で、一方の成形型に形成された通気孔に負圧を作用させることで、当該加飾シートを当該一方の成形型の成形面に密着させ、この状態で一対の成形型を閉じて形成されるキャビティに溶融樹脂を供給することで、成形品の一方の表面に加飾シートを一体に形成させて、加飾成形品を成形している。この成形方法では、空気圧(負圧)は、一対の成形型の一方の成形面に加飾シートを密着させるのに使用されており、成形品の抜取りのためではない。
また、特許文献2には、射出成形ではないが、内外の各周面に貫通する無数の貫通孔が形成された芯金の表面に生ゴム等の弾性を有する素材を巻き付けた状態で、加硫により筒状の弾性管を成形し、その後に、芯金の内部に加圧流体を供給することで、無数の貫通孔を通して、当該芯金と筒状の弾性管との間に僅かの隙間を形成した状態で、当該芯金から弾性管を抜き取ることで、弾性管の内周面が傷付けられるのを防止している。
特開平8−1719号公報 特開2000−897号公報
本発明は、抜取り方向の一端部のみが開放された筒状又は袋状の成形品を熱可塑性樹脂で射出成形した後に、成形型を構成する中子型から前記成形品を損傷することなく抜き取ることを課題としている。
上記の課題を解決するための請求項1の発明は、ロッド状の中子型と、当該中子型の周囲を取り囲んで配置することでキャビティを形成するための複数の割型とから成り、前記キャビティに、溶融状の熱可塑性樹脂を射出して、抜取り方向の一端部のみが開放された筒状又は袋状の成形品を成形した後に、前記割型を中子型から離間させて、当該成形品を前記中子型から抜き取る構成の射出成形型であって、
前記中子型の内部のロッド挿通孔には、前記成形品の抜取り用のエジェクタピンが、圧縮空気の流通隙間を有した状態でスライド可能に挿入され、当該エジェクタピンの先端部は、前記中子型の先端部に対して、射出成形時には嵌合して気密を保持すると共に、成形品の抜取り時には、エジェクタピンの抜取り方向への押出しにより、前記嵌合が解除されて、当該中子型の外周面と成形品の内周面とで形成される抜取り隙間と、前記流通隙間とを連通する連通隙間が形成されるように嵌合及びその解除が可能になっており、
前記中子型の先端外周部は、縦断面が円錐台状に形成されて嵌合凸部となっていると共に、前記エジェクタピンの先端部には、前記中子型の縦断面形状に対応する傘状部が形成されて、当該傘状部の内面側外周部は、縦断面が中空円錐台状に形成されて被嵌合凹部となっていることを特徴としている。
請求項1の発明によれば、中子型と、当該中子型を取り囲むように配置された割型とで形成されるキャビティに溶融状の熱可塑性樹脂を射出して、所定時間経過することで、当該熱可塑性樹脂が固化した後に、複数の割型を中子型に対して離間させると、抜取り方向の一端部のみが開放された筒状又は袋状の成形品は、中子型の外周を覆った状態となっている。なお、成形状態では、中子型のロッド挿通孔に挿通されたエジェクタピンの先端部は、当該中子型の先端部に気密を保持した状態で、抜取り方向に押出し可能に嵌合されているため、前記先端部と先端部との密着面から溶融状の熱可塑性樹脂が浸入することはない。
この状態で、中子型のロッド挿通孔と、当該ロッド挿通孔に挿通されたエジェクタピンとの間に形成された流通隙間に圧縮空気を供給した状態で、エジェクタピンを抜取り方向に押し出すと、エジェクタピンの先端部と中子型の先端部との嵌合が解除されることで、両者の間に連通隙間が形成され、前記圧縮空気は、当該連通隙間を通して、中子型の外周面と、成形品の内周面との間に供給されて、成形品が僅かに膨らんで、両面の間に抜取り隙間が形成されて、抜取り抵抗が小さくなる。成形品は、熱可塑性樹脂で成形されていて、弾性を有するため、内面に圧縮空気が作用することで、膨らみ易い。このため、エジェクタピンを抜取り方向に押し出すと、成形品は、その閉塞部の内側がエジェクタピンで押されることで、筒状又は袋状の成形品は、僅かに膨らんだ状態を維持することで、損傷されることなく、中子型からスムーズに抜き取られる。
よって、抜取り方向に沿った横断面形状が変化して、抜取り方向の一部にアンダーカット部を有する成形品であっても、抜取り時に、圧縮空気により成形品が膨らむことで、成形品は、損傷させることなく中子型から迅速に抜き取ることができて、成形品の生産性が高められる。このように、抜取り方向の一部にアンダーカット部を有する成形品の場合には、成形品の当該アンダーカット部を大きく膨らませる必要があるため、熱可塑性樹脂としては、ゴム弾性を有するエラストマーを使用する必要がある。
特に、請求項1の発明によれば、圧縮空気により成形品が僅かに膨らませられることで、当該成形品の抜取りが容易になることに加えて、エジェクタピンの先端部の傘状部が、成形品の閉塞部の内面に全面に当たった状態で、中子型から当該成形品が抜き取られるために、当該成形品の抜取りを安定した状態で損傷することなく行える。
請求項2の発明は、ロッド状の中子型と、当該中子型の周囲を取り囲んで配置することでキャビティを形成するための複数の割型とから成り、前記キャビティに、溶融状のゴム弾性を有する熱可塑性樹脂エラストマーを射出して、抜取り方向の一端部のみが開放された筒状又は袋状の成形品を成形した後に、前記割型を中子型から離間させて、当該成形品を前記中子型から抜き取る構成であって、
前記中子型の内部のロッド挿通孔には、前記成形品の抜取り用のエジェクタピンが、圧縮空気の流通隙間を有した状態でスライド可能に挿入され、当該エジェクタピンの先端部は、前記中子型の先端部に対して、射出成形時には嵌合して気密を保持すると共に、成形品の抜取り時には、エジェクタピンの抜取り方向への押出しにより、前記嵌合が解除されて、当該中子型の外周面と成形品の内周面とで形成される抜取り隙間と、前記流通隙間とを連通する連通隙間が形成されるように嵌合及びその解除が可能な射出成形型を用いた成形品の抜取り方法であって、
前記成形品は、前記抜取り隙間に圧縮空気が流通して当該成形品が膨張された状態で、前記中子型の突出部に引っ掛かって損傷されることなく抜取り可能なように、抜取り方向に沿った横断面形状が緩やかに変化した全体形状を有し、
前記中子型におけるキャビティを形成しない部分に、前記エジェクタピンのスライド方向と直交する方向に圧縮空気孔が形成され、当該圧縮空気孔を通して前記流通隙間に圧縮空気が供給され、
前記成形品の抜取り時には、前記圧縮空気孔を通して前記流通隙間に圧縮空気を供給した状態で、前記エジェクタピンを抜取り方向に押し出して、当該圧縮空気が前記連通隙間を通して中子型の外周面と成形品の内周面との間に供給されることで、前記中子型に対して成形品を僅かに膨らませて前記抜取り隙間が形成された状態で、前記エジェクタピンを連続して押し出すことで、圧縮空気の開閉弁機能を果す当該エジェクタピンのみで、前記中子型に対して当該成形品を抜き取ることを特徴としている。
請求項2の発明によれば、中子型におけるキャビティを形成しない部分に、前記エジェクタピンのスライド方向と直交する方向に形成された圧縮空気孔、中子型のロッド挿通孔と当該ロッド挿通孔に挿通されたエジェクタピンとの間の流通隙間、及びエジェクタピンの抜取り方向への突出により前記中子型の先端部のロッド挿通孔との間に形成される連通隙間を通して、中子型の外周面と成形品の内周面との間に圧縮空気がスムーズに供給されることで、中子型の外周面と成形品の内周面との間に抜取り隙間が成形され易くなる。このため、中子型と成形品との間に抜取り隙間が形成されて、抜取り方向に沿った横断面形状が緩やかに変化した全体形状を有する成形品を圧縮空気の開閉弁機能を果す当該エジェクタピンにより、抜取り方向に沿った横断面形状が緩やかに変化した全体形状を有する成形品を前記中子型から抜き取ることができる。
請求項3の発明は、ロッド状の中子型と、当該中子型の周囲を取り囲んで配置することでキャビティを形成するための複数の割型とから成り、前記キャビティに、溶融状の熱可塑性樹脂を射出して、抜取り方向の一端部のみが開放された筒状又は袋状の成形品を成形した後に、前記割型を中子型から離間させて、当該成形品を前記中子型から抜き取る構成であって、
前記中子型の内部のロッド挿通孔には、前記成形品の抜取り用のエジェクタピンが、圧縮空気の流通隙間を有した状態でスライド可能に挿入され、当該エジェクタピンの先端部は、前記中子型の先端部に対して、射出成形時には嵌合して気密を保持すると共に、成形品の抜取り時には、エジェクタピンの抜取り方向への押出しにより、前記嵌合が解除されて、当該中子型の外周面と成形品の内周面とで形成される抜取り隙間と、前記流通隙間とを連通する連通隙間が形成されるように嵌合及びその解除が可能な射出成形型を用いた成形品の抜取り方法であって、
前記成形品は、抜取り方向の両端部の閉塞部と開放部を除く主要部の横断面形状は一定であり、しかも前記中子型の外周の成形面における前記成形品の前記主要部に対応する部分の横断面形状は、全長に亘って一定であって、
前記成形品の抜取り時には、前記流通隙間に圧縮空気を供給した状態で、前記エジェクタピンを抜取り方向に押し出して、当該圧縮空気が前記連通隙間を通して中子型の外周面と成形品の内周面との間に供給されることで、前記中子型に対して成形品を僅かに膨らませて前記抜取り隙間が形成された状態で、前記エジェクタピンを連続して押し出すことで、
前記中子型の成形面に抜き勾配を形成することなく、前記圧縮空気の開閉弁機能を果す前記エジェクタピンにより成形品の抜き取りが可能であることを特徴としている。
請求項3の発明によれば、成形品の抜取り方向に沿った横断面形状が一定していて、圧縮空気により成形品が僅かに膨らむことで、中子型に抜き勾配を設けなくても、当該中子型からの成形品を損傷させることなく抜き取ることが可能となり、成形品の生産性が高められる。また、熱可塑性樹脂は、必ずしもゴム弾性を有するエラストマーでなくても、一般の熱可塑性樹脂による成形が可能となる。
請求項1の発明によれば、圧縮空気により成形品が僅かに膨らませられることで、当該成形品の抜取りが容易になることに加えて、エジェクタピンの先端部の傘状部が、成形品の閉塞部の内面に全面に当たった状態で、中子型から当該成形品が抜き取られるために、当該成形品の抜取りを安定した状態で損傷することなく行える。
請求項2の発明によれば、中子型におけるキャビティを形成しない部分に、前記エジェクタピンのスライド方向と直交する方向に形成された圧縮空気孔、中子型のロッド挿通孔と当該ロッド挿通孔に挿通されたエジェクタピンとの間の流通隙間、及びエジェクタピンの抜取り方向への突出により前記中子型の先端部のロッド挿通孔との間に形成される連通隙間を通して、中子型の外周面と成形品の内周面との間に圧縮空気がスムーズに供給されることで、中子型の外周面と成形品の内周面との間に抜取り隙間が成形され易くなる。このため、中子型と成形品との間に抜取り隙間が形成されて、抜取り方向に沿った横断面形状が緩やかに変化した全体形状を有する成形品を圧縮空気の開閉弁機能を果す当該エジェクタピンにより、抜取り方向に沿った横断面形状が緩やかに変化した全体形状を有する成形品を前記中子型から抜き取ることができる。
請求項3の発明によれば、成形品の抜取り方向に沿った横断面形状が一定していて、圧縮空気により成形品が僅かに膨らむことで、中子型に抜き勾配を設けなくても、当該中子型から成形品を損傷させることなく抜き取ることが可能となり、成形品の生産性が高められる。
一対の割型B1 ,B2 の正面図(図3のX−X線矢視図)である。 一対の割型B1 ,B2 が閉じて、中子型A1 との間に形成されたキャビティCに溶融状の熱可塑性エラストマーが射出される状態の射出成形型Kの縦断面図(図1のY−Y線断面図)である。 射出成形後に、各割型B1 ,B2 を中子型A1 に対して離間させると共に、固定型Dと可動型Mとを分離させたた状態の射出成形型Kの縦断面図である。 圧縮空気の作用により、成形品P1 の内周面と中子型A1 の外周面との間に圧縮空気を供給して、当該成形品P1 を僅かに膨らませて、エジェクタピンE1 の押出しにより、中子型A1 から成形品P1 を抜き取る状態を示す射出成形型Kの縦断面図である。 エジェクタピンE1 が僅かに抜取り方向に押し出して、成形品P1 の内周面と中子型A1 の外周面との間に圧縮空気が供給されて、中子型A1 に対して成形品P1 が僅かに膨らんだ状態の中子型A1 の縦断面図である。 (a),(b)は、それぞれ図3のZ1 −Z1 線及び図5のZ2 −Z2 線の各拡大断面図である。 (a),(b)は、それぞれ全長に亘って外径が同一であって、外径に対して長さが比較的長い円筒状の成形品P2 の抜取り前後の縦断面図である。 (a),(b)は、それぞれ引抜きの手前側から奥側に向けて外径が漸次小さくなる逆テーパー円筒状の成形品P3 を中子型A2 から抜き取る前後の縦断面図である。 (a),(b)は、それぞれ本発明により成形可能な別の成形品P4 の斜視図及び縦断面図である。
以下、複数の実施例を挙げて、本発明について更に詳細に説明する。最初に、本発明を実施するための射出成形型Kについて説明し、その後に射出成形方法について説明する。なお、割型をスライドさせる機構は、アンギュラピンによる方法、シリンダーによる方法等が知られているが、本実施例では、アンギュラピンを使用した射出成形型Kについて説明する。
実施例1の射出成形型Kは、固定型Dと、可動型Mとから成る。可動型Mは、図1〜図5に示されるように、正面視で方形状をなす剛体構造のテーブル台Tが側板1に複数本の支柱2を介してベース台3が垂直に支持され、方形状のベース台3における一対の割型B1 ,B2 のスライド方向Qの中央部に、中子型A1 が垂直となって一体に支持され、ベース台3におるけ中子型A1 の両側に、一対の割型B1 ,B2 が互いに接近・離間するように、水平方向にスライド可能に支持された構成である。当該構成の可動型Mの全体が固定型Dに対して接近・離間するように移動する。
前記可動型Mにおいて、ベース台3に支持された一対の割型B1 ,B2 は、接近端位置(合体位置)と離間端位置との間で、互いに接近及び離間するようにスライドされる。固定型Dの型本体4には、一対の割型B1 ,B2 を接近端位置において、合体位置の各割型B1 ,B2 の型本体5の外側に嵌合される中空円錐台状の型嵌合凹部6が側方に開口して形成されており、方形状の型本体4の各コーナー部よりも僅かに内側の部分には、一対で一組となった二組である計4本の傾斜アンギュラピン7が下方に突出して設けられている。各組の2本の傾斜アンギュラピン7は、水平面内に配置されて、基端から先端に向けて間隔を広くなるように傾斜した状態で大きく下方に突出している。固定型Dの一対一組となった二組の傾斜アンギュラピン7は、一対の割型B1 ,B2 の外周部の厚肉フランジ部8に貫通形成された傾斜ガイド孔11にそれぞれ挿通される構造になっている。よって、図1及び図2に示されるように、固定型Dの二組の傾斜アンギュラピン7が、一対の割型B1 ,B2 の各傾斜ガイド孔11に挿通された状態で、可動型Mの全体を固定型Dに対して水平方向にスライドさせると、一対の割型B1 ,B2 は、互いに離間したり、接近したりする。固定型Dには、溶融状の熱可塑性エラストマーを射出させるスプルーブッシュ12が埋め込まれている。なお、成形品P1 の抜取りのための空間を確保するため、図3及び図4に示されるように、一対の割型B1 ,B2 の離間時には、固定型Dの一対の傾斜アンギュラピン7が、各割型B1 ,B2 の各傾斜ガイド孔11から脱出することで、固定型Dに対して可動型Mは分離される。
そして、図1に示されるように、一対の割型B1 ,B2 が最も接近して各型本体5が台形台状に合体した部分が、固定型Dの型嵌合凹部6に嵌合されることで、前記中子型A1 の外周面と、各割型B1 ,B2 の内周面とで形成される空間がキャビティ(成形空間)Cとなる。なお、キャビティCが形成された状態では、各割型B1 ,B2 により、当該キャビティCに連通する短いランナ13が形成される。
成形品P1 は、抜取り方向に沿った横断面形状は大きく異なっていて、抜取り方向の途中にアンダーカット部を有していて、抜取り方向に沿った一端部のみが開放された変則円筒状又は変則袋状をなしている。即ち、成形品P1 は、抜取り方向の全体が閉塞されて、他端部のみが開口され、開放端部には、一般円筒部P1aの外径よりも遥かに大きな外径を有していて、縦断面が等脚逆台形状の端末嵌着部P1cが形成され、本実施例では、符号P1a, P1e, P1cで示される部分がアンダーカット構造となっている。中子型A1 は、当該成形品P1 の内周形状と同一である。中子型A1 の横断面の中央部には、エジェクタピンE1 が挿通されるロッド挿通孔21が貫通して形成され、前記ベース台3には、前記エジェクタピンE1 の押出しを支持する支持ブッシュ22が埋設され、当該ロッド挿通孔21及び支持ブッシュ22にエジェクタピンE1 が挿通されている。ロッド挿通孔21の内径は、エジェクタピンE1 の外径よりも僅かに大きく形成されて、当該ロッド挿通孔21にエジェクタピンE1 を挿通した状態で、当該エジェクタピンE1 の外周面と、ロッド挿通孔21の内周面との間に形成される隙間は、圧縮空気が流通する流通隙間S1 となっている。当該流通隙間S1 における支持ブッシュ22に近い部分には、中子型A1 及びベース台3に貫通して形成された圧縮空気孔23が接続され、当該圧縮空気孔23を通して外部の圧縮空気源から流通隙間S1 に圧縮空気が供給される。なお、中子型A1 のロッド挿通孔21の内径と、エジェクタピンE1 の外径との差は、圧縮空気が必要な速度を有して流通して得ることが必要であり、例えば1mm程度である。
前記エジェクタピンE1 の先端部は、縦断面が逆円錐台状に形成された嵌合凸部24となっていて、中子型A1 に形成された前記ロッド挿通孔21の先端部は、当該エジェクタピンE1 の嵌合凸部24が隙間なく嵌合されて密着する中空逆円錐台状の嵌合凹部25となっている。このため、図3、図5及び図6に示されるように、エジェクタピンE1 が後退端に達している状態では、エジェクタピンE1 の先端部の嵌合凸部24が、中子型A1 の先端部の嵌合凹部25に隙間なく嵌合されることで、互いの円錐面が密着し合うことで、溶融状の熱可塑性エラストマーが浸入不能な構造になっている〔図3及び図6(a)〕。一方、エジェクタピンE1 が、後方の後退端から成形品P1 の抜取り方向に僅かに押し出すと、エジェクタピンE1 の嵌合凸部24の外円錐面24aと、中子型A1 の嵌合凹部25の内円錐面25aとの間に僅かの隙間が形成される。この隙間は、前記流通隙間S1 と、成形品P1 の内周面と中子型A1 の外周面との間に供給された圧縮空気により形成される抜取り隙間S3 とを連通する連通隙間S2 となる。
また、図2〜図4に示されるように、ベース台3の下方には、方形状のエジェクタプレート26が複数のガイドピン(図示せず)により垂直を維持して、水平方向にスライド可能に配置されている。エジェクタプレート26は、押しロッド27により押されて、当該押しロッド27により前記エジェクタプレート26を介して前記エジェクタピンE1 を抜取り方向に沿って押し出す。
そして、固定型Dの各傾斜アンギュラピン7が一対の割型B1 ,B2 の各傾斜ガイド孔11に挿入された状態で、固定型Dに対して可動型Mを前進させると、一対の割型B1 ,B2 が互いに近接して、図1及び図2に示されるように、各型合せ面28,29(図1参照)が互いに密着して、一対の割型B1 ,B2 が合体して、固定型Dの型嵌合凹部6に嵌合されることで、中子型A1 の外周面と、合体された各割型B1 ,B2 の内周面との間に、成形品P1 の形状に対応したキャビティCが形成される。この成形状態では、エジェクタピンE1 が取付けられたエジェクタプレート26は、リターンピン(図示せず)により最後退端に押されることで、エジェクタピンE1 も、最も後方の後退端位置に配置されて、その先端の嵌合凸部24は、中子型A1 の先端部に形成された嵌合凹部25に隙間なく嵌合されることで、溶融状の熱可塑性エラストマーが浸入しないようになっている。
上記の状態で、スプルーブッシュ12に形成されたスプルー12a及びランナ13を通して、樹脂原料射出装置のノズル51から、溶融状の熱可塑性エラストマーが前記キャビティCに射出される。所定時間が経過して、射出された熱可塑性エラストマーが冷却固化した後に、可動型Mを後退させると、図3に示されるように、一対の割型B1 ,B2 が互いに離間されて、中子型A1 の外周面に成形された円筒状の成形品P1 が露出される。なお、図3〜図5において、41は、スプルー12a及びランナ13で成形品P1 と一体に形成された非製品部であり、中子型A1 から成形品P1 を抜き取った後に、当該成形品P1 を型外に取り出す際に、成形品P1 に接触することなく掴むのに使用される。
中子型A1 の外周面に成形品P1 が覆い被せられて成形された状態で、ベース台3及び中子型A1 に形成された圧縮空気孔23から流通隙間S1 に圧縮空気が供給されている状態において、押しロッド27によりエジェクタピンE1 を成形品P1 の抜取り方向に押し出すと、図5及び図6に示されるように、中子型A1 の上端部の嵌合凹部25の内円錐面25aと、エジェクタピンE1 の嵌合凸部24の外円錐面24aとの間に連通隙間S2 が形成され、流通隙間S1 に供給された圧縮空気は、当該連通隙間S2 を通して、中子型A1 の外周面と成形品P1 の内周面との間に供給されることで、熱可塑性エラストマーから成る成形品P1 がゴム弾性変形により外側に膨らむことで、両面の間に抜取り隙間S3 が形成される。
エジェクタピンE1 は、その先端部の嵌合凸部24が、成形品P1 の閉塞部P1bの内周面に当たった状態で、抜取り方向に押し出すことで、成形品P1 は、中子型A1 の外周面との間に抜取り隙間S3 が形成された状態で抜き取られるために、当該中子型A1 の外周面に対する摺動抵抗がなくなるか、或いは極めて小さな摺動抵抗のため、当該成形品P1 は、損傷されることなく、スムーズに中子型A1 から抜き取られる。なお、図4で実線で示されるように、中子型A1 に対して成形品P1 の閉塞部P1bの側の部分が所定長だけ抜き取られた後には、流通隙間S1 から噴出される圧縮空気は、成形品P1 の抜取り部の内部空間に充満された状態を維持して、前記抜取り隙間S3 を通って成形品P1 の外部に排出される。このため、成形品P1 は、その開口側に端末嵌着部P1cが形成されていたり、中子型A1 には、成形品P1 の膨出部P1dを形成するための膨出部A1aが存在していても、抜取り隙間S3 を連続して流れる圧縮空気により、成形品P1 の各部が膨らむために、中子型A1 に対して摺動した場合でも、その摺動抵抗は小さくなるため、成形品P1 は、中子型A1 から殆ど損傷されることなくスムーズに抜き取られる。
このように、抜取り方向に沿った横断面形状が随所で変化していて、しかも抜取り方向に沿った一部にアンダーカット部を有する変則円筒状又は変則袋状の成形品P1 であっても、成形品P1 は、ゴム弾性を有する熱可塑性エラストマーで成形されているため、抜取り時に、圧縮空気の作用による膨み量を大きく確保できて、中子型A1 の外周面との間に、抜取りに必要な抜取り隙間S3 が形成されるため、成形品P1 は、損傷されることなく、中子型A1 から迅速に抜き取ることが可能となって、生産性が高められる。また、実施例1のように、抜取り方向の途中にアンダーカット部P1eを有する成形品P1 では、当該成形品P1 の膨み量を大きくする必要があるため、熱可塑性樹脂は、ゴム弾性を有するエラストマーであることが必要である。なお、成形対象のアンダーカット部を有する筒状又は袋状の成形品の横断面形状は、円形以外に任意の形状であっても、抜取り可能である。
また、図7(a),(b)は、全長に亘って一定の外径であって、しかも外径に対して長さが比較的長くて、抜取り方向の一端部のみが開放された円筒状の成形品P2 を中子型A2 から抜き取る前後の縦断面図である。中子型A2 は、成形品P2 の形状に対応して、抜き勾配が設けられずに、全長に亘って横断面形状が一定の円筒状を成していて、内部のロッド挿通孔21には、上記したエジェクタピンE1 が挿通されている。このような形状の成形品P2 は、外径に対して長さが長いために、中子型A2 との総接触面積が大きくなって、当該成形品P2 を抜き取る際の中子型A2 に対する摺動抵抗が大きくなり、その結果、抜取りが困難であり、仮に抜き取ることができても、成形品P2 が損傷され易い。更に、成形品P2 の抜取りを可能にするために、中子型A2 の外周面に抜き勾配を設けると、外径が一定の場合には、成形品P2 の肉厚は、抜取り方向の先端から基端に向けて、漸次薄くなり、全長に亘って一定の肉厚が要求される場合には、対応できない。
実施例2では、使用樹脂は、ゴム弾性を有する熱可塑性エラストマーでなくても、一般の熱可塑性樹脂であっても、成形可能である。溶融状で射出された熱可塑性樹脂が冷却固化した状態において、流通隙間S1 に圧縮空気を供給した状態で、エジェクタピンE1 を抜取り方向に押し出して、成形品P2 の抜取りを開始すると、エジェクタピンE1 の先端部の嵌合凸部24と、中子型A2 の先端部の嵌合凹部25との間に連通隙間S2 が形成され、当該連通隙間S2 を通して、中子型A2 の外周面と成形品P2 の内周面との間に圧縮空気が供給されて、両面の間に、空気層による微小な抜取り隙間S3 が、成形品P2 の全長に亘って形成される。一般の熱可塑性樹脂であっても、僅かに弾性変形し得るため、連通隙間S2 に供給された圧縮空気により僅かに膨らんで、抜取り隙間S3 が形成される。このため、中子型A2 に対する成形品P2 の摺動抵抗が皆無となるか、或いは極めて小さくなって、外径に対して長さの長い成形品P2 を損傷することなく、スムーズに抜き取ることが可能となる。
このように、抜取り方向に沿った一端部のみが開放されて、全長に亘って一定の横断面形状を有する円筒状の成形品P2 の射出成形では、圧縮空気により中子型A2 の外周面との間に抜取り隙間S3 が形成されるため、中子型A2 に抜き勾配を設けなくても成形可能であるのみならず、円筒状の成形品P2 は、全長に亘って一定の肉厚を確保できて、当該中子型A2 から全く損傷させないで、しかも迅速に抜き取ることが可能となるので、成形品P2 の生産性が高められる。特に、成形品P2 のように、全長に亘って同一の横断面形状の場合には、原料樹脂である熱可塑性樹脂は、ゴム弾性を有するエラストマーに限られず、ゴム弾性を有しない一般の熱可塑性樹脂の使用も可能となる。なお、筒状の成形品の横断面形状、及び横断面の外径寸法に対する長さの比は、いかなるものであっても、成形可能である。
次に、図8を参照して、本発明の実施例3について説明する。なお、樹脂材料は、ゴム弾性を有するエラストマーを使用している。図8(a),(b)は、それぞれ引抜きの手前側から奥側に向けて外径が漸次小さくなる逆テーパー円筒状の成形品P3 を中子型A2 から抜き取る前後の縦断面図である。中子型A2 は、先端部から基端部に向けて外径が漸次小さくなるような逆テーパー円筒状に形成されて、軸心部に挿通孔31が形成され、先端外周部は、縦断面が円錐台状に形成されて嵌合凸部32となっている。中子型A2 のロッド挿通孔31に挿通されるエジェクタピンE2 の先端部は、当該中子型A2 の先端部の外径と同一の傘状部33が形成され、当該傘状部33の内面側外周部は、縦断面が中空円錐台状に形成された被嵌合凹部34となっていて、エジェクタピンE2 の被嵌合凹部34に、中子型A2 の嵌合凸部32が隙間なく密着した状態で嵌合、及びその解除が可能となっている。このため、射出成形時に、エジェクタピンE2 の傘状部33に対して任意の方向の射出圧が作用しても、中子型A2 に対してエジェクタピンE2 の傘状部33が位置ずれしないため、成形品の成形精度を確保できる。
このため、エジェクタピンE2 の抜取り方向への押出しにより、エジェクタピンE2 の被嵌合凹部34と、中子型A2 の嵌合凸部32との嵌合が解除されると、被嵌合凹部34と嵌合凸部32との間に隙間が形成され、当該隙間は、流通隙間S1 に供給されている圧縮空気が通って、中子型A2 の外周面と成形品P3 の内周面との間に供給されて抜取り隙間S3 を形成するための連通隙間S2 となる。
よって、成形品P3 の成形後において、流通隙間S1 に圧縮空気を供給した状態で、エジェクタピンE2 を抜取り方向に押し出して、中子型A2 の嵌合凸部32とエジェクタピンE2 の被嵌合凹部34との間に連通隙間S2 が形成されると、当該連通隙間S2 を通って、中子型A2 の外周面と成形品P3 の内周面との間に圧縮空気が供給されて、中子型A2 の外周面と成形品P3 の内周面との間に抜取り隙間S3 が形成されるので、成形品P3 が逆テーパー円筒状をなしていても、成形品P3 が外側に膨らむことで、中子型A2 に対して非接触又は僅かに接触した状態で、中子型A2 から成形品P3 が抜き取られる。
また、本発明の射出成形方法により成形可能な成形品は、抜取り方向又は抜取り方向に沿って一端部のみが開放された筒状であることが条件であるが、上記したような円筒状に限られず、図9に示されるような引抜き方向に沿って逆テーパー状の角筒部を有する四角筒状の成形品P4 であっても成形可能である。
なお、実施例3,4の閉塞端部から開口端部に向けて逆テーパー状となった前記成形品P3 ,P4 も、成形品の抜取りの面からみると、アンダーカット構造であると言える。
1 ,A2 :中子型
1 ,B2 :割型
C:キャビティ
D:固定型
1 ,E2 :エジェクタピン
K:射出成形型
M:可動型
1 〜P4 :成形品
1e:成形品のアンダーカット部
1 :流通隙間
2 :連通隙間
3 :抜取り隙間
24:嵌合凸部(エジェクタピンの先端部)
25:嵌合凹部(中子型の先端部)
31:ロッド挿通孔
32:嵌合凸部(中子型の先端部)
33:傘状部
34:被嵌合凹部(エジェクタピンの先端部)

Claims (3)

  1. ロッド状の中子型と、当該中子型の周囲を取り囲んで配置することでキャビティを形成するための複数の割型とから成り、前記キャビティに、溶融状の熱可塑性樹脂を射出して、抜取り方向の一端部のみが開放された筒状又は袋状の成形品を成形した後に、前記割型を中子型から離間させて、当該成形品を前記中子型から抜き取る構成の射出成形型であって、
    前記中子型の内部のロッド挿通孔には、前記成形品の抜取り用のエジェクタピンが、圧縮空気の流通隙間を有した状態でスライド可能に挿入され、当該エジェクタピンの先端部は、前記中子型の先端部に対して、射出成形時には嵌合して気密を保持すると共に、成形品の抜取り時には、エジェクタピンの抜取り方向への押出しにより、前記嵌合が解除されて、当該中子型の外周面と成形品の内周面とで形成される抜取り隙間と、前記流通隙間とを連通する連通隙間が形成されるように嵌合及びその解除が可能になっており、
    前記中子型の先端外周部は、縦断面が円錐台状に形成されて嵌合凸部となっていると共に、前記エジェクタピンの先端部には、前記中子型の縦断面形状に対応する傘状部が形成されて、当該傘状部の内面側外周部は、縦断面が中空円錐台状に形成されて被嵌合凹部となっていることを特徴とする射出成形型。
  2. ロッド状の中子型と、当該中子型の周囲を取り囲んで配置することでキャビティを形成するための複数の割型とから成り、前記キャビティに、溶融状のゴム弾性を有する熱可塑性樹脂エラストマーを射出して、抜取り方向の一端部のみが開放された筒状又は袋状の成形品を成形した後に、前記割型を中子型から離間させて、当該成形品を前記中子型から抜き取る構成であって、
    前記中子型の内部のロッド挿通孔には、前記成形品の抜取り用のエジェクタピンが、圧縮空気の流通隙間を有した状態でスライド可能に挿入され、当該エジェクタピンの先端部は、前記中子型の先端部に対して、射出成形時には嵌合して気密を保持すると共に、成形品の抜取り時には、エジェクタピンの抜取り方向への押出しにより、前記嵌合が解除されて、当該中子型の外周面と成形品の内周面とで形成される抜取り隙間と、前記流通隙間とを連通する連通隙間が形成されるように嵌合及びその解除が可能な射出成形型を用いた成形品の抜取り方法であって、
    前記成形品は、前記抜取り隙間に圧縮空気が流通して当該成形品が膨張された状態で、前記中子型の突出部に引っ掛かって損傷されることなく抜取り可能なように、抜取り方向に沿った横断面形状が緩やかに変化した全体形状を有し、
    前記中子型におけるキャビティを形成しない部分に、前記エジェクタピンのスライド方向と直交する方向に圧縮空気孔が形成され、当該圧縮空気孔を通して前記流通隙間に圧縮空気が供給され、
    前記成形品の抜取り時には、前記圧縮空気孔を通して前記流通隙間に圧縮空気を供給した状態で、前記エジェクタピンを抜取り方向に押し出して、当該圧縮空気が前記連通隙間を通して中子型の外周面と成形品の内周面との間に供給されることで、前記中子型に対して成形品を僅かに膨らませて前記抜取り隙間が形成された状態で、前記エジェクタピンを連続して押し出すことで、圧縮空気の開閉弁機能を果す当該エジェクタピンのみで、前記中子型に対して当該成形品を抜き取ることを特徴とする成形品の抜取り方法。
  3. ロッド状の中子型と、当該中子型の周囲を取り囲んで配置することでキャビティを形成するための複数の割型とから成り、前記キャビティに、溶融状の熱可塑性樹脂を射出して、抜取り方向の一端部のみが開放された筒状又は袋状の成形品を成形した後に、前記割型を中子型から離間させて、当該成形品を前記中子型から抜き取る構成であって、
    前記中子型の内部のロッド挿通孔には、前記成形品の抜取り用のエジェクタピンが、圧縮空気の流通隙間を有した状態でスライド可能に挿入され、当該エジェクタピンの先端部は、前記中子型の先端部に対して、射出成形時には嵌合して気密を保持すると共に、成形品の抜取り時には、エジェクタピンの抜取り方向への押出しにより、前記嵌合が解除されて、当該中子型の外周面と成形品の内周面とで形成される抜取り隙間と、前記流通隙間とを連通する連通隙間が形成されるように嵌合及びその解除が可能な射出成形型を用いた成形品の抜取り方法であって、
    前記成形品は、抜取り方向の両端部の閉塞部と開放部を除く主要部の横断面形状は一定であり、しかも前記中子型の外周の成形面における前記成形品の前記主要部に対応する部分の横断面形状は、全長に亘って一定であって、
    前記成形品の抜取り時には、前記流通隙間に圧縮空気を供給した状態で、前記エジェクタピンを抜取り方向に押し出して、当該圧縮空気が前記連通隙間を通して中子型の外周面と成形品の内周面との間に供給されることで、前記中子型に対して成形品を僅かに膨らませて前記抜取り隙間が形成された状態で、前記エジェクタピンを連続して押し出すことで、
    前記中子型の成形面に抜き勾配を形成することなく、前記圧縮空気の開閉弁機能を果す前記エジェクタピンにより成形品の抜き取りが可能であることを特徴とする成形品の抜取り方法。
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