JP6786531B2 - 眼内注射システム - Google Patents

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Description

本発明は、眼内注射システム及びそのようなシステムを制御するための方法に関する。
眼の部分に対する損傷を避けるためには、眼内注射を正確に行わなければならない。通常、医師は、物質、例えば薬物で満たされたシリンジに取り付けられる針を患者の眼の適切な位置及び適切な深さに挿入するとともに薬物を眼に注入して針を引き抜くことによってそのような注射を行う。しかしながら、注射を行う前に、注射前の準備ステップに相当な注意を払わなければならない。重要な注射前ステップは、検鏡を瞼に配置して、眼を消毒するとともに、眼に麻酔をかけることを含む。通常、眼球への注射前に、ポビドンヨードなどの消毒剤によって眼球のアクセス可能な部分を十分に濯ぐ必要がある。微生物活性のレベルが高いため、特に瞼の領域では、眼球のアクセス可能な部分を消毒するステップは、成功を保証するものではない。これは、患者にとって不快な副作用に起因してヨード濃度及び暴露時間が無制限に増大されない場合があるからである。したがって、無菌注射シナリオに関しては、第1のトレードオフが行われるべきである。
更に、シリンジを保持しつつ、注射のために眼球を前処理した後、医師は、カバーを除去して無菌穿刺部材(針)を環境に露出させなければならない。経験豊富な医師にとって、カバーの除去と注射との間の時間は数秒を要するにすぎないかもしれない。しかしながら、これは、塵埃粒子及び/又は液滴による針の微生物汚染の危険性を引き起こすのに十分な時間である。眼内注射後に起こった眼の炎症に関して研究が行われてきた。このような研究は、特に、医師が外科用フェイスマスクを着用しない又は常に着用するとは限らない環境で、手術場条件下で注射が行われなかった場合に、炎症のリスクが他の環境及び条件と比べてかなり高かったことを示す。大部分の炎症は、それぞれの医療スタッフの経口微生物活性と関連付けられ得る。
手動注射システムの他に、幾つかの自動注射システムが従来技術の文献から知られている。例えば、米国特許第8287494号明細書は、針を眼内へと自動的に並進させて、注射されるべき薬物を投薬するとともに、針を眼から引き戻す眼内注射システムについて記載する。したがって、この簡単な眼内注射システムは、眼球内に物質を注射するための穿刺部材を有する注射装置を備え、この場合、この眼内注射システムは、穿刺部材によって眼球の自動穿刺を行う。これは、システムにより実行されて医師により引き起こされる機械的な動作によって達成される。
医師は、この自動化されたシステムを手動で位置決めして作動させなければならない。したがって、前述の全てのトレードオフ及び汚染に関するリスクも存在する。
本発明の目的は、注射後に炎症を引き起こす眼内注射を行うリスクを実質的に低減する眼内注射システム及びそのようなシステムを制御する方法を提供することである。
この問題は、請求項1のシステム及び請求項22の方法を含む、本明細書中に記載される眼内注射システム及び方法によって解決される。
本発明によれば、眼内注射システムは、
−注射装置を支持するロボットマニピュレータであって、注射装置を注射前位置に移動させるように適合されて構成されるロボットマニピュレータと、
−眼球上に配置されるパッチの位置を検出するとともに、ロボットマニピュレータを制御して注射装置を注射前位置に移動させるように適合されて構成され、注射前位置が眼球上のパッチの検出位置に基づいている、検出装置と、
を備える。
眼内注射システムは、眼球上に、特に所定の注射ポイントを覆う眼球の結膜上に予め配置されたパッチの位置を検出するように構成される。検出された位置に基づいて、ロボットアームは、注射装置を注射前位置へ移動させるように制御される。注射前位置は、パッチと注射装置の穿刺部材の先端との間に密接な空間的関係を有する。通常、穿刺部材の注射前位置は、パッチの上方に位置される。好ましくは、穿刺部材の先端は、パッチに対して10mm〜80mm、より好ましくは20mm〜60mm、更に一層好ましくは30mm〜50mmの距離を隔てる。これは、注射前位置を発端として、眼球内への浸透作用がパッチと下層の結膜及び強膜とに刺入する穿刺部材の自動化された動作によって果たされるからである。
好ましくは、そのようなパッチは、ポリマーを備え及び/又はヒドロゲルであるとともに、殺菌特性及び/又は麻酔特性を有する。通常、パッチは数ミリメートル、好ましくは少なくとも3ミリメートル及び8ミリメートル未満の直径を有する。パッチは、円形、楕円形、又は、リング形状のような様々な形状を有してもよい。眼球上のパッチの厚さは、材料及びその特性に応じて少なくとも0.5ミリメートル〜数ミリメートルの範囲である。特に、パッチの形状及び厚さは、検出装置による確実な認識を可能にする。適切に調整されれば、眼球を消毒する及び/又は眼球に麻酔をかけるような注射前の準備ステップは不要である。本発明の方法によれば、消毒剤によって眼球のアクセス可能な部分を濯ぐ必要はない。パッチが殺菌特性を有する場合には、事前に配置される注射スポットを覆うパッチを眼球の結膜上に貼り付ければ十分である。少なくともパッチにより直接に覆われる領域で消毒するのに十分な時間が経過した後、眼球の穿通は、パッチを貫いて眼球に刺入することによって行われる。好ましくは、穿通は、眼球内への物質の注射を果たすために行われる。しかしながら、別の方法として又はそれと組み合わせて、穿刺部材を介して眼球の内側から組織及び/又は液体を抽出すること、又は、穿刺部材がトラカールであれば眼球の内側に他の器具を配置して使用することも想定し得る。
更に、注射装置は、医師によって起動される場合には注射前位置を発端として注射を自動的に行うように適合されて構成される。医師などの人の物理的存在は、注射を行うために患者の部位で必要とされない。むしろ、システムを遠隔的に操縦し、監視し、及び/又は、起動させることができる。したがって、微生物汚染源の存在は、注射の前、最中、又は、後に低減され又は回避され得る。
本発明によれば、眼内注射は特に硝子体内注射を含む。しかしながら、治療されるべき疾患及び送出されるべき物質にしたがって、勿論、他の眼内注射も包含される。送出されるべき物質は、薬物及び/又はウイルスベクターを含んでもよい。
好ましくは、注射装置は、穿刺部材としての機能を果たす針に接続されるシリンジを備える機械的な注射装置である。シリンジは、円筒チューブ内に緊密に嵌合するプランジャを備える手動眼内注射のために形成される一般的な使い捨てシリンジであってもよい。または、注射装置は、膜が取り付けられた円筒チューブを有するとともに2つのバルブを有するシリンジ本体を備え、バルブの一方は、薬物又は洗浄液又は消毒剤などの液体物質をシリンジ本体内に引き込むように適合されて構成され、また、他方のバルブは、液体をシリンジ本体内に押し出すように適合されて構成される。この実施形態によれば、交換可能な使い捨て針を注射装置の一部として使用することが好ましい。
好ましくは、注射装置は、穿刺部材の注射動作の開始を引き起こすための制御ユニットを備える。制御ユニットは、患者の近くにいる又は離れている医者から信号を受けるように適合されてもよい。注射装置は、好ましくは、パッチ及び結膜を貫通して眼球内に侵入する穿刺部材の機械的な並進によって眼内注射プロセスを自動的に実行して、物質を送出するとともに、穿刺部材を眼球から引き戻すようになっており、その後、穿刺部材は、注射前位置に戻り、或いは更には、この位置を越えて眼球から離れるように移動する。医師は、患者の身元、パッチの位置、注射装置の注射前位置、及び、十分な消毒を行うために必要なパッチの放置時間を確認した後に注射プロセスを認可して起動させることが好ましい。この全ては、検出装置のカメラ及び/又はセンサ並びにシステムの他の手段を使用して遠隔的に行われてもよい。好ましくは、注射装置は、スピンドルドライブと組み合わされる適切な電子モータを備える。
好ましい実施形態において、検出装置は、パッチを伴わない眼球のトポロジーと眼球及びパッチを組み合わせた合成トポロジー(resultant topology)との間の差異を検出するように適合されて構成される。パッチの有無にかかわらず眼球のトポロジーを検出することは、例えば、構造化された光センサ又は飛行時間距離センサ又は位相シフトセンサを用いたカメラ−センサ組み合わせによって達成され得る。検出装置のカメラ及び/又はセンサの光学的分解能は、パッチを検出するために決定的に重要である。したがって、幾つかのカメラ及び/又はセンサの組み合わせが必要な場合がある。別の方法として、又は、トポロジー変更に加えて、適切なセンサが、パッチと組み合わされる眼球の光学特性を検出する。例えば、パッチによって引き起こされる赤外線表面画像及び/又はパッチにより又はパッチの一部により発せられる蛍光波長信号の変化は、蛍光波長より短い波長でパッチを照射することによって引き起こされる。
好ましくは、システムは、注射装置の穿刺部材を包囲する無菌空気の流れを与える空気流装置を更に備える。眼内注射の無菌性を保つために、注射の直前にそのカバーから露出されなければならない針などの穿刺部材は、それが眼球へ向けて並進する前に空気を介して微生物物質と接触してはならない。したがって、穿刺部材を包囲する無菌空気のそのような流れは、無菌性を維持するための好ましい解決策である。これを達成するための多くの形態がある。特に、穿刺部材は、開口を有する小さい穿刺ドームによって取り囲まれてもよく、穿刺部材は前記開口を貫通して延びる。そのような穿刺ドームは、該穿刺部材を取り巻くために導入される無菌空気流に境界を与える開放キャビティを形成する。穿刺ドームは、空気流チューブを介して、滅菌濾過によって生成された無菌空気を供給している送風機に接続される。
より好ましくは、空気流装置は、注射装置の穿刺部材を包囲する無菌空気の層流を供給している。層状空気流は、汚染された粉塵又は液滴を穿刺部材に導入するリスクを再び高める乱流を回避する。
好ましくは、システムは、前述の空気汚染を低減するためのエアフィルタシステムを備える。これに加えて又は代えて、システムは、消毒剤を穿刺部材上に噴射する消毒剤噴射装置を含む。このシナリオでは、既に行われた穿刺部材の微生物汚染さえも後に排除される。
好ましい実施形態において、注射装置は、ドーム開口を有するドーム状構造体の下方に保持され、ドーム開口は注射装置の穿刺部材に面している。そのようなドーム状構造体は、眼内注射システムの様々な装置のための構造的支持を行うという利点を与える。
より好ましくは、ロボットマニピュレータがドーム状構造体の下方に取り付けられる。更に、ドーム状構造体は、光学的に透明な材料から形成されることが好ましい。それにより、患者、看護師、及び/又は、医師による眼内注射状況全体の構造的な監視性が高められる。
好ましくは、検出装置は、ドーム状構造体に取り付けられる少なくとも1つのカメラを備える。このカメラは、特に、眼球及び/又は注射器の動きの視覚的制御に役立つ。更に、カメラは、眼球上のパッチの検出のために眼球を走査するべく使用されてもよい。検出装置は、付加的なセンサ、例えば、超音波距離センサを備えてもよい。好ましくは、そのような距離センサは、針の先端と眼球上のパッチとの間の距離を決定するために注射装置上に配置される。カメラを同様にドーム状構造体の内面に配置することもできる。
好ましくは、表示装置がドーム状構造体に取り付けられている。例えば、表示装置は複数のLED及び/又はモニタによって形成される。表示装置は、眼内注射の前及び最中に患者の眼球を固定するために患者の注意を引き付ける。これは、表示されたパターン又は特定の照明されたLEDに眼球を集中させるように患者に求めることによって達成され得る。より好ましくは、システムは、患者と通信する音響通信装置を更に備える。音響通信装置は、マイクロフォン及び/又はスピーカを備える。必要に応じて、患者は、医師又は看護師などの医療スタッフに話しかけることができ、及び/又は、注射が行われる部屋に医療スタッフがいる必要なく医療スタッフにより与えられる指示を聞くことができる。それにより、システムは外部音声通信を可能にする。音響通信装置は、医療スタッフが話して患者に耳を傾けている最中に医療スタッフを表示するために表示装置と組み合わせて使用されてもよい。
好ましい実施形態において、ドーム状構造体は、壁、天井、椅子、スタンド、及び、テーブルのうちの任意の1つ以上を備える支持構造体に取り付け可能な支持アーム装置に取り付けられる。簡単な実施形態において、このような支持構造体は、眼内注射システムを患者の眼球付近に移動させるように機械的に調節可能である。より好ましくは、支持アーム装置は、ドーム状構造体を3次元で手動により移動させるように構成されて適合される。これは、眼内注射システムの操作性に関してより大きな柔軟性を与える。支持アーム装置がドーム状構造体の移動に対して少なくとも3つの並進自由度を与える電動位置決め装置を更に備えることがより一層好ましい。
別の方法として、ドームに取り付けられる全ての装置を患者に対して好ましい位置に配置できる自由を与えるドームの回転を含めて完全ロボット動作機能が支持アーム装置に与えられる。
好ましい実施形態では、検出装置にカメラが設けられる。カメラは、遠隔的に操縦される注射手順のためにライブ画像を供給する。それにより、システムは視覚的な遠隔通信を可能にする。したがって、医療スタッフは、好ましくは音声通信装置と組み合わせて、患者の眼に対する注射装置の位置を遠方から制御できる。
好ましくは、注射装置は、眼球内への穿刺部材の注入に必要な力を測定する。これは、適合された力センサを注射装置に付加することによって達成され得る。それにより、眼内注射プロセスを使用して、特定の患者の重要な生理学的データを得ることができる。
好ましい実施形態では、注射装置が眼内圧を測定するためのセンサを備える。センサは、パラメータを測定することによって直接的又は間接的に眼圧を測定してもよく、パラメータによって眼内圧を計算することができる又は少なくとも推定することができる。眼内圧は、例えば、当該技術分野において知られる眼圧測定法によって測定される。例えば、非接触眼圧測定法とも呼ばれる空気眼圧測定法では、角膜を圧平するために空気ジェットが使用される。角膜圧平は、電気光学システムを介して検出可能であり、また、角膜圧平をもたらすために使用される空気ジェットにより及ぼされる機械的な力を用いることによって眼内圧を計算することができる。
好ましい実施形態において、注射装置は、物質デポーと、物質を穿刺部材に送出するためのポンプとを備える。または、注射装置は、予め充填された使い捨てシリンジ、薬物デポーとしての薬物含有バイアル、又は、長期持続性デポー薬剤、例えばOzurdexを使用する。したがって、システムは、使用されるべき長さ、幅、及び/又は、物質が異なる針などの様々な穿刺部材に適合され得る。好ましくは、注射システムと共に使用するための標準的な針は、約4mmの長さを有する。
より好ましくは、穿刺部材は、針などの交換可能な使い捨て穿刺部材である。好ましい実施形態において、システムは、穿刺部材を有する使い捨て物質デポーを備え、この場合、注射プロセスは電気機械的に行われる。容易に入手可能な使い捨てシリンジの使用も想定し得る。しかしながら、シリンジのプランジャの長さに起因して、結果として生じる注射装置は長くなる。
好ましい実施形態において、注射装置は、穿刺部材の注入動作に抗して付勢するように構成されて適合される機械的なスプリング部材を含む。それにより、停電の場合、穿刺部材は、機械的なスプリング部材によって眼球から自動的に除去される。
好ましくは、検出装置は、虹彩認識によって特定の患者を識別する。したがって、スケジュールされた特定の患者以外の人の治療を避けることができる。更に、注射システムは、特定の患者のデータを与えるコンピュータ又はデータベースを備えることができる又はコンピュータ又はデータベースに接続することができる。例えば、コンピュータ又はデータベースは、最後の注射の日付及び/又は物質量、行われた注射の数、適用された薬物、アレルギー、最後の注射の注射ポイント、及び、特定の眼球測定などの記憶された患者情報を含むことができる。検出装置が特定の患者を識別すると、関連する制御ユニットは、例えば、物質の投与量を適合させることができる又は物質デポー変更することができる等、注射装置を制御することができる。
好ましい実施形態において、ロボットマニピュレータは、第1の回転自由度を注射装置に与えるように適合されて構成されるウォームドライブを備える。ウォームドライブは、電動ウォームスクリューと、ドーム状構造体の内面に取り付けられる湾曲ギアラックの形態を成すウォームギアとを含む。ギアラックの曲率は、ドーム状構造体の湾曲にしたがってもよいが、例えば検出装置の異なるセンサ及びカメラを配置するためにより多くのスペースが必要な場合には、より多くのスペースを与える異なる曲率が使用されてもよい。ギアラックに沿ってウォームスクリューがスライドを移動させ、また、このスライドには注射装置を取り付けられる。
より好ましくは、ロボットマニピュレータは、それが更なる回転自由度を注射装置に与えるように第1のウォームドライブに取り付けられる更なるウォームドライブを備え、更なるウォームドライブは、第1の回転自由度に対して直交して方向付けられる回転軸を有する。互いに直交して方向付けられる2つの回転軸のこの組み合わせを得るために、更なるウォームドライブのスライドが第1のウォームドライブのスライドに取り付けられる。更なるウォームドライブは、更なるウォームドライブのウォームホイールの移動によって更なるスライドを貫通して走行する更なるギアラックを示す。注射装置は、更なるウォームホイールのギアラックに取り付けられ、したがって、2つのウォームドライブにより制御される2つの回転軸を注射装置に与える。
検出装置又はその一部は、ロボットマニピュレータ及び/又は注射装置に取り付けられ得る。注射システムがドーム状構造体を備える場合、ロボットマニピュレータ及び/又は検出装置又はその一部は、ドーム状構造体に直接的又は間接的に取り付けられる。
更に、本発明は、眼内注射システムを制御するための方法に関し、方法は、
−前述の実施形態のうちの1つ以上に係る眼内注射システムのうちの1つを用意するステップと、
−注射装置を眼球の上方に大雑把に位置決めするステップと、
−眼内注射ポイント上の眼球(E)にパッチ(P)を貼り付けるステップと、
−検出装置によって眼球上のパッチの位置を検出するステップと、
−注射装置の穿刺部材のカバーを除去するステップと、
−パッチの検出された位置に基づいて検出されたパッチの上方に注射装置の穿刺部材を精密に位置決めするステップと、
を備える。
システムは注射ポイントを識別し、注射ポイントは(例えば、可視レーザ装置によって)マークされ、また、看護師又は注射システムの適合されるパッチ貼付装置は、眼球の結膜にパッチを取り付ける。1つの好ましい実施形態では、パッチが取り付けられた後に検出されたトポロジーと比較できる基準トポロジーを得るために、パッチが眼に貼り付けられる前に眼球のトポロジーが検出される。それにより、パッチの位置が眼球上で容易に決定される。眼球の決定された位置に基づき、穿刺部材のカバーが除去された後、注射装置がその穿刺部材と共に注射前位置へ移動される。
パッチ位置の検出は、トポロジー解析によって行われることが好ましい。例えば、可視光線又は赤外線の構造化された光パターンが、検出装置の投影ユニットによって眼球上に投影され、その後、検出装置の適合されたカメラによってパターンが解析されて、眼球及び眼球の周囲の3次元表面マップが生成される。
好ましい実施形態において、方法は、穿刺部材のカバーを除去する前に注射装置の穿刺部材を包囲する無菌空気の空気流を開始させるステップを更に備える。このステップは、注射前及び注射中に無菌穿刺部材に対して信頼できる無菌環境を与える。患者の頭部の全周に無菌状態を与える代わりに、注射ポイント及び穿刺部材の周りの決定的に重要な領域に焦点を合わせれば十分である。これにより、手術場条件下での作業と比べて、非常に費用効率が高くエネルギー効率が良いシステムが提供される。
好ましくは、方法は、ロボットマニピュレータを移動させることによって注射装置を精密に位置決めするステップ中に、眼球の動きを追跡するために検出装置を使用するステップを更に備える。このステップは、眼球が望ましくない動きをする場合に制御フィードバックとして役立つ。検出された眼球運動に対する反応における補償動作は、ロボットマニピュレータのアクチュエータ及び/又は注射装置によって行われてもよい。
好ましい実施形態において、方法は、パッチを貫いて穿刺部材を眼球内に穿刺するステップと、物質を送出するステップとを更に備える。物質の送出後、穿刺部材が眼球から引き戻されることが好ましい。好ましくは、眼球の穿通は、眼球内への物質の注射を果たすために行われる。しかしながら、別の方法として又はそれと組み合わせて、穿刺部材を介して眼球の内側から組織及び/又は液体を抽出すること、又は、穿刺部材がトラカールであれば眼球の内側に他の器具を配置して使用することも想定し得る。
好ましくは、方法は、検出装置を使用して、パッチを貫いて穿刺部材を眼球内に穿刺するステップ中及び物質を送出するステップ中に眼球の動きを追跡することにより、眼球に対する穿孔部材の相対的位置を適合させるステップを更に備える。眼追跡は、フィードバック制御プロセスの一部として使用されてもよい。眼球に対する穿刺部材の相対位置を維持するための補償動作は、ロボットマニピュレータの様々なアクチュエータ及び/又は注射装置によって行われる。
以下の図には、本発明の1つの典型的な実施形態が幾つかの変形と共に示される。
本発明の1つの典型的な実施形態に係る眼内注射システムの概略側面図を患者の上半身部分と共に示す。 検出装置30に関して僅かな変化を伴う図1の実施形態のより接近した図を示す。 検出装置30の位置に関して他の僅かな変化を伴う僅かに異なる角度から見た図2の眼内注射装置を示す。 眼内注射システムを使用して眼内注射を制御するための方法シーケンスを概略的に示す。 眼内注射システムを使用して眼内注射を制御するための方法シーケンスを概略的に示す。 眼内注射システムを使用して眼内注射を制御するための方法シーケンスを概略的に示す。 眼内注射システムを使用して眼内注射を制御するための方法シーケンスを概略的に示す。
図1は、本発明の1つの典型的な実施形態に係る眼内注射システムの概略側面図を患者の上半身部分と共に示す。基本的な機能グループとして、眼内注射システムは、注射装置10と、ロボットマニピュレータ20と、検出装置30との組み合わせを備える。これらの機能グループの全ては、光学的に透明な材料により形成されるドーム状構造体50の内面に直接的又は間接的に設置される。それにより、これらの全ての装置は、ドーム状構造体50を移動させることによって患者の頭の上方で移動され得る。
注射装置10は、スピンドル駆動モータ装置13によって与えられる直線経路に沿って図示の患者の眼球E内に挿入され得る穿刺部材11を備える。穿刺部材11は、針の形態を有するとともに、シリンジ本体14に接続される。シリンジ本体14は、物質チューブ18を介してポンプ(図示せず)及び物質デポー12に接続される。使用時、物質デポー12から、ポンプを作動させることにより、物質チューブ18及びシリンジ本体14を介して物質を穿刺部材11に送出できる。更に、スピンドル駆動モータ装置13は、眼内注射の直線経路上でシリンジ本体14と共に穿刺部材11を移動させている。物質ポンプとして、以下のシステム、すなわち、Curiejet(登録商標)液体マイクロポンプPS15I(台湾、新竹市、Microjet Co.Ltd.)を使用することができる。スピンドル駆動モータ装置に関しては、Maxon A−max 16モータがスイスのザクセルンにあるMaxon Motor AGのスピンドルギアGP16と共に使用される。
ロボットマニピュレータ20は、湾曲ギアラックに沿って走行可能なスライドを示す第1のウォームドライブ21を有し、湾曲ギアラックもドーム状構造体50の内面に対してその湾曲に沿って設置される。第1のウォームドライブ21のスライドには、第1のウォームドライブ21のトラックギアに対して直交して延びる更なる湾曲トラックギアを示す更なるウォームドライブ22のスライドが取り付けられる。この更なるトラックギアの端部には注射装置10が取り付けられる。それにより、ロボットマニピュレータ20の第1のウォームドライブ21は、第1の回転自由度を注射装置10に与えるように適合されて構成される。ロボットマニピュレータ20の更なるウォームドライブ22は、回転軸が第1の回転自由度と直交して方向付けられる更なる回転自由度を注射装置10に与える。これらのウォームドライブは、例えば、スイスのザクセルンにあるMaxon Motor AGにより製造されるGPX165.3:1ギア及びENX10EASYエンコーダを有するMaxon DC max 16Sモータによって駆動される。
本発明の実施形態の変形例によれば、検出装置30が2つのカメラ31を備える。一方のカメラはドーム状構造体50の内面に取り付けられ、他方のカメラは第1のウォームドライブ21のスライドに取り付けられる。代案として、2つのカメラ31のうちの一方を他方のカメラ31と協働する構造化された発光装置と置き換えることができる。そのようなシステムのために使用され得るカメラの1つの例は、e−con Systems Pvt.Limited(セントルイス、米国/チェンナイ、インド)からのSee3CAM_12CUNIR−1.3MPである。
更に、眼内注射システムの描かれた実施形態は、注射装置10の穿刺部材11を包囲する無菌空気の流れを与える空気流装置40を備える。空気流装置40は、穿刺部材11を部分的に取り囲む注射装置10の先端に取り付けられた穿刺ドーム43を備える。また、穿刺ドーム43は、例えば適切なエアフィルタを使用することにより無菌空気を与える送風機42に対して空気流チューブ41によって接続される。
更に、図示の患者の注意を光学的に引き付けるために、表示装置60がドーム状構造体50に取り付けられる。また、表示装置60は、患者と患者の近くに存在しない医療スタッフとの間に光通信を確立するのにも役立つ。
眼内注射システムは、ドーム状構造体50に取り付けられる音響通信装置70を更に備える。音響通信装置70は、図示の患者と通信するようになっており、スピーカ71及びマイクロフォン72を備える。表示装置60を介した光通信に加えて、音響通信装置70は、患者と医療スタッフとの間の音声通信のオプションをシステムに付加する。
ドーム状構造体50は、支持構造体S、例えば壁に取り付けられる支持アーム装置80に取り付けられる。支持アーム装置80は、ドーム状構造体50を三次元で手動により移動させるように構成されて適合される。これらの特性は、ドーム状構造体を患者の頭の上方に大雑把に位置決めできるようにする。更に、支持アーム装置80は、ドーム状構造体50の移動に対して少なくとも3つの並進自由度を与える電動位置決め装置81を示す。これら3つの並進自由度に加えて、ドーム状構造体50の回転も同様に有利である。ロボットマニピュレータ20の移動と共に、電動位置決め装置81は、注射装置10を注射前位置へ移動させるために精密な位置決めを行う。一例として、電動位置決め装置81は、米国ニュージャージー州のニュートンにあるソーラブズ社からの2つのMTS50−Z8と1つのMTS25−Z8とを組み合わせる3軸ポジショナを備える。
眼内注射システムのこの実施形態を使用して眼内注射を行うための異なる方法ステップについては、図4Aから図4Dに関連して以下で説明される。
図2は、検出装置30に関して僅かな変化を伴う図1の実施形態のより接近した図を示す。支持アーム装置80、支持構造体S、及び、電動位置決め装置81のようなシステムの更なる部分は、簡略化のために示されない。注射装置10、ロボットマニピュレータ20、空気流装置40、ドーム状構造体50、表示装置60、及び、音響通信装置70に関しては、この眼内注射システムが図1にまさに対応する。したがって、そのような要素の構造及び機能が前述のそれとほぼ同じであることが理解されるため、そのような要素の説明はこの実施形態に関して繰り返されない。唯一の違いは検出装置30にある。注射システムの検出装置30は、ドーム状構造体50の内面に取り付けられる1つのカメラ31のみを含む。ロボットマニピュレータ20に取り付けられる第2のカメラは設けられない。図2に示される注射システムの検出装置30は、注射装置10に取り付けられる距離センサ(図示せず)を更に備えることができる。
図3は、検出装置30の位置に関して他の僅かな変化を伴う僅かに異なる角度から見た図2の眼内注射装置を示す。図2に示されるドーム状構造体50は、簡単のため図示されない。第1のウォームドライブ21及び更なるウォームドライブ22はそれぞれ、湾曲形状を有するギアラック23を有する。第1のウォームドライブ21のギアラック23は、ギアラック23の両端に設けられるV字形状の取り付け手段27によってドーム状構造体50(図示せず)の内面に取り付けられる。
第1の及び更なるウォームドライブ21,22のそれぞれは、注射装置10を所望の位置に移動させるためにそれぞれのギアトラック23と噛み合う電動ウォームスクリュー25を有する。各ウォームドライブの各電動ウォームスクリュー25は、スライド26内にそれぞれ配置される。スライド26のそれぞれは、ウォームスクリュー25を駆動させるためのモータを収容し、ウォームスクリュー25は、それらのそれぞれのギアラック23と噛み合い、それにより、ギアラック23によって規定される湾曲軌道に沿ってスライド26を移動させる。
図3によれば、検出装置30に関して変化が示される。前述の変化とは異なり、検出装置30の唯一のカメラ31は、第1のウォームドライブ21のスライド26上に配置される。
図4Aから図4Dは、図1から図3に示される眼内注射システムを使用して眼内注射を制御するための一連の方法ステップを概略的に示す。簡略化のため、図4Aから図4Dには、患者の眼球E及び硝子体内注射システムの注射装置10の前部のみが示される。注射装置10は、キャビティを有する円筒状のシリンジ本体14を備える。このキャビティは、膜15によって上側キャビティ部分と下側キャビティ部分とに分けられる。下側キャビティ部分は、第1のバルブ16を有する第1の開口と、第2のバルブ17を有する第2の開口とを示す。第1の開口及びその第1のバルブ16を介して、下側キャビティ部分は物質チューブ(図示せず)によって液体物質リザーバ(図示せず)に接続される。第1のバルブ16は下側キャビティ部分の方向で開く。 第2の開口及び第2のバルブ17を介して、シリンジ本体14の下側キャビティ部分は、カバー19によって保護される注射針の形態を成す穿刺部材11に接続される。第2のバルブ17は穿刺部材11の方向で開く。
眼球内への注射を準備するために、パッチPが最初に注射部位上で結膜に貼り付けられなければならない。パッチPは、少なくともパッチによって覆われる結膜の領域に殺菌剤を供給する。その後、穿刺部材11を包囲して穿刺ドーム43から逃げる無菌空気流が活性化された後、穿刺部材11のカバー19が除去され、注射装置10が図4Bに示されるような注射前位置へ並進される。
上側キャビティ部分は、ポンプ(図示せず)に接続される開口を示す。ポンプが真空をもたらす場合、膜15は、図4Bに示されるようにシリンジ本体14の上側キャビティ部分の方向に撓まされる。それにより、液体物質が、物質リザーバから、物質チューブ及び第1のバルブ16を介して、膜の撓みによって拡大される下側キャビティ部分内へ引き込まれる。
このとき、注射装置10は、穿刺部材11の眼球Eへの注入動作を自動的に行う準備ができている。図4Cに示されるように、注射装置10の穿刺部材11は、電力駆動の並進動作によってパッチPを貫通して眼球E内へ穿刺される。この動作は、機械的なスプリング部材100に抗して付勢される。停電が生じた場合、付勢された機械的なスプリング部材100は、穿刺部材11を眼球Eから引き戻す。
ポンプは、シリンジ本体14の上側キャビティに圧力を与える。それにより、膜は下側キャビティ部分の方向へ撓められる。その結果、第1のバルブ16はその閉位置へと押し進められ、また、第2のバルブ17は、液体物質がこのバルブを通過するとともに穿刺部材11を通じて眼球E内へ押し入ることができるようにするその開位置へと押し進められる。
最後に、図4Dに示されるように、穿刺部材11は眼球Eから除去されて注射後位置に保持される。
10 注射装置
11 穿刺部材
12 物質デポー
13 スピンドルモータ装置
14 シリンジ本体
15 膜
16 第1のバルブ
17 第2のバルブ
18 物質チューブ
19 カバー
100 機械的なスプリング部材
20 ロボットマニピュレータ
21 第1のウォームドライブ
22 更なるウォームドライブ
23 ギアラック
25 電動ウォームスクリュー
26 スライド
27 取り付け手段
30 検出装置
31 カメラ
32 距離センサ
40 空気流装置
41 空気流チューブ
42 送風機
43 穿刺ドーム
50 ドーム状構造体
60 表示装置
70 音響通信装置
71 スピーカ
72 マイクロフォン
80 支持アーム装置
81 電動位置決め装置
E 眼球
P パッチ
S 支持構造体

Claims (20)

  1. 動物又は人の眼の眼球(E)内へ物質を注射するための眼内注射システムであって、
    −眼球(E)内に物質を注射するための穿刺部材(11)を有する注射装置(10)を備え、前記眼内注射システムが前記穿刺部材(11)による眼球(E)の自動穿刺を行う、眼内注射システムにおいて、
    −前記注射装置(10)を支持するロボットマニピュレータ(20)であって、前記注射装置(10)を注射前位置に移動させるように適合されて構成される、ロボットマニピュレータ(20)と、
    −眼球(E)上に配置されるパッチ(P)の位置を検出するとともに、前記ロボットマニピュレータ(20)を制御して前記注射装置(10)を前記注射前位置に移動させるように適合されて構成され、前記注射前位置が眼球(E)上の前記パッチ(P)の検出位置に基づいている、検出装置(30)と、
    を備え、
    前記検出装置(30)は、前記パッチ(P)を伴わない眼球(E)のトポロジーと眼球(E)及び前記パッチ(P)を組み合わせた合成トポロジーとの間の差異を検出するように適合されて構成されることを特徴とする、眼内注射システム。
  2. 前記システムは、前記注射装置(10)の前記穿刺部材(11)を包囲する無菌空気の流れを与える空気流装置(40)を更に備えることを特徴とする、請求項1に記載の眼内注射システム。
  3. 前記空気流装置(40)は、前記注射装置(10)の前記穿刺部材(11)を包囲する無菌空気の層流を与えていることを特徴とする、請求項2に記載の眼内注射システム。
  4. 前記注射装置(10)は、ドーム開口を有するドーム状構造体(50)の下側で保持され、前記ドーム開口が前記注射装置(10)の前記穿刺部材(11)に面していることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の眼内注射システム。
  5. 前記ロボットマニピュレータ(20)が前記ドーム状構造体(50)の下側に取り付けられることを特徴とする、請求項4に記載の眼内注射システム。
  6. 前記検出装置(30)は、前記ドーム状構造体(50)に取り付けられている少なくとも1つのカメラ(31)を備えることを特徴とする、請求項4又は5に記載の眼内注射システム。
  7. 前記ドーム状構造体(50)に表示装置(60)が取り付けられることを特徴とする、請求項4から6のいずれかに記載の眼内注射システム。
  8. 前記システムは、患者と通信するための音響通信装置(70)を更に備えることを特徴とする、請求項7に記載の眼内注射システム。
  9. 前記ドーム状構造体(50)は、壁、天井、椅子、スタンド、及び、テーブルのうちの任意の1つ以上を備える支持構造体(S)に取り付け可能な支持アーム装置(80)に取り付けられることを特徴とする、請求項4から8のいずれかに記載の眼内注射システム。
  10. 前記支持アーム装置(80)は、前記ドーム状構造体(50)を三次元的に手動で移動させるように構成されて適合されることを特徴とする、請求項9に記載の眼内注射システム。
  11. 前記支持アーム装置(80)は、前記ドーム状構造体(50)の移動のための少なくとも3つの並進自由度を与える電動位置決め装置(81)を更に備えることを特徴とする、請求項10に記載の眼内注射システム。
  12. 前記検出装置(30)にはカメラ(31)が設けられ、前記カメラ(31)は遠隔操縦注射手順のためにライブ画像を供給することを特徴とする、請求項1から11のいずれかに記載の眼内注射システム。
  13. 前記注射装置(10)は、眼球(E)内への前記穿刺部材(11)の注入に必要な力を測定することを特徴とする、請求項1から12のいずれかに記載の眼内注射システム。
  14. 前記注射装置(10)は、眼内圧を測定するためのセンサを備えることを特徴とする、請求項1から13のいずれかに記載の眼内注射システム。
  15. 前記注射装置(10)は、物質を前記穿刺部材(11)へ送出するための物質デポー(12)及びポンプ(13)を備えることを特徴とする、請求項1から14のいずれかに記載の眼内注射システム。
  16. 前記穿刺部材(11)が交換可能な使い捨て穿刺部材であることを特徴とする、請求項15に記載の眼内注射システム。
  17. 前記注射装置(10)は、前記穿刺部材(11)の注入動作に抗して付勢するように構成されて適合される機械的なスプリング部材(100)を含むことを特徴とする、請求項1から16のいずれかに記載の眼内注射システム。
  18. 前記検出装置(30)が虹彩認識によって特定の患者を識別することを特徴とする、請求項1から17のいずれかに記載の眼内注射システム。
  19. 前記ロボットマニピュレータ(20)は、前記注射装置(10)のための第1の回転自由度を与えるように適合されて構成される第1のウォームドライブ(21)を備えることを特徴とする、請求項1から18のいずれかに記載の眼内注射システム。
  20. 前記ロボットマニピュレータ(20)は、更なる回転自由度を前記注射装置(10)に与えるように前記第1のウォームドライブ(21)に取り付けられる更なるウォームドライブ(22)を備え、該更なるウォームドライブ(22)は前記第1の回転自由度に対して直交して方向付けられる回転軸を有することを特徴とする、請求項19に記載の眼内注射システム。
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