JP6786430B2 - 太陽電池、多接合型太陽電池、太陽電池モジュール及び太陽光発電システム - Google Patents
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Description
(第1実施形態)
図1に示すように、本実施形態に係る太陽電池100は、基板1と、基板1上に第1電極2と、を備える。第1電極2と第2電極6の間に、光吸収層3とn型層5が存在する。また、第1電極2とn型層5の間に、光吸収層3が存在する。そして、第1電極2と光吸収層3の間に、ドット領域4を有する。
実施形態の基板1としては、ソーダライムガラスを用いることが望ましく、石英、白板ガラス、化学強化ガラスなどガラス全般、ステンレス、Ti(チタン)又はCr(クロム)等の金属板あるいはポリイミド、アクリル等の樹脂を用いることもできる。
実施形態の第1電極2は、太陽電池100の電極である。第1電極2は、例えば、基板1上に形成された半導体膜を含む透明電極である。第1電極2は、基板1と光吸収層3の間に存在する。第1電極2としては、酸化インジウムスズ(ITO:Indium-Tin Oxide)を少なくとも含む半導体膜を用いることができる。光吸収層3側のITO上には、SnO2、TiO2、キャリアドープされたZnO:Ga、ZnO:Alなどの酸化物を含む層を積層してもよい。基板1側から光吸収層3側にITOとSnO2を積層したものでもよいし、基板1側から光吸収層3側にITO、SnO2とTiO2を積層したものなどでもよい。第1電極2の光吸収層と接する層は、ITO、SnO2とTiO2のうちのいずれかの酸化物層であることが好ましい。また、基板1とITOの間にSiO2等の酸化物を含む層をさらに設けても良い。第1電極2は基板1にスパッタするなどして製膜することができる。第1電極2の膜厚は、例えば、100nm以上1000nm以下である。実施形態の太陽電池を多接合型の太陽電池に用いる場合は、実施形態の太陽電池はトップセル側やミドルセル側に存在して、第1電極2は透光性のある半導体膜であることが好ましい。
実施形態の光吸収層3は、p型の化合物半導体層である。光吸収層3は、第1電極2とn型層5との間に存在する。光吸収層3は、I族、III族とVI族元素を含む化合物を含む層である。I族元素は、Cuを少なくとも含むことが好ましい。III族元素は、Gaを少なくとも含むことが好ましい。VI族元素は、Seを少なくとも含むことが好ましい。I族(Ib族)元素、III族(IIIb)族元素とVI族(VIb族)元素を含む、例えばCu(In,Ga)Se2やCuInTe2、CuGaSe2、Cu(In,Al)Se2,Cu(Al,Ga)(S,Se)2、Cu(In,Ga)(S,Se)2、CuGa(S,Se)2,Ag(In,Ga)Se2といったカルコパイライト構造を有する化合物半導体層を光吸収層として用いることができる。Ib族元素がCu又はCu及びAgからなり、IIIb族元素がGa、AlとInのうちの1種以上の元素であり、VIb族元素は、Se、SとTeのうちの1種以上の元素であることが好ましい。その中でも、Ib族元素がCuからなり、IIIb族元素がGa、Al、又は、Ga及びAlからなり、VIb族元素は、Se、S、又は、Se及びSからなることがより好ましい。IIIb族元素にInが少ないと、多接合型の太陽電池のトップセルとして、光吸収層3のバンドギャップを好適な値に調整しやすいことが好ましい。光吸収層3の膜厚は、例えば、800nm以上3000nm以下である。
実施形態のドット領域4は、第1電極2と光吸収層3との間に存在するドットを有する領域である。ドット領域4は、ドットが存在しその開口率が50%以上の領域である。非開口部分にドットが存在する。非開口部分では、ドットは、光吸収層3の第1電極2方向を向いている面と接している。また、ドットが光吸収層3と接した面とは反対側の面は、第1電極2の光吸収層3を向いている面と接している。また、開口部分、つまり、ドットが存在しない領域には、光吸収層3が存在する。ドット領域4は、第1電極2への高い透光性を備え、かつ、光吸収層3を構成する化合物半導体の酸化を抑える効果を有する。化合物半導体と第1電極2との界面での酸化領域形成を抑える働きも有し、コンタクト部分がドットになることで、ドット部分に電界を集中し、界面再結合を抑え開放電圧を向上できる。光吸収層3の酸化が抑えられると開放電圧が向上し、変換効率も向上する。第1電極2上に絶縁層を導入すると、電極と化合物半導体のコンタクト部分が物理的に少なくなり(絶縁領域がパッシベーション膜に相当する)、更に界面再結合を抑制し、高い開放電圧を保つことができる。高い透光性は、多接合型太陽電池のトップセルとして用いる際に好適な特性である。また、多接合型太陽電池に用いるだけでなく、透明性が求められる太陽電池の用途としても、実施形態の太陽電池は好適である。
実施形態のn型層5は、n型の半導体層である。n型層5は、光吸収層3と第2電極6との間に存在する。n型層5は、光吸収層3の第1電極2側を向いた面とは反対側の面と物理的に接した層である。そして、n型層5は、光吸収層3とヘテロ接合する層である。n型層5は、高い開放電圧の光電変換素子を得ることのできるようにフェルミ準位が制御されたn型半導体が好ましい。n型層5は、例えば、Zn1−yMyO1−xSx、Zn1−y−zMgzMyO、ZnO1−xSx、Zn1−zMgzO(MはB、Al、In及びGaからなる群から選ばれる少なくとも1つの元素)や、CdSなどを用いることができる。n型層5の厚さは、2nm以上800nm以下であることが好ましい。n型層5は、例えば、スパッタやCBD(化学溶液析出法)によって製膜される。n型層5をCBDで製膜する場合、例えば、水溶液中で金属塩(例えばCdSO4)、硫化物(チオウレア)と錯化剤(アンモニア)を化学反応により、光吸収層3上に形成できる。光吸収層3にCuGaSe2層、AgGaSe2層、CuGaAlSe2層、CuGa(Se,S)2層などIIIb族元素にInを含まないカルコパイライト型化合物を用いた場合、n型層5としては、CdSが好ましい。
実施形態の酸化物層は、n型層5と第2電極6の間に設けることが好ましい薄膜である。酸化物層は、Zn1−xMgxO、ZnO1−ySyとZn1−xMgxO1−ySy(0≦x,y<1)のいずれかの化合物を含む薄膜である。酸化物層は、第2電極6側を向いたn型層5の面のすべてを覆っていない形態でもよい。例えば、第2電極6側のn型層5の面の50%を覆っていればよい。ほかの候補として、ウルツ型のAlNやGaN、BeOなども挙げられる。酸化物層の体積抵抗率は、1Ωcm以上であると光吸収層3内に存在する可能性のある低抵抗成分に由来するリーク電流を抑えることが可能になるという利点がある。なお、実施形態では、酸化物層を省略することができる。これらの酸化物層は、酸化物粒子層であり、酸化物層中には多数の空隙を有することが好ましい。中間層は、上記の化合物や物性に限定されるものではなく、太陽電池の変換効率向上等に寄与する層であればよい。中間層は、物性の異なる複数の層であってもよい。
実施形態の第2電極6は太陽光のような光を透過し尚且つ導電性を有する電極膜である。第2電極6は、中間層やn型層5の光吸収層3側を向いた面とは反対側の面と物理的に接している。第2電極6と第1電極2の間に、接合した光吸収層3とn型層5が存在する。第2電極6は、例えば、Ar雰囲気中でスパッタリングを行なって製膜される。第2電極6は、例えば、アルミナ(Al2O3)を2wt%含有したZnOターゲットを用いたZnO:Al或いはジボランまたはトリエチルボロンからのBをドーパントとしたZnO:Bを用いることができる。
実施形態の第3電極は、光電変換素子100の電極であって、第2電極上の光吸収層3側とは反対側に形成された金属膜である。第3電極としては、NiやAl等の導電性の金属膜を用いることができる。第3電極の膜厚は、例えば、200nm以上2000nm以下である。また、第2電極6の抵抗値が低く、直列抵抗成分が無視できるほどの場合等には、第3電極を省いても構わない。
実施形態の反射防止膜は、光吸収層3へ光を導入しやすくするための膜であって、第2電極6上又は第3電極上の光吸収層3側とは反対側に形成されている。反射防止膜としては、例えば、MgF2やSiO2を用いることが望ましい。なお、実施形態において、反射防止膜を省くことができる。各層の屈折率に応じて膜厚を調整する必要があるが、70−130nm(好ましくは、80−120nm)蒸着することが好ましい。
図8に示すように、本実施形態に係る太陽電池101は、基板1と、基板1上に第1電極2と、を備える。第1電極2と第2電極6の間に、光吸収層3とn型層5が存在する。また、第1電極2とn型層5の間に、光吸収層3が存在する。そして、第1電極2と光吸収層3の間に、ドット領域4を有する。ドット領域4のドット間には、第1絶縁膜7が存在する。ドット領域4のドットが中空である場合には、中空部分にも第1絶縁膜7が存在することが好ましい。第1絶縁膜7に関すること以外は、第1実施形態の太陽電池100と共通する。第1実施形態と第2実施形態で共通する説明は省略する。
第1絶縁膜7は、ドットの間の光吸収層3と第1電極2の間の全面又は一部に存在する。第1絶縁膜7は、光吸収層3の酸化を防止する透光性のある膜である。第1電極2の光吸収層3側を向く面は、第1絶縁膜7の第1電極2側を向く面と物理的に接する。光吸収層3の第1電極2側を向く面は、第1絶縁膜7の光吸収層3側を向く面と物理的に接する。第1絶縁膜7の側面、つまりドット領域4側を向く面は、ドット又は光吸収層3と物理的に接する。ドット領域4によって光吸収層3の酸化を一部の防止できるが、酸化防止の観点からはドット領域4の開口率が低い方が良いが、光の透過率が低下してしまうため好ましくない。また、第1絶縁膜7を光吸収層3と第1電極2の間の全面に設け、ドット領域4を設けない太陽電池では電極と光吸収層のコンタクトが良好でなくなり変換効率が向上しない。単純に絶縁膜を導入すると、太陽電池の直列抵抗成分(Rs)が大きくなり効率が減少してしまう。
図13に示すように、本実施形態に係る太陽電池102は、基板1と、基板1上に第1電極2と、を備える。第1電極2と第2電極6の間に、光吸収層3とn型層5が存在する。また、第1電極1とn型層5の間に、光吸収層3が存在する。そして、第1電極1と光吸収層3の間に、ドット領域4を有する。第1電極2とドット領域4と間には、第2絶縁膜8が存在する。第2絶縁膜8に関すること以外は、第1実施形態の太陽電池100と共通する。第1実施形態と第3実施形態で共通する説明は省略する。なお、第2実施形態の第1絶縁膜7と本実施形態の第2絶縁膜8を組み合わせてもよい。
第2絶縁膜8は、光吸収層3の第1電極2を向く面と第1電極2の光吸収層3を向く面との間と、ドット領域4のドットの第1電極2を向く面と第1電極2のドット領域4のドットを向く面との間の両方に存在する絶縁膜である。第2絶縁膜8によって、第1電極2と光吸収層3間の電気伝導を抑制することができ、曲率因子FFが向上し、変換効率が向上する。第2絶縁膜8が厚いと抵抗が高くなりすぎて好ましくない。第2絶縁膜8が薄く、例えば、1nm以上2nm以下の厚さであると第2絶縁膜8がトンネル絶縁膜となり第1電極2と光吸収層3間の直接的な伝導を抑制するため好ましい。第1絶縁膜8は、CVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相蒸着)などで製膜される。
第4実施形態は、第1実施形態の太陽電池を用いた多接合型太陽電池である。図14に第4実施形態の多接合型太陽電池200の断面概略図を示す。図14の多接合型太陽電池は、トップセルの太陽電池201とボトムセルの太陽電池202を有する。第1実施形態の太陽電池100から第3実施形態の太陽電池102は、多接合型太陽電池200のトップセル201に用いられる。ボトムセルの電池202には、例えば、Siの光吸収層を有する太陽電池や、トップセルの太陽電池201よりもナローギャップな光吸収層3を有する第1実施形態の太陽電池100から第3実施形態の太陽電池102を用いることもできる。第1実施形態の太陽電池100をトップセルに用いる場合は、吸収波長と変換効率の観点から、I族元素はCu、III族元素はGaで、VI族元素はSeが好ましい。第1実施形態の太陽電池の光吸収層は、ワイドギャップであるためトップセルに用いることが好ましい。第1実施形態の太陽電池100をボトムセルに用いる場合は、吸収波長と変換効率の観点から、I族元素はCu、III族元素はInとGaで、VI族元素はSeが好ましい。第4実施形態では2積層の他接合型太陽電池を示したが、太陽電池を3層以上積層させてもよい。
第1から第4実施形態の太陽電池は、第5実施形態の太陽電池モジュールにおける発電素子として用いることができる。実施形態の太陽電池が発電した電力は、太陽電池と電気的に接続した負荷で消費されたり、太陽電池と電気的に接続した蓄電池にて貯められたりする。
実施形態の太陽電池モジュール300は、第6実施形態の太陽光発電システムにおいて、発電を行う発電機として用いることができる。実施形態の太陽光発電システムは、太陽電池モジュールを用いて発電を行うものであって、具体的には、発電を行う太陽電池モジュールと、発電した電気を電力変換する手段と、発電した電気をためる蓄電手段又は発電した電気を消費する負荷とを有する。図16に実施形態の太陽光発電システム400の構成概念図を示す。図16の太陽光発電システムは、太陽電池モジュール401(300)と、コンバーター402と、蓄電池403と、負荷404とを有する。蓄電池403と負荷404は、どちらか一方を省略しても良い。負荷404は、蓄電池403に蓄えられた電気エネルギーを利用することもできる構成にしてもよい。コンバーター402は、DC−DCコンバーター、DC−ACコンバーター、AC−ACコンバーターなど変圧や直流交流変換などの電力変換を行う回路又は素子を含む装置である。コンバーター402の構成は、発電電圧、蓄電池403や負荷404の構成に応じて好適な構成を採用すればよい。
(実施例1)
トップセルとボトムセルの2つの太陽電池を接合し多接合型太陽電池を作成し、多接合型太陽電池の変換効率、トップセルのVoc(解放電圧)、Jsc(短絡電流密度)、FF(出力因子)、光の透過率(700nmから1150nmの平均)、開口率と変換効率、さらに、ボトムセルの変換効率を評価する。まず、トップセルの作製方法について、説明する。基板としてソーダライムガラスを用いる。第1電極(裏面透明電極)としてITO(150nm)、SnO2(100nm)をスパッタで成膜する。Pd分散液(原液4wt%、平均直径10nm)をスピンコートで塗り、酸素気流中300℃、30分で加熱し有機物を飛ばす。UV洗浄後、基板を370℃に加熱し、Ga、Seを蒸着する。基板温度を520℃まで加熱しながら、Cu、Seを蒸着する。吸熱反応が見られたら、Cu、Se蒸着時間の10%まで蒸着を続け、最後にGa、Seを蒸着する。目的のCu/Ga組成に到達したらGa蒸着をやめ、そのまま5分アニールを行い、その後基板温度を下げる。基板温度が380℃まで下がったらSeの蒸着を停止する。
反射防止膜としてMgF2を100nm厚で蒸着する。
0.5μm厚のSiウエハーを用意し、光照射側にn型ドーパントをイオン注入する。Ag配線の直下は良好なコンタクトを形成するために、n+型にする。その上から反射防止膜を形成する。裏面側にはSiNxを用いてパッシベーション層(領域)を作る。SiNxの存在しない部分を形成し、一部のみ裏面Al電極と導通させることで結晶界面での再結合を減らし高い効率のボトムセルが得られる。
AM1.5Gの光源を模擬したソーラーシミュレータを用い、その光源下で基準となるSiセルを用いて1sunになるように光量を調節する。気温は25℃。電圧をスイープし、電流密度(電流をセル面積で割ったもの)を測定する。横軸を電圧、縦軸を電流密度とした際に、横軸と交わる点が開放電圧Vocとなり、縦軸と交わる点が短絡電流密度Jscとなる。測定曲線上において、電圧と電流密度を掛け合わせ、最大になる点をそれぞれVmpp、Jmpp(マキシマムパワーポイント)とすると、FF=(Vmpp*Jmpp)/(Voc*Jsc)
効率Eff.=Voc*Jsc*FFで求まる。
透過率は分光光度計を用いてサンプル面を光源に対して垂直になるようにして入射光に対する透過光の割合を測定する。反射率は、入射光に対し垂直から5度程傾けたサンプルの反射光を測定することで求められる。透過率・反射率からバンドギャップが求められる。バンドギャップ以下で透過が大きくなる領域(目安50%以上透過)の波長からボトムセルが吸収できる波長範囲内を目安として、実施例1では波長700nm−1150nm透過光の平均値を算出する。
結果を表1にまとめる。他の実施例および比較例の結果についても同様に表1にまとめる。
Pd分散液をスピンコートしないでトップセルの太陽電池を作製すること以外は、実施例1と同様の方法でトップセルの太陽電池を作製し、比較例1の多接合型太陽電池を得る。そして、実施例1と同様の方法で太陽電池の評価をする。
Pd分散液の濃度を変化させてトップセルの太陽電池を作製すること以外は、実施例1と同様の方法でトップセルの太陽電池を作製し、実施例2−8の多接合型太陽電池を得る。そして、実施例1と同様の方法で太陽電池の評価をする。なお、実施例2から8のPd分散液の濃度は、3wt%、2wt%、1wt%、0.75wt%、0.5wt%、0.25wt%、0.125wt%である。
Pd分散液の代わりに同濃度のPt分散液を用いてトップセルの太陽電池を作製すること以外は、実施例1と同様の方法でトップセルの太陽電池を作製し、実施例9の多接合型太陽電池を得る。そして、実施例1と同様の方法で太陽電池の評価をする。
Pd分散液を用いてドットを形成する代わりに、厚さ5nmのMo膜及び厚さ25nmのPdを順に第1電極上に製膜し、マスクを用いて、ドット径(直径)8.9μm、ピッチ(ドット中心間距離)20μmの円状のドットを形成して太陽電池を作製すること以外は、実施例1と同様の方法でトップセルの太陽電池を作製し、実施例10の多接合型太陽電池を得る。そして、実施例1と同様の方法で太陽電池の評価をする。
ドット径(直径)3.5μm、ピッチ(ドット中心間距離)10μmのドットを形成して太陽電池を作製すること以外は、実施例9と同様の方法でトップセルの太陽電池を作製し、実施例11の多接合型太陽電池を得る。そして、実施例1と同様の方法で太陽電池の評価をする。
Pd分散液を用いてドットを形成する代わりに、インプリントでドットを形成する。ドット形状は円状である。ドット直径は、230nmである。ピッチ(ドット中心間距離)は460nmである。厚さ5nmのMoと厚さ25nmのPdの積層ドットである。これらのこと以外は、実施例9と同様の方法でトップセルの太陽電池を作製し、実施例12の多接合型太陽電池を得る。そして、実施例1と同様の方法で太陽電池の評価をする。
Pd分散液塗布前に、1nm厚のSiNx膜を第1電極上にCVDで製膜すること以外は実施例1と同様の方法でトップセルの太陽電池を作製し、実施例13の多接合型太陽電池を得る。そして、実施例1と同様の方法で太陽電池の評価をする。
実施例14−21では、ドットにMoを用い、ドット形状を円状とし、ドット高さを40nmとして、実施例10と同様にドット領域を作製する。実施例14−22のドット直径は、順に、3μm、4μm、5μm、6μm、7μm、8μm、9μm、10μmで、表1に記載の開口率になるようにドットピッチを調整する。これらのこと以外は、実施例10と同様の方法でトップセルの太陽電池を作製し、実施例14−21の多接合型太陽電池を得る。そして、実施例1と同様の方法で太陽電池の評価をする。
実施例22−30では、ドットにMoを用い、ドット形状を円状とし、ドット高さを50nmとし、ドット直径を6μmとして、実施例10と同様にドット領域を作製する。表1に記載の開口率になるようにドットピッチを調整する。これらのこと以外は、実施例と同様の方法でトップセルの太陽電池を作製し、実施例22−30の多接合型太陽電池を得る。そして、実施例1と同様の方法で太陽電池の評価をする。
実施例31−33では、ドットにMoを用い、ドット形状を六角ナット型とし、ドット高さを50nmとし、ドット直径を6μmとして、実施例10と同様にドット領域を作製する。表1に記載の開口率になるようにドットピッチを調整する。さらに、ドットは、中空であり、円形の空洞を有する。ドットに中空がなければ、実施例31−33の開口率は80%となる。実施例31−33のドット中の中空の円形の直径は、順に、2μm、3μm、4μmである。これらのこと以外は、実施例10と同様の方法でトップセルの太陽電池を作製し、実施例31−33の多接合型太陽電池を得る。そして、実施例1と同様の方法で太陽電池の評価をする。
実施例34−38では、第1電極上に第1絶縁膜としてAlOxまたはSiNxを製膜し、ドット領域を形成する。実施例34−38の第1絶縁膜は順に、厚さの5nmAlOx、厚さの15nmAlOx、厚さの5nmSiNx、厚さの10nmSiNx、厚さの20nmSiNxである。ドット形状を円状(中空)とし、ドット高さを80nmとし、ドット直径を6μmとして、実施例10と同様にドット領域を作製する。これらのこと以外は、実施例10と同様の方法でトップセルの太陽電池を作製し、実施例34−38の多接合型太陽電池を得る。そして、実施例1と同様の方法で太陽電池の評価をする。
実施例39−41では、平均直径6μmの金属粒子(実施例39:Mo、実施例40:Ru、実施例41:Pd)を含む分散液を塗布してドット領域を作製すること以外は実施例1と同様の方法でトップセルの太陽電池を作製し、実施例39−41の多接合型太陽電池を得る。そして、実施例1と同様の方法で太陽電池の評価をする。
実施例42では、透明導電膜上に、Moを均一に成膜し、これに自己組織化で相分離するコポリマーを成膜し、平均直径50nm、ピッチ(ドット中心間距離)150nmの層分離膜を形成する。無い部分のMoをドライエッチングやウエットエッチング法により、取り除いたのち、全体に、SiNxを成膜する。コポリマーとその上に成膜されたSiNxも同時に除去する。これらのこと以外は、実施例10と同様の方法でトップセルの太陽電池を作製し、実施例42の多接合型太陽電池を得る。そして、実施例1と同様の方法で太陽電池の評価をする。
さらに、ドット領域のドットの面内方向の平均直径を、光吸収層の第1電極側の界面の面内方向の平均結晶粒径よりも小さくすることで発電効率の向上を図ることができる。
Pd分散液を用いてドットを形成する代わりに、厚さ5nmの金の薄膜を形成し、金の薄膜上に光吸収層3を製膜すること以外は、実施例1と同様の方法でトップセルの太陽電池を作製し、比較例2の多接合型太陽電池を得る。光吸収層3の製膜時の加熱処理によって、金の薄膜は微粒化する。
ドットにNiを用いること以外は、実施例15と同様の方法でトップセルの太陽電池を作製し、比較例3の多接合型太陽電池を得る。
ドットのみだと透明電極上からの伝導も存在するため、透明電極・光吸収層間の導電パスをなくすためにドット以外の領域は絶縁層を導入することで更に良好になる。また、金属のドット領域の面積比率が高い方がFFが高く、金属ドットと絶縁膜ありの場合の方が全体的にFFが高くなる。開口率は下にあるボトムセルやミドルセルの発電量を高める上では重要だが、開口率が100%に近いほど、トップセルのFFは悪化している。これは、透明電極と光吸収層の伝導の寄与が大きくなるためである。ドットにNiを用いた場合、Moを用いたとき同様にドットパターンを形成することができるが、光吸収層を製膜した後にSIMS(Secondary Ion Mass Spectrometry)によって膜中の元素濃度分析を行うと、膜の表面・裏面にNiが偏析している様子が見て取れる。このことにより、光吸収層内にリークパスが形成され、変換効率は極めて悪化する。
明細書中、元素の一部は元素記号のみで表している。
Claims (9)
- 第1電極と、
第2電極と、
前記第1電極と前記第2の電極の間に光吸収層を有し、
前記第1電極と前記光吸収層の間にドットを含むドット領域を有し、
前記ドットは、導電性部材で構成され、
前記ドットは、前記光吸収層と接していて、
前記ドットは、Pd、MoとRuのうちのいずれかで1種以上で構成され、
前記ドットは中空形状又は開口形状を有する太陽電池。 - 前記ドット領域の開口率が50%以上99.95%以下である請求項1に記載の太陽電池。
- 前記ドットは中空形状を有する請求項1又は2に記載の太陽電池。
- 前記ドット領域のドットの間には、第1絶縁膜が存在する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の太陽電池。
- 前記ドット領域と前記第1電極の間には、第2絶縁膜が存在する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の太陽電池。
- 前記ドットの面内方向の平均直径は、前記光吸収層の前記第1電極側の界面の面内方向の平均結晶粒径よりも小さい請求項1ないし5のいずれか1項に記載の太陽電池。
- 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の太陽電池を用いた多接合型太陽電池。
- 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の太陽電池または請求項7に記載の多接合型太陽電池を用いた太陽電池モジュール。
- 請求項8に記載の太陽電池モジュールを用いた太陽光発電システム。
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