JP6786108B2 - 交流ソレノイド - Google Patents
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Description
(1)交流ソレノイドへの給電を行う電源や、給電をオンオフ制御する電磁接触器等の周辺機器は、瞬間的に流れる大きな始動電流に耐える部品を使用して製造する必要がある。このため、交流ソレノイドを用いて構成される装置の装置規模が大型化し、また、省電力化の妨げにもなっている。
本開示は、交流ソレノイドの駆動開始時に保持電流より大きな始動電流が流れることを抑制する技術を提供する。
可動コイルは、中空筒状に形成される。
このような構成によれば、可動コイルの移動によって、磁気回路中のギャップの大きさ(即ち、磁気抵抗)や励磁コイルのインダクタンスが変化しないため、駆動電流を一定とすることができる。その結果、交流ソレノイドの周辺機器は、大きな始動電流に対処する必要がないため、交流ソレノイドを用いて構成される装置の小型化、省電力化を実現することができる。また、何らかの理由で可動コイルの移動が妨げられたとしても、駆動電流の大きさは変化しないため、焼損の発生を抑制することができるだけでなく、可動コイルが衝突して騒音の発生源となる部位に、騒音を抑制する緩衝部材を配置することも可能となる。
[1.第1実施形態]
[1−1.構成]
図1および図2に示す交流ソレノイド1は、交流電源により駆動されるソレノイドである。交流ソレノイド1は、固定鉄心11と、可動コイル12と、励磁コイル13とを備える。
基部111は、四角形の断面を有する柱状に形成された部位である。以下では、基部111の長手方向の一端を開放端、他端を連結端という。
ボビン121は、合成樹脂により中空筒状に形成された部材である。ボビン121の中空部位には、固定鉄心11の基部111が挿通される。基部111に挿通されたボビン121は、基部111にガイドされて基部111の長手方向に沿って任意に移動可能となる。
ボビン131は、合成樹脂により中空筒状に形成された部材である。ボビン131の中空部位には、枝部112の第3部位112cが挿通され、その状態で、ボビン131は第3部位112cに接着等によって固定される。
以上詳述した第1実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1a)交流ソレノイド1によれば、可動コイル12の移動によって、磁気回路中のギャップの大きさ(即ち、磁気抵抗)や励磁コイル13のインダクタンスが変化しないため、駆動電流を一定にすることができる。その結果、交流ソレノイド1の周辺機器は、大きな始動電流に対処する必要がないため、交流ソレノイドを用いて構成される装置の小型化、省電力化を実現することができる。
上記実施形態では、可動コイル12の銅線部位12aの全長Lが、基部対向面11aおよび枝部対向面11bの幅より長くなるように設定されているがこれに限定されるものではない。図4に示すように、逆に、銅線部位12aの全長Lが、基部対向面11aおよび枝部対向面11bの幅より短くなるように設定してもよい。この場合、可動コイル12の可動範囲を、銅線部位12aの全体が、常に枝部対向面11bと対向した状態となるように設定する。これにより移動範囲内では、その位置に寄らず、同じ大きさのローレンツ力Fを発生させることができる。また、この場合、可動コイル12を小型、軽量化することができる。
[2−1.第1実施形態との相違点]
第2実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、相違点について以下に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
以上詳述した第2実施形態によれば、前述した第1実施形態の効果(1a)〜(1c)を奏し、さらに、以下の効果を奏する。
[3.第3実施形態]
[3−1.第1実施形態との相違点]
第3実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、相違点について以下に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
また、各コイル32〜34における各銅線の巻回方向および銅線間の接続は、次のように設定される。即ち、各コイル32〜34の銅線に駆動電流が同時に流れる。枝部312,313と基部311との間にそれぞれ形成される磁気回路のギャップにて可動コイル32に作用するローレンツ力が、いずれも同じ向きとなる。
以上詳述した第3実施形態によれば、前述した第1実施形態の効果(1a)〜(1c)を奏し、さらに、以下の効果を奏する。
[4−1.第1実施形態との相違点]
第4実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、相違点について以下に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
以上詳述した第4実施形態によれば、前述した第1実施形態の効果(1a)〜(1c)を奏し、さらに、以下の効果を奏する。
[5−1.第1実施形態との相違点]
第5実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、相違点について以下に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
可動コイル52は、その中空部位に、突出部511b,511cが固定された基部511を挿通させた状態で、基部511の長手方向に沿って任意に移動可能に取り付けられる。つまり、可動コイル52は、その中空部位の大きさ以外は、第1実施形態の可動コイル12と同様に構成されている。
交流ソレノイド5は、第3実施形態の交流ソレノイド3において、励磁コイル53,54の取り付け位置を、磁気回路のギャップの反対側、即ち、固定鉄心51の枝部512,513側から基部511側に変更した構造を有するものである。
以上詳述した第2実施形態によれば、前述した第1実施形態の効果(1a)〜(1c)および第3実施形態の効果(3a)を奏する。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(6e)上記実施形態では、固定鉄心が固定され可動コイルが移動するものとして説明したが、可動コイルが固定され固定鉄心が移動する形態で使用してもよい。
Claims (7)
- 中空筒状の可動コイルと、
前記可動コイルの中空部分に挿通され、前記可動コイルの移動をガイドする柱状の基部、および前記可動コイルの移動を妨げることなく前記基部と共にギャップを有したループ状の磁気回路を形成する一つ以上の枝部を有する固定鉄心と、
前記磁気回路に磁束を発生させる励磁コイルと、
を備え、
前記励磁コイルは、前記基部と前記枝部とが前記磁気回路のギャップを形成する部位において、前記基部または前記枝部のうち少なくとも一方に配置されている、
交流ソレノイド。 - 前記可動コイルおよび前記励磁コイルは、同時に電流が流れるように接続されている、
請求項1に記載の交流ソレノイド。 - 中空筒状の可動コイルと、
前記可動コイルの中空部分に挿通され、前記可動コイルの移動をガイドする柱状の基部、および前記可動コイルの移動を妨げることなく前記基部と共にギャップを有したループ状の磁気回路を形成する一つ以上の枝部を有する固定鉄心と、
前記磁気回路に磁束を発生させる励磁コイルと、
を備え、
前記可動コイルが前記励磁コイルを兼ねる、
交流ソレノイド。 - 前記磁気回路のギャップにて前記基部と対向する前記枝部の部位を枝部対向面として、
前記可動コイルは、前記基部の長手方向における全長が、前記基部の長手方向における前記枝部対向面の幅より短い、
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の交流ソレノイド。 - 前記磁気回路のギャップにて前記基部と対向する前記枝部の部位を枝部対向面として、
前記可動コイルは、前記基部の長手方向における全長が、前記基部の長手方向における前記枝部対向面の幅より長い、
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の交流ソレノイド。 - 前記可動コイルの移動が許容される移動範囲は、前記枝部対向面の全体が、前記可動コイルにおいて銅線が巻回された部位である銅線部位と常に対向する範囲、又は前記銅線部位の全体が前記枝部対向面と常に対向する範囲に設定された
請求項4又は請求項5に記載の交流ソレノイド。 - 前記可動コイルが固定され、前記固定鉄心が移動するように構成された、
請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の交流ソレノイド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017036610A JP6786108B2 (ja) | 2017-02-28 | 2017-02-28 | 交流ソレノイド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017036610A JP6786108B2 (ja) | 2017-02-28 | 2017-02-28 | 交流ソレノイド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2018142645A JP2018142645A (ja) | 2018-09-13 |
JP6786108B2 true JP6786108B2 (ja) | 2020-11-18 |
Family
ID=63526955
Family Applications (1)
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JP2017036610A Active JP6786108B2 (ja) | 2017-02-28 | 2017-02-28 | 交流ソレノイド |
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JP (1) | JP6786108B2 (ja) |
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2017
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JP2018142645A (ja) | 2018-09-13 |
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