JP6785540B2 - 環境試験装置 - Google Patents

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本発明は、環境試験装置に関する。
本技術分野の背景技術として、下記特許文献1の要約書には、「環境試験装置は、送風機、冷凍機、加熱器、加湿器、温調器等に加えて、加熱出力と加湿出力との合計が100%を超えるとそれらの比率で100%になるように変換した制御出力を発生させる出力変換部及び変換された出力を加熱器及び加湿器に制御周期内で時間をずらして与える運転時間設定部を備えた加熱器・加湿器制御装置を有する。」と記載されている。
特許第2928162号公報
前記特許文献1に記載された環境試験装置に用いられる漏電遮断器の容量は、全ての機器が同時に作動した場合の最大負荷電流に基づいて、決定されている。
しかしながら、実際は全ての機器が同時に動作する可能性は低く、最大負荷電流に応じた性能が要求される頻度は少ない。このような場合であっても、漏電遮断器の性能として最大負荷電流に適応した大きな容量が必要とされている。
この発明は、漏電遮断器の容量の増大を抑制させることができる環境試験装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明は、冷凍機が起動している場合、低温槽側ヒータと高温槽側ヒータとを同時に起動しないように制御する環境試験装置であって、前記試験槽と前記高温槽とが接続された状況で、前記低温槽側ヒータよりも前記高温槽側ヒータの起動が優先される場合において、前記制御部は、前記試験槽と接続されておらず、優先されない側である前記低温槽の前記低温槽側ヒータに対して最低保証利用率を設定し、前記高温槽側ヒータの起動が優先される高温試験時、前記高温槽側ヒータの利用率と低温槽側ヒータの前記最低保証利用率の合計が100%を超えるときは、合計が100%を超えないように、前記最低保証利用率をもとに前記高温槽側ヒータの利用率を設定することで、前記低温槽側ヒータの利用率が前記最低保証利用率を下回らないようにし、前記低温槽内の機器を低温から保護する。
本発明によれば、漏電遮断器の容量を減少させることができる環境試験装置を提供することができる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施の形態により明らかにされる。
本発明の第1実施形態の環境試験装置の模式図。 第1実施形態の環境試験装置のブロック図。 比較例としての環境試験装置にて、同時出力されたヒータの出力を時分割単位で示すチャートである。 第1実施形態の環境試験装置の処理を示すフローチャート。 第1実施形態の環境試験装置にて、各槽温度とヒータの出力との関係を説明するタイムチャートである。 第1実施形態の環境試験装置にて、同時出力を禁止されたヒータの出力を時分割単位で示すチャートである。 第1実施形態の環境試験装置にて、一方が優先されたヒータの出力を時分割単位で示すチャートである。 第2実施形態の環境試験装置にて、最低保証利用率を考慮した処理を示すフローチャート。 第3実施形態の環境試験装置にて、冷凍機停止状態にて同時に出力されるヒータの出力を時分割単位で示すチャートである。
(第1実施の形態)
(全体構成)
以下、図1に示す構成の模式図、図2に示すブロック図を参照し、本発明の第1実施形態(参考形態)による環境試験装置1の構成を説明する。
図1において、環境試験装置1は、被試験物70を配置する試験槽10と、前記試験槽10に通風口28,29を介して連通する低温槽20と、低温槽20内に設けられた冷凍機24と、低温槽送風部27と、試験槽10に通風口38,39を介して連通する高温槽30と、高温槽30内に設けられた高温槽側ヒータ36と、高温槽送風部37とを有する。
また、図2に示すように制御部40は、冷凍機24,高温槽側ヒータ36,高温槽送風部37,低温槽側送風機52,高温槽側送風機62および試験槽温度センサ12,低温槽温度センサ22,高温槽温度センサ32とそれぞれ接続されている。なお、制御部40の詳細な構成については後述する。
前記試験槽10は、前記試験槽10内の気体(雰囲気)の温度を検出する試験槽温度センサ12を備える。試験槽温度センサ12は試験槽10内の気体の温度データを検出して前記制御部40に出力する。
前記低温槽20は、低温槽温度センサ22を備える。低温槽温度センサ22は、前記低温槽20内の気体の温度を検出して、検出した気体の温度データを前記制御部40に出力する。
第1実施形態の低温槽20内には、冷凍機24とともに低温槽側ヒータ26が備えられている。低温槽側ヒータ26は、冷凍機24の冷力を補正する。冷凍機24は、制御部40により制御されて低温槽側ヒータ26とともに、もしくは単独で起動して、運転状態および停止状態となるように交互に切替える。
運転状態では、低温槽20内に設けられている前記低温槽温度センサ22が検出した低温槽20内の気体(雰囲気)の温度データに基づいて、前記制御部40は、出力部48から冷凍機24を駆動する制御信号を出力する。また、出力部48からは、低温槽側ヒータ26を駆動する制御信号が出力される。これにより、低温槽20内は冷却されて予冷状態(予熱の蓄積)に必要な温度である予冷温度(TL)に到達する。さらに、低温試験BLTが行われている状態では、試験槽温度(A)が低温試験槽(B)の温度に保たれる。
前記低温槽送風部27は、低温槽側送風機52と、通風口28,29を開閉可能とする低温側吹出開閉ダンパ50,低温側吸込開閉ダンパ51とを備えている。第1実施形態の低温側吹出開閉ダンパ50,低温側吸込開閉ダンパ51は、圧縮空気や電動モータなどで作動するアクチュエータ54,55を有する。アクチュエータ54,55は、制御部40からの制御信号に応じて前記低温側吹出開閉ダンパ50,低温側吸込開閉ダンパ51を開閉方向へ移動させて前記通風口28,29を開閉する。
制御部40は、前記低温槽側送風機52を駆動している状態で低温側吹出開閉ダンパ50,低温側吸込開閉ダンパ51を開いて、通風口28,29を介して低温槽20内に冷却された気体を送りこみ、急冷する。低温槽側送風機52の駆動により、試験槽10内に配置された被試験物70の周囲には、低温槽20,通風口28,試験槽10および通風口29を介して予冷されている気体が循環して、試験槽10内の温度が低温試験温度(BL)に近付けられる。また、制御部40は、低温槽側送風機52を駆動している状態で、低温側吹出開閉ダンパ50,低温側吸込開閉ダンパ51を閉じることにより予冷状態(冷熱の蓄積状態)における低温槽20内の気体を低温槽20内にて循環させることができる。
前記低温槽側送風機52の駆動制御は単独で行われても、または同期させて低温側吹出開閉ダンパ50,低温側吸込開閉ダンパ51を開閉させてもよい。例えば、低温槽側送風機52の駆動に同期させて低温側吹出開閉ダンパ50,低温側吸込開閉ダンパ51を開放するように構成してもよい。
また、低温槽側送風機52の駆動停止に同期させて低温側吹出開閉ダンパ50,低温側吸込開閉ダンパ51を閉じて、試験槽10と低温槽20との間の気体の流通を遮断するようにしてもよい。この場合、アクチュエータ54,55を省略することもできる。さらに、前記低温側吹出開閉ダンパ50,低温側吸込開閉ダンパ51の機構および動作は、第1実施形態の構成に限定されるものではなく、さらに簡略化もしくは省略された機構としてもよい。
前記制御部40は、高温槽30内に設けられた高温槽側ヒータ36を制御して運転状態および停止状態を交互に切替える。運転状態では、高温槽30内の気体を加熱して予熱状態とすることができる。
前記高温槽送風部37は、高温槽側送風機62と、前記通風口38,39を開閉可能とする高温側吹出開閉ダンパ60,高温側吸込開閉ダンパ61と、圧縮空気や電動モータなどで作動するアクチュエータ64,65とを備える。また、制御部40は、高温槽側送風機62を駆動している状態で高温側吹出開閉ダンパ60,高温側吸込開閉ダンパ61を開き、通風口38,39を介して試験槽10内に配置された被試験物70の周囲に予熱状態となった高温槽30内の気体を送り込んで急加熱させることができる。
さらに、制御部40は、高温槽側送風機62の駆動により、試験槽10内に配置された被試験物70の周囲に、高温槽30,通風口38,試験槽10および通風口39を介して加熱された気体を循環させて、試験槽10内の温度を高温試験温度(CH)に近付けることができる。
そして、制御部40は、高温槽側送風機62を駆動している状態で、高温側吹出開閉ダンパ60,高温側吸込開閉ダンパ61を閉じることにより予熱状態における高温槽30内の気体を高温槽30内にて循環させることができる。
また、この第1実施形態では、圧縮空気や電動モータなどで作動するアクチュエータ54,55および64,65を用いているが、どのような構成および駆動方式のアクチュエータでもよい。
例えば、低温槽側送風機52,高温槽側送風機62の駆動により生じる風力によって受動的に開閉動作させるものであっても低温側吹出開閉ダンパ50,低温側吸込開閉ダンパ51および高温側吹出開閉ダンパ60,高温側吸込開閉ダンパ61を開閉させるものであればよい。
さらに、油圧などを用いて、低温側吹出開閉ダンパ50,低温側吸込開閉ダンパ51および高温側吹出開閉ダンパ60,高温側吸込開閉ダンパ61を開閉動作させるものでもよく、開閉の駆動力を発生・伝達するために用いる駆動源および伝達部材の形状、数量および材質が第1実施形態のアクチュエータ54,55および64,65に限定されない。
(制御部40の構成)
前記制御部40は、前記低温槽側送風機52および高温槽側送風機62の運転状態および停止状態を交互に切替える。すなわち、制御部40は、前記試験槽温度センサ12,低温槽温度センサ22,高温槽温度センサ32で検出されたデータに基づいて、主に前記冷凍機24,低温槽側ヒータ26,低温槽送風部27を用いた予冷状態を利用する低温試験BLT、および主に前記高温槽側ヒータ36,高温槽送風部37を用いた予熱状態を利用する高温試験CHTを交互に行うことができる。
図2に示す第1実施形態の制御部40は、入力部41と、演算部42と、タイマ部44と、記憶部46と、出力部48とを有していて、RAMに展開されたアプリケーションプログラムによって実現される機能をブロック図として示しているものである。
入力部41は、前記試験槽温度センサ12,低温槽温度センサ22および高温槽温度センサ32により検知された温度データが入力される。この他にも入力部41は、図示しないキーボード、あるいは通信装置等の外部入力装置を接続して、例えば試験状況や試験結果に関するデータ、高,低温試験繰返し回数、あるいは2ゾーン(高温試験・低温試験)または3ゾーン試験(高温試験・常温試験・低温試験)の切替えや高,低温設定温度などの試験条件のデータが入力されるように構成してもよい。
演算部42は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等、一般的なコンピュータとしてのハードウエアを備えており、HDDには、OS(Operating System)、アプリケーションプログラム、各種データ等が格納されている。OSおよびアプリケーションプログラムは、RAMに展開され、CPUによって実行され、タイマ部44および記憶部46とともに入力部41に入力されたデータに応じて演算処理を行う。
タイマ部44は、試験条件のデータに基づいて制御が行われる低温試験時間および高温試験時間を計時、または所望の温度に到達してからの経過時間などを計測する。
記憶部46は、試験条件データを記憶し、あるいは一時的に、試験槽温度センサ12, 低温槽温度センサ22,高温槽温度センサ32により検出された温度データを記憶するとともに、演算部42により読み書きされるメモリまたはバッファ(いずれも図示しない)を含む。
出力部48は、演算処理結果を制御部40に接続される前記冷凍機24,低温槽側ヒータ26,低温槽側送風機52,高温槽側ヒータ36,高温槽側送風機62にそれぞれ時分割制御の制御信号を出力する。そして、前記冷凍機24,低温槽側ヒータ26,低温槽側送風機52,高温槽側ヒータ36,高温槽側送風機62は、それぞれ制御信号に応じて駆動または駆動を停止させるように構成されている。
また、制御部40は、試験槽温度センサ12, 低温槽温度センサ22,高温槽温度センサ32により検出された温度データに基づいて、前記冷凍機24,低温槽側ヒータ26,低温槽側送風機52,高温槽側ヒータ36,高温槽側送風機62の駆動を制御するものであれば、これらの制御は、専用のハードウェア(電子回路など)によって実現されることができ、ソフトウエアによって実現されることもできる。
このように制御部40は、制御信号を出力することにより、低温槽送風部27,高温槽送風部37によって予冷状態となった低温槽20内の気体を試験槽10内に配置された被試験物70の周囲に送り込む。また、制御部40は、予熱状態となった高温槽30内の気体を試験槽10内に配置された被試験物70の周囲に送り込む。環境試験装置1は、制御部40による制御により一温度サイクルCを構成する高温試験CHTおよび低温試験BLTを交互に複数回繰返し、連続させて高,低温試験を行う。
なお、この第1実施形態では、図2に示す制御部40の出力部48から出力された制御信号に応じて、アクチュエータ54,55,64,65の駆動を制御することにより、低温側吹出開閉ダンパ50,高温側吹出開閉ダンパ60、低温側吸込開閉ダンパ51,高温側吸込開閉ダンパ61を能動的に開閉させている。
たとえば、高温試験CHTでは、低温側吹出開閉ダンパ50,低温側吸込開閉ダンパ51が閉じられて、高温側吹出開閉ダンパ60,高温側吸込開閉ダンパ61が開放される。
また、低温試験BLTでは、高温側吹出開閉ダンパ60,高温側吸込開閉ダンパ61が閉じられて、低温側吹出開閉ダンパ50,低温側吸込開閉ダンパ51が開放される。
このように制御部40は、これらの低温側吹出開閉ダンパ50,低温側吸込開閉ダンパ51および、高温側吹出開閉ダンパ60,高温側吸込開閉ダンパ61の開閉を交互に行う。
たとえば、高温試験CHT時、高温側吹出開閉ダンパ60,高温側吸込開閉ダンパ61が開放されると、予熱状態となった高温槽30内の気体は、高温槽側送風機62の駆動により、直前まで低温試験BLTが行われていた試験槽10内に送り込まれる。試験槽10内は、直前の低温試験BLTにて低温試験温度(BL)となっている。
このため、試験槽10内の被試験物70の周囲は、急加熱されて熱衝撃が与えられる。この際、低温側吹出開閉ダンパ50,低温側吸込開閉ダンパ51は、低温槽20と試験槽10との間を連通する通風口28,29を閉じる。これにより、試験槽10と低温槽との間の気体の流通が遮断される。
したがって、高温試験中に並行して冷凍機24、低温槽側ヒータ26、低温槽側送風機52を駆動させて、低温槽20内にて予冷を行っても、試験槽10内の被試験物70の周囲の温度に与える影響はほとんどない。
また、予冷状態となった低温槽20内の気体は、低温槽側送風機52の駆動により、直前まで高温試験CHTが行われていた試験槽10内に送り込まれる。試験槽10内は、直前の高温試験CHTにて高温試験温度(CH)となっている。このため、急冷却されて冷却衝撃が与えられる。この際、高温側吹出開閉ダンパ60,高温側吸込開閉ダンパ61は、高温槽30と試験槽10との間を連通する通風口38,39を閉じる。これにより、高温槽30と試験槽10との間の気体の流通が遮断される。
よって、低温試験BLT中に並行して高温槽側ヒータ36、高温槽側送風機62を駆動させて予熱を行っても、試験槽10内の被試験物70の周囲の温度に与える影響はほとんどない。このように一温度サイクルとしてこのような加冷熱衝撃を含む高,低温試験を交互に繰返すことにより、環境試験装置は、高,低温試験BLT中に次回の試験の予冷または予熱を行い、効率よく被試験物70の温度サイクル試験を実施できる。
このような温度サイクルを用いた低,高温試験を実施する環境試験装置1は、冷凍機24、低温槽側ヒータ26、高温槽側ヒータ36などの複数の機器を同時に動作させることがある。
図3は、冷凍機24が駆動中に低温槽側ヒータ26、高温槽側ヒータ36が同時に駆動された様子を時分割単位で示すチャートである。この場合、冷凍機24が常時運転中にて、低温槽側ヒータ26(ここでは、利用率=30%)、高温槽側ヒータ36(ここでは、利用率=50%)が同時に運転中となることにより、3つの機器に負荷電流が流れ、合計値が漏電遮断器(図示せず)の容量を設定する際に用いられる最大負荷電流になる。
このような同時に駆動される可能性を考慮して、環境試験装置は、全ての機器が作動した時の最大負荷電流に基づいて漏電遮断器の容量が設定されている。
しかしながら、複数の機器が同時に動作する状況は少ないと想定される場合であっても、試験精度やあるいは試験装置の信頼性を保持するために、全機器の作動時に必要とされる最大負荷電流に基づいた大きな容量を有する漏電遮断器を用いる必要がある。このように大容量の漏電遮断器を用いることは、製造コストの上昇を招いてしまうといった問題もあった。
そこで、本発明の環境試験装置1は、冷凍機24が起動している場合、低温槽側ヒータ26と高温槽側ヒータ36とを同時に起動しないように制御して、最大負荷電流を低減することにより、漏電遮断器の設定容量を減少させる。
具体的には、この第1実施形態の制御部40は、冷凍機24が起動している場合、低温槽側ヒータ26と高温槽側ヒータ36とが同時に駆動しないように出力部48から時分割制御の制御信号を出力する。そして、低温槽側ヒータ26の駆動時間と高温槽側ヒータ36の駆動時間とが同時に重ならないように、起動のタイミングをずらす制御を行って重複する時間を無くすことができる。
このため、いずれか一つの最大負荷電流を用いて漏電遮断器の容量を設定することができるため、全てのヒータが同時使用された場合に合算されていた最大負荷電流と比して少ない容量の漏電遮断器を使用できる。
また、前記制御部40は、低温槽20または高温槽30のうち、試験槽10に接続されている側の低温槽側ヒータ26または高温槽側ヒータ36を優先して起動させるように構成されている。
図4に示すフローチャートは、本発明の第1実施形態の環境試験装置1において、制御部40によって行われる処理を説明するものである。また、常温試験は行わず、高温試験CHTおよび低温試験BLTを交互に行う2ゾーンサイクル試験について例示して説明する。
ここで、利用率とは、ヒータから出力される出力値を、PWM制御によるON時間で示す比率のことであり、利用率要求とは、人為的に入力部41を用いて設定される場合に加えて、下記のように各種センサにより検出された温度データに基づいて指定される要求出力、例えば、何度で何分加熱または冷却するなど、設定されるものを示す。
ステップS1にて、環境試験装置1の2ゾーンサイクル試験が開始されると、制御部40は、高温槽30(高温槽側ヒータ36)および低温槽20(低温槽側ヒータ26)の利用率要求XRおよびYR(%)を決定する。具体的には、演算部42は、試験条件として入力部41から与えられた値または、試験槽温度センサ12, 低温槽温度センサ22,高温槽温度センサ32により検出された温度データに基づいて、利用率要求XRおよびYR(%)を決定する。この際、低温槽側ヒータ26,高温槽側ヒータ36として電気ヒータが用いられることから利用率要求XRおよびYR(%)は、低温槽側ヒータ26,高温槽側ヒータ36の応答速度やあるいは、動作可能な温度範囲を用いて利用率要求XRおよびYR(%)が決定される。
ステップS2にて、制御部40の演算部42は、利用率要求XRおよびYR(%)の合算値が100%を超えているか否かを判定する。利用率要求XRおよびYR(%)の合算値が100%を超えていない場合(ステップS2にてYES)は、ステップS4に進み、演算部42は、利用率X(%),Y(%)を決定する。
ステップS4にて演算部42は、高温槽側ヒータ36の利用率を利用率要求XRと同じ利用率X(%)に決定するとともに、低温槽側ヒータ26の利用率を利用率要求YRと同じ利用率Y(%)として決定する。これらの利用率XおよびY(%)は、記憶部46に記憶されて、処理を終了する。
一方、ステップS2にて、利用率要求XRおよびYR(%)の合算値が100%を超えている場合(ステップS2にてNO)、制御部40は、ステップS3に処理を進め、高温試験CHT中であるか否かを判定する。
ステップS3にて、制御部40は、高温試験CHT中であると判定した場合は、ステップS5に処理を進め、高温試験CHT中ではない(低温試験BLT中である)と判定した場合は、ステップS6に処理を進める。
ステップS5にて、演算部42は、高温槽側ヒータ36の利用率をX(%)に決定するとともに、低温槽側ヒータ26の利用率を100−X(%)として決定する。記憶部46は、これらの決定された利用率Xおよび100−X(%)を記憶して、処理を終了する。
このため、高温試験CHT中は、高温槽側ヒータ36の利用率要求XRが低温槽側ヒータよりも優先して、高温槽側ヒータ36の利用率Xとして設定されて、高温試験CHT中の試験精度の低下を抑制することができる。
ステップS6にて、演算部42は、高温槽側ヒータ36の利用率を100−YR(%)に決定するとともに、低温槽側ヒータ26の利用率をY(%)=YR(%)として決定して、記憶部46は、これらの決定された利用率100−YRおよびY(%)=YR(%)を記憶して、処理を終了する。
このため、低温試験BLT中は、低温槽側ヒータ26の利用率要求YRが高温槽側ヒータ36よりも優先される。この結果、試験槽10の温度制御を行っている側の低温槽側ヒータ26が高温槽側ヒータ36よりも優先して駆動されることにより、試験精度の低下を抑制することができる。
図5は、第1実施形態の環境試験装置1にて、各槽温度とヒータの出力との関係を説明するタイムチャートである。
図5のタイムチャートは、時刻aから時刻gまでを一温度サイクルCとして、低温試験BLTと高温試験CHTとを交互に繰返す、いわゆる2ゾーンサイクル(高温試験ゾーン,低温試験ゾーン)の試験モードを示している。
ここで、縦軸は温度(T)であり、横軸は時間(H)を示す。一温度サイクルC1中の試験槽温度(A)は、高温試験CHT中(時刻a〜時刻g)は、高温槽温度(C)と等しくなり、低温試験BLT中(時刻g〜時刻i)は、低温槽温度(B)と等しくなるように変化している様子が示されている。
図1,図2を参照しつつ、図5のタイムチャートを時間順に説明すると、時刻aでは、試験槽温度(A)は、前回の温度サイクルCにより行われた低温試験BLT時の低温槽温度(B)と同じ一定の低温試験温度(BL)から今回の温度サイクルCが開始される。
図5中、時刻a〜時刻dは、高温試験CHT期間、時刻d〜時刻gは低温試験BLT期間を示している。今回の温度サイクルCでは、まず、時刻aにて、高温試験CHTが開始されるとともに、低温槽20の通風口28,29は、低温側吹出開閉ダンパ50,低温側吸込開閉ダンパ51により遮断されて、低温槽20の冷却が開始される。
そして、制御部40は、低温槽20または高温槽30のうち、試験槽10に接続されている高温槽側ヒータ36を優先して起動させる(時刻a)。
高温試験CHT期間(時刻a〜時刻d)のうち、時刻a〜時刻bでは、高温槽側ヒータ36が用いられて試験槽10内が急加熱されている。また、急加熱後(時刻b〜時刻d)は、試験槽温度(A)を高温試験温度(CH)に保つ必要がある。
このため、高温試験CHT期間(時刻a〜時刻d)中、高温槽側ヒータ36の利用率Xを低温槽側ヒータ26の利用率100−Xに比べて優先して増大させている。
すなわち、時刻a〜時刻bにおいて、高温槽側ヒータ36の利用率は100%に近い値となるが試験槽10の温度上昇は、時刻bにて終了する。
試験槽温度(A)を高温試験温度(CH)に保つ期間(時刻b〜時刻d)は、高温槽側ヒータ36の利用率は100%に近い必要はなく、低い値に戻される。急加熱されている期間(時刻a〜時刻b)は短時間で完了する。このため、低温槽側ヒータ26は、早期に低温槽温度(B)を予冷温度(TL)に復帰(時刻c)させて、低温槽温度(B)が低下しすぎないように調整可能である。
また、試験槽10に接続されていない低温槽20の低温槽側ヒータ26は、優先されていない(時刻a〜時刻c)ため、利用率100−Xが低く抑えられている。しかしながら、低温槽20と試験槽10との間は、低温側吹出開閉ダンパ50および低温側吸込開閉ダンパ51により遮断されている。よって、低温槽20を過度の温度低下から保護することができる。過度の温度低下を防止するため、低温槽側ヒータ26に対して後述する最低保証利用率mを設定してもよい。
次に、図5中に示される低温試験BLT期間(時刻d〜時刻g)について説明する。
図5中、低温試験BLT期間中では、冷凍機24は、過冷却衝撃(時刻d〜時刻e)を被試験物70に与えながら、低温槽温度(B)を低温試験温度(BL)まで上昇させた後、試験槽温度(A)を低温試験温度(BL)として一定に保つ必要がある(時刻e〜時刻g)。このため、低温試験BLT期間(時刻d〜時刻g)中は、低温槽側ヒータ26の利用率Yを高温槽側ヒータ36の利用率X(%)よりも優先する必要がある。
そこで、制御部40は、低温槽20または高温槽30のうち、試験槽10に接続されている低温槽側ヒータ26を優先して起動させる(時刻e〜時刻g)。これにより、オーバーシュートを防止して、冷凍機24を過冷却から保護することができる。なお、この際、時刻eにて、低温試験温度(BL)への試験槽温度(A)の到達により、冷凍機24が駆動を停止させることが可能である。このため、時刻e〜時刻f間では、高温槽側ヒータ36および低温槽側ヒータ26の同時駆動が許容されるようにしてもよい。
また、次回の温度サイクルCの熱衝撃試験に備えて、低温試験BLT期間(時刻d〜時刻g)中、高温槽30内の高温槽温度(C)を設定予熱温度(TH)まで高温槽側ヒータ36を用いて上昇させた後、予熱を維持する必要がある。
このため、高温槽側ヒータ36の要求利用率100−Yは低温槽側ヒータ26の利用率Yよりも一時的(時刻d〜時刻f)に大きくなる。しかしながら、高温槽30内と試験槽10内との間に設けられた通風口38,39は、高温側吹出開閉ダンパ60および高温側吸込開閉ダンパ61によって遮断されている。よって、高温槽側ヒータ36による温度調整が試験槽10内で行われる低温試験BLTに影響することはない。
また、高温槽30内の気体は、高温側吹出開閉ダンパ60および高温側吸込開閉ダンパ61によって、試験槽10内の気体と遮断されている。このため、試験精度に影響が及ぶことはない。このように、低温試験BLT期間は、低温槽側ヒータ26の利用率Yが高温槽側ヒータ36の利用率Xよりも優先されて、冷凍機24の保護が図られる。
そして、次回の温度サイクルCにて、再び高温槽30が試験槽10に接続されると、期間(時刻g〜時刻h)では、高温槽側ヒータ36による直接の加熱および高温槽30内の予熱が用いられて試験槽10の試験槽温度(A)が上昇する。このため、高温槽側ヒータ36の利用率Xが優先される。
このように、試験槽10に接続されている側の低温槽側ヒータ26または高温槽側ヒータ36の一方が優先して起動される。これにより、低温槽側ヒータ26および高温槽側ヒータ36が同時に起動されないため、最大負荷電流を低減させて漏電遮断器の容量を減少させることができる。
図6は、第1実施形態の環境試験装置1にて、冷凍機電流と、同時出力を禁止された低温槽側ヒータ26の電流および高温槽側ヒータ36の電流との出力の関係を時分割単位で示すチャートである(図4中、ステップS2にてYES参照)。
この第1実施形態の制御部40は、冷凍機24が起動している場合、低温槽側ヒータ26と高温槽側ヒータ36とが同時に駆動しないように、すなわち、利用率の合計が100%を超えない場合でも低温槽側ヒータ26と高温槽側ヒータ36とが同時に駆動しないように、出力部48から時分割制御の制御信号が出力される。
そして、低温槽側ヒータ26の駆動時間(たとえば、30%)と高温槽側ヒータ36の駆動時間(たとえば、50%)とが同時に重ならないように、起動のタイミングをずらす制御を行って重複する時間を減少させている。
このため、低温槽側ヒータ26または高温槽側ヒータ36のうち、多い方の最大負荷電流(たとえば、高温側の50%の電流)を用いて、漏電遮断器の容量を設定できる。
したがって、低温槽側ヒータ26の最大負荷電流および高温槽側ヒータ36の最大負荷電流を合算した値とする場合と比較して、環境試験装置1の最大負荷電流を少なくすることができ、漏電遮断器の製造コストを減少することができる。
図7は、第1実施形態の環境試験装置1にて、冷凍機電流と、同時出力を禁止された低温槽側ヒータ26の電流および、高温槽側ヒータ36の電流のうち、一方が優先された関係を時分割単位で示すチャートである(図4中、ステップS2にてYES参照)。
この第1実施形態の制御部40は、冷凍機24が起動している場合、低温槽側ヒータ26と高温槽側ヒータ36とが同時に駆動しないように出力部48から時分割制御の制御信号を出力させる。
そして、低温槽側ヒータ26の駆動時間と高温槽側ヒータ36の駆動時間とが同時に重なり、利用率が100%を超えないように、低温槽20または高温槽のうち、試験槽10が接続されている一方の槽(ここでは、低温槽20)を優先して、他方の槽(ここでは、非優先の高温槽30)のヒータの利用率を制御部40は、強制的に減少させている。
図7中、低温槽側ヒータ26の利用率(40%)を優先することにより、高温槽側ヒータ36の利用率(80%)について合算値が100%を超えないように60%まで低下させている。
これにより、低温槽側ヒータ26および高温槽側ヒータ36が重複して駆動される時間wをなくす(w→0)ことができる。このように高温槽側ヒータ36の利用率を低下(80%→60%)させて、起動のタイミングをずらす時分割制御を行うことにより、合計の利用率を100%として、冷凍機24の駆動中も均一の最大負荷電流を設定して漏電遮断器の容量を減少させることができる。
(第2実施の形態)
図8は、この発明の第2実施形態の環境試験装置1による処理を示すものである。なお、前記第1実施形態の環境試験装置1と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
図8は、第2実施形態の環境試験装置1にて、最低保証利用率を考慮した処理を示すフローチャートである。過度の温度低下を防止するため、低温槽側ヒータ26に対して、以下説明する最低保証利用率mを設定してもよい。
ステップS11にて、環境試験装置1の2ゾーンサイクル試験が開始されると、制御部40は、高温槽30(高温槽側ヒータ36)の利用率要求XR(%),低温槽20(低温槽側ヒータ26)の利用率要求YR(%)とともに、低温槽側ヒータ26の最低保証利用率m(%)を決定する。
ここで最低保証利用率mとは、冷凍機24の冷凍能力によって生じる過冷却から、環境試験装置1の機器を保護するために設定される利用率(電流出力値)であり、具体的には、低温槽20側に設けられた低温槽側ヒータ26を駆動により加熱して、機器を保護するために必要とされる低温槽側ヒータ26の最低限の電流出力値を利用率(%)として表したものである。
演算部42は、試験条件として入力部41から与えられた値または、試験槽温度センサ12, 低温槽温度センサ22,高温槽温度センサ32により検出された温度データに基づいて、利用率要求XR(%),YR(%),最低保証利用率m(%)を決定する。
ステップS12にて、制御部40の演算部42は、利用率要求XRおよびYR(%)の合算値が100%を超えているか否かを判定する。利用率要求XRおよびYR(%)の合算値が100%を超えていない場合(ステップS12にてYES)は、ステップS13に進み、演算部42は、利用率X(%),Y(%)を決定する。
ステップS13にて演算部42は、高温槽側ヒータ36の利用率を利用率要求XRと同じ利用率X(%)に決定するとともに、低温槽側ヒータ26の利用率を利用率要求YRと同じ利用率Y(%)として決定する。これらの利用率XおよびY(%)は、記憶部46に記憶されて、処理を終了する。
一方、ステップS12にて、利用率要求XRおよびYR(%)の合算値が100%を超えている場合(ステップS12にてNO)、制御部40は、ステップS14に処理を進め、高温試験CHT中であるか否かを判定する。
ステップS14にて、制御部40は、高温試験CHT中であると判定した場合は、ステップS15に処理を進め、高温試験CHT中ではない(低温試験BLT中である)と判定した場合は、ステップS16に処理を進める。
ステップS16では、演算部42は、高温槽側ヒータ36の利用率を100−YR(%)に決定するとともに、低温槽側ヒータ26の利用率をY(%)=YR(%)として決定する。そして、記憶部46は、これらの決定された利用率100−YR(%)およびYR(%)を記憶して、処理を終了する。
ステップS15にて、演算部42は、高温槽側ヒータ36の利用率をXR(%)に決定するとともに、低温槽側ヒータ26の利用率を100−XR(%)として決定する。記憶部46は、これらの決定された利用率XRおよび100−XR(%)を記憶して、処理をステップ17に進める。
ステップS17にて、100−X(%)の値が設定された最低保証利用率m(%)よりも小さいか否かが判定される。ここで最低保証率とは、それ以上ヒータの出力を下げない限界値のことであり、例えば10%程度、低温槽側ヒータ26の利用率を保持にすることにより、低温槽20に過冷却の影響が及ばない出力値下限のことである。
演算部42が100−X(%)の値が設定された最低保証利用率m(%)よりも小さいと判定した場合(ステップS17にてYES)、制御部40は、処理をステップS18に進め、演算部42が100−X(%)の値が設定された最低保証利用率m(%)よりも小さくないと判定した場合(ステップS17にてNO)、制御部40は、処理を終了する(END)。
ステップS18にて、最低保証利用率mを考慮した補正が適用されて、利用率が決定される。ステップS18にて、演算部42は、高温槽側ヒータ36の利用率を100−m(%)に決定するとともに、低温槽側ヒータ26の利用率をm(%)として決定する。そして、記憶部46は、これらの決定された利用率100−mおよびm(%)を記憶して、処理を終了する。
このため、たとえば、低温槽20の温度低下が早い場合、低温槽20の温度が運転可能温度の下限に近い場合などの冷凍機24を保護するために必要とされる場合や、あるいは、試験槽10の温度上昇に時間がかかる場合などの試験精度が低下する場合などは、最低保証利用率mを設定することができる。
また、最低保証利用率mは、低温槽20の温度が所定の温度以下になった場合にのみ有効にするようにしてもよい。ただし、最低保証利用率mを設定することによって試験精度の低下が生じるおそれがある場合は、例えば冷凍機24の冷凍性能を示す温度復帰時間が長くなるなど、温度試験が成立しない状態とならないように、冷凍機24の能力を抑制もしくは冷凍機24を停止させるなどの制御についても併せて講じることがより望ましい。
他の構成、および作用効果については、前記第1実施形態と同一乃至均等であるので説明を省略する。
(第3実施の形態)
図9は、この発明の第3実施形態の環境試験装置1による冷凍機停止状態にて同時に出力されるヒータの出力を時分割単位で示すチャートである。なお、前記第1,2実施形態の環境試験装置1と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
図9には、たとえば、高温試験CHT中に冷凍機24を停止させる(冷凍機停止)状態が示されている。
低温槽側ヒータ26の利用率Yと高温槽側ヒータ36の利用率Xとを合算しても100(%)以内である場合、漏電遮断器の最大負荷電流の設定範囲内に含まれる。特に冷凍機停止状態では、減少する冷凍機24の冷凍機電流分、低温槽側ヒータ26または高温槽側ヒータ36にて使用する電流を増大させても、漏電遮断器の最大負荷電流の設定を増大させる必要がなく、低温槽側ヒータ26と高温槽側ヒータ36とを同時に駆動させることができる。
図9にて、冷凍機電流が無くなっている冷凍機停止時刻以降、低温槽側ヒータ26と高温槽側ヒータ36とを時分割制御により同時駆動している。これにより、冷凍機24が停止した状態であっても高温試験CHT中に低温槽側ヒータ26と高温槽側ヒータ36とを併用して加熱し、試験精度の低下を抑制することが可能となる。
なお、図9では、ヒータの出力合計値が100%未満である場合が例示されているが特にこれに限らず、低温槽側ヒータ26と高温槽側ヒータ36との出力合計値が100%以上であってもよい。
他の構成、および作用効果については、前記第1実施形態と同一乃至均等であるので説明を省略する。
[変形例]
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。上述した実施形態は本発明を理解しやすく説明するために例示したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について削除し、若しくは他の構成の追加・置換をすることが可能である。上記実施形態に対して可能な変形は、例えば以下のようなものである。
上記各実施形態においては、図1に示した環境試験装置1の構成において、前記低温槽側送風機52の駆動制御と同期させて低温側吹出開閉ダンパ50,低温側吸込開閉ダンパ51を開閉させているが、低温槽側送風機52の駆動および駆動の停止に伴って、試験槽10と低温槽20(または高温槽30)との間の気体を流通および遮断するものであれば、どのような構成の送風部であってもよい。
また、図3に示した処理は、上記実施形態では、図2に示す制御部40により実行されるプログラムを用いたソフトウエア的な処理として説明したが、その一部または全部をASIC(Application Specific Integrated Circuit;特定用途向けIC)、あるいはFPGA(field-programmable gate array)等を用いたハードウエア的な処理に置き換えても良い。
また、上記実施の形態では、常温試験は行わず、高温試験CHTおよび低温試験BLTを交互に行う2ゾーンサイクル試験について例示して説明してきたが、常温試験を行ういわゆる3ゾーンサイクル試験を行う際に、適用して同時出力を禁止するようにしてもよい。
[構成・効果の総括]
以上のように、実施形態における環境試験装置によれば、制御部40は、冷凍機24が起動している場合には、低温槽側ヒータ26と高温槽側ヒータ36とが同時に起動しないようにする。このため、最大負荷電流を低減させて、設定される漏電遮断器の容量を減少させることができる。
さらに、制御部40は、低温槽20または高温槽30のうち、試験槽10に接続されている側の低温槽側ヒータ26または高温槽側ヒータ36を優先して起動させる。このため、試験槽10の温度制御を行っている側の低温槽側ヒータ26または高温槽側ヒータ36の駆動により、試験精度の低下を抑制することができる。
また、制御部40は、優先されない側として起動させた低温槽側ヒータ26または、高温槽側ヒータ36に最低保証利用率mを設定することができる。これにより、低温槽20内を低温槽側ヒータ26の駆動により加熱して、冷凍機24などの機器を保護することができる。
さらに、制御部40は、冷凍機24が停止している場合は、低温槽側ヒータ26および、高温槽側ヒータ36の同時起動を許可する。このため、さらに、試験精度の低下を抑制することができる。
1 環境試験装置
10 試験槽
12 試験槽温度センサ
20 低温槽
22 低温槽温度センサ
24 冷凍機
26 低温槽側ヒータ
27 低温槽送風部
28,29,38,39 通風口
30 高温槽
32 高温槽温度センサ
36 高温槽側ヒータ
37 高温槽送風部
40 制御部
41 入力部
42 演算部
44 タイマ部
46 記憶部
48 出力部
50 低温側吹出開閉ダンパ
51 低温側吸込開閉ダンパ
52 低温槽側送風機
54,55,64,65 アクチュエータ
60 高温側吹出開閉ダンパ
61 高温側吸込開閉ダンパ
62 高温槽側送風機
70 被試験物

Claims (2)

  1. 被試験物を配置する試験槽と、
    前記試験槽と連通する低温槽と、
    前記低温槽内の気体を加熱する低温槽側ヒータと、
    前記低温槽内の気体を冷却して予冷状態とする冷凍機と、
    前記試験槽と連通する高温槽と、
    前記高温槽内の気体を加熱して予熱状態とする高温槽側ヒータと、
    前記冷凍機低温槽側ヒータ高温槽側ヒータを制御する制御部とを有し、
    前記制御部は、前記冷凍機が起動している場合は、前記低温槽側ヒータと前記高温槽側ヒータとを同時に起動しないように制御する、環境試験装置であって、
    前記試験槽と前記高温槽とが接続された状況で、前記低温槽側ヒータよりも前記高温槽側ヒータの起動が優先される場合において、
    前記制御部は、前記試験槽と接続されておらず、優先されない側である前記低温槽の前記低温槽側ヒータに対して最低保証利用率を設定し、前記高温槽側ヒータの起動が優先される高温試験時、
    前記高温槽側ヒータの利用率と低温槽側ヒータの前記最低保証利用率の合計が100%を超えるときは、合計が100%を超えないように、前記最低保証利用率をもとに前記高温槽側ヒータの利用率を設定することで、前記低温槽側ヒータの利用率が前記最低保証利用率を下回らないようにし、前記低温槽内の機器を低温から保護する、環境試験装置。
  2. 前記制御部は、前記冷凍機が停止している場合は、前記低温槽側ヒータおよび、前記高温槽側ヒータの同時起動を許可する、請求項1記載の環境試験装置。
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