JP6784614B2 - 熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents
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Description
(A)1分子中に、ケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも1つ及びSi−H基を少なくとも1つ有し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量500〜10,000を有するシリコーン樹脂
(B)白金系触媒 上記(A)成分100重量部に対して白金量換算で2×10−4〜15×10−4重量部、及び
(C)2,2’−ジベンゾチアゾリルジスルフィド 上記(A)成分100重量部に対して0.5×10−2〜3×10−2重量部
を含有する熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物を提供する。
更には、本発明は、電気電子封止用熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物を提供する。
(A)シリコーン樹脂
本発明の熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物(以下「本発明の組成物」ということもある)に含まれる(A)シリコーン樹脂は、1分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも1つ及びSi−H基を少なくとも1つ有する、1成分系付加硬化型のシリコーン樹脂である。本発明の組成物は、25℃において液状であり、白金系触媒の存在下、150℃以上にて、該シリコーン樹脂中のアルケニル基とSiH基との架橋反応(付加反応)により硬化物を与える。
(式中、mは0≦m≦0.6を満たす数であり、d1、d2、及びd3は0.2≦d1+d2+d3≦0.8を満たす数であり、tは0.2≦t≦0.8を満たす数であり、qは0≦q≦0.6を満たす数であり、但し、m+d1+d2+d3+t+q=1であり、R1はそれぞれ独立に、炭素原子数1〜18の置換または非置換の一価炭化水素基であり、R2及びR3はそれぞれ独立に、脂肪族不飽和基を有しない炭素原子数1〜18の置換または非置換の一価炭化水素基であり、R4は、それぞれ独立に炭素原子数2〜18の置換または非置換のアルケニル基であり、R5は、それぞれ独立に炭素原子数1〜18の置換または非置換の一価炭化水素基である)
白金系触媒は、上記した(A)シリコーン樹脂の付加反応(ヒドロシリル化反応)を促進するものとして従来公知の触媒であればよい。白金系触媒は、例えば、塩化白金酸、塩化白金酸−オレフィン錯体、塩化白金酸−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体、塩化白金酸−アルコール配位化合物、及び白金のジケトン錯体等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の組成物は2,2’−ジベンゾチアゾリルジスルフィドを含有することを特徴とする。該化合物は、組成物の硬化速度や作業可使時間を調整する。種々あるメルカプトベンゾチアゾール誘導体の中で該化合物を選択したことにより、硬化性を損ねることなく100℃という高温下で良好なポットライフを有する組成物を提供することができる。2,2’−ジベンゾチアゾリルジスルフィドの含有量は、上記した(A)シリコーン樹脂100重量部に対して0.5×10−2〜3.0×10−2重量部であり、好ましくは1×10−2〜2.5×10−2重量部である。該範囲内となる量で含むことにより、組成物は高温下でのポットライフに優れ、且つ上述したように白金系触媒量を低減したにも関わらず良好に硬化することができる。また2,2’−ジベンゾチアゾリルジスルフィドはシリコーン樹脂に対し良好に溶解することができる。また本発明の熱硬化性オルガノポリシロキサン樹脂組成物において(B)成分中の白金量に対する(C)成分の重量比は6〜50であることが好ましい。この範囲内であれば組成物のポットライフと硬化性の両立をより確実にする事ができる。
攪拌装置、リービッヒ冷却器、滴下ロート及び温度計を備えた10リットルのフラスコに、[PhSi(OMe)2] 2Oで表される化合物2,630質量部、MeViSi(OMe)2で表される化合物717質量部、Me(H)Si(OMe)2で表される化合物576質量部、Me2Si(OMe)2で表される化合物84部、[Me3Si]2Oで表される化合物680質量部、及びトルエン3,500質量部を仕込み、攪拌しながらメタンスルホン酸52gを投入した後、更に水575質量部を1時間掛けて滴下し、67℃で2時間熟成させ、さらに80℃で3時間熟成させた。得られた液を抽出水の液性が中性になるまで水洗した後、溶媒を留去することで、生成物を得た。
得られた生成物は、下記平均単位式で表される、アルケニル基およびSiH基を有する付加硬化型シリコーン樹脂(A−1)であった。
[PhSiO3/2]5.7[MeViSiO2/2]2.0[Me(H)SiO2/2]1.8[Me2SiO2/2]0.2[Me3SiO1/2]2.8
(Mw:2,000、粘度:900mm2/s)
表1又は2に示す配合比にて、合成例1で得られたシリコーン樹脂(A−1)と、(C)2,2’−ジベンゾチアゾリルジスルフィド(東京化成工業製)を混合し、80℃で3時間加熱溶解させた後25℃に冷却した。該混合物中に(B)白金系触媒(白金(0)‐1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体、Pt含有率0.08%)を添加し、25℃で溶解させる事で、熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物を得た。なお、表中において、白金含有量[ppm]および(C)成分の配合量[ppm]とは、(A)成分の重量を100万重量部とした重量割合である。
実施例1において(C)成分を2−メルカプトベンゾチアゾール(東京化成工業製)に替えた他は実施例1を繰り返し、熱硬化性オルガノポリシロキサンを調製した。
実施例1において(C)成分を亜鉛メルカプトベンゾチアゾール(東京化成工業製)に替えた他は実施例1を繰り返し、熱硬化性オルガノポリシロキサンを調製した。
平均単位式[Ph2SiO2/2]7.2[MeViSiO2/2]6.4[PhSiO3/2]2.4で表されるオルガノポリシロキサン(A−2)の70wt%トルエン溶液(Mw:1,500、粘度:20mm2/s)と、平均単位式[Me2(H)SiO1/2]2[Me(H)SiO2/2]2[Ph2SiO2/2]2で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン(A−3)(Mw:1,100、粘度:20mm2/s)を固形分重量比[(A−2):(A−3)=70:30]で混合し、溶媒を減圧留去して混合物を得た[粘度:2,000mm2/s]。実施例1において、(A−1)成分を上記混合物に替えた他は実施例1を繰り返し熱硬化性オルガノポリシロキサンを調製した。
平均単位式[Me2SiO2/2]11.3[MeSiO3/2]4.9[PhSiO3/2]17.4[ViSiO3/2]3.8で構成されるオルガノポリシロキサンの60wt%トルエン溶液(A−4)(Mw:67,000、粘度:70mm2/s)と、平均単位式[MeSiO3/2]2[Me(H)SiO2/2]38[Ph2SiO2/2]8の単位で構成されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンのトルエン溶液(A−5)(Mw:7,500、粘度:10mm2/s)とを固形分重量比[(A−4):(A−5)=88:12]で混合し、全固形分が60wt%となるようトルエンで希釈して混合物を得た[Mw:64,400、粘度:76mm2/s]。実施例1において、(A−1)成分を上記混合物に替えた他は実施例1を繰り返し熱硬化性オルガノポリシロキサンを調製した。
各熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物について、25℃における粘度をキャノンフェンスケ粘度計を用いて測定した。熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物を100℃で72時間加熱した後、25℃まで冷却した際の粘度と、初期粘度との差を増粘幅として評価した。
ポットライフとして望ましい増粘幅500mm2/s以下のものは良とし、500mm2/sを上回ったものは不良とし、高粘度のため測定不能のものは測定不能とした。評価結果を表1〜表3に示す。
各実施例及び比較例で得られた熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物を型に流し込み、200℃で1時間加熱し、25℃まで放冷して厚み1.3mmの硬化物を作成した。得られた硬化物の硬度をShore D硬度計を用いて測定した。得られた値を表1〜3に示す。Shore D硬度60以上であるものを良とし、60を下回ったものは不良とした。評価結果を表1〜表3に示す。
上記硬化性評価方法に記載したのと同じ手順で厚み1.3mmの硬化物を作成した。該硬化物を更に200℃で48時間加熱した後、色差計(日本電色工業株式会社製 Z−300A)を用いてイエローインデックス(YI)を測定した。得られた値を表1〜3に示す。YIが10を下回ったものは良、YIが10以上のものは不良とした。評価結果を表1〜表3に示す。
これに対し、実施例1〜5に示す通り、本発明の熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、100℃、72時間加熱後の増粘幅が500mm2/s以下に抑えられ、良好なポットライフを有する。また、該熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物を200℃、1時間加熱して得られる硬化物は十分なShoreD硬度を有する。更に得られた硬化物を200℃下48時間加熱した後の黄色度(YI)は10を下回り、黄変が抑制される。
Claims (5)
- (A)1分子中に、ケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも1つ及びSi−H基を少なくとも1つ有し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量500〜10,000を有するシリコーン樹脂
(B)白金系触媒 上記(A)成分100重量部に対して白金量換算で2×10−4〜15×10−4重量部、及び
(C)2,2’−ジベンゾチアゾリルジスルフィド 上記(A)成分100重量部に対して0.5×10−2〜3×10−2重量部
を含有する熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物。 - 前記シリコーン樹脂(A)が下記平均単位式(1)で表される、請求項1に記載の熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
(式中、mは0≦m≦0.6を満たす数であり、d1、d2、及びd3は0.2≦d1+d2+d3≦0.8を満たす数であり、tは0.2≦t≦0.8を満たす数であり、qは0≦q≦0.6を満たす数であり、但し、m+d1+d2+d3+t+q=1であり、R1はそれぞれ独立に、炭素原子数1〜18の置換または非置換の一価炭化水素基であり、R2及びR3はそれぞれ独立に、脂肪族不飽和基を有しない炭素原子数1〜18の置換または非置換の一価炭化水素基であり、R4は、それぞれ独立に炭素原子数2〜18の置換または非置換のアルケニル基であり、R5は、それぞれ独立に炭素原子数1〜18の置換または非置換の一価炭化水素基であり、但し、該シリコーン樹脂はケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも1つ及びSi−H基を少なくとも1つ有する)。 - 上記平均単位式(1)において、R1、R2、及びR3がそれぞれ独立にメチル基又はエチル基であり、R4がビニル基であり、及びR5がフェニル基である、請求項2に記載の熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
- 上記平均単位式(1)において、d1が0≦d1≦0.05を満たす数であり、かつq=0である、請求項2又は3に記載の熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
- 電子素子封止用である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
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