以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。なお図中、同一または同等の部分には同一の符号を付す。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るリモートコントローラ及びその操作対象の照明器具の構成を示すブロック図である。リモートコントローラ1は、無線で照明器具8の点灯/消灯状態を切り替えることが可能である。照明器具8は、照明機能を有する照明器具に火災報知機能が追加されたものである。通常、照明器具は、電力の供給、遮断を切り替える壁スイッチによって、照明機能のオン/オフ状態(点灯/消灯状態)が切り替えられる。壁スイッチ9によって電力が遮断されると、照明器具8では、照明機能のみならず、火災報知機能もオフ状態となる。本実施の形態に係るリモートコントローラ1では、火災報知機能がオフ状態にされることを阻止するため、リモートコントローラ1それ自体が壁スイッチ9に覆い被さって固定される。照明器具8の照明機能のオン/オフ状態の切り替えは、壁スイッチ9ではなく、リモートコントローラ1で行われる。
照明器具8には、リモートコントローラ1とは別の持ち運び可能なリモートコントローラ10が付属する場合がある。この場合、照明器具8は、リモートコントローラ1のほかに、リモートコントローラ10によっても、照明機能のオン/オフ状態の切り替えが可能である。リモートコントローラ10は、照明器具8のオン/オフ状態を切り替える切り替え信号を照明器具8に送信する。リモートコントローラ1は、リモートコントローラ10と同じ切り替え信号を照明器具8に送信可能である。
リモートコントローラ10は、切り替え信号のほかに、照明の明るさまたは発光色を変更する調光信号を送信できる場合がある。この場合、照明器具8は、リモートコントローラ10の調光信号に基づいて照明の明るさまたは発光色を変更する。
照明器具8は、光源81と、電源部82と、受信部83と、制御部84と、火災報知部87とで構成されている。照明器具8は、壁スイッチ9に接続されている。
光源81は、昼白色、電球色等の光を発する部材である。例えば、光源81は、白色LED(Light Emitting Diode)や赤色、青色、緑色のLEDの組合せたもので構成される。光源81は、電源部82により電力が供給される。
電源部82は、所望の電力を光源81に供給する。電源部82は、壁スイッチ9を介して商用電源に接続される。電源部82は、制御部84の指令により、光源81への電力の供給、遮断を切り替える。
壁スイッチ9は、照明器具8と商用電源との間の電力線に設けられ、照明器具8への電力の供給、遮断を切り替える。壁スイッチ9は、建築物の壁に設置される。
受信部83は、リモートコントローラ1の無線方式の信号を受信する。また、照明器具8にリモートコントローラ10が付属する場合、受信部83は、リモートコントローラ10の無線方式の信号を受信する。受信部83が受信可能な信号は、光源81の点灯/消灯の切り替えを指令する切り替え信号、光源81の明るさまたは発光色を変更する調光信号である。受信部83は、信号を受信すると制御部84に対してその信号を出力する。
制御部84は、受信部83から切り替え信号が入力した場合に、電源部82に対して、光源81への電力の供給、遮断を指令する。より詳細には、制御部84は、電源部82に対して電力の供給を指令した後に受信部83からの切り替え信号が入力した場合、電源部82に対して、光源81への電力を遮断する指令を出力する。逆に、制御部84は、電源部82に電力の遮断を指令した後に受信部83からの切り替え信号が入力した場合、電源部82に対して、光源81への電力を供給する指令を出力する。これにより、制御部84は、切り替え信号に応じて光源81のオン/オフ状態を切り替える。
制御部84は、リモートコントローラ10が送信した調光信号を受信部83が受信した場合、電源部82に対して電力の変更を指令する。例えば、制御部84は、電源部82に対して特定のLEDへの電圧の印加を指令し、照明の色を昼光色に変更する。
火災報知部87は、温度センサとスピーカとを含んで構成され、建築物の室内の温度を監視する。火災報知部87は、温度センサが検出した温度が所定値以上である場合に、火災と判定してスピーカから警告音を発する。火災報知部87は、壁スイッチ9を介して商用電源から電力の供給を受ける。火災報知部87は、受信部83及び制御部84に接続されておらず、リモートコントローラ1及び10による遠隔操作を受けない。リモートコントローラ1は、照明器具8の照明機能のみを遠隔操作する。以下、リモートコントローラ1の構成について説明する。
図2は、実施の形態1に係るリモートコントローラを示す斜視図である。図3は、実施の形態1に係るリモートコントローラを示す断面図である。図2および図3に示すように、リモートコントローラ1は、カバー2と、押しボタンスイッチ4とで構成されている。
カバー2は、支持部21および脚部22と、本体部3と、で構成されている。カバー2では、支持部21及び脚部22が略長方形状の板状体が断面コの字状に折り曲げられて形成され、壁スイッチ9の操作面を覆っている。本体部3は、支持部21に設けられている。
支持部21は、平面略長方形に形成され、短辺側の両端が脚部22によって支えられている。支持部21の前面側には、本体部3が設けられ、支持部21の背面側には、壁スイッチ9および壁スイッチ9に設けられたスイッチカバー91が位置している。支持部21は、スイッチカバー91および壁スイッチ9の操作面と対向し、これらの前面を覆っている。支持部21は、壁スイッチ9に設けられたスイッチカバー91よりも長辺、短辺とも大きい形状に形成されている。例えば、スイッチカバー91が長辺120mm、短辺70mm、高さ7mmの略直方体状に形成されている場合に、支持部21の長辺、短辺はスイッチカバー91と同じ形状、またはスイッチカバー91の長辺、短辺よりもそれぞれ0〜10mm大きい形状に形成される。これにより、壁スイッチ9の前方側からの、素手による壁スイッチ9の切り替え操作が阻止される。また、支持部21は、壁スイッチ9の操作面と一定の距離で隔てられた位置に配置されている。この一定の距離は、支持部21の背面と壁スイッチ9の操作面との間に手や指を差し込むことができないような距離である。例えば、支持部21背面から壁スイッチ9の操作面までの距離は2〜8mmである。これにより、壁スイッチ9の側面方向からの、素手による壁スイッチ9の切り替え作業が阻止される。
脚部22は、支持部21の短辺端部が略90°折れ曲げられて形成された部分である。脚部22は、支持部21の短辺の両端それぞれに形成されている。脚部22の幅は、支持部21の短辺とほぼ同じ大きさである。脚部22は、平面略長方形状のスイッチカバー91の短辺それぞれと平行に配置され、スイッチカバー91の短辺の側面方向を覆っている。脚部22は、支持部21の長辺側には形成されておらず、スイッチカバー91の長辺の側面方向を覆っていない。脚部22は、スイッチカバー91の長辺の側面方向から手や指が差し込み不能な長さに形成されている。具体的には、脚部22は、壁95から壁スイッチ9の操作面までの長さよりもやや長く形成されている。例えば、壁95から壁スイッチ9の操作面まで12mmである場合、脚部22は2〜8mmの長さに形成される。これにより、支持部21の長辺方向からの、素手による壁スイッチ9の切り替え操作が阻止される。
脚部22は、支持部21と反対側の端部で壁95に固定されている。脚部22の端部は、支持部21中央側に略90°折れ曲がり、壁95表面に接している。脚部22の端部は、ネジ26で固定され、素手で取り外せないように固定されている。ネジ26は、支持部21に形成された貫通孔23からドライバーを差し込んで締め付けられる。
本体部3は、直方体状に形成されている。本体部3の内部には、電池室31と、送信部32と、が設けられている。本体部3の前面には、押しボタンスイッチ4が配置されている。
電池室31は、電池が収容可能な円筒状かつ凹状に形成されている。その前面には蓋(図示せず)が設けられ、この蓋の開閉により電池交換可能である。電池室31に収納された電池は、送信部32に電力を供給する。
送信部32は、押しボタンスイッチ4からの指令に基づいて切り替え信号を送信する。送信部32は、切り替え信号を電波方式の無線信号として送信する。この切り替え信号により、上述したように、照明器具8の制御部84が光源81への電力の供給/遮断状態を切り替えて、照明器具8の点灯/消灯を切り替える。
押しボタンスイッチ4は、断面凸状かつ平面円形状に形成された操作面を有している。押しボタンスイッチ4の操作面は、リモートコントローラ1を正面からみた場合に、カバー2の中央近傍に配置され、壁スイッチ9の真上に位置している。押しボタンスイッチ4の操作面の直径は、平面略長方形状の壁スイッチ9の長辺よりも大きく、素手で操作可能な大きさである。例えば、壁スイッチ9の操作面が長辺20mm、短辺15mmの平面略長方形状に形成されている場合、押しボタンスイッチ4は約12mmの直径の平面円形状に形成される。このような大きさであれば、壁スイッチ9の操作面を指で押すことが可能である。
押しボタンスイッチ4は、通常の状態では接点が開状態であり、凸形状の先端部が押されている間だけ、接点が閉状態になるモーメンタリ型のスイッチである。押しボタンスイッチ4は、接点が開状態から閉状態にされた場合に、送信部32に対して切り替え信号の送信を指令する。押しボタンスイッチ4は、接点が閉状態から開状態に戻された場合、送信部32に対して切り替え信号の送信を指令しない。上述したように、照明器具8の受信部83が切り替え信号を受信すると、制御部84は、照明器具8の光源81のオン/オフ状態に応じて、照明器具8の照明機能をオフ状態からオン状態へ、またはオン状態からオフ状態へ切り替える。
リモートコントローラ1は、以下のように設置され、照明器具8の操作に使用される。
リモートコントローラ1の設置は、壁スイッチ9が電力を供給する状態に切り替えた状態で行われる。この状態の壁スイッチ9を覆うように、リモートコントローラ1の支持部21を配置する。そして、脚部22の端部を壁95にネジ26で固定する。リモートコントローラ1の電池室31には電池が入れられる。
リモートコントローラ1は、壁スイッチ9が電力を供給する状態に切り替えられた状態のまま使用される。照明器具8の火災報知部87は、照明器具8が設置された場所(室内等)で火災の発生があるかどうかを常時監視する。火災報知部87の機能は常時オン状態にする必要がある。そこで、壁スイッチ9が電力を供給する状態のままにして、火災報知部87を常時オン状態にし、照明器具8の光源81のオン/オフ状態をリモートコントローラ1で切り替える。上述したように、リモートコントローラ1の押しボタンスイッチ4を押すことにより、照明器具8の光源81の点灯、消灯が遠隔操作される。
照明器具8にリモートコントローラ10が付属する場合、リモートコントローラ1は、リモートコントローラ10と併用される。上述したように、リモートコントローラ10は、切り替え信号のほかに、調光信号を送信できる場合がある。リモートコントローラ10が調光信号を送信可能である場合、リモートコントローラ10は、照明の明るさまたは発光色を変更する場合に使用される。リモートコントローラ10は、持ち運び可能であるので、例えば、室内で光源81の点灯、消灯を切り替える場合に使用される。リモートコントローラ1は、壁スイッチ9の代わりに、壁95に固定された照明器具8のスイッチとして使用される。
保守点検等のため、照明器具8に電力を供給する状態から電力を遮断する状態へ切り替えるには、壁スイッチ9を切り替えることにより行う。脚部22の端部のネジ26を緩めて、リモートコントローラ1を壁95から取り外し、壁スイッチ9が電力を遮断する状態に切り替える。
以上のように、本実施の形態に係るリモートコントローラ1では、カバー2の支持部21がスイッチカバー91および壁スイッチ9の前面を覆っている。カバー2の脚部22は、平面略長方形状のスイッチカバー91の短辺側の側面を覆っている。脚部22は、スイッチカバー91の長辺側の側面を覆っていないが、脚部22は、スイッチカバー91の長辺の側面方向から手や指が差し込み不能な長さに形成されている。従って、リモートコントローラ1の使用者は、壁スイッチ9の前面や側面から素手で直に壁スイッチ9に触れて壁スイッチ9を切り替えることができない。また、カバー2は、脚部22がネジ26によって固定されているので、素手でカバー2を取り外すことが困難である。このため、壁スイッチ9が電力を供給する状態に切り替えられた状態でリモートコントローラ1を設置すると、その後、壁スイッチ9によって電力が遮断されることがない。リモートコントローラ1では、不用意に使用者が壁スイッチ9を切り替えて電力を遮断することが防止される。
リモートコントローラ1は、カバー2の前面に、押しボタンスイッチ4が設けられている。押しボタンスイッチ4の先端部が押されることにより、リモートコントローラ1の送信部32が切り替え信号を無線で送信し、照明器具8の受信部83が切り替え信号を受信して制御部84が照明器具8のオン/オフ状態を切り替える。このため、壁スイッチ9を切り替えできなくとも、照明器具8のオン/オフ状態を切り替えることが可能である。
押しボタンスイッチ4が押され、リモートコントローラ1により照明器具8がオフ状態にされても、壁スイッチ9は、電力を供給する状態を維持している。照明器具8が有する火災報知部87は、照明器具8がオフ状態であっても、常時機能することが可能である。リモートコントローラ1では、火災報知部87を常時作動することが保証される。
リモートコントローラ1の押しボタンスイッチ4は、壁スイッチ9と対向する位置に配置され、壁スイッチ9とほとんど位置が変わらない。使用者は壁スイッチ9を使用していたときと同様の感覚で使用可能である。
既存の照明器具を、火災報知部87を有する照明器具8に交換し、リモートコントローラ1を設置するだけで、電力線の配線工事をすることなく、火災報知機能を導入することが可能である。リモートコントローラ1のカバー2は、壁スイッチ9を覆うように配置され、壁95にネジ26で固定されているだけである。リモートコントローラ1は、既存の電力線をそのままに簡易な工事で設置することが可能である。
リモートコントローラ1は、リモートコントローラ10と同じ切り替え信号を送信可能である。リモートコントローラ1で、リモートコントローラ10と同じ部品を採用することにより、切り替え信号を送信するように設計することが可能である。この場合、リモートコントローラ10との部品の共用化が可能である。
リモートコントローラ1は、壁95に固定されている。リモートコントローラ10のように、持ち運ばれて、見あたらなくなったり紛失したりする畏れがない。
(実施の形態2)
実施の形態2に係るリモートコントローラ1は、照明器具8をオンにするオン信号、照明器具8をオフにするオフ信号、の送信を独立して指令する2つの押しボタンスイッチを備える。以下、実施の形態1と異なる構成について説明する。
図4は、本発明の実施の形態2に係るリモートコントローラを示す斜視図である。図5は、実施の形態2に係るリモートコントローラを示す断面図である。図4および図5に示すように、実施の形態2に係るリモートコントローラ1は、カバー2の前面に押しボタンスイッチ4A、4Bが設けられている。
押しボタンスイッチ4A、4Bは、それぞれ直方体状に形成された操作面を有している。押しボタンスイッチ4A、4Bの操作面は、カバー2の中央付近に並んで配置されている。押しボタンスイッチ4A、4Bの操作面は、リモートコントローラ1を正面からみた場合に、壁スイッチ9の操作面の右領域、左領域にそれぞれ位置している。押しボタンスイッチ4A、4Bの平面大きさは、両者を合わせて壁スイッチ9のそれとほぼ同じであり、素手で操作可能な大きさである。
押しボタンスイッチ4A、4Bは、実施の形態1の押しボタンスイッチ4と同様に、操作面が押されている間、接点が閉状態になるモーメンタリ型のスイッチである。押しボタンスイッチ4Aは、操作面が押されて接点が閉状態にされると、本体部3の送信部32にオン信号の送信を指令する。押しボタンスイッチ4Bは、操作面が押されて接点が閉状態にされると、送信部32にオフ信号の送信を指令する。
送信部32は、押しボタンスイッチ4A、4Bの指令により、照明器具8の受信部83にオン信号またはオフ信号を送信する。制御部84は、受信部83からオン信号またはオフ信号が入力した場合、電源部82に対して光源81への電力の供給または遮断を指令する。これにより、照明器具8は、リモートコントローラ1のオン信号またはオフ信号に基づいて光源81をオン状態またはオフ状態にする。
以上のように、リモートコントローラ1は、カバー2の前面に、操作面が押された場合にオン信号、オフ信号の送信を独立して指令する押しボタンスイッチ4A、4Bを備えている。壁スイッチ9では、電力を供給状態にする操作面および電力を遮断状態にする操作面のいずれかが押されて、照明器具をオン状態またはオフ状態にしていた。押しボタンスイッチ4A、4Bは、これと同様に、各操作面が押されることにより、照明器具8をオン状態、オフ状態にする。リモートコントローラ1では、壁スイッチ9と同様の感覚で使用可能である。使用者は違和感を覚えることなく、リモートコントローラ1を使用できる。
(実施の形態3)
実施の形態3に係るリモートコントローラ1は、カバー2に、指が挿入不能な貫通孔が形成されている。以下、実施の形態1および2と異なる構成について説明する。
図6は、本発明の実施の形態3に係るリモートコントローラを示す斜視図である。図7は、実施の形態3に係るリモートコントローラを示す断面図である。図6および図7に示すように、実施の形態3に係るリモートコントローラ1は、カバー2を貫通する貫通孔24が形成されている。
貫通孔24は、円形状の開口を有するように形成され、本体部3と支持部21とを貫通している。貫通孔24の直径は人間の指の太さよりも小さい。貫通孔24は指が挿入不能であるとともにドライバー等の棒状体が挿入可能である。例えば、貫通孔24の開口は、直径3〜8mmである。この場合、指が挿入不能であるとともに、JIS規格の0〜3番のドライバーの刃および軸が挿入可能である。
貫通孔24は2つ形成されている。2つの貫通孔24は、押しボタンスイッチ4を挟むように押しボタンスイッチ4の脇に配置されている。貫通孔24それぞれは、リモートコントローラ1が壁95に固定された状態で、壁スイッチ9の操作面と対向している。
図8は、実施の形態3に係るリモートコントローラを示す正面図である。図8に示すように、貫通孔24は、リモートコントローラ1が壁95に固定された状態で、壁スイッチ9の操作面の左端部側の領域と、右端部側の領域とにそれぞれ対向する位置に形成されている。
壁スイッチ9の操作面の左端部側は、電力を遮断する状態に切り替えるときに押される領域であり、操作面の右端部側は、電力を供給する状態に切り替えるときに押される領域である。壁スイッチ9は、操作面の左端部側または右端部側の一方が押されることにより、照明器具8への電力の供給と遮断とを切り替える。操作面の左端部側が押された状態(すなわち、スイッチカバー91表面に対して操作面の左端部側が右端部側よりも低い位置にある状態)で、照明器具8への電力が遮断され、操作面の右端部側が押された状態(すなわち、スイッチカバー91表面に対して右端部側が左端部側よりも低い位置にある状態)で、照明器具8へ電力が供給される。
貫通孔24は、壁スイッチ9の操作面の左端部側の領域と右端部側の領域とにそれぞれ対向しているので、貫通孔24にその直径よりも小さい棒状体を挿入し、その棒状体で壁スイッチ9を押すことにより、壁スイッチ9の左端部側または右端部側を押し込んで、壁スイッチ9が電力を遮断または供給する状態に切り替えることが可能である。
以上のように、実施の形態3に係るリモートコントローラ1には、指が挿入不能な貫通孔24が形成されている。貫通孔24を通して、素手で直に壁スイッチ9を切り替えることができない。一度、壁スイッチ9が電力を供給する状態にしてリモートコントローラ1を設置すると、その後、リモートコントローラ1を取り外さない限り、素手で照明器具8の電力を遮断することはできない。
貫通孔24それぞれは、壁スイッチ9の操作面の左端部側の領域と、右端部側の領域とに対向する位置に形成されている。貫通孔24より細い棒状体(例えば、ドライバーやボールペン)を貫通孔24に挿入して壁スイッチ9の操作面を押すことにより、壁スイッチ9が電力を遮断または供給する状態に切り替えることが可能である。例えば、緊急時に、ドライバーを貫通孔24に挿入して、照明器具8の電力を遮断することが可能である。
(実施の形態4)
実施の形態4に係るリモートコントローラ1は、壁スイッチ9が電力を供給する状態であることを確認可能、かつ壁スイッチ9が電力を供給する状態に素手で切り替え可能な貫通孔が形成されている。以下、実施の形態1〜3と異なる構成について説明する。
図9は、本発明の実施の形態4に係るリモートコントローラを示す斜視図である。図9に示すように、カバー2には、カバー2中央近傍に、カバー2を貫通する平面略正方形状の貫通孔28が形成されている。貫通孔28の大きさは、正方形の一辺が壁スイッチ9を正面からみたときの壁スイッチ9の短辺とほぼ同じであり、人間の指が挿入可能な大きさである。貫通孔28は、リモートコントローラ1の正面から見た場合に、壁スイッチ9の操作面の右端部側の領域と対向する位置に形成されている。例えば、壁スイッチ9の操作面が長辺20mm、短辺15mmの平面略長方形状に形成されている場合に、正方形状の貫通孔28の一辺は、約15mmであり、貫通孔28の左辺が壁スイッチ9の操作面の中心に位置する。
図10は、実施の形態4に係るリモートコントローラを示す正面図である。図10に示すように、貫通孔28は、壁スイッチ9の操作面のほぼ右側半分を露出させている。壁スイッチ9は、上述したように、操作面の右端部側が押し込まれた状態が、照明器具8へ電力が供給される状態である。貫通孔28は、壁スイッチ9の操作面の右端部側を露出させているので、壁スイッチ9の右端部側が押し込まれ、照明器具8へ電力が供給されているかを確認することが可能である。壁スイッチ9の操作面の左端部側が押し込まれ、右端部側が押し込まれていない場合、貫通孔28には、指を挿入可能であるので、指で直に壁スイッチ9の操作面の右端部を押して、壁スイッチ9が電力を供給する状態に切り替えることが可能である。
リモートコントローラ1には、貫通孔28と並ぶように、貫通孔24が形成されている。貫通孔24は、壁スイッチ9の操作面の左端部側の領域に対向する位置に形成されている。貫通孔24の大きさは、実施の形態3と同様である。
押しボタンスイッチ4は、貫通孔28の脇に配置されている。貫通孔28から壁スイッチ9の状態を確認しながら、押しボタンスイッチ4を押すことが可能である。
以上のように、実施の形態4に係るリモートコントローラ1には、壁スイッチ9の操作面の右端部側の領域に対向する貫通孔28が形成されている。貫通孔28は、指が挿入可能な大きさであるので、壁スイッチ9の操作面の右端部側を指で押して、電力を供給する状態に切り替え可能である。壁スイッチ9の操作面の左端部側の領域は、リモートコントローラ1のカバー2に覆われ、壁スイッチ9の操作面の左端部側を素手で押すことはできない。リモートコントローラ1は、素手で直に壁スイッチ9が電力を供給する状態に切り替えることは可能であるが、壁スイッチ9が電力を遮断する状態に切り替えることはできない。したがって、リモートコントローラ1は、壁スイッチ9によって電力が遮断されることを防止するとともに、電力を遮断する状態から電力を供給する状態へ、壁スイッチ9を素手で直に切り替えることが可能である。リモートコントローラ1では、例えば、照明器具8を建築物に最初に設置する場合や照明器具8の保守点検をする場合などに、壁スイッチ9を素手で直に切り替えることが可能である。
リモートコントローラ1には、実施の形態3と同様に、貫通孔24が形成されている。例えば、緊急時に、ドライバーを貫通孔24に挿入して壁スイッチ9を押し、電力を遮断する状態に切り替えることが可能である。リモートコントローラ1には、上記の貫通孔28が形成されているので、電力を遮断する状態に壁スイッチ9が切り替えられたとしても、電力を供給する状態に壁スイッチ9を切り替えることが可能である。
上記の実施の形態に係るリモートコントローラ1は、様々な変形が可能である。例えば、上記の実施の形態では、照明器具8が照明機能のほかに、火災報知機能を有していたが、操作対象の照明器具8は、これに限られない。火災報知機能は、他の機能と置き換えられてもよい。また火災報知機能に加えて他の機能が追加されてもよい。すなわち、照明器具8では、本来の機能である照明機能のほか、様々な機能を果たすシステムが組み込まれてもよい。このような照明器具8でも、リモートコントローラ1で照明機能を遠隔操作可能である。
照明器具8は音声機能を有していてもよい。例えば、照明器具8がスピーカ、マイクロフォンおよび無線方式で音声信号を送受信する送受信部を備えていてもよい。この場合に、リモートコントローラ1はスピーカ、マイクロフォンおよび無線方式で音声信号を送信する送受信部を備えてもよい。これにより、リモートコントローラ1と照明器具8との間で通話が可能である。
照明器具8は室内監視機能を有していてもよい。例えば、照明器具8が動きを検出するセンサと、無線方式でセンサの動き情報を送信する送信部を備えていてもよい。この場合に、リモートコントローラ1は、上記の送信部からの動き情報を受信する受信部と、受信された動き情報から室内を監視する監視部とを備えてもよい。これにより室内の監視が可能である。上記の動き情報により、例えば、侵入者を検知して監視する防犯システムや、高齢者、子供等の在宅を確認する在宅確認システムとして利用することが可能である。
上記の実施の形態では、リモートコントローラ1が送信部32を備え、照明器具8が受信部83を備えていた。しかし、例えば、リモートコントローラ1が送信部32に加えて受信部を備え、照明器具8が受信部83に加えて送信部を備えていてもよい。リモートコントローラ1は、照明器具8の操作信号を送信する送信部32を少なくとも備えていればよく、照明器具8は送信部32の信号を受信する受信部83を少なくとも備えていればよい。
リモートコントローラ1は、通信回線と接続可能であってもよい。リモートコントローラ1が通信回線を介して操作され、それにより、照明器具8を遠隔操作することが可能である。通信回線は無線による回線であるとよい。例えば、携帯電話機(スマートフォン等)とリモートコントローラ1とが接続されると、携帯電話機からの照明器具8の操作が可能である。携帯電話機で外出先から照明器具8の操作が可能である。この場合に、照明器具8が照明器具8の点灯/消灯情報を送信する送信部を備え、リモートコントローラ1が点灯/消灯情報を受信する受信部を備えてもよい。リモートコントローラ1を介して携帯電話機で照明器具8の点灯、消灯を確認することにより、在宅の確認が可能である。
リモートコントローラ1の操作対象は、照明器具8に限られない。本発明に係るリモートコントローラ1は、壁スイッチ9で電力の供給と遮断が切り替えられ、無線方式でオン/オフ状態を切り替え可能な電気機器であって、その電気機器本来の機能以外の、常時作動させる機能を有する電気機器を操作対象とすることが可能である。例えば、リモートコントローラ1は、火災報知機能と送風機能とを有し、リモートコントローラ1の無線方式の信号に基づいて送風機能のオン/オフ状態を切り替えることが可能な換気扇を操作対象とすることが可能である。この換気扇を、天井に設置された扇風機または空気循環器(サーキュレータ)に置き換えたものに、リモートコントローラ1が適用されてもよい。このような電気機器においても、壁スイッチ9で電力が遮断されて、常時作動させる機能が停止することを防ぐことが可能である。
壁スイッチ9は、建築物の壁に設置されたスイッチに限られない。本発明における壁スイッチ9は、建築物の天井等を支持する面(例えば、柱)や壁の延長面(例えば、傾斜した天井)に配置されるスイッチをも含むものである。壁スイッチ9は、電力を供給し、建築物に固定された電力線に設けられたスイッチ全般を意味する。
上記の実施の形態では、本体部3に押しボタンスイッチ4が配置されていたが、本発明では、押しボタンスイッチ4に限定されない。押しボタンスイッチ4は、素手で操作可能なスイッチに置き換えられてもよい。例えば、押しボタンスイッチ4の替わりに、モーメンタリ型のスイッチであるタクタイルスイッチが配置されてもよい。
スイッチには、上記の実施の形態で説明したモーメンタリ型のスイッチのほか、オルタネイト型のスイッチがある。本発明において、押しボタンスイッチ4に替えて、オルタネイト型のスイッチ(例えば、トグルスイッチ、スライドスイッチ、プッシュロックスイッチ)が適用されてもよい。オルタネイト型のスイッチの場合には、リモートコントローラ1は、スイッチの接点の開閉状態に応じて点灯/消灯信号を送信するとともに照明器具8の点灯/消灯状態を受信する送受信部と、スイッチの接点の開閉状態と照明器具8の点灯/消灯状態とを照合して点灯/消灯信号を再送信させる制御部84とを備えてもよい。照明器具8は、点灯/消灯信号を受信するとともに照明器具8の点灯/消灯状態を送信する送受信部と、点灯/消灯信号に応じて点灯/消灯の指令をする制御部とを備えてもよい。また、リモートコントローラ1は、オルタネイト型のスイッチの接点が開状態、閉状態に切り替えられたときに、切り替え信号を送信する送信部32であってもよい。
上記の実施の形態では、リモートコントローラ1を正面からみた場合に、押しボタンスイッチ4の操作面が壁スイッチ9の真上に位置していたが、押しボタンスイッチ4の位置はこれに限定されない。本発明では、押しボタンスイッチ4はカバー2に設けられていればよく、押しボタンスイッチ4の位置は任意である。例えば、リモートコントローラ1を正面からみた場合に、押しボタンスイッチ4が壁スイッチ9と対向しない位置に配置されてもよい。すなわち、リモートコントローラ1を正面からみた場合に、押しボタンスイッチ4が壁スイッチ9と並ぶように配置されてもよい。このような位置であれば、押しボタンスイッチ4の操作面が強く押されてカバー2が変形した場合(例えば撓んだ場合)、誤って壁スイッチ9が切り替えられることを防止することが可能である。
上記の実施の形態では、リモートコントローラ1の前面に、押しボタンスイッチ4が配置されていたが、リモートコントローラ1の前面には、操作対象の電気機器の機能のオン/オフ状態を切り替えるためのスイッチが少なくとも配置されていればよい。他の構成要素がリモートコントローラ1の前面に配置されてもよい。
例えば、液晶ディスプレイ等で構成される表示部が設けられてもよい。表示部には、電池室31に収容された電池の残量が表示されてもよい。例えば、電池の電圧が所定値より小さいときに、電池交換時期を知らせる表示を表示してもよい。また、LED等で構成される発光部が設けられてもよい。押しボタンスイッチ4が押されたときに発光部が点灯して、押しボタンスイッチ4が押されたことを示してもよいし、発光部が常時点灯して押しボタンスイッチ4の操作面の位置を示してもよい。
また、上記の実施の形態では、リモートコントローラ1に電池室31が1つ設けられていたが、電池室31は複数設けられてもよい。例えば、電池室31が2つ形成され、2つの電池が収容可能であってもよい。この場合に、電池室31それぞれは、互いに独立して電力を供給することが可能であり、電池室31の一方が電力の供給をしている場合に、他方の電池室31が送信部32等から切り離されて、その電池室31の電池がバックアップ用電源として機能してもよい。リモートコントローラ1に表示部を設け、バックアップ用の電池が使用された場合に、電池交換を促す表示を表示してもよい。リモートコントローラ1が使用できず、照明器具8の点灯、消灯ができない状態を回避することが可能である。
リモートコントローラ1の固定はネジ26による固定に限られない。リモートコントローラ1の固定は、素手で取り外せない固定であればよい。例えば、リモートコントローラ1は、工具によって固定される固定具(ボルト等)で固定されてもよい。また、壁スイッチ9が電力を供給、遮断する状態に切り替え可能な貫通孔24がリモートコントローラ1に形成されている場合、接着剤でリモートコントローラ1を壁95に固定してもよい。
上記の実施の形態では、貫通孔24が平面円形状の開口を有していたが、貫通孔24の形状はこれに限られない。例えば、貫通孔24がスリット状に形成されてもよい。貫通孔24は、素手で直に壁スイッチ9を触れることができない形状であればよい。例えば、貫通孔24は、指が挿入不能な形状であればよい。具体的には、貫通孔24は、幅3〜8mm、長さ約15mmのスリット状に形成されるとよい。この場合に、スリットの長さは、壁スイッチ9の操作面の左端部側の領域(遮断状態に切り替える領域)の大きさにあわせるとよい。
上記の実施の形態では、リモートコントローラ1が、電波方式によってオン/オフ信号を照明器具8へ送信するが、無線の方式は電波方式に限られない。例えば、赤外線、超音波等の無線方式であってもよい。
上記の実施の形態では、スイッチカバー91に壁スイッチ9が一つ配置されている形態を説明したが、壁スイッチ9の数は限定されない。例えば、一つのスイッチカバー91に壁スイッチ9が複数配置され、リモートコントローラ1に壁スイッチ9と同数の押しボタンスイッチ4が配置されていてもよい。リモートコントローラ1が複数の照明器具8を操作可能であってもよい。
また、上記の実施の形態では、リモートコントローラ1がリモートコントローラ10と併用される場合を説明したが、本発明では、リモートコントローラ10と併用可能であるかは問わない。照明器具8は、少なくともリモートコントローラ1によって遠隔操作可能であればよい。照明器具8がリモートコントローラ1によって遠隔操作可能である限り、複数のリモートコントローラ10が併用されても、他のリモートコントローラが併用されてもよい。
また、上記の実施の形態では、カバー2に本体部3と押しボタンスイッチ4とが形成されていたが、カバー2と本体部3および押しボタンスイッチ4とが一体の構造物であるか、別々の構成物であるかは問わない。例えば、本体部3が送信部32を構成する送信機のみから構成され、送信機の外形を画定する部分(例えば、ケーシング)がカバー2を構成してもよい。この場合、送信機が壁スイッチ9の操作面と対向し、この操作面の前面を覆ってもよい。また、押しボタンスイッチ4の外形を画定する部分がカバー2を構成してもよい。この場合、押しボタンスイッチ4が壁スイッチ9の操作面と対向して操作面の前面
を覆ってもよい。
本発明では、カバー2の支持部21と脚部22とが一体の構造物であるか、別々の構造物であるかも問わない。本発明では、壁スイッチ9を、素手で直に遮断状態に切り替える操作を阻止し、素手で取り外せないように固定可能であればよい。従って、支持部21と脚部22とは、一体となってカバー2を構成してもよい。例えば、カバー2が、壁スイッチ9の操作面の前面および側面を覆い、素手で取り外せないように固定可能に形成されてもよい。例えば、カバー2が曲面状の板状体で構成され、その端部がボルトで固定可能に形成されてもよい。また、カバー2が中空かつ半球状に形成され、その端部がネジで固定可能に形成されてもよい。
上記の実施の形態のように、カバー2が支持部21と脚部22とで構成される場合、支持部21は、壁スイッチ9の操作面の前面を少なくとも覆っていればよい。壁スイッチ9は、一般的に操作面の前面側から押されることによりスイッチが切り替わるように構成されている。使用者は壁スイッチ9の前面側から壁スイッチ9を操作する。壁スイッチ9の前面側を支持部21で覆うことにより、不用意に壁スイッチ9が切り替えられて電力が遮断されることを防止可能である。
また、カバー2が支持部21と脚部22とで構成される場合、支持部21が壁スイッチ9の操作面の前面を覆い、脚部22が壁スイッチ9の操作面の側面を覆うように形成されてもよい。支持部21、かつ脚部22が壁スイッチ9の前面、側面それぞれを覆う場合、支持部21、脚部22それぞれが素手で取り外せないように固定可能であればよい。
支持部21が壁スイッチ9の操作面の前面を覆う場合、支持部21が壁スイッチ9を遮断状態に切り替える操作面を少なくとも覆うように形成されるとよい。具体的には、支持部21は、壁スイッチ9の操作面の左端部側の領域、すなわち操作面のうち電力を遮断する状態に切り替えるときに押される領域、を少なくとも覆うように形成されるとよい。例えば、壁スイッチ9の操作面が長辺20mm、短辺15mmの平面略長方形状に形成されている場合、支持部21が長辺20mm、短辺8mmの略長方形状に形成されてもよい。この場合に、支持部21は、壁スイッチ9の左端部側の領域を覆うように固定されるとよい。また、支部部21は、壁スイッチ9の操作面全体を覆うような大きさに形成されてもよい。例えば、支持部21は、壁スイッチ9の操作面と同じ形状、大きさの面を有するように形成されてもよい。この場合に、脚部22は、支持部21が壁スイッチ9の操作面と対向するようにスイッチカバー91に固定されるとよい。
脚部22が壁スイッチ9の操作面の側面を覆う場合、脚部22は、壁スイッチ9の操作面の側面の一部の領域を少なくとも覆うように形成されてもよい。この場合、脚部22は、一部の領域以外の領域から、壁スイッチ9の操作面に素手で触れることができないように形成されるとよい。具体的には、上記の実施の形態と同様に、脚部22が平面略長方形状の支持部21の短辺に設けられている場合に、脚部22の長さは、リモートコントローラ1が壁95に固定されたときの、壁95から壁スイッチ9の操作面までの距離よりも長く、かつその壁95から壁スイッチ9の操作面までの距離と人間の指の太さの合計値よりも短く形成されてもよい。例えば、壁95から壁スイッチ9の操作面までの距離が12mmである場合、脚部22の長さが13〜17mmであってもよい。また、上記の実施の形態と同様に、脚部22が平面略長方形状の支持部21の短辺に設けられている場合に、脚部22の長さが、リモートコントローラ1が壁95に固定されたときの、壁95から壁スイッチ9の操作面までの距離と同じに形成されてもよい。換言すると、脚部22は、壁95に固定された状態で、支持部21の背面と壁スイッチ9の操作面とが接するように支持部21を支持してもよい。例えば、壁95から壁スイッチ9の操作面までの距離が12mmである場合に、脚部22の長さが12mmであってもよい。また、脚部22は、壁95に固定された状態で、壁95から壁スイッチ9の操作面までの距離と同じ長さに延びる柱状体であってもよい。
脚部22は、壁スイッチ9の操作面の側面全体を覆うように形成されてもよい。脚部22は、リモートコントローラ1が壁95に固定された状態で、壁スイッチ9を取り囲むように形成されるとよい。例えば、リモートコントローラ1が壁95に固定された状態で、支持部21が壁スイッチ9よりも大きい平面形状に形成され、脚部22がその平面形状の外周に沿って設けられてもよい。また、脚部22は、環状に形成されてもよい。この場合に、環状の脚部22は、リモートコントローラ1が壁95に固定された状態で、その中心部に壁スイッチ9が配置可能な形状であればよい。換言すると、支持部21および脚部22の内側に壁スイッチ9が収容可能であればよい。脚部22が壁スイッチ9を取り囲むように形成される場合、脚部22は、リモートコントローラ1が壁95に固定されたときの、壁95から壁スイッチ9の操作面までの距離よりも長く形成されるとよい。
カバー2は、支持部21、脚部22のほかに、他の構造物を有してもよい。例えば、カバー2は、リモートコントローラ1が壁95に固定された状態で、スイッチカバー91または壁95に当接可能な構造物を備えてもよい。例えば、カバー2は、支持部21の背面に設けられ、その先端がスイッチカバー91に当接可能な突起を有する形状に形成されてもよい。上記の実施の形態では、押しボタンスイッチ4の操作面が強く押された場合に、カバー2が変形して壁スイッチ9が不用意に切り替わる可能性があるが、このような突起を有する形状であれば、カバー2の変形が防止され、カバー2の変形によって壁スイッチ9が切り替わることを防止することが可能である。
上記の実施の形態では、光源81の例として、LEDを挙げているが、本発明はこれに限られない。光源81は、光を発する部材であればよい。例えば、光源81は、半導体レーザー、有機EL(Electroluminescence)であってもよい。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
素手で操作可能なスイッチと、前記スイッチからの指令に基づいて電気機器を制御する無線信号を送信する送信部と、遠隔操作機器から送信された無線信号を受信する受信部と、を備え、前記送信部は前記受信部で受信した無線信号に基づいて前記電気機器を制御する無線信号を送信し、前記受信部は前記電気機器から送信された無線信号を受信し、前記送信部はさらに前記受信部で受信した前記無線信号に基づいて前記遠隔操作機器を制御する無線信号を送信することを特徴とするリモートコントローラ。
(付記2)
前記遠隔操作機器から送信された無線信号を介して操作され、それにより、前記電気機器を制御することが可能であることを特徴とする付記1に記載のリモートコントローラ。
(付記3)
前記電気機器から送信された無線信号を介して操作され、それにより、前記遠隔操作機器を制御することが可能であることを特徴とする付記1または2に記載のリモートコントローラ。
(付記4)
前記送信部は無線でオン/オフ状態を切り替え可能な前記電気機器に、オン/オフ状態を切り替える信号を送信するとともに、前記スイッチは前記送信部へオン/オフ状態を切り替える信号の送信を指令することを特徴とする付記1ないし3のいずれかに記載のリモートコントローラ。
(付記5)
前記電気機器は複数の機能を有し、
前記スイッチは、前記複数の機能のうちの一部の機能について前記送信部にオン/オフ信号の送信を指令し、その他の機能についてオン/オフ信号の送信の指令をしないで該機能をオン状態に維持することを特徴とする付記1ないし4のいずれかに記載のリモートコントローラ。
(付記6)
電力の供給と遮断を切り替える壁スイッチを素手で直に遮断状態に切り替える操作を阻止し、素手で取り外せないように固定可能なカバーに設けられたことを特徴とする付記1ないし5のいずれかに記載のリモートコントローラ。
(付記7)
前記遠隔操作機器は、携帯電話機であることを特徴とする付記1ないし6のいずれかに記載のリモートコントローラ。
(付記8)
前記電気機器は、光源を有する照明器具であることを特徴とする付記1ないし7のいずれかに記載のリモートコントローラ。
(付記9)
付記1ないし8のいずれかに記載のリモートコントローラと、光源と、前記リモートコントローラが送信した前記無線信号を受信する受信部と、前記受信部が受信した前記無線信号に基づいて前記光源を制御する制御部と、無線信号を送信する送信部と、を備えることを特徴とする照明器具。
(付記10)
前記照明器具は、さらにセンサを備え、前記センサにより動き情報を検出し、前記リモートコントローラを介して、前記動き情報を前記遠隔操作機器に送信することを特徴とする付記9記載の照明器具。