JP6783201B2 - タップ係数の更新方法および判定帰還型等化回路 - Google Patents

タップ係数の更新方法および判定帰還型等化回路 Download PDF

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Description

本発明は、タップ係数の更新方法および判定帰還型等化回路に関する。
無線通信システムは、大容量のデータを伝送するために広帯域化が図られている。しかしながら、無線通信システムは、広帯域化により、建物等の反射や回折等で発生する電磁波の遅延による周波数選択性フェージングの影響を受ける。
このため、電磁波の遅延を時間領域で等化し、周波数選択性フェージングを補償する判定帰還型等化器(DFE:Decision Feedback Equalizer)等の技術が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
古谷之綱 他8名,"ディジタル移動通信のための波形等化技術," トリケップス叢書(1),1996年
従来技術では、受信した電磁波のトレーニング信号に対して、RLS(Recursive Least Square)等の適応等化処理を実行することにより、遅延波を補償するタップのタップ数および各タップのタップ係数を算出する。そして、従来技術は、算出した各タップのタップ係数を用いて、受信した電磁波のデータ信号に対して等化処理を実行し、データ信号における遅延を補償する。
ところで、電磁波の遅延が長い長遅延波環境等の環境では、最大遅延時間が長くなるため、トレーニング信号は、最大遅延時間より長いシンボル長を有することが求められる。そして、トレーニング信号のシンボル長が長くなるに従い、タップ数の増加が求められる。しかしながら、タップ数が増加することにより、遅延波の補償の精度(通信品質)は向上するが、タップ係数を求める演算量が増大し、データ伝送効率が低下するという問題がある。
本発明は、長遅延波環境において、トレーニング信号のシンボル長を長くすることなく、従来と比べて高いデータ伝送効率を実現できるタップ係数の更新方法および判定帰還型等化回路を提供することを目的とする。
第1の発明は、それぞれ入力される信号に対して所定の遅延量を与える第1〜第N(Nは2以上の整数)の遅延素子と、第1〜第Nの遅延素子の各々から出力される信号に対してタップ係数に応じた重み付け処理を実行するN個のタップと、N個のタップから出力される信号を加算する加算部とそれぞれ含む第1〜第M(Mは2以上の整数)のタップブロックからなり、第1〜第Mのタップブロックの各々に含まれる第1〜第Nの遅延素子は、第n(nは1以上N未満の整数)の遅延素子から出力される信号が第n+1の遅延素子に入力されるように直列に接続され、第1〜第Mのタップブロックは、第m(mは1以上M未満の整数)のタップブロックに含まれる第Nの遅延素子から出力される信号が第m+1のタップブロックに含まれる第1の遅延素子に入力されるように直列に接続され、入力信号が第1のタップブロックに含まれる第1の遅延素子に入力されるフィードバックフィルタにおけるタップ係数の更新方法であって、第1〜第Mのタップブロックの各々の加算部から出力される信号と、外部から受信した受信信号とを加算し加算信号の符号を判定し、受信信号に含まれるものと同一の所定のトレーニング信号または判定の結果を示す判定信号を入力信号とし、入力信号と加算信号との差分を算出し、第1〜第Mのタップブロックのうち、1つのタップブロックに含まれるN個のタップのタップ係数をトレーニング信号を入力信号として算出された差分を示す第1誤差信号を用いて更新し、残りのタップブロックの各々に含まれるN個のタップのタップ係数を判定信号を入力信号として算出された差分を示す第2誤差信号を用いて更新することを特徴とするタップ係数の更新方法である。
第2の発明は、第1の発明において、トレーニング信号を受信する毎に、第1〜第Mのタップブロックの中から、第1誤差信号を用いてN個のタップのタップ係数を更新する1つのタップブロックを順次に決定することを特徴とする。
第3の発明は、第1の発明または第2の発明において、第1〜第Mのタップブロックのうち、第1誤差信号を用いて更新したN個のタップのタップ係数が、所定の回数以上連続して等化対象の遅延波がないことを示すタップブロックがある場合、第2誤差信号を用いてN個のタップのタップ係数を更新するタップブロックから、等化対象の遅延波がないタップブロックを除くことを特徴とする。
第4の発明は、第1の発明または第2の発明において、第1〜第Mのタップブロックの各々に含まれるN個のタップのタップ係数が第1誤差信号で更新された時の第1誤差信号を、第1〜第Mのタップブロック毎に記憶し、第1〜第Mのタップブロックのうち、記憶した第1誤差信号が示す値が最も大きいタップブロックに含まれるN個のタップのタップ係数を第1誤差信号を用いて更新し、残りのタップブロックの各々に含まれるN個のタップのタップ係数を第2誤差信号を用いて更新することを特徴とする。
第5の発明は、第1の発明ないし第4の発明のいずれかにおいて、第1〜第Mのタップブロックの各々に含まれるN個のタップのタップ係数第2誤差信号を用いて更新する場合、第1誤差信号を用いて更新した時のN個のタップのタップ係数と重み付けしてN個のタップのタップ係数を更新することを特徴とする。
第6の発明は、第1の発明ないし第5の発明のいずれかにおいて、第1〜第Mのタップブロックのうち、受信信号のチャンネル帯域幅に応じて等化処理に用いるタップブロックの数を制御することを特徴とする。
第7の発明は、それぞれ入力される信号に対して第1遅延量を与える第1〜第N(Nは2以上の整数)の第1遅延素子と、第1〜第Nの第1遅延素子の各々から出力される信号に対してタップ係数に応じた重み付け処理を実行するN個の第1タップと、N個の第1タップから出力される信号を加算する第1加算部とそれぞれ含む第1〜第M(Mは2以上の整数)のタップブロックからなり、第1〜第Mのタップブロックの各々に含まれる第1〜第Nの第1遅延素子は、第n(nは1以上N未満の整数)の第1遅延素子から出力される信号が第n+1の第1遅延素子に入力されるように直列に接続され、第1〜第Mのタップブロックは、第m(mは1以上M未満の整数)のタップブロックに含まれる第Nの第1遅延素子から出力される信号が第m+1のタップブロックに含まれる第1の第1遅延素子に入力されるように直列に接続され、入力信号が第1のタップブロックに含まれる第1の第1遅延素子に入力されるフィードバックフィルタと、第1〜第Mのタップブロックの各々に含まれる第1加算部から出力される信号と、外部から受信した受信信号とを加算する第2加算部と、第2加算部により加算された加算信号の符号を判定し、判定の結果を示す判定信号を出力する判定部と、受信信号に含まれるものと同一の所定のトレーニング信号または判定信号を入力信号として出力する切替部と、切替部により出力される入力信号と加算信号との差分を算出する算出部と、算出部により算出された差分を用いて、第1〜第Mのタップブロックの各々に含まれN個の第1タップのタップ係数を更新する更新部と、第1〜第Mのタップブロックのうち、1つのタップブロックに含まれるN個の第1タップのタップ係数をトレーニング信号を入力信号として算出された差分を示す第1誤差信号を用いて更新し、残りのタップブロックの各々に含まれるN個の第1タップのタップ係数を判定信号を入力信号として算出された差分を示す第2誤差信号を用いて更新するように更新部を制御する制御部とを備えることを特徴とする判定帰還型等化回路である。
第8の発明は、第7の発明において、それぞれ入力される信号に対して第2遅延量を与える第1〜第K(Kは2以上の整数)の第2遅延素子と、第1〜第Kの第2遅延素子の各々から出力される信号と受信信号とに対してタップ係数に応じた重み付け処理を実行するK+1個の第2タップとを含み、第1〜第Kの第2遅延素子は、第k(kは1以上K未満の整数)の第2遅延素子から出力される信号が第k+1の第2遅延素子に入力されるように直列に接続され、受信信号が第1の第2遅延素子に入力されるフィードフォワードフィルタをさらに備え、第2加算部は、第1〜第Mのタップブロックの各々に含まれる第1加算部から出力される信号と、受信信号の代わりに、フィードフォワードフィルタに含まれるK+1個の第2タップから出力される信号とを加算し、更新部は、第1誤差信号または第2誤差信号を用いて、第1〜第Mのタップブロックの各々に含まれN個の第1タップと、フィードフォワードフィルタに含まれK+1個の第2タップとのタップ係数を更新することを特徴とする。
本発明は、長遅延波環境において、トレーニング信号のシンボル長を長くすることなく、従来と比べて高いデータ伝送効率を実現できる。
判定帰還型等化回路の一実施形態を示す図である。 図1に示したタップブロックの一例を示す図である。 図1に示した判定帰還型等化回路におけるタップ係数の更新処理の一例を示す図である。 判定帰還型等化回路の別の実施形態を示す図である。 図4に示した判定帰還型等化回路におけるタップ係数の更新処理の一例を示す図である。 判定帰還型等化回路の別の実施形態を示す図である。 図6に示した判定帰還型等化回路におけるタップ係数の更新処理の一例を示す図である。
以下、図面を用いて実施形態について説明する。
図1は、判定帰還型等化回路の一実施形態を示す。
図1に示した判定帰還型等化回路100は、例えば、通信路の時変動が少ない山岳地帯等に配置され、通信路応答の遅延の広がりが大きい60MHz等のVHF(Very High Frequency)帯で広帯域の無線通信を行う無線通信システムの通信装置等に配置される。
判定帰還型等化回路100は、例えば、フィードフォワードフィルタ(以下、“FFフィルタ”とも称される)10、M個のタップブロックTB(TB(1)−TB(M))、加算部40、データ判定部50、切替部60、誤差算出部70、タップ係数更新部80および制御部90を有する。
FFフィルタ10は、判定帰還型等化回路100が配置される通信装置が受信した電磁波の受信信号において、直接波の電力が遅延波の電力より大きい最小位相条件の場合、直接波と遅延波とを取り込んだダイバーシチ効果を得るための整合処理を実行する。FFフィルタ10は、例えば、K個の遅延素子20(20(1)−20(K))および(K+1)個のタップ30(30(1)−30(K+1)を有する。
遅延素子20は、受信信号に対して所定量の遅延を与え、隣接する遅延素子20およびタップ30に出力する。なお、遅延の所定量は、タイミングジッタ等の影響を低減するように適宜設定される。
タップ30は、タップ係数更新部80により更新されたタップ係数を、遅延素子20から受信した受信信号に重み付け処理を実行し、重み付けした受信信号を加算部40に出力する。
なお、遅延素子20の数K(およびタップ30の数(K+1))は、配置される通信装置が受信する遅延波の遅延量や、通信装置が配置される環境に応じて適宜決定されることが好ましい。
また、判定帰還型等化回路100が配置される通信装置が受信する遅延波の遅延量や、通信装置が配置される環境により、FFフィルタ10は省略されてもよい。すなわち、受信信号は、加算部40に直接入力されてもよい。
M個のタップブロックTBは、直列に接続されフィードバックフィルタとして動作し、最小位相条件の場合、受信信号に含まれる遅延波を除去する。タップブロックTBの動作については、図2および図3で説明する。
加算部40は、FFフィルタ10の(K+1)個のタップ30の各々から出力される信号と、M個のタップブロックTBの各々から出力される信号とを加算し、等化波形を有する等化信号を生成する。加算部40は、生成した等化信号をデータ判定部50および誤差算出部70にそれぞれ出力する。
データ判定部50は、例えば、判定帰還型等化回路100に含まれるサンプリングクロック等に基づいて、加算部40により加算された等化信号と所定の基準値を比較し、等化信号を“+1”または“−1”に二値化する。そして、データ判定部50は、二値化した等化信号を、判定信号として切替部60に出力するとともに、判定帰還型等化回路100の外部に出力する。
切替部60は、スイッチ等であり、制御部90の制御指示に応じて切り替え動作し、受信信号に含まれるものと同一の所定のトレーニング信号、またはデータ判定部50から受信した判定信号を、タップブロックTB(1)および誤差算出部70に出力する。
誤差算出部70は、加算部40から受信した等化信号と、切替部60から受信したトレーニング信号または判定信号との差分を算出し、算出した差分を誤差信号としてタップ係数更新部80に出力する。
タップ係数更新部80は、誤差算出部70により算出された誤差信号を用いて、FFフィルタ10の(K+1)個のタップ30、およびM個のタップブロックTBに含まれるタップのタップ係数を更新する。タップ係数更新部80は、更新したタップ係数をFFフィルタ10のタップ30、および各タップブロックTBのタップに設定する。
制御部90は、プロセッサ等であり、判定帰還型等化回路100に含まれるメモリ等の記憶部に記憶されているプログラムを実行することにより動作する。そして、制御部90は、判定帰還型等化回路100の各要素の動作を制御する。例えば、制御部90は、受信信号に含まれるフレームのうち、トレーニング信号の期間にトレーニング信号を出力し、データ信号の期間に判定信号を出力するように、切替部60の切り替えを制御する。
また、制御部90は、M個のタップブロックTBのうち、1つのタップブロックTBのタップのタップ係数をトレーニング信号で求めた誤差信号を用いて更新し、残りのタップブロックTBのタップのタップ係数を判定信号で求めた誤差信号を用いて更新するようにタップ係数更新部80を制御する。例えば、制御部90は、受信信号のフレームを受信する毎に、トレーニング信号でタップ係数を更新するタップブロックをタップブロックTB(1)−TB(M)のいずれか1つに順次に決定する制御指示を、タップ係数更新部80に出力する。すなわち、制御部90は、例えば、1番目のフレームを受信した場合、トレーニング信号でタップ係数を更新するタップブロックをタップブロックTB(1)に決定する制御指示を、タップ係数更新部80に出力する。タップ係数更新部80は、1番目のフレームのトレーニング信号の期間において、誤差算出部70により算出された等化信号とトレーニング信号との誤差信号を用いて、タップブロックTB(1)のタップのタップ係数を更新する。また、タップ係数更新部80は、1番目のフレームのデータ信号の期間において、誤差算出部70により算出された等化信号と判定信号との誤差信号を用いて、タップブロックTB(2)−TB(M)のタップのタップ係数を更新する。
また、制御部90は、例えば、2番目のフレームを受信した場合、トレーニング信号でタップ係数を更新するタップブロックをタップブロックTB(2)に決定する制御指示をタップ係数更新部80に出力する。タップ係数更新部80は、2番目のフレームのトレーニング信号の期間において、誤差算出部70により算出された等化信号とトレーニング信号との誤差信号を用いて、タップブロックTB(2)のタップのタップ係数を更新する。また、タップ係数更新部80は、2番目のフレームのデータ信号の期間において、誤差算出部70により算出された等化信号と判定信号との誤差信号を用いて、タップブロックTB(1)、TB(3)−TB(M)のタップのタップ係数を更新する。そして、制御部90は、M番目のフレームのトレーニング信号でタップブロックTB(M)のタップのタップ係数を更新した後、次の(M+1)番目のフレームを受信した場合、トレーニング信号でタップ係数を更新するタップブロックをタップブロックTB(1)に決定する制御指示をタップ係数更新部80に出力する。これにより、判定帰還型等化回路100は、各タップブロックTBのタップのタップ係数を均等な機会で更新できる。
なお、制御部90は、受信信号のフレームを受信する毎に、タップブロックTB(1)−TB(M)の順序でタップ係数を更新したが、タップブロックTB(M)からTB(1)の順序でタップ係数を更新してもよい。あるいは、制御部90は、M個のフレームを受信するまでに、タップブロックTB(1)−TB(M)のタップ係数をトレーニング信号で1回更新するように、任意の順番でタップブロックTB(1)−TB(M)を決定してもよい。
また、判定帰還型等化回路100が配置される通信装置が、複数のチャンネル帯域幅(シンボルレート)の中から1つのシンボルレートを選択して通信できる場合、制御部90は、通信装置に設定されたチャンネル帯域幅に応じて、フィードバックフィルタとして動作させるタップブロックTBの数を1個からM個の範囲内で制御してもよい。これにより、判定帰還型等化回路100は、タップブロックTBのタップのタップ係数を更新する処理速度を速くすることができ、伝搬路の変動に対する追従を速くできる。
また、タップ係数更新部80は、例えば、2番目のフレームのデータ信号の期間におけるタップブロックTB(1)のタップ係数として、1番目のフレームのトレーニング信号で更新したタップ係数と、2番目のフレームのデータ信号で更新したタップ係数とを重み付けし、タップ係数を更新してもよい。すなわち、データ判定部50の判定信号は判定誤りを含むため、判定信号で更新されたタップ係数を用いる場合と比べて、既知の信号のトレーニング信号で更新されたタップ係数と、判定信号で更新されたタップ係数とを重み付けすることにより、判定帰還型等化回路100は、通信品質の低下を回避できる。
図2は、図1に示したタップブロックTB(1)の一例を示す。なお、タップブロックTB(2)−TB(M)についても、タップブロックTB(1)と同一または同様の要素を有し、タップブロックTB(1)と同様に動作する。
図2に示すように、タップブロックTB(1)は、N個の遅延素子200(200(1)−200(N))、N個のタップ210(210(1)−210(N))および加算部220を有する。
遅延素子200は、切替部60から受信するトレーニング信号または判定信号に対して、1シンボル長の遅延を与え、隣接する遅延素子200およびタップ210に出力する。なお、遅延素子200(N)は、1シンボル長遅延した信号を、タップブロックTB(2)に出力する。また、遅延素子200の遅延量は、遅延素子20の遅延量と異なってもよく、同じでもよい。
タップ210は、タップ係数更新部80により更新されたタップ係数を、遅延素子200から受信した信号に重み付け処理を実行し、重み付けした信号を加算部220に出力する。
なお、各タップブロックTBのタップ210の数Nは、トレーニング信号のシンボル長に設定される。また、タップブロックTBの総数Mは、これに各タップブロックTBのタップ210の数Nを乗じた値が、受信信号の最大遅延時間に対応するシンボル長以上となるように設定される。
加算部220は、タップ210の各々から出力される信号を加算し、加算した信号を加算部40に出力する。なお、N個のタップ210は、重み付けした信号を加算部40に直接出力してもよい。この場合、加算部220は省略される。
図3は、図1に示した判定帰還型等化回路100におけるタップ係数の更新処理の一例を示す。すなわち、図3に示した処理は、タップ係数の更新方法の一実施形態を示す。
ステップS100では、制御部90は、判定帰還型等化回路100に受信信号が入力されたか否かを判定する。受信信号が入力された場合、判定帰還型等化回路100の処理は、ステップS110に移る。一方、受信信号が入力されない場合、判定帰還型等化回路100の処理は、受信信号が入力されるまで待機する。
ステップS110では、制御部90は、例えば、受信信号の1番目のフレームのトレーニング信号でタップ係数を更新するタップブロックをタップブロックTB(1)に決定する。制御部90は、決定したタップブロックTB(1)を示す制御指示を、タップ係数更新部80に出力する。
次に、ステップS120では、タップ係数更新部80は、1番目のフレームのトレーニング信号の期間において、誤差算出部70により算出された等化信号とトレーニング信号との誤差信号を用いて、ステップS110で決定されたタップブロックTB(1)のタップ210のタップ係数を更新する。また、タップ係数更新部80は、1番目のフレームのデータ信号の期間において、誤差算出部70により算出された等化信号と判定信号との誤差信号を用いて、タップブロックTB(2)−TB(M)のタップ210のタップ係数を更新する。
次に、ステップS130では、制御部90は、受信信号における次のフレームが入力されたか否かを判定する。次のフレームが入力された場合、判定帰還型等化回路100の処理は、ステップS110に移る。例えば、ステップS110において、制御部90は、2番目のフレームを受信した場合、トレーニング信号でタップ係数を更新するタップブロックをタップブロックTB(2)に決定する。なお、制御部90は、M番目のフレームのトレーニング信号でタップブロックTB(M)のタップ係数を更新した後、次の(M+1)番目のフレームが入力された場合、トレーニング信号でタップ係数を更新するタップブロックをタップブロックTB(1)に決定する。
一方、次のフレームが入力されない場合、判定帰還型等化回路100は、更新処理を終了する。そして、判定帰還型等化回路100は、受信信号が入力される度に、ステップS100からステップS130の処理を繰り返し実行する。
図1から図3に示した実施形態では、制御部90は、受信信号のフレームを受信する毎に、トレーニング信号でタップ係数を更新するタップブロックをタップブロックTB(1)−TB(M)のいずれか1つに順次に決定する制御指示を、タップ係数更新部80に出力する。タップ係数更新部80は、フレームのトレーニング信号の期間において、誤差算出部70により算出された等化信号とトレーニング信号との誤差信号を用いて、制御指示されたタップブロックTBのタップ210のタップ係数を更新する。また、タップ係数更新部80は、フレームのデータ信号の期間において、誤差算出部70により算出された等化信号と判定信号との誤差信号を用いて、残りの(M−1)個のタップブロックTBのタップ210のタップ係数を更新する。すなわち、M個のタップブロックTBのうち、1つのタップブロックTBのタップ210のタップ係数がトレーニング信号で更新され、残りの(M−1)個のタップブロックTBのタップ210のタップ係数が判定信号で更新されることにより、判定帰還型等化回路100は、長遅延波環境において、トレーニング信号のシンボル長を長くすることなく、従来と比べて高いデータ伝送効率を実現できる。
また、制御部90は、フレームを受信する毎に、トレーニング信号でタップ係数を更新するタップブロックをタップブロックTB(1)−TB(M)のいずれか1つに順次に決定することにより、判定帰還型等化回路100は、各タップブロックTBのタップ210のタップ係数を均等な機会で更新できる。
図4は、判定帰還型等化回路の別の実施形態を示す。図1で説明した要素と同一または同様の機能を有する要素については、同一または同様の符号を付し、これらについては、詳細な説明を省略する。
図4に示した判定帰還型等化回路100Aは、図1に示した判定帰還型等化回路100と同様に、通信路の時変動が少ない山岳地帯等に配置され、通信路応答の遅延時間特性の広がりが大きいVHF帯で広帯域の無線通信を行う無線通信システムの通信装置等に配置される。
判定帰還型等化回路100Aは、例えば、FFフィルタ10、M個のタップブロックTB(TB(1)−TB(M))、加算部40、データ判定部50、切替部60、誤差算出部70a、タップ係数更新部80および制御部90aを有する。
誤差算出部70aは、図1に示した誤差算出部70と同様に、加算部40から受信した等化信号と、切替部60から受信したトレーニング信号または判定信号との差分を算出し、算出した差分を誤差信号としてタップ係数更新部80に出力する。
さらに、誤差算出部70aは、等化信号とトレーニング信号との差分の誤差信号を、トレーニング信号を用いてタップ係数を更新したタップブロックTBと対応付けて、判定帰還型等化回路100Aの記憶部に記憶する。
制御部90aは、図1に示した制御部90と同様に、プロセッサ等であり、判定帰還型等化回路100Aの記憶部に記憶されているプログラムを実行することにより動作する。そして、制御部90aは、判定帰還型等化回路100Aの各要素の動作を制御する。例えば、制御部90aは、受信信号に含まれるフレームのうち、トレーニング信号の期間にトレーニング信号を出力し、データ信号の期間に判定信号を出力するように、切替部60の切り替えを制御する。
また、制御部90aは、M個のタップブロックTBのうち、1つのタップブロックTBのタップ210のタップ係数をトレーニング信号で求めた誤差信号を用いて更新し、残りのタップブロックTBのタップ210のタップ係数を判定信号で求めた誤差信号を用いて更新するようにタップ係数更新部80を制御する。例えば、制御部90aは、受信信号のフレームを受信する毎に、誤差算出部70aにより算出された誤差信号のうち、誤差信号の値が最大値を示すタップブロックTBを、トレーニング信号を用いてタップ係数を更新するタップブロックと決定する。制御部90aは、決定したタップブロックTBを示す制御指示を、タップ係数更新部80に出力する。タップ係数更新部80は、フレームのトレーニング信号の期間において、誤差算出部70aにより算出された等化信号とトレーニング信号との誤差信号を用いて、制御指示されたタップブロックTBのタップ210のタップ係数を更新する。また、タップ係数更新部80は、フレームのデータ信号の期間において、誤差算出部70aにより算出された等化信号と判定信号との誤差信号を用いて、残りの(M−1)個のタップブロックTBのタップ210のタップ係数を更新する。すなわち、誤差信号の値が最も大きいタップブロックTBのタップ係数を優先的にトレーニング信号を用いて更新することにより、判定帰還型等化回路100Aは、M個のタップブロックTB全体におけるタップ係数の精度の向上を図ることができ、通信品質の向上を図ることができる。
なお、判定帰還型等化回路100Aが配置される通信装置の動作開始時には、誤差算出部70aは、トレーニング信号を用いた誤差信号を全てのタップブロックTBについて算出していない。この場合、制御部90aは、例えば、誤差算出部70aがトレーニング信号を用いた誤差信号を全てのタップブロックTBについて算出するまで、トレーニング信号を用いてタップ係数を更新するタップブロックをタップブロックTB(1)から順に決定してもよい。
また、判定帰還型等化回路100Aが配置される通信装置が、複数のチャンネル帯域幅(シンボルレート)の中から1つのシンボルレートを選択して通信できる場合、制御部90aは、通信装置に設定されたシンボルレートに応じて、フィードバックフィルタとして動作させるタップブロックTBの数を1個からM個の範囲内で制御してもよい。これにより、判定帰還型等化回路100Aは、タップブロックTBのタップのタップ係数を更新する処理速度を速くすることができ、伝搬路の変動に対する追従を速くできる。
また、タップ係数更新部80は、例えば、フレームのデータ信号の期間におけるタップブロックTBのタップ210のタップ係数として、フレームのトレーニング信号で更新したタップ係数と、フレームのデータ信号で更新したタップ係数とを重み付けしたタップ係数に更新してもよい。すなわち、データ判定部50の判定信号は判定誤りを含むため、判定信号で更新されたタップ係数を用いる場合と比べて、既知の信号のトレーニング信号で更新されたタップ係数と、判定信号で更新されたタップ係数とを重み付けすることにより、判定帰還型等化回路100Aは、通信品質の低下を回避できる。
図5は、図4に示した判定帰還型等化回路100Aにおけるタップ係数の更新処理の一例を示す。図5に示したステップの動作のうち、図3に示したステップと同一または同様の処理を示すものについては、同一のステップ番号を付す。
ステップS100では、制御部90aは、判定帰還型等化回路100Aに受信信号が入力されたか否かを判定する。受信信号が入力された場合、判定帰還型等化回路100Aの処理は、ステップS110に移る。一方、受信信号が入力されない場合、判定帰還型等化回路100Aの処理は、受信信号が入力されるまで待機する。
ステップS115では、制御部90aは、例えば、ステップS100で受信信号のフレームを受信した時点で、誤差算出部70aにより算出された誤差信号のうち、誤差信号の値が最大値を示すタップブロックTBを、トレーニング信号を用いてタップ係数を更新するタップブロックに決定する。制御部90aは、決定したタップブロックTBを示す制御指示を、タップ係数更新部80に出力する。
なお、判定帰還型等化回路100Aが配置される通信装置の動作開始時には、誤差算出部70aは、トレーニング信号を用いた誤差信号を全てのタップブロックTBについて算出していない。この場合、制御部90aは、例えば、誤差算出部70aがトレーニング信号を用いた誤差信号を全てのタップブロックTBについて算出するまで、トレーニング信号を用いてタップ係数を更新するタップブロックをタップブロックTB(1)から順に決定してもよい。
次に、ステップS120では、タップ係数更新部80は、ステップS100で受信したフレームのトレーニング信号の期間において、誤差算出部70aにより算出された等化信号とトレーニング信号との誤差信号を用いて、ステップS115で決定されたタップブロックTBのタップ210のタップ係数を更新する。また、タップ係数更新部80は、ステップS100で受信したフレームのデータ信号の期間において、誤差算出部70aにより算出された等化信号と判定信号との誤差信号を用いて、残りの(M−1)個のタップブロックTBのタップ210のタップ係数を更新する。
次に、ステップS130では、制御部90aは、受信信号における次のフレームが入力されたか否かを判定する。次のフレームが入力された場合、判定帰還型等化回路100Aの処理は、ステップS115に移る。一方、次のフレームが入力されない場合、判定帰還型等化回路100Aは、更新処理を終了する。そして、判定帰還型等化回路100Aは、受信信号が入力される度に、ステップS100、ステップS115、ステップS120およびステップS130の処理を繰り返し実行する。
図4および図5に示した実施形態では、制御部90aは、受信信号のフレームを受信した時点で、誤差算出部70aにより算出された誤差信号のうち、誤差信号の値が最大値を示すタップブロックTBを、トレーニング信号を用いてタップ係数を更新するタップブロックに決定する。タップ係数更新部80は、受信したフレームのトレーニング信号の期間において、誤差算出部70aにより算出された等化信号とトレーニング信号との誤差信号を用いて、決定されたタップブロックTBのタップ210のタップ係数を更新する。また、タップ係数更新部80は、受信したフレームのデータ信号の期間において、誤差算出部70aにより算出された等化信号と判定信号との誤差信号を用いて、残りの(M−1)個のタップブロックTBのタップ210のタップ係数を更新する。すなわち、M個のタップブロックTBのうち、1つのタップブロックTBのタップ210のタップ係数がトレーニング信号で更新され、残りの(M−1)個のタップブロックTBのタップ210のタップ係数が判定信号で更新されることにより、判定帰還型等化回路100Aは、長遅延波環境において、トレーニング信号のシンボル長を長くすることなく、従来と比べて高いデータ伝送効率を実現できる。
また、判定帰還型等化回路100Aは、誤差信号の値が最も大きいタップブロックTBのタップ210のタップ係数を優先的にトレーニング信号を用いて更新することにより、M個のタップブロックTB全体におけるタップ係数の精度の向上を図ることができ、通信品質の向上を図ることができる。
図6は、判定帰還型等化回路の別の実施形態を示す。図1で説明した要素と同一または同様の機能を有する要素については、同一または同様の符号を付し、これらについては、詳細な説明を省略する。
図6に示した判定帰還型等化回路100Bは、図1に示した判定帰還型等化回路100と同様に、通信路の時変動が少ない山岳地帯等に配置され、通信路応答の遅延時間特性の広がりが大きいVHF帯で広帯域の無線通信を行う無線通信システムの通信装置等に配置される。
判定帰還型等化回路100Bは、例えば、FFフィルタ10、M個のタップブロックTB(TB(1)−TB(M))、加算部40、データ判定部50、切替部60、誤差算出部70、タップ係数更新部80および制御部90bを有する。
制御部90bは、図1に示した制御部90と同様、プロセッサ等であり、判定帰還型等化回路100Bの記憶部に記憶されているプログラムを実行することにより動作する。そして、制御部90bは、判定帰還型等化回路100Bの各要素の動作を制御する。例えば、制御部90bは、受信信号に含まれるフレームのうち、トレーニング信号の期間にトレーニング信号を出力し、データ信号の期間に判定信号を出力するように、切替部60の切り替えを制御する。
また、制御部90bは、M個のタップブロックTBのうち、1つのタップブロックTBのタップ210のタップ係数をトレーニング信号で求めた誤差信号を用いて更新し、残りのタップブロックTBのタップ210のタップ係数を判定信号で求めた誤差信号を用いて更新するようにタップ係数更新部80を制御する。例えば、制御部90bは、図1に示した制御部90と同様に、受信信号のフレームを受信する毎に、トレーニング信号でタップ係数を更新するタップブロックをタップブロックTB(1)−TB(M)のいずれか1つに順次に決定する制御指示を、タップ係数更新部80に出力する。そして、タップ係数更新部80は、フレームのトレーニング信号の期間において、誤差算出部70により算出された等化信号とトレーニング信号との誤差信号を用いて、制御部90bにより決定されたタップブロックTBのタップ210のタップ係数を更新する。また、タップ係数更新部80は、フレームのデータ信号の期間において、誤差算出部70により算出された等化信号と判定信号との誤差信号を用いて、残りの(M−1)個のタップブロックTBのタップ210のタップ係数を更新する。
さらに、制御部90bは、タップ係数更新部80によりトレーニング信号を用いて更新されたタップブロックTBのタップ210のタップ係数の値を監視する機能を有する。例えば、トレーニング信号を用いて更新されたタップ係数の値が、所定の回数以上連続して等化対象の遅延波がないことを示すタップブロックTBがある場合、制御部90bは、判定信号を用いてタップ係数を更新する対象から、等化対象の遅延波がないタップブロックTBを除く制御指示を、タップ係数更新部80に出力する。これにより、判定帰還型等化回路100Bは、等化対象の遅延波がないタップブロックTBを、判定信号を用いてタップ係数を更新する対象から除くことにより、更新処理の高速化を図ることができる。また、判定帰還型等化回路100Bは、等化対象の遅延波がないタップブロックTBからの微小な雑音が加算されることを回避でき、通信品質の低下を回避できる。
なお、等化対象の遅延波がないことを示すタップ係数とは、タップブロックTBの全てのタップ210のタップ係数が“0”または“0”に近い値である。また、所定の回数は、例えば、2回や3回等、判定帰還型等化回路100Bを含む通信装置が配置される環境に応じて適宜設定されることが好ましい。
また、判定帰還型等化回路100Bが配置される通信装置が、複数のチャンネル帯域幅(シンボルレート)の中から1つのシンボルレートを選択して通信できる場合、制御部90bは、通信装置に設定されたシンボルレートに応じて、フィードバックフィルタとして動作させるタップブロックTBの数を1個からM個の範囲内で制御してもよい。これにより、判定帰還型等化回路100Bは、タップブロックTBのタップのタップ係数を更新する処理速度を速くすることができ、伝搬路の変動に対する追従を速くできる。
図7は、図6に示した判定帰還型等化回路100Bにおけるタップ係数の更新処理の一例を示す。図7に示したステップの動作のうち、図1に示したステップと同一または同様の処理を示すものについては、同一のステップ番号を付す。
ステップS100では、制御部90bは、判定帰還型等化回路100Bに受信信号が入力されたか否かを判定する。受信信号が入力された場合、判定帰還型等化回路100Bの処理は、ステップS110に移る。一方、受信信号が入力されない場合、判定帰還型等化回路100Bの処理は、受信信号が入力されるまで待機する。
次に、ステップS113では、制御部90bは、例えば、受信信号の1番目のフレームのトレーニング信号でタップ係数を更新するタップブロックをタップブロックTB(1)に決定する。
次に、ステップS117では、制御部90bは、トレーニング信号を用いて更新したタップ210のタップ係数の値が、所定の回数以上連続して等化対象の遅延波がないことを示すタップブロックTBがあるか否かを判定する。所定の回数以上連続して等化対象の遅延波がないタップブロックTBがない場合、制御部90bは、ステップS113で決定したタップブロックTBを示す制御指示を、タップ係数更新部80に出力する。この場合、判定帰還型等化回路100Bの処理は、ステップS120に移る。一方、所定の回数以上連続して等化対象の遅延波がないタップブロックTBがある場合、制御部90bは、ステップS113で決定したタップブロックTBと、等化対象の遅延波がないタップブロックTBとを示す制御指示を、タップ係数更新部80に出力する。この場合、判定帰還型等化回路100Bの処理は、ステップS125に移る。
ステップS120では、タップ係数更新部80は、1番目のフレームのトレーニング信号の期間において、誤差算出部70により算出された等化信号とトレーニング信号との誤差信号を用いて、ステップS113で決定されたタップブロックTB(1)のタップ係数を更新する。また、タップ係数更新部80は、1番目のフレームのデータ信号の期間において、誤差算出部70により算出された等化信号と判定信号との誤差信号を用いて、タップブロックTB(2)−TB(M)におけるタップ係数を更新する。
ステップS125では、タップ係数更新部80は、1番目のフレームのトレーニング信号の期間において、誤差算出部70により算出された等化信号とトレーニング信号との誤差信号を用いて、ステップS113で決定されたタップブロックTB(1)のタップ210のタップ係数を更新する。また、タップ係数更新部80は、1番目のフレームのデータ信号の期間において、誤差算出部70により算出された等化信号と判定信号との誤差信号を用いて、ステップS117で等化対象の遅延波がないと判定されたタップブロックTBを除いたタップブロックTB(2)−TB(M)のタップ210のタップ係数を更新する。
次に、ステップS130では、制御部90bは、受信信号における次のフレームが入力されたか否かを判定する。次のフレームが入力された場合、判定帰還型等化回路100Bの処理は、ステップS113に移る。例えば、ステップS113において、制御部90bは、2番目のフレームを受信した場合、トレーニング信号でタップ係数を更新するタップブロックをタップブロックTB(2)に決定する。
一方、次のフレームが入力されない場合、判定帰還型等化回路100Bは、更新処理を終了する。そして、判定帰還型等化回路100Bは、受信信号が入力される度に、ステップS100、ステップS113、ステップS117、ステップS120、ステップS125およびステップS130の処理を繰り返し実行する。
図6および図7に示した実施形態では、制御部90bは、受信信号のフレームを受信する毎に、トレーニング信号でタップ係数を更新するタップブロックをタップブロックTB(1)−TB(M)のいずれか1つに順次に決定する制御指示を、タップ係数更新部80に出力する。タップ係数更新部80は、フレームのトレーニング信号の期間において、誤差算出部70により算出された等化信号とトレーニング信号との誤差信号を用いて、制御指示されたタップブロックTBのタップ210のタップ係数を更新する。また、タップ係数更新部80は、フレームのデータ信号の期間において、誤差算出部70により算出された等化信号と判定信号との誤差信号を用いて、等化対象の遅延波がないタップブロックTBを除く残りのタップブロックTBのタップ210のタップ係数を更新する。すなわち、M個のタップブロックTBのうち、1つのタップブロックTBのタップ210のタップ係数がトレーニング信号で更新され、等化対象の遅延波がないタップブロックTBを除く残りのタップブロックTBのタップ210のタップ係数が判定信号で更新されることにより、判定帰還型等化回路100Bは、長遅延波環境において、トレーニング信号のシンボル長を長くすることなく、従来と比べて高いデータ伝送効率を実現できる。
また、制御部90bは、フレームを受信する毎に、トレーニング信号でタップ係数を更新するタップブロックをタップブロックTB(1)−TB(M)のいずれか1つに順次に決定することにより、判定帰還型等化回路100Bは、各タップブロックTBのタップ210のタップ係数を均等な機会で更新できる。
また、制御部90bは、タップ係数更新部80によりトレーニング信号を用いて更新されたタップブロックTBのタップ210のタップ係数の値を監視する。そして、所定の回数以上連続してトレーニング信号を用いて更新されたタップ210のタップ係数の値が、等化対象の遅延波がないことを示すタップブロックTBがある場合、制御部90bは、判定信号を用いてタップ210のタップ係数を更新する対象から、等化対象の遅延波がないタップブロックTBを除く制御指示を、タップ係数更新部80に出力する。これにより、判定帰還型等化回路100Bは、等化対象の遅延波がないタップブロックTBを判定信号を用いてタップ210のタップ係数を更新する対象から除くことにより、等化処理の高速化を図ることができる。また、判定帰還型等化回路100Bは、等化対象の遅延波がないタップブロックTBからの微小な雑音が加算されることを回避でき、通信品質の低下を回避できる。
以上の詳細な説明により、実施形態の特徴点および利点は明らかになるであろう。これは、特許請求の範囲がその精神および権利範囲を逸脱しない範囲で前述のような実施形態の特徴点および利点にまで及ぶことを意図するものである。また、当該技術分野において通常の知識を有する者であれば、あらゆる改良および変更に容易に想到できるはずである。したがって、発明性を有する実施形態の範囲を前述したものに限定する意図はなく、実施形態に開示された範囲に含まれる適当な改良物および均等物に拠ることも可能である。
10…FFフィルタ;20(1)−20(K),200(1)−200(N)…遅延素子;30(1)−30(K+1),210(1)−210(N)…タップ;40,220…加算部;50…データ判定部;60…切替部;70,70a…誤差算出部;80…タップ係数更新部;90,90a,90b…制御部;100,100A,100B…判定帰還型等化回路;TB(1)−TB(M)…タップブロック

Claims (8)

  1. それぞれ入力される信号に対して所定の遅延量を与える第1〜第N(Nは2以上の整数)の遅延素子と、前記第1〜第Nの遅延素子の各々から出力される信号に対してタップ係数に応じた重み付け処理を実行するN個のタップと、前記N個のタップから出力される信号を加算する加算部とそれぞれ含む第1〜第M(Mは2以上の整数)のタップブロックからなり、前記第1〜第Mのタップブロックの各々に含まれる前記第1〜第Nの遅延素子は、第n(nは1以上N未満の整数)の遅延素子から出力される信号が第n+1の遅延素子に入力されるように直列に接続され、前記第1〜第Mのタップブロックは、第m(mは1以上M未満の整数)のタップブロックに含まれる第Nの遅延素子から出力される信号が第m+1のタップブロックに含まれる第1の遅延素子に入力されるように直列に接続され、入力信号が第1のタップブロックに含まれる第1の遅延素子に入力されるフィードバックフィルタにおけるタップ係数の更新方法であって、
    前記第1〜第Mのタップブロックの各々の前記加算部から出力される信号と、外部から受信した受信信号とを加算し加算信号の符号を判定し、
    前記受信信号に含まれるものと同一の所定のトレーニング信号または前記判定の結果を示す判定信号を前記入力信号とし、
    前記入力信号と前記加算信号との差分を算出し、
    前記第1〜第Mのタップブロックのうち、1つのタップブロックに含まれる前記N個のタップのタップ係数を前記トレーニング信号を前記入力信号として算出された前記差分を示す第1誤差信号を用いて更新し、残りのタップブロックの各々に含まれる前記N個のタップのタップ係数を前記判定信号を前記入力信号として算出された前記差分を示す第2誤差信号を用いて更新する
    ことを特徴とするタップ係数の更新方法。
  2. 請求項1に記載のタップ係数の更新方法において、
    記トレーニング信号を受信する毎に、前記第1〜第Mのタップブロックの中から、前記第1誤差信号を用いて前記N個のタップのタップ係数を更新する前記1つのタップブロックを順次に決定することを特徴とするタップ係数の更新方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載のタップ係数の更新方法において、
    第1〜第Mのタップブロックのうち、前記第1誤差信号を用いて更新した前記N個のタップのタップ係数が、所定の回数以上連続して等化対象の遅延波がないことを示すタップブロックがある場合、前記第2誤差信号を用いて前記N個のタップのタップ係数を更新するタップブロックから、前記等化対象の遅延波がないタップブロックを除くことを特徴とするタップ係数の更新方法。
  4. 請求項1または請求項2に記載のタップ係数の更新方法において、
    第1〜第Mのタップブロックの各々に含まれる前記N個のタップのタップ係数が前記第1誤差信号で更新された時の前記第1誤差信号を、前記第1〜第Mのタップブロック毎に記憶し、
    前記第1〜第Mのタップブロックのうち、記憶した前記第1誤差信号が示す値が最も大きいタップブロックに含まれる前記N個のタップのタップ係数を前記第1誤差信号を用いて更新し、残りのタップブロックの各々に含まれる前記N個のタップのタップ係数を前記第2誤差信号を用いて更新する
    ことを特徴とするタップ係数の更新方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のタップ係数の更新方法において、
    前記第1〜第Mのタップブロックの各々に含まれる前記N個のタップのタップ係数を前記第2誤差信号を用いて更新する場合、前記第1誤差信号を用いて更新した時の前記N個のタップのタップ係数と重み付けして前記N個のタップのタップ係数を更新することを特徴とするタップ係数の更新方法。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のタップ係数の更新方法において、
    前記第1〜第Mのタップブロックのうち、前記受信信号のチャンネル帯域幅に応じて等化処理に用いるタップブロックの数を制御する
    ことを特徴とするタップ係数の更新方法。
  7. それぞれ入力される信号に対して第1遅延量を与える第1〜第N(Nは2以上の整数)の第1遅延素子と、前記第1〜第Nの第1遅延素子の各々から出力される信号に対してタップ係数に応じた重み付け処理を実行するN個の第1タップと、前記N個の第1タップから出力される信号を加算する第1加算部とそれぞれ含む第1〜第M(Mは2以上の整数)のタップブロックからなり、前記第1〜第Mのタップブロックの各々に含まれる前記第1〜第Nの第1遅延素子は、第n(nは1以上N未満の整数)の第1遅延素子から出力される信号が第n+1の第1遅延素子に入力されるように直列に接続され、前記第1〜第Mのタップブロックは、第m(mは1以上M未満の整数)のタップブロックに含まれる第Nの第1遅延素子から出力される信号が第m+1のタップブロックに含まれる第1の第1遅延素子に入力されるように直列に接続され、入力信号が第1のタップブロックに含まれる第1の第1遅延素子に入力されるフィードバックフィルタと、
    前記第1〜第Mのタップブロックの各々に含まれる前記第1加算部から出力される信号と、外部から受信した受信信号とを加算する第2加算部と、
    前記第2加算部により加算された加算信号の符号を判定し、前記判定の結果を示す判定信号を出力する判定部と、
    前記受信信号に含まれるものと同一の所定のトレーニング信号または前記判定信号を前記入力信号として出力する切替部と、
    前記切替部により出力される前記入力信号と前記加算信号との差分を算出する算出部と、
    前記算出部により算出された前記差分を用いて、前記第1〜第Mのタップブロックの各々に含まれる前記N個の第1タップのタップ係数を更新する更新部と、
    前記第1〜第Mのタップブロックのうち、1つのタップブロックに含まれる前記N個の第1タップのタップ係数を前記トレーニング信号を前記入力信号として算出された前記差分を示す第1誤差信号を用いて更新し、残りのタップブロックの各々に含まれる前記N個の第1タップのタップ係数を前記判定信号を前記入力信号として算出された前記差分を示す第2誤差信号を用いて更新するように前記更新部を制御する制御部と
    を備えることを特徴とする判定帰還型等化回路。
  8. 請求項7に記載の判定帰還型等化回路において、
    それぞれ入力される信号に対して第2遅延量を与える第1〜第K(Kは2以上の整数)の第2遅延素子と、前記第1〜第Kの第2遅延素子の各々から出力される信号と前記受信信号とに対してタップ係数に応じた重み付け処理を実行するK+1個の第2タップとを含み、前記第1〜第Kの第2遅延素子は、第k(kは1以上K未満の整数)の第2遅延素子から出力される信号が第k+1の第2遅延素子に入力されるように直列に接続され、前記受信信号が第1の第2遅延素子に入力されるフィードフォワードフィルタをさらに備え、
    前記第2加算部は、前記第1〜第Mのタップブロックの各々に含まれる前記第1加算部から出力される信号と、前記受信信号の代わりに、前記フィードフォワードフィルタに含まれる前記K+1個の第2タップから出力される信号とを加算し、
    前記更新部は、前記第1誤差信号または前記第2誤差信号を用いて、前記第1〜第Mのタップブロックの各々に含まれる前記N個の第1タップと、前記フィードフォワードフィルタに含まれる前記K+1個の第2タップとのタップ係数を更新する
    ことを特徴とする判定帰還型等化回路。
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