JP6781611B2 - 接続構造 - Google Patents

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Description

本発明は、電力供給設備からの配線と屋外コンセントを接続する接続構造に関する。
需要者は、電力会社からの電気(商用電力)の供給を受けて構内の負荷設備(一般用電気工作物)で電気を使用する。また、太陽光発電設備等、発電設備を構内に設け、負荷設備を動作させるとともに(例えば、特許文献1)、発電設備で生成した電力のうち余った電力を電力会社に売電することも可能である。
太陽光発電設備や燃料電池等の発電設備として、現在、単相3線式のものが用いられている。しかし、今後、省エネルギー機器が普及し、構内の電力需要が減少すると、必ずしも単相3線式であることを要さず、例えば、単相3線の片方に相当する単相2線のみに接続される小出力の発電設備を設置することが考えられる。
そうすると、発電設備を、分電盤のサービス遮断器の二次側に接続するだけでなく、単相2線となる配線用遮断器の二次側に直接接続することも可能となる。また、この場合に、屋外に既設の屋外コンセントに発電設備を直接接続することで、既存の構内配線の有効活用および施工費の削減を図ることができる。
従来の屋外コンセントには、雨水の浸水を抑えるため、上方にひさし部が形成されたものがある(例えば、特許文献2)。従来の屋外コンセントでは、プラグを頻繁に着脱することを踏まえ、プラグが着脱し易い構造となっている。
特開2013−247737号公報 特開2011−8947号公報
上記のように、既設の屋外コンセントに発電設備などの電力供給設備を直接接続する場合、電力供給設備の安定動作を確保すべく、プラグと屋外コンセントとの接続部が長期に亘って脱落しない構造を設ける必要がある。しかし、従来の屋外コンセントではプラグが着脱し易い構造となっており、プラグの屋外コンセントからの脱落を抑制する技術の開発が希求される。
本発明は、このような課題に鑑み、屋外コンセントからのプラグの脱落を抑制可能な接続構造を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の接続構造は、屋外コンセントと、電力供給設備と、電力供給設備に電気的に接続される配線と、配線の電力供給設備との接続側ではない端部に設けられ、屋外コンセントに脱着可能なプラグと、屋外コンセントの設置面に取り付けられ、設置面との間に屋外コンセントおよびプラグを囲繞する囲繞部材と、囲繞部材に当接するプラグの下面が囲繞部材により支持される構造であり、プラグに作用する引張応力を抑える保護構造と、を備える。
上記課題を解決するために、本発明の接続構造は、屋外コンセントと、電力供給設備と、電力供給設備に電気的に接続される配線と、配線の電力供給設備との接続側ではない端部に設けられ、屋外コンセントに脱着可能なプラグと、屋外コンセントの設置面に取り付けられ、設置面との間に屋外コンセント、プラグ、配線が接続される遮断器および配線全体を囲繞する囲繞部材と、遮断器および配線全体が囲繞部材により囲繞されるとともに遮断器が囲繞部材により支持される構造であり、プラグに作用する引張応力を抑える保護構造と、を備える
本発明によれば、屋外コンセントからのプラグの脱落を抑制することが可能となる。
電力システムの基本的な接続態様を示した説明図である。 第1の実施形態における屋外コンセントと配線の接続構造を説明するための図である。 図2のIII線矢視図である。 第2〜第4の実施形態を説明するための図である。 第5の実施形態を説明するための図である。 第6の実施形態を説明するための図である。 第7の実施形態を説明するための図である。 第8の実施形態を説明するための図である。 第9の実施形態を説明するための図である。 第10、第11の実施形態を説明するための図である。 第12〜第13の実施形態を説明するための図である。 第15の実施形態を説明するための図である。 第16〜19の実施形態を説明するための図である。 第20の実施形態を説明するための図である。 第21の実施形態を説明するための図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(電力システム100)
図1は、電力システム100の基本的な接続態様を示した説明図である。電力システム100は、引き込み線12を通じて、電力系統14から電気(商用電力)の供給を受ける。かかる電力システム100は、低圧受電の需要者単位で構成され、その範囲としては、一般用電気工作物であれば、家屋等に限らず、病院、工場、ホテル、レジャー施設、商業施設、マンションといった建物単位や建物内の一部分であってもよい。
また、電力システム100は、電力メータ112と、分電盤114と、構内配線116と、コンセント118とを含んで構成される。
電力メータ(電力量計)112は、電力系統14に引き込み線12を介して接続され、引き込み線12と電力システム100との間に流れる(消費および売電の)電流値を計測する。
分電盤114は、電力メータ112に接続され、契約容量を示すサービス遮断器(サービスブレーカ)114a、漏電の検出に応じて電気の供給を遮断する漏電遮断器(漏電ブレーカ)114b、および、構内配線116に接続され、その構内配線116に流れる電流が遮断容量(例えば20A)を超過すると電気の供給を遮断する配線用遮断器(安全ブレーカ)114cを有する。
需要者は、構内配線116の端部となるコンセント118に負荷設備16を接続し、配線用遮断器114cを通じて電力の供給を受ける。なお、負荷設備16は、屋内のコンセント118aに接続することも、屋外の屋外コンセント118bに接続することもできる。
ここで、上記の電力システム100に発電設備(電力供給設備)120の追加を試みる。発電設備120は、出力電圧を調整することで、電力系統14より優先して、電気エネルギーを消費する負荷設備16に電力を供給する。かかる発電設備120としては、例えば、太陽光発電機、風力発電機、水力発電機、地熱発電機、太陽熱発電機、大気中熱発電機等の再生可能エネルギー発電設備や、燃料電池、内燃力発電、蓄電池等を用いることができる。
このような発電設備120は、単相3線(200V)に接続して用いるのが一般的である。この場合、配線用遮断器114cに代えて連系遮断器(200V)を設け、その連系遮断器に発電設備120を接続したり、また、漏電遮断器114bの1次側から別途の個別遮断器(200V)を介して発電設備120を接続しなければならない。
ただし、今後は、省エネルギー機器が普及し、電力システム100の電力需要が減少すると、必ずしも単相3線式の発電設備を要さない、本実施形態のような、単相3線のうち電力線であるR相またはT相のいずれか一方と、中性線であるN相とによる単相2線(R相とN相、もしくは、T相とN相)のみに接続される小出力の発電設備120が設置されることとなる。
このように、単相2線で発電設備120を運用できれば、連系遮断器等を介在しなくとも、図1において白抜き矢印で示したように、既存の構内配線116から分岐している屋外コンセント118bに、過電流および漏電を防止する個別遮断器(遮断器)122を通じて発電設備120を接続することが可能となる。かかる構成により、既存の構内配線116の有効活用および施工費の削減を図るとともに、電力システム100内の配線を簡素化できる。
(第1〜4の実施形態)
図2は、第1の実施形態における屋外コンセント118bと配線130の接続構造132を説明するための図である。図2に示すように、個別遮断器122は、保護筐体134の内部に収容される。保護筐体134は、例えば、プラスチック、金属などで構成される。個別遮断器122は、保護筐体134によって雨水の浸入防止、および、外圧による故障防止が図られる。保護筐体134の背面134aには、2本の支持棒136が固定される。支持棒136の下端には、断面がU字型の脚部136aが固定されており、支持棒136が載置面に配置される。一方の支持棒136には、アンカー138が固定されており、アンカー138によって支持棒136および保護筐体134の転倒が防止される。
個別遮断器122には、配線140の一端が接続される。配線140の他端は、発電設備120(図1参照)と接続される。すなわち、配線140の一端は、発電設備120との接続側ではない端部となる。保護筐体134の側面134bには、配線140を通す挿通孔134cが形成されている。
また、配線130の一端には、プラグ142が設けられる。プラグ142は、屋外コンセント118bに脱着可能である。保護筐体134の上面134dには、配線130を通す挿通孔134eが形成されている。配線130の一端は、保護筐体134の外部に突出している。配線130の他端は、個別遮断器122に接続される。配線130は、個別遮断器122および配線140を介して発電設備120に電気的に接続される。
屋外コンセント118bの上方には、ひさし部144が配される。ひさし部144は、屋外コンセント118bへの雨水の浸入を抑制する。屋外コンセント118bは、下方に開口しており、プラグ142は、下方から屋外コンセント118bに挿入される。
また、プラグ142と保護筐体134の間には、電線管(管)146が設けられる。配線130は、電線管146の内部に挿通される。電線管146は、例えば、耐衝撃性の合成樹脂で構成される。配線130は、電線管146が設けられていない場合に比べて、電線管146によって雨水の浸入防止、および、外圧による故障防止が図られる。
図3は、図2のIII線矢視図である。図3では、保護筐体134、配線130、140、プラグ142、個別遮断器122を抽出して示す。図3に示すように、保護筐体134の正面134fには、開閉扉134gが設けられる(図2では省略)。
また、電線管146は、プラグ142と保護筐体134との間に挟まれる。すなわち、電線管146は、一端がプラグ142に当接してプラグ142を下方から支持する。電線管146の一端は、プラグ142に固定されておらず、単にプラグ142を上方に押圧している。電線管146の他端側は、保護筐体134に固定される。電線管146の一端は、プラグ142が抜脱できない位置関係に配されている。すなわち、電線管146の一端とプラグ142との距離は、プラグ142の抜脱に必要な距離より短い。
ここでは、保護筐体134の鉛直上方に屋外コンセント118bが位置する場合について説明した。しかし、保護筐体134の鉛直上方と異なる位置に屋外コンセント118bが配されていても、例えば、電線管146として、ベント、エルボ、直管などを組み合わせて、保護筐体134から屋外コンセント118b(プラグ142)まで、電線管146を配設できる。また、電線管146に熱加工を行い、電線管146を変形させてもよい。
なお、支持棒136、脚部136a、アンカー138は必須の構成ではなく、保護筐体134を壁などの設置面に、ビス(ねじ)などの締結部材で固定してもよい。この場合、例えば、保護筐体134、電線管146、および、プラグ142を一体のユニットとした後、保護筐体134を設置面に締結部材で固定してもよい。
第1の実施形態では、電線管146によってプラグ142を支持し、また、配線130は、電線管146に収容されて保護されている。そのため、プラグ142が屋外コンセント118bに堅牢かつ電気的に完全に接続され、かつ、プラグ142と屋外コンセント118bの接続部(接続点)に張力が作用し難い構造となっている。こうして、屋外コンセント118bからのプラグ142の防止(脱落)が抑制される。
図4は、第2〜第4の実施形態を説明するための図である。図4(a)に示すように、第2の実施形態では、個別遮断器122の保護筐体134の代わりに、発電設備120の保護筐体134Aが用いられる。この場合、電線管146の一端にプラグ142を取り付け、プラグ142を屋外コンセント118bに接続する。その後、電線管146の他端を保護筐体134Aに固定する。保護筐体134Aには、電線管146が固定される機構が設けられている。
図4(b)に示すように、第3の実施形態では、保護筐体134、134Aを設けず、電線管146の他端と地面Gとの間にスペーサ148が配されている。ここでは、スペーサ148が配される場合について説明したが、スペーサ148は、必須構成ではない。例えば、地面Gがコンクリートなどの場合、スペーサ148を配さずに、地面G上に直接電線管146の他端を配してもよい。また、電線管146の外周面146aには、電線管146の内部まで貫通する外孔146bが形成される。配線130は、プラグ142から電線管146の内部を通って、外孔146bから電線管146の外部に延出される。
図4(c)に示すように、第4の実施形態では、電線管146がサドル150によって支持される。サドル150は、湾曲する湾曲部150aを有しており、湾曲部150aの両端に平面部150bが形成される。平面部150bは、設置面に平行に延在する。平面部150bには、締結孔が形成されており、締結部材152が締結孔に挿通されることで、サドル150が設置面に固定される。サドル150は、湾曲部150aと設置面との間に電線管146を囲繞して、電線管146を支持する。
第2〜第4の実施形態も、第1の実施形態と同様、プラグ142が屋外コンセント118bに堅牢かつ電気的に完全に接続され、かつ、プラグ142と屋外コンセント118bの接続部に張力が作用し難い構造となっている。こうして、屋外コンセント118bからのプラグ142の脱落が防止される。
(第5〜9の実施形態)
図5は、第5の実施形態を説明するための図である。図5(a)、図5(b)に示すように、第5の実施形態では、プラグ142の本体部142aからバンド部142bが突出している点で上述した第1〜第4の実施形態と異なる。バンド部142bは、例えば、金属製である。
屋外コンセント118bの取付板154は、背面154aが壁などの設置面に取り付けられる。取付板154の前面154bには、ひさし部144が取り付けられる。取付板154の前面154bのうち、ひさし部144の下方には、締結部材152が挿通される締結孔154cが開口する。締結孔154cは、取付板154を設置面に取り付けるために設けられている。
バンド部142bは、本体部142aの両側面142cのうち、取付板154側に設けられる。バンド部142bは、本体部142aと一体形成されるか、または、本体部142aに固定される。バンド部142bは、本体部142aの両側面142cから延伸している。バンド部142bには、締結孔154cに対向する位置にバンド孔142dが設けられる。締結部材152は、バンド部142b側から、バンド孔142dを通って締結孔154cに挿通される。締結部材152によってバンド部142bが取付板154に固定される。すなわち、プラグ142が取付板154に固定される。取付板154を設置面に取り付けるために設けられた締結孔154cをバンド部142bの固定に用いているため、屋外コンセント118b側に何ら加工を施さずに済み、コストを低減できる。
図6は、第6の実施形態を説明するための図である。図6(a)、図6(b)に示すように、第6の実施形態では、バンド部142bAの締結対象が第5の実施形態と異なる。バンド部142bAは、例えば、金属製である。屋外コンセント118bのうち、プラグ142が差し込まれる差込口156が形成された下面158には、締結部材152が挿通される締結孔(不図示)が開口する。
バンド部142bAは、本体部142aの両側面142cのうち、屋外コンセント118bの下面158に対向する上面142e側に設けられる。バンド部142bAは、本体部142aと一体形成されるか、または、本体部142aに固定される。バンド部142bAは、本体部142aの両側面142cから延伸している。バンド部142bAには、屋外コンセント118bの下面158の締結孔に対向する位置にバンド孔142dAが設けられる。締結部材152は、バンド部142bA側から、バンド孔142dAを通って下面158の締結孔に挿通される。また、取付作業が容易である。こうして、締結部材152によってバンド部142bAが屋外コンセント118bに固定される。すなわち、プラグ142が屋外コンセント118bに固定される。
図7は、第7の実施形態を説明するための図である。図7(a)、図7(b)に示すように、第7の実施形態では、プレート部160が設けられる。プレート部160は、例えば、金属製である。プレート部160は、本体部142aの両側面142cそれぞれに1つずつ設けられる。プレート部160の一端は、本体部142aの両側面142cのうち、上面142e側に設けられる。プレート部160は、本体部142aと一体形成されるか、または、本体部142aに固定される。プレート部160は、本体部142aの両側面142cから延伸している。
プレート部160は、屋外コンセント118bのひさし部144に巻き付けられ、2つのプレート部160の他端が、ひさし部144の上方で交差する。プレート部160の他端側には、プレート孔160aが形成されており、2つのプレート部160のプレート孔160aが重ねられる。
締結部材152は、2つのプレート孔160aに挿通される。締結部材152によってプレート部160の一端部と他端部が締結される。プレート部160が屋外コンセント118bのひさし部144に巻き付けられているため、プラグ142が屋外コンセント118b全体に支持されることとなる。また、プレート部160が金属製であるため、ひさし部144からの滑落が防止される。
図8は、第8の実施形態を説明するための図である。図8(a)、図8(b)に示すように、第8の実施形態では、サドルなどのステイ部材162が設けられる。ステイ部材162は、プラグ142と別体に形成される。ステイ部材162は、平面部162aを有する。平面部162aは、設置面に垂直な面方向に延在する。平面部162aは、プラグ142の下面142gよりも外形が大きい。平面部162aの一端には、設置面側に窪んだ溝部162bが形成される。ここでは、溝部162bが形成される場合について説明したが、溝部162bの代わりに、長孔が形成されてもよい。平面部162aの他端には、屈曲部162cが形成される。屈曲部162cは、平面部162aから下方に屈曲する。
取付板154には締結孔154cが設けられる。屈曲部162cには、締結孔154cに対向する位置に貫通孔162dが設けられる。締結部材152は、屈曲部162c側から、貫通孔162dを通って締結孔154cに挿通される。締結部材152によって屈曲部162cが屋外コンセント118bの取付板154に固定される。すなわち、ステイ部材162が取付板154に固定される。ここでは、ステイ部材162が取付板154に固定される場合について説明したが、ステイ部材162が設置面に取り付けられてもよい。ただし、ステイ部材162が取付板154に固定される場合、取付板154を設置面に取り付けるために設けられた締結孔154cをステイ部材162の固定に用いているため、屋外コンセント118b側に何ら加工を施さずに済み、コストを低減できる。
平面部162aは、屈曲部162cからプラグ142の下方まで延在する。配線130は、平面部162aの溝部162bに挿通される。プラグ142の下面142gは、平面部162aによって下方から支持される。ステイ部材162が取付板154に締結部材152で固定されるため、プラグ142もビス止めと同等の堅牢さで支持されることとなる。また、取付作業が容易である。ステイ部材162の形状によって、隣り合う他の差込口に接続されるプラグ142への干渉の回避が可能である。配線130を治具などで支持して取り付ける場合、配線130のうち、プラグ142に近い位置を支持するとよい。
図9は、第9の実施形態を説明するための図である。図9(a)、図9(b)に示すように、第9の実施形態では、第8の実施形態と異なりプラグ142とステイ部材162との間にスペーサ166が設けられる。スペーサ166は、平板形状であり、溝部166aが設けられる。溝部166aは、設置面に対して垂直方向に延在する。
ステイ部材162の屈曲部162cAは、平面部162aの上方に屈曲している。締結部材152によって屈曲部162cAが屋外コンセント118bの取付板154に固定される。ここでは、屈曲部162cAが取付板154に固定される場合について説明したが、屈曲部162cAが設置面に取り付けられてもよい。平面部162aには、長孔162bAが設けられる。ここでは、長孔162bAが形成される場合について説明したが、長孔162bAの代わりに、溝部が形成されてもよい。すなわち、長孔162bAの一端がステイ部材162の外側面に開口していてもよい。長孔162bAには、配線130が挿通される。
取付時には、まず、ステイ部材162の屈曲部162cAを締結部材152で取付板154の前面154bに固定する。平面部162aは、屈曲部162cAからプラグ142の下方まで延在する。その後、ステイ部材162の平面部162aとプラグ142の間にスペーサ166を挟み込む。すなわち、スペーサ166は、プラグ142の下面142gと平面部162aとの間に介在する。このとき、スペーサ166の溝部166aに配線130が挿通される。プラグ142の下面142gは、平面部162aによって下方から支持される。第9の実施形態では、上述した第8の実施形態と同様、屈曲部162cAが取付板154に固定される場合に、取付板154を設置面に取り付けるために設けられた締結孔154cをステイ部材162の固定に用いているため、屋外コンセント118b側に何ら加工を施さずに済み、コストを低減できる。
図9(a)では、1枚のスペーサ166を示すが、プラグ142と平面部162aとの隙間に応じて、複数枚のスペーサ166が挟み込まれてもよい。スペーサ166によって、プラグ142と平面部162aの隙間が埋まり、プラグ142がステイ部材162により堅牢に固定される。ここでは、スペーサ166が設けられる場合について説明したが、スペーサ166の代わりに、電線管などの非圧縮性の固定部材を設けてもよい。
長孔162bAは、設置面の垂直方向(図9(a)中、矢印A)よりも、設置面に平行な方向(図9(a)中、矢印B)に長く延在する。そのため、例えば、締結部材152が設置面に平行な方向において、屋外コンセント118bの大凡中央付近に取り付けられ、プラグ142が締結部材152に対し、矢印B方向に位置しても、矢印Bと反対方向に位置しても、配線130が長孔162bAの内壁面に干渉され難い。また、取付作業が容易である。ステイ部材162の形状によって、隣り合う他の差込口に接続されるプラグ142への干渉の回避が可能である。
第5〜第9の実施形態も、第1の実施形態と同様、プラグ142が屋外コンセント118bに堅牢かつ電気的に完全に接続され、かつ、プラグ142と屋外コンセント118bの接続部に張力が作用し難い構造となっている。こうして、屋外コンセント118bからのプラグ142の脱落が防止される。
(第10〜19の実施形態)
図10は、第10、第11の実施形態を説明するための図である。図10(a)に示すように、第10の実施形態では、締結バンド168を設けている。締結バンド168は、例えば、プラスチック製の結束バンドで構成される。締結バンド168は、プラグ142の下面142gのうち、配線130より設置面側、および、ひさし部144の上面144aを含む、プラグ142および屋外コンセント118bの全周に亘って巻き付けられ、プラグ142を屋外コンセント118bに結束する。
図10(b)に示すように、第11の実施形態では、締結バンド168を設けるとともに、プラグ142の本体部142aに、互いに傾斜角度の異なる複数のテーパ面142fが設けられる。テーパ面142fは、プラグ142の両側面142cと下面142gとの間に形成される。テーパ面142fを設けることで、例えば、ひさし部144の上面144aが傾斜面であっても、複数のテーパ面142fのうち、ひさし部144の上面144aと最も傾斜角度が近い面に締結バンド168を巻き付けることで、締結バンド168の滑りが抑制され、テーパ面142fからの落脱を防止できる。
図11は、第12〜第13の実施形態を説明するための図である。図11(a)に示すように、第12の実施形態では、プラグ142の下面142gに突出部142hが形成される。突出部142hは、下面142gのうち、配線130より設置面側に設けられる。突出部142hには、設置面に平行かつ水平方向に貫通する貫通孔142iが形成される。締結バンド168は、貫通孔142iを通って、プラグ142および屋外コンセント118bの全周に亘って巻き付けられる。
図11(b)に示すように、第13の実施形態では、プラグ142の向きが第12の実施形態と90度異なる。突出部142hA、貫通孔142iAは、プラグ142の向きに合わせて形成される。すなわち、第13の実施形態でも、貫通孔142iAは、設置面に平行かつ水平方向に貫通する。締結バンド168は、貫通孔142iAを通って、プラグ142および屋外コンセント118bの全周に亘って巻き付けられる。
第12、第13の実施形態では、締結バンド168が貫通孔142i、142iAに挿通されるため、締結バンド168がプラグ142から滑って外れることがない。
また、図11(c)に示すように、第14の実施形態では、プラグ142に突出部142hおよび突出部142hAの双方が設けられる。突出部142hに貫通孔142i、突出部142hAに貫通孔142iAが形成される。このように、貫通方向の異なる貫通孔142i、142iAの双方を設けることで、プラグ142の取付方向が、第12、第13の実施形態のいずれの場合であっても、プラグ142を共用することが可能となる。
図12は、第15の実施形態を説明するための図である。図12に示すように、第15の実施形態では、ひさし部144のうち、上方にビス170が設けられる。ビス170は、ひさし部144および取付板154を貫通し、設置面に固定される。ビス170のうち、ひさし部144から突出した部位には、上方に突出する突出部142hBが設けられる。突出部142hBには、貫通孔142iBが形成される。
また、プラグ142の下面142gのうち、配線130より設置面から離隔した部位には、突出部142hCが設けられる。突出部142hCには、貫通孔142iCが形成される。
上記の締結バンド168(図示せず)は、ビス170に設けられた貫通孔142iBと、プラグ142に設けられた貫通孔142iCの双方に挿通されて締結される。そのため、プラグ142は、設置面に固定されたビス170に、締結バンド168を介して固定されることとなる。
ところで、屋外コンセント118bを設置面に固定するため、屋外コンセント118bには、ビスを挿通する孔が形成されている。そのため、屋外コンセント118bを設置面に固定するビスを、突出部142hBおよび貫通孔142iBが形成されたビス170に交換すれば、屋外コンセント118b側に何ら加工を施さずに済み、コストを低減できる。
図13は、第16〜19の実施形態を説明するための図である。図13(a)に示すように、第16の実施形態では、第10の実施形態と同様、締結バンド168が、プラグ142および屋外コンセント118bの全周に亘って巻き付けられる。そして、締結バンド168のうち、プラグ142の下面142gとの間には、他の締結バンド168Aが挿通される。締結バンド168Aは、締結バンド168に加えて、配線130にも巻き付いている。締結バンド168Aによって形成された輪の内周長は、プラグ142の外側面142kの外周長よりも短い。すなわち、プラグ142は、締結バンド168Aによって形成された輪の内側を挿通できない。そのため、プラグ142や屋外コンセント118bに何ら加工を施さずに、締結バンド168がプラグ142から滑って外れる事態を回避可能となる。
図13(b)に示すように、第17の実施形態では、締結バンド168Bが、プラグ142および屋外コンセント118bの全周に亘って巻き付けられる。そして、締結バンド168Bに長孔168Baが形成される。長孔168Baは、プラグ142の下面142gに対向し、配線130が挿通される。配線130が長孔168Baに挿通されることで、締結バンド168Bがプラグ142から滑って外れる事態を回避可能となる。
図13(c)に示すように、第18の実施形態では、締結バンド168の代わりにヒモ172が設けられる。ヒモ172は、プラグ142の下面142gに、配線130を挟んで2本取り付けられる。ヒモ172は、締結バンド168と同様、プラグ142および屋外コンセント118bの全周に亘って巻き付けられる。ヒモ172の代わりに、金属製のワイヤーを用いてもよい。ヒモ172やワイヤーを用いることで、プラグ142や屋外コンセント118bに沿って容易に曲げられることができ滑り難くなる。
図13(d)に示すように、第19の実施形態では、締結バンド168の代わりにテープ部材174が設けられる。テープ部材174の両端には面ファスナー174aが設けられており、面ファスナー174aによって両端が着脱可能となっている。テープ部材174は、締結バンド168と同様、プラグ142および屋外コンセント118bの全周に亘って巻き付けられる。
第10〜第19の実施形態も、第1の実施形態と同様、プラグ142が屋外コンセント118bに堅牢かつ電気的に完全に接続され、かつ、プラグ142と屋外コンセント118bの接続部に張力が作用し難い構造となっている。こうして、屋外コンセント118bからのプラグ142の脱落が防止される。
(第20、21の実施形態)
図14は、第20の実施形態を説明するための図である。図14(a)、図14(b)に示すように、第20の実施形態では、囲繞部材180が設けられる。囲繞部材180は、設置面182との間に屋外コンセント118bおよびプラグ142を囲繞する。屋外コンセント118bおよびプラグ142は、囲繞部材180によって堅牢に接続するとともに、接続点に張力が加わらないようにすることが可能となる。また、雨水の浸入防止、および、外圧による故障防止を図ることも可能である。
囲繞部材180は、本体部180aの背面側(設置面182側)が開口している。本体部180aの背面側が設置面182に当接した状態で、締結部材152で設置面182に締結される。本体部180aの前面180bは、締結部材152で着脱可能となっている。
本体部180aの下面180cには、貫通孔180dが形成される。貫通孔180dは、プラグ142の下方に位置しており、配線130が挿通可能である。ただし、プラグ142は、貫通孔180dに挿通不可な大きさとなっている。プラグ142は、本体部180aの下面180cに下方から支持される。ここでは、本体部180aの下面180cに貫通孔180dが形成される場合について説明したが、貫通孔180dの代わりに、溝部(U字孔)を設けてもよい。この場合、溝部は、本体部180aの下面180cに設けられ、プラグ142の下方から設置面182まで延在する。
このように、囲繞部材180は、下面180cがプラグ142を下方から支持することで、プラグ142に作用する引張応力を抑える保護構造184として機能する。
図15は、第21の実施形態を説明するための図である。図15(a)、図15(b)に示すように、第21の実施形態では、囲繞部材180は、設置面182との間に屋外コンセント118bおよびプラグ142に加えて、個別遮断器122を囲繞する。屋外コンセント118b、プラグ142、および、個別遮断器122は、囲繞部材180によって堅牢に接続するとともに、接続点に張力が加わらないようにすることが可能となる。また、個別遮断器122が防水型の遮断器ではない場合には、囲繞部材180によって雨水の浸入防止を図ることも可能である。また、必要に応じ、外圧による故障防止を図ることも可能である。
囲繞部材180の両側面180eには、それぞれ2つの溝部180fが形成される。溝部180fは、両側面180eのうち、設置面182側の端部から窪んでいる。2つの溝部180fには、支持棒186が1本ずつ挿通される。個別遮断器122は、例えば、防水機能を有しており、支持棒186に固定される。
個別遮断器122は、不図示の配線140が接続され、配線140を介して不図示の発電設備120に接続される。また、個別遮断器122の上面122aから配線130が突出しており、配線130の一端にプラグ142が設けられる。プラグ142は、個別遮断器122の上方に設置された屋外コンセント118bに接続される。
第21の実施形態では、囲繞部材180は、設置面182との間に屋外コンセント118bおよびプラグ142に加えて、個別遮断器122を囲繞する。そのため、プラグ142および配線130全体が、囲繞部材180の内部に保護される。すなわち、囲繞部材180は、プラグ142に作用する引張応力を抑える保護構造184として機能する。
第20〜第21の実施形態も、第1の実施形態と同様、プラグ142が屋外コンセント118bに堅牢かつ電気的に完全に接続され、かつ、プラグ142と屋外コンセント118bの接続部に張力が作用し難い構造となっている。こうして、屋外コンセント118bからのプラグ142の脱落が防止される。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した実施形態においては、屋外コンセント118bに個別遮断器122を通じて発電設備120を接続する例を挙げて説明したが、かかる屋外コンセント118bを含むコンセント118については、通常の電気機器が利用可能な100Vのみならず、エアコンが利用可能な200Vにも適用することができる。
また、上述した各実施形態の構成を組み合わせてもよい。
本発明は、電力供給設備からの配線と屋外コンセントを接続する接続構造に利用することができる。
118b 屋外コンセント
120 発電設備(電力供給設備)
122 個別遮断器(遮断器)
130 配線
132 接続構造
142 プラグ
142g 下面
180 囲繞部材
182 設置面
184 保護構造

Claims (2)

  1. 屋外コンセントと、
    電力供給設備と、
    前記電力供給設備に電気的に接続される配線と、
    前記配線の前記電力供給設備との接続側ではない端部に設けられ、前記屋外コンセントに脱着可能なプラグと、
    前記屋外コンセントの設置面に取り付けられ、該設置面との間に該屋外コンセントおよび前記プラグを囲繞する囲繞部材と、
    前記囲繞部材に当接する前記プラグの下面が前記囲繞部材により支持される構造であり、前記プラグに作用する引張応力を抑える保護構造と、
    を備える接続構造。
  2. 屋外コンセントと、
    電力供給設備と、
    前記電力供給設備に電気的に接続される配線と、
    前記配線の前記電力供給設備との接続側ではない端部に設けられ、前記屋外コンセントに脱着可能なプラグと、
    前記屋外コンセントの設置面に取り付けられ、該設置面との間に該屋外コンセント前記プラグ、前記配線が接続される遮断器および該配線全体を囲繞する囲繞部材と、
    前記遮断器および前記配線全体が前記囲繞部材により囲繞されるとともに前記遮断器が前記囲繞部材により支持される構造であり、前記プラグに作用する引張応力を抑える保護構造と、
    を備える接続構造。
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