本実施形態のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、かつ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役およびその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
<全体構成>
まず、図1及び図2を用いてスロットマシン100の全体構成について説明する。図1は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。図2は、入賞ラインの一例を示す図である。
図1に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110〜112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110〜112が構成されている。リール110〜112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。
図2を用いて具体的に説明すると、左リール110の上段(図に示す1の位置;図柄位置1ともいう)に表示される図柄を左リール上段図柄、左リール110の中段(図に示す2の位置;図柄位置2ともいう)に表示される図柄を左リール中段図柄、左リール110の下段(図に示す3の位置;図柄位置3ともいう)に表示される図柄を左リール下段図柄、中リール111の上段(図に示す4の位置;図柄位置4ともいう)に表示される図柄を中リール上段図柄、中リール111の中段(図に示す5の位置;図柄位置5ともいう)に表示される図柄を中リール中段図柄、中リール111の下段(図に示す6の位置;図柄位置6ともいう)に表示される図柄を中リール下段図柄、右リール112の上段(図に示す7の位置;図柄位置7ともいう)に表示される図柄を右リール上段図柄、右リール112の中段(図に示す8の位置;図柄位置8ともいう)に表示される図柄を右リール中段図柄、右リール112の下段(図に示す9の位置;図柄位置9ともいう)に表示される図柄を右リール下段図柄とそれぞれ呼び、各リール110〜112のそれぞれの図柄は図柄表示窓113を通して各リール110〜112にそれぞれ縦方向に三つ、合計九つ表示される。そして、各リール110〜112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110〜112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。
なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110〜112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110〜112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(インデックスセンサ;図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110〜112を停止させる。
本実施形態では左リール中段図柄(図柄位置2)、中リール中段図柄(図柄位置5)および右リール中段図柄(図柄位置8)で構成される中段入賞ラインL1の一つの入賞ライン114が設けられている。入賞ライン114とは、図柄表示窓113を介して視認可能となる図柄の停止位置に設定されるラインであり、後述する図7(a)で説明する入賞役に対応する図柄組み合わせが表示されたか否かが判定されるラインのことである。図2には、中段入賞ラインL1が示されている。有効となる入賞ライン(以下、単に「有効ライン」と称する場合がある)は、遊技媒体としてベットされたメダルの枚数によって予め定まっている。本実施形態のスロットマシン100は、1枚賭け遊技又は3枚賭け遊技が可能となっており、メダルが1枚又は3枚ベットされたときに入賞ラインL1が有効になる。入賞ラインが有効になると、スタートレバー135を操作して遊技を開始することができるようになる。以下、本明細書では、「1枚賭け遊技」又は「3枚賭け遊技」と表記した場合、賭け数が確定した遊技(つまり、スタートレバーが操作された遊技)を意味し、単に「1枚賭けした場合」又は「3枚賭けした場合」と表記した場合には、ベット操作を意味する。
なお、入賞ラインの数については1ラインに限定されるものではない。例えば、中段入賞ラインL1のほか、左リール上段図柄、中リール中段図柄および右リール下段図柄で構成される右下がり入賞ラインや、左リール下段図柄、中リール中段図柄および右リール上段図柄で構成される右上がり入賞ラインの計3ラインを有効な入賞ライン114として設定してもよく、ベット数に応じた数の入賞ラインを有効な入賞ライン114として設定してもよい。また、例えば、左リール中段図柄、中リール中段図柄および右リール下段図柄で構成される屈曲的な入賞ラインとしてもよい。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。
BB中ランプ123は、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。本実施形態では、ボーナス遊技の開始から終了までの間(後述するRT系の遊技状態がRT3(特別遊技状態)にある間)、点灯する。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
メダル投入ボタン(ベットボタン)130〜132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAX(マックス)ベットボタンともいう。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130〜132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本実施形態においては、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および払出枚数表示器127は7セグメント(SEG)表示器で構成されている。なお、本実施形態の払出枚数表示器127は、停止操作に関する情報(例えば、ストップボタン137〜139の操作順序や操作タイミングなど)を報知する操作ナビ実行装置としても機能する。
スタートレバー135は、リール110〜112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。すなわち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130〜132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110〜112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137〜139が設けられている。ストップボタン137〜139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110〜112を個別に停止させるためのボタン型の押下スイッチであり、各リール110〜112に対応づけてそれぞれ設けられている。より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。
以下、ストップボタン137〜139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作といい、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという場合がある。さらに、回転中の各リール110〜112を全て停止させるためのストップボタン137〜139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。第1停止リールを左リール110とする停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第1停止リールを右リール112とする停止操作とする操作順序を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。なお、各ストップボタン137〜139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137〜139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
有利ランプ190は、後述するAT系の遊技状態が高ナビ状態のうち所定の有利な状態(詳しくは後述)にある場合に点灯するランプである。遊技者は、有利ランプ190の点灯態様から有利な状態にあることを把握することができる。
補助信号ランプ191は、後述する補助信号(具体的には、AT信号)が出力されている場合に点灯するランプである。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受皿161が設けられている。
音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(図示省略、演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157(図示省略)の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
本実施形態の液晶表示装置(演出画像表示装置)157は、停止操作に関する情報(例えば、ストップボタン137〜139の操作順序や操作タイミングなど)を報知する操作ナビ実行装置としても機能する。
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
<筐体内部>
図3は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110〜112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110〜112の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に第1副制御部を構成する第1副制御基板を収納した第1副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110〜112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源スイッチ244は前面扉102を開けることで操作可能となり、閉じた状態では操作が困難または不能である。
電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して後述する主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード265を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード265が、本体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、液晶表示装置157の上部には、演出装置160、及びこの演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ272を設けている。液晶表示装置157の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔181に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
<制御部の回路構成>
次に、図4を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図である。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139センサは、各々のストップボタン137〜139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、およびベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130〜132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、およびリール112のインデックスセンサは、各リール110〜112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール110〜112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、及び各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127、BB中ランプ123、有利ランプ190、補助信号ランプ191)を駆動する駆動回路328をそれぞれ設けている。
また、基本回路302には、情報出力回路334が接続されており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。また、主制御部300は、主制御部1300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるが、第1副制御部400から主制御部300にコマンド等の信号を送信できない。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第1副制御部400は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されたROM406を設けている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられ、音源IC418には出力インタフェースを介してスピーカ272、277が接続されている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
第1副制御部400には、また、駆動回路422が設けられ、駆動回路422には入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、シャッタ163を駆動する駆動回路424が設けられ、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163が接続されている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426が設けられ、センサ回路426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ428が接続されている。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428の状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。スロットマシン100の第2副制御部500では、液晶表示装置157などの制御を行う。
次に、スロットマシン100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第2副制御部500は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506を設けている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)が設けられ、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM516のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<情報出力回路>
図5は、スロットマシン100の主制御部300から外部の情報収集装置650(例えば、ホールコンピュータ)に出力される信号の種類を説明する図である。
スロットマシン100の主制御部300は、基本回路302と情報出力回路334の2つの基板を備える。そして、これら2つの基板を、メダルの投入枚数を「メダル投入信号」として伝達するための信号線と、メダルの払出枚数を「メダル払出信号」として伝達するための信号線と、遊技の状態を「外部信号1〜4」として伝達するための信号線からなる6本のパラレル信号線や、複数種類の遊技情報を1つの「外部信号5(以下、「セキュリティ信号」と称する場合がある)」として伝達する1本のシリアル信号線などにより接続する。
本実施形態では、外部信号1は、遊技状態がRB(レギュラーボーナス)中であること(BB中のRBを含む)を示すRB信号(本実施形態では未使用)として、外部信号2は、遊技状態がBB1(ビッグボーナス1)中(本実施形態では後述するRT3)であることを示すBB信号として、外部信号3は、遊技状態がBB2(ビッグボーナス2)中であることを示すBB2信号(本実施形態では後述するRT3)として設定されている。また、外部信号4は、補助信号を示しており、本実施形態では、AT(アシストタイム)モードであることを示すAT信号として設定されている。ここで、ATとは、遊技者にとって有利となる情報を報知するアシストタイム(例えば、有利となる操作手順や操作タイミング、または内部当選した入賞役などを報知する状態)をいう。
情報出力回路334は、遊技店などに設置される情報収集装置(例えば、ホールコンピュータ、島のデータ表示装置など)650の情報入力回路652と、上述の6本のパラレル信号線及び1本のシリアル信号線で接続されている。
この結果、情報収集装置650は、スロットマシン100の遊技状態(例えば、BB中、AT中など)を把握することが可能となっている。より詳しくは、情報収集装置650は、遊技場に配設されたそれぞれの遊技台の遊技状態の信号を、サンプリング方式で予め定めた時間ごとに取得し、信号の変化を観察することにより、遊技台の遊技状態を把握している。
<図柄配列>
次に、図6を用いて、上述の各リール110〜112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施された図柄の配列を平面的に展開して示す図である。
各リール110〜112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では10種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110〜112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号19のコマには「スイカ図柄」、中リール111の番号20のコマには「ベル図柄」、右リール112の番号18のコマには「セブン1図柄」、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図7(a)を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせ、各入賞役の作動または払出を示す図である。なお、本実施形態では、図7(a)に示すように1枚賭け遊技又は3枚賭け遊技が可能であるが、これに限定されず、2枚賭け遊技を可能としてもよい。
スロットマシン100の入賞役には、特別役と、一般役(再遊技役1〜再遊技役7、小役1〜小役4)がある。なお、入賞役の種類は、これらの役に限定されるものではなく、任意に採用することができる。
本実施形態における入賞役のうち、特別役は、遊技者に所定の利益が付与される特別遊技状態に移行する役である。また、再遊技役1〜再遊技役7は、新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役である。これらの入賞役は「作動役」と呼ばれる場合がある。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組み合わせが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、特別役及び再遊技役1〜再遊技役7への入賞が含まれる。
特別役は、入賞により特別遊技状態に移行する役(作動役)である。ただし、この役自身に入賞したことよるメダルの払出は行われない。対応する図柄組み合わせは、特別役が「セブン1−セブン1−セブン1(BB1)」又は「セブン2−セブン2−セブン2(BB2)」である。
特別役に内部当選すると、この内部当選した役に対応する特別役内部当選フラグがオンに設定される(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)。このフラグがオンに設定されていると、主制御部300は、遊技状態を特別役内部当選状態(以下、この状態をRT2と称することがある)に移行させる。このフラグは、その内部当選した役に入賞するまでオンの状態が維持され、次回以降の遊技においてもその内部当選した役に入賞しやすい状態となる。すなわち、特別役に内部当選した遊技においてその特別役に入賞しなくとも、次回以降の遊技でその特別役に内部当選した状態となり、特別役に対応する図柄組み合わせ(例えば特別役に内部当選した場合は「セブン1−セブン1−セブン1(BB1)」又は「セブン2−セブン2−セブン2(BB2)」の図柄組み合わせ)が、揃って入賞しやすい状態になる。この特別役内部当選状態(RT2)については後述する。なお、本実施形態の特別役内部当選状態(RT2)では、1枚賭け遊技において内部当選した特別役に対応する図柄組み合わせを揃えられるようになっている。このように本実施形態では、特別役の内部当選を察知した遊技者が所持メダルの消費を抑えられるように、最大賭け数よりも少ない賭け数であっても、特別役に入賞可能である。また、本実施形態とは別に2枚賭け遊技を可能とした場合には、2枚賭け遊技において特別役に入賞可能としてもよい。
主制御部300は、特別役に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を特別遊技状態(以下、この状態をRT3と称することがある)に移行させる。さらにこの特別遊技状態において、所定の枚数の払出しがされると再遊技低確率状態(以下、この状態をRT1と称することがある)に移行させる。この特別遊技状態(RT3)および再遊技低確率状態(RT1)については後述する。
「再遊技役(再遊技役1〜再遊技役7)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組み合わせは、再遊技役1は「リプレイ−リプレイ−リプレイ(通常リプレイ)」、再遊技役2は「ベル−リプレイ−リプレイ(昇格リプレイ)」、再遊技役3は「リプレイ−リプレイ−ベル(転落リプレイ)」、再遊技役4は「スイカ−セブン1−リプレイ(演出リプレイ)」、再遊技役5は「セブン1−セブン1−リプレイ(フェイクリプレイ)」、再遊技役6は「リプレイ−セブン1−リプレイ(こぼしリプレイ1)」、再遊技役7は「リプレイ−ベル−リプレイ(こぼしリプレイ2)」ある。
主制御部300は、再遊技役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて、遊技状態を再遊技高確率状態(以下、この状態をRT4と称することがある)に移行させる。また、再遊技役3に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて、遊技状態を再遊技低確率状態(RT1)に移行させる。なお、再遊技高確率状態(RT4)については後述する。
「小役(小役1〜小役4)」(以下、それぞれ「小役1」、「小役2」、「小役3」、「小役4」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組み合わせは、小役1が「スイカ−スイカ−スイカ(スイカ)」、小役2が「ANY−チェリー−ANY(チェリー)」、小役3が「ベル−ベル−ベル(ベル)」、小役4が「ベル−リプレイ−ベル(ベル)」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「ANY−チェリー−ANY」の場合、中リール111の図柄が「チェリー」であればよく、左リール110と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
<リールの停止制御>
次に、リール110〜112の停止制御について概要を説明する。リールの停止制御は、予め定めた複数種類のリール停止制御データの中から、所定の条件(例えば、後述する入賞役の内部抽選処理の結果)に基づいていずれかを選択し、選択したリール停止制御データに基づき行う。
本実施形態ではいわゆる引込制御(コマ滑り制御)を行う。引込制御とは、遊技者による各ストップボタン137〜139の操作があってから一定のコマ数(図柄数)の範囲(引き込み範囲;ここでは最大4コマ)でリール110〜112の停止位置をずらす制御をいう。リール停止データは主制御部300のROM306に格納されている。各リール停止データは、所定の入賞役の図柄組合せが入賞ライン上に揃って表示されることを許容する許容制御と、いずれの入賞役の図柄組合せも入賞ライン上に揃って表示されない禁止制御と、に大別される。
許容制御が行われる例としては、例えば、ある入賞役に内部当選した場合や、特別役の内部当選中(フラグ持ち越し中)の場合であり、遊技者による各ストップボタン137〜139を操作するタイミングが悪くても上記のコマ数の範囲内で入賞役の図柄組合せが揃って表示されるように制御が行われる。但し、「許容」するだけであるから、各ストップボタン137〜139を操作するタイミング次第で図柄組合せが揃わない場合もある。
例えば、小役1(スイカ)に内部当選した場合には、スイカ図柄は4コマを超えて配置されているので、ストップボタン137〜139を操作するタイミングが好適でないと、スイカ図柄は入賞ラインに停止しない。
尤も、リール110〜112における図柄の配置と引き込みコマ数次第で100%揃う場合もある。例えば、再遊技役1(通常リプレイ)に対応する、リプレイ図柄の配置間隔は最大4コマであるため、再遊技役1に内部当選すると、そのタイミングに係わらず100%入賞することになる。
一方、禁止制御が行われる例としては、例えば、内部抽選結果がハズレで、特別役の内部当選中(フラグ持ち越し中)ではない場合であり、遊技者による各ストップボタン137〜139を操作するタイミングが良くても上記のコマ数の範囲内で入賞役の図柄組合せが揃って表示されないように制御が行われる。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類および変遷について説明する。図7(b)は、スロットマシン100の主制御部300の遊技状態の遷移図である。
スロットマシン100の主制御部300は、大別すると、再遊技低確率状態(RT1)、再遊技高確率状態(RT4)、特別役内部当選状態(RT2)、及び特別遊技状態(RT4)を有する。本実施形態では、この四つに大別された遊技状態をRT系の遊技状態という。また、本実施形態では、主制御部300が所謂AT(アシストタイム)に関する状態(以下、AT系の遊技状態という)も制御しており、主制御部300が決定したAT系の遊技状態に従って、第1副制御部400は遊技状態を設定するようになっている。AT系の遊技状態については後述する。
図8及び図9は、入賞役の内部抽選処理に用いられる抽選テーブルを示す図である。図8は、3枚賭け遊技で用いられる抽選テーブル、図9は、1枚賭け遊技で用いられる抽選テーブルを示している。横軸はそれぞれの遊技状態(RT系の遊技状態)を表し、縦軸はそれぞれの入賞役の抽選値を示す。以後に説明する各遊技状態における役の内部当選確率は、ROM306に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。例えば、再遊技低確率状態(RT1)の3枚賭け遊技において、小役1の抽選値は512であり、小役1の当選確率は512/65536×100≒0.8%である。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも一つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。なお、この図に示す内部当選確率は一例であって、この確率に限定されるものではない。
以降、図面を適宜参照しながら、スロットマシン100のRT系の遊技状態について説明する。
<再遊技低確率状態(RT1)>
再遊技低確率状態は、再遊技の内部当選確率が他の遊技状態(例えば特別遊技状態を除く遊技状態)のうち最も低い(遊技者にとって不利な)遊技状態であり、通常遊技状態と称することもある。再遊技低確率状態では、図8及び図9に示す横軸の「RT1」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。
再遊技低確率状態において内部当選する入賞役には、3枚賭け遊技の場合、特別役、特別役+小役1、特別役+小役2、再遊技役1、再遊技役1+再遊技役2、小役1、小役2+小役4、小役3a、小役3bがあり、1枚賭け遊技の場合、特別役+小役1、再遊技役1、小役1+小役2+小役3+小役4がある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。なお、入賞ラインに入賞に係る図柄組合せが停止されないことを、「ハズレとなる」、と称する場合がある。また、入賞役に当選しなかったことを「ハズレに当選した」と表現する場合がある。
ここで、「特別役+小役1」とは、特別役および小役1が同時に内部当選したことを指す。同様に、「特別役+小役2」は、特別役および小役2が同時に内部当選したことを指す。これらの場合、遊技者の操作に応じていずれかの役に対応する図柄組み合わせが表示されるかが決定される。より具体的には、入賞ラインのいずれかにおいて、内部当選しているいずれかの役の入賞が不可能でない限り、その入賞ラインに対応する図柄組み合わせを構成する図柄を停止させる。以下、「特別役+小役1」又は「特別役+小役2」の内部当選を「重複特別役」の内部当選と表記し、「特別役」の内部当選を「単独特別役」の内部当選と表記する場合がある。
また、「再遊技役1+再遊技役2」とは、再遊技役1および再遊技役2が同時に内部当選したことを指す。この場合、遊技者の操作順序に応じてどの役に対応する図柄組み合わせが表示されるかが決定される。より具体的には、予め定められた操作順序である正解操作順序に従って停止操作がされた場合は、再遊技役2に対応する図柄組み合わせ(昇格リプレイ)が入賞ライン上に表示され(図8及び図9備考欄中、押し順正解時参照)、それ以外の場合には、再遊技役1に対応する図柄組み合わせ(通常リプレイ)が入賞ライン上に表示される(図8及び図備考欄中、押し順不正解時参照)。
この「再遊技役1+再遊技役2」のように、入賞役が操作順序によって決定される役を「押し順役」と称する場合がある。
ここで、図10を用いて、「再遊技役1+再遊技役2」の正解の操作順序を詳しく説明する。図10は、本実施形態の押し順役の正解操作順序を説明する図である。
「再遊技役1+再遊技役2」は、正確には、「再遊技役2L」、「再遊技役2C」、及び「再遊技役2R」の3つに細分化されて設定されており、細分化した「再遊技役1+再遊技役2」のそれぞれに対応させて異なる正解の操作順序を割り当てるようにしている。なお、3つに細分化された「再遊技役1+再遊技役2」のそれぞれに対応付けされる抽選データの範囲は同一である。
例えば、「再遊技役1+再遊技役2」のうち「再遊技役2L」に内部当選した場合には、第1停止リールを左リール110とする停止操作が正解の操作であり、それ以外の停止操作は不正解の操作となる。また、「再遊技役1+再遊技役2」のうち「再遊技役2C」に内部当選した場合には、第1停止リールを中リール111とする停止操作が正解の操作であり、それ以外の停止操作は不正解の操作となる。
ここまで、図8における「再遊技役1+再遊技役2」について説明したが、「小役3a」も遊技者の操作順序に応じて入賞役が異なる「押し順役」となっている。
「小役3a」に内部当選した場合には、遊技者の操作順序に応じて小役3(ベル)に対応する図柄組み合わせが入賞ラインに表示されるか否かが決定される(図8及び図9備考欄参照)。より具体的には、予め定められた操作順序である正解操作順序に従って停止操作がされた場合には、「ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄」が入賞ライン上に表示され、13枚のメダルが払い出される(ベル入賞)。これに対して、正解操作順序に従って停止操作がされなかった場合には、「ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄」が入賞ライン上に表示されない(ハズレ)。
一方、「小役3b」に内部当選した場合には、操作順序に係わらず「ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄」が入賞ライン上に表示され、13枚のメダルが払出される。(図8及び図9備考欄参照)。同様に、「小役1+小役2+小役3+小役4」に内部当選した場合には、操作順序に係わらず「ベル図柄−リプレイ図柄−ベル図柄」が入賞ライン上に表示され、1枚のメダルが払出される。(図8及び図9備考欄参照)。
また、「小役2+小役4」とは、小役2および小役4が同時に内部当選したことを指す。この場合、遊技者の操作内容に応じてどの役に対応する図柄組み合わせが表示されるかが決定され、本実施形態では、小役2(チェリー)の図柄組合せを小役4(ベル)の図柄組合せよりも優先的に入賞ライン上に停止させる。より具体的には、左リール110及び右リール112に対してはベル図柄を停止させ、中リール111に対してはチェリー図柄を引込み可能な範囲内で停止操作が行われた場合にはチェリー図柄、そうでない場合にはリプレイ図柄を停止させる。つまり、中リール111に対して好適なタイミングで停止操作が行われた場合には、小役2(チェリー)が入賞ライン上に表示され、2枚のメダルが払い出され、中リール111に対して好適なタイミングで停止操作が行われない場合には、小役4(ベル)が入賞ライン上に表示され、1枚のメダルが払い出される。
ここで、図10を用いて、「小役3a」の正解の操作順序を詳しく説明する。
「小役3a」は、正確には、「小役3LCR」、「小役3LRC」、「小役3CLR」、「小役3CRL」、「小役3RLC」及び「小役3RCL」の6つに細分化されて設定されており、細分化した「小役3a」のそれぞれに対応させて異なる正解の操作順序を割り当てるようにしている。なお、6つに細分化された「小役3a」のそれぞれに対応付けされた抽選データの範囲は同一である。
例えば、「小役3a」のうち「小役3LCR」に内部当選した場合には、第1停止リールを左リール110、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを右リール112とする停止操作が正解の操作であり、それ以外の停止操作は不正解の操作となる。また、「小役3a」のうち「小役3CRL」に内部当選した場合には、第1停止リールを中リール111、第2停止リールを右リール112、第3停止リールを左リール110とする停止操作が正解の操作である。
なお、ここで説明した「小役3a」、「小役3b」、「小役1+小役2+小役3+小役4」、「小役2+小役4」については、以降説明する遊技状態でも同様である。
なお、再遊技低確率状態(RT1)、後述する特別役内部当選状態(RT2)、及び再遊技高確率状態(RT4)における1枚賭け遊技では「小役3a」に内部当選しない(図9参照)。本実施形態では、詳しくは後述するが、ATモードの3枚賭け遊技において「小役3a」に内部当選した場合に操作ナビ(詳細は後述する)が実行され、正解の操作順序が報知される。したがって、押し順役の当選、操作ナビの実行という観点から見て、再遊技低確率状態(RT1)、後述する特別役内部当選状態(RT2)、及び再遊技高確率状態(RT4)における1枚賭けは遊技者にとって不利な遊技である。なお、これとは別に、再遊技低確率状態(RT1)、後述する特別役内部当選状態(RT2)、及び再遊技高確率状態(RT4)における1枚賭け遊技において「小役3a」に内部当選するようにしてもよい。しかしながらこの場合においても、ATモードの1枚賭け遊技において「小役3a」に内部当選しても操作ナビは実行されない。
また、再遊技低確率状態(RT1)及び後述する再遊技高確率状態(RT4)における1枚賭け遊技では「単独特別役」に内部当選しない(図9参照)。本実施形態では、詳しくは後述するが、「単独特別役」に内部当選した場合、AT権利が付与されるようになっている。また、再遊技低確率状態(RT1)、後述する再遊技高確率状態(RT4)における1枚賭け遊技では、「小役1」、「小役2」に内部当選しない(図9参照)。本実施形態では、詳しくは後述するが、「小役1」又は「小役2」の内部当選は、AT権利の付与に関連している。したがって、AT権利の付与という観点から見て、再遊技低確率状態(RT1)及び再遊技高確率状態(RT4)における1枚賭け遊技は遊技者にとって不利な遊技である。
図7(b)には、再遊技低確率状態(RT1)において、再遊技役2に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示された場合(再遊技役2に入賞した場合)には、後述する再遊技高確率状態(RT4)に移行することが示されている。また、同図には、特別役に内部当選した場合には、後述する特別役内部当選状態(RT2)に移行することが示されている。さらに、特別役(BB1、BB2)に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示された場合(特別役に入賞した場合)には、後述する特別遊技状態(RT3)に移行することが示されている。
なお、本実施形態では、再遊技低確率状態(RT1)における1枚賭け遊技では、「再遊技役1+再遊技役2」に内部当選することがないので(図9参照)、再遊技役2に入賞することはない。したがって、1枚賭け遊技では、再遊技低確率状態(RT1)から再遊技高確率状態(RT4)に移行することはない。すなわち、有利な遊技状態への移行という観点から見ても、再遊技低確率状態(RT1)における1枚賭け遊技は遊技者にとって不利である。
なお、本実施形態では、押し順役としての小役3aは単独役であったが、他の小役と同時に当選する重複役としてもよい。正解の操作順序に従った第1〜第3停止操作を行った場合に、小役3に入賞する点は同一である。
例えば、「小役3+小役A+小役B」として設定し、(1)正解の停止操作(正解の操作順序)を行った場合には、小役3に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示され、(2)不正解の停止操作をした場合(第1停止操作は正解)には、小役Aに対応する図柄組合せが有効ライン上に表示され、(3)不正解の停止操作をした場合(第1停止操作が不正解)であって、小役Bの図柄の引込範囲内で停止操作を行った場合には、小役Bに対応する図柄組合せが有効ライン上に表示され、(4)不正解の停止操作をした場合(第1停止操作が不正解)であって、小役Bの図柄の引込範囲外で停止操作を行った場合には、こぼし目が有効ライン上に表示されるようにしてもよい。
<再遊技高確率状態(RT4)>
再遊技高確率状態(RT4)は、再遊技低確率状態(RT1)よりも再遊技役の内部当選確率が高い遊技状態である。再遊技高確率状態(RT4)では、図8及び図9に示す横軸の「RT4」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。
再遊技高確率状態(RT4)において内部当選する入賞役には、3枚賭けの場合、特別役、特別役+小役1、特別役+小役2、再遊技役1、再遊技役1+再遊技役3、小役1、小役2+小役4、小役3a、小役3bがあり、1枚賭けの場合、特別役+小役1、再遊技役1、再遊技役1+再遊技役3、小役1+小役2+小役3+小役4がある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。
ここで、「再遊技役1+再遊技役3」とは、再遊技役1および再遊技役3が同時に内部当選したことを指す。この場合、遊技者の操作順序に応じてどの役に対応する図柄組み合わせが表示されるかが決定される。より具体的には、予め定められた操作順序である正解操作順序に従って停止操作がされた場合は、再遊技役1に対応する図柄組み合わせ(通常リプレイ)が入賞ライン上に表示され(図8及び図9備考欄中、押し順正解時参照)、それ以外の場合には、再遊技役3に対応する図柄組み合わせ(転落リプレイ)が入賞ライン上に表示される(図8及び図9備考欄中、押し順不正解時参照)。すなわち、「再遊技役1+再遊技役3」も「押し順役」である。
ここで、図10を用いて、「再遊技役1+再遊技役3」の正解の操作順序を詳しく説明する。
「再遊技役1+再遊技役3」は、正確には、図10に示すように、「再遊技役3L」、「再遊技役3C」、及び「再遊技役3R」の3つに細分化されて設定されており、細分化した「再遊技役1+再遊技役3」のそれぞれに対応させて異なる正解の操作順序を割り当てるようにしている。なお、3つに細分化された「再遊技役1+再遊技役3」のそれぞれに対応付けされた抽選データの範囲は同一である。
例えば、「再遊技役1+再遊技役3」のうち「再遊技役3L」に内部当選した場合には、第1停止リールを左リール110とする停止操作が正解の操作であり、それ以外の停止操作は不正解の操作となる。また、「再遊技役1+再遊技役3」のうち「再遊技役3R」に内部当選した場合には、第1停止リールを右リール112とする停止操作が正解の操作であり、それ以外の停止操作は不正解の操作となる。
なお、本実施形態では、押し順役(再遊技役1+再遊技役2、再遊技役1+再遊技役3、小役3a)に内部当選した場合、細分化された内部当選役に基づいて一意に正解の操作順序が決定された、つまり1回の抽選処理により正解の操作順序が決定されるようになっていた。しかしながら、押し順役を細分化しない構成を採用する場合には、入賞役の内部抽選処理において押し順役に内部当選した後、さらに正解の操作順序を決定する抽選処理を実行して正解の操作順序を決定するようにしてもよい。
図7(b)には、再遊技高確率状態(RT4)において、再遊技役3に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示された場合(再遊技役3に入賞した場合)には、上述した再遊技低確率状態(RT1)に移行することが示されている。また、同図には、特別役に内部当選した場合には、後述する特別役内部当選状態(RT2)に移行することが示され、さらに、特別役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示された場合(特別役に入賞した場合)には、後述する特別遊技状態(RT3)に移行することが示されている。
<特別役内部当選状態(RT2)>
特別役内部当選状態(RT2)は、特別役に対応する内部当選フラグがオンに設定された状態であり、遊技者が所定のタイミングで停止操作をすることで、このフラグに対応する特別役に対応する図柄組み合わせを表示させることができる遊技状態である。特別役内部当選状態では、図8及び図9に示す横軸の「RT2」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。特別役内部当選状態において内部当選する入賞役には、3枚賭けの場合、再遊技役1、小役1、小役2+小役4、小役3a、小役3bがあり、1枚賭けの場合、再遊技役1、小役1+小役2+小役3+小役4がある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。
また、図7(b)には、特別役内部当選状態(RT2)において、特別役に対応する図柄組み合わせが表示された場合に、後述する特別遊技状態(RT3)に移行することが示されている。なお、上述したように、1枚賭け遊技において内部当選した特別役に入賞し、後述する特別遊技状態(RT3)に移行することは可能である。
<特別遊技状態(RT3)>
特別遊技状態(RT3)は、全ての遊技状態中で最も遊技者に有利な遊技状態である。特別遊技状態では、図8に示す横軸の「RT3」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。本実施形態の特別遊技状態(RT3)は、3枚賭け専用の遊技となっている。特別遊技状態において内部当選する入賞役は、再遊技役4+再遊技役6+再遊技役7、再遊技役5+再遊技役6+再遊技役7、小役3bである。また、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。
ここで、「再遊技役4+再遊技役6+再遊技役7」とは、再遊技役4、再遊技役6および再遊技役7が同時に内部当選したことを指す。この場合、遊技者の操作内容に応じてどの役に対応する図柄組み合わせが表示されるかが決定される。より具体的には、(1)第1停止リールを右リール112、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを左リール110とする逆押しの停止操作をし、かつ全リール110〜112において再遊技役4に対応する図柄を引込み範囲内で停止操作した場合には、再遊技役4に対応する図柄組み合わせ(演出リプレイ)が入賞ライン上に表示され(図8備考欄参照)、(2)第1停止リールを右リール112、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを左リール110とする逆押しの停止操作をし、かつ右リール112及び中リール111において再遊技役4に対応する図柄を引込み範囲内で停止操作し、かつ左リール110において再遊技役4に対応する図柄を引込み範囲外で停止操作した場合には、再遊技役6に対応する図柄組み合わせ(こぼしリプレイ1)が入賞ライン上に表示され(図8備考欄参照)、(3)(1)及び(2)以外の停止操作をした場合には、再遊技役7に対応する図柄組み合わせ(こぼしリプレイ2)が入賞ライン上に表示される(図8備考欄参照)。
また、「再遊技役5+再遊技役6+再遊技役7」とは、再遊技役5、再遊技役6および再遊技役7が同時に内部当選したことを指す。この場合、遊技者の操作内容に応じてどの役に対応する図柄組み合わせが表示されるかが決定される。より具体的には、(1)第1停止リールを右リール112、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを左リール110とする逆押しの停止操作をし、かつ全リール110〜112において再遊技役5に対応する図柄を引込み範囲内で停止操作した場合には、再遊技役5に対応する図柄組み合わせ(フェイクリプレイ)が入賞ライン上に表示され(図8備考欄参照)、(2)第1停止リールを右リール112、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを左リール110とする逆押しの停止操作をし、かつ右リール112及び中リール111において再遊技役5に対応する図柄を引込み範囲内で停止操作し、かつ左リール110において再遊技役5に対応する図柄を引込み範囲外で停止操作した場合には、再遊技役6に対応する図柄組み合わせ(こぼしリプレイ1)が入賞ライン上に表示され(図8備考欄参照)、(3)(1)及び(2)以外の停止操作をした場合には、再遊技役7に対応する図柄組み合わせ(こぼしリプレイ2)が入賞ライン上に表示される(図8備考欄参照)。
ここで、上記(3)において、(1)及び(2)以外の停止操作をした場合とは、例えば、第1停止リールを左リール110とする順押しの停止操作をした場合、第1停止リールを右リール112とする逆押しの停止操作をしたが、再遊技役4又は5に対応する図柄の引込範囲外で停止操作をした場合などである。
以下、「再遊技役4+再遊技役6+再遊技役7」に内部当選し、再遊技役4(演出リプレイ)に入賞する停止操作、及び「再遊技役5+再遊技役6+再遊技役7」に内部当選し、再遊技役5に入賞する停止操作を正解の停止操作という場合がある。
なお、本実施形態では、RT3において「再遊技役4+再遊技役6+再遊技役7」に内部当選し、再遊技役4(演出リプレイ)に入賞した場合(この場合、図柄位置1、5、9にセブン1図柄が揃う)には、所定の特典が付与され、所定の特典が付与されたことを示す所定の演出が実行される。そのため、RT3において「再遊技役4+再遊技役6+再遊技役7」又は「再遊技役5+再遊技役6+再遊技役7」に内部当選した場合には、第1停止リールを右リール112、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを左リール110とする逆押しの停止操作、及びセブン1図柄を狙うことを促すチャンス演出が実行される場合がある。
例えば、「再遊技役4+再遊技役6+再遊技役7」に内部当選した場合には100%、「再遊技役5+再遊技役6+再遊技役7」に内部当選した場合には40%の割合でチャンス演出を実行し、正解の停止操作をした場合には、1/3の確率で再遊技役5(演出リプレイ)が入賞することとなる。
図7(b)には、特別遊技状態(RT3)において、規定枚数が払い出された場合に再遊技低確率状態(RT1)に移行することが示されている。具体的には、特別役に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて特別遊技状態に移行した場合には、312枚を超えるのメダルの払出しが行われると再遊技低確率状態(RT1)に移行する。
なお、本実施形態では、特別遊技状態が規定枚数の払い出しが実行されると終了するが、例えば、所定の役(例えばシングルボーナス)に当選した場合に終了するものや、さらには所定の回数(例えば8回)の入賞があった場合、または所定の回数(例えば6回)の遊技が行われた場合に終了するものであってもよい。
<AT系の遊技状態の遷移>
次に、図11(a)を用いて、AT系の遊技状態について説明する。図11(a)は、スロットマシン100の主制御部300のAT系の遊技状態の遷移図である。
AT系の遊技状態は、図11(a)に示すように、低ナビ状態と高ナビ状態に大別される。低ナビ状態とは、AT権利付与の確率が低い状態、高ナビ状態とは、低ナビ状態よりもAT権利付与の確率が高い状態をいう。なお、低ナビ状態をAT権利の付与がない状態としてもよい。
高ナビ状態には、ATモードとチャンスモードが存在する。本実施形態では、ATモードにおいて、操作ナビを実行可能である。操作ナビとは、押し順役(再遊技役1+再遊技役2、再遊技役1+再遊技役3、小役3a)に内部当選した場合に、正解の操作順序を報知する演出をいう。すなわち、操作ナビとは、メダル獲得のための停止操作の内容、有利な遊技状態に移行したり、有利な遊技状態を維持したりするための停止操作の内容を報知する演出をいう。
なお、押し順不問の役(例えば、再遊技役1、小役3b等)に内部当選した場合に、演出として操作順序を報知してもよく、この場合は、上述した操作ナビとは異なり、演出用の疑似操作順序を報知する演出のため、ATモード以外において当該疑似操作順序を報知する演出を行ってもよい。
ここで、図10及び図12を用いて、操作ナビについて説明する。本実施形態では、払出枚数表示器127及び演出画像表示装置157を用いて操作ナビを実行する。図10は、本実施形態の押し順役の正解操作順序を示す表示データを示しており、図12は、表示データと払出枚数表示器127の点灯態様を対応付けた図である。
例えば、表示データ01は、第1停止リールを左リール110とする停止操作を示唆するデータ、表示データ02は、第1停止リールを中リール111とする停止操作を示唆するデータ、表示データ03は、第1停止リールを右リール112とする停止操作を示唆するデータである。
したがって、ATモードにおいて「再遊技役1+再遊技役2」の再遊技役2Lに内部当選した場合には、第1停止リールを左リール110とする停止操作が正解なので、第1停止操作が左であることを示唆する表示データ01が選択され、払出枚数表示器127には、表示データ01に対応する点灯態様が表示される(図12参照)とともに、演出画像表示装置157には、第1停止リールが左リール110であることを示唆する画像(例えば、「1−−」の文字)が表示される(図示せず)。
また、表示データ04は、第1停止リールを左リール110、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを右リール112とする停止操作を示唆するデータ、表示データ05は第1停止リールを左リール110、第2停止リールを右リール112、第3停止リールを中リール111とする停止操作を示唆するデータ、表示データ06は、第1停止リールを中リール111、第2停止リールを左リール110、第3停止リールを右リール112とする停止操作を示唆するデータ、表示データ07は、第1停止リールを中リール111、第2停止リールを右リール112、第3停止リールを左リール110とする停止操作を示唆するデータ、表示データ08は、第1停止リールを右リール112、第2停止リールを左リール110、第3停止リールを中リール112とする停止操作を示唆するデータ、表示データ09は、第1停止リールを右リール112、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを左リール110とする停止操作を示唆するデータである。
したがって、ATモードにおいて「小役3a」の小役3CLRに内部当選した場合には、第1停止リールを中リール111、第2停止リールを左リール110、第3停止リールを右リール112とする停止操作が正解なので、第1停止操作が中、第2停止操作が左、第3停止操作が右であることを示唆する表示データ06が選択され、払出枚数表示器127には、表示データ06に対応する点灯態様が表示される(図12参照)とともに、演出画像表示装置157には、第1停止リールを中リール111、第2停止リールを左リール110、第3停止リールを右リール112であることを示唆する画像(例えば、「213」の文字)が表示される(図示せず)。
なお、高ナビ状態は、低ナビ状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である。ここで、有利とは、具体的には、所定期間の遊技を行ったときに遊技者が賭け数として遊技台に使用した遊技媒体の総数に対して、遊技台が払い出した遊技媒体の総数の割合、いわゆる払出率(出玉率)における有利度をいう。
本実施形態では、図11(a)に示すように、通常モード(低ナビ状態)において高ナビ状態移行抽選に当選した場合、高ナビ状態のチャンスモードに移行する。そして、高ナビ状態のチャンスモードにおいて、所定の条件を充足してAT権利が付与された場合、高ナビ状態のATモードに移行する。本実施形態では、ATモードへの移行が決定した場合、ATモードのゲーム数(以下、ATゲーム数という)が所定数(例えば、1セットの50ゲーム)付与される。本実施形態では、ATモードにおいて操作ナビが実行されるようになっている。また、通常モード(低ナビ状態)において単独特別役に内部当選した場合には、直接、AT権利が付与されるので、上述したルートとは別に、ATモードへの移行が決定する。なお、通常モード(低ナビ状態)において重複特別役に内部当選した場合は、チャンスモードに移行した後、上述した所定の条件の充足に基づくAT権利の付与に従って、ATモードに移行する。
高ナビ状態は、(1)高ナビ状態のゲーム数(以下、高ナビ状態ゲーム数という。本実施形態では、1000ゲーム)をすべて消化した場合、若しくは高ナビ状態におけるメダルの獲得数が所定数(本実施形態では、2000枚)以上に到達した場合(以下、高ナビ状態終了条件を充足した場合という)、又は(2)付与されたAT権利、及びATゲーム数をすべて消化し、かつ後述するST状態においてAT権が付与されることなくST状態のゲーム数(以下、STゲーム数という。本実施形態では、30ゲーム)をすべて消化した場合(以下、ATモード終了条件を充足した場合という)に終了し、通常モードに移行する。すなわち、本実施形態では、高ナビ状態終了条件を充足していなくても、ATモード終了条件を充足した場合には、ATモードを終了するだけでなく、高ナビ状態も終了するようにしている。
図11(b)は、AT系の各遊技状態における演出状態を示す図である。AT系の遊技遊技状態は、図11(b)に示すように、さらに細分化されて管理されており、これを演出状態と呼ぶ。
詳しくは、通常モードの演出状態は、通常状態A、及び通常BB状態を備えている。通常状態Aは、RT系の遊技状態がRT1、RT2又はRT4にある場合の演出状態であり、通常BB状態は、RT系の遊技状態がRT3にある場合の演出状態である。なお、通常状態Aにおいて高ナビ状態移行抽選に当選した場合には、後述する通常状態Bに移行し、通常BB状態において高ナビ状態移行抽選に当選した場合には、後述する非AT中BB状態に移行する。
チャンスモードの演出状態は、通常状態B、前兆状態、対決状態、チャンスゾーン状態(以下、CZ状態と略す)、非AT中BB状態、及びST状態を備えている。
通常状態Bでは、入賞役内部抽選の結果に基づいて、前兆・対決移行抽選を実行する。前兆・対決移行抽選は、具体的には、前兆状態のあり/なし、対決状態のあり/なし、前兆状態のゲーム数(以下、前兆ゲーム数という)、対決状態のゲーム数(以下、対決ゲーム数という)、対決状態ありの場合には対決結果(勝ち/負け)を抽選で決定する。例えば、前兆状態あり、対決状態なしの場合には、前兆ゲーム数が設定される。また、前兆状態あり、対決状態ありの場合には、前兆ゲーム数、対決ゲーム数、及び対決結果が決定される。次遊技以降は、このシナリオに沿って遊技状態が進行する。そして、前兆状態、対決状態に設定されたゲーム数をすべて消化した場合(対決結果が勝ちを除く)には通常状態Bに移行する。
本実施形態では、対決状態において実行される対決演出において主人公キャラが勝ちとなった場合、AT権利が付与され、ATモードのAT準備状態又はAT通常状態に移行する。一方、対決状態において実行される対決演出において主人公キャラが負けとなった場合には、通常状態Bに移行する。なお、前兆・対決移行抽選において、対決結果(負け)が決定されていても、対決状態における入賞役内部抽選の結果に基づいて対決結果(勝ち)となり、最終的にAT権利が付与される場合もある。
図13(a)は、本実施形態の前兆状態、対決状態において設定されるゲーム数を示している。なお、対決状態の0ゲームは、対決状態がないことを示している。この前兆状態及び対決状態のゲーム数は、所定のコマンドとして第1副制御部400に送信されるようになっている。第1副制御部400は、この所定のコマンドを受信することにより、前兆状態及び対決状態のゲーム数に応じた抽選を行い、演出パターンを選択する。図13(b)は、第1副制御部400が有する演出パターンの一例である。例えば、前兆状態が3ゲーム、対決状態が2ゲームの場合には、パターン02又はパターン03のいずれかが選択され、選択された演出パターンの演出が実行される。
図14(a)は、前兆・対決移行抽選において「前兆状態あり、対決状態なし」が決定された場合の演出状態の遷移を示しており、図14(b)は、前兆・対決移行抽選において「前兆状態あり、対決状態あり、対決結果(負け)」が決定された場合の演出状態の遷移を示している。なお、図14(b)は、対決状態においてもAT権利が付与されなかった場合を示している。図14(c)は、前兆・対決移行抽選において「前兆状態あり、対決状態あり、対決結果(勝ち)」が決定された場合、又は前兆・対決移行抽選において「前兆状態あり、対決状態あり、対決結果(負け)」が決定されたが対決状態においてAT権利が付与された場合の演出状態の遷移を示している。
図11(b)に戻り、非AT中BB状態は、特別役に入賞してRT系の遊技状態がRT3にある場合の演出状態である。非AT中BB状態では、AT権利の付与抽選が行われる。
CZ状態は、(1)高ナビ状態において600ゲーム(以下、天井ゲーム数ともいう)を消化した場合、(2)非AT中BB状態においてRT3が終了し、かつ非AT中BB状態においてAT権利を付与されなかった場合に開始される演出状態である。CZ状態では、入賞役内部抽選の結果に基づいて、前兆・対決移行抽選を実行する。CZ状態の前兆・対決移行抽選は、具体的には、前兆状態の設定はなく、対決状態のあり/なし、対決ゲーム数、対決結果(勝ち/負け)を抽選で決定する。そして、次遊技以降は、このシナリオに沿って対決状態に移行する。なお、CZ状態における前兆・対決移行抽選は、(1)高ナビ状態のゲーム数が天井ゲーム数未満では、通常状態Bにおける前兆・対決移行抽選よりも対決ありに当選しやすくなっており、(2)高ナビ状態のゲーム数が天井ゲーム数以上699ゲーム以下では、対決結果(勝ち)が高確率で当選しやすくなっており、(3)高ナビ状態のゲーム数が700ゲームに到達した場合には、対決結果(勝ち)が100%で当選するようになっている。なお、非AT中BB状態を終了した後に開始されたCZ状態は、50ゲームを消化すると通常状態Bに移行する。
ST状態は、後述するAT通常状態が終了した場合に開始される演出状態であり、固定期間の30ゲームが設定される。ST状態では、毎遊技、AT権利の付与抽選をチャンスモードにおける他の状態よりも遊技者に有利な条件にて実行し、AT権利の付与抽選に当選した場合には、AT通常状態に移行する。一方、30ゲームのST状態においてAT権利の付与抽選に当選しなかった場合には、低ナビ状態の通常状態Aに移行する。つまり、ST状態は、ATモードへの引き戻しゾーンと言える。
図14(d)〜(g)は、通常状態Bにおいて特別役に入賞して非AT中BB状態に移行した場合を示している。なお、図14(d)〜(f)は、重複特別役(特別役+小役1、特別役+小役2)に内部当選した場合、図14(g)は、単独特別役(特別役)に内部当選した場合である。
図14(d)は、非AT中BB状態においてAT権利が付与されなかったので、非AT中BB状態の終了後にCZ状態に移行し、CZ状態において50ゲームを消化して、通常状態Bに移行した場合を示している。
図14(e)は、非AT中BB状態においてAT権利が付与されなかったので、非AT中BB状態の終了後にCZ状態に移行し、CZ状態から対決状態に移行したが、対決結果(負け)のため、対決状態が終了後に通常状態Bに移行した場合を示している。
一方、図14(f)は、非AT中BB状態においてAT権利が付与されなかったので、非AT中BB状態の終了後にCZ状態に移行し、CZ状態から対決状態に移行したが、対決結果(勝ち)のため、対決状態の終了後にAT準備状態に移行した場合を示している。
図14(g)は、単独特別役の内部当選に基づき、AT権利が付与されたので、非AT中BB状態終了後にAT準備状態に移行した場合を示している。
ATモードは、図11(b)に示すように、AT準備状態、AT通常状態、AT高確状態、AT中BB状態、及びリミット状態を備えている。
AT準備状態及びAT通常状態は、チャンスモードでAT権利を付与された場合に移行する演出状態である。RT系の遊技状態がRT1の場合には、AT準備状態に移行し、RT系の遊技状態がRT4の場合の場合には、AT通常状態に移行する。大概の場合、対決状態又は非AT中BB状態においてAT権利を付与されて、AT準備状態に移行し、AT準備状態において再遊技役4(昇格リプレイ)に入賞してAT通常状態に移行する。
AT通常状態及びAT高確状態では、AT上乗せの権利を付与するか否かを決定するAT上乗せ抽選を実行する。AT上乗せ抽選に当選した場合には、上乗せのATゲーム数や上乗せのセット数(1セット50ゲーム)が付与される。AT高確状態は、AT通常状態よりもAT上乗せ抽選に当選しやすい演出状態である。本実施形態では、AT通常状態においてAT高確状態移行抽選に当選した場合、AT高確状態に移行する。
AT中BB状態は、ATモードにおいて特別役に入賞し、RT系の遊技状態がRT3に移行した場合に開始される演出状態であり、RT3が終了した場合に終了する。AT中BB状態では、AT上乗せ抽選が実行される。AT中BB状態においてRT3が終了した場合には、AT通常状態が開始される。
リミット状態は、高ナビ状態の残り20ゲーム以下、又は高ナビ状態の獲得枚数が1800枚以上に達した場合の高ナビ状態における演出状態である。本実施形態では、リミット状態になると、高ナビ状態の終了を示唆するエンディング演出が実行される。以下、高ナビ状態において残り20ゲーム以下となる条件をリミット状態開始条件1、高ナビ状態の獲得枚数が1800枚以上に達する条件をリミット状態開始条件2ともいう。
<スロットマシンの動作>
以下、主制御部300、第1副制御部400、及び第2副制御部500の処理について図面を用いて説明する。
<主制御部メイン処理>
まず、図15を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図15に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS102では、賭け数設定/スタート操作受付処理(詳しくは後述)を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルが投入されたことを示す投入コマンドを第1副制御部400へ送信するための準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技役に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればステップS103へ進む。また、スタートレバー135の操作があった場合、スタートレバー135の操作を示すスタート操作コマンドを第1副制御部400へ送信するための準備を行う。
ステップS103では、投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する入賞ライン確定処理を行う。
ステップS104では、乱数発生回路316で発生させた乱数を取得し、入賞役内部抽選処理を行う。入賞役内部抽選処理では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これと取得した乱数値とを用いて内部抽選を行うとともに、この内部抽選の結果を示す内部抽選コマンドを第1副制御部400へ送信するための準備を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがオンになる。
ステップS105では、入賞役内部抽選処理の内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択するリール停止データ選択処理を行う。なお、このリール停止データは、主制御部300のROM306内に記憶されている。また、ステップS105では、選択されたリール停止データに関する情報を含んだリール停止データコマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS106では、スタートレバー操作に基づいてAT系の遊技状態の制御に関する演出制御処理A(詳しくは後述)を実行する。
ステップS107では、演出用処理を実行する。演出用処理では、例えば、主制御部300が実行する演出の制御を行う。具体的には、リール110〜112を用いたリール演出やリミット状態以外の遊技状態において実行されるフリーズ演出の制御を行う。
ステップS108では、外部出力信号メイン処理A(詳しくは後述)を実行する。
ステップS109では、リール回転開始処理が実行され、全リール110〜112の回転を開始させる。
ステップS110では、リール停止制御処理を行う。リール停止制御処理では、ストップボタン137〜139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリールを停止させるために、リール停止データの停止テーブルを参照し、停止テーブルに設定された引込みコマ数に従ってリール110〜112の何れかを停止させる。全リール110〜112が停止するとステップS111へ進む。なお、このステップS110では、各停止操作に対しては停止操作したストップボタン137〜139に関する停止ボタン受付コマンド(詳しくは、第1停止操作に対しては、停止ボタン受付1コマンド、第2停止操作に対しては、停止ボタン受付2コマンド、第3停止操作に対しては、停止ボタン受付3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行い、各リールの停止に対しては、リールの停止位置に関するリール停止コマンド(詳しくは、第1停止リールに対しては、リール停止1コマンド、第2停止操作に対しては、リール停止2コマンド、第3停止操作に対しては、リール停止3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS111では、入賞判定を行う入賞判定処理を行う。この入賞判定処理では、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組み合わせが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならば小役3(ベル)に入賞したと判定される。また、このステップS111では、入賞判定の結果を示す入賞判定コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。
ステップS112では、メダル付与処理を行う。メダル付与処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。
ステップS113では、遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理では、RT系の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件又は終了条件の充足により、遊技状態を移行させる。また、現在のRT系の遊技状態を示す情報を含む遊技状態コマンドを送信するための準備を行う。
ステップS114では、AT系の遊技状態の制御に関する演出制御処理B(詳しくは後述)を実行する。
ステップS115では、外部出力信号メイン処理B(詳しくは後述)を実行する。
ステップS116では、高ナビ状態の終了に関する高ナビ状態終了処理(詳しくは後述)を実行する。
以上により一遊技が終了する。以降、ステップS102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図16のステップS2006)において送信される。
<主制御部タイマ割込処理>
次に図16を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS2001では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS2002では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS2003では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS2004では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。
ステップS2005では、タイマ更新処理を行う。より具体的には、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS2006では、コマンド設定送信処理を行い、送信準備されていた各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS2007では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。例えば、本実施形態では、補助信号としてAT信号を情報入力回路652に出力する。
ステップS2008では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS2003において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ336、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。例えば、本実施形態では、有利ランプ190、補助信号ランプ191の点灯制御を行う。
ステップS2009では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS2011に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS2010に進む。
ステップS2010では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS2001で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図15に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS2011では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図15に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<賭け数設定・スタート操作受付処理>
次に、図17(a)を用いて、賭け数設定・スタート操作受付処理について説明する。図17(a)は、図15のステップS102の賭け数設定・スタート操作受付処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS201では、スタートレバー操作の前のメダル投入可能な状態において、低ナビ状態から高ナビ状態への移行や高ナビ状態の更新に関する高ナビ状態更新処理(詳しくは後述)を実行する。
ステップS202では、その他の賭け数設定・スタート操作受付処理を実行する。すなわち、賭け数を設定し、スタートレバー135が操作されたか否かを判定する。
なお、本実施形態の賭け数設定に関しては、上述したように、(1)RT1、RT2及びRT4では、1枚賭け遊技又は3枚賭け遊技が可能であり、(2)RT3では3枚賭け遊技のみが可能となっている。すなわち、2枚賭け遊技は不可とされている。
<高ナビ状態更新処理>
次に、図17(b)を用いて、高ナビ状態更新処理について説明する。図17(b)は、図17(a)のステップS201の高ナビ状態更新処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS301では、高ナビ状態カウンタ>0であるか否かを判定する。高ナビ状態カウンタは、高ナビ状態ゲーム数をカウントするカウンタであり、低ナビ状態から高ナビ状態への移行が決定したゲームで初期値1000が設定される。その後、高ナビ状態カウンタの値は、高ナビ状態のゲーム進行に従って減算され、高ナビ状態カウンタの値が0となった場合に高ナビ状態は終了し、低ナビ状態に移行する。高ナビ状態カウンタ>0である場合には、ステップS302に進み、そうでない場合には、高ナビ状態更新処理を終了する。
ステップS302では、高ナビ状態カウンタの値を1減算する。
ステップS303では、高ナビ状態フラグがオフであるか否かを判定する。高ナビ状態フラグは、AT系の遊技状態が高ナビ状態であるか否かを示すフラグであり、オンの場合には高ナビ状態を示し、オフの場合には低ナビ状態を示す。高ナビ状態フラグがオフの場合には、ステップS304に進み、そうでない場合には、高ナビ状態更新処理を終了する。
ステップS304では、高ナビ状態フラグをオンにする。本実施形態では、低ナビ状態から高ナビ状態への移行が決まったゲームにおいて高ナビ状態カウンタに1000がセットされ(後述する図19(b)のステップS703参照)、その次ゲームのスタートレバー操作時に高ナビ状態に移行するようになっている。
なお、高ナビ状態更新処理は、処理禁止フラグ(詳しくは後述するが、賭け数に応じて処理禁止フラグの値が異なる)の設定に関係なく、毎遊技実行される処理である。したがって、高ナビ状態カウンタの値は、賭け数に関係なく高ナビ状態において毎遊技更新される。
また、本実施形態では、高ナビ状態カウンタの値を減算していく方法により、高ナビ状態のゲーム数消化を管理していたが、これに限定されず、高ナビ状態カウンタの値を初期値0から加算していくことにより高ナビ状態のゲーム数消化を管理するようにしてもよい。
<演出状態制御処理A>
次に、図18(a)を用いて演出状態制御処理Aについて説明する。図18(a)は、図15のステップS106の演出状態制御処理Aの流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS401では、毎遊技共通処理(詳しくは後述)を実行する。
ステップS402では、処理禁止フラグがオフであるか否かを判定する。処理禁止フラグは、高ナビ状態関連処理を実行するか否かを示すフラグであり、処理禁止フラグがオフの場合には、高ナビ状態関連処理を実行可能とし、処理禁止フラグがオンの場合には、高ナビ状態関連処理を実行不可とする。処理禁止フラグは、ステップS401の毎遊技共通処理(後述する図18(b)参照)において設定される。
高ナビ状態関連処理とは、例えば、(1)高ナビ状態関連抽選、(2)AT権利更新処理(3)操作ナビ関連処理などが含まれる。高ナビ状態関連抽選とは、具体的には、(1)低ナビ状態における高ナビ状態移行抽選(例えば、図18のS404の低ナビ状態処理A、図19(b)の高ナビ状態移行処理など)、(2)高ナビ状態におけるAT権利が付与されるAT初当たり抽選又はAT権利が上乗せされるAT上乗せ抽選(例えば、図18のS405の高ナビ状態処理A、図20の高ナビ状態処理Aの各演出処理)を示し、AT権利更新処理とは、遊技者が獲得しているATに関する権利(現在のATゲーム数、AT権利など)の更新処理(例えば、図18のS404の高ナビ状態処理A、図21(a)のLMT関連処理A、図21(b)のAT通常状態処理A、図24のS1304の高ナビ状態処理B、図25のS1413のAT通常処理Bなど)を意味する。また、操作ナビ関連処理とは、払出枚数表示器127及び演出画像表示装置157を用いた操作ナビの実行処理(例えば、図18のS405の高ナビ状態処理A、図20のS822の操作ナビ設定処理、図22の操作ナビ情報設定処理など)を意味する。
ステップS402において処理禁止フラグがオフである場合には、ステップS403に進み、そうでない場合、つまり処理禁止フラグがオンである場合には、ステップS406に進む。
ステップS403では、高ナビ状態フラグがオフであるか否かを判定する。高ナビ状態フラグがオフである場合には、ステップS404に進み、高ナビ状態フラグがオフでない、つまりオンである場合には、ステップS405に進む。
ステップS404では、低ナビ状態にあるので、低ナビ状態処理A(詳しくは後述)を実行する。
ステップS405では、高ナビ状態にあるので、高ナビ状態処理A(詳しくは後述)を実行する。
ステップS406では、その他の演出状態制御処理Aを実行する。
なお、ステップS404の低ナビ状態処理A、及びステップS405の高ナビ状態処理Aは、処理禁止フラグがオフの場合にだけ実行され、処理禁止フラグがオンの場合には実行されない。つまり、低ナビ状態処理A及高ナビ状態処理Aは、高ナビ状態関連処理に含まれる。
<毎遊技共通処理>
次に、図18(b)を用いて毎遊技共通処理について説明する。図18(b)は、図18(a)のステップS401の毎遊技共通処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS501では、高ナビ状態関連処理を実行するための条件を充足しているか否かを判定する。高ナビ状態関連処理を実行するための条件を充足している場合には、ステップS502に進み、そうでない場合には、ステップS503に進む。
ここで、高ナビ状態関連処理を実行するための条件を充足している場合とは、本実施形態の場合、RT系の遊技状態がRT1、RT3、又はRT4において3枚賭け遊技が行われた場合を意味する。したがって、1枚賭けが行われた遊技は、高ナビ状態関連処理を実行するための条件を充足しない。
また、本実施形態では、(A)RT2(特別役内部当選状態)において高ナビ状態が終了した場合、AT系の遊技状態が高ナビ状態終了後の低ナビ状態にあり、かつRT系の遊技状態がRT2(特別役内部当選状態)又はRT3(特別遊技状態)にあるとき、(B)RT3(特別遊技状態)において高ナビ状態が終了した場合、AT系の遊技状態が高ナビ状態終了後の低ナビ状態にあり、かつRT系の遊技状態がRT3(特別遊技状態)にあるときも、高ナビ状態関連処理を実行するための条件を充足しない。
ステップS502では、処理禁止フラグをオフにする。例えば、RT1(再遊技低確率状態)、RT3(特別遊技状態)又はRT4(再遊技高確率状態)において3枚賭け遊技をした場合、処理禁止フラグはオフになる。
ステップS503では、処理禁止フラグをオンにする。例えば、1枚賭け遊技をした場合、又は上記(A)若しくは(B)の場合、処理禁止フラグはオンになる。
ステップS504では、その他の毎遊技共通処理を実行する。
なお、本実施形態において、1枚賭け遊技で高ナビ状態関連処理(高ナビ状態関連抽選、AT権利更新処理、操作ナビ)を実行しないのは、以下の理由による。本実施形態では、上述したように、RT2(特別役内部当選状態)の1枚賭け遊技において内部当選した特別役の図柄組合せを揃えることができる仕様となっているので、この仕様による弊害(具体的には、1枚賭けによるRT3への遊技状態移行、及びRT3移行によるAT権利付与の攻略的要素となってしまうという弊害)を未然に防止するためである。また、本実施形態の1枚賭け遊技は、図8及び図9に示したように、抽選データの観点からも不利となっているので、ATモードにおいて誤って1枚賭けをしてしまった遊技者にさらなる不利益を与えないようにするため、ATモードの1枚賭け遊技ではAT権利更新処理(例えば、AT権利数やAT状態の残りゲーム数を減算する処理)をしないようにしている。
なお、処理禁止フラグがオンの場合には、高ナビ状態関連抽選を実行しないので、高ナビ状態関連抽選の結果を示すコマンドも第1副制御部400に送信されることはない。したがって、処理禁止フラグがオンの場合、高ナビ状態関連抽選の結果に係わる演出が実行されることはない。
<低ナビ状態処理A>
次に、図19(a)を用いて低ナビ状態処理Aについて説明する。図19(a)は、図18(a)のステップS404の低ナビ状態処理Aの流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS601では、高ナビ状態に移行するか否かを決定する高ナビ状態移行処理(詳しくは後述)を実行する。
ステップS602では、その他の低ナビ状態処理Aを実行する。
<高ナビ状態移行処理>
次に、図19(b)を用いて高ナビ状態移行処理について説明する。図19(b)は、図19(a)のステップS601の高ナビ状態移行処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS701では、高ナビ状態移行抽選を実行する。高ナビ状態移行抽選とは、低ナビ状態において高ナビ状態に移行するか否かを決定する抽選であり、本実施形態では、入賞役内部抽選処理においてハズレ以外の役(特別役を含む)に内部当選した場合に当選するようになっている。すなわち、ハズレ以外の役に内部当選した場合、高ナビ状態に移行する。
ステップS702では、高ナビ状態移行抽選において当選したか否かを判定する。高ナビ状態移行抽選において当選した場合には、ステップS703に進み、そうでない場合には、高ナビ状態移行処理を終了する。
ステップS703では、高ナビ状態カウンタに初期値1000をセットする。
ステップS704では、その他の高ナビ状態移行処理を実行する。
<高ナビ状態処理A>
次に、図20を用いて高ナビ状態処理Aについて説明する。図20は、図18(a)のステップS405の高ナビ状態処理Aの流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS801では、リミット状態の設定に関するLMT関連処理(詳しくは後述する)を実行する。
ステップS802では、演出状態が通常状態Bであるか否かを判定する。演出状態が通常状態Bである場合には、ステップS803に進み、そうでない場合には、ステップS804に進む。
ステップS803では、通常状態B処理Aを実行する。通常状態B処理Aでは、入賞役内部抽選の結果に基づき、前兆・対決移行抽選を行い、前兆・対決移行抽選の結果に従って次ゲーム以降の演出状態及びゲーム数を決定する。具体的には、前兆状態及び対決状態のあり/なし、前兆状態及び対決状態のゲーム数、対決状態の結果を決定する。
ステップS804では、演出状態が前兆状態であるか否かを判定する。演出状態が前兆状態である場合には、ステップS805に進み、そうでない場合には、ステップS806に進む。
ステップS805では、前兆状態処理Aを実行する。
ステップS806では、演出状態が対決状態であるか否かを判定する。演出状態が対決状態である場合には、ステップS807に進み、そうでない場合には、ステップS808に進む。
ステップS807では、対決状態処理Aを実行する。対決状態処理Aでは、前兆・対決移行抽選の結果に従って対決結果を設定する。しかしながら、前兆・対決移行抽選において対決結果が負けであっても、対決状態における入賞役内部抽選の結果に基づいて対決が勝ちとなる場合がある。
ステップS808では、演出状態がCZ状態であるか否かを判定する。演出状態がCZ状態である場合には、ステップS809に進み、そうでない場合には、ステップS810に進む。
ステップS809では、CZ状態処理Aを実行する。CZ状態処理Aでは、前兆・対決移行抽選を実行する。なお、CZ状態における前兆・対決移行抽選では、前兆状態が設定されることはない。すなわち、対決状態のゲーム数、及び対決結果が決定される。なお、CZ状態における前兆・対決移行抽選は、高ナビ状態ゲーム数が天井ゲーム数未満の場合、通常状態Bにおける前兆・対決移行抽選よりも前兆状態なしが決定される確率が高く、高ナビ状態ゲーム数が天井ゲーム数以上700ゲーム未満の場合には、超高確率で対決結果勝ちに当選しやすく、高ナビ状態ゲーム数がに700ゲームに到達した場合には、対決結果は100%の確率で勝ちとなる。
ステップS810では、演出状態がAT準備状態であるか否かを判定する。演出状態がAT準備状態である場合には、ステップS811に進み、そうでない場合には、ステップS812に進む。
ステップS811では、AT準備状態処理Aを実行する。
ステップS812では、演出状態がAT通常状態であるか否かを判定する。演出状態がAT通常状態である場合には、ステップS813に進み、そうでない場合には、ステップS814に進む。
ステップS813では、AT通常状態処理A(詳しくは後述する)を実行する。
ステップS814では、演出状態がAT高確状態であるか否かを判定する。演出状態がAT高確状態である場合には、ステップS815に進み、そうでない場合には、ステップS816に進む。
ステップS815では、AT高確状態処理Aを実行する。
ステップS816では、演出状態がST状態であるか否かを判定する。演出状態がST状態である場合には、ステップS817に進み、そうでない場合には、ステップS818に進む。
ステップS817では、ST状態処理Aを実行する。ST状態処理Aでは、AT権利の付与抽選を実行する。AT権利の付与抽選に当選した場合には、AT権利が付与される。具体的には、小役1、小役2、特別役+小役1又は特別役+小役2に内部当選した場合、AT権利が付与される。AT権利が付与された場合には、当該ゲームにおいてAT権利付与を知らせる確定告知を実行するため、確定告知に関するコマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。また、ST状態処理Aでは、ST状態の移行時には、STカウンタに初期値(具体的には30)を設定し、STカウンタの減算を行う。ここで、STカウンタは、ST状態のゲーム数をカウントするカウンタである。
なお、本実施形態では、小役1、小役2、特別役+小役1又は特別役+小役2に内部当選した場合にAT権利を付与したが、他の小役や再遊技役に内部当選した場合にAT権利を付与するようにしてもよく、また、他の小役や再遊技役に内部当選した場合にAT権利を付与する抽選を行い、この抽選に当選した場合にAT権利を付与するようにしてもよい。
ステップS818では、演出状態が非AT中BB状態であるか否かを判定する。演出状態が非AT中BB状態である場合には、ステップS819に進み、そうでない場合には、ステップS820に進む。
ステップS819では、非ATBB状態処理Aを実行する。非AT中BB状態処理Aでは、AT初当たり抽選を実行する。AT初当たり抽選に当選した場合には、AT権利が付与される。
ステップS820では、演出状態がAT中BB状態であるか否かを判定する。演出状態がAT中BB状態である場合には、ステップS821に進み、そうでない場合には、ステップS822に進む。
ステップS821では、AT中BB状態処理Aを実行する。AT中BB状態処理Aでは、AT上乗せ抽選を実行する。AT上乗せに当選した場合には、AT権利が上乗せされる。
ステップS822では、操作ナビの設定に関する操作ナビ情報設定処理(詳しくは後述)を実行する。
<LMT関連処理A>
次に、図21(a)を用いてLMT関連処理Aについて説明する。図21(a)は、図20のステップS801のLMT関連処理Aの流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS901では、演出状態がリミット状態でないか否かを判定する。演出状態がリミット状態でない場合には、ステップS902に進み、演出状態がリミット状態である場合には、ステップS907に進む。
ステップS902では、高ナビ状態カウンタが19以下であるか否かを判定する。これは、高ナビ状態がラスト20ゲームに到達したか否かを判定するものであり、本実施形態の場合、リミット状態に移行するための残ゲーム値は19である。高ナビ状態カウンタが19以下である場合には、高ナビ状態がラスト20ゲームに到達したので、ステップS904に進み、そうでない場合には、ステップS903に進む。
ステップS903では、MYカウンタの値が1800以上であるか否かを判定する。MYカウンタは、高ナビ状態におけるメダルの獲得数をカウントするカウンタである。MYカウンタの更新方法に関しては、後述するMYカウンタ更新処理(図24のステップS1302)において詳しく説明する。本実施形態の場合、リミット状態に移行するための獲得メダル数は1800である。MYカウンタの値が1800以上である場合には、高ナビ状態におけるメダルの獲得枚数が1800以上となったので、ステップS904に進み、そうでない場合には、LMT関連処理Aを終了する。
ステップS904では、LMTカウンタに初期値を設定する。LMTカウンタは、リミット状態の残りゲーム数をカウントするカウンタであり、初期値は19である。すなわち、高ナビ状態カウンタの値が19以下、または差枚数カウンタの値が1800以上のいずれであっても、リミット状態の残りゲーム数は20ゲームとなる。
ステップS905では、フリーズ情報をセットする。本実施形態では、高ナビ状態のLMT状態でない状態においてラスト20ゲームとなったときに、エンディング演出が開始されることを示すフリーズ演出を実行するので、フリーズ演出に関するフリーズ情報をセットするものである。また、このフリーズ情報を含んだフリーズ演出コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。この結果、まず、演出画像表示装置157を用いたフリーズ演出が実行され、次いで、演出画像表示装置157を用いたエンディング演出が実行される。すなわち、リミット状態に移行し、エンディング演出を実行中の場合には、再度、フリーズ情報をセットして、フリーズ演出を実行することはない。
ステップS906では、演出状態をリミット状態に設定する。
一方、ステップS907では、演出状態がリミット状態にあるので、LMTカウンタの値を1減算する。
なお、1枚賭け遊技は、処理禁止フラグがオンの遊技であるから、このLMT関連処理Aは実行されない。つまり、1枚賭け遊技ではLMTカウンタの値は更新されない。
<AT通常状態処理A>
次に、図21(b)を用いAT通常状態処理Aについて説明する。図21(b)は、図20のステップS813のAT通常状態処理Aの流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS1001では、ATカウンタの値を1減算する。ATカウンタは、ATゲーム数をカウントするカウンタであり、ATモードに移行したゲームにおいて初期値(例えば、50など)が設定される。その後、ATカウンタの値は、ATモードのゲーム進行に従って減算され、ATカウンタの値が0、かつ残ATセット数が0の場合にATモードは終了し、低ナビ状態に移行する。
ステップS1002では、高ナビ状態カウンタの値がAT残ゲーム数以上であるか否かを判定する。本実施形態では、高ナビ状態カウンタの値がAT残ゲーム数以上にないとAT通常状態からAT高確状態に移行するAT高確状態移行関連処理を実行しないようにしている。AT高確状態に移行し、AT権利を上乗せされる確率が高くなったとしても、高ナビ状態カウンタの値がAT残ゲーム数未満では、付与されたAT権利を消化することができないからである。高ナビ状態カウンタの値がAT残ゲーム数以上である場合には、ステップS1003に進み、そうでない場合には、ステップS1004に進む。
ステップS1003では、AT高確状態移行関連処理を実行する。AT高確状態移行関連処理では、AT高確状態移行抽選を実行し、AT高確状態移行抽選に当選した場合には、AT高確状態に移行すべく、AT高確状態に関するフラグやカウンタをセットする。
ステップS1004では、その他のAT状態処理Aを実行する。例えば、AT上乗せ抽選処理や当該ゲームに入賞役内部抽選処理の結果に応じた演出設定を行う。
なお、1枚賭け遊技は、処理禁止フラグがオンの遊技であるから、このAT通常状態処理Aは実行されない。つまり、1枚賭け遊技ではATカウンタの値は更新されない。
<操作ナビ情報設定処理>
次に、図22を用いて操作ナビ情報設定処理について説明する。図22は、図20のステップS822の操作ナビ情報設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS1101では、演出状態がATモードに対応する演出状態であるか否かを判定する。ここで、ATモードに対応する演出状態とは、具体的に、AT準備状態、AT通常状態、AT高確状態、AT中BB状態、リミット状態をいう。演出状態がATモードに対応する演出状態である場合には、ステップS1102に進み、そうでない場合には、ステップS1103に進む。
ステップS1102では、入賞役内部抽選処理において押し順役に内部当選したか否かを判定する。押し順役とは、具体的には、条件装置における「小役3a」、「再遊技役1+再遊技役2」及び「再遊技役1+再遊技役3」の内部当選を意味する。押し順役に内部当選した場合には、ステップS1106に進み、そうでない場合には、操作ナビ情報設定処理を終了する。
ステップS1103では、演出状態がST状態であるか否かを判定する。演出状態がST状態である場合には、ステップS1104に進み、そうでない場合には、操作ナビ情報設定処理を終了する。
ステップS1104では、入賞役内部抽選処理において押し順役に内部当選したか否かを判定する。押し順役に内部当選した場合には、ステップS1105に進み、そうでない場合には、操作ナビ情報設定処理を終了する。
ステップS1105では、「再遊技役1+再遊技役3」に内部当選したか否かを判定する。「再遊技役1+再遊技役3」に内部当選した場合には、ステップS1106に進み、そうでない場合には、操作ナビ情報設定処理を終了する。すなわち、ST状態では、転落リプレイ(再遊技役3)を表示させないために操作ナビを実行する。
ステップS1106では、操作ナビの報知内容に関する情報(操作ナビ情報)に正解の押順を設定する。この結果、払出枚数表示器127を用いた操作ナビが実行される(図12参照)。
ステップS1104では、その他の操作ナビ情報設定処理を実行する。例えば、正解の押順を示す操作ナビ情報を含んだ操作ナビコマンドを第1副制御部400に送信する準備をする。この結果、演出画像表示装置157を用いた操作ナビが実行される。
なお、1枚賭け遊技は、処理禁止フラグがオンの遊技であるから、この操作ナビ情報設定処理は実行されない。つまり、1枚賭け遊技では、払出枚数表示器127を用いた操作ナビも実行されないし、また、操作ナビコマンドが第1副制御部400に送信されることもないので、演出画像表示装置157を用いた操作ナビも実行されない。
<外部出力信号メイン処理A>
次に、図23を用いて外部出力信号メイン処理Aについて説明する。図23は、図15のステップS108の外部出力信号メイン処理Aの流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS2101では、補助信号を出力する条件(以下、補助信号出力条件という)を充足しているか否かを判定する。ここで、補助信号出力条件を充足する場合とは、本実施形態の場合、AT信号を出力開始する条件を充足する場合を意味し、具体的には、(1)AT初当たり抽選に当選し、ATモードのゲームを開始する場合(2)AT1セットが終了し、次のATセットのゲームを開始する場合、(3)ST状態においてAT権利の付与抽選に当選し、ST状態終了後にATモードのゲームを開始する場合、(4)AT中BB状態が終了してAT通常状態のゲームを開始する場合、を意味する。補助信号出力条件を充足している場合には、ステップS2102に進み、そうでない場合には、ステップS2107に進む。
ステップS2102では、AT信号をオンに設定する。この結果、主制御部タイマ割込処理のステップS2007の外部出力信号設定処理によってAT信号が出力される。
ステップS2103では、補助信号ランプ191を点灯に設定する。この結果、主制御部タイマ割込処理のステップS2008のデバイス処理によって補助信号ランプ191が点灯される。
ステップS2104では、処理禁止フラグがオフであるか否かを判定する。処理禁止フラグがオフである場合には、ステップS2106に進み、そうでない場合、つまり処理禁止フラグがオンである場合には、ステップS2105に進む。
ステップS2105では、有利ランプ待機フラグをオンに設定する。ここで、有利ランプ待機フラグは、有利ランプ190の点灯を待機させるか否かを示すフラグであり、処理禁止フラグがオンの場合には、有利ランプ待機フラグをオンに設定し、有利ランプ190の点灯を待機させる(点灯させない)一方、処理禁止フラグがオフの場合には有利ランプ待機フラグをオフに設定し、有利ランプ190の点灯を開始させる。
ステップS2106では、有利ランプ190が消灯中であるか否かを判定する。有利ランプ190が消灯中である場合には、ステップS2107に進み、そうでない場合、つまり有利ランプ190が点灯中であるには、ステップS2108に進む。
ステップS2107では、有利ランプ190を点灯に設定する。この結果、主制御部タイマ割込処理のステップS2008のデバイス処理によって有利ランプ190が点灯される。すなわち、補助信号出力条件を充足し、かつ処理禁止フラグがオフ(例えば、3枚賭け遊技)の場合には、有利ランプ190は点灯するが、補助信号出力条件を充足しても処理禁止フラグがオン(例えば、1枚賭け遊技)の場合には有利ランプ190は点灯しない。
ステップS2108では、有利ランプ待機フラグがオンであるか否かを判定する。有利ランプ待機フラグがオンである場合には、ステップS2109に進み、そうでない場合には、外部出力信号メイン処理Aを終了する。
ステップS2109では、処理禁止フラグがオフであるか否かを判定する。処理禁止フラグがオフである場合には、ステップS2110に進み、そうでない場合、つまり処理禁止フラグがオンである場合には、外部出力信号メイン処理Aを終了する。
ステップS2110では、有利ランプ点灯に設定する。この結果、主制御部タイマ割込処理のステップS2008のデバイス処理によって有利ランプ190が点灯される。すなわち、補助信号出力条件を充足し、かつ処理禁止フラグがオンの遊技(例えば、1枚賭け遊技)の後、処理禁止フラグがオフとなった遊技(例えば、3枚賭け遊技)において有利ランプ190は点灯する。
ステップS2111では、有利ランプ待機フラグをオフに設定する。
<演出状態制御処理B>
次に、図24を用いて演出状態制御処理Bについて説明する。図24は、図15のステップS114の演出状態制御処理Bの流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS1301では、高ナビ状態フラグがオンであるか否かを判定する。高ナビ状態フラグがオンである場合には、ステップS1302に進み、そうでない場合には、ステップS1311に進む。
ステップS1302では、高ナビ状態にあるので、MYカウンタの値を更新するMYカウンタ更新処理を実行する。具体的には、MYカウンタ更新処理では、当該ゲームのメダル付与処理において(1)払出枚数>投入枚数の場合には、加算値=払出枚数−投入枚数とし、MYカウンタの値に加算値を加算する一方、(2)払出枚数≦投入枚数の場合には、減算値=投入枚数−払出枚数とし、MYカウンタの値から減算値を減算する。なお、更新の結果、MYカウンタの値<0の場合にはMYカウンタの値を0とする。すなわち、MYカウンタの値はマイナスとなることがない。
ステップS1303では、処理禁止フラグがオフであるか否かを判定する。処理禁止フラグがオフである場合には、ステップS1304に進み、そうでない場合には、演出状態制御処理Bを終了する。
ステップS1304では、高ナビ状態フラグがオンであるか否かを判定する。高ナビ状態フラグがオンの場合には、ステップS1304に進み、高ナビ状態フラグがオンでない、つまり高ナビ状態フラグがオフである場合には、演出状態制御処理Bを終了する。
ステップS1304では、高ナビ状態にあるので、高ナビ状態処理B(詳しくは後述)を実行する。
なお、演出状態制御処理Bは、処理禁止フラグの値に関係なく、毎遊技実行される処理であるから、MYカウンタの値は、賭け数に関係なく高ナビ状態において毎遊技更新される。一方、ステップS1304の高ナビ状態処理Bは、処理禁止フラグがオフの場合にだけ実行され、処理禁止フラグがオンの場合には実行されない。つまり、高ナビ状態処理Bは、高ナビ状態関連処理に含まれる。
<高ナビ状態処理B>
次に、図25を用いて低ナビ状態処理Bについて説明する。図25は、図24のステップS1304の高ナビ状態処理Bの流れを詳しく示すフローチャートである。なお、ステップS1403、S1405、S1407、S1409、S1411、S1413、S1415、S1417、S1419及びS1421の各演出状態の処理Bにおいては、次遊技のための演出状態の更新を行い、演出状態の更新(次遊技の演出状態やゲーム数など)に関するコマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS1401では、リミット状態に関連するLMT関連処理B(詳しくは後述)を実行する。
ステップS1402では、演出状態が通常状態Bであるか否かを判定する。演出状態が通常状態Bである場合には、ステップS1403に進み、そうでない場合には、ステップS1404に進む
ステップS1403では、通常状態B処理Bを実行する。通常状態B処理Bでは、例えば、前兆・対決移行抽選において「前兆あり、対決なし」又は「前兆あり、対決あり」の場合には、次遊技の演出状態を「前兆状態」に設定する。また、前兆・対決移行抽選において「前兆なし、対決あり」の場合には、次遊技の演出状態を「対決状態」に設定する。また、高ナビ状態カウンタの値が600に到達した場合には、次遊技の演出状態を「CZ状態」に設定する。
ステップS1404では、演出状態が前兆状態であるか否かを判定する。演出状態が前兆状態である場合には、ステップS1405に進み、そうでない場合には、ステップS1406に進む。
ステップS1405では、前兆状態処理Bを実行する。前兆状態処理Bでは、設定された前兆ゲーム数を消化したか否かを判定し、前兆ゲーム数を消化した場合には、次ゲームの演出状態を設定する。例えば、前兆・対決移行抽選において「前兆あり、対決あり」の場合には、次ゲームの演出状態を「対決状態」に設定し、前兆・対決移行抽選において「前兆あり、対決なし」の場合には、次ゲームの演出状態を「通常状態B」に設定する。
ステップS1406では、演出状態が対決状態であるか否かを判定する。演出状態が対決状態である場合には、ステップS1407に進み、そうでない場合には、ステップS1408に進む。
ステップS1407では、対決状態処理Bを実行する。対決状態処理Bでは、設定された対決ゲーム数を消化したか否かを判定し、対決ゲーム数を消化した場合には、対決結果に基づいて次の演出状態を設定する。例えば、対決結果(勝ち)の場合には、次の演出状態をAT準備状態に設定し、対決結果(負け)の場合には、次の演出状態を通常状態Bに設定する。
ステップS1408では、演出状態がCZ状態であるか否かを判定する。演出状態がCZ状態である場合には、ステップS1409に進み、そうでない場合には、ステップS1410に進む。
ステップS1409では、CZ状態処理Bを実行する。CZ状態処理Bでは、RT3終了後に移行したCZ状態の場合、CZ状態において50ゲームを消化したか否かを判定し、50ゲームを消化した場合には、次遊技の演出状態を通常状態Bに設定する。高ナビ状態ゲーム数が天井ゲーム数以上の場合には、CZ状態は、前兆・対決移行抽選において対決結果が勝ちになるまで継続される。
ステップS1410では、演出状態がAT準備状態であるか否かを判定する。演出状態がAT準備状態である場合には、ステップS1411に進み、そうでない場合には、ステップS1412に進む。
ステップS1411では、AT準備状態処理Bを実行する。AT準備状態処理Bでは、RT系の遊技状態がRT4に移行した場合には、次遊技の演出状態をAT通常状態に設定する。
ステップS1412では、演出状態がAT通常状態であるか否かを判定する。演出状態がAT通常状態である場合には、ステップS1413に進み、そうでない場合には、ステップS1414に進む。
ステップS1413では、AT通常状態処理Bを実行する。AT通常状態処理Bでは、ATカウンタの値が0でAT権利カウンタの値>0の場合には、AT権利カウンタの値を1減算して、1セット50ゲームのAT通常状態を継続する。ここで、AT権利カウンタとは、残りのAT権利の数をカウントするカウンタであり、残りのAT権利の数とは、具体的には、残ATセット数のことである。また、ATカウンタの値が0でAT権利カウンタの値が0の場合には、次遊技の演出状態をST状態に設定する。
ステップS1414では、演出状態がAT高確状態であるか否かを判定する。演出状態がAT高確状態である場合には、ステップS1415に進み、そうでない場合には、ステップS1416に進む。
ステップS1415では、AT高確状態処理Bを実行する。
ステップS1416では、演出状態がST状態であるか否かを判定する。演出状態がST状態である場合には、ステップS1417に進み、そうでない場合には、ステップS1418に進む。
ステップS1417では、ST状態処理B(詳しくは後述)を実行する。
ステップS1418では、演出状態が非AT中BB状態であるか否かを判定する。演出状態が非AT中BB状態である場合には、ステップS1419に進み、そうでない場合には、ステップS1420に進む。
ステップS1420では、非AT中BB状態処理Bを実行する。非AT中BB状態処理Bでは、(1)内部当選した特別役が重複特別役(特別役+小役1、特別役+小役2)の場合であって、RT3においてAT権利の付与がなかった場合には、RT3の終了ゲームにおいて次遊技の演出状態をCZ状態に設定し、(2)内部当選した特別役が重複特別役(特別役+小役1、特別役+小役2)の場合であって、RT3においてAT権利の付与があった場合には、RT3の終了ゲームにおいて次遊技の演出状態をAT準備状態に設定し、(3)内部当選した特別役が単独特別役(特別役)の場合には、RT3の終了ゲームにおいてAT権利を付与して次遊技の演出状態をAT準備状態に設定する。
ステップS1420では、演出状態がAT中BB状態であるか否かを判定する。演出状態がAT中BB状態である場合には、ステップS1421に進み、そうでない場合には、高ナビ状態処理Bを終了する。
ステップS1421では、AT中BB状態処理Bを実行する。AT中BB状態処理Bでは、RT3(特別遊技状態)を終了する場合、次の演出状態をAT通常状態に設定する。
<LMT関連処理B>
図26(a)は、図25のステップS1401のLMT関連処理Bの流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS1501では、演出状態がリミット状態にあるか否かを判定する。演出状態がリミット状態にある場合には、ステップS1502に進み、そうでない場合には、LMT関連処理Bを終了する。
ステップS1502では、LMTカウンタの値が0であるか否かを判定する。LMTカウンタが0である場合には、ステップS1503に進み、そうでない場合には、LMT関連処理Bを終了する。
ステップS1503では、高ナビ状態終了待機フラグをオンにする。高ナビ状態終了待機フラグは、高ナビ状態が終了時期にあるか否かを判定するフラグであり、オンの場合には、当該ゲームにおいて高ナビ状態が終了することを意味する。
<ST状態処理B>
次に、図26(b)を用いてST状態処理Bについて説明する。図26(b)は、図25のステップS1417のST状態処理Bの流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS1601では、STカウンタの値が0であるか否かを判定する。STカウンタの値が0である場合には、ステップS1602に進み、そうでない場合には、ステップS1604に進む。
ステップS1602では、引き戻しがあるか否かを判定する。引き戻しとは、当該ゲームにおいてAT権利の付与抽選に当選し(具体的には、小役1、小役2、特別役+小役1、又は特別役+小役2に当選し)、ST状態からAT通常状態に戻ることを意味する。引き戻しがない場合、つまり、ST状態の最終ゲームにおいてAT権利の付与抽選に当選しなかった場合には、ステップS1603に進み、そうでない場合には、ステップS1604に進む。
ステップS1603では、STカウンタの値は0でAT権利の付与抽選に当選しなかったので、高ナビ状態を終了すべく、高ナビ状態カウンタの値に0をセットする。
一方、ステップS1604では、その他のST状態処理Bを行う。例えば、ST状態において重複特別役に当選しないでAT権利付与抽選に当選した場合(具体的には、小役1、小役2に当選した場合)には、次遊技の演出状態を1セット50ゲームのAT通常状態に設定する。なお、ST状態において重複特別役に当選してAT権利の付与抽選に当選した場合(具体的には、特別役+小役1、特別役+小役2に当選した場合)には、演出状態をAT中BB状態に設定する。
<外部出力信号メイン処理B>
次に、図27を用いてST状態処理Bについて説明する。図27は、図15のステップS115の外部出力信号メイン処理Bの流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS2201では、ST状態において引き戻しがあるか否かを判定する。つまり、ST状態においてAT権利の付与抽選に当選(具体的には、小役1、小役2、特別役+小役1、又は特別役+小役2に当選)したか否かを判定する。ST状態において引き戻しがある場合には、ステップS2202に進み、そうでない場合には、ステップS2204に進む。
ステップS2202では、ST状態においてAT権利の付与抽選に当選したので、一旦、AT信号の出力を停止すべく、AT信号をオフに設定する。この結果、主制御部タイマ割込処理のステップS2007の外部出力信号設定処理によってAT信号の出力が停止される。
ステップS2203では、補助信号ランプ191を消灯に設定する。この結果、主制御部タイマ割込処理のステップS2008のデバイス処理によって補助信号ランプ191が消灯される。
ステップS2204では、ボーナス信号出力処理を実行する。ボーナス信号出力処理では、特別役に入賞し、RT3が開始される場合に、BB信号をオンに設定し、RT3が終了する場合にBB信号をオフに設定する。この結果、主制御部タイマ割込処理のステップS2107の外部出力信号設定処理によってBB信号の出力が開始/停止される。
<高ナビ状態終了処理>
次に、図28を用いて高ナビ状態終了処理について説明する。図28は、図15のステップS116の高ナビ状態終了処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS1701では、高ナビ状態フラグがオンであるか否かを判定する。高ナビ状態フラグがオンである場合には、ステップS1702に進み、そうでない場合には、高ナビ状態終了処理を終了する。
ステップS1702では、高ナビ状態終了待機フラグがオンであるか否かを判定する。高ナビ状態終了待機フラグがオンである場合には、ステップS1703に進み、そうでない場合には、ステップS1704に進む。
ステップS1703では、高ナビ状態終了待機フラグをオフにする。ステップS1703の処理の後はステップS1706に進む。
ステップS1704では、高ナビ状態カウンタの値が0であるか否かを判定する。高ナビ状態カウンタの値が0である場合には、ステップS1706に進み、そうでない場合には、ステップS1705に進む。
ステップS1705では、MYカウンタの値が2000以上であるか否かを判定する。MYカウンタの値が2000以上である場合には、ステップS1706に進み、そうでない場合には、高ナビ状態終了処理を終了する。
ステップS1706では、高ナビ状態フラグをオフにする。
ステップS1707では、高ナビ状態カウンタの値をクリアする。
ステップS1708では、MYカウンタの値をクリアする。
ステップS1709では、AT関連情報をクリアする。具体的には、ATカウンタ、AT権利カウンタの値をクリアする。
ステップS1710では、AT信号をオフに設定する。この結果、主制御部タイマ割込処理のステップS2107の外部出力信号設定処理によってAT信号の出力が停止される。
ステップS1711では、補助信号ランプ191を消灯に設定する。この結果、主制御部タイマ割込処理のステップS2008のデバイス処理によって補助信号ランプ191が消灯される。
ステップS1712では、有利ランプ190を消灯に設定する。この結果、主制御部タイマ割込処理のステップS2008のデバイス処理によって有利ランプ190が消灯される。
ステップS1713では、その他の高ナビ状態終了処理を実行する。例えば、AT系の遊技状態を低ナビ状態に設定する。
ステップS1714では、低ナビ状態を示す遊技状態コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
なお、高ナビ状態終了処理は、処理禁止フラグの値に関係なく、毎遊技実行される処理であるから、賭け数に関係なく高ナビ状態カウンタの値が0になると、AT信号の出力は停止され、補助信号ランプ191及び有利ランプ190も消灯する。
<第1副制御部の処理>
次に、図29を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図29(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図29(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図29(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図29(a)を用いて、第1副制御部400のメイン処理について説明する。
電源投入が行われると、まずステップS3001で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報であるRT更新情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM408に設けられる。
ステップS3002では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS3003の処理に移行する。
ステップS3003では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS3004では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理である第1副制御部コマンド処理(詳しくは後述)を実行する。
ステップS3005では、演出制御処理を行う。ここでは、RAM408内に設けられた演出予約領域内にある演出予約情報に従って、演出の準備を行う。この準備には例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。例えば、後述するAT中演出においては、賭け数に関係なく獲得枚数の更新は行われる。その結果、ATモードの1枚賭け遊技では、獲得枚数が増加することなく(操作ナビ等が行われないので)、維持又は減少してくことになり、1枚賭けをしていることを遊技者に間接的に気づかせるようにしている。
ステップS3006では、ステップS3005の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS3005で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS3007では、ステップS3005の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS3005で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS3008では、ステップS3005の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS3005で読み出した演出データの中にシャッタ163への命令がある場合には、この命令を駆動回路424に出力する。
ステップS3009では、ステップS3005の処理結果に基づいて第2副制御部500にコマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS3005で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信するコマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS3002へ戻る。
次に、図29(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS3101では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図29(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS3201では、図29(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS3002において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS3002において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS3202では、ステップS3009で設定された第2副制御部500へのコマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部の処理>
次に、図30を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図30(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図30(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図30(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図30(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図30(a)のステップS4001では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS4001で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理や、VRAM536内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS4002では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS4003の処理に移行する。
ステップS4003では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS4004では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS4005では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS4004で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS4006では、ステップS4005の処理結果に基づいて画像制御処理(詳しくは後述)を行う。例えば、ステップS4005で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理が終了すると、ステップS4002へ戻る。
次に、図30(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。
コマンド受信割込処理のステップS4101では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図30(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS4201では、図30(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS4002において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS4002において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS4202では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図30(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS4006の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS4301では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP534は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS4302では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS4303に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS4303では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS4301でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、透過度など)をVDP534に指示する。VDP534はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS4304では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS4305では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS5306に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS4306では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<第1副制御部コマンド処理>
次に、図31を用いて第1副制御部コマンド処理について説明する。図31は、図29(a)のステップS3004の第1副制御部コマンド処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS3301では、低ナビ状態を示す遊技状態コマンドを受信したか否かを判定する。低ナビ状態を示す遊技状態コマンドを受信した場合には、ステップS3302に進み、そうでない場合には、ステップS3304に進む。
ステップS3302では、RT系の遊技状態がRT3(特別遊技状態)であるか否かを判定する。RT系の遊技状態がRT3である場合には、ステップS3303に進み、そうでない場合には、ステップS3304に進む。
ステップS3303では、特殊BB終了演出フラグをオンにする。特殊BB終了演出フラグとは、RT3(特別遊技状態)の終了時に実行する終了演出をBB終了演出とするか、又はAT終了演出とするかを決めるフラグであり、特殊BB終了演出フラグがオンの場合には、RT3(特別遊技状態)の終了時に実行する終了演出をAT終了演出とし、オフの場合にはRT3(特別遊技状態)の終了時に実行する終了演出をBB終了演出とする。すなわち、本実施形態では、RT3中に高ナビ状態を終了して、低ナビ状態に移行する場合、低ナビ状態に移行した後のRT3(特別遊技状態)の終了時においてAT終了演出を実行する。なお、この場合のAT終了演出は、通常のAT終了演出の演出態様とは異なるので、AT終了演出2という(詳しくは、後述する図36、図39参照)。
ステップS3304では、その他のコマンド処理を実行する。例えば、特殊BB終了演出フラグがオンの状態で、RT1を示す遊技状態コマンドを受信した場合には、AT終了演出2の設定を行う。
また、ステップS3304では、チャンスモードからATモードに移行する場合であって、投入コマンドを受信した場合には、チャンスモードにおける対決演出をAT導入演出に切り替えるべく、AT導入演出の設定を行う。また、チャンスモードからATモードに移行する場合であって、スタート操作コマンドを受信した場合には、AT導入演出をAT中演出に切り替えるべく、AT中演出の設定を行う。また、例えば、ATモードの3枚賭け遊技において押し順役に内部当選した場合、操作ナビコマンドの受信に基づいて操作ナビの設定を行う一方、ATモードの1枚賭け遊技においては、押し順役に内部当選しないため、操作ナビコマンドも送信されないので、操作ナビの設定を行うことがない。
詳しくは、この場合(ATモードの1枚賭け遊技)、RT系の遊技状態は主としてRT1に滞在しているので、RT1の1枚賭け遊技では押し順役(再遊技役1+再遊技役2、小役3a)に内部当選しない(図9参照)。したがって、操作ナビコマンドが主制御部300から第1副制御部400に送信されることはなく、操作ナビは実行されない。一方、RT系の遊技状態が自力昇格(操作ナビなしに押し順が一致する事象)によりRT4に滞在している場合には、1枚賭け遊技において押し順役(再遊技役1+再遊技役3)に内部当選する場合があるが(図9参照)、操作ナビコマンドが主制御部300から第1副制御部400に送信されることはなく、この場合も操作ナビが実行されることはない。
なお、本実施形態では、チャンスモードからATモードに移行する場合、スタート操作コマンドを受信した場合にAT導入演出をAT中演出に切り替えるようにしたが、これに限定されない。例えば、チャンスモードからATモードに移行する場合、3枚賭け遊技においてスタート操作コマンドを受信した場合に、AT導入演出をAT中演出に切り替えるべく、AT中演出の設定を行う一方、1枚賭け遊技においてスタート操作コマンドを受信した場合には、AT導入演出の設定を維持し、AT導入演出を継続するようにしてもよい。
<AT系の遊技状態、演出状態の遷移>
次に、図32〜図36のタイムチャートを用いて、本実施形態のAT系の遊技状態、及び演出状態の遷移について具体的に説明する。
ここで、図32〜図36の図中に表記された「低」、「高」は、それぞれ「低ナビ状態」、「高ナビ状態」を示し、「通常A」、「通常B」、「前兆」、「対決」、「LMT」、「BB」は、それぞれ「通常状態A」、「通常状態B」、「前兆状態」、「対決状態」、「リミット状態」、「非AT中BB状態」を示す。また、「AT*」は、「AT準備状態、AT通常状態、AT高確、ST状態」を示し、「CZ*」は、「CZ状態、対決状態」を示す。本実施形態では、有利ランプ190は、ATモードにおいて点灯され、AT準備状態から点灯を開始し、ST状態が終了、又は高ナビ状態終了条件を充足して高ナビ状態が終了すると非点灯となる。なお、図32〜図36に示したAT準備状態の最初のゲームは3枚賭け遊技である。有利ランプ190の点灯に関しては詳しくは後述するが、有利ランプ190は、ATモードにおる最初の3枚賭け遊技から点灯開始されるようになっている。しかしながら、AT通常状態から点灯を開始してもよいし、操作ナビの開始時から点灯を開始してもよい。
液晶カウンタの値は、演出画像表示装置157の画面上に表示される高ナビ状態ゲーム数を示し、低ナビ状態から高ナビ状態に移行するとカウントを開始し、高ナビ状態から低ナビ状態に移行すると、ゼロリセットされる。回転数は、消化ゲーム数を示し、電源起動時、高ナビ状態から低ナビ状態に移行した場合、RT3(特別遊技状態)が終了した場合にゼロリセットされる。総回転数は、電源起動時からの消化した総ゲーム数を示す。
なお、図32〜図36の説明で用いるゲーム数は、特に注記しない限り、総回転数を意味する。
図32は、低ナビ状態から高ナビ状態に2回移行した場合を示しており、1回目の高ナビ状態は、付与されたAT権利及びATゲーム数をすべて消化して高ナビ状態を終了した場合(ST状態においてAT権利が付与されなかった場合)、2回目の高ナビ状態は、高ナビ状態における獲得枚数(MYカウンタの値)が2000枚に達して高ナビ状態を終了した場合を示している。
詳しくは、図32に示したケースでは、50ゲーム目において高ナビ状態移行抽選に当選して高ナビ状態に移行し、200ゲーム目でAT抽選に当選してATモードに移行している。1回目のATモードでは、付与されたATゲーム数175ゲーム(例えば、AT準備状態10ゲーム、AT通常状態50ゲーム+5ゲーム、ST状態30ゲーム、AT通常状態50ゲーム、ST状態30ゲーム)をすべて消化して、375ゲーム目で高ナビ状態を終了して、低ナビ状態に移行している。したがって、375ゲーム目において、高ナビ状態カウンタ、MYカウンタ、AT関連情報はクリアされる(図28参照)。
また、低ナビ状態の440ゲーム目において再び高ナビ状態移行抽選に当選して高ナビ状態に移行し、520ゲーム目でAT抽選に当選してATモードに移行している。2回目の高ナビ状態は、930ゲーム目において高ナビ状態における獲得枚数(MYカウンタの値)が2000枚に達したので、高ナビ状態を終了し、低ナビ状態に移行している。したがって、930ゲーム目において、高ナビ状態カウンタ、MYカウンタ、AT関連情報はクリアされる(図28参照)。
図33は、高ナビ状態において天井ゲーム数を消化した後、AT権利が付与されてATモードに移行し、付与されたAT権利及びATゲーム数をすべて消化して高ナビ状態を終了した場合を示している。
詳しくは、図33に示したケースでは、50ゲーム目において高ナビ状態移行抽選に当選して高ナビ状態に移行した後、高ナビ状態において特別役に入賞して200ゲーム目において非AT中BB遊技状態を開始している。そして、25ゲームの非AT中BB遊技状態を終了後、CZ状態、対決状態を経て再び通常状態Bに移行している。つまり、対決状態においてAT権利を付与されなかった場合を示している。本実施形態では、RT3(特別遊技状態)を終了しても、高ナビ状態を維持しているので、高ナビ状態カウンタ及びMYカウンタの値はリセットされない。
625ゲーム目は、高ナビ状態に移行して600ゲーム目に相当し、天井ゲーム数に達したので、625ゲーム目においてCZ状態に移行している。そして、CZ状態後の対決状態においてAT権利が付与されたので、680ゲーム目からATモードに移行している。有利ランプ190は、ATモードに移行した680ゲーム目(3枚賭け遊技)から点灯している。この高ナビ状態は、付与されたATゲーム数をすべて消化(例えば、AT準備状態5ゲーム、AT通常状態50ゲーム、ST状態30ゲーム)したことにより、765ゲーム目において終了し、低ナビ状態に移行している。したがって、765ゲーム目において、高ナビ状態カウンタ、MYカウンタ、AT関連情報はクリアされる(図28参照)。
図34は、図33と同様に、高ナビ状態において天井ゲーム数を消化した後、AT権利が付与されてATモードに移行し、付与されたAT権利及びATゲーム数をすべて消化して高ナビ状態を終了した場合を示している。680ゲーム目までは図33と同一なので、680ゲーム以降について説明する。
詳しくは、図34に示したケースでは、680ゲーム目から開始されたATモードの最中の1050ゲーム目(この時点において付与されたAT権利及びATゲーム数はすべて消化していない)において、高ナビ状態のゲーム数が1000ゲームに達したので、高ナビ状態を終了し、低ナビ状態に移行している。したがって、1050ゲーム目において、高ナビ状態カウンタ、MYカウンタ、AT関連情報はクリアされる(図28参照)。
図35は、図34と同様に、200ゲーム目で非AT中BB遊技状態に移行したが、図34とは異なり、単独役の特別役に内部当選して非AT中BB遊技状態に移行したので、非AT中BB遊技状態の終了後にATモードに移行した場合を示している。
詳しくは、図35に示したケースでは、550ゲーム目において高ナビ状態における獲得枚数が2000枚に達したので、550ゲーム目において高ナビ状態を終了し、低ナビ状態に移行している。なお、非AT中BB遊技状態は高ナビ状態であるから、MYカウンタの値には、非AT中BB遊技状態において獲得した枚数も含まれる。
<RT3の演出態様>
図36は、RT3(特別遊技状態)のゲームを実行中に高ナビ状態から低ナビ状態に移行した場合の演出の様子を示すタイムチャートである。
なお、図36に示す演出欄の「AT中」、「エンディングA」、「確定告知」、「BB中」、「通常中」は、それぞれ「AT中演出」、「エンディング演出A」、「確定告知演出」、「BB中演出」、「通常中演出」を示す。図37にAT中演出、BB中演出、通常中演出の演出態様の一例を示す。詳しくは、図37(a−1)は、低ナビ状態の通常中演出において演出画像表示装置157に表示される画像例、図37(a−2)は、高ナビ状態の通常中演出において演出画像表示装置157に表示される画像例、図37(b)は、BB中演出において演出画像表示装置157に表示される画像例、図37(c)は、AT中演出において演出画像表示装置157に表示される画像例である。なお、エンディング演出の演出態様に関しては後述する。
高ナビ状態の通常中演出では、図37(a−2)に示すように、高ナビ状態に移行してからのゲーム数を示すゲーム数情報d1が表示される。ゲーム数情報d1は、上記で述べた液晶カウンタの値を示している。また、BB中演出では、図37(b)に示すように、RT3(特別遊技状態)において獲得したメダル枚数を示す獲得数情報d2が表示される。また、AT中演出では、図37(c)に示すように、ATモードにおいて獲得したメダル枚数を示す獲得数情報d3、ATモードの総ゲーム数と残ゲーム数を示すATゲーム数情報d4が表示される。なお、獲得数情報d3には、ATモードにおいてRT3(特別遊技状態)に移行した場合にはRT3(特別遊技状態)において獲得したメダル枚数、つまりAT中BB状態において獲得したメダル枚数も含まれる。また、図37(c)は、押し順役に内部当選したゲームを示しているため、図37(c)に示すAT中演出では、操作ナビの内容を示す操作ナビ画像d5も表示されている。
なお、図37(b)に示したBB中演出、図37(c)に示したAT中演出では、ゲーム数情報d1を表示しなかったが、高ナビ状態にある場合、BB中演出及びAT中演出において、ゲーム数情報d1を表示するようにしてもよい。この場合、高ナビ状態から低ナビ状態に移行した場合、0ゲームの表示をしてゲーム数情報d1を継続させてもよいが、一旦、ゲーム数情報d1を非表示とし、低ナビ状態から高ナビ状態に移行した場合に再度ゲーム数情報d1を表示させた方が好適である。遊技者に違和感を与えることがないからである。
図36は、高ナビ状態の990ゲーム目において、内部当選した特別役に入賞してRT3(特別遊技状態)に移行した場合を示している。そのため、演出状態は、高ナビ状態の990ゲーム目からリミット状態からAT中BB状態に移行している。また、図36は、その後、ゲームが進行し、高ナビ状態の1000ゲーム目に到達したとき、高ナビ状態が終了して、低ナビ状態に移行したことを示している。そのため、演出状態は、1000ゲーム目を境にAT中BB状態から通常BB状態に移行している。しかしながら、本実施形態では、RT3(特別遊技状態)において実行されるBB中演出は、AT中BB状態でも通常BB状態でも同一の演出態様にてそのまま実行されるようになっている。AT系の遊技状態は高ナビ状態から低ナビ状態に移行して、遊技者にとって内部的には不利な遊技状態に移行しているが、遊技者に残念感を与えないため、同一の演出態様としたものである。
なお、本実施形態のエンディング演出は、2種類存在する。一つは、リミット状態開始条件1を充足した場合(高ナビ状態の残り20ゲーム以下になった場合)に開始されるリミット状態において実行されるエンディング演出A、もう一つは、リミット状態開始条件2を充足した場合(高ナビ状態の獲得枚数が1800枚以上に達した場合)に開始されるリミット状態において実行開始されるエンディング演出Bである。
つまり、本実施形態では、異なるリミット状態開始条件で異なるエンディング演出を提供することができる。図36に示す例では、エンディング演出Aが実行される場合を示している。なお、エンディング演出Aとエンディング演出Bを同一の演出として実行してもよい。また、複数種類のエンディング演出の中からいずれか1つを抽選で選択するようにしてもよい。その場合、設定値に応じてエンディング演出の選択割合を異ならせてもよい。設定値を推測する楽しみを与えることができる。
<終了演出>
次に、図38及び図39を用いて、RT3(特別遊技状態)の終了時に実行される終了演出(以下、BB終了演出という)、ATモードの終了時(高ナビ状態の終了時でもある)に実行される終了演出(以下、AT終了演出という)について説明する。図38及び図39は、演出画像表示装置157に表示される画像例を示しており、RT3(特別遊技状態)又はATモードの終了前後の画像遷移を示している。
まず、図38(a)を用いて、BB終了演出の演出態様について説明する。図38(a−1)は、RT3(特別遊技状態)におけるBB中演出の演出態様を示しており、図38(a−2)は、RT3(特別遊技状態)の終了時に実行されるBB終了演出の演出態様を示している。例えば、図33のタイムチャートで示した非AT中BB遊技状態が終了した場合などのBB終了演出の演出態様である。BB終了演出では、RT3(特別遊技状態)において獲得した総メダル枚数を示すBB獲得数情報d10(例えば、「獲得250枚」など)が表示される。図38(a−3)及び(a−4)は、RT3(特別遊技状態)終了後の高ナビ状態における通常中演出の演出態様を示している。本実施形態では、RT3(特別遊技状態)が終了しても高ナビ状態カウンタの値はクリアされないので、この通常中演出では、高ナビ状態に移行してからのゲーム数情報d1が再表示される。
次に、図38(b)を用いて、AT終了演出の演出態様について説明する。図38(b−1)は、ATモードにおけるAT中演出の演出態様を示しており、図38(b−2)は、ATモードの終了時に実行されるAT終了演出の演出態様を示している。例えば、図33のタイムチャートで示したAT通常状態が終了した場合などのAT終了演出の演出態様である。AT終了演出では、ATモードにおいて獲得した総メダル枚数、遊技を行ったAT総ゲーム数を示すAT関連情報d20(例えば、「総遊技120回」「総獲得834枚」など)が表示される。図38(b−3)は、ATモード終了後の低ナビ状態の通常中演出の演出態様、図38(b−4)は、低ナビ状態から高ナビ状態に移行した直後の通常中演出の演出態様を示している。
次に、図39を用いて、RT3(特別遊技状態)のゲームを実行中にATモードが終了して高ナビ状態から低ナビ状態に移行した場合のAT終了演出の実行タイミング及び演出態様について説明する。これは、例えば、図36のタイムチャートで示したケースにおけるAT終了演出を説明するものである。
図39(c−1)は、RT3(特別遊技状態)におけるBB中演出の演出態様を示しており、図39(c−2)は、ATモードの終了時に実行されるAT終了演出の演出態様を示している。本実施形態では、RT3(特別遊技状態)のゲームを実行中にATモードが終了した場合、ATモードの終了時ではなく、RT3(特別遊技状態)の終了時にAT終了演出を実行するようにしている。例えば、図36に示したケースにおいては、高ナビ状態に移行して1000ゲームに到達した時点t1ではなく、RT3(特別遊技状態)が終了した時点t2においてAT終了演出が実行される。この場合のAT終了演出(以下、AT終了演出2という)では、RT3(特別遊技状態)において獲得した総メダル枚数を示すBB獲得数情報d10(例えば、「獲得250枚」など)、及びATモードにおいて獲得した総メダル枚数、遊技を行ったAT総ゲーム数を示すAT関連情報d20(例えば、「総遊技120回」「総獲得834枚」など)の双方が一画面にて表示される。図39(c−3)は、ATモード終了後の低ナビ状態の通常中演出の演出態様、図39(c−4)は、低ナビ状態から高ナビ状態に移行した直後の通常中演出の演出態様を示している。
このように本実施形態のAT終了演出2では、AT終了演出の背景画像を利用して、獲得情報d10及びAT関連情報d20を表示するようにしている。しかしながら、AT終了演出2の演出態様はこれに限定されるものではなく、BB獲得数情報d10及びAT関連情報d20がともに表示されるのであれば、AT終了演出の背景画像としなくてもよい。すなわち、AT終了演出2は、AT終了演出と表示態様が同一の終了画面(一部の色彩や背景色の違い、構成の一部追加などの略同一も含む)を用いつつ、異なる情報を報知するのでもよく、また、AT終了演出と表示態様が異なる終了画面を用いて異なる情報を報知するのでもよい。さらには、BB獲得数情報d10及びAT関連情報d20を表示せず、終了の表示だけでもよい。
なお、主制御部300では、高ナビ状態が終了するタイミングで、高ナビ状態カウンタ、MYカウンタ、及びAT関連情報はクリアした(図28参照)。しかしながら、第1副制御部400では、RT3(特別遊技状態)のゲームを実行中に高ナビ状態が終了した場合、高ナビ状態が終了した時点t1において高ナビ状態カウンタ、MYカウンタ、及びAT関連情報をクリアしない。これにより、RT3(特別遊技状態)が終了した時点t2において実行されるAT終了演出2においてAT関連情報d20を報知することが可能となっている。そして、AT終了演出2を実行後にこれらの情報をクリアする。
<AT信号出力、ATモードの演出遷移>
次に、図40〜図46を用いて、AT信号の出力及びATモードの演出遷移について説明する。
図40及び図41は、チャンスモードからATモードに移行してAT信号を出力開始する場合のタイムチャートである。
図40(a)は、ATモードに移行した最初のゲームにおいて3枚賭け遊技をし、次のゲームにおいても3枚賭け遊技をした場合のタイミングチャートであり、図40(b)は、ATモードに移行した最初のゲームにおいて1枚賭け遊技をし、次のゲームにおいて3枚賭け遊技をした場合のタイミングチャートである。ここで、図40〜図42に示された高ナビ状態関連処理とは、具体的には、ATモードの3枚賭け遊技で実行される処理を意味しており、例えば、操作ナビ、高ナビ状態関連抽選(AT上乗せ抽選)、AT権利更新処理を実行することを示している。
本実施形態のAT信号は、図40(a)及び(b)に示すように、賭け数に関係なく、ATモードに移行した最初のゲームのスタートレバー操作時t12から出力される(図23に示した外部出力信号メイン処理のステップS2101:YES、S2102)。これに対して、有利ランプ190は、図40(a)及び(b)に示すように、ATモードの3枚賭け遊技をしたゲームのスタートレバー操作時から点灯するようになっている(図23に示した外部出力信号メイン処理のステップS2104:NO、S2108:YES、S2109:YES、S2110)。例えば、ATモードに移行した最初のゲームが3枚賭け遊技の場合には、有利ランプ190は、ATモードに移行した最初のゲームのスタートレバー操作時t12から点灯されるが、ATモードに移行した最初のゲームが1枚賭け遊技の場合には、有利ランプ190は、当該最初のゲームのスタートレバー操作時t12で点灯されず、3枚賭け遊技となる次のゲームのスタートレバー操作時t22から点灯される。
なお、本実施形態では、ATモードに移行した最初のゲームが3枚賭け遊技の場合、スタートレバー操作時t12からAT信号を出力するとともに有利ランプ190を点灯させている、つまりAT信号の出力タイミングと有利ランプ190の点灯タイミングを同一ゲームの同一タイミングとしているが、これに限定されない。例えば、両者の実行タイミングを同一ゲームの別タイミング(例えば、一方をスタートレバー操作時とし、他方をリール回転開始時)としてもよいし、異なるゲームの同タイミング(例えば、両者ともスタートレバー操作時)としてもよいし、異なるゲームの別タイミング(例えば、一方をスタートレバー操作時とし、他方をリール回転開始時)としてもよい。すなわち、3枚賭け遊技の場合には、両者を正規タイミングにて行う一方、1枚賭け遊技の場合には、一方を正規タイミングで行い、他方を正規タイミングで行わないようにすればよい。
また、本実施形態では、図40(a)及び(b)に示すように、賭け数に関係なく、ATモードに移行した最初のゲームのメダル投入時t11からスタートレバー操作時のt12までAT導入演出を実行する。AT導入演出は、ATモードが開始されたことを示す演出であり、チャンスモードで実行されていた対決演出に代わって実行される。なお、この対決演出では主人公キャラが勝ってAT権利は付与された場合を示している。
また、本実施形態では、図40(a)及び(b)に示すように、賭け数に関係なく、ATモードに移行した最初のゲームのスタートレバー操作時のt12からAT中演出を実行する。AT中演出は、ATモードであることを示す演出であり、それまで実行されていたAT導入演出に代わって実行される。しかしながら、1枚賭け遊技では、高ナビ状態関連処理は実行されないので、図40(b)に示すように、ATモードに移行した最初のゲームにおいて押し順役に内部当選しても、操作ナビは実行されない。
詳しくは、この場合、RT系の遊技状態は主としてRT1に滞在しているので、RT1の1枚賭け遊技では押し順役(再遊技役1+再遊技役2、小役3a)に内部当選しない(図9参照)。したがって、操作ナビコマンドが主制御部300から第1副制御部400に送信されることはなく、操作ナビは実行されない。一方、RT系の遊技状態が自力昇格(操作ナビなしに押し順が一致する事象)によりRT4に滞在している場合には、1枚賭け遊技において押し順役(再遊技役1+再遊技役3)に内部当選する場合があるが(図9参照)、操作ナビコマンドが主制御部300から第1副制御部400に送信されることはなく、この場合も操作ナビが実行されることはない。
また、図示していないが、ATモードに移行した最初のゲームが3枚賭け再遊技の場合には、スタートレバー操作に基づいて、まず、AT導入演出、次いでAT中演出を順次実行するようにしている。
このように本実施形態では、ATモードに移行した後、不利な賭け数で遊技していた場合、有利ランプ190の点灯が待機されるので、有利ランプ190の点灯態様から不利な賭け数で遊技している旨を間接的に遊技者に伝えることができる。
なお、本実施形態では、ATモードに移行した場合、最初のゲームの賭数に関わらず、最初のゲームからAT信号を出力し、AT中演出を実行するようにしたが、ATモードに移行した場合、最初のゲームの賭数に関わらず、AT中演出を実行し、数ゲーム(例えば、2ゲームなど)後のゲームから当該ゲームの賭数に関わらずAT信号を出力するようにしてもよい。すなわち、ATモードに移行した最初のゲームから数ゲーム間、AT中演出を実行した後、AT信号を出力してもよい。なお、この場合でも、有利ランプ190は、ATモードにおいて3枚賭け遊技をしたゲームのスタートレバー操作時から点灯するようになっている。
図47、並びに図48(a)及び(b)は、演出画像表示装置157に表示される画像例を示している。図47は、対決演出の画像例、図48(a)は、AT導入演出の画像例、図48(b)は、AT中演出の画像例である。
図49(a)は、図40(a)及び(b)の演出遷移の画像例を示している。ATモードに移行した最初のゲームが3枚賭け遊技の場合、ベット時t11において表示されたAT導入演出(図49(a−1参照)は、スタートレバー操作時t12においてAT中演出に切り替わり、AT中演出が表示される(図49(a−2)参照)。なお、ATモードに移行した最初のゲームは、押し順役に内部当選したゲームであったので、スタートレバー操作時t12において操作ナビ画像d5も表示されている。一方、ATモードに移行した最初のゲームが1枚賭け遊技の場合、ベット時t11において表示されたAT導入演出(図48(a−1参照)は、スタートレバー操作時t12においてAT中演出に切り替わり、AT中演出が表示される(図49(a−3)参照)。しかしながら、操作ナビ画像d5は表示されない(図49(a−3)参照)。上述したように1枚賭け遊技では、押し順役(再遊技役1+再遊技役2、小役3a)に内部当選しないし、また、押し順役(再遊技役1+再遊技役3)に内部当選したとしても操作ナビコマンドは第1副制御部400に送信されないからである。
図41は、ATモードに移行した最初のゲームにおいて3枚賭けをし、次のゲームにおいて1枚賭けをし、さらに次のゲームにおいて3枚賭け遊技をした場合のタイミングチャートである。
この場合、AT信号は、ATモードの最初のゲームのスタートレバー操作時t12に出力され、出力状態を維持する。つまり、ATモードの2ゲーム目において1枚賭け遊技が行われても、AT信号の出力は継続される。また、有利ランプ190は、3枚賭けされたATモードの最初のゲームのスタートレバー操作時t12から点灯され、点灯状態を維持する。つまり、ATモードの2ゲーム目において1枚賭け遊技が行われても、有利ランプ190の点灯は継続される。
なお、図41では、AT信号が出力を開始したゲームの次ゲームにおいて1枚賭け遊技を実行した場合を示したが、複数ゲームを消化した後に1枚賭け遊技を実行した場合であっても同様である。すなわち、一旦出力されたAT信号、及び点灯された有利ランプ190は、その後、1枚賭け遊技を実行されても、継続される。
図49(b)は、AT中演出を実行中の演出遷移の画像例を示している。AT中演出を実行中に3枚賭け遊技をした場合、ベット前に実行されていたAT中演出(図49(b−1)参照)では、スタートレバー操作に基づいて、高ナビ状態関連処理が実行される。詳しくは、押し順役に内部当選した場合、操作ナビが実行されて、操作ナビ画像d5が表示され(図49(b−2)参照)、また、AT権利更新処理が実行されて、更新された数値を反映した獲得枚数d3及びATゲーム数画像d4が表示される(図49(b−2)参照)。一方、AT中演出を実行中に1枚賭け遊技をした場合、ベット前に実行されていたAT中演出(図49(b−1)参照)では、スタートレバー操作に基づいて、高ナビ状態関連処理が実行されない。詳しくは、操作ナビが実行されることもなく、また、AT権利更新処理が実行されることもない。したがって、操作ナビ画像d5が表示されることはなく(図49(b−3)参照)、また、更新された数値を反映したATゲーム数画像d4が表示されることもない(図48(b−3)参照。具体的には、トータル30、残20のまま)。操作ナビ画像d5が表示されないのは、上述したように1枚賭け遊技では、押し順役(再遊技役1+再遊技役2、小役3a)に内部当選しないし、また、押し順役(再遊技役1+再遊技役3)に内部当選したとしても操作ナビコマンドは第1副制御部400に送信されないからである。一方、獲得枚数d3は、AT権利更新処理と関係ないので、更新されて表示される
図42は、ST状態においてAT権利の付与抽選に当選し、ST状態からATモードに移行する場合のタイミングチャートである。なお、図42に示された「ST中」は、ST状態であることを示すST中演出を示す。
この場合、ST状態において出力されていたAT信号は、ST状態においてAT権利が付与されたゲーム(時点t51において3枚のメダル投入がされ、時点t52においてスタートレバー操作が行われたゲーム)の外部出力信号メイン処理Bにて出力が停止され(図27のステップS2201:YES、S2202)、ATモードが開始される次のゲームのスタートレバー操作時t62から再び出力される(図23のステップS2101:YES、S2102)。
一方、ST状態において点灯していた有利ランプ190は、ATモードに移行しても、点灯状態をそのまま継続する。
このようにATモードに移行した後、出力開始されたAT信号は、1枚賭け遊技が行われても、出力を継続し、また、ATモード終了後のST状態に移行しても出力を継続する。そして、ST状態終了後にAT信号の出力を停止し、その後、ATモードが開始される場合には、AT信号を出力開始するので、外部装置がAT状態の回数を誤認することはない。
図43〜図46は、高ナビ状態が終了してAT信号を出力停止する場合のタイムチャートである。
図43は、高ナビ状態の最終ゲームにおいて1枚賭け遊技を行い、高ナビ状態から低ナビ状態に移行した場合のタイムチャートである。上述したように1枚賭け遊技であっても高ナビ状態カウンタの値は更新されるので(図17(b)のステップS302)、1枚賭け遊技で高ナビ状態の最終ゲームとなる場合は存在する。なお、図43は、リミット状態開始条件1を充足してリミット状態が開始された場合を示している。
この場合、AT信号は、高ナビ状態の最終ゲームまで出力され、次の低ナビ状態のゲームでは、AT信号は出力されない(図28のステップS1710)。また、有利ランプ190も高ナビ状態の最終ゲームまで点灯され、次の低ナビ状態のゲームでは、消灯される(図28のステップS1712参照)。
この結果、ATモード終了条件を充足しなくても、高ナビ条件終了条件を充足した場合には、AT信号の出力を停止するようにしているので、遊技台及び外部装置はAT状態の回数を誤認することはない。
なお、図43は、高ナビ状態の最終ゲームにおいて1枚賭け遊技をした例を示したが、最終ゲームを含む複数ゲームの間に亘って1枚賭け遊技をした場合も同様である。
また、この場合、リミット状態においてエンディング演出Aが実行される。図48(c)は、エンディング演出Aにおいて演出画像表示装置157に表示される画像例である。
エンディング演出Aでは、図48(c)に示すように、エンディング演出終了までのゲーム数(リミット状態の残りゲーム数)を示すリミットゲーム数情報d6、及びATモードにおいて獲得したメダル枚数を示す獲得数情報d3が表示される。一方、ATゲーム数情報d4は表示されない。遊技者にATモード終了の残念感を与えないためである。なお、図48(c)は、押し順役に内部当選し、操作ナビ画像d5が表示される場合を示している。
なお、高ナビ状態の最終ゲームは、1枚賭け遊技であったので、高ナビ状態関連処理は実行されない(図18(a)のステップS402:NO)。したがって、この高ナビ状態の最終ゲームにおけるエンディング演出Aでは、操作ナビが実行されることはない。
図44は、リミット状態開始条件1を充足してリミット状態を開始し、開始したエンディング状態においてリミット状態開始条件2を充足した場合のタイムチャートである。
なお、図44及び後述する図45は、リミット状態においてすべて3枚賭け遊技をした場合のタイムチャートである。また、図44及び図45のタイムチャートは、図43と同様に、AT信号を高ナビ状態の最終ゲームまで出力し、有利ランプ190を高ナビ状態の最終ゲームまで点灯する場合を示している。
この場合、まず、高ナビ状態カウンタの値が19に到達したゲームG10において、リミット状態開始条件1を充足してリミット状態が開始されるので、フリーズ演出及びエンディング演出AがゲームG10から実行開始される(図48(c)参照)。
次に、遊技が進行してMYカウンタの値が1800に到達したゲームG20において、リミット状態開始条件2の要件は具備してリミット状態開始条件2を充足するが、新たにフリーズ演出及びエンディング演出Bは実行されない。つまり、ゲームG10から開始されたエンディング演出Aが継続して実行される。
次に、遊技が進行して高ナビ状態カウンタの値が0に到達したゲームG30において、高ナビ状態終了条件を充足したので、高ナビ状態は終了し、次のゲームから低ナビ状態を開始する。
図45は、リミット状態開始条件2を充足してリミット状態を開始し、開始したエンディング状態においてリミット状態開始条件1を充足した場合のタイムチャートである。
この場合、まず、MYカウンタの値が1800に到達したゲームG10において、リミット状態開始条件2を充足してリミット状態が開始されるので、フリーズ演出及びエンディング演出BがゲームG10から実行開始される。なお、ゲームG10における高ナビ状態カウンタの値は25である。
図48(d)は、エンディング演出Bにおいて演出画像表示装置157に表示される画像例である。
エンディング演出Bでは、エンディング演出Aと同様、エンディング演出終了までのゲーム数(リミット状態の残りゲーム数)を示すリミットゲーム数情報d6、及びATモードにおいて獲得したメダル枚数を示す獲得数情報d3は表示されるが、ATゲーム数情報d4は表示されない。なお、図48(d)は、押し順役に内部当選し、操作ナビ画像d5が表示される場合を示している。本実施形態では、図48(c)及び(d)に示すように、エンディング演出Aとエンディング演出Bは異なる演出となっている。
次に、遊技が進行して高ナビ状態カウンタの値が19に到達したゲームG20において、リミット状態開始条件1の要件は具備するが、新たにフリーズ及びエンディング演出Aは実行されない(図22(b)のS1201:YES、S1202:NO)。つまり、ゲームG10から開始されたエンディング演出Bが継続して実行される。
図46は、リミット状態開始条件2を充足してリミット状態を開始し、開始したエンディング状態においてリミット状態開始条件1を充足した場合のタイムチャートである。また、リミット状態において3枚賭け及び1枚賭け遊技を混在させて行った場合を示している。すなわち、リミット状態開始条件2を充足した後のリミット状態において3枚賭け遊技を続けていれば、リミット状態開始条件1の要件を具備することはない状況であったが、1枚賭け遊技を継続したため、リミット状態開始条件1の要件を具備し、リミット状態開始条件1を充足した場合を示している。このようにリミット状態開始条件2を充足した後、1枚賭け遊技を継続するとリミット状態開始条件1の要件を具備するような状況となる場合がある。
この場合、まず、MYカウンタの値が1800に到達したゲームG10において、リミット状態開始条件2を充足してリミット状態が開始されるので、フリーズ及びエンディング演出BがゲームG10から実行開始される。なお、ゲームG10における高ナビ状態カウンタの値は45である。
次に、遊技が進行してリミット状態のゲームG11からゲームG21までは1枚賭け遊技が行われた。そのため、ゲームG11からゲームG21まではエンディング演出Bの中で操作ナビは行われず、エンディング演出Bもストーリが進行せず中断した状態となる(再開時に違和感が生じないようにエンディング演出Bの表示は継続されている)。
また、リミット状態の連続した1枚賭け遊技の結果、この1枚賭け遊技の最中のゲームG20において、高ナビ状態カウンタの値が19となってリミット状態開始条件1の要件を具備するが、ゲームG20からフリーズ及びエンディング演出Aは実行されない。つまり、ゲームG10から開始されたエンディング演出Bが継続して実行される。
その後、リミット状態のゲームG21から3枚賭け遊技が行われたので、中断しているエンディング演出BがゲームG21から再開される。
次に、遊技が進行してLMTカウンタの値が0に到達したゲームG30において、リミット状態の3枚賭け遊技を20ゲーム消化したことになるので、リミット状態(高ナビ状態)は終了し、次のゲームから低ナビ状態を開始する。
すなわち、図46は、リミット状態において1枚賭け遊技を20ゲーム行ったので、リミット状態を計40ゲーム消化して高ナビ状態を終了した場合を示している。
また、図43と同様に、AT信号は、高ナビ状態の最終ゲームまで出力され、次の低ナビ状態のゲームでは、AT信号は出力されない。また、有利ランプ190も高ナビ状態の最終ゲームまで点灯され、次の低ナビ状態のゲームでは、消灯される。
このように本実施形態では、一のリミット状態開始条件を充足し、一のリミット状態開始条件の充足に対応したエンディング演出が実行された後、他のリミット状態開始条件を充足するような状況となっても、他のリミット状態開始条件の充足に対応したエンディング演出が実行されることなく、一のリミット状態開始条件の充足に対応したエンディング演出の実行が継続される。また、フリーズも先のリミット状態開始条件が充足したときに実行されるだけである。この結果、エンディング演出の重複実行を未然に防止することができ、遊技者に戸惑いや不快感を与えることがない。
<その他の変形例>
・AT導入演出の実行期間の変形例
上記実施形態のAT導入演出は、図40(a)及び(b)に示したように、賭け数に関係なく、ATモードの最初のゲームのベット操作時t11からスタートレバー操作時t12まで実行された。しかしながら、図50(a)及び(b)に示すように、(1)ATモードの最初のゲームを3枚賭け遊技とした場合には、ベット操作時t11からスタートレバー操作時t12までAT導入演出を実行する一方、(2)ATモードの最初のゲームを1枚賭け遊技とした場合には、ベット操作時t11から次ゲーム以降の3枚賭けしたゲームのスタートレバー操作時t22までAT導入演出を実行するようにしてもよい。すなわち、ATモードに移行した最初のゲームを3枚賭け遊技とした場合、当該ゲームのスタートレバー操作に基づいてAT中演出を実行開始するようにし、ATモードに移行した最初のゲームを1枚賭け遊技とした場合、当該ゲームのスタートレバー操作に基づいて演出規制が行われ、AT導入演出をそのまま継続するようにしてもよい。
なお、この場合、AT信号は、上記実施形態と同様に(図40参照)、賭け数に関係なく、ATモードに移行した最初のゲームのスタートレバー操作時t12から出力される。一方、有利ランプ190は、上記実施形態と同様に(図40参照)、ATモードの3枚賭け遊技をしたゲームのスタートレバー操作時から点灯するようになっている。例えば、ATモードに移行した最初のゲームが3枚賭け遊技の場合には、有利ランプ190は、ATモードに移行した最初のゲームのスタートレバー操作時t12から点灯されるが、ATモードに移行した最初のゲームが1枚賭け遊技の場合には、有利ランプ190は、当該最初のゲームのスタートレバー操作時t12で点灯されず、3枚賭け遊技となる次のゲームのスタートレバー操作時t22から点灯される。
また、図示しないが、ATモードに移行した最初のゲームが3枚賭け再遊技の場合には、スタートレバー操作に基づいて、まず、AT導入演出、次いでAT中演出を順次実行するようにしている。
図51は、この変形例の演出画像表示装置157に表示される画像例を示している。図51(a−1)は、AT導入演出の画像例、図51(a−2)は、AT導入演出を表示したゲームが3枚賭け遊技であって、スタートレバー操作後の画像例、図51(a−3)は、AT導入演出を表示したゲームが1枚賭け遊技であって、スタートレバー操作後の画像例を示している。
図51(a−2)に示すように、AT導入演出を表示したゲームにおいて3枚賭け遊技を行った場合には、スタートレバー操作後、AT中演出が実行開始される。また、この場合、ATモードにおいて高ナビ状態関連処理は実行されるので、押し順役に内部当選した場合、操作ナビは実行される。
一方、図51(a−3)に示すように、AT導入演出を表示したゲームにおいて1枚賭け遊技を行った場合には、スタートレバー操作後、AT導入演出が継続して実行される。
この変形例によれば、ATモードにおいて不利な賭け数で遊技する場合、AT中演出の実行が待機されるので、演出態様の相違から不利な賭け数で遊技している旨を間接的に遊技者に伝えることができる。
・AT信号の出力タイミングの変形例
また、上記実施形態のAT信号は、図40(a)及び(b)に示したように、賭け数に関係なく、ATモードの最初のスタートレバー操作時t12から出力された。しかしながら、賭け数に応じてAT信号の出力を制御してもよい。すなわち、(1)ATモードの最初のゲームが3枚賭け遊技の場合には、スタートレバー操作時t12からAT信号を出力する一方、(2)ATモードの最初のゲームが1枚賭け遊技の場合には、AT信号を出力せず、次ゲーム以降の3枚賭け遊技のスタートレバー操作時t22からAT信号を出力するようにしてもよい。
この変形例の場合には、有利ランプ190は、賭け数に関係なく、ATモードに移行した最初のゲームのスタートレバー操作時t12から点灯される。これにより、ATモードにおいて不利な賭け数で遊技する場合、AT信号の出力、つまり補助信号ランプ191の点灯が待機され、有利ランプ190が点灯するので、補助信号ランプ191の点灯態様から、不利な賭け数で遊技していることを間接的に遊技者に伝えることができる。
・演出状態に関する変形例
なお、上記実施形態では、高ナビ状態中にATモードが開始され、ATモードの終了条件とともに高ナビ状態も終了するようにした。しかしながら、このような高ナビ状態中に所定の開始条件の充足に基づいて開始され、かつ所定の終了条件の充足に基づいて高ナビ状態とともに終了する有利な状態はATモードに限定されない。例えば、再遊技役の当選確率が高い再遊技高確率状態、特別役(ボーナス役)に入賞した場合の特別遊技状態、ATゲームを付与する確率が高いST状態などの状態でもよい。
また、上記実施形態では、高ナビ状態が終了した場合、高ナビ状態終了後の低ナビ状態において高ナビ状態移行抽選に当選すると、再び高ナビ状態に移行するようにした。つまり、一旦低ナビ状態に移行した後の所定の条件の充足によって再び高ナビ状態に移行して高ナビ状態ゲーム数が再設定されるようになっていた。しかしながら、高ナビ状態終了後に所定の条件が充足している場合には、低ナビ状態に移行することなく、次ゲームから再び高ナビ状態に移行して高ナビ状態ゲーム数が再設定されるようにしてもよい。
また、上記実施形態態では、チャンスモードにおいてAT権利が付与された場合、一律50ゲーム(1セット分)のATゲーム数が付与されるようになっていたが、これに限定されない。複数種類のATゲーム数の中からいずれかひとつを抽選により決定し、決定したATゲーム数を付与するようにしてもよい。
また、上記実施形態のMYカウンタ更新処理では、上述した計算方法(図24のステップS1302参照)によりMYカウンタの値はマイナスとなることがなかった。しかしながら、MYカウンタがマイナス値となることを許容して、高ナビ状態のメダルの獲得枚数を計算するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、高ナビ状態の天井ゲーム数を600ゲームに設定した。これは、ATゲームの獲得枚数が平均5枚であるため、高ナビ状態終了条件の一つである1000ゲーム消化を考慮して、残り400ゲームにおいて高ナビ状態終了条件のもう一つである獲得枚数が2000枚を到達できるように設定したものである。したがって、高ナビ状態の終了条件が異なる場合には、異なる高ナビ状態の終了条件及びATモードの平均獲得枚数を加味して異なる天井ゲーム数を設定してもよい。
また、上記実施形態では高ナビ状態のゲーム数が天井ゲーム数以上となると、AT権利を付与される確率が高くなるようにした。しかしながら、高ナビ状態のゲーム数が天井ゲーム数以上の場合、即、AT権利を付与するようにしてもよいし、数ゲーム消化した後、AT権利を付与するようにしてもよい。一方、高ナビ状態のゲーム数が天井ゲーム数以上となっても、AT権利を付与する抽選と関連性を持たせなくてもよい。
また、上記実施形態のAT終了演出2は、RT3(特別遊技状態)のゲームを実行中にATモード及び高ナビ状態が終了した場合においてRT3(特別遊技状態)の終了時に実行される終了演出であった。しかしながら、AT終了演出2を、RT3(特別遊技状態)のゲームを実行中に高ナビ状態だけが終了した場合、又はATモードだけが終了した場合においてRT3(特別遊技状態)の終了時に実行される終了演出としてもよい。
なお、先にATモード及び高ナビ状態が終了し、その後、RT3(特別遊技状態)が終了するのであれば、ATモード及び高ナビ状態の終了ゲームとRT3(特別遊技状態)の終了ゲームが同一ゲームであっても、AT終了演出2を実行してもよい。
また、上記実施形態のゲーム数情報d1は、高ナビ状態に移行してからのゲーム数を示していたので、遊技が進行していくに従ってゲーム数情報d1は加算されて表示されていた。しかしながら、ゲーム数情報d1として、高ナビ状態の上限ゲーム数(1000ゲーム)までの残りゲーム数を、遊技が進行していくに従って減算して表示するようにしてもよい。
また、高ナビ状態の上限ゲーム数(1000ゲーム)は固定でなく、予め複数用意し、抽選により選択された上限ゲーム数を設定するようにしてもよい。この場合、ゲーム数情報d1は、高ナビ状態の上限ゲーム数(1000ゲーム)までの残りゲーム数を減算して表示していく方が好適である。
また、MYカウンタの値、つまり高ナビ状態におけるメダルの獲得数を、高ナビ状態終了条件のメダル獲得数(本実施形態では、2000枚)とともに報知するようにしてもよい。これらの情報は、高ナビ状態において常時報知するようにしてもよいし、所定の条件が充足した場合(例えば、MYカウンタの値≧1500など、高ナビ状態終了条件の充足に近づいた場合)に報知するようにしてもよい。
また、MYカウンタの値が高ナビ状態終了条件のメダル獲得数(本実施形態では、2000枚)に近づいた場合に、所定のメッセージを報知するようにうしてもよい(例えば、MYカウンタの値が1900に到達した場合、残り100枚を示すメッセージを報知する)。
また、上記実施形態では、リミット状態開始条件2を充足した場合、その後、固定ゲーム数(20ゲーム)の消化で高ナビ状態を終了させるようにしたが、高ナビ状態の終了ををゲーム数消化ではなく、高ナビ状態の獲得枚数(MYカウンタの値)が2000枚に到達した場合に高ナビ状態を終了させるようにしてもよい。この場合には、高ナビ状態の獲得枚数が1800枚に到達したときにエンディング演出Bを実行し、その後、高ナビ状態の獲得枚数が2000枚に到達したときに高ナビ状態及びATモードを終了し、また、エンディング演出Bを終了する。なお、上記実施形態では、高ナビ状態の獲得枚数が2000枚に到達したときに高ナビ状態を終了するようにしたが、この閾値は2000に限定されるものではない。
・リミット状態開始条件2の変形例
上記実施形態では、高ナビ状態の獲得枚数が1800枚以上に達する条件をリミット状態開始条件2としたが、リミット状態開始条件2を高ナビ状態の固定的な獲得枚数としなくてもよい。例えば、現在の高ナビ状態の獲得枚数(以下、現獲得枚数という)と、保有権利(未消費の権利)によって、今後高ナビ状態において獲得できると予想される獲得可能枚数(以下、今後獲得可能枚数という)と、の合計(以下、獲得予定枚数という)が2000枚以上となった場合にリミット状態に移行するようにしてもよい。すなわち、高ナビ状態の獲得枚数が2000枚に達することが事前に予想される場合にリミット状態に移行するようにしてもよい。
図53は、このような変形例におけるLMT関連処理Aの流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS901では、演出状態がリミット状態でないか否かを判定する。演出状態がリミット状態でない場合には、ステップS902に進み、演出状態がリミット状態である場合には、ステップS907に進む。
ステップS902では、高ナビ状態カウンタが19以下であるか否かを判定する。これは、高ナビ状態がラスト20ゲームに到達したか否かを判定するものであり、本実施形態の場合、リミット状態に移行するための残ゲーム値は19である。高ナビ状態カウンタが19以下である場合には、高ナビ状態がラスト20ゲームに到達したので、ステップS904に進み、そうでない場合には、ステップS903Aに進む。
ステップS903Aでは、MY上限事前判定処理(詳しくは後述)を実行する。
ステップS904では、LMTカウンタに初期値を設定する。LMTカウンタは、リミット状態の残りゲーム数をカウントするカウンタであり、初期値は19である。すなわち、リミット状態開始条件1に基づいてリミット状態を設定する場合の残りゲーム数は20ゲームとなる。
ステップS905では、フリーズ情報をセットする。本変形例では、第1のケースとして、高ナビ状態のLMT状態でない状態においてラスト20ゲームとなったときに、エンディング演出が開始されることを示すフリーズ演出を実行するので、フリーズ演出に関するフリーズ情報をセットするものである。また、このフリーズ情報を含んだフリーズ演出コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。この結果、まず、演出画像表示装置157を用いたフリーズ演出が実行され、次いで、演出画像表示装置157を用いたエンディング演出(具体的にはエンディング演出A)が実行される。すなわち、リミット状態に移行し、エンディング演出を実行中の場合には、再度、フリーズ情報をセットして、フリーズ演出を実行することはない。
ステップS906では、演出状態をリミット状態に設定する。
一方、ステップS907では、演出状態がリミット状態にあるので、LMTカウンタの値を1減算する。
図54は、図53のステップS903AのMY上限事前判定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS1201では、保有権利(未消費の権利)による今後獲得可能枚数を算出する。本変形例における保有権利とは、現時点におけるAT残セット数、及びAT残ゲーム数をいう。本変形例では、ATゲームの平均獲得枚数が5枚であるため、例えば、AT残セット数2、AT残ゲーム数10の場合、獲得可能枚数は、550枚(=5×50×2+5×10)となる。
ステップS1202では、MYカウンタの値にステップS1201で算出した獲得可能枚数を加算する。この結果、MYカウンタには、現獲得枚数に今後獲得可能枚数を加算した獲得予定枚数が設定される。したがって、本変形例では、リミット状態開始条件2(獲得予定枚数が2000枚以上)を充足してリミット状態に移行した場合、図28に示した高ナビ状態終了処理において、MYカウンタの値が2000以上の条件を満たして(ステップS1705:YES)高ナビ状態を終了させることとなる。
ステップS1203では、ステップS1202に算出された獲得予定枚数が2000枚以上であるか否かを判定する。獲得予定枚数が2000枚以上である場合には、ステップS1204に進み、そうでない場合には、MY上限事前判定処理を終了する。
ステップS1204では、演出状態をリミット状態に設定する。
ステップS1205では、LMTカウンタに高ナビ状態カウンタの値をセットする。
ステップS1206では、フリーズ情報をセットする。本変形例では、第2のケースとして、高ナビ状態のLMT状態でない状態において獲得予定枚数が2000枚以上となったときに、エンディング演出が開始されることを示すフリーズ演出を実行するので、フリーズ演出に関するフリーズ情報をセットするものである。また、このフリーズ情報を含んだフリーズ演出コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。この結果、まず、演出画像表示装置157を用いたフリーズ演出が実行され、次いで、演出画像表示装置157を用いたエンディング演出(具体的にはエンディング演出B)が実行される。すなわち、リミット状態に移行し、エンディング演出を実行中の場合には、再度、フリーズ情報をセットして、フリーズ演出を実行することはない。
なお、ステップS1201の今後獲得可能枚数の算出に際して、保有権利のすべてを報知しない、または報知の時期を遅らせる構成においては、報知していない権利(未報知の権利)の分を含めて算出してもよいし、報知していない権利(未報知の権利)の分を含めずに算出してもよい。
また、本変形例では、リミット状態開始条件2を充足したゲームからエンディング演出Bを実行するようにしたが、これに限定されない。リミット状態開始条件2を充足したゲーム以降のゲームにおいてエンディング演出Bを実行するようにしてもよい。例えば、数ゲーム間、エンディング演出に移行するための前兆演出を実行し、前兆演出を終了後、エンディング演出Bを実行するようにしてもよい。
図55は、本変形例においてリミット状態開始条件2を充足してエンディング演出Bを実行する場合の演出画像表示装置157に表示される画像例である。図55(a)及び(b)は、押し順役に内部当選し、操作ナビ画像d5が表示される場合を示している。なお、本変形例においてもエンディング演出Aとエンディング演出Bは異なる演出となっている。
本変形例のエンディング演出Bでは、エンディング演出Aと異なり、エンディング演出終了までのゲーム数(リミット状態の残りゲーム数)を示すリミットゲーム数情報d6、及びATモードにおいて獲得したメダル枚数を示す獲得数情報d3を表示せず(図48(c)参照)、エンディング演出終了までの残り獲得枚数(獲得枚数が2000枚に到達するまでの枚数)を示す残り獲得枚数情報d8を表示する。
また、本変形例では、リミット状態に移行する場合のMYカウンタの値に応じて異なるエンディング演出Bを実行するようになっており、例えば、図55(a)は、リミット状態に移行したときのMYカウンタの値が1700の場合のエンディング演出Bの演出画像例、図55(b)は、リミット状態に移行したときのMYカウンタの値が1000の場合のエンディング演出B2の演出画像例である。詳しくは、演出状態をリミット状態に移行するときのMYカウンタの値に応じてエンディング演出Bが予め定められており、主制御部300は、リミット状態に移行するときのMYカウンタの値に応じて設定されたエンディング演出Bの種類に関する情報を第1副制御部400に送信するようになっている。これにより、第1副制御部400は、受信したエンディング演出Bの種類に関する情報に基づいてエンディング演出Bを実行するようになっている。
なお、本変形例では、上記実施形態と同様、リミット状態においてAT上乗せ抽選を実行しないので、AT上乗せゲーム数を示すAT上乗せ演出を実行することはない。しかしながら、上記実施形態と異なり、リミット状態においてAT上乗せ抽選を実行するように構成してもよい。ただし、この場合においても上記実施形態と同様にAT上乗せ演出については実行しようないように構成する。これは、遊技者を落胆させないためである。
また、本変形例では、現在のMYの値に係わらずMY上限事前判定処理を実行しているが、所定のMY値(例えば、1000など)を超えた場合に上記MY上限事前判定処理を実行するようにしてもよい。
また、本変形例では、獲得予定枚数が2000枚以上となった場合にリミット状態に移行するようにしたが、この閾値は2000に限定されるものではない。例えば、獲得予定枚数が2000付近の枚数(例えば、1980枚)以上でリミット状態に移行するようにしてもよい。
また、本変形例では、ATゲーム数、及びATセット数を用いてAT状態の終了を判定しているため、今後獲得可能枚数を算出するのにAT残ゲーム数、及びAT残セット数を用いた。しかしながら、AT権利の付与をAT状態における払出枚数とし(例えば、AT権利が付与された場合、AT状態において払出枚数100枚までAT遊技が可能など)、AT状態における払出枚数に基づいてAT状態を終了する(例えば、AT状態における払出枚数が2000枚以上となった場合にAT状態を終了する)構成の場合には、現獲得枚数に今後予想されるAT残払出枚数を加算した合計値が2000枚以上となった場合にAT状態を終了するようにしてもよい。この場合、AT上乗せ抽選においてAT1セットを付与された場合には、例えば、AT1セットを250枚としてAT残払出枚数に加算して合計値を算出するようにしてもよい。
また、本変形例では、ATゲームの平均獲得枚数を用いて獲得予定枚数を算出したが、これ以外の要素を用いて獲得予定枚数を算出するようにしてもよい。例えば、予め保有権利に対する期待値を設定し、この設定された期待値から今後獲得可能枚数を算出し、算出した今後獲得可能枚数と現獲得枚数に基づいて獲得予定枚数を算出するようにしてもよい。ここで、保有権利に対する期待値とは、AT上乗せの要素やATにより得られる獲得枚数以外の要素(例えば、押し順を伴わない小役やボーナス役により得られる払い出し枚数)も加味したものであり、例えば、ATゲーム数においては、10ゲームならば50枚、20ゲームならば120枚、ATセット数においては、1回であれば250枚、2回であれば550回、ベルに内部当選した場合の操作ナビの権利においては、5回であれば20枚、10回であれば45枚などである。
[その他の遊技台]
なお、上記実施形態においては、遊技台の一例として、メダル(コイン)を遊技媒体としたスロットマシン100を示したが、これに限定されるものではなく、遊技球(例えば、パチンコ玉)を遊技媒体としたスロットマシンや、パチンコ機、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール、カジノマシン等に適用可能である。
例えば、パチンコ機は、図52に示すような「所定の遊技領域1002に遊技球を発射する発射装置1010と、発射装置1010から発射された遊技球を入球可能に構成された始動入賞口1006と、始動入賞口1006に入球した遊技球を検知する検知手段1008と、検知手段1008が遊技球を検知した場合に遊技球を払出す払出手段1012(又は遊技球に相当する対価を付与する付与手段)と、所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置1004を備え、検知手段1008により遊技球が検出されたことを契機として、可変表示装置1004が図柄を変動させた後に停止表示させて、遊技状態の推移を告知するようなパチンコ機1000」であってもよい。
なお、スロットマシンは、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合、遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり、遊技媒体の投入は、所定の外部装置(電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技媒体の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。
[実施形態の総括]
以上述べたように、上記実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
各々が識別可能な複数種類の識別情報(例えば、図柄)を変動表示可能な可変表示部(例えば、リール110〜112)を備え、
遊技媒体(例えば、メダル)を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記可変表示部に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示部に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技台であって、
役の内部当選に関する抽選を行い、抽選結果を導出可能な抽選手段(例えば、主制御部300、入賞役内部抽選処理S104)と、
前記抽選結果に基づいて、通常遊技よりも遊技者に有利な有利遊技(例えば、AT遊技)を付与可能な有利遊技付与手段(例えば、主制御部300、演出状態制御処理Aなど)と、
前記有利遊技が付与された場合に、所定の有利遊技状態終了条件(例えば、高ナビ状態終了条件、ATモード終了条件など)を充足するまでの複数のゲームに亘って有利遊技状態(例えば、ATモード)を設定可能な遊技状態設定手段(例えば、主制御部300、演出状態制御処理Bなど)と、
ゲーム数の閾値となる上限回数(例えば、1000ゲーム)までの残ゲーム数を更新する残ゲーム数更新手段(例えば、主制御部300、賭け数設定・スタート操作受付処理S102、高ナビ状態更新処理S201)と、
前記上限回数に到達するまでの遊技期間における前記遊技媒体の使用数と該遊技媒体の払出数に基づいて、遊技者が獲得している前記遊技媒体の総数を更新する獲得数更新手段(例えば、主制御部300、メダル付与処理S112、演出状態制御処理Bなど)と、
前記有利遊技状態を示す有利遊技中演出(例えば、AT中演出など)を含む複数種類の演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出画像表示部157、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500など)と、を備え、
前記所定の有利遊技状態終了条件は、
遊技者に付与された前記有利遊技に関する権利の少なくとも一部が消費されたことで充足する第一の終了条件(例えば、AT権利及びATゲーム数消化)と、
前記獲得数更新手段により更新された前記総数に基づいて充足する第二の終了条件(例えば、獲得予定枚数が2000枚以上)と、を含み、
前記遊技状態設定手段は、
前記上限回数に到達するまでに前記第一の終了条件を充足する場合には、該第一の終了条件の充足に基づいて前記有利遊技状態の設定を終了させ、
前記上限回数に到達するまでに前記第二の終了条件を充足する場合には、該第二の終了条件の充足に基づいて前記有利遊技状態の設定を終了させ、
前記上限回数に到達するまでに前記第一の終了条件または前記第二の終了条件のいずれも充足しなかった場合には、該上限回数の到達に基づいて前記有利遊技状態の設定を終了させる手段であり、
前記演出実行手段は、
前記有利遊技状態において前記総数に基づく第一のエンディング実行条件を充足する場合には、複数のゲームに亘る第一のエンディング演出(例えば、エンディング演出B)を前記有利遊技状態の設定が終了するまで実行可能で(例えば、図45)、
前記有利遊技状態において前記上限回数に基づく第二のエンディング実行条件を充足する場合には、複数のゲームに亘る第二のエンディング演出(例えば、エンディング演出A)を前記有利遊技状態の設定が終了するまで実行可能な手段であり(例えば、図44)、
前記演出実行手段は、
前記第一のエンディング実行条件の充足に基づいて前記第一のエンディング演出を実行したのちに前記第二のエンディング実行条件を充足する場合には、前記第二のエンディング演出を実行せず(例えば、図45)、
前記第二のエンディング実行条件の充足に基づいて前記第二のエンディング演出を実行したのちに前記第一のエンディング実行条件を充足する場合には、前記第一のエンディング演出を実行しない手段であり(例えば、図44)、
未だ消費されていない前記権利の大きさは、ゲームの結果に応じて異なるものであり、
前記総数の閾値となる上限獲得数(例えば、2000枚)に到達するゲームよりも前のゲームにおいて、現在の前記総数と未だ消費されていない前記権利に基づき(例えば、獲得予定枚数)、前記上限獲得数を超える予定であるか否かを事前判定する事前判定手段(例えば、MY上限事前判定処理)を備え、
前記第一のエンディング実行条件は、前記事前判定手段により前記上限獲得数を超える予定と事前判定された場合に充足する実行条件であり、
前記第二のエンディング実行条件は、前記上限回数よりも手前のエンディング実行回数(例えば、980ゲーム)に到達した場合に充足する実行条件であり、
前記第一のエンディング演出と前記第二のエンディング演出は、異なる内容のエンディング演出である、
ことを基本的構成とする。
この基本的構成によれば、有利遊技状態の終了間際においてゲーム数上限に到達した場合と獲得数上限を超える予定の場合とで異なるエンディング演出を実行するので、興趣ある多様なエンディング演出を提供することができる。また、エンディング演出の重複実行を未然に防止できるので、遊技者を困惑させたり不快にさせたりすることがない。この結果、有利な状態を強制的に終了させる直近の期間において特殊な演出を実行するに際して、他の遊技台との差別化が図られた新たな特徴を有する遊技台を提供することができる。
また、現在の総数と有利遊技に関する権利の保有状況に基づいて第一のエンディング演出の実行開始タイミングが異なるので、有利遊技に関する権利に新たな付加価値を与えることができる。
また、第一のエンディング演出と第二のエンディング演出は異なる内容なので、エンディング演出の差別化を図ることができるとともに、遊技者はエンディング演出の実行条件を把握できるので、エンディング演出に集中することができる。
上記基本的構成において、
前記演出実行手段は、前記第一のエンディング演出の実行期間に応じて異なるエンディング演出を実行可能である(例えば、図55など)、
ことを第1の好適な構成とする。
第1の好適な構成によれば、第一のエンディング演出と第二のエンディング演出の差別化をさらに図ることができる。
上記基本的構成、又は第1の好適な構成において、
前記演出実行手段は、
前記第一のエンディング実行条件を充足するゲームから前記第一のエンディング演出を開始可能な手段であり、
前記第二のエンディング実行条件を充足するゲームから前記第二のエンディング演出を開始可能な手段である、において、
ことを第2の好適な構成とする。
第2の好適な構成によれば、エンディング演出を長く見せることができる。
上記基本的構成、又は第1の好適な構成において、
前記演出実行手段は、
前記第一のエンディング実行条件を充足するゲームの次ゲーム以降から前記第一のエンディング演出を開始可能な手段である、
ことを第3の好適な構成とする。
第3の好適な構成によれば、第一のエンディング演出を開始するまでの間にエンディング演出に対する前兆演出を実行することが可能であり、期待感を向上させることができる。
なお、上述した遊技台は、遊技媒体(遊技用価値)を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となり、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技台である。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施の形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。