JP6780174B1 - 付勢装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】扉に付勢力を適切に付与できる付勢装置を提供すること。【解決手段】第1範囲では、被係合部122aに係合部132aが係合されず、第1ばね140及び第2ばね150が弾性変形されないので、付勢力(反力)が扉3に作用(付与)されない形態を形成できる。よって、高齢者や幼児などの力の弱い者であっても扉3の操作を容易に行うことができる。一方、第2範囲では、第1ばね140及び第2ばね150が弾性変形されるので、第1ばね140及び第2ばね150の弾性回復力を利用して、扉3に閉方向への付勢力(反力)を作用(付与)させることができる。よって、グレビティヒンジ5を使用した扉構造1において、扉3が開位置に維持されることを抑制できる。【選択図】図2

Description

本発明は、付勢装置に関し、特に、扉に付勢力を適切に付与できる付勢装置に関するものである。
非操作時の扉を所定位置(例えば、閉位置または開位置)に維持するためのヒンジとして、グレビティヒンジが知られている。グレビティヒンジは、扉に取り付けられる扉側部材と、その扉側部材に同軸に対向配置され、扉を支持するパネル(例えば、壁や柱)に取り付けられるパネル側部材とを備え、扉側部材の傾斜面をパネル側部材の傾斜面に上方から重ね合わせることにより、扉の自重を利用して、非操作時の扉を所定位置に維持する(特許文献1)。
パネル側部材は、軸回りの取り付け位置(傾斜面の最下点の位相)が調整可能に構成され、パネルが傾斜していても、非操作時の扉を所望の位置に定めることが可能とされる(特許文献2)。例えば、非操作時の扉が所定位置から開方向へずれる場合には、パネル側部材の傾斜面の最下点の位相を逆方向(閉方向)へ調整しておく。
また、例えば、病院や老人ホームなどのトイレブースでは、病人や高齢者の歩行を補助するために、壁面に手摺が設置される(特許文献3)。
実開昭58−110168号公報 実開昭61−137766号公報 特開2004−176323号公報
グレビティヒンジを使用した扉では、上記例示した調整を行うと、開位置へ向けて扉を操作した際に、扉側部材の傾斜面の最下点がパネル側部材の傾斜面の最上点を越えることが可能となり、その際には、扉が開位置に維持されてしまう(閉位置へ戻らなくなる)。
また、病院や老人ホームのトイレブースでは、扉への手摺の設置は通常行われない。扉が不安定であるため、病人や高齢者が体重をかけた際に、扉が回転されてしまい、転倒の虞があるからである。
本発明は、上述した事情を背景としてなされたものであり、扉に付勢力を適切に付与できる付勢装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するために本発明の付勢装置は、支持体または扉の一方に取り付けられるベース部材と、前記支持体または前記扉の他方に取り付けられる取付部材と、前記ベース部材に対する前記取付部材の相対回転に伴い弾性変形可能なねじりコイルばねとして形成される弾性部材とを備えたものであり、コマ部材と、前記弾性部材のコイル部に挿通され前記ベース部材に連結される軸と、周壁に開口を有する円筒形状に形成され、少なくとも前記弾性部材および前記コマ部材が内装されると共に、前記ベース部材に対して相対回転可能とされるカバー部材と、を備え、前記弾性部材は、一方の腕が前記ベース部材に連結されると共に他方の腕が前記コマ部材に連結され、前記コマ部材は、係合部を備え、前記取付部材は、前記係合部と係合可能な被係合部を有する被軸支部を備え、前記被軸支部は、円環形状の一部を除去した開放形状に形成され、前記開口から挿通されることで前記カバー部材に内装され、前記軸は、前記開口から挿通された前記被軸支部を抜き取り不能とすると共に、前記コマ部材および前記取付部材を前記ベース部材に対して相対回転可能に軸支し、前記ベース部材に対して前記取付部材が基準位置と所定位置との間で相対回転される第1範囲では、前記係合部が前記被係合部と非係合とされることで、前記弾性部材が弾性変形されず、前記ベース部材に対して前記取付部材が前記所定位置を越えて相対回転される第2範囲では、前記係合部が前記被係合部と係合されることで、前記弾性部材が弾性変形され、その弾性部材の弾性回復力が前記取付部材に反力として作用可能とされる。
請求項1記載の付勢装置によれば、第1範囲では弾性部材が弾性変形されないので、扉に付勢力(反力)が付与されない形態を形成できる一方、第2範囲では弾性部材が弾性変形されるので、その弾性回復力を利用して、扉に付勢力(反力)を付与できる。
よって、例えば、グレビティヒンジを使用した扉では、非操作時の状態(基準位置に維持された状態)から所定位置までの扉の操作を容易としつつ、所定位置を越えて操作された扉が基準位置へ戻らなくなることを抑制できる。
また、グレビティヒンジの使用の有無に関わらず、例えば、病院や老人ホームなどのトイレの扉に適用した場合には、扉の開け初め(第1範囲)では、扉に付勢力(反力)が付与されないことで、扉の操作を容易としつつ、自身が通過できる程度まで扉が開けられた状態(第2範囲)では、付勢力(反力)の付与により扉を安定させ、病人や高齢者が体重をかけた際に、扉が回転されることを抑制できる。よって、扉に手摺を設置することも可能とできる。
弾性部材が、ねじりコイルばねとして形成され、一方の腕がベース部材に連結されると共に他方の腕がコマ部材に連結され、第1範囲では、コマ部材の係合部が取付部材の被係合部と非係合とされ、第2範囲では、コマ部材の係合部が取付部材の被係合部と係合可能とされるので、第1範囲では付勢力(反力)を扉に付与せず、第2範囲でのみ付勢力(反力)を扉に付与する構造を簡素化できる。
弾性部材のコイル部に挿通されベース部材に連結される軸と、周壁に開口を有する円筒形状に形成され、少なくとも弾性部材およびコマ部材が内装されると共に、ベース部材に対して相対回転可能とされるカバー部材と、を備え、取付部材は、被軸支部を備え、軸は、開口から挿通された被軸支部を抜き取り不能とすると共に、コマ部材および前記取付部材を前記ベース部材に対して相対回転可能に保持するので、これら各部材から付勢装置を一体化(一部品化)できる。よって、現場での付勢装置の組み立てを不要とできる。
円筒形状に形成され、少なくとも弾性部材およびコマ部材が内装されるカバー部材を備えるので、弾性部材およびコマ部材を外部から区画できる。よって、異物の衝突などにより弾性部材およびコマ部材が破損することを抑制できる。また、弾性部材やコマ部材に手指が挟まれることを抑制できる。
また、弾性部材とコマ部材とを直列に連結すると共に、それらをカバー部材に内装すれば組み立てられるので、組み立て性を向上できる。
カバー部材は、取付部材の被軸支部が挿通される開口を備えるので、コマ部材を外部と区画し易く(外部に露出し難く)できる。この場合、カバー部材は、ベース部材に対して相対回転可能とされるので、ベース部材に対する取付部材の相対回転にカバー部材を追従させることができる。よって、開口を小さくでき、その分、カバー部材の強度を確保できる。
取付部材の被軸支部は、円環形状の一部を除去した開放形状に形成されるので、被軸支部の外形を小さくできる。よって、開口を小さくでき、その分、カバー部材の強度を確保できる。
請求項2記載の付勢装置によれば、請求項1記載の付勢装置の奏する効果に加え、カバー部材には、コマ部材を挟んで第1弾性部材および第2弾性部材が内装され、第1弾性部材および第2弾性部材の一方の腕が第1ベース部材および第2ベース部材にそれぞれ連結されると共に他方の腕がコマ部材にそれぞれ連結されるので、扉に付与する付勢力(反力)の大きさを確保できる。
(a)は、本発明の第1実施形態における付勢装置を使用した扉構造の上面図であり、(b)は、扉構造の正面図である。 付勢装置の分解斜視図である。 付勢装置の正面図である。 扉構造の断面図である。 (a)及び(b)は、扉構造の断面図である。 (a)及び(b)は、本発明の第2実施形態における付勢装置を使用した扉構造の斜視図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、扉構造1について説明する。図1(a)は、本発明の第1実施形態における付勢装置100を使用した扉構造1の上面図であり、図1(b)は、扉構造1の正面図である。なお、図1では、扉3が閉位置に配置された状態が図示される。
図1に示すように、本実施形態の扉構造1は、パネル2と、そのパネル2の開口部2aを閉じるためのアウトセット型の扉3と、その扉3をパネル2に対して開閉可能に支持するヒンジ4及びグレビティヒンジ5と、パネル2の外面に配設されるストッパ6と、扉3に付勢力を付与する付勢装置100とを備える。
グレビティヒンジ5は、扉3に取り付けられる扉側部材5aと、その扉側部材5aに同軸に対向配置され、パネル2に取り付けられるパネル側部材5bとを備え、扉側部材5aの傾斜面をパネル側部材5bの傾斜面に上方から重ね合わせて構成される。
扉3は、グレビティヒンジ5の作用により、開方向(図1(a)の矢印A方向)へ操作されると、閉方向(図1(a)の矢印B方向)へ自動的に回転されると共に、非操作時には、閉位置(ストッパ6に当接して閉方向への回転が規制された位置)に維持される。
ここで、図1(a)において、仮想線L0は、グレビティヒンジ5の軸を通り、閉位置における扉3の幅方向に平行な線を示し、仮想線L1は、グレビティヒンジ5の軸とパネル側部材4bの傾斜面における最下点および最上点とを通る線を示す。
パネル側部材5bは、仮想線L1(傾斜面の最下点の位相)を仮想線L0に対して角度θだけ閉方向(図1(a)の矢印B方向)へずらした回転位置で取り付けられる。これにより、例えば、パネル2が傾斜を有している場合でも、非操作時の扉3を確実にストッパ6に当接させる(閉位置に配置する)ことができる。
一方で、パネル側部材5bの回転位置を上述のようにずらして取り付けた場合には、扉3を開位置へ向けて操作した際に、扉側部材5aの傾斜面の最下点がパネル側部材5bの傾斜面の最上点を越えることが可能となり、その際には、扉3が開位置に維持される(閉位置へ戻らなくなる)虞がある。
これに対し、本実施形態では、扉3の開方向(図1(a)の矢印A方向)への操作が閉位置から所定角度(本実施形態では90度)を越えると、閉方向(図1(a)の矢印B方向)へ回転させる付勢力が付勢装置100から扉3に付与される。これにより、扉3が開位置に維持されることを抑制できる。この付勢装置100の詳細構成について、図2及び図3を参照して説明する。
図2は、付勢装置100の分解斜視図であり、図3は、付勢装置100の正面図である。なお、図3では、理解を容易とするために、カバー部材160が断面視される。
図2及び図3に示すように、付勢装置100は、一対のベース部材110と、取付部材120と、コマ部材130と、第1ばね140及び第2ばね150と、カバー部材160と、軸体170と、一対のナット180とを備える。
ベース部材110は、板状の本体部111と、その本体部111から張り出す板状の張出部112と、その張出部112から突設される円環状の大径部113及び小径部114と、本体部111及び張出部112を連結する補強部115とを備える。
本体部111には、貫通孔111aが複数箇所(本実施形態では2箇所)に貫通形成され、この貫通孔111aに挿通された木ねじによりベース部材110がパネル2(図1参照)に取り付けられる。
なお、貫通孔111aは、正面視において他の部材(取付部材120及びカバー部材160)と重ならない位置(木ねじが干渉しない位置)に形成される。よって、付勢装置100が組み立てられた状態(ユニット化された状態)で、ベース部材110をパネル2に締結固定できる。
大径部113は、張出部112の外縁よりも小さくされると共に、カバー部材160の内径と同等または若干小さい外径に設定され、カバー部材160に内嵌される。これにより、上下のベース部材110の間にカバー部材160が回転可能に連結(保持)される。
大径部113の端面には、連結孔113aが凹設され、連結孔113aには、第1ばね140又は第2ばね150の腕140b,150bが連結(挿入)される。
連結孔113aは、位相を180度異ならせた2箇所に凹設されるので、上下(第1ばね140側または第2ばね150側)のどちらにも同じベース部材110が使用可能とされる。なお、連結孔113aは、本実施形態では、張出部112及び大径部113を貫通する貫通孔として形成される。但し、非貫通の穴(凹部)であっても良い。
小径部114は、第1ばね140又は第2ばね150のコイル部140a,150aに内嵌される。なお、小径部114は、コイル部140a,150aの内径よりも小さな外径に形成され、弾性変形時のコイル部140a,150aの内径の縮小を許容可能とされる。
張出部112、大径部113及び小径部114には、大径部113及び小径部114と同心の貫通孔116が貫通形成され、貫通孔116には、軸体170が挿通される。
取付部材120は、板状の本体部121と、その本体部121の長手方向一側に形成される内装部122とを備える。
本体部111には、貫通孔121aが複数箇所(本実施形態では2箇所)に貫通形成され、この貫通孔121aに挿通された木ねじにより取付部材120が扉3(図1参照)に取り付けられる。
内装部122は、軸方向視(上下方向視)において円環形状の一部(本実施形態では中心角180度をなす部分)を除去した開放形状(湾曲形状)に形成され、一方の側面がコマ部材130の係合部132aに係合される被係合部122aとされる。
このように、内装部122は、円環形状の一部を除去した開放形状に形成されるので、その内装部122の外形を小さくできる。よって、内装部122の挿通に必要なカバー部材160の開口160aの幅(周方向の大きさ)を小さくでき、その分、カバー部材160の強度を確保できる。
なお、内装部122は、カバー部材160の内径と同等または若干小さな外径に形成されると共に、軸体170の外径と同等または若干大きな内径に形成される。よって、軸体170が挿通された状態では、内装部122を、軸体170を中心に回転可能、且つ、開口160aから抜き取り不能な状態とできる。
コマ部材130は、同軸に配置される一対の円環部131と、それら一対の円環部131の端面どうしを連結する連結部132とを備える。
円環部131は、カバー部材160の内径と同等または若干小さい外径に設定されると共に、軸体170の外径と同等または若干大きな内径に形成される。これにより、コマ部材130は、カバー部材160に相対回転可能な状態で内装される。
一対の円環部131の端面には、連結孔131aが凹設され、連結孔131aには、第1ばね140又は第2ばね150の腕140b,150bが連結(挿入)される。
連結孔131aは、コマ部材130の両端面のそれぞれにおいて、位相を異ならせた2箇所に凹設されるので、コマ部材130の上下方向(軸方向)における方向性を無くすことができる。また、第1ばね140又は第2ばね150の腕140b,150bを連結(挿入)する連結孔131aを変更することで、後述する第1範囲(取付部材120の基準位置から所定位置までの角度)を変更することができる。なお、連結孔113aは、一対の円環部131及び連結部132を貫通する貫通孔として形成される。
連結部132は、軸方向視(上下方向視)において円環形状の一部(本実施形態では中心角280度をなす部分)を除去した形状に形成され、一方の側面が取付部材120の被係合部122aに係合される係合部132aとされる。
第1ばね140及び第2ばね150は、コイル部140a,150aと、互いに平行な方向へ直線状に延設される一対の腕140b,150bとからなるねじりコイルばねとして形成され、ベース部材110に対するコマ部材130の相対回転に伴い弾性変形され、その弾性回復力を反力としてコマ部材130へ作用させる。
第1ばね140及び第2ばね150は、コイル部140a,150aの巻き方向が互いに逆向きとされ、ダブルトーションばねとして機能する。また、第1ばね140及び第2ばね150(コイル部140a,150a)は、カバー部材160の内径と同等または若干小さい外径に設定され、カバー部材160に相対回転可能な状態で内装される。
なお、第1ばね140及び第2ばね150は、弾性変形時のねじり方向が巻き込み方向となる向きで設置される。また、コイル部140a,150aは、巻き方向が互いに逆向きとされる点を除き、他の構成(材質、線径および巻き数、即ち、ばね定数)は同一とされる。
カバー部材160は、円筒形状に形成され、その周壁には、正面視略矩形の開口160aが開口形成される。開口160aの幅(周方向の寸法)は、取付部材120の内装部122を挿通可能な範囲で最小の寸法に、開口160aの高さ(軸方向の寸法)は、グレビティヒンジ5の作用による上下方向(軸方向)への扉3(取付部材120)の変位を許容可能な寸法に、それぞれ設定される。
なお、取付部材120(内装部122)は、開口160aの高さの範囲で、上下方向(軸方向)に変位可能とされるので、付勢装置100の上下方向(軸方向)における方向性を無くすことができる。
ここで、カバー部材160は、上述したように、ベース部材110(大径部113)に対して相対回転可能とされるので、ベース部材110に対する取付部材120の回転にカバー部材160を追従させることができ、その分、開口160aの幅(周方向の寸法)を小さくできる。よって、カバー部材160の強度を確保できる。
また、開口160aの幅(周方向の寸法)を小さくできることで、コマ部材130をカバー部材160の周壁によって外部から区画し易くできる。よって、異物の衝突によるコマ部材130の破損や開口160aへ手指が挿入されて挟まれることを抑制できる。
軸体170は、両ねじボルトとして形成され、その両端のねじ部にナット180が締結される。なお、軸体170は、ヒンジ4及びグレビティヒンジ5の回転軸と同軸に配置される。
次いで、付勢装置100の組み立て方法の一例について説明する。付勢装置100の組み立ては、まず、一対のベース部材110のうちの一方(例えば、図2の下方)のベース部材110、第1ばね140、コマ部材130及び第2ばね150を直列に連結し(即ち、連結孔113a,131aへ腕140b,150bを連結(挿入)し)、それら第1ばね140、コマ部材130及び第2ばね150をカバー部材160に内装しつつ、カバー部材160の一側(図2下側)を一方のベース部材110(大径部113)に連結する。
次いで、ベース部材110の他方(図2の上方)のベース部材110(連結孔113a、大径部113)に、第2ばね150(腕150b)及びカバー部材150の他側(図2上側)を連結する。併せて、取付部材120の内装部122を開口160aからカバー部材160に内装する。
最後に、一方のベース部材110の貫通孔116から他方のベース部材110の貫通孔116まで軸体170を挿通し、その軸体170の両端のねじ部にナット180を締結する。これにより、取付部材120がカバー部材160(開口160a)から抜き取れなくなると共に、各部材110〜180が一体化され、図3に示すように、付勢装置100の組み立てが完了される。
このように、付勢装置100は、第1ばね140、コマ部材130及び第2ばね150を直列に連結すると共に、それらをカバー部材160に内装し、軸体170を挿通させれば組み立てられるので、組み立て性を向上できる。
組み立て状態では、軸体170及びカバー部材160を介して、第1ばね140、コマ部材130、第2ばね150及び取付部材120がベース部材110に分離不能に保持されるので、付勢装置100を一体化(一部品化)できる。よって、現場での付勢装置100の組み立てを不要とできる。
付勢装置100によれば、第1ばね140、コマ部材130及び第2ばね150をカバー部材160により外部から区画できるので、異物の衝突などにより第1ばね140、コマ部材130又は第2ばね150が破損することを抑制できる。また、扉3の開閉操作時に、第1ばね140、コマ部材130又は第2ばね150に手指が挟まれることを抑制できる。
次いで、図4及び図5を参照して、付勢装置100を使用した扉構造1の動作について説明する。
図4、図5(a)及び図5(c)は、扉構造1の断面図であり、図1のIV−IV線における断面に対応する。なお、図4では、扉3が閉位置に、図5(a)では、扉3が所定位置に、図5(b)では、扉3が開位置に、それぞれ配置された状態が図示される。
図4に示すように、付勢装置100は、扉3が閉位置に配置された状態では、取付部材120の被係合部122aとコマ部材130の係合部132aとの間に所定角度(本実施形態では90度)分の間隔(隙間)が形成される。なお、扉3が閉位置に配置された状態における取付部材120の位置(ベース部材110に対する相対回転位置)を「基準位置」と定義する。
図5(a)に示すように、扉3が所定位置(閉位置から所定角度(本実施形態では90度)だけ開方向(矢印A方向)へ操作された位置)に配置されると、取付部材120の被係合部122aがコマ部材130の係合部132aに係合(当接)される。なお、扉3が所定位置に配置された状態における取付部材120の位置(ベース部材110に対する相対回転位置)を「所定位置」と定義する。
図5(b)に示すように、扉3が開位置(本実施形態では扉3が所定位置から90度(閉位置から180度)だけ開方向(矢印A方向)へ操作された位置)に配置されると、取付部材120の回転に伴い、コマ部材130がベース部材110に対して相対回転され、第1ばね140及び第2ばね150が弾性変形される。
このように、付勢装置100によれば、取付部材120が基準位置(図4参照)と所定位置(図5(a)参照)との間で回転される第1範囲では、取付部材120の被係合部122aにコマ部材130の係合部132aが係合されず、第1ばね140及び第2ばね150が弾性変形されないので、第1ばね140及び第2ばね150からの付勢力(反力)が扉3に作用(付与)されない形態を形成できる。
よって、閉位置から所定位置までの扉3の操作を容易とできる。即ち、人間の出入りに必要な程度(本実施形態では90度)の操作範囲については、その操作に必要な力を小さくでき、高齢者や幼児などの力の弱い者であっても扉3の操作を容易に行うことができる。
一方、取付部材120が所定位置(図5(a)参照)を越えて開方向(矢印A方向)へ回転される第2範囲では、取付部材120に連動してコマ部材130が回転され、第1ばね140及び第2ばね150が弾性変形されるので、第1ばね140及び第2ばね150の弾性回復力を利用して、扉3に閉方向(矢印B方向)への付勢力(反力)を作用(付与)させることができる。
よって、パネル側部材5bの回転位置を上述のようにずらして取り付けた場合でも(図1(a)参照)、第1ばね140及び第2ばね150の弾性回復力を利用して、扉3を閉方向(矢印B方向)へ回転させ、扉3が開位置(図5(b)参照)に維持されることを抑制できる。
次いで、図6を参照して、扉構造201について説明する。図6(a)及び図6(b)は、本発明の第2実施形態における付勢装置200を使用した扉構造201の斜視図である。なお、図6(a)では、扉3が閉位置に、図6(b)では、扉3が所定位置に、それぞれ配置された状態が図示される。なお、上述した第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図6に示すように、扉構造201では、インセット型の扉3がヒンジ204により開閉可能に支持される。なお、扉3を閉位置(図6(a)参照)に規制するストッパの図示が省略される。
第2実施形態における付勢装置200は、第1実施形態における付勢装置100に対し、ベース部材210の寸法および第1範囲の角度が異なる点と、取付部材220に摺動ローラ291が設けられる点を除き、他の構成は実質同一の構成とされる。よって、実質同一の構成については説明を省略する。
取付部材220は、内装部122(図2参照)と反対側となる本体部221の端部に保持部223が形成され、保持部223には、軸290が軸体170と平行な向きで保持される。軸290の下端には、摺動ローラ291が回転可能に軸支される。なお、摺動ローラ291は、扉3に当接可能な高さに配置される。よって、軸体170とヒンジ204の回転軸とが同軸に配置されない(軸がずれている)場合であっても、扉3の開方向への操作に連動して、取付部材220を回転させることができる。これにより、ヒンジ204の種類(回転軸の位置)の自由度を高めることができる。
扉構造201は、病院や老人ホームなどのトイレブースでの使用を想定したものであり、病人や高齢者の歩行を補助するために、扉3に手摺(図示せず)が設置される。
付勢装置200によれば、第1実施形態の場合と同様に、取付部材220が図6(a)に示す基準位置(図4参照)と図6(b)に示す所定位置(図5(a)参照)との間で回転される第1範囲では、第1ばね140及び第2ばね150(図2参照)からの付勢力(反力)が扉3に作用(付与)されない。
よって、閉位置から所定位置までの扉3の操作を容易とできる。即ち、人間の出入りに必要な程度(本実施形態では70度)の操作範囲については、その操作に必要な力を小さくでき、病人や高齢者であっても操作を容易に行うことができる。
一方、取付部材220が図6(b)に示す所定位置を越えて開方向へ回転される第2範囲(図5(a)及び図5(b)参照)では、第1ばね140及び第2ばね150(図2参照)の弾性回復力を利用して、扉3に閉方向への付勢力(反力)を作用(付与)させることができる。
よって、自身が通過できる程度まで扉3が開けられた後は(第2範囲では)、付勢力(反力)の付与により扉3を安定させることができる。即ち、病人や高齢者が手摺に体重をかけた際に、付勢力(反力)を対抗させ、扉3が開方向へ回転されることを抑制でき、病人や高齢者の転倒を抑制できる。
なお、付勢力(反力)の大きさは、扉3が開方向への回転角度に比例するので、体重のかけ方に応じた付勢力(反力)を過不足なく付与することができる。例えば、手を添えた程度の場合は小さく、転倒しそうなほど体重がかけられた場合には大きくすることができる。
ここで、扉3には、連結部材7が配設される。連結部材7は、扉3に取り付けられた取付部7aから立設部7bが立設されると共に、立設部7bの間に摺動部7cが架設され、摺動部7cと扉3との間に摺動ローラ291が配置される。
よって、扉3が所定位置(図6(b)参照)から閉位置(図6(a)参照)へ操作された場合に、その操作に連動して、取付部材220を所定位置(図6(b)参照)から基準位置(図6(a)参照)に復帰させる(取付部材220が所定位置に留まることを抑制する)ことができる。これにより、扉3を閉位置から操作する度に、摺動ローラ291が扉3に衝突して、異音が発生したり、破損することを回避できる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
上記実施形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。同様に、各構成の配設数は任意である。例えば、第1範囲の角度は、第1実施形態(第2実施形態)において、90度(70度)より小さくても、大きくても良い。また、例えば、連結孔113a,131aの配設数は、1箇所でも良く、3箇所以上でも良い。なお、連結孔113a,131aを2箇所以上に同軸に配設する場合には、上述したように、第1ばね140又は第2ばね150の腕140b,150bを連結(挿入)する連結孔131a,131aを変更することで、第1範囲(取付部材120,220の基準位置から所定位置までの角度)を変更することができる。
上記各実施形態において、ベース部材110,210をパネル2に、取付部材120,220を扉3に、それぞれ取り付ける場合を説明したが、パネル2と扉3とを入れ替えても良い。
上記各実施形態において、第1ばね140又は第2ばね150の一方を省略して、付勢装置100,200を構成しても良い。
上記各実施形態において、第1ばね140、コマ部材130及び第2ばね150を直列に連結した構造に対し(図2参照)、コマ部材130と第1ばね140(又は第2ばね150)とからなる組を更に直列に追加(連結)しても良い。追加する組は一組でも二組以上でも良く、追加する組数に応じてカバー部材160の長さを設定する。この場合、全てのコマ部材130に対応する位置に取付部材120(開口160a)を設けても良く、一部のコマ部材130に対応する位置のみに取付部材120(開口160a)を設けても良い。
上記各実施形態では、第1ばね140及び第2ばね150がねじりコイルばねとして形成される場合を説明したが、他の弾性部材を使用しても良い。他の弾性部材としては、例えば、ゴムやウレタン、トーションバー、渦巻きばねなどが例示される。
上記各実施形態では、軸体170がベース部材110,210と別体の部品からなる場合を説明したが、軸体170に相当する部材が一対のベース部材110,210の一方に一体に形成されていても良い。
上記各実施形態では、カバー部材160がベース部材110,210に対して相対回転可能(取付部材120,220に従動可能)とされる場合を説明したが、カバー部材160をベース部材110,210に相対回転不能に固着させても良い。この場合には、開口160aの幅(周方向の寸法)を拡大して、取付部材120,220の可動範囲を確保すればよい。
上記各実施形態では、取付部材120,220の内装部122が開放形状(円環形状の一部を除去した形状)に形成される場合を説明したが、内装部122を円環形状に形成しても良い。
上記各実施形態において、軸体170は片ねじボルトであっても良い。この場合、頭部が鉛直方向上方(図1の上方)となる向きで軸体170を配置することが好ましい。これにより、ボルト180が緩んだ際の軸体170の脱落を防止できる。
上記第1実施形態において、軸体170及びナット180を省略して、付勢装置100を構成しても良い。即ち、ベース部材110がパネル2に、取付部材120が扉3に、それぞれ取り付けられた状態であれば、軸体170及びナット180を省略しても、第1実施形態と同様の作用を奏する。
上記第1実施形態では、非操作時に扉3が閉位置に維持されるようにグレビティヒンジ5が設置される場合を説明したが、非操作時に扉3が開位置に維持されるようにグレビティヒンジ5が設置されても良い。
上記第2実施形態において、連結部材7の扉3への設置を省略しても良い。
2 パネル(支持体)
3 扉
100,200 付勢装置
110,210 ベース部材(第1ベース部材、第2ベース部材)
120,220 取付部材
122 内装部(被軸支部)
122a 被係合部
130 コマ部材
132a 係合部
140 第1ばね(弾性部材、第1弾性部材)
140a,150a コイル部
140b,150b 腕
150 第2ばね(弾性部材、第2弾性部材)
160 カバー部材
160a 開口
170 軸体(軸)

Claims (2)

  1. 支持体または扉の一方に取り付けられるベース部材と、前記支持体または前記扉の他方に取り付けられる取付部材と、前記ベース部材に対する前記取付部材の相対回転に伴い弾性変形可能なねじりコイルばねとして形成される弾性部材とを備えた付勢装置において、
    コマ部材と、
    前記弾性部材のコイル部に挿通され前記ベース部材に連結される軸と、
    周壁に開口を有する円筒形状に形成され、少なくとも前記弾性部材および前記コマ部材が内装されると共に、前記ベース部材に対して相対回転可能とされるカバー部材と、を備え、
    前記弾性部材は、一方の腕が前記ベース部材に連結されると共に他方の腕が前記コマ部材に連結され、
    前記コマ部材は、係合部を備え、
    前記取付部材は、前記係合部と係合可能な被係合部を有する被軸支部を備え、
    前記被軸支部は、円環形状の一部を除去した開放形状に形成され、前記開口から挿通されることで前記カバー部材に内装され、
    前記軸は、前記開口から挿通された前記被軸支部を抜き取り不能とすると共に、前記コマ部材および前記取付部材を前記ベース部材に対して相対回転可能に保持し、
    前記ベース部材に対して前記取付部材が基準位置と所定位置との間で相対回転される第1範囲では、前記係合部が前記被係合部と非係合とされることで、前記弾性部材が弾性変形されず、
    前記ベース部材に対して前記取付部材が前記所定位置を越えて相対回転される第2範囲では、前記係合部が前記被係合部と係合されることで、前記弾性部材が弾性変形され、その弾性部材の弾性回復力が前記取付部材に反力として作用可能とされることを特徴とする付勢装置。
  2. 前記ベース部材は、第1ベース部材および第2ベース部材を備え、
    前記弾性部材は、ねじりコイルばねとして形成される第1弾性部材および第2弾性部材を備え、
    前記カバー部材の一端側および他端側は、前記第1ベース部材および前記第2ベース部材にそれぞれ相対回転可能に連結され、
    前記カバー部材には、前記コマ部材を挟んで前記第1弾性部材および前記第2弾性部材が内装され、
    前記第1弾性部材および前記第2弾性部材の一方の腕が前記第1ベース部材および前記第2ベース部材にそれぞれ連結されると共に他方の腕が前記コマ部材にそれぞれ連結されることを特徴とする請求項記載の付勢装置。

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