以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態における生ゴミ処理システムについて説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本発明の第1実施形態における生ゴミ処理システムの全体構造を模式的に示す斜視図である。なお、図1では、説明のために構成要素の一部が省略または透明化されている。
本実施形態における生ゴミ処理システム1は、例えば一般家庭のキッチンに設置することができ、シンクの排水口にディスポーザ100を取り付けることができる。
図1に示すように、ディスポーザ100に水(排水)とともに投入された生ゴミは、ディスポーザ100において粉砕された後、固液分離装置200に供給される。固液分離装置200において、ディスポーザ100により粉砕された生ゴミと水とが分離された後、分離された水は排水管から排出され、分離された生ゴミは乾燥装置300に供給される。乾燥装置300において生ゴミは乾燥され、生ゴミの臭気を含む気体(排気)は、排気ファンにより、固液分離装置200で分離された水が排出される排水管から排出される。このように、本実施形態における生ゴミ処理システム1によれば、生ゴミをシンクの排水口に投入するだけで、自動的に生ゴミが粉砕されて最終的に乾燥処理されることによって、簡単に生ゴミの処理を行うことができるようになっている。
なお、本発明に係る説明を簡便かつ明瞭にするため、本明細書では、固形物、液体、混合物の用語を用いて説明を行う。固形物とは、主に、食べかすや食べ残し、調理の際に生じた食材の残りや不用材料等を含む生ゴミやその他の固形物を意味している。液体とは、生ゴミとともに投入される水(主に水道水)や洗剤成分を含む水、食べ残しの飲料物や調理の際に生じた液体調味料等を意味している。混合物とは、固形物と液体とが混合した状態のもの、すなわち、固液分離装置200で固液分離が行われる前の状態のものを意味している。また、本明細書に記載される数値範囲「X〜Y」は、X以上でありY以下である範囲内の任意の数値を意味している。
まず、図1に加えて、図2〜図4を適宜参照しながら、ディスポーザ100について説明する。図2は、本発明の第1実施形態におけるディスポーザ100を模式的に示す斜視図である。図3は、本発明の第1実施形態におけるディスポーザ100を示す断面図である。図4は、本発明の第1実施形態におけるディスポーザ100の回転部材上面を示す平面図である。なお、図2では、説明のために構成要素の一部が省略または透明化されている。
ディスポーザ100は、生ゴミを含む固形物を粉砕する粉砕機としての機能を有している。ディスポーザ100は、固形物および液体を含む混合物が導入される混合物処理室を画定する混合物処理部110と、モータ121等の駆動機構が配置された駆動部120とを筐体内部に備えて構成されている。さらに、ディスポーザ100は、混合物処理部110の上部に位置する開口部112を閉塞することが可能な蓋スイッチ101を備えている。
ディスポーザ100は、例えば、キッチンに備え付けられているシンクの排水口に設置される。このとき、ディスポーザ100の開口部112はシンクの排水口に位置合わせされ、開口部112と排水口との間で水漏れを起こさないように、開口部112がシンクの排水口に水密にシールされた状態で連結される。例えばシンクに設けられた蛇口から流出する水道水とともに生ゴミがシンクの排水口に投入されると、生ゴミおよび水は、排水口に連結されている開口部112を通じて混合物処理部110の内部に画定されている混合物処理室へ導入されるようになっている。
混合物処理室は、シンクの排水口に連結された開口部112から略鉛直下方に広がる空間である。混合物処理室には、その上部に開口部112が設けられており、その底部に粉砕された固形物を含む混合物を排出する排出部113が設けられている。混合物処理室は、上部の開口部112および底部の排出部113の2箇所で外部に連通する一方、それ以外の箇所は、例えば略円筒状に形成された内壁により水密に囲まれている。混合物処理室の底部の排出部113は、例えば塩化ビニル製の配管180等により、固液分離装置200の導入口201(図5参照)と接続されている。
混合物処理室の内部には、円形平板状に形成された回転部材140が配置されている。回転部材140は、その板面の法線が略垂直方向を向き、その板面が略水平方向に伸展するように配置されている。混合物処理室は、回転部材140によって、回転部材140の略鉛直上方に広がる粉砕室111aと、回転部材140の略鉛直下方に広がる排出室111bとに分割されている。
回転部材140の中心部には、回転部材140の下方から回転シャフト122が固定接続されている。回転シャフト122は、一端が回転部材140の下面中心部に接続されており、他端側が混合物処理部110の下方に配設されている駆動部120のモータ121に接続されている。なお、回転シャフト122は、排出室111bに対してシーリングされており、排出室111b内の混合物がモータ121側へ流入しないように構成されている。
駆動部120は、混合物処理部110の下方に配置されており、モータ121およびモータ121の回転駆動力を回転部材140に伝達する回転シャフト122により構成されている。モータ121が駆動して回転シャフト122を回転させた場合、回転部材140が、回転シャフト122が固定接続されている位置、すなわち回転部材140の中心部を回転軸として回転するように構成されている。
また、駆動部120のモータ121は、蓋スイッチ101によって駆動制御できるように構成されている。
蓋スイッチ101は、ディスポーザ100の上部に開口した開口部112に嵌合して回転可能なように構成されている。蓋スイッチ101は、例えば所定の位置に電気接点を有しており、開口部112に同様に設けられた電気接点と接触することで、駆動部120のモータ121が回転駆動するようになっている。
具体的には、蓋スイッチ101を外している場合には、スイッチがオフの状態となっており、駆動部120のモータ121は駆動しないようになっている。一方、蓋スイッチ101を開口部112に被せて開口部112を閉塞し、さらに蓋スイッチ101を所定の位置まで回転させることで、蓋スイッチ101の接点と開口部112の接点とが接触してスイッチがオンの状態となり、駆動部120のモータ121が回転駆動して、回転部材140が回転するようになっている。すなわち、蓋スイッチ101をシンクの排水口に被せた状態でなければ、回転部材140は回転しないようになっており、安全性に優れた構造が実現される。
なお、蓋スイッチ101に水道水等の液体を通す通孔を設け、蓋スイッチ101を開口部112に被せた状態であっても、例えばシンクの蛇口から流出した水道水が混合物処理室内へ通孔を通じて流入できるようにしてもよい。
回転部材140は、ディスポーザ100の下部に配置された駆動部120のモータ121によって回転駆動されるようになっている。回転部材140の下面側には回転シャフト122が接続されており、六角ボルト141によって回転部材140の下面側と回転シャフト122とが固定されている。
なお、図3に示すように、回転部材140の下面側にインペラ145が設けられてもよい。インペラ145は、例えばネジ142によって回転部材140の下面側に固定されている。回転部材140の下面側に固定されたインペラ145は、回転部材140の回転に伴って排出室111b内を撹拌するように回転し、排出室111b内の混合物を排出部113から効率的かつ迅速に排出させる機能を有している。
回転部材140のサイズは、混合物処理室の内壁面と接触しないように設定されている。図4に示すように、回転部材140の外周面が対向する混合物処理室の内壁面は断面円形状に形成されている。また、図3および図4に示すように、回転部材140は、その外周面が混合物処理室の内壁面から所定の離隔距離D1だけ離隔するように形成されている。後述するように、混合物処理室の内壁面と回転部材140の外周面との間の離隔距離D1だけ離隔した空間(固形物通過溝111c)が、粉砕室111aで粉砕された固形物が排出室111bへ落下する通路となる。離隔距離D1は、粉砕された固形物が通過する通路の通路幅に相当する。
従来、同様の構成における混合物処理室の内壁面と回転部材140の外周面との間の離隔距離D1は、6mm程度である。これに対し、本実施形態では、離隔距離D1は10〜15mmの範囲、すなわち、10mm、11mm、12mm、13mm、14mm、15mm、または、これらの数値の間の長さに設定される。
また、従来、同様の構成における回転部材140の回転速度は、1500rpm(1分間の回転数)程度である。これに対し、本実施形態では、回転部材140の回転速度は3000±100rpm(1分間の回転数)の範囲、すなわち、2900rpm、3000rpm、3100rpm、または、これらの数値の間の回転速度に設定される。
また、回転部材140には、2つのハンマー部材143が取り付けられている。ハンマー部材143は、例えば、平板形状の板部材143aの一端側に垂直方向に立ち上がったハンマー部143bを有するように形成された断面L字状の部材である。2つのハンマー部材143は、回転部材140の回転軸である回転部材140の中心を挟んで対称な位置に配置され、回転可能となるようにボルト143cにより軸支固定されている。すなわち、ハンマー部材143は、回転部材140の上面において、軸支されたボルト143cの位置を回転軸として回転できるようになっている。
また、回転部材140には、その上面と下面とを貫通する複数の小孔144が設けられている。複数の小孔144は、排出部113からの排水を促進させるための外圧伝達孔であり、いわゆる空気抜き孔としての機能を有している。回転部材140に設けられた複数の小孔144のサイズは特に限定されないが、一例として5mm程度に設定される。
回転部材140による固形物の粉砕は、以下のように行われる。
回転部材140が低速回転している場合、ハンマー部材143は、軸支されたボルト143cの位置を回転軸として回転部材140の上面で回転し、粉砕室111aに投入された固形物を打撃するようになっている。固形物は、回転するハンマー部材143自体の打撃により粉砕されるか、あるいは、ハンマー部材143の打撃または回転部材140の遠心力によって飛ばされ、混合物処理室の内壁面に当たって粉砕される。
回転部材140が高速回転している場合、ハンマー部材143は、垂直方向に立ち上がったハンマー部143bが遠心力により回転部材140の外周側に固定された状態となる。粉砕室111aに投入された固形物は、ハンマー部143bと混合物処理室の内壁面との間に挟まって粉砕されるか、あるいは、ハンマー部材143の打撃または回転部材140の遠心力によって飛ばされ、混合物処理室の内壁面に当たって粉砕される。
なお、例えば、回転部材140の外周面に対向する混合物処理室の内壁面に凹凸を設けて、混合物処理室の内壁面に当たった際に、固形物が粉砕されやすくなるようにしてもよい。
粉砕室111aと排出室111bとは、回転部材140の外周面の外側に形成された固形物通過溝111c、および複数の小孔144を通じて連通している。ただし、複数の小孔144は、気体および液体の通り道であり、基本的には、粉砕室111aで粉砕された固形物は、回転する回転部材140の遠心力によって回転部材140の径方向外側(混合物処理室の内壁面側)へ飛ばされた後、固形物通過溝111cを通って粉砕室111aから排出室111bへ落下するようになっている。
上述したように、固形物通過溝111cは、混合物処理室の内壁面と回転部材140の外周面との間の空間であって、離隔距離D1だけ離隔した空間である。したがって、この離隔距離D1の固形物通過溝111cを通過できる大きさの粒径にまで粉砕された固形物のみが、固形物通過溝111cを通過して粉砕室111aから排出室111bへ運ばれるようになっている。
以上のように、本実施形態におけるディスポーザ100では、開口部112から投入された生ゴミ等の固形物は、固形物通過溝111cを通過できる大きさの粒径にまで粉砕され、当該粉砕された固形物および液体を含む混合物が排出部113から排出されて固液分離装置200へ供給されるようになっている。
次に、図1に加えて、図5〜図7を適宜参照しながら、固液分離装置200について説明する。図5は、本発明の第1実施形態における固液分離装置200の構成を説明するための正面断面図である。図6は、本発明の第1実施形態における固液分離装置200のストレーナの側面図である。図7は、本発明の第1実施形態における固液分離装置200のストレーナおよびスクレーパの構成を部分拡大して示す分解斜視図である。
固液分離装置200は、ディスポーザ100の排出部113から排出された混合物が配管180内を円滑に流動できるように、ディスポーザ100の下側に設けられている。ディスポーザ100から排出された混合物は、固液分離装置200の底部側に設けられた導入口201から固液分離装置200内に導入される。
固液分離装置200は、導入口201から導入された混合物を粉砕された固形物と液体とに分離して、分離した固形物を固形物排出口202から乾燥装置300に排出するとともに、分離した液体を液体排出口203から排水/排気管290へ排出するように構成されている。排水/排気管290は下水管に通じており、分離した液体は下水として放流される。
固液分離装置200の筐体205の内部には、固形物と液体とを分離するための固液分離室が画定されている。固液分離室は、固形物および液体を含む混合物を導入するための導入口201、分離した固形物を排出する固形物排出口202、分離した液体を排出する液体排出口203の3箇所で外部に連通する一方、それ以外の箇所は筐体205の内壁により水密に囲まれている。
固液分離装置200の分離室内には、ストレーナ210が配置されている。ストレーナ210は、ストレーナ210は、固形物と液体とを分離するフィルタ装置としての機能を有している。
ストレーナ210は、所定の間隔の隙間を開けて積層された複数の円形リング体により形成されており、概形円筒体を有している。
ストレーナ210を構成する円形リング体は、平板状部材である第1円形リング体211aと、第1円形リング体211aと同じ外径に形成され、かつ、外周面に所定角度間隔で突起部211cが複数形成された平板状部材である第2円形リング体211bの2種類を含む。
ストレーナ210は、第2円形リング体211b間に所要枚数の第1円形リング体211aを介装した状態で、第1円形リング体211aおよび第2円形リング体211bが積層および固定されることにより、概形円筒体に形成されている。具体的には、第1円形リング体211aおよび第2円形リング体211bを略平行に配置するとともに、第1円形リング体211aおよび第2円形リング体211bのそれぞれに形成されている挿通孔にロッド212を挿入して、一体化するように固定される。
なお、図6および図7に示す構成では、一例として、第2円形リング体211b間に介装される第1円形リング体211aを1枚として、第1円形リング体211aおよび第2円形リング体211bを交互に積層した構成としているが、第2円形リング体211b間に介装される第1円形リング体211aの枚数は任意である。
また、隣り合う第1円形リング体211aおよび第2円形リング体211bの間には、スペーサ213が介装される。スペーサ213は、ロッド212が挿入可能な挿通孔を有しており、スペーサ213の側面が、隣接する第1円形リング体211aまたは第2円形リング体211bの側面と密着するように固定される。スペーサ213の介装により、隣り合う第1円形リング体211aおよび第2円形リング体211bは、スペーサ213の厚さに相当する所定の間隔D2だけ隙間が開いた状態となる。
本実施形態では、第1円形リング体211aと第2円形リング体211bとの隙間の間隔D2は、0.4〜0.5mmの範囲、すなわち、0.40mm、0.41mm、0.42mm、0.43mm、0.44mm、0.45mm、0.46mm、0.47mm、0.48mm、0.49mm、0.50mm、または、これらの数値の間の長さに設定される。
なお、ストレーナ210の強度を維持するために、第1円形リング体211aおよび第2円形リング体211bは、第1円形リング体211aと第2円形リング体211bとの隙間の間隔D2より厚い部材を用いることが好ましい。
このように、ストレーナ210は、複数のリング体が所定の間隔D2の隙間を開けて積層された構成を有している。複数のリング体間の隙間は、固形物と液体とを分離するための濾過用の隙間として作用する。本実施形態の固液分離装置200では、積層された複数のリング体間の隙間を通過しなかった固形物が回収されるようになっている。所定の間隔D2は、複数のリング体間の隙間を通過することができる固形物の最小粒径に対応している。すなわち、本実施形態の固液分離装置200は、所定の間隔D2を最小粒径として、この最小粒径より大きい粒径の固形物を混合物から分離して乾燥装置300へ排出するように構成されている。
また、積層された複数のリング体のうちの最外層に位置するリング体の内側には、Y字状のスポーク215が連結されている。スポーク215の中心には回転シャフト214が、積層された複数のリング体の中心部を貫通するように固定して取り付けられている。回転シャフト214の両端は筐体205により回転自在に支持されており、さらに、回転シャフト214の少なくとも一端は駆動装置280に接続されている。ストレーナ210は、この回転シャフト214が駆動装置280によって回転駆動されることで、回転シャフト214を回転軸として、例えば図5に示す矢印方向Aへ回転する。
従来、同様の構成におけるストレーナ210の回転速度は、8rpm程度である。これに対し、本実施形態では、駆動装置280によって回転駆動されるストレーナ210の回転速度は、10±1rpmの範囲、すなわち、9rpm、10rpm、11rpm、または、これらの数値の間の回転速度に設定される。
なお、駆動装置280によるストレーナ210の回転は、連続した回転であってもよく、また一定の間隔で回転と停止を繰り返す断続的な回転であってもよい。また、ストレーナ210の回転負荷を検知するセンサを設け、所定の大きさ以上の回転負荷が検知された場合には、ストレーナ210の回転向きを逆回転にしてもよく、ゴミ詰まり等の警告を報知してもよい。
第2円形リング体211bの外周面に設けられた突起部211cにより、概形円筒状のストレーナ210の外周面は、一部が突出した構造を有している。例えば、複数の第2円形リング体211bのそれぞれに設けられた突起部211cは周方向の同一位置に配置され、これにより、突起部211cがストレーナ210の外周面において軸方向に沿って配列される。軸方向に沿って配列された突起部211cは、ストレーナ210が回転する際に、筐体205の底部に導入された固形物を掬い上げる機能を有する。
筐体205の内部には、概形円筒状のストレーナ210を収容するために、略円筒状の収容室が形成されている。ストレーナ210は、ストレーナ210に連結された回転シャフト214が水平となる状態で収容室に配置される。
また、ストレーナ210の両端開口部(積層された複数のリング体の最外層の外側)は、例えば筐体205の内壁面によって閉塞された状態とする。概形円筒状のストレーナ210により、筐体205の内部の収容室は、径方向内側の領域(内部領域B)と径方向外側の領域(外部領域C)とに分画され、ストレーナ210の外部領域Cと内部領域Bとの間での液体の移動は、主として各円形リング体間の隙間(間隔D2)を介して行われるようになっている。
混合物が導入される導入口201は、外部領域Cに位置する筐体205の底部内壁面に設けられている。すなわち、導入口201は外部領域Cに開口するように形成されている。
液体から分離された固形物を排出する固形物排出口202は、外部領域Cに位置する筐体205の上部内壁面に設けられている。すなわち、固形物排出口202は外部領域Cに開口するように形成されている。固形物排出口202は、ストレーナ210の頂上部よりも回転方向Aの下流側に配置されており、スクレーパ240によって回収された固形物を固形物排出口202から排出できるようになっている。
固形物から分離された液体を排出する液体排出口203は、内部領域Bに位置する筐体205の内壁面に設けられている。すなわち、液体排出口203は内部領域Bに開口するように形成されている。
導入口201は、液体排出口203よりも低い位置で開口するように形成されている。液体排出口203よりも低い位置には、混合物が常時溜まった状態となり、ストレーナ210は、液体排出口203より低い位置では混合物に浸り、液体排出口203より高い位置では、混合物の液面から露出するように構成されている。
ストレーナ210の上部の固形物排出口202に近接した位置には、ストレーナ210の外周面に付着した固形物、および、各円形リング体の側面に付着した固形物を回収するためのスクレーパ240が設けられている。
スクレーパ240は、ストレーナ210の軸方向と同一方向に沿って積層された複数の板状部材で構成されている。スクレーパ240を構成する複数の板部材は、積層された複数のリング体の隙間に嵌入して、リング体の側面に摺接するように配置されている。
具体的には図7に示すように、スクレーパ240は、第1凸片241a、第2凸片241b、支持片241cが積層された構成を有している。
第1凸片241aは、ストレーナ210を構成する第1円形リング体211aの板厚と同じ厚さの板部材で形成されている。第1凸片241aの先端は、第1円形リング体211aの外周面に向けて突出し、第1円形リング体211aの外周面に付着した固形物を掻き取るように構成されている。
第2凸片241bは、第1円形リング体211aと第2円形リング体211bとの間の隙間と同じ厚さ、すなわち、スペーサ213と同じ厚さの板部材で形成されている。第2凸片241bの先端側は、第1円形リング体211aと第2円形リング体211bとの間に挟まっている固形物を掻き取るように構成されている。
支持片241cは、外周面に突起部211cが形成された第2円形リング体211bの板厚と同じ厚さの板部材で形成されている。
スクレーパ240は、第1凸片241a、第2凸片241b、支持片241cの積層順序は、対向するストレーナ210の第1円形リング体211aおよび第2円形リング体211bの積層順序に対応するように設定される。具体的には、第1円形リング体211aに対向する位置に第1凸片241aが配置され、第2円形リング体211bに対向する位置に支持片241cが配置され、第1円形リング体211aと第2円形リング体211bとの間のスペーサ213が介装している位置に第2凸片241bが配置される。
スクレーパ240は、ストレーナ210に対応する所定の積層順序で第1凸片241a、第2凸片241b、支持片241cが積層された状態で固定されることにより形成されている。具体的には、所定の積層順序で第1凸片241a、第2凸片241b、支持片241cを略平行に配置するとともに、第1凸片241a、第2凸片241b、支持片241cのそれぞれに形成されている挿通孔にロッド242a、242bを挿入して、一体化するように固定される。なお、スクレーパ240の最外層に位置する板部材の形状を大きくして、後述する押圧部材を両側から挟み込んで支持できる構成としてもよい。
固液分離装置200における固液分離は、ストレーナ210およびスクレーパ240が協働して行われる。筐体205内でストレーナ210が回転することにより、導入口201から導入された混合物がストレーナ210の突起部211cにより掬い上げられる。突起部211cにより掬い上げられた混合物は、混合物の液面から露出すると、第1円形リング体211aと第2円形リング体211bの間の隙間から、いわゆる水切りによって液体を落としながら、ストレーナ210の上部へ運ばれる。
ストレーナ210を構成する第1円形リング体211aと第2円形リング体211bの間の隙間部分は濾過フィルタとしての役割を果たしており、この隙間に入らない大きさの固形物や、この隙間に入り込むものの隙間に挟まる固形物は、ストレーナ210の内部領域Bに入り込まないようになっている。第1円形リング体211aと第2円形リング体211bの間の隙間を通過せずにストレーナ210の外周面側に残った固形物は、スクレーパ240によって漉し取られて固形物排出口202から排出される。したがって、第1円形リング体211aと第2円形リング体211bの間の隙間を通過できない大きさの固形物が液体とともに液体排出口203から排出されることはない。
なお、図5に示す固液分離装置200のように、固形物排出口202の上流側に押圧部材252が設けられてもよい。押圧部材250は、スプリング251によりスクレーパ240を弾性的に付勢するように構成されている。押圧部材250は、固形物排出口202から排出される固形物を押圧して、固形物に含有している液体を絞り取る機能を有している。また、ストレーナ210の外周面と、この外周面に対向する筐体の内壁面との間の間隔が、回転方向Aに沿ってスクレーパ240の位置に近づくほど狭くなるように構成し、ストレーナ210の外周面と筐体の内壁面との間で固形物を挟圧して固形物に含有している液体を絞り取る構成としてもよい。
以上のように、本実施形態における固液分離装置200では、導入口201から導入された生ゴミ等を含む混合物は、第1円形リング体211aと第2円形リング体211bの間の隙間によって固液分離され、第1円形リング体211aと第2円形リング体211bの間の隙間を通過できない大きさの固形物が固形物排出口202から排出されて乾燥装置300へ供給されるようになっている。
次に、図1を参照しながら、乾燥装置300について説明する。
固液分離装置200の固形物排出口202の下方には、乾燥装置300のタンク310が配置されている。タンク310は固形物を貯留する容器であり、固液分離装置200の固形物排出口202から排出された固形物が、タンク310内部へ投入されるように位置決めされている。
乾燥装置300のタンク310内には、タンク310内の固形物を撹拌する撹拌羽根320が設けられている。撹拌羽根320の形状や個数は特に限定されるものではないが、例えば、駆動装置によって回転駆動される回転軸に対して垂直方向に延伸する棒状の撹拌羽根320が複数本(例えば、4本)設けられた構成とすることができる。駆動装置により回転軸を中心として撹拌羽根320を回転させることで、タンク310内に収容されている固形物を撹拌して、固形物に含まれる水分を効率良く蒸発させることができるようになる。
さらに、乾燥装置300には、固形物に含まれる水分の蒸発を促進させるためにパネルヒータ330が設けられている。パネルヒータ330は、例えばタンク310の底部外側に設けられており、タンク310内部の固形物が貯留されている位置を加温するように構成されている。
タンク310には、タンク310内部の空気を排出するための排気口および排気ファン380が設けられている。タンク310内部の湿気(蒸発した水分)は、排気ファン380によって、排気口を通じてタンク310の外部へ排出される。排気口は排水/排気管290に接続されており、タンク310内部の空気は、固液分離装置200によって分離された液体とともに、排水/排気管290を通じて下水管へ排出されるようになっている。
また、タンク310の前面にはタンク310の前壁面を構成する前面扉340が設けられている。タンク310は乾燥装置300に対して着脱可能なように構成されており、前面扉340からタンク310を取り出すことができるようになっている。
タンク内に貯留される固形物は、ディスポーザ100によって粉砕されたものであり、乾燥装置300による乾燥処理で、固形物は細片状の乾燥物となる。固形物が生ゴミの場合、乾燥装置300によって最終的に得られる乾燥物は、ディスポーザ100に投入した生ゴミの20分の1程度にまで減容される。乾燥後の生ゴミは、そのまま取り出して有機肥料として利用することができ、あるいは、可燃ゴミとして廃棄することもできる。
以上のように、本実施形態における乾燥装置300では、パネルヒータ330によってタンク310内の固形物を加温するとともに、撹拌羽根320によってタンク310内の固形物を撹拌することで、タンク310内部の固形物の水分を蒸発させるようになっている。
以下、本発明の第1実施形態における生ゴミ処理システム1の作用効果について説明する。
本発明の第1実施形態における生ゴミ処理システム1は、固液分離装置200で分離されて最終的に下水管から下水として放流される液体の水質改善を図るものである。
固液分離装置200では、ストレーナ210が濾過フィルタとしての役割を有しており、例えば、第1円形リング体211aと第2円形リング体211bとの隙間の間隔D2より小さい粒径の固形物は、液体とともに下水として放流される可能性がある。下水の水質改善を図るためには、例えば、第1円形リング体211aと第2円形リング体211bとの隙間の間隔D2を小さくして、より小さい粒径の固形物を回収し、下水中の固形物の量を少なくすることが考えられる。
しかしながら、第1円形リング体211aと第2円形リング体211bとの隙間の間隔D2を小さくすると、ストレーナ210による水切りが不十分となり、乾燥装置300に含水量の高い固形物が排出されてしまい、乾燥装置300のタンク310内が水浸しになってしまう等、生ゴミ処理システム1としての本来の機能を果たせなくなってしまうという問題が生じる。
本発明者は、上記の問題に関して鋭意検討した結果、固液分離装置200の条件だけではなく、固液分離装置200に固形物を供給するディスポーザ100の条件を複合的に考慮することで、下水の水質改善を実現できる本発明の想到に至ったものである。
本発明の第1実施形態では、下水の水質改善を実現するための第1パラメータとして、ディスポーザ100における固形物通過溝111cの離隔距離D1が10〜15mmの範囲に設定される。
離隔距離D1を10〜15mmの範囲に設定した場合、ディスポーザ100の最大粉砕粒径もこの離隔距離D1に対応した10〜15mmの範囲となる。すなわち、本実施形態のディスポーザ100は、離隔距離D1を最大粉砕粒径として、ディスポーザ100に投入された固形物を、この最大粉砕粒径より小さい粒径の固形物に粉砕して固液分離装置200へ排出するように構成されている。例えば、離隔距離D1を14mmに設定した場合、ディスポーザ100の最大粉砕粒径は14mmとなり、14mm未満の粒径の固形物がディスポーザ100から排出されるようになる。離隔距離D1を10〜15mmの範囲として、ディスポーザ100の最大粉砕粒径を10〜15mmの範囲とした場合、ディスポーザ100から排出される固形物は、従来と比較してかなり大きなものとなる。
なお、離隔距離D1を10mm未満にすると、ディスポーザ100によって粉砕された固形物が細かくなりすぎて、下水中に混濁する固形物の量が多くなるという問題が生じる。また、離隔距離D1を15mmより大きくすると、ディスポーザ100の排出部113や配管180に固形物が詰まってしまうという問題や、固形物が大きすぎて乾燥装置300における乾燥処理に時間がかかったり、適切に乾燥できなかったりするという問題が生じる。
また、本発明の第1実施形態では、下水の水質改善を実現するための第2パラメータとして、回転部材140の回転速度が3000±100rpmの範囲に設定される。
上述したように、離隔距離D1を10〜15mmの範囲に設定した場合、ディスポーザ100の最大粉砕粒径は比較的大きくなる。そのため、ディスポーザ100の回転部材140の回転速度を比較的高く設定することで、ディスポーザ100の目詰まりを防止することができる。
なお、回転部材140の回転速度を2900rpm未満にすると、ディスポーザ100が目詰まりを起こしやすくなり、回転部材140の回転速度を3100rpmより大きくすると、ディスポーザ100の粉砕能力が上がり、粉砕された固形物の粒径が小さくなってしまうという問題が生じる。
また、本発明の第1実施形態では、下水の水質改善を実現するための第3パラメータとして、第1円形リング体211aと第2円形リング体211bとの隙間の間隔D2が0.4〜0.5mmの範囲に設定される。
この数値範囲は、放流される下水中に混濁した固形物の量を減らすとともに、乾燥装置300に供給される固形物の含水量を抑えることが可能なバランスを考慮して設定されるものである。なお、間隔D2を0.4mm未満にすると、乾燥装置300に供給される固形物の含水量が増加してしまい適切な乾燥処理が行われない、また、間隔D2を0.5mmより大きくすると、放流される下水中に混濁した固形物の量が増加してしまうという問題が生じる。
本発明の第1実施形態では、下水の水質改善を実現するための第1パラメータとして、ディスポーザ100における固形物通過溝111cの離隔距離D1が10〜15mmの範囲に設定される。
離隔距離D1を10〜15mmの範囲に設定した場合、ディスポーザ100の最大粉砕粒径もこの離隔距離D1に応じて10〜15mmの範囲となる。例えば、離隔距離D1を14mmに設定した場合、ディスポーザ100の最大粉砕粒径は14mmとなり、14mm未満の粒径の固形物がディスポーザ100から排出されるようになる。離隔距離D1を10〜15mmの範囲として、ディスポーザ100の最大粉砕粒径を10〜15mmの範囲とした場合、ディスポーザ100から排出される固形物は、従来と比較してかなり大きなものとなる。
なお、離隔距離D1を10mm未満にすると、ディスポーザ100によって粉砕された固形物が細かくなりすぎて、下水中に混濁する固形物の量が多くなるという問題が生じる。また、離隔距離D1を15mmより大きくすると、ディスポーザ100の排出部113や配管180に固形物が詰まってしまうという問題や、固形物が大きすぎて乾燥装置300における乾燥処理に時間がかかったり、適切に乾燥できなかったりするという問題が生じる。
また、本発明の第1実施形態では、下水の水質改善を実現するための第2パラメータとして、回転部材140の回転速度が3000±100rpmの範囲に設定される。
上述したように、離隔距離D1を10〜15mmの範囲に設定した場合、ディスポーザ100の最大粉砕粒径は比較的大きくなる。そのため、ディスポーザ100の回転部材140の回転速度を比較的高く設定することで、ディスポーザ100の目詰まりを防止することができる。
なお、回転部材140の回転速度を2900rpm未満にすると、ディスポーザ100が目詰まりを起こしやすくなり、回転部材140の回転速度を3100rpmより大きくすると、ディスポーザ100の粉砕能力が上がり、粉砕された固形物の粒径が小さくなってしまうという問題が生じる。
上記の第1パラメータおよび第2パラメータは、ディスポーザ100における粉砕粒径に大きく影響を与えるものである。上記の第1パラメータおよび第2パラメータの条件を満たすことで、固液分離装置200に供給される固形物の粒径は、0.4〜0、5mm以上の範囲に入るものが50%以上を占めるようになる。
また、本発明の第1実施形態では、下水の水質改善を実現するための第3パラメータとして、第1円形リング体211aと第2円形リング体211bとの隙間の間隔D2が0.4〜0.5mmの範囲に設定される。
この数値範囲は、放流される下水中に混濁した固形物の量を減らすとともに、乾燥装置300に供給される固形物の含水量を抑えることが可能なバランスを考慮して設定されるものである。なお、間隔D2を0.4mm未満にすると、乾燥装置300に供給される固形物の含水量が増加してしまい適切な乾燥処理が行われない、また、間隔D2を0.5mmより大きくすると、放流される下水中に混濁した固形物の量が増加してしまうという問題が生じる。
上述したように、第1パラメータおよび第2パラメータの条件を満たすことで、固液分離装置200に供給される固形物の粒径は、0.4〜0、5mm以上の範囲に入るものが50%以上を占めるようになる。したがって、第1円形リング体211aと第2円形リング体211bとの隙間の間隔D2が0.4〜0.5mmの範囲に設定することで、ディスポーザ100に投入された固形物のうちの50%以上の固形物を乾燥装置300に回収することができるようになる。
なお、本発明の第1実施形態では、上記の第1〜第3パラメータのすべての条件を満たすことが好ましい。上記の第1〜第3パラメータのすべての条件が満たされた場合、放流される下水中に混濁した固形物の量が大きく低減され、下水の水質改善を実現することができる。
さらに、本発明の第1実施形態では、下水の水質改善を実現するための第4パラメータとして、ストレーナ210の回転速度が10±1rpmの範囲に設定されてもよい。
このストレーナ210の回転速度は、従来よりも高速であり、固液分離装置200に導入された固形物の洗浄時間(固液分離装置200内で液体に浸かっている時間)を短くすることで、細かい粒径の固形物微粒子がより大きい粒径の固形物粗粒子に吸着した状態のまま、乾燥装置300に回収できるようになる。これにより、第1円形リング体211aと第2円形リング体211bとの隙間を通って下水中に混濁する可能性のある固形物微粒子を乾燥装置300に回収して、下水の水質改善を実現することができるようになる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本発明の第2実施形態において、上述した第1実施形態における生ゴミ処理システム1の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付すとともにその説明を省略する。
図8は、本発明の第2実施形態におけるディスポーザの回転部材上面を示す平面図である。本発明の第2実施形態におけるディスポーザ100aは、上述した第1実施形態におけるディスポーザ100とは異なり、回転部材140aに固形物通過孔150が形成されている。
図8に示す固形物通過孔150は、一例として、一辺が開口幅D3の正方形形状に形成されている。ただし、固形物通過孔150の形状は任意であり、例えば、開口幅D3の正方形に内接または外接する円形状に形成されてもよい。本実施形態では、開口幅D3は10〜15mmの範囲、すなわち、10mm、11mm、12mm、13mm、14mm、15mm、または、これらの数値の間の長さに設定される。
また、図8に示すように、回転部材140aには、2つのハンマー部材143のそれぞれの近傍に、回転部材140aの上面と下面とを貫通する固形物通過孔150が設けられている。好適な一例として、固形物通過孔150は、ハンマー部材143よりも回転部材140の内側の位置であって、ハンマー部材143が軸支されたボルト143cの位置と回転部材140の中心とを結ぶ線上に形成される。
また、固形物通過孔150は、ハンマー部材143が軸支されたボルト143cの位置を回転軸として回転した場合に、固形物通過孔150の開口部の少なくとも一部、好ましくは固形物通過孔150の開口部全体が、ハンマー部材143の板部材143aによって覆われる位置に形成されている。さらに、ハンマー部材143のハンマー部143bが遠心力により回転部材140aの外周側に固定された状態において、固形物通過孔150の開口部は、ハンマー部材143の板部材143aによって覆われることなく、固形物通過孔150の開口部全体が回転部材140aの上面に開口する位置に形成されている。
例えば回転部材140aが低速回転している場合、ハンマー部材143は、軸支されたボルト143cの位置を回転軸として回転部材140aの上面で回転する。このハンマー部材143の回転運動は、固形物を押し流して固形物通過孔150の開口部へ誘導し、さらに、固形物通過孔150の中へ固形物を落とし込むように作用する。
また、回転部材140aが高速回転している場合、ハンマー部材143は、垂直方向に立ち上がったハンマー部143bが遠心力により回転部材140aの外周側に固定された状態となる。このとき、固形物通過孔150の開口部全体が回転部材140aの上面に露出した状態となり、固形物は固形物通過孔150を通過して排出室111bへ落下できるようになっている。
上述した第1実施形態では、粉砕室111aから排出室111bへの固形物の通路は固形物通過溝111cだけであったが、本第2実施形態では、固形物通過溝111cに加えて、固形物通過孔150も粉砕室111aから排出室111bへの固形物の通路となる。これにより、上述した第1実施形態よりも迅速に粉砕室111aから排出室111bへ固形物を通過させることができるようになる。
固形物通過孔150の開口部の開口幅D3は、固形物通過溝111cの離隔距離D1と同様に10〜15mmに設定されることが好ましい。ただし、粉砕室111aから排出室111bへの固形物の通路は固形物通過溝111cが10〜15mmに設定されているため、開口幅D3が固形物通過溝111cの離隔距離D1より小さく設定された場合であっても、固液分離装置200へ供給される固形物の最大粉砕粒径は10〜15mmに制御される。
一方、固形物通過孔150の開口部の開口幅D3を15mmより大きくした場合には、ディスポーザ100aから排出される固形物の粒径が大きくなってしまい、ディスポーザ100aの排出部113や配管180に固形物が詰まってしまうという問題や、固形物が大きすぎて乾燥装置300における乾燥処理に時間がかかったり、適切に乾燥できなかったりするという問題が生じる。以上の理由から、固形物通過孔150の開口部の開口幅D3は、15mm以下に設定される必要がある。これにより、上述した第1実施形態で実現されている固液分離装置200による固形物の回収率50%以上を維持し、あるいは、さらに向上させることができるようになる。
なお、上述した第1および第2実施形態は、本発明の具体的な実施態様の一例を示すものに過ぎず、本発明は特定の実施態様に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、その技術的範囲を逸脱することなく、様々な修正または応用が可能なものである。