JP6778930B2 - 吸音材 - Google Patents

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Description

本発明は、吸音材に関し、特に通気度の異なる2つの立体編物からなる吸音材に関する。
従来から、コンサートホール、音楽室等の壁面や天井に吸音材を設置して、騒音対策を行うことが行われている。例えば、特許文献1には、低周波数領域を含む広い周波数帯の音に対して吸音効果を発揮する吸音材が開示されている。
この吸音材は、多孔質のウレタンフォームに活性炭を含浸させてなる第1層と、この第1層に積層されるハニカム状の立体編物からなる第2層を備えている。
特開2009−299332号公報
特許文献1の吸音材は、低周波数領域を含む、比較的広い周波数帯の音に対して一定の吸音効果を有するものであるが、生活騒音の音域(600〜2000Hz)においては、吸音効果は十分であるとは言えず、更に吸音効果に優れる吸音材の開発が望まれている。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、厚さが薄く、軽量であり、特に生活騒音の音域(600〜2000Hz)において、より優れた吸音効果を発揮する吸音材を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明者らは、鋭意検討した結果、吸音材を構成する層の通気度及びその厚さが音の吸収に大きく影響を及ぼすことを見出した。
更に、本発明者らは、通気度の異なる2つの立体編物を積層することで、厚さが薄く、軽量であり、特に生活騒音の音域(600〜2000Hz)において、より優れた吸音効果を発揮する吸音材とし得ることも見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の吸音材は、板材上に載置されて用いられる吸音材であって、第1の通気度を有し、板材と対向するように配置される第1の立体編物と、第1の通気度と異なる第2の通気度を有し、第1の立体編物に積層される第2の立体編物と、からなり、第1の立体編物の厚さと第2の立体編物の厚さの合計が、10〜30mmであることを特徴とする。
このような構成によれば、吸音材を通気度の異なる2つの立体編物を積層して構成するので、厚さが薄く、軽量であり、より優れた吸音効果を発揮する吸音材が実現される。
また、第1の通気度が10〜20cm/cm/secであり、第2の通気度が20〜30cm/cm/secであることが望ましい。
また、第1の通気度が20〜30cm/cm/secであり、第2の通気度が10〜20cm/cm/secであることが望ましい。
また、第1の通気度が300cm/cm/sec以上であり、第2の通気度が20〜30cm/cm/secであることが望ましい。
また、第1の通気度が300cm/cm/sec以上であり、第2の通気度が10〜20cm/cm/secであることが望ましい。
第1の立体編物及び第2の立体編物は、それぞれ、互いに離間して配置された一対の基布と、基布間を往復して両者を結合する連結糸とから編成されていることが望ましい。
一対の基布を編成する地糸が、スパン糸であることが望ましい。
連結糸が、合成繊維加工糸と合成繊維モノフィラメント糸によって構成されていることが望ましい。
連結糸の太さが、150〜220デシテックスであることが望ましい。
一対の基布は、前側基布と後側基布からなり、後側基布が、前側基布よりも薄いことが望ましい。
第1の立体編物の厚さ及び第2の立体編物の厚さが、それぞれ、6〜12mmであることが望ましい。
吸音材が、少なくとも600〜2000Hzの音域に吸収帯域を有することが望ましい。
以上のように、本発明によれば、厚さが薄く、軽量であり、特に生活騒音の音域(600〜2000Hz)において、より優れた吸音効果を発揮する吸音材が実現される。
図1は、本発明の実施形態に係る吸音材の概略構成を示す断面図である。 図2は、第1の立体編物と第2の立体編物の構成例を示す断面図である。 図3は、立体編物Xの外観を撮影した写真である。 図4は、立体編物Yの外観を撮影した写真である。 図5は、第1の構成例に係る吸音材の製造方法を説明する流れ図である。 図6は、本発明の実施形態に係る吸音材の立体編物を編成するために使用する編機の構成を示す図である。 図7は、立体編物Xを編成するために使用する各構成糸の編組織の一例を示す図である。 図8は、立体編物Yを編成するために使用する各構成糸の編組織の一例を示す図である。 図9は、立体編物Zの外観を撮影した写真である。 図10は、立体編物Zを編成するために使用する各構成糸の編組織の一例を示す図である。 図11は、残響室法吸音率の測定結果を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、材質、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。なお、図中同一又は相当部分には同一の符号を付してその説明は繰り返さない。
(吸音材10の構成)
図1は、本発明の実施形態に係る吸音材10の概略構成を示す断面図である。本実施形態の吸音材10は、板材90上に載置させて用いられるものであり、図1に示すように、板材90と対向するように配置される第1の立体編物20と、第1の立体編物20に積層される第2の立体編物30とからなる。
このような吸音材10によれば、第1の立体編物20及び第2の立体編物30を音が通過する際に、これらに吸収されることにより、吸音効果を発揮する。
また、この際、吸収しきれなかった音は、板材90で吸収させるようにしてもよいし、板材90で反射して、再度、第1の立体編物20及び第2の立体編物30を通過させることにより吸収させるようにしてもよい。
音を吸収可能な板材90としては、例えば、コルク板等が挙げられる。一方、音を反射可能な板材90としては、例えば、合板、硬質の樹脂材料(例えば、ポリカーボネート等)で形成された樹脂板、金属板等が挙げられる。
また、板材90の厚さは、特に限定されないが、1〜10mm程度であることが好ましく、3〜7mm程度であることがより好ましい。
特に、本発明では、第1の立体編物20及び第2の立体編物30は、それぞれ互いに異なる第1の通気度及び第2の通気度を有する。このような構成により、第1の立体編物20と第2の立体編物30は、それらの通気度に応じて異なる周波数帯の音を吸収することができる。このため、第1の通気度及び第2の通気度を適宜設定することにより、より広い周波数帯の音が吸収されるようになり、より優れた吸音効果を有する吸音材10を得ることができる。
吸音材10は、少なくとも600〜2000Hzの音域に吸収帯域を有することが好ましい。かかる音域に吸収帯域を有する吸音材10であれば、いわゆる生活騒音に対して十分な吸音効果を発揮することができる。このため、このような吸音材10は、幅広い分野で好適に使用することができる。
また、本発明では、第1の立体編物20の厚さと第2の立体編物30の厚さの合計(合計厚さ)が、10〜30mm程度、好ましくは15〜25mm程度に設定される。合計厚さが10mm未満では、吸音材10の厚さが薄すぎて、吸音効果が十分に得られない。一方、合計厚さを30mmを超えて大きくしても、それ以上の吸音効果の増大を期待することができず、吸音材10の厚さが大きくなり過ぎることから好ましくない。
このように、吸音材10は、2つの立体編物20、30からなり、その合計厚さも比較的小さく設定される。このため、吸音材10は、厚さが薄く、軽量にすることもできる。
かかる吸音材10は、例えば、コンサートホール、音楽室等の壁面や天井に設置して使用することができる他、保育所、幼稚園等の幼児が集まる場所の壁面に設置して使用することができる。吸音材10は、2つの立体編物からなるため、クッション性も高い。このため、幼児が集まる場所の壁面に吸音材10を設置して使用することは、幼児に対する安全性を向上する観点からも好ましい。
(第1の立体編物20及び第2の立体編物30の構成)
第1の立体編物20及び第2の立体編物30は、それぞれ、互いに離間して配置された一対の前側基布22、32及び後側基布24、34と、前側基布22、32と後側基布24、34の間を往復して両者を結合する連結糸26、36とから編成されるダブルラッシェル立体基布である。
前側基布22、32及び後側基布24、34の地糸の編組織は、特に限定されるものではないが、第1の立体編物20と第2の立体編物30の接着性の観点から、前側基布22及び後側基布34の編組織は、ウェール方向及びコース方向のいずれの方向にも連続したフラットな編地構造となっていることが好ましい。
また、前側基布22、32と後側基布24、34は、ほぼ等しい厚さであってもよいが、後側基布24、34が、前側基布22、32より薄くすることが好ましい。このような構成により、音源に近い前側基布22、32の厚さが大きくなることで、これらの通気度が低くなり、その結果、第1の立体編物20及び第2の立体編物30の吸音効果がより高まる。
連結糸26、36は、前側基布22、32と後側基布24、34の間隔を保持するように、前側基布22、32と後側基布24、34との間に編み込んだものであり、第1の立体編物20及び第2の立体編物30の通気度の調整に大きく寄与する部分であるとともに、クッション性を付与する部分でもある。従って、連結糸26、36により形成される組織は、アンダーラップの大きい組織で、かつ厚さが大きくなるような組織が好ましい。
立体編物20、30の前側基布22、32及び後側基布24、34を編成する糸の素材としては、それぞれ、柔軟性、耐久性、耐候性、耐摩耗性の観点から、天然繊維(コットン)、合成繊維(ポリエステル、アクリル、ナイロン、レーヨン等)のスパン糸(短繊維)が好適である。
また、立体編物20、30の連結糸26、36の素材としては、それぞれ、立体編物20、30の適度な通気度と厚さを確保する観点から、ポリエステルやナイロン等の合成繊維加工糸と合成繊維モノフィラメント糸によって構成することが好ましい。
なお、合成繊維加工糸を用いることにより、立体編物20、30の通気度を低くすることができる。一方、合成繊維モノフィラメント糸を用いることにより、立体編物20、30の厚さを確保することができる。
連結糸26、36の太さは、立体編物20、30の適度な通気度と厚さを確保し、それらの高い形状安定性を得るためには、太い方が好ましく、実際には使用する編機の仕様によって決定される。例えば、編機として、カールマイヤー社製のダブルラッシェル機 RD6DPLM/8・RD6DPLM/12−3(22ゲージ/2.54cm)を使用する場合、1本の針に掛かる太さの限界値は長繊維において529デニール/588デシテックスであり、短繊維においては310デニール/345デシテックスである。このため、各地糸は、150〜220デシテックス程度が望ましい。
また、立体編物20、30の厚さは、それぞれ、適度な通気度を維持しつつ、クッション性、反発性を十分に確保する観点からは、厚い方が好ましい。しかしながら、立体編物20、30の厚さを厚くすると、立体編物20、30の後加工が難しくなり、また糸消費量が増加することから、その厚さは、6〜12mm程度とするのが好ましく、8〜11mm程度とすることがより好ましい。
これらの第1の立体編物20と第2の立体編物30は、通気を塞がないように、互いに、散点する接着剤の複数のスポットで接着されている。また、吸音材10と板材90を、同様に、接着剤を用いて接着するようにしてもよい。
接着剤としては、例えば、アクリル樹脂系接着剤、α−オレフィン系接着剤、ウレタン樹脂系接着剤およびホットメルト接着剤等を用いることができる。これらの中でも、短時間で接着できる、加工性に優れる、溶剤を使用しない、という観点から、ホットメルト接着剤が好適である。
また、ホットメルト接着剤の形態としては、例えは、粉末(パウダー)、液体、ゲル等が挙げられるが、取扱性に優れる観点から、特に、粉末(パウダー)が好適である。
また、第1の立体編物20と第2の立体編物30は、通気性を維持しながら固定されていればよく、例えば、接着剤に代えて、タッカーやバノックで固定してもよい。
なお、ホットメルト接着剤の市販品としては、DIC株式会社製の「タイフォース」(登録商標)シリーズ、スリーエムカンパニー社製の「Scotch−Weld」(登録商標)シリーズ、日立化成ポリマー株式会社製の「ハイボン」(登録商標)シリーズ、三井武田ケミカル株式会社製の「タケメルト」(登録商標)MAシリーズ、東亜合成株式会社製の「アロンメルト」(登録商標)Rシリーズ、新田ゼラチン株式会社製の「ニッタイト」(登録商標)ARXシリーズ、及びコニシ株式会社製の「ボンド」(登録商標)KUMシリーズを挙げることができる。
次に、第1の立体編物20及び第2の立体編物30の構成例について説明する。
[第1の構成例]
第1の構成例では、図2(a)に示すように、第1の立体編物20が通気度(第1の通気度)20〜30cm/cm/sec程度の立体編物Xで構成され、第2の立体編物30が通気度(第2の通気度)10〜20cm/cm/sec程度の立体編物Yで構成されている。
このような構成では、通気度が高い立体編物Xが高音(高周波数領域の音)を優先的に吸収し、通気度が低い立体編物Yが低音(低周波数領域の音)を優先的に吸収する。
ここで、図3及び図4に、ぞれぞれ、立体編物X及び立体編物Yの外観を撮影した写真を示す。
(吸音材10の製造方法)
次に、第1の構成例の吸音材10の製造方法について説明する。図5は、第1の構成例に係る吸音材10の製造方法を説明する流れ図である。なお、図5の右側の図は、各工程における吸音材10の状態を示したものである。
製造方法の概略を説明すると、先ず、立体編物X及び立体編物Yを製造し(立体編物X及び立体編物Yの製造)、次に、立体編物X及び立体編物Yの一方に接着剤を付与し(接着剤の付与)、立体編物Xと立体編物Yを接着する(立体編物X、Yの接着)。
(立体編物Xの製造)
立体編物Xの製造工程では、編機(ダブルラッシェル機)を用いて、立体編物Xを製造する。図6は、立体編物のダブルラッシェル地を編成するために使用する、複列の編み針列を有する編機100の構成を示す図である。ここで、符号L1〜L6は、編み糸を導糸するガイド(筬)を示し、符号103は、フロント側針床のトリックプレートを示し、符号104は、バック側針床のトリックプレートを示している。また、符号101は、フロント針であり、符号102は、バック針であり、符号105は、釜間を示している。
ガイドL1、L2には、地糸SX1、SX2が通糸され、地糸SX1、SX2によって前側基布X2(22)が形成される。ガイドL5、L6には、地糸SX5、SX6が通糸され、地糸SX5、SX6によって後側基布X4(24)が形成される。また、ガイドL3、L4には、前側基布X2と後側基布X4とを連結する連結糸X6(26)の地糸SX3、SX4が通糸され、地糸SX3、SX4によって前側基布X2と後側基布X4との間に間隙が形成される。
図7は、立体編物Xを編成するために使用する各構成糸の編組織の一例を示す図である。図7中、「・」(黒点)は、フロント針101とバック針103の位置を示しており、フロント側の編み針列を「F」で示し、バック側の編み針列を「B」で示している。また、各編組織の編成の下側の数字は、編針位置番号を示している。
図7に示すように、第1の構成例においては、前側基布X2の一番外側の編組織の地糸SX1の位置は、ガイドL1によりフロント針101に対して編針位置番号3からスイングインし、編針位置番号4までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号1までアンダーラップを行ない、編針位置番号1からスイングインし、編針位置番号0までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号3までアンダーラップをすることをワンサイクルとする閉じ目である。
前側基布X2の外側から二番目の編組織の地糸SX2の位置は、ガイドL2によりフロント針101に対して編針位置番号1からスイングインし、編針位置番号0までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号1までアンダーラップを行ない、編針位置番号1からスイングインし、編針位置番号2までオーバーラップを行ない、スイングアウトし、編針位置番号1までアンダーラップをすることをワンサイクルとする閉じ目である。
連結糸X6の前側基布X2側の編組織の地糸SX3の位置は、ガイドL3によりフロント針101に対して編針位置番号1からスイングインし、編針位置番号0までオーバーラップした後スイングアウトし、バック針102に対して編針位置番号3までアンダーラップを行ない、編針位置番号3からスイングインし、編針位置番号2までオーバーラップした後スイングアウトし、フロント針101に対して編針位置番号4までアンダーラップを行ない、編針位置番号4からスイングインし、編針位置番号5までオーバーラップした後スイングアウトし、バック針102に対して編針位置番号2までアンダーラップを行ない、編針位置番号2からスイングインし、編針位置番号3までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号1までアンダーラップを行なうサイクルを3度行った後、バック針102に対して編針位置番号1までアンダーラップを行ない、編針位置番号1からスイングインし、編針位置番号0までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号1までアンダーラップを行ない、編針位置番号1からスイングインし、編針位置番号2までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号1までアンダーラップを行なうサイクルを3度行なうことをワンサイクルとする閉じ目である。
連結糸X6の後側基布X4側の編組織の地糸SX4の位置は、ガイドL4によりフロント針101に対して編針位置番号5からスイングインし、編針位置番号4までオーバーラップした後スイングアウトし、バック針102に対して編針位置番号3までアンダーラップを行ない、編針位置番号3からスイングインし、編針位置番号2までオーバーラップした後スイングアウトし、フロント針101に対して編針位置番号0までアンダーラップを行ない、編針位置番号0からスイングインし、編針位置番号1までオーバーラップした後スイングアウトし、バック針102に対して編針位置番号2までアンダーラップを行ない、編針位置番号2からスイングインし、編針位置番号3までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号5までアンダーラップを行なうサイクルを3度行った後、フロント針101に対して編針位置番号1までアンダーラップを行い、編針位置番号1からスイングインし、編針位置番号0までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号1までアンダーラップを行ない、編針位置番号1からスイングインし、編針位置番号2までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号1までアンダーラップを行なうサイクルを3度行なうことをワンサイクルとする。
後側基布X4の外側から二番目の編組織の地糸SX5の位置は、ガイドL5によりバック針102に対して編針位置番号1までアンダ―ラップを行ない、編針位置番号1からスイングインし、編針位置番号0までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号1までアンダーラップを行ない、編針位置番号1からスイングインし、編針位置番号2までオーバーラップした後スイングアウトすることをワンサイクルとする閉じ目である。
後側基布X4の一番外側の編組織の地糸SX6の位置は、ガイドL6によりバック針102に対して編針位置番号2までアンダーラップを行ない、編針位置番号2からスイングインし、編針位置番号3までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号1までアンダーラップを行ない、編針位置番号1からスイングインし、編針位置番号0までオーバーラップした後スイングアウトすることをワンサイクルとする閉じ目である。
(立体編物Yの製造)
立体編物Yの製造工程では、図6に示す編機(ダブルラッシェル機)と同様の編機を用いて、立体編物Yを製造する。
立体編物Yを製造する場合、ガイドL1、L2には、地糸SY1、SY2が通糸され、地糸SY1、SY2によって前側基布Y2(32)が形成される。ガイドL5、L6には、地糸SY5、SY6が通糸され、地糸SY5、SY6によって後側基布Y4(34)が形成される。また、ガイドL3、L4には、前側基布Y2と後側基布Y4とを連結する連結糸Y6(36)の地糸SY3、SY4が通糸され、地糸SY3、SY4によって前側基布Y2と後側基布Y4との間に間隙が形成される。
図8は、立体編物Yを編成するために使用する各構成糸の編組織の一例を示す図である。図8中、「・」(黒点)は、フロント針101とバック針103の位置を示しており、フロント側の編み針列を「F」で示し、バック側の編み針列を「B」で示している。また、各編組織の編成の下側の数字は、編針位置番号を示している。
図8に示すように、第1の構成例においては、前側基布Y2の一番外側の編組織の地糸SY1の位置、前側基布Y2の外側から二番目の編組織の地糸SY2の位置、後側基布Y4の外側から二番目の編組織の地糸SY5の位置及び後側基布Y4の一番外側の編組織の地糸SY6の位置は、それぞれ、立体編物Xの地糸SX1、SX2、SX5及びSX6と同じ動きをワンサイクルとする閉じ目である。
連結糸Y6の前側基布Y2側の編組織の地糸SY3の位置は、ガイドL3によりフロント針101に対して編針位置番号1からスイングインし、編針位置番号0までオーバーラップした後スイングアウトし、バック針102に対して編針位置番号3までアンダーラップを行ない、編針位置番号3からスイングインし、編針位置番号2までオーバーラップした後スイングアウトし、フロント針101に対して編針位置番号4までアンダーラップを行ない、編針位置番号4からスイングインし、編針位置番号5までオーバーラップした後スイングアウトし、バック針102に対して編針位置番号2までアンダーラップを行ない、編針位置番号2からスイングインし、編針位置番号3までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号1までアンダーラップをすることをワンサイクルとする閉じ目である。
連結糸Y6の後側基布Y4側の編組織の地糸SY4の位置は、ガイドL4によりフロント針101に対して編針位置番号5からスイングインし、編針位置番号4までオーバーラップした後スイングアウトし、バック針102に対して編針位置番号3までアンダーラップを行ない、編針位置番号3からスイングインし、編針位置番号2までオーバーラップした後スイングアウトし、フロント針101に対して編針位置番号0までアンダーラップを行ない、編針位置番号0からスイングインし、編針位置番号1までオーバーラップした後スイングアウトし、バック針102に対して編針位置番号2までアンダーラップを行ない、編針位置番号2からスイングインし、編針位置番号3までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号5までアンダーラップすることをワンサイクルとする開き目である。
(接着剤の付与)
図5に戻り、接着剤の付与工程では、立体編物Xの上面(立体編物Yに対向する面)に接着剤を付与する。具体的には、例えば、立体編物X上に加熱したグラビアコーターを用いて、ホットメルト樹脂を散点状に付与する。そして、立体編物X、Yの接着工程に進む。
(立体編物X、Yの接着)
立体編物X、Yの接着工程では、立体編物Yを接着剤が塗布された立体編物X上に重ね、立体編物X及び立体編物Yが変形してつぶれる程度のニップ圧力を加える。そして、約48時間室温にて放置して接着剤を硬化させ、立体編物Yを立体編物Xに接着固定する。
このように、第1の構成例においては、立体編物X上に、通気度の異なる立体編物Yが積層されて吸音材10が得られる。つまり、図5に示すように、第1の構成例の吸音材10は、前側基布Y2、連結糸Y6、後側基布Y4、前側基布X2、連結糸X6、後側基布X4の6層構造となる。そして、図1に示すように、吸音材10が実際に使用される場合には、板材90上に載置されて使用される。このような構成の吸音材10に対して、前側基布Y2から音が入射すると、連結糸Y6が、一種の背後空気層として機能するため、低周波帯での吸音性が向上する。また、立体編物Yを通過した音は、立体編物Xに入射するが、前側基布X2の背後に位置する連結糸X6が、一種の背後空気層として機能するため、低周波帯での吸音性が向上する。このように、第1の構成例においては、主に連結糸Y6と連結糸X6の機能によって、低周波の音を吸収するが、連結糸Y6の編組織と連結糸X6の編組織が異なり、通気度も異なるため、立体編物Yと立体編物Xとで空気の流れ(つまり、音響粒子の振動伝播)が異なるので、それぞれで吸収する音の波長が異なることとなる。このように、第1の構成例においては、立体編物Xの通気度(第1の通気度)及び立体編物Yの通気度(第2の通気度)を適宜設定することにより、異なる周波数帯の音を吸収するように構成し、これによって、広い周波数帯の音を効率よく吸収している。なお、第1の構成例の吸音材10は、板材90上に載置されて使用されるため、立体編物Xを通過した音は、板材90によって反射され、再び立体編物X及び立体編物Yによって吸収されることとなる。
また、前述したように、立体編物X及び立体編物Yを製造することにより、所望の通気度を有する立体編物X及び立体編物Yを、容易かつ確実に製造することができる。
[第2の構成例]
第2の構成例では、図2(b)に示すように、第1の立体編物20が通気度(第1の通気度)10〜20cm/cm/sec程度の立体編物Yで構成され、第2の立体編物30が通気度(第2の通気度)20〜30cm/cm/sec程度の立体編物Xで構成されている。すなわち、第2の構成例では、立体編物Xと立体編物Yの位置が上下逆転していること以外は、第1の構成例と同様である。
このような第2の構成例においても、前記第1の構成例と同様の作用・効果が得られる。
[第3の構成例]
第3の構成例では、図2(c)に示すように、第1の立体編物20が通気度(第1の通気度)300cm/cm/sec以上の立体編物Zで構成され、第2の立体編物30が通気度(第2の通気度)10〜20cm/cm/sec程度の立体編物Yで構成されている。すなわち、第3の構成例では、第1の立体編物20が立体編物Zで構成されていること以外は、前記第1の構成例と同様である。
ここで、図9に、立体編物Zの外観を撮影した写真を示す。
このような吸音材10は、前記と同様にして製造した立体編物Yと、次のようにして製造した立体編物Zを、接着剤で接着することにより得られる。
(立体編物Zの製造)
立体編物Zの製造工程では、図6に示す編機(ダブルラッシェル機)と同様の編機を用いて、立体編物Zを製造する。
立体編物Zを製造する場合、ガイドL1、L2には、地糸SZ1、SZ2が通糸され、地糸SZ1、SZ2によって前側基布Z2(22)が形成される。ガイドL4、L5には、地糸SZ4、SZ5が通糸され、地糸SZ4、SZ5によって後側基布Z4(24)が形成される。また、ガイドL3には、前側基布Z2と後側基布Z4とを連結する連結糸Z6(26)の地糸SZ3が通糸され、地糸SZ3によって前側基布Z2と後側基布Z4との間に間隙が形成される。なお、この場合、ガイドL6は、使用されない。
図10は、立体編物Zを編成するために使用する各構成糸の編組織の一例を示す図である。図10中、「・」(黒点)は、フロント針101とバック針103の位置を示しており、フロント側の編み針列を「F」で示し、バック側の編み針列を「B」で示している。また、各編組織の編成の下側の数字は、編針位置番号を示している。
図10に示すように、第3の構成例においては、前側基布Z2の一番外側の編組織の地糸SZ1の位置は、ガイドL1によりフロント針101に対して編針位置番号0からスイングインし、編針位置番号1までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号3までアンダーラップを行ない、編針位置番号3からスイングインし、編針位置番号2までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号0までアンダーラップを行なうサイクルを3度行った後、編針位置番号0からスイングインし、編針位置番号1までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号2までアンダーラップを行ない、編針位置番号2からスイングインし、編針位置番号3までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号5までアンダーラップを行ない、その後、編針位置番号5からスイングインし、編針位置番号4までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号2までアンダーラップを行ない、編針位置番号2からスイングインし、編針位置番号3までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号5までアンダーラップを行なうサイクルを3度行った後、編針位置番号5からスイングインし、編針位置番号4までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号3までアンダーラップを行ない、編針位置番号3からスイングインし、編針位置番号2までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号0までアンダーラップを行うことをワンサイクルとする開き目である。
前側基布Z2の外側から二番目の編組織の地糸SZ2の位置は、ガイドL2によりフロント針101に対して編針位置番号5からスイングインし、編針位置番号4までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号2までアンダーラップを行ない、編針位置番号2からスイングインし、編針位置番号3までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号5までアンダーラップを行なうサイクルを3度行った後、編針位置番号5からスイングインし、編針位置番号4までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号3までアンダーラップを行ない、編針位置番号3からスイングインし、編針位置番号2までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号0までアンダーラップを行ない、その後、編針位置番号0からスイングインし、編針位置番号1までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号3までアンダーラップを行ない、編針位置番号3からスイングインし、編針位置番号2までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号0までアンダーラップを行なうサイクルを3度行った後、編針位置番号0からスイングインし、編針位置番号1までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号2までアンダーラップを行い、編針位置番号2からスイングインし、編針位置番号3までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号5までアンダーラップをすることをワンサイクルとする開き目である。
連結糸Z6の編組織の地糸SZ3の位置は、ガイドL3によりフロント針101に対して編針位置番号1からスイングインし、編針位置番号0までオーバーラップをした後スイングアウトし、バック針102に対して編針位置番号1までアンダーラップを行ない、編針位置番号1からスイングインし、編針位置番号0までオーバーラップした後スイングアウトし、フロント針101に対して編針位置番号0までアンダーラップを行ない、編針位置番号0からスイングインし、編針位置番号1までオーバーラップした後スイングアウトし、バック針102に対して編針位置番号0までアンダーラップを行ない、編針位置番号0よりスイングインし、編針位置番号1までオーバーラップをした後スイングアウトし、フロント針101に対して編針位置番号1までアンダーラップを行なうことをワンサイクルとする。
後側基布Z4の外側から二番目の編組織の地糸SZ4の位置は、ガイドL4によりバック針102に対して編針位置番号5までアンダーラップを行ない、編針位置番号5からスイングインし、編針位置番号4までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号2までアンダーラップを行ない、編針位置番号2からスイングインし、編針位置番号3までオーバーラップを行なうサイクルを3度行なった後、編針位置番号5までアンダーラップを行ない、編針位置番号5からスイングインし、編針位置番号4までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号3までアンダーラップを行ない、編針位置番号3からスイングインし、編針位置番号2までオーバーラップした後スイングアウトし、その後、編針位置番号0までアンダーラップを行ない、編針位置番号0からスイングインし、編針位置番号1までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号3までアンダーラップを行ない、編針位置番号3からスイングインし、編位置針番号2までオーバーラップした後スイングアウトを行なうサイクルを3度行なった後、編針位置番号0までアンダーラップを行ない、編針位置番号0からスイングインし、編針位置番号1までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号2までアンダーラップを行ない、編針位置番号2からスイングインし、編針位置番号3までオーバーラップした後スイングアウトを行うことをワンサイクルとする開き目である。
後側基布Z4の一番外側の編組織の地糸SZ5の位置は、ガイドL5によりバック針102に対して編針位置番号0までアンダーラップを行ない、編針位置番号0からスイングインし、編針位置番号1までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号3までアンダーラップを行ない、編針位置番号3からスイングインし、編針位置番号2までオーバーラップした後スイングアウトを行なうサイクルを3度行なった後、編針位置番号0までアンダーラップを行ない、編針位置番号0からスイングインし、編針位置番号1までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号2までアンダーラップを行ない、編針位置番号2からスイングインし、編針位置番号3までオーバーラップした後スイングアウトし、その後、編針位置番号5までアンダーラップを行ない、編針位置番号5からスイングインし、編針位置番号4までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号2までアンダーラップを行ない、編針位置番号2からスイングインし、編針位置番号3までオーバーラップした後スイングアウトを行なうサイクルを3度行なった後、編針位置番号5までアンダーラップを行ない、編針位置番号5からスイングインし、編針位置番号4までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号3までアンダーラップを行ない、編針位置番号3からスイングインし、編針位置番号2までオーバーラップした後スイングアウトを行うことをワンサイクルとする開き目である。
このような第3の構成例においても、前記第1の構成例と同様の作用・効果が得られる。
[第4の構成例]
第4の構成例では、図2(d)に示すように、第1の立体編物20が通気度(第1の通気度)300cm/cm/sec以上の立体編物Zで構成され、第2の立体編物30が通気度(第2の通気度)20〜30cm/cm/sec程度の立体編物Xで構成されている。すなわち、第4の構成例では、第1の立体編物20が立体編物Zで構成されていること以外は、前記第2の構成例と同様である。
このような第4の構成例においても、前記第2の構成例と同様の作用・効果が得られる。
次に、吸音材10の具体的な実施例を示す。なお、本発明の吸音材は、本実施例に限定されるものではない。
1.立体編物の製造
編機として、カールマイヤー社製のダブルラッシェル機 RD6DPLM/8・RD6DPLM/12−3(22ゲージ/2.54cm、釜間距離10mm)を使用して、以下の立体編物X〜Zを製造した。
なお、立体編物X〜Zは、それぞれ、仕上がり厚みを10mm±1.0mmとした。
(立体編物Xの製造)
以下の地糸SX1〜SX6を使用して、図7に示す編成の方法に従って、立体編物Xを製造した。
SX1:綿(スパン糸:30番手)
SX2:綿(スパン糸:30番手)
SX3:ポリエステルモノフィラメント糸(220デシテックス)
SX4:ポリエステル加工糸(167デシテックス、フィラメントカウント48本)
SX5:綿(スパン糸:30番手)
SX6:綿(スパン糸:30番手)
得られた立体編物Xの通気度を、JIS L 1096のA法に従って、空気圧力125Paで測定した。その結果、立体編物Xの通気度は、24.3cm/cm/secであった。
(立体編物Yの製造)
以下の地糸SY1〜SY6を使用して、図8に示す編成の方法に従って、立体編物Yを製造した。
SY1:ポリエステル加工糸(220デシテックス、フィラメントカウント72本)
SY2:ポリエステル加工糸(220デシテックス、フィラメントカウント72本)
SY3:ポリエステルモノフィラメント糸(220デシテックス)
SY4:ポリエステル加工糸(167デシテックス、フィラメントカウント48本)
SY5:ポリエステルレギュラー糸(167デシテックス、フィラメントカウント48本)
SY6:ポリエステルレギュラー糸(167デシテックス、フィラメントカウント48本)
得られた立体編物Yの通気度を、前記と同様にして測定した。その結果、立体編物Yの通気度は、15cm/cm/secであった。
(立体編物Zの製造)
以下の地糸SZ1〜SZ5を使用して、図10に示す編成の方法に従って、立体編物Zを製造した。
SZ1:ポリエステルレギュラー糸(167デシテックス、フィラメントカウント48本)
SZ2:ポリエステルレギュラー糸(167デシテックス、フィラメントカウント48本)
SZ3:ポリエステルモノフィラメント糸(220デシテックス)
SZ4:ポリエステルレギュラー糸(167デシテックス、フィラメントカウント48本)
SZ5:ポリエステルレギュラー糸(167デシテックス、フィラメントカウント48本)
得られた立体編物Zの通気度を、JIS L 1096のA法に従って、空気圧力125Paで測定したところ、測定不能となったため、さらに空気圧力10〜2500Paの条件で測定したが、測定不能であった。このことから、立体編物Zの通気度は、少なくとも300cm/cm/sec以上であることが分かった。
2.吸音材の製造
(実施例1)
立体編物Xと立体編物Yを、ホットメルトパウダーを用いて接着して、吸音材を製造した。その後、この吸音材を厚さ5mmのヒノキ合板に前記と同様のホットメルトパウダーを用いて接着した。なお、吸音材は、立体編物Xがヒノキ合板側となるように配置した。
(実施例2)
立体編物Xと立体編物Yを、前記と同様のホットメルトパウダーを用いて接着して、吸音材を製造した。その後、この吸音材を厚さ5mmのヒノキ合板に前記と同様のホットメルトパウダーを用いて接着した。なお、吸音材は、立体編物Yがヒノキ合板側となるように配置した。
(実施例3)
立体編物Yと立体編物Zを、前記と同様のホットメルトパウダーを用いて接着して、吸音材を製造した。その後、この吸音材を厚さ5mmのコルク板に前記と同様のホットメルトパウダーを用いて接着した。なお、吸音材は、立体編物Zがコルク板側となるように配置した。
(実施例4)
立体編物Xと立体編物Zを、前記と同様のホットメルトパウダーを用いて接着して、吸音材を製造した。その後、この吸音材を厚さ5mmのコルク板に前記と同様のホットメルトパウダーを用いて接着した。なお、吸音材は、立体編物Zがコルク板側となるように配置した。
3.残響室法吸音率の測定
実施例1〜4で得られた吸音材に対して、温度14.9℃、湿度55%RHの残響室内で、JIS A 1409:1998に規定される「残響室法吸音率の試験方法」に従って吸音率を測定した。
その結果を、図11のグラフに示す。
図11に示すように、実施例1〜4で得られた吸音材は、いずれも、厚さが薄く、軽量でありながら、広い周波数帯の音(少なくとも600〜2000Hzの周波数帯の音)を吸収することが分かった。
中でも、実施例1で得られた吸音材は、特に広い周波数帯の音を吸収することが分かった。
また、実施例1に対して立体編物X、Yの位置を上下反転させた実施例2の吸音材は、高周波域の音をより優先的に吸収することが分かった。
なお、実施例1〜4で得られた吸音材は、いずれも、綿及びポリエステルから形成されているため、燃焼したとしても有毒ガスが発生することはなく、環境に優しいものとなっている。
以上が本発明の実施の形態、及び実施例の説明であるが、本発明は、上記の構成に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内において様々な変形が可能である。
また、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
10 吸音材
20 第1の立体編物
22 前側基布
24 後側基布
26 連結糸
30 第2の立体編物
32 前側基布
34 後側基布
36 連結糸
X、Y、Z 立体編物
X2、Y2、Z2 前側基布
X4、Y4、Z4 後側基布
X6、Y6、Z6 連結糸
90 板材
100 編機
101 フロント針
102 バック針
103、104 トリックプレート
105 釜間
L1、L2、L3、L4、L5、L6 ガイド
SX1、SX2、SX3、SX4、SX5、SX6 地糸
SY1、SY2、SY3、SY4、SY5、SY6 地糸
SZ1、SZ2、SZ3、SZ4、SZ5、SZ6 地糸

Claims (12)

  1. 板材上に載置されて用いられる吸音材であって、
    第1の通気度を有し、前記板材と対向するように配置される第1の立体編物と、
    前記第1の通気度と異なる第2の通気度を有し、前記第1の立体編物に積層される第2の立体編物と、
    からなり、
    前記第1の立体編物の厚さと前記第2の立体編物の厚さの合計が、10〜30mmである
    ことを特徴とする吸音材。
  2. 前記第1の通気度が10〜20cm/cm/secであり、前記第2の通気度が20〜30cm/cm/secであることを特徴とする請求項1に記載の吸音材。
  3. 前記第1の通気度が20〜30cm/cm/secであり、前記第2の通気度が10〜20cm/cm/secであることを特徴とする請求項1に記載の吸音材。
  4. 前記第1の通気度が300cm/cm/sec以上であり、前記第2の通気度が20〜30cm/cm/secであることを特徴とする請求項1に記載の吸音材。
  5. 前記第1の通気度が300cm/cm/sec以上であり、前記第2の通気度が10〜20cm/cm/secであることを特徴とする請求項1に記載の吸音材。
  6. 前記第1の立体編物及び前記第2の立体編物は、それぞれ、互いに離間して配置された一対の基布と、該基布間を往復して両者を結合する連結糸とから編成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の吸音材。
  7. 前記一対の基布を編成する地糸が、スパン糸であることを特徴とする請求項6に記載の吸音材。
  8. 前記連結糸が、合成繊維加工糸と合成繊維モノフィラメント糸によって構成されていることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の吸音材。
  9. 前記連結糸の太さが、150〜220デシテックスであることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の吸音材。
  10. 前記一対の基布は、前側基布と後側基布からなり、前記後側基布が、前記前側基布よりも薄いことを特徴とする請求項6から請求項9のいずれか一項に記載の吸音材。
  11. 前記第1の立体編物の厚さ及び前記第2の立体編物の厚さが、それぞれ、6〜12mmであることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の吸音材。
  12. 前記吸音材が、少なくとも600〜2000Hzの音域に吸収帯域を有することを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の吸音材。

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