(本発明の基礎となった知見)
近年、日本では生活習慣の変化により睡眠時間が減少し、眠りに対する満足度が低下しているといわれている。ユーザが自身の睡眠状態を把握したいというニーズから、特許文献1に開示されている睡眠計測装置などが開発されている。しかし、特許文献1に開示されている睡眠計測装置を利用するには、特殊なセンサを別途購入して寝具に装着する必要があり、費用及び設置作業等の面で手軽に利用することが困難である。
また、一般の情報端末装置(例えばスマートフォン又は携帯電話端末等)に内蔵された加速度センサ又はジャイロセンサなどの振動センサを用いた体動測定装置に、特許文献1に開示されている体動測定方式を適用することを考えた場合、特許文献1に開示された体動測定装置のセンサの測定精度が高いことにより、被験者の微動信号を示すセンサの最小値の変動を監視することで粗動信号との分離が可能であるが、上記情報端末装置の振動センサは、ノイズの影響を比較的大きく受けるので、センサの最小値の変動に基づいて被験者の微動信号を捉えることができない。従って、上記情報端末装置の振動センサを用いた体動測定装置には、特許文献1に開示されている体動測定方式は適していない。そこで、このような体動測定装置には、振動データのうちで振幅が大きな値となる微動信号の変動に基づき体動判定閾値を決定する方式を採らざるを得ない。
さらに、特許文献1に開示されている体動測定装置では、体動判定閾値の設定数倍の上限信号レベルを設けることで、就寝者の粗動により体動判定閾値が高めに設定されることをある程度抑制することができるものの、倍数の設定によっては、取り除きたい信号レベルの粗動信号を除去できない可能性があり、体動判定の精度に影響が出る恐れがある。
これらの課題を解決するとともに、ユーザが所有する振動センサを搭載した一般の情報端末装置だけで手軽に高精度で睡眠判定を行うことが可能な体動測定装置の提供が望まれている。これらの要望を満たすための技術的な解決策は、従来検討されていない。
このような課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報端末装置の制御方法は、情報端末装置であって、前記情報端末装置の振動を検知可能である振動センサと、プロセッサと、メモリとを備える情報端末装置の制御方法であって、前記プロセッサに対して、前記振動センサが検知した振動データが示す振動の大きさが閾値以上であるか否かに基づいて、前記情報端末装置が置かれている寝具の上にいるユーザの体動の有無を判定させ、前記振動センサが検知した振動の大きさを示す振動データと、前記振動センサが前記振動を検知した時刻を示す振動時刻とを取得させ、取得させた前記振動データと前記振動時刻とを対応させて前記メモリに記憶させ、前記情報端末装置に対してユーザによる操作が行われた時刻を含むログ情報を取得させ、取得させた前記ログ情報を前記メモリに記憶させ、前記メモリが記憶している複数の前記振動データに含まれる一の期間内に取得された振動データを用いて前記閾値を更新させ、前記閾値を更新させる際には、前記一の期間内に取得された振動データのうち、前記メモリが記憶している前記時刻から特定される、前記情報端末装置に対して前記ユーザが操作をしていた操作期間に含まれる振動データを除外した振動データを用いて、前記閾値を更新させる。
上記態様によれば、情報端末装置は、計測された振動データのうち、ユーザが情報端末装置を操作していたと判定される期間の振動データを除外した振動データに基づいてユーザの体動判定に用いる閾値を更新する。ユーザが情報端末装置を操作していたと判定される期間の振動データには、ユーザによる操作により生じた振動、つまり、ユーザの睡眠中の体動とは異なる振動の成分が含まれている。そこで、この成分を上記の方法により取り除くことで、閾値の更新を適切に行うことができる。その結果、情報端末装置によりユーザの体動の有無の判定の精度を向上させることができる。
例えば、前記閾値を更新させる際には、前記一の期間内に取得された振動データのうち、前記メモリが記憶している前記操作期間を含む所定期間に、当該振動データに対応付けられた振動時刻が含まれる振動データをさらに除外した振動データを用いて、前記閾値を更新させてもよい。
上記態様によれば、情報端末装置は、ユーザが情報端末装置を操作していたと判定される期間の前後の期間の振動データをさらに除外して、閾値の更新を行う。上記期間の前の期間は、ユーザが情報端末装置を探したり、操作の準備をしたりするために身体を動かしている可能性があり、また、上記期間の後の期間は、ユーザが情報端末装置を操作し終えたあとに寝具の上に置く動作をするために身体を動かしている可能性がある。よって、上記期間の前後の期間の振動データにも、ユーザの睡眠中の体動とは異なる振動の成分が含まれている。そこで、この成分を上記の方法により取り除くことで、閾値の更新をより一層適切に行うことができる。
例えば、前記情報端末装置の前記プロセッサに対して、さらに、前記寝具が配置されている家屋内の電気機器からネットワークを介して、前記電気機器に対するユーザによる操作が行われた時刻である機器操作時刻を取得させ、取得させた前記機器操作時刻を前記メモリに記憶させ、前記閾値を更新させる際には、前記一の期間内に取得された振動データのうち、前記メモリが記憶している前記機器操作時刻から特定される、前記電気機器に対して前記ユーザが操作をしていた機器操作期間に含まれる振動データをさらに除外した振動データを用いて、前記閾値を更新させてもよい。
上記態様によれば、情報端末装置は、ユーザが家屋内の電気機器を操作していたと判定される期間の振動データをさらに除外した振動データを用いて閾値を更新する。ユーザが電気機器を操作していたと判定される期間の振動データには、ユーザによる操作により生じた振動、つまり、ユーザの睡眠中の体動とは異なる振動の成分が含まれている。そこで、この成分を上記の方法により取り除くことで、閾値の更新をより一層適切に行うことができる。
例えば、前記閾値を更新させる際には、前記一の期間内に取得された振動データのうち、前記メモリが記憶している前記機器操作期間を含む所定期間に、当該振動データに対応付けられた振動時刻が含まれる振動データをさらに除外した振動データを用いて、前記閾値を更新させてもよい。
上記態様によれば、情報端末装置は、ユーザが電気機器を操作していたと判定される期間の前後の期間の振動データをさらに除外して、閾値の更新を行う。上記期間の前の期間は、ユーザが電気機器のリモコンを探したり、操作の準備をしたりするために身体を動かしている可能性があり、また、上記期間の後の期間は、ユーザがリモコンを操作し終えたあとにリモコンを所定の位置に置く動作をするために身体を動かしている可能性がある。よって、上記期間の前後の期間の振動データにも、ユーザの睡眠中の体動とは異なる振動の成分が含まれている。そこで、この成分を上記の方法により取り除くことで、閾値の更新をより一層適切に行うことができる。
例えば、前記情報端末装置の前記プロセッサに対して、さらに、前記情報端末装置の位置情報を取得させ、取得させた前記位置情報に基づいて前記情報端末装置の位置が変化した時刻を示す位置変化時刻を前記メモリに記憶させ、前記閾値を更新させる際には、前記一の期間内に取得された振動データのうち、前記メモリが記憶している前記位置変化時刻から特定される、前記情報端末装置が前記寝具の上と異なる位置に位置していた離床期間に含まれる振動データをさらに除外した振動データを用いて、前記閾値を更新させてもよい。
上記態様によれば、情報端末装置は、情報端末装置がユーザにより移動され寝具の上から離れていたと判定される期間の振動データをさらに除外した振動データを用いて閾値を更新する。情報端末装置が寝具の上から離れていたと判定される期間の振動データには、ユーザによる操作により生じた振動、つまり、ユーザの睡眠中の体動とは異なる振動の成分が含まれている。そこで、この成分を上記の方法により取り除くことで、閾値の更新をより一層適切に行うことができる。
例えば、前記閾値を更新させる際には、前記一の期間内に取得された振動データのうち、前記メモリが記憶している前記離床期間を含む所定期間に、当該振動データに対応付けられた振動時刻が含まれる振動データをさらに除外した振動データを用いて、前記閾値を更新させてもよい。
上記態様によれば、情報端末装置は、情報端末装置が寝具の上から離れていたと判定される期間の前後の期間の振動データをさらに除外して、閾値の更新を行う。上記期間の前後の期間は、ユーザが情報端末装置を持って離床又は入床するために身体を動かしている可能性がある。よって、上記期間の前後の期間の振動データにも、ユーザの睡眠中の体動とは異なる振動の成分が含まれている。そこで、この成分を上記の方法により取り除くことで、閾値の更新をより一層適切に行うことができる。
例えば、前記ユーザの体動の有無の判定は、繰り返し行われ、前記閾値の更新は、前記判定の回数に占める、ユーザの体動がある又はないと判定された回数の割合が所定の適正範囲を逸脱したときに行われてもよい。
上記態様によれば、情報端末装置は、ユーザの体動の有無を閾値を用いて判定した後、その判定の結果に基づいて閾値を増減させる。ユーザによる体動が同じであったとしても、寝具が変わったり、寝具の載置場所が変わることで載置面が変わったりすると振動の伝わり方が変化することで、以前に使用していた閾値ではユーザの体動の有無を適切に判定できなくなることがある。そのような場合に、新たな寝具、又は、寝具の新たな載置場所での体動の有無の判定結果を用いて適切な閾値を求めることで、閾値の更新をより一層適切に行うことができる。
例えば、前記プロセッサは、前記メモリに格納されたプログラムを実行することでアプリケーション部を動作させ、前記情報端末装置に対してユーザによる操作が行われると前記アプリケーション部によりログ情報が生成され、前記制御方法では、前記プロセッサに対して、前記アプリケーション部により生成された前記ログ情報を取得させてもよい。
上記態様によれば、情報端末装置は、アプリケーション部により生成されたログ情報に基づいて情報端末装置に対してユーザによる操作が行われた時刻を具体的に特定することができる。
また、本発明の一態様に係る体動測定装置は、前記体動測定装置の振動を検知可能である振動センサと、メモリと、前記振動センサが検知した振動データが示す振動の大きさが閾値以上であるか否かに基づいて、前記体動測定装置が置かれている寝具の上にいるユーザの体動の有無を判定する体動判定部と、前記振動センサが検知した振動の大きさを示す振動データと、前記振動センサが前記振動を検知した時刻を示す振動時刻とを取得させ、取得させた前記振動データと前記振動時刻とを対応させて前記メモリに記憶させる振動データ取得部と、前記体動測定装置に対してユーザによる操作が行われた時刻を含むログ情報を取得させ、取得させた前記ログ情報を前記メモリに記憶させるログ取得部と、前記メモリが記憶している複数の前記振動データに含まれる一の期間内に取得された振動データを用いて前記閾値を更新する閾値更新部と、前記閾値更新部が前記閾値を更新する際に、前記一の期間内に取得された振動データのうち、前記メモリが記憶している前記時刻から特定される、前記体動測定装置に対して前記ユーザが操作をしていた操作期間に含まれる振動データを除外し、除外した後の振動データを用いて、前記閾値更新部に前記閾値を更新させる除外部とを備える。
上記態様により、情報端末装置の制御方法と同様の効果を奏する。
また、本発明の一態様に係るプログラムは、上記の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
上記態様により、情報端末装置の制御方法と同様の効果を奏する。
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたは記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、構成要素、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また全ての実施の形態において、各々の内容を組み合わせることも出来る。
(実施の形態)
図1は、本実施の形態における情報端末装置10の使用態様を示す概念図である。
図1に示されるように情報端末装置10は、ユーザUの寝具Bの上に載置されている。情報端末装置10は、ユーザUの身体が動くと、ユーザUの身体の動きに伴って生ずる寝具Bの振動Vにより振動する。情報端末装置10は、振動センサを備えており、寝具Bの振動Vにより情報端末装置10が振動すると、振動センサが情報端末装置10の振動を検知する。このようにして情報端末装置10は、ユーザUの身体の体動の有無を検出する。
検出されたユーザUの身体の体動の有無は、例えば、他の電気機器の制御に用いられる。例えば、情報端末装置10がユーザUの体動を所定回数以上検出した場合、情報端末装置10は、検出結果に基づき他の電気機器を制御するための信号を生成し、生成した信号を送信する。
情報端末装置10は、生成した他の電気機器を制御するための信号を有線または無線のネットワークを介して送信してもよい。また、他の電気機器が、リモコン(不図示)を用いて操作できる場合、情報端末装置10は、他の電気機器を制御するための信号をリモコンへ送信し、この信号を受信したリモコンが他の電気機器を制御するための信号を他の電気機器へ送信してもよい。
また、情報端末装置10は、検出結果を他の電気機器へ送信してもよい。この場合、他の電気機器は、検出結果を受信すると、検出結果に基づく動作を行ってもよい。例えば、寝具Bが設置された部屋のエアコンが他の電気機器である場合、情報端末装置10は、検出結果を寝具Bが設置された部屋のエアコンに送信し、エアコンは受信した検出結果に基づいて、エアコンの空調制御をONにするなどの制御を行うことができる。また、情報端末装置10は、検出結果をリモコンへ送信してもよい。例えば、情報端末装置10は、寝具Bが設置された部屋のエアコンを操作するリモコンへ検出結果を送信する。リモコンは、検出結果に基づいて、例えば、エアコンの空調制御をONにするための制御信号を送信するなどの制御を行うことができる。
ユーザUの体動が所定回数以上検出されるのは、寝具Bが設置された部屋の温度又は湿度がユーザUにとって快適なものでなく、ユーザUが寝苦しいと感じていると考えられる。このような場合に、情報端末装置10によるエアコンの空調制御によりユーザUが寝やすい環境を構築することができる。
また、例えば、情報端末装置10がユーザUの体動を検出した回数に関する情報をクラウドサーバ(不図示)へネットワークを介して送信してもよい。この場合、クラウドサーバは受信したユーザUの体動を検出した回数の情報を蓄積する。または、情報端末装置10におけるユーザUの体動を検出する動作をクラウドサーバが行ってもよい。
クラウドサーバは、ユーザUの体動が所定回数以上検出した場合、他の電気機器を制御するための信号を他の電気機器またはリモコンへネットワークを介して送信してもよい。
ここで振動Vは、寝具Bを伝わってユーザUの身体から情報端末装置10に到達する。振動Vの伝わり方は、寝具Bの種別(内容物の材質、重量、硬さ等)、及び、寝具Bが載置されている載置面の種別(材質、硬さ等)などに依存して変動する。よって、情報端末装置10が検知する振動の大きさは、ユーザUによる体動が同じであったとしても、寝具Bが変わったり、寝具Bの載置場所が変わることで載置面が変わったりすると変動する。このような場合に、情報端末装置10が適切にユーザUの体動を測定することが必要とされる。
なお、情報端末装置10は、振動センサを備える一般の情報端末装置(例えばスマートフォン又は携帯電話端末等)と同等のハードウェア構成であってもよいし、一般的な振動センサを備える専用の装置(体動測定装置ともいう)であってもよい。
図2は、本実施の形態における情報端末装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2に示されるように、情報端末装置10は、プロセッサ12と、メモリ13と、通信IF(Interface)14と、振動センサ15と、表示装置16と、入力IF17とを備える。また、情報端末装置10は、GPS(Global Positioning System)受信器18を備えてもよい。
プロセッサ12は、メモリ13等に格納された制御プログラムを実行するプロセッサである。情報端末装置10が実行する各処理は、プロセッサ12が制御プログラムを実行することで実現されるものである。
メモリ13は、情報を記憶する記憶装置であり、プロセッサ12が制御プログラムを実行するときに使用するワークエリアとして用いられる揮発性の記憶領域、並びに、制御プログラム及びデータ等を記憶する不揮発性の記憶領域を有する。
通信IF14は、ネットワークに接続され、ネットワークを介して外部の通信装置と通信するための通信インタフェースである。通信IF14は、情報端末装置10がユーザUによる操作に基づいて、又は、自動的に電話、電子メール、又は、インターネットアクセスをする際に用いられる。通信IF14は、例えば、携帯電話の通信インタフェース(例えば、3.5G(第3.5世代移動通信システム)、又は、3.9G(第3.9世代移動通信システム))、有線LAN(Local Area Network)(例えば、IEEE802.3規格に従う有線LAN又はEthernet(登録商標))、若しくは、無線LAN(例えば、IEEE802.11a,b,g,n)により実現される。
振動センサ15は、情報端末装置10の振動を検知し、検知した振動の大きさを示す振動データを出力する振動センサである。振動センサ15は、具体的には、例えば、加速度を検知する加速度センサ、各速度を検知するジャイロセンサ、及び、基準角度とのなす角の角度を検知する角度センサの少なくとも1つを有する。なお、上記振動には、一の位置を中心とする周期的な運動としての振動だけでなく、上記センサで取得することができる物理量、例えば、位置の変化、又は、角度の変化なども含むものとする。
表示装置16は、情報等を画像として表示する表示装置である。表示装置16は、例えば液晶ディスプレイであり、より具体的には、タッチパネルディスプレイのディスプレイ部分である。
入力IF17は、ユーザUによる操作を受け付ける入力インタフェースである。入力IF17は、例えば、タッチパネル、タッチパッド又はボタンなどであり、より具体的には、タッチパネルディスプレイのタッチパネル部分である。
GPS受信器18は、GPS衛星からの信号を受信し、情報端末装置10の地球上における位置を示す位置情報を出力するGPS受信器である。
図3は、本実施の形態における情報端末装置10の機能構成を示すブロック図である。図4は、本実施の形態における情報端末装置10によるログの蓄積方法を示す説明図である。これらの図を参照しながら、情報端末装置10の機能構成について説明する。
図3に示されるように、情報端末装置10は、体動判定部22と、アプリケーション部23と、ログ取得部24と、ログ蓄積部25と、振動データ取得部26と、振動データ蓄積部27と、閾値更新部28とを備える。閾値更新部28は、除外部29を有する。また、情報端末装置10は、位置情報取得部30を備えてもよい。
なお、上記の各構成要素は、プロセッサ12がプログラムを実行することで実現される論理的な機能ブロックであってもよいし、専用回路により構成される物理的な機能ブロックであってもよい。なお、図3に示されている振動センサ15は、図2に示されている振動センサ15のことである。
体動判定部22は、情報端末装置10が置かれている寝具Bの上にいるユーザUの体動の有無を判定する処理部である。具体的には、体動判定部22は、振動センサ15が検知した振動データが示す振動の大きさを取得する。振動の大きさは、振動がない場合に0をとり、振動が大きいほど大きな値をとる量であり、例えば、振動センサ15が検知する加速度、角速度、又は、角度を、必要に応じて二乗値又は絶対値をとることで算出される。そして、体動判定部22は、振動センサ15が検知した振動の大きさが所定の閾値以上であるか否かに基づいて、情報端末装置10が置かれている寝具Bの上にいるユーザUの体動の有無を判定する。ユーザUの体動は、例えば、寝具Bの上で寝ているユーザUの寝返りにより生ずる。よって、情報端末装置10は、ユーザUの体動の有無を判定することで、ユーザUの寝返りを検出することができる。
また、体動判定部22は、ユーザUの体動の有無についての判定結果、具体的には、「体動あり」または「体動なし」を出力する。出力される情報は、例えば、上記のとおり他の電気機器の制御に用いられる。
また、体動判定部22は、ユーザUの体動の有無を検出する際に用いる上記閾値を保有している。この閾値は、後述する初期化処理における事前計測により定められてもよし、予め適当な値に設定しておいてもよい。また、この閾値は、閾値更新部28により更新される。
アプリケーション部23は、情報端末装置10が実行するプログラムにより実現され、所定の機能を発揮する処理部である。アプリケーション部23は、例えば、プロセッサ12が電話の発着信用プログラム、電子メールの送受信用プログラム、又は、インターネットブラウザのプログラムを実行することで実現される。アプリケーション部23は、動作状況に応じて所定のログ情報(以降、単にログともいう。図4のログ40に相当)をコンソールに出力する。ログ40は、1以上の行により構成されており、各行には、例えばアプリケーション部23に対して行われた操作と、当該操作が行われた時刻とが含まれていたり、アプリケーション部23の動作状態又はイベントを示す情報と、当該ログ40が出力された時刻とが含まれていたりする。ログ40の具体例については後で詳しく説明する。なお、アプリケーション部23は、図4に示されるアプリケーション部231、232、233及び234のように複数存在してもよい。
ログ取得部24は、アプリケーション部23がコンソールに出力したログ40を取得する処理部である。ログ取得部24は、アプリケーション部23がコンソールに出力したログ40のうち所定の条件を満たすものを抽出し、抽出したログ(以降、抽出ログともいう。図4の抽出ログ44に相当)をログ蓄積部25に格納する。
具体的には、ログ取得部24は、上記所定の条件に相当するキーワードリスト42を有している。キーワードリスト42は、ログ40に含まれる行のうち、ログ取得部24がログ蓄積部25に蓄積すべき行に含まれるキーワードを1以上含むものである。ログ取得部24は、アプリケーション部23がコンソールに出力したログ40を取得し、ログ40に含まれる各行が、キーワードリスト42に含まれるキーワードを含んでいるか否かを判定し、ログ40に含まれる行のうちキーワードリスト42に含まれるキーワードを含む行を抽出する。そして、ログ取得部24は、抽出したログを抽出ログ44としてログ蓄積部25に提供する。抽出ログ44は、例えば、情報端末装置10の表示装置16の表示のON又はOFF、入力IF17に対する操作、情報端末装置10のフォアグラウンドアプリケーションの動作、通話及び通信、並びに、無線通信環境を示す各情報を含む。
なお、キーワードリスト42は、メモリ13に格納されていてもよい。その場合、ログ取得部24は、メモリ13に格納されているキーワードリスト42を読み出して上記判定に用いるものとする。
ログ蓄積部25は、アプリケーション部23がコンソールに出力したログを蓄積して記憶する記憶部である。ログ蓄積部25は、ログ取得部24により抽出ログ44を取得し、抽出ログ50として格納する。ログ蓄積部25は、除外部29により抽出ログ50を読み出される。ログ蓄積部25は、メモリ13により実現される。
振動データ取得部26は、振動センサ15が検知した振動の大きさ、つまり、振動センサ15が出力する振動データを取得し、取得した振動データを振動データ蓄積部27に格納する処理部である。振動データ取得部26は、所定の周期(例えば1秒間に10回の周期)で繰り返し振動データを取得する。
なお、振動データ取得部26は、取得した振動データを振動データ蓄積部27に格納する際には、さらに、格納しようとする振動データのうち、振動の大きさが大きい方からN個の振動データを、別個に格納するようにしてもよい。このようにしておくと、後述する閾値更新部28による閾値更新の際に振動の大きさが大きい方からN個の振動データを抽出する処理の負荷を軽減することができる利点がある。
振動データ蓄積部27は、振動センサ15が検知した振動の大きさを蓄積して記憶する記憶部である。振動データ蓄積部27は、振動データ取得部26により振動データを格納され、また、除外部29により振動データを読み出される。振動データ蓄積部27は、メモリ13により実現される。
閾値更新部28は、振動データ蓄積部27が記憶している複数の振動データのうち、所定の計測期間内に取得された振動データを用いて、体動判定部22が判定に用いる閾値を更新する処理部である。閾値の更新は、例えば、体動判定部22による判定において「体動あり」または「体動なし」と判定される回数が適正範囲から逸脱したときに実行され、体動判定部22による判定において「体動あり」または「体動なし」と判定される回数が適正範囲に近づくように閾値が増減される。閾値の更新処理については、従来検討されている手法を用いることが可能であり、その一例を後で説明する。なお、計測期間は、例えば、1日又は1週間とする。
除外部29は、閾値更新部28が閾値の更新に用いる振動データのうちの一部を除外する処理部である。具体的には、除外部29は、計測期間内に取得された振動データのうち、振動データ蓄積部27が記憶している時刻から特定される、情報端末装置10に対してユーザUが操作をしていた操作期間に含まれる振動データを除外した振動データを用いて、閾値を更新させる。
なお、除外部29は、計測期間内に取得された振動データのうち、振動データ蓄積部27が記憶している操作期間を含む所定期間に、当該振動データに対応付けられた振動時刻が含まれる振動データをさらに除外した振動データを用いて、前記閾値を更新させてもよい。
なお、除外部29は、計測期間内に取得された振動データのうち、振動データ蓄積部27が記憶している位置変化時刻から特定される、情報端末装置10が寝具Bの上と異なる位置に位置していた離床期間に含まれる振動データをさらに除外した振動データを用いて、閾値を更新させてもよい。
なお、除外部29は、計測期間内に取得された振動データのうち、振動データ蓄積部27が記憶している離床期間を含む所定期間に、当該振動データに対応付けられた振動時刻が含まれる振動データをさらに除外した振動データを用いて、閾値を更新させてもよい。
位置情報取得部30は、情報端末装置10の位置を示す位置情報を所定の周期で繰り返し取得し、取得した位置情報を出力する処理部である。位置情報取得部30が出力した位置情報は、ログ蓄積部25に格納される。位置情報取得部30が取得する位置情報は、絶対的なものである必要はなく、相対的なものであってもよく、情報端末装置10の位置の変化に伴って変化する値を利用することも可能である。
位置情報取得部30が位置情報を取得する手法は、さまざまな方法があり得る。例えば、位置情報取得部30は、GPS受信器18が出力する、情報端末装置10の地球上における位置を示す位置情報を取得してもよい。地球上における位置を示す位置情報は、上記における絶対的な位置情報に相当する。また、通信IF14が無線通信インタフェースである場合には、位置情報取得部30は、他の無線通信装置から届く電波の受信信号強度の変化に基づいて、情報端末装置10の位置の変化を取得してもよい。例えば、通信IF14が無線LANである場合、通信IF14は、アクセスポイントが送信するビーコン信号の受信信号強度を継続的に取得し、取得した受信信号強度の変化に基づいて情報端末装置10の移動を検出することができる。
図5は、本実施の形態における情報端末装置10が出力するログに含まれるキーワードの例を示す説明図である。
図5に示されるように、キーワードは、画面操作、ボタン操作、フォアグランドアプリ動作、並びに、通話及び通信の開始及び終了に関するものを含む。
画面操作に関するキーワードとしては、例えば、表示装置16が画面表示をしない状態から画面表示をする状態に遷移したときに出力されるログに含まれるキーワードである「SCREEN_ON」、及び、表示装置16が画面表示をする状態から画面表示をしない状態に遷移したときに出力されるログに含まれるキーワードである「SCREEN_OFF」などがある。
ボタン操作に関するキーワードとしては、例えば、ユーザUにより操作されたキーのキーコードを示すログに含まれるキーワードである「KEYCODE」、及び、ホームキー(Home Key)が押されたことを示すログに含まれるキーワードである「Homekey」等がある。
フォアグランドアプリ動作に関するキーワードとしては、情報端末装置10が実行中のプロセス又はタスクの確認時に出力されるログに含まれるキーワードである「RunningTaskList … Running:」、及び、上記プロセス又はタスクの状態の取得時に出力されるログに含まれるキーワードである「ActiveManager」等がある。
通話及び通信の開始及び終了に関するキーワードとしては、通話が開始したときに出力されるログに含まれるキーワードである「Phone」、及び、電子メールが送信されたときに出力されるログに含まれるキーワードである「Mail」等がある。
図6は、本実施の形態における情報端末装置10が出力するログ40の例を示す説明図である。ログ40は、情報端末装置10に対するユーザUによる操作に基づいて出力された情報であり、「処理内容」、「キーワード」、「開始時刻」、「終了時刻」及び「関連情報」の各欄に示される情報を含む。
「処理内容」の欄は、ユーザUによる操作に基づいて情報端末装置10が実行した処理の内容を示す。「処理内容」の欄は、後述する「キーワード」の欄の情報に対応しているので、「キーワード」の欄の情報から決定することができる。
「キーワード」の欄は、ユーザUによる操作に基づいて情報端末装置10が実行した処理を示すキーワードを示す。「キーワード」の欄に示されるキーワードは、情報端末装置10の処理内容に対応している。「キーワード」の欄に示されるキーワードは、図5に示されるキーワードリスト42に含まれるキーワードのうちの1つである。
「開始時刻」及び「終了時刻」の欄は、それぞれ、ユーザUによる操作に基づいて情報端末装置10が実行した処理が開始した時刻、及び、終了した時刻を示す。
「関連情報」の欄は、ユーザUによる操作に基づいて情報端末装置10が実行した処理に関連する情報を示す。
例えば、ログ40Aは、ユーザUによる操作に基づいて情報端末装置10が通話(着信)の処理を、2015年10月31日の1時12分34秒に開始し、2015年10月31日の1時15分25秒に終了し、通話相手の端末番号が「090−1234−5678」であるときに出力されるログの一例である。
また、ログ40Bは、ユーザUによる操作に基づいて情報端末装置10が電子メールの送信の処理を、2015年11月1日の0時34分56秒に開始し、2015年11月1日の0時43分21秒に終了し、電子メールの宛先が「Aさん」であるときに出力されるログの一例である。
次に、除外部29による振動データの除外処理について具体的に説明する。
図7は、本実施の形態における除外部29による振動データの除外方法の第一例を示す説明図である。この除外方法は、情報端末装置10に対してユーザUが操作をしていた操作期間に含まれる振動データを除外する方法である。
図7の(a)に示される振動データは、寝具Bの上に置かれた情報端末装置10の振動センサ15及び振動データ取得部26が取得した振動の大きさの経時的変化を示すデータである。図7の(a)に示される振動データには、当初ユーザUが寝具Bの上で睡眠しており、途中で入床状態のまま情報端末装置10により電話応対を行い、その後に睡眠した場合の一連の振動データが含まれている。振動センサ15が検知する振動の大きさは、ユーザUが睡眠しているときには比較的小さく、また、電話応対をしているときには比較的大きいことがわかる。振動センサ15は、ユーザUが睡眠しているときには、ユーザUが時々行う寝返り等の動作により生ずる振動を検知し、ユーザUが電話応対をしているときには、覚醒しているユーザUの頭部及び手の動き等により生ずる振動を検知するからである。
また、図7の(a)に示されるログは、上記振動データが取得された期間に情報端末装置10が出力したログを示している。このログには、通話開始時刻と通話終了時刻とが含まれている。これらは、それぞれ、ユーザUが上記の電話応対を開始した時刻と、終了した時刻にほぼ一致する。
このとき、除外部29は、図7の(a)に示される振動データのうち、ログにおける通話開始時刻から通話終了時刻までの期間(除外期間ともいう)を除外した期間(対象期間ともいう)の振動データを生成する(図7の(b))。この後、閾値更新部28は、図7の(b)に示される振動データ、つまり、対象期間の振動データを用いて閾値更新処理を行う。
このように、閾値更新部28は、ユーザUが覚醒していると認められるときに生じた振動を除外して、体動判定部22が判定に用いる閾値を更新する。よって、閾値更新部28は、ユーザUが覚醒していると認められるときに生じた振動を除外していることにより、ユーザUが睡眠しているときに生ずる振動を用いて適切に閾値を更新することができる。
図8は、本実施の形態における除外部29による振動データの除外方法の第二例を示す説明図である。この除外方法は、情報端末装置10が、寝具Bの上と異なる位置に位置していた離床期間に含まれる振動データを除外する方法である。
図8の(a)に示される振動データは、寝具Bの上に置かれた情報端末装置10の振動センサ15及び振動データ取得部26が取得した振動の大きさの経時的変化を示すデータである。図8の(a)に示される振動データには、当初ユーザUが睡眠しており、途中で離床し、寝具Bの上とは異なる位置でメール送受信の操作を行い、その後に入床し睡眠した場合の一連の振動データが含まれている。ここで、離床とは、寝具Bの上から他の位置へ移動することであり、入床とは、他の位置から寝具Bの上に移動することである。
振動センサ15が検知する振動の大きさは、ユーザUが睡眠しているときには比較的小さく、また、離床、メールの送受信及び入床のときには比較的大きいことがわかる。振動センサ15は、ユーザUが睡眠しているときには、ユーザUが時々行う寝返り等の動作により生ずる振動を検知し、ユーザUが離床、メールの送受信及び入床をしているときには、ユーザUの頭部及び手を含む、身体のさまざまな部位の動き等により生ずる振動を検知するからである。
また、図8の(a)に示される位置情報は、上記振動データが取得された期間に情報端末装置10が出力した位置情報を示している。この位置情報の例として、GPS受信器18が出力する位置情報、及び、通信IF14が取得する受信信号強度の変化を示している。なお、ここで説明する除外方法では、GPS受信器18が出力する位置情報、及び、通信IF14が取得する受信信号強度の変化の少なくとも一方を用いる。
GPS受信器18が出力する位置情報、及び、通信IF14が取得する受信信号強度の変化には、情報端末装置10の位置の変化に伴って生ずる変化が含まれる。この変化は、ユーザUが離床及び入床した時点のそれぞれにほぼ一致する。
このとき、除外部29は、図8の(a)に示される振動データのうち、位置情報の変化から判断される、ユーザUが離床した時点から入床した時点の期間(除外期間ともいう)を除外した期間(対象期間ともいう)の振動データを生成する(図8の(b))。この後、閾値更新部28は、図8の(b)に示される振動データ、つまり、対象期間の振動データを用いて閾値更新処理を行う。
図9は、本実施の形態における除外部29による振動データの除外方法の第三例を示す説明図である。この除外方法は、離床期間を含む所定期間に含まれる振動データを除外する方法である。
図9の(a)に示される振動データは、図8の(a)に示される振動データと同一である。
図9の(b)に示される位置情報は、図8の(b)に示される位置情報と同一であるが、除外期間及び対象期間の設定方法が異なる。
この除外方法では、除外部29は、図9の(a)に示される振動データのうち、位置情報の変化から判断される、ユーザUが離床した時点より所定時間前から、入床した時点より所定時間後までの期間を除外した振動データを生成する(図9の(b))。つまり、ユーザUが離床した時点から入床した時点の期間を含む所定期間を除外期間として設定する。なお、上記所定時間は、2〜3分程度としてもよいし、10分程度としてもよい。また、離床前の所定時間の長さと、入床後の所定時間の長さとが異なるものであってもよい。
この後、閾値更新部28は、図9の(b)に示される振動データ、つまり、対象期間の振動データを用いて閾値更新処理を行う。
なお、上記説明における「離床期間」を「操作期間」に置き換えれば、操作期間を含む所定期間に含まれる振動データを除外することも可能である。
以上のように構成された情報端末装置10が実行する処理について以降で説明する。
図10は、本実施の形態における情報端末装置10が実行する、体動の有無の判定に関する処理の概要を示すフロー図である。
ステップS11において、体動判定部22は、初期化処理を行う。初期化処理とは、後で行う体動の有無の判定の処理に用いられる閾値を決定する処理である。初期化処理に含まれる詳細な処理については、後で詳しく説明する。
ステップS12において、体動判定部22は、体動有無判定処理を行う。体動有無判定処理とは、情報端末装置10が置かれた寝具Bの上にいるユーザUの体動があるか、又は、ないかを判定する処理である。体動有無判定処理に含まれる詳細な処理については、後で詳しく説明する。
ステップS12を終えたら、情報端末装置10は、再びステップS12を実行する。つまり、情報端末装置10は、繰り返しステップS12を実行する。ステップS12を実行する時間間隔は、体動判定部22が振動センサ15から振動データを取得する間隔(例えば10msec)とする。
図11は、本実施の形態における情報端末装置10が実行する閾値更新処理の概要を示すフロー図である。
ステップS21において、体動判定部22は、更新要求カウント増減処理を行う。更新要求カウント増減処理とは、体動判定部22による判定結果の妥当性に基づいて、閾値の更新の必要性の度合いである更新要求カウントを増加又は減少させる処理である。更新要求カウント増減処理に含まれる詳細な処理については、後で詳しく説明する。
ステップS22において、体動判定部22は、ステップS21で増加又は減少させた更新要求カウントが規定値以上であるか否かを判定する。ステップS22で更新要求カウントが規定値以上であると判定された場合(ステップS22でYes)にはステップS23に進む。一方、ステップS22で更新要求カウントが規定値未満であると判定された場合(ステップS22でNo)には、情報端末装置10は、再びステップS21を実行する。
ステップS23において、閾値更新部28は、閾値更新処理を行う。閾値更新処理とは、体動判定部22が体動の有無の判定に用いる閾値を更新する処理である。閾値更新処理に含まれる詳細な処理については、後で詳しく説明する。
ステップS24において、閾値更新部28は、更新要求カウントを初期値(例えばゼロ)に設定する。
ステップS24を終えたら、情報端末装置10は、再びステップS21を実行する。
なお、情報端末装置10がステップS21を実行する時間間隔は、例えば、1日ごと又は1週間ごととする。より具体的には、例えば、毎日の昼12時に、又は、特定の曜日の昼12時に、情報端末装置10がステップS21を実行する。
図12は、本実施の形態における初期化処理を示すフロー図である。図12に示されるフロー図は、図10における初期化処理S11に含まれる処理を詳細に示すものである。
ステップS101において、体動判定部22は、事前計測が既に行われたか否かを判定する。事前計測が既に行われたと判定された場合(ステップS101でYes)には、図12に示される一連の処理を終了する。事前計測が未だ行われていないと判定された場合(ステップS101でNo)には、ステップS102に進む。
ステップS102において、体動判定部22は、寝返りを想定した動作をユーザUに行わせ、ユーザUが寝返りを想定した動作を行った際に振動センサ15により取得される振動の大きさの時系列を取得する。寝返りを想定した動作とは、例えば、ユーザUが覚醒した状態で寝具Bの上で仰向けからうつ伏せに(又は、うつ伏せから仰向けに)、身体を旋回させる動作である。なお、上記の動作をユーザUにさせるために、例えば、「寝返り動作をして下さい」というような音声ガイダンスをユーザUに対して行ってもよい。
ステップS103において、体動判定部22は、ステップS102で取得された振動の大きさの時系列に基づいて、体動有無判定処理に用いられる閾値を決定する。閾値を決定する際には、ステップS102で取得された時系列に含まれる振動の大きさのうち、閾値を超えるものの個数が予め定めた個数(例えば、20個)になる閾値を選択することで決定する。
ステップS104において、体動判定部22は、ステップS103で決定した閾値が適正範囲内に入っているか否かを判定する。適正範囲の上限及び下限は、振動の大きさの絶対値として定められてもよいし、ステップS102で取得された時系列に含まれる振動の大きさの最大値のC倍(Cは、1より小さい数であり、例えば、1/2、又は、1/3)として定められてもよい。
ステップS104において、閾値が適正範囲内に入っていると判定された場合(ステップS104でYes)には、図12に示されている一連の処理を終了する。閾値が適正範囲を逸脱していると判定された場合(ステップS104でNo)には、ステップS105に進む。
ステップS105において、体動判定部22は、これまでの事前計測の回数が適正範囲(例えば5回程度)内に入っているか否かを判定する。事前計測の回数が適正範囲内に入っている場合(ステップS105でYes)には、ステップS102を再び実行する。事前計測の回数が適正範囲を逸脱している場合(ステップS105でNo)には、図12に示されている一連の処理を終了する。なお、この場合、初期化処理を正常に終了できないことを示すコード(いわゆるエラーコード)を、情報端末装置10が実行している他の実行単位(実行プロセス等)に提供してもよい。
図13は、本実施の形態における体動有無判定処理を示すフロー図である。図13に示されるフロー図は、図10における体動有無判定処理S12に含まれる処理を詳細に示すものである。
ステップS201において、体動判定部22は、振動センサ15が現時点で検知している振動の大きさを取得する。
ステップS202において、体動判定部22は、ステップS201で取得した現時点での振動の大きさが閾値以上であるか否かを判定する。現時点での振動の大きさが閾値以上であると判定された場合(ステップS202でYes)には、体動判定部22は、「体動あり」と判定する(ステップS203)。一方、現時点での振動の大きさが閾値未満であると判定された場合(ステップS202でNo)には、体動判定部22は、「体動なし」と判定する(ステップS204)。
なお、体動判定部22は、過去の所定回数の判定結果を考慮して、現時点までに複数回連続して振動の大きさが閾値以上である場合に「体動あり」と判定するようにしてもよい。
ステップS205において、体動判定部22は、ステップS203又はS204での判定結果を、情報端末装置10が備える他の機能ブロック等に提供する。例えば、体動の有無に基づいてエアコンの動作を制御することに情報端末装置10が用いられる場面では、体動判定部22は、エアコンを制御するエアコン制御処理部(不図示)に、当該判定結果を提供する。この場合、エアコン制御処理部は、所定時間以内に「体動あり」の判定結果を所定回数以上、体動判定部22から取得した場合にエアコンの空調制御をONにする。なお、ステップS205の処理は、本発明に必須の構成ではなく、行われなくてもよい。
図14は、本実施の形態における更新要求カウント増減処理を示すフロー図である。図14に示されるフロー図は、図11における更新要求カウント増減処理S21に含まれる処理を詳細に示すものである。
ステップS301において、閾値更新部28は、体動判定部22が所定期間内で「体動あり」及び「体動なし」と判定した回数を取得する。所定期間は、例えば、現時点から過去へ向かって、閾値更新処理を行う周期(例えば1日又は1週間)に相当する期間とすることができる。
ステップS302において、閾値更新部28は、体動判定部22により「体動あり」と判定された回数が規定値以上であるか否かを判定する。ステップS302で「体動あり」と判定された回数が規定値以上である場合(ステップS302でYes)には、更新要求カウントを加算する(ステップS303)。一方、ステップS302で「体動あり」と判定された回数が規定値未満である場合(ステップS302でNo)には、更新要求カウントを減算する(ステップS304)。
ステップS305において、閾値更新部28は、体動判定部22により「体動なし」と判定された回数が規定値以上であるか否かを判定する。ステップS305で「体動なし」と判定された回数が規定値以上である場合(ステップS305でYes)には、更新要求カウントを加算する(ステップS306)。一方、ステップS305で「体動なし」と判定された回数が規定値未満である場合(ステップS305でNo)には、更新要求カウントを減算する(ステップS307)。
ステップS306又はS307を終えたら、図14に示される一連の処理を終了する。
なお、ステップS304又はS307で、「体動あり」又は「体動なし」と判定された回数が規定値未満である場合に更新要求カウントを初期値に設定してもよい。
図15は、本実施の形態における閾値更新処理を示すフロー図である。図15に示されるフロー図は、図11における閾値更新処理S23に含まれる処理を詳細に示すものである。
ステップS401において、閾値更新部28は、振動データ蓄積部27から、所定の計測期間内の振動の大きさの時系列を取得する。この振動の大きさの時系列は、振動センサ15が検知する振動の大きさを振動データ取得部26が繰り返し取得して振動データ蓄積部27に格納したものである。
ステップS402において、閾値更新部28は、ログ蓄積部25から抽出ログ50を取得する。
ステップS403において、除外部29は、計測期間のうち、ユーザUによる操作が行われた操作期間を除外して対象期間を設定する。対象期間の設定方法は、例えば、図7の(a)に示されるとおりである。
ステップS404において、閾値更新部28は、ステップS401で取得した時系列に含まれ、かつ、対象期間に含まれる振動の大きさのうち、大きい方からN個を抽出する。ここで、Nは、例えば、100とする。なお、ここで、対象期間に含まれる振動の大きさのうち、大きい方からM個を除外したのちに、大きい方からN個を抽出するようにしてもよい。上記M個の振動データには、異常値が含まれている可能性があるからである。Mは、例えば、10とする。
なお、振動データ取得部26が振動データを振動データ蓄積部27に格納する際に、振動の大きさが大きい方からN個の振動データを別個に格納した場合には、別個に格納したN個の振動データを読み出すことが、上記の抽出を行うことに相当する。
ステップS405において、閾値更新部28は、ステップS404で抽出した振動の大きさの平均値(以降、「今回の平均値」ともいう)が、図15に示される一連の処理が前回行われた際のステップS404で抽出した振動の大きさの平均値(以降、「前回の平均値」ともいう)より小さいか否かを判定する。ステップS405で今回の平均値が前回の平均値より小さいと判定された場合(ステップS405でYes)には、今回の平均値と前回の平均値との差分だけ閾値を増加させる(ステップS406)。
ステップS407において、閾値更新部28は、今回の平均値が前回の平均値より大きいか否かを判定する。ステップS407で今回の平均値が前回の平均値より大きいと判定された場合(ステップS407でYes)には、今回の平均値と前回の平均値との差分だけ閾値を減少させる(ステップS408)。
このようにして、閾値更新部28は、今回の平均値と前回の平均値とに基づいて閾値を更新する。
以上のように、本実施の形態の情報端末装置は、計測された振動データのうち、ユーザが情報端末装置を操作していたと判定される期間の振動データを除外した振動データに基づいてユーザの体動判定に用いる閾値を更新する。ユーザが情報端末装置を操作していたと判定される期間の振動データには、ユーザによる操作により生じた振動、つまり、ユーザの睡眠中の体動とは異なる振動の成分が含まれている。そこで、この成分を上記の方法により取り除くことで、閾値の更新を適切に行うことができる。その結果、情報端末装置によりユーザの体動の有無の判定の精度を向上させることができる。
また、情報端末装置は、ユーザが情報端末装置を操作していたと判定される期間の前後の期間の振動データをさらに除外して、閾値の更新を行う。上記期間の前の期間は、ユーザが情報端末装置を探したり、操作の準備をしたりするために身体を動かしている可能性があり、また、上記期間の後の期間は、ユーザが情報端末装置を操作し終えたあとに寝具の上に置く動作をするために身体を動かしている可能性がある。よって、上記期間の前後の期間の振動データにも、ユーザの睡眠中の体動とは異なる振動の成分が含まれている。そこで、この成分を上記の方法により取り除くことで、閾値の更新をより一層適切に行うことができる。
また、情報端末装置は、情報端末装置がユーザにより移動され寝具の上から離れていたと判定される期間の振動データをさらに除外した振動データを用いて閾値を更新する。情報端末装置が寝具の上から離れていたと判定される期間の振動データには、ユーザによる操作により生じた振動、つまり、ユーザの睡眠中の体動とは異なる振動の成分が含まれている。そこで、この成分を上記の方法により取り除くことで、閾値の更新をより一層適切に行うことができる。
また、情報端末装置は、情報端末装置が寝具の上から離れていたと判定される期間の前後の期間の振動データをさらに除外して、閾値の更新を行う。上記期間の前後の期間は、ユーザが情報端末装置を持って離床又は入床するために身体を動かしている可能性がある。よって、上記期間の前後の期間の振動データにも、ユーザの睡眠中の体動とは異なる振動の成分が含まれている。そこで、この成分を上記の方法により取り除くことで、閾値の更新をより一層適切に行うことができる。
また、情報端末装置は、ユーザの体動の有無を閾値を用いて判定した後、その判定の結果に基づいて閾値を増減させる。ユーザによる体動が同じであったとしても、寝具が変わったり、寝具の載置場所が変わることで載置面が変わったりすると振動の伝わり方が変化することで、以前に使用していた閾値ではユーザの体動の有無を適切に判定できなくなることがある。そのような場合に、新たな寝具、又は、寝具の新たな載置場所での体動の有無の判定結果を用いて適切な閾値を求めることで、閾値の更新をより一層適切に行うことができる。
また、情報端末装置は、アプリケーション部により生成されたログ情報に基づいて情報端末装置に対してユーザによる操作が行われた時刻を具体的に特定することができる。
(実施の形態の変形例1)
図16は、本変形例における情報端末装置10Aの機能構成を示すブロック図である。
図16に示されるように、情報端末装置10Aは、体動判定部22と、アプリケーション部23と、ログ取得部24と、ログ蓄積部25と、振動データ取得部26と、振動データ蓄積部27と、閾値更新部28と、除外部29Aとを備える。また、情報端末装置10Aは、位置情報取得部30を備えてもよい。
情報端末装置10Aは、除外部29Aが配置される位置が、実施の形態における情報端末装置10と異なる。すなわち、除外部29Aは、ログ取得部24及び振動データ取得部26の後段であって、ログ蓄積部25及び振動データ蓄積部27の前段に配置されている。
除外部29Aは、ログ取得部24がログ蓄積部25に蓄積する抽出ログの一部を除外し、また、振動データ取得部26が振動データ蓄積部27に蓄積する振動データの一部を除外する処理部である。除外する際には、実施の形態の除外部29と同様、計測期間のうち操作期間又は離床期間に含まれる振動データ、若しくは、操作期間又は離床期間を含む所定期間に含まれる振動データを除外する。
以上のように、本変形例の情報端末装置は、ログ蓄積部25及び振動データ蓄積部27に格納されるログの量を削減することができる利点がある。
(実施の形態の変形例2)
図17は、本変形例における情報端末装置10Bの機能構成を示すブロック図である。
図17に示されるように、情報端末装置10Bは、体動判定部22と、アプリケーション部23と、ログ取得部24と、ログ蓄積部25と、振動データ取得部26と、振動データ蓄積部27と、閾値更新部28と、機器ログ取得部31とを備える。また、閾値更新部28は、除外部29Bを有する。
情報端末装置10Bは、実施の形態の情報端末装置10Aと比較して、機器ログ取得部31を備える点と、除外部29Bを備える点とで異なる。なお、情報端末装置10Bは、実施の形態の情報端末装置10Aと同様、振動センサを備える一般の情報端末装置(例えばスマートフォン又は携帯電話端末等)と同等のハードウェア構成であってもよいし、一般的な振動センサを備える専用の装置(体動測定装置ともいう)であってもよい。
機器ログ取得部31は、情報端末装置10Bの外部の電気機器のログ情報を、通信IF14を介して取得する処理部である。ここで外部の電気機器とは、寝具Bが配置されている家屋内の電気機器としてもよい。家屋内の電気機器は、例えば、部屋、廊下、トイレ等に設置された照明、トイレの便座、洗濯機、冷蔵庫等である。機器ログ取得部31は、上記電気機器に対するユーザUによる操作が行われた時刻である機器操作時刻を取得させ、取得させた機器操作時刻をログ蓄積部25に記憶させる。
除外部29Bは、上記実施の形態における除外部29と同じ動作をするとともに、さらに、以下の動作を行う。すなわち、計測期間内に取得された振動データのうち、振動データ蓄積部27が記憶している機器操作時刻から特定される、外部の電気機器に対してユーザUが操作をしていた機器操作期間に含まれる振動データをさらに除外した振動データを用いて、閾値を更新させる。
なお、除外部29Bは、計測期間内に取得された振動データのうち、振動データ蓄積部27が記憶している機器操作期間を含む所定期間に、当該振動データに対応付けられた振動時刻が含まれる振動データをさらに除外した振動データを用いて、閾値を更新させてもよい。
なお、本変形例において、情報端末装置10Bは、例えばスマートウォッチまたはリストバンド型活動量計であり、外部の電気機器はスマートフォンであるとしてもよい。このような構成とすることで、例えば、スマートウォッチまたはリストバンド型活動量計において行い得るメール受信通知確認や受信メールの内容確認といった操作により生じた振動の成分に加え、スマートフォンにおいて行い得る受信メールへの返信といった操作により、スマートウォッチまたはリストバンド型活動量計に生じた振動の成分を、振動データから取り除くことが可能となる。
以上のように、本実施の形態の情報端末装置は、ユーザが家屋内の電気機器を操作していたと判定される期間の振動データをさらに除外した振動データを用いて閾値を更新する。ユーザが電気機器を操作していたと判定される期間の振動データには、ユーザによる操作により生じた振動、つまり、ユーザの睡眠中の体動とは異なる振動の成分が含まれている。そこで、この成分を上記の方法により取り除くことで、閾値の更新をより一層適切に行うことができる。
例えば、部屋、廊下若しくはトイレ等の照明が点灯されてから消灯されるまで、トイレの便座への着座から離座まで、洗濯機の設定を始めてから洗濯開始するまで、または、冷蔵庫の扉が開けられてから閉められるまで、といった期間における、スマートフォンの振動データを除外することにより、ユーザがスマートフォンにおいて行い得る、音声通話やメール送受信といった操作により生じた振動の成分に加え、ユーザが家屋内の電気機器を操作することにより生じた振動成分を振動データから取り除くことが可能となる。
また、情報端末装置は、ユーザが電気機器を操作していたと判定される期間の前後の期間の振動データをさらに除外して、閾値の更新を行う。上記期間の前の期間は、ユーザが電気機器のリモコンを探したり、操作の準備をしたりするために身体を動かしている可能性があり、また、上記期間の後の期間は、ユーザがリモコンを操作し終えたあとにリモコンを所定の位置に置く動作をするために身体を動かしている可能性がある。よって、上記期間の前後の期間の振動データにも、ユーザの睡眠中の体動とは異なる振動の成分が含まれている。そこで、この成分を上記の方法により取り除くことで、閾値の更新をより一層適切に行うことができる。
(実施の形態の変形例3)
本変形例では、情報端末装置がさらに振動の大きさを示す画像をユーザに提示する技術について説明する。なお、本変形例に係る情報端末装置のハードウェア構成及び機能構成は、実施の形態の情報端末装置10と同じである。
本変形例に係る情報端末装置10は、計測期間における振動の大きさの時系列データを示す画像を生成し、表示装置16により表示する。ユーザUは、表示装置16に表示された画像を視認することで、計測期間における振動の大きさから自身の体動の有無を知ることができる。
図18は、実施の形態の変形例3における情報端末装置10の表示画像の第一例を示すブロック図である。
図18に示されるように、表示装置16は、計測期間における振動の大きさの時系列を示すグラフを含む画像61を表示する。画像61に含まれるグラフは、横軸を時間とし、縦軸を振動の大きさとしており、計測期間の全部、又は、計測期間のうちの一部の時間における振動の大きさの時系列を示している。
ユーザUは、情報端末装置10が表示する画像61を視認することで、睡眠中の自身の体動の有無、体動があった時刻、及び、体動の周期等を視覚的に知ることができる。これにより、例えば、ユーザUの体調の変化を早期に発見するなど、健康管理に役立てることも可能となる。
図19は、実施の形態の変形例3における情報端末装置10の表示画像の第二例を示すブロック図である。
図19に示されるように、表示装置16は、計測期間における振動の大きさの時系列を示すグラフを含む画像62を表示する。画像62に含まれるグラフは、画像61に含まれるグラフと同じものであるが、振動が閾値を超えていた期間に対応する部分に図形が含まれており、その期間に情報端末装置10が行っていた処理が「メール/Aさん」というように文字により示されている。
ユーザUは、情報端末装置10が表示する画像62を視認することで、睡眠中の自身の体動の有無等とともに、睡眠の合間に自身による操作に基づいて行われた情報端末装置10による処理を知ることができる。これにより、睡眠の合間に自身が行った情報端末装置10に対する操作、及び、その操作に基づいて情報端末装置10により行われた処理を視覚的に知ることができる。
以上のように、本実施の形態の情報端末装置によれば、ユーザは、睡眠中の自身の体動の有無等に基づく健康管理、及び、睡眠の合間に自身が行った行動を視覚的に知ることができる。
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。ここで、上記各実施の形態の体動測定装置などを実現するソフトウェアは、次のようなプログラムである。
すなわち、このプログラムは、コンピュータに、情報端末装置であって、前記情報端末装置の振動を検知可能である振動センサと、プロセッサと、メモリとを備える情報端末装置の制御方法であって、前記プロセッサに対して、前記振動センサが検知した振動データが示す振動の大きさが閾値以上であるか否かに基づいて、前記情報端末装置が置かれている寝具の上にいるユーザの体動の有無を判定させ、前記振動センサが検知した振動の大きさを示す振動データと、前記振動センサが前記振動を検知した時刻を示す振動時刻とを取得させ、取得させた前記振動データと前記振動時刻とを対応させて前記メモリに記憶させ、前記情報端末装置に対してユーザによる操作が行われた時刻を含むログ情報を取得させ、取得させた前記ログ情報を前記メモリに記憶させ、前記メモリが記憶している複数の前記振動データに含まれる一の期間内に取得された振動データを用いて前記閾値を更新させ、前記閾値を更新させる際には、前記一の期間内に取得された振動データのうち、前記メモリが記憶している前記時刻から特定される、前記情報端末装置に対して前記ユーザが操作をしていた操作期間に含まれる振動データを除外した振動データを用いて、前記閾値を更新させる制御方法を実行させる。
以上、一つまたは複数の態様に係る情報端末装置などについて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。