JP6776118B2 - 太陽電池モジュール - Google Patents

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Description

本開示は、太陽電池モジュールに関する。
太陽光発電システムには、従来の発電システムと同様に設備利用率の向上が求められている。そこで、例えば、外部の電源装置から太陽電池モジュールへ通電することで太陽電池セルを発熱させて、太陽電池モジュール上に積もった雪を融かす技術が提案されている(例えば、特許文献1等)。
特開2015−95535号公報
太陽電池モジュールについては、太陽光発電システムの設備利用率を容易に向上させる点で改善の余地がある。
太陽電池モジュールが開示される。
太陽電池モジュールの一態様は、前面と、該前面の逆側に位置する裏面と、を有している。該太陽電池モジュールは、前記前面から前記裏面に向けて順に位置している、透光性板部と、透光性封止材と、太陽電池セルと、裏側封止材と、第1保護層と、を備えている。前記裏側封止材は、前記太陽電池セルと接しており、第1母材としての樹脂と、該第1母材中に位置している第1色材と、前記第1母材中に位置しているフィラーと、を含んでいる。前記第1保護層は、第2母材としての樹脂と、該第2母材中および該第2母材の表面の少なくとも一方に位置している第2色材と、含んでいる。前記裏側封止材の光の反射率は、前記第1保護層の光の反射率よりも高い。前記第1保護層の光の吸収率は、前記裏側封止材の光の吸収率よりも高い。前記フィラーは、前記第1色材および前記第1母材の何れよりも高い熱伝導率を有している。
太陽電池モジュールの一態様は、前面と、該前面の逆側に位置する裏面と、を有している。該太陽電池モジュールは、前記前面から前記裏面に向けて順に位置している、透光性板部と、透光性封止材と、太陽電池セルと、裏側封止材と、第1保護層と、を備えているとともに、第2保護層と、第3保護層と、を備えている。前記裏側封止材は、前記太陽電池セルと接しており、第1母材としての樹脂と、該第1母材中に位置している第1色材と、を含む。前記第1保護層は、第2母材としての樹脂と、該第2母材中および該第2母材の表面の少なくとも一方に位置している第2色材と、含む。前記第2保護層は、前記第1保護層の前記裏面側に位置し、絶縁性および透光性を有している。前記第3保護層は、前記裏側封止材と前記第1保護層との間に位置している。前記裏面側封止材と、前記第3保護層と、前記第1保護層と、が順に積層している。前記裏側封止材の光の反射率は、前記第1保護層の光の反射率よりも高い。前記第1保護層の光の吸収率は、前記裏側封止材の光の吸収率よりも高い。前記第3保護層の素材は、前記裏側封止材の素材および前記第1保護層の素材のそれぞれが溶融する温度において、前記裏側封止材および前記第1保護層の何れの素材よりも流動しにくい性質を有している。
例えば、太陽光発電システムの設備利用率を容易に向上させることができる。
図1は、各実施形態に係る太陽電池モジュールの一例の構成を示す平面図である。 図2は、図1のII−II線に沿った太陽電池モジュールの断面を示す断面図である。 図3は、図1のIII−III線に沿った光電変換部の一例の構成の一部を示す断面図である。 図4(a)は、太陽電池セルの一例の構成を示す平面図である。図4(b)は、太陽電池セルの一例の構成を示す裏面図である。 図5は、太陽電池モジュールの製造方法に係る動作フローの一例を示す流れ図である。 図6(a)および図6(b)は、太陽電池モジュールを製造する途中の状態を例示する断面図である。 図7は、第2実施形態から第4実施形態に係る太陽電池モジュールにおける図1のII−II線に沿った断面を示す断面図である。 図8は、第4実施形態および第7実施形態に係る太陽電池モジュールにおける図1のII−II線に沿った断面を示す断面図である。 図9は、第5実施形態に係る太陽電池モジュールにおける図1のII−II線に沿った断面を示す断面図である。 図10は、第6実施形態に係る太陽電池モジュールにおける図1のII−II線に沿った断面を示す断面図である。 図11は、第8実施形態に係る太陽電池モジュールにおける図1のII−II線に沿った断面を示す断面図である。 図12は、第8実施形態に係る太陽電池モジュールにおける図1のII−II線に沿った断面を示す断面図である。 図13は、第9実施形態に係る太陽電池モジュールにおける図1のII−II線に沿った断面を示す断面図である。
太陽光発電システムは、太陽電池モジュール上に雪が積もると、設備利用率が低下する。このような問題に対して、例えば、外部の電源装置から太陽電池モジュールへ通電することで太陽電池セルを発熱させて、太陽電池モジュール上に積もった雪を融かすことが考えられる。
ところで、太陽電池セルを発熱させるための通電を実現するためには、例えば、外部の電源装置の設置および通電に要する電力の供給等が必要となっていた。このため、例えば、外部の電源装置の設置によって太陽光発電システムの大型化を招くとともに、通電に要する電力の消費量の増大を招く。
そこで、本願発明者らは、太陽電池モジュールについて、太陽光発電システムの設備利用率を容易に向上させることができる技術を創出した。
これについて、以下、各種実施形態を図面に基づいて説明する。図面においては同様な構成および機能を有する部分に同じ符号が付されており、下記説明では重複説明が省略される。また、図面は模式的に示されたものである。図1から図4(b)および図6(a)から図13には、右手系のXYZ座標系が付されている。該XYZ座標系では、太陽電池モジュール100の前面100fsの長辺に沿った方向が+X方向とされ、該前面100fsの短辺に沿った方向が+Y方向とされ、+X方向と+Y方向との両方に直交する方向が+Z方向とされている。
<1.第1実施形態>
<1−1.太陽電池モジュールの構成>
図1および図2で示されるように、太陽電池モジュール100は、主に光を受光する面(前面ともいう)100fsと、該前面100fsの逆側に位置している面(裏面ともいう)100bsと、を有する板状の外形を有している。裏面100bsは、前面100fsよりも光を受光しない。
太陽電池モジュール100は、例えば、透光性板部1と、透光性封止材2と、光電変換部3と、裏側封止材4と、第1保護層5と、を備えている。ここでは、透光性板部1と、透光性封止材2と、光電変換部3と、裏側封止材4と、第1保護層5と、が前面100fsから裏面100bsに向けて、この順に位置している。図1および図2の例では、透光性板部1と、透光性封止材2と、光電変換部3と、裏側封止材4と、第1保護層5と、がこの順に−Z方向に積層されている。
<1−1−1.透光性板部>
透光性板部1は、透光性を有する板状の部材である。透光性板部1は、例えば、少なくとも特定範囲の波長の光に対して透光性を有している。「特定範囲の波長の光に対する透光性」とは、特定範囲の波長の光が透過し得る性質を示す。特定範囲の波長としては、例えば、光電変換部3が光電変換し得る光の波長が採用される。
透光性板部1としては、例えば、厚さが0.8mmから4.5mm程度のガラス製の板、または厚さが3mmから5mm程度のアクリル樹脂もしくはポリカーボネート等の樹脂製の板が採用される。このとき、透光性板部1は、遮水性を有する。ここで、ガラスとしては、例えば、白板の強化ガラス、化学強化ガラス、風冷強化ガラスまたはフロートガラスが採用される。
<1−1−2.透光性封止材>
透光性封止材2は、光電変換部3を前面100fs側から封止している、透光性を有する封止材である。透光性封止材2は、例えば、少なくとも特定範囲の波長の光に対して透光性を有している。このため、太陽電池モジュール100の前面100fsに照射される光が、透光性板部1と透光性封止材2とを透過して光電変換部3に入射される。これにより、光電変換部3において光電変換による発電が実現され得る。また、透光性封止材2は、例えば、封止材としての役割に加えて、光電変換部3を保持する役割を有している。図2の例では、透光性封止材2は、透光性板部1と光電変換部3との間に充填されている。
透光性封止材2は、例えば、0.3mmから0.8mm程度の厚さを有している。透光性封止材2の素材としては、例えば、エチレンビニルアセテート共重合体(EVA)が採用される。透光性封止材2の素材として、例えば、ポリエチレン、ポリビニルブチラール、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレンαーオレフィン共重合体、エチレン不飽和シラン化合物、シラン変性樹脂、アクリル樹脂およびポリプロピレンのうちの一種の樹脂、あるいはそれらの樹脂の少なくとも一種の樹脂を含む素材が採用されてもよい。
<1−1−3.光電変換部>
図1から図3で示されるように、光電変換部3は、1以上の太陽電池セルC1を有している。図1から図3の例において、光電変換部3は、複数の太陽電池セルC1と、これらの複数の太陽電池セルC1を電気的に接続する配線材Tb1とを有している。具体的には、光電変換部3には、例えば、複数(ここでは、6つ)の太陽電池ストリングSS1が含まれている。ここで、太陽電池ストリングSS1は、例えば、複数の太陽電池セルC1と、該複数の太陽電池セルC1を電気的に接続する配線材Tb1とによって構成されている。図1から図3の例において、各太陽電池ストリングSS1は、7つの太陽電池セルC1と、互いに隣接している太陽電池セルC1同士のそれぞれを電気的に接続している複数本の配線材Tb1と、を含んでいる。
太陽電池セルC1は、入射される太陽光を光電変換によって電気に変換することができる。図4(a)および図4(b)で示されるように、太陽電池セルC1は、例えば、第1素子面C1fと、該第1素子面C1fの裏側に位置する第2素子面C1bと、を有している。ここでは、例えば、第1素子面C1fは、主として光電変換を行うための光を受光する面である。第2素子面C1bは、第1素子面C1fよりも光電変換を行うための光を受光しない面である。図4(a)および図4(b)の例において、各太陽電池セルC1は、例えば、半導体基板C1sと、表面側バスバー電極Ce1と、フィンガー電極Ce2と、取出電極(裏面側バスバー電極とも言う)Ce3と、集電電極Ce4と、を有している。
半導体基板C1sには、例えば、結晶シリコン等の結晶系の半導体、アモルファスシリコン等の非晶質系の半導体、銅とインジウムとガリウムとセレンの4種類の元素を用いた化合物半導体、またはカドミウムテルル(CdTe)を用いた化合物半導体等が適用され得る。具体的には、半導体基板C1sは、主として一導電型を有する領域と、逆導電型層と、を備えている。逆導電型層は、例えば、半導体基板C1sの第1素子面C1f側に位置しており且つ該半導体基板C1sの一導電型とは逆の導電型を有している。また、例えば、逆導電型層上のうち、表面側バスバー電極Ce1およびフィンガー電極Ce2が形成されていない領域には、絶縁層が位置している。
表面側バスバー電極Ce1およびフィンガー電極Ce2は、例えば、半導体基板C1sのうちの第1素子面C1f側の表面上に位置している。図4(a)の例では、第1素子面C1f側に、略平行な2本の表面側バスバー電極Ce1が位置しており、略平行な多数本のフィンガー電極Ce2が、2本の表面側バスバー電極Ce1に略直交するように位置している。
裏面側バスバー電極Ce3および集電電極Ce4は、例えば、半導体基板C1sのうちの第2素子面C1b側の裏面上に位置している。図4(b)の例では、第2素子面C1b側に、略平行な2本の仮想線に沿って2列の裏面側バスバー電極Ce3が位置している。また、集電電極Ce4が、第2素子面C1b側において、裏面側バスバー電極Ce3と集電電極Ce4とが重畳することで接続されている部分を除き、裏面側バスバー電極Ce3が形成されていない領域の略全面に位置している。2列の裏面側バスバー電極Ce3のそれぞれは、例えば、一列に並ぶ4つの電極によって構成されている。
配線材Tb1は、第1の太陽電池セルC1の表面側バスバー電極Ce1と、該第1の太陽電池セルC1と隣接する第2の太陽電池セルC1の裏面側バスバー電極Ce3とを電気的に接続している。これにより、例えば、各太陽電池ストリングSS1に含まれる7つの太陽電池セルC1が電気的に直列に接続され得る。図4(a)および図4(b)の例では、各太陽電池セルC1に対して取り付けられる配線材Tb1の外縁が二点鎖線で描かれている。また、配線材Tb1は、例えば、線状あるいは帯状の導電性を有する金属である。該配線材Tb1としては、例えば、厚さが0.1mmから0.2mm程度であり且つ幅が1mmから2mm程度である銅箔の全面に、はんだが被覆されたものが採用される。配線材Tb1は、例えば、はんだ付けによって、表面側バスバー電極Ce1および裏面側バスバー電極Ce3に電気的に接続される。図1の例において、+Y方向において隣接している太陽電池ストリングSS1同士は、接続部材Tb2で電気的に接続されている。接続部材Tb2は、例えば、配線材Tb1と同等な構成を有している。
光電変換部3には、例えば、出力を取り出すための配線材W1,W2が電気的に接続されている。配線材W1,W2は、例えば、配線材Tb1と同等な構成を有している。配線材W1,W2は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の、絶縁性を有して且つ耐候性の高いフィルムに接着剤を塗布した被覆材で被覆されたものを用いてもよい。配線材W1,W2は、例えば、第1保護層5に設けられた貫通孔を通じて裏面100bs上に導出され得る。
<1−1−4.裏側封止材>
裏側封止材4は、光電変換部3を裏面100bs側から封止している封止材である。ここでは、裏側封止材4は、例えば、光電変換部3を構成している太陽電池セルC1と接している。これにより、裏側封止材4は、光電変換部3を保持している。図2の例では、裏側封止材4は、光電変換部3と第1保護層5との間に充填されている。
また、裏側封止材4は、例えば、母材(第1母材ともいう)としての樹脂と、該第1母材中に位置している色材(第1色材ともいう)と、を含んでいる。具体的には、裏側封止材4は、例えば、第1母材と、第1母材中に位置しており且つ主成分として第1色材を含む添加剤(第1添加剤ともいう)と、を含んでいる。主成分は、物質を構成している成分のうちの主なものを示す。本開示では、主成分は、物質を構成している成分のうち、もっとも多い成分を示す。裏側封止材4は、例えば、0.2mmから0.6mm程度の厚さを有している。
第1母材を構成する樹脂としては、例えば、エチレンビニルアセテート共重合体(EVA)等の透光性を有する樹脂が採用される。第1母材を構成する樹脂は、例えば、ポリエチレン、ポリビニルブチラール、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレンαーオレフィン共重合体、エチレン不飽和シラン化合物、シラン変性樹脂、アクリル樹脂およびポリプロピレンのうちの一種の樹脂、あるいはそれらの樹脂の少なくとも一種の樹脂を含んでいてもよい。
第1色材としては、例えば、酸化チタンの白色の顔料(チタンホワイトともいう)が採用される。第1色材は、例えば、0.25μmから1.5μm程度の平均粒径を有している。裏側封止材4における第1色材の濃度が、例えば、約5質量%以上に設定されれば、透光性封止材2と裏側封止材4との界面における光の反射率が高まり得る。これにより、例えば、前面100fsに雪が積もっていないときには、太陽電池モジュール100の前面100fsに照射される光のうち、裏側封止材4に到達する光が、裏側封止材4と透光性板部1との間で多重反射して、光電変換部3に入射する。これにより、例えば、太陽電池モジュール100において、前面100fsに照射される光のエネルギーのうち、該光のエネルギーに基づいて光電変換部3における光電変換によって得られる電気のエネルギーが占める割合(変換効率ともいう)が向上し得る。したがって、太陽電池モジュール100における発電量が高まり得る。
また、裏側封止材4における第1色材の濃度が、例えば、約30質量%以下に設定されれば、太陽電池セルC1にクラックが生じ難い。第1色材は、例えば、酸化チタンの代わりに、あるいは酸化チタンとともに、光を反射することができる、酸化亜鉛、炭酸鉛、硫酸バリウムおよび炭酸カルシウム等のうちの一種の顔料、あるいはそれらの無機物の少なくとも一種の顔料を含んでいてもよい。
<1−1−5.第1保護層>
第1保護層5は、光電変換部3を裏面100bs側から保護する層である。図2の例において、第1保護層5は、裏面100bsを構成するバックシートである。バックシートは、例えば、0.3mmから0.5mm程度の厚さを有している。
また、第1保護層5は、例えば、母材(第2母材ともいう)としての樹脂と、該第2母材中に位置している色材(第2色材ともいう)と、を含んでいる。具体的には、第1保護層5は、第2母材と、第2母材中に位置しており且つ主成分として第2色材を含む添加剤(第2添加剤ともいう)と、を含んでいる。ここでは、第1色材の存在により、例えば、裏側封止材4における光の反射率(第1反射率ともいう)は、第1保護層5における光の反射率(第2反射率ともいう)よりも高くなっている。また、第2色材の存在により、例えば、裏側封止材4における光の吸収率(第1吸収率ともいう)よりも、第1保護層5における光の吸収率(第2吸収率ともいう)の方が高くなっている。
第2母材を構成する樹脂は、例えば、ポリビニルフルオライド(PVF)、ポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリエチレンナフタレート(PEN)のうちの一種の樹脂、あるいはこれらの樹脂の少なくとも一種の樹脂を含んでいる。第1保護層5は、一種の樹脂の層、および二種以上の樹脂が積層された層の何れであってもよい。
第2色材としては、例えば、炭素主体の微粒子の粉末(カーボンブラックともいう)が採用される。第2色材は、例えば、0.1μmから1μm程度の平均粒径を有している。第1保護層5における第2色材の濃度が、例えば、約0.5質量%以上に設定されれば、第1保護層5における光の吸収率(第2吸収率)が、裏側封止材4における光の吸収率(第1吸収率)よりも高くなり得る。ここで、例えば、第1保護層5は、裏面100bsに照射される光を受光することができる。このため、第1保護層5が裏面100bsに照射される光を吸収し易くなる。この場合、例えば、前面100fsに雪が積もっているときには、地面に積もった雪の表面で反射する反射光が、太陽電池モジュール100の裏面100bsに照射される。このとき、該反射光が、第1保護層5の第2色材に吸収される。その結果、例えば、太陽電池モジュール100の温度が高まり、前面100fs上の雪が落雪し易くなる。したがって、太陽電池モジュール100を採用することで、太陽光発電システムの設備利用率を容易に向上させることができる。
第1保護層5における第2色材の濃度が、例えば、約3質量%以下に設定されれば、第1保護層5の導電率の上昇が抑制され得る。これにより、太陽電池モジュール100において第1保護層5を介したリーク電流が生じ難くなる。第2色材としては、カーボンブラックの代わりに、例えば、黒鉛、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、チタンブラック、酸化クロム、ウルトラマリンおよび紺青等のうちの一種の顔料、あるいはそれらの無機物の少なくとも一種の顔料からなる微粒子の粉末を用いてもよい。また、第2色材は複数の素材が混合されていてもよい。また、第2色材としては、例えば、炭化ケイ素の蒸着膜などを用いてもよい。この場合、第2色材は、第2母材の表面に配置されている。したがって、第1保護層5では、第2色材は、第2母材中および第2母材の表面の少なくとも一方に位置していればよい。
ところで、裏側封止材4における光の反射率(第1反射率)R4と吸収率(第1吸収率A4)、および第1保護層5における光の反射率(第2反射率)R5と吸収率(第2吸収率A5)のそれぞれは、例えば、日立製作所製の分光光度計(U−4100 Spectrophotomater)により測定することができる。このとき、第1反射率R4を測定するための測定用サンプルは、例えば、裏側封止材4から予め設定された特定の形状で切り出される。また、第2反射率R5を測定するための測定用サンプルは、例えば、第1保護層5から予め設定された特定の形状で切り出される。特定の形状は、例えば、5cm四方の表裏面を有するものであればよい。
また、裏側封止材4における光の吸収率(第1吸収率)A4は、裏側封止材4における透過率T4を測定して、次の式(1)を用いることで算出され得る。
A4=1−R4−T4 ・・・(1)。
また、第1保護層5における光の吸収率(第2吸収率)A5は、第1保護層5における透過率T5を測定して、次の式(2)を用いることで算出され得る。
A5=1−R5−T5 ・・・(2)。
ここでは、裏側封止材4および第1保護層5と、測定用サンプルとの間で厚さが異なる場合には、例えば、裏側封止材4の厚さに合わせて、測定サンプルから計測した第1反射率R4および第1吸収率A4が計算によって補正されればよい。また、ここでは、第1反射率R4、第2反射率R5、第1吸収率A4および第2吸収率A5としては、例えば、600nmの波長の光に対する測定値および算出値が代表値として採用され得る。
<1−2.太陽電池モジュールの製造方法>
次に、太陽電池モジュール100の製造方法の一例について、図5、図6(a)および図6(b)に基づいて説明する。ここでは、図5で示される第1工程ST1から第3工程ST3を順に実施することで、太陽電池モジュール100を製造することができる。
例えば、第1工程ST1では、太陽電池モジュール100を構成する各部が製作される。具体的には、第1工程ST1では、図6(a)で示されるように、例えば、透光性板部1と、透光性封止材2となる第1シート2Shと、光電変換部3と、裏側封止材4となる第2シート4Shと、第1保護層5となるバックシート5Shと、が製作される。
ここでは、例えば、透光性封止材2を構成する材料を、ミキシングロール等に投入して溶融混練した後に、シート状に成型することで、第1シート2Shを製作することができる。また、例えば、裏側封止材4を構成する材料を、ミキシングロール等に投入して溶融混練した後に、シート状に成型することで、第2シート4Shを製作することができる。また、例えば、第1保護層5を構成する材料を、ミキシングロール等に投入して溶融混練した後に、シート状に成型することで、バックシート5Shを製作することができる。ここで、溶融混練した材料をシート状に成形する方法としては、例えば、カレンダー成形法、押出成型法、射出成型法または加熱プレス法等が採用される。カレンダー成形法では、溶融混練した材料が、加熱ロールによって圧延されることでシート状に成型され得る。
第2工程ST2では、図6(b)で示されるような積層体100stが形成される。積層体100stは、透光性板部1と、第1シート2Shと、光電変換部3と、第2シート4Shと、バックシート5Shと、を有する。ここでは、図6(a)から図6(b)で示されるように、例えば、バックシート5Shの上に、第2シート4Shと、光電変換部3と、第1シート2Shと、透光性板部1と、がこの順に重ねられることで、積層体100stが形成される。また、例えば、透光性板部1の上に、第1シート2Shと、光電変換部3と、第2シート4Shと、バックシート5Shと、がこの順に重ねられることで、積層体100stが形成されてもよい。
第3工程ST3では、例えば、透光性板部1と、第1シート2Shと、光電変換部3と、第2シート4Shと、バックシート5Shと、がラミネート装置(ラミネータ)によって一体化される処理(ラミネート処理ともいう)が行われる。ラミネート処理では、例えば、第1シート2Shおよび第2シート4Shが、透光性板部1とバックシート5Shとの間において光電変換部3を覆うように充填されている透光性封止材2および裏側封止材4となる。これにより、図2で示されるような太陽電池モジュール100が完成し得る。
<1−3.第1実施形態のまとめ>
第1実施形態に係る太陽電池モジュール100では、例えば、前面100fsに雪が積もっていないときには、前面100fsに照射される光のうち、裏側封止材4に達する光が、第1色材の存在によって裏側封止材4と透光性板部1との間で多重反射し、太陽電池セルC1に入射する。このため、太陽電池モジュール100における発電量が高まる。また、例えば、前面100fsに雪が積もっているときには、地面に積もった雪の表面で反射する反射光が、太陽電池モジュール100の裏面100bsに照射される。このとき、該反射光が、第1保護層5の第2色材に吸収される。その結果、例えば、太陽電池モジュール100の温度が高まり、前面100fs上の雪が落雪し易くなる。したがって、太陽光発電システムに太陽電池モジュール100を適用することで、太陽電池モジュール100が発電する時間を長くできるため、太陽光発電システムの設備利用率を容易に向上させることができる。
<2.他の実施形態>
本開示は上述の第1実施形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
<2−1.第2実施形態>
上記第1実施形態において、例えば、図7で示されるように、第1保護層5としてのバックシート5Shの代わりに、第1保護層5Aとしての裏側充填層5fAが採用され、該第1保護層5Aの前面100fsとは逆側に第2保護層6が追加されてもよい。図7の例では、第2実施形態に係る太陽電池モジュール100Aが、透光性板部1と、透光性封止材2と、光電変換部3と、裏側封止材4と、第1保護層5Aと、第2保護層6と、がこの順に−Z方向に積層されている構成を有している。
第2保護層6は、透光性板部1と同様に、透光性を有する板状の部材(裏側透光性板部ともいう)である。第2保護層6としては、例えば、厚さが0.8mmから3.2mm程度のガラス製の板、または厚さが3mmから5mm程度のアクリル樹脂もしくはポリカーボネート等の樹脂製の板が採用される。このとき、第2保護層6は、遮水性を有する。ここで、ガラスとしては、例えば、白板の強化ガラス、化学強化ガラス、風冷強化ガラスまたはフロートガラスが採用される。また、このとき、第2保護層6が存在していることで、透光性板部1の厚さは、例えば、0.8mmから3.2mm程度に設定される。また、第2保護層6は、裏面100bsを構成している。このため、裏面100bsに照射される光は、第2保護層6を透過して、第1保護層5Aに照射される。
第1保護層5Aは、光電変換部3を裏面100bs側から保護する層である。第1保護層5Aは、例えば、0.2mmから0.6mm程度の厚さを有している。第1保護層5Aは、例えば、上記第1実施形態に係る第1保護層5と同様に、第2母材としての樹脂と、該第2母材中および該第2母材の表面の少なくとも一方に位置している第2色材と、を含んでいる。具体的には、例えば、第2色材は、第2母材中に位置している第2添加剤の主成分あるいは第2母材の表面に位置している色材である。ここでは、第1色材の存在により、例えば、裏側封止材4における光の反射率(第1反射率)は、第1保護層5Aにおける光の反射率(第2反射率)よりも高くなっている。また、ここでは、第2色材の存在により、例えば、裏側封止材4における光の吸収率(第1吸収率)よりも、第1保護層5Aにおける光の吸収率(第2吸収率)が高くなっている。
第1保護層5Aの第2母材としての樹脂の素材には、例えば、透光性封止材2の素材として採用され得る素材と同様な素材が適用され得る。具体的には、第1保護層5Aの第2母材としての樹脂の素材としては、例えば、EVAが採用される。第1保護層5Aの第2母材としての樹脂の素材には、例えば、ポリエチレン、ポリビニルブチラール、エチレン・ビニルアルコール共重合体、アクリル樹脂およびポリプロピレンのうちの一種の樹脂、あるいはそれらの樹脂の少なくとも一種の樹脂を含む素材が適用されてもよい。
第1保護層5Aの第2母材中に位置している第2添加剤には、例えば、上記第1実施形態に係る第1保護層5の第2添加剤と同様なものが適用され得る。第2色材としては、例えば、カーボンブラックが採用される。第2色材は、例えば、0.1μmから1μm程度の平均粒径を有している。第1保護層5Aにおける第2色材の濃度が、例えば、約0.5質量%以上に設定されれば、第1保護層5Aにおける光の吸収率(第2吸収率)が、裏側封止材4における光の吸収率(第1吸収率)よりも高くなり得る。
ここでは、例えば、第1保護層5Aは、第2保護層6を介して、裏面100bsに照射される光を受光することができる。このため、第1保護層5Aは裏面100bsに照射される光を吸収し易い。この場合、例えば、前面100fsに雪が積もっている際には、地面に積もった雪の表面で反射する反射光が、太陽電池モジュール100Aの裏面100bsに照射される。このとき、該反射光が、第1保護層5Aの第2色材に吸収される。その結果、例えば、太陽電池モジュール100Aの温度が高まり、前面100fs上の雪が落雪し易くなる。したがって、第2実施形態に係る太陽電池モジュール100Aを採用しても、太陽光発電システムの設備利用率を容易に向上させることができる。
また、ここで、第1保護層5Aにおける第2色材の濃度が、例えば、約30質量%以下に設定されれば、ラミネート処理時の第1保護層5Aの流動性の低下に伴う気泡の残留等が生じ難い。第2色材には、例えば、カーボンブラックの代わりに、あるいはカーボンブラックとともに、第1保護層5Aにおける光の吸収率(第2吸収率)を裏側封止材4における光の吸収率(第1吸収率)よりも高くすることができる、他の微粒子の粉末が採用されてもよい。この微粒子の粉末には、例えば、黒鉛、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、チタンブラック、酸化クロム、ウルトラマリンおよび紺青等のうちの一種の顔料、あるいはそれらの無機物の少なくとも一種の顔料を含んでいてもよい。
また、ここでは、例えば、透光性板部1と、透光性封止材2となる第1シート2Sh(図6(a)および図6(b)を参照)と、光電変換部3と、裏側封止材4となる第2シート4Sh(図6(a)および図6(b)を参照)と、第1保護層5Aとなる第3シートと、第2保護層6となる裏側透光性板部と、を積層して、ラミネート処理を施すことで、第2実施形態に係る太陽電池モジュール100Aが製造される。
<2−2.第3実施形態>
上記各実施形態において、例えば、裏側封止材4を、第1母材中に、第1色材および第1母材の何れよりも高い熱伝導率を有しているフィラーが位置している裏側封止材4Bに変更してもよい。ここでは、例えば、裏側封止材4Bの第1母材中に多数のフィラーが分散している構成が採用される。この場合には、例えば、第1保護層5,5Aにおける光の吸収に応じた熱が、熱伝導率が高められた裏側封止材4Bと、透光性封止材とを介して、透光性板部1に伝わり易くなる。これにより、例えば、透光性板部1の温度が高まり易いため、前面100fs上の雪が落雪し易くなる。
図2の例において、第3実施形態に係る太陽電池モジュール100B1は、透光性板部1と、透光性封止材2と、光電変換部3と、裏側封止材4Bと、第1保護層5と、がこの順に−Z方向に積層されている構成を有している。また、図7の例において、第3実施形態に係る太陽電池モジュール100B2は、透光性板部1と、透光性封止材2と、光電変換部3と、裏側封止材4Bと、第1保護層5Aと、第2保護層6と、がこの順に−Z方向に積層されている構成を有している。
ここで、裏側封止材4Bの第1母材中に位置しているフィラーの素材としては、例えば、窒化アルミニウム(AlN)が採用される。該フィラーの平均粒径は、例えば、0.25μmから1.5μm程度に設定される。また、裏側封止材4Bにおけるフィラーの濃度は、5質量%から30質量%程度に設定される。また、フィラーと第1色材の濃度をあわせて30質量%以下に設定するとよい。これにより、例えば、裏側封止材4Bにおける熱伝導率の上昇と、太陽電池セルC1のクラックの発生の抑制とがバランス良く実現される。裏側封止材4Bの第1母材中に位置しているフィラーの素材には、例えば、AlNの代わりに炭化珪素(SiC)等が適用されてもよい。
<2−3.第4実施形態>
上記各実施形態において、例えば、第1保護層5,5Aの前面100fsとは逆側である裏面100bs側に、絶縁性および透光性を有している第2保護層6,6Cが位置していてもよい。
図8の例において、第4実施形態に係る太陽電池モジュール100Cは、透光性板部1と、透光性封止材2と、光電変換部3と、裏側封止材4(4B)と、第1保護層5と、第2保護層6Cと、がこの順に−Z方向に積層されている構成を有している。ここで、第2保護層6Cの素材としては、例えば、透明なポリエチレンテレフタレート(PET)が採用される。この場合、例えば、第1保護層5としてのバックシート5Shを作成する際に、バックシート5Shの表面に第2保護層6Cを被覆することで、第2保護層6Cが形成され得る。また、図7で示された第2実施形態に係る太陽電池モジュール100Aは、透光性板部1と、透光性封止材2と、光電変換部3と、裏側封止材4(4B)と、第1保護層5Aと、第2保護層6と、がこの順に−Z方向に積層されている構成を有している。
このような構成では、例えば、第1保護層5(5A)の裏面側の面が第2保護層6C(6)で覆われているため、太陽電池モジュール100C(100A)の裏面100bs側における電気絶縁性が高まる。このとき、例えば、仮に、第1保護層5(5A)の第2色材としてカーボンブラックを用いて、第1保護層5(5A)の電気伝導率が高まったとしても、電気絶縁性を有する第2保護層6C(6)の存在によって、リーク電流の発生が抑制され得る。また、例えば、第2保護層6C(6)がガラスを用いて形成されている場合には、ガラスの熱放射率は低いため、太陽電池モジュール100A(100C)の裏面100bsにおける放熱が抑制される。これにより、例えば、効率的に太陽電池モジュール100A(100C)を温めることができる。
<2−4.第5実施形態>
上記第2実施形態から上記第4実施形態において、例えば、図9で示されるように、裏側封止材4,4Bと、第1保護層5Aとの間に、第3保護層7を挿入してもよい。図9の例において、第5実施形態に係る太陽電池モジュール100Dは、裏側封止材4(4B)と、第3保護層7と、第1保護層5Aと、が順に積層している構成を有している。そして、ここでは、例えば、第3保護層7の素材は、裏側封止材4(4B)の素材および第1保護層5Aのそれぞれの素材が溶融する温度において、裏側封止材4(4B)および第1保護層5Aの何れの素材よりも流動しにくい性質を有している。例えば、第3保護層7の素材が樹脂である場合には、第3保護層7の素材のメルトフローレート(Melt Flow Rate:MFR)が、裏側封止材4,4Bおよび第1保護層5Aの何れの素材のMFRよりも低い態様が考えられる。MFRは、例えば、溶液状態にある樹脂の流動性を示す尺度の一つである。MFRの値が大きい素材ほど、溶融時において、流動性が高く、加工性が良好である。なお、MFRは、JIS K 7210に準拠した計測法により測定することができる。
このような構成が採用されれば、例えば、太陽電池モジュール100Dの製造時に、複数の層をラミネート処理によって一体化させる際に、第3保護層7の存在によって、裏側封止材4,4Bと第1保護層5Aとの境界が不明瞭となり難い。これにより、例えば、前面100fs側から第1保護層5Aが見える状態となり難い。つまり、透光性封止材2と裏側封止材4,4Bとの界面における光の反射率が高まり得る。これにより、例えば、前面100fsに雪が積もっていないときには、太陽電池モジュール100の前面100fsに照射される光のうち、裏側封止材4,4Bに到達する光が、裏側封止材4と透光性板部1との間で多重反射して、光電変換部3に入射し易い。
ここで、第3保護層7として、例えば、0.3mmから0.5mm程度の厚さを有する、ポリビニルフルオライド(PVF)、ポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリエチレンナフタレート(PEN)によって構成されるフィルムが採用され得る。第3保護層7の素材は、例えば、上記バックシート5Shと同様な素材であってもよい。また、第3保護層7は、例えば、ラミネート処理の温度では溶融しない素材で構成されていてもよい。具体的には、第3保護層7として、薄いガラス板等が採用されてもよい。
<2−5.第6実施形態>
上記第2実施形態から上記第5実施形態において、例えば、図10で示されるように、例えば、第2保護層6が、第1保護層5Aと接触している面(凹凸面ともいう)6sEが凹凸を有している、第2保護層6Eに変更されてもよい。図10の例において、第6実施形態に係る太陽電池モジュール100Eの第2保護層6Eは、第1保護層5Aと接触している、凹凸状の凹凸面6sEを有している。
このような構成が採用されれば、例えば、太陽電池モジュール100Eの製造時におけるラミネート処理によって、第1保護層5Aの裏面100bs側に位置している面が、凹凸面6sEに沿った凹凸状の面(凹凸面ともいう)5sEとなり得る。その結果、第1保護層5Aは、裏面100bs側に位置している凹凸状の凹凸面5sEを有している。この場合、第1保護層5Aの裏面100bs側に位置している凹凸面5sEの表面積が増加する。これにより、例えば、第1保護層5Aは、裏面100bsに対する光の照射に応じたより多くの熱量を得ることができる。その結果、例えば、太陽電池モジュール100Eを容易に温めることができる。
ここでは、例えば、第2保護層6Eを製作する際に、半溶融状態である第2保護層6Eとなる材料が、エンボス加工が施されたロールによって成形されることで、第2保護層6Eの凹凸面6sEが形成され得る。ここで、例えば、凹凸面6sEが、予め設定された所定の間隔で整列している複数の凹みを有する態様が考えられる。ここでは、各凹みとして、例えば、直径が0.5mmから0.8mm程度の角の丸い略菱形の凹みが採用される。また、所定の間隔として、例えば、1mmから1.2mm程度の値が採用される。
<2−6.第7実施形態>
上記第1、第3および第4実施形態において、例えば、図2および図8で示されるように、第1保護層5が、裏面100bs側に位置している面が凹凸状の面(凹凸面ともいう)5Fuに変更された第1保護層5Fに変更されてもよい。図2および図8の例において、第7実施形態に係る太陽電池モジュール100Fの第1保護層5Fは、裏面100bs側に位置している凹凸面5Fuを有している。
ここでは、例えば、第1保護層5Fとなるバックシート5ShFが作成される際に、マット処理によって凹凸面5Fuが形成され得る。マット処理は、例えば、サンドブラスト加工によって、樹脂製のフィルムの表面に微細な砂を投射することで、該フィルムの表面に凹凸を形成する処理である。このマット処理によれば、例えば、バックシート5ShFの凹凸面5Fuは、艶消し面となり、凹凸面5Fuにおける光の反射率が低減されるとともに、凹凸面5Fuの表面積が増大する。これにより、例えば、第1保護層5Fは、裏面100bsに対する光の照射に応じたより多くの熱量を得ることができる。その結果、例えば、太陽電池モジュール100Fを容易に温めることができる。
<2−7.第8実施形態>
上記第4実施形態から上記第7実施形態において、例えば、第2保護層6,6C,6Eの裏面100bs側の表面を覆っている反射防止層8が設けられてもよい。図11の例において、第8実施形態に係る太陽電池モジュール100G1は、透光性板部1と、透光性封止材2と、光電変換部3と、裏側封止材4(4B)と、第1保護層5(5F)と、第2保護層6Cと、反射防止層8と、がこの順に−Z方向に積層されている構成を有している。図12の例において、第8実施形態に係る太陽電池モジュール100G2は、透光性板部1と、透光性封止材2と、光電変換部3と、裏側封止材4(4B)と、第1保護層5Aと、第2保護層6と、反射防止層8と、がこの順に−Z方向に積層されている構成を有している。
ここで、反射防止層8の素材としては、例えば、酸化シリコン、酸化アルミニウムまたは窒化シリコン等が採用され得る。反射防止層8は、例えば、PECVD法またはスパッタリング法を用いて形成される。反射防止層8の屈折率および厚さは、太陽光のうち、第2保護層6,6C,6Eを透過して第1保護層5,5A,5Fに吸収され得る波長範囲の光に対して、反射率が低い条件(低反射条件ともいう)を実現することが可能な値に適宜設定され得る。例えば、反射防止層8の屈折率を1.05以上で且つ1.3程度とし、該反射防止層8の厚さを、10nmから50nm程度とすることが考えられる。
このような構成が採用されれば、例えば、反射防止層8の存在によって、裏面100bs側における光の反射率が低減され得る。これにより、例えば、第2保護層6,6C,6Eを介して第1保護層5,5A,5Fで吸収される光の光量が高まる。その結果、例えば、太陽電池モジュール100G1,100G2を容易に温めることができる。
<2−8.第9実施形態>
上記第2実施形態から上記第6実施形態および上記第8実施形態において、例えば、図13で示されるように、第2保護層6、6Eが、裏面100bs側に位置している面が凹凸状の面(凹凸面ともいう)6Huに変更された第2保護層6Hに変更されてもよい。図13の例において、第9実施形態に係る太陽電池モジュール100Hの第2保護層6Hは、裏面100bs側に位置している凹凸面6Huを有している。このような構成を採用すると、第2保護層6Hの裏面100bs側に位置している凹凸面6Huの表面積が増加する。これにより、例えば、第2保護層6Hは、裏面100bsに対する光の照射に応じたより多くの熱量を得ることができる。その結果、例えば、太陽電池モジュール100Hを容易に温めることができる。
ここでは、例えば、第2保護層6Hとなる裏側透光性板部を製作する際に、半溶融状態である第2保護層6Hとなる材料が、エンボス加工が施されたロールによって成形されることで、第2保護層6Hの凹凸面6Huが形成され得る。ここで、例えば、凹凸面6Huが、予め設定された所定の間隔で整列している複数の凹みを有する態様が考えられる。ここでは、各凹みとして、例えば、直径が0.5mmから0.8mm程度の角の丸い略菱形の凹みが採用される。また、所定の間隔として、例えば、1mmから1.2mm程度の値が採用される。
<3.その他>
上記各実施形態および各種変形例をそれぞれ構成する全部または一部を、適宜、矛盾しない範囲で組み合わせ可能であることは、言うまでもない。
1 透光性板部
2 透光性封止材
3 光電変換部
4,4B 裏側封止材
5,5A,5F 第1保護層
5Fu,5sE,6Hu,6sE 凹凸面
6,6C,6E,6H 第2保護層
7 第3保護層
8 反射防止層
100,100A,100B1,100B2,100C,100D,100E,100F,100G1,100G2,100H 太陽電池モジュール
100bs 裏面
100fs 前面
C1 太陽電池セル

Claims (9)

  1. 前面と、該前面の逆側に位置する裏面と、を有し、
    前記前面から前記裏面に向けて順に位置している、透光性板部と、透光性封止材と、太陽電池セルと、裏側封止材と、第1保護層と、を備え、
    前記裏側封止材は、前記太陽電池セルと接しており、第1母材としての樹脂と、該第1母材中に位置している第1色材と、前記第1母材中に位置しているフィラーと、を含み、
    前記第1保護層は、第2母材としての樹脂と、該第2母材中および該第2母材の表面の少なくとも一方に位置している第2色材と、含み、
    前記裏側封止材の光の反射率は、前記第1保護層の光の反射率よりも高く、
    前記第1保護層の光の吸収率は、前記裏側封止材の光の吸収率よりも高
    前記フィラーは、前記第1色材および前記第1母材の何れよりも高い熱伝導率を有している、太陽電池モジュール。
  2. 前面と、該前面の逆側に位置する裏面と、を有し、
    前記前面から前記裏面に向けて順に位置している、透光性板部と、透光性封止材と、太陽電池セルと、裏側封止材と、第1保護層と、を備えているとともに、第2保護層と、第3保護層と、を備え、
    前記裏側封止材は、前記太陽電池セルと接しており、第1母材としての樹脂と、該第1母材中に位置している第1色材と、を含み、
    前記第1保護層は、第2母材としての樹脂と、該第2母材中および該第2母材の表面の少なくとも一方に位置している第2色材と、含み、
    前記第2保護層は、前記第1保護層の前記裏面側に位置し、絶縁性および透光性を有しており、
    前記第3保護層は、前記裏側封止材と前記第1保護層との間に位置しており、
    前記裏面側封止材と、前記第3保護層と、前記第1保護層と、が順に積層しており、
    前記裏側封止材の光の反射率は、前記第1保護層の光の反射率よりも高く、
    前記第1保護層の光の吸収率は、前記裏側封止材の光の吸収率よりも高く、
    前記第3保護層の素材は、前記裏側封止材の素材および前記第1保護層の素材のそれぞれが溶融する温度において、前記裏側封止材および前記第1保護層の何れの素材よりも流動しにくい性質を有している、太陽電池モジュール。
  3. 請求項に記載の太陽電池モジュールであって、
    前記裏側封止材は、前記第1母材中に位置しているフィラー、を含み、
    該フィラーは、前記第1色材および前記第1母材の何れよりも高い熱伝導率を有している、太陽電池モジュール。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1つの請求項に記載の太陽電池モジュールであって、
    前記第1保護層は、前記裏面側に位置している凹凸状の面を有している、太陽電池モジュール。
  5. 請求項1に記載の太陽電池モジュールであって、
    前記第1保護層の前記裏面側に位置している第2保護層、を備え、
    該第2保護層は、絶縁性および透光性を有している、太陽電池モジュール。
  6. 請求項に記載の太陽電池モジュールであって、
    前記裏側封止材と前記第1保護層との間に位置している第3保護層、を備え、
    前記裏側封止材と、前記第3保護層と、前記第1保護層と、が順に積層しており、
    前記第3保護層の素材は、前記裏側封止材の素材および前記第1保護層の素材のそれぞれが溶融する温度において、前記裏側封止材および前記第1保護層の何れの素材よりも流動しにくい性質を有している、太陽電池モジュール。
  7. 請求項2、請求項3、請求項5および請求項6の何れか1つの請求項に記載の太陽電池モジュールであって、
    前記第2保護層は、前記第1保護層と接触している凹凸状の面を有している、太陽電池モジュール。
  8. 請求項2、請求項3および請求項5から請求項の何れか1つの請求項に記載の太陽電池モジュールであって、
    前記第2保護層の前記裏面側の表面を覆っている反射防止層、を備えている、太陽電池モジュール。
  9. 請求項2、請求項3および請求項5から請求項の何れか1つの請求項に記載の太陽電池モジュールであって、
    前記第2保護層は、前記裏面側に位置している凹凸状の面を有している、太陽電池モジュール。
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