JP6776004B2 - 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法およびプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6776004B2
JP6776004B2 JP2016105514A JP2016105514A JP6776004B2 JP 6776004 B2 JP6776004 B2 JP 6776004B2 JP 2016105514 A JP2016105514 A JP 2016105514A JP 2016105514 A JP2016105514 A JP 2016105514A JP 6776004 B2 JP6776004 B2 JP 6776004B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gloss intensity
light source
subject
image data
imaging
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016105514A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017211313A5 (ja
JP2017211313A (ja
Inventor
秀康 田代
秀康 田代
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2016105514A priority Critical patent/JP6776004B2/ja
Priority to US15/602,721 priority patent/US10275897B2/en
Publication of JP2017211313A publication Critical patent/JP2017211313A/ja
Publication of JP2017211313A5 publication Critical patent/JP2017211313A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6776004B2 publication Critical patent/JP6776004B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T7/00Image analysis
    • G06T7/40Analysis of texture
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/55Specular reflectivity
    • G01N21/57Measuring gloss
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T11/002D [Two Dimensional] image generation
    • G06T11/60Editing figures and text; Combining figures or text
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/56Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof provided with illuminating means

Description

本発明は、凹凸を有する被写体を撮像した撮像画像データから、被写体の光沢強度分布を取得する画像処理に関する。
近年、凹凸を有する被写体から色以外の情報を取得する技術が普及しつつある。凹凸を有する被写体から取得される情報は、撮像位置から被写体までの距離を示す情報、被写体の凹凸形状を示す情報、被写体の反射特性を示す情報など、多岐にわたる。凹凸を有する被写体から反射特性を示す情報を取得する場合、正反射方向が変化するため、反射光強度の2次元分布(以下、「光沢強度分布」と記す)を取得するためには、光源および受光素子の配置を調整する必要がある。
凹凸形状が複雑な形状であるほど、正反射方向が複雑に変化するため、高精度の光沢強度分布を取得するためには、光源および受光素子の配置を調整することは困難であった。特許文献1には、面光源を用いて凹凸形状を有する被写体を照射することにより、正反射方向の変化に伴う測定誤差を低減しつつ、被写体の光沢強度分布を取得する反射光測定方法を開示している。
特開2005−227197号公報
しかしながら、特許文献1に記載の反射光測定方法は、テレセントリック光学系という特殊な光学系を用いて被写体からの反射光を測定するため、面光源の大型化や、面光源を被写体に近接配置することが困難であった。つまり、光沢強度分布を測定するため、面光源を用いて照射する領域を広くすることができなかった。そのため、凹凸を有する被写体から、光沢強度分布を示す情報を取得するのに膨大な時間を要していた。
本発明の画像処理装置は、面光源によって光が照射される、凹凸を有する被写体を撮像した撮像画像データを基に、光沢強度の分布を示す光沢強度分布画像データを生成する画像処理装置であって、前記面光源の位置を示す面光源位置情報と、前記被写体を撮像する撮像装置の位置を示す撮像位置情報と、前記被写体の面法線の角度範囲を示す面法線範囲情報と、に基づいて、前記被写体と同一の位置に前記面法線を有する仮想的な鏡面体を配置した場合に、前記面光源からの入射光に対する前記鏡面体における正反射光が前記撮像装置に受光される領域であって、かつ、前記撮像装置によって撮像される領域と同じかまたは狭い領域を、前記光沢強度の分布の測定領域として設定する設定手段と、前記撮像画像データの画素値に基づき、前記測定領域における前記光沢強度分布画像データを生成する生成手段と、を有することを特徴とする。
本発明の画像処理装置は、凹凸を有する被写体から、被写体の光沢強度分布を効率的に取得することができる。
実施形態1における画像処理システムの概略図である。 実施形態1における画像処理システムのハードウェア構成図である。 実施形態1における画像処理部のソフトウェア機能構成図である。 実施形態1における画像処理手順を示すフローチャートである。 実施形態1における画像処理手順を示すフローチャートである。 図6(a)は、θNH、ハーフベクトルH、面法線方向ベクトルNを説明する模式図である。図6(b)は、フレネル項Fが一定値F0となる関係を説明するグラフである。図6(c)は、幾何減衰項Gが一定値G0となる関係を説明するグラフである。 実施形態1において、ベックマン分布Dの最大値を示すグラフである。 実施形態1において、画素値/光沢強度対応情報の算出手法の一例を示す模式図である。 実施形態1における各撮像条件下における画素値/光沢強度対応情報の例を示す図である。 実施形態1における測定領域を示す図である。 図11(a)は、凹凸を有する被写体のイメージ図である。図11(b)は、点光源を用いて取得された光沢強度分布画像のイメージ図である。図11(c)は、近接配置した面光源を用いて取得された光沢強度分布画像のイメージ図である。 実施形態2における画像処理手順を示すフローチャートである。 実施形態2における測定領域を示す図である。 実施形態3において被写体の撮像対象領域が変化する態様を示した模式図である。 実施形態3における画像処理部のソフトウェア機能構成図である。 実施形態3における画像処理手順を示すフローチャートである。
[実施形態1]
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の範囲をそれらに限定する趣旨のものではない。
図1は、本実施形態の画像処理システム1の概略図である。図1に示すように、色材を付与した際に筆のタッチにより形成された凹凸と、凹凸の表面上に塗布されたニスとによって、光沢を有する油彩画を被写体100とする。本実施形態では、このような被写体100から光沢強度分布が取得される。図1に示される画像処理システム1において、被写体(油彩画)100表面の略平面上の中心をOとする。Oを原点とする3次元空間座標系において、被写体100を撮像する撮像装置201は点Cに、縦1、横1の大きさを有する面光源202は点Lに配置される。さらに、撮像装置201は、光軸の向きを表すベクトルnC=(−1/√2,0,−1/√2)となる向きで配置されている。面光源202は、面法線の向きを表すベクトルnL=(0,0,−1)となる向きで配置されている。本実施形態において、面光源202は、白色画面を表示する液晶ディスプレイによって構成される。液晶ディスプレイの白色画面から発せられる光の輝度は画面内で均一であり、等方的に拡散する拡散光である。
図2は、本実施形態における画像処理システム1のハードウェア構成図である。撮像装置201は、レンズ、絞り、シャッタ、光学ローパスフィルタ、カラーフィルタおよび、CMOSやCCDなどのセンサから構成される。撮像装置201は、被写体の光量を検知し、検知した光量に対してA/D変換を施し、データ転送経路であるバス216にデジタルデータを出力する。面光源202とフラッシュ203とは、被写体100に光を照射する。ROM204とRAM205とは、撮像や画像処理に必要なプログラム、データ、作業領域などをCPU206に提供する。CPU206はRAM205をワークメモリとして、ROM204やRAM205に格納されたプログラムを実行し、バス216を介して各機能ブロックを制御する。CPU206が各機能ブロックを制御することにより、後述する種々の処理が実行される。撮像制御部207は、フォーカスを合わせる、シャッタを開く、絞りを調節するなどの、CPU206から指示された撮像系の制御を行う。操作部208は、ボタンやモードダイヤルなどによって構成され、これらを介してユーザから入力された指示を受け付ける。CG生成部209は、CG(Computer Graphics)による文字やグラフィックなどを生成する。表示部210は、一般的には液晶ディスプレイが広く用いられ、CG生成部209や後述のデジタル信号処理部211、画像処理部215から受信した画像や文字を表示する。また、表示部210は、タッチスクリーン機能を有していてもよく、その場合は、表示部210を介して入力を受け付けたユーザ指示を、操作部208への入力として扱うことも可能である。デジタル信号処理部211は、撮像装置201から受信したデジタルデータに対してホワイトバランス処理、ガンマ処理、ノイズ低減処理などを施し、デジタル画像データを生成する。圧縮・伸長部212は、デジタル信号処理部211によって生成されたデジタル画像データを、jpegやmpegなどの所定のファイルフォーマットに変換する。外部インターフェース213(以下「I/F」と記す)は、PCその他メディア214(例えば、ハードディスク、メモリーカード、CFカード、SDカード、USBメモリなど)と、画像処理システム1とを接続するためのインターフェースである。画像処理部215は、撮像装置201から受信したデジタルデータ、またはデジタル信号処理部211によって生成されたデジタル画像データを用いて新たな画像データを生成し、生成した新たな画像データをバス216へ出力する。画像処理システム1における構成要素は上記以外にも存在するが、本実施形態の主眼ではないので説明を省略する。
図3は、本実施形態における画像処理部215のソフトウェア機能構成を示すブロック図である。本実施形態の画像処理アプリケーションソフトウェアが、CPU206からの指令に基づき実行する処理手順について、図3を参照して説明する。
撮像画像データ入力受付部305は、入力端子301を介して、面光源202下において撮像装置201で撮像した撮像画像データの入力を受け付ける。入力を受け付けた撮像画像データは、さらに測定領域設定部308と、光沢強度分布画像データ生成部311とに出力される。面光源位置情報入力受付部306は、入力端子302を介して、撮像時の面光源位置情報を示すデータや信号の入力を受け付ける。入力を受け付けた面光源位置情報は、さらに測定領域設定部308と、対応情報算出部309とに出力される。撮像位置情報入力受付部307は、入力端子303を介して、撮像装置201の位置情報を示すデータや信号の入力を受け付ける。入力を受け付けた撮像位置情報は、さらに測定領域設定部308と、対応情報算出部309とに出力される。
測定領域設定部308は、撮像画像データと、面光源位置情報と、撮像位置情報とから、被写体100のうち、光沢強度分布を測定する対象となる測定領域を設定する。測定領域を示す測定領域情報は、光沢強度分布画像データ生成部311に出力される。
対応情報算出部309は、面光源位置情報と、撮像位置情報と、基準となる光沢強度とから、種々の撮像条件下において画素値と、基準となる光沢強度とが対応付けられた画素値/光沢強度対応情報を算出し、対応情報保持部310に格納する。さらに、光沢強度分布画像データ生成部311からの要求に応じて、画素値/光沢強度対応情報は、当該情報を示すデータや信号として光沢強度分布画像データ生成部311に出力される。光沢強度分布画像データ生成部311は、撮像画像データと、測定領域情報と、画素値/光沢強度対応情報とから、光沢強度の分布を示す光沢強度分布画像データを生成する。生成された光沢強度分布画像データは、出力端子312から出力される。
(画像処理部の動作)
次に、本実施形態の画像処理部215における処理手順について、図4のフローチャートを参照して説明する。なお、図4に示されるフローチャートによる処理は、ROM204に格納されたプログラムコードが展開され、CPU206によって実行される。図5についても同様である。なお、以降で記す記号Sは、フローチャートにおけるステップであることを意味する。
S401において、撮像画像データ入力受付部305は、面光源202下において撮像装置201によって撮像された撮像画像データの入力を受け付ける。入力を受け付けた撮像画像データは、RAM205などの記憶領域に格納される。
S402において、面光源位置情報入力受付部306は、撮像時の面光源位置情報の入力を受け付ける。本実施形態の画像処理システム1では、図1に示される通り、点L(−1,0,1)の位置に、nL=(1,0,−1)の向きで縦1、横1の大きさの液晶ディスプレイが配置されている。入力を受け付けた面光源位置情報は、RAM205などの記憶領域に格納される。
S403において、撮像位置情報入力受付部307は、撮像装置201の位置情報の入力を受け付ける。本実施形態の画像処理システム1では、図1に示される通り、点C(1,0,1)の位置に、nC=(−1/√2,0,−1/√2)の向きで、撮像装置201が配置されている。入力を受け付けた撮像位置情報は、RAM205などの記憶領域に格納される。
S404において、測定領域設定部308は、撮像画像データと、面光源位置情報と、撮像位置情報とから、被写体100のうち、光沢強度分布を測定する対象となる測定領域を設定する。被写体100のうち、測定領域を設定する処理の詳細については、図5を参照して後述する。測定領域を示す測定領域情報は、RAM205などの記憶領域に格納される。
S405において、対応情報算出部309は、面光源位置情報と、撮像位置情報とによって特定される撮像条件下における、画素値/光沢強度対応情報を算出する。ここで、対応情報算出部309が、種々の撮像条件下における画素値/光沢強度対応情報を取得する手法について説明する。
本実施形態において、被写体100として用いられる油彩画は、表面全体にニスが塗布されている。そのため、油彩画表面の全面にわたって一定の屈折率であるとみなすことができる。本実施形態では、例えば油彩画表面の全体にわたって屈折率η=1.3とみなされるものとする。油彩画表面の屈折率は一定であるため、ニスのツヤによりもたらされる油彩画表面の反射特性は、油彩画表面の表面粗さに依存すると考えることができる。
本実施形態では、このような反射特性を表すために、BRDF(双方向反射率分布関数)モデルが用いられる。式(1)に示されるBRDFモデルでは、さらに、種々の方向に向いた微小面法線の分布で表面粗さを表す、Cook−Torranceモデルが用いられる。
式(1)において、Dは、表面粗さを表す微小面法線の分布を示すベックマン分布である。ベックマン分布Dは以下の式(2)に示される。
式(2)において、mは表面粗さを表すパラメータであり、微小面の平均的な傾きを示す。θNHは、光源方向ベクトルと撮像方向ベクトルとの合成ベクトルであるハーフベクトルHと、種々の方向に向いた微小面法線の分布のマクロ的な面法線方向ベクトルであるNと、がなす角である。θNH、ハーフベクトルH、面法線方向ベクトルNを説明する模式図を図6(a)に示す。本実施形態において、対応情報算出部309は、画素値/光沢強度対応情報を取得する際に、被写体100を略平面とみなしてN=(0,0,1)とする。
以下の式(3)に示すように、ベックマン分布Dは、マクロ的な面法線方向ベクトルNを天頂方向とした上半球領域ΩNで積分すると1となるように規格化されている。
式(1)において、Fは、屈折率が異なる物質間の界面に光が入射したときの反射率を表すフレネル項である。前述の通り、本実施形態の被写体100は、表面全体にニスが塗布されている油彩画であり、油彩画表面全体にわたって屈折率η=1.3であるとみなされる。そのため、本実施形態の撮像条件では、面光源202からの光が入射する角度領域Ω面光源においてフレネル反射の強度は一定であり、フレネル項Fは一定値F0とみなすことができる。ここで、面光源からの光が入射する角度領域は、図1を例に説明すると、原点Oから面光源Lの左右端A,Bへの光源方向ベクトルがなす角度によって区画される領域である。以後、本実施形態では、面光源からの光が入射する角度領域を、角度領域Ω面光源と記す。本実施形態の撮像条件下において、角度領域Ω面光源に対応するフレネル項Fが一定値F0となる関係を説明する模式図を図6(b)に示す。
式(1)において、Gは、微小面の凹凸部で生じる自己遮蔽・自己陰影による反射光の減衰を表す幾何減衰項である。幾何減衰項は、光源方向θが所定の角度範囲内である場合、一定値を示す特性を有する。本実施形態では、面光源202からの光が入射する角度領域Ω面光源が、上記所定の角度範囲内であることを前提とし、幾何減衰項Gは一定値G0(G0=1)であるとみなすことができる。本実施形態の撮像条件下において、角度領域Ω面光源に対応する幾何減衰項Gが一定値G0(G0=1)となる関係を説明する模式図を図6(c)に示す。
式(1)において、nCは、S403で入力を受け付けた撮像装置201の方向を表すベクトルであり、本実施形態では、nC=(−1/√2,0,−1/√2)である。このような撮像装置201の方向を表すベクトルnCは、撮像位置情報の一形態であるといえる。このように、本実施形態においては、BRDFモデルに基づいて被写体100の反射特性を取得するが、表面粗さに応じて被写体100の反射特性を表現可能なモデルであれば、どのようなモデルを用いてもよい。
以上説明した通り、本実施形態では、式(1)におけるフレネル項F、幾何減衰項G、撮像装置方向ベクトルnC、マクロ的な面法線方向ベクトルNは、一定とみなすことができる。従って、面光源下で撮像された撮像画像データにおける画素位置ごとの画素値は、面光源からの光が入射する角度領域でBRDFを積分した値(BRDF積分値)で表すことができ、さらにBRDF積分値は、ベックマン分布Dを積分した値に比例する。角度領域Ω面光源でベックマン分布Dを積分した値は、以下の式(4)に示される。
上述の通り、ベックマン分布Dは、マクロ的な面法線方向ベクトルNを天頂方向とした上半球領域ΩNで積分すると1となるように規格化されている。本実施形態では、面光源を用いているため、面光源からの光が入射する角度領域Ω面光源は上半球領域ΩNよりも必ず小さくなる。このとき、被写体100の表面平滑度が高い場合、Ω面光源領域におけるベックマン分布Dの積分値は1に近くなる。一方、被写体100の表面平滑度が低い場合、Ω面光源領域におけるベックマン分布Dの積分値は、被写体100の表面平滑度が高い場合よりも小さい値となる。このようなベックマン分布Dの積分値の関係を以下の式(5)に示す。
式(5)において、D(θNH,mA)は、被写体100の表面平滑度が高い場合のベックマン分布を示している。一方、式(5)において、D(θNH,mB)は、被写体100の表面平滑度が低い(すなわち、表面が粗い)場合のベックマン分布を示している。
ここで、上述の通り、本実施形態では、フレネル項F0,幾何減衰項G0,カメラ方向nC,マクロ的な面法線方向Nはそれぞれ一定とみなすことができる。そのため、撮像画像データの画素位置に対応する光沢強度IMAXは、ベックマン分布Dが最大となるときのBRDFによって表すことができる。光沢強度IMAXと、ベックマン分布Dの最大値との関係を以下の式(6)に示す。
MAX(θNH,m)は、表面粗さがmのときのベックマン分布Dの最大値を示す。前述の通り、ベックマン分布Dの最大値DMAX(θNH,m)は、被写体100の表面平滑度が高いほど大きな値となる。被写体100の表面平滑度に応じたベックマン分布Dの最大値DMAX(θNH,m)は、以下の式(7)に示される。
図7に示される通り、DMAX(θNH,mA)は曲線Aに対応し、被写体100の表面平滑度が高い場合のベックマン分布の最大値を示している。一方、DMAX(θNH,mB)は曲線Bに対応し、被写体100の表面平滑度が低い場合のベックマン分布の最大値を示している。
本実施形態では、種々の撮像条件下における画素値/光沢強度対応情報は、対応情報算出部309によってシミュレーションにより算出され、対応情報保持部310に予め格納される。以下、対応情報算出部309による画素値/光沢強度対応情報の算出手法について説明する。
本実施形態では、対応情報算出部309は、上述の式(2)(6)を用いて画素値/光沢強度対応情報を算出することができる。前述の通り、ある撮像条件下において、フレネル項F、幾何減衰項G、撮像装置方向ベクトルnC、マクロ的な面法線方向ベクトルNは、一定とみなすことができる。このとき、式(2)(6)において、IMAXと、mとが未知の変数となる。対応情報算出部309は、未知の変数であるIMAXに、基準となる光沢強度を入力し、それぞれのIMAXの値に対応するmの値を算出する。
次いで、対応情報算出部309は、算出したmを式(2)(4)に入力することにより、IMAXの値に対応するBRDF積分値を算出することができる。本実施形態において、対応情報算出部309は、IMAXの値に対応するBRDF積分値を、8ビット(0〜255)の値にマッピングする。このように、対応情報算出部309は、入力を受け付けたIMAXの値(基準となる光沢強度)から、対応するBRDF積分値を算出することができ、これら対応情報を、画素値/光沢強度対応情報として、対応情報保持部310に格納する。
図8は、図1に示される撮像条件下において、画素値/光沢強度対応情報がシミュレーションによって算出される例を示した図である。図8において、対応情報算出部309は、IMAXに0〜0.15の値を入力し、IMAX:0〜0.15それぞれ対応するBRDF積分値を算出している。符号801〜803は、0.05,0.10,0.15の光沢強度IMAXを有する仮想的なサンプルである。上記説明した通り、対応情報算出部309は、光沢強度IMAXに対応するmの値をそれぞれ算出し、次いで算出されたmの値に基づいて、IMAXの値に対応するBRDF積分値を求めることができる。図8の例では、光沢強度IMAX:0.05,0.10,0.15それぞれについて、対応するBRDF積分値:159,206,222が算出される。
図8で説明したシミュレーションによる画素値/光沢強度対応情報の算出は、撮像条件ごとに行われる。図9(a)(b)(c)は、本実施形態において異なる撮像条件の例を示す図であり、図9(d)(e)(f)は、それぞれ図9(a)(b)(c)に対応する画素値/光沢強度対応情報の例を示す図である。このうち、図8で説明した撮像条件は図9(b)に、図8で説明した画素値/光沢強度対応情報は図9(e)にそれぞれ相当する。このように、本実施形態の対応情報算出部309は、撮像条件ごとの画素値/光沢強度対応情報を、あらかじめシミュレーションにより算出し、対応情報保持部310に格納することができる。対応情報算出部309は、S402において入力を受け付けた面光源位置情報と、S403において入力を受け付けた撮像位置情報との組み合わせに最も近い撮像条件を選択する。そして、光沢強度分布画像データ生成部311からの要求に応じて、選択された撮像条件に対応する画素値/光沢強度対応情報を出力する。
本実施形態では、未知の変数であるIMAXに所望の値を入力し、それぞれのIMAXの値から対応するBRDF値を算出する態様について説明したが、光沢紙などの測定試料を撮像した撮像画像データに基づいて画素値/光沢強度対応情報を算出してもよい。この場合、光沢強度が既知の複数種類の測定試料を撮像した撮像画像データの画素値と、対応する光沢強度とを紐付けることにより、画素値/光沢強度対応情報を取得することができる。このような画素値/光沢強度対応情報の算出を、撮像条件ごとに行えばよい。なお、対応情報算出部309は、全ての光沢強度からBRDF積分値を算出する必要はなく、一部の光沢強度についてのみBRDF積分値を算出し、その他のBRDF積分値については公知の線形補間を用いてBRDF積分値を補間してもよい。
再び図4のフローチャートに戻り、S406において、光沢強度分布画像データ生成部311は、撮像画像データと、測定領域情報と、画素値/光沢強度対応情報とから、光沢強度の分布を示す光沢強度分布画像データを生成する。本実施形態において、光沢強度分布画像データ生成部311は、撮像画像データの測定領域における画素値を、光沢強度に変換することにより光沢分布画像データを生成する。生成された光沢強度分布画像データは、出力端子312から出力され、RAM205などの記憶領域に格納される。光沢強度分布画像データの生成が終了すると(S406)、本フローチャートによる処理を終了する。
(測定領域設定部の動作)
次に、S404の測定領域設定処理の詳細手順について、図5のフローチャートを参照して説明する。S501において、測定領域設定部308は、面光源位置情報と、撮像位置情報とから、測定領域を設定する。本実施形態では、被写体100と略同一の位置に平面鏡を配置した場合に、面光源202の正反射光が平面鏡に写り込む領域であって、撮像装置201によって捕捉される領域が、測定領域として設定される。
測定領域設定部308は、図10(a)に示されるxy座標系において、平面鏡に面光源202の正反射光が写り込むx方向の範囲P<x<Qと、y方向の範囲R<y<Sとを算出し、算出したxy範囲内の四角形の領域を測定領域1001として設定する。
図10(b)は、y軸方向を視点としたy=0におけるxz平面の断面図である。点L(−1,0,1)の位置に縦1横1の大きさの面光源L(面光源202)が配置されており、面光源Lの左右端を点A,Bとする。面光源Lを平面鏡1002の表面中心にx軸対称に折り返した鏡像をL’とし、鏡像L’の左右端の点A’,B’とカメラレンズ中心の点Cとを結ぶ直線と、平面鏡1002の表面との交点P,Qのx座標を以下の式(8)(9)に従い算出する。
OA’,OB’,OCは点Oを原点とした点A’,B’,Cの位置ベクトルである。tは0から1の間の値を取るパラメータであり、線分A’C,B’C上の点の位置ベクトルを表す。図10に示される撮像条件下では、式(8)(9)共にt=0.5となり、P=(−0.25,0,0),Q=(0.25,0,0)となる。y方向の範囲R<y<Sについても同様に算出することができ、算出したxy範囲内の四角形の領域を測定領域として設定される。測定領域設定部308は、設定した測定領域を示す測定領域データをRAM205などの記憶領域に記憶し、再び図4のフローチャートに戻る。
図11(a)は凹凸を有する被写体のイメージ図である。図11(a)において、被写体における顔領域の反射強度は高く、胴体領域の反射強度は中程度であり、背景領域の反射強度は低くなっているイメージ図が示される。
図11(b)は点光源を用いて取得された光沢強度分布画像のイメージ図である。図11(b)の光沢強度分布画像を示す光沢強度分布画像データは、8ビットのグレースケール画像データである。図11(b)の光沢強度分布画像データでは、顔領域の中央のみで正反射光が観察されるため、対応する画素領域の画素値が255と高く、当該画素領域から離れるに従って徐々に画素値が低くなっている。点光源を用いて光沢強度分布画像データを取得した場合、顔領域の中央のみで正反射光が観察されるため、被写体の二次元方向に渡って光沢強度分布を取得するためには、顔領域の中央以外の領域においても繰り返し正反射光の測定が必要となる。このように、点光源を用いて正反射光を測定する従来の手法は煩雑であり、光沢強度分布画像データを取得するのに膨大な測定時間を必要とする。
図11(c)は近接配置した面光源を用いて取得された光沢強度分布画像のイメージ図である。図11(c)の光沢強度分布画像を示す光沢強度分布画像データも、8ビットのグレースケール画像データである。図11(c)の光沢強度分布画像データでは、顔領域は高い光沢強度を示す画素値255、胴体領域は中程度の光沢強度を示す画素値128、背景領域は低い光沢強度を示す画素値0となる。このように、本実施形態では、近接配置した面光源を用いて多方向の光源を被写体に入射することにより、短時間で光沢強度分布画像データを取得することができる。
また、本実施形態では、マクロ的な面法線N=(0,0,1)として、面光源下で撮像した画像の画素値/光沢強度対応情報を算出したが、被写体の凹凸により面法線が傾いた撮像条件下で画素値/光沢強度対応情報を算出してもよい。また、本実施形態では、被写体中央における画素値/光沢強度対応データを算出し、測定領域内の画素値/光沢強度対応データを固定とした。変形例においては、測定領域内における各点それぞれで異なる画素値/光沢強度対応情報を用いてもよいし、それらの平均値を用いて画素値から光沢強度への変換を行ってもよい。
本実施形態では、種々の撮像条件下における画素値/光沢強度対応情報を予め算出し、対応情報保持部310に記憶しておく対応について説明した。別実施形態では、被写体100を撮像する際に、面光源位置情報と、撮像位置情報と、光沢強度とから都度画素値/光沢強度対応情報を算出してもよい。
また、本実施形態では、面内の輝度が均一で等方に拡がる拡散光を放つ面光源を用いたが、面内にムラ特性や配光特性を有する面光源を用いてもよい。
[実施形態2]
実施形態1では、被写体100と略同一の位置に平面鏡を配置した場合に、面光源202の正反射光が平面鏡に写り込む範囲を測定領域として設定し、設定した測定領域の光沢強度分布を取得する方法を説明した。本実施形態では、凹凸を有する被写体から、ユーザが設定する角度範囲内で光沢強度分布の測定領域を算出し、光沢強度分布を効率的に取得する方法について説明する。
図12は、本実施形態における測定領域設定の処理手順を示すフローチャートである。以下、S404の測定領域設定の詳細手順について、図12のフローチャートを参照して説明する。なお、実施形態1と共通する部分については説明を簡略化ないし省略し、以下では本実施形態に特有な点を中心に説明する。
S1201において、測定領域設定部308は、ユーザから入力を受け付けた被写体の面法線の角度範囲を示す面法線範囲情報から、面法線範囲を設定する。本実施形態において、測定領域設定部308は、ユーザから入力を受け付けた−5°〜+5°の角度範囲を面法線範囲に設定する。測定領域設定部308は、取得した面法線範囲情報を、面法線範囲データとしてRAM205などの記憶領域に記憶する。
S1202において、測定領域設定部308は、面光源位置情報と、撮像位置情報と、面法線範囲情報とから、測定領域を設定する。本実施形態では、面法線範囲−5°〜+5°の面法線を有する鏡面体を、被写体100と略同一の位置に配置した場合に、面光源202の正反射光が鏡面体に写り込む領域であって、かつ撮像装置201によって撮像される領域が、測定領域として設定される。
具体的には、図13(a)に示されるxy座標系において、+5°に傾いた面法線を有する鏡面体に面光源の正反射光が写り込むx方向の範囲P+<x<Q+と、y方向の範囲R+<y<S+とを算出する。同様に−5°に傾いた面法線を有する鏡面体に面光源の正反射光が写り込むx方向の範囲P-<x<Q-と、y方向の範囲R-<y<S-とを算出する。算出したx、y方向の範囲(1301、1302)から、図13(a)の斜線部に示される+5°、−5°で算出したxy範囲内の四角形の共通領域を測定領域として設定する。
まずは、鏡面体1303を+5°傾けたときの測定領域のx方向の範囲P+<x<Q+を算出する。図13(b)は、y軸方向を視点としたy=0におけるxz平面の断面図である。点L(−1,0,1)の位置に縦1横1の大きさの面光源L(面光源202)が配置されており、面光源Lの左右端を点A,Bとする。また、面光源Lを鏡面体1303の表面中心にx軸対称に折り返した面光源の鏡像をL’とし、鏡像L’の左右端の点A’,B’とする。このとき+5°傾いた面法線を基準とした面光源の位置L+を以下の式(10)に従い算出する。
式(10)において、OL,OL+は点Oを原点とした点L,L+の位置ベクトルである。Rot(φ,θ)は以下の式(11)に示される、三次元位置をx軸周りに反時計方向にφ、y軸周りに反時計方向にθ回転させる回転行列である。
同様に+5°傾いた面法線を基準とした面光源L+の左右端の点A+,B+,撮像位置C+を算出する。面法線がz軸と一致するように、面光源と撮像位置を面法線の傾きと逆方向に5°回転させることにより、面法線基準の面光源と撮像位置を算出することができる。また、面光源L+を鏡面体1303の表面中心にx軸対称に折り返した面光源の鏡像をL+’とし、鏡像L+’の左右端の点をA+’,B+’とする。算出した面法線基準の面光源と撮像位置とから、カメラレンズ中心の点C+とを結ぶ直線と鏡面体1303の表面との交点P+,Q+のx座標を以下の式(12),(13)に従い算出する。
OA+’,OB+’,OC+は点Oを原点とした点A+’,B+’,C+の位置ベクトルである。tは0から1の間の値を取るパラメータであり、線分A+’C+,B+’C+上の点の位置ベクトルを表す。
y方向の範囲R+<y<S+と、−5°傾いた面法線を有する鏡面体に面光源の正反射が写り込むx方向の範囲P<x<Qと、y方向の範囲R<y<Sについても同様に算出することができる。測定領域設定部308は、算出したx、y方向の範囲内の四角形の共通領域を測定領域として設定する。測定領域設定部308は、設定した測定領域を示す測定領域データをRAM205などの記憶領域に記憶し、再び図4のフローチャートに戻る。
このように、本実施形態の画像処理システム1は、凹凸を有する被写体から、ユーザが設定する角度範囲内で光沢強度分布の測定領域を算出し、光沢強度分布を効率的に取得することができる。本実施形態では、ユーザが設定した被写体の面法線の範囲から測定領域を算出したが、ユーザからの設定入力以外の手法で被写体の面法線の範囲を取得してもよい。また、被写体中央における面法線基準の面光源と撮像位置とを算出し、測定領域内では面光源および撮像位置は一定であるとみなしたが、測定領域内の各点に対して算出した面法線基準の面光源と撮像位置とから、測定領域を算出してもよい。
本実施形態では、鏡面体が被写体と略同一の位置に配置された場合、面光源の正反射光が鏡面体に写り込む領域であって、撮像装置によって捕捉される領域が、測定領域として設定された。しかし、測定領域は、面光源の正反射光が鏡面体に写り込む領域に限定されない。例えば、被写体中央における画素値と光沢強度との組み合わせと、被写体上の各点の位置における、面光源、撮像位置、面法線の傾き条件下で取得される画素値と光沢強度との組み合わせとの差分が所定の閾値よりも小さい領域が測定領域として設定されてもよい。
本実施形態では、幾何減衰項Gは一定値G0とみなしたが、幾何減衰項によって測定領域を設定してもよい。例えば、被写体100と略同一の位置に測定試料を配置した場合に、測定試料上の微小な凹凸に伴う陰影および遮蔽による幾何減衰項Gと一定値G0との誤差が所定の閾値よりも小さい領域を測定領域として設定してもよい。また、被写体表面の屈折率ηは面内均一、フレネル項Fは一定値F0とみなしたが、フレネル項によって測定領域を設定してもよい。例えば、被写体100と略同一の位置に測定試料を配置した場合に、測定試料上のフレネル反射によるフレネル項Fと一定値F0との誤差が所定の閾値よりも小さい領域を測定領域として設定してもよい。
[実施形態3]
実施形態1、2では、撮像装置で撮像した画像の光沢強度分布を取得する方法について説明した。本実施形態では、可動ステージ等を用いて被写体の移動を繰り返すことにより、撮像装置の画角でカバーできる範囲よりも大きい被写体の光沢強度分布を取得する方法について説明する。図14は、本実施形態において、可動ステージが可動することにより、可動ステージに載置された被写体の撮像対象領域が変化する態様を示した模式図である。図14に示されるように、例えば、可動ステージをx方向に距離Δxで3箇所、y方向に距離Δyで3箇所の計9箇所に逐次移動させることにより、各被写体位置Pos(i)において光沢強度分布画像データを取得することができる。各光沢強度分布画像データを取得した後、各被写体位置Pos(i)における光沢強度分布画像データをスティッチ処理することにより、撮像装置201の画角でカバーできる範囲よりも大きい被写体の光沢強度を取得することができる。
図15は、本実施形態における画像処理部215のソフトウェア機能構成を示すブロック図である。本実施形態の画像処理アプリケーションソフトウェアが、CPU206からの指令に基づき実行する処理手順について、図15を参照して説明する。なお、実施形態1と共通する部分については説明を簡略化ないし省略し、以下では本実施形態に特有な点を中心に説明する。
被写体位置情報入力受付部1503は、入力端子1501を介して撮像時の被写体の位置情報を示す被写体位置データや信号の入力を受け付ける。入力を受け付けた被写体位置情報は、スティッチ部1505に出力される。撮像装置パラメータ入力受付部1504は、入力端子1502を介して撮像時の撮像装置パラメータを示すデータや信号の入力を受け付ける。入力を受け付けた撮像装置パラメータは、スティッチ部1505に出力される。スティッチ部1505は、各被写体位置における光沢強度分布画像データと、被写体位置情報と、撮像装置パラメータとから、各光沢強度分布画像データをスティッチする。スティッチされた光沢強度分布画像データは、出力端子312から出力される。
次に、本実施形態の画像処理部215における処理手順について、図16のフローチャートを参照して説明する。なお、図16に示されるフローチャートによる処理は、ROM204に格納されたプログラムコードが展開され、CPU206によって実行される。なお、実施形態1と共通する部分については説明を簡略化ないし省略し、以下では本実施形態に特有な点を中心に説明する。
S1601において、被写体位置情報入力受付部1503は、被写体のが撮像された順番を示す変数iを初期化する。本実施形態では、i=1に初期化される。
S401〜S406は、実施形態1と同じため、説明を省略する。S1602において、被写体位置情報入力受付部1503は、i番目の撮像時における被写体中央の位置を被写体位置データPos(i)として入力を受け付ける。入力を受け付けた被写体位置データPos(i)は、RAM205などの記憶領域に格納される。
S1603において、撮像装置パラメータ入力受付部1504は、i番目の撮像時における撮像装置パラメータの入力を受け付ける。ここで、本実施形態の撮像装置パラメータは、レンズの焦点距離、光軸中心の画素位置、センサの画素ピッチなどの撮像装置201の撮像特性を示すパラメータである。入力を受け付けた撮像装置パラメータは、RAM205などの記憶領域に格納される。
S1604において、スティッチ部1505は、変数iがi>1を満たすか判定する。i>1を満たす場合は、複数の被写体位置における光沢強度分布画像データをスティッチできると判定され、S1605に移行する。i>1を満たさない場合は、1箇所目の被写体位置における光沢強度分布画像データが取得されたと判定され、S1606に移行する。
S1605において、スティッチ部1505は、被写体位置データと、撮像装置パラメータとから、Pos(i)における光沢強度分布画像データを公知の射影変換処理により幾何変換する。さらに、スティッチ部1505は、幾何変換処理が施されたPos(i)における光沢強度分布画像データと、既にスティッチされたPos(1)〜Pos(i−1)における光沢強度分布画像データと、を公知のαブレンディング処理によりスティッチする。スティッチ処理が施された光沢強度分布画像データは、RAM205などの記憶領域に格納される。
S1606において、変数iを更新する。本実施形態ではi=i+1のようにiに1インクリメントされる。
S1607において、スティッチ部1505は、変数iがi>n−1を満たすか判定する。i>n−1を満たすと判定された場合は、全ての被写体位置における光沢強度分布画像データがスティッチされたと判定され、本フローチャートによる処理を終了する。i>n−1を満たさないと判定された場合は、再びS401に戻る。
以上説明した通り、本実施形態では、可動ステージ等を用いて光沢強度分布の取得と被写体の移動を繰り返すことにより、撮像装置201の画角でカバーできる範囲よりも大きい被写体の光沢強度分布を高速かつ高精度に取得することができる。なお、本実施形態では、可動ステージ上に被写体を配置して被写体を移動させることにより、撮像装置201の画角でカバーできる範囲よりも大きい被写体の光沢強度分布を取得したが、被写体を固定して面光源とカメラとを移動させてもよい。また、被写体位置と撮像装置パラメータとを用いて、射影変換により各被写体位置における光沢強度分布画像データを幾何変換したが、公知のテンプレートマッチングやSIFT法を用いて各光沢強度分布画像データの対応点を検出し、幾何変換を行ってもよい。
[その他の実施例]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100・・被写体
305・・撮像画像データ入力受付部
306・・面光源位置情報入力受付部
307・・撮像位置情報入力受付部
308・・測定領域設定部
309・・対応情報算出部
310・・対応情報保持部
311・・光沢強度分布画像データ生成部

Claims (8)

  1. 面光源によって光が照射される、凹凸を有する被写体を撮像した撮像画像データを基に、光沢強度の分布を示す光沢強度分布画像データを生成する画像処理装置であって、
    前記面光源の位置を示す面光源位置情報と、前記被写体を撮像する撮像装置の位置を示す撮像位置情報と、前記被写体の面法線の角度範囲を示す面法線範囲情報と、に基づいて、前記被写体と同一の位置に前記面法線を有する仮想的な鏡面体を配置した場合に、前記面光源からの入射光に対する前記鏡面体における正反射光が前記撮像装置に受光される領域であって、かつ、前記撮像装置によって撮像される領域と同じかまたは狭い領域を、前記光沢強度の分布の測定領域として設定する設定手段と、
    前記撮像画像データの画素値に基づき、前記測定領域における前記光沢強度分布画像データを生成する生成手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記面法線範囲情報は、ユーザから入力を受け付けた前記被写体の面法線の角度範囲を示すことを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  3. 前記被写体の複数の領域を撮像して得られる複数の前記撮像画像データを基に生成した複数の前記光沢強度分布画像データを、スティッチ処理するスティッチ手段をさらに有することを特徴とする請求項1または請求項に記載の画像処理装置。
  4. 前記生成手段は、前記画素値と、前記光沢強度とが対応付けられた画素値/光沢強度対応情報を参照し、前記撮像画像データにおける画素位置ごとの前記画素値を前記光沢強度に変換することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 基準となる光沢強度の入力を受け付ける入力受付手段と、
    前記面光源の位置を示す面光源位置情報と、前記撮像装置の位置を示す撮像位置情報と、前記基準となる光沢強度とに基づき、前記面光源からの光が前記被写体に入射する角度領域でBRDFを積分した値を前記画素値として算出し、前記基準となる光沢強度と算出された前記画素値とを対応付けることにより、前記画素値/光沢強度対応情報を算出する対応情報算出手段と、
    をさらに有することを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  6. 前記画素値/光沢強度対応情報は、前記面光源位置情報と、前記撮像位置情報とによって特定される撮像条件ごとに算出されることを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  7. 面光源によって光が照射される、凹凸を有する被写体を撮像した撮像画像データを基に、光沢強度分布を示す光沢強度分布画像データを生成する画像処理方法であって、
    前記面光源の位置を示す面光源位置情報と、前記被写体を撮像する撮像装置の位置を示す撮像位置情報と、前記被写体の面法線の角度範囲を示す面法線範囲情報と、に基づいて、前記被写体と同一の位置に前記面法線を有する仮想的な鏡面体を配置した場合に、前記面光源からの入射光に対する前記鏡面体における正反射光が前記撮像装置に受光される領域であって、かつ、前記撮像装置によって撮像される領域と同じかまたは狭い領域を、前記光沢強度分布の測定領域として設定する設定ステップと、
    前記撮像画像データの画素値に基づき、前記測定領域における前記光沢強度分布画像データを生成する生成ステップと、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  8. コンピュータを、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
JP2016105514A 2016-05-26 2016-05-26 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム Active JP6776004B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016105514A JP6776004B2 (ja) 2016-05-26 2016-05-26 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム
US15/602,721 US10275897B2 (en) 2016-05-26 2017-05-23 Image processing apparatus, image processing method, and storage medium

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016105514A JP6776004B2 (ja) 2016-05-26 2016-05-26 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2017211313A JP2017211313A (ja) 2017-11-30
JP2017211313A5 JP2017211313A5 (ja) 2019-08-08
JP6776004B2 true JP6776004B2 (ja) 2020-10-28

Family

ID=60418097

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016105514A Active JP6776004B2 (ja) 2016-05-26 2016-05-26 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム

Country Status (2)

Country Link
US (1) US10275897B2 (ja)
JP (1) JP6776004B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11390021B2 (en) 2020-06-01 2022-07-19 Matsuura Machinery Corp. Method for producing three-dimensional shaped product, and three-dimensional shaped product obtained by the method

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7214407B2 (ja) 2018-09-03 2023-01-30 キヤノン株式会社 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム
CN111714883A (zh) * 2020-06-19 2020-09-29 网易(杭州)网络有限公司 贴图的处理方法、装置及电子设备

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1620712A1 (en) * 2003-04-29 2006-02-01 Surfoptic Limited Measuring a surface characteristic
JP4232648B2 (ja) * 2004-02-16 2009-03-04 コニカミノルタセンシング株式会社 反射光測定装置
JP4797593B2 (ja) * 2005-03-10 2011-10-19 富士ゼロックス株式会社 光沢測定装置及びプログラム
JP5591017B2 (ja) * 2010-08-09 2014-09-17 キヤノン株式会社 画像処理装置および画像処理方法
JP5636885B2 (ja) * 2010-11-08 2014-12-10 株式会社リコー 画像処理装置、画像形成装置、及び画像処理システム
JP6053506B2 (ja) * 2012-12-25 2016-12-27 キヤノン株式会社 反射特性の測定装置
EP3196633B1 (en) * 2016-01-20 2021-11-17 Canon Kabushiki Kaisha Apparatus and method for measuring a reflection characteristic of an object

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11390021B2 (en) 2020-06-01 2022-07-19 Matsuura Machinery Corp. Method for producing three-dimensional shaped product, and three-dimensional shaped product obtained by the method

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017211313A (ja) 2017-11-30
US20170345168A1 (en) 2017-11-30
US10275897B2 (en) 2019-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10133171B2 (en) Augmenting physical appearance using illumination
CN110542390B (zh) 使用结构光的3d对象扫描方法
JP4284664B2 (ja) 三次元形状推定システム及び画像生成システム
JP6344050B2 (ja) 画像処理システム、画像処理装置、プログラム
CN105847786B (zh) 用于确定色彩变换参数的系统和方法
US20170132454A1 (en) Face location detection
EP3382645B1 (en) Method for generation of a 3d model based on structure from motion and photometric stereo of 2d sparse images
JP2016541028A (ja) 3d顕微鏡の較正
JP6776004B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム
Choe et al. Refining geometry from depth sensors using IR shading images
JP6541920B1 (ja) 情報処理装置、プログラム及び情報処理方法
Wilm et al. Accurate and simple calibration of DLP projector systems
JP2012050013A (ja) 撮像装置、画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム
JP2018009927A (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
JP4764963B2 (ja) 画像処理装置
JP2013231607A (ja) 校正器具表示装置、校正器具表示方法、校正装置、校正方法、校正システム及びプログラム
JP5926626B2 (ja) 画像処理装置及びその制御方法、プログラム
JP6867766B2 (ja) 情報処理装置およびその制御方法、プログラム
JP7298687B2 (ja) 物体認識装置及び物体認識方法
US11143499B2 (en) Three-dimensional information generating device and method capable of self-calibration
JP3823559B2 (ja) 三次元距離データを変換する方法
JP2018077168A (ja) シミュレーション装置、シミュレーション方法およびシミュレーションプログラム
JP6216143B2 (ja) 画像処理装置、その制御方法、およびプログラム
JP4171354B2 (ja) カラー画像処理装置及び方法
JP2005091115A (ja) 奥行計測装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190523

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190627

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200317

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200515

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200908

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201007

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6776004

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151