JP6775249B2 - 研削装置用ノズル装置 - Google Patents
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Description
また、従来、要求される研削の高性能化により、研削装置に使用される砥石はダイヤモンドホイールやCBNホイールが多用され、かつ、ツルーイング、ドレッシングがなされて、研削加工精度が高く、高速研削が行われている。
特許文献1に記載のノズル装置は、砥石とノズルの相対位置を正確に調整するために、U、V、Wの3軸線方向にそれぞれネジ駆動により移動可能に各移動台が連携するように形成されている。
また、特許文献2に記載のノズル装置は、ノズル内箱、ノズル外箱、内スピンドル軸、外スピンドル軸、内マイクロメータ、外マイクロメータ、内ダイヤルゲージ、外ダイヤルゲージなどが必要であり、構造が複雑であるとともに、大形となり、研削装置への設置に制約を受けるという課題があった。
前記砥石は、ダイヤモンドホイール又はCBNホイールであり、
前記ノズル装置は、ノズル部と、前記研削液の供給管と、前記供給管を固定する固定手段と、前記ノズル部を前記供給管に接続する接続手段とを備えており、
前記ノズル部は、前記砥石の周面と両側面とを包み込む開口部と、研削液室と、円筒状の接続筒部と、前記接続筒部の外周に形成された雄ねじ部と、前記雄ねじ部に形成されたキー用スリットとを備えるとともに、合成樹脂製であり、
前記接続手段は、前記供給管における一端側に端部から順に、外周に溶接固定され前記ノズル部のキー用スリットに係合するキーと、リング状の鍔部と、リング状のシール材と、前記ノズル部の雄ねじ部に螺合する雌ねじ部が内周に形成された袋ナットとを備えており、
前記研削装置は、前記砥石を覆う砥石カバーを備え、前記砥石カバーに前記固定手段が設けられており、
前記固定手段は、平面視L字状の第一面と第二面とが形成された固定板と、前記供給管における前記端部の位置を調節する調節手段とを備えており、
前記調節手段は、前記供給管に固定されて直交方向に突出する雄ねじ部材と、前記雄ねじ部材の外周に装着された所定厚みの環状板と、前記雄ねじ部材に螺合する調節ナットとを備えるとともに、前記固定板の前記第一面が前記砥石カバーに固定され、前記第二面に前記雄ねじ部材を回動可能に貫通する貫通孔が形成されており、
前記供給管は、前記固定手段よりも研削液の上流側までを剛性の金属製とされ、前記金属製の上流側を可撓性材料製とされているものである。
そして、調節手段は、供給管に固定された雄ねじ部材とそれに螺合する調節ナットとを備えるとともに、固定板の第一面が砥石カバーに固定され、第二面に雄ねじ部材を回動可能に貫通する貫通孔が形成されているから、供給管を雄ねじ部材を支点として回動させて供給管端部の位置を左右方向に調節できるとともに、接続手段により研削液の液洩れのないノズル部の供給管端部への接続が簡単、確実にできるのである。
図1は本発明の実施の形態に係る研削装置用ノズル装置を搭載する研削装置の概略正面図、図2及び図3は図1の一部省略側面図及び部分拡大側面図、図4は接続手段の図、図5は固定手段の図、図6は固定板の図、図7は雄ねじ部材、環状板及び供給管の図、図8は調節ナットの図、図9はノズル部の図及び図10はノズル部における開口部側の変形例を示す図である。
研削装置1の砥石2は、外径が150mm、厚みが12mmのダイヤモンドホイールであり、ツルーイング及びドレッシングがなされて、研削加工精度が高く、高速研削を行うようにしている。
ノズル部4は、合成樹脂製であり、例えば、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS樹脂)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などから射出成形で形成されている。
雄ねじ部43aは、図9に示すように、雄ねじ部43aが形成されていない円筒状部の外径が20mm、内径が18mmで、雄ねじ部43aの谷底の径が20mmで、ねじ山の頂の径が22mmに形成されている。
ノズル部4は、砥石2に対して、例えば図3に示す所定位置に装着されたときに、開口部41から挿入された砥石2の周面21及び両側面22周りが研削液室42に形成されて、研削液が砥石2の高速回転に連れられて被加工物の研削加工面に供給されるようにしている。
また、研削装置1には、砥石2の下方を残して上方を覆う砥石カバー23を備え、砥石カバー23に固定手段6が設けられており、固定手段6は図5〜図8に示すように、平面視L字状の第一面81と第二面82とが形成された固定板8と、供給管5における端部52の位置を調節する調節手段9とを備えている。
環状板92は、例えば金属製のワッシャー、カラー又はスペーサ―であり、使用する環状板92の厚みを変えることにより、供給管5aの端部52(ノズル部4)の位置を図3において、紙面の前後方向に変更することができるようにしている。
供給管5は、図1に示すように、固定手段6よりも研削液の上流側の継手53までを剛性の金属製の供給管5aとされており、金属製の供給管5aの上流側(継手53の上流側)を可撓性材料製の供給管5b、例えば合成樹脂製の供給管5bとされている。
なお、図1において、13は研削液受部、14は研削液タンク、15は研削液の循環ポンプ、16はポンプ用モーター、17は研削液受部13と研削液タンク14とを接続するリターンホース及び54は可撓材料製の供給管5bに介設された開閉弁であり、図2において、24は砥石駆動用スピンドルモーター、25は砥石駆動軸及び26は砥石取付具である。
まず、調節手段9の調節ナット93を緩めて金属製の供給管5aを仮固定状態とし、ノズル部4を砥石2の所定位置に押し込んで接続手段7の袋ナット74を仮締めし、砥石2を手動回動させてノズル部4の位置が正確であることを確認して、袋ナット74を所定トルクで締付ける。
このように、調節手段9は、供給管5aに固定された雄ねじ部材91とそれに螺合する調節ナット93とを備えるとともに、固定板8の第一面81が砥石カバー23の垂直平面23aに固定され、第二面82に雄ねじ部材91を回動可能に貫通する貫通孔83が形成されているから、供給管5aを雄ねじ部材91を支点として回動させて供給管5aの端部52の位置を左右方向に調節できるとともに、接続手段7により研削液の液洩れのないノズル部4の供給管5aの端部52への接続が簡単にできるのである。
砥石2の厚みを変更する場合、ノズル部4、その開口部41及び調節手段9における環状板92の厚みを変更して、ノズル部4が砥石2の周面21及び両側面22に対して隙間を可及的に小さくして、包み込むことができるように、合致する開口部41を備えたノズル部4の選択とノズル部4の位置の調節を行うのである。
また、砥石2の厚み方向の中心線及びノズル部4が図3において紙面の手前方向に2mm移動するため、供給管5aの端部52を図3において紙面の手前方向に2mm移動する必要がある。
このように、砥石2は厚みの異なる複数のうちから所要厚みのものが選択されて研削装置1に装着可能とされており、ノズル部4は各砥石2の厚みにそれぞれ合致する複数個のうちから選択された砥石2に合致するノズル部4が選択されて研削装置1に装着されており、砥石2の厚みが変わっても、研削液を砥石2に集中して確実に供給することができるのである。
以上の実施の形態では、ノズル部4について、図9に示すものを中心に説明し、砥石2の厚みが16mmの場合に図10(d)に示すものを説明したが、以下にノズル部4の他の変形例について図10に基づいて説明する。
したがって、ノズル4の外形については砥石2の厚みが12mm、10mm及び8mmのものについて共通に成形し、開口部41を砥石の厚みに合わせて切削加工して形成してもよく、ノズル部4のそれぞれについて外形及び開口部41を同時に成形してもよい。
したがって、ノズル4の外形については砥石2の厚みが16mm及び20mmのものについて共通に成形し、開口部41を砥石2の厚みに合わせて切削加工して形成してもよく、ノズル部4のそれぞれについて外形及び開口部41を同時に成形してもよい。
まず、図10(a)〜図10(f)に示すノズル4は、接続筒部43、雄ねじ部3a及びキー用スリット43bについては、供給管5側における接続手段7と接続するために、変更がなされていないので、符号の記入及び説明を省略する。
図10(a)に示すノズル4は、開口部41(研削液室42)側を正四角筒状とし、先端部を垂直平面状部としている。
図10(c)に示すノズル4は、開口部41(研削液室42)側を四角筒状とし、先端部を垂直平面状部としている。
図10(e)に示すノズル4は、開口部41(研削液室42)側を四角筒状とし、先端部を断面円弧状の膨出曲面状部としている。
以上の実施の形態では、貫通孔83を上下方向の長孔形状としたが、長孔形状に替えて円形のバカ孔でもよい。
以上の実施の形態では、供給管5は、固定手段6よりも研削液の下流側で順に直線状の下降部分5cと湾曲部分5dと水平部分5eとから形成したが、湾曲部分5dに替えて直角部分としてもよい。
2 砥石
21 周面
22 側面
23 砥石カバー
23a 垂直平面
3 研削装置用ノズル装置
4 ノズル部
41 開口部
42 研削液室
43 接続筒部
43a 雄ねじ部
43b キー用スリット
44 膨出曲面状部
5 供給管
5a 金属製の供給管
5b 可撓材料製の供給管
5c 下降部分
5d 湾曲部分
5e 水平部分
51 一端側
52 端部
6 固定手段
7 接続手段
71 キー
72 リング状の鍔部
73 リング状のシール材
74 袋ナット
74a 雌ねじ部
8 固定板
81 第一面
82 第二面
83 貫通孔
9 調節手段
91 雄ねじ部材
92 環状板
93 調節ナット
Claims (6)
- 研削装置に装着され回転駆動される円盤状の砥石に研削液を供給する研削装置用ノズル装置において、
前記砥石は、ダイヤモンドホイール又はCBNホイールであり、
前記ノズル装置は、ノズル部と、前記研削液の供給管と、前記供給管を固定する固定手段と、前記ノズル部を前記供給管に接続する接続手段とを備えており、
前記ノズル部は、前記砥石の周面と両側面とを包み込む開口部と、研削液室と、円筒状の接続筒部と、前記接続筒部の外周に形成された雄ねじ部と、前記雄ねじ部に形成されたキー用スリットとを備えるとともに、合成樹脂製であり、
前記接続手段は、前記供給管における一端側に端部から順に、外周に溶接固定され前記ノズル部のキー用スリットに係合するキーと、リング状の鍔部と、リング状のシール材と、前記ノズル部の雄ねじ部に螺合する雌ねじ部が内周に形成された袋ナットとを備えており、
前記研削装置は、前記砥石を覆う砥石カバーを備え、前記砥石カバーに前記固定手段が設けられており、
前記固定手段は、平面視L字状の第一面と第二面とが形成された固定板と、前記供給管における前記端部の位置を調節する調節手段とを備えており、
前記調節手段は、前記供給管に固定されて直交方向に突出する雄ねじ部材と、前記雄ねじ部材の外周に装着された所定厚みの環状板と、前記雄ねじ部材に螺合する調節ナットとを備えるとともに、前記固定板の前記第一面が前記砥石カバーに固定され、前記第二面に前記雄ねじ部材を回動可能に貫通する貫通孔が形成されており、
前記供給管は、前記固定手段よりも研削液の上流側までを剛性の金属製とされ、前記金属製の上流側を可撓性材料製とされていることを特徴とする研削装置用ノズル装置。 - 前記調節手段の前記貫通孔は、上下方向の長孔形状であることを特徴とする請求項1に記載の研削装置用ノズル装置。
- 前記砥石は厚みの異なる複数のうちから所要厚みのものが選択されて前記研削装置に装着可能とされており、前記ノズル部は各砥石の厚みにそれぞれ合致する複数個のうちから選択された前記砥石に合致するノズル部が選択されて前記研削装置に装着されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の研削装置用ノズル装置。
- 前記調節手段における前記環状板は、ワッシャー、カラー又はスペーサ―であり、その厚みが前記砥石に整合していることを特徴とする請求項3に記載の研削装置用ノズル装置。
- 前記供給管は、前記固定手段よりも研削液の下流側で順に直線状の下降部分と湾曲部分と水平部分とを備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の研削装置用ノズル装置。
- 前記ノズル部は、前記接続筒部の他端側を膨出曲面状部に形成されており、前記膨出曲面状部側に前記開口部が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の研削装置用ノズル装置。
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