JP6773154B2 - 鋼管の耐圧潰特性の評価方法 - Google Patents

鋼管の耐圧潰特性の評価方法 Download PDF

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本発明は、鋼管特性の評価方法に係り、とくに外圧が作用する環境下で使用される鋼管の耐圧潰特性の評価方法に関する。
外圧が作用するような環境下で使用される鋼管(パイプ)では、外圧の作用によって圧潰が生じる場合がある。例えば、海底パイプラインで、鋼管(ラインパイプ)にこのような圧潰が生じると、構造物の損傷や損壊事故へ繋がり、経済や環境に大きな影響を及ぼす。そこで、海底パイプラインのような高い圧縮応力が作用するような使途向けの鋼管として、耐圧潰性に優れた鋼管が要望されている。
このような要望に対し、例えば、特許文献1には、圧潰強度に優れた高靭性溶接鋼管の製造方法が提案されている。特許文献1に記載された技術は、特定量のC、Si、Mn、P、S、Al、Nb、Ti、Nを含有し、さらにCu、Ni、Cr、Mo、Vの中から選ばれた1種または2種以上を含有する鋼を、1000〜1200℃に加熱後、900℃以下の温度域での累積圧下率を50%以上、二相温度域での累積圧下率を10〜50%とし、660℃以上の温度で熱間圧延を終了して厚鋼板とし、直ちに冷却速度5〜50℃/sで、200〜420℃まで冷却を行い、冷却停止し、直ちに4℃/s以上の昇温速度で冷却停止温度より30℃以上高い温度で、かつ320〜500℃の温度範囲に再加熱したのち、室温まで冷却し、冷却後、管状に曲げ成形し、突合せ部を溶接して鋼管とし、拡管する、圧潰強度に優れた高靭性溶接鋼管の製造方法である。特許文献1に記載された溶接鋼管は、フェライト相およびベイナイト相を主体とする複相組織であり、フェライト相とベイナイト相の体積分率の合計が80%以上で、残部に含まれる島状マルテンサイト相の体積分率が2%以下であり、フェライト相とベイナイト相との平均硬さ差がマイクロビッカース硬さで50〜150で、管厚中心位置での圧延面の(100)面の集積度が1.5以上である組織を有するとしている。
一方、外圧が作用するような環境下で使用される例えば、海底パイプラインでは、鋼管を海底に沈めた際に、水圧による圧潰(コラプスとも呼ぶ)が鋼管に生じないように、構造設計され、使用する材料等が選定されてきた。例えば、非特許文献1に示されるように、DET NORSKE VERITASでは、OFFSHORE STANDARD DNV-OS-F101として、SUBMARINE PIPELINE SYSTEMSについて、構造設計、施工、使用する材料の基準等を規格化している。
非特許文献1には、外圧に対する特定抵抗値Pcを、使用する鋼管の、肉厚t、平均外径D、ヤング率E、ポアソン比ν、引張降伏応力fy、ovality f0等のデータを用いて予測するための式(5.10)として、次式が提案されている。
(Pc(t)-Pel(t))・(Pc(t)2-Pp(t)2)=Pc(t)・Pel(t)・Pp(t)・f0・(D/t)
ここで、Pel(t)=2E(t/D)3/(1-ν2)、Pp(t)=fyαfab(2t/D)、f0=(Dmax-Dmin)/D、fy:引張降伏応力、αfab:施工係数(1.00:継目無管、0.93:UO管/ERW管、0.85:UOE管)、Dmax:最大外径(mm)、Dmin:最小外径(mm)
非特許文献1に記載された技術では、上記した式を満足するPc(t)を算出し外圧に対する特定抵抗値Pcとする、としている。施工係数は、鋼管の製造方法により変わる係数で、fyの引張降伏応力をバウシンガー効果を考慮し、圧縮降伏応力へ換算する係数である。fyに圧縮降伏応力を使用する場合は、製造方法によらず、施工係数は1.0が適切である。
特開2010−84171号公報
DET NORSKE VERITAS:OFFSHORE STANDARD DNV-OS-F101 "SUBMARINE PIPELINE SYSTEMS",OCTOBER 2010. Fabio Arroyo et al.:"QUALIFICATION OF UOE SAWL LINEPIPES WITH ENHANCED COLLAPSE RESISTANCE FOR ULTRA DEEPWATER APPLICATIONS", Proceedings of the ASME 2013 32nd International Conference on Ocean, Offshore and Arctic Engineering, OMAE2013-10957.
しかしながら、非特許文献1に記載された、対象鋼管の外圧に対する特定抵抗値Pcに基づき算出した鋼管の圧潰強度(予測値)は、実際の耐圧潰性能(圧潰強度(実管))と大きく相違する場合が、発生するという問題があった。
まず、本発明者らが行った実験結果について、説明する。
API X65グレードの鋼管(外径812.8mm×肉厚39.0mm×長さ8,000mm)とAPI X70グレードの鋼管(外径812.8mm×肉厚39.0mm×長さ8,000mm)とを対象として、実管の圧潰試験を実施し、対象とする鋼管の耐圧潰性能(圧潰強度(実管))を求めた。なお、実施に際しては、非特許文献2のCollapse Testsに準拠した。さらに、対象とする上記した鋼管について、非特許文献1に記載された技術にしたがって、それぞれの鋼管の外圧に対する特定抵抗値Pcを算出して、圧潰強度(予測)とした。
得られた耐圧潰性能(圧潰強度(実管)、圧潰強度(予測))を、降伏応力との関係で図1に示す。
図1から、降伏応力の増加に伴い、圧潰強度(予測)は増加するが、圧潰強度(実管)は増加することなく、逆に低下している場合があることがわかる。すなわち、非特許文献1に記載された技術を用いて算出された圧潰強度(予測)は、強度レベル(降伏応力)との相関が見られるが、圧潰強度(実管)は降伏強度との相関がみられない。このような場合、鋼管の強度グレードを高めて耐圧潰性能が向上すると仮定して、海底パイプラインを設計すると、仮定した値(耐圧潰性能)よりも低い外圧で圧潰が生じる危険性があり、非特許文献1に記載された技術では予測精度が低下する場合が生じるという問題があることになる。
本発明は、かかる従来技術の問題を解決し、外圧が作用するような環境下で使用する鋼管の耐圧潰性能を精度よくかつ簡便に推定・予測し評価できる、鋼管の耐圧潰性能の評価方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記した目的を達成するため、種々の鋼管について、圧潰試験を実施し、鋼管の耐圧潰性能に及ぼす各種要因について、鋭意検討した。有限要素法による解析を合わせて行った結果、鋼管の圧潰は、鋼管内面側から塑性変形が発生することにより生じることを、新規に見出した。しかも、塑性変形領域(塑性域)は、内面側から肉厚の25%程度までの領域が支配的であることも、新規に知見した。これらの知見から、本発明者らは、鋼管の耐圧潰性能を予測するうえで、鋼管の耐圧潰性能と強い相関を示す代表強度の選定に問題があることを突き止めた。従来から、肉厚中心位置や、内面側から肉厚の1/4位置等から採取した標準試験片(外径20mmφ×60mm)を用いて、ASTM E9に準拠して、圧縮試験を実施し鋼管の代表強度(圧縮降伏応力fy)として、0.5%歪に対応する圧縮応力を用いて、鋼管の圧潰性能を予測してきた。しかし、上記した本発明者らの知見から、鋼管の耐圧潰性能を予測するうえでは、鋼管圧潰の起点となる、内面側から肉厚の25%までの領域から採取した試験片(微小試験片)を用いた圧縮試験により、得られた圧縮応力歪曲線から、特定圧縮歪に対応する特定圧縮応力を求め、当該鋼管の代表強度である降伏応力fyとして用いる必要があることに思い至った。
しかも、鋼管の代表強度として用いる降伏応力fyは、所定の範囲内である、0.20〜0.30%の範囲内の圧縮歪に対応する応力(特定圧縮応力)とすることが、鋼管の耐圧潰性能を予測するうえで、肝要になることを知見した。というのは、0.20〜0.30%の範囲内の圧縮歪で、管内表面から塑性変形が開始し、圧潰が発生するためである。なかでも、圧縮歪0.23%に対応する圧縮応力を、鋼管の代表強度である降伏応力fyとすることが、予測精度の観点から、好ましいことを見出した。
また、本発明者らの更なる検討によれば、鋼管の圧潰は、管の外径形状がもっとも小さい部分を短軸、その部分から90°回転した位置を長軸とし、近似楕円形に変形して、圧潰が生じることを新たに知見した。この知見に基づき、本発明者らは、鋼管の耐圧潰性能を予測するうえでは、鋼管圧潰の起点となる、管の外径形状がもっとも小さい部分、あるいは該部分から90°回転した位置から採取した試験片(微小試験片)を用いた圧縮試験により得られた特定圧縮応力を鋼管の代表強度である降伏応力fyとして用いることが好ましいと判断した。
本発明は、かかる知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
(1)鋼管の耐圧潰性能を評価する方法であって、評価対象の前記鋼管の内表面から肉厚方向に管肉厚の25%の位置までの領域で、試験片の圧縮方向が管周方向と一致するように、所定形状の微小圧縮試験片を採取する第一の工程と、前記採取された所定形状の微小圧縮試験片を用いて、圧縮試験を実施し、圧縮の応力歪曲線を測定し、得られた前記圧縮の応力歪曲線から、α:0.20〜0.30%の範囲内の特定圧縮歪αに対応する特定圧縮応力を求める第二の工程と、を順次実施したのち、得られた前記特定圧縮応力を評価対象の前記鋼管の降伏応力fyとして、評価対象の前記鋼管の外圧に対する特定抵抗値Pcの予測式を満足する、前記鋼管の外圧に対する特定抵抗値Pcを算出する第三の工程を実施し、得られた前記鋼管の外圧に対する特定抵抗値Pcから、評価対象の前記鋼管の圧潰強度(予測)を推定すること
を特徴とする鋼管の耐圧潰性能の評価方法。
(2)鋼管の耐圧潰性能を評価する方法であって、評価対象の前記鋼管の内表面から肉厚方向に管肉厚の25%の位置までの領域で、試験片の圧縮方向が管周方向と一致するように、所定形状の微小圧縮試験片を採取する第一の工程と、前記採取された所定形状の微小圧縮試験片を用いて、ASTM E9の規定に準拠して圧縮試験を実施し、圧縮の応力歪曲線を測定し、得られた前記圧縮の応力歪曲線から、α:0.20〜0.30%の範囲内の特定圧縮歪αに対応する特定圧縮応力を求める第二の工程と、を順次実施したのち、得られた前記特定圧縮応力を評価対象の前記鋼管の降伏応力fyとして、評価対象の前記鋼管の外圧に対する特定抵抗値Pcの予測式である、次(1)式
(Pc−Pel){(Pc2−(Pp2}=Pc×Pel×Pp×f0×(D/t)……(1)
(ここで、Pc:評価対象鋼管の外圧に対する特定抵抗値(MPa)、Pel={2E(t/D)3}/(1−ν2)、Pp=fy×αfab×(2t/D)、f0=(Dmax−Dmin)/D、t:管肉厚(mm)、D:平均管外径(mm)、Dmax:外径の最大値(mm)、Dmin:外径の最小値(mm)、E:ヤング率(MPa)、ν:ポアソン比、fy:降伏応力(MPa)、αfab:施工係数(=1.0))
を満足する、前記鋼管の外圧に対する特定抵抗値Pcを算出する第三の工程を実施し、得られた前記外圧に対する特定抵抗値Pcから、評価対象の前記鋼管の圧潰強度(予測)を推定することを特徴とする鋼管の耐圧潰性能の評価方法。
(3)鋼管の耐圧潰性能を評価する方法であって、評価対象の前記鋼管の内表面から肉厚方向に管肉厚の10%の位置までの領域で、試験片の圧縮方向が管周方向と一致するように、所定形状の微小圧縮試験片を採取する第一の工程と、前記採取された所定形状の微小圧縮試験片を用いて、ASTM E9の規定に準拠して圧縮試験を実施し、圧縮の応力歪曲線を測定し、得られた前記圧縮の応力歪曲線から、α:0.20〜0.30%の範囲内の特定圧縮歪αに対応する特定圧縮応力を求める第二の工程と、を順次実施したのち、得られた前記特定圧縮応力を評価対象の前記鋼管の降伏応力fyとして、評価対象の前記鋼管の外圧に対する特定抵抗値Pcの予測式である、次(2)式
(Pc−Pel){(Pc2−(Pp2}=Pc×Pel×Pp×f0×(D/t)……(2)
(ここで、Pc:評価対象鋼管の外圧に対する特定抵抗値(MPa)、Pel={2E(t/D)3}/(1−ν2)、Pp=fy×β×(2t/D)、f0=(Dmax−Dmin)/D、t:管肉厚(mm)、D:平均管外径(mm)、Dmax:外径の最大値(mm)、Dmin:外径の最小値(mm)、E:ヤング率(MPa)、ν:ポアソン比、fy:降伏応力(MPa)、β:材料定数(1.0超え2.0以下)
を満足する、前記鋼管の外圧に対する特定抵抗値Pcを算出する第三の工程を実施し、
得られた前記鋼管の外圧に対する特定抵抗値Pcを、評価対象の前記鋼管の圧潰強度(予測)とすること、を特徴とする鋼管の耐圧潰性能の評価方法。
(4)(2)または(3)において、前記微小圧縮試験片が、円柱状あるいは角柱状を呈し、圧縮方向に直交する断面で3.14mm以上28.2mm以上未満の断面積を有する試験片であることを特徴とする鋼管の耐圧潰性能の評価方法。
(5)(2)ないし(4)のいずれかにおいて、評価対象の前記鋼管の外径を測定し、周方向で鋼管外径が最も小さい位置を特定したのち、前記第一の工程で、前記特定された鋼管外径が最も小さい位置または該鋼管外径が最も小さい位置から周方向に90°離れた位置で、前記微小圧縮試験片を採取することを特徴とする鋼管の耐圧潰性能の評価方法。
本発明によれば、外圧が作用するような環境下で使用する鋼管の耐圧潰性能を、簡便で従来より精度よく推定・予測できるという産業上格段の効果を奏する。また、本発明によれば、海底パイプライン等の鋼管構造物の設計や、使用する材料(鋼管)の性能保証の精度向上に寄与する、という効果もある。
圧潰強度(実管)、圧潰強度(予測)と鋼管強度レベルとの関係を示すグラフである。 圧縮試験片の採取位置を模式的に示す説明図である。
本発明は、鋼管の耐圧潰性能の評価方法である。本発明では、評価の対象とする鋼管の種類はとくに限定する必要はない。継目無鋼管、溶接鋼管、いずれをも含むものとする。
本発明の鋼管の耐圧潰性能の評価方法では、評価対象の鋼管の外圧に対する特定抵抗値Pcの予測式を満足する、評価対象の鋼管の外圧に対する特定抵抗値Pcを算出する工程(第三の工程)を実施して、評価対象の鋼管の耐圧潰性能である、圧潰強度(予測)を推定する。
本発明では、上記した予測式を満足する外圧に対する特定抵抗値Pcを算出するにあたり、所定形状の微小圧縮試験片を用いて、ASTM E9の規定に準拠して圧縮試験を実施し、得られた圧縮の応力歪曲線から、所定の範囲内の特定圧縮歪αに対応する特定圧縮応力を求め、評価対象鋼管の代表強度である降伏応力fyとする。なお、降伏応力fyは、圧縮降伏応力である。
また、所定の範囲内の特定圧縮歪αは、α:0.20〜0.30%の範囲内の圧縮歪とする。圧縮歪が、0.20%未満では、材料の変形が弾性領域であり、圧潰の形態が形状のみに依存する弾性圧潰になり、一方、0.30%を超えると、材料の加工硬化の影響で代表強度を過大評価することになる。このため、使用する特定圧縮歪αは0.20〜0.30%の範囲内の圧縮歪に限定した。なお、特定圧縮歪αは好ましくは0.20〜0.25%、さらに好ましくは0.23%である。管の圧潰が圧縮歪が小さい領域から生じていることを反映して、精度よく鋼管の圧潰強度を評価するために、本発明では、鋼管の代表強度を規定する特定圧縮歪αを、従来の0.50%に代えて、0.20〜0.30%の範囲内の圧縮歪を採用した。
そして、本発明では、第一の工程において、使用する微小圧縮試験片は、評価対象鋼管の内表面から肉厚方向に管肉厚の25%の位置までの領域から、微小圧縮試験片の圧縮方向が管の周方向と一致するように採取するものとする。これは、鋼管の圧潰において、鋼管内面側から塑性変形が発生し、しかも、管内面側から肉厚の25%程度までの領域に塑性域が集中することに起因しており、評価対象鋼管の圧縮変形特性を正確に把握する必要があるためである。管肉厚の25%を超える領域までに、微小圧縮試験片の採取範囲を拡大すると、評価対象鋼管の代表強度の信頼性が低下する。なお、鋼管内面側から塑性変形が発生するという観点からは、できるだけ管内面側から採取することが好ましく、使用する微小圧縮試験片は、管内表面から肉厚方向に管肉厚の10%の位置までの領域で、かつ例えば、管内面から肉厚方向に1mmまでの領域を除いた領域で、できるだけ管内面に近い領域から採取することが精度向上の観点から好ましい。
本発明で使用する微小圧縮試験片は、圧縮試験が可能な形状で、かつ上記した領域内から採取可能な大きさであれば、とくにその寸法形状を限定する必要はないが、円柱状あるいは角柱状を呈し、圧縮方向に直交する断面で3.14mm2以上28.2mm2未満の断面積を有する試験片とすることが好ましい。圧縮方向に直交する断面で、試験片の断面積が3.14mm2未満では、断面積が小さすぎて、安定した圧縮試験の実施が困難であり、一方、試験片の断面積が28.2mm2以上では、肉厚方向の圧縮強度分布を平均化するため、精度が低下する。このため、使用する微小圧縮試験片では、圧縮方向に直交する断面で3.14mm2以上28.2mm2未満の断面積を有することが好ましい。なお、より好ましくは4.0〜12.56mm2である。
なお、使用する微小圧縮試験片は、上記した管の内表面から肉厚方向に管肉厚の25%の位置までの領域内で、かつ周方向で管外径が最も小さい位置または該鋼管外径が最も小さい位置から周方向に90°離れた位置で、採取することが好ましい。これは、鋼管の圧潰が、外径が最も小さい位置を短軸、該位置から周方向に90°離れた位置を長軸とし、近似楕円形に変形して生じることを見出したことに基づく。本発明では、上記した第一の工程の前に、評価対象鋼管の外径を測定し、周方向で鋼管外径が最も小さい位置を特定する外径測定を行って、好ましい採取位置を特定しておくことが好ましい。なお、上記した各位置は、当該位置から円周方向に±10°の範囲までを含むものとする。また、管肉厚方向の採取位置は、より表面に近い位置での採取が精度向上の観点から好ましく、管肉厚の0.5〜15%の範囲内とすることが好ましく、より好ましくは0.5〜10%である。
さらに、本発明では、第一の工程で採取した所定形状の微小圧縮試験片を用いて、第二の工程として、ASTM E9の規定に準拠して圧縮試験を実施し、圧縮の応力歪曲線を測定し、得られた応力歪曲線から、所定の範囲の特定圧縮歪αに対応する特定圧縮応力を求める。本発明では、特定圧縮歪αを、α:0.20〜0.30%の範囲内の圧縮歪、好ましくはα:0.20〜0.25%の範囲内の圧縮歪、さらに好ましくはα:0.23%の圧縮歪に特定し、該特定圧縮歪αに対応する特定圧縮応力を、評価対象鋼管の代表強度である降伏応力fyとして用いる。管の圧潰が、圧縮歪の小さい領域から生じていることを反映して、上記した特定圧縮歪αに対応した特定圧縮応力を、評価対象鋼管の代表強度である降伏応力fyとすることにより、鋼管の圧潰強度を精度よく予測できる。
さらに、本発明では、第三の工程として、第二の工程で求めた、特定圧縮歪αに対応する特定圧縮応力を、評価対象鋼管の代表強度である降伏応力fyとして用い、上記した評価対象の鋼管の外圧に対する特定抵抗値Pcの予測式を満足する、評価対象鋼管の外圧に対する特定抵抗値Pcの最適値を算出する。
本発明鋼管の耐圧潰性能の評価方法では、評価対象の鋼管の外圧に対する特定抵抗値Pcの予測式として、例えば、次(1)式
(Pc−Pel){(Pc2−(Pp2}=Pc×Pel×Pp×f0×(D/t)……(1)
を使用し、該(1)式を満足する、評価対象の鋼管の外圧に対する特定抵抗値Pcの最適値を算出する工程(第三の工程)を実施して、評価対象の鋼管の耐圧潰性能である、圧潰強度(予測)を推定する。なお、上記した(1)式は、非特許文献1に(5.10)式として記載された式である。(1)式では、Pc:評価対象鋼管の外圧に対する特定抵抗値(MPa)、Pel={2E(t/D)3}/(1−ν2)、Pp=fy×αfab×(2t/D)、f0=(Dmax−Dmin)/D、t:管肉厚(mm)、D:平均管外径(mm)、Dmax:外径の最大値(mm)、Dmin:外径の最小値(mm)、E:ヤング率(MPa)、ν:ポアソン比、fy:降伏応力(MPa)、αfab:施工係数(=1.0)である。
得られた鋼管の外圧に対する特定抵抗値Pcから、評価対象鋼管の圧潰強度(予測)Pestを推定するには、例えば、次(3)式
Pest=Pc+a×exp(b×(0.005−α/100)) ……(3)
(ここで、α:降伏応力fyとした特定圧縮応力の算定に用いた特定圧縮歪(%)、a、b:定数)
を用いることが好ましい。上記した(3)式の右辺第2項は、使用した特定圧縮歪αの寄与を意味する。((3)式では、0.5%の特定圧縮歪を使用するため、その補正を行っている。)なお、本発明では、Pestの推定には、鋼種、管寸法等に依存するため、(3)式に限定されないことは明らかで、鋼種等に応じて予め適宜決定しておくことは言うまでもない。
また、本発明では、評価対象の鋼管の外圧に対する特定抵抗値Pcの予測式として、例えば、次(2)式
(Pc−Pel){(Pc2−(Pp2}=Pc×Pel×Pp×f0×(D/t)……(2)
(ここで、Pc:評価対象鋼管の外圧に対する特定抵抗値(MPa)、Pel={2E(t/D)3}/(1−ν2)、Pp=fy×β×(2t/D)、f0=(Dmax−Dmin)/D、t:管肉厚(mm)、D:平均管外径(mm)、Dmax:外径の最大値(mm)、Dmin:外径の最小値(mm)、E:ヤング率(MPa)、ν:ポアソン比、fy:降伏応力(MPa)、β:材料定数(=1.0超え2.0以下)
を使用しても良い。
本発明者らの検討によれば、上記した予測式(2)において、塑性圧潰圧力Pp(=fy×β×(2t/D))における材料定数βを1.0超え2.0以下の定数とすることにより、予測式(2)式を満足する鋼管の外圧に対する特定抵抗値Pcはそのまま、次(4)式
Pc=Pest ……(4)
を満足することを知見している。すなわち、予測式(2)式を満足する鋼管の外圧に対する特定抵抗値Pcは、評価対象鋼管の圧潰強度(予測)Pestと一致する。
したがって、上記した予測式(2)を満足する、鋼管の外圧に対する特定抵抗値Pcを算出すれば、上記した(3)式等を用いる必要もなく、簡便に、評価対象鋼管の圧潰強度(予測)Pestを得ることができる。
以下、実施例に基づき、さらに本発明について説明する。
(実施例1)
表1に示す強度レベルがAPI X65、API X70である2種の溶接鋼管(外径812.8mmφ×肉厚39mm、UOE管)A、Bを準備した。
Figure 0006773154
まず、準備した各鋼管について、長さ:8,000mmの全長圧潰試験(実管の圧潰試験)を実施した。全長圧潰試験は、非特許文献2に記載のCollapse Testsに準拠して、試験対象鋼管内部に水が入らないように両端を密封し、圧力槽中に浸漬し、水により外圧を負荷し、圧潰させた。圧潰時の負荷応力を当該鋼管の圧潰強度(実管)とした。なお、ここでいう「圧潰」とは、負荷応力が最大値を示しこれ以上に外圧に対し形状を保てなくなるまで変形した状態をいうものとする。
ついで、準備した各鋼管について、円周方向各位置で、管の外径を調査し、周方向で管外径が最も小さい位置を特定し、短軸位置とした。また、管外径が最も小さい位置から周方向に90°離れた位置を長軸位置とした。なお、シーム部位置を0°とした。
第一の工程として、表2に示す上記した短軸位置、長軸位置を含む円周方向各位置で、準備した各鋼管の内表面から管肉厚方向に2.25mmの位置(管肉厚全体の5.8%)が試験片中心となるように、微小圧縮試験片(角柱状:2.5mm×2.5mm×長さ3.8mm、圧縮方向に垂直な断面の断面積:6.25mm)を採取した。なお、微小圧縮試験片は、試験片の圧縮方向が、管の周方向と一致するように採取した。また、一部では、ASTM E9に規定される標準圧縮試験片(平行部:直径20mmφ×長さ60mm)を、試験片中心が管内表面から肉厚方向に11mmの位置(1/4t位置)と一致するように採取した。
採取した各種圧縮試験片を用いて、第二の工程として、ASTM E9の規定に準拠して圧縮試験を実施し、圧縮の応力歪曲線を測定した。そして、得られたそれぞれの応力歪曲線を用いて、特定圧縮歪α:0.15〜0.50%の範囲の各歪に、それぞれ対応する特定圧縮応力を求め、得られた各特定圧縮応力をそれぞれ当該鋼管の代表強度である降伏応力fyとして、次(1)式
(Pc−Pel){(Pc2−(Pp2}=Pc×Pel×Pp×f0×(D/t)……(1)
(ここで、Pc:評価対象鋼管の外圧に対する特定抵抗値(MPa)、Pel={2E(t/D)3}/(1−ν2)、Pp=fy×αfab×(2t/D)、f0=(Dmax−Dmin)/D、t:管肉厚(mm)、D:平均管外径(mm)、Dmax:外径の最大値(mm)、Dmin:外径の最小値(mm)、E:ヤング率(MPa)、ν:ポアソン比、fy:降伏応力(MPa)、αfab:施工係数(=1.0))
を満足する外圧に対する特定抵抗値Pcをそれぞれ求め、次(3)式
Pest=Pc+a×exp(b×(0.005−α/100)) ……(3)
(ここで、α:降伏応力fyとした特定圧縮応力の算定に用いた特定圧縮歪(%)、a、b:定数)
を用いて圧潰強度(予測)Pestを推定し、表2に示す。なお、計算に際しては、ヤング率Eは206,000MPaを、ポアソン比νは0.3を用いた。αfabは、fyに圧縮降伏応力を使用するため1.0としている。また、使用した鋼種の鋼管では(3)式における係数aは0.03、定数bは1800とした。
さらに、得られた圧潰強度(実管)と圧潰強度(予測)Pestとから、本発明の圧潰強度予測精度(={圧潰強度(実管)−圧潰強度(予測)}/圧潰強度(実管))を算出して表2に併記した。なお、予測精度は符号(±)を無視して(絶対値で)示している。
Figure 0006773154
本発明例はいずれも、予測精度が5.0%未満となっており、予測精度が向上している。一方、本発明の範囲を外れる比較例は、予測精度が5.0%を超えて、予測精度が低下している。本発明は、評価対象鋼管の圧潰強度を高い予測精度で予測できる、鋼管の耐圧潰性能の評価方法である、と言える。
(実施例2)
表1に示す、API X65の溶接鋼管(外径812.8mmφ×肉厚39mm、UOE管)No.Aを準備した。鋼管No.Aは、実施例1で、長さ:8,000mmの全長圧潰試験(実管の圧潰試験)を実施し、圧潰強度(実管)が44.5MPaであることを確認している。
準備した鋼管No.Aについて、円周方向各位置で、管の外径を調査し、周方向で管外径が最も小さい位置を特定し、短軸位置とした。また、管外径が最も小さい位置から周方向に90°離れた位置を長軸位置とした。なお、シーム部位置を0°とした。
第一の工程として、表3に示す長軸位置で、実施例1と同様に、管の内表面から2.25mmの位置(管肉厚全体の5.8%)が試験片中心となるように、微小圧縮試験片(角柱状:2.5mm×2.5mm×長さ3.8mm、圧縮方向に垂直な断面の断面積:6.25mm2)を採取した。なお、微小圧縮試験片は、試験片の圧縮方向が管の周方向と一致するように採取した。
採取した微小圧縮試験片を用いて、第二の工程として、ASTM E9の規定に準拠して圧縮試験を実施し、圧縮の応力歪曲線を測定した。そして、得られた応力歪曲線を用いて、特定圧縮歪α:0.15〜0.30%の範囲の各歪に、それぞれ対応する特定圧縮応力を求めた。
そして、第三の工程として、得られた各特定圧縮応力をそれぞれ当該鋼管の代表強度である降伏応力fyとし、さらに、鋼管の外圧に対する特定抵抗値Pcの予測式として次(2)式
(Pc−Pel){(Pc2−(Pp2}=Pc×Pel×Pp×f0×(D/t)……(2)
(ここで、Pc:評価対象鋼管の外圧に対する特定抵抗値(MPa)、Pel={2E(t/D)3}/(1−ν2)、Pp=fy×β×(2t/D)、f0=(Dmax−Dmin)/D、t:管肉厚(mm)、D:平均管外径(mm)、Dmax:外径の最大値(mm)、Dmin:外径の最小値(mm)、E:ヤング率(MPa)、ν:ポアソン比、fy:降伏応力(MPa)、β:材料定数(=1.0超え2.0以下))
を用いて、(2)式を満足する特定抵抗値Pcを算出した。なお、特定抵抗値Pcの算出に際しては、Pp=fy×β×(2t/D)における材料定数βを、1.0(比較例)と1.2(本発明例)の2種の値を使用した。
得られた特定抵抗値Pcを表3に示す。なお、得られた特定抵抗値Pcを圧潰強度(予測)Pestとして表3に示す。
さらに、得られた圧潰強度(予測)Pestと圧潰強度(実管)とから、本発明の圧潰強度予測精度(={圧潰強度(実管)−圧潰強度(予測)}/圧潰強度(実管))を算出して表3に併記した。なお、予測精度は符号を無視して(絶対値で)示している。
Figure 0006773154
Pp=fy×β×(2t/D)における材料定数βを1.2とした予測式(2)式を満足する鋼管の外力に対する特定抵抗値Pcは、圧潰強度(予測)Pestとして、いずれも、予測精度が5.0%未満と高い精度でしかも簡便に圧潰強度(実管)を予測できることがわかる。一方、Pp=fy×β×(2t/D)における材料定数βを1.0とした、本発明の範囲を外れる予測式(2)式を満足する特定抵抗値Pcは、圧潰強度(予測)Pestとして、いずれも、予測精度が5.0%を超えて、予測精度が低下している。本発明方法は、評価対象鋼管の圧潰強度(実管)を高い予測精度で予測できる、優れた鋼管の耐圧潰性能の評価方法である、と言える。

Claims (5)

  1. 鋼管の耐圧潰性能を評価する方法であって、
    評価対象の前記鋼管の内表面から肉厚方向に管肉厚の25%の位置までの領域で、試験片の圧縮方向が管周方向と一致するように、所定形状の微小圧縮試験片を採取する第一の工程と、
    前記採取された所定形状の微小圧縮試験片を用いて、圧縮試験を実施し、圧縮の応力歪曲線を測定し、得られた前記圧縮の応力歪曲線から、α:0.20〜0.30%の範囲内の特定圧縮歪αに対応する特定圧縮応力を求める第二の工程と、
    を順次実施したのち、得られた前記特定圧縮応力を評価対象の前記鋼管の降伏応力fyとして、評価対象の前記鋼管の外圧に対する特定抵抗値Pcの予測式を満足する、前記鋼管の外圧に対する特定抵抗値Pcを算出する第三の工程を実施し、
    得られた前記鋼管の外圧に対する特定抵抗値Pcから、評価対象の前記鋼管の圧潰強度(予測)を推定すること
    を特徴とする鋼管の耐圧潰性能の評価方法。
  2. 鋼管の耐圧潰性能を評価する方法であって、
    評価対象の前記鋼管の内表面から肉厚方向に管肉厚の25%の位置までの領域で、試験片の圧縮方向が管周方向と一致するように、所定形状の微小圧縮試験片を採取する第一の工程と、
    前記採取された所定形状の微小圧縮試験片を用いて、ASTM E9の規定に準拠して圧縮試験を実施し、圧縮の応力歪曲線を測定し、得られた前記圧縮の応力歪曲線から、α:0.20〜0.30%の範囲内の特定圧縮歪αに対応する特定圧縮応力を求める第二の工程と、
    を順次実施したのち、得られた前記特定圧縮応力を評価対象の前記鋼管の降伏応力fyとして、評価対象の前記鋼管の外圧に対する特定抵抗値Pcの予測式である下記(1)式を満足する、前記鋼管の外圧に対する特定抵抗値Pcを算出する第三の工程を実施し、
    得られた前記外圧に対する特定抵抗値Pcから、評価対象の前記鋼管の圧潰強度(予測)を推定すること
    を特徴とする鋼管の耐圧潰性能の評価方法。

    (Pc−Pel){(Pc2−(Pp2}=Pc×Pel×Pp×f0×(D/t)……(1)
    ここで、Pc:評価対象鋼管の外圧に対する特定抵抗値(MPa)、
    Pel={2E(t/D)3}/(1−ν2)、
    Pp=fy×αfab×(2t/D)、
    f0=(Dmax−Dmin)/D、
    t:管肉厚(mm)、D:平均管外径(mm)、Dmax:外径の最大値(mm)、Dmin:外径の最小値(mm)、E:ヤング率(MPa)、ν:ポアソン比、fy:降伏応力(MPa)、αfab:施工係数(=1.0)
  3. 鋼管の耐圧潰性能を評価する方法であって、
    評価対象の前記鋼管の内表面から肉厚方向に管肉厚の10%の位置までの領域で、試験片の圧縮方向が管周方向と一致するように、所定形状の微小圧縮試験片を採取する第一の工程と、
    前記採取された所定形状の微小圧縮試験片を用いて、ASTM E9の規定に準拠して圧縮試験を実施し、圧縮の応力歪曲線を測定し、得られた前記圧縮の応力歪曲線から、α:0.20〜0.30%の範囲内の特定圧縮歪αに対応する特定圧縮応力を求める第二の工程と、
    を順次実施したのち、得られた前記特定圧縮応力を評価対象の前記鋼管の降伏応力fyとして、評価対象の前記鋼管の外圧に対する特定抵抗値Pcの予測式である下記(2)式を満足する、前記鋼管の外圧に対する特定抵抗値Pcを算出する第三の工程を実施し、
    得られた前記外圧に対する特定抵抗値Pcを、評価対象の前記鋼管の圧潰強度(予測)とすること
    を特徴とする鋼管の耐圧潰性能の評価方法。

    (Pc−Pel){(Pc2−(Pp2}=Pc×Pel×Pp×f0×(D/t)……(2)
    ここで、Pc:評価対象鋼管の外圧に対する特定抵抗値(MPa)、
    Pel={2E(t/D)3}/(1−ν2)、
    Pp=fy×β×(2t/D)、
    f0=(Dmax−Dmin)/D、
    t:管肉厚(mm)、D:平均管外径(mm)、Dmax:外径の最大値(mm)、Dmin:外径の最小値(mm)、E:ヤング率(MPa)、ν:ポアソン比、fy:降伏応力(MPa)、β:材料定数(=1.0超え2.0以下)
  4. 前記微小圧縮試験片が、円柱状あるいは角柱状を呈し、圧縮方向に直交する断面で3.14mm以上28.2mm以上未満の断面積を有する試験片であることを特徴とする請求項2または3に記載の鋼管の耐圧潰性能の評価方法。
  5. 評価対象の前記鋼管の外径を測定し、周方向で鋼管外径が最も小さい位置を特定したのち、前記第一の工程で、前記特定された鋼管外径が最も小さい位置または該鋼管外径が最も小さい位置から周方向に90°離れた位置で、前記微小圧縮試験片を採取することを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の鋼管の耐圧潰性能の評価方法。
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