JP6772546B2 - スクリュー、押出機およびカラー - Google Patents

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Description

本発明は、スクリュー、押出機およびカラーに関する。
押出成形機用のスクリューには、樹脂を混練するためのミキシングデバイスが設けられている。ミキシングデバイスは、混合型と破砕型に分類される。混合型のミキシングデバイスは、樹脂を不規則に流動させて、樹脂の温度を均一化する。破砕型のミキシングデバイスは、樹脂に高いせん断力を加えて、樹脂の内部の粒子および液滴を破砕する。
破砕型のミキシングデバイスとしては、マドック型のミキシングデバイスが知られている。マドック型のミキシングデバイスには、上流側が開放された流入溝部と、下流側が開放された流出溝部と、が周方向に交互に設けられている。周方向に隣り合う溝部の境界部には、外径の小さい溢流フライト部が設けられている。溢流フライト部とシリンダーとの間には、狭いクリアランスが形成される。樹脂が溢流フライト部を乗り越えて隣の溝部に流入する際に樹脂に高いせん断力が付与される(例えば、特許文献1を参照)。
特開昭60−49907号公報
樹脂の分散性を高めるために、複数の破砕型のミキシングデバイスが軸方向に接続されることがある。複数のミキシングデバイスは、カラーと呼ばれる円環状のパーツを介して互いに接続される。カラーによって樹脂が堰き止められないように、カラーの外径はミキシングデバイスの外径よりも小さくなっている。また、ミキシングデバイスの端部は、他の部品との干渉を抑制するために、外径が徐々に小さくなっている。そのため、ミキシングデバイスどうしの境界部に、外径の小さい領域が形成される。この領域では、シリンダーとの間のクリアランスが大きくなるため、樹脂が滞留しやすい。滞留した樹脂は、シリンダー内で長時間加熱されて劣化する。劣化した樹脂が滞留部から流出すると、異物として樹脂成形体に混入し、製品の信頼性が低下する。
本発明の目的は、樹脂の滞留が生じにくいスクリュー、押出機およびカラーを提供することにある。
本発明の一態様に係るスクリューは、カラーを介して接続された複数のミキシングデバイスを有し、前記カラーは、前記ミキシングデバイスのインロー部に嵌る円環部と、前記円環部から径方向に突出した一以上の突起部と、を有する。
この構成によれば、ミキシングデバイスどうしの境界部に突起部が配置される。そのため、境界部において樹脂の滞留が生じにくい。
例えば、前記カラーは、複数の前記突起部を有する。
この構成によれば、樹脂の滞留が生じにくくなる。
例えば、前記複数の突起部は、前記円環部の中心軸に対して回転対称な位置に設けられている。
この構成によれば、樹脂の流れが中心軸に対して対称になる。よって、樹脂の流れに偏りが生じにくい。
例えば、前記複数の突起部の形状は互いに等しい。
この構成によれば、樹脂の流れに偏りが生じにくい。
例えば、前記ミキシングデバイスには、周方向に並ぶ複数の溝が設けられ、前記突起部の数は、前記溝の数よりも少ない。
この構成によれば、突起部によって樹脂の流れが乱れにくくなる。そのため、隣り合うミキシングデバイスの間を樹脂がスムーズに流動する。
例えば、前記ミキシングデバイスには螺旋状の前記溝が設けられており、前記突起部は前記溝の捻じれ方向と同じ方向に捻じれている。
この構成によれば、突起部によって樹脂の流れが乱れにくくなる。そのため、隣り合うミキシングデバイスの間を樹脂がスムーズに流動する。
例えば、前記突起部は、前記円環部に着脱可能に取り付けられている。
この構成によれば、突起部の加工を円環部と分離して行うことができる。そのため、複雑な形状を有する突起部であっても比較的容易に作製することができる。
例えば、前記突起部は、前記円環部から前記ミキシングデバイス側に突き出ている。
この構成によれば、軸方向の広い範囲で樹脂の滞留が抑制される。
例えば、前記突起部の外径は、前記ミキシングデバイスにおいて最も外径が大きい部分の外径と同じである。
この構成によれば、カラー近傍の樹脂の滞留がより確実に抑制される。
本発明の一態様に係る押出機は、本発明の一態様に係るスクリューを有する。
この構成によれば、樹脂の滞留が生じにくい押出機が提供される。
本発明の一態様に係るカラーは、ミキシングデバイスと接続されるカラーであって、前記ミキシングデバイスのインロー部に嵌る円環部と、前記円環部から径方向に突出した一以上の突起部と、を有する。
この構成によれば、ミキシングデバイスどうしの境界部に突起部が配置される。そのため、境界部において樹脂の滞留が生じにくい。
本発明によれば、樹脂の滞留が生じにくいスクリュー、押出機およびカラーが提供される。
図1は、第一の実施形態に係る押出機の断面図である。 図2は、第一の混練部に設けられる多段ミキシングデバイスの一例をスクリューの中心軸と直交する方向から見た側面図である。 図3は、ミキシングデバイスの側面図である。 図4は、ミキシングデバイスの展開図である。 図5は、多段ミキシングデバイスの分解図である。 図6は、カラーの斜視図である。 図7は、カラーを軸方向から見た正面図である。 図8は、比較例の多段ミキシングデバイスを示す図である。 図9は、本実施形態の多段ミキシングデバイスを示す図である。 図10は、フィルム製造装置の概略図である。 図11は、第一のバリエーションに係るカラーの斜視図である。 図12は、第二のバリエーションに係るカラーの斜視図である。 図13は、第三のバリエーションに係るカラーの斜視図である。 図14は、第四のバリエーションに係るカラーの斜視図である。 図15は、第五のバリエーションに係るカラーの斜視図である。 図16は、第六のバリエーションに係るカラーの断面図である。 図17は、第六のバリエーションに係るカラーの斜視図である。
[第一の実施形態]
図1は、第一の実施形態に係る押出機EXTの断面図である。
押出機EXTは、スクリューSCRと、シリンダーCYLと、を有する。シリンダーCLYの供給口SPには、図示略のホッパーが取り付けられている。成形材料となる樹脂RESは、ホッパーからシリンダーCYLに投入される。シリンダーCLYの外周部には図示略のヒートジャケットが取り付けられている。樹脂RESは、ヒートジャケットによって加熱されたシリンダーCYL内を、スクリューSCRの回転に伴って下流側に流動する。以下、樹脂RESの流動方向の上流側を「上流側」といい、流動方向の下流側を「下流側」という。
スクリューSCRは、複数のメインフライトMFと、複数のサブフライトSFと、を有する。メインフライトMFの外径は、シリンダーCYLの内径よりも僅かに小さい。樹脂RESは、メインフライトMFとシリンダーCLYとの間のクリアランスを通過しない。サブフライトSFの外径は、メインフライトMFの外径よりも小さい。樹脂RESは、サブフライトSFとシリンダーCLYとの間のクリアランスを通過することで、せん断力を付与される。メインフライトMFおよびサブフライトSFは、スクリュー軸SAと一体に加工されている。
押出機EXTは、供給部10と、圧縮部20と、計量部30と、を有する。供給部10、圧縮部20および計量部30は、上流側から順に設けられている。供給部10では、供給口SPから供給された樹脂RESが、メインフライトMFによって下流側に輸送される。圧縮部20では、供給部10から供給された樹脂RESが、メインフライトMFおよびサブフライトSFによって混練および圧縮される。計量部30では、圧縮部20によって混練および圧縮された樹脂RESがメインフライトMFによって下流側に輸送される。計量部30を通過した樹脂RESは、吐出口EPから図示略のダイに供給される。
計量部30には、例えば、複数の混練部35が設けられている。混練部35では、スクリューSCRに設けられたミキシングデバイスによって、圧縮部20から供給された樹脂RESがさらに均一に混練される。本実施形態では、例えば、複数の混練部35として、第一の混練部31と、第二の混練部32と、が設けられている。
第一の混練部31には、例えば、破砕型のミキシングデバイス100が設けられている。第二の混練部32には、例えば、混合型のミキシングデバイス105が設けられている。ミキシングデバイス100は、樹脂RESに高いせん断力を加えて、樹脂RESの内部の粒子および液滴を破砕する。ミキシングデバイス105は、樹脂RESを不規則に流動させて、樹脂RESの温度を均一化する。
破砕型のミキシングデバイス100としては、例えば、ダムリング、Mailleferフライト、Maddockミキサー、Troesterミキサー、Drayミキサーおよびユニメルト(登録商標)ミキサーなどが用いられる。第一の混練部31では、分散性能を高めるために、複数のミキシングデバイス100を接続した多段ミキシングデバイスが用いられることがある。
混合型のミキシングデバイス105としては、例えば、ピンスクリュー、切欠きフライト、ピンバレル、溝形ミキサー、パイナップルミキサーおよびダルメージミキサーなどが用いられる。第二の混練部32では、分散性能を高めるために、複数のミキシングデバイス105を接続した多段ミキシングデバイスが用いられることがある。
スクリューSCRは、ミキシングデバイス100およびミキシングデバイス105を含む複数の部品によって構成されている。それぞれの部品は独立の部品として構成されている。複数の部品は、カラーと呼ばれる円環状のパーツを介して互いに軸方向に接続されている。スクリューSCRは、分割された複数の部品によって構成された分割式スクリューである。
図2は、第一の混練部31に設けられる多段ミキシングデバイス101の一例をスクリューSCRの中心軸AXと直交する方向から見た側面図である。
多段ミキシングデバイス101は、カラー1を介して接続された複数のミキシングデバイス100を有する。ミキシングデバイス100は、例えば、ユニメルト(登録商標)ミキサーである。カラー1は、二つのミキシングデバイス100によって軸方向の両側から挟まれている。カラー1は、ミキシングデバイス100と一体に回転する。
図3は、ミキシングデバイス100の側面図である。
ミキシングデバイス100は、軸部材AMと、ねじ部141と、を有する。ねじ部141は、軸部材AMの一端側に設けられている。軸部材AMの他端側には、ねじ穴142が設けられている。軸部材AMの外径は、シリンダーCLYの内径よりも僅かに小さい。軸部材AMの外径は、例えば、メインフライトMFの外径と同じである。
軸部材AMおよびカラー1の中心軸はスクリューSCRの中心軸AXと一致する。以下、符号AXを軸部材AMの中心軸およびカラー1の中心軸の符号として兼用する。また、中心軸AXの延在方向を軸方向という。中心軸AXと直交する平面内において軸部材AMの外周面に沿う方向を軸部材AMの周方向という。中心軸AXと直交する平面内においてカラー1の外周面に沿う方向をカラー1の周方向という。
ミキシングデバイス100は、軸部材AMの周方向に並ぶ複数の溝120と、軸部材AMの軸方向に並ぶ複数のダム列DAと、を有する。隣り合う溝120の境界部は、フライト110である。複数の溝120は、周方向に並ぶ複数のフライト110によって仕切られている。
ダム列DAは、周方向に並ぶ複数のダム130によって一本おきに溝120の一部を塞ぐ。複数のダム列DAは、複数のダム130によって塞ぐ溝120の位置を一本ずつずらしながら軸部材AMの軸方向に並ぶ。複数の溝120は、例えば、軸部材AMの外周面に螺旋状に設けられている。軸部材AMの回転によって、軸方向への樹脂RESの流動が促進される。
本実施形態では、溝120の数は、例えば、八つである。ダム列DAの数は、例えば、三つである。複数のダム列DAとして、第一のダム列DA1と第二のダム列DA2とが上流側から順に設けられている。第一のダム列DA1には、一本目、三本目、五本目および七本目の溝120の一部をそれぞれ塞ぐ四つのダム130が周方向に並んで配置されている。第二のダム列DA2には、二本目、四本目、六本目および八本目の溝120の一部をそれぞれ塞ぐ四つのダム130が周方向に並んで配置されている。
ミキシングデバイス100は、第一のテーパー部TP1と、ミキシング部MPと、第二のテーパー部TP2と、を有する。第一のテーパー部TP1、ミキシング部MPおよび第二のテーパー部TP2は、複数のダム列DAによって軸方向に区画されている。
ミキシング部MPは、第一のダム列DA1と第二のダム列DA2との間に配置されている。第一のテーパー部TP1は、第一のダム列DA1の外側に配置されている。第二のテーパー部TP2は、第二のダム列DA2の外側に配置されている。第一のテーパー部TP1および第二のテーパー部TP2では、軸部材AMの外径が外側に向かって徐々に小さくなる。第一のテーパー部TP1および第二のテーパー部TP2が存在することによって、ダム130およびフライト110が、軸部材AMに接続される他の部品と干渉しにくくなる。
第一のテーパー部TP1の外側には、インロー部143を介してねじ部141が軸方向に突出している。第二のテーパー部TP2が設けられた軸部材AMの端部には、ねじ穴142が設けられている。ねじ穴142の入り口の内径は他の部分よりも大きい。他の部品のインロー部143は、ねじ穴142の入り口に嵌め込まれる。
図4は、ミキシングデバイス100の展開図である。
ミキシング部MPには、複数の溝120を仕切る複数のフライト110が設けられている。複数のフライト110は、外径の異なる二種類のフライト部に分類される。例えば、複数のフライト110には、複数の堰き止めフライト部111と、複数の溢流フライト部112と、が含まれている。溢流フライト部112は、堰き止めフライト部111よりも外径が小さい。複数の堰き止めフライト部111と複数の溢流フライト部112とは周方向に交互に配置されている。
堰き止めフライト部111の外径は、シリンダーCYLの内径よりも僅かに小さい。堰き止めフライト部111の外径は、例えば、メインフライトMFの外径と同じである。樹脂RESは、堰き止めフライト部111とシリンダーCLYとの間のクリアランスを通過しない。樹脂RESは、溢流フライト部112とシリンダーCLYとの間のクリアランスを通過する。溢流フライト部112とシリンダーCLYとの間のクリアランスを樹脂RESが通過することで、樹脂RESにせん断力が付与される。
複数の溝120は、ダム130の位置が異なる二種類の溝部に分類される。例えば、複数の溝120には、流入溝部121と流出溝部122とが含まれている。流入溝部121は、上流側が開放され、下流側がダム130によって塞がれた溝部である。流出溝部122は、下流側が開放され、上流側がダム130によって塞がれた溝部である。ミキシング部100には、複数の流入溝部121と複数の流出溝部122とが周方向に交互に配置されている。
圧縮部20(図1参照)からミキシング部MPの流入溝部121に流入した樹脂RESは、溢流フライト部112を乗り越えて、隣の流出溝部122に流入する。流出溝部122に流入した樹脂RESは、下流側に設けられたメインフライトMFによってミキシングデバイス105(図1参照)に供給される。
図5は、多段ミキシングデバイス101の分解図である。図6は、カラー1の斜視図である。図7は、カラー1を軸方向から見た正面図である。
カラー1は、円環部153と、一以上の突起部151と、を有する。円環部153には、インロー部143が嵌め込まれる貫通孔Hが設けられている。円環部153は、ミキシングデバイス100のインロー部143に嵌る。突起部151は、円環部153から径方向に突出している。
カラー1は、例えば、複数の突起部151を有する。突起部151の数が多くなるほど、樹脂RESは滞留しにくくなる。本実施形態では、例えば、突起部151の数は四つであるが、突起部151の数はこれに限られない。突起部151の数は、一つでもよいし、二つ、三つ、または五つ以上でもよい。
突起部151の数は、例えば、ミキシングデバイス100に設けられる溝120の数よりも少ない。突起部151は、例えば、溝120の捻じれ方向と同じ方向に捻じれている。これにより、突起部151によって樹脂RESの流れが乱れにくくなる。そのため、隣り合うミキシングデバイス100の間を樹脂RESがスムーズに流動する。
複数の突起部151は、例えば、円環部153の中心軸AXに対して回転対称な位置に設けられている。例えば、複数の突起部151の形状は互いに等しい。これにより、樹脂RESの流れが中心軸AXに対して対称になる。よって、樹脂RESの流れに偏りが生じにくい。
突起部151の外径W1は、例えば、ミキシングデバイス100において最も外径が大きい部分の外径と同じである。本実施形態では、堰き止めフライト部111の外径W5が最も大きい。そのため、突起部151の外径W1は、堰き止めフライト部111の外径W5と同じである。樹脂RESは、突起部151とシリンダーCLYとの間のクリアランスを通過しない。樹脂RESは、隣り合う突起部151の間に設けられた溝部152を通過する。
円環部153の外径W2は、カラー1の端面と対向するミキシングデバイス100の端面の外径と概ね一致する。本実施形態では、カラー1は、上流側のミキシングデバイス100の第二のテーパー部TP2と下流側のミキシングデバイス100の第一のテーパー部TP1との間に挟み込まれる。そのため、円環部153の外径W2は、例えば、第一のテーパー部TP1の端面の外径W3または第二のテーパー部TP2の端面の外径W4と同じである。
以下、比較例と比較しながら、本実施形態のスクリューSCRの効果を説明する。図8は、比較例の多段ミキシングデバイス104を示す図である。図9は、本実施形態の多段ミキシングデバイス101を示す図である。
図8に示すように、多段ミキシングデバイス104では、複数のミキシングデバイス100は、円環状のカラー159を介して互いに接続されている。カラー159によって樹脂RESが堰き止められないように、カラー159の外径はミキシングデバイス100の外径よりも小さくなっている。
多段ミキシングデバイス104では、ミキシングデバイス100どうしの境界部に、外径の小さい領域が形成される。この領域では、シリンダーCYLとの間のクリアランスが大きくなるため、樹脂RESが滞留しやすい。
例えば、上流側のミキシングデバイス100の流出溝部122から流出した樹脂RESは、境界部に沿って周方向に広がる。周方向に広がった樹脂RESは、シリンダーCYLの内周面に付着し、そのまま滞留する。滞留した樹脂RESは、シリンダーCYL内で長時間加熱されて劣化する。劣化した樹脂RESが滞留部から流出すると、異物として樹脂成形体に混入し、製品の信頼性が低下する。
図9に示すように、本実施形態の多段ミキシングデバイス101では、ミキシングデバイス100どうしの境界部に突起部151が配置される。そのため、境界部において樹脂RESの滞留が生じにくい。
例えば、上流側のミキシングデバイス100の流出溝部122から流出した樹脂RESは、突起部151間の溝152を通って下流側のミキシングデバイス100の流入溝部121に流入する。境界部に沿って周方向に広がった樹脂RESは、突起部151によってただちに掻き取られる。よって、境界部において樹脂RESが滞留しにくい。樹脂RESの滞留が抑制されるため、樹脂成形体の信頼性は高い。
本実施形態のスクリューSCRは、例えば、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、環状オレフィン樹脂のように熱安定性が低い樹脂に好適に用いることができる。熱安定性の低い樹脂は滞留すると比較的短時間で劣化してしまうが、本実施形態のスクリューSCRは、樹脂が滞留しにくいため、熱安定性の低い樹脂であっても、樹脂の劣化が抑制され、樹脂成形体の信頼性は高くなる。なお、樹脂の熱安定性とは、押出機内での樹脂の劣化しにくさを示す。押出機内での樹脂の劣化現象としては、熱を主要因とする架橋や分解、熱や酸素を主要因とする酸化等が挙げられる。
図10は、本実施形態のスクリューSCRを有するフィルム製造装置1000の概略図である。
フィルム製造装置1000は、押出機1001と、ギヤポンプ1002と、フィルターチェンジャー1003と、ダイ1004と、フィルム成形部1005と、異物検査器1006と、巻き取り機1007と、を有する。押出機1001として、上述した本実施形態の押出機EXTが用いられている。本実施形態のフィルム製造装置1000では、押出機1001に本実施形態のスクリューSCRが用いられているため、信頼性の高いフィルムが製造される。
[第二の実施形態]
図11ないし図17は、カラー1のバリエーションを示す図である。
図11は、第一のバリエーションに係るカラー2の斜視図である。カラー2は、カラー1と比較して、突起部151の数が異なる。カラー2では、突起部151の数は二つである。二つの突起部151は、円環部153の中心軸AXに対して回転対称な位置に設けられている。突起部151は溝120の捻じれ方向と同じ方向に捻じれている。
図12は、第二のバリエーションに係るカラー3の斜視図である。カラー3は、カラー2と比較して、突起部151の形状が異なる。カラー3では、周方向と平行な突起部151の断面は平行四辺形である。平行四辺形の二つの辺は溝120の捻じれ方向と同じ方向に傾いている。
図13は、第三のバリエーションに係るカラー4の斜視図である。カラー4は、カラー3と比較して、突起部151の形状が異なる。カラー4では、周方向と平行な突起部151の断面は円である。
図14は、第四のバリエーションに係るカラー5の斜視図である。カラー5は、カラー4と比較して、突起部151の軸方向の幅が異なる。突起部151の軸方向の幅は、円環部153の軸方向の幅よりも大きい。突起部151は、円環部153からミキシングデバイス100側に突き出ている。円環部153から軸方向に突き出た部分は、例えば、円柱を斜めに切断した形状となっている。第一のテーパー部TP1および第二のテーパー部TP2の近傍に滞留した樹脂RESは、突起部151によって掻き取られる。この構成では、軸方向の広い範囲で樹脂RESの滞留が抑制される。
図15は、第五のバリエーションに係るカラー6の斜視図である。カラー6は、カラー5と比較して、突起部151の形状が異なる。カラー6では、円環部153から軸方向に突き出た部分の先端は鋭く尖っている。そのため、第一のテーパー部TP1および第二のテーパー部TP2において樹脂RESの流れが乱れにくい。
図16は、第六のバリエーションに係るカラー7の断面図である。図17は、カラー7の斜視図である。カラー7は、カラー5と比較して、突起部151が円環部153に着脱可能に取り付けられている点が異なる。突起部151には、円環部153側に突出するねじ部155が設けられている。円環部153には、ねじ部155と螺合するねじ穴156が設けられている。この構成では、突起部151の加工を円環部153と分離して行うことができる。そのため、複雑な形状を有する突起部151であっても比較的容易に作製することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明はこのような実施の形態に限定されるものではない。実施の形態で開示された内容はあくまで一例にすぎず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で行われた適宜の変更についても、当然に本発明の技術的範囲に属する。上述した発明を基にして当業者が適宜設計変更して実施しうる全ての発明も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の技術的範囲に属する。
例えば、上記の実施形態では、ミキシングデバイス100としてユニメルト(登録商標)ミキサーが用いられたが、ミキシングデバイス100はこれに限られない。ミキシングデバイス100として、ダムリング、Mailleferフライト、Maddockミキサー、TroesterミキサーおよびDrayミキサーなどの他のミキシングデバイスが用いられてもよい。
上記の実施形態では、多段ミキシングデバイス101として、同一のミキシングデバイス100が軸方向に二つ接続される例が示されたが、多段ミキシングデバイス101の構成はこれに限られない。同一のミキシングデバイス100が軸方向に三つ以上接続されてもよい。また、異なる構成の複数のミキシングデバイス100が軸方向に二つ以上接続されてもよい。上述したカラー1ないしカラー7は、いずれの構成の多段ミキシングデバイスにも適用可能である。
上記の実施形態では、カラー1ないしカラー7を第一の混練部31に適用した例が示されたが、カラー1ないしカラー7は第二の混練部32に適用することもできる。また、上記の実施形態では、カラー1ないしカラー7をミキシングデバイスどうしの接続部に適用する例が示されたが、カラー1ないしカラー7は、ミキシングデバイスとスクリュー軸SAとの接続部に適用することもできる。
上記の実施形態では、スクリューとして、図1のスクリューSCRの例が示されたが、スクリューの構成はこれに限られない。例えば、スクリューは、混練部として、第一の混練部31または第二の混練部32のみを有していてもよいし、図1に示されていない構成部を有していてもよい。
1〜7 カラー
100 ミキシングデバイス
120 溝
151 突起部
153 円環部
143 インロー部
EXT 押出機
SCR スクリュー

Claims (11)

  1. カラーを介して接続された複数のミキシングデバイスを有し、
    前記カラーは、前記ミキシングデバイスのインロー部に嵌る円環部と、前記円環部から径方向に突出した複数の突起部と、を有し、
    前記ミキシングデバイスには、周方向に並ぶ複数の溝が設けられ、
    前記突起部の数は、前記溝の数よりも少ない
    スクリュー。
  2. 前記複数の突起部は、前記円環部の中心軸に対して回転対称な位置に設けられている
    請求項に記載のスクリュー。
  3. 前記複数の突起部の形状は互いに等しい
    請求項に記載のスクリュー。
  4. 前記ミキシングデバイスには螺旋状の前記溝が設けられており、
    前記突起部は前記溝の捻じれ方向と同じ方向に捻じれている
    請求項1から3のいずれか1項に記載のスクリュー。
  5. 前記突起部は、前記円環部に着脱可能に取り付けられている
    請求項1から4のいずれか1項に記載のスクリュー。
  6. カラーを介して接続された複数のミキシングデバイスを有し、
    前記カラーは、前記ミキシングデバイスのインロー部に嵌る円環部と、前記円環部から径方向に突出した一以上の突起部と、を有し、
    前記突起部は、前記円環部に着脱可能に取り付けられている
    スクリュー。
  7. 前記突起部は、前記円環部から前記ミキシングデバイス側に突き出ている
    請求項1から6のいずれか1項に記載のスクリュー。
  8. カラーを介して接続された複数のミキシングデバイスを有し、
    前記カラーは、前記ミキシングデバイスのインロー部に嵌る円環部と、前記円環部から径方向に突出した一以上の突起部と、を有し、
    前記突起部は、前記円環部から前記ミキシングデバイス側に突き出ている
    スクリュー。
  9. 前記突起部の外径は、前記ミキシングデバイスにおいて最も外径が大きい部分の外径と同じである
    請求項1から8のいずれか1項に記載のスクリュー。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載のスクリューを有する押出機。
  11. ミキシングデバイスと接続されるカラーであって、
    前記ミキシングデバイスのインロー部に嵌る円環部と、
    前記円環部から径方向に突出した一以上の突起部と、を有し、
    前記突起部は、前記円環部に着脱可能に取り付けられている、カラー。
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