JP6770784B2 - コンクリート部材の接合構造及びコンクリート部材の接合方法 - Google Patents
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一方のコンクリート部材を撤去して新たなコンクリート部材を接合しようとするときには、撤去しようとするコンクリート部材を破砕するか、もしくは存続させるコンクリート部材との接合部付近を破砕して撤去することになる。このとき、従来の接合構造では存続させるコンクリート部材から突き出した鉄筋が撤去するコンクリート部材に埋め込まれており、これらの鉄筋を損傷しないように残さなければならない。また、双方にわたって鉄筋が埋め込まれた接合部分で存続させるコンクリート部材を損傷することなく撤去するコンクリート部材のみを破砕しなければならない。このような作業は、効率が悪く困難がともなうものとなっており、迅速に一方のコンクリート部材を更新することができない。また、費用も多大なものとなる。
第1のコンクリート部材と当接して接合された第2のコンクリート部材と、 引張力に抵抗する部材であって、第1のコンクリート部材と第2のコンクリート部材とを連結する連結部材と、 前記連結部材の一方の端部が引き抜きに抵抗するように埋め込まれたアンカーブロックと、を有し、 前記連結部材が第1のコンクリート部材に設けられた第1の貫通孔に挿通されるとともに、前記アンカーブロックが第1のコンクリート部材に係止され、 前記連結部材の少なくとも一部が第2のコンクリート部材に埋め込まれ、該第2のコンクリート部材からの引き抜きに抵抗するものとなっているコンクリート部材の接合構造を提供する。
上記アンカーブロックの形状は、円錐台形状のもの、四角錐台形状のもの、多角錐台形状のものを含む。また、断面が矩形で対向する2つの側面が徐々に接近するものであり、他の対向する2つの側面がほぼ平行となったくさび状のブロック等も含むものである。
図1(a)(b)は、本発明の一実施形態であるコンクリート部材の接合構造を示す概略断面図である。
この接合構造は、第1のコンクリート部材1とこの第1のコンクリート部材1の上面に当接される第2のコンクリート部材2とを連結部材3によって接合するものである。連結部材3は、一方の端部がコンクリートもしくはモルタルで形成されたアンカーブロック4に埋め込まれ、該アンカーブロック4が第1のコンクリート部材1に係止されるとともに、連結部材3の他方の端部側が第2のコンクリート部材2に埋め込まれている。
この第2のコンクリート部材2には上下方向に第2の貫通孔2aが形成されている。つまり、第1のコンクリート部材1との接合面に第2の貫通孔2aが開口するものである。第2の貫通孔2aは所定の内径を有する円孔となっており、上端部付近には内径が拡大された拡径部が設けられている。
上記第2の貫通孔2aは、第2のコンクリート部材2を第1のコンクリート部材1上で固定しようとする所定の位置に載せ置いたときに、第1のコンクリート部材1に設けられた第1の貫通孔1aに連通する位置に設けられている。
本実施の形態で使用する連結部材3は、アラミド繊維を主材料とするものであるが、この他に炭素繊維、鉱物繊維等を主材料とするものを用いることができる。また、鉄筋、鋼線又は鋼より線を用いることもできるが、接合部分における腐食をさけるために、非金属材料で形成されたものが望ましい。
アンカーブロック4を形成するコンクリート又はモルタルは、鉄筋や繊維を主材料とするロッドによって補強されたもの、短繊維を練り込んで補強されたもの、合成樹脂を配合した樹脂コンクリート又は樹脂モルタル等を用いることができる。
また、アンカーブロック4の外周面には、第1の貫通孔1aの内周面に圧接されたときに、均等に近い圧接力が作用するようにコンクリート又はモルタルより弾性係数が小さい材料、例えば硬質のゴム、合成樹脂等の薄い層を形成しておくこともできる。
なお、第1の貫通孔1a内のアンカーブロック4と充填材5の充填範囲との間には、間詰材7を介挿して第1の貫通孔1a内に充填材5を充填する範囲を限定している。また、第1の貫通孔1a内の充填範囲の内周面には、充填材の付着を抑制する皮膜を形成しておいてもよい。
この接合構造は、連結部材13に作用する引張力が大きくなるとき、又は第1のコンクリート部材11と第2のコンクリート部材12との間に作用する曲げモーメントが大きくなるとき等に採用することができるものであり、連結部材13としてアラミド繊維を主材料とする複数のロッド状部材が並列に配置されたものである。それぞれのロッド状部材は両端部で曲折部13aを有し、引き抜きに対して大きな抵抗力を有するものとなっている。そして各ロッド状部材は互いに間隙を設けてほぼ平行に配置され、端部の曲折された部分が放射状に配列されている。
この接合構造の他の部分、つまり第1のコンクリート部材11、この第1のコンクリート部材に設けられた第1の貫通孔11a、第2のコンクリート部材12、この第2のコンクリート部材に設けられた第2の貫通孔12a、アンカーブロック14、第2の貫通孔12aに充填されて連結部材13を埋め込む充填材15等については、図1(a)(b)に示す接合構造と同様の構成となっている。
この接合構造では連結部材として、アラミド繊維を主材料とするベルト状の部材を用いている。このベルト状部材23は、アラミド繊維をベルト状に編み上げたもの、又はベルト状に束ねたものに合成樹脂を含浸させたものである。ベルト状部材23の構成については後述する。
この接合構造で第2のコンクリート部材22に設けられた第2の貫通孔22aは、連結部材である上記ベルト状部材23を挿通することができる範囲で内径を小さく設定したものであり、これによりベルト状部材23を挿通した後の充填材25の充填量を低減している。ただし、第1のコンクリート部材21との接合面付近では内径が拡大されており、第1の貫通孔21aから接合面26を横切って第2の貫通孔22aに至る部分25aは、硬化した充填材によってせん断力に抵抗することが可能となるように内径が決められている。
その他の構成は、図1(a)(b)に示す接合構造と同じものとなっている。
この接合構造で用いられているアンカーブロック34は、円錐台形状となっているが連結部材であるベルト状部材33の軸線方向の寸法が図1又は図2(a)(b)に示す接合構造より長くなっている。これにより、第1のコンクリート部材31に設けられた第1の貫通孔31aに下側から、つまり第2のコンクリート部材32と接合される接合面36の反対側から嵌め入れられたときに、先端部が第1のコンクリート部材31を貫通し、接合面36を越えて第2のコンクリート部材32に形成された第2の貫通孔32aまで突き入れられるものとなっている。したがって、第2の貫通孔32aは第1のコンクリート部材31との接合面付近でアンカーブロック34の先端部分が収容されるように内径が拡大されたものとなっている。この接合構造の他の構成は図2(a)(b)に示す接合構造と同じものである。
このような接合構造では、アンカーブロック34が第1のコンクリート部材31と第2のコンクリート部材32との接合面36を横切るように配置され、このアンカーブロック34が接合面36に沿った方向のせん断力に抵抗するものとなる。
これらのベルト状部材41,42,43は、多数のアラミド繊維を束ねてひも状とし、さらにこのようなひも状の部材の多数を、横糸を用いてベルト状に編み上げ、これに合成樹脂を含浸させたものである。ベルト状に編み上げられた状態では、ひも状のアラミド繊維が湾曲して多数の凹凸を形成しており、これを平坦な面上に載せ置いて上方から合成樹脂を徐々に含浸させる。このときの含浸量は、編み上げることによって生じた凹凸が残留する程度の量としたものである。一方、含浸させた合成樹脂が硬化するとベルト状部材の下側つまり含浸時に平坦な面に接していた面は平坦に形成される。このように一方の面には凹凸が形成され、他方の面は平坦となったベルト状の部材41a,41aを2枚、平坦な面を対向させて貼り合わせることにより、図3(a)に示すように両面に凹凸が形成されたベルト状部材が得られる。
このように、表面に多数の凹凸が形成されていることにより、アンカーブロック、充填材又はコンクリートに埋め込まれたときに、大きな引き抜き抵抗力を有するものとなる。
ベルト状に編み上げられたアラミド繊維に合成樹脂を含浸させるときに、波形となった基板上に載せ置いて含浸作業を行うか、含浸後の合成樹脂の硬化が完了しないときに波形に成形することができる。
このようなベルト状部材42では、アンカーブロックや充填材に埋め込まれた状態で引き抜き力が作用すると、引き抜き力によってベルト状部材が接しているコンクリートやモル等に押し付けられ、引き抜き抵抗力が増大するものである。
第1のコンクリート部材51は、図4(a)に示すように第2のコンクリート部材52を接合するのに先立って形成する。この第1のコンクリート部材51は、構造部材として構築する現場でコンクリートが打設されたものであってもよいし、プレキャストコンクリート部材として製作されたものを所定の位置に固定したものであってもよい。この第1のコンクリート部材51には、あらかじめ第2のコンクリート部材52を接合する位置に第1の貫通孔51aを形成しておく。この第1の貫通孔51aを形成するために使用する型枠は精度の高いものとし、形成された第1の貫通孔51aの内周面の形状および寸法が嵌め入れられるアンカーブロック54の外周面と密接するように正確に形成するのが望ましい。
一方、連結部材53は、一方の端部がアンカーブロック54に埋め込まれ、該アンカーブロック54から他方の端部側が突き出すように、あらかじめアンカーブロック54と一体にしておく。この連結部材53のアンカーブロック54から突き出した端部を、図4(c)に示すように第1のコンクリート部材51側から第1の貫通孔51aに挿入し、さらに第2のコンクリート部材52に形成された第2の貫通孔52aに挿入する。そして、アンカーブロック54を第1のコンクリート部材51に形成された第1の貫通孔51a内に押入れ、第1の貫通孔51aの内周面にアンカーブロック54の外周面が圧接されるまで強く圧入する。
この状態でアンカーブロック54及び連結部材53を維持し、図4(d)に示すように充填材55を第2の貫通孔52a内及び第1の貫通孔51a内の一部に充填し、硬化させる。これにより第1のコンクリート部材51と第2のコンクリート部材52が接合される。
連結部材53に緊張力を導入した状態で埋め込むときには、第1のコンクリート部材51及び第2のコンクリート部51材は図4に示す工程と同様にして設置し、図5(a)に示すように、一方の端部がアンカーブロック54に埋め込まれた連結部材58を第1の貫通孔51a及び第2の貫通孔52aに挿入し、貫通させる。そして、第1の貫通孔51a内にアンカーブロック54を押し入れる。連結部材58としてベルト状部材を用いるときには、アンカーブロックから突き出した先端部に第1の増厚部58aと第1の増厚部よりアンカーブロック54側に第2の増厚部58bとを有するものとする。アンカーブロック54を第1の貫通孔51a内に押し入れた状態で、第1の増厚部58aは第2の貫通孔52aを貫通して第2のコンクリート部材52から突き出した位置となり、第2の増厚部58bは第2の貫通孔52a内に位置するものとなっている。
これにより、連結部材58は緊張力が導入された状態のまま、充填材55によって第2のコンクリート部材52に埋め込まれた範囲で定着され、第1のコンクリート部材51と第2のコンクリート部材52との接合面56には圧縮力が作用した状態で接合される。
この連結部材58の先端部分に形成された第1の増厚部58aは図3(c)に示すベルト状部材と同様に形成されたものである。この第1の増厚部58aは、第2の増厚部58bとの間隔に合わせて製作された短いベルト状の部材58dの一方の端部に形成しておく。そして、第2の増厚部58bは、一方の面が平坦で他方の面に凹凸が形成されたベルト状の部材58cを2枚重ねて貼り合わせるときの端部に、短いベルト状の部材58dの他方の端部58eを挟み込む。これにより、一連の連結部材58に2つの増厚部58a,58bを形成したものである。
この接合構造は、第1のコンクリート部材61に接合する第2のコンクリート部材62が、遠心力による締固めを行って形成された中空の円柱状部材となっている。この中空孔62aが本発明の第2の貫通孔として機能するものとなる。
この接合構造で用いられるアンカーブロック64は円錐台形状となっており、連結部材はアラミド繊維を主材料とする複数のロッド状部材63が用いられている。そして、これらのロッド状部材63が第2のコンクリート部材62の中空孔62aに挿入されたときに、中空孔62aの内周面に沿った位置で周方向に分散するように配置して、アンカーブロック64に一方の端部が埋め込まれている。このように配置されたロッド状部材63がアンカーブロック64を介して第1のコンクリート部材61に係止されるともに、第2のコンクリート部材62の中空孔62aに充填材64を充填することによって第1のコンクリート部材61と第の2コンクリート部材62である円柱状部材が接合されている。
立設された円柱状の部材の下端部にはすべての方向への曲げモーメントが作用する可能性があり、図6に示すように連結部材であるロッド状部材63を分散して配置することによって上記曲げモーメントに耐えられるものとなる。
図7(a)に示す接合構造では、アンカーブロック74が円柱形状、多角柱形状又は直方体となっている。そして、第1のコンクリート部材71に形成された第1の貫通孔71aは連結部材73のみが挿通されるものとなっており、上端部を除いてほぼ等断面で連結部材73の挿通に十分な内径であればよい。
上記アンカーブロック74は第1のコンクリート部材71の下面に当接して係止されるものとなっており、連結部材73は第1の貫通孔71aから第2のコンクリート部材72に形成された第2の貫通孔72aに挿入される。そして、充填材75の充填によって第2のコンクリート部材72に埋め込まれて一体となる。また、第1の貫通孔71aの上端部及び第2貫通孔72aの下端部は内径が拡大されており、この部分に充填されて硬化した充填材75aによって接合面76に沿って作用するせん断力に抵抗するものとなっている。
このような接合構造では、アンカーブロック74が第1のコンクリート部材71から突出するものとなるが、第1の貫通孔71aを高い精度で形成する必要はなく、作業の効率は向上する。
このような接合構造では、アンカーブロック84を第1の貫通孔81a内に収容することができるとともに、第1の貫通孔81aを形成するときに高い精度は不要となる。
この接合構造では第2の貫通孔92aの上端部付近の断念寸法を拡大し、この部分に限定して充填材95を充填し、連結部材93を埋め込んでいる。
このような接合構造では、第2のコンクリート部材92を更新しようとするときに、第2のコンクリート部材92の上部のみを破砕することによって第2のコンクリート部材92の撤去し、第1のコンクリート部材91を第2のコンクリート部材92が接合される前の状態に戻すことが容易となる。
また、以上に説明した実施の形態では、第2のコンクリート部材がプレキャストコンクリート部材となっているが、第1のコンクリート部材と接合される現場において打設されたコンクリートで形成されたものであっても良い。このように第2のコンクリート部材を現場で打設するときには、第1のコンクリート部材に形成された第1の貫通孔に連結部材を挿通し、貫通して突き出した状態でアンカーブロックを所定の位置に保持する。そして、突き出した連結部材を埋め込むようにコンクリートを打設することによって第2のコンクリート部材は第1のコンクリート部材と接合された状態で形成される。
11:第1のコンクリート部材, 11a:第1の貫通孔, 12:第2のコンクリート部材, 12a:第2の貫通孔, 13:連結部材, 14:アンカーブロック, 15:充填材,
21:第1のコンクリート部材, 21a:第1の貫通孔, 22:第2のコンクリート部材, 22a:第2の貫通孔, 23:ベルト状部材, 24:アンカーブロック, 25:充填材,
31:第1のコンクリート部材, 31a:第1の貫通孔, 32:第2のコンクリート部材, 32a:第2の貫通孔, 33:ベルト状部材, 34:アンカーブロック, 35:充填材, 36:第1のコンクリート部材と第2のコンクリート部材との接合面,
41,42,43:ベルト状部材, 44:合成樹脂板,
51:第1のコンクリート部材, 51a:第1の貫通孔, 52:第2のコンクリート部材, 52a:第2の貫通孔, 53:連結部材, 54:アンカーブロック, 55:充填材, 56:第1のコンクリート部材と第2のコンクリート部材との接合面, 58:連結部材, 58a:第1の増厚部, 58b:第2の増厚部, 59:ジャッキ,
61:第1のコンクリート部材, 61a:第1の貫通孔, 62:第2のコンクリート部材, 62a:第2のコンクリート部材の中空孔, 63:ロッド状部材, 64:アンカーブロック, 65:充填材, 66:第1のコンクリート部材と第2のコンクリート部材との接合面,
71:第1のコンクリート部材, 71a:第1の貫通孔, 72:第2のコンクリート部材, 72a:第2の貫通孔, 73:連結部材, 74:アンカーブロック, 75:充填材, 76:第1のコンクリート部材と第2のコンクリート部材との接合面,
81:第1のコンクリート部材, 81a:第1の貫通孔, 82:第2のコンクリート部材, 82a:第2の貫通孔, 83:連結部材, 84:アンカーブロック, 85:充填材, 86:第1のコンクリート部材と第2のコンクリート部材との接合面,
91:第1のコンクリート部材, 91a:第1の貫通孔, 92:第2のコンクリート部材, 92a:第2の貫通孔, 93:連結部材, 94:アンカーブロック, 95:充填材
Claims (8)
- 第1のコンクリート部材と、
第1のコンクリート部材と当接して接合された第2のコンクリート部材と、
引張力に抵抗する部材であって、第1のコンクリート部材と第2のコンクリート部材とを連結する連結部材と、
前記連結部材の一方の端部が引き抜きに抵抗するように埋め込まれたアンカーブロックと、を有し、
前記連結部材が第1のコンクリート部材に設けられた第1の貫通孔に挿通されるとともに、前記アンカーブロックが第1のコンクリート部材に係止され、
前記連結部材の少なくとも一部が第2のコンクリート部材に埋め込まれ、該第2のコンクリート部材からの引き抜きに抵抗するものとなっていることを特徴とするコンクリート部材の接合構造。 - 前記連結部材は、合成樹脂が含浸された非金属繊維の集合体であり、
前記アンカーブロックは、コンクリート又はモルタルを主材料として第1のコンクリート部材と分離可能に形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート部材の接合構造。 - 第2のコンクリート部材は、接合前に成形されて硬化したプレキャストコンクリート部材であり、
第1のコンクリート部材との接合面に開口する第2の貫通孔を備え、
前記第2の貫通孔に挿入された前記連結部材が、該第2の貫通孔内に充填されて硬化した充填材によって第2のコンクリート部材と一体となるように埋め込まれていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコンクリート部材の接合構造。 - 第1のコンクリート部材に設けられた第1の貫通孔は、前記アンカーブロックの少なくとも一部が収容されるものであり、
前記アンカーブロックは、前記第1の貫通孔内で第1のコンクリート部材に係止されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載のコンクリート部材の接合構造。 - 前記第1のコンクリート部材に設けられた第1の貫通孔は、第2のコンクリート部材との接合面に向かって孔内の寸法が徐々に縮小し、前記連結部材の軸線方向に対して傾斜する内側面を有し、
前記アンカーブロックは、第1の貫通孔の前記内側面に押し付けられる傾斜した外側面を有し、前記内側面との間に作用する圧接力によって係止されていることを特徴とする請求項4に記載のコンクリート部材の接合構造。 - 前記アンカーブロックの一部分は、第1のコンクリート部材に設けられた第1の貫通孔を貫通して第2のコンクリート部材との接合面より第2のコンクリート部材側に突出していることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のコンクリート部材の接合構造。
- 引張力に抵抗する連結部材の一方の端部が引き抜きに抵抗するように埋め込まれたアンカーブロックを製作する工程と、
第1のコンクリート部材に形成された第1の貫通孔と、第1のコンクリート部材と接合される第2のコンクリート部材に形成された第2の貫通孔と、が連通するように第1のコンクリート部材と第2のコンクリート部材とを当接して設ける工程と、
前記連結部材を他方の端部から第1の貫通孔に挿入し、第1の貫通孔を貫通して第2の貫通孔に挿入した状態で前記アンカーブロックを第1のコンクリート部材に係止し、該アンカーブロックを保持する工程と、
第2の貫通孔に充填材を充填し、前記連結部材を埋め込んで硬化させる工程と、を含むことを特徴とするコンクリート部材の接合方法。 - 第1の貫通孔から第2の貫通孔に挿入した前記連結部材は第2の貫通孔を貫通させ、第2のコンクリート部材に反力を作用させて前記連結部材に緊張力を導入する工程を有し、
第2の貫通孔に充填材を充填して硬化させる工程は、前記連結部材に緊張力が導入された状態を維持したまま行うことを特徴とする請求項7に記載のコンクリート部材の接合方法。
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