JP6770784B2 - コンクリート部材の接合構造及びコンクリート部材の接合方法 - Google Patents

コンクリート部材の接合構造及びコンクリート部材の接合方法 Download PDF

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本発明は、2つのコンクリート部材を接合する構造及び接合方法に係り、特に接合するコンクリート部材の一方を撤去して新たなコンクリート部材を接合することが容易となる接合構造及び接合方法に関するものである。
既に形成されているコンクリート部材に、新たに形成するコンクリート部材を接合するときには、既存のコンクリート部材から鉄筋等の引張部材を突き出しておき、新たなコンクリート部材はこれらの引張部材を埋め込むようにコンクリートを打設して形成することが一般的に行われている。また、接合する2つのコンクリート部材のいずれもがプレキャストコンクリート部材であるときには、双方のコンクリート部材から鉄筋等の引張部材を突き出しておき、これらを埋め込むように新たなコンクリートを打設して双方のコンクリート部材を接合することが広く行われている。例えば特許文献1に、桁の上に配列したプレキャストコンクリート床版を接合する構造として、双方から鉄筋を突き出しておき、これらの鉄筋を埋め込むように接合部のコンクリートを打設する構造が記載されている。
特開2016−8460号公報
互いに接合されたコンクリート部材は、その使用態様によって一方のみを撤去して新たなコンクリート部材を接合することが必要になる場合がある。例えば、一方のコンクリート部材が他方に比べて損傷を受けやすい部材である場合がある。
一方のコンクリート部材を撤去して新たなコンクリート部材を接合しようとするときには、撤去しようとするコンクリート部材を破砕するか、もしくは存続させるコンクリート部材との接合部付近を破砕して撤去することになる。このとき、従来の接合構造では存続させるコンクリート部材から突き出した鉄筋が撤去するコンクリート部材に埋め込まれており、これらの鉄筋を損傷しないように残さなければならない。また、双方にわたって鉄筋が埋め込まれた接合部分で存続させるコンクリート部材を損傷することなく撤去するコンクリート部材のみを破砕しなければならない。このような作業は、効率が悪く困難がともなうものとなっており、迅速に一方のコンクリート部材を更新することができない。また、費用も多大なものとなる。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、接合された2つのコンクリート部材の一方を容易に撤去し、迅速に新たなコンクリート部材を接合することができるコンクリート部材の接合構造及びコンクリート部材の接合方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、 第1のコンクリート部材と、
第1のコンクリート部材と当接して接合された第2のコンクリート部材と、 引張力に抵抗する部材であって、第1のコンクリート部材と第2のコンクリート部材とを連結する連結部材と、 前記連結部材の一方の端部が引き抜きに抵抗するように埋め込まれたアンカーブロックと、を有し、 前記連結部材が第1のコンクリート部材に設けられた第1の貫通孔に挿通されるとともに、前記アンカーブロックが第1のコンクリート部材に係止され、 前記連結部材の少なくとも一部が第2のコンクリート部材に埋め込まれ、該第2のコンクリート部材からの引き抜きに抵抗するものとなっているコンクリート部材の接合構造を提供する。
このコンクリート部材の接合構造では、連結部材の一端がアンカーブロックに埋め込まれて第1のコンクリート部材に係止されるとともに、他端側が第2のコンクリート部材に埋め込まれるので、第1のコンクリート部材と第2のコンクリート部材とは連結部材によって連結され、互いに当接した状態から離れないように接合される。また、第2のコンクリート部材に損傷等の更新しなければならない事情が生じたときには、第2のコンクリート部材の全体又は第1のコンクリート部材との接合部付近を破砕し、連結部材による連結を解除すると、第2のコンクリート部材は第1のコンクリート部材に当接した位置から撤去することができる。また、アンカーブロックは連結部材とともに第1のコンクリート部材から取り外すことができる。したがって、第1のコンクリート部材には、新たな連結部材の一端が埋め込まれたアンカーブロックを係止するとともに、連結部材の他端側を新たな第2のコンクリート部材に埋め込むことによって、容易に第2のコンクリートブロックを更新することが可能となる。
請求項2に係る発明は、 請求項1に記載のコンクリート部材の接合構造において、 前記連結部材は、合成樹脂が含浸された非金属繊維の集合体であり、 前記アンカーブロックは、コンクリート又はモルタルを主材料として第1のコンクリート部材と分離可能に形成されたものとする。
2つのコンクリート部材の接合部分、特にプレキャストコンクリート部材の接合部分には雨水等が浸透しやすく、鉄筋やコンクリート部材に埋め込まれている鋼部材が腐食しやすくなっている。本発明のコンクリート部材の接合構造では、連結部材として非金属繊維の集合体である連結部材を用いているので、2つのコンクリート部材の接合部分で連結部材の腐食及び劣化が抑制される。また、コンクリート又はモルタルを主材料とするアンカーブロックによって連結部材が第1のコンクリート部材に係止することができるとともに、連結部材を第1のコンクリートから取り外すことが容易となる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載のコンクリート部材の接合構造において、 第2のコンクリート部材は、接合前に成形されて硬化したプレキャストコンクリート部材であり、 第1のコンクリート部材との接合面に開口する第2の貫通孔を備え、 前記第2の貫通孔に挿入された前記連結部材が、該第2の貫通孔内に充填されて硬化した充填材によって第2のコンクリート部材と一体となるように埋め込まれているものとする。
このコンクリート部材の接合構造では、第2のコンクリート部材を迅速に撤去することができるとともに新たなコンクリート部材の設置及び第1のコンクリート部材との接合を迅速に行うことができる。したがって、第2のコンクリート部材を新たな部材に交換する工事の期間を短縮することが可能となる。
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3までのいずれかに記載のコンクリート部材の接合構造において、 第1のコンクリート部材に設けられた第1の貫通孔は、前記アンカーブロックの少なくとも一部が収容されるものであり、 前記アンカーブロックは、前記第1の貫通孔内で第1のコンクリート部材に係止されているものとする。
このコンクリート部材の接合構造では、アンカーブロックの一部又は全部が第1のコンクリート部材に設けられた第1の貫通孔に収容される。したがって、第1のコンクリート部材からアンカーブロックが突出するのが解消され、又は突出する部分が小さくなる。これにより、第1のコンクリート部材の外観を損なうことが少なくなる。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載のコンクリート部材の接合構造において、 前記第1のコンクリート部材に設けられた第1の貫通孔は、第2のコンクリート部材との接合面に向かって孔内の寸法が徐々に縮小し、前記連結部材の軸線方向に対して傾斜する内側面を有し、 前記アンカーブロックは、第1の貫通孔の前記内側面に押し付けられる傾斜した外側面を有し、前記内側面との間に作用する圧接力によって係止されているものとする。
このコンクリート部材の接合構造では、アンカーブロックが第1のコンクリート部材に設けられた第1の貫通孔に嵌め入れられ、連結部材に引張力が作用すると、アンカーブロックは第1の貫通孔内に強く押し入れられて第1の貫通孔の内側面から連結部材が埋め込まれた中心線に向かって圧縮力が作用する。この圧縮力によって埋め込まれている連結部材は強く保持され、アンカーブロックからの引き抜きに対して大きな抵抗力を有するものとなる。
上記アンカーブロックの形状は、円錐台形状のもの、四角錐台形状のもの、多角錐台形状のものを含む。また、断面が矩形で対向する2つの側面が徐々に接近するものであり、他の対向する2つの側面がほぼ平行となったくさび状のブロック等も含むものである。
請求項6に係る発明は、請求項4又は請求項5に記載のコンクリート部材の接合構造において、 前記アンカーブロックの一部分は、第1のコンクリート部材に設けられた第1の貫通孔を貫通して第2のコンクリート部材との接合面より第2のコンクリート部材側に突出しているものとする。
このコンクリート部材の接合構造では、アンカーブロックが第1のコンクリート部材と第2のコンクリート部材との接合面の両側に及ぶものとなっており、接合面に沿って作用するせん断力に対して抵抗するものとなる。
請求項7に係る発明は、 引張力に抵抗する連結部材の一方の端部が引き抜きに抵抗するように埋め込まれたアンカーブロックを製作する工程と、 第1のコンクリート部材に形成された第1の貫通孔と、第1のコンクリート部材と接合される第2のコンクリート部材に形成された第2の貫通孔と、が連通するように第1のコンクリート部材と第2のコンクリート部材とを当接して設ける工程と、 前記連結部材を他方の端部から第1の貫通孔に挿入し、第1の貫通孔を貫通して第2の貫通孔に挿入した状態で前記アンカーブロックを第1のコンクリート部材に係止し、該アンカーブロックを保持する工程と、 第2の貫通孔に充填材を充填し、前記連結部材を埋め込んで硬化させる工程と、を含むコンクリート部材の接合方法を提供するものである。
このコンクリート部材の接合構造では、連結部材の一端が埋め込まれたアンカーブロックがあらかじめ製作されており、これを第1のコンクリート部材に装着するとともに第2のコンクリート部材に連結部材の一部を埋め込むことによって迅速に2つのコンクリート部材が接合される。また、第2のコンクリート部材を新たなものに交換する必要が生じたときには、第2のコンクリート部材のみを迅速に撤去することができるとともに、第1のコンクリート部材と分離可能となっているアンカーブロック及び連結部材を容易に撤去することができる。したがって、新たな連結部材の一端を埋め込んだ新たなアンカーブロックを用いて第1のコンクリート部材に新たなコンクリート部材を迅速に接合することが可能となる。
請求項8に係る発明は、請求項7に記載のコンクリート部材の接合方法において、 第1の貫通孔から第2の貫通孔に挿入した前記連結部材は第2の貫通孔を貫通させ、第2のコンクリート部材に反力を作用させて前記連結部材に緊張力を導入する工程を有し、 第2の貫通孔に充填材を充填して硬化させる工程は、前記連結部材に緊張力が導入された状態を維持したまま行うものとする。
この接合方法では、第1のコンクリート部材と第2のコンクリート部材との接合面に圧縮力が作用した状態で接合される。これにより、双方のコンクリート部材間に引き離そうとする力又は曲げモーメントが作用したときに、これらのコンクリート部材間に隙間が生じるのが抑制される。
以上説明したように、本発明に係るコンクリート部材の接合構造では、2つのコンクリート部材を容易に接合することができるとともに、一方のコンクリート部材を新たなものに交換する必要が生じたときには、交換するコンクリートを容易に撤去して新たなコンクリート部材を迅速に接合することができる。また、本発明に係るコンクリート部材の接合方法では、迅速に2つのコンクリート部材を接合することができるとともに、第2のコンクリート部材の交換が容易となるように接合することができる。
本発明の実施形態であるコンクリート部材の接合構造を示す概略断面図である。 本発明の他の実施形態であるコンクリート部材の接合構造を示す概略断面図である。 図2に示すコンクリート部材の接合構造で用いることができる引張部材の例を示す概略側面図である。 本発明に係るコンクリート部材の接合方法の一実施形態を説明するための概略断面図である。 本発明に係るコンクリート部材の接合方法の他の実施形態を説明するための概略断面図及びこの接合方法で用いることができる連結部材の端部の概略側面図である。 本発明の他の実施形態であるコンクリート部材の接合構造を示す概略断面図である。 本発明の他の実施形態であるコンクリート部材の接合構造を示す概略断面図である。 本発明の他の実施形態であるコンクリート部材の接合構造を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1(a)(b)は、本発明の一実施形態であるコンクリート部材の接合構造を示す概略断面図である。
この接合構造は、第1のコンクリート部材1とこの第1のコンクリート部材1の上面に当接される第2のコンクリート部材2とを連結部材3によって接合するものである。連結部材3は、一方の端部がコンクリートもしくはモルタルで形成されたアンカーブロック4に埋め込まれ、該アンカーブロック4が第1のコンクリート部材1に係止されるとともに、連結部材3の他方の端部側が第2のコンクリート部材2に埋め込まれている。
上記第1のコンクリート部材1は、ほぼ水平方向に張り出すように支持された版状又は梁状の部材であり、下方に空間を有するものとなっている。そして、鉄筋により補強され、又は鉄筋を埋め込むとともにプレストレスを導入して使用目的に応じて十分な強度を有するものとなっている。この第1のコンクリート部材1は、構築現場で打設されたコンクリートで形成されたものであってもよいし、プレキャストコンクリートを所定の位置に固定して形成されたものであってもよい。また、片持ち状に張り出したものに限定されるものではなく、第2のコンクリート部材2が接合される位置の両側で支持されるものであってもよい。また、柱や壁体のように上下に長い部材であって、第2のコンクリート部材がその側面に接合されるものであっても良い。
第1のコンクリート部材1の第2のコンクリート部材2が固定される位置には、上下方向に貫通する第1の貫通孔1aが形成されている。第1の貫通孔1aは、孔内の上端付近では一定の内径の円孔となっており、その下側では下方に向かって内径が徐々に拡大されて円錐台形状の空間を形成するものとなっている。
第2のコンクリート部材2はプレキャストコンクリート部材として形成され、すでに形成されている第1のコンクリート部材1上に固定されるものである。
この第2のコンクリート部材2には上下方向に第2の貫通孔2aが形成されている。つまり、第1のコンクリート部材1との接合面に第2の貫通孔2aが開口するものである。第2の貫通孔2aは所定の内径を有する円孔となっており、上端部付近には内径が拡大された拡径部が設けられている。
上記第2の貫通孔2aは、第2のコンクリート部材2を第1のコンクリート部材1上で固定しようとする所定の位置に載せ置いたときに、第1のコンクリート部材1に設けられた第1の貫通孔1aに連通する位置に設けられている。
上記連結部材3は、多数のアラミド繊維を束ね、合成樹脂を含浸させてロッド状に形成したものである。外周面には環状又はらせん状の凸部が設けられ、アンカーブロック4又は第2のコンクリート部材2に埋め込まれた状態で、引き抜きに対して大きな抵抗力を有するものとなっている。また、端部は曲折されており、この部分でも引き抜きに抵抗するものである。
本実施の形態で使用する連結部材3は、アラミド繊維を主材料とするものであるが、この他に炭素繊維、鉱物繊維等を主材料とするものを用いることができる。また、鉄筋、鋼線又は鋼より線を用いることもできるが、接合部分における腐食をさけるために、非金属材料で形成されたものが望ましい。
上記アンカーブロック4は、コンクリート又はモルタルによって形成され、形状が円錐台となっている。そして、第1のコンクリート部材1に設けられた第1の貫通孔1aに下方からはめ入れることができるものとなっており、第1の貫通孔1aの内周面に該アンカーブロック4の外周面がほぼ隙間なく当接される形状となっている。
アンカーブロック4を形成するコンクリート又はモルタルは、鉄筋や繊維を主材料とするロッドによって補強されたもの、短繊維を練り込んで補強されたもの、合成樹脂を配合した樹脂コンクリート又は樹脂モルタル等を用いることができる。
また、アンカーブロック4の外周面には、第1の貫通孔1aの内周面に圧接されたときに、均等に近い圧接力が作用するようにコンクリート又はモルタルより弾性係数が小さい材料、例えば硬質のゴム、合成樹脂等の薄い層を形成しておくこともできる。
このアンカーブロック4には、連結部材3の一方の端部が埋め込まれ、円錐台形状の中心軸線に沿って、内径が縮小された端面から連結部材3が突き出すものとなっている。連結部材3は、アンカーブロック4が第1の貫通孔1a内に嵌め入れられた状態で第1の貫通孔1aから第2のコンクリート部材2に設けられた第2の貫通孔2aに至り、第2のコンクリート部材2の上面近くに上端があるように長さが設定されている。
上記連結部材3が突き入れられた第2の貫通孔2aには充填材5が充填され、連結部材3を埋め込んで硬化することにより充填材が第2のコンクリート部材の一部となり、連結部材3が第2のコンクリート部材2に埋め込まれた状態で一体に固定されている。また、充填材5は、第2の貫通孔2a内から第1の貫通孔1a内に連続するように充填され、硬化した充填材5が第1のコンクリーと部材1と第2のコンクリート部材2との接合面6の両側に連続するものとなっている。
なお、第1の貫通孔1a内のアンカーブロック4と充填材5の充填範囲との間には、間詰材7を介挿して第1の貫通孔1a内に充填材5を充填する範囲を限定している。また、第1の貫通孔1a内の充填範囲の内周面には、充填材の付着を抑制する皮膜を形成しておいてもよい。
このような接合構造では、第1のコンクリート部材1と第2のコンクリート部材2とが連結部材3及びアンカーブロック4を介して連結され、離隔しないように拘束される。また、充填材5が第2の貫通孔2aから第1の貫通孔1aにわたって連続するように充填されているので、硬化した充填材5が、接合面に沿って作用するせん断力に抵抗するものとなる。これにより、第2のコンクリート部材2は第1のコンクリート部材1の上に固定される。
また、第2のコンクリート部材2に損傷等が生じて改修する必要が生じたときには、第2のコンクリート部材2の連結部材3が埋め込まれている部分を斫りだす。埋め込まれている連結部材3の全長にわたって斫るものでも良いが、第2のコンクリート部材2の第1のコンクリート部材2との接合面付近で連結部材3を露出し、切断することによって第2のコンクリート部材2を容易に撤去することができる。また、充填材5が第1の貫通孔1a内に充填されている部分も、第1の貫通孔1a内の内周面に付着を抑制する皮膜が形成されていることによって硬化した充填材5を容易に除去することができる。そして、アンカーブロック4は下方に抜き取ることができる。これにより、第1のコンクリート部材1は第2のコンクリート部材2を接合する前の状態に戻すことができ、新たに製作した第2のコンクリート部材を接合することができる。
図1(c)(d)は、本発明の他の実施形態であるコンクリート部材の接合構造を示す概略断面図である。
この接合構造は、連結部材13に作用する引張力が大きくなるとき、又は第1のコンクリート部材11と第2のコンクリート部材12との間に作用する曲げモーメントが大きくなるとき等に採用することができるものであり、連結部材13としてアラミド繊維を主材料とする複数のロッド状部材が並列に配置されたものである。それぞれのロッド状部材は両端部で曲折部13aを有し、引き抜きに対して大きな抵抗力を有するものとなっている。そして各ロッド状部材は互いに間隙を設けてほぼ平行に配置され、端部の曲折された部分が放射状に配列されている。
この接合構造の他の部分、つまり第1のコンクリート部材11、この第1のコンクリート部材に設けられた第1の貫通孔11a、第2のコンクリート部材12、この第2のコンクリート部材に設けられた第2の貫通孔12a、アンカーブロック14、第2の貫通孔12aに充填されて連結部材13を埋め込む充填材15等については、図1(a)(b)に示す接合構造と同様の構成となっている。
図2(a)(b)は、本発明の他の実施形態であるコンクリート部材の接合構造を示す概略断面図である。
この接合構造では連結部材として、アラミド繊維を主材料とするベルト状の部材を用いている。このベルト状部材23は、アラミド繊維をベルト状に編み上げたもの、又はベルト状に束ねたものに合成樹脂を含浸させたものである。ベルト状部材23の構成については後述する。
この接合構造で第2のコンクリート部材22に設けられた第2の貫通孔22aは、連結部材である上記ベルト状部材23を挿通することができる範囲で内径を小さく設定したものであり、これによりベルト状部材23を挿通した後の充填材25の充填量を低減している。ただし、第1のコンクリート部材21との接合面付近では内径が拡大されており、第1の貫通孔21aから接合面26を横切って第2の貫通孔22aに至る部分25aは、硬化した充填材によってせん断力に抵抗することが可能となるように内径が決められている。
その他の構成は、図1(a)(b)に示す接合構造と同じものとなっている。
図2(c)(d)は、本発明の他の実施形態であるコンクリート部材の接合構造を示す概略断面図であり、この接合構造では図2(a)(b)に示す接合構造と同様に連結部材としてベルト状部材33を用いているが、アンカーブロック34の形状および寸法が異なるものとなっている。
この接合構造で用いられているアンカーブロック34は、円錐台形状となっているが連結部材であるベルト状部材33の軸線方向の寸法が図1又は図2(a)(b)に示す接合構造より長くなっている。これにより、第1のコンクリート部材31に設けられた第1の貫通孔31aに下側から、つまり第2のコンクリート部材32と接合される接合面36の反対側から嵌め入れられたときに、先端部が第1のコンクリート部材31を貫通し、接合面36を越えて第2のコンクリート部材32に形成された第2の貫通孔32aまで突き入れられるものとなっている。したがって、第2の貫通孔32aは第1のコンクリート部材31との接合面付近でアンカーブロック34の先端部分が収容されるように内径が拡大されたものとなっている。この接合構造の他の構成は図2(a)(b)に示す接合構造と同じものである。
このような接合構造では、アンカーブロック34が第1のコンクリート部材31と第2のコンクリート部材32との接合面36を横切るように配置され、このアンカーブロック34が接合面36に沿った方向のせん断力に抵抗するものとなる。
図3は、図2(a)(b)又は図2(c)(d)に示す接合構造で連結部材として用いることができるベルト状部材の概略側面図である。
これらのベルト状部材41,42,43は、多数のアラミド繊維を束ねてひも状とし、さらにこのようなひも状の部材の多数を、横糸を用いてベルト状に編み上げ、これに合成樹脂を含浸させたものである。ベルト状に編み上げられた状態では、ひも状のアラミド繊維が湾曲して多数の凹凸を形成しており、これを平坦な面上に載せ置いて上方から合成樹脂を徐々に含浸させる。このときの含浸量は、編み上げることによって生じた凹凸が残留する程度の量としたものである。一方、含浸させた合成樹脂が硬化するとベルト状部材の下側つまり含浸時に平坦な面に接していた面は平坦に形成される。このように一方の面には凹凸が形成され、他方の面は平坦となったベルト状の部材41a,41aを2枚、平坦な面を対向させて貼り合わせることにより、図3(a)に示すように両面に凹凸が形成されたベルト状部材が得られる。
このように、表面に多数の凹凸が形成されていることにより、アンカーブロック、充填材又はコンクリートに埋め込まれたときに、大きな引き抜き抵抗力を有するものとなる。
図3(b)に示すベルト状部材42は、端部の所定の範囲が波形に成形されたものである。
ベルト状に編み上げられたアラミド繊維に合成樹脂を含浸させるときに、波形となった基板上に載せ置いて含浸作業を行うか、含浸後の合成樹脂の硬化が完了しないときに波形に成形することができる。
このようなベルト状部材42では、アンカーブロックや充填材に埋め込まれた状態で引き抜き力が作用すると、引き抜き力によってベルト状部材が接しているコンクリートやモル等に押し付けられ、引き抜き抵抗力が増大するものである。
また、図3(c)に示すベルト状部材は、合成樹脂が含浸されて一方の面が平坦で他方の面に凹凸が形成された2つの部材43a,43aを貼り合わせるときに、端部に合成樹脂板44、繊維補強された合成樹脂板等を挟み込んで端部を増厚したものである。このようなベルト状部材43では、引き抜き力が作用したときに増厚部分によって大きな引き抜き抵抗力を有するものとなる。図2に示す接合構造では、上記増厚部分を有するベルト状部材43が連結部材として用いられている。
次に、図1及び図2に示すようにコンクリート部材を接合する方法すなわち接合する工程を図4に基づいて説明する。
第1のコンクリート部材51は、図4(a)に示すように第2のコンクリート部材52を接合するのに先立って形成する。この第1のコンクリート部材51は、構造部材として構築する現場でコンクリートが打設されたものであってもよいし、プレキャストコンクリート部材として製作されたものを所定の位置に固定したものであってもよい。この第1のコンクリート部材51には、あらかじめ第2のコンクリート部材52を接合する位置に第1の貫通孔51aを形成しておく。この第1の貫通孔51aを形成するために使用する型枠は精度の高いものとし、形成された第1の貫通孔51aの内周面の形状および寸法が嵌め入れられるアンカーブロック54の外周面と密接するように正確に形成するのが望ましい。
第1のコンクリート部材51と接合する第2のコンクリート部材52は、図4(b)に示すように第1のコンクリート部材51に接合面56を突き合わせ、第1のコンクリート部材51に形成された第1の貫通孔51aに、第2のコンクリート部材52に形成された第2の貫通孔52aが連通するように所定の位置に設置する。
一方、連結部材53は、一方の端部がアンカーブロック54に埋め込まれ、該アンカーブロック54から他方の端部側が突き出すように、あらかじめアンカーブロック54と一体にしておく。この連結部材53のアンカーブロック54から突き出した端部を、図4(c)に示すように第1のコンクリート部材51側から第1の貫通孔51aに挿入し、さらに第2のコンクリート部材52に形成された第2の貫通孔52aに挿入する。そして、アンカーブロック54を第1のコンクリート部材51に形成された第1の貫通孔51a内に押入れ、第1の貫通孔51aの内周面にアンカーブロック54の外周面が圧接されるまで強く圧入する。
この状態でアンカーブロック54及び連結部材53を維持し、図4(d)に示すように充填材55を第2の貫通孔52a内及び第1の貫通孔51a内の一部に充填し、硬化させる。これにより第1のコンクリート部材51と第2のコンクリート部材52が接合される。
上記接合方法では、連結部材53には緊張力が導入されない状態で充填材55に埋め込まれるものとなっているが、連結部材53に緊張力を導入した状態で埋め込むこともできる。
連結部材53に緊張力を導入した状態で埋め込むときには、第1のコンクリート部材51及び第2のコンクリート部51材は図4に示す工程と同様にして設置し、図5(a)に示すように、一方の端部がアンカーブロック54に埋め込まれた連結部材58を第1の貫通孔51a及び第2の貫通孔52aに挿入し、貫通させる。そして、第1の貫通孔51a内にアンカーブロック54を押し入れる。連結部材58としてベルト状部材を用いるときには、アンカーブロックから突き出した先端部に第1の増厚部58aと第1の増厚部よりアンカーブロック54側に第2の増厚部58bとを有するものとする。アンカーブロック54を第1の貫通孔51a内に押し入れた状態で、第1の増厚部58aは第2の貫通孔52aを貫通して第2のコンクリート部材52から突き出した位置となり、第2の増厚部58bは第2の貫通孔52a内に位置するものとなっている。
この連結部材58は、図5(b)に示すように第1の増厚部58aをジャッキ59によって把持し、第2のコンクリート部材52に反力を作用させて緊張力を導入する。緊張力が導入された状態を維持したまま、第2の貫通孔52a内に充填材55を充填し、硬化させる。硬化後にジャッキ59の緊張力を開放し、第2の増厚部58bより第1の増厚部側を切断する。
これにより、連結部材58は緊張力が導入された状態のまま、充填材55によって第2のコンクリート部材52に埋め込まれた範囲で定着され、第1のコンクリート部材51と第2のコンクリート部材52との接合面56には圧縮力が作用した状態で接合される。
なお、アンカーブロック54から突き出した部分に2つの増厚部58a,58bを有するベルト状の連結部材58は、例えば図5(c)に示すような構造とすることができる。
この連結部材58の先端部分に形成された第1の増厚部58aは図3(c)に示すベルト状部材と同様に形成されたものである。この第1の増厚部58aは、第2の増厚部58bとの間隔に合わせて製作された短いベルト状の部材58dの一方の端部に形成しておく。そして、第2の増厚部58bは、一方の面が平坦で他方の面に凹凸が形成されたベルト状の部材58cを2枚重ねて貼り合わせるときの端部に、短いベルト状の部材58dの他方の端部58eを挟み込む。これにより、一連の連結部材58に2つの増厚部58a,58bを形成したものである。
図6は、本発明の他の実施形態であるコンクリート部材の接合構造を示す概略断面図である。
この接合構造は、第1のコンクリート部材61に接合する第2のコンクリート部材62が、遠心力による締固めを行って形成された中空の円柱状部材となっている。この中空孔62aが本発明の第2の貫通孔として機能するものとなる。
この接合構造で用いられるアンカーブロック64は円錐台形状となっており、連結部材はアラミド繊維を主材料とする複数のロッド状部材63が用いられている。そして、これらのロッド状部材63が第2のコンクリート部材62の中空孔62aに挿入されたときに、中空孔62aの内周面に沿った位置で周方向に分散するように配置して、アンカーブロック64に一方の端部が埋め込まれている。このように配置されたロッド状部材63がアンカーブロック64を介して第1のコンクリート部材61に係止されるともに、第2のコンクリート部材62の中空孔62aに充填材64を充填することによって第1のコンクリート部材61と第の2コンクリート部材62である円柱状部材が接合されている。
立設された円柱状の部材の下端部にはすべての方向への曲げモーメントが作用する可能性があり、図6に示すように連結部材であるロッド状部材63を分散して配置することによって上記曲げモーメントに耐えられるものとなる。
以上に説明した図1、図2又は図6に示す接合構造では、アンカーブロックが円錐台形状となっているが、アンカーブロックは他の形状とすることもできる。
図7(a)に示す接合構造では、アンカーブロック74が円柱形状、多角柱形状又は直方体となっている。そして、第1のコンクリート部材71に形成された第1の貫通孔71aは連結部材73のみが挿通されるものとなっており、上端部を除いてほぼ等断面で連結部材73の挿通に十分な内径であればよい。
上記アンカーブロック74は第1のコンクリート部材71の下面に当接して係止されるものとなっており、連結部材73は第1の貫通孔71aから第2のコンクリート部材72に形成された第2の貫通孔72aに挿入される。そして、充填材75の充填によって第2のコンクリート部材72に埋め込まれて一体となる。また、第1の貫通孔71aの上端部及び第2貫通孔72aの下端部は内径が拡大されており、この部分に充填されて硬化した充填材75aによって接合面76に沿って作用するせん断力に抵抗するものとなっている。
このような接合構造では、アンカーブロック74が第1のコンクリート部材71から突出するものとなるが、第1の貫通孔71aを高い精度で形成する必要はなく、作業の効率は向上する。
図7(b)に示す接合構造では、アンカーブロック84の断面形状が円形、矩形又は多角形となっており、断面寸法が2段階に変化するもので、下側つまり連結部材83が突き出した面の背面側で断面寸法が拡大されている。このアンカーブロック84は、第1のコンクリート部材81に形成された第1の貫通孔81aに収容されるものであり、第1の貫通孔81aの断面寸法が下面から上面までの間で段差を形成して縮小されている。この段差部にアンカーブロック84の断面寸法が拡大された部分が係止されるものとなっている。第2のコンクリート部材82、連結部材83及び充填材85は、図7(a)に示す接合構造と同じ構成となっている。
このような接合構造では、アンカーブロック84を第1の貫通孔81a内に収容することができるとともに、第1の貫通孔81aを形成するときに高い精度は不要となる。
一方、上記の実施の形態では、第2の貫通孔に挿通された連結部材は、第2の貫通孔に挿通された全域に充填材を充填して埋め込まれているが、図8に示すように第2の貫通孔92aに挿通された連結部材93の一部を埋め込むように充填材95を充填するものであってもよい。
この接合構造では第2の貫通孔92aの上端部付近の断念寸法を拡大し、この部分に限定して充填材95を充填し、連結部材93を埋め込んでいる。
このような接合構造では、第2のコンクリート部材92を更新しようとするときに、第2のコンクリート部材92の上部のみを破砕することによって第2のコンクリート部材92の撤去し、第1のコンクリート部材91を第2のコンクリート部材92が接合される前の状態に戻すことが容易となる。
以上に説明した実施の形態では、図1又は図2に示すように一つの断面内に第1の貫通孔と第2の貫通孔とを一か所に設け、一本又は一群の連結部材を介して2つのコンクリート部材を連結するものとなっているが、複数の位置にそれぞれ貫通孔を設け、複数の位置に連結部材を配置して2つのコンクリート部材を連結することもできる。
また、以上に説明した実施の形態では、第2のコンクリート部材がプレキャストコンクリート部材となっているが、第1のコンクリート部材と接合される現場において打設されたコンクリートで形成されたものであっても良い。このように第2のコンクリート部材を現場で打設するときには、第1のコンクリート部材に形成された第1の貫通孔に連結部材を挿通し、貫通して突き出した状態でアンカーブロックを所定の位置に保持する。そして、突き出した連結部材を埋め込むようにコンクリートを打設することによって第2のコンクリート部材は第1のコンクリート部材と接合された状態で形成される。
さらに本発明は、その他の技術事項についても上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で適宜に設計して実施することができる。
1:第1のコンクリート部材, 1a:第1の貫通孔, 2:第2のコンクリート部材, 2a:第2の貫通孔, 3:連結部材, 4:アンカーブロック, 5:充填材, 6:第1のコンクリート部材と第2のコンクリート部材との接合面, 7:間詰材,
11:第1のコンクリート部材, 11a:第1の貫通孔, 12:第2のコンクリート部材, 12a:第2の貫通孔, 13:連結部材, 14:アンカーブロック, 15:充填材,
21:第1のコンクリート部材, 21a:第1の貫通孔, 22:第2のコンクリート部材, 22a:第2の貫通孔, 23:ベルト状部材, 24:アンカーブロック, 25:充填材,
31:第1のコンクリート部材, 31a:第1の貫通孔, 32:第2のコンクリート部材, 32a:第2の貫通孔, 33:ベルト状部材, 34:アンカーブロック, 35:充填材, 36:第1のコンクリート部材と第2のコンクリート部材との接合面,
41,42,43:ベルト状部材, 44:合成樹脂板,
51:第1のコンクリート部材, 51a:第1の貫通孔, 52:第2のコンクリート部材, 52a:第2の貫通孔, 53:連結部材, 54:アンカーブロック, 55:充填材, 56:第1のコンクリート部材と第2のコンクリート部材との接合面, 58:連結部材, 58a:第1の増厚部, 58b:第2の増厚部, 59:ジャッキ,
61:第1のコンクリート部材, 61a:第1の貫通孔, 62:第2のコンクリート部材, 62a:第2のコンクリート部材の中空孔, 63:ロッド状部材, 64:アンカーブロック, 65:充填材, 66:第1のコンクリート部材と第2のコンクリート部材との接合面,
71:第1のコンクリート部材, 71a:第1の貫通孔, 72:第2のコンクリート部材, 72a:第2の貫通孔, 73:連結部材, 74:アンカーブロック, 75:充填材, 76:第1のコンクリート部材と第2のコンクリート部材との接合面,
81:第1のコンクリート部材, 81a:第1の貫通孔, 82:第2のコンクリート部材, 82a:第2の貫通孔, 83:連結部材, 84:アンカーブロック, 85:充填材, 86:第1のコンクリート部材と第2のコンクリート部材との接合面,
91:第1のコンクリート部材, 91a:第1の貫通孔, 92:第2のコンクリート部材, 92a:第2の貫通孔, 93:連結部材, 94:アンカーブロック, 95:充填材

Claims (8)

  1. 第1のコンクリート部材と、
    第1のコンクリート部材と当接して接合された第2のコンクリート部材と、
    引張力に抵抗する部材であって、第1のコンクリート部材と第2のコンクリート部材とを連結する連結部材と、
    前記連結部材の一方の端部が引き抜きに抵抗するように埋め込まれたアンカーブロックと、を有し、
    前記連結部材が第1のコンクリート部材に設けられた第1の貫通孔に挿通されるとともに、前記アンカーブロックが第1のコンクリート部材に係止され、
    前記連結部材の少なくとも一部が第2のコンクリート部材に埋め込まれ、該第2のコンクリート部材からの引き抜きに抵抗するものとなっていることを特徴とするコンクリート部材の接合構造。
  2. 前記連結部材は、合成樹脂が含浸された非金属繊維の集合体であり、
    前記アンカーブロックは、コンクリート又はモルタルを主材料として第1のコンクリート部材と分離可能に形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート部材の接合構造。
  3. 第2のコンクリート部材は、接合前に成形されて硬化したプレキャストコンクリート部材であり、
    第1のコンクリート部材との接合面に開口する第2の貫通孔を備え、
    前記第2の貫通孔に挿入された前記連結部材が、該第2の貫通孔内に充填されて硬化した充填材によって第2のコンクリート部材と一体となるように埋め込まれていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコンクリート部材の接合構造。
  4. 第1のコンクリート部材に設けられた第1の貫通孔は、前記アンカーブロックの少なくとも一部が収容されるものであり、
    前記アンカーブロックは、前記第1の貫通孔内で第1のコンクリート部材に係止されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載のコンクリート部材の接合構造。
  5. 前記第1のコンクリート部材に設けられた第1の貫通孔は、第2のコンクリート部材との接合面に向かって孔内の寸法が徐々に縮小し、前記連結部材の軸線方向に対して傾斜する内側面を有し、
    前記アンカーブロックは、第1の貫通孔の前記内側面に押し付けられる傾斜した外側面を有し、前記内側面との間に作用する圧接力によって係止されていることを特徴とする請求項4に記載のコンクリート部材の接合構造。
  6. 前記アンカーブロックの一部分は、第1のコンクリート部材に設けられた第1の貫通孔を貫通して第2のコンクリート部材との接合面より第2のコンクリート部材側に突出していることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のコンクリート部材の接合構造。
  7. 引張力に抵抗する連結部材の一方の端部が引き抜きに抵抗するように埋め込まれたアンカーブロックを製作する工程と、
    第1のコンクリート部材に形成された第1の貫通孔と、第1のコンクリート部材と接合される第2のコンクリート部材に形成された第2の貫通孔と、が連通するように第1のコンクリート部材と第2のコンクリート部材とを当接して設ける工程と、
    前記連結部材を他方の端部から第1の貫通孔に挿入し、第1の貫通孔を貫通して第2の貫通孔に挿入した状態で前記アンカーブロックを第1のコンクリート部材に係止し、該アンカーブロックを保持する工程と、
    第2の貫通孔に充填材を充填し、前記連結部材を埋め込んで硬化させる工程と、を含むことを特徴とするコンクリート部材の接合方法。
  8. 第1の貫通孔から第2の貫通孔に挿入した前記連結部材は第2の貫通孔を貫通させ、第2のコンクリート部材に反力を作用させて前記連結部材に緊張力を導入する工程を有し、
    第2の貫通孔に充填材を充填して硬化させる工程は、前記連結部材に緊張力が導入された状態を維持したまま行うことを特徴とする請求項7に記載のコンクリート部材の接合方法。
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