JP2012237144A - コンクリート部材の補強方法 - Google Patents
コンクリート部材の補強方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2012237144A JP2012237144A JP2011107042A JP2011107042A JP2012237144A JP 2012237144 A JP2012237144 A JP 2012237144A JP 2011107042 A JP2011107042 A JP 2011107042A JP 2011107042 A JP2011107042 A JP 2011107042A JP 2012237144 A JP2012237144 A JP 2012237144A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- concrete
- additional
- extraction
- tension
- fixed
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Bridges Or Land Bridges (AREA)
- Reinforcement Elements For Buildings (AREA)
- Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)
Abstract
【解決手段】緊張力を導入した緊張材16が両端部に定着され、緊張材16から作用する反力によって軸線方向に圧縮力が導入された付加部材10を製作し、付加部材10の両端部を橋脚(補強しようとするコンクリート部材)1に固着する。付加部材10の橋脚(補強しようとするコンクリート部材)1に固着された位置間で、付加部材の10圧縮力が導入された部分の一部、つまり抜き取り部材13と挟持部材14を除去して両端部間の圧縮力の伝達を遮断する。これにより、緊張材16の反力を橋脚(補強しようとするコンクリート部材)1に作用させ、プレストレスを導入する。
【選択図】図4
Description
また、付加部材には工場又は製作ヤード等で製作したときにプレストレスが導入されており、コンクリート部材を補強する位置では付加部材をコンクリート部材に固着して、その後に付加部材の一部を除去する作業でコンクリート部材にプレストレスを導入することができる。したがって、現場において緊張材に緊張力を導入する必要はなく、緊張材の両端部にジャッキを装着するスペースを必要としない。
図1は、本発明に係るコンクリート部材の補強方法によって補強することができるコンクリート橋脚及びこれによって支持される橋桁を示す概略断面図である。また、図2は、この橋脚の補強に用いられる付加部材の側面図及び平面図である、
この橋脚1はコンクリートで形成され、支柱2の頭部から両側に張り出した桁支持部3を備えている。そして、橋桁4は2つの主桁5を有するものであり、上記桁支持部3上に支承6を介して支持されている。この橋脚1の桁支持部3には、支柱2上で大きな負の曲げモーメントが生じ、上縁付近で引張応力が生じるおそれがある。特に、橋桁4上に設けられる高欄や地覆(図示しない)の改修等で荷重が増加した場合や、設計時の想定以上に大きな活荷重が作用する場合等には、桁支持部3の上縁付近にひびわれ7が生じ易く、この部分を補強する必要が生じる。
このような橋脚1に対して、桁支持部3の上面であって、2つの主桁5間に、予めプレストレスが導入された付加部材10を固着し、この付加部材10の一部を除去して桁支持部3の上縁付近にプレストレスを導入している。
補強しようとするコンクリート部材つまり橋脚1の上面には、図3(a)に示すように、付加部材10の貫通孔19,20と対応する位置に、鉛直方向のアンカー穴21,22を穿設する。
まず、抜き取り部材13及び挟持部材14にねじ込まれているボルト18を緩め、図6(a)に示すように連結部材17を抜き取り部材13及び挟持部材14の上面から上方に引き上げる。そして、図6(b)に示すように挟持部材14の上面と連結部材17との間に介挿部材25を差し入れる。介挿部材25は金属片、木片等、連結部材17と挟持部材14との間隔を保持することができるものであればよい。このように連結部材17と挟持部材14との間隔が保持された状態で、図6(c)に示すように抜き取り部材13にねじ込まれているボルト18aを締め付ける方向に回転させる。これによりボルト18aは抜き取り部材13に設けられているねじ穴にねじ込まれて行くが、ボルト18aの頭部は介挿部材25を介して挟持部材14と間隔をあけて保持された連結部材17によって下方への移動が拘束される。このためボルト18aをねじ込むことによって抜き取り部材13は上方へ牽引され、挟持部材14の間から抜け出す。抜き取り部材13が上方に移動すると、挟持部材14との対向面が傾斜しているので、挟持部材14と抜き取り部材13との間が離隔され、圧縮力の伝達が遮断される。これにより、図4(b)に示す矢印のように緊張材16の反力は付加部材10の固定部11から橋脚1に伝達され、付加部材10の両端部から伝達される力によって橋脚1の上面付近にプレストレスが導入される。
付加部材70にプレストレスを導入する方式としてプレテンション方式を採用したときには、固定部71及びこれにつづくコンクリート部分で緊張材76とコンクリートとが付着しており、上記抜き取り部材73等を抜き取った範囲が小さいと、この範囲における緊張材76の伸び量が小さくなっている。このため、付加部材70の固定部71間を縮小する変形が生じると固定部71間の緊張力が顕著に低下する虞がある。これに対し、広い範囲で抜き取り部材73等が抜き取られると、この範囲における緊張材76の伸び量が大きくなっており、固定部71間の距離が縮小されても橋脚つまりコンクリート部材には有効にプレストレスを導入することができる。
なお、付加部材70にプレストレスを導入する方式としてポストテンション方式を採用したときであっても、グラウト等によって緊張材と付加部材のコンクリートとが付着したものでは同様の効果が得られる。一方、挟持部材74に隣接して配置した鋼部材75は、抜き取り部材73又は挟持部材74と同形状のものに限定されるものではなく、挟持部材74の鋼部材75との接触面を緊張材76の軸線と直角にし、鋼部材75は厚さが均一な板状の部材とすることもできる。
このような付加部材70,30を用いたときにも、同様に補強しようとするコンクリート部材1に固定部71,31を固着し、抜き取り部材73,33を抜き取ることによって橋脚1(コンクリート部材)にプレストレスを導入することができる。
なお、上記のように一部に鋼部材75又は鋼枠体32を用いた付加部材70,30によって橋脚1にプレストレスを導入したときには、鋼部材75、鋼枠体32、抜き取り部材73,33及び挟持部材74,34を除去し、除去後のスペースのすべてにコンクリート又はモルタルを打設しても良いが、付加部材70,30の両端付近の固定部71,31間では補強の完了後に緊張材76,36が露出して張架されるものでもよい。なお、緊張材76,36が補強の完了後にも露出されるときには、緊張材として合成樹脂等によって被覆された緊張材又はアラミド繊維等を用いた合成樹脂製の緊張材等、腐食の生じない緊張材を用いるのが望ましい。
図10に示す付加部材40は、両端部がコンクリートからなる固定部41となっており、2つの固定部41,41の間に鋼枠体42と、伸縮装置46とが配列され、これらを連結するように緊張材47が配置されている。そして、緊張材47は緊張力が導入された状態で両端が固定部41,41に定着されており、反力がコンクリートの2つの固定部41,41から圧縮力として鋼枠体42及び伸縮装置46に作用している。
さらに、本発明に係るコンクリート部材の補強方法は、以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、様々の形態で実施することが可能である。
10:付加部材、 11:付加部材の固定部、 12:付加部材の固定部間、 13:抜き取り部材、 14:挟持部材、 15:付加部材のコンクリート部分、 16:緊張材、 17:連結部材、 18:ボルト、 19:固定部に設けられた貫通孔、 20:固定部間に設けられた貫通孔、 21:アンカー穴、 22:アンカー穴、 23:アンカーバー(アンカー部材)、 24:モルタル、 25:介挿部材、
30:付加部材、 31:固定部、 32:鋼枠体、 33:抜き取り部材、 34:挟持部材、 36:緊張材、
40:付加部材、 41:固定部、 42:鋼枠体、 43:ロッド、 44:雌ねじ部材、 45:端部材、 46:伸縮装置、 47:緊張材、 48:油圧ジャッキ、
51:アンカー部材、 52:モルタル、 53:鉄筋、 54:鋼棒、 55:モルタル、 56:定着具、 57:繊維補強高強度モルタル、 58:モルタル、 59:螺旋状鉄筋、
61a:大口径穴、 61b:小口径穴
70:付加部材、 71:固定部、 73:抜き取り部材、 74:挟持部材、 75:鋼部材、 76:緊張材
Claims (4)
- 緊張力を導入した緊張材が両端部に定着され、該緊張材から作用する反力によって軸線方向に圧縮力が導入された付加部材を製作し、
該付加部材の両端部を補強しようとするコンクリート部材に固着し、
前記付加部材の前記コンクリート部材に固着された位置間で、該付加部材の前記圧縮力が導入された部分の一部を除去して前記両端部間の圧縮力の伝達を遮断し、前記緊張材の反力を前記コンクリート部材に作用させることを特徴とするコンクリート部材の補強方法。 - 前記付加部材は、抜き取り部材と、該抜き取り部材を両側から挟み込む2つの挟持部材とを備え、前記緊張材の反力は、前記抜き取り部材及び前記挟持部材を介して両端部間で伝達されるものとし、
前記抜き取り部材と2つの前記挟持部材との接触面の少なくとも一方は、前記緊張材の軸線と垂直な面に対して傾斜し、厚さが変化しており、
前記付加部材の圧縮力が導入された部分の一部を除去する工程は、前記抜き取り部材を傾斜する前記接触面で滑らせて抜き取ることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート部材の補強方法。 - 前記抜き取り部材と前記挟持部材とには、前記緊張材の軸線とほぼ垂直な方向にネジ穴を形成しておき、
前記付加部材の両端部を前記コンクリート部材に固着するまでは、前記ネジ穴に螺合されたボルトによって、前記抜き取り部材と前記挟持部材とにわたって当接された連結部材を締め付けて、該抜き取り部材と該挟持部材とを互いに固定しておき、
前記抜き取り部材を抜き取る工程は、前記抜き取り部材のネジ穴に螺合された前記ボルトを回転させるともに、前記連結部材を介して前記挟持部材に反力を作用させ、前記抜き取り部材を前記挟持部材間から抜き取ることを特徴とする請求項2に記載のコンクリート部材の補強方法。 - 前記付加部材は、周面に螺状が設けられて前記緊張材の軸線方向に配置された複数のロッドと、これに螺合される雌ねじ部材とを有し、前記緊張材の反力は、前記ロッドと前記雌ねじ部材とを介して両端部間で伝達されるものとし、
前記付加部材の前記圧縮力が導入された部分の一部を除去する工程は、前記ロッド又は前記雌ねじ部材を該ロッドの軸線回りに回転させ、前記ロッドと前記雌ねじ部材とによって圧縮力を伝達する長さを短縮して該ロッドと該雌ねじ部材とを除去するものであることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート部材の補強方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011107042A JP5571613B2 (ja) | 2011-05-12 | 2011-05-12 | コンクリート部材の補強方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011107042A JP5571613B2 (ja) | 2011-05-12 | 2011-05-12 | コンクリート部材の補強方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012237144A true JP2012237144A (ja) | 2012-12-06 |
JP5571613B2 JP5571613B2 (ja) | 2014-08-13 |
Family
ID=47460273
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011107042A Expired - Fee Related JP5571613B2 (ja) | 2011-05-12 | 2011-05-12 | コンクリート部材の補強方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5571613B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017186852A (ja) * | 2016-04-08 | 2017-10-12 | 本清鋼材株式会社 | 床版、支承、中壁、接合部型枠および床版架設クレーン |
JP2018115554A (ja) * | 2018-05-07 | 2018-07-26 | 本清鋼材株式会社 | 床版の架設方法 |
JP2019199798A (ja) * | 2014-10-01 | 2019-11-21 | 株式会社フジタ | コンクリート壁の補強工法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09221915A (ja) * | 1996-02-19 | 1997-08-26 | Oriental Constr Co Ltd | プレストレス導入ユニット |
JPH10183755A (ja) * | 1996-12-20 | 1998-07-14 | Kawasaki Steel Corp | Pc外ケーブルによる海上構造物の補強構造及び補強方法 |
JP2000204771A (ja) * | 1999-01-19 | 2000-07-25 | Kajima Corp | 既設構造物の補強方法 |
-
2011
- 2011-05-12 JP JP2011107042A patent/JP5571613B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09221915A (ja) * | 1996-02-19 | 1997-08-26 | Oriental Constr Co Ltd | プレストレス導入ユニット |
JPH10183755A (ja) * | 1996-12-20 | 1998-07-14 | Kawasaki Steel Corp | Pc外ケーブルによる海上構造物の補強構造及び補強方法 |
JP2000204771A (ja) * | 1999-01-19 | 2000-07-25 | Kajima Corp | 既設構造物の補強方法 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019199798A (ja) * | 2014-10-01 | 2019-11-21 | 株式会社フジタ | コンクリート壁の補強工法 |
JP2017186852A (ja) * | 2016-04-08 | 2017-10-12 | 本清鋼材株式会社 | 床版、支承、中壁、接合部型枠および床版架設クレーン |
JP2018115554A (ja) * | 2018-05-07 | 2018-07-26 | 本清鋼材株式会社 | 床版の架設方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5571613B2 (ja) | 2014-08-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8925279B2 (en) | Anchoring, splicing and tensioning elongated reinforcement members | |
US8904721B2 (en) | Anchoring, splicing and tensioning elongated reinforcement members | |
JP5258099B2 (ja) | プレストレストコンクリート杭及びその製造方法並びに杭頭部とフーチングとの連結方法 | |
KR19990082317A (ko) | 모듈형 섬유 강화 복합 구조 부재 | |
Yang et al. | Repair of RC bridge columns with interlocking spirals and fractured longitudinal bars–An experimental study | |
US20220112718A1 (en) | Tendon anchorage and construction method of a pre-stressed concrete structure | |
KR101328045B1 (ko) | 프리캐스트 고성능 섬유시멘트 복합체를 이용한 철근 콘크리트 복합기둥공법 | |
JP5571613B2 (ja) | コンクリート部材の補強方法 | |
JP6491030B2 (ja) | 斜ケーブルの定着構造 | |
JP2021017738A (ja) | 組積造構造物の補強構造および補強方法 | |
JP5551527B2 (ja) | プレストレストコンクリート構造体およびその施工方法 | |
Jung et al. | Strengthening Effect of Prestressed Near‐Surface‐Mounted CFRP Tendon on Reinforced Concrete Beam | |
JP5439016B2 (ja) | 埋設型枠 | |
US11982086B2 (en) | Ultra high-performance concrete bond anchor | |
KR20140028837A (ko) | 콘크리트의 균열방지 보강근 및 이를 이용한 콘크리트의 균열 방지방법 | |
JP2007120002A (ja) | プレテンション部材 | |
JP3910976B2 (ja) | コンクリート部材およびコンクリート部材の補強方法 | |
KR101151666B1 (ko) | 연결부의 리프리스트레싱을 이용한 빔 제작방법, 연결부의 리프리스트레싱을 이용하여 제작된 빔 및 연결부의 리프리스트레싱을 이용하여 제작된 빔을 이용한 교량시공방법 | |
JP5039590B2 (ja) | プレキャストコンクリート梁 | |
JP6882728B2 (ja) | 緊張材の緊張装置 | |
JP4944679B2 (ja) | トラス構造の施工方法 | |
JP6359371B2 (ja) | 製造方法 | |
JP5684320B2 (ja) | プレストレストコンクリート部材 | |
JP7201867B1 (ja) | 緊張力導入方法及びプレストレストコンクリート構造物の製造方法 | |
RU2755614C1 (ru) | Устройство для анкеровки композитной арматуры |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20131114 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140613 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140624 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140626 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5571613 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |