JP6769613B2 - チルベント部材及びそれを用いたダイカスト用金型 - Google Patents
チルベント部材及びそれを用いたダイカスト用金型 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6769613B2 JP6769613B2 JP2017011071A JP2017011071A JP6769613B2 JP 6769613 B2 JP6769613 B2 JP 6769613B2 JP 2017011071 A JP2017011071 A JP 2017011071A JP 2017011071 A JP2017011071 A JP 2017011071A JP 6769613 B2 JP6769613 B2 JP 6769613B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mold
- chill
- vent member
- die casting
- chill vent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
Description
その一方で、金型のキャビティ内に溶湯が高速で射出されるため、製品へのガスの巻き込みを防止すべく、キャビティをオーバーフローするように溶湯の流路を方案し、途中で溶湯を急冷凝固させつつ排ガスを行うべく、チルベント構造が設けられている。
特許文献1には、ガス排出通路を横断するように形成した帯状凸部と、この帯状凸部から突設した四角形状の凸部(24)を千鳥状に配置したベント部を開示する。
しかし、同公報のチルベント構造であっては、凸部の側面で流れを堰き止めるのが目的であって、溶湯中のガス分離が充分でなく、また冷却速度も遅く、ベント部が大型になる傾向があった。
チルベント部材と表現したのは、ダイカスト金型にチルベント機構を形成するのに用いる部材であれば、金型に一体的に設けても、別部材として金型に固定してもよい趣旨である。
このように、複数の六角形状凸部をハニカム形状、即ち蜂の巣形状に配置すると、溶湯がチル部(Chill:冷却)に到達した際に詳細は後述するが、例えば図3に示すようにハニカム状に配置した六角形状凸部の周囲に形成された溝状の流路に沿って流れ込む。
第1の溝部に流れ込んだ溶湯は、六角柱の側壁に反射されながら、Vd1,Vd1の2つに分流される。
分流された溶湯は、次の第2の溝部にて合流Va1する際に、お互いにエネルギーを打ち消し合うことになる。
この流れを繰り返すことで急激に溶湯が冷却され、凝固するとともにガスが排出される。
ここで、六角形状凸部の頂面は平面状になっている。
これにより、チル部にて凝固したアルミやマグネシウムは、強度が高いハニカム形状になるとともに、離型が容易になる。
これにより、従来のチルベント構造よりも小型化でき、ダイカスト鋳造の生産性,品質が向上する。
本発明に係るチルベント部材10の外観図を図1に示し、そのアルミダイカスト用金型1への取り付け例を図6に示す。
固定型2と可動型3との合わせ面であって、どちらか一方にチルベント部材10を取り付けることで、高圧,高速鋳造時のアルミ溶湯の型外へのフラッシュを防止し、溶湯中のガス及び巻き込みエアー等を金型外に放出する。
なお、本発明に係るチルベント構造は、真空ダイカストに適用することもできる。
図6に示した実施例は、チルベント部材10を可動型3に取り付け、固定型2のこのチルベント部材10との合わせ面は、平面状態になっている。
よって、後述する六角形状凸部13の頂面は六角形の平面になっていて、相手型の平面部に当接する。
チルベント部材10は、ダイカスト鋳造時にキャビティ内に射出されたアルミ溶湯の流れ先端部(オーバーフロー)を流し込むための導入部15と、その先に横方向に設けた帯状の溝部15aを介して溶湯の流れを急激に弱くし、冷却及び凝固させるチル部12を有する。
チル部12の先には、エアーやガスを放出させる放出部16を平面視略三角形状の収束部16aを経由して設けられている。
また、チルベント部材10には、必要に応じて冷却水等を通水させる冷却路17を設けてある。
六角形状凸部13の配置数やその大きさに制限はなく、ダイカスト製品の大きさ,鋳造条件等に合せて設定される。
六角形状凸部の外形は正六角形が好ましく、正六角形の対角線が導入部15から放出部16に向けての直線方向と平行になるように配置されているのが好ましい。
また、六角形状凸部13の頂面(上面)13aの大きさ(広さ)が、その根元部の外形の大きさ13bよりも小さくなるように凸部の側壁が傾斜面に形成され、その角度は、図5(a)にθで示した値が20〜45°が好ましく、本実施例では30°に設定してある。
また、根元部や頂面部の角には、必要に応じてR部を形成する。
凸部間に形成される流路の大きさも適宜設定でき、溝部の根元幅で例えば約1〜5mm、凸部は項部までの高さで約1〜5mmに設定できる。
正六角形の頂面部13aの大きさは、外線円で5〜20mmの範囲が好ましい。
導入部15からチル部12に向かって勢いよく流れ込んできた溶湯の流れV0は、次の六角形状の凸部13の側壁に反射されながら、120°の角度の2つの流れVd1,Vd1に分流される。
ここで、分流された流れは、隣の凸部からの分流と合流した流れVa1を形成する際に、流れのエネルギーはお互いに打ち消し合うことになり、急激に流れのエネルギーが弱くなる。
このように、分流と合流を繰り返すことで巻き込みガスが排出されつつ、急激に冷却凝固する。
10 チルベント部材
11 ブロック
11a 合わせ面
12 チル部
13 六角形状凸部
14 流路
15 導入部
16 放出部
17 冷却路
Claims (3)
- ダイカスト用金型のキャビティからの排ガス通路に設けられるチルベント部材であって、
前記チルベント部材は前記ダイカスト用金型を構成する固定型と可動型との合わせ面の一方に取り付けられ、
前記チルベント部材は溶湯の導入部と、前記溶湯を冷却凝固させるチル部と、ガスを金型外に排出する放出部とを備え、
前記チル部は複数の六角形状凸部を有し、
前記複数の六角形状凸部はハニカム状に配置してあり、前記六角形状凸部の頂面部が前記合わせ面の他方の合わせ面に当接するものであることを特徴とするダイカスト用チルベント部材。 - 前記六角形状凸部は頂面部の大きさが根元部の断面形状よりも小さい凸形状になっていることを特徴とする請求項1記載のダイカスト用チルベント部材。
- 固定型と可動型とからなるダイカスト用金型の一方の型の合わせ面に請求項1又は2に記載のダイカスト用チルベント部材を取り付け、前記複数の六角形状凸部の頂面部が他方の型の合わせ面に形成した平面部に当接するように配置されていることを特徴とするダイカスト用金型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017011071A JP6769613B2 (ja) | 2017-01-25 | 2017-01-25 | チルベント部材及びそれを用いたダイカスト用金型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017011071A JP6769613B2 (ja) | 2017-01-25 | 2017-01-25 | チルベント部材及びそれを用いたダイカスト用金型 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018118278A JP2018118278A (ja) | 2018-08-02 |
JP6769613B2 true JP6769613B2 (ja) | 2020-10-14 |
Family
ID=63043379
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017011071A Active JP6769613B2 (ja) | 2017-01-25 | 2017-01-25 | チルベント部材及びそれを用いたダイカスト用金型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6769613B2 (ja) |
-
2017
- 2017-01-25 JP JP2017011071A patent/JP6769613B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018118278A (ja) | 2018-08-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9174270B2 (en) | Casting mold set | |
CN104936721B (zh) | 具有冒口的功能性连接的、用于制造铸件,特别是气缸体和气缸盖的方法和铸模 | |
JP5732382B2 (ja) | 連続鋳造鋳型 | |
JP4292224B2 (ja) | 金型、鋳造品の製造方法 | |
JP6769613B2 (ja) | チルベント部材及びそれを用いたダイカスト用金型 | |
CN110899630B (zh) | 一种改善铸造缺陷的铝合金铸造模具 | |
CN208050904U (zh) | 一种精密压铸用浇口结构以及具有该浇口结构的精密模具 | |
JP5315370B2 (ja) | 鋳造用金型 | |
JP7320447B2 (ja) | 鋳造用金型及び鋳物の製造方法 | |
JP2013132656A (ja) | チルベント | |
JP6015775B2 (ja) | 耐圧容器用ダイカスト製品の製造方法 | |
CN105499539A (zh) | 砂型反重力铸造排气压板 | |
JP5726985B2 (ja) | 鋳造用金型 | |
CN215144585U (zh) | 用于大面积铝铸件的模具 | |
JP2008168298A (ja) | 金型構造 | |
JP2008114280A (ja) | 金型の湯吹き防止構造 | |
JP5566972B2 (ja) | 連続鋳造鋳型 | |
JP5939834B2 (ja) | チルベント及び鋳造用金型 | |
JP2008110356A (ja) | 金型の鋳ばり防止構造 | |
KR200260673Y1 (ko) | 알루미늄 주방기(廚房器) 제조용 금형 주조장치 | |
KR100711705B1 (ko) | 원활한 가스빼기 구조를 갖는 다이캐스팅용 금형 | |
JP2017013117A (ja) | 成形用金型、成形方法及び成形品 | |
JP6880395B2 (ja) | 射出成形体の製造方法 | |
JP2009045630A (ja) | チルベント | |
KR20090000146U (ko) | 연속 주조기용 몰드 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A80 | Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80 Effective date: 20170214 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190729 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200608 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200622 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200805 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200914 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200915 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6769613 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |