JP2013132656A - チルベント - Google Patents

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JP2013132656A
JP2013132656A JP2011283779A JP2011283779A JP2013132656A JP 2013132656 A JP2013132656 A JP 2013132656A JP 2011283779 A JP2011283779 A JP 2011283779A JP 2011283779 A JP2011283779 A JP 2011283779A JP 2013132656 A JP2013132656 A JP 2013132656A
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Shizuo Ebisawa
賜寿雄 海老澤
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Abstract

【課題】ダイカストに於いて十分なガス抜き断面積を確保しようとするとそれに伴い、チルベントのサイズが大きくならない成形品を提供する。
【解決手段】一般的なチルベントは下図の方向Aに対してのみ波形状をしているが、さらにそれに直交する方向Bに勾配が小さくならない程度の高さの緩やかな波形状を付加する。その結果B方向に於いて一般的なチルベントの直線形状に比べて距離が長くなり、同一サイズの一般的なチルベントと比べ、ガス抜き断面積として拡大することができる。
【選択図】図1

Description

本発明はダイカストに於いて金型内への溶湯充填時に金型内に残留するガスを外部に排出し、製品品質の向上に効果的なガス抜き装置に関するものである。
ダイカストは精密な金型内に高速、高圧で溶湯(溶解させた合金)を充填するため、金型内に空気、離型剤の蒸発ガス等が残ってしまい、それが製品の品質を低下させる。そこで、従来、溶湯充填時に、金型内のガスを排出させるためのガス抜き装置が各種開発されている。
図2は従来例を示す図である。図に於いて、1は可動型、2は固定型、3はキャビティ、4はスリーブ、5は注湯口、6はプランジャ、7は溶湯、8はチルベントである。
このガス抜き法は一般的なチルベントを用いた方法である。キャビティ3上端部の金型分割面上に凹凸の波形状を形成して、それらの対向面間に小さい間隔をあけてガス抜き路とするチルベント8を設ける。そして溶湯7をスリーブ4に供給し(図2(イ))、プランジャ6を高速で押し込んで溶湯7を可動型1と固定型2で形成されたキャビティ3の中に圧入する(図2(ロ))。その際キャビティ3の中に残っていたガスはチルベント8を通って排出されるとともにチルベント8の中に溶湯7が入りこんだ後、冷却されて固まり、溶湯7が金型外部に排出されることが防止される。
特開2004−249350
しかしながらキャビティ3の容積が大きい場合、それに伴いチルベント8の対向面間と波形状に直交する方向Bが織り成すガス抜き路の面積を大きくする必要があり、必然的にチルベント8のサイズが大きくなり、如いては金型全体のサイズが大きくなり、設計の自由度が低くなったり、金型強度に悪影響を及ぼす。また昨今のコストダウンを狙ったダイカストマシンのダウンサイジング化に相反するものとなる。
またダイカストにて成形されたチルベント部は金属組織的に脆く、ダイカスト連続鋳造中に落下することがあり、それが原因で金型の破損や生産性の低下を引き起こす。図3は一般的なチルベントを示す図である。一般的なチルベントは波形状に直交する方向が直線形状であり、波形状の折り返し部のその直線部分を起因に折損し落下、前述した金型の破損や生産性の低下を引き起こしている。
前記課題を解決するため、請求項1に記載のチルベントはスリーブ内に注入した溶湯をプランジャにより金型内部のキャビティに圧入するダイカストマシンのガス抜き装置であって、前記金型の型割り部に嵌め込まれ、前記キャビティから連通する金型側ガス抜き路との間に凹凸の波形状を形成する。
前記凹凸の波形状は一方向Aに対して波形状をしており、さらにそれに直交する方向Bに対しても勾配が小さくならない程度の高さの緩やかな波形状をしている。その結果、B方向に於いて一般的なチルベントの直線形状に比べて距離が長くなる。つまり波形状の対向面間と方向Bが織り成すガス抜き路の面積を拡大することができ、同一サイズの一般的なチルベントと比べ、ガス抜き路の面積が大きいため、キャビティの容積が大きい場合でもサイズを変更せずにガスを排出することができる。
また前述したようにダイカストにて成形されたチルベント部は金属組織的に脆く、ダイカスト連続鋳造中に落下することがあり、それが原因で金型の破損や生産性の低下を引き起こす。この課題を解決するため請求項2に記載のチルベント部は、方向Aに対して波形状をしており、さらにそれに直交する方向Bに対しても緩やかな波形状をしている。その結果、ダイカストにて成形されたチルベント部は、一般的な波形状に直交する方向が直線形状であるチルベントのそれと比べて、折損の起因となる直線部分が無いため、剛体としては形状的に強度があり、折損し落下することを防止できる。図4は一般的なチルベントを使用して成形されたチルベント部の波板形状である。図5は請求項1のチルベントを使用して成形されたチルベント部の波板形状(請求項2)である。
本発明により次に記載するような効果を奏する。
容積が大きいキャビティの場合でも請求項1のチルベントは一般的なチルベントと比べ、サイズが大きくならず、そのため金型全体のサイズをコンパクトに出来、設計の自由度が高くなり、且つ金型強度に貢献する。昨今のコストダウンを狙ったダイカストマシンのダウンサイジング化を可能にする。
また請求項2のチルベント部は折損の起因となる直線部分が無いため剛体としては形状的に強度がある。そのため成形されたチルベント部は折損し落下することがなく、金型の破損を回避したり、生産性の向上を可能にする。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は請求項1に記載の方向Aに対する波形状に加え、それに直交する方向Bに勾配が小さくならない程度の高さの緩やかな波形状を付加することを特徴とした本発明の単一部品によるチルベントの外観図である。
方向Aに対する波形状部断面は一般的なチルベントのそれと大差ないが、それに直交する方向Bに連続する円弧により緩やかな波形状を備えている。
請求項1のチルベントは図2に示したようなダイカストマシンに於いて、チルベント8の代わりに嵌め込まれる。溶湯7をスリーブ4に供給し、プランジャ6を高速で押し込んで溶湯7を可動型1と固定型2で形成されたキャビティ3の中に圧入する。その際キャビティ3の中に残っていたガスは請求項1のチルベントを通って排出されるとともに請求項1のチルベントの中に溶湯7が入りこんだ後、冷却されて固まり、溶湯7が金型外部に排出されることが防止される。
この際、一般的なチルベントと比べ請求項1のチルベントが備えるガス抜き路は、面積が大きいためキャビティ3の容積が大きい場合でもサイズを変更せずにガスを排出することができる。
この時成形された請求項2のチルベント部は、折損の起因となる直線部分が無いため剛体としては形状的に強度があり、折損し落下することなく金型の破損を回避、生産性の向上を可能にする。
本発明のチルベントの外観図である。 従来例を示す図である。 一般的なチルベントの外観図である。 一般的なチルベントにて成形された波板形状部である。 本発明のチルベントにて成形された波板形状部である。
1…可動型
2…固定型
3…キャビティ
4…スリーブ
5…給湯口
6…プランジャ
7…溶湯
8…チルベント

Claims (2)

  1. 方向Aに対する波形状に加え、それに直交する方向Bに勾配が小さくならない程度の高さの緩やかな波形状を付加することを特徴とした単一部品によるチルベント。
  2. 請求項1のチルベントを使用してダイカストにて成形されたチルベント部は、直交する2方向の波板形状を特徴とした成形品。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016124030A (ja) * 2015-01-08 2016-07-11 株式会社やまなみ技研 鋳造用金型
CN106345974A (zh) * 2016-07-27 2017-01-25 焦作固德联合机械制造有限公司 一种铁型覆砂铸造砼泵弯管的方法及模具
CN114799122A (zh) * 2022-06-27 2022-07-29 宁波市北仑欣玉模具制造有限公司 一种压铸模具的延时脱模滑块组件及压铸模具

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