以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて説明する。図1はパチンコ機10の正面図である。
パチンコ機10は、図1に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。遊技機本体12は、内枠(図示略)と、その内枠の前方に配置される前扉枠14と、内枠の後方に配置される裏パックユニット(図示略)とを備えている。
遊技機本体12のうち内枠が、左右両側部のうち一方を支持側として外枠11に回動可能に支持されている。また、内枠には、前扉枠14が回動可能に支持されており、左右両側部のうち一方を支持側として前方へ回動可能とされている。また、内枠には、裏パックユニットが回動可能に支持されており、左右両側部のうち一方を支持側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、その回動先端部に施錠装置(図示略)が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
内枠には遊技盤20が搭載されている。ここで、遊技盤20の構成を図2に基づいて説明する。図2は遊技盤20の正面図である。
遊技盤20には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口21,可変入賞装置22,上作動口(第1始動入球部)23,下作動口(第2始動入球部)24,スルーゲート25、可変表示ユニット26、メイン表示部33及び役物用表示部34等がそれぞれ設けられている。
一般入賞口21、可変入賞装置22、上作動口23及び下作動口24への入球が発生すると、それが遊技盤20の背面側に配設された各種入賞検知センサ21a,22d,23a,24cにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。その他に、遊技盤20の最下部にはアウト口27が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口27を通って遊技領域から排出される。また、遊技盤20には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘28が植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域から排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域から排出されない態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口27への遊技球の入球と明確に区別するために、可変入賞装置22、上作動口23、下作動口24又はスルーゲート25への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
上作動口23及び下作動口24は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤20に設置されている。上作動口23及び下作動口24は共に上向きに開放されている。また、上作動口23が上方となるようにして両作動口23,24は鉛直方向に並んでいる。下作動口24には、左右一対の可動片よりなるガイド片(サポート片)としての電動役物24aが設けられている。
電動役物24aは遊技盤20の背面側に搭載された電動役物駆動部24bに連結されており、当該電動役物駆動部24bにより駆動されて閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)及び開放状態(サポート状態又はガイド状態)のいずれかに配置される。電動役物24aの閉鎖状態では遊技球が下作動口24に入賞できず、電動役物24aが開放状態となることで下作動口24への入賞が可能となる。
なお、これに限定されず、下作動口24への遊技球の入賞が発生し易い状態と、入賞が不可ではないが上記入賞が発生し易い状態よりも入賞が発生しづらい状態とに、電動役物24aが切り換えられる構成としてもよい。また、電動役物24aを不具備とし、入賞が発生し易い状態とそれよりも入賞が発生しづらい状態との間の切り換えが、下作動口24自身の変位により行われる構成としてもよい。
可変入賞装置22は、図2(b)に示すように、遊技盤20の背面側へと通じる大入賞口22aを備えているとともに、当該大入賞口22aを開閉する開閉扉22bを備えている。開閉扉22bは可変入賞装置22として一体的に設けられた可変入賞駆動部22cに連結されており(連結箇所については図示略)、当該可変入賞駆動部22cにより駆動されて、閉鎖状態及び開放状態のいずれかに配置される。具体的には、通常は遊技球が入賞できない閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選した場合に遊技球が入賞しやすい開放状態に切り換えられるようになっている。当該開閉実行モードについては、後に詳細に説明する。
ここで、各種入賞検知センサ21a,22d,23a,24c,25aについて図3に基づいて説明する。図3は各種入賞検知センサ21a,22d,23a,24c,25aを説明するための背面図である。
遊技盤20の背面には、図3に示すように、可変表示ユニット26の下方に集合板ユニット29が設けられている。集合板ユニット29には、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための遊技球回収機構や、各種入賞口等への遊技球の入賞を検知するための入賞検知機構などが設けられている。
遊技球回収機構について説明すると、集合板ユニット29には、前記一般入賞口21、可変入賞装置22、上作動口23及び下作動口24の遊技盤開口部に対応して且つ下流側で1カ所に集合する回収通路29aが形成されている。したがって、一般入賞口21等に入賞した遊技球は何れも回収通路29aを介して遊技盤20の下方に集合する。遊技盤20の下方には排出通路があり、回収通路29aにより遊技盤20の下方に集合した遊技球は排出通路内に導出される。なお、アウト口27も同様に排出通路に通じており、何れの入賞口21,22,23,24にも入賞しなかった遊技球もアウト口27を介して排出通路内に導出される。
入賞検知機構について説明すると、集合板ユニット29には、遊技盤20表側の各一般入賞口21と対応する位置にそれぞれ入賞口センサ21aが設けられている。また、可変入賞装置22と対応する位置にカウントセンサ22dが設けられ、上作動口23と対応する位置に上作動口センサ23aが設けられ、下作動口24と対応する位置に下作動口センサ24cが設けられている。また、集合板ユニット29外における可変表示ユニット26の右側には、スルーゲート25を通過する遊技球を検知するゲートセンサ25aが設けられている。これら球検知センサ(遊技媒体検知手段)としてのセンサ21a,22d,23a,24c,25aにより遊技球の入賞がそれぞれ検知される。これらセンサ21a,22d,23a,24c,25aは後述する主制御装置60に対して電気信号を出力する。具体的には、遊技球を検知していない状態ではHIレベル信号を出力し、遊技球を検知している状態ではLOWレベル信号を出力する。なお、これに限定されることはなく、遊技球を検知していない状態ではLOWレベル信号を出力し、遊技球を検知している状態ではHIレベル信号を出力する構成としてもよく、また遊技球を検知している状態においてのみ電気信号を出力する構成としてもよい。
図2(a)に示すメイン表示部33では、上作動口23又は下作動口24への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口23又は下作動口24への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。つまり、本パチンコ機10では、上作動口23への入賞と下作動口24への入賞とが内部抽選において区別されておらず、上作動口23又は下作動口24への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が共通の表示領域であるメイン表示部33にて明示される。そして、上作動口23又は下作動口24への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、メイン表示部33にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
なお、メイン表示部33は、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、メイン表示部33にて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。
役物用表示部34では、スルーゲート25への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート25への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。スルーゲート25への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、役物用表示部34にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下作動口24に設けられた電動役物24aが所定の態様で開放状態となる。
可変表示ユニット26には、絵柄の一種である図柄を変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)する図柄表示装置31が設けられているとともに、図柄表示装置31を囲むようにしてセンターフレーム32が配設されている。図柄表示装置31は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置100により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置31は、液晶表示装置であることに限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示画面Gを有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。
図柄表示装置31では、上作動口23又は下作動口24への入賞に基づいて図柄の変動表示が開始される。すなわち、メイン表示部33において変動表示が行われる場合には、それに合わせて図柄表示装置31において変動表示が行われる。
図柄表示装置31の表示内容について、図4及び図5を参照して詳細に説明する。図4は図柄表示装置31にて変動表示される図柄を個々に示す図であり、図5は図柄表示装置31の表示画面Gを示す図である。
図4(a)〜(j)に示すように、絵柄の一種である図柄は、「1」〜「9」の数字が各々付された9種類の主図柄と、貝形状の絵図柄からなる副図柄とにより構成されている。より詳しくは、タコ等の9種類のキャラクタ図柄に「1」〜「9」の数字がそれぞれ付されて主図柄が構成されている。
図5(a)に示すように、図柄表示装置31の表示画面Gには、複数の表示領域として、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。詳細には、上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。
つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。
図5(b)に示すように、表示画面Gは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、表示画面Gには、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。
上作動口23又は下作動口24への入賞に基づいて表示画面Gにおいて遊技回用の演出が行われる場合には、各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示が開始される。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示から待機表示に切り換えられ、最終的に各図柄列Z1〜Z3にて所定の図柄を静止表示した状態で遊技回用の演出が終了される。
また、遊技回用の演出が終了する場合、後述する確変大当たり結果の発生に対応した遊技回であれば、いずれかの有効ラインに同一の奇数の数字が付された図柄の組み合わせが形成される。また、後述する通常大当たり結果の発生に対応した遊技回であれば、いずれかの有効ラインに同一の偶数の数字が付された図柄の組み合わせが形成される。
なお、図柄表示装置31における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、図柄表示装置31にて変動表示される絵柄は上記のような図柄に限定されることはなく、例えば絵柄として数字のみが変動表示される構成としてもよい。
また、表示画面Gの下部における中央付近には、保留表示領域Gaが設定されている。当該保留表示領域Gaは、遊技球が作動口23,24に入賞した場合の最大保留個数と同一の数の単位保留表示領域Ga1,Ga2,Ga3,Ga4が左右方向に並設されるように区画表示されている。具体的には、遊技球が作動口23,24に入賞した場合の最大保留個数は4個であり、これに対応させて保留表示領域Gaには、第1単位保留表示領域Ga1、第2単位保留表示領域Ga2、第3単位保留表示領域Ga3、第4単位保留表示領域Ga4が設定されている。
例えば、遊技球が作動口23,24に入賞した場合の保留個数が1個の場合には、第1単位保留表示領域Ga1のみにて所定の保留用画像が表示され、遊技球が作動口23,24に入賞した場合の保留個数が4個の場合には、第1単位保留表示領域Ga1〜第4単位保留表示領域Ga4の全てにおいて所定の保留用画像が表示される。
センターフレーム32の前面側における左上部分には、図2(a)に示すように、メイン表示部33及び図柄表示装置31に対応した第1保留ランプ部35が設けられている。遊技球が上作動口23又は下作動口24に入賞した個数は最大4個まで保留され、第1保留ランプ部35の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
センターフレーム32の右上部分には、役物用表示部34に対応した第2保留ランプ部36が設けられている。遊技球がスルーゲート25を通過した回数は最大4回まで保留され、第2保留ランプ部36の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
遊技盤20には、内レール部41と外レール部42とが取り付けられており、これら内レール部41と外レール部42とにより誘導レールが構成され、内枠において遊技盤20の下方に搭載された遊技球発射機構(図示略)から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるようになっている。遊技球発射機構は、前扉枠14に設けられた発射ハンドル51が操作されることにより遊技球の発射動作を行う。
内枠の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1に示すように、遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部52が形成されている。窓部52は、略楕円形状をなし、窓パネル53が嵌め込まれている。窓パネル53は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成されていてもよい。ちなみに、図柄表示装置31の表示画面G及びメイン表示部33などは、パチンコ機10前方から窓パネル53を介して視認可能となっている。
窓部52の周囲には、各種ランプ部等の発光手段が設けられている。当該各種ランプ部の一部として表示ランプ部54が窓部52の上方に設けられている。また、表示ランプ部54の左右両側には、遊技状況に応じた効果音などが出力されるスピーカ部55が設けられている。
前扉枠14における窓部52の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部56と下側膨出部57とが上下に並設されている。上側膨出部56内側には上方に開口した上皿56aが設けられており、下側膨出部57内側には同じく上方に開口した下皿57aが設けられている。上皿56aは、後述する払出装置71より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構側へ導くための機能を有する。また、下皿57aは、上皿56a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。上皿56a及び下皿57aには、裏パックユニットに搭載された払出装置71から払い出された遊技球が排出される。
内枠の背面側には、主制御装置60と、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とが搭載されている。また、内枠の背面に対しては既に説明したとおり裏パックユニットが設けられており、当該裏パックユニットには、払出装置71を含む払出機構部と、払出制御装置70と、電源及び発射制御装置80とが搭載されている。以下、パチンコ機10の電気的な構成について説明する。
<パチンコ機10の電気的構成>
図6は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61と、電源を監視する停電監視基板65と、を具備している。なお、主制御装置60において主制御基板61などを収容する基板ボックスに対して、その開放の痕跡を残すための痕跡手段を付与する又はその開放の痕跡を残すための痕跡構造を設けてもよい。当該痕跡手段としては、基板ボックスを構成する複数のケース体を分離不能に結合するとともにその分離に際して所定部位の破壊を要する結合部(カシメ部)の構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成が考えられる。また、痕跡構造としては、基板ボックスを構成する複数のケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成が考えられる。
主制御基板61には、MPU62が搭載されている。MPU62には、当該MPU62により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM63と、そのROM63内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。なお、MPU62に対してROM63及びRAM64が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。これは主制御装置60以外の制御装置のMPUについても同様である。
MPU62には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU62の入力側には、主制御装置60に設けられた停電監視基板65及び払出制御装置70が接続されている。この場合に、停電監視基板65には動作電力を供給する機能を有する電源及び発射制御装置80が接続されており、MPU62には停電監視基板65を介して電力が供給される。
また、MPU62の入力側には、各種入賞検知センサ21a,22d,23a,24c,25aが接続されている。MPU62において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU62では上作動口23及び下作動口24への入賞に基づいて各種抽選が実行される。
MPU62の出力側には、停電監視基板65、払出制御装置70及び音声発光制御装置90が接続されている。払出制御装置70には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。
音声発光制御装置90には、変動用コマンド、種別コマンド及びシフト時コマンドなどの各種コマンドが出力される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。ちなみに、音声発光制御装置90は、信号線の両端にコネクタが設けられたコネクタユニット(接続ユニット)を介して主制御装置60と電気的に接続されている。
また、MPU62の出力側には、可変入賞装置22の開閉扉22bを開閉動作させる可変入賞駆動部22c、下作動口24の電動役物24aを開閉動作させる電動役物駆動部24b、メイン表示部33、役物用表示部34及び各種保留ランプ部35,36が接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU62は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては大入賞口22aが開閉されるように、MPU62において可変入賞駆動部22cの駆動制御が実行される。また、電動役物24aの開放状態当選となった場合には、電動役物24aが開閉されるように、MPU62において電動役物駆動部24bの駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、MPU62においてメイン表示部33の表示制御が実行される。また、電動役物24aを開放状態とするか否かの抽選結果を明示する場合に、MPU62において役物用表示部34の表示制御が実行される。また、上作動口23及び下作動口24に遊技球が入賞した場合に、MPU62において各種保留ランプ部35,36の表示制御が実行される。
停電監視基板65は、主制御基板61と電源及び発射制御装置80とを中継し、また電源及び発射制御装置80から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置70は、主制御装置60から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置71により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源及び発射制御装置80は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板61や払出制御装置70等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を供給する。ちなみに、電源及び発射制御装置80にはバックアップ用コンデンサなどの電断時用電源部が設けられており、パチンコ機10の電源がOFF状態の場合であっても当該電断時用電源部から主制御装置60のRAM64に記憶保持用の電力が供給される。また、電源及び発射制御装置80は遊技球発射機構81の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構81は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
音声発光制御装置90は、MPU92が搭載された音声発光制御基板91を備えている。MPU92には、当該MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM93と、そのROM93内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM94と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵されている。
MPU92では、主制御装置60から受信したコマンドに基づき、表示ランプ部54やスピーカ部55を駆動制御する。また、これらコマンドをそのまま又は解析後の対応するコマンドを表示制御装置100に送信する。ちなみに、音声発光制御装置90は、信号線の両端にコネクタが設けられたコネクタユニット(接続ユニット)を介して表示制御装置100と電気的に接続されている。
表示制御装置100は、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とがそれぞれ搭載された表示制御基板101を備えている。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を要さない不揮発性記憶手段である。ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を要する揮発性記憶手段である。
VDP105は、図柄表示装置31に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP105はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置31に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置31に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。
ビデオRAM107は、図柄表示装置31に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることに基づき図柄表示装置31の表示内容が変更される。
<主制御装置60のMPU62にて各種抽選を行うための電気的構成>
次に、主制御装置60のMPU62にて各種抽選を行うための電気的な構成について図7を用いて説明する。
MPU62は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、メイン表示部33の表示の設定、図柄表示装置31の図柄表示の設定、役物用表示部34の表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図7に示すように、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置31が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、メイン表示部33及び図柄表示装置31における表示継続時間を決定する変動種別カウンタCSと、を用いることとしている。さらに、下作動口24の電動役物24aを電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4を用いることとしている。なお、上記各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新される。大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、及び変動種別カウンタCSに対応した情報は、上作動口23又は下作動口24への入賞が発生した場合に、RAM64に取得情報記憶手段として設けられた保留球格納エリア64aに格納される。
保留球格納エリア64aは、保留用エリアREと、実行エリアAEとを備えている。保留用エリアREは、第1保留エリアRE1、第2保留エリアRE2、第3保留エリアRE3及び第4保留エリアRE4を備えており、上作動口23又は下作動口24への入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、及び変動種別カウンタCSの各数値情報の組合せが保留情報として、いずれかの保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4に格納される。
この場合、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4には、上作動口23又は下作動口24への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1保留エリアRE1→第2保留エリアRE2→第3保留エリアRE3→第4保留エリアRE4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つの保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4が設けられていることにより、上作動口23又は下作動口24への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。また、保留用エリアREは、保留数記憶エリアNAを備えており、当該保留数記憶エリアNAには上作動口23又は下作動口24への入賞履歴を保留記憶している数を特定するための情報が格納される。
なお、保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
実行エリアAEは、メイン表示部33の変動表示を開始する際に、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納された各数値情報を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
上記各カウンタについて詳細に説明する。
先ず、電動役物開放カウンタC4について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート25に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の電役保留エリア64cに格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって電動役物24aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。
ここで、本パチンコ機10では、電動役物24aによるサポートの態様が相互に異なるように複数種類のサポートモードが設定されている。詳細には、サポートモードには、遊技領域に対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、下作動口24の電動役物24aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放状態当選となった際に電動役物24aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電役開放状態当選となり電動役物24aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間(すなわち、役物用表示部34における1回の表示継続時間)が短く設定されている。
上記のとおり、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも下作動口24への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、下作動口24よりも上作動口23への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、上作動口23よりも下作動口24への入賞が発生する確率が高くなる。そして、下作動口24への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。また、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間(例えば、スルーゲート25への入賞に基づき役物用表示部34にて実行される変動表示の時間)が複数種類用意されている構成においては、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、短い確保時間が選択され易い又は平均の確保時間が短くなるように設定されていてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間を短くする、係る確保時間の平均時間を短くする及び当選確率を高くするのうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
次に、大当たり乱数カウンタC1について説明する。大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が上作動口23又は下作動口24に入賞したタイミングでRAM64の保留球格納エリア64aに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM63における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア63aに当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について図8を用いて説明する。図8に示すように、当否テーブルとしては、図8(a)の低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、図8(b)の高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)と、図8(c)の超高確率モード用の当否テーブル(超高確率用当否情報群)が設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)と、超高確率モード(超高確率状態)が設定されている。
上記抽選に際して低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図8(a)に示すように、大当たり結果となる乱数の値は2個である。上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図8(b)に示すように、大当たり結果となる乱数の値は20個である。また、上記抽選に際して超高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図8(c)に示すように、大当たり結果となる乱数の値は40個である。したがって、本実施形態によれば、超高確率モード用の当否テーブルが最も大当たり当選確率が高く設定されている。
低確率モードである状況において大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード及び超高確率モードである状況において大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。また、高確率モードである状況において大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1の値群は、超高確率モードである状況において大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなる且つ高確率モードよりも超高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば上記大当たり結果となる乱数の数及び値は任意である。また低確率モードである状況において大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1の値群が、高確率モードである状況及び超高確率モードである状況において大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1の値群に一部のみが含まれている構成としてもよく、含まれていない構成としてもよい。また、高確率モードである状況において大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1の値群が、超高確率モードである状況において大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1の値群に一部のみが含まれている構成としてもよく、含まれていない構成としてもよい。
また、各抽選モードにおいて、大当たり結果となる乱数の値以外は、抽選結果が外れ結果となり、当該外れ結果においては当否抽選モードやサポートモードの移行契機とはならない。
次に、大当たり種別カウンタC2について説明する。大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が上作動口23又は下作動口24に入賞したタイミングでRAM64の保留球格納エリア64aに格納される。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM63における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。図8(d)に示すように、当該振分テーブルでは、「0〜29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が通常大当たり結果に対応しており、「10〜29」が確変大当たり結果に対応している。
通常大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが低確率モードとなるとともにサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。但し、この高頻度サポートモードは、移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には100回)に達した場合に終了し、低頻度サポートモードに移行する。また、確変大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが高確率モードとなるとともにサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。
上記開閉実行モードとは、予め定められた回数のラウンド遊技が行われるモードである。当該ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、及び予め定められた上限個数の遊技球が大入賞口22aに入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで大入賞口22aが開放された状態が継続する遊技のことである。当該上限継続時間は30secに設定されており、当該上限個数は10個に設定されている。なお、各ラウンド遊技では、大入賞口22aの開放が1回のみ行われるが、当該開放が複数回行われる構成としてもよい。
本パチンコ機10では、発射ハンドル51が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域に向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。そうすると、各ラウンド遊技では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技の上限個数との積よりも長い時間の上限継続時間が設定されていることとなる。したがって、各ラウンド遊技では、大入賞口22aに1回のラウンド遊技における上限個数分の入賞が発生することが期待できる。
次に、リーチ乱数カウンタC3について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が上作動口23又は下作動口24に入賞したタイミングで保留球格納エリア64aに格納される。
ここで、本パチンコ機10には、図柄表示装置31における表示演出の一種として期待演出が設定されている。期待演出とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置31を備え、所定の大当たり結果となる遊技回では最終的な停止結果が付与対応結果となる遊技機において、図柄表示装置31における図柄(絵柄)の変動表示が開始されてから停止結果が導出表示される前段階で、前記付与対応結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。なお、付与対応結果について具体的には、いずれかの有効ライン上に同一の数字が付された図柄の組み合わせが停止表示される。
期待演出には、リーチ表示と、リーチ表示が発生する前段階などにおいてリーチ表示の発生や付与対応結果の発生を期待させるための予告表示との2種類が設定されている。
リーチ表示には、図柄表示装置31の表示画面Gに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、リーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。また、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面Gの略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
予告表示には、図柄表示装置31の表示画面Gにおいて図柄の変動表示が開始されてから、全ての図柄列Z1〜Z3にて図柄が変動表示されている状況において、又は一部の図柄列であって複数の図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、図柄列Z1〜Z3上の図柄とは別にキャラクタを表示させる態様が含まれる。また、背景画面をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものや、図柄列Z1〜Z3上の図柄をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものも含まれる。かかる予告表示は、リーチ表示が行われる場合及びリーチ表示が行われない場合のいずれの遊技回においても発生し得るが、リーチ表示の行われる場合の方がリーチ表示の行われない場合よりも高確率で発生するように設定されている。
リーチ表示は、最終的に同一の図柄の組み合わせが停止表示される遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行される。また、外れ結果に対応した遊技回では、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ判定用テーブルを参照して所定のタイミングで取得したリーチ乱数カウンタC3がリーチ表示の発生に対応している場合に実行される。
一方、予告表示を行うか否かの決定は、主制御装置60において行うのではなく、音声発光制御装置90において行われる。この場合、音声発光制御装置90では、いずれの大当たり結果に対応した遊技回の方が、外れ結果に対応した遊技回に比べ、予告表示が発生し易いこと、及び出現率の低い予告表示が発生し易いことの少なくとも一方の条件を満たすように、予告表示用の抽選処理を実行する。ちなみに、この抽選結果は、図柄表示装置31にて遊技回用の演出が実行される場合に反映される。
次に、変動種別カウンタCSについて説明する。変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、メイン表示部33における変動表示時間と、図柄表示装置31における図柄の変動表示時間とをMPU62において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは定期的に更新され、遊技球が上作動口23又は下作動口24に入賞したタイミングで保留球格納エリア64aに格納される。
詳細については後述するが、抽選結果が大当たり結果である遊技回と、リーチ表示が行われ抽選結果が外れ結果である遊技回とにおいて選択される遊技回の変動表示時間の振分が相違している。具体的には、抽選結果が大当たり結果である遊技回の場合、遊技回の変動表示時間として所定時間以下の変動表示時間が選択される確率よりも所定時間よりも長い変動表示時間が選択される確率の方が高くなるよう設定されている。また、リーチ表示が行われ抽選結果が外れ結果である遊技回の場合、遊技回の変動表示時間として所定時間よりも長い変動表示時間が選択される確率よりも所定時間以下の変動表示時間が選択される確率の方が高くなるよう設定されている。また、リーチ表示が行われず抽選結果が外れ結果である遊技回の場合、遊技回の変動表示時間として所定時間よりも長い変動表示時間が選択されることはなく、必ず所定時間以下の変動表示時間が選択される。本実施形態において、上記所定時間は1minに設定されている。
また、詳細については後述するが、所定時間よりも長い変動表示時間が選択された場合、所定時間を超えてから変動が終了するまでに少なくとも1min以上の時間を要する。上述したように、本パチンコ機10では、発射ハンドル51が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域に向けて発射される。したがって、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えてから変動が終了するまでの時間は、遊技球の発射周期と作動口23,24への入賞履歴を保留記憶可能な上限個数(上述したように、本実施形態では4個)との積よりも長くなるよう設定されていることとなる。よって、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えてから変動が終了するまでの期間において、上限個数分の入賞を発生させることが可能となる。
但し、上記所定時間が1minに設定されている構成に限定されることはなく、例えば遊技回の変動表示時間が所定時間を超えてから変動が終了するまでの期間において、上限個数分の入賞を発生させることが可能であれば、上記所定時間が1minよりも短く設定されていたり、又は1minよりも長く設定されている構成としてもよい。
<主制御装置60にて実行される各種処理について>
次に、主制御装置60内のMPU62にて遊技を進行させるために実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU62では、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、電源投入に伴い起動されるメイン処理及びNMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理が実行されるが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
先ず、タイマ割込み処理について、図9のフローチャートを参照しながら説明する。本処理はMPU62により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
ステップS101では、各種入賞検知センサ21a,22d,23a,24cの読み込み処理を実行する。具体的には、上作動口23又は下作動口24への入賞が発生している場合、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた3個賞球用カウンタを1加算する。当該3個賞球用カウンタは、3個の遊技球の払出を払出制御装置70に指示する3個賞球コマンドを出力すべき回数をカウントするためのものである。なお、タイマ割込み処理の1回の処理回の範囲内で上作動口23への入賞と下作動口24への入賞とが同時に発生し得るため、3個賞球用カウンタを1加算する処理が2回行われることがあり得る。
また、一般入賞口21への入賞が発生している場合には、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた10個賞球用カウンタを1加算する。当該10個賞球用カウンタは、10個の遊技球の払出を払出制御装置70に指示する10個賞球コマンドを出力すべき回数をカウントするためのものである。
また、大入賞口22aへの入賞が発生している場合には、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた15個賞球用カウンタを1加算する。当該15個賞球用カウンタは、15個の遊技球の払出を払出制御装置70に指示する15個賞球コマンドを出力すべき回数をカウントするためのものである。
ステップS101の処理を実行した後は、ステップS102にて乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。
続くステップS103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、電動役物開放カウンタC4、及び変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、電動役物開放カウンタC4、及び変動種別カウンタCSをそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。
続くステップS104にて作動口用の入賞処理を実行し、ステップS105にてスルー用の入賞処理を実行して、本タイマ割込み処理を終了する。ステップS105にて実行されるスルー用の入賞処理では、スルーゲート25への入賞が発生した場合に、電役保留エリア64cに記憶されている役物保留記憶数が上限数(例えば、「4」)未満であることを条件として、ステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC4の値を電役保留エリア64cに格納する。また、役物保留記憶数と対応する第2保留ランプ部36を点灯させるために当該第2保留ランプ部36の表示制御を行う。
上記ステップS104にて実行される作動口用の入賞処理について図10を参照しながら説明する。
まず、ステップS201にて、遊技球が上作動口23又は下作動口24のいずれかに入賞したか否かを判定する。具体的には、上作動口センサ23a又は下作動口センサ24cからLOWレベル信号を受信しているか否かを判定する。遊技球が上作動口23及び下作動口24のいずれにも入賞していない場合には、そのまま本入賞処理を終了する。遊技球が上作動口23又は下作動口24のいずれかに入賞している場合には、ステップS202にて、保留球格納エリア64aの保留数記憶エリアNAに格納された値を読み出し、保留用エリアREに保留記憶されている始動保留球数NAが上限値(本実施の形態では「4」)未満であるか否かを判定する。
始動保留球数NAが上限値以上である場合には、そのまま本入賞処理を終了する。始動保留球数NAが上限値未満である場合には、ステップS203に進み、始動保留球数NAを1加算する。続くステップS204では、前回のステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSの各値(各数値情報)を、保留用エリアREの空き保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4のうち最初の保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4、すなわち上記ステップS203にて1加算した保留記憶数と対応する保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4に格納する。
続くステップS205では、第1保留ランプ部35の制御を実行する。具体的には、第1保留ランプ部35における表示を保留個数の増加に対応させて変更するための処理を実行する。
ステップS205の処理を実行した場合、ステップS206〜ステップS210までの処理を実行する。当該ステップS206〜ステップS210までの処理については後述する。
<通常処理>
次に、通常処理の流れを図11のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS301〜S307の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS309,S310のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理において、ステップS301では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に送信する。また、遊技回用の演出に対応したコマンドや開閉実行モード用の演出に対応したコマンドといった演出用のコマンドが設定されている場合にはそれを音声発光制御装置90に送信する。
続くステップS302では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。
続くステップS303では、各遊技回の遊技を進行させるための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当否判定及び振分判定を行うとともに、図柄表示装置31による図柄の変動表示の設定及びメイン表示部33の表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。
その後、ステップS304では、遊技状態移行処理を実行する。この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。具体的には、RAM64に通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグがセットされている場合、遊技状態が開閉実行モードへ移行する。上記通常大当たりフラグとは、主制御装置60のMPU62にて大当たり結果の種類が通常大当たり結果であることを特定するためのフラグである。当該通常大当たりフラグは、後述する種別判定処理において大当たり結果の種類が通常大当たり結果である場合にRAM64にセットされる。また、上記確変大当たりフラグは、主制御装置60のMPU62にて大当たり結果の種類が確変大当たり結果であることを特定するためのフラグである。当該確変大当たりフラグは、後述する種別判定処理において大当たり結果の種類が確変大当たり結果である場合にRAM64にセットされる。
また、予め定められた回数のラウンド遊技が行われた後は、当否抽選モード及びサポートモードを設定するための処理が行われる。具体的には、RAM64に上記確変大当たりフラグがセットされている場合、RAM64に高確率モードフラグ及び高頻度サポートフラグがセットされる。上記高確率モードフラグとは、主制御装置60のMPU62にて当否抽選モードが高確率モードであることを特定するためのフラグである。上記高頻度サポートフラグとは、主制御装置60のMPU62にてサポートモードが高頻度サポートモードであることを特定するためのフラグである。上記高確率モードフラグは、大当たり結果の種類が通常大当たり結果となった場合に「0」クリアされる。また、上記高頻度サポートフラグは、大当たり結果の種類が通常大当たり結果となり、遊技回数が終了基準回数に到達することで「0」クリアされる。RAM64に上記高確率モードフラグがセットされていない場合、当否抽選モードが低確率モードとなり、RAM64に上記高頻度サポートフラグがセットされていない場合、サポートモードが低頻度サポートモードとなる。
一方、RAM64に上記通常大当たりフラグがセットされている場合、RAM64に上記高確率モードフラグがセットされず、RAM64に上記高頻度サポートフラグだけがセットされる。遊技回数が終了基準回数に到達した場合、上記高頻度サポートフラグが「0」クリアされる。また、RAM64にセットされている上記通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグは、上記当否抽選モード及び上記サポートモードが設定された後に「0」クリアされる。
続くステップS305では、下作動口24に設けられた電動役物24aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、RAM64の電役保留エリア64cに格納されている電動役物開放カウンタC4から取得した数値情報を用いて電動役物24aを開放状態とするか否かの電役開放抽選を行うとともに、電役開放状態当選となった場合には電動役物24aの開閉処理を実行する。また、電役開放抽選の抽選結果を教示するように、役物用表示部34の表示制御を行う。
ここで、既に説明したとおり、電動役物24aによるサポートの態様として、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとが設定されており、遊技状態移行処理にていずれかのサポートモードへの移行が行われる。この場合、上述したように、RAM64に高頻度サポートフラグがセットされている場合は高頻度サポートモードとなり、当該フラグがセットされていない場合には低頻度サポートモードとなる。
電役サポート用処理では、RAM64に高頻度サポートフラグがセットされているか否かを判定することで、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。そして、高頻度サポートモードである場合には低頻度サポートモードの場合よりも、電役開放状態当選となった際に、電動役物24aが開放状態となる回数を多く設定するとともに、1回の開放時間を長く設定する。また、高頻度サポートモードである場合は、電役開放状態当選となり電動役物24aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間が、1回の開放時間よりも短くなるように設定する。
ちなみに、開閉実行モードに移行した場合には、RAM64に高頻度サポートフラグがセットされていたとしても、サポートモードは強制的に低頻度サポートモードに設定される。
続くステップS306では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、発射ハンドル51に対して発射操作が行われていることに基づき電源及び発射制御装置80から出力される発射許可信号を入力していることを条件として、所定の発射期間(例えば、0.6sec)に1回、遊技球発射機構81のソレノイドを励磁する。これにより、遊技球が遊技領域に向けて打ち出される。
続くステップS307では、RAM64に停電フラグがセットされているか否かを判定する。停電フラグは、停電監視基板65において停電の発生が確認され当該停電監視基板65からMPU62のNMI端子に停電信号が入力されることによりセットされ、次回のメイン処理にて消去されるフラグである。
停電フラグがセットされていない場合は、繰り返し実行される複数の処理の最後の処理が終了したこととなるので、ステップS308にて次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。つまり、ステップS309では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行するとともに、ステップS310では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。
一方、ステップ307にて、停電フラグがセットされていると判定した場合は、電源遮断が発生したことになるので、ステップS311以降の電断時処理を実行する。つまり、ステップS311では、タイマ割込み処理の発生を禁止し、その後、ステップS312にてRAM判定値を算出、保存し、ステップS313にてRAM64のアクセスを禁止した後に、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
<遊技回制御処理>
次に、ステップS303の遊技回制御処理を図12のフローチャートを参照しながら説明する。
遊技回制御処理では、先ずステップS401にて、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中である場合には、ステップS402以降の処理、すなわちステップS403〜ステップS405の遊技回開始用処理及びステップS406〜ステップS419の遊技回進行用処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。つまり、開閉実行モード中である場合には、作動口23,24への入賞が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。
開閉実行モード中でない場合には、ステップS402にて、メイン表示部33が変動表示中であるか否か、すなわち1遊技回分の遊技の実行中であるか否かを判定する。メイン表示部33が変動表示中でない場合には、ステップS403〜ステップS405の遊技回開始用処理に進む。遊技回開始用処理では、先ずステップS403にて、保留球格納エリア64aの保留数記憶エリアNAを参照し、保留記憶されている保留情報の数である始動保留記憶数NAが「0」か否かを判定する。始動保留記憶数NAが「0」である場合とは、保留球格納エリア64aに保留情報が記憶されていないことを意味する。したがって、そのまま本遊技回制御処理を終了する。
始動保留記憶数NAが「0」でない場合には、ステップS404にて保留球格納エリア64aの保留用エリアREに記憶されているデータを変動表示用に設定するためのデータ設定処理を実行し、さらにステップS405にてメイン表示部33における変動表示及び図柄表示装置31における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。
ここで、ステップS404のデータ設定処理について説明する前に、作動口用の入賞処理(図10)のステップS206〜ステップS210の処理について説明する。
図10に示すように、ステップS205の処理を実行した場合、ステップS206にてRAM64に通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグがセットされているか否かを判定する。上述したように、上記通常大当たりフラグとは、主制御装置60のMPU62にて大当たり結果の種類が通常大当たり結果であることを特定するためのフラグであり、上記確変大当たりフラグは、主制御装置60のMPU62にて大当たり結果の種類が確変大当たり結果であることを特定するためのフラグである。ステップS206の処理を設けることにより、抽選結果が大当たり結果である状況において後述するステップS209の処理が実行されてしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS206にて否定判定した場合、ステップS207にてRAM64に所定時間フラグがセットされているか否かを判定する。当該所定時間フラグとは、主制御装置60のMPU62にて遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長いことを特定するためのフラグである。上記所定時間フラグは、後述する変動表示時間の設定処理において所定時間よりも長い変動表示時間が選択された場合にRAM64にセットされる。ステップS207の処理を設けることにより、変動開始に係る遊技回の変動表示時間が所定時間以下である状況又は変動表示が行われていない状況において保留情報を取得した場合に、後述するステップS209の処理が実行されてしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS207にて肯定判定した場合、ステップS208にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた所定時間経過カウンタが「0」であるか否かを判定する。当該所定時間経過カウンタとは、主制御装置60のMPU62にて遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状態であるか否かを特定するためのカウンタである。ステップS208の処理を設けることにより、変動開始に係る遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合に、遊技回の変動表示時間が所定時間以下である状況において保留情報を取得した際に、後述するステップS209の処理が実行されてしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS208にて肯定判定した場合、ステップS209にて保留フラグ設定処理を実行する。当該保留フラグ設定処理について図13を参照しながら説明する。当該保留フラグ設定処理とは、主制御装置60のMPU62にて外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が格納されている保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4を特定するために行われる。図13は主制御装置60のMPU62にて実行される保留フラグ設定処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS501にて上記ステップS203にて1加算した保留記憶数と対応する保留エリアが第1保留エリアRE1であるか否かを判定する。具体的には、始動保留球数NAが「1」であるか否かを判定する。ステップS501にて肯定判定した場合、ステップS502にて第1保留フラグをRAM64にセットする。当該第1保留フラグは主制御装置60のMPU62にて外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が第1保留エリアRE1に格納されていることを特定するためのフラグである。
ステップS501にて否定判定した場合、ステップS503にて上記ステップS203にて1加算した保留記憶数と対応する保留エリアが第2保留エリアRE2であるか否かを判定する。具体的には、始動保留球数NAが「2」であるか否かを判定する。ステップS503にて肯定判定した場合、ステップS504にて第2保留フラグをRAM64にセットする。当該第2保留フラグは主制御装置60のMPU62にて外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が第2保留エリアRE2に格納されていることを特定するためのフラグである。
ステップS503にて否定判定した場合、ステップS505にて上記ステップS203にて1加算した保留記憶数と対応する保留エリアが第3保留エリアRE3であるか否かを判定する。具体的には、始動保留球数NAが「3」であるか否かを判定する。ステップS505にて肯定判定した場合、ステップS506にて第3保留フラグをRAM64にセットする。当該第3保留フラグは主制御装置60のMPU62にて外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が第3保留エリアRE3に格納されていることを特定するためのフラグである。
ステップS505にて否定判定した場合、ステップS507にて第4保留フラグをRAM64にセットして、本保留フラグ設定処理を終了する。当該第4保留フラグは主制御装置60のMPU62にて外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が第4保留エリアRE4に格納されていることを特定するためのフラグである。
詳細については後述するが、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報は、大当たり当選確率が最も高い超高確率モード用の当否テーブルを参照して、大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり情報であるか否かを判定するための当否判定処理が実行される。本保留フラグ設定処理が行われることにより、主制御装置60のMPU62にて上記超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理を行う保留情報が格納された保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4を特定することが可能となる。
作動口用の入賞処理(図10)の説明に戻り、ステップS206にて肯定判定した場合、ステップS207にて否定判定した場合、ステップS208にて否定判定した場合、又はステップS209の処理を実行した場合、ステップS210にて保留コマンドの設定処理を実行する。当該保留コマンドの設定処理については後述する。
次に、遊技回制御処理(図12)のステップS404にて実行されるデータ設定処理について図14のフローチャートを参照して説明する。図14は主制御装置60のMPU62にて実行されるデータ設定処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS601にて始動保留球数NAを1減算する。続くステップS602にて、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納されたデータを実行エリアAEに移動する。
ステップS603にて保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4のデータをシフトする。具体的には、保留用エリアREの各保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4に格納されたデータ(すなわち、保留情報)をシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1保留エリアRE1のデータをクリアするとともに、第2保留エリアRE2→第1保留エリアRE1、第3保留エリアRE3→第2保留エリアRE2、第4保留エリアRE4→第3保留エリアRE3といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS604にて保留フラグシフト処理を実行する。当該保留フラグシフト処理について図15を参照しながら説明する。当該保留フラグシフト処理とは、各保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4に格納されたデータのシフトに伴って、上記各保留フラグをシフトさせるために行われる。図15は主制御装置60のMPU62にて実行される保留フラグシフト処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS701にてRAM64に第1保留フラグがセットされているか否かを判定する。ステップS701にて肯定判定した場合、ステップS702にて上記第1保留フラグを「0」クリアする。続くステップS703にてRAM64に実行フラグをセットする。当該実行フラグとは、主制御装置60のMPU62にて外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が実行エリアAEに格納されていることを特定するためのフラグである。
ステップS701にて否定判定した場合、又はステップS703の処理を実行した場合、ステップS704にてRAM64に第2保留フラグがセットされているか否かを判定する。ステップS704にて肯定判定した場合、ステップS705にて上記第2保留フラグを「0」クリアする。続くステップS706にてRAM64に第1保留フラグをセットする。
ステップS704にて否定判定した場合、又はステップS706の処理を実行した場合、ステップS707にてRAM64に第3保留フラグがセットされているか否かを判定する。ステップS707にて肯定判定した場合、ステップS708にて上記第3保留フラグを「0」クリアする。続くステップS709にてRAM64に第2保留フラグをセットする。
ステップS707にて否定判定した場合、又はステップS709の処理を実行した場合、ステップS710にてRAM64に第4保留フラグがセットされているか否かを判定する。ステップS710にて否定判定した場合、そのまま本保留フラグシフト処理を終了する。ステップS710にて肯定判定した場合、ステップS711にて上記第4保留フラグを「0」クリアする。続くステップS712にてRAM64に第3保留フラグをセットして、本保留フラグシフト処理を終了する。
本実施形態によれば、保留用エリアREの各保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4に格納されたデータをシフトさせる処理が行われた場合、各保留フラグをシフトさせる保留フラグシフト処理が行われる。ここで、保留用エリアREの各保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4に格納されたデータをシフトさせる処理が行われた場合に、各保留フラグをシフトさせる処理が行われない構成とすると、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が格納されている保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4と、RAM64にセットされている保留フラグとが一致しなくなってしまう。その点、本構成によれば、保留用エリアREの各保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4に格納されたデータをシフトさせる処理が行われた場合、各保留フラグをシフトさせる処理が行われるため、保留用エリアREの各保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4に格納されたデータがシフトされたとしても、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が格納されている保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4と、RAM64にセットされている保留フラグとを一致させることが可能となる。
データ設定処理(図14)の説明に戻り、ステップS604の処理を実行した後は、ステップS605にて第1保留ランプ部35の制御を実行する。具体的には、第1保留ランプ部35における表示を保留個数の減少に対応させて変更するための処理を実行する。
続くステップS606にてシフト時コマンドを設定して本データ設定処理を終了する。当該シフト時コマンドとは、単位保留表示領域Ga1,Ga2,Ga3,Ga4において表示される保留表示をシフトさせるタイミングを表示制御装置100にて特定するためのコマンドである。
次に、遊技回制御処理(図12)のステップS405にて実行される変動開始処理について、図16のフローチャートを参照して説明する。図16は主制御装置60のMPU62にて実行される変動開始処理を示すフローチャートである。
ステップS801では実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。続くステップS802にて実行エリアAEに格納されている保留情報が特定状況において取得された保留情報であるか否かを判定する。上記特定状況とは、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況のことである。ステップS802では具体的にRAM64に上記実行フラグがセットされているか否かを判定する。
ステップS802にて否定判定した場合、ステップS803にて当否抽選モードが低確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64に高確率モードフラグがセットされているか否かを判定する。上述したように、RAM64に高確率モードフラグがセットされている場合、当否抽選モードが高確率モードとなり、RAM64に高確率モードフラグがセットされていない場合、当否抽選モードが低確率モードとなる。
ステップS803にて肯定判定した場合、ステップS804にてROM63における低確率モード用の当否テーブルを参照して、ステップS801にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値に含まれているか否かを判定する。ステップS803にて否定判定した場合、ステップS805にてROM63における高確率モード用の当否テーブルを参照して、ステップS801にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値に含まれているか否かを判定する。
一方、ステップS802にて肯定判定した場合、ステップS806にてROM63における超高確率モード用の当否テーブルを参照して、ステップS801にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値に含まれているか否かを判定する。
ここで、上述したように、低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり結果となる乱数の値は2個であり、高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり結果となる乱数の値は20個であり、超高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり結果となる乱数の値は40個である。上記各当否テーブルを比較した場合、超高確率モード用の当否テーブルが最も大当たり当選確率が高く設定されている。また、上述したように、
大当たり結果に対応した遊技回では、当該遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長くなる可能性が高いため、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた場合、遊技者は大当たり当選となることに期待する。したがって、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えたにも
関わらず、当否結果が外れ結果となった場合、遊技者はそのことに関して苛立ちを感じてしまう可能性がある。その点、本構成によれば、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報は、大当たり当選確率が最も高い超高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる。遊技者は当該超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理が行われることに喜びを感じる可能性が高い。したがって、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えたにも関わらず、当否結果が外れ結果となったことに対する苛立ちを抑制することが可能となる。
外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報の場合、超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理が行われるという恩恵を受けることができるため、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い遊技回が発生した場合、当否結果が大当たり結果となることに期待させるとともに、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得した保留情報に上記恩恵が付与されることにも期待させることが可能となる。
外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が複数存在している場合、当該保留情報はすべて超高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる。したがって、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において遊技者に保留を取得したいと思わせることが可能となる。よって、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えてからも遊技者に発射操作を継続して行わせることが可能となる。
ステップS804の処理、ステップS805の処理、又はステップS806の処理において大当たり当選となった場合(ステップS807:YES)、ステップS808にて種別判定処理を実行する。種別判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち種別判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2によって更新された情報から取得した情報を把握する。そして、ROM63の振分テーブルを参照して、上記把握した大当たり種別カウンタC2に係る数値情報がいずれの大当たり結果に対応しているかを判定する。
続くステップS809では、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、変動開始に係る遊技回においてメイン表示部33に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM63に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM64に記憶する。この大当たり結果用の停止結果テーブルには、メイン表示部33に停止表示される絵柄の態様の種類が、大当たり結果の種類毎に相違させて設定されており、ステップS809では、ステップS808にて特定した大当たり結果の種類に応じた絵柄の態様の情報をRAM64に記憶する。
続くステップS810では、ステップS808にて特定した大当たり結果の種類に応じたフラグをRAM64にセットする処理を実行する。具体的には、通常大当たり結果であることを特定した場合には通常大当たりフラグをRAM64にセットし、確変大当たり結果であることを特定した場合には確変大当たりフラグをRAM64にセットする。
一方、ステップS807にて否定判定した場合、ステップS811にて外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、変動開始に係る遊技回においてメイン表示部33に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM63に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM64に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。
ステップS810の処理を実行した場合、又はステップS811の処理を実行した場合、ステップS812にて変動表示時間(変動表示期間)の設定処理を実行する。当該変動表示時間の設定処理について図17を参照しながら説明する。図17は主制御装置60のMPU62にて実行される変動表示時間の設定処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS901にてRAM64に通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグがセットされているか否かを判定する。ステップS901にて肯定判定した場合、ステップS902にて実行エリアAEに格納されている変動種別カウンタCSの値を把握する。
ステップS903にてROM63の変動表示時間テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ発生用変動表示時間テーブルAを参照して、ステップS902にて把握した変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間を取得する。当該リーチ発生用変動表示時間テーブルAについては後述する。
ステップS901にて否定判定した場合、ステップS904にて実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。ステップS905にてROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照して、ステップS904にて把握したリーチ乱数カウンタC3の値がリーチ発生用として設定された値に含まれているか否かを判定する。
リーチ発生である場合(ステップS906:YES)、ステップS907にて実行エリアAEに格納されている変動種別カウンタCSの値を把握する。ステップS908にてROM63の変動表示時間テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ発生用変動表示時間テーブルBを参照して、ステップS907にて把握した変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間を取得する。当該リーチ発生用変動表示時間テーブルBについては後述する。
一方、ステップS906にて否定判定した場合、ステップS909にて実行エリアAEに格納されている変動種別カウンタCSの値を把握する。ステップS910にてROM63の変動表示時間テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して、ステップS909にて把握した変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間を取得する。
ここで、上記リーチ発生用変動表示時間テーブルA,B及び上記リーチ非発生用変動表示時間テーブルについて説明する。まず、上記リーチ発生用変動表示時間テーブルA,B及び上記リーチ非発生用変動表示時間テーブルは、遊技回の変動表示時間と、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動種別カウンタCSの数値範囲とが1対1に対応させて設けられている。
リーチ発生用変動表示時間テーブルAの場合、遊技回の変動表示時間が所定時間以下となる確率は20%であり、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長くなる確率は80%である。上記リーチ発生用変動表示時間テーブルAの場合、遊技回の変動表示時間が所定時間以下となる確率よりも遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長くなる確率の方が高く設定されている。
本実施形態では、所定時間よりも長い変動表示時間が複数種類設定されている。具体的には、所定時間よりも長い変動表示時間として2minと、2.5minと、3minとが設定されている。つまり、所定時間よりも長い変動表示時間が選択された場合、所定時間を超えてから変動が終了するまでに少なくとも1min以上の時間を要する。上述したように、本パチンコ機10では、発射ハンドル51が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域に向けて発射される。したがって、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えてから変動が終了するまでの時間は、遊技球の発射周期と作動口23,24への入賞履歴を保留記憶可能な上限個数との積よりも長くなるよう設定されていることとなる。よって、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えてから変動が終了するまでの期間において、上限個数分の入賞を発生させることが可能となる。但し、所定時間よりも長い変動表示時間が2min、2.5mim、及び3minに限定されることはなく、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えてから変動が終了するまでの期間において、上限個数分の入賞を発生させることが可能であれば、上記変動表示時間とは異なる変動表示時間が設定されていてもよい。
リーチ発生用変動表示時間テーブルBの場合、遊技回の変動表示時間が所定時間以下となる確率は80%であり、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長くなる確率は20%である。上記リーチ発生用変動表示時間テーブルBの場合、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長くなる確率よりも遊技回の変動表示時間が所定時間以下となる確率の方が高く設定されている。
リーチ非発生用変動表示時間テーブルの場合、遊技回の変動表示時間が所定時間以下となる確率は100%である。上記リーチ非発生用変動表示時間テーブルの場合、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えることはない。
上記リーチ発生用変動表示時間テーブルAと、上記リーチ発生用変動表示時間テーブルBと、上記リーチ非発生用変動表示時間テーブルとを比較した場合、上記リーチ発生用変動表示時間テーブルAが遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長くなる確率が最も高く設定されている。したがって、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長くなる場合、大当たり当選に期待させることが可能となる。
また、リーチ発生に対応した遊技回の変動表示時間は、始動保留球数NAの数に依存しない構成である。例えば、始動保留球数NAの数が多いほど遊技回の変動表示時間が短くなるように設定されることはない。
なお、リーチ非発生に対応した遊技回の変動表示時間は、始動保留球数NAの数が多いほど変動表示時間が短くなるように設定されている。但し、これに限定されることはなく、例えば、始動保留球数NAの数に依存しない構成としてもよく、始動保留球数NAの数が少ないほど遊技回の変動表示時間が短くなるように設定されていてもよい。また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い変動表示時間が選択されるようにリーチ非発生用変動表示時間テーブルが設定されているが、これに限定されることはなく、選択される変動表示時間が同一であってもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における変動表示時間に対して、上記構成を適用してもよく、大当たり当選時と外れリーチ時とで選択され易い変動表示時間と選択され難い変動表示時間とが異なっている構成としてもよい。また、確変大当たり用の変動表示時間テーブル、通常大当たり用の変動表示時間テーブル、外れリーチ用の変動表示時間テーブル及びリーチ非発生用の変動表示時間テーブルがそれぞれ個別に設定されている構成としてもよい。
以上のとおり、各遊技回の変動表示時間は、リーチ発生の有無、保留情報の数及び変動種別カウンタCSの値をパラメータとして決定される。但し、各遊技回の変動表示時間は、他の保留情報の内容、具体的には、他の保留情報に含まれる大当たり判定用の情報、種別判定用の情報及びリーチ判定用の情報をパラメータとすることなく決定される。
ステップS903の処理を実行した場合、ステップS908の処理を実行した場合、又はステップS910の処理を実行した場合、ステップS911にて上記ステップS903、ステップS908、又はステップS910の処理にて取得した遊技回の変動表示時間をRAM64の変動表示時間カウンタエリアにセットする。その後、本変動表示時間の設定処理を終了する。
変動開始処理(図16)の説明に戻り、ステップS812の処理を実行した場合、ステップS813にて変動開始に係る遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長いか否かを判定する。具体的には、RAM64の変動表示時間カウンタエリアにセットされた数値情報が1minよりも長いか否かを判定する。当該処理を設けることにより、変動開始に係る遊技回の変動表示時間が所定時間以下である状況において、後述するステップS814〜ステップS817の処理が実行されてしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS813にて肯定判定した場合、ステップS814にてRAM64に所定時間フラグをセットする。当該所定時間フラグとは、上述したように、主制御装置60のMPU62にて遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長いことを特定するためのフラグである。
続くステップS815にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた所定時間経過カウンタに「30000」をセットする。当該所定時間経過カウンタは、上述したように、主制御装置60のMPU62にて遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状態であるか否かを特定するためのカウンタである。当該所定時間経過カウンタにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図9)が起動される度(2msec毎)に1減算されるように更新される。したがって、上記所定時間経過カウンタに値がセットされてから1min後に当該所定時間経過カウンタが「0」となる。
続くステップS816にて保留球格納エリア64aの保留数記憶エリアNAに格納された値を読み出し、保留用エリアREに保留記憶されている始動保留球数NAが上限値であるか否かを判定する。
ステップS816にて否定判定した場合、ステップS817にて所定時間報知コマンドを設定する。当該所定時間報知コマンドとは、変動開始に係る遊技回の変動表示時間が所定時間を超えることを遊技者に報知するための演出を発生させるタイミングを音声発光制御装置90及び表示制御装置100にて特定するためのコマンドである。ここで設定された所定時間報知コマンドは通常処理(図11)におけるステップS301にて音声発光制御装置90に送信される。上記所定時間報知コマンドを受信した際における上記音声発光制御装置90及び上記表示制御装置100の処理ついては後述する。
始動保留球数NAが上限値である場合には、上記所定時間報知コマンドが設定されない。変動開始に係る遊技回の変動表示時間が所定時間を超えることが報知された場合、遊技者は上記変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留が取得されることに期待する。ここで、始動保留球数NAが上限値である場合、保留用エリアREに保留情報を記憶することができない。保留用エリアREに保留情報を記憶することができない状況において、変動開始に係る遊技回の変動表示時間が所定時間を超えることが報知されると、上記変動表示時間が所定時間を超えた際に保留を取得することができないことに対する苛立ちが大きくなってしまう。その点、本構成によれば、保留用エリアREに保留情報を記憶することができない場合には、変動開始に係る遊技回の変動表示時間が所定時間を超えることが報知されない。これにより、遊技者の苛立ちが大きくなってしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS813にて否定判定した場合、ステップS816にて肯定判定した場合、又はステップS817の処理を実行した場合、ステップS818にて種別コマンド及び変動用コマンドを設定する。上記変動用コマンドには、遊技回の変動表示時間の情報が含まれており、上記種別コマンドには遊技結果の情報として、通常大当たり結果の情報、確変大当たり結果の情報、又は外れ結果の情報が含まれている。
ステップS818にて設定された種別コマンド及び変動用コマンドは、通常処理(図11)におけるステップS301にて、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、受信した種別コマンド及び変動用コマンドに基づいて、大当たり結果の種類が通常大当たり結果、及び確変大当たり結果のいずれであるか否かを判定する。今回の大当たり結果の種類が通常大当たり結果である場合、一の有効ラインL1〜L5上に同一の偶数図柄の組み合わせが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、偶数図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。また、今回の大当たり結果の種類が確変大当たり結果である場合、一の有効ラインL1〜L5上に同一の奇数図柄の組み合わせが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、奇数図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。また、今回の遊技結果が外れ結果である場合、変動用コマンドの内容に基づき、外れリーチ表示の発生に係る遊技回であるか否かを判定し、外れリーチ表示の発生に係る遊技回である場合には、一の有効ラインL1〜L5上に外れリーチ図柄の組み合わせが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、外れリーチ図柄の組み合わせの種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。また、この決定に際しては、いずれの有効ラインL1〜L5上にも、同一の図柄の組み合わせが停止表示されない停止結果が決定される。また、外れリーチ表示の発生に係る遊技回ではない場合には、いずれの有効ラインL1〜L5上にも、同一の図柄の組み合わせが停止表示されることなく、さらには外れリーチ図柄の組み合わせも停止表示されない停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。
次に、受信した種別コマンド及び変動用コマンドに基づいて、変動開始に係る遊技回の演出パターンを決定する。この場合、ROM93に予め記憶されている演出用のテーブルを参照することで、今回受信している種別コマンド及び変動用コマンドに対応した演出継続時間(演出継続期間)を選択するとともに、演出の内容を選択する。音声発光制御装置90のMPU92では、決定した演出パターンに従って、変動開始に係る遊技回における表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。
ステップS818の処理を実行した後は、ステップS819にてメイン表示部33において絵柄の変動表示を開始させた後に、本変動開始処理を終了する。
遊技回制御処理(図12)の説明に戻り、メイン表示部33が変動表示中である場合には、ステップS406にて遊技回の変動表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、RAM64の変動表示時間カウンタエリアにセットされた数値情報が「0」であるか否かを判定する。
遊技回の変動表示時間が経過していない場合には、ステップS407にて変動表示用処理を実行する。変動表示用処理では、メイン表示部33における表示態様を変更する。続くステップS408にてRAM64に所定時間フラグがセットされているか否かを判定する。当該所定時間フラグは、上述したように、所定時間よりも長い変動表示時間が選択された場合にRAM64にセットされる。ステップS408にて否定判定した場合、そのまま本遊技回制御処理を終了する。
ステップS408にて肯定判定した場合、ステップS409にてRAM64に所定時間経過フラグがセットされているか否かを判定する。当該所定時間経過フラグとは、主制御装置60のMPU62にて今回の変動に係る遊技回において後述する所定時間経過コマンドを設定したことを特定するためのフラグである。ステップS409にて肯定判定した場合、そのまま本遊技回制御処理を終了する。
ステップS409にて否定判定した場合、ステップS410にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた所定時間経過カウンタが「0」であるか否かを判定する。上述したように、遊技回の変動表示時間として所定時間よりも長い変動表示時間が選択された場合に上記所定時間経過カウンタに「30000」がセットされる。当該所定時間経過カウンタにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図9)が起動される度(2msec毎)に1減算されるように更新されるため、上記所定時間経過カウンタに値がセットされてから1min後に当該所定時間経過カウンタが「0」となる。ステップS410にて否定判定した場合、そのまま本遊技回制御処理を終了する。
ステップS410にて肯定判定した場合、ステップS411にて保留球格納エリア64aの保留数記憶エリアNAに格納された値を読み出し、保留用エリアREに保留記憶されている始動保留球数NAが上限値であるか否かを判定する。ステップS411にて肯定判定した場合、そのまま本遊技回制御処理を終了する。
ステップS411にて否定判定した場合、ステップS412にて所定時間経過コマンドを設定する。当該所定時間経過コマンドとは、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えたことを遊技者に報知するための演出を発生させるタイミングを音声発光制御装置90及び表示制御装置100にて特定するためのコマンドである。ここで設定された所定時間報知コマンドは通常処理(図11)におけるステップS301にて音声発光制御装置90に送信される。上記所定時間経過コマンドを受信した際における上記音声発光制御装置90及び上記表示制御装置100の処理ついては後述する。
本実施形態では、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた際に始動保留球数NAが上限値である場合、上記所定時間経過コマンドが設定されない。ここで、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた際に始動保留球数NAが上限値である場合に、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えたことを遊技者に報知するための演出を発生させると、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留情報を取得することができないことに対する苛立ちが大きくなってしまう。その点、本構成によれば、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた際に始動保留球数NAが上限値である場合、上記所定時間経過コマンドが設定されないため、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた際に保留情報を取得することができない状況において、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えたことを遊技者に報知する演出が発生してしまうことを阻止することが可能となる。これにより、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留情報を取得することができないことに対する苛立ちが大きくなってしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS412の処理を実行した後は、ステップS413にてRAM64に所定時間経過フラグをセットする。当該処理を設けることにより、ステップS409にて肯定判定される。これにより、音声発光制御装置90に上記所定時間経過コマンドを送信したにもかかわらず、再度音声発光制御装置90に上記所定時間経過コマンドが送信されてしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS406にて肯定判定した場合、ステップS414にて変動終了処理を実行する。当該変動終了処理では、上記ステップS809又は上記ステップS811のいずれかの処理にてRAM64に記憶した情報を特定し、その情報に対応した絵柄の態様がメイン表示部33にて表示されるように当該メイン表示部33を表示制御する。
ステップS415にてRAM64に所定時間フラグ及び所定時間経過フラグがセットされているか否かを判定する。ステップS415にて肯定判定した場合、ステップS416にてRAM64にセットされた所定時間フラグ及び所定時間経過フラグを「0」クリアする。
ステップS415にて否定判定した場合、又はステップS416の処理を実行した場合、ステップS417にてRAM64に実行フラグがセットされているか否かを判定する。当該実行フラグとは、上述したように、主制御装置60のMPU62にて外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が実行エリアAEに格納されていることを特定するためのフラグである。ステップS417にて肯定判定した場合、ステップS418にて上記実行フラグを「0」クリアする。
ステップS417にて否定判定した場合、又はステップS418の処理を実行した場合、ステップS419にて変動終了コマンドを設定して、本遊技回制御処理を終了する。ステップS419にて設定された変動終了コマンドは、通常処理(図11)におけるステップS301にて、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、受信した変動終了コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100では、当該変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回における最終停止図柄の組み合わせを確定表示(最終停止表示)させる。
<保留コマンドの設定処理>
次に、主制御装置60のMPU62における作動口用の入賞処理(図10)のステップS210にて実行される保留コマンドの設定処理について図18を参照しながら説明する。図18は主制御装置60のMPU62にて実行される保留コマンドの設定処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS1001にて今回の上作動口23又は下作動口24への入賞に対応した保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4に格納されている大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。ステップS1002にて今回取得した保留情報が遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報であるか否かを判定する。具体的には、RAM64に所定時間フラグがセットされており、且つRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた所定時間経過カウンタが「0」であるか否かを判定する。
ステップS1002にて否定判定した場合、ステップS1003にてRAM64に保留用通常大当たりフラグがセットされているか否かを判定する。当該保留用通常大当たりフラグとは、保留用エリアREに通常大当たり結果となる保留情報が格納されていることを主制御装置60のMPU62にて特定するためのフラグである。上記保留用通常大当たりフラグは、後述する保留用フラグ設定処理にて実行される種別判定処理において大当たり結果の種類が通常大当たり結果となった場合にRAM64にセットされる。
ステップS1003にて否定判定した場合、ステップS1004にてRAM64に保留用確変大当たりフラグがセットされているか否かを判定する。当該保留用確変大当たりフラグとは、保留用エリアREに確変大当たり結果となる保留情報が格納されていることを主制御装置60のMPU62にて特定するためのフラグである。上記保留用確変大当たりフラグは、後述する保留用フラグ設定処理にて実行される種別判定処理において大当たり結果の種類が確変大当たり結果となった場合にRAM64にセットされる。
ステップS1004にて否定判定した場合、ステップS1005にて現状の当否抽選モードが低確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64に高確率モードフラグがセットされているか否かを判定する。上述したように、RAM64に高確率モードフラグがセットされている場合、当否抽選モードが高確率モードとなり、RAM64に高確率モードフラグがセットされていない場合、当否抽選モードが低確率モードとなる。
ステップS1003にて肯定判定した場合、又はステップS1005にて肯定判定した場合、ステップS1006にて低確率モード用の当否テーブルを参照してステップS1001にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値であるか否かを判定する。
ステップS1004にて肯定判定した場合、又はステップS1005にて否定判定した場合、ステップS1007にて高確率モード用の当否テーブルを参照してステップS1001にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値であるか否かを判定する。
本実施形態では保留用エリアREに通常大当たり結果となる保留情報、又は確変大当たり結果となる保留情報が格納されている場合、現状の当否抽選モードに対応した当否テーブルを参照して保留コマンドの設定処理における当否判定処理が行われるのではなく、RAM64に保留用通常大当たりフラグがセットされている場合は、低確率モード用の当否テーブルを参照して保留コマンドの設定処理における当否判定処理が行われ、RAM64に保留用確変大当たりフラグがセットされている場合は、高確率モード用の当否テーブルを参照して保留コマンドの設定処理における当否判定処理が行われる。具体的には、例えば現状の当否抽選モードが低確率モードである状況において、取得した保留情報が確変大当たり結果である場合、当該保留情報よりも後に取得された保留情報は高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる。また、現状の当否抽選モードが高確率モードである状況において、取得した保留情報が通常大当たり結果である場合、当該保留情報よりも後に取得された保留情報は低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる。また、RAM64に保留用通常大当たりフラグがセットされている状況において取得した保留情報が確変大当たり結果となった場合、上記保留用通常大当たりフラグが「0」クリアされ、RAM64に保留用確変大当たりフラグがセットされる。また、RAM64に保留用確変大当たりフラグがセットされている状況において取得した保留情報が通常大当たり結果となった場合、上記保留用確変大当たりフラグが「0」クリアされ、RAM64に保留用通常大当たりフラグがセットされる。
ここで、保留コマンドの設定処理における当否判定処理において現状の当否抽選モードを参照して当否判定処理が行われる構成とした場合、保留コマンドの設定処理における当否判定処理において参照される当否テーブルと、変動開始処理における当否判定処理において参照される当否テーブルとが一致しない可能性がある。この場合、保留コマンドの設定処理における当否判定処理では大当たり結果となり、実際の遊技回においては外れ結果となる可能性がある。さらに、所定時間よりも長い遊技回の変動表示時間が選択されたにもかかわらず、実際の遊技回の変動表示時間が所定時間以下になってしまう可能性がある。また、詳細については後述するが、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い保留情報の場合、保留表示領域Gaにて表示される保留表示の色が紫色又はピンク色となる。遊技者は保留表示の色が紫色又はピンク色となったことを把握することで、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い保留情報であることを特定することが可能となる。保留コマンドの設定処理における当否判定処理において現状の当否抽選モードを参照して当否判定処理が行われる構成とした場合、保留表示が紫色又はピンク色になったにも関わらず、当該保留情報に対応する遊技回において変動表示時間が所定時間以下となる可能性がある。その点、本構成によれば、保留コマンドの設定処理における当否判定処理において参照される当否テーブルと、変動開始処理における当否判定処理において参照される当否テーブルとが一致する構成であるため、所定時間よりも長い遊技回の変動表示時間が選択されたにもかかわらず、実際の遊技回において変動表示時間が所定時間以下となることはない。これにより、保留表示の色から遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長いか否かを特定できなくなることを阻止することが可能となる。
ステップS1006の処理、又はステップS1007の処理において大当たり当選となった場合(ステップS1008:YES)、ステップS1009にて今回の作動口23,24への入賞に対応した保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4に格納されている変動種別カウンタCSの値を把握する。
続くステップS1010にてROM63の変動表示時間テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ発生用変動表示時間テーブルAを参照して、ステップS1009にて把握した変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間を取得する。
続くステップS1011にて、ステップS1010にて取得した変動表示時間が所定時間よりも長いか否かを判定する。具体的には、変動表示時間が1minよりも長いか否かを判定する。
ステップS1011にて肯定判定した場合、ステップS1012にて第1特殊保留コマンドを設定して、本保留コマンドの設定処理を終了する。ここで設定された第1特殊保留コマンドは、通常処理(図11)におけるステップS301の外部出力処理により音声発光制御装置90に送信される。上記第1特殊保留コマンドを受信した際における上記音声発光制御装置90及び表示制御装置100の処理については後述する。
ステップS1011にて否定判定した場合、ステップS1013にて大当たり対応保留コマンドを設定し、本保留コマンドの設定処理を終了する。ここで設定された大当たり対応保留コマンドは、通常処理(図11)におけるステップS301の外部出力処理により音声発光制御装置90に送信される。上記大当たり対応保留コマンドを受信した際における上記音声発光制御装置90及び表示制御装置100の処理については後述する。
一方、ステップS1008にて否定判定した場合、ステップS1014にて大当たり非当選処理を実行する。当該大当たり非当選処理について図19を参照しながら説明する。当該大当たり非当選処理は、大当たり非当選時に対応した保留コマンドを設定するために行われる。図19は主制御装置60のMPU62にて実行される大当たり非当選処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS1101にて今回の入賞に対応した保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4に格納されているリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。続くステップS1102では、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照して、ステップS1101にて把握したリーチ判定用の値がリーチ発生として設定された値に含まれているか否かを判定する。
リーチ発生である場合(ステップS1103:YES)、ステップS1104にて今回の作動口23,24への入賞に対応した保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4に格納されている変動種別カウンタCSの値を把握する。続くステップS1105ではROM63の変動表示時間テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ発生用変動表示時間テーブルBを参照して、ステップS1104にて把握した変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間を取得する。
ステップS1106にて、ステップS1105にて取得した遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長いか否かを判定する。具体的には、遊技回の変動表示時間が1minよりも長いか否かを判定する。
ステップS1106にて肯定判定した場合、ステップS1107にて第1特殊保留コマンドを設定し、ステップS1106にて否定判定した場合、ステップS1108にてリーチ対応保留コマンドを設定して、本大当たり非当選処理を終了する。一方、ステップS1103にて否定判定した場合、ステップS1109にて完全外れ対応保留コマンドを設定して、本大当たり非当選処理を終了する。
上記ステップS1107、ステップS1108、又はステップS1109にて設定された各種コマンドは、通常処理(図11)におけるステップS301の外部出力処理により音声発光制御装置90に送信される。上記各種コマンドを受信した際における上記音声発光制御装置90及び表示制御装置100の処理については後述する。
保留コマンドの設定処理(図18)の説明に戻り、ステップS1002にて肯定判定した場合、ステップS1015にて特殊保留コマンドの設定処理を実行する。当該特殊保留コマンドの設定処理について図20を参照しながら説明する。特殊保留コマンドの設定処理とは、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報に対応したコマンドを設定するために行われる処理である。図20は主制御装置60のMPU62にて実行される特殊保留コマンドの設定処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS1201にてRAM64に通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグがセットされているか否かを判定する。上述したように、今回の変動に係る遊技回の当否結果が大当たり結果となる場合に、上記通常大当たりフラグ又は上記確変大当たりフラグがRAM64にセットされる。また、上述したように、本実施形態では外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報である場合にだけ、大当たり当選確率が最も高い超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理が行われる。したがって、ステップS1201の処理を設けることにより、大当たり結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況にて取得された保留情報において、上記超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理が行われてしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS1201にて否定判定した場合、ステップS1202にてROM63における超高確率モード用の当否テーブルを参照して、ステップS1001にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値に含まれているか否かを判定する。
ステップS1201にて肯定判定した場合、ステップS1203〜ステップS1207の処理を実行する。当該ステップS1203〜ステップS1207の処理はステップS1003〜ステップS1007の処理と同様である。
ステップS1202、ステップS1206、又はステップS1207の処理において、大当たり当選となった場合(ステップS1208:YES)、ステップS1209にてRAM64に大当たりフラグをセットする。当該大当たりフラグは、主制御装置60のMPU62にて変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報の当否結果が大当たり当選であることを特定するためのフラグである。
ステップS1209の処理を実行した場合、ステップS1210〜ステップS1211の処理を実行する。当該ステップS1210〜ステップS1211の処理はステップS1009〜ステップS1010の処理と同様である。
一方、ステップS1208にて否定判定した場合、ステップS1212〜ステップS1216の処理を実行する。当該ステップS1212〜ステップS1216の処理はステップS1101〜ステップS1105の処理と同様である。
ステップS1211の処理を実行した場合、又はステップS1216の処理を実行した場合、ステップS1217にてステップS1211又はステップS1216にて取得した遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長いか否かを判定する。具体的には、遊技回の変動表示時間が1minよりも長いか否かを判定する。
ステップS1217にて肯定判定した場合、ステップS1218にて第2特殊保留コマンドを設定して、本特殊保留コマンドの設定処理を終了する。一方、ステップS1217にて否定判定した場合、又はステップS1214にて否定判定した場合、ステップS1219にて第3特殊保留コマンドを設定して、本特殊保留コマンドの設定処理を終了する。
上記第2特殊保留コマンド、及び上記第3特殊保留コマンドは通常処理(図11)におけるステップS301の外部出力処理により音声発光制御装置90に送信される。上記第2特殊保留コマンド又は上記第3特殊保留コマンドを受信した際における上記音声発光制御装置90及び表示制御装置100の処理については後述する。
本実施形態では、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報においても、当該保留情報における遊技回の変動表示時間が所定時間
よりも長いか否かによって設定される保留コマンドが相違している。当該理由については後述する。
保留コマンドの設定処理(図18)の説明に戻り、ステップS1015の処理を実行した場合、ステップS1016にてRAM64に大当たりフラグがセットされているか否かを判定する。当該大当たりフラグは、上述したように、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報の当否結果が大当たり当選である場合にRAM64にセットされる。ステップS1016にて否定判定した場合、そのまま本保留コマンドの設定処理を終了する。
ステップS1012の処理を実行した場合、ステップS1013の処理を実行した場合、又はステップS1016にて肯定判定した場合、ステップS1017にて保留用フラグ設定処理を実行して、本保留コマンドの設定処理を終了する。当該保留用フラグ設定処理について図21を参照しながら説明する。当該保留用フラグ設定処理は、保留用エリアREに大当たり当選となる保留情報が格納されている場合に、大当たり当選の種類に対応したフラグをRAM64にセットするために行われる。図21は主制御装置60のMPU62にて実行される保留用フラグ設定処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS1301にて種別判定処理を実行する。具体的には、今回の作動口23,24の入賞に対応した保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4に格納された情報のうち、振分判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2に係る数値情報を把握する。そして、振分テーブル記憶エリア63bに記憶された振分テーブルを参照して、上記把握した大当たり種別カウンタC2に係る数値情報がいずれの大当たり結果に対応しているのかを判定する。具体的には、通常大当たり結果及び確変大当たり結果のうちいずれの大当たり結果に対応しているか否かを判定する。
種別判定処理の結果が通常大当たり結果である場合(ステップS1302:YES)、ステップS1303にてRAM64に保留用確変大当たりフラグがセットされているか否かを判定する。当該保留用確変大当たりフラグとは、上述したように、保留用エリアREに確変大当たり結果となる保留情報が格納されていることを主制御装置60のMPU62にて特定するためのフラグである。
ステップS1303にて肯定判定した場合、ステップS1304にてRAM64に設けられた保留用確変大当たりフラグを「0」クリアする。ステップS1303にて否定判定した場合、又はステップS1304の処理を実行した場合、ステップS1305にてRAM64に保留用通常大当たりフラグをセットする。当該保留用通常大当たりフラグとは、上述したように、保留用エリアREに通常大当たり結果となる保留情報が格納されていることを主制御装置60のMPU62にて特定するためのフラグである。RAM64に上記保留用通常大当たりフラグがセットされている場合、保留用エリアREに確変大当たり結果となる保留情報が格納されるまで、保留コマンドの設定処理において低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる。
一方、ステップS1302にて否定判定した場合、ステップS1306にてRAM64に保留用通常大当たりフラグがセットされているか否かを判定する。ステップS1306にて肯定判定した場合、ステップS1307にてRAM64にセットされた保留用通常大当たりフラグを「0」クリアする。ステップS1306にて否定判定した場合、又はステップS1307の処理を実行した場合、ステップS1308にてRAM64に保留用確変大当たりフラグをセットする。RAM64に上記保留用確変大当たりフラグがセットされている場合、保留用エリアREに通常大当たり結果となる保留情報が格納されるまで、保留コマンドの設定処理において高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる。
本構成によれば、上記保留用通常大当たりフラグと上記保留用確変大当たりフラグとが同時にRAM64にセットされることはない。また、RAM64にセットされた上記保留用通常大当たりフラグは、通常大当たり結果に対応した保留情報が実行エリアAEに移行し、当否抽選モードが低確率モードに設定された後に「0」クリアされる。また、RAM64にセットされた上記保留用確変大当たりフラグは、確変大当たり結果に対応した保留情報が実行エリアAEに移行し、当否抽選モードが高確率モードに設定された後に「0」クリアされる。
本保留用フラグ設定処理が実行されることにより、保留コマンドの設定処理における当否判定処理において参照される当否テーブルと、変動開始処理における当否判定処理において参照される当否テーブルとを一致させることが可能となる。これにより、保留コマンドの設定処理において選択された遊技回の変動表示時間と、実際の遊技回の変動表示時間とが相違してしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS1305の処理を実行した場合、又はステップS1308の処理を実行した場合、ステップS1309にてRAM64に大当たりフラグがセットされているか否かを判定する。ステップS1309にて肯定判定した場合、ステップS1310にてRAM64にセットされた大当たりフラグを「0」クリアする。
<主側コマンド対応処理>
次に、音声発光制御装置90のMPU92にて実行される主側コマンド対応処理について図22を参照しながら説明する。図22は音声発光制御装置90のMPU92にて実行される主側コマンド対応処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS1401にて主制御装置60から第1特殊保留コマンド、第2特殊保留コマンド、又は第3特殊保留コマンドを受信しているか否かを判定する。上記第1特殊保留コマンドは保留コマンドの設定処理(図18)のステップS1012の処理、又は大当たり非当選処理(図19)のステップS1107の処理において設定され、上記第2特殊保留コマンドは特殊保留コマンドの設定処理(図20)のステップS1218の処理において設定され、上記第3特殊保留コマンドは特殊保留コマンドの設定処理(図20)のステップS1219の処理において設定される。
ステップS1401にて肯定判定した場合、ステップS1402にて上記第1特殊保留コマンド、上記第2特殊保留コマンド、又は上記第3特殊保留コマンドの受信時に対応した表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。具体的には、上記第1特殊保留コマンドを受信した場合、上記表示ランプ部54が紫色となり、上記第2特殊保留コマンドを受信した場合、上記表示ランプ部54がピンク色となり、上記第3特殊保留コマンドを受信した場合、上記表示ランプ部54が黄色となる。ここで、詳細については後述するが、本実施形態では単位保留表示領域Ga1,Ga2,Ga3,Ga4にて表示される保留表示の色が複数設定されており、上記第1特殊保留コマンドに対応した保留表示の色は紫色であり、上記第2特殊保留コマンドに対応した保留表示の色はピンク色であり、上記第3特殊保留コマンドに対応した保留表示の色は黄色である。上記第1特殊保留コマンド、上記第2特殊保留コマンド、又は上記第3特殊保留コマンドを受信してから約1sec間、表示ランプ部54が上記各特殊保留コマンドに対応した色に発光する。但し、上記各特殊保留コマンドを受信した際に表示ランプ部54が発光する期間は1secに限定されることはなく、遊技者が表示ランプ部54の色を特定することができるのであれば1secより短くてもよい。また、遊技者が表示ランプ部54の色と、保留表示の色とが対応していることが特定できれば1secより長くてもよい。
本構成によれば、上記第1特殊保留コマンド、上記第2特殊保留コマンド、又は上記第3特殊保留コマンドを受信した場合、表示ランプ部54の色が単位保留表示領域Ga1,Ga2,Ga3,Ga4にて表示される保留表示の色と同一になる。したがって、単位保留表示領域Ga1,Ga2,Ga3,Ga4にて表示される保留表示の色を直接視認しなくても、表示ランプ部54を視認することで、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い保留情報であることや外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報であることを特定することが可能となる。これにより、表示ランプ部54への注目度を高めることが可能となる。
また、本実施形態では上記第1特殊保留コマンド、上記第2特殊保留コマンド、又は上記第3特殊保留コマンドを受信した場合、スピーカ部55から作動口23,24への入賞に対する入賞音が出力される。当該入賞音が出力される期間は、上記各特殊保留コマンドを受信してから約1secである。但し、上記入賞音が出力される期間は1secに限定されることはなく、上記各特殊保留コマンドを受信した際における表示ランプ部54の発光期間と同一であればよい。
上記第1特殊保留コマンド、上記第2特殊保留コマンド、又は上記第3特殊保留コマンドを受信した場合にスピーカ部55から出力される入賞音は、上記第1特殊保留コマンド、上記第3特殊保留コマンド、上記第2特殊保留コマンドの順に大きくなるよう設定されている。上記第1特殊保留コマンドは、遊技回の変動表示時間が所定時間以下である状況において取得された保留情報且つ当該保留情報における遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い保留情報に対応しており、上記第2特殊保留コマンドは、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報且つ当該保留情報における遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合に対応しており、上記第3特殊保留コマンドは、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報且つ当該保留情報における遊技回の変動表示時間が所定時間以下である場合に対応している。第2特殊保留コマンド又は第3特殊保留コマンドを受信した場合の方が第1特殊保留コマンドを受信した場合よりもスピーカ部55から出力される入賞音を大きくすることで、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報であることを遊技者に印象付けることが可能となる。
上記第2特殊保留コマンドと、上記第3特殊保留コマンドとを比較した場合、当該第2特殊保留コマンドの方が当該第3特殊保留コマンドよりもスピーカ部55から出力される入賞音が大きくなるよう設定されている。上述したように、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報は、大当たり当選確率が最も高い超高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる可能性がある。遊技者は上記超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理が行われることを望んでいるため、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報においても、当該保留情報における遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長くなることに期待する。したがって、第2特殊保留コマンドを受信した際にスピーカ部55から出力される入賞音を第3特殊保留コマンドを受信した際にスピーカ部55から出力される入賞音よりも大きくすることで、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い保留情報を取得したことに対する遊技者の気持ちを昂らせることが可能となる。
続くステップS1403にて第1特殊保留コマンド、第2特殊保留コマンド、及び第3特殊保留コマンドのうち受信している保留コマンドをそのまま表示制御装置100に送信する。上記第1特殊保留コマンド、上記第2特殊保留コマンド又は上記第3特殊保留コマンドを受信した際における上記表示制御装置100の処理については後述する。
ステップS1401にて否定判定した場合、又はステップS1403の処理を実行した場合、ステップS1404にて主制御装置60から所定時間報知コマンドを受信しているか否かを判定する。当該所定時間報知コマンドは変動開始処理(図16)のステップS817の処理において設定される。
ステップS1404にて肯定判定した場合、ステップS1405にて上記所定時間報知コマンドの受信時に対応した表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。
続くステップS1406にて所定時間報知コマンドをそのまま表示制御装置100に送信する。上記所定時間報知コマンドを受信した際における上記表示制御装置100の処理については後述する。
ステップS1404にて否定判定した場合、又はステップS1406の処理を実行した場合、ステップS1407にて主制御装置60から所定時間経過コマンドを受信しているか否かを判定する。当該所定時間経過コマンドは遊技回制御処理(図12)のステップS412の処理において設定される。ステップS1407にて肯定判定した場合、ステップS1408にて上記所定時間経過コマンドの受信時に対応した表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。
続くステップS1409にて所定時間経過コマンドをそのまま表示制御装置100に送信する。上記所定時間経過コマンドを受信した際における上記表示制御装置100の処理については後述する。
ステップS1407にて否定判定した場合、又はステップS1409の処理を実行した場合、ステップS1410にてその他の処理を実行する。具体的には、例えば主制御装置60から大当たり対応保留コマンド、リーチ対応保留コマンド、又は完全外れ対応保留コマンドを受信した場合、大当たり対応保留コマンド、リーチ対応保留コマンド、及び完全外れ対応保留コマンドのうち受信している保留コマンドをそのまま表示制御装置100に送信する。本実施形態では、大当たり対応保留コマンド、リーチ対応保留コマンド、及び完全外れ対応保留コマンドを受信した場合、当該各保留コマンドを受信した場合に対応する色に表示ランプ部54が発光しない且つ当該各保留コマンドを受信した際における入賞音がスピーカ部55から出力されない。ここで、上述したように、上記第1特殊保留コマンド、上記第2特殊保留コマンド、及び上記第3特殊保留コマンドを受信した場合、受信しているコマンドに対応した表示ランプ部54の発光制御が実行されるとともに、スピーカ部55から入賞音が出力される。これにより、上記第1特殊保留コマンド、上記第2特殊保留コマンド、及び上記第3特殊保留コマンドを受信した状況を際立たせることが可能となる。
<表示制御装置100の各種エリア>
次に、図23を参照しながらワークRAM104、キャラクタROM106、及びビデオRAM107に設けられた各種エリアについて図23を参照しながら説明する。まず、ワークRAM104に設けられたエリアについて図23(a)を参照しながら説明する。図23(a)は、ワークRAM104の設けられたエリアについて説明するための説明図である。
図23(a)に示すように、ワークRAM104には保留カウンタエリア104aと、保留表示情報設定用エリア104bとが設けられている。上記保留カウンタエリア104aとは、表示制御装置100のMPU102において、作動口23,24の保留個数をカウントするためのエリアである。
また、上記保留表示情報設定用エリア104bは第1単位設定エリア104cと、第2単位設定エリア104dと、第3単位設定エリア104eと、第4単位設定エリア104fとを備えている。当該単位設定エリア104c,104d,104e,104fには、ステップS1012、ステップS1013、ステップS1107、ステップS1108、ステップS1109、ステップS1218、又はステップS1219にて設定された保留コマンドに対応した保留表示情報が設定される。また、音声発光制御装置90から当該保留コマンドを連続して受信した場合、第1単位設定エリア104c→第2単位設定エリア104d→第3単位設定エリア104e→第4単位設定エリア104fの順に上記保留コマンドの情報が時系列的に格納されていく。
次に、図23(b)を参照しながらキャラクタROM106に設けられたエリアについて説明する。図23(b)は、キャラクタROM106に設けられたエリアについて説明するための説明図である。
図23(b)に示すように、キャラクタROM106には保留用画像データ記憶エリア106aが設定されている。本構成では、後述する保留コマンド対応処理(図26)において保留表示情報がVDP105に送信される。上記保留用画像データ記憶エリア106aは、当該保留表示情報に対応した画像データが設定されている。
次に、図23(c)を参照しながらビデオRAM107に設けられたエリアについて説明する。図23(c)は、ビデオRAM107に設けられたエリアについて説明するための説明図である。
図23(c)に示すように、ビデオRAM107には保留表示用エリア108が設定されている。当該保留表示用エリア108は第1単位エリア108aと、第2単位エリア108bと、第3単位エリア108cと、第4単位エリア108dとを備えている。当該単位エリア108a,108b,108c,108dには、後述する保留コマンド対応処理(図26)において送信された保留表示情報に対応した画像データが設定される。具体的には、第1単位設定エリア104cに設定された保留表示情報に対応した画像データが第1単位エリア108aに設定され、第2単位設定エリア104dに設定された保留表示情報に対応した画像データが第2単位エリア108bに設定され、第3単位設定エリア104eに設定された保留表示情報に対応した画像データが第3単位エリア108cに設定され、第4単位設定エリア104f設定された保留表示情報に対応した画像データが第4単位エリア108dに設定される。
<保留表示>
次に、保留表示について図24を参照しながら説明する。図24は保留表示について説明するための説明図である。
図24に示すように、表示画面Gの下部の中央付近には保留表示領域Gaが設定されている。上述したように、当該保留表示領域Gaは、遊技球が作動口23,24に入賞した場合の最大保留個数と同一の単位保留表示領域Ga1,Ga2,Ga3,Ga4が左右方向に並設されるように区画表示されている。第1単位保留表示領域Ga1に表示されている「□」は保留表示の色が紫色に対応しており、第2単位保留表示領域Ga2に表示されている「○」は保留表示の色が黄色に対応しており、第3単位保留表示領域Ga3に表示されている「◎」は保留表示の色がピンク色に対応している。
具体的には、遊技回の変動表示時間が所定時間以下である状況において取得された保留情報且つ当該保留情報における遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合、保留表示の色が紫色となり、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報且つ当該保留情報における遊技回の変動表示時間が所定時間以下である場合、保留表示の色が黄色となり、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報且つ当該保留情報における遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合、保留表示の色がピンク色となる。遊技者は単位保留表示領域Ga1,Ga2,Ga3,Ga4に表示される保留表示の色によって、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報、及び遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い保留情報であることを特定することが可能となる。
また、本実施形態では上記保留表示の色の他にも保留表示の色が複数設定されている。具体的には、保留表示の色として白色、青色、緑色、及び赤色が設定されている。遊技回の変動表示時間が所定時間以下である状況において取得された保留情報且つ当該保留情報における遊技回の変動表示時間が所定時間以下である場合、保留表示の色として白色、青色、緑色、又は赤色のいずれかが選択される。また、詳細については後述するが、当否結果や遊技回の変動表示時間に応じて、白色、青色、緑色、又は赤色のいずれかが選択される確率が変化する。
<コマンド対応処理>
次に、表示制御装置100のMPU102にて実行されるコマンド対応処理について図25を参照しながら説明する。図25は表示制御装置100のMPU102にて実行されるコマンド対応処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS1501にて保留コマンド対応処理を実行する。当該保留コマンド対応処理について図26を参照しながら説明する。図26は表示制御装置100のMPU102にて実行される保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS1601にて音声発光制御装置90から所定保留コマンドを受信しているか否かを判定する。当該所定保留コマンドとは、大当たり対応保留コマンド、リーチ対応保留コマンド、又は完全外れ対応保留コマンドのことである。
ステップS1601にて否定判定した場合、ステップS1602にて音声発光制御装置90から特殊保留コマンドを受信しているか否かを判定する。当該特殊保留コマンドとは、第1特殊保留コマンド、第2特殊保留コマンド、又は第3特殊保留コマンドのことである。
ステップS1602にて肯定判定した場合、ステップS1603にて特殊保留コマンド対応処理を実行する。当該特殊保留コマンド対応処理について図27を参照しながら説明する。当該特殊保留コマンド対応処理は、各特殊保留コマンドに対応した保留表示の色を設定するために行われる。図27は表示制御装置100のMPU102にて実行される特殊保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS1701にてワークRAM104に設けられた保留カウンタエリア104aに保留記憶されている表示側保留記憶数IaN1を1加算する。当該保留カウンタエリア104aとは、上述したように、表示制御装置100のMPU102において、作動口23,24の保留個数をカウントするためのエリアである。各種保留コマンド(第1特殊保留コマンド、第2特殊保留コマンド、第3特殊保留コマンド、大当たり対応保留コマンド、リーチ対応保留コマンド、及び完全外れ対応保留コマンド)の受信に対して保留表示情報の設定を行う場合には、ワークRAM104の保留表示情報設定用エリア104bにおける上記表示側保留記憶数IaN1に対応した単位設定エリア104c,104d,104e,104fに対して保留表示情報の設定が行われる。
続くステップS1702にて音声発光制御装置90から第1特殊保留コマンドを受信しているか否かを判定する。具体的には、ワークRAM104に設けられた図示しないコマンド格納エリアに第1特殊保留コマンドが格納されているか否かを判定する。
ステップS1702にて肯定判定した場合、ステップS1703にて保留表示の色を紫色に設定する。具体的には、ステップS1701にて1加算した表示側保留記憶数IaN1と対応する単位設定エリア104c,104d,104e,104fに対して保留表示の色を紫色とする情報を設定する。
ステップS1702にて否定判定した場合、ステップS1704にて音声発光制御装置90から第2特殊保留コマンドを受信しているか否かを判定する。具体的には、ワークRAM104に設けられた図示しないコマンド格納エリアに第2特殊保留コマンドが格納されているか否かを判定する。
ステップS1704にて肯定判定した場合、ステップS1705にて保留表示の色をピンク色に設定する。具体的には、ステップS1701にて1加算した表示側保留記憶数IaN1と対応する単位設定エリア104c,104d,104e,104fに対して保留表示の色をピンク色とする情報を設定する。
ステップS1704にて否定判定した場合、ステップS1706にて保留表示の色を黄色に設定する。具体的には、ステップS1701にて1加算した表示側保留記憶数IaN1と対応する単位設定エリア104c,104d,104e,104fに対して保留表示の色を黄色とする情報を設定する。
ステップS1703の処理を実行した場合、ステップS1705の処理を実行した場合、又はステップS1706の処理を実行した場合、ステップS1707にて保留表示情報をVDP105に送信する。当該VDP105では、当該保留表示情報に対応した画像データをキャラクタROM106の保留用画像データ記憶エリア106aから選定し、対応する単位エリア108a,108b,108c,108dに設定する。具体的には、上述したように、第1単位設定エリア104cに設定された保留表示情報に対応した画像データを第1単位エリア108aに設定し、第2単位設定エリア104dに設定された保留表示情報に対応した画像データを第2単位エリア108bに設定し、第3単位設定エリア104eに設定された保留表示情報に対応した画像データを第3単位エリア108cに設定し、第4単位設定エリア104f設定された保留表示情報に対応した画像データを第4単位エリア108dに設定する。これにより、保留表示領域Gaの対応する単位保留表示領域Ga1,Ga2,Ga3,Ga4において、ステップS1703、ステップS1705、又はステップS1706にて設定した色の保留表示が行われる。
本構成によれば、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合、保留表示の色が紫色又はピンク色となる。言い換えると、保留表示の色が紫色又はピンク色ではない場合、遊技回の変動表示時間が所定時間以下となる。ここで、遊技回の変動表示時間が所定時間以下である場合においても保留表示の色が紫色又はピンク色となる構成とすると、保留表示の色が紫色又はピンク色となったとしても遊技回の変動表示時間が所定時間を超えるとは限らない。この場合、保留情報を取得しない方がよい状態であるか否かを遊技者に確実に特定させることができなくなってしまう。その点、本構成によれば、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合でしか、保留表示の色が紫色又はピンク色にならない構成であるため、保留情報を取得しない方がよい状態であるか否かを遊技者に確実に特定させることが可能となる。
当否結果に限らず遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合、保留表示の色が紫色又はピンク色となる。上述したように、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留情報を取得した場合、最も大当たり当選確率が高い超高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる。ここで、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合でしか、保留表示の色が紫色又はピンク色にならない構成とすると、保留表示の色が紫色又はピンク色となった場合、当否結果が外れ結果であることが遊技者に特定されてしまう。この場合、大当たり当選に期待しながら遊技者に遊技を行わせることができなくなってしまう。その点、本構成によれば、当否結果に限らず遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合、保留表示の色が紫色又はピンク色となる。これにより、遊技者に遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長いことを確実に報知するとともに、保留表示の色によって当否結果を特定されないようにすることが可能となる。
また、保留情報を取得した際の変動表示時間に応じて、設定される保留表示の色が相違している。具体的には、保留情報を取得した遊技回の変動表示時間が所定時間を超えている場合、保留表示の色として黄色又はピンク色のいずれかが設定される。また、保留情報を取得した遊技回の変動表示時間が所定時間以下である場合、保留表示の色として白色、青色、緑色、赤色、又は紫色のいずれかが設定される。保留情報を取得した遊技回の変動表示時間が所定時間を超えているか否かで保留表示の色を相違させる構成とすることで、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報であることを遊技者に解り易く報知することが可能となる。
保留コマンド対応処理(図26)の説明に戻り、ステップS1601にて肯定判定した場合、ステップS1604にてワークRAM104に設けられた保留カウンタエリア104aに保留記憶されている表示側保留記憶数IaN1を1加算する。
続くステップS1605にて、音声発光制御装置90から大当たり対応保留コマンドを受信しているか否かを判定する。具体的には、ワークRAM104に設けられた図示しないコマンド格納エリアに大当たり対応保留コマンドが格納されているか否かを判定する。
ステップS1605にて肯定判定した場合、ステップS1606にて大当たり対応保留コマンドに対応した保留表示抽選テーブルAをプログラムROM103からワークRAM104に読み出す。当該保留表示抽選テーブルAについては後に説明する。
ステップS1605にて否定判定した場合、ステップS1607にて音声発光制御装置90からリーチ対応保留コマンドを受信しているか否かを判定する。具体的には、ワークRAM104に設けられた図示しないコマンド格納エリアにリーチ対応保留コマンドが格納されているか否かを判定する。
ステップS1607にて肯定判定した場合、ステップS1608にてリーチ対応保留コマンドに対応した保留表示抽選テーブルBをプログラムROM103からワークRAM104に読み出す。当該保留表示抽選テーブルBについては後に説明する。ステップS1607にて否定判定した場合、ステップS1609にて完全外れ対応保留コマンドに対応した保留表示抽選テーブルCをプログラムROM103からワークRAM104に読み出す。
ここで、上記保留表示抽選テーブルA,B,Cについて説明する。各種保留表示抽選テーブルA,B,Cは、保留表示の色の種類と、ワークRAM104に設けられた抽選用カウンタの数値範囲とが1対1に対応させて設けられている。
保留表示抽選テーブルAの場合、保留表示の色が白色となる確率は1%であり、保留表示の色が青色となる確率は4%であり、保留表示の色が緑色となる確率は15%であり、保留表示の色が赤色となる確率は80%である。上記保留表示抽選テーブルAは保留表示の色として赤色が選択される確率が最も高くなるよう設定されている。当該保留表示抽選テーブルAは、遊技回の変動表示時間が所定時間以下である状況において取得された保留情報であり、当該保留情報の当否結果が大当たり結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間以下である場合に参照される抽選テーブルである。
上記保留表示抽選テーブルAでは、上記4つの色のいずれかが選択されるように確率が振分られている。上記保留表示抽選テーブルAが参照されるのは、当否結果が大当たり当選となる場合だけである。ここで、例えば保留表示抽選テーブルAが参照された場合に、保留表示の色として白色が選択されない構成とすると、保留表示の色が白色となった時点で当否結果が外れ結果であることが遊技者に特定されてしまう。この場合、遊技者に大当たり結果となるか否かにドキドキさせることができなくなってしまう。その点、本構成によれば、保留表示抽選テーブルAは上記4つの色に対して確率が振分られているため、保留表示の色が白色となった場合でも大当たり結果となる可能性がある。これにより、保留表示の色によって当否結果が遊技者に特定されてしまうことを阻止することが可能となる。
保留表示抽選テーブルBの場合、保留表示の色が白色となる確率は10%であり、保留表示の色が青色となる確率は75%であり、保留表示の色が緑色となる確率は12%であり、保留表示の色が赤色となる確率は3%である。上記保留表示抽選テーブルBは保留表示の色として青色が選択される確率が最も高くなるよう設定されている。当該保留表示抽選テーブルBは、遊技回の変動表示時間が所定時間以下である状況において取得された保留情報であり、当該保留情報の当否結果が外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間以下且つリーチ発生である場合に参照される抽選テーブルである。
保留表示抽選テーブルAと、保留表示抽選テーブルBとを比較した場合、保留表示抽選テーブルBの方が保留表示抽選テーブルAよりも保留表示の色として赤色が選択される確率が低くなるよう設定されている。これにより、保留表示領域Gaにて赤色の保留表示が表示された場合における遊技者の高揚感が低下してしまうことを阻止することが可能となる。
保留表示抽選テーブルCの場合、保留表示の色が白色となる確率は98%であり、保留表示の色が青色となる確率は2%である。上記保留表示抽選テーブルCは保留表示の色として白色が選択される確率が最も高くなるよう設定されている。当該保留表示抽選テーブルCは、遊技回の変動表示時間が所定時間以下である状況において取得された保留情報であり、当該保留情報の当否結果が外れ結果且つリーチ非発生である場合に参照される抽選テーブルである。上述したように、リーチ非発生である場合、遊技回の変動表示時間は必ず所定時間以下となる。上記保留表示抽選テーブルCでは、保留表示の色として緑色及び赤色が選択されることはない。これにより、保留表示領域Gaにて緑色又は赤色の保留表示が表示された場合、遊技者の高揚感が低下してしまうのを阻止することが可能となる。
保留コマンド対応処理(図26)の説明に戻り、ステップS1606の処理を実行した場合、ステップS1608の処理を実行した場合、又はステップS1609の処理を実行した場合、ステップS1610にて抽選処理を実行する。具体的には、ワークRAM104において定期的(例えば2msec)に更新される抽選用カウンタの値を読み出し、当該抽選用カウンタの値をワークRAM104に読み出された各種保留表示抽選テーブルA,B,Cに対して照合する。
続くステップS1611にて、ステップS1610にて特定した保留表示の色を設定する。具体的には、ステップS1604にて1加算した表示側保留記憶数IaN1と対応する単位設定エリア104c,104d,104e,104fに対して、保留表示の色をステップS1610にて特定した色とする情報を設定する。
ステップS1611の処理を実行した場合、ステップS1612の処理を実行する。当該ステップS1612の処理はステップS1707の処理と同様である。これにより、保留表示領域Gaの対応する単位保留表示領域Ga1,Ga2,Ga3,Ga4において、ステップS1610にて特定した色の保留表示が行われる。
コマンド対応処理(図25)の説明に戻り、ステップS1501の処理を実行した場合、ステップS1502にて音声発光制御装置90から所定時間報知コマンドを受信しているか否かを判定する。当該所定時間報知コマンドは主側コマンド対応処理(図22)におけるステップS1406の処理において設定される。
ステップS1502にて肯定判定した場合、ステップS1503にて変動開始に係る遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い情報をVDP105に送信する。これにより、表示画面G上において、遊技回の変動表示時間が所定時間を超える旨が表示される。具体的には、図28(a)に示すように、表示画面Gの中央にキャラクタが表示され、当該キャラクタに隣接させて「1minを超える変動となります」と表示される。これにより、遊技者に遊技回の変動表示時間が所定時間を超えることを解り易く報知することが可能となる。
一方、図28(b)に示すように、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い遊技回の開始時における保留個数が4個である場合、表示画面G上に変動開始に係る遊技回の変動表示時間が所定時間を超えることを遊技者に報知する演出が表示されない。保留用エリアREに記憶可能な保留個数の上限値が4個であるため、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留を取得することができない。したがって、保留個数が4個である場合、超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理が行われるという恩恵が付与されることはない。ここで、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い遊技回の開始時における保留個数が4個である場合に、表示画面G上にて「1minを超える変動となります」と表示させる構成とすると、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留を取得することができない状態であることに対する苛立ちが蓄積されてしまう。その点、本構成によれば、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い遊技回の開始時における保留個数が4個である場合、表示画面G上に遊技回の変動表示時間が所定時間を超えることを遊技者に報知するための演出が表示されない。これにより、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えることが報知されたにも関わらず、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留を取得することができないことに対する苛立ちが蓄積されてしまうことを阻止することが可能となる。
コマンド対応処理(図25)の説明に戻り、ステップS1502にて否定判定した場合、又はステップS1503の処理を実行した場合、ステップS1504にて音声発光制御装置90から所定時間経過コマンドを受信しているか否かを判定する。当該所定時間経過コマンドは主側コマンド対応処理(図22)におけるステップS1409の処理において設定される。
ステップS1504にて肯定判定した場合、ステップS1505にて遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた情報をVDP105に送信する。これにより、表示画面G上において、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状態である旨が表示される。具体的には、図28(c)に示すように、表示画面Gの上部に「1min経過 今保留が貯まればチャンス!?」と表示される。ここで、遊技者に遊技回の変動表示時間が所定時間を超えたことが報知されない構成とすると、遊技者自ら、遊技回の変動表示時間を計測することで当該遊技回の変動表示時間が所定時間を超えたか否かを特定しないといけなくなる。この場合、遊技者への負担が大きくなるとともに、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状態であるか否かを確実に特定することができない可能性がある。その点、本構成によれば、表示画面G上にて遊技回の変動表示時間が所定時間を超えたことが遊技者に報知されるため、遊技者に遊技回の変動表示時間を計測させなくてもすむ。これにより、遊技者への負担を軽減させるとともに、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状態であることを遊技者に確実に特定させることが可能となる。
また、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた場合、表示画面Gの上部にて「今保留が貯まればチャンス!?」と表示される。上述したように、本実施形態においては、当否結果が大当たり結果である場合、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において
保留情報を取得したとしても恩恵を受けることができない。ここで、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた場合に、表示画面Gの上部にて「今保留が貯まれば確実に恩恵が受けられる!」と表示した場合、遊技者は遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留を取得できれば当否結果に関係なく恩恵を受けることができると思い込んでしまう可能性がある。その点、本構成によれば「今保留が貯まればチャンス!?」といったように確実に恩恵が受けられるとは表示されないため、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留を取得したとしても、恩恵が必ず付与されるとは限らないことを遊技者に特定させることが可能となる。これにより、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報に恩恵が付されなかったとしても苛立ちが蓄積されることを阻止することが可能となる。
また、図28(d)に示すように、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留を取得した場合、保留表示領域Gaにて遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得した保留情報に対応した保留表示の色が表示される。具体的には、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報且つ当該保留情報における遊技回の変動表示時間が所定時間以下である場合、第3単位保留表示領域Ga3に示すように「○」が表示される。また、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報且つ当該保留情報における遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合、第4単位保留表示領域Ga4に示すように「◎」が表示される。
第3単位保留表示領域Ga3に表示されている「○」は保留表示の色が黄色に対応しており、第4単位保留表示領域Ga4に表示されている「◎」は保留表示の色がピンク色に対応している。ここで、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報において、遊技回の変動表示時間が所定時間以下である場合と、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合とで保留表示の色が同一である構成とすると、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報であることが特定できても、保留を取得しない方がよい状態であるか否かまでは特定することができない。その点、本構成によれば、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得した保留情報においても、遊技回の変動表示時間が所定時間以下である場合と、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合とで保留表示の色が相違している。これにより、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報においても、保留情報を取得しない方がよい状態であるか否かを遊技者に特定させることが可能となる。
コマンド対応処理(図25)の説明に戻り、ステップS1504にて否定判定した場合、又はステップS1505の処理を実行した場合、ステップS1506にて音声発光制御装置90からシフト時コマンドを受信しているか否かを判定する。具体的には、ワークRAM104の図示しないコマンド格納エリアにシフト時コマンドが格納されているか否かを判定する。当該シフト時コマンドとは、単位保留表示領域Ga1,Ga2,Ga3,Ga4において表示される保留表示をシフトさせるタイミングを表示制御装置100にて特定するためのコマンドである。当該シフト時コマンドは、主制御装置60のMPU62において保留用エリアREの各保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4に格納されたデータ(すなわち、保留情報)をシフトさせる処理が行われた場合に設定されるコマンドである。具体的には、上述したデータ設定処理(図14)のステップS606の処理において設定される。
ステップS1506にて肯定判定した場合、ステップS1507にてワークRAM104に設けられた保留カウンタエリア104aに保留記憶されている表示側保留記憶数IaN1を1減算する。当該保留カウンタエリアとは、上述したように、表示制御装置100のMPU102において、作動口23,24の保留個数をカウントするためのエリアである。
続くステップS1508にてシフト処理を実行する。具体的には、保留表示情報設定用エリア104bに設けられた単位設定エリア104c,104d,104e,104fに格納された保留表示情報をシフトさせる処理を実行する。当該シフト処理は、単位設定エリア104c,104d,104e,104fに格納された保留表示情報を下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1単位設定エリア104cの保留表示情報をクリアするとともに、第2単位設定エリア104d→第1単位設定エリア104c、第3単位設定エリア104e→第2単位設定エリア104d、第4単位設定エリア104f→第3単位設定エリア104eといった具合に各エリア内の保留表示情報がシフトされる。
また、上記シフト処理ではシフトされた保留表示情報をVDP105に送信する。これにより、第1単位エリア108aの画像データがクリアされるとともに、第2単位エリア108b→第1単位エリア108a、第3単位エリア108c→第2単位エリア108b、第4単位エリア108d→第3単位エリア108cといった具合に各エリア内の画像データがシフトされる。
<特定状況が発生する遊技回の流れを示すタイムチャート>
次に、特定状況が発生する遊技回の流れについて図29を参照しながら説明する。上記特定状況とは、上述したように、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い状況のことである。図29は特定状況が発生する遊技回の流れについて説明するためのタイムチャートであり、図29(a)は保留個数が4個未満且つ特定状況が発生する遊技回を示し、図29(b)は主制御装置60から音声発光制御装置90に所定時間報知コマンドが送信されるタイミングを示し、図29(c)はRAM64に所定時間フラグがセットされている期間を示し、図29(d)はRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた所定時間経過カウンタに値がセットされている期間を示し、図29(e)は主制御装置60から音声発光制御装置90に所定時間経過コマンドが送信されるタイミングを示し、図29(f)はRAM64に所定時間経過フラグがセットされている期間を示し、図29(g)は当否結果が外れ結果である場合における恩恵が受けられる保留情報の取得期間を示し、図29(h)は保留情報を取得したタイミングを示し、図29(i)は主制御装置60から音声発光制御装置90に第2特殊保留コマンド又は第3特殊保留コマンドが送信されるタイミングを示し、図29(j)はRAM64に保留フラグがセットされている期間を示している。上記恩恵とは、上述したように、大当たり当選確率が最も高い超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理が行われる恩恵のことである。
t1のタイミングで図29(a)に示すように、保留個数が4個未満且つ特定状況が発生する遊技回が開始され、t1のタイミングからt4のタイミングに亘って当該遊技回が実行される。また、t1のタイミングで図29(b)に示すように、主制御装置60から音声発光制御装置90に所定時間報知コマンドが送信される。当該音声発光制御装置90は上記所定時間報知コマンドを受信した場合、当該所定時間報知コマンドの受信時に対応した表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。
また、音声発光制御装置90は上記所定時間報知コマンドをそのまま表示制御装置100に送信する。これにより、表示画面G上において、変動開始に係る遊技回の変動表示時間が所定時間を超える旨が表示される。具体的には、図28(a)に示すように、表示画面Gの中央にキャラクタが表示され、当該キャラクタに隣接させて「1minを超える変動となります」と表示される。これにより、遊技者に変動開始に係る遊技回の変動表示時間が所定時間を超えることを解り易く報知することが可能となる。
また、t1のタイミングで図29(c)に示すように、RAM64に所定時間フラグがセットされ、t1のタイミングからt4のタイミングに亘って当該所定時間フラグがRAM64にセットされた状態が継続する。当該所定時間フラグとは、上述したように、主制御装置60のMPU62にて遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長いことを特定するためのフラグである。当該所定時間フラグがRAM64にセットされることにより、変動開始に係る遊技回の変動表示時間が所定時間以下である状況、又は変動表示が行われていない状況において保留情報を取得した場合に、当該保留情報が格納された保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4を記憶する処理が行われることを阻止することが可能となる。
また、t1のタイミングで図29(d)に示すように、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた所定時間経過カウンタに値がセットされ、t1のタイミングからt2のタイミングに亘って当該所定時間経過カウンタに値がセットされた状態が継続する。当該所定時間経過カウンタとは、上述したように、主制御装置60のMPU62にて遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状態であるか否かを特定するためのカウンタである。具体的に、t1のタイミングで上記所定時間経過カウンタに「30000」がセットされる。当該所定時間経過カウンタにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図9)が起動される度(2msec毎)に1減算されるように更新される。したがって、上記所定時間経過カウンタに値がセットされてから1min後に当該所定時間経過カウンタが「0」となる。本実施形態では、当否結果が外れ結果でありRAM64に上記所定時間フラグがセットされた状況且つ上記所定時間経過カウンタが「0」である状況において、保留情報を取得した場合、当該保留情報が格納された保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4を記憶する処理が行われる。したがって、上記所定時間経過カウンタが設けられていることで、変動開始に係る遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合に、当該変動表示時間が所定時間以下である状況において保留情報を取得した際に、当該保留情報が格納された保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4を記憶する処理が行われることを阻止することが可能となる。
また、t2のタイミングで図29(e)に示すように、主制御装置60から音声発光制御装置90に所定時間経過コマンドが送信される。t2のタイミングとは、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えたタイミングである。当該音声発光制御装置90は上記所定時間経過コマンドを受信した場合、当該所定時間経過コマンドの受信時に対応した表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。
また、音声発光制御装置90は上記所定時間経過コマンドをそのまま表示制御装置100に送信する。これにより、図28(c)に示すように、表示画面Gの上部に「1min経過 今保留が貯まればチャンス!?」と表示される。ここで、遊技者に遊技回の変動表示時間が所定時間を超えたことが報知されない構成とすると、遊技者自ら、遊技回の変動表示時間を計測することで当該変動表示時間が所定時間を超えたか否かを特定しないといけなくなる。この場合、遊技者への負担が大きくなるとともに、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状態であるか否かを確実に特定することができない可能性がある。その点、本構成によれば、表示画面G上にて遊技回の変動表示時間が所定時間を超えたことが遊技者に報知されるため、遊技者に遊技回の変動表示時間を計測させなくてもすむ。これにより、遊技者への負担を軽減させるとともに、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状態であることを遊技者に確実に特定させることが可能となる。
また、t2のタイミングで図29(f)に示すように、RAM64に所定時間経過フラグがセットされ、t2のタイミングからt4のタイミングに亘って当該所定時間経過フラグがRAM64にセットされた状態が継続する。当該所定時間経過フラグとは、上述したように、主制御装置60のMPU62にて今回の変動に係る遊技回において所定時間経過コマンドを設定したことを特定するためのフラグである。これにより、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超える遊技回において、上記所定時間経過コマンドが音声発光制御装置90に送信されたにもかかわらず、再度音声発光制御装置90に上記所定時間経過コマンドが送信されてしまうことを阻止することが可能となる。
また、t2のタイミングからt4のタイミングに亘って図29(g)に示すように、当否結果が外れ結果である場合における恩恵が受けられる保留情報の取得期間が設定されている。上述したように、所定時間よりも長い変動表示時間が選択された場合、所定時間を超えてから変動が終了するまでに少なくとも1min以上の時間を要する。これは、遊技球の発射周期と作動口23,24への入賞履歴を保留記憶可能な上限個数との積よりも長い時間となる。よって、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えてから変動が終了するまでの期間において、上限個数分の入賞を発生させることが可能となる。
t3のタイミングで図29(h)に示すように、保留情報を取得した場合、同タイミングで主制御装置60から音声発光制御装置90に第2特殊保留コマンド又は第3特殊保留コマンドが送信される。当該音声発光制御装置90は上記第2特殊保留コマンド又は上記第3特殊保留コマンドを受信した場合、上記第2特殊保留コマンド又は上記第3特殊保留コマンドの受信時に対応した表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。具体的には、上記表示ランプ部54を単位保留表示領域Ga1,Ga2,Ga3,Ga4にて表示される保留表示の色と同一の色に発光させる。これにより、表示ランプ部54への注目度を高めることが可能となる。また、上記スピーカ部55から上記第2特殊保留コマンド又は上記第3特殊保留コマンドに対応した入賞音を出力させる。この場合、上記第2特殊保留コマンドの方が上記第3特殊保留コマンドよりも入賞音が大きく設定されている。上述したように、遊技者は遊技回の変動表示時間が所定時間を超えることを期待している。当該構成とすることにより、遊技者の気持ちを昂らせることが可能となる。
また、音声発光制御装置90は上記第2特殊保留コマンド又は上記第3特殊保留コマンドをそのまま表示制御装置100に送信する。これにより、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報でしか設定されない色の保留表示が単位保留表示領域Ga1,Ga2,Ga3,Ga4にて表示される。当該構成によれば、変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報であることを遊技者に印象付けることが可能となる。
また、t3のタイミングで図29(j)に示すように、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が格納されている保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4に対応する保留フラグがRAM64にセットされる。これにより、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された
保留情報であることを主制御装置60のMPU62にて特定することが可能となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報は、最も大当たり当選確率が高い超高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる。これにより、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い遊技回において当否結果が外れ結果となったことに対する苛立ちを抑制することが可能となる。
外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報の場合、超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理が行われるという恩恵を受けることができるため、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い遊技回が発生した場合、当否結果が大当たり結果となることに期待させるとともに、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得した保留情報に上記恩恵が付与されることにも期待させることが可能となる。
外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が複数存在している場合、当該保留情報はすべて超高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる。したがって、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において、遊技者に保留を取得したいと思わせることが可能となる。よって、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えてからも遊技者に発射操作を継続して行わせることが可能となる。
RAM64に保留用通常大当たりフラグがセットされている場合は、低確率モード用の当否テーブルを参照して保留コマンドの設定処理における当否判定処理が行われ、RAM64に保留用確変大当たりフラグがセットされている場合は、高確率モード用の当否テーブルを参照して保留コマンドの設定処理における当否判定処理が行われる。ここで、保留コマンドの設定処理における当否判定処理において現状の当否抽選モードを参照して当否判定処理が行われる構成とした場合、保留コマンドの設定処理における当否判定処理において参照される当否テーブルと、変動開始処理における当否判定処理において参照される当否テーブルとが一致しない可能性がある。この場合、保留コマンドの設定処理における当否判定処理では大当たり結果となり、実際の遊技回においては外れ結果となる可能性がある。さらに、所定時間よりも長い遊技回の変動表示時間が選択されたにもかかわらず、実際の遊技回の変動表示時間が所定時間以下になってしまう可能性がある。そうなると、保留表示が紫色又はピンク色になったにもかかわらず、当該保留情報に対応する遊技回において変動表示時間が所定時間以下となる可能性がある。その点、本構成によれば、保留コマンドの設定処理における当否判定処理において参照される当否テーブルと、変動開始処理における当否判定処理において参照される当否テーブルとが一致する構成であるため、所定時間よりも長い遊技回の変動表示時間が選択されたにもかかわらず、実際の遊技回において変動表示時間が所定時間以下となることはない。これにより、保留表示の色から遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長いか否かを特定できなくなることを阻止することが可能となる。
第1特殊保留コマンド、第2特殊保留コマンド、又は第3特殊保留コマンドを受信した場合、表示ランプ部54の色が単位保留表示領域Ga1,Ga2,Ga3,Ga4にて表示される保留表示の色と同一になる。したがって、単位保留表示領域Ga1,Ga2,Ga3,Ga4にて表示される保留表示の色を直接視認しなくても、表示ランプ部54を視認することで、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い保留情報であることや外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報であることを特定することが可能となる。これにより、表示ランプ部54への注目度を高めることが可能となる。
スピーカ部55から出力される入賞音は、第1特殊保留コマンド、第3特殊保留コマンド、第2特殊保留コマンドの順に大きくなるよう設定されている。上記第1特殊保留コマンドは、遊技回の変動表示時間が所定時間以下である状況において取得された保留情報且つ遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い保留情報に対応しており、上記第2特殊保留コマンドは、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報且つ当該保留情報における遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合に対応しており、上記第3特殊保留コマンドは、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報且つ当該保留情報における遊技回の変動表示時間が所定時間以下である場合に対応している。第2特殊保留コマンド又は第3特殊保留コマンドを受信した場合の方が第1特殊保留コマンドを受信した場合よりもスピーカ部55から出力される入賞音を大きくすることで、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報であることを遊技者に印象付けることが可能となる。
上記第2特殊保留コマンドと、上記第3特殊保留コマンドとを比較した場合、当該第2特殊保留コマンドの方が当該第3特殊保留コマンドよりもスピーカ部55から出力される入賞音が大きくなるよう設定されている。ここで、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報は、大当たり当選確率が最も高い超高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる可能性がある。遊技者は上記超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理が行われることを望んでいるため、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報においても、当該保留情報における遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長くなることに期待する。したがって、第2特殊保留コマンドを受信した際にスピーカ部55から出力される入賞音を第3特殊保留コマンドを受信した際にスピーカ部55から出力される入賞音よりも大きくすることで、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い保留情報を取得したことに対する遊技者の気持ちを昂らせることが可能となる。
大当たり対応保留コマンド、リーチ対応保留コマンド、又は完全外れ対応保留コマンドを受信した場合、当該各保留コマンドを受信した場合に対応する色に表示ランプ部54が発光しない且つ当該各保留コマンドを受信した際における入賞音がスピーカ部55から出力されない。これにより、上記第1特殊保留コマンド、上記第2特殊保留コマンド、又は上記第3特殊保留コマンドを受信した状況を際立たせることが可能となる。
遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合、保留表示の色が紫色又はピンク色となる。ここで、遊技回の変動表示時間が所定時間以下である場合においても保留表示の色が紫色又はピンク色となる構成とすると、保留表示の色が紫色又はピンク色となったとしても遊技回の変動表示時間が所定時間を超えるとは限らない。この場合、保留情報を取得しない方がよい状態であるか否かを遊技者に確実に特定させることができなくなってしまう。その点、本構成によれば、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合でしか、保留表示の色が紫色又はピンク色にならない構成であるため、保留情報を取得しない方がよい状態であるか否かを遊技者に確実に特定させることが可能となる。
当否結果に限らず遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合、保留表示の色が紫色又はピンク色となる。上述したように、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留情報を取得した場合、最も大当たり当選確率が高い超高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる。ここで、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合でしか、保留表示の色が紫色又はピンク色にならない構成とすると、保留表示の色が紫色又はピンク色となった場合、当否結果が外れ結果であることが遊技者に特定されてしまう。この場合、大当たり当選に期待しながら遊技者に遊技を行わせることができなくなってしまう。その点、本構成によれば、当否結果に限らず遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合、保留表示の色が紫色又はピンク色となる。これにより、遊技者に遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長いことを確実に報知するとともに、保留表示の色によって当否結果を特定されないようにすることが可能となる。
保留情報を取得した際の変動表示時間に応じて、設定される保留表示の色が相違している。具体的には、保留情報を取得した遊技回の変動表示時間が所定時間を超えている場合、保留表示の色として黄色又はピンク色のいずれかが設定される。また、保留情報を取得した遊技回の変動表示時間が所定時間以下である場合、保留表示の色として白色、青色、緑色、赤色、又は紫色のいずれかが設定される。保留情報を取得した遊技回の変動表示時間が所定時間を超えているか否かで保留表示の色を相違させる構成とすることで、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報であることを遊技者に解り易く報知することが可能となる。
遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得した保留情報においても、遊技回の変動表示時間が所定時間以下である場合と、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合とで保留表示の色が相違している。ここで、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報において、遊技回の変動表示時間が所定時間以下である場合と、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合とで保留表示の色が同一である構成とすると、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報であることが特定できても、保留を取得しない方がよい状態であるか否かまでは特定することができない。その点、本構成によれば、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得した保留情報においても、遊技回の変動表示時間が所定時間以下である場合と、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合とで保留表示の色が相違している。これにより、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報においても、保留情報を取得しない方がよい状態であるか否かを遊技者に特定させることが可能となる。
変動開始に係る遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合、当該遊技回の開始時において表示画面G上にて遊技回の変動表示時間が所定時間を超える旨が表示される。これにより、遊技者に遊技回の変動表示時間が所定時間を超えることを解り易く報知することが可能となる。
所定時間よりも長い変動表示時間の遊技回の開始時において、始動保留球数NAが上限値である場合、所定時間報知コマンドが設定されない。当該始動保留球数NAが上限値である場合、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留を取得することができない。したがって、始動保留球数NAが上限値である場合、超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理が行われるという恩恵が付与されることはない。ここで、所定時間よりも長い変動表示時間の遊技回の開始時において、始動保留球数NAが上限値である場合に、表示画面G上にて「1minを超える変動となります」と表示させる構成とすると、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留を取得することができない状態であることに対する苛立ちが蓄積されてしまう。その点、本構成によれば、保留用エリアREに保留情報を記憶することができない場合には、変動開始に係る遊技回の変動表示時間が所定時間を超えることが報知されない。これにより、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えることが報知されたにも関わらず、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留を取得することができないことに対する苛立ちが蓄積されてしまうことを阻止することが可能となる。
遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた場合、表示画面G上にて遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状態である旨が表示される。ここで、遊技者に遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状態である旨が報知されない構成とすると、遊技者自ら、遊技回の変動表示時間を計測することで当該変動表示時間が所定時間を超えたか否かを特定しないといけなくなる。この場合、遊技者への負担が大きくなるとともに、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状態であるか否かを確実に特定することができない可能性がある。その点、本構成によれば、表示画面G上にて遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状態である旨が表示されるため、遊技者に遊技回の変動表示時間を計測させなくてもすむ。これにより、遊技者への負担を軽減させるとともに、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状態であることを遊技者に確実に特定させることが可能となる。
遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた場合、表示画面Gの上部にて「今保留が貯まればチャンス!?」と表示される。本実施形態では、当否結果が大当たり結果である場合、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報は恩恵を受けることができない。ここで、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた場合に、表示画面Gの上部にて「今保留が貯まれば確実に恩恵が受けられる!」と表示した場合、遊技者は遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留を取得できれば当否結果に関係なく恩恵を受けることができると思い込んでしまう可能性がある。その点、本構成によれば「今保留が貯まればチャンス!?」といったように確実に恩恵が受けられるとは表示されないため、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留を取得したとしても、恩恵が必ず付与されるとは限らないことを遊技者に特定させることが可能となる。これにより、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報に恩恵が付されなかったとしても苛立ちが蓄積されることを阻止することが可能となる。
<第1の実施形態の別例>
(1)外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合でしか、保留表示の色が紫色にならない構成としてもよい。ここで、大当たり結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合も、保留表示の色が紫色となる構成とすると、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留情報を取得した場合に、恩恵を受けることができるか否かを確実に特定することができない。その点、本構成によれば、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた場合でしか、保留表示の色が紫色にならない構成であるため、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留を取得した場合に恩恵が受けられることが確定する。これにより、保留を取得しない方がよい状態であることを遊技者に確実に特定させることが可能となる。
(2)遊技回の変動表示時間が所定時間以下である状況において取得された保留情報且つ当該保留情報における遊技回の変動表示時間が所定時間以下である場合でも、保留表示の色として紫色が選択される可能性がある構成としてもよい。また、当該構成において、
上記状況において取得された保留情報における遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い方が、上記状況において取得された保留情報における遊技回の変動表示時間が所定時間以下である場合よりも、保留表示の色が紫色に設定される頻度が高い構成とする。
これにより、保留表示の色が紫色となった場合、遊技者は当該保留情報における遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長くなることに期待する。また、当該構成において、紫色の保留表示が実際に変動開始に係る遊技回となるまでの各遊技回にて、表示画面G上にて遊技回の変動表示時間が所定時間を超えるか否かを煽る演出が発生する構成としてもよい。具体的には、表示画面G上にて「もうじき遊技回の変動表示時間が1minを超えるかもしれない」と表示される。本構成によれば、上記演出が発生するため、上記保留表示が実際に変動開始に係る遊技回となるまで、変動開始に係る遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長くなるか否かに遊技者をドキドキさせることが可能となる。
(3)遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合に、保留表示の色が紫色又はピンク色となる構成に限定されることはなく、例えば保留表示の色が変化するのではなく、記号や文字などが表示される構成としてもよい。当該構成によれば、保留表示の色を変化させるよりも、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長くなるということを遊技者に解り易く報知させることが可能となる。
(4)保留表示の色が白色及び紫色の2種類のみ設定されている構成としてもよい。また、当該構成において、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長くなる場合、保留表示の色が紫色となり、遊技回の変動表示時間が所定時間以下となる場合に保留表示の色が白色となる構成としてもよい。当該構成によれば、保留表示の色の種類が2種類よりも多い場合に比べて、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い保留情報であることを遊技者に特定させやすくなる。
(5)外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報は、超高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われるだけでなく、所定時間よりも長い変動表示時間が選択されやすい構成としてもよい。遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合、恩恵を受けることが可能な保留情報を取得できる可能性が高くなる。当該構成によれば、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報に対する恩恵を大きくすることで、所定時間よりも長い変動表示時間となる遊技回において外れ結果となったことに対する苛立ちを抑制するとともに、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留を取得した際の喜びを大きくすることが可能となる。
(6)大当たり結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報においても恩恵が付与される構成としてもよい。当該構成によれば、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報であれば、当否結果に関係なく、恩恵を受けることが可能となる。したがって、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留情報を取得した場合、何かしらの恩恵を受けられることを期待していた遊技者の気持ちに応えることが可能となる。また、当該構成において、大当たり結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報に対する恩恵が、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報に対する恩恵よりも大きくならない構成とする。
また、大当たり結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報である場合、遊技者に恩恵を付与するか否かを抽選によって決定する構成としてもよい。具体的には、大当たり当選である場合、上記抽選において付与当選となれば、遊技者に恩恵が付与され、上記抽選において付与非当選となった場合、遊技者に恩恵が付与されない構成としてもよい。当該構成によれば、恩恵が付与されるか否かに遊技者を引き付けることが可能となる。
(7)外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報において、超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理において外れ結果となる状況が連続して発生する程、大当たり当選確率が高い超高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる構成としてもよい。当該構成によれば、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が、連続して外れ結果となる状況が長期間発生してしまうことを阻止することが可能となる。
(8)外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留個数が保留用エリアREに複数個存在している場合、一の保留情報が大当たり当選となった際は、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得されたその他の保留情報においては、超高確率モード用の当否テーブルではなく、保留用エリアREに格納された大当たり結果の種類に対応した当否テーブル又は現状の当否抽選モードに対応した当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる構成としてもよい。ここで、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された一の保留情報が大当たり当選となった際に、その他の外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報も超高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる構成とすると、短期間で複数回大当たり当選となる可能性が高くなる。そうなると、遊技者は遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた場合、当否結果が外れ結果となることに期待する気持ちが強くなってしまう。その点、本構成によれば、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された一の保留情報が大当たり当選となった場合、その他の外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報は、超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理が行われない。これにより、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において大当たり当選となることにも期待させることが可能となる。
(9)遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状態から変動が終了するまでの間に、特定時間が設定されており、所定時間を超えてから特定時間未満である状況において取得された保留情報と、特定時間以上である状況において取得された保留情報とにおいて遊技者に付与される恩恵が相違する構成としてもよい。具体的には、所定時間を超えてから特定時間未満である状況において取得された保留情報の場合、所定時間よりも長い変動表示時間が選択されやすくなり、特定時間以上である状況において取得された保留情報の場合、超高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる構成としてもよい。当該構成によれば、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報に付与される恩恵の種類が多様化されるとともに、遊技者に付与される恩恵を選ばせながら発射操作を行わせることが可能となる。
(10)超高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる場合、表示画面G上にて大当たり当選確率が表示される構成としてもよい。具体的には、表示画面Gの左下に超高確率モード用の当否テーブルに対応する大当たり当選確率を表示させるための大当たり当選確率表示領域が設定されており、超高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる遊技回である場合、当該大当たり当選確率表示領域にて、大当たり当選確率を表示させる構成としてもよい。当該構成によれば、大当たり当選確率が高いことを遊技者に認識させやすくすることが可能となる。また、上記大当たり当選確率表示領域にて表示されるのが、大当たり当選確率ではなく、当該大当たり当選確率に対応したキャラクタや記号が表示される構成としてもよい。
(11)外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い遊技回の開始時における保留個数が上限値である場合に、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状態から変動が終了となるまでに作動口23,24への入賞が発生した際は、当該作動口23,24への入賞が発生するまでに既に保留用エリアREに格納されていた保留情報に対して、
超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理を行うか否かの抽選が行われる構成としてもよい。当該構成によれば、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において、保留を取得しようと発射操作を行ったにもかかわらず保留を取得できなかった場合においても、遊技者に恩恵を付与することが可能となる。また、この場合、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状態から変動が終了となるまでに作動口23,24への入賞個数が多い程、上記超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理を行うか否かの抽選において当選となりやすい構成としてもよい。具体的には、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状態から変動が終了となるまでに作動口23,24へ入賞した遊技球の個数が1個である場合、上記抽選において当選となる確率は5%であり、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状態から変動が終了となるまでに作動口23,24へ入賞した遊技球の個数が2個である場合、上記抽選において当選となる確率は10%であり、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状態から変動が終了となるまでに作動口23,24へ入賞した遊技球の個数が3個である場合、上記抽選において当選となる確率は20%であり、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状態から変動が終了となるまでに作動口23,24へ入賞した遊技球の個数が4個以上である場合、上記抽選において当選となる確率は30%である構成としてもよい。当該構成によれば、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状態から変動が終了となるまでに作動口23,24へ入賞した遊技球の個数への注目度を高めるとともに、作動口23,24へ入賞した遊技球の個数が多い状況の有利性を担保することが可能となる。
(12)リーチ図柄の組み合わせに応じて、遊技者に付与される恩恵が相違している構成としてもよい。具体的には、リーチ図柄の組み合わせが、偶数図柄、奇数図柄の順に遊技者に付与される恩恵が大きくなる構成としてもよい。例えば、リーチ図柄の組み合わせが偶数図柄である場合に、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留を取得した場合、超高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる構成としてもよい。
また、リーチ図柄の組み合わせが奇数図柄である場合に、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留を取得した場合、リーチ図柄の組み合わせが偶数図柄である場合に参照される超高確率モード用の当否テーブルよりも大当たり当選確率が高い超高確率モード用の当否テーブルを参照して、当否判定処理が行われる構成としてもよい。ここで、最終停止図柄の組み合わせが奇数図柄となる場合、当否抽選モードが高確率モードに移行する又は高確率モードが継続となる。また、最終停止図柄の組み合わせが偶数図柄となる場合、当否抽選モードが低確率モードに移行する又は低確率モードが継続となる。したがって、遊技者は最終停止図柄の組み合わせが奇数図柄となることに期待する。よって、リーチ図柄の組み合わせが奇数図柄の際に外れ結果となった方が、リーチ図柄の組み合わせが偶数図柄の際に外れ結果となった場合よりも、外れ結果となったことに対するがっかり感が大きくなる。そこで、本構成によれば、リーチ図柄の組み合わせが奇数図柄である場合の方がリーチ図柄の組み合わせが偶数図柄である場合よりも、遊技者に付与される恩恵を大きくすることで、遊技者が受けたがっかり感の大きさに応じた恩恵を付与することが可能となる。これにより、遊技者が受けたがっかり感を抑制することが可能となる。
(13)遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた場合、表示画面Gの上部において遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状態であること及び今保留を取得することができればチャンスである旨が表示される構成に限定されることはなく、例えば遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた場合、表示画面Gの上部において遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状態であること及び今保留を取得することができればチャンスである旨を表示させず、表示ランプ部54において遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況に対応した発光制御だけが行われる構成としてもよい。当該構成によれば、表示画面G上にて発生している演出への注目度が低下してしまうことを阻止しながら、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状態であることを遊技者に報知させることが可能となる。
(14)表示画面Gの中央下部に設けられた保留表示領域Gaにて表示されている保留表示の色が全てピンク色となった場合、又は全て黄色となった場合、超高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われるという恩恵の他に、当該恩恵とは異なる恩恵を受けることができる構成としてもよい。具体的には、保留表示の色が全てピンク色、又は全て黄色となった状況において、当該保留情報がすべて外れ結果となった場合、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報でなくても、所定の期間、超高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる構成としてもよい。当該構成によれば、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留表示の色への注目度を高めることが可能となる。
(15)超高確率モード用の当否テーブルを参照して大当たり当選となった場合よりも、低確率モード用の当否テーブル又は高確率モード用の当否テーブルを参照して大当たり当選となった方が、ラウンド遊技のラウンド数又は想定される払出総数が多くなる構成としてもよい。当該構成によれば、超高確率モード用の当否判定処理が行われることだけでなく、低確率モード用の当否テーブル又は高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理が行われることにも期待させることが可能となる。
(16)外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において、保留を取得できなかった場合、抽選によって超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理を行うか否かを決定する構成としてもよい。ここで、遊技回の変動表示時間が所定時間以上経過した状況において、保留を取得しようと発射操作を行ったにもかかわらず、保留を取得することができなかった場合、遊技者のやる気が低下してしまう恐れがある。その点、本構成によれば、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留を取得できなくても、超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理が行われる可能性がある。これにより、保留を取得しようと発射操作を行ったにもかかわらず、保留を取得できなかったことに対してやる気が低下してしまうことを阻止することが可能となる。
(17)外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報に付与される恩恵が、超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理に限定されることはなく、所定時間よりも長い変動表示時間が選択されたにもかかわらず、外れ結果となった際の苛立ちを抑制することができる恩恵であればよい。具体的には、例えば外れ結果且つ変動表示時間が所定時間よりも長い遊技回が終了してから所定回数の遊技回が実行されるまでの間、作動口23,24への入賞に対する遊技球の払出個数が通常よりも多くなる構成としてもよい。
<第2の実施形態>
本実施形態は、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報に付与される恩恵が第1の実施形態と相違している。以下、当該構成について詳細に説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
<超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,D>
本実施形態に設定されている超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dについて図30を参照しながら説明する。本実施形態では、第1の実施形態とは異なり大当たり当選確率が相違した複数の超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dが設定されている。図30(a)は第2の実施形態における超高確率モード用の当否テーブルAを説明するための説明図であり、図30(b)は超高確率モード用の当否テーブルBを説明するための説明図であり、図30(c)は超高確率モード用の当否テーブルCを説明するための説明図であり、図30(d)は超高確率モード用の当否テーブルDを説明するための説明図である。
図30(a)に示すように、超高確率モード用の当否テーブルAの場合、大当たり結果となる乱数の値は40個であり、図30(b)に示すように、超高確率モード用の当否テーブルBの場合、大当たり結果となる乱数の値は50個であり、図30(c)に示すように、超高確率モード用の当否テーブルCの場合、大当たり結果となる乱数の値は80個であり、図30(d)に示すように、超高確率モード用の当否テーブルDの場合、大当たり結果となる乱数の値は100個である。
超高確率モード用の当否テーブルAにおける大当たり乱数カウンタC1の値群は、超高確率モード用の当否テーブルBにおける大当たり乱数カウンタC1の値群、超高確率モード用の当否テーブルCにおける大当たり乱数カウンタC1の値群、及び超高確率モード用の当否テーブルDにおける大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。また、超高確率モード用の当否テーブルBにおける大当たり乱数カウンタC1の値群は、超高確率モード用の当否テーブルCにおける大当たり乱数カウンタC1の値群、及び超高確率モード用の当否テーブルDにおける大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。また、超高確率モード用の当否テーブルCにおける大当たり乱数カウンタC1の値群は、超高確率モード用の当否テーブルDにおける大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。なお、超高確率モード用の当否テーブルA、超高確率モード用の当否テーブルB、超高確率モード用の当否テーブルC、超高確率モード用の当否テーブルDの順に当選確率が高くなるのであれば、上記大当たり結果となる乱数の数及び値は任意である。
また、超高確率モード用の当否テーブルAにおける大当たり乱数カウンタC1の値群が、超高確率モード用の当否テーブルBにおける大当たり乱数カウンタC1の値群、超高確率モード用の当否テーブルCにおける大当たり乱数カウンタC1の値群、及び超高確率モード用の当否テーブルDにおける大当たり乱数カウンタC1の値群に一部のみが含まれている構成としてもよく、含まれていない構成としてもよい。また、超高確率モード用の当否テーブルBにおける大当たり乱数カウンタC1の値群が、超高確率モード用の当否テーブルCにおける大当たり乱数カウンタC1の値群、及び超高確率モード用の当否テーブルDにおける大当たり乱数カウンタC1の値群に一部のみが含まれている構成としてもよく、含まれていない構成としてもよい。また、超高確率モード用の当否テーブルCにおける大当たり乱数カウンタC1の値群が、超高確率モード用の当否テーブルDにおける大当たり乱数カウンタC1の値群に一部のみが含まれている構成としてもよく、含まれていない構成としてもよい。
各超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dで比較した場合、超高確率モード用の当否テーブルA、超高確率モード用の当否テーブルB、超高確率モード用の当否テーブルC、超高確率モード用の当否テーブルDの順に大当たり当選確率が高くなっている。ここで、詳細については後述するが、本実施形態では開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が多くなる程、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報の当否判定処理において、大当たり当選確率が高い超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dが参照される可能性が高くなる。したがって、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が多くなる程、大当たり当選となる可能性が高くなる。ここで、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が外れ結果となる状況が連続して発生した場合、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留情報を取得したとしても、大当たり当選に期待することができなくなる。この場合、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留を取得することへの意欲が湧かなくなってしまう。また、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が多くなる程、大当たり当選とならないことに対する苛立ちが蓄積される。その点、本構成によれば、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が多くなる程、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報の当否判定処理において、大当たり当選確率が高い超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dが参照される可能性が高くなる。これにより、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留情報を取得することへの意欲が湧かなくなることを阻止することが可能となる。
<大当たり当選確率の表示>
本実施形態では、超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dを参照した当否判定処理が行われる遊技回において、表示画面G上にて大当たり当選確率が表示される。表示画面G上にて大当たり当選確率が表示される構成について図31を参照しながら説明する。図31は表示画面G上にて表示される大当たり当選確率について説明するための説明図である。
図31に示すように、表示画面Gの左下に当否判定処理において超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dを参照した場合における大当たり当選確率を表示させるための大当たり当選確率表示領域Daが設定されている。当該大当たり当選確率表示領域Daは、変動に係る遊技回の当否判定処理において参照される超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dに対応する大当たり当選確率が表示される。これにより、当該超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dが複数設定されていたとしても、上記超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dを参照した当否判定処理が行われた場合における大当たり当選確率を容易に特定させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、低確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理時又は高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理時においては、上記大当たり当選確率表示領域Daにて大当たり当選確率が表示されない。ここで、低確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理時又は高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理時において、上記大当たり当選確率表示領域Daにて大当たり当選確率を表示させる構成とすると、超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理が行われていることを特定しづらくなる。その点、本構成によれば、低確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理時又は高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理時においては、上記大当たり当選確率表示領域Daにて大当たり当選確率が表示されない。これにより、超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理が行われることを遊技者に解り易く報知することが可能となる。
但し、大当たり当選確率表示領域Daに直接大当たり当選確率を表示する構成に限定されることはなく、例えば今回の遊技回の当否判定処理において参照される超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dに対応する大当たり当選確率を示唆する文字やキャラクタなどを大当たり当選確率表示領域Daに表示させる構成としてもよい。
<変動開始処理>
次に、主制御装置60のMPU62における遊技回制御処理(図12)のステップS405にて実行される変動開始処理について図32を参照しながら説明する。図32は主制御装置60のMPU62にて実行される変動開始処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS1801〜ステップS1805の処理はステップS801〜ステップS805の処理と同様である。
ステップS1802にて肯定判定した場合、ステップS1806にて超高確率テーブル当否判定処理を実行する。当該超高確率テーブル当否判定処理について図33を参照しながら説明する。当該超高確率テーブル当否判定処理では、超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dを参照した当否判定処理が行われる。図33は主制御装置60のMPU62にて実行される超高確率テーブル当否判定処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS1901にて開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が100回以上であるか否かを判定する。ステップS1901にて否定判定した場合、ステップS1902にて超高確率モード用抽選テーブルAをROM63からRAM64に読み出す。当該超高確率モード用抽選テーブルAについては後述する。
ステップS1901にて肯定判定した場合、ステップS1903にて開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が300回以上であるか否かを判定する。ステップS1903にて否定判定した場合、ステップS1904にて超高確率モード用抽選テーブルBをROM63からRAM64に読み出す。当該超高確率モード用抽選テーブルBについては後述する。
ステップS1903にて肯定判定した場合、ステップS1905にて開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が500回以上であるか否かを判定する。ステップS1905にて否定判定した場合、ステップS1906にて超高確率モード用抽選テーブルCをROM63からRAM64に読み出す。当該超高確率モード用抽選テーブルCについては後述する。ステップS1905にて肯定判定した場合、ステップS1907にて超高確率モード用抽選テーブルDをROM63からRAM64に読み出す。
ここで、各超高確率モード用抽選テーブルA,B,C,Dについて図34を参照しながら説明する。図34は各超高確率モード用抽選テーブルA,B,C,Dを説明するための説明図である。
図34に示すように、超高確率モード用抽選テーブルAの場合、超高確率モード用の当否テーブルAが選択される確率は90%であり、超高確率モード用の当否テーブルBが選択される確率は5%であり、超高確率モード用の当否テーブルCが選択される確率は4%であり、超高確率モード用の当否テーブルDが選択される確率は1%である。したがって、超高確率モード用抽選テーブルAが参照される場合、超高確率モード用の当否テーブルAが選択される確率が最も高い。
また、超高確率モード用抽選テーブルBの場合、超高確率モード用の当否テーブルAが選択される確率は40%であり、超高確率モード用の当否テーブルBが選択される確率は30%であり、超高確率モード用の当否テーブルCが選択される確率は20%であり、超高確率モード用の当否テーブルDが選択される確率は10%である。したがって、超高確率モード用抽選テーブルBが参照される場合、超高確率モード用の当否テーブルAが選択される確率が最も高い。
また、超高確率モード用抽選テーブルCの場合、超高確率モード用の当否テーブルAが選択される確率は10%であり、超高確率モード用の当否テーブルBが選択される確率は20%であり、超高確率モード用の当否テーブルCが選択される確率は30%であり、超高確率モード用の当否テーブルDが選択される確率は40%である。したがって、超高確率モード用抽選テーブルCが参照される場合、超高確率モード用の当否テーブルDが選択される確率が最も高い。
また、超高確率モード用抽選テーブルDの場合、超高確率モード用の当否テーブルAが選択される確率は1%であり、超高確率モード用の当否テーブルBが選択される確率は4%であり、超高確率モード用の当否テーブルCが選択される確率は5%であり、超高確率モード用の当否テーブルDが選択される確率は90%である。したがって、超高確率モード用抽選テーブルDが参照される場合、超高確率モード用の当否テーブルDが選択される確率が最も高い。
各超高確率モード用抽選テーブルA,B,C,Dで比較した場合、超高確率モード用抽選テーブルA、超高確率モード用抽選テーブルB、超高確率モード用抽選テーブルC、超高確率モード用抽選テーブルDの順に最も大当たり当選確率が高い超高確率モード用の当否テーブルDが選択される確率が高くなるよう設定されている。ここで、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が多い状況において、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い際に当否結果が外れ結果となった場合、大当たり当選となる気がしなくなるため、遊技を止められてしまう可能性がある。その点、本構成によれば、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が多くなる程、最も大当たり当選確率が高い超高確率モード用の当否テーブルDを参照して当否判定処理が行われる可能性が高い。したがって、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が多くなる程、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得した保留情報の当否判定処理において、大当たり当選となる可能性が高くなる。これにより、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が多くなったとしても、遊技者に遊技を止められてしまうことを阻止することが可能となる。
また、いずれの超高確率モード用抽選テーブルA,B,C,Dであっても、いずれの超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dが選択される可能性がある。ここで、例えば超高確率モード用抽選テーブルAにおいて超高確率モード用の当否テーブルC及び超高確率モード用の当否テーブルDが選択されない構成とすると、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が100回未満において、大当たり当選確率が高くなることに期待することができなくなってしまう。その点、本構成によれば、いずれの超高確率モード用抽選テーブルA,B,C,Dであっても、いずれの超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dが選択される可能性がある。したがって、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が少ない状況においても、大当たり当選確率が高くなる可能性がある。これにより、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が少ない状況においても、大当たり当選確率が高くなることに期待させながら遊技を行わせることが可能となる。
超高確率テーブル当否判定処理(図33)の説明に戻り、ステップS1902、ステップS1904、ステップS1906、又はステップS1907の処理を実行した場合、ステップS1908にて抽選処理を実行する。具体的には、RAM64において定期的(例えば2msec)に更新される抽選用カウンタの値を読み出し、当該抽選用カウンタの値をRAM64に読み出された各超高確率モード用抽選テーブルA,B,C,Dに対して照合する。
続くステップS1909にて、大当たり当選確率表示コマンドを設定する。当該大当たり当選確率表示コマンドとは、上記大当たり当選確率表示領域Daにて超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dに対応した大当たり当選確率を表示させるタイミングを表示制御装置100にて特定するためのコマンドである。上記大当たり当選確率表示コマンドには、ステップS1908の抽選処理において選択された超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dの情報が含まれている。ここで設定された大当たり当選確率表示コマンドは、通常処理(図11)のステップS301にて音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は上記大当たり当選確率表示コマンドを受信した場合、当該大当たり当選確率表示コマンドをそのまま表示制御装置100に送信する。
図35に示すように、表示制御装置100は音声発光制御装置90から大当たり当選確率表示コマンドを受信した場合(ステップS2001:YES)、ステップS2002にて大当たり当選確率の情報をVDP105に送信する。これにより、図31に示すように、大当たり当選確率表示領域DaにてステップS1908の抽選処理において選択された超高確率モード用の当否テーブルに対応した大当たり当選確率が表示される。
なお、ステップS2003〜ステップS2010の処理はステップS1501〜ステップS1508の処理と同様である。ただし、ステップS2003にて実行される保留コマンド対応処理における特殊保留コマンド対応処理が第1の実施形態と相違している。具体的には、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得した保留情報に対応した特殊保留コマンドを設定する場合、RAM64に通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグがセットされていない際は、まず開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数に応じた超高確率モード用抽選テーブルA,B,C,Dを参照して抽選処理を行う。当該抽選処理において選択された超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dを参照して、今回の作動口23,24への入賞に対応した保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4に格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値であるか否かを判定する。その後に行われる特殊保留コマンドを設定するための処理は第1の実施形態と同様である。
超高確率テーブル当否判定処理(図33)の説明に戻り、ステップS1909の処理を実行した後は、ステップS1910にてステップS1908において選択された超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dを参照して、ステップS1801にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値であるか否かを判定して、本超高確率テーブル当否判定処理を終了する。
変動開始処理(図32)の説明に戻り、ステップS1804の処理を実行した場合、ステップS1805の処理を実行した場合、又はステップS1806の処理を実行した場合、ステップS1807〜ステップS1819の処理を実行する。ステップS1807〜ステップS1819の処理はステップS807〜ステップS819の処理と同様である。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、大当たり当選確率が相違した複数の超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dが設定されており、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が多い程、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報の当否判定処理において、大当たり当選確率が高い超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dが参照される可能性が高くなるよう設定されている。ここで、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が外れ結果となる状態が連続して発生した場合、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留情報を取得したとしても、大当たり当選に期待することができなくなるため、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留を取得することへの意欲が湧かなくなってしまう。また、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が多くなる程、大当たり当選とならないことに対する苛立ちが蓄積される。その点、本構成によれば、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が多くなる程、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報の当否判定処理において、大当たり当選確率が高い超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dが参照される可能性が高くなる。これにより、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留情報を取得することへの意欲が湧かなくなることを阻止することが可能となる。
表示画面Gの左下に当否判定処理において超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dを参照した場合における大当たり当選確率を表示させるための大当たり当選確率表示領域Daが設定されている。当該大当たり当選確率表示領域Daは、変動に係る遊技回の当否判定処理において参照される超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dに対応する大当たり当選確率が表示される。これにより、当該超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dが複数設定されていたとしても、上記超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dを参照した当否判定処理が行われた場合における大当たり当選確率を容易に特定させることが可能となる。
低確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理時又は高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理時においては、上記大当たり当選確率表示領域Daにて大当たり当選確率が表示されない。ここで、低確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理時又は高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理時において、上記大当たり当選確率表示領域Daにて大当たり当選確率を表示させる構成とすると、超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理が行われていることを特定しづらくなる。その点、本構成によれば、低確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理時又は高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理時においては、上記大当たり当選確率表示領域Daにて大当たり当選確率が表示されない。これにより、超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理が行われることを遊技者に解り易く報知することが可能となる。
いずれの超高確率モード用抽選テーブルA,B,C,Dであっても、いずれの超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dが選択される可能性がある。ここで、例えば超高確率モード用抽選テーブルAにおいて超高確率モード用の当否テーブルC及び超高確率モード用の当否テーブルDが選択されない構成とすると、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が100回未満において、大当たり当選確率が高くなることに期待することができなくなってしまう。その点、本構成によれば、いずれの超高確率モード用抽選テーブルA,B,C,Dであっても、いずれの超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dが選択される可能性がある。したがって、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が少ない状況においても、大当たり当選確率が高くなる可能性がある。これにより、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が少ない状況においても、大当たり当選確率が高くなることに期待させながら遊技を行わせることが可能となる。
<第2の実施形態の別例>
(1)超高確率モード用抽選テーブルA,B,C,Dが設けられておらず、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数に応じて、超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dが予め設定されている構成としてもよい。具体的には、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が100回未満であり、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報は、超高確率モード用の当否テーブルAを参照して当否判定処理が行われる。また、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が100回以上300回未満であり、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報は、超高確率モード用の当否テーブルBを参照して当否判定処理が行われる。また、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が300回以上500回未満であり、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報は、超高確率モード用の当否テーブルCを参照して当否判定処理が行われる。また、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が500回以上であり、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報は、超高確率モード用の当否テーブルDを参照して当否判定処理が行われる。当該構成によれば、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が多くなる程、大当たり当選確率が高い超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dを参照して当否判定処理が行われる。この場合、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が多くなる程、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が大当たり当選となる可能性が高くなる。これにより、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が多い状況でも遊技を止めづらくさせることで、遊技者に遊技を長時間行わせることが可能となる。また、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が多い程、遊技者は当該遊技回の回数から遊技を開始したいと考える可能性は低い。その点、本構成によれば、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が多い程、大当たり当選確率が高くなるという恩恵が発生するため、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が多い状態からでも遊技を開始したいと遊技者に思わせることが可能となる。
(2)大当たり当選確率表示領域Daにおいて表示される大当たり当選確率が超高確率モード用の当否判定処理が行われる遊技回でしか表示されない構成に限定されることはなく、例えば大当たり当選確率表示領域Daに常に超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dを参照した場合における大当たり当選確率が表示される構成としてもよい。具体的には、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が100回未満である場合、大当たり当選確率表示領域Daに「1/15の可能性大」と表示させる。また、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が100回以上300回未満である場合、大当たり当選確率表示領域Daに「1/15、又は1/12の可能性大」と表示させる。また、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が300回以上500回未満である場合、大当たり当選確率表示領域Daに「1/6、又は1/4の可能性大」と表示させる。また、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が500回以上である場合、大当たり当選確率表示領域Daに「1/4の可能性大」と表示させる。この場合、先程まで大当たり当選確率表示領域Daにて表示されていた大当たり当選確率よりも、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が実行エリアAEに移行した場合に、上記大当たり当選確率表示領域Daにて表示される大当たり当選確率が相違する可能性がある。当該構成によれば、大当たり当選確率表示領域Daに表示されている大当たり当選確率よりも、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が実行エリアAEに移行した場合に、上記大当たり当選確率表示領域Daにて表示される大当たり当選確率の方が高くなった際に、遊技者の高揚感を高めることが可能となる。
また、超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dを参照した当否判定処理における大当たり当選確率が、表示画面Gの左下に設けられた大当たり当選確率表示領域Daに表示される構成において、表示画面Gの右下に低確率モード用の当否テーブル又は高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理における大当たり当選確率が表示される構成としてもよい。遊技者の中には大当たり当選確率表示領域Daに表示されている大当たり当選確率が現状の当否抽選モードにおける大当たり当選確率であると勘違いしてしまう可能性がある。その点、本構成によれば、表示画面Gの右下に低確率モード用の当否テーブル又は高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理における大当たり当選確率が表示される。したがって、超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dを参照した当否判定処理が行われる場合の大当たり当選確率と、低確率モード用の当否テーブル又は高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理における大当たり当選確率とを区別することで、現状の大当たり当選確率を遊技者に解り易く報知することが可能となる。
(3)超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dの種類が4種類に設定されている構成に限定されることはなく、超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dの種類が4種類よりも多く設定されている構成としてもよい。当該構成によれば、大当たり当選確率が相違した状況を超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dの種類が4種類である場合よりも多く発生させることが可能となる。よって、大当たり当選確率表示領域Daに表示される大当たり当選確率への注目度を高めることが可能となる。
(4)開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数に対応して超高確率モード用抽選テーブルA,B,C,Dが設定されている構成に限定されることはなく、例えば超高確率モード用抽選テーブルA,B,Cが切り換わる遊技回の回数を抽選によって決定する構成としてもよい。具体的には、開閉実行モードが終了した場合、超高確率モード用抽選テーブルA,B,Cが切り換わる遊技回の回数を決定するための抽選が行われる。当該構成によれば、超高確率モード用抽選テーブルA,B,Cが切り換わる遊技回の回数を遊技者は特定することができないため、超高確率モード用抽選テーブルA,B,C,Dが切り換わる遊技回の回数への注目度を高めるとともに、超高確率モード用抽選テーブルDに切り換わる遊技回の回数が少なくなることに期待させることが可能となる。
また、1回の抽選において超高確率モード用抽選テーブルA,B,Cが切り換わる契機となる遊技回の回数を決定する構成に限定されることはなく、例えば超高確率モード用抽選テーブルA,B,Cが切り換わる遊技回の回数を決定する抽選が複数回行われる構成としてもよい。具体的には、開閉実行モードが終了した場合、超高確率モード用抽選テーブルAから超高確率モード用抽選テーブルBへ切り換える遊技回の回数を抽選によって決定する。当該抽選によって決定された遊技回の回数に実際の遊技回の回数が到達した場合、上記超高確率モード用抽選テーブルBから超高確率モード用抽選テーブルCへ切り換える遊技回の回数を抽選によって決定する。当該抽選によって決定された遊技回の回数に実際の遊技回の回数が到達した場合、上記超高確率モード用抽選テーブルCから超高確率モード用抽選テーブルDへ切り換える遊技回の回数を抽選によって決定する。当該構成によれば、超高確率モード用抽選テーブルA,B,Cを切り換える遊技回の回数を決定する抽選が行われる回数が多くなるため、当該抽選が行われる度に超高確率モード用抽選テーブルA,B,Cが切り換わる遊技回の回数が少なくなることに期待させることが可能となる。
また、遊技回を実行する度に超高確率モード用抽選テーブルA,B,Cを切り換える抽選が行われる構成としてもよい。当該構成によれば、遊技回を実行する度に超高確率モード用抽選テーブルA,B,Cが切り換わるか否かに遊技者を引き付けることが可能となる。また、遊技回を実行する度に超高確率モード用抽選テーブルA,B,Cを切り換える抽選が行われる構成において、現状の超高確率モード用抽選テーブルA,B,Cよりも超高確率モード用の当否テーブルDが選択される確率が高い超高確率モード用抽選テーブルB,C,Dに切り換わった回数が多くなる程、上記抽選において切換当選となる確率が低くなる構成としてもよい。具体的には、超高確率モード用抽選テーブルAから超高確率モード用抽選テーブルBに切り換わる確率は5%であり、超高確率モード用抽選テーブルBから超高確率モード用抽選テーブルCに切り換わる確率は2%であり、超高確率モード用抽選テーブルCから超高確率モード用抽選テーブルDに切り換わる確率は1%である構成としてもよい。当該構成によれば、現状の超高確率モード用抽選テーブルA,B,Cが切り換わる確率が一定である構成に比べて、切り換わる確率が低い超高確率モード用抽選テーブルDへ切り換わった際の高揚感を高めることが可能となる。
また、現状の超高確率モード用抽選テーブルA,B,Cよりも大当たり当選確率が高い超高確率モード用抽選テーブルB,C,Dに切り換わる回数が多くなる程、超高確率モード用の当否テーブルA,B,Cを切り換える抽選にて切換当選となりづらくなる構成において、上限回数が設定されており、実際に実行された遊技回の回数が当該上限回数に到達した場合、超高確率モード用抽選テーブルA,B,Cが切り換わる構成としてもよい。ここで、上記抽選においてなかなか超高確率モード用抽選テーブルA,B,Cが切り換わらない場合、そのことに対して遊技者の苛立ちが蓄積されてしまう。その点、本構成によれば、上限回数が設定されているため、実際に実行された遊技回の回数が当該上限回数に到達した場合、必ず超高確率モード用抽選テーブルA,B,Cが切り換わる。これにより、超高確率モード用抽選テーブルA,B,Cが切り換わらないことに対する苛立ちが蓄積してしまうことを阻止することが可能となる。
(5)大当たり結果の種類に応じて、超高確率モード用抽選テーブルA,B,Cが切り換わる遊技回の回数が相違している構成としてもよい。具体的には、通常大当たり結果の場合、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が100回以上となった場合、超高確率モード用抽選テーブルAから超高確率モード用抽選テーブルBへ切り換わり、上記遊技回の回数が300回以上となった場合、超高確率モード用抽選テーブルBから超高確率モード用抽選テーブルCへ切り換わり、上記遊技回の回数が500回以上となった場合、超高確率モード用抽選テーブルCから超高確率モード用抽選テーブルDへ切り換わる構成とし、確変大当たり結果の場合、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が20回以上となった場合、超高確率モード用抽選テーブルAから超高確率モード用抽選テーブルBへ切り換わり、上記遊技回の回数が50回以上となった場合、超高確率モード用抽選テーブルBから超高確率モード用抽選テーブルCへ切り換わり、上記遊技回の回数が100回以上となった場合、超高確率モード用抽選テーブルCから超高確率モード用抽選テーブルDへ切り換わる構成としてもよい。当該構成によれば、大当たり結果の種類が確変大当たり結果となった状況の有利性を担保することが可能となる。
(6)開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数に応じて、遊技者に付与される恩恵が相違する構成としてもよい。具体的には、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が300回未満且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報の場合、遊技回の変動表示時間が短くなるという恩恵となり、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が300回以上且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報の場合、超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dを参照した当否判定処理が行われるという恩恵としてもよい。当該構成によれば、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数に応じて遊技者に付与される恩恵を多様化させることが可能となる。
(7)開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が多くなる程、超高確率モード用の当否テーブルDが選択される確率が高い超高確率モード用抽選テーブルA,B,C,Dが読み出される構成に限定されることはなく、例えば一の遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報において、大当たり当選とならない回数が多くなる程、超高確率モード用の当否テーブルDが選択される確率が高い超高確率モード用抽選テーブルA,B,C,Dが読み出される構成としてもよい。具体的には、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留個数が4個である場合、最初に取得された保留情報においては超高確率モード用抽選テーブルAが読み出される。そして、当該超高確率モード用抽選テーブルAにおいて選択された超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dを参照して当否判定処理を行い、大当たり非当選となった場合、2番目に取得された保留情報においては、超高確率モード用抽選テーブルBが読み出される。当該超高確率モード用抽選テーブルBにおいて選択された超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dを参照して当否判定処理を行い、大当たり非当選となった場合、3番目に取得された保留情報においては、超高確率モード用抽選テーブルCが読み出される。当該超高確率モード用抽選テーブルCにおいて選択された超高確率モード用の当否テーブルA,B,C,Dを参照して当否判定処理を行い、大当たり非当選となった場合、4番目に取得された保留情報においては、超高確率モード用抽選テーブルDが読み出される。当該構成によれば、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報の当否結果が外れ結果となる状態が連続する程、大当たり当選確率が最も高い超高確率モード用の当否テーブルDが選択される可能性が高くなる。これにより、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が大当たり当選となることに期待することができなくなってしまうことを阻止することが可能となる。
(8)遊技回の変動表示時間が所定時間を超えてから変動が終了するまでの間に、複数の特定期間が設定されており、各特定期間に応じて読み出される超高確率モード用抽選テーブルA,B,C,Dが相違している構成としてもよい。当該構成によれば、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留情報が取得された時間に対する注目度を高めることが可能となる。また、この場合、変動が終了する付近に設定された特定期間である程、最も大当たり当選確率が高い超高確率モード用の当否テーブルDの振分が大きい超高確率モード用抽選テーブルA,B,C,Dが読み出される構成としてもよい。具体的には、特定期間A(所定時間から10sec経過するまで)において取得された保留情報の場合、超高確率モード用抽選テーブルAが読み出され、特定期間B(所定時間から10sec経過してから20secに到達するまで)において取得された保留情報の場合、超高確率モード用抽選テーブルBが読み出され、特定期間C(所定時間から20sec経過してから30secに到達するまで)において取得された保留情報の場合、超高確率モード用抽選テーブルCが読み出され、特定期間D(所定時間から30sec経過した状況)において取得された保留情報の場合、超高確率モード用抽選テーブルDが読み出される構成としてもよい。ここで、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報に恩恵が付与される構成とすると、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた場合、遊技者の関心が表示画面G上にて表示される演出よりも保留情報を取得することに向いてしまう。その点、本構成によれば、変動が終了する付近に設定された特定期間である程、最も大当たり当選確率が高い超高確率モード用の当否テーブルDの振分が大きい超高確率モード用抽選テーブルA,B,C,Dが読み出される構成であるため、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えたらすぐに発射操作を行う可能性は低い。遊技者は遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において表示画面G上にて表示される演出を大部分見てから発射操作を行うことが想定される。つまり、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えるまで遊技者の関心は表示画面G上にて表示される演出に向くことになる。したがって、当該構成によれば、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において表示画面G上にて表示される演出に対しての関心が薄れてしまうことを阻止することが可能となる。
<第3の実施形態>
本実施形態は、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報に付与される恩恵が第1の実施形態と相違している。以下、当該構成について詳細に説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
<変動表示時間の設定処理>
主制御装置60のMPU62における変動開始処理(図16)のステップS812にて実行される変動表示時間の設定処理について図36を参照しながら説明する。図36は第3の実施形態における主制御装置60のMPU62にて実行される変動表示時間の設定処理を示すフローチャートである。
ここで、本実施形態では外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報の当否判定処理において、超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理が行われない。したがって、本実施形態における変動開始処理においてステップS802、及びステップS806の処理は実行されない。
本実施形態における変動表示時間の設定処理では、図36に示すように、まずステップS2101にて実行エリアAEに格納されている変動種別カウンタCSの値を把握する。続くステップS2102にて特定状況において取得された保留情報であるか否かを判定する。上述したように、上記特定状況とは外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況のことである。ステップS2102では具体的にRAM64に実行フラグがセットされているか否かを判定する。上述したように、当該実行フラグとは主制御装置60のMPU62にて外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が実行エリアAEに格納されていることを特定するためのフラグである。
ステップS2102にて否定判定した場合、ステップS2103にて変動開始に係る遊技回の当否結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64に通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグがセットされているか否かを判定する。上述したように、上記通常大当たりフラグ又は上記確変大当たりフラグは種別判定処理において、大当たり結果の種類が通常大当たり結果又は確変大当たり結果となった場合にRAM64にセットされる。
ステップS2103にて肯定判定した場合、ステップS2104にてROM63に記憶されているリーチ発生用変動表示時間テーブルAを参照して、ステップS2101にて把握した変動種別カウンタCSの値に対応した遊技回の変動表示時間を取得する。上記リーチ発生用変動表示時間テーブルAについては後述する。
ステップS2103にて否定判定した場合、ステップS2105にて実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値を把握し、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照して把握したリーチ乱数カウンタC3の値がリーチ発生として設定された値に含まれているか否かを判定する。
ステップS2105にて肯定判定した場合、ステップS2106にてROM63に記憶されているリーチ発生用変動表示時間テーブルBを参照して、ステップS2101にて把握した変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間を取得する。上記リーチ発生用変動表示時間テーブルBについては後述する。
ステップS2105にて否定判定した場合、ステップS2107にてROM63に記憶されているリーチ非発生用変動表示時間テーブルAを参照して、ステップS2101にて把握した変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間を取得する。上記リーチ非発生用変動表示時間テーブルAについては後述する。
一方、ステップS2102にて肯定判定した場合、ステップS2108にて変動開始に係る遊技回の当否結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的な処理はステップS2103の処理と同様である。
ステップS2108にて肯定判定した場合、ステップS2109にてROM63に記憶されているリーチ発生用変動表示時間テーブルCを参照して、ステップS2101にて把握した変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間を取得する。上記リーチ発生用変動表示時間テーブルCについては後述する。
ステップS2108にて否定判定した場合、ステップS2110にて変動開始に係る遊技回がリーチ発生となるか否かを判定する。具体的な処理はステップS2105の処理と同様である。
ステップS2110にて肯定判定した場合、ステップS2111にてROM63に記憶されているリーチ発生用変動表示時間テーブルDを参照して、ステップS2101にて把握した変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間を取得する。上記リーチ発生用変動表示時間テーブルDについては後述する。
ステップS2110にて否定判定した場合、ステップS2112にてROM63に記憶されているリーチ非発生用変動表示時間テーブルBを参照して、ステップS2101にて把握した変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間を取得する。
ここで、上記リーチ発生用変動表示時間テーブルA,B,C,D及び上記リーチ非発生用変動表示時間テーブルA,Bについて図37を参照しながら説明する。図37は各種変動表示時間テーブルにおける変動表示時間の振分を説明するための説明図である。
図37に示すように、リーチ発生用変動表示時間テーブルAの場合、遊技回の変動表示時間が20sec以下となる確率は1%であり、遊技回の変動表示時間が20secよりも長く40sec以下となる確率は4%であり、遊技回の変動表示時間が40secよりも長く60sec以下となる確率は15%であり、遊技回の変動表示時間が60secよりも長くなる確率は80%である。
本実施形態も第1の実施形態と同様に、恩恵が受けられる基準となる所定時間が1minに設定されている。また、所定時間よりも長い変動表示時間として2minと、2.5minと、3minとが設定されている。
上記リーチ発生用変動表示時間テーブルAの場合、60secよりも長い変動表示時間が選択される確率が高い。上記リーチ発生用変動表示時間テーブルAは、実行エリアAEに格納されている保留情報が特定状況ではない時に取得された保留情報であり、当該保留情報が大当たり結果である場合にRAM64に読み出される。
リーチ発生用変動表示時間テーブルBの場合、遊技回の変動表示時間が20sec以下となる確率は10%であり、遊技回の変動表示時間が20secよりも長く40sec以下となる確率は40%であり、遊技回の変動表示時間が40secよりも長く60sec以下となる確率は30%であり、遊技回の変動表示時間が60secよりも長くなる確率は20%である。上記リーチ発生用変動表示時間テーブルBの場合、40secよりも長く60sec以下の変動表示時間が選択される確率が最も高い。上記リーチ発生用変動表示時間テーブルBは、実行エリアAEに格納されている保留情報が特定状況ではない時に取得された保留情報であり、当該保留情報が外れ結果且つリーチ発生である場合にRAM64に読み出される。
リーチ発生用変動表示時間テーブルCの場合、遊技回の変動表示時間が20sec以下となる確率は70%であり、遊技回の変動表示時間が20secよりも長く40sec以下となる確率は20%であり、遊技回の変動表示時間が40secよりも長く60sec以下となる確率は10%である。上記リーチ発生用変動表示時間テーブルCの場合、20sec以下の変動表示時間が選択される確率が最も高い。また、上記リーチ発生用変動表示時間テーブルCの場合、60secよりも長い変動表示時間が選択されることはない。上記リーチ発生用変動表示時間テーブルCは、実行エリアAEに格納されている保留情報が特定状況において取得された保留情報であり、当該保留情報が大当たり結果である場合にRAM64に読み出される。
リーチ発生用変動表示時間テーブルDの場合、遊技回の変動表示時間が20sec以下となる確率は90%であり、遊技回の変動表示時間が20secよりも長く40sec以下となる確率は9%であり、遊技回の変動表示時間が40secよりも長く60sec以下となる確率は1%である。上記リーチ発生用変動表示時間テーブルDの場合、20sec以下の変動表示時間が選択される確率が最も高い。また、上記リーチ発生用変動表示時間テーブルDの場合、60secよりも長い変動表示時間が選択されることはない。上記リーチ発生用変動表示時間テーブルDは、実行エリアAEに格納されている保留情報が特定状況において取得された保留情報であり、当該保留情報が外れ結果且つリーチ発生である場合にRAM64に読み出される。
また、本実施形態では、上記リーチ発生用変動表示時間テーブルCと、上記リーチ発生用変動表示時間テーブルDとにおいて、選択され得る遊技回の変動表示時間の種類が同一となっている。
リーチ非発生用変動表示時間テーブルAの場合、遊技回の変動表示時間が20sec以下となる確率は90%であり、遊技回の変動表示時間が20secよりも長く40sec以下となる確率は10%である。上記リーチ非発生用変動表示時間テーブルAの場合、20sec以下の変動表示時間が選択される確率が最も高い。また、上記リーチ非発生用変動表示時間テーブルAの場合、40secよりも長い変動表示時間が選択されることはない。上記リーチ非発生用変動表示時間テーブルAは実行エリアAEに格納されている保留情報が特定状況ではない時に取得された保留情報であり、当該保留情報が外れ結果且つリーチ非発生である場合にRAM64に読み出される。
リーチ非発生用変動表示時間テーブルBの場合、遊技回の変動表示時間が20sec以下となる確率は100%である。上記リーチ非発生用変動表示時間テーブルBの場合、20secよりも長い変動表示時間が選択されることはない。上記リーチ非発生用変動表示時間テーブルBは、実行エリアAEに格納されている保留情報が特定状況において取得された保留情報であり、当該保留情報が外れ結果且つリーチ非発生である場合にRAM64に読み出される。
ここで、大当たり当選となる際にRAM64に読み出される上記リーチ発生用変動表示時間テーブルAと、上記リーチ発生用変動表示時間テーブルCとを比較した場合、後者の方が短い変動表示時間が選択されやすい。
また、外れ結果且つリーチ発生となる際にRAM64に読み出される上記リーチ発生用変動表示時間テーブルBと、上記リーチ発生用変動表示時間テーブルDとを比較した場合、後者の方が短い変動表示時間が選択されやすい。また、外れ結果且つリーチ非発生となる際にRAM64に読み出される上記リーチ非発生用変動表示時間テーブルAと、上記リーチ非発生用変動表示時間テーブルBとを比較した場合、後者の方が短い変動表示時間が選択されやすい。ここで、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報である場合、上記リーチ発生用変動表示時間テーブルC,D及び上記リーチ非発生用変動表示時間テーブルBが選択される。
変動表示時間の設定処理(図36)の説明に戻り、ステップS2104の処理を実行した場合、ステップS2106の処理を実行した場合、ステップS2107の処理を実行した場合、ステップS2109の処理を実行した場合、ステップS2111の処理を実行した場合、又はステップS2112の処理を実行した場合、ステップS2113にて上記ステップS2104、上記ステップS2106、上記ステップS2107、上記ステップS2109、上記ステップS2111、又は上記ステップS2112の処理にて取得した遊技回の変動表示時間をRAM64の変動表示時間カウンタエリアにセットする。その後、本変動表示時間の設定処理を終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報である場合、リーチ発生用変動表示時間テーブルC,D及びリーチ非発生用変動表示時間テーブルBを参照して当否判定処理が行われる。上記リーチ発生用変動表示時間テーブルC,D及び上記リーチ非発生用変動表示時間テーブルBは、取得された時間以外の条件が同一である場合に参照されるリーチ発生用変動表示時間テーブルA,B及びリーチ非発生用変動表示時間テーブルAに比べて、遊技回の変動表示時間として短い変動表示時間が選択されやすくなっている。ここで、外れ結果且つ変動表示時間が所定時間よりも長い遊技回が発生してから直ぐに、当該内容と同様の遊技回が発生すると、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長くなったとしても、大当たり当選となることに期待することができなくなってしまう可能性がある。また、外れ結果且つ変動表示時間が所定時間よりも長い遊技回が発生してから直ぐに、当該内容と同様の遊技回が発生すると、所定時間よりも長い変動表示時間が経過するのを再度待たないといけなくなる。この場合、遊技者は当否結果が外れ結果となるにもかかわらず、所定時間よりも長い変動表示時間が経過するのを待たないといけない状態が短期間に複数回発生することに対して苛立ちを感じてしまう。その点、本構成によれば、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報である場合、遊技回の変動表示時間が所定時間以下となる短い変動表示時間が選択されやすくなる。これにより、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長くなった場合に大当たり当選となることに期待できなくなることを阻止するとともに、当否結果が外れ結果となるにもかかわらず、所定時間よりも長い変動表示時間が経過するのを待たないといけない状態が短期間に複数回発生することを阻止することが可能となる。
リーチ発生用変動表示時間テーブルC,Dは、20sec以下だけでなく、20secよりも長く40sec以下、及び40secよりも長く60sec以下にも振分が設定されている。ここで、リーチ発生用変動表示時間テーブルC,Dを参照した場合に遊技回の変動表示時時間として20sec以下しか選択されない構成とすると、20secよりも長い変動表示時間が選択されないため、表示画面G上にて表示される演出の種類が少なくなってしまう。その点、本構成によれば、リーチ発生用変動表示時間テーブルC,Dは、20sec以下だけでなく、20secよりも長く40sec以下、及び40secよりも長く60sec以下にも振分が設定されている。これにより、遊技回の変動表示時間として短い変動表示時間を選択されやすくするとともに、表示画面G上にて表示される演出が単調になってしまうことを阻止することが可能となる。
リーチ発生用変動表示時間テーブルCと、リーチ発生用変動表示時間テーブルDとでは、選択される変動表示時間の種類が同一に設定されている。ここで、上記リーチ発生用変動表示時間テーブルCと、上記リーチ発生用変動表示時間テーブルDとにおいて選択される変動表示時間の種類が相違している構成とすると、どちらか一方の場合でしか選択されない変動表示時間が選択された場合、当否結果が遊技者に特定されてしまう。その点、本構成によれば、上記リーチ発生用変動表示時間テーブルCと、上記リーチ発生用変動表示時間テーブルDとにおいて選択される変動表示時間の種類が同一に設定されている。これにより、遊技回の変動表示時間から当否結果が特定されてしまうことを阻止することが可能となる。
<第3の実施形態の別例>
(1)外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報は、当否結果及びリーチ発生の有無に関係なく遊技回の変動表示時間として20sec以下が設定される構成としてもよい。ここで、遊技者の中には遊技回の変動表示時間が所定時間を超えたにも関わらず、当否結果が外れ結果となった場合、当否結果に限らず遊技回の変動表示時間が短くなることを期待する遊技者が存在している可能性がある。当該構成によれば、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報の場合、遊技回の変動表示時間として20sec以下が設定されるため、上記遊技者のニーズに答えることが可能となる。
(2)リーチ発生用変動表示時間テーブルC,DがRAM64に読み出された場合において、所定時間を超える変動表示時間が選択される可能性がある構成としてもよい。この場合、リーチ発生用変動表示時間テーブルA,Bよりも所定時間を超える変動表示時間が選択される確率が低い構成とする。ここで、遊技者の中には所定時間を超える遊技回の当否結果が外れ結果である場合でも、大当たり当選に期待が持てるため遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長くなることを期待する遊技者も存在している可能性がある。したがって、リーチ発生用変動表示時間テーブルC,Dにおいても所定時間を超える変動表示時間が選択される可能性がある構成とすることにより、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えることを期待している遊技者のニーズに答えることが可能となる。
(3)外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が大当たり当選である場合、リーチ発生用変動表示時間テーブルAを参照して遊技回の変動表示時間が設定される構成としてもよい。ここで、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が大当たり当選である場合に、リーチ発生用変動表示時間テーブルCを参照して遊技回の変動表示時間が設定される構成とすると、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長くなることはない。この場合、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた際に大当たり当選に対する期待感が低下してしまう可能性がある。その点、本構成によれば、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が大当たり当選である場合、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長くなる可能性が高い。したがって、当該構成によれば、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において、大当たり当選に期待できなくなってしまうことを阻止することが可能となる。
(4)外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報である場合、当該保留情報において遊技回の変動表示時間が所定時間以下となっても、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合と同様の特典を付与するか否かの抽選が行われる構成としてもよい。ここで、本実施形態では、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報である場合、当該保留情報において遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長くなることがないため、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留情報を取得することができない。つまり、恩恵が受けられる保留情報を取得することができなくなってしまう。その点、本構成によれば、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報において、当該保留情報に対応する遊技回の変動表示時間が所定時間以下となっても、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長くなる場合と同様の特典が受けられる可能性がある。これにより、遊技回の変動表示時間を短くしながら、恩恵が付与される保留情報を取得させることが可能となる。
(5)外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において参照される変動表示時間テーブルが複数設定されており、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が多い程、遊技回の変動表示時間が所定時間以下となる確率が高い変動表示時間テーブルを参照して遊技回の変動表示時間が決定される構成としてもよい。ここで、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が多い場合、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えたとしても大当たり当選に期待することができない。その理由は、大当たり当選とならなかった期間が長いからである。開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が多い状況において、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた場合、
大当たり当選に期待できないにも関わらず、遊技回の変動表示時間が長くなることに対して苛立ちを感じてしまう。その点、本構成によれば、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が多くなる程、遊技回の変動表示時間が所定時間以下となる可能性が高い。これにより、遊技者の苛立ちが蓄積されてしまうことを阻止することが可能となる。
(6)外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において、取得された保留情報である場合、状況に応じて遊技回の変動表示時間を設定するためのテーブルの種類が変化する構成としてもよい。具体的には、始動保留球数NAが1個以下である状況において、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が存在しており、当該保留情報が大当たり非当選である場合、リーチ発生用変動表示時間テーブルDからリーチ発生用変動表示時間テーブルBに変更、又はリーチ非発生用変動表示時間テーブルBからリーチ非発生用変動表示時間テーブルAに変更される構成としてもよい。ここで、始動保留球数NAが1個以下となった状況において遊技回の変動表示時間が短いと、保留個数が「0」個となる状態が発生しやすくなってしまう。この場合、遊技者は作動口23,24への入賞が発生しにくいパチンコ機10であると判断するため、そのことが原因で遊技を止めてしまう可能性がある。その点、本構成によれば、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報であっても、始動保留球数NAが1個以下となった場合には、リーチ発生用変動表示時間テーブルB又はリーチ非発生用変動表示時間テーブルAを参照して遊技回の変動表示時間が設定される。これにより、保留個数が「0」個となる状態が発生しやすくなることを阻止することが可能となる。よって、保留個数が「0」となる状態が発生しやすいことが原因で遊技者に遊技を止められてしまうことを阻止することが可能となる。
<第4の実施形態>
本実施形態は、保留球格納エリア64aに保留記憶可能な保留個数が第1の実施形態と相違している。以下、当該構成について詳細に説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
<保留表示領域Ga,Gb>
まず、図38を参照しながら表示画面G上にて表示される保留表示領域Ga,Gbについて説明する。図38は第4の実施形態における表示画面G上にて表示される保留表示領域Ga,Gbを説明するための説明図である。
図38に示すように、表示画面Gには第1保留表示領域Gaと、第2保留表示領域Gbとが設定されている。具体的には、表示画面Gの左下に上記第1保留表示領域Gaが設定されており、上記表示画面Gの右下に上記第2保留表示領域Gbが設定されている。
保留表示領域Ga,Gbは、それぞれの保留表示領域Ga,Gbにおいて遊技球が作動口23,24に入賞した場合の最大保留個数と同一の数の単位保留表示領域Ga1,Ga2,Ga3,Ga4,Gb1,Gb2,Gb3,Gb4が左右方向に並設されるように区画表示されている。具体的には、遊技球が作動口23,24に入賞した場合の最大保留個数はそれぞれ4個であり、これに対応させて第1保留表示領域Gaには、第1単位保留表示領域Ga1、第2単位保留表示領域Ga2、第3単位保留表示領域Ga3、第4単位保留表示領域Ga4が設定されており、第2保留表示領域Gbには、第1単位保留表示領域Gb1、第2単位保留表示領域Gb2、第3単位保留表示領域Gb3、第4単位保留表示領域Gb4が設定されている。
例えば、遊技球が作動口23,24に入賞した場合の保留個数が1個の場合、第1単位保留表示領域Ga1のみにて所定の保留用画像が表示され、遊技球が作動口23,24に入賞した場合の保留個数が4個の場合、第1単位保留表示領域Ga1〜第4単位保留表示領域Ga4の全てにおいて所定の保留用画像が表示される。
また、上記第2保留表示領域Gbには上記第1保留表示領域Gaにて表示されている遊技球の入賞履歴が上限値(4個)である状況且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において、作動口23,24への入賞が発生した場合に遊技球の入賞履歴が表示される。例えば、上記状況において遊技球が作動口23,24に入賞した場合の保留個数が1個の場合、第1単位保留表示領域Gb1のみにて所定の保留用画面が表示され、上記状況において遊技球が作動口23,24に入賞した場合の保留個数が4個の場合、第1単位保留表示領域Gb1〜第4単位保留表示領域Gb4の全てにおいて所定の保留用画像が表示される。
本実施形態によれば、第1保留表示領域Gaにて表示されている遊技球の入賞履歴が上限値である状況且つ遊技回の変動表示時間が所定時間以下である状況において作動口23,24への入賞が発生したとしても、上記第2保留表示領域Gbにおいて遊技球の入賞履歴は表示されない。これにより、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留情報を取得することができなくなってしまうことを阻止することが可能となる。
次に、本実施形態における保留球格納エリア64aについて図39を参照しながら説明する。図39は保留球格納エリア64aについて説明するための説明図である。
図39に示すように、保留球格納エリア64aには第1保留用エリアRaと、第2保留用エリアRbと、実行エリアAEとを備えている。上記第1保留用エリアRaは、作動口23,24への遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、及び変動種別カウンタCSの各値を時系列的に格納するためのエリアである。
上記第2保留用エリアRbは、第1保留用エリアRaに格納されている保留個数が上限値且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況における作動口23,24への遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、及び変動種別カウンタCSの各値を時系列的に格納するためのエリアである。ここで、上記第1保留用エリアRa及び上記第2保留用エリアRbは、同一の構成となっているため、以下には、両保留用エリアRa,Rbのうち第2保留用エリアRbの構成について説明する。
第2保留用エリアRbは、第1保留エリアRb1と、第2保留エリアRb2と、第3保留エリアRb3と、第4保留エリアRb4とを備えており、第1保留用エリアRaに格納されている保留個数が上限値且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況における
作動口23,24への遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、及び変動種別カウンタCSの各数値情報の組合せが保留情報として、保留情報が格納されていない上記保留エリアRb1,Rb2,Rb3,Rb4に格納される。
この場合、作動口23,24への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1保留エリアRb1→第2保留エリアRb2→第3保留エリアRb3→第4保留エリアRb4の順に各数値情報が時系列順的に格納されていく。このように4つの保留エリアRb1,Rb2,Rb3,Rb4が設けられていることにより、作動口23,24への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。また、第2保留用エリアRbは第2保留数記憶エリアNBを備えており、当該第2保留数記憶エリアNBには作動口23,24への入賞履歴を保留記憶している数を特定するための情報が格納される。なお、第2保留用エリアRbに保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように複数であってもよく、単数であってもよい。
実行エリアAEは、メイン表示部33の変動表示を開始する際に、第1保留用エリアRaの第1保留エリアRa1に格納された各数値情報、又は第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1に格納された各数値情報を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
本実施形態では、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い遊技回の開始時において、第1保留用エリアRaに格納されている保留個数が上限値である場合、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において作動口23,24への入賞が発生しても、第2保留用エリアRbに最大4個まで保留を取得することが可能となる。ここで、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い遊技回の開始時において、第1保留用エリアRaに格納されている保留個数が上限値である場合に、保留を取得することができない構成とすると、超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理が行われる保留情報を取得することができない。この場合、当該恩恵を受けることが可能な保留を取得することができないことに対して遊技者はストレスを感じてしまう。さらに、遊技者が外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留情報を取得した場合に恩恵が付与されることを知らない場合、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長くなる遊技回が開始される前に保留情報を上限値まで取得してしまう可能性がある。この場合、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留を取得することができないため、恩恵が受けられる条件を予め把握していた遊技者に比べて不利になってしまう。その点、本構成によれば、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い遊技回の開始時において、第1保留用エリアRaに格納されている保留個数が上限値である際に、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において作動口23,24への入賞が発生したとしても、第2保留用エリアRbに保留情報を取得することが可能となる。これにより、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得した保留情報に恩恵が付与されることを知らない遊技者が不利になってしまうのを阻止することが可能となる。
<作動口用の入賞処理>
次に、主制御装置60のMPU62におけるタイマ割込み処理(図9)のステップS104にて実行される作動口用の入賞処理について図40を参照しながら説明する。図40は主制御装置60のMPU62にて実行される作動口用の入賞処理について説明するための説明図である。
まず、ステップS2201〜ステップS2209の処理はステップS201〜ステップS209の処理と同様である。ステップS2209にて実行される第1保留フラグ設定処理は、ステップS209にて実行される保留フラグ設定処理と同様である。
ステップS2202にて肯定判定した場合、ステップS2210にてRAM64に所定時間フラグがセットされているか否かを判定する。当該所定時間フラグとは、上述したように、主制御装置60のMPU62にて遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長いことを特定するためのフラグである。変動開始処理(図16)において所定時間よりも長い変動表示時間が選択された場合に、上記所定時間フラグがRAM64にセットされる。ステップS2210にて否定判定した場合、そのまま本作動口用の入賞処理を終了する。
ステップS2210にて肯定判定した場合、ステップS2211にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた所定時間経過カウンタが「0」であるか否かを判定する。当該所定時間経過カウンタとは、上述したように、主制御装置60のMPU62にて遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況であることを特定するためのカウンタである。変動開始処理(図16)において遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合に上記所定時間経過カウンタに値がセットされる。ステップS2211にて否定判定した場合、そのまま本作動口用の入賞処理を終了する。
ステップS2211にて肯定判定した場合、ステップS2212にて第2保留用エリアRbの第2保留数記憶エリアNBに格納された値を読み出し、第2保留用エリアRbに保留記憶されている第2始動保留球数NBが上限値未満であるか否かを判定する。ステップS2212にて肯定判定した場合、そのまま本作動口用の入賞処理を終了する。
ステップS2212にて否定判定した場合、ステップS2213にて第2始動保留球数NBを1加算する。続くステップS2214では前回のステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、及び変動種別カウンタCSの各値(各数値情報)を、第2保留用エリアRbの空き保留エリアRb1,Rb2,Rb3,Rb4のうち、最初の保留エリア、すなわち上記ステップS2213にて1加算した保留記憶数と対応する保留エリアに格納する。
ステップS2215にてRAM64に通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグがセットされているか否かを判定する。上記通常大当たりフラグとは、上述したように、主制御装置60のMPU62にて大当たり結果の種類が通常大当たり結果であることを特定するためのフラグである。上記通常大当たりフラグは、変動開始処理(図16)における種別判定処理において通常大当たり結果となった場合にRAM64にセットされる。上記確変大当たりフラグとは、上述したように、主制御装置60のMPU62にて大当たり結果の種類が確変大当たり結果であることを特定するためのフラグである。上記確変大当たりフラグは、変動開始処理(図16)における種別判定処理において確変大当たり結果となった場合にRAM64にセットされる。
ステップS2215にて否定判定した場合、ステップS2216にて第2保留フラグ設定処理を実行する。当該第2保留フラグ設定処理について図41を参照しながら説明する。第2保留フラグ設定処理は、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が格納された保留エリアRb1,Rb2,Rb3,Rb4に対応するフラグをセットするために行われる。図41は主制御装置60のMPU62にて実行される第2保留フラグ設定処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS2301にて上記ステップS2213にて1加算した保留記憶数と対応する保留エリアが第1保留エリアRb1であるか否かを判定する。具体的には、第2保留数記憶エリアNBが「1」であるか否かを判定する。ステップS2301にて肯定判定した場合、ステップS2302にて特別第1保留フラグをRAM64にセットする。当該特別第1保留フラグは主制御装置60のMPU62にて外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が第1保留エリアRb1に格納されていることを特定するためのフラグである。
ステップS2301にて否定判定した場合、ステップS2303にて上記ステップS2213にて1加算した保留記憶数と対応する保留エリアが第2保留エリアRb2であるか否かを判定する。具体的には、第2保留数記憶エリアNBが「2」であるか否かを判定する。ステップS2303にて肯定判定した場合、ステップS2304にて特別第2保留フラグをRAM64にセットする。当該特別第2保留フラグは主制御装置60のMPU62にて外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が第2保留エリアRb2に格納されていることを特定するためのフラグである。
ステップS2303にて否定判定した場合、ステップS2305にて上記ステップS2213にて1加算した保留記憶数と対応する保留エリアが第3保留エリアRb3であるか否かを判定する。具体的には、第2保留数記憶エリアNBが「3」であるか否かを判定する。ステップS2305にて肯定判定した場合、ステップS2306にて特別第3保留フラグをRAM64にセットする。当該特別第3保留フラグは主制御装置60のMPU62にて外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が第3保留エリアRb3に格納されていることを特定するためのフラグである。
ステップS2305にて否定判定した場合、ステップS2307にて特別第4保留フラグをRAM64にセットして、本第2保留フラグ設定処理を終了する。当該特別第4保留フラグは主制御装置60のMPU62にて外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が第4保留エリアRb4に格納されていることを特定するためのフラグである。
外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が格納されている第2保留用エリアRbの保留エリアRb1,Rb2,Rb3,Rb4の場所を記憶することで、大当たり結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報において恩恵が付与されてしまうことを阻止することが可能となる。
作動口用の入賞処理(図40)の説明に戻り、ステップS2206の処理を肯定判定した場合、ステップS2207の処理を否定判定した場合、ステップS2208の処理を否定判定した場合、ステップS2209の処理を実行した場合、ステップS2215の処理を肯定判定した場合、又はステップS2216の処理を実行した場合、ステップS2217の処理を実行する。当該ステップS2217の処理はステップS210の処理と同様である。
<データ設定処理>
次に、主制御装置60のMPU62における遊技回制御処理(図12)のステップS404にて実行されるデータ設定処理について図42を参照しながら説明する。図42は主制御装置60のMPU62にて実行されるデータ設定処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS2401にて第2保留数記憶エリアNBが「0」であるか否かを判定する。当該第2保留数記憶エリアNBが「0」である場合とは、第1保留数記憶エリアNAが「4」である状況且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留個数が「0」個である場合である。本実施形態では、第1保留用エリアRa及び第2保留用エリアRbに保留情報が格納されている場合、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報から順に消化される。ここで、遊技者は早く大当たり当選となることを望んでいるため、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報をできる限り早く消化したいと考えている。この場合、第2保留用エリアRbからではなく第1保留用エリアRaに格納されている保留情報から順に消化していく構成とすると、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報が消化されない、又は消化されるまでの期間が長くなってしまう。その点、本構成によれば、第1保留用エリアRa及び第2保留用エリアRbに保留情報が格納されている場合、当該第2保留用エリアRbに格納されている保留情報から順に消化される。したがって、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得した保留情報が消化されるまでの期間が長くなることに対する苛立ちが蓄積されてしまうことを阻止することが可能となる。
また、上記第2保留用エリアRbに格納された保留情報を全て消化した場合、第1保留用エリアRaに設けられた第1保留エリアRa1から順に保留が消化される。具体的には、当該第1保留エリアRa1、第2保留エリアRa2、第3保留エリアRa3、第4保留エリアRa4の順に保留情報が消化される。
ステップS2401にて肯定判定した場合、ステップS2402〜ステップS2406の処理を実行する。当該ステップS2402〜ステップS2406の処理はステップS601〜ステップS605の処理と同様である。
ステップS2401にて否定判定した場合、ステップS2407にて第2保留数記憶エリアNBを1減算する。続くステップS2408にて第2保留用エリアRbの第1保留エリアRb1に格納されたデータを実行エリアAEに移動する。
ステップS2409にて第2保留用エリアRbの各保留エリアRb1,Rb2,Rb3,Rb4に格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第2保留用エリアRbに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1保留エリアRb1のデータをクリアするとともに、第2保留エリアRb2→第1保留エリアRb1、第3保留エリアRb3→第2保留エリアRb2、第4保留エリアRb4→第3保留エリアRb3といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS2410にて第2保留フラグシフト処理を実行する。当該第2保留フラグシフト処理について図43を参照しながら説明する。当該第2保留フラグシフト処理は、各保留エリアRb1,Rb2,Rb3,Rb4に格納されたデータのシフトに伴って、上記各保留フラグをシフトさせるために行われる。図43は主制御装置60のMPU62にて実行される第2保留フラグシフト処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS2501にてRAM64に特別第1保留フラグがセットされているか否かを判定する。ステップS2501にて肯定判定した場合、ステップS2502にて上記特別第1保留フラグを「0」クリアする。続くステップS2503にてRAM64に実行フラグをセットする。当該実行フラグとは、主制御装置60のMPU62にて外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が実行エリアAEに格納されていることを特定するためのフラグである。また、上記実行フラグは変動終了時に「0」クリアされる。
ステップS2501にて否定判定した場合、又はステップS2503の処理を実行した場合、ステップS2504にてRAM64に特別第2保留フラグがセットされているか否かを判定する。ステップS2504にて肯定判定した場合、ステップS2505にて上記特別第2保留フラグを「0」クリアする。続くステップS2506にてRAM64に特別第1保留フラグをセットする。
ステップS2504にて否定判定した場合、又はステップS2506の処理を実行した場合、ステップS2507にてRAM64に特別第3保留フラグがセットされているか否かを判定する。ステップS2507にて肯定判定した場合、ステップS2508にて上記特別第3保留フラグを「0」クリアする。続くステップS2509にてRAM64に特別第2保留フラグをセットする。
ステップS2507にて否定判定した場合、又はステップS2509の処理を実行した場合、ステップS2510にてRAM64に特別第4保留フラグがセットされているか否かを判定する。ステップS2510にて否定判定した場合、そのまま本第2保留フラグシフト処理を終了する。ステップS2510にて肯定判定した場合、ステップS2511にて上記特別第4保留フラグを「0」クリアする。続くステップS2512にてRAM64に特別第3保留フラグをセットして、本第2保留フラグシフト処理を終了する。
本構成によれば、第2保留用エリアRbの各保留エリアRb1,Rb2,Rb3,Rb4に格納されたデータがシフトされたとしても、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が格納されている保留エリアRb1,Rb2,Rb3,Rb4と、RAM64にセットされている保留フラグとを一致させることが可能となる。
データ設定処理(図42)の説明に戻り、ステップS2406の処理を実行した場合、又はステップS2410の処理を実行した場合、ステップS2411の処理を実行する。当該ステップS2411の処理はステップS606の処理と同様である。
<表示画面G上の演出>
次に、表示画面G上の演出について図44を参照しながら説明する。図44(a)は変動表示時間が所定時間以下である遊技回の開始時に表示画面G上にて表示される演出について説明するための説明図であり、図44(b)は変動表示時間が所定時間よりも長い遊技回の開始時に表示画面G上にて表示される演出について説明するための説明図であり、図44(c)は第1保留表示領域Gaにて表示されている遊技球の入賞履歴が上限値且つ遊技回の変動表示時間が所定時間以下である状況において作動口23,24への入賞が発生した場合を説明するための説明図であり、図44(d)は遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において表示画面G上に表示される演出について説明するための説明図である。
図44(a)に示すように、遊技回の変動表示時間が所定時間以下である場合、当該遊技回の開始時に表示画面G上にて遊技回の変動表示時間が所定時間を超えることを報知するための演出が表示されない。これは、遊技回の変動表示時間が所定時間以下である状況において保留情報を取得したとしても、恩恵を受けることができないからである。
一方、図44(b)に示すように、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い場合、当該遊技回の開始時に表示画面G上にて、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長くなること及び第1保留表示領域Gaに空き領域が存在しなくても、保留を取得することが可能である旨が表示される。変動開始処理(図16)におけるステップS817にて設定される所定時間報知コマンドが音声発光制御装置90を通して表示制御装置100に送信されることにより、表示画面G上にて上記内容が表示される。
ここで、遊技者の中には遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報に恩恵が付与されることを知らない遊技者も存在している可能性がある。この場合、表示画面G上にて第1保留表示領域Gaに空き領域がなくても、保留を取得することができる旨が報知されないと、遊技者は発射操作を止めてしまう恐れがある。発射操作が行われないと、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留が取得されなくなる。したがって、第1保留表示領域Gaに空き領域がなくても、保留を取得することができることを知らない遊技者は当該内容を知っている遊技者に比べて不利になってしまう。その点、本構成によれば、表示画面G上にて第1保留表示領域Gaに空き領域がなくても、保留を取得することができる旨が報知される構成であるため、当該内容を予め知っている遊技者と、当該内容を知らなかった遊技者とにおいて差が生じてしまうのを阻止することが可能となる。
また、図44(c)に示すように、第1保留表示領域Gaにて表示されている遊技球の入賞履歴が上限値且つ遊技回の変動表示時間が所定時間以下である状況において、作動口23,24への入賞が発生した場合、第2保留表示領域Gbにて入賞履歴が表示されない。ここで、第1保留表示領域Gaに空き領域がない状況且つ遊技回の変動表示時間が所定時間以下である状況において、作動口23,24への入賞が発生した場合に、第2保留表示領域Gbにて入賞履歴が表示される構成とすると、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留情報を取得することができなくなる可能性がある。その点、本構成によれば、第1保留表示領域Gaにて表示されている遊技球の入賞履歴が上限値且つ遊技回の変動表示時間が所定時間以下である状況において、作動口23,24への入賞が発生した場合、第2保留表示領域Gbにて入賞履歴が表示されない構成であるため、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留情報を取得することができなくなってしまうことを阻止することが可能となる。
一方、図44(d)に示すように、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた場合、表示画面Gの上部において遊技回の変動表示時間が所定時間を超えたこと及び第1保留表示領域Gaにて空き領域が無くても保留を取得することが可能である旨が表示される。これにより、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状態であることを遊技者に解り易く報知することが可能となる。また、第1保留表示領域Gaに空き領域が存在してなくても保留を取得することができる旨が再度表示される。これにより、変動表示時間が所定時間よりも長い遊技回の開始時に表示画面G上にて表示される演出を遊技者が見ていなかったとしても、表示画面Gの上部を見ることで第1保留表示領域Gaに空き領域がなくても、保留を取得することができる旨を遊技者に確実に特定させることが可能となる。遊技回制御処理(図12)におけるステップS412にて設定される所定時間経過コマンドが音声発光制御装置90を通して表示制御装置100に送信されることにより、表示画面G上にて上記内容が表示される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、保留球格納エリア64aに第1保留用エリアRaと、第2保留用エリアRbとが設けられており、第1保留用エリアRaに空き領域がない状況且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が上記第2保留用エリアRbに格納される。これにより、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得した保留情報に恩恵が付与されることを把握していない遊技者が、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長くなる遊技回が開始される前に保留情報を上限値まで取得してしまったとしても、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報を取得することが可能となる。よって、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得した保留情報に恩恵が付与されることを知らない遊技者が不利になってしまうのを阻止することが可能となる。
外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留情報を取得した場合、取得された保留情報が格納されている第2保留用エリアRbの保留エリアRb1,Rb2,Rb3,Rb4に対応する特別保留フラグがRAM64にセットされる。これにより、大当たり結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報において恩恵が付与されてしまうことを阻止することが可能となる。
第1保留用エリアRa及び第2保留用エリアRbに保留情報が格納されている場合、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報から順に消化される。ここで、遊技者は早く大当たり当選となることを望んでいるため、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報をできる限り早く消化したいと考えている。この場合、第2保留用エリアRbからではなく第1保留用エリアRaに格納されている保留情報から順に消化していく構成とすると、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報が消化されない、又は消化されるまでの期間が長くなってしまう。その点、本構成によれば、第1保留用エリアRa及び第2保留用エリアRbに保留情報が格納されている場合、当該第2保留用エリアRbに格納されている保留情報から順に消化される。したがって、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得した保留情報が消化されるまでの期間が長くなることに対する苛立ちが蓄積されてしまうことを阻止することが可能となる。
<第4の実施形態の別例>
(1)遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い遊技回の開始時における保留個数が4個未満である場合、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において、保留情報を取得したとしても、第2保留用エリアRbに当該保留情報を格納することができない構成としてもよい。ここで、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い遊技回の開始時における保留個数が4個未満である場合に、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報を第2保留用エリアRbに格納することができる構成とすると、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い遊技回の開始時における保留個数が4個未満である方が、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得することが可能な保留個数が多くなる。したがって、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い遊技回の開始時における保留個数が4個未満の方が4個である場合よりも、恩恵を受けることが可能な保留情報を取得できる個数が多い分、有利な状況となってしまう。その点、本構成によれば、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い遊技回の開始時における保留個数が4個未満である場合、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において保留情報を取得したとしても、当該保留情報を第2保留用エリアRbに格納することができない。したがって、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い遊技回の開始時における保留個数に応じて、恩恵が付与される保留情報を取得可能な個数の上限値が相違してしまうことを阻止することが可能となる。これにより、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い遊技回の開始時における保留個数によって、受けられる恩恵に差が生じてしまうことを阻止することが可能となる。また、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い遊技回の開始時における保留個数が4個未満である場合、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報は第1保留用エリアRaの空き領域には格納されず、第2保留用エリアRbに格納される構成としてもよい。
(2)第2保留用エリアRbに格納された保留を全て消化した場合、第1保留用エリアRaに設けられた第1保留エリアRa1から順に保留を消化する構成に限定されることはなく、例えば第1保留用エリアRaにおいても遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得した保留情報から消化される構成としてもよい。当該構成によれば、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報を最優先で消化させることができる。これにより、早く大当たり当選となることを望んでいる遊技者のニーズに合わせることが可能となる。
(3)遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において、一定期間、作動口23,24への入賞が発生しなかった場合、保留情報が格納されていない保留エリアRa1,Ra2,Ra3,Ra4,Rb1,Rb2,Rb3,Rb4が存在していたとしても、当該保留エリアRa1,Ra2,Ra3,Ra4,Rb1,Rb2,Rb3,Rb4に保留情報を格納することができない構成としてもよい。当該構成によれば、遊技者は遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において、一定期間が経過しないようにするために
発射操作を継続して行うことが考えられる。これにより、遊技者に発射操作を長期間継続して行わせることが可能となる。
(4)大当たり当選確率が相違した超高確率モード用の当否テーブルが複数設定されており、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留個数が多い程、大当たり当選確率が高い超高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる構成としてもよい。当該構成によれば、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得される保留個数が多くなることに期待させながら遊技を行わせることが可能となる。
また、大当たり当選確率が相違した超高確率モード用の当否テーブルが複数設定されている構成において、第1保留用エリアRaに格納されている変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報と、第2保留用エリアRbに格納されている保留情報とにおいて異なる超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理が行われる構成としてもよい。当該構成において、第1保留用エリアRaに格納されている変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報よりも第2保留用エリアRbに格納されている変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報の方が、大当たり当選確率が高い超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理が行われる構成としてもよい。ここで、遊技回の変動表示時間が所定時間以下である状況において取得した保留情報の変動表示時間が所定時間よりも長い場合、保留表示の色が紫色となる。保留表示の色が紫色となった場合、遊技者は発射操作を中止してしまう可能性がある。そこで、第1保留用エリアRaに格納されている変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報よりも第2保留用エリアRbに格納されている変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報の方が、大当たり当選確率が高い超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理が行われる。この場合、遊技者は保留表示の色が紫色になっても保留を取得したいと考える。これにより、遊技者に発射操作を継続して行わせることが可能となる。
(5)第1保留用エリアRaに格納されている保留情報の中に大当たり当選となる保留情報が格納されている場合、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報を第2保留用エリアRbに格納することができない構成とし、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報の中に大当たり当選となる保留情報が格納されていない場合、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報を第2保留用エリアRbに格納することが可能となる構成としてもよい。当該構成によれば、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報に大当たり当選となる情報が格納されている状況と、そうではない状況とにおいて付与される恩恵を相違させることが可能となる。これにより、第1保留用エリアRaに格納されている保留情報への注目度を高めることが可能となる。
(6)遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い遊技回においてのみ、第2保留表示領域Gbが表示画面G上に表示される構成としてもよい。当該構成によれば、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い遊技回でしか、表示画面G上に上記第2保留表示領域Gbが表示されないため、当該第2保留表示領域Gbが表示されたことに対するワクワク感を遊技者に与えることが可能となる。ここで、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い方が、遊技回の変動表示時間が所定時間以下である場合よりも発生頻度が低い。したがって、上記第2保留表示領域Gbに保留表示が行われる発生頻度は低い。保留表示が行われる発生頻度が低いにも関わらず、上記第2保留表示領域Gbが常に表示されている構成とすると、遊技者は上記第2保留表示領域Gbを邪魔に感じてしまう。その点、当該構成によれば、遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い遊技回でしか第2保留表示領域Gbが表示されない構成であるため、遊技者が上記第2保留表示領域Gbが表示されているのを邪魔に感じてしまわないようにすることが可能となる。
遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い遊技回においてのみ、第2保留表示領域Gbが表示される構成において、当該第2保留表示領域Gbが表示画面G上に表示されている場合、上記第1保留表示領域Gaを表示させない構成としてもよい。当該構成によれば、上記第2保留表示領域Gbだけが表示画面G上に表示されるため、当該第2保留表示領域Gbへの注目度を高めることが可能となる。
(7)第1保留表示領域Gaと、第2保留表示領域Gbとの大きさが相違している構成としてもよい。この場合、上記第2保留表示領域Gbの方が上記第1保留表示領域Gaよりも大きい構成としてもよい。また、上記第1保留表示領域Gaの形と、上記第2保留表示領域Gbの形とが相違している構成としてもよい。具体的には、例えば上記第1保留表示領域Gaが現状の四角形であり、上記第2保留表示領域Gbの形が円形である構成としてもよい。当該構成によれば、上記第1保留表示領域Gaに保留表示が行われる条件と、上記第2保留表示領域Gbに保留表示が行われる条件とが相違していることを遊技者に認識させやすくすることが可能となる。
(8)第2保留用エリアRbに保留情報が格納されている状況において、再度遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い遊技回が実行された場合、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報を最大4個まで取得することが可能となる構成としてもよい。具体的には、保留球格納エリア64aに上記第2保留用エリアRbとは別に遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報を記憶するためのエリアが複数設けられており、上記第2保留用エリアRbに格納されている保留個数が上限値となった場合、上記エリアに保留情報が格納される。ここで、上記第2保留用エリアRbに遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得した保留情報が格納されている場合、今回の遊技回において遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得することが可能な保留情報の数が少なくなってしまう。そこで、第2保留用エリアRbに保留情報が格納されている状況において、再度遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長くなる遊技回が実行された場合、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留個数を最大4個まで取得することが可能となる。これにより、第2保留用エリアRbに保留情報が既に格納されていたとしても、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得可能な保留情報の数が少なくなってしまうのを阻止することが可能となる。
(9)遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において、上作動口23への入賞が発生した場合、第1保留用エリアRaに保留情報が格納され、上記状況において下作動口24への入賞が発生した場合、第2保留用エリアRbに保留情報が格納される構成としてもよい。この場合、上記第1保留用エリアRaに保留情報を格納することが可能な上限値となるまでは、遊技者は上記上作動口23への入賞に期待する。また、上記第1保留用エリアRaに格納することが可能な上限値となった場合、遊技者は上記下作動口24への入賞に期待する。当該構成によれば、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留個数に応じて、遊技者が注目する作動口23,24を相違させることが可能となる。
<他の実施形態>
(1)第1、第2及び第4の実施形態において、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報は、当該保留情報の当否結果が外れ結果であっても大当たり結果に変更される構成としてもよい。具体的には、保留コマンドの設定処理における特殊保留コマンドの設定処理において、当否結果が外れ結果となり遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長くなった場合、RAM64に大当たりフラグがセットされる。当該大当たりフラグは、上述したように、主制御装置60のMPU62にて遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報の当否結果が大当たり当選であることを特定するためのフラグである。また、変動開始処理において、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報の当否結果が外れ結果となった場合、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照して、実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチ発生用として設定された値に含まれているか否かを判定する。リーチ発生である場合、ROM63の変動表示時間テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ発生用変動表示時間テーブルBを参照して、実行エリアAEに格納されている変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間を取得する。そして、取得した遊技回の変動表示時間をRAM64の変動表示時間カウンタエリアにセットする。次に、当該変動表示時間カウンタエリアにセットされた遊技回の変動表示時間が所定時間を超えているか否かを判定する。遊技回の変動表示時間が所定時間を超えている場合、上述した種別判定処理、大当たり結果用の停止結果設定処理及び種別判定処理に対応したフラグセット処理を実行する。遊技回の変動表示時間は既に上記変動表示時間カウンタエリアにセットされているため、上述した種別判定処理、大当たり結果用の停止結果設定処理及び種別判定処理に対応したフラグセット処理の後に、変動表示時間の設定処理が行われることはない。本構成によれば、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報は、必ず当否結果が大当たり結果となるため、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えたにもかかわらず外れ結果となったことに対する苛立ちが蓄積されるのを確実に阻止することが可能となる。
(2)取得した保留情報の当否結果が外れ結果であっても、当該保留情報における遊技回の変動表示時間が100sec以上であれば、取得した保留情報の当否結果が外れ結果から大当たり結果に変更される構成としてもよい。具体的には、保留コマンドの設定処理における大当たり非当選処理を実行した後に、取得した遊技回の変動表示時間が100sec以上であるか否かを判定する。遊技回の変動表示時間が100sec以上である場合、保留用フラグ設定処理を実行する。当該保留用フラグ設定処理は、上述したように、大当たり当選の種類に対応したフラグをRAM64にセットするために行われる。また、変動開始処理において、当否結果が外れ結果となった場合、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照して、実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチ発生用として設定された値に含まれているか否かを判定する。リーチ発生である場合、ROM63の変動表示時間テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ発生用変動表示時間テーブルBを参照して、実行エリアAEに格納されている変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間を取得する。そして、取得した遊技回の変動表示時間をRAM64の変動表示時間カウンタエリアにセットする。次に、当該変動表示時間カウンタエリアにセットされた遊技回の変動表示時間が100sec以上であるか否かを判定する。遊技回の変動表示時間が100sec以上である場合、上述した種別判定処理、大当たり結果用の停止結果設定処理及び種別判定処理に対応したフラグセット処理を実行する。遊技回の変動表示時間は既に上記変動表示時間カウンタエリアにセットされているため、上述した種別判定処理、大当たり結果用の停止結果設定処理及び種別判定処理に対応したフラグセット処理の後に、変動表示時間の設定処理が行われることはない。
上述したように当否結果が大当たり結果である遊技回の場合、遊技回の変動表示時間として所定時間以上の変動表示時間が選択される確率が高いため、遊技回の変動表示時間として所定時間よりも長い100sec以上が選択された場合、遊技者は大当たり当選となることに期待する。ここで、遊技回の変動表示時間が100sec以上経過したにもかかわらず、当否結果が外れ結果となった場合、遊技回の変動表示時間が長いにもかかわらず外れ結果となったことに対して苛立ちを感じてしまう。さらに、それだけではなく、遊技回の変動表示時間として100sec以上が選択されたとしても、大当たり当選に期待することができなくなってしまう可能性がある。その点、本構成によれば、取得した保留情報の当否結果が外れ結果であっても、当該保留情報における遊技回の変動表示時間が100sec以上であれば、当否結果が外れ結果から大当たり結果に変更される。これにより、遊技回の変動表示時間が100sec以上経過したにもかかわらず外れ結果となったことに対する苛立ちが蓄積されるのを阻止するとともに、遊技回の変動表示時間が100sec以上経過した際に大当たり当選に期待することができなくなってしまうことを阻止することが可能となる。
また、取得した保留情報の当否結果が外れ結果であっても、当該保留情報における遊技回の変動表示時間が100sec以上であれば、取得した保留情報の当否結果が外れ結果から大当たり結果に変更される構成において、取得した保留情報の当否結果が外れ結果から大当たり結果に変更された場合、当該大当たり結果の種類は通常大当たり結果に限定される構成としてもよい。当該構成によれば、当否判定処理において大当たり当選となった状況の有利性を担保することが可能となる。
(3)ラウンド遊技中に取得された保留情報の方が、ラウンド遊技中ではない状況において取得された保留情報よりも有利となる構成としてもよい。具体的には、例えばラウンド遊技中に取得された保留情報の場合、大当たり当選確率が最も高い超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理が行われる構成としてもよい。当該構成において、ラウンド遊技中に上作動口23又は下作動口24への入賞が発生した場合、当該入賞に対応した保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4に対応するフラグをRAM64にセットする。これにより、主制御装置60のMPU62にてラウンド遊技中に取得された保留情報が格納された保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4を特定することが可能となる。
また、遊技回が実行されている状況において取得された保留情報の方が、遊技回が実行されていない状況において取得された保留情報よりも有利となる構成としてもよい。具体的には、例えば遊技回が実行されている状況において取得された保留情報の場合、大当たり当選確率が最も高い超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理が行われる構成としてもよい。当該構成において、遊技回が実行されている状況において上作動口23又は下作動口24への入賞が発生した場合、当該入賞に対応した保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4に対応するフラグをRAM64にセットする。これにより、主制御装置60のMPU62にて遊技回が実行されている状況において取得された保留情報が格納された保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4を特定することが可能となる。
また、遊技回の変動表示時間が所定時間以下である状況において取得された保留情報の方が、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報よりも有利である構成としてもよい。具体的には、例えば遊技回の変動表示時間が所定時間以下である状況において取得された保留情報の場合、大当たり当選確率が最も高い超高確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理が行われる構成としてもよい。当該構成において、遊技回の変動表示時間が所定時間以下である状況において上作動口23又は下作動口24への入賞が発生した場合、当該入賞に対応した保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4に対応するフラグをRAM64にセットする。これにより、主制御装置60のMPU62にて遊技回の変動表示時間が所定時間以下である状況において取得された保留情報が格納された保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4を特定することが可能となる。
(4)大当たり当選確率や遊技回の変動表示時間の選択に差は生じないが、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えている状況では、保留情報が既に4個取得されている状況であっても、保留情報が取得される構成としてもよい。具体的には、第1〜第3の実施形態では、保留球格納エリア64aに保留用エリアREとは異なる特別保留用エリアが設けられている構成としてもよい。保留用エリアREに空き領域がない状況且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が上記特別保留用エリアに格納される。また、第4の実施形態では、保留球格納エリア64aに第1保留用エリアRa及び第2保留用エリアRbとは異なる特別保留用エリアが設けられている構成としてもよい。第2保留用エリアRbに空き領域がない状況且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報が上記特別保留用エリアに格納される。本構成によれば、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において上記保留用エリアRE又は上記第2保留用エリアRbに空き領域がなくても、遊技者に保留情報を取得したいと思わせることが可能となる。これにより、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において上記保留用エリアRE又は上記第2保留用エリアRbに空き領域がなくても、遊技者に発射操作を行わせることが可能となる。
(5)上作動口23への入賞と、下作動口24への入賞とを区別する構成において、本発明を適用してもよい。この場合、遊技回の変動表示時間が所定時間以下である状況において取得した上作動口23又は下作動口24への入賞に対応した保留情報よりも、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得した上作動口23又は下作動口24への入賞に対応した保留情報を先に消化する。つまり、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得した上作動口23への入賞に対応した保留情報を、遊技回の変動表示時間が所定時間以下である状況において取得した下作動口24への入賞に対応した保留情報よりも先に消化する。また、保留情報が取得された遊技回の変動表示時間が同一の括り(遊技回の変動表示時間が所定時間以下、又は遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長い)で比較した場合、下作動口24への入賞に対応した保留情報を上作動口23への入賞に対応した保留情報よりも先に消化する。上作動口23への入賞と、下作動口24への入賞とを区別する構成に第1〜第3の実施形態の発明を適用した場合、保留情報が消化される優先順位は、遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得した下作動口24への入賞に対応した保留情報>遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得した上作動口23への入賞に対応した保留情報>遊技回の変動表示時間が所定時間以下である状況において取得した下作動口24への入賞に対応した保留情報>遊技回の変動表示時間が所定時間以下である状況において取得した上作動口23への入賞に対応した保留情報となる。
また、上作動口23への入賞と、下作動口24への入賞とを区別する構成に第4の実施形態を適用した場合、保留情報が消化される優先順位は、第2保留用エリアRbに格納された下作動口24への入賞に対応した保留情報>第2保留用エリアRbに格納された上作動口23への入賞に対応した保留情報>第1保留用エリアRaに格納された遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された下作動口24への入賞に対応した保留情報>第1保留用エリアRaに格納された遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された上作動口23への入賞に対応した保留情報>第1保留用エリアRaに格納された遊技回の変動表示時間が所定時間以下である状況において取得された下作動口24への入賞に対応した保留情報>第1保留用エリアRaに格納された遊技回の変動表示時間が所定時間以下である状況において取得された上作動口23への入賞に対応した保留情報となる。上作動口23への入賞と、下作動口24への入賞とを区別する構成において、取得した保留情報が消化される優先順位を上記に記載した優先順位とすることにより、外れ結果且つ遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況において取得された保留情報を優先して消化することができるため、当該保留情報を取得したことに対する恩恵が早く付与されることを望んでいる遊技者のニーズに合わせることが可能となる。
また、上作動口23への入賞と、下作動口24への入賞とを区別する構成において、本発明を適用した場合、上作動口23への入賞により取得された保留情報よりも下作動口24への入賞により取得された保留情報の方が、所定時間よりも長い遊技回の変動表示時間が選択される確率が高い構成としてもよい。当該構成によれば、所定時間よりも長い遊技回の変動表示時間が選択される確率が入賞した作動口23,24の種類に応じて変化するため、入賞した作動口23,24への注目度を高めることが可能となる。
(6)主制御装置60から出力されるコマンドに基づいて、音声発光制御装置90により表示制御装置100が制御される構成に代えて、主制御装置60から出力されるコマンドに基づいて、表示制御装置100が音声発光制御装置90を制御する構成としてもよい。また、音声発光制御装置90と表示制御装置100とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置が一の制御装置として設けられた構成としてもよく、それら両制御装置のうち一方の機能が主制御装置60に集約されていてもよく、それら両制御装置の両機能が主制御装置60に集約されていてもよい。また、主制御装置60から音声発光制御装置90に出力されるコマンドの構成や、音声発光制御装置90から表示制御装置100に出力されるコマンドの構成も任意である。
(7)遊技回用の演出が実行される装置は、図柄表示装置31に限定されることはなく、可動式に設けられた装飾部材が動作することで遊技回用の演出が実行される構成としてもよく、所定の発光部を点灯させることで遊技回用の演出が実行される構成としてもよく、上記各態様の全部又は一部の組合せによって遊技回用の演出が実行される構成としてもよい。
(8)上記実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
また、遊技球が島設備に排出されることなく循環使用されるパチンコ機に本発明を適用してもよい。また、遊技者によるパチンコ機への遊技球の補充が不可であり、遊技者が使用可能な遊技球数がデータとして管理され、使用可能な遊技球数が1個以上である状況で発射操作が行われた場合に遊技球の発射が行われるとともにその使用可能な遊技球数が減算される構成に本発明を適用してもよい。この場合、上作動口23、下作動口24又は大入賞口22aなどへの入賞が発生して賞球が発生する場合には使用可能な遊技球数がデータ上で増加することとなる。
<上記実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.取得契機(上作動口23又は下作動口24への入賞)が発生したことに基づいて所定情報(保留情報)を取得する取得手段(第1〜第3の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS204の処理を実行する機能、第4の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS2204の処理を実行する機能)と、
当該取得手段が取得した前記所定情報を、所定数(4個)を上限として記憶する所定情報記憶手段(保留用エリアRE又は第1保留用エリアRa)と、
前記所定情報が利益の付与に対応する付与対応情報(大当たり結果となる情報)であるか否かの付与判定を実行する付与判定手段(第1、第3及び第4の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS801〜ステップS807の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1801〜ステップS1807の処理を実行する機能)と、
前記付与判定が実行されることに対応させて遊技回用動作が実行されるように遊技回実行手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS303の処理を実行する機能)と、
前記付与判定の結果が、当該付与判定の対象となった前記所定情報が前記付与対応情報に対応している付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に利益を付与する利益付与手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS304の処理を実行する機能)と、
を備えた遊技機において、
前記遊技回用動作が実行されている状況であって所定状況である対象状況(遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況)において取得された前記所定情報、又は前記利益が付与されている状況であって特定状況である対象状況において取得された前記所定情報は、前記対象状況ではない別状況で取得された前記所定情報とは、前記所定情報を扱う処理にて区別され得るようにする特定手段(第1及び第4の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS806及びステップS1015の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1806の処理を実行する機能、第3の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS2109、ステップS2111及びステップS2112の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、遊技回用動作が実行されている状況であって所定状況である対象状況において取得された所定情報、又は利益が付与されている状況であって特定状況である対象状況において取得された所定情報は、対象状況ではない別状況で取得された所定情報とは、当該所定情報を扱う処理にて区別され得る。したがって、所定情報を取得した状況に応じて当該所定情報を扱う処理を相違させることにより、当該所定情報を扱う処理が多様化されるため、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴A2.前記特定手段は、前記対象状況で取得された前記所定情報と、前記対象状況ではない別状況で取得された前記所定情報とで、遊技者の有利度が相違し得るようにすることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、対象状況で取得された所定情報と、対象状況ではない別状況で取得された所定情報とで、遊技者の有利度が相違し得る。これにより、有利度が高い所定情報が取得されることに期待させながら遊技者に遊技を行わせるとともに、所定情報が取得された状況への注目度を高めることが可能となる。
特徴A3.前記特定手段は、前記対象状況で取得された前記所定情報の方が、前記対象状況ではない別状況で取得された前記所定情報よりも、遊技者にとって有利となり得るようにすることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、対象状況で取得された所定情報の方が、対象状況ではない別状況で取得された所定情報よりも、遊技者にとって有利となり得る。これにより、別状況ではなく対象状況にて所定情報が取得されることに期待させるとともに、対象状況において所定情報を取得したことに対する恩恵を遊技者に付与することが可能となる。
特徴A4.前記特定手段は、前記対象状況で取得された前記所定情報の方が、前記対象状況ではない別状況で取得された前記所定情報よりも、前記付与判定において前記付与対応結果となる確率が高くなるようにする又は高くなり易くなるようにすることを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
特徴A4によれば、対象状況で取得された所定情報の方が、対象状況ではない別状況で取得された所定情報よりも、付与判定において付与対応結果となる確率が高くなる又は高くなり易い。ここで、遊技者は付与判定において付与対応結果となる確率が高くなる又は高くなり易いことを望んでいる。したがって、当該構成によれば、対象状況において所定情報を取得した場合、遊技者のニーズに合致した恩恵が付与されるため、対象状況において所定情報を取得したいと思わせることが可能となる。
特徴A5.前記対象状況は、前記遊技回用動作が実行されている継続期間が所定期間以上となっている状況であることを特徴とする特徴A1乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A5によれば、遊技回用動作が実行されている継続期間が所定期間以上となっている状況か否かによって所定情報を扱う処理が区別されている。これにより、上記継続期間に対する注目度を高めることが可能となる。
特徴A6.前記特定手段は、前記継続期間が前記所定期間以上である状況で取得された前記所定情報の方が、前記継続期間が前記所定期間未満である状況で取得された前記所定情報よりも、遊技者にとって有利となり得るようにすることを特徴とする特徴A5に記載の遊技機。
遊技回用動作が実行されている継続期間が所定期間以上である場合、遊技者は遊技回用動作が実行されている継続期間が長いことに対して苛立ちを感じてしまう可能性がある。その点、特徴A6によれば、継続期間が所定期間以上である状況で取得された所定情報は、継続期間が所定期間未満である状況で取得された所定情報よりも遊技者にとって有利となり得る。これにより、遊技回用動作が実行されている継続期間が長いことに対する苛立ちを抑制することが可能となる。
特徴A7.前記特定手段は、前記継続期間が前記所定期間以上である状況で取得された前記所定情報の方が、前記継続期間が前記所定期間未満である状況で取得された前記所定情報よりも、前記付与判定において前記付与対応結果となる確率が高くなるようにする又は高くなり易くなるようにすることを特徴とする特徴A6に記載の遊技機。
継続期間が所定期間以上である状況で取得された所定情報に付与される恩恵が、遊技者が望んでいないものである場合、遊技回用動作が実行されている継続期間が長いことに対する苛立ちが治まらない可能性がある。その点、特徴A7によれば、対象状況において所定情報を取得した場合、付与判定において付与対応結果となる確率が高くなる又は高くなり易いという遊技者のニーズに合致した恩恵が付与される。これにより、遊技回用動作が実行されている継続期間が長いことに対する苛立ちを抑制することが可能となる。
特徴A8.前記特定手段は、前記付与判定の結果が前記付与対応結果ではないことに対応する前記遊技回用動作の実行中であって前記継続期間が前記所定期間以上である状況で取得された前記所定情報については、前記所定情報を扱う処理にて、前記継続期間が前記所定期間未満である状況で取得された前記所定情報と区別され得るようにする一方、前記付与判定の結果が前記付与対応結果であることに対応する前記遊技回用動作の実行中であって前記継続期間が前記所定期間以上である状況で取得された前記所定情報については、前記所定情報を扱う処理にて、前記継続期間が前記所定期間未満である状況で取得された前記所定情報と区別されないようにすることを特徴とする特徴A5乃至A7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A8によれば、付与判定の結果が付与対応結果ではない場合に限り、当該付与判定の結果が付与対応結果ではないことに対応する遊技回用動作の実行中であって継続期間が所定期間以上である状況で取得された所定情報と、継続期間が所定期間未満である状況で取得された所定情報とにおいて、所定情報を扱う処理にて区別され得る。これにより、付与判定の結果が付与対応結果ではないことに対応する遊技回用動作の実行中において、所定情報を取得することへの意欲を高めることが可能となる。
特徴A9.前記対象状況であることを遊技者に認識可能とさせる所定期間報知(表示画面G上にて変動表示時間が所定時間経過したことを報知)が実行されるようにする所定期間報知手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS408〜ステップS413の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A9によれば、対象状況であることを遊技者に認識可能とさせる所定期間報知が実行される。これにより、遊技者に対象状況であることを容易且つ確実に特定させることが可能となる。
特徴A10.前記所定期間報知手段は、前記対象状況であって前記取得手段による前記所定情報の取得が可能である状況において、前記所定期間報知が実行されるようにすることを特徴とする特徴A9に記載の遊技機。
特徴A10によれば、対象状況であって取得手段による所定情報の取得が可能である状況において、所定期間報知が実行される。よって、対象状況であって取得手段による所定情報の取得ができない場合は所定期間報知が実行されない。これにより、所定期間報知が実行されたにもかかわらず、対象状況において所定情報の取得ができないことに対する苛立ちが蓄積されてしまうことを阻止することが可能となる。
特徴A11.前記対象状況は、前記遊技回用動作が実行されている継続期間が所定期間以上となっている状況であり、
前記継続期間が前記所定期間以上となる前記遊技回用動作が実行される場合、又は当該遊技回用動作が実行される前に、前記継続期間が前記所定期間以上となる前記遊技回用動作が実行されること又は当該遊技回用動作が実行される確率が高いことを遊技者に認識可能とさせる特定報知(変動開始時において遊技回の変動表示時間が所定時間よりも長くなることの報知又は保留表示の色が紫色及びピンク色のいずれかとなる報知)が実行されるようにする特定報知手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS817、ステップS1012、ステップS1107及びステップS1218の処理を実行する機能、表示制御装置100のMPU102におけるステップS1503、ステップS1703、ステップS1705及びステップS1707の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A11によれば、継続期間が所定期間以上となる遊技回用動作が実行される場合、又は遊技回用動作が実行される前に、継続期間が所定期間以上となる遊技回用動作が実行されること又は遊技回用動作が実行される確率が高いことを遊技者に認識可能とさせる特定報知が実行される。これにより、継続期間が所定期間以上となる遊技回用動作が実行される場合、又は遊技回用動作が実行される前に、所定情報記憶手段に所定数の所定情報が記憶され、対象状況において所定情報を取得することができなくなってしまうことを阻止することが可能となる。
また、継続期間が所定期間以上となる遊技回用動作が実行される確率が高いことを遊技者に認識可能とさせる特定報知が行われる構成の場合、当該特定報知が行われたとしても継続期間が所定期間以上となる遊技回用動作が実行されるとは限らない。したがって、継続期間が所定期間以上となる遊技回用動作が実行されるまで、継続期間が所定期間以上となるか否かに遊技者を引き付けることが可能となる。
特徴A12.前記特定報知手段は、前記継続期間が前記所定期間以上となる前記遊技回用動作が実行される場合、又は当該遊技回用動作が実行される前であって、前記継続期間が前記所定期間以上となる前記遊技回用動作の実行中に前記取得手段による前記所定情報の取得が可能である状況において、前記特定報知が実行されるようにすることを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
特徴A12によれば、継続期間が所定期間以上となる遊技回用動作が実行される場合、又は遊技回用動作が実行される前に、特定報知が実行されたとしても、継続期間が所定期間以上となる遊技回用動作の実行中に取得手段による所定情報の取得ができない状況においては、特定報知が実行されない。これにより、取得手段による所定情報の取得ができない状況において特定報知が行われてしまうことを阻止することが可能となる。
特徴A13.前記特定報知手段は、
前記所定情報記憶手段に記憶されている特定の所定情報が前記遊技回用動作の実行契機となった場合における当該遊技回用動作の前記継続期間の情報を、当該特定の所定情報が実行契機となる前記遊技回用動作が開始される前に特定する先特定手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS1210、ステップS1211、ステップS1215及びステップS1216の処理を実行する機能)と、
前記特定の所定情報が、前記継続期間が前記所定期間以上となる前記遊技回用動作に対応していることが前記先特定手段により特定された場合、当該特定の所定情報が実行契機となる前記遊技回用動作が開始される前に前記特定報知が実行されるようにする制御実行手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS1218の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A11又はA12に記載の遊技機。
特徴A13によれば、特定の所定情報が、継続期間が所定期間以上となる遊技回用動作に対応していることが先特定手段により特定された場合、特定の所定情報が実行契機となる遊技回用動作が開始される前に特定報知が実行される。この場合、遊技者はしばらくの間、継続期間が所定期間以上となる遊技回用動作が実行されることが確定した状態で、遊技を行うこととなる。これにより、継続期間が所定期間以上となる遊技回用動作が実行されることに対するドキドキ感を長期間維持することが可能となる。
特徴A14.前記所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報の数と対応する数の保留表示が行われるようにする手段(表示制御装置100のMPU102におけるステップS1611、ステップS1612、ステップS1703、ステップS1705、ステップS1706及びステップS1707の処理を実行する機能)を備え、
前記制御実行手段は、前記特定の所定情報に対応した前記保留表示の態様が特別態様(保留表示の色がピンク色)となるようにすることで、前記特定の所定情報が実行契機となる前記遊技回用動作が開始される前に前記特定報知が実行されるようにすることを特徴とする特徴A13に記載の遊技機。
特徴A14によれば、特定の所定情報が、継続期間が所定期間以上となる遊技回用動作に対応している場合、保留表示の態様が特別態様となる。これにより、特定の所定情報が、継続期間が所定期間以上となる遊技回用動作に対応していることを遊技者に容易に特定させることが可能となる。
特徴A15.前記取得手段は、前記所定情報記憶手段に前記所定数の前記所定情報が記憶されている状況であっても前記対象状況において前記取得契機が発生した場合、前記所定情報を取得する特別取得手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS2210〜ステップS2214の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A15によれば、所定情報記憶手段に所定数の所定情報が記憶されている状況であっても、対象状況において取得契機が発生した場合、所定情報が取得される。これにより、対象状況において所定情報が取得できなくなってしまうことを阻止することが可能となる。
特徴A16.前記特別取得手段により取得された前記所定情報は、他の前記所定情報よりも優先して前記付与判定の実行対象となることを特徴とする特徴A15に記載の遊技機。
遊技者は特別取得手段により取得された所定情報の方が他の所定情報よりも気になるため、特別取得手段により取得された所定情報が早い段階で付与判定の実行対象となることを望んでいる。この場合、特別取得手段により取得された所定情報が付与判定の実行対象となるまでの期間が長くなってしまうと、特別取得手段により取得された所定情報が付与判定の実行対象となるまでの期間が長いことに対して苛立ちが蓄積されてしまう。その点、特徴A16によれば、特別取得手段により取得された所定情報は、他の所定情報よりも優先して付与判定の実行対象となる。これにより、特別取得手段により取得された所定情報が付与判定の実行対象となるまでの期間が長くなることに対する苛立ちが蓄積されてしまうことを阻止することが可能となる。
特徴A17.前記特別取得手段により取得された前記所定情報は、特定数(4個)を上限として特定記憶手段(第2保留用エリアRb)に記憶されることを特徴とする特徴A15又はA16に記載の遊技機。
特徴A17によれば、特別取得手段によって取得可能な所定情報の数の上限が設定されている。これにより、所定情報記憶手段に所定数の所定情報が記憶されている状況且つ対象状況において取得契機が発生した場合に所定情報を取得可能とさせながら、特別取得手段によって取得可能な所定情報の数が多くなり過ぎてしまうことを阻止することが可能となる。
特徴A18.前記対象状況は、前記遊技回用動作が実行されている継続期間が所定期間以上となっている状況であり、
前記特定手段は、前記継続期間が前記所定期間以上である状況で前記取得手段により取得された前記所定情報の方が、前記継続期間が前記所定期間未満である状況で前記取得手段により取得された前記所定情報よりも、前記遊技回用動作の実行対象となった場合における前記継続期間が短くなるようにする又は短くなり易くなるようにすることを特徴とする特徴A1乃至A17のいずれか1に記載の遊技機。
継続期間が所定期間以上となる遊技回用動作が短期間に複数回発生した場合、遊技者は
継続期間が所定期間以上経過するのを短期間に複数回待たないといけなくなる。この場合、遊技者はそのことに対して苛立ちを感じてしまう可能性がある。その点、特徴A18によれば、継続期間が所定期間以上である状況で取得手段により取得された所定情報の方が、継続期間が所定期間未満である状況で取得手段により取得された所定情報よりも、遊技回用動作の実行対象となった場合における継続期間が短くなる又は短くなりやすい。これにより、継続期間が所定期間以上となる遊技回用動作が短期間に複数回発生することを阻止することが可能となる。
特徴A19.取得契機(上作動口23又は下作動口24への入賞)が発生したことに基づいて所定情報(保留情報)を取得する取得手段(第1〜第3の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS204の処理を実行する機能、第4の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS2204の処理を実行する機能)と、
当該取得手段が取得した前記所定情報を、所定数(4個)を上限として記憶する所定情報記憶手段(保留用エリアRE又は第1保留用エリアRa)と、
前記所定情報が利益の付与に対応する付与対応情報(大当たり結果となる情報)であるか否かの付与判定を実行する付与判定手段(第1、第3及び第4の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS801〜ステップS807の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1801〜ステップS1807の処理を実行する機能)と、
前記付与判定が実行されることに対応させて遊技回用動作が実行されるように遊技回実行手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS303の処理を実行する機能)と、
前記付与判定の結果が、当該付与判定の対象となった前記所定情報が前記付与対応情報に対応している付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に利益を付与する利益付与手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS304の処理を実行する機能)と、
を備えた遊技機において、
前記遊技回用動作が実行されている状況であって少なくとも所定状況である対象状況において取得された前記所定情報、又は前記利益が付与されている状況であって少なくとも特定状況である対象状況において取得された前記所定情報と、前記対象状況ではない別状況で取得された前記所定情報とで、遊技者の有利度が相違し得るようにする特定手段(第1及び第4の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS806及びステップS1015の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1806の処理を実行する機能、第3の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS2109、ステップS2111及びステップS2112の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A19によれば、遊技回用動作が実行されている状況であって少なくとも所定状況である対象状況において取得された所定情報、又は利益が付与されている状況であって少なくとも特定状況である対象状況において取得された所定情報と、対象状況ではない別状況で取得された所定情報とで、遊技者の有利度が相違し得る。これにより、有利度が高い所定情報が取得されることに期待させながら遊技者に遊技を行わせるとともに、所定情報が取得された状況への注目度を高めることが可能となる。
なお、特徴A1〜A19の構成に対して、特徴A1〜A19、特徴B1〜B6、特徴C1のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴B群>
特徴B1.取得契機(上作動口23又は下作動口24への入賞)が発生したことに基づいて所定情報(保留情報)を取得する取得手段(第1〜第3の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS204の処理を実行する機能、第4の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS2204の処理を実行する機能)と、
当該取得手段が取得した前記所定情報を、所定数(4個)を上限として記憶する所定情報記憶手段(保留用エリアRE又は第1保留用エリアRa)と、
前記所定情報が利益の付与に対応する付与対応情報(大当たり結果となる情報)であるか否かの付与判定を実行する付与判定手段(第1、第3及び第4の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS801〜ステップS807の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1801〜ステップS1807の処理を実行する機能)と、
前記付与判定が実行されることに対応させて遊技回用動作が実行されるように遊技回実行手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS303の処理を実行する機能)と、
前記付与判定の結果が、当該付与判定の対象となった前記所定情報が前記付与対応情報に対応している付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に利益を付与する利益付与手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS304の処理を実行する機能)と、
を備えた遊技機において、
前記取得手段は、前記所定情報記憶手段に前記所定数の前記所定情報が記憶されている状況であっても特別状況(遊技回の変動表示時間が所定時間を超えた状況)で前記取得契機が発生した場合、前記所定情報を取得する特別取得手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS2210〜ステップS2214の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、所定情報記憶手段に所定数の所定情報が記憶されていても、特別状況において所定情報を取得することが可能となる状況を発生させることが可能となる。
特徴B2.前記特別状況は、前記遊技回用動作が実行されている継続期間が所定期間以上となっている状況であることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、遊技回用動作が実行されている継続期間が所定期間以上である場合、所定情報記憶手段に所定数の所定情報が記憶されている状況であっても所定情報を取得することが可能となる。これにより、継続期間が所定期間以上となることに期待させるとともに、所定情報記憶手段に所定数の所定情報が記憶されている状況且つ遊技回用動作が実行されている継続期間が所定期間以上となった状況において、遊技者に発射操作を行わせることが可能となる。
特徴B3.前記特別取得手段は、前記付与判定の結果が前記付与対応結果ではないことに対応する前記遊技回用動作の実行中であって前記継続期間が前記所定期間以上である状況で前記取得契機が発生した場合、前記所定情報記憶手段に前記所定数の前記所定情報が記憶されている状況であっても前記所定情報を取得する一方、前記付与判定の結果が前記付与対応結果であることに対応する前記遊技回用動作の実行中であって前記継続期間が前記所定期間以上である状況で前記取得契機が発生した場合、前記所定情報記憶手段に前記所定数の前記所定情報が記憶されている状況であれば前記所定情報を取得しないことを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、付与判定の結果が付与対応結果ではないことに対応する遊技回用動作の実行中であって、継続期間が所定期間以上である状況で取得契機が発生した場合、所定情報記憶手段に所定数の所定情報が記憶されている状況であっても所定情報が取得され、一方付与判定の結果が付与対応結果であることに対応する遊技回用動作の実行中であって、継続期間が所定期間以上である状況で取得契機が発生した場合、所定情報記憶手段に所定数の所定情報が記憶されている状況であれば所定情報が取得されない。したがって、付与判定の結果が付与対応結果ではない方が付与判定の結果が付与対応結果である場合に比べて取得することができる所定情報の数が多くなる。これにより、付与判定の結果が付与対応結果とはならなかったとしても、遊技者のやる気が低下してしまうことを阻止することが可能となる。
特徴B4.前記特定手段は、前記特別状況で取得された前記所定情報の方が、前記特別状況ではない別状況で取得された前記所定情報よりも、遊技者にとって有利となり得るようにすることを特徴とする特徴B1乃至B3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B4によれば、特別状況で取得された所定情報の方が、特別状況ではない別状況で取得された所定情報よりも、遊技者にとって有利となり得る。これにより、別状況ではなく特別状況にて所定情報が取得されることに期待させるとともに、特別状況において所定情報を取得したことに対する恩恵を遊技者に付与することが可能となる。
特徴B5.前記特別取得手段により取得された前記所定情報は、他の前記所定情報よりも優先して前記付与判定の実行対象となることを特徴とする特徴B1乃至B4のいずれか1に記載の遊技機。
遊技者は特別取得手段により取得された所定情報の方が他の所定情報よりも気になるため、特別取得手段により取得された所定情報が早い段階で付与判定の実行対象となることを望んでいる。この場合、特別取得手段により取得された所定情報が付与判定の実行対象となるまでの期間が長くなってしまうと、特別取得手段により取得された所定情報が付与判定の実行対象となるまでの期間が長いことに対して苛立ちが蓄積されてしまう。その点、特徴B5によれば、特別取得手段により取得された所定情報は、他の所定情報よりも優先して付与判定の実行対象となる。これにより、特別取得手段により取得された所定情報が付与判定の実行対象となるまでの期間が長くなることに対する苛立ちが蓄積されてしまうことを阻止することが可能となる。
特徴B6.前記特別取得手段により取得された前記所定情報は、特定数(4個)を上限として特定記憶手段(第2保留用エリアRb)に記憶されることを特徴とする特徴B1乃至B5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B6によれば、特別取得手段によって取得可能な所定情報の数の上限が設定されている。これにより、所定情報記憶手段に所定数の所定情報が記憶されている状況且つ特別状況において取得契機が発生した場合に所定情報を取得可能とさせながら、特別取得手段によって取得可能な所定情報の数が多くなり過ぎてしまうことを阻止することが可能となる。
なお、特徴B1〜B6の構成に対して、特徴A1〜A19、特徴B1〜B6、特徴C1のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.取得契機(上作動口23又は下作動口24への入賞)が発生したことに基づいて所定情報(保留情報)を取得する手段(第1〜第3の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS204の処理を実行する機能、第4の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS2204の処理を実行する)と、
前記所定情報が利益の付与に対応する付与対応情報(大当たり結果となる情報)であるか否かの付与判定を実行する付与判定手段(第1、第3及び第4の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS801〜ステップS807の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1801〜ステップS1807の処理を実行する機能)と、
前記付与判定が実行されることに対応させて遊技回用動作が実行されるように遊技回実行手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS303の処理を実行する機能)と、
前記付与判定の結果が、当該付与判定の対象となった前記所定情報が前記付与対応情報に対応している付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に利益を付与する利益付与手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS304の処理を実行する機能)と、
を備えた遊技機において、
前記付与判定の結果が前記付与対応結果ではなくても、その付与判定に対応する前記遊技回用動作の継続期間が特定期間以上であれば、その付与判定の結果が前記付与対応結果に変更されることを特徴とする遊技機。
遊技回用動作の継続期間が特定期間以上であるにもかかわらず、付与判定の結果が付与対応結果とならなかった場合、遊技回用動作の継続期間が長いことに対して苛立ちを感じてしまう可能性がある。その点、特徴C1によれば、遊技回用動作の継続期間が特定期間以上である場合、付与判定の結果が付与対応結果ではなくても、付与判定の結果が付与対応結果に変更される。これにより、遊技回用動作の継続期間が特定期間以上となったとしても、遊技回用動作の継続期間が長いことに対する苛立ちが蓄積されることを阻止することが可能となる。
なお、特徴C1の構成に対して、特徴A1〜A19、特徴B1〜B6、特徴C1のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴A群、上記特徴B群、上記特徴C群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
例えばパチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動入球部に遊技球が入球したことを契機として、当たり遊技状態等の所定遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる。また、例えば遊技領域に設けられた表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示に際して上記抽選結果に応じた停止結果が表示されるという1遊技回分の表示演出が実行される。また、抽選結果がいわゆる当たり遊技状態への移行当選である場合には、1遊技回分の表示演出が実行された後などにおいて、例えば遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が実行され、可変入球装置への入球数に応じた遊技球の払出が実行される。
また、絵柄の変動表示が行われている最中に遊技球が始動入球部に入球した場合、当たり抽選に用いる情報が予め定められた所定数(例えば4個)を上限として保留記憶されるようになっているパチンコ遊技機がある。保留記憶された場合には、絵柄の変動表示が終了した後に、上記保留記憶された情報を用いて当たり抽選が行われ、次回の絵柄の変動表示が開始される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
以下に、以上の各特徴を適用し得る又は各特徴に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより前記複数の絵柄の可変表示が停止され、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。