以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて説明する。図1はパチンコ機10の正面図である。
パチンコ機10は、図1に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。遊技機本体12は、内枠(図示略)と、その内枠の前方に配置される前扉枠14と、内枠の後方に配置される裏パックユニット(図示略)とを備えている。
遊技機本体12のうち内枠が、左右両側部のうち一方を支持側として外枠11に回動可能に支持されている。また、内枠には、前扉枠14が回動可能に支持されており、左右両側部のうち一方を支持側として前方へ回動可能とされている。また、内枠には、裏パックユニットが回動可能に支持されており、左右両側部のうち一方を支持側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、その回動先端部に施錠装置(図示略)が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
内枠には遊技盤20が搭載されている。ここで、遊技盤20の構成を図2に基づいて説明する。図2は遊技盤20の正面図である。
遊技盤20には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口21,可変入賞装置22,上作動口(第1始動入球部)23,下作動口(第2始動入球部)24,スルーゲート25、可変表示ユニット26、メイン表示部33及び役物用表示部34等がそれぞれ設けられている。
一般入賞口21、可変入賞装置22、上作動口23及び下作動口24への入球が発生すると、それが遊技盤20の背面側に配設された各種入賞検知センサ(図示略)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。その他に、遊技盤20の最下部にはアウト口27が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口27を通って遊技領域から排出される。また、遊技盤20には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘28が植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域から排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域から排出されない態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口27への遊技球の入球と明確に区別するために、可変入賞装置22、上作動口23、下作動口24又はスルーゲート25への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
上作動口23及び下作動口24は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤20に設置されている。上作動口23及び下作動口24は共に上向きに開放されている。また、上作動口23が上方となるようにして両作動口23,24は鉛直方向に並んでいる。下作動口24には、左右一対の可動片よりなるガイド片(サポート片)としての電動役物24aが設けられている。電動役物24aの閉鎖状態では遊技球が下作動口24に入賞できず、電動役物24aが開放状態となることで下作動口24への入賞が可能となる。
電動役物24aは遊技盤20の背面側に搭載された電動役物駆動部に連結されており、当該電動役物駆動部により駆動されて閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)及び開放状態(サポート状態又はガイド状態)のいずれかに配置される。電動役物24aの閉鎖状態では遊技球が下作動口24に入賞できず、電動役物24aが開放状態となることで下作動口24への入賞が可能となる。
なお、これに限定されず、下作動口24への遊技球の入賞が発生し易い状態と、入賞が不可ではないが上記入賞が発生し易い状態よりも入賞が発生しづらい状態とに、電動役物24aが切り換えられる構成としてもよい。また、電動役物24aを不具備とし、入賞が発生し易い状態とそれよりも入賞が発生しづらい状態との間の切り換えが、下作動口24自身の変位により行われる構成としてもよい。
可変入賞装置22は、図2(b)に示すように、遊技盤20の背面側へと通じる大入賞口22aを備えているとともに、当該大入賞口22aを開閉する開閉扉22bを備えている。開閉扉22bは可変入賞装置22として一体的に設けられた可変入賞駆動部22cに連結されており(連結箇所については図示略)、当該可変入賞駆動部22cにより駆動されて、閉鎖状態及び開放状態のいずれかに配置される。具体的には、通常は遊技球が入賞できない閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選した場合に遊技球が入賞しやすい開放状態に切り換えられるようになっている。当該開閉実行モードについては、後に詳細に説明する。
メイン表示部33では、上作動口23又は下作動口24への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口23又は下作動口24への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。つまり、本パチンコ機10では、上作動口23への入賞と下作動口24への入賞とが内部抽選において区別されておらず、上作動口23又は下作動口24への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が共通の表示領域であるメイン表示部33にて明示される。そして、上作動口23又は下作動口24への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、メイン表示部33にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
なお、メイン表示部33は、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、メイン表示部33にて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。
役物用表示部34では、スルーゲート25への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート25への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。スルーゲート25への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、役物用表示部34にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下作動口24に設けられた電動役物24aが所定の態様で開放状態となる。
可変表示ユニット26には、絵柄の一種である図柄を変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)する図柄表示装置31が設けられているとともに、図柄表示装置31を囲むようにしてセンターフレーム32が配設されている。図柄表示装置31は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置100により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置31は、液晶表示装置であることに限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示画面Gを有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。
図柄表示装置31では、上作動口23又は下作動口24への入賞に基づいて図柄の変動表示が開始される。すなわち、メイン表示部33において変動表示が行われる場合には、それに合わせて図柄表示装置31において変動表示が行われる。
図柄表示装置31の表示内容について、図3及び図4を参照して詳細に説明する。図3は図柄表示装置31にて変動表示される図柄を個々に示す図であり、図4は図柄表示装置31の表示画面Gを示す図である。
図3(a)〜(j)に示すように、絵柄の一種である図柄は、「1」〜「9」の数字が各々付された9種類の主図柄と、貝形状の絵図柄からなる副図柄とにより構成されている。より詳しくは、タコ等の9種類のキャラクタ図柄に「1」〜「9」の数字がそれぞれ付されて主図柄が構成されている。
図4(a)に示すように、図柄表示装置31の表示画面Gには、複数の表示領域として、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。詳細には、上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。
つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。
図4(b)に示すように、表示画面Gは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、表示画面Gには、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。
上作動口23又は下作動口24への入賞に基づいて表示画面Gにおいて遊技回用の演出が行われる場合には、各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示が開始される。本実施形態では、各図柄列Z1〜Z3における図柄の変動表示の向きは左向きに設定されている。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示から待機表示に切り換えられ、最終的に各図柄列Z1〜Z3にて所定の図柄を静止表示した状態で遊技回用の演出が終了される。
また、遊技回用の演出が終了する場合、後述する確変大当たり結果の発生に対応した遊技回であれば、いずれかの有効ラインに同一の奇数の数字が付された図柄の組み合わせが形成される。また、後述する通常大当たり結果の発生に対応した遊技回であれば、いずれかの有効ラインに同一の偶数の数字が付された図柄の組み合わせが形成される。
なお、図柄表示装置31における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、図柄表示装置31にて変動表示される絵柄は上記のような図柄に限定されることはなく、例えば絵柄として数字のみが変動表示される構成としてもよい。
また、表示画面Gの下部における中央付近には、保留表示領域Gaが設定されている。当該保留表示領域Gaは、遊技球が作動口23,24に入賞した場合の最大保留個数と同一の数の単位保留表示領域Ga1,Ga2,Ga3,Ga4が左右方向に並設されるように区画表示されている。具体的には、遊技球が作動口23,24に入賞した場合の最大保留個数は4個であり、これに対応させて保留表示領域Gaには、第1単位保留表示領域Ga1、第2単位保留表示領域Ga2、第3単位保留表示領域Ga3、第4単位保留表示領域Ga4が設定されている。
例えば、遊技球が作動口23,24に入賞した場合の保留個数が1個の場合には、第1単位保留表示領域Ga1のみにて所定の保留用画像が表示され、遊技球が作動口23,24に入賞した場合の保留個数が4個の場合には、第1単位保留表示領域Ga1〜第4単位保留表示領域Ga4の全てにおいて所定の保留用画像が表示される。
センターフレーム32の前面側における左上部分には、図2(a)に示すように、メイン表示部33及び図柄表示装置31に対応した第1保留ランプ部35が設けられている。遊技球が上作動口23又は下作動口24に入賞した個数は最大4個まで保留され、第1保留ランプ部35の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
センターフレーム32の右上部分には、役物用表示部34に対応した第2保留ランプ部36が設けられている。遊技球がスルーゲート25を通過した回数は最大4回まで保留され、第2保留ランプ部36の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
遊技盤20には、内レール部41と外レール部42とが取り付けられており、これら内レール部41と外レール部42とにより誘導レールが構成され、内枠において遊技盤20の下方に搭載された遊技球発射機構(図示略)から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるようになっている。遊技球発射機構は、前扉枠14に設けられた発射ハンドル51が操作されることにより遊技球の発射動作を行う。
内枠の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1に示すように、遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部52が形成されている。窓部52は、略楕円形状をなし、窓パネル53が嵌め込まれている。窓パネル53は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成されていてもよい。ちなみに、図柄表示装置31の表示画面G及びメイン表示部33などは、パチンコ機10前方から窓パネル53を介して視認可能となっている。
窓部52の周囲には、各種ランプ部等の発光手段が設けられている。当該各種ランプ部の一部として表示ランプ部54が窓部52の上方に設けられている。また、表示ランプ部54の左右両側には、遊技状況に応じた効果音などが出力されるスピーカ部55が設けられている。
前扉枠14における窓部52の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部56と下側膨出部57とが上下に並設されている。上側膨出部56内側には上方に開口した上皿56aが設けられており、下側膨出部57内側には同じく上方に開口した下皿57aが設けられている。上皿56aは、後述する払出装置71より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構側へ導くための機能を有する。また、下皿57aは、上皿56a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。上皿56a及び下皿57aには、裏パックユニットに搭載された払出装置71から払い出された遊技球が排出される。
下皿57aの左側には手前側に延出させて変動用レバー110が設けられている。詳細については後述するが、当該変動用レバー110はメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始させるために操作される。具体的には、後述する開閉実行モード中ではない状況において、保留用エリアREに保留情報が格納されており、且つ各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が行われていない場合に、上記変動用レバー110が操作されることにより、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が開始される。当該構成によれば、遊技者が遊技回を開始させたいと思うタイミングで、遊技回を開始させることが可能となる。したがって、遊技者のペースで遊技を行わせることが可能となる。さらに、当該構成によれば、上記変動用レバー110を操作するという工程が遊技にプラスされるため、斬新な遊技を遊技者に提供することが可能となる。
上記変動用レバー110は上記下皿57aの左側に設けられているため、当該変動用レバー110を左手で操作しやすい。ここで、例えば上記変動用レバー110が上記下皿57aの右側に設けられている構成とすると、遊技者は発射ハンドル51から一旦手を離して上記変動用レバー110を操作する可能性が高い。この場合、発射操作と上記変動用レバー110の操作とをスムーズに行うことができない。その点、本構成によれば、上記変動用レバー110が上記下皿57aの左側に設けられているため、上記発射ハンドル51から右手を離すことなく左手で上記変動用レバー110を操作することができる。これにより、発射操作と、変動用レバー110の操作とをスムーズに行うことが可能となる。
本実施形態によれば、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始するための装置として上記変動用レバー110が採用されている。ここで、遊技機の一種であるスロットマシンではレバーを操作することで1遊技回が実行される。したがって、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始するための装置を上記変動用レバー110にすることで、当該変動用レバー110を操作すればメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が開始されるということを遊技者にイメージさせやすくなる。さらに、本構成によれば、パチンコ機10とスロットマシンの両方を遊技した気持ちにさせることが可能となる。
内枠の背面側には、主制御装置60と、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とが搭載されている。また、内枠の背面に対しては既に説明したとおり裏パックユニットが設けられており、当該裏パックユニットには、払出装置71を含む払出機構部と、払出制御装置70と、電源及び発射制御装置80とが搭載されている。以下、パチンコ機10の電気的な構成について説明する。
<パチンコ機10の電気的構成>
図5は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61と、電源を監視する停電監視基板65と、を具備している。なお、主制御装置60において主制御基板61などを収容する基板ボックスに対して、その開放の痕跡を残すための痕跡手段を付与する又はその開放の痕跡を残すための痕跡構造を設けてもよい。当該痕跡手段としては、基板ボックスを構成する複数のケース体を分離不能に結合するとともにその分離に際して所定部位の破壊を要する結合部(カシメ部)の構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成が考えられる。また、痕跡構造としては、基板ボックスを構成する複数のケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成が考えられる。
主制御基板61には、MPU62が搭載されている。MPU62には、当該MPU62により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM63と、そのROM63内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。なお、MPU62に対してROM63及びRAM64が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。これは主制御装置60以外の制御装置のMPUについても同様である。
MPU62には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU62の入力側には、主制御装置60に設けられた停電監視基板65及び払出制御装置70が接続されている。この場合に、停電監視基板65には動作電力を供給する機能を有する電源及び発射制御装置80が接続されており、MPU62には停電監視基板65を介して電力が供給される。
また、MPU62の入力側には、各種入賞検知センサ66a,66b,66c,66d,66eが接続されている。MPU62において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。各種入賞検知センサ66a,66b,66c,66d,66eは主制御装置60に対して電気信号を出力する。具体的には、遊技球を検知していない状態ではLOWレベル信号を出力し、遊技球を検知している状態ではHIレベル信号を出力する。なお、これに限定されることはなく、遊技球を検知していない状態ではHIレベル信号を出力し、遊技球を検知している状態ではLOWレベル信号を出力する構成としてもよく、また遊技球を検知している状態においてのみ電気信号を出力する構成としてもよい。また、MPU62では上作動口23及び下作動口24への入賞に基づいて各種抽選が実行される。
上記MPU62の入力側には、変動用レバー110の操作を検出する操作検出センサ110aが接続されている。上記変動用レバー110が操作された場合、上記操作検出センサ110aはMPU62に対して電気信号を出力する。具体的には、上記変動用レバー110が操作された状態ではMPU62に対してHIレベル信号を出力し、上記変動用レバー110が操作されていない状態ではMPU62に対してLOWレベル信号を出力する。なお、これに限定されることはなく、上記変動用レバー110が操作された状態ではMPU62に対してLOWレベル信号を出力し、上記変動用レバー110が操作されていない状態ではMPU62に対してHIレベル信号を出力する構成としてもよく、また上記変動用レバー110が操作された状態においてのみ電気信号をMPU62に出力する構成としてもよい。
MPU62の出力側には、停電監視基板65、払出制御装置70及び音声発光制御装置90が接続されている。払出制御装置70には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。
音声発光制御装置90には、変動用コマンド、種別コマンド及びシフト時コマンドなどの各種コマンドが出力される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。ちなみに、音声発光制御装置90は、信号線の両端にコネクタが設けられたコネクタユニット(接続ユニット)を介して主制御装置60と電気的に接続されている。
また、MPU62の出力側には、可変入賞装置22の開閉扉22bを開閉動作させる可変入賞駆動部22c、下作動口24の電動役物24aを開閉動作させる電動役物駆動部24b、メイン表示部33、役物用表示部34及び各種保留ランプ部35,36が接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU62は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては大入賞口22aが開閉されるように、MPU62において可変入賞駆動部22cの駆動制御が実行される。また、電動役物24aの開放状態当選となった場合には、電動役物24aが開閉されるように、MPU62において電動役物駆動部24bの駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、MPU62においてメイン表示部33の表示制御が実行される。また、電動役物24aを開放状態とするか否かの抽選結果を明示する場合に、MPU62において役物用表示部34の表示制御が実行される。また、上作動口23及び下作動口24に遊技球が入賞した場合に、MPU62において各種保留ランプ部35,36の表示制御が実行される。
停電監視基板65は、主制御基板61と電源及び発射制御装置80とを中継し、また電源及び発射制御装置80から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置70は、主制御装置60から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置71により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源及び発射制御装置80は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板61や払出制御装置70等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を供給する。ちなみに、電源及び発射制御装置80にはバックアップ用コンデンサなどの電断時用電源部が設けられており、パチンコ機10の電源がOFF状態の場合であっても当該電断時用電源部から主制御装置60のRAM64に記憶保持用の電力が供給される。また、電源及び発射制御装置80は遊技球発射機構81の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構81は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
音声発光制御装置90は、MPU92が搭載された音声発光制御基板91を備えている。MPU92には、当該MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM93と、そのROM93内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM94と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵されている。
MPU92では、主制御装置60から受信したコマンドに基づき、表示ランプ部54やスピーカ部55を駆動制御する。また、これらコマンドをそのまま又は解析後の対応するコマンドを表示制御装置100に送信する。ちなみに、音声発光制御装置90は、信号線の両端にコネクタが設けられたコネクタユニット(接続ユニット)を介して表示制御装置100と電気的に接続されている。
表示制御装置100は、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とがそれぞれ搭載された表示制御基板101を備えている。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を要さない不揮発性記憶手段である。ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を要する揮発性記憶手段である。
VDP105は、図柄表示装置31に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP105はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置31に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置31に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。
ビデオRAM107は、図柄表示装置31に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることに基づき図柄表示装置31の表示内容が変更される。
<主制御装置60のMPU62にて各種抽選を行うための電気的構成>
次に、主制御装置60のMPU62にて各種抽選を行うための電気的な構成について図6を用いて説明する。
MPU62は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、メイン表示部33の表示の設定、図柄表示装置31の図柄表示の設定、役物用表示部34の表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図6に示すように、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置31が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、メイン表示部33及び図柄表示装置31における変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSと、を用いることとしている。さらに、下作動口24の電動役物24aを電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4を用いることとしている。なお、上記各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新される。大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3に対応した情報は、上作動口23又は下作動口24への入賞が発生した場合に、RAM64に取得情報記憶手段として設けられた保留球格納エリア64aに格納される。
保留球格納エリア64aは、保留用エリアREと、実行エリアAEとを備えている。保留用エリアREは、第1保留エリアRE1、第2保留エリアRE2、第3保留エリアRE3及び第4保留エリアRE4を備えており、上作動口23又は下作動口24への入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報の組合せが保留情報として、いずれかの保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4に格納される。
この場合、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4には、上作動口23又は下作動口24への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1保留エリアRE1→第2保留エリアRE2→第3保留エリアRE3→第4保留エリアRE4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つの保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4が設けられていることにより、上作動口23又は下作動口24への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。また、保留用エリアREは、保留数記憶エリアNAを備えており、当該保留数記憶エリアNAには上作動口23又は下作動口24への入賞履歴を保留記憶している数を特定するための情報が格納される。
なお、保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
実行エリアAEは、メイン表示部33の変動表示を開始する際に、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納された各数値情報を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
上記各カウンタについて詳細に説明する。
先ず、電動役物開放カウンタC4について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート25に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の電役保留エリア64cに格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって電動役物24aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。
ここで、本パチンコ機10では、電動役物24aによるサポートの態様が相互に異なるように複数種類のサポートモードが設定されている。詳細には、サポートモードには、遊技領域に対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、下作動口24の電動役物24aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放状態当選となった際に電動役物24aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電役開放状態当選となり電動役物24aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間(すなわち、役物用表示部34における1回の表示継続時間)が短く設定されている。
上記のとおり、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも下作動口24への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、下作動口24よりも上作動口23への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、上作動口23よりも下作動口24への入賞が発生する確率が高くなる。そして、下作動口24への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。また、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間(例えば、スルーゲート25への入賞に基づき役物用表示部34にて実行される変動表示の時間)が複数種類用意されている構成においては、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、短い確保時間が選択され易い又は平均の確保時間が短くなるように設定されていてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間を短くする、係る確保時間の平均時間を短くする及び当選確率を高くするのうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
次に、大当たり乱数カウンタC1について説明する。大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が上作動口23又は下作動口24に入賞したタイミングでRAM64の保留球格納エリア64aに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM63における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア63aに当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について図7を用いて説明する。図7に示すように、当否テーブルとしては、図7(a)の低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、図7(b)の高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。
上記抽選に際して低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図7(a)に示すように、大当たり結果となる乱数の値は2個である。上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図7(b)に示すように、大当たり結果となる乱数の値は21個である。なお、低確率モードよりも高確率モードの当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数は任意である。
また、各抽選モードにおいて、大当たり結果となる乱数の値以外は、抽選結果が外れ結果となり、当該外れ結果においては当否抽選モードやサポートモードの移行契機とはならない。
次に、大当たり種別カウンタC2について説明する。大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が上作動口23又は下作動口24に入賞したタイミングでRAM64の保留球格納エリア64aに格納される。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM63における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。図7(c)に示すように、当該振分テーブルでは、「0〜29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が通常大当たり結果に対応しており、「10〜29」が確変大当たり結果に対応している。
通常大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが低確率モードとなるとともにサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。但し、この高頻度サポートモードは、移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には100回)に達した場合に終了し、低頻度サポートモードに移行する。また、確変大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが高確率モードとなるとともにサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。
上記開閉実行モードとは、予め定められた回数のラウンド遊技が行われるモードである。当該ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、及び予め定められた上限個数の遊技球が大入賞口22aに入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで大入賞口22aが開放された状態が継続する遊技のことである。当該上限継続時間は30secに設定されており、当該上限個数は10個に設定されている。なお、各ラウンド遊技では、大入賞口22aの開放が1回のみ行われるが、当該開放が複数回行われる構成としてもよい。
本パチンコ機10では、発射ハンドル51が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域に向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。そうすると、各ラウンド遊技では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技の上限個数との積よりも長い時間の上限継続時間が設定されていることとなる。したがって、各ラウンド遊技では、大入賞口22aに1回のラウンド遊技における上限個数分の入賞が発生することが期待できる。
次に、リーチ乱数カウンタC3について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が上作動口23又は下作動口24に入賞したタイミングで保留球格納エリア64aに格納される。
ここで、本パチンコ機10には、図柄表示装置31における表示演出の一種として期待演出が設定されている。期待演出とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置31を備え、所定の大当たり結果となる遊技回では最終的な停止結果が付与対応結果となる遊技機において、図柄表示装置31における図柄(絵柄)の変動表示が開始されてから停止結果が導出表示される前段階で、上記付与対応結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。なお、付与対応結果について具体的には、いずれかの有効ライン上に同一の数字が付された図柄の組み合わせが停止表示される。
期待演出には、リーチ表示と、リーチ表示が発生する前段階などにおいてリーチ表示の発生や付与対応結果の発生を期待させるための予告表示との2種類が設定されている。
リーチ表示には、図柄表示装置31の表示画面Gに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、リーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。また、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面Gの略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
予告表示には、図柄表示装置31の表示画面Gにおいて図柄の変動表示が開始されてから、全ての図柄列Z1〜Z3にて図柄が変動表示されている状況において、又は一部の図柄列であって複数の図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、図柄列Z1〜Z3上の図柄とは別にキャラクタを表示させる態様が含まれる。また、背景画面をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものや、図柄列Z1〜Z3上の図柄をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものも含まれる。かかる予告表示は、リーチ表示が行われる場合及びリーチ表示が行われない場合のいずれの遊技回においても発生し得るが、リーチ表示の行われる場合の方がリーチ表示の行われない場合よりも高確率で発生するように設定されている。
リーチ表示は、最終的に同一の図柄の組み合わせが停止表示される遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行される。また、外れ結果に対応した遊技回では、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ判定用テーブルを参照して所定のタイミングで取得したリーチ乱数カウンタC3がリーチ表示の発生に対応している場合に実行される。
一方、予告表示を行うか否かの決定は、主制御装置60において行うのではなく、音声発光制御装置90において行われる。この場合、音声発光制御装置90では、いずれの大当たり結果に対応した遊技回の方が、外れ結果に対応した遊技回に比べ、予告表示が発生し易いこと、及び出現率の低い予告表示が発生し易いことの少なくとも一方の条件を満たすように、予告表示用の抽選処理を実行する。ちなみに、この抽選結果は、図柄表示装置31にて遊技回用の演出が実行される場合に反映される。
次に、変動種別カウンタCSについて説明する。変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、メイン表示部33における変動表示時間と、図柄表示装置31における図柄の変動表示時間とをMPU62において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSの値は、メイン表示部33における変動表示の開始時及び図柄表示装置31による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して取得される。
<主制御装置60にて実行される各種処理について>
次に、主制御装置60のMPU62にて遊技を進行させるために実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU62では、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、電源投入に伴い起動されるメイン処理及びNMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理が実行されるが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
先ず、タイマ割込み処理について、図8のフローチャートを参照しながら説明する。本処理はMPU62により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
ステップS101では、各種入賞検知センサ66a〜66eの読み込み処理を実行する。具体的には、上作動口23又は下作動口24への入賞が発生している場合、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた3個賞球用カウンタを1加算する。当該3個賞球用カウンタは、3個の遊技球の払出を払出制御装置70に指示する3個賞球コマンドを出力すべき回数をカウントするためのものである。なお、タイマ割込み処理の1回の処理回の範囲内で上作動口23への入賞と下作動口24への入賞とが同時に発生し得るため、3個賞球用カウンタを1加算する処理が2回行われることがあり得る。
また、一般入賞口21への入賞が発生している場合には、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた10個賞球用カウンタを1加算する。当該10個賞球用カウンタは、10個の遊技球の払出を払出制御装置70に指示する10個賞球コマンドを出力すべき回数をカウントするためのものである。
また、大入賞口22aへの入賞が発生している場合には、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた15個賞球用カウンタを1加算する。当該15個賞球用カウンタは、15個の遊技球の払出を払出制御装置70に指示する15個賞球コマンドを出力すべき回数をカウントするためのものである。
ステップS101の処理を実行した後は、ステップS102にて乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。
続くステップS103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。
続くステップS104ではスルーゲート25への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行する。スルー用の入賞処理では、スルーゲート25への入賞が発生していた場合には、電役保留エリア64cに記憶されている役物保留記憶数が上限数(例えば、「4」)未満であることを条件として、前記ステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC4の値を電役保留エリア64cに格納する。
その後、ステップS105〜ステップS109にて、作動口用の入賞処理を実行する。作動口用の入賞処理では、先ずステップS105にて、上作動口23又は下作動口24への入賞が発生しているか否かを判定する。入賞が発生していない場合には、そのまま本タイマ割込み処理を終了する。
入賞が発生している場合には、ステップS106にて、保留球格納エリア64aの保留数記憶エリアNAに記憶されている始動保留記憶数NAが上限値(例えば、「4」)未満であるか否かを判定する。始動保留記憶数NAが上限値である場合にはそのまま本タイマ割込み処理を終了し、始動保留記憶数NAが上限値未満である場合にはステップS107に進む。
ステップS107では、始動保留記憶数NAを1加算する。続くステップS108では、前記ステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報を保留情報として保留球格納エリア64aの保留用エリアREに格納する。この場合、保留用エリアREの空き保留エリアRE1〜RE4のうち最初の保留エリア、すなわち現状の始動保留記憶数NAと対応する保留エリアに格納する。
続くステップS109にて、第1保留ランプ部35の制御を実行する。具体的には、第1保留ランプ部35における表示を保留個数の増加に対応させて変更するための処理を実行する。
<通常処理>
次に、通常処理の流れを図9のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201〜S207の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS209,S210のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理において、ステップS201では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に送信する。また、遊技回用の演出に対応したコマンドや開閉実行モード用の演出に対応したコマンドといった演出用のコマンドが設定されている場合にはそれを音声発光制御装置90に送信する。
続くステップS202では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。
続くステップS203では、各遊技回の遊技を進行させるための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当否判定及び振分判定を行うとともに、図柄表示装置31による図柄の変動表示の設定及びメイン表示部33の表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。
その後、ステップS204では、遊技状態移行処理を実行する。この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。具体的には、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が行われていない状況において、RAM64に通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグがセットされている場合、遊技状態が開閉実行モードへ移行する。上記通常大当たりフラグとは、主制御装置60のMPU62にて大当たり結果の種類が通常大当たり結果であることを特定するためのフラグである。当該通常大当たりフラグは、後述する種別判定処理において大当たり結果の種類が通常大当たり結果である場合にRAM64にセットされる。また、上記確変大当たりフラグは、主制御装置60のMPU62にて大当たり結果の種類が確変大当たり結果であることを特定するためのフラグである。当該確変大当たりフラグは、後述する種別判定処理において大当たり結果の種類が確変大当たり結果である場合にRAM64にセットされる。
また、予め定められた回数のラウンド遊技が行われた後は、当否抽選モード及びサポートモードを設定するための処理が行われる。具体的には、RAM64に上記確変大当たりフラグがセットされている場合、RAM64に高確率モードフラグ及び高頻度サポートフラグがセットされる。上記高確率モードフラグとは、主制御装置60のMPU62にて当否抽選モードが高確率モードであることを特定するためのフラグである。上記高頻度サポートフラグとは、主制御装置60のMPU62にてサポートモードが高頻度サポートモードであることを特定するためのフラグである。上記高確率モードフラグは、大当たり結果の種類が通常大当たり結果となった場合に「0」クリアされる。また、上記高頻度サポートフラグは、大当たり結果の種類が通常大当たり結果となり、遊技回数が終了基準回数に到達することで「0」クリアされる。RAM64に上記高確率モードフラグがセットされていない場合、当否抽選モードが低確率モードとなり、RAM64に上記高頻度サポートフラグがセットされていない場合、サポートモードが低頻度サポートモードとなる。
一方、RAM64に上記通常大当たりフラグがセットされている場合、RAM64に上記高確率モードフラグがセットされず、RAM64に上記高頻度サポートフラグだけがセットされる。遊技回数が終了基準回数に到達した場合、上記高頻度サポートフラグが「0」クリアされる。また、RAM64にセットされている上記通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグは、上記当否抽選モード及び上記サポートモードが設定された後に「0」クリアされる。
続くステップS205では、下作動口24に設けられた電動役物24aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、RAM64の電役保留エリア64cに格納されている電動役物開放カウンタC4から取得した数値情報を用いて電動役物24aを開放状態とするか否かの電役開放抽選を行うとともに、電役開放状態当選となった場合には電動役物24aの開閉処理を実行する。また、電役開放抽選の抽選結果を教示するように、役物用表示部34の表示制御を行う。
ここで、既に説明したとおり、電動役物24aによるサポートの態様として、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとが設定されており、遊技状態移行処理にていずれかのサポートモードへの移行が行われる。この場合、上述したように、RAM64に高頻度サポートフラグがセットされている場合は高頻度サポートモードとなり、当該フラグがセットされていない場合には低頻度サポートモードとなる。
電役サポート用処理では、RAM64に高頻度サポートフラグがセットされているか否かを判定することで、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。そして、高頻度サポートモードである場合には低頻度サポートモードの場合よりも、電役開放状態当選となった際に、電動役物24aが開放状態となる回数を多く設定するとともに、1回の開放時間を長く設定する。また、高頻度サポートモードである場合は、電役開放状態当選となり電動役物24aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間が、1回の開放時間よりも短くなるように設定する。
ちなみに、開閉実行モードに移行した場合には、RAM64に高頻度サポートフラグがセットされていたとしても、サポートモードは強制的に低頻度サポートモードに設定される。
続くステップS206では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、発射ハンドル51に対して発射操作が行われていることに基づき電源及び発射制御装置80から出力される発射許可信号を入力していることを条件として、所定の発射期間(例えば、0.6sec)に1回、遊技球発射機構81のソレノイドを励磁する。これにより、遊技球が遊技領域に向けて打ち出される。
続くステップS207では、RAM64に停電フラグがセットされているか否かを判定する。停電フラグは、停電監視基板65において停電の発生が確認され当該停電監視基板65からMPU62のNMI端子に停電信号が入力されることによりセットされ、次回のメイン処理にて消去されるフラグである。
停電フラグがセットされていない場合は、繰り返し実行される複数の処理の最後の処理が終了したこととなるので、ステップS208にて次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。つまり、ステップS209では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行するとともに、ステップS210では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。
一方、ステップ207にて、停電フラグがセットされていると判定した場合は、電源遮断が発生したことになるので、ステップS211以降の電断時処理を実行する。つまり、ステップS211では、タイマ割込み処理の発生を禁止し、その後、ステップS212にてRAM判定値を算出、保存し、ステップS213にてRAM64のアクセスを禁止した後に、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
<遊技回制御処理>
次に、ステップS203の遊技回制御処理を図10のフローチャートを参照しながら説明する。
遊技回制御処理では、先ずステップS301にて、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中である場合、ステップS302以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。つまり、開閉実行モード中である場合には、保留用エリアREに保留情報が格納されている状況において変動用レバー110が操作されているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。
開閉実行モード中ではない場合には、ステップS302にてメイン表示部33が変動表示中であるか否か、すなわち1遊技回分の遊技の実行中であるか否かを判定する。メイン表示部33が変動表示中でない場合には、ステップS303にて、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた最終停止期間カウンタが「0」であるか否かを判定する。当該最終停止期間カウンタとは、主制御装置60のMPU62にて遊技回が終了した場合に図柄を静止表示させる最終停止期間(例えば0.5sec)が経過したか否かを特定するためのカウンタである。当該静止表示とは、表示画面G上に表示された図柄が動いておらず完全に停止した状態のことである。本実施形態では、今回の遊技回に対応した停止図柄の種類を遊技者に特定しやすいように、上記最終停止期間が経過するまで今回の遊技回に対応した停止図柄を静止表示させる。ステップS303にて否定判定した場合、そのまま本遊技回制御処理を終了する。
ステップS303にて肯定判定した場合、ステップS304にて保留球格納エリア64aの保留数記憶エリアNAを参照し、保留記憶されている保留情報の数である始動保留記憶数NAが「0」か否かを判定する。始動保留記憶数NAが「0」である場合とは、保留球格納エリア64aに保留情報が記憶されていないことを意味する。したがって、そのまま本遊技回制御処理を終了する。開閉実行モード中ではない状況において、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が行われておらず、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた最終停止期間カウンタが「0」、且つ保留用エリアREに保留記憶されている保留情報の数が0個である場合、表示画面G上にて表示される図柄は静止表示された状態となる。
ステップS304にて否定判定した場合、ステップS305にてRAM64に揺動フラグがセットされているか否かを判定する。当該揺動フラグとは、主制御装置60のMPU62にて後述する表示画面G上にて表示されている図柄を揺動させるための揺動コマンドが音声発光制御装置90に送信されたか否かを特定するためのフラグである。詳細については後述するが、本実施形態では、開閉実行モード中ではない状況において、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が行われておらず、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた最終停止期間カウンタが「0」、且つ保留用エリアREに保留情報が格納されている場合、表示画面G上にて表示される図柄は揺動表示された状態となる。上記静止表示及び上記揺動表示についての詳細は後述する。
ステップS305にて否定判定した場合、ステップS306にて揺動コマンドを設定する。当該揺動コマンドとは、表示画面G上にて表示されている図柄を揺動表示させるタイミングを音声発光制御装置90及び表示制御装置100にて特定するためのコマンドである。当該揺動コマンドは、通常処理(図9)のステップS201の処理にて音声発光制御装置90に送信される。当該音声発光制御装置90は、主制御装置60のMPU62から揺動コマンドを受信した場合、そのまま表示制御装置100に当該揺動コマンドを送信する。
音声発光制御装置90から送信されたコマンドに対応した表示制御装置100の処理について、図11を参照しながら説明する。図11は表示制御装置100のMPU102にて実行されるコマンド対応処理を示すフローチャートである。
図11に示すように、表示制御装置100は上記揺動コマンドを受信した場合(ステップS401:YES)、ステップS402にて表示画面G上にて表示されている図柄を揺動させる情報をVDP105に送信する。これにより、表示画面G上にて表示される図柄が揺動表示された状態となる。
ここで、表示画面G上にて表示される図柄が静止表示された状態と、表示画面G上にて表示される図柄が揺動表示された状態との詳細について、図12を参照しながら説明する。図12(a)は表示画面G上にて表示される図柄が静止表示された状態を説明するための説明図であり、図12(b)は表示画面G上にて表示される図柄が揺動表示された状態を説明するための説明図である。
図12(a)に示すように、静止表示された状態とは、表示画面G上に表示された図柄が動いておらず完全に停止した状態のことである。上述したように、開閉実行モード中ではない状況において、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が行われておらず、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた最終停止期間カウンタが「0」、且つ保留用エリアREに保留記憶されている保留情報の数が0個である場合、表示画面G上にて表示される図柄は静止表示された状態となる。
図12(b)に示すように、揺動表示された状態とは、各図柄が揺動範囲EX内を上下方向に動いている状態のことである。上述したように、開閉実行モード中ではない状況において、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が行われておらず、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた最終停止期間カウンタが「0」、且つ保留用エリアREに保留情報が格納されている場合、表示画面G上にて表示される図柄は揺動表示された状態となる。
上記揺動範囲EX及び揺動表示させた際の揺動表示の向きはどの図柄においても同一に設定されている。また、上記揺動範囲EXは、揺動表示させた際に各図柄列Z1〜Z3の図柄が表示画面Gから消えないよう設定されている。
上述したように、本実施形態では各図柄列Z1〜Z3における図柄の変動表示の向きは左向きに設定されている。ここで、表示画面G上にて表示される図柄を左右方向に揺動表示させる構成とすると、図柄の変動表示が行われている状態と区別が付きづらくなる。その点、本構成によれば、揺動表示が行われる方向が上下方向に設定されているため、図柄の変動表示が行われているか否かを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
保留用エリアREに保留情報が格納されていない場合と、保留用エリアREに保留情報が格納されている場合とにおいて、表示画面G上にて表示される図柄の表示態様が異なっている。したがって、保留用エリアREに保留情報が格納されていることを遊技者に認識させ易くすることが可能となる。さらに当該構成によれば、表示画面G上にて表示される図柄の表示態様を特定することで、保留用エリアREに保留情報が格納された状態であるか否かを特定することができるため、遊技者は上記表示画面Gを凝視することが想定される。これにより、変動中ではない状況において表示画面G上にて表示される図柄への注目度を高めることが可能となる。
上述したように、静止表示とは表示画面G上に表示された図柄が動いておらず完全に停止した状態であり、揺動表示とは各図柄が揺動範囲EX内を上下方向に動いている状態のことである。ここで、保留用エリアREに保留情報が格納されている場合と、保留用エリアREに保留情報が格納されていない場合とにおける図柄の表示態様をどちらも揺動表示させる構成とした場合、表示画面G上にて表示される図柄の表示態様から保留用エリアREに保留情報が格納されているのか否かを特定しづらくなる。その点、本構成によれば、保留用エリアREに保留情報が格納されていない場合、表示画面G上にて表示される図柄が静止表示された状態となり、保留用エリアREに保留情報が格納されている場合、表示画面G上にて表示される図柄が揺動表示された状態となる。これにより、図柄の表示態様から保留用エリアREに保留情報が格納されているか否かを分かり易くすることが可能となる。
遊技回制御処理(図10)の説明に戻り、ステップS306の処理を実行した後は、ステップS307にてRAM64に揺動フラグをセットする。当該処理が実行されることにより、ステップS305にて肯定判定がされる。したがって、音声発光制御装置90に上記揺動コマンドが送信されたにもかかわらず、再度当該揺動コマンドが音声発光制御装置90に送信されてしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS305にて肯定判定した場合、又はステップS307の処理を実行した場合、ステップS308にて変動用レバー110が操作されたか否かを判定する。具体的には、操作検出センサ110aから受信している信号がLOWレベル信号からHIレベル信号に切り換わったか否かを判定する。
上述したように、上記操作検出センサ110aが操作された場合、MPU62にHIレベル信号が出力され、当該操作検出センサ110aが操作されていない場合、MPU62にLOWレベル信号が出力される。本実施形態では、LOWレベル信号からHIレベル信号への切り換わりが発生することで、後述する変動開始に係る処理が行われる。上記変動用レバー110が操作された場合、当該変動用レバー110が初期位置に戻るまでに数秒の時間を要する。後述するが本実施形態では、変動中に上記変動用レバー110を操作することによって、変動を終了させることが可能となる。ここで、操作検出センサ110aからHIレベル信号を受信している場合に、変動開始に係る処理が実行される構成とすると、遊技回制御処理は4msecで処理が行われるため、遊技回が開始された直後に当該遊技回が終了してしまう。したがって、遊技者が変動を終了させようと思っていなくても変動が終了してしまうことになる。その点、本構成によれば、操作検出センサ110aから受信している信号がLOWレベル信号からHIレベル信号へ切り換わることで後述する変動開始に係る処理が行われる。これにより、変動表示を開始するために変動用レバー110を操作したにもかかわらず、変動を終了させる処理も同時に行われてしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS308にて肯定判定した場合、ステップS309にてデータ設定処理を実行する。データ設定処理ではまず始動保留記憶数NAを1減算する。また、保留球格納エリア64aにおける保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納されているデータを実行エリアAEに移動する。その度、保留用エリアREの各保留エリアRE1〜RE4に格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。
このデータシフト処理は、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1保留エリアRE1のデータをクリアするとともに、第2保留エリアRE2→第1保留エリアRE1、第3保留エリアRE3→第2保留エリアRE2、第4保留エリアRE4→第3保留エリアRE3といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。また、データ設定処理では、第1保留ランプ部35における表示を保留個数の減少に対応させて変更させるための処理が実行される。
データ設定処理を実行した後は、ステップS310にて変動開始処理を実行する。当該変動開始処理について図13のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、ステップS501にて実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。ステップS502にて現状の当否抽選モードが低確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64に高確率モードフラグがセットされているか否かを判定する。上述したように、RAM64に上記高確率モードフラグがセットされている場合、当否抽選モードが高確率モードとなり、RAM64に上記高確率モードフラグがセットされていない場合、当否抽選モードが低確率モードとなる。
ステップS502にて肯定判定した場合、ステップS503にて低確率モード用の当否テーブルを参照して、ステップS501にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値に含まれているか否かを判定する。
一方、ステップS502にて否定判定した場合、ステップS504にて高確率モード用の当否テーブルを参照して、ステップS501にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値に含まれているか否かを判定する。
ステップS503の処理、又はステップS504の処理にて大当たり当選となった場合(ステップS505:YES)、ステップS506にて種別判定処理を実行する。種別判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち振分判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2に係る数値情報を把握する。そして、振分テーブル記憶エリア63bに記憶された振分テーブルを参照して、上記把握した大当たり種別カウンタC2に係る数値情報がいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。具体的には、通常大当たり結果及び確変大当たり結果のうちいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。
続くステップS507にて、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回においてメイン表示部33に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM63に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM64に記憶する。この大当たり結果用の停止結果テーブルには、メイン表示部33に停止表示される絵柄の態様の種類が、大当たり結果の種類毎に相違させて設定されており、ステップS507では、ステップS506にて特定した大当たり結果の種類に応じた絵柄の態様の情報をRAM64に記憶する。
続くステップS508では、ステップS506にて特定した大当たり結果の種類に応じたフラグをRAM64にセットする処理を実行する。具体的には、通常大当たり結果であることを特定した場合にはRAM64に通常大当たりフラグをセットし、確変大当たり結果であることを特定した場合にはRAM64に確変大当たりフラグをセットする。
一方、ステップS505にて大当たり当選結果ではないと判定した場合には、ステップS509にて外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回においてメイン表示部33に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM63に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM64に記憶する。
ステップS508の処理を実行した場合、又はステップS509の処理を実行した場合、ステップS510にて変動表示時間(表示継続期間)の設定処理を実行する。かかる処理では、まず実行エリアAEに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得する。また、今回の遊技回において図柄表示装置31にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回が通常大当たり結果、又は確変大当たり結果である場合にはリーチ表示が発生すると判定する。また、外れ結果である場合でも、実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3に係る数値情報がリーチ発生に対応した数値情報である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。
リーチ表示が発生すると判定した場合には、ROM63に記憶されているリーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して、実行エリアAEに格納された値に対応した変動表示時間情報を取得し、その変動表示時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動表示時間カウンタにセットする。
一方、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、ROM63に記憶されているリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得し、その変動表示時間情報を上記変動表示時間カウンタにセットする。ちなみに、リーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して取得され得る変動表示時間は、リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して取得され得る変動表示時間と異なっている。
なお、リーチ非発生時における変動表示時間情報は、始動保留記憶数NAの数が多いほど、変動表示時間が短くなるように設定されている。また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い変動表示時間が選択されるようにリーチ非発生用変動表示時間テーブルが設定されている。但し、これに限定されることはなく、始動保留記憶数NAやサポートモードに応じて変動表示時間が変動しない構成としてもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における変動表示時間に対して、上記構成を適用してもよい。また、各種大当たり結果の場合、外れリーチ時の場合及びリーチ非発生の外れ結果の場合のそれぞれに対して個別に変動表示時間テーブルが設定されていてもよい。この場合、各遊技結果に応じた変動表示時間の振分が行われることとなる。
続くステップS511にて種別コマンド及び変動用コマンドを設定する。種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、遊技結果の情報として、通常大当たり結果の情報及び確変大当たり結果の情報が含まれる。
また、上記変動用コマンドには、変動表示時間の情報が含まれている。ここで、上記のとおりリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間は、リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間と異なっているため、変動用コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、サブ側の制御装置である音声発光制御装置90では変動表示時間の情報からリーチ発生の有無を特定することは可能である。この点、変動用コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているともいえる。なお、変動用コマンドにはリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。
ステップS511にて設定された種別コマンド及び変動用コマンドは、通常処理(図9)におけるステップS201にて、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、受信した種別コマンド及び変動用コマンドに基づいて、大当たり結果の種類が通常大当たり結果、及び確変大当たり結果のいずれであるか否かを判定する。今回の大当たり結果の種類が通常大当たり結果である場合、一の有効ラインL1〜L5上に同一の偶数図柄の組み合わせが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、偶数図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。また、今回の大当たり結果の種類が確変大当たり結果である場合、一の有効ラインL1〜L5上に同一の奇数図柄の組み合わせが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、奇数図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。また、今回の遊技結果が外れ結果である場合、変動用コマンドの内容に基づき、外れリーチ表示の発生に係る遊技回であるか否かを判定し、外れリーチ表示の発生に係る遊技回である場合には、一の有効ラインL1〜L5上に外れリーチ図柄の組み合わせが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、外れリーチ図柄の組み合わせの種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。また、この決定に際しては、いずれの有効ラインL1〜L5上にも、同一の図柄の組み合わせが停止表示されない停止結果が決定される。また、外れリーチ表示の発生に係る遊技回ではない場合には、いずれの有効ラインL1〜L5上にも、同一の図柄の組み合わせが停止表示されることなく、さらには外れリーチ図柄の組み合わせも停止表示されない停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。
次に、受信した種別コマンド及び変動用コマンドに基づいて、変動開始に係る遊技回の演出パターンを決定する。この場合、音声発光制御装置90のROM93に予め記憶されている演出用のテーブルを参照することで、今回受信している種別コマンド及び変動用コマンドに対応した演出継続時間(演出継続期間)を選択するとともに、演出の内容を選択する。音声発光制御装置90のMPU92では、決定した演出パターンに従って、変動開始に係る遊技回における表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。
ステップS511の処理を実行した後は、ステップS512にてメイン表示部33において絵柄の変動表示を開始させる。その後、本変動開始処理を終了する。
本実施形態によれば、変動用レバー110を1回操作することで、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が開始される。ここで、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始するための操作が複雑に設定されている構成とすると、遊技者は当該操作を面倒に感じてしまう。この場合、遊技を短期間で止められてしまう可能性がある。その点、本構成によれば、上記変動用レバー110を1回操作するという簡単な操作を行うことで、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が開始される。したがって、遊技者がメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始させるための操作を面倒に感じてしまうことを阻止することが可能となる。これにより、遊技を短期間で止められてしまうことを阻止することが可能となる。
遊技者が遊技回を開始させたいと思うタイミングで遊技回を開始させることができる構成であるため、保留個数が少なくなった場合、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始するのを中止し、当該保留個数が多くなってから再度当該変動表示を開始するといったことが可能となる。ここで、保留用エリアREに保留情報が格納されている場合に自動的にメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が開始される構成とすると、保留個数が0個となる状況が発生しやすくなる。遊技者は保留個数が0個となる状況が発生することを望んでいない。その点、本実施形態によれば、遊技者が遊技回を開始させたいと思うタイミングで遊技回を開始させることができるため、保留個数が0個となる状況が発生するのを阻止することが可能となる。これにより、保留用エリアREに保留情報が格納されづらいことに対する苛立ちが蓄積されてしまうことを阻止することが可能となる。
遊技回制御処理(図10)の説明に戻り、ステップS310の処理を実行した後は、ステップS311にて後述するRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた所定時間カウンタを「0」クリアするとともに、RAM64の所定時間フラグ及びRAM64の揺動フラグを「0」クリアして、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップS308にて否定判定した場合、ステップS312にてRAM64に所定時間フラグがセットされているか否かを判定する。当該所定時間フラグとは主制御装置60のMPU62にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた所定時間カウンタに値をセットしたか否かを特定するためのフラグである。
ステップS312にて否定判定した場合、ステップS313にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた所定時間カウンタに「300000」をセットする。当該所定時間カウンタとは、主制御装置60のMPU62にて保留用エリアREに保留情報が格納されている状況において、所定時間内に上記変動用レバー110が操作されたか否かを特定するためのカウンタである。当該所定時間カウンタにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図8)が起動される度(2msec毎)に1減算されるように更新されるため、上記所定時間カウンタに値がセットされてから10min後に当該所定時間カウンタが「0」となる。但し、上記所定時間カウンタにセットされる値は、遊技者がどうしてもパチンコ機10を離れないといけない場合(トイレなど)にかかる時間を考慮していれば任意である。
続くステップS314にてRAM64に所定時間フラグをセットする。当該処理が実行されることにより、ステップS312にて肯定判定がされる。したがって、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた所定時間カウンタに値をセットしたにもかかわらず、再度当該所定時間カウンタに値がセットされてしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS312にて肯定判定した場合、ステップS315にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた所定時間カウンタが「0」であるか否かを判定する。ステップS315にて否定判定した場合、そのまま本遊技回制御処理を終了する。
ステップS315にて肯定判定した場合、ステップS316にてデータ設定処理を実行し、ステップS317にて変動開始処理を実行する。ステップS316〜ステップS317の処理はステップS309〜ステップS310の処理と同様である。
本実施形態によれば、保留用エリアREに保留情報が格納されている状況において、所定期間に亘って変動用レバー110が操作されなかった場合、当該変動用レバー110の操作を要することなく遊技回が開始される。ここで、遊技回を開始させる方法が変動用レバー110を操作する方法だけに限定されている構成とすると、遊技回が開始されない状態が長期間発生してしまう可能性がある。その点、本構成によれば、変動用レバー110が操作されない期間が所定期間に亘って継続した場合、当該変動用レバー110の操作を要することなく遊技回が開始される。これにより、保留用エリアREに保留情報が格納されている状況において、遊技回が開始されない状態が長期間発生してしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS317の処理を実行した後は、ステップS318にてRAM64の所定時間フラグを「0」クリアするとともに、RAM64の揺動フラグを「0」クリアして、本遊技回制御処理を終了する。
一方、メイン表示部33が変動表示中である場合には、ステップS319にて変動表示中処理を実行する。当該変動表示中処理について図14を参照しながら説明する。図14は主制御装置60のMPU62にて実行される変動表示中処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS601にて遊技回の変動表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動表示時間カウンタにセットされた数値情報が「0」となったか否かを判定する。上述したように、当該変動表示時間カウンタにセットされた数値情報は、変動開始処理(図13)における変動表示時間の設定処理(ステップS510)においてセットされる。また、当該セットされた変動表示時間情報の値は、タイマ割込み処理(図8)が起動される度に1減算されるように更新される。
変動表示時間が経過していない場合には、ステップS602にて変動表示用処理を実行する。当該変動表示用処理では、メイン表示部33における表示態様を変更する。続くステップS603にて変動用レバー110が操作されたか否かを判定する。具体的には、操作検出センサ110aから受信している信号がLOWレベル信号からHIレベル信号に切り換わったか否かを判定する。ステップS603にて否定判定した場合、そのまま本変動表示中処理を終了する。
ステップS603にて肯定判定した場合、ステップS604にて強制終了コマンドを設定する。当該強制終了コマンドは、変動中において表示画面G上に停止図柄を表示させるタイミングを表示制御装置100にて特定するためのコマンドである。ステップS604にて設定された強制終了コマンドは、通常処理(図9)におけるステップS201にて、音声発光制御装置90に送信される。当該音声発光制御装置90では、受信した強制終了コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。
図11に示すように、表示制御装置100は強制終了コマンドを受信した場合(ステップS403:YES)、ステップS404にて表示画面G上に停止図柄を表示させる情報をVDP105に送信する。これにより、遊技回が開始されてから遊技回が終了するまでに表示画面G上にて表示される演出が終了し、今回の遊技回に対応した停止図柄の組み合わせが確定表示(最終停止表示)される。具体的には、例えば表示画面G上にて図柄が非表示となりキャラクタのみが表示されている演出が発生している状況において、主制御装置60から強制終了コマンドを受信した場合、当該演出が終了となり今回の遊技回に対応した停止図柄の組み合わせが確定表示される。また、例えば表示画面G上にてリーチ演出が発生している状況において、主制御装置60から強制終了コマンドを受信した場合、当該リーチ演出が終了となり今回の遊技回に対応した停止図柄の組み合わせが確定表示される。
本実施形態によれば、変動中において上記変動用レバー110が操作された場合、図柄の変動表示が終了し、今回の遊技回に対応した停止図柄が表示される。ここで、遊技回の変動表示時間が長い場合、又は遊技者が表示画面G上にて表示される演出の内容を何度も見たことがある場合、遊技者はメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を終わらせたいと考える可能性が高い。本構成によれば、変動中において上記変動用レバー110が操作された場合、図柄の変動表示が終了し、今回の遊技回に対応した停止図柄が表示される。したがって、遊技回の変動表示時間が経過するのを待たなくても変動を終了させることが可能となる。これにより、遊技回の変動表示時間が長いこと又は何度も見たことがあるリーチ表示を見ないといけないことに対する苛立ちが蓄積されてしまうことを阻止することが可能となる。
変動中の如何なるタイミングで上記変動用レバー110が操作されても、図柄の変動表示が終了となる。ここで、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を終了させることが可能となる期間が設けられている構成とすると、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を終了させるか否かの判断を焦らせてしまう。その点、本構成によれば、変動中の如何なるタイミングで上記変動用レバー110が操作されても図柄の変動表示が終了するため、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を終了させることが可能となる期間が設けられている構成に比べて、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を終了させるか否かの判断に余裕を持たせることが可能となる。
また、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が行われてない状況且つ保留用エリアREに保留情報が格納されている状況において、上記変動用レバー110が操作された場合には、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が開始され、変動中において上記変動用レバー110が操作された場合、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が終了される。当該構成によれば、状況に応じて変動用レバー110が操作された際の機能を相違させることが可能となる。さらに、本構成によれば、機能毎に異なる装置を設ける必要がないため、パチンコ機10の製造コストを削減させることが可能となる。
変動表示中処理(図14)の説明に戻り、ステップS601にて肯定判定した場合、又はステップS604の処理を実行した場合、ステップS605にて変動終了処理を実行する。当該変動終了処理では、上記ステップS507又は上記ステップS509のいずれかの処理にてRAM64に記憶した情報を特定し、その情報に対応した絵柄の態様がメイン表示部33にて表示されるように当該メイン表示部33を表示制御する。
続くステップS606にて変動終了コマンドを設定する。ステップS606にて設定された変動終了コマンドは、通常処理(図9)におけるステップS201にて、音声発光制御装置90に送信される。当該音声発光制御装置90では、受信した変動終了コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。
図11に示すように、表示制御装置100は変動終了コマンドを受信した場合(ステップS405:YES)、ステップS406にて最終停止用の設定処理を実行する。具体的には、今回の遊技回に対応した停止図柄を、最終停止表示期間が経過するまで静止表示するためのデータテーブルを表示制御装置100のプログラムROM103から読み出して表示制御装置100のワークRAM104に書き込む処理を実行する。これにより、最終停止表示期間が経過するまで上記停止図柄が静止表示される。当該静止表示とは、上述したように、表示画面G上に表示された図柄が動いておらず完全に停止した状態のことである。
変動表示中処理(図14)の説明に戻り、ステップS606の処理を実行した後は、ステップS607にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた最終停止期間カウンタに「250」をセットして、本変動表示中処理を終了する。上述したように、当該最終停止期間カウンタは、主制御装置60のMPU62にて最終停止表示期間に亘って図柄が静止表示されたか否かを特定するためのカウンタである。当該最終停止期間カウンタにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図8)が起動される度(2msec毎)に1減算されるように更新されるため、上記最終停止期間カウンタに値がセットされてから0.5sec後に当該最終停止期間カウンタが「0」となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、下皿57aの左側にメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始させるために操作される変動用レバー110が設けられている。開閉実行モード中ではない状況において、保留用エリアREに保留情報が格納されており、且つ各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が行われていない場合に、上記変動用レバー110が操作されることにより、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が開始される。当該構成によれば、遊技者が遊技回を開始させたいと思うタイミングで、遊技回を開始させることが可能となる。したがって、遊技者のペースで遊技を行わせることが可能となる。さらに、当該構成によれば、上記変動用レバー110を操作するという工程が遊技にプラスされるため、斬新な遊技を遊技者に提供することが可能となる。
変動用レバー110を左手で操作しやすいように、当該変動用レバー110が下皿57aの左側に設けられている。ここで、上記変動用レバー110が上記下皿57aの右側に設けられている構成とすると、遊技者は発射ハンドル51から一旦手を離して上記変動用レバー110を操作する可能性が高い。この場合、発射操作と上記変動用レバー110の操作とをスムーズに行うことができない。その点、本構成によれば、上記変動用レバー110が上記下皿57aの左側に設けられているため、上記発射ハンドル51から右手を離すことなく左手で上記変動用レバー110を操作することができる。これにより、発射操作と、変動用レバー110の操作とをスムーズに行うことが可能となる。
メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始するための装置として上記変動用レバー110が採用されている。ここで、遊技機の一種であるスロットマシンではレバーを操作することで1遊技回が実行される。したがって、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始するための装置を上記変動用レバー110とすることで、当該変動用レバー110を操作すればメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が開始されるということを遊技者にイメージさせやすくなる。さらに、本構成によれば、パチンコ機10とスロットマシンの両方を遊技した気持ちにさせることが可能となる。
変動用レバー110を1回操作するという簡単な操作を行うことで、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が開始される。ここで、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始するための操作が複雑に設定されている構成とすると、遊技者は当該操作を面倒に感じてしまう。この場合、遊技を短期間で止められてしまう可能性がある。その点、本構成によれば、上記変動用レバー110を1回操作するという簡単な操作を行うことで、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が開始される。したがって、遊技者がメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始させるための操作を面倒に感じてしまうことを阻止することが可能となる。これにより、遊技を短期間で止められてしまうことを阻止することが可能となる。
遊技者が遊技回を開始させたいと思うタイミングで遊技回を開始させることができる構成であるため、保留個数が少なくなった場合、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始するのを中止し、当該保留個数が多くなってから再度当該変動表示を開始するといったことが可能となる。ここで、保留用エリアREに保留情報が格納されている場合に自動的にメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が開始される構成とすると、保留個数が0個となる状況が発生しやすくなる。遊技者は保留個数が0個となる状況が発生することを望んでいない。その点、本実施形態によれば、遊技者が遊技回を開始させたいと思うタイミングで遊技回を開始させることができるため、保留個数が0個となる状況が発生するのを阻止することが可能となる。これにより、保留用エリアREに保留情報が格納されづらいことに対する苛立ちが蓄積されてしまうことを阻止することが可能となる。
保留用エリアREに保留情報が格納されている状況において、所定期間に亘って変動用レバー110が操作されなかった場合、当該変動用レバー110の操作を要することなく遊技回が開始される。ここで、遊技回を開始させる方法が変動用レバー110を操作する方法だけに限定されている構成とすると、遊技回が開始されない状態が長期間発生してしまう可能性がある。その点、本構成によれば、変動用レバー110が操作されない期間が所定期間に亘って継続した場合、当該変動用レバー110の操作を要することなく遊技回が開始される。これにより、保留用エリアREに保留情報が格納されている状況において、遊技回が開始されない状態が長期間発生してしまうことを阻止することが可能となる。
保留用エリアREに保留情報が格納されていない場合と、保留用エリアREに保留情報が格納されている場合とにおいて、表示画面G上にて表示される図柄の表示態様が異なっている。したがって、保留用エリアREに保留情報が格納されていることを遊技者に認識させ易くすることが可能となる。さらに当該構成によれば、表示画面G上にて表示される図柄の表示態様を特定することで、保留用エリアREに保留情報が格納された状態であるか否かを特定することができるため、遊技者は上記表示画面Gを凝視することが想定される。これにより、変動中ではない状況において表示画面G上にて表示される図柄への注目度を高めることが可能となる。
保留用エリアREに保留情報が格納されていない場合、表示画面G上にて表示される図柄が静止表示された状態となり、保留用エリアREに保留情報が格納されている場合、表示画面G上にて表示される図柄が揺動表示された状態となる。ここで、保留用エリアREに保留情報が格納されている場合と、保留用エリアREに保留情報が格納されていない場合とにおける図柄の表示態様をどちらも揺動表示させる構成とした場合、表示画面G上にて表示される図柄の表示態様から保留用エリアREに保留情報が格納されているのか否かを特定しづらくなる。その点、本構成によれば、保留用エリアREに保留情報が格納されていない場合、表示画面G上にて表示される図柄が静止表示された状態となり、保留用エリアREに保留情報が格納されている場合、表示画面G上にて表示される図柄が揺動表示された状態となる。これにより、図柄の表示態様から保留用エリアREに保留情報が格納されているか否かを分かり易くすることが可能となる。
図柄を揺動表示させる方向と、図柄の変動表示の方向とが相違している。ここで、図柄を揺動表示させる方向と、図柄の変動表示の方向とが同一である構成とすると、図柄の変動表示が行われているか否かを特定しづらくなる。その点、本構成によれば、図柄を揺動表示させる方向と、図柄の変動表示の方向とが相違している構成であるため、図柄の変動表示が行われているか否かを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
変動中において上記変動用レバー110が操作された場合、図柄の変動表示が終了し、今回の遊技回に対応した停止図柄が表示される。ここで、遊技回の変動表示時間が長い場合、又は遊技者が表示画面G上にて表示される演出の内容を何度も見たことがある場合、遊技者はメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を終わらせたいと考える可能性が高い。本構成によれば、変動中において上記変動用レバー110が操作された場合、図柄の変動表示が終了し、今回の遊技回に対応した停止図柄が表示される。したがって、遊技回の変動表示時間が経過するのを待たなくても変動を終了させることが可能となる。これにより、遊技回の変動表示時間が長いこと又は何度も見たことがあるリーチ表示を見ないといけないことに対する苛立ちが蓄積されてしまうことを阻止することが可能となる。
変動中の如何なるタイミングで上記変動用レバー110が操作されても、図柄の変動表示が終了となる。ここで、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を終了させることが可能となる期間が設けられている構成とすると、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を終了させるか否かの判断を焦らせてしまう。その点、本構成によれば、変動中の如何なるタイミングで上記変動用レバー110が操作されても図柄の変動表示が終了するため、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を終了させることが可能となる期間が設けられている構成に比べて、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を終了させるか否かの判断に余裕を持たせることが可能となる。
メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が行われてない状況且つ保留用エリアREに保留情報が格納されている状況において、上記変動用レバー110が操作された場合には、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が開始され、変動中において上記変動用レバー110が操作された場合、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が終了される。当該構成によれば、状況に応じて変動用レバー110が操作された際の機能を相違させることが可能となる。さらに、本構成によれば、機能毎に異なる装置を設ける必要がないため、パチンコ機10の製造コストを削減させることが可能となる。
<第1の実施形態の別例>
(1)メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始するための装置が変動用レバー110に限定されることはなく、例えば変動用ボタンが設けられており、当該変動用ボタンを操作することによってメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が開始される又はメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を終了させることが可能となる構成としてもよい。
(2)保留用エリアREに格納されている保留個数に応じて、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が行われていない状況における表示画面G上の図柄の揺動の仕方が相違する構成としてもよい。具体的には、例えば保留用エリアREに格納されている保留個数が多くなるに連れて、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が行われていない状況における表示画面G上の図柄の揺動が大きくなる構成としてもよい。これにより、表示画面G上の図柄の揺動パターンを把握することで、保留用エリアREに格納されている保留個数を特定することが可能となる。よって、上記図柄の揺動パターンが同一である構成よりも、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が行われていない状況における表示画面G上の図柄に対する注目度を高めることが可能となる。
また、保留用エリアREに大当たり当選に対応した保留情報が格納されている場合と、保留用エリアREに大当たり当選に対応した保留情報が格納されていない場合とでは、図柄の表示態様が相違する構成としてもよい。具体的には、保留情報を取得した際に当該保留情報の当否結果が大当たり当選か否かを判定する。大当たり当選である場合、表示画面G上の図柄の揺動スピードが、当否結果が外れ結果である場合よりも速くなる構成としてもよい。当該構成によれば、取得した保留情報の当否結果に応じて表示画面G上の図柄の表示態様が相違するため、保留情報を取得した際に大当たり当選に対応した表示態様となることに期待させることが可能となる。また、当該構成において、保留情報を取得した際に当該保留情報の当否結果が大当たり当選となった場合に、大当たり当選に対応した表示態様が必ず行われるのではなく、当該大当たり当選に対応した表示態様を行うか否かの抽選が行われる構成としてもよい。当該抽選において当選となった場合、大当たり当選に対応した表示態様となり、当該抽選において非当選となった場合、外れ結果に対応した表示態様となる。当該構成によれば、外れ結果に対応した表示態様となったとしても、大当たり当選に期待させることが可能となる。
(3)変動用レバー110を操作してメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始する方法の他に、上記変動用レバー110を操作しなくても保留用エリアREに保留情報が格納されている場合、自動的にメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始する方法が設定されており、遊技者は上記2種類の中からメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始する方法を選択することができる構成としてもよい。具体的には、上側膨出部56に選択用ボタンが設けられており、変動中ではない状況において当該選択用ボタンを押すことによって、表示画面G上にて上記変動用レバー110を操作してメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始するか、又は自動的にメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始するかを選択する画像が表示される。遊技者は上記選択用ボタン及び上記変動用レバー110を操作することで、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始する方法を選択する。また、変動中ではない状況であれば、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始する方法を変更することが可能とする。ここで、遊技者の中にはメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始する度に上記変動用レバー110を毎回操作することを面倒に感じてしまう可能性がある。その点、本構成によれば、上記変動用レバー110を操作しなくてもメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始する方法を選択することができる。これにより、遊技者に合致した方法でメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始することが可能となる。
(4)メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が行われていない状況且つ保留用エリアREに保留情報が格納されている状況において、当該保留情報を取得した遊技者とは異なる遊技者が変動用レバー110を操作したとしても、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が開始されない構成としてもよい。具体的には、パチンコ機10の上部に顔認証を可能とするカメラが設けられており、パチンコ機10を遊技する前に当該カメラを用いて遊技者の顔データが登録される。当該顔データは保留用エリアREに保留情報が格納されている場合、消去されることはなく、当該保留用エリアREに保留情報が格納されていない状況が所定期間に亘って維持された場合、上記顔データが消去される。変動用レバー110が操作された際に、登録された顔データと上記カメラが撮影した顔デーとが一致しなかった場合は、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が開始されない。ここで、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が行われていない状況且つ保留用エリアREに保留情報が格納されている状況において、上記変動用レバー110を操作することでメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が開始される構成とした場合、保留用エリアREに保留情報が格納されている状況において遊技者が離席をした際、当該遊技者とは異なる遊技者によって勝手に上記変動用レバー110を操作されてしまう可能性がある。その点、本構成によれば、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が行われていない状況且つ保留用エリアREに保留情報が格納されている状況において、当該保留情報を取得した遊技者とは異なる遊技者によって上記変動用レバー110が操作されたとしても、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が開始されない。これにより、保留情報を取得した遊技者とは異なる遊技者にメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始されてしまうことを阻止することが可能となる。
(5)上記変動用レバー110が下皿57aの左側に設けられている構成に限定されることはなく、発射操作と、上記変動用レバー110の操作とをスムーズに行うことができるのであればどこに設けられていてもよい。ここで、発射操作を行う際に操作される発射ハンドル51の構成について説明する。当該発射ハンドル51はパチンコ機10の前面側に固定されたハンドル本体と、当該ハンドル本体に回動可能に取り付けられた回動操作部材とを備えている。上記ハンドル本体は、前扉枠14から前方に延出するハンドルベースと、当該ハンドルベースの前方に固定されたハンドルカバーとからなる。上記ハンドルベースと上記ハンドルカバーはビスで互いに連結されており、その間に上記回動操作部材が回動可能に挟まれている。当該回動操作部材を操作することにより、上皿56aに貯留された遊技球が遊技球発射機構から遊技領域に発射される。当該構成において、上記変動用レバー110が上記ハンドルベース、上記ハンドルカバー又は上記回動操作部材に設けられている構成としてもよい。当該構成によれば、遊技者に発射操作と上記変動用レバーの操作とを片手で行わせることが可能となる。
(6)変動用レバー110を1回操作することで、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が開始される構成に限定されることはなく、例えばメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始するための操作が複雑である構成としてもよい。具体的には、例えば変動用レバー110を複数回操作することで、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が開始される構成としてもよい。当該構成とすることにより、誤って変動用レバー110を操作してしまい遊技者自身が思っていたのとは違うタイミングで、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が開始されてしまうことを阻止することが可能となる。
また、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始する操作を遊技者自身が設定することができる構成としてもよい。具体的には、保留用エリアREに保留情報が格納されていない状況において、上側膨出部56に選択用ボタンが設けられており、変動中ではない状況において当該選択用ボタンを押すことによって、表示画面G上にてメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始させるための変動用レバー110の操作方法を決定する画像が表示される。表示画面G上にて当該画像が表示されている状況において、遊技者によって上記変動用レバー110が操作された方法が、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始する操作方法となる。当該構成によれば、パチンコ機10を遊技する遊技者にしかメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始することができないため、当該パチンコ機10を遊技する遊技者とは異なる遊技者に故意にメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始されてしまうことを阻止することが可能となる。
(7)変動中において変動用レバー110が操作されてから変動が終了するまでに取得された保留情報は、その他の場合に取得された保留情報とは異なる構成としてもよい。この場合、変動中において変動用レバー110が操作されてから変動が終了するまでに取得された保留情報は恩恵を受けることができる構成としてもよい。当該恩恵とは、例えば当否判定処理において大当たり当選確率が最も高い当否抽選テーブルが参照される構成としてもよい。ここで、変動中において変動用レバー110が操作された場合、変動中において当該変動用レバー110が操作されなかった時よりも遊技回の変動表示時間が短くなる。したがって、前者の方が後者に比べて変動中において取得することが可能となる保留情報の数が少なくなる可能性が高い。そこで、変動中において変動用レバー110が操作されてから変動が終了するまでに取得された保留情報に恩恵を付与することにより、保留情報を取得することが難しい状況において取得された保留情報に対して恩恵を付与することが可能となる。
(8)大当たり当選に対応した遊技回の変動中において、変動用レバー110が操作されたとしても、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が終了しない構成とし、外れ結果に対応した遊技回の変動中において、変動用レバー110が操作された場合、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が終了する構成としてもよい。当該構成によれば、変動中において上記変動用レバー110を操作した時に、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が終了するか否かにも技者を引き付けることが可能となる。
また、当該構成において、当否結果が外れ結果である場合、変動中において上記変動用レバー110が操作可能か否かの抽選が行われる構成としてもよい。当該抽選において、当選となった場合、当否結果が外れ結果である遊技回においてメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を終了させることが可能となり、非当選となった場合、当否結果が外れ結果である遊技回においてメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を終了させることができない。この場合、変動中における上記変動用レバー110が操作可能か否かの抽選では、当選となる確率の方が非当選となる確率よりも高い構成とする。これにより、変動中において上記変動用レバー110が操作できなかった場合に大当たり当選となるか否かに遊技者をドキドキさせることが可能となる。
(9)メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を連続して終了させることができる回数が設定されている構成としてもよい。ここで、回数に関係なくメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を連続して終了させることができる構成とした場合、大当たりに期待が持てる遊技回が発生するまで、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が遊技者によって強制的に終了されてしまう可能性がある。上記大当たりに期待が持てる遊技回は頻繁に発生しないことが想定されるため、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が
遊技者によって強制的に終了される遊技回が連続して長期間発生する可能性が高い。この場合、遊技者に表示画面G上にて表示される演出に興味を持たせることができなくなってしまう。その点、本構成によれば、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を連続して終了させることができる回数が設定されているため、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が遊技者によって強制的に終了される遊技回が連続して発生してしまうことを阻止することが可能となる。これにより、遊技者に表示画面G上にて表示される演出に興味を持たせることが可能となる。
(10)変動用レバー110がメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始する機能と、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を終了させる機能との両方だけを兼ね備えている構成に限定されることはなく、例えば上記機能の他にも別の機能が複数設けられている構成としてもよい。具体的には、上記機能に加えて変動中に上記変動用レバー110が操作された状態が維持されることで表示画面G上において表示されている演出が早送りされる機能が追加されてもよい。当該構成によれば、上記変動用レバー110の使用用途を増加させることで、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、変動用レバー110がメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始する機能と、変動中に当該変動用レバー110が操作された状態が維持されることで表示画面G上において表示されている演出を早送りする機能とを備えている構成としてもよい。当該構成によれば、遊技回を短縮させるとともに、遊技者が興味のある演出だけを表示することが可能となる。
(11)変動用レバー110を操作するとメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が開始される構成に限定されることはなく、例えば変動用レバー110を操作することで大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSの値が取得される構成としてもよい。この場合、作動口23,24への入賞が発生しても大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の値が取得されない。本構成によれば、上記変動用レバー110を操作することによって、当否結果が決定される。これにより、上記変動用レバー110を操作することに緊張感を付与することが可能となる。
(12)変動用レバー110は当該変動用レバー110を操作しても意味のない状況においては、当該変動用レバー110を操作することができない構成としてもよい。具体的には、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が行われていない状況且つ保留用エリアREに保留情報が格納されている状況、又は変動中である場合以外の状況では上記変動用レバー110が操作できない構成としてもよい。当該変動用レバー110が操作できない構成とは、当該変動用レバー110が上下に動作しない構成のことである。当該構成によれば、特定の状況においてのみ上記変動用レバー110を操作しても意味があるということを遊技者に把握させることで、無意味に上記変動用レバー110が操作されて当該変動用レバー110の故障する原因となってしまうことを阻止することが可能となる。
(13)表示画面G上の図柄が上下方向に揺動表示される構成に限定されることはなく、例えば左右方向に揺動表示される構成としてもよい。また、表示画面G上にて表示されている全ての図柄が揺動表示される構成に限定されることはなく、表示画面G上にて表示されている図柄の一部が揺動表示される構成としてもよい。また、表示画面G上にて表示されている全ての図柄が同一の揺動表示に設定される構成に限定されることはなく、例えば表示画面G上にて表示されている図柄の種類などによって揺動表示の態様が相違する構成としてもよい。
また、開閉実行モード中ではない状況において、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が行われておらず、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた最終停止期間カウンタが「0」、且つ保留用エリアREに保留記憶されている保留情報の数が0個である場合における図柄の表示態様が、最終停止期間における図柄の表示態様、及び開閉実行モード中ではない状況において、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が行われておらず、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた最終停止期間カウンタが「0」、且つ保留用エリアREに保留情報が格納されている場合における図柄の表示態様とは異なる構成としてもよい。当該構成によれば、保留用エリアREに保留情報が格納されていない状態であることを遊技者に確実に特定させることが可能となる。
(14)メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が行われていない状況且つ保留用エリアREに保留情報が格納されている状況である場合、表示画面G上にて表示されている図柄が揺動表示される構成に限定されることはなく、例えば表示ランプ部54が所定の色に点灯した状態となる構成としてもよい。当該構成によれば、表示画面G上にて表示される図柄を揺動表示させるよりも、保留用エリアREに保留情報が格納されている状態であることを遊技者に特定させやすくすることが可能となる。
(15)上限個数の保留情報が保留用エリアREに格納されている場合、変動用レバー110の操作を要することなく遊技回が開始される構成としてもよい。ここで、変動用レバー110の操作を要することで遊技回が開始される構成とした場合、作動口23,24への入賞が発生したとしても保留用エリアREに保留情報を格納することができない状態が長期間発生してしまう可能性がある。その点、本構成によれば、上限個数の保留情報が保留用エリアREに格納されている場合、変動用レバー110の操作を要することなく遊技回が開始されるため、作動口23,24への入賞が発生した際に保留用エリアREに保留情報を格納することができない状態が長期間発生してしまうことを阻止することが可能となる。
(16)変動用レバー110が操作されることなく、所定時間が経過した場合、当該変動用レバー110の操作を要することなく遊技回が開始される構成において、保留用エリアREに保留情報が複数記憶されている場合、それら保留情報において設定される所定時間が相違している構成としてもよい。また、この場合、保留用エリアREに保留情報が複数記憶されている状況において、変動用レバー110の操作を要することなく遊技回が開始される回数が多くなる程、上記所定時間が短くなる構成としてもよい。具体的には、例えば、保留用エリアREに格納されている保留情報の個数が4個である状況において、遊技回が開始されることなく第1の所定時間(例えば10min)が経過した場合、変動用レバー110の操作を要することなく遊技回が開始される。当該遊技回が終了し、次の遊技回が開始されることなく、上記第1の所定時間よりも短い第2の所定時間(例えば8min)が経過した場合、変動用レバー110の操作を要することなく遊技回が開始される。当該遊技回が終了し、次の遊技回が開始されることなく、上記第2の所定時間よりも短い第3の所定時間(例えば6min)が経過した場合、変動用レバー110の操作を要することなく遊技回が開始される。当該遊技回が終了し、次の遊技回が開始されることなく、上記第3の所定時間よりも短い第4の所定時間(例えば4min)が経過した場合、変動用レバー110の操作を要することなく遊技回が開始される。また、保留用エリアREに格納された保留情報の個数が0個となった場合は、再度第1の所定時間から順に設定される。当該構成によれば、保留用エリアREに格納された保留情報の個数が多い程、変動用レバー110の操作を要することなく遊技回が開始されるまでの所定時間が短くなるため、遊技回が開始される間隔を短くすることが可能となる。
変動用レバー110が操作されることなく所定時間が経過した場合、当該変動用レバー110の操作を要することなく遊技回が開始される構成において、当否結果が大当たり当選となる保留情報が今回の遊技回の実行対象となった場合において設定される所定時間の方が、当否結果が外れ結果となる保留情報が遊技回の実行対象となった場合に設定される所定時間よりも長くなる構成としてもよい。ここで、遊技者は当否結果が大当たり当選となる場合、変動用レバー110を操作することで遊技回を開始させたいと考えている可能性が高い。なぜなら、遊技者は遊技回を開始させたいと考えたタイミングで上記変動用レバー110を操作し、当否結果が大当たり当選となった場合、自分の力で大当たり当選を勝ち取ったという達成感を得ることができるからである。本構成によれば、当否結果が大当たり当選となる保留情報が今回の遊技回の実行対象となった場合において設定される所定時間の方が、当否結果が外れ結果となる保留情報が遊技回の実行対象となった場合に設定される所定時間よりも長くなる。これにより、上記変動用レバー110が操作されることで、当否結果が大当たり当選となる遊技回を開始させる可能性を高くすることが可能となる。
変動用レバー110が操作されることなく所定時間が経過した場合、当該変動用レバー110の操作を要することなく遊技回が開始される構成において、当否結果が大当たり当選となる保留情報が今回の遊技回の実行対象である場合、所定時間が設定されない構成としてもよい。当該構成によれば、当否結果が大当たり当選である場合、遊技者に変動用レバー110の操作を行わせることで、当否結果が大当たり当選となる遊技回を開始させることが可能となる。これにより、自分の力で大当たり当選を勝ち取ったという達成感を確実に遊技者に付与することが可能となる。
(17)変動用レバー110の操作を要することなく遊技回が開始される場合、変動用レバー110の操作を行うことで遊技回が開始される場合よりも、遊技回の変動表示時間が短くなる構成としてもよい。ここで、変動用レバー110の操作を要することなく遊技回が開始される場合、遊技回が開始されるまでに時間が掛かっているため、遊技回の変動表示時間も長くなってしまうと、遊技回の実行回数が少なくなってしまう可能性が高い。その点、本構成によれば、変動用レバー110の操作を要することなく遊技回が開始される場合、遊技回の変動表示時間が短くなる。これにより、遊技回の実行回数が少なくなってしまうことを阻止することが可能となる。
変動用レバー110の操作を要することなく遊技回が開始される場合、変動用レバー110の操作を行うことで遊技回が開始される場合よりも、大当たり当選確率が低くなる構成としてもよい。当該構成によれば、遊技者を所定期間内に変動用レバー110を操作しないといけないという気持ちにさせることが可能となる。これにより、遊技者によって変動用レバー110が操作されることで遊技回が開始される頻度を高くすることが可能となる。
(18)保留用エリアREに上限個数の保留情報が格納された状況において、一定期間に亘って変動用レバー110が操作されなかった場合、表示画面G上にて所定期間までの残り時間が表示される構成としてもよい。これにより、変動用レバー110の操作を要しなくても遊技回が開始されるまでに要する時間を特定することが可能となる。よって、変動用レバー110を操作しようとしたタイミングで、当該変動用レバー110の操作を要することなく遊技回が開始されてしまうといった状況が発生してしまうことを阻止することが可能となる。
(19)保留情報を取得した際に当該保留情報の当否判定処理及び種別判定処理を行い、遊技者によって変動用レバー110が操作されることを契機として、音声発光制御装置90に種別コマンド及び変動用コマンドを送信し、メイン表示部33において絵柄の変動表示を開始させる構成としてもよい。
(20)メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄が変動表示されている状況において、変動用レバー110が操作された場合、遊技回が終了するだけでなく、保留用エリアREに保留情報が格納されている場合には、当該遊技回が終了した後に次の遊技回が開始される構成としてもよい。当該構成によれば、遊技回をスムーズに消化させることが可能となる。
<第2の実施形態>
本実施形態は、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始する手段及び一度に消化可能な保留個数が第1の実施形態と相違している。以下、当該構成について詳細に説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
<変動操作装置120>
本実施形態におけるメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始する手段について図15及び図16を参照しながら説明する。図15は、第2の実施形態におけるパチンコ機10の正面図であり、図16は変動操作装置120を説明するための説明図である。
図15に示すように、上側膨出部56に変動操作装置120が設けられている。図16に示すように、当該変動操作装置120には、開始ボタン121と、同時消化ボタン122と、スキップボタン123とが設けられている。上記開始ボタン121はメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始する、又は同時消化させる保留個数を決定するために操作される。詳細については後述するが、本実施形態では保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4に格納されている保留情報を同時消化することが可能となっている。同時消化とは、1遊技回において複数の保留情報にて当否判定処理が行われ、当該当否判定処理が行われた複数の保留情報が消去されることを意味している。つまり、保留情報を同時消化することで、一度に複数の保留情報を消化することが可能となる。
上記同時消化ボタン122は、保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4に格納されている保留情報を同時消化する個数を選択するために操作される。上記スキップボタン123は、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を終了させるために操作される。具体的には、変動中に上記スキップボタン123を操作することにより、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を終了させることが可能となる。
次に、本実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成について図17を参照しながら説明する。図17はパチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
図17に示すように、MPU62の入力側には、変動操作装置120に設けられた上記いずれかのボタン121,122,123の操作を検出するための各種検出センサ121a,122a,123aがそれぞれ接続されている。上記開始ボタン121が操作された場合、開始検出センサ121aはMPU62に対してHIレベル信号を出力し、上記同時消化ボタン122が操作された場合、同時検出センサ122aはMPU62に対してHIレベル信号を出力し、上記スキップボタン123が操作された場合、スキップ検出センサ123aはMPU62に対してHIレベル信号を出力する。また、上記開始ボタン121が操作されていない場合、開始検出センサ121aはMPU62に対してLOWレベル信号を出力し、上記同時消化ボタン122が操作されていない場合、同時検出センサ122aはMPU62に対してLOWレベル信号を出力し、上記スキップボタン123が操作されていない場合、スキップ検出センサ123aはMPU62に対してLOWレベル信号を出力する。
本実施形態によれば、上記同時消化ボタン122を操作して同時消化する個数を選択することによって、保留情報を同時消化させることが可能となる。これにより、遊技者に保留情報を短時間で素早く消化させることが可能となる。よって、遊技時間が少ない遊技者でも安心して遊技を行うことが可能となる。
<保留球格納エリア64a>
次に、本実施形態における保留球格納エリア64aについて図18を参照しながら説明する。図18は保留球格納エリア64aについて説明するための説明図である。
図18に示すように、保留球格納エリア64aは保留用エリアREと、実行エリアAEとを備えている。上記保留用エリアREは、作動口23,24への遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を時系列的に格納するためのエリアである。
上記実行エリアAEは、メイン表示部33の変動表示を開始する際に、保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4に格納された各数値情報を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
上記実行エリアAEは、第1保留対応エリアAE1と、第2保留対応エリアAE2と、第3保留対応エリアAE3と、第4保留対応エリアAE4とを備えている。第1保留エリアRE1に格納された保留情報が上記第1保留対応エリアAE1に格納され、第2保留エリアRE2に格納された保留情報が上記第2保留対応エリアAE2に格納され、第3保留エリアRE3に格納された保留情報が上記第3保留対応エリアAE3に格納され、第4保留エリアRE4に格納された保留情報が上記第4保留対応エリアAE4に格納される。
具体的には、消化する保留個数が1個である場合、第1保留エリアRE1に格納された各数値情報を第1保留対応エリアAE1に移動させる。同時消化する保留個数が2個である場合、第1保留エリアRE1に格納された各数値情報を第1保留対応エリアAE1に移動させ、第2保留エリアRE2に格納された各数値情報を第2保留対応エリアAE2に移動させる。同時消化する保留個数が3個である場合、第1保留エリアRE1に格納された各数値情報を第1保留対応エリアAE1に移動させ、第2保留エリアRE2に格納された各数値情報を第2保留対応エリアAE2に移動させ、第3保留エリアRE3に格納された各数値情報を第3保留対応エリアAE3に移動させる。同時消化する保留個数が4個である場合、第1保留エリアRE1に格納された各数値情報を第1保留対応エリアAE1に移動させ、第2保留エリアRE2に格納された各数値情報を第2保留対応エリアAE2に移動させ、第3保留エリアRE3に格納された各数値情報を第3保留対応エリアAE3に移動させ、第4保留エリアRE4に格納された各数値情報を第4保留対応エリアAE4に移動させる。これにより、保留用エリアREに格納されている複数の保留情報が同時に実行エリアAEにシフトされたとしても、どの保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4に対応した保留情報であるのかを主制御装置60のMPU62にて特定することが可能となる。
<遊技回制御処理>
次に、ステップS203の遊技回制御処理について図19のフローチャートを参照しながら説明する。
まずステップS701にて、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中である場合、ステップS701以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。つまり、開閉実行モード中である場合には、作動口23,24への入賞が発生している状況において開始ボタン121が操作されているか否かに関係なく、1遊技回が開始されることはない。
開閉実行モード中ではない場合には、ステップS702にてメイン表示部33が変動表示中であるか否か、すなわち1遊技回分の遊技の実行中であるか否かを判定する。メイン表示部33が変動表示中でない場合には、ステップS703にて保留球格納エリア64aの保留数記憶エリアNAを参照し、保留記憶されている保留情報の数である始動保留記憶数NAが「0」か否かを判定する。始動保留記憶数NAが「0」である場合とは、保留球格納エリア64aに保留情報が記憶されていないことを意味する。したがって、そのまま本遊技回制御処理を終了する。
ステップS703にて否定判定した場合、ステップS704にて保留球格納エリア64aの保留数記憶エリアNAを参照し、保留記憶されている保留情報の数である始動保留記憶数NAが「1」よりも大きいか否かを判定する。上述したように、本実施形態では保留用エリアREに保留情報が複数個格納されている場合、複数個の保留情報を同時消化することができる。ステップS704の処理を設けることにより、保留用エリアREに記憶されている保留情報の数が1個である場合に、複数個の保留情報を同時消化する場合に行われる処理が実行されてしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS704にて否定判定した場合、ステップS705にて第1制御処理を実行する。当該第1制御処理について図20を参照しながら説明する。当該第1制御処理は、消化する保留個数が1個である場合における変動表示を開始するための処理である。図20は主制御装置60のMPU62にて実行される第1制御処理を示すフローチャートである。
まずステップS801にて開始ボタン121が操作されたか否かを判定する。具体的には、開始検出センサ121aから受信している信号がLOWレベル信号からHIレベル信号に切り換わったか否かを判定する。ステップS801にて否定判定した場合、そのまま第1制御処理を終了する。
ステップS801にて肯定判定した場合、ステップS802にて第1データ設定処理を実行する。当該第1データ設定処理ではまず始動保留記憶数NAを1減算する。また、保留球格納エリア64aにおける保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納されているデータを実行エリアAEの第1保留対応エリアAE1に移動する。その度、保留用エリアREの各保留エリアRE1〜RE4に格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。
このデータシフト処理は、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1保留エリアRE1のデータをクリアするとともに、第2保留エリアRE2→第1保留エリアRE1、第3保留エリアRE3→第2保留エリアRE2、第4保留エリアRE4→第3保留エリアRE3といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。また、データ設定処理では、第1保留ランプ部35における表示を保留個数の減少に対応させて変更させるための処理が実行される。
データシフト処理を実行した後は、第1シフト時コマンドを設定する。当該第1シフト時コマンドとは、保留情報を1個消化させる状況において、単位保留表示領域Ga1,Ga2,Ga3,Ga4において表示される保留表示をシフトさせるタイミングを表示制御装置100にて特定するためのコマンドである。当該第1シフト時コマンドは、通常処理(図9)のステップS210の処理にて音声発光制御装置90に送信される。当該音声発光制御装置90は、主制御装置60のMPU62から上記第1シフト時コマンドを受信した場合、そのまま表示制御装置100に当該第1シフト時コマンドを送信する。
ここで、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに対応した表示制御装置100の処理について、図21を参照しながら説明する。図21は表示制御装置100のMPU102にて実行されるコマンド対応処理を示すフローチャートである。
図21に示すように、表示制御装置100は上記第1シフト時コマンドを受信した場合(ステップS901:YES)、ステップS902にてワークRAM104に保留記憶されている表示側保留記憶数IaN1を1減算する。続くステップS903にてシフト処理を実行する。具体的には、ワークRAM104に格納された保留情報をシフトする処理を実行し、シフトされた保留情報をVDP105に送信する。これにより、第1単位保留表示領域Ga1において表示されていた所定の保留用画像が表示されなくなり、第2単位保留表示領域Ga2→第1単位保留表示領域Ga1、第3単位保留表示領域Ga3→第2単位保留表示領域Ga2、第4単位保留表示領域Ga4→第3単位保留表示領域Ga3といった具合に所定の保留用画像がシフトされる。
第1制御処理(図20)の説明に戻り、ステップS802の処理を実行した後は、ステップS803にて第1変動開始処理を実行する。当該第1変動開始処理の具体的な処理内容は、ステップS310及びステップS317にて実行される変動開始処理と同様である。但し、本実施形態では、実行エリアAEの第1保留対応エリアAE1が上記第1変動開始処理の対象となる。
遊技回制御処理(図19)の説明に戻り、ステップS704にて肯定判定した場合、ステップS706にてRAM64に同時消化フラグがセットされているか否かを判定する。当該同時消化フラグとは表示画面G上にて後述する保留情報を同時消化する個数を選択する画像が表示された状態であることを主制御装置60のMPU62にて特定するためのフラグである。
ステップS706にて否定判定した場合、ステップS707にて同時消化ボタン122が操作されたか否かを判定する。具体的には、同時検出センサ122aから受信している信号がLOWレベル信号からHIレベル信号に切り換わったか否かを判定する。ステップS707にて否定判定した場合、上記ステップS705の処理を実行する。
ステップS707にて肯定判定した場合、ステップS708にて同時消化コマンドを設定する。当該同時消化コマンドとは、表示画面G上にて後述する保留情報を同時消化する個数を選択する画像を表示させるタイミングを音声発光制御装置90及び表示制御装置100にて特定するためのコマンドである。当該同時消化コマンドには、始動保留記憶数NAの情報が格納されている。当該同時消化コマンドは、通常処理(図9)のステップS201の処理にて音声発光制御装置90に送信される。当該音声発光制御装置90は、主制御装置60のMPU62から上記同時消化コマンドを受信した場合、そのまま表示制御装置100に当該同時消化コマンドを送信する。
図21に示すように、表示制御装置100は上記同時消化コマンドを受信した場合(ステップS904:YES)、ステップS905にて当該同時消化コマンドから始動保留記憶数NAの情報を読み出し、当該始動保留記憶数NAの値に対応した選択画像情報をVDP105に送信する。これにより、表示画面G上にて遊技者が選択可能な保留個数が表示される。ここで、表示画面G上にて表示される選択画像について上記始動保留記憶数NAが「4」である場合を例に挙げて図22を参照しながら説明する。図22は保留個数が4個である場合に表示画面G上にて表示される選択画像について説明するための説明図である。
図22に示すように、表示画面G上にて「消化する保留個数を選択してね」という文字が表示され、当該文字の下に遊技者が選択することができる保留個数(始動保留記憶数NAが「4」である場合、2個〜4個)が表示される。本構成によれば、遊技者が選択可能な保留個数しか表示画面G上に表示されない。ここで、表示画面G上にて遊技者が選択することができない保留個数も表示させる構成とした場合、選択することができる保留個数を遊技者に把握させづらい。その点、本構成によれば、遊技者が選択可能な保留個数しか表示画面G上に表示されない構成であるため、選択可能な保留個数を遊技者に明確に認識させることが可能となる。
また、表示画面G上にて表示された保留個数の周りを囲うようにして、選択カーソル130が表示される。当該選択カーソル130によって囲まれている保留個数が同時消化させる保留個数に対応している。遊技者は当該選択カーソル130を希望する保留個数に移動させることで、同時消化させる保留個数を選択する。上記選択カーソル130を希望する保留個数に移動させる操作については後述する。
遊技回制御処理(図19)の説明に戻り、ステップS708の処理を実行した後は、ステップS709にてRAM64に同時消化フラグをセットする。当該処理が実行されることにより、ステップS706にて肯定判定がされる。したがって、音声発光制御装置90に上記同時消化コマンドが送信されたにもかかわらず、再度当該同時消化コマンドが音声発光制御装置90に送信されてしまうことを阻止することが可能となる。
ここで、同時消化する保留個数を遊技者に選択させるための処理について説明する前に、遊技者に同時消化させる保留個数を選択させる画像が表示された状況において、同時消化ボタン122が操作された場合の処理(ステップS710〜ステップS712)について説明する。
ステップS706にて肯定判定した場合、ステップS710にて同時消化ボタン122が操作されたか否かを判定する。具体的な処理内容なステップS707と同様である。ステップS710にて肯定判定した場合、ステップS711にて同時消化解除コマンドを設定する。当該同時消化解除コマンドとは、表示画面G上にて保留情報を同時消化する個数を選択する画像が表示された状況において、当該画像を表示されないようにするタイミングを音声発光制御装置90及び表示制御装置100にて特定するためのコマンドである。当該同時消化解除コマンドは、通常処理(図9)のステップS210の処理にて音声発光制御装置90に送信される。当該音声発光制御装置90は、主制御装置60のMPU62から上記同時消化解除コマンドを受信した場合、そのまま表示制御装置100に当該同時消化解除コマンドを送信する。
図21に示すように、表示制御装置100は上記同時消化解除コマンドを受信した場合(ステップS906:YES)、ステップS907にて表示画面G上にて同時消化する保留個数を選択させるための選択画像の表示を中止するための情報をVDP105に送信する。これにより、表示画面G上にて同時消化する保留個数を選択するための画像が表示されなくなる。ここで、遊技者の中には同時消化する保留個数を選択するための画像が表示された状況において、消化する保留個数を1個にしたいと考える遊技者も存在している可能性がある。この場合、表示画面G上にて同時消化する保留個数を選択するための画像が表示されたら、同時消化する保留個数を選択するまで当該画像が表示されたままとなる構成とすると、同時消化する保留個数を選択する画像が表示された状況において保留情報を1個だけ消化することができなくなる。その点、本構成によれば、同時消化する保留個数を選択する画像が表示された状況において再度同時消化ボタン122が操作された場合、当該画像が表示されなくなる。これにより、保留個数を複数個選択しようという考えから保留個数を複数個選択しないという考えに変わったとしても対応させることが可能となる。
遊技回制御処理(図19)の説明に戻り、ステップS711の処理を実行した後は、ステップS712にてRAM64にセットされた同時消化フラグを「0」クリアする。当該処理を実行した場合、上記ステップS705の処理を実行する。
次に、同時消化する保留個数を遊技者に選択させるための処理について説明する。ステップS709の処理を実行した場合、又はステップS710にて否定判定した場合、ステップS713にて同時消化個数選択処理を実行する。当該同時消化個数選択処理について図23を参照しながら説明する。当該同時消化個数選択処理は、同時消化する保留個数を遊技者に選択させるために行われる。図23は主制御装置60のMPU62にて実行される同時消化個数選択処理を示すフローチャートである。
まずステップS1001にてスキップボタン123が操作されたか否かを判定する。具体的には、スキップ検出センサ123aから受信している信号がLOWレベル信号からHIレベル信号に切り換わったか否かを判定する。
ステップS1001にて肯定判定した場合、ステップS1002にて始動保留記憶数NAが「2」よりも大きいか否かを判定する。上述したように、本実施形態では遊技者によって選択可能な保留個数が表示画面G上にて表示される。したがって、保留個数が2個である場合、表示画面G上にて表示される選択可能な保留個数が1つしか表示されないため、後述する選択カーソル130を移動させるための処理を行う必要がない。
ステップS1002にて肯定判定した場合、ステップS1003にてスキップボタン選択コマンドを設定する。当該スキップボタン選択コマンドとは、上記選択カーソル130を右にスライドさせるタイミングを音声発光制御装置90及び表示制御装置100にて特定するためのコマンドである。当該スキップボタン選択コマンドは、通常処理(図9)におけるステップS210の処理にて音声発光制御装置90に送信される。当該音声発光制御装置90は、主制御装置60からスキップボタン選択コマンドを受信した場合、そのまま表示制御装置100に当該スキップボタン選択コマンドを送信する。
図21に示すように、表示制御装置100は上記スキップボタン選択コマンドを受信した場合(ステップS908:YES)、ステップS909にて選択カーソル130を右にスライドさせる情報をVDP105に送信する。これにより、表示画面G上にて表示されている選択カーソル130が右にスライドされる。具体的には、選択可能な保留個数が2個〜3個である状況且つ選択カーソル130が「2個」を囲んだ状況において、上記スキップボタン選択コマンドを受信した場合、選択カーソル130が「3個」を囲んだ状態となる。また、選択可能な保留個数が2個〜4個である状況且つ選択カーソル130が「2個」を囲んだ状況において、上記スキップボタン選択コマンドを受信した場合、選択カーソル130が「3個」を囲んだ状態となり、選択可能な保留個数が2個〜4個である状況且つ選択カーソル130が「3個」を囲んだ状況において、上記スキップボタン選択コマンドを受信した場合、選択カーソル130が「4個」を囲んだ状態となる。また、選択可能な保留個数が2個〜3個である状況且つ選択カーソル130が「3個」を囲んだ状況、又は選択可能な保留個数が2個〜4個である状況且つ選択カーソル130が「4個」を囲んだ状況において、上記スキップボタン選択コマンドを受信した場合は、選択カーソル130が「2個」を囲んだ状態となる。本実施形態では、表示画面G上にて同時消化する保留個数を選択するための画像が表示された場合、上記選択カーソル130は「2個」を囲んだ状態に設定されている。
同時消化個数選択処理(図23)の説明に戻り、ステップS1003の処理を実行した後は、ステップS1004にて遊技者が選択した保留個数を変更する。ここで、本実施形態では、ROM63に設けられた選択個数特定テーブル記憶エリア63cに記憶された選択個数特定テーブルを参照して、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた選択個数特定カウンタの値がいずれの保留個数に対応しているか否かを特定することで、遊技者によって選択された保留個数が特定される。
上記選択個数特定カウンタは、主制御装置60のMPU62にて遊技者によって選択された保留個数を特定するために使用されるカウンタである。また、上記選択個数特定テーブルは、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた選択個数特定カウンタの値と、遊技者によって選択された保留個数とが1対1に対応させて設定されている。具体的には、上記選択個数特定カウンタの値が「0」の場合、遊技者が選択した保留個数が2個に対応しており、上記選択個数特定カウンタの値が「1」の場合、遊技者が選択した保留個数が3個に対応しており、上記選択個数特定カウンタの値が「2」の場合、遊技者が選択した保留個数が4個に対応している。
具体的にステップS1004では、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた選択個数特定カウンタの値を変更する。詳細には、遊技者が選択可能な保留個数が3個且つ上記選択個数特定カウンタの値が「0」の場合、当該選択個数特定カウンタの値を「1」に変更し、遊技者が選択可能な保留個数が3個且つ上記選択個数特定カウンタの値が「1」の場合、当該選択個数特定カウンタの値を「0」クリアする。また、遊技者が選択可能な保留個数が4個且つ上記選択個数特定カウンタの値が「0」の場合、当該選択個数特定カウンタの値を「1」に変更し、遊技者が選択可能な保留個数が4個且つ上記選択個数特定カウンタの値が「1」の場合、当該選択個数特定カウンタの値を「2」に変更し、遊技者が選択可能な保留個数が4個且つ上記選択個数特定カウンタの値が「2」の場合、当該選択個数特定カウンタの値を「0」クリアする。
遊技回制御処理(図19)の説明に戻り、ステップS713の処理を実行した場合、ステップS714にて第2制御処理を実行する。当該第2制御処理について図24を参照しながら説明する。当該第2制御処理は、保留情報を同時消化させる場合におけるメイン表示部33の絵柄の変動表示に係る処理である。図24は主制御装置60のMPU62にて実行される第2制御処理を示すフローチャートである。
まずステップS1101にて開始ボタン121が操作されたか否かを判定する。具体的には、開始検出センサ121aから受信している信号がLOWレベル信号からHIレベル信号に切り換わったか否かを判定する。ステップS1101にて否定判定した場合、そのまま本第2制御処理を終了する。
ステップS1101にて肯定判定した場合、ステップS1102にて第2データ設定処理を実行する。当該第2データ設定処理について図25を参照しながら説明する。当該第2データ設定処理は保留情報を複数個同時に消化する場合に保留用エリアREの保留情報をシフトさせるために行われる。図25は主制御装置60のMPU62にて実行される第2データ設定処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS1201にて第1保留エリアRE1を対象とした当否判定処理を実行する。具体的には、まず第1保留エリアRE1に格納されている大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。次に、当否抽選モードが低確率モードである場合は、低確率モード用の当否テーブルを参照して上記大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値であるか否かを判定する。一方、当否抽選モードが高確率モードである場合は、高確率モード用の当否テーブルを参照して上記大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値であるか否かを判定する。
大当たり当選となった場合(ステップS1202:YES)、ステップS1203にてRAM64に第1大当たりフラグをセットする。当該第1大当たりフラグは主制御装置60のMPU62にて第1保留エリアRE1に大当たり当選となる情報が格納されていることを特定するためのフラグである。
ステップS1202にて否定判定した場合、ステップS1204にて第2保留エリアRE2を対象とした当否判定処理を実行する。具体的な処理内容は、ステップS1201と同様である。但し、当該処理では、第2保留エリアRE2に格納された大当たり乱数カウンタC1が大当たり当選に対応しているか否かを判定する。
大当たり当選となった場合(ステップS1205:YES)、ステップS1206にてRAM64に第2大当たりフラグをセットする。当該第2大当たりフラグは主制御装置60のMPU62にて第2保留エリアRE2に大当たり当選となる情報が格納されていることを特定するためのフラグである。
ステップS1205にて否定判定した場合、ステップS1207にて遊技者によって選択された保留個数が2個よりも多いか否かを判定する。具体的には、ROM63に設けられた選択個数特定テーブル記憶エリア63cに記憶された選択個数特定テーブルを参照して、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた選択個数特定カウンタの値が2個よりも多い保留個数に対応しているか否かを判定する。上記選択個数特定カウンタの値が「1」又は「2」の場合、遊技者によって選択された保留個数が2個よりも多くなる。
ステップS1207にて肯定判定した場合、ステップS1208にて第3保留エリアRE3を対象とした当否判定処理を実行する。具体的な処理内容は、ステップS1201と同様である。但し、当該処理では、第3保留エリアRE3に格納された大当たり乱数カウンタC1が大当たり当選に対応しているか否かが判定される。
大当たり当選となった場合(ステップS1209:YES)、ステップS1210にてRAM64に第3大当たりフラグをセットする。当該第3大当たりフラグは主制御装置60のMPU62にて第3保留エリアRE3に大当たり当選となる情報が格納されていることを特定するためのフラグである。
ステップS1207にて否定判定した場合、又はステップS1209にて否定判定した場合、ステップS1211にて始動保留球数NAを遊技者によって選択された保留個数分減算する。具体的には、遊技者によって選択された保留個数が2個且つ大当たり当選となる保留情報が存在していない場合、上記始動保留球数NAが2減算される。遊技者によって選択された保留個数が3個且つ大当たり当選となる保留情報が存在していない場合、上記始動保留球数NAが3減算される。遊技者によって選択された保留個数が4個且つ第1保留エリアRE1、第2保留エリアRE2及び第3保留エリアRE3に大当たり当選となる保留情報が格納されていない場合、上記始動保留球数NAが4減算される。
一方、ステップS1203の処理を実行した場合、ステップS1206の処理を実行した場合、又はステップS1210の処理を実行した場合、ステップS1212にて始動保留球数NAを大当たり当選情報が格納された保留エリアRE1,RE2,RE3に対応した値分減算する。具体的には、RAM64に第1大当たりフラグがセットされている場合、始動保留球数NAを1減算し、RAM64に第2大当たりフラグがセットされている場合、始動保留球数NAを2減算し、RAM64に第3大当たりフラグがセットされている場合、始動保留球数NAを3減算する。
ステップS1211の処理を実行した場合、又はステップS1212の処理を実行した場合、ステップS1213にて実行エリアシフト処理を実行する。当該実行エリアシフト処理について図26を参照しながら説明する。当該実行エリアシフト処理は保留情報を同時消化させる際に保留用エリアREから実行エリアAEに保留情報をシフトさせるために行われる。図26は主制御装置60のMPU62にて実行される実行エリアシフト処理を示すフローチャートである。
まずステップS1301にてRAM64に第1大当たりフラグがセットされているか否かを判定する。当該第1大当たりフラグは、上述したように、第1保留エリアRE1に大当たり当選となる情報が格納されている場合にRAM64にセットされる。
ステップS1301にて肯定判定した場合、ステップS1302にて第1保留エリアRE1に格納されている保留情報を実行エリアAEにおける第1保留対応エリアAE1にシフトする。
ステップS1301にて否定判定した場合、ステップS1303にてRAM64に第2大当りフラグがセットされているか否かを判定する。当該第2大当たりフラグは、上述したように、第2保留エリアRE2に大当たり当選となる情報が格納されている場合にRAM64にセットされる。
ステップS1303にて否定判定した場合、ステップS1304にて遊技者によって選択された保留個数が2個であるか否かを判定する。具体的には、ROM63に設けられた選択個数特定テーブル記憶エリア63cに記憶された選択個数特定テーブルを参照して、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた選択個数特定カウンタの値が2個の保留個数に対応しているか否かを判定する。上記選択個数特定カウンタの値が「0」の場合、遊技者によって選択された保留個数が2個となる。
ステップS1303にて肯定判定した場合、又はステップS1304にて肯定判定した場合、ステップS1305にて第1保留エリアRE1に格納されている保留情報を実行エリアAEにおける第1保留対応エリアAE1にシフトし、第2保留エリアRE2に格納されている保留情報を実行エリアAEにおける第2保留対応エリアAE2にシフトする。
ステップS1304にて否定判定した場合、ステップS1306にてRAM64に第3大当りフラグがセットされているか否かを判定する。当該第3大当たりフラグは、上述したように、第3保留エリアRE3に大当たり当選となる情報が格納されている場合にRAM64にセットされる。
ステップS1306にて否定判定した場合、ステップS1307にて遊技者によって選択された保留個数が3個であるか否かを判定する。具体的には、ROM63に設けられた選択個数特定テーブル記憶エリア63cに記憶された選択個数特定テーブルを参照して、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた選択個数特定カウンタの値が3個の保留個数に対応しているか否かを判定する。上記選択個数特定カウンタの値が「1」の場合、遊技者によって選択された保留個数が3個となる。
ステップS1306にて肯定判定した場合、又はステップS1307にて肯定判定した場合、ステップS1308にて第1保留エリアRE1に格納されている保留情報を実行エリアAEにおける第1保留対応エリアAE1にシフトし、第2保留エリアRE2に格納されている保留情報を実行エリアAEにおける第2保留対応エリアAE2にシフトし、第3保留エリアRE3に格納されている保留情報を実行エリアAEにおける第3保留対応エリアAE3にシフトする。
ステップS1307にて否定判定した場合、ステップS1309にて第1保留エリアRE1に格納されている保留情報を実行エリアAEにおける第1保留対応エリアAE1にシフトし、第2保留エリアRE2に格納されている保留情報を実行エリアAEにおける第2保留対応エリアAE2にシフトし、第3保留エリアRE3に格納されている保留情報を実行エリアAEにおける第3保留対応エリアAE3にシフトし、第4保留エリアRE4に格納されている保留情報を実行エリアAEにおける第4保留対応エリアAE4にシフトする。
第2データ設定処理(図25)の説明に戻り、ステップS1213の処理を実行した後は、ステップS1214にて保留エリアシフト処理を実行する。当該保留エリアシフト処理について図27を参照しながら説明する。当該保留エリアシフト処理は、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせるために行われる。図27は主制御装置60のMPU62における保留エリアシフト処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS1401にて保留球格納エリア64aの保留数記憶エリアNAを参照し、保留記憶されている保留情報の数である始動保留記憶数NAが「0」であるか否かを判定する。ステップS1401にて肯定判定した場合、ステップS1402にて保留情報が格納されている保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4の保留情報を「0」クリアする。
ステップS1401にて否定判定した場合、ステップS1403にてRAM64に第1大当たりフラグがセットされているか否かを判定する。ステップS1403にて肯定判定した場合、ステップS1404にて第1保留エリアRE1の保留情報を「0」クリアする。
続くステップS1405にて保留エリアRE2,RE3,RE4を1つシフトさせる処理を実行する。具体的には、始動保留記憶数NAが「3」である場合、第2保留エリアRE2の保留情報を第1保留エリアRE1にシフトするとともに、第3保留エリアRE3の保留情報を第2保留エリアRE2にシフトし、第4保留エリアRE4の保留情報を第3保留エリアRE3にシフトする。また、始動保留記憶数NAが「2」である場合、第2保留エリアRE2の保留情報を第1保留エリアRE1にシフトするとともに、第3保留エリアRE3の保留情報を第2保留エリアRE2にシフトする。また、始動保留記憶数NAが「1」である場合、第2保留エリアRE2の保留情報を第1保留エリアRE1にシフトする。
一方、ステップS1403にて否定判定した場合、ステップS1406にてRAM64に第2大当りフラグがセットされているか否かを判定する。ステップS1406にて否定判定した場合、ステップS1407にて遊技者によって選択された保留個数が2個であるか否かを判定する。具体的には、ROM63に設けられた選択個数特定テーブル記憶エリア63cに記憶された選択個数特定テーブルを参照して、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた選択個数特定カウンタの値が2個の保留個数に対応しているか否かを判定する。上記選択個数特定カウンタの値が「0」の場合、遊技者によって選択された保留個数が2個となる。
ステップS1406にて肯定判定した場合、又はステップS1407にて肯定判定した場合、ステップS1408にて第1保留エリアRE1及び第2保留エリアRE2の保留情報を「0」クリアする。
続くステップS1409にて保留エリアRE3,RE4を2つシフトさせる処理を実行する。具体的には、始動保留記憶数NAが「2」である場合、第3保留エリアRE3の保留情報を第1保留エリアRE1にシフトするとともに、第4保留エリアRE4の保留情報を第2保留エリアRE2にシフトする。また、始動保留記憶数NAが「1」である場合、第3保留エリアRE3の保留情報を第1保留エリアRE1にシフトする。
一方、ステップS1407にて否定判定した場合、ステップS1410にて第1保留エリアRE1、第2保留エリアRE2及び第3保留エリアRE3の保留情報を「0」クリアする。続くステップS1411にて保留エリアRE4を3つシフトさせる処理を実行する。具体的には、第4保留エリアRE4の保留情報を第1保留エリアRE1にシフトする。
第2データ設定処理(図25)の説明に戻り、ステップS1214の処理を実行した後は、ステップS1215にて第1保留ランプ部35の制御を行う。具体的には、第1保留ランプ部35における表示を保留個数の減少に対応させて変更するための処理を実行する。
続くステップS1216にて第2シフト時コマンドを設定して本第2データ設定処理を終了する。当該第2シフト時コマンドとは、保留情報を同時消化させる状況において、単位保留表示領域Ga1,Ga2,Ga3,Ga4において表示される保留表示をシフトさせるタイミングを表示制御装置100にて特定するためのコマンドである。当該第2シフト時コマンドには、遊技者によって選択された保留個数の情報ではなく、実際に同時消化する保留個数の情報が設定されている。当該第2シフト時コマンドは、通常処理(図9)のステップS210の処理にて音声発光制御装置90に送信される。当該音声発光制御装置90は、主制御装置60のMPU62から上記第2シフト時コマンドを受信した場合、そのまま表示制御装置100に当該第2シフト時コマンドを送信する。
図21に示すように、表示制御装置100は音声発光制御装置90から第2シフト時コマンドを受信した場合(ステップS910:YES)、ステップS911にて当該第2シフト時コマンドを参照して実際に同時消化する保留個数の情報を把握する。ステップS912にて、ワークRAM104に保留記憶されている表示側保留記憶数IaN1を実際に同時消化する保留個数分減算する。
続くステップS913にてシフト処理を実行する。具体的には、ワークRAM104に格納された保留情報をシフトする処理を実行し、シフトされた保留情報をVDP105に送信する。これにより、実際に同時消化させる保留情報に対応した単位保留表示領域Ga1,Ga2,Ga3,Ga4において表示されていた所定の保留用画像が表示されなくなり、実際に同時消化させた保留個数分、当該所定の保留用画像がシフトされる。
続くステップS914にて保留表示を中止させる情報をVDP105に送信する。これにより、保留表示領域Gaが表示されなくなる。また、保留表示を中止している状況であっても第1保留ランプ部35の表示は継続される。
ここで、遊技者が選択した保留個数と、保留表示領域Gaにて表示されていた保留表示の減算数とが一致しない場合、同時消化させる保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が存在していることが遊技者に特定されてしまう。保留情報を同時消化させた場合、遊技者は第1保留ランプ部35よりも上記保留表示領域Gaを注目する可能性が高いため、遊技者が選択した保留個数と、保留表示領域Gaにて表示されていた保留表示の減算数とが一致しないことが遊技者に特定されやすくなってしまう。その点、本構成によれば、保留情報を同時消化させる場合に上記保留表示領域Gaを表示させなくすることで、同時消化させる保留情報の当否結果が報知される前に、同時消化させる保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が存在していることを遊技者に特定されにくくすることが可能となる。さらに、当該構成によれば、保留表示を同時消化させた場合、表示画面G上から保留表示領域Gaが表示されなくなるため、同時消化させる保留情報の当否結果への注目度を高めることが可能となる。
また、保留表示を同時消化させた遊技回が終了した場合、表示画面G上にて上記保留表示領域Gaが表示される。保留表示を同時消化させた遊技回が実行されている状況において、作動口23,24への入賞が発生した場合、当該作動口23,24への入賞に対応した保留表示が上記保留表示領域Gaの単位保留表示領域Ga1,Ga2,Ga3,Ga4にて表示される。
第2制御処理(図24)の説明に戻り、ステップS1102の処理を実行した後は、ステップS1103にて第1保留同時消化処理を実行する。当該第1保留同時消化処理について図28を参照しながら説明する。当該第1保留同時消化処理は、保留用エリアREに格納されている保留情報が同時消化された場合における、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を開始するために行われる処理である。図28は主制御装置60のMPU62における第1保留同時消化処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS1501にてRAM64に第1大当たりフラグがセットされているか否かを判定する。当該第1大当たりフラグは、上述したように、主制御装置60のMPU62にて第1保留エリアRE1に大当たり当選となる情報が格納されていることを特定するためのフラグである。
ステップS1501にて肯定判定した場合、ステップS1502にて種別判定処理を実行する。当該種別判定処理では、実行エリアAEにおける第1保留対応エリアAE1に格納された情報のうち種別判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2によって更新された情報から取得した情報を把握する。そして、ROM63の振分テーブルを参照して、上記把握した大当たり種別カウンタC2に係る数値情報がいずれの大当たり結果に対応しているかを判定する。
続くステップS1503では、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、変動開始に係る遊技回においてメイン表示部33に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM63に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM64に記憶する。この大当たり結果用の停止結果テーブルには、メイン表示部33に停止表示される絵柄の態様の種類が、大当たり結果の種類毎に相違させて設定されており、ステップS1503では、ステップS1502にて特定した大当たり結果の種類に応じた絵柄の態様の情報をRAM64に記憶する。
続くステップS1504では、ステップS1502にて特定した大当たり結果の種類に応じたフラグをRAM64にセットする処理を実行する。具体的には、通常大当たり結果であることを特定した場合には通常大当たりフラグをRAM64にセットし、確変大当たり結果であることを特定した場合には確変大当たりフラグをRAM64にセットする。
一方、ステップS1501にて否定判定した場合、ステップS1505にて外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、変動開始に係る遊技回においてメイン表示部33に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM63に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM64に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。
ステップS1505の処理を実行した場合、ステップS1506にてRAM64に第2大当りフラグがセットされているか否かを判定する。当該第2大当たりフラグは、上述したように、主制御装置60のMPU62にて第2保留エリアRE2に大当たり当選となる情報が格納されていることを特定するためのフラグである。
ステップS1506を肯定判定した場合、ステップS1507〜ステップS1509の処理を実行する。当該ステップS1507〜ステップS1509の処理はステップS1502〜ステップS1504の処理と同様である。但し、ステップS1507〜ステップS1509の処理対象は、第2保留対応エリアAE2である。
ステップS1506にて否定判定した場合、ステップS1510の処理を実行する。当該ステップS1510の処理はステップS1505の処理と同様である。但し、上記ステップS1510の処理対象は、第2保留対応エリアAE2である。
続くステップS1511にて遊技者によって選択された保留個数が2個であるか否かを判定する。具体的には、ROM63に設けられた選択個数特定テーブル記憶エリア63cに記憶された選択個数特定テーブルを参照して、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた選択個数特定カウンタの値が2個の保留個数に対応しているか否かを判定する。上記選択個数特定カウンタの値が「0」の場合、遊技者によって選択された保留個数が2個となる。
ステップS1511にて否定判定した場合、ステップS1512にて第2保留同時消化処理を実行する。当該第2保留同時消化処理について図29を参照しながら説明する。当該第2保留同時消化処理は、遊技者によって選択された保留個数が3個又は4個である場合における変動表示を開始するための処理である。図29は主制御装置60のMPU62にて実行される第2保留同時消化処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS1601にてRAM64に第3大当たりフラグがセットされているか否かを判定する。当該第3大当たりフラグは、上述したように、主制御装置60のMPU62にて第3保留エリアRE3に大当たり当選となる情報が格納されていることを特定するためのフラグである。
ステップS1601にて肯定判定した場合、ステップS1602〜ステップS1604の処理を実行する。当該ステップS1602〜ステップS1604の処理はステップS1502〜ステップS1504の処理と同様である。但し、上記ステップS1602〜上記ステップS1604の処理対象は、第3保留対応エリアAE3である。ステップS1604の処理を実行した場合、そのまま本第2保留同時消化処理を終了する。
ステップS1601にて否定判定した場合、ステップS1605の処理を実行する。当該ステップS1605の処理はステップS1505の処理と同様である。但し、上記ステップS1605の処理対象は、第3保留対応エリアAE3である。
続くステップS1606にて遊技者によって選択された保留個数が4個であるか否かを判定する。具体的には、ROM63に設けられた選択個数特定テーブル記憶エリア63cに記憶された選択個数特定テーブルを参照して、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた選択個数特定カウンタの値が4個の保留個数に対応しているか否かを判定する。上記選択個数特定カウンタの値が「2」の場合、遊技者によって選択された保留個数が4個となる。
ステップS1606にて肯定判定した場合、ステップS1607にて第4保留対応エリアAE4を対象とした当否判定処理を実行する。具体的な処理内容は、ステップS1201と同様である。
大当たり当選となった場合(ステップS1608:YES)、ステップS1609〜ステップS1611の処理を実行して、本第2保留同時消化処理を終了する。当該ステップS1609〜ステップS1611の処理はステップS1502〜ステップS1504の処理と同様である。但し、上記ステップS1609〜上記ステップS1611の処理対象は、第4保留対応エリアAE4である。
ステップS1608にて否定判定した場合、ステップS1612の処理を実行して本第2保留同時消化処理を終了する。当該ステップS1612の処理はステップS1505の処理と同様である。但し、上記ステップS1612の処理対象は、第4保留対応エリアAE4である。
第1保留同時消化処理(図28)の説明に戻り、ステップS1504の処理を実行した場合、ステップS1509の処理を実行した場合、ステップS1511にて肯定判定した場合、又はステップS1512の処理を実行した場合、ステップS1513にて当否結果表示時間の設定処理を実行する。当該当否結果表示時間の設定処理について図30を参照しながら説明する。当該当否結果表示時間の設定処理は、表示画面G上にて同時消化する保留情報に対応した停止図柄を表示するまでの時間を設定するために行われる。図30は主制御装置60のMPU62にて実行される当否結果表示時間の設定処理を示すフローチャートである。
まずステップS1701にて遊技者によって選択された保留個数が4個であるか否かを判定する。具体的には、ROM63に設けられた選択個数特定テーブル記憶エリア63cに記憶された選択個数特定テーブルを参照して、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた選択個数特定カウンタの値が4個の保留個数に対応しているか否かを判定する。上記選択個数特定カウンタの値が「2」の場合、遊技者によって選択された保留個数が4個となる。
ステップS1701にて否定判定した場合、ステップS1702にてRAM64に第1大当たりフラグ、第2大当りフラグ又は第3大当たりフラグがセットされているか否かを判定する。ステップS1702にて否定判定した場合、ステップS1703にて当否結果が外れ結果且つ遊技者によって選択された保留個数に対応した当否結果表示時間を、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動表示時間カウンタにセットする。
詳細については後述するが、本実施形態では保留情報を同時消化させた場合、遊技者によって選択された保留個数に対応させて表示画面Gが分割される。具体的には、遊技者によって選択された保留個数が2個である場合、表示画面Gが2分割され、遊技者によって選択された保留個数が3個である場合、表示画面Gが3分割され、遊技者によって選択された保留個数が4個である場合、表示画面Gが4分割される。また、分割された画面毎に、対応する保留対応エリアAE1,AE2,AE3,AE4が設定されており、第1保留対応エリアAE1→第2保留対応エリアAE2→第3保留対応エリアAE3→第4保留対応エリアAE4の順に対応する停止図柄が表示されていく。
また、理由については後述するが、本実施形態では保留情報を同時消化させた場合、予告表示やリーチ表示は行われず、各保留情報に対応した停止図柄だけが表示される。また、遊技者によって選択された保留個数よりも前の保留情報において、当否結果が大当たり当選となる保留情報が存在している場合、当該大当たり当選となる保留情報以降の保留情報に対応した停止図柄は表示されない。
上記当否結果表示時間とは、表示画面G上において同時消化した保留情報に対応した停止図柄を全て表示させるのに要する時間のことであり、同時消化させる保留個数及び当否結果に対応させて複数設定されている。具体的には、当否結果が外れ結果且つ同時消化させる保留個数が2個の場合、当否結果表示時間が4secに設定されており、当否結果が外れ結果且つ同時消化させる保留個数が3個の場合、当否結果表示時間が6secに設定されており、当否結果が外れ結果且つ同時消化させる保留個数が4個の場合、当否結果表示時間が8secに設定されている。同時消化する保留個数が多くなる程、上記当否結果表示時間が長くなるよう設定されている。ここで、各保留情報に対応した当否結果が表示される時間は同一に設定されており、一の保留情報の当否結果が表示されてから、次の保留情報の当否結果が表示されるまでに要する時間は2secに設定されている。
また、実行エリアAEの第1保留対応エリアAE1に格納された保留情報が大当たり当選に対応している場合、当否結果表示時間は5secに設定されており、実行エリアAEの第2保留対応エリアAE2に格納された保留情報が大当たり当選に対応している場合、当否結果表示時間は7secに設定されており、実行エリアAEの第3保留対応エリアAE3に格納された保留情報が大当たり当選に対応している場合、当否結果表示時間は9secに設定されており、実行エリアAEの第4保留対応エリアAE4に格納された保留情報が大当たり当選に対応している場合、当否結果表示時間は11secに設定されている。当否結果が外れ結果である場合と同様に、各保留情報に対応した当否結果が表示される時間は同一に設定されており、一の保留情報の当否結果が表示されてから、次の保留情報の当否結果が表示されるまでに要する時間は2secに設定されている。また、当否結果が大当たり結果である場合は、大当たり結果に対応した停止図柄が表示された後に、表示画面G上にて当否結果が大当たり結果となったことを祝福する文字が3sec間表示される。当否結果が大当たり結果である場合も同時消化する保留個数が多くなる程、当否結果表示時間が長くなるよう設定されている。
但し、各保留情報に対応した停止図柄を表示させる期間が2sec、及び大当たり結果に対応した停止図柄が表示された後に、表示画面G上にて当否結果が大当たり結果となったことを祝福する文字を表示させる期間が3secに設定されていることに限定されることはなく、同時消化した保留情報の当否結果が報知されるまでに要する時間に苛立ちを感じない範囲であれば任意である。
また、本実施形態では、保留情報を1個ずつ消化させる場合と、保留情報を同時消化させる場合とにおいて、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動表示時間カウンタにセットされる値が被らないように設定されている。
具体的に上記ステップS1703の処理では、当否結果が外れ結果且つ遊技者によって選択された保留個数が2個の場合、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動表示時間カウンタに「2000」をセットし、当否結果が外れ結果且つ遊技者によって選択された保留個数が3個の場合、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動表示時間カウンタに「3000」をセットする。
ステップS1702にて肯定判定した場合、ステップS1704にて当否結果が大当たり結果且つ実際に同時消化させる保留個数に対応した当否結果表示時間を、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動表示時間カウンタにセットする。具体的には、実行エリアAEの第1保留対応エリアAE1に格納された保留情報が大当たり当選に対応している場合、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動表示時間カウンタに「2500」をセットし、実行エリアAEの第2保留対応エリアAE2に格納された保留情報が大当たり当選に対応している場合、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動表示時間カウンタに「3500」をセットし、実行エリアAEの第3保留対応エリアAE3に格納された保留情報が大当たり当選に対応している場合、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動表示時間カウンタに「4500」をセットする。
一方、ステップS1701にて肯定判定した場合、ステップS1705にてRAM64に通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグがセットされているか否かを判定する。ステップS1705にて否定判定した場合、ステップS1706にて当否結果が外れ結果且つ遊技者によって選択された保留個数が4個に対応した当否結果表示時間を、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動表示時間カウンタにセットする。具体的には、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動表示時間カウンタに「4000」をセットする。
ステップS1705にて肯定判定した場合、ステップS1707にて当否結果が大当たり結果且つ遊技者によって選択された保留個数が4個に対応した当否結果表示時間を、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動表示時間カウンタにセットする。具体的には、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動表示時間カウンタに「5500」をセットする。
第1保留同時消化処理(図28)の説明に戻り、ステップS1513の処理を実行した後は、ステップS1514にて種別コマンド及び変動用コマンドを設定する。上記種別コマンドには、当否結果が大当たり結果である場合、大当たり結果の種類の情報及び大当たり結果となる保留対応エリアAE1,AE2,AE3,AE4の情報が含まれており、当否結果が外れ結果である場合、外れ結果である情報が含まれている。上記変動用コマンドには、当否結果表示時間の情報が含まれている。ステップS1514にて設定された種別コマンド及び変動用コマンドは、通常処理(図9)におけるステップS201にて、音声発光制御装置90に送信される。
主制御装置60のMPU62から上記種別コマンド及び変動用コマンドを受信した際における音声発光制御装置90の処理について、図31を参照しながら説明する。図31は音声発光制御装置90のMPU92にて実行される主側コマンド対応処理を示すフローチャートである。
図31に示すように、音声発光制御装置90は主制御装置60から種別コマンド及び変動用コマンドを受信した場合(ステップS1801:YES)、ステップS1802にて当否結果の記憶処理を実行する。具体的には、種別コマンドに含まれている情報から、今回の遊技回の当否結果が通常大当たり結果、確変大当たり結果及び外れ結果のいずれであるかの情報を特定し、その特定した情報を音声発光制御装置90のRAM94に書き込む処理を実行する。
続くステップS1803にて保留情報が同時消化されたか否かを判定する。具体的には、上記変動用コマンドに格納されている当否結果表示時間を把握する。上述したように、本実施形態では保留情報を1個ずつ消化させる場合と、保留情報を同時消化させる場合とにおいて、変動表示が開始されてから停止図柄が表示されるまでに要する時間が被らないように設定されている。したがって、上記変動用コマンドに格納されている上記変動表示時間カウンタにセットされた数値情報を特定することで、保留情報が同時消化されたか否かを特定することが可能となる。
ステップS1803にて否定判定した場合、ステップS1804にて予告抽選処理を実行する。予告抽選処理では、今回の遊技回において図柄表示装置31にて予告表示を行わせるか否かを抽選により決定する。
ステップS1805にて第1停止図柄決定処理を実行する。第1停止図柄決定処理では、今回の遊技回の当否結果が確変大当たり結果であれば、一の有効ラインL1〜L5上に同一の奇数図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、同一図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。また、第1停止図柄決定処理では、今回の遊技回の当否結果が通常大当たり結果であれば、一の有効ラインL1〜L5上に同一の偶数図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、同一図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。また、停止図柄決定処理では、今回の遊技回の遊技結果が外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ表示の有無を特定する。そして、リーチ表示が発生する場合には、全ての有効ラインL1〜L5上に同一図柄の組合せが成立しない停止結果であって、一又は二の有効ラインL1〜L5上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ表示が発生しない場合には、全ての有効ラインL1〜L5上に同一図柄の組合せが成立しない停止結果であって、全ての有効ラインL1〜L5上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。
続くステップS1806では、今回の遊技回の演出パターンを決定するための処理を実行する。当該処理では、まずリーチ表示が発生する場合にはリーチ演出の内容を抽選により特定する。次に、今回受信している種別コマンド及び変動用コマンドの内容から遊技回の変動表示時間の情報を特定する。リーチ表示が発生する場合では、変動表示時間の情報、上記ステップS1802にて特定した当否結果の情報、上記ステップS1804にて特定した予告抽選処理の抽選結果の情報、上記ステップS1805にて特定した停止図柄決定処理の情報及び当該処理にて特定したリーチ演出の抽選結果の情報の組み合わせに対応した演出パターンを選択する。また、リーチ表示が発生しない場合には、変動表示時間の情報、上記ステップS1802にて特定した当否結果の情報、上記ステップS1804にて特定した予告抽選処理の抽選結果の情報及び上記ステップS1805にて特定した停止図柄決定処理の情報の組み合わせに対応した演出パターンを選択する。
一方、ステップS1803にて肯定判定した場合、ステップS1807にて第2停止図柄決定処理を実行する。当該第2停止図柄決定処理は保留情報が同時消化された場合における各保留対応エリアAE1,AE2,AE3,AE4に対応した停止図柄を決定するために行われる。具体的には、変動用コマンドを参照して当否結果表示時間の情報から実際に同時消化する保留個数を把握し、当該実際に同時消化する保留個数に対応した保留情報の停止図柄を決定する。実際に消化する保留個数が1個である場合、第1保留対応エリアAE1に格納された保留情報に対応した停止図柄を決定し、実際に消化する保留個数が2個である場合、第1保留対応エリアAE1及び第2保留対応エリアAE2に格納された保留情報に対応した停止図柄を決定し、実際に消化する保留個数が3個である場合、第1保留対応エリアAE1〜第3保留対応エリアAE3に格納された保留情報に対応した停止図柄を決定し、実際に消化する保留個数が4個である場合、第1保留対応エリアAE1〜第4保留対応エリアAE4に格納された保留情報に対応した停止図柄を決定する。
次に種別コマンドを参照して当否結果の情報を特定する。同時消化させる保留情報の当否結果が外れ結果である場合、変動用コマンドを参照して遊技者によって選択された保留個数の情報を特定し、当該遊技者によって選択された保留個数に対応した保留情報の停止図柄を決定する。同時消化された保留情報の当否結果が外れ結果である場合、同一図柄の組み合わせが成立しない停止図柄を抽選などによってランダムに決定する。
一方、同時消化させる保留情報の中に当否結果が大当たり結果に対応した保留情報が存在している場合、種別コマンドを参照して大当たり結果の種類の情報及び大当たり結果となる保留対応エリアAE1,AE2,AE3,AE4の情報を特定する。次に、特定した保留対応エリアAE1,AE2,AE3,AE4に格納された保留情報の停止図柄を決定する。具体的には、特定した保留対応エリアAE1,AE2,AE3,AE4に格納された保留情報の大当たり結果の種類が確変大当たり結果であれば、同一の奇数図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、同一図柄の種類はランダムに決定される。また、特定した保留対応エリアAE1,AE2,AE3,AE4に格納された保留情報の大当たり結果の種類が通常大当たり結果であれば、同一の偶数図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、同一図柄の種類はランダムに決定される。
続くステップS1808にて第2演出パターンの決定処理を実行する。当該第2演出パターンの決定処理では、遊技者によって選択された保留個数及び大当たり当選となる保留情報の有無に対応した演出パターンを決定する。当該演出パターンの詳細については後述する。
ステップS1806の処理を実行した場合、又はステップS1808の処理を実行した場合、ステップS1809にて上記ステップS1806又は上記ステップS1808にて決定した演出パターンの種類、及び上記ステップS1805又はステップS1807にて決定した停止図柄の種類の各情報を、音声発光制御装置90のRAM94に書き込む処理を実行する。
ステップS1810にて上記ステップS1805又は上記ステップS1807の処理結果に対応した停止結果コマンドと、上記ステップS1806又はステップS1808の処理結果に対応したパターンコマンドとを、表示制御装置100に送信する。
図21に示すように、表示制御装置100は音声発光制御装置90から停止結果コマンド及びパターンコマンドを受信した場合(ステップS915:YES)、ステップS916にて上記停止結果コマンド及びパターンコマンドの組み合わせに対応したパターン用データテーブルを表示制御装置100のプログラムROM103から読み出してワークRAM104に書き込む。当該パターン用データテーブルとは、今回の遊技回用の演出に対応した動画を図柄表示装置31の表示画面Gに表示させる場合において、画像の各更新タイミングにおける1フレーム分の画像を表示させるのに必要な処理が定められた情報群である。つまり、パターン用データテーブルには、今回の遊技回用の演出における開始タイミングから終了タイミングまでの各フレーム(フレームの更新周期は20msec)に対応した情報群が定められている。
ここで、保留情報を同時消化させた場合における各保留情報に対応した停止図柄の表示方法について図32を参照しながら説明する。図32(a)は保留情報を1個消化する場合における停止図柄の表示について説明するための説明図であり、図32(b)は保留情報を2個同時消化する場合における各保留情報に対応した停止図柄の表示について説明するための説明図であり、図32(c)は保留情報を3個同時消化する場合における各保留情報に対応した停止図柄の表示について説明するための説明図であり、図32(d)は保留情報を4個同時消化する場合における各保留情報に対応した停止図柄の表示について説明するための説明図である。
図32(a)に示すように、保留情報を1個消化した場合、表示画面G上に第1保留対応エリアAE1の保留情報に対応した停止図柄が表示される。保留情報を1個消化した場合は、表示画面G上にて予告表示やリーチ表示が行われた後に停止図柄が表示される。
図32(b)に示すように、保留情報を2個同時消化した場合、表示画面Gが横方向に2分割され、表示画面G上の左半分に第1保留対応エリアAE1の保留情報に対応した停止図柄が表示され、表示画面G上の右半分に第2保留対応エリアAE2の保留情報に対応した停止図柄が表示される。この際、第1保留対応エリアAE1の保留情報に対応した停止図柄に隣接させて「第1保留」と表示され、第2保留対応エリアAE2の保留情報に対応した停止図柄に隣接させて「第2保留」と表示される。また、表示画面Gを2分割させた場合における各分割画面の大きさは同一に設定されている。
上述したように、保留情報を同時消化させた場合、予告表示やリーチ表示は行われず、各保留情報に対応した停止図柄だけが表示される。また、各保留情報に対応した当否結果が表示される時間は同一に設定されており、一の保留情報の当否結果が表示されてから、次の保留情報の当否結果が表示されるまでに要する時間は2secに設定されている。当否結果が大当たり結果である場合は、大当たり結果に対応した停止図柄が表示された後に、表示画面G上にて当否結果が大当たり結果となったことを祝福する文字が3sec間表示される。
図32(c)に示すように、保留情報を3個同時消化した場合、表示画面Gが横方向に3分割され、表示画面G上の左側に第1保留対応エリアAE1の保留情報に対応した停止図柄が表示され、表示画面G上の真中に第2保留対応エリアAE2の保留情報に対応した停止図柄が表示され、表示画面G上の右側に第3保留対応エリアAE3の保留情報に対応した停止図柄が表示される。この際、第1保留対応エリアAE1の保留情報に対応した停止図柄に隣接させて「第1保留」と表示され、第2保留対応エリアAE2の保留情報に対応した停止図柄に隣接させて「第2保留」と表示され、第3保留対応エリアAE3の保留情報に対応した停止図柄に隣接させて「第3保留」と表示される。また、表示画面Gを3分割させた場合における各分割画面の大きさは同一に設定されている。
図32(d)に示すように、保留情報を4個同時消化した場合、表示画面Gが縦方向及び横方向にそれぞれ2分割される。表示画面G上の左上に第1保留対応エリアAE1の保留情報に対応した停止図柄が表示され、表示画面G上の右上に第2保留対応エリアAE2の保留情報に対応した停止図柄が表示され、表示画面G上の左下に第3保留対応エリアAE3の保留情報に対応した停止図柄が表示され、表示画面G上の右下に第4保留対応エリアAE4の保留情報に対応した停止図柄が表示される。この際、第1保留対応エリアAE1の保留情報に対応した停止図柄に隣接させて「第1保留」と表示され、第2保留対応エリアAE2の保留情報に対応した停止図柄に隣接させて「第2保留」と表示され、第3保留対応エリアAE3の保留情報に対応した停止図柄に隣接させて「第3保留」と表示され
、第4保留対応エリアAE4の保留情報に対応した停止図柄に隣接させて「第4保留」と表示される。また、表示画面Gを4分割させた場合における各分割画面の大きさは同一に設定されている。
本実施形態によれば、保留情報を同時消化した場合、予告表示やリーチ表示が行われず、各保留情報に対応した停止図柄だけが表示される。停止図柄だけを表示する構成とすることで、予告表示やリーチ表示を行う構成に比べて、保留情報を消化するのに要する時間を短縮させることが可能となる。
表示画面G上にて複数の停止図柄が表示された場合、当該停止図柄に隣接させて対応する保留対応エリアAE1,AE2,AE3,AE4が表示される。これにより、表示画面G上にて表示されている停止図柄がいずれの保留対応エリアAE1,AE2,AE3,AE4の保留情報に対応しているか否かを遊技者に容易に特定させることが可能となる。
次に、保留情報を同時消化させた場合における各保留情報に対応した停止図柄を表示させる流れについて図33を参照しながら説明する。また、ここでは保留情報を4個同時消化且つ当該保留情報の中に大当たり当選となる情報が存在していない場合を例にして説明する。図33は保留情報を4個同時消化且つ当該保留情報の中に大当たり当選となる情報が存在していない状況における各保留情報に対応した停止図柄を表示させる流れについて説明するための説明図である。
図33(a)に示すように、まず始めに表示画面G上の左上に第1保留対応エリアAE1の保留情報に対応した停止図柄が表示される。同時消化に対応する遊技回が開始されてから上記第1保留対応エリアAE1の保留情報に対応した停止図柄が表示されるまでに要する時間は2secである。次に、図33(b)に示すように、表示画面G上の左上に第1保留対応エリアAE1の保留情報に対応した停止図柄を表示させたままで、表示画面G上の右上に第2保留対応エリアAE2の保留情報に対応した停止図柄を表示させる。上記第1保留対応エリアAE1の保留情報に対応した停止図柄が表示されてから、上記第2保留対応エリアAE2の保留情報に対応した停止図柄が表示されるまでに要する時間は2secである。
次に、図33(c)に示すように、表示画面G上の左上に第1保留対応エリアAE1の保留情報に対応した停止図柄を、表示画面G上の右上に第2保留対応エリアAE2の保留情報に対応した停止図柄を表示させたままで、表示画面G上の左下に第3保留対応エリアAE3の保留情報に対応した停止図柄を表示させる。上記第2保留対応エリアAE2の保留情報に対応した停止図柄が表示されてから、上記第3保留対応エリアAE3の保留情報に対応した停止図柄が表示されるまでに要する時間は2secである。
次に、図33(d)に示すように、表示画面G上の左上に第1保留対応エリアAE1の保留情報に対応した停止図柄を、表示画面G上の右上に第2保留対応エリアAE2の保留情報に対応した停止図柄を、表示画面G上の左下に第3保留対応エリアAE3の保留情報に対応した停止図柄を表示させたままで、表示画面G上の右下に第4保留対応エリアAE4の保留情報に対応した停止図柄を表示させる。上記第3保留対応エリアAE3の保留情報に対応した停止図柄が表示されてから、上記第4保留対応エリアAE4の保留情報に対応した停止図柄が表示されるまでに要する時間は2secである。
本実施形態によれば、保留情報が同時消化された場合、各保留対応エリアAE1,AE2,AE3,AE4に対応した保留情報の停止図柄が同時に表示されるのではなく、第1保留対応エリアAE1から順に表示される。遊技者は保留情報を同時消化させた場合でも、同時消化された保留情報の中に当否結果が大当たり結果となる保留情報が存在しているか否かにドキドキしたいと考えている可能性が高い。ここで、保留情報が同時消化された際に、各保留対応エリアAE1,AE2,AE3,AE4に対応した保留情報の停止図柄を同時に表示させる構成とすると、同時消化された保留情報の中に当否結果が大当たり結果となる保留情報が存在しているか否かにドキドキできる期間が短くなってしまう。その点、本構成によれば、保留情報が同時消化された場合、第1保留対応エリアAE1から順に停止図柄が表示されるため、当否結果が大当たり結果となるか否かに長期間遊技者をドキドキさせることが可能となる。
次に、大当たり当選となる保留情報が遊技者によって選択された保留個数に対応した保留エリアRE2,RE3,RE4よりも前の保留エリアRE1,RE2,RE3に存在している場合における各保留情報に対応した停止図柄を表示させる流れについて図34を参照しながら説明する。また、ここでは保留情報を4個同時消化且つ第3保留エリアRE3に大当たり当選となる情報が存在している場合を例にして説明する。図34は保留情報を4個同時消化且つ第3保留エリアRE3に大当たり当選となる情報が存在している状況における各保留情報に対応した停止図柄を表示させる流れについて説明するための説明図である。
図34(a)に示すように、まず始めに表示画面G上の左上に第1保留対応エリアAE1の保留情報に対応した停止図柄が表示される。次に、図34(b)に示すように、表示画面G上の左上に第1保留対応エリアAE1の保留情報に対応した停止図柄を表示させたままで、表示画面G上の右上に第2保留対応エリアAE2の保留情報に対応した停止図柄を表示させる。
次に、図34(c)に示すように、表示画面G上の左上に第1保留対応エリアAE1の保留情報に対応した停止図柄を、表示画面G上の右上に第2保留対応エリアAE2の保留情報に対応した停止図柄を表示させたままで、表示画面G上に左下に第3保留対応エリアAE3の保留情報に対応した停止図柄を表示させる。第3保留対応エリアAE3の保留情報に対応した停止図柄が同一図柄であるため、第4保留対応エリアAE4の保留情報に対応した停止図柄が表示されず、その代わりに「Congratulation!」と表示される。また、第4保留対応エリアAE4の保留情報が大当たり当選に対応している場合、表示画面G上の中央に「Congratulation!」と表示される。当該「Congratulation!」という表示は、大当たり当選に対応した停止図柄が表示された後に3sec間表示される。
本実施形態によれば、遊技者によって選択された保留個数よりも前に大当たり当選となる保留情報が存在している場合、当該大当たり当選に対応した保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4以降の保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4の保留情報の停止図柄は表示されない。ここで、大当たり当選に対応した保留エリアRE1,RE2,RE3以降の保留エリアRE2,RE3,RE4の保留情報の停止図柄を表示させる構成とした場合、大当たり当選に対応した保留エリアRE1,RE2,RE3以降の保留エリアRE2,RE3,RE4の当否結果が外れ結果である場合、大当たり当選となったことに対する喜びが薄れてしまう可能性がある。その点、本構成によれば、大当たり当選に対応した保留エリアRE1,RE2,RE3以降の保留エリアRE2,RE3,RE4の保留情報の停止図柄が表示されない。これにより、大当たり当選となったことに対する喜びが薄れてしまうことを阻止することが可能となる。
第1保留同時消化処理(図28)の説明に戻り、ステップS1514の処理を実行した後は、ステップS1515にてメイン表示部33において絵柄の変動表示を開始させた後に、本変動開始処理を終了する。
遊技回制御処理(図19)の説明に戻り、メイン表示部33が変動表示中である場合には、ステップS715にて遊技回の変動表示時間又は当否結果表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた変動表示時間カウンタが「0」であるか否かを判定する。
ステップS715にて否定判定した場合、ステップS716にてRAM64に同時消化フラグがセットされているか否かを判定する。上述したように、当該同時消化フラグとは表示画面G上にて保留情報を同時消化する個数を選択する画像が表示された状態であることを主制御装置60のMPU62にて特定するためのフラグである。変動中においてRAM64に上記同時フラグがセットされている場合、主制御装置60のMPU62は保留情報を同時消化させた状態であると特定する。
ステップS716にて否定判定した場合、ステップS717にてスキップボタン123が操作されたか否かを判定する。具体的には、スキップ検出センサ123aから受信している信号がLOWレベル信号からHIレベル信号に切り換わったか否かを判定する。
ステップS717にて肯定判定した場合、ステップS718にて強制終了コマンドを設定する。当該強制終了コマンドは、変動中において表示画面G上に停止図柄を表示させるタイミングを表示制御装置100にて特定するためのコマンドである。表示制御装置100は上記強制終了コマンドを受信した場合、表示画面G上に停止図柄を表示させる情報をVDP105に送信する。これにより、表示画面G上にて表示された演出が終了し、今回の遊技回に対応した停止図柄の組み合わせが確定表示(最終停止表示)される。
本構成によれば、保留情報が同時消化された場合、上記スキップボタン123が操作されたとしても、表示画面G上にて表示された演出が終了することはない。なぜなら、保留情報を同時消化させた場合、予告表示やリーチ表示が発生せず、同時消化させた保留情報に対応した停止図柄が表示されるからである。
ステップS716にて肯定判定された場合、又はステップS717にて否定判定された場合、ステップS719にて変動表示用処理を実行して、本遊技回制御処理を終了する。
ステップS715にて肯定判定された場合、又はステップS718の処理を実行した場合、ステップS720にて変動終了処理を実行する。当該変動終了処理について図35を参照しながら説明する。図35は主制御装置60のMPU62にて実行される変動終了処理を示すフローチャートである。
まずステップS1901にて上記ステップS1503、上記ステップS1505、上記ステップS1508、上記ステップS1510、上記ステップS1603、上記ステップS1605、上記ステップS1610、又は上記ステップS1612のいずれかの処理にてRAM64に記憶した情報を特定し、その情報に対応した絵柄の態様がメイン表示部33にて表示されるように当該メイン表示部33を表示制御する。
ステップS1902にて変動終了コマンドを設定する。当該変動終了コマンドは、通常処理(図9)におけるステップS201にて音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、受信した変動終了コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100では、当該変動終了コマンドを受信した場合、最終停止用の設定処理を実行する。具体的には、今回の遊技回に対応した停止図柄を、最終停止表示期間(本実施形態では0.5sec)が経過するまで静止表示するためのデータテーブルを表示制御装置100のプログラムROM103から読み出して表示制御装置100のワークRAM104に書き込む処理を実行する。
ステップS1903にてRAM64に同時消化フラグがセットされているか否かを判定する。ステップS1903にて肯定判定した場合、ステップS1904にて上記同時消化フラグを「0」クリアするとともに、対応する大当たりフラグ(第1大当たりフラグ、第2大当りフラグ、第3大当たりフラグ又は第4大当たりフラグ)、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた選択個数特定カウンタ及び対応する保留対応エリア(第1保留対応エリアAE1、第2保留対応エリアAE2、第3保留対応エリアAE3又は第4保留対応エリアAE4)を「0」クリアする。
一方、ステップS1903にて否定判定した場合、ステップS1905にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた選択個数特定カウンタを「0」クリアする。ここで、保留情報を1個消化するまでにスキップボタン123を操作して同時消化する保留個数を遊技者が選択していた場合、上記選択個数特定カウンタの値が「1」又は「2」となる可能性がある。当該処理において、上記選択個数特定カウンタを「0」クリアすることにより、保留情報を同時消化させる際にスキップボタン123が操作されずに開始ボタン121が操作された場合に、遊技者が選択した保留個数を正確に特定することができなくなってしまうことを阻止することが可能となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、同時消化ボタン122を操作して同時消化する個数を選択することによって、保留情報を同時消化させることが可能となる。これにより、遊技者に保留情報を短時間で素早く消化させることが可能となる。よって、遊技時間が少ない遊技者でも安心して遊技を行うことが可能となる。
保留表示を同時消化させる場合、予告表示やリーチ表示が発生せず、各保留表示に対応した停止図柄が表示される。これにより、予告表示やリーチ表示を行う構成に比べて、保留情報を消化するのに要する時間を短縮させることが可能となる。
開閉実行モード中ではない状況且つ変動表示が行われていない状況且つ保留用エリアREに2個以上の保留情報が格納されている状況において、同時消化ボタン122が操作された場合、表示画面G上にて遊技者が選択可能な保留個数が表示される。ここで、表示画面G上にて遊技者が選択することができない保留個数も表示させる構成とした場合、選択することができる保留個数を遊技者に把握させづらい。その点、本構成によれば、遊技者が選択可能な保留個数しか表示画面G上に表示されない構成であるため、選択可能な保留個数を遊技者に明確に認識させることが可能となる。
保留表示を同時消化させる遊技回が開始された場合、表示画面G上から保留表示領域Gaが表示されなくなる。ここで、遊技者が選択した保留個数と、保留表示領域Gaにて表示されていた保留表示の減算数とが一致しない場合、同時消化させる保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が存在していることが遊技者に特定されてしまう。また、保留情報を同時消化させた場合、遊技者は第1保留ランプ部35よりも上記保留表示領域Gaを注目する可能性が高いため、遊技者が選択した保留個数と、保留表示領域Gaにて表示されていた保留表示の減算数とが一致しないことが遊技者に特定されやすくなってしまう。その点、本構成によれば、保留情報を同時消化させる場合に上記保留表示領域Gaを表示させなくすることで、同時消化させる保留情報の当否結果が報知される前に、同時消化させる保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が存在していることを遊技者に特定されにくくすることが可能となる。さらに、当該構成によれば、保留表示を同時消化させた場合、表示画面G上から保留表示領域Gaが表示されなくなるため、同時消化させた保留情報に対応した停止図柄への注目度を高めることが可能となる。
表示画面G上にて複数の停止図柄が表示された場合、当該停止図柄に隣接させて対応する保留対応エリアAE1,AE2,AE3,AE4が表示される。これにより、表示画面G上にて表示されている停止図柄がいずれの保留対応エリアAE1,AE2,AE3,AE4の保留情報に対応しているか否かを遊技者に容易に特定させることが可能となる。
保留情報が同時消化された場合、各保留対応エリアAE1,AE2,AE3,AE4に対応した保留情報の停止図柄が同時に表示されるのではなく、第1保留対応エリアAE1から順に表示される。遊技者は保留情報を同時消化させた場合でも、同時消化された保留情報の中に当否結果が大当たり結果となる保留情報が存在しているか否かにドキドキしたいと考えている可能性が高い。ここで、保留情報が同時消化された際に、各保留対応エリアAE1,AE2,AE3,AE4に対応した保留情報の停止図柄を同時に表示させる構成とすると、同時消化された保留情報の中に当否結果が大当たり結果となる保留情報が存在しているか否かにドキドキできる期間が短くなってしまう。その点、本構成によれば、保留情報が同時消化された場合、第1保留対応エリアAE1から順に停止図柄が表示されるため、当否結果が大当たり結果となるか否かに長期間遊技者をドキドキさせることが可能となる。
遊技者によって選択された保留個数よりも前に大当たり当選となる保留情報が存在している場合、当該大当たり当選に対応した保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4以降の保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4の保留情報の停止図柄は表示されない。ここで、大当たり当選に対応した保留エリアRE1,RE2,RE3以降の保留エリアRE2,RE3,RE4の保留情報の停止図柄を表示させる構成とした場合、大当たり当選に対応した保留エリアRE1,RE2,RE3以降の保留エリアRE2,RE3,RE4の当否結果が外れ結果である場合、大当たり当選となったことに対する喜びが薄れてしまう可能性がある。その点、本構成によれば、大当たり当選に対応した保留エリアRE1,RE2,RE3以降の保留エリアRE2,RE3,RE4の保留情報の停止図柄が表示されない。これにより、大当たり当選となったことに対する喜びが薄れてしまうことを阻止することが可能となる。
<第2の実施形態の別例>
(1)同時消化する保留個数を選択する画像において、遊技者が選択することができない保留個数も表示される構成としてもよい。詳細には、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が行われていない状況且つ保留用エリアREに複数個の保留情報が格納されている状況において、同時消化ボタン122が操作された場合、必ず表示画面G上にて「2個」、「3個」及び「4個」の画像が表示される構成としてもよい。当該構成によれば、同時消化することが可能な保留個数の種類を遊技者に特定させることが可能となる。また、当該構成において、遊技者が選択することができない保留個数は当該保留個数に隣接させて「×」が表示される構成としてもよい。当該構成によれば、同時消化することが可能な保留個数の種類を遊技者に特定させるとともに、選択することができない保留個数を明確に認識させることが可能となる。
(2)同時消化する保留個数を選択する画像において、消化する保留個数が「1個」の画像が必ず表示される構成としてもよい。ここで、表示画面G上にて上記同時消化する保留個数を選択する画像が表示されていない状況でしか、保留情報を1個ずつ消化できない構成とすると、表示画面G上にて上記同時消化する保留個数を選択する画像が表示された状況において、再度同時消化ボタン122を操作しないといけなくなる。その点、本構成によれば、保留情報を同時消化する保留個数を選択する画像が表示された状況において、消化する保留個数を1個に設定することができるため、遊技者の手間を省くことが可能となる。
(3)同時消化する保留個数を選択する画像が表示されている状況において、所定期間に亘って開始ボタン121が操作されなかった場合、当該所定期間が経過した際における数値情報が遊技者によって選択された保留個数となる構成としてもよい。ここで、本実施形態によれば、表示画面G上にて同時消化する保留個数を選択する画像が表示された状態で長期間放置されてしまう可能性がある。その点、本構成によれば、所定期間に亘って同時消化する保留個数が選択されなかった場合、遊技者が開始ボタン121を操作しなくても同時消化させる保留個数が決定される。これにより、パチンコ機10を遊技する遊技者が存在しているにもかかわらず、遊技回が消化されない期間が長期間発生してしまうことを阻止することが可能となる。
また、表示画面G上にて同時消化する保留個数を選択する画像が表示されている状況において、所定期間に亘って開始ボタン121が操作されなかった場合、当該保留個数が抽選によって特定される構成としてもよい。当該構成によれば、同時消化させる保留個数への注目度を高めることが可能となる。
(4)保留情報を同時消化させた場合、当該保留情報の中にリーチ発生となる保留情報が存在している際には、リーチ表示が発生してから停止図柄が表示される構成としてもよい。ここで、リーチ発生となる方がリーチ非発生である場合よりも大当たり当選に期待が持てる。当該構成によれば、リーチ発生に対応している場合、リーチ表示が発生するため停止図柄だけが表示される構成に比べて、大当たり当選となるか否かに遊技者をドキドキさせることが可能となる。また、当該構成において、保留情報を同時消化させた際に選択されるリーチ表示に要する時間が、保留情報を1個消化させた際におけるリーチ表示に要する時間よりも短い構成としてもよい。当該構成によれば、遊技者に大当たり当選となるか否かに期待させるとともに、保留情報を消化させる時間を短縮させることが可能となる。
また、保留情報を同時消化させた場合、当該保留情報の中にリーチ発生となる保留情報が存在している際に、リーチ表示が発生してから停止図柄が表示される構成において、同時消化させる保留情報の中にリーチ表示が発生する保留情報が複数個格納されている場合、リーチ表示が発生する回数が多い程、当該リーチ表示に要する時間が短くなる構成としてもよい。
また、保留情報を同時消化させた場合、当該保留情報の中にリーチ発生となる保留情報が存在している際に、大当たり当選に期待が持てるリーチ表示である場合に限り、当該リーチ表示が発生する構成としてもよい。ここで、大当たり当選に期待が持てないリーチ表示が発生したとしても、遊技者は大当たり当選に期待することができない。さらにまた、大当たり当選に期待が持てないリーチ表示が発生することを時間の無駄であると考える遊技者も存在していることが想定され、当該遊技者は同時消化させたのに大当たり当選に期待が持てないリーチ表示が発生することに対して苛立ちを感じてしまう可能性がある。その点、当該構成によれば、大当たり当選に期待が持てるリーチ表示である場合に限り、当該リーチ表示が発生する構成であるため、大当たり当選に期待が持てないリーチ表示は発生しない。これにより、大当たり当選に期待が持てないリーチ表示が発生することを阻止することで、遊技者の苛立ちが蓄積されてしまうことを阻止することが可能となる。
(5)表示画面Gが遊技者によって選択された保留個数に対応させて分割される構成に限定されることはなく、例えば表示画面Gが分割されず、大当たり当選となる保留情報が同時消化する保留情報の中に存在している場合、当該大当たり当選に対応した停止図柄だけが表示される構成としてもよい。また、当該構成において、同時消化する保留情報の中に大当たり当選となる保留情報が存在していない場合、表示画面G上にて「外れ」の文字だけが表示される構成としてもよい。当該構成とすることにより、各保留対応エリアAE1,AE2,AE3,AE4に対応した停止図柄を表示させる構成に比べて、保留情報を消化させる時間を短縮させることが可能となる。
(6)保留情報を同時消化させた場合、当該同時消化させた保留情報の停止図柄が同時に表示画面G上にて表示される構成としてもよい。当該構成によれば、各保留対応エリアAE1,AE2,AE3,AE4に対応した保留情報の停止図柄を1個ずつ表示させる構成に比べて、保留情報を消化させる時間を短縮させることが可能となる。
(7)保留情報を同時消化させた場合、実際に消化する保留情報の全ての停止図柄が表示されるまで、表示画面G上にて一度表示された保留情報の停止図柄が表示されたままとなる構成に限定されることはなく、例えば表示画面G上にて一度表示させた保留情報の停止図柄は、次の保留対応エリアAE2,AE3,AE4の停止図柄が表示されるタイミングで消去される構成としてもよい。当該構成によれば、遊技者は表示画面G上に表示させる保留情報の停止図柄を見逃さないように当該表示画面Gを凝視する可能性が高い。これにより、表示画面G上にて表示される停止図柄への注目度を高めることが可能となる。
(8)遊技者によって選択された同時消化個数に対応した当否判定処理が全て終了する前に、大当たり当選となる保留情報が存在していたとしても、上記同時消化個数に対応した保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4の停止図柄が全て表示画面G上にて表示される構成としてもよい。これにより、大当たり当選に対応した保留エリアRE1,RE2,RE3以降の保留エリアRE2,RE3,RE4の保留情報の当否結果を把握することができるため、開閉実行モードへの移行が終了した後に遊技者は迷うことなく保留情報を同時消化することができる。したがって、保留情報を同時消化しようか否かを考える時間が無くなるため、遊技時間を短縮させることが可能となる。また、当該構成においては、上記大当たり当選の種類を特定し、当該大当たり当選の種類に対応した当否抽選モードを参照して、上記大当たり当選に対応した保留エリアRE1,RE2,RE3以降の保留エリアRE2,RE3,RE4の保留情報の当否判定処理を行う。
また、遊技者によって選択された同時消化個数に対応した当否判定処理が全て終了する前に、大当たり当選となる保留情報が存在している場合、実際に消化する保留個数に対応させて表示画面Gが分割される構成としてもよい。遊技者によって選択された同時消化個数に対応した数だけ表示画面Gが分割されない場合、大当たり当選となる保留情報が格納されていることになる。当該構成によれば、表示画面Gが分割された数に対する注目度を高めることが可能となる。
(9)同時消化する保留個数を選択した際に、同時消化される保留エリアRE1,RE2,RE3,RE4に大当たり当選となる保留情報が存在している場合、特定の割合でスピーカ部55から「おめでとう!」など大当たり当選となる保留情報が存在していることを遊技者に報知するための音声が発生する構成としてもよい。当該構成とすることにより、同時消化する保留個数を選択した際に当該音声が発生することに期待させることが可能となる。
(10)変動中であっても、同時消化ボタン122を操作することで同時消化する保留個数を前もって設定することができる構成としてもよい。当該構成によれば、変動中に同時消化する保留個数を選択することができるため、保留情報を消化させる時間を短縮させることが可能となる。
(11)変動操作装置120にメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を早送りするための早送りボタンが設けられている構成としてもよい。変動中において上記早送りボタンが操作されている場合、表示画面G上において表示されている演出を早送りする。そして、早送りされている状況において上記早送りボタンが操作されなくなったら、表示画面G上にて表示されている演出の表示速度を通常に戻す。ここで、遊技者の中には遊技時間は短縮したいがお気に入りの演出だけは見たいと考えている遊技者が存在している可能性がある。本構成によれば、変動操作装置120にメイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を早送りするための早送りボタンが設けられているため、遊技時間を短縮させながら遊技者にお気に入りの演出を見させることが可能となる。
(12)変動操作装置120に機能が異なる複数のボタン121,122,123が設けられている構成に限定されることはなく、例えば上記変動操作装置120にボタンが一つしか設けられていない構成としてもよい。この場合、当該ボタンの操作の仕方によって、機能が異なる構成としてもよい。具体的には、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が行われていない状況且つ保留用エリアREに保留情報が格納されている状況において、上記ボタンが1回操作された場合、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が開始される構成としてもよい。また、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が行われていない状況且つ保留用エリアREに保留情報が格納されている状況において、上記ボタンが所定期間に亘って操作された場合、表示画面G上にて同時消化する保留個数を選択する画像が表示される構成としてもよい。また、変動中において上記ボタンが1回操作された場合、メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が短縮される構成としてもよい。当該構成によれば、一つのボタンに複数の異なる機能が設定されているため、機能毎にボタンを設けなくてもよい。よって、パチンコ機10の製造コストを削減することが可能となる。
(13)保留情報を1個消化した場合の方が保留情報を同時に複数個消化した場合よりも大当たり当選となる期待値が高い構成としてもよい。ここで、保留情報を1個消化した場合と、保留情報を同時消化した場合とにおいて、大当たり当選確率が同一である構成とすると、遊技者は保留情報を1個ずつ消化しなくなる可能性がある。その点、本構成によれば、保留情報を1個消化した場合の方が保留情報を同時消化した場合よりも大当たり当選確率が高くなるため、遊技者が保留情報を1個ずつ消化しなくなることを阻止することが可能となる。
(14)第1保留ランプ部35が遊技者に解りづらい位置に設けられている構成としてもよい。ここで、当該第1保留ランプ部35が遊技者にとって視認しやすい位置に設けられている構成とすると、同時消化させた場合に上記第1保留ランプ部35の点灯が消えた数を特定しやすくなってしまう。ここで、当該第1保留ランプ部35の点灯が消えた数と、遊技者によって選択された同時消化個数とが一致しない場合、当否結果が大当たり当選となる保留情報が遊技者によって選択された保留情報の中に含まれていることが遊技者に特定されてしまう可能性がある。その点、本構成によれば、上記第1保留ランプ部35が設けられている位置が遊技者にとって視認しづらい位置であるため、第1保留ランプ部35の点灯が消えた数と、遊技者によって選択された同時消化個数とが一致しないことが特定されやすくなってしまうことを阻止することが可能となる。これにより、当否結果が大当たり当選となる保留情報が遊技者によって選択された保留情報の中に含まれていることが遊技者に特定されてしまう可能性を低くすることが可能となる。また、当該構成において、同時消化した保留個数を一気に非点灯させるのではなく、停止図柄を表示させる毎に第1保留ランプ部35の点灯を消す構成としてもよい。
(15)遊技回の開始対象となる保留情報の数が複数である場合、遊技回の開始時に保留表示を中止する構成に限定されることはなく、例えば遊技回の開始対象となる保留情報の数に関係なく、遊技回の開始時に保留表示を中止する構成としてもよい。
(16)保留情報を同時消化させる場合、抽選モードが低確率モードである場合よりも高確率モードである場合の方が、当否結果表示時間が短い構成としてもよい。当該構成によれば、抽選モードが高確率モードである状況の有利性を担保することが可能となる。
抽選モードに応じて、同時消化させることが可能な保留個数の上限値が相違している構成としてもよい。具体的には、例えば抽選モードが低確率モードである場合よりも抽選モードが高確率モードである場合の方が、同時消化させることが可能となる保留個数の上限値が大きい構成としてもよい。当該構成によれば、抽選モードが高確率モードである状況の有利性を担保することが可能となる。
抽選モードによって同時消化させる保留個数の上限値が決定するのではなく、大当たり当選時に同時消化させる保留個数の上限値を決定するための抽選が行われる構成としてもよい。当該構成によれば、大当たり当選時において同時消化させる保留個数の上限値が多くなることに期待させることが可能となる。
(17)保留情報を同時消化させた場合に、当該保留情報の中に当否結果が外れ結果であるが大当たり当選に期待が持てる保留情報、又は当否結果が大当たり当選である保留情報が存在している場合、その保留情報に対応した分割画面がその他の保留情報に対応した分割画面に比べて大きくなる構成としてもよい。当該構成によれば、当否結果が大当たり当選となる保留情報が存在しているか否かだけでなく、保留情報を同時消化させた場合に各分割画面の大きさにも注目させることが可能となる。
(18)表示画面Gにタッチパネルが搭載されており、当該タッチパネルを操作することで同時消化する保留個数を選択することが可能となる構成としてもよい。具体的には、
保留表示領域Gaに表示されている保留情報の中から同時消化したいと考えている保留情報をタッチすることによって、同時消化する保留個数が選択される。当該構成によれば、
同時消化ボタン122を操作して同時消化させる個数を選択する構成に比べて、容易に同時消化させる保留個数を設定することが可能となる。また、上記構成に加えて、遊技者によってタッチされた場合、当該タッチされた保留表示の色が変化する構成としてもよい。当該構成によれば、同時消化する保留個数を遊技者に把握させやすくすることが可能となる。
(19)メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄が変動表示されている状況において、スキップボタン123が操作された場合、遊技回が終了するだけでなく、保留用エリアREに保留情報が格納されている場合には、当該遊技回が終了した後に次の遊技回が開始される構成としてもよい。当該構成によれば、遊技回をスムーズに消化させることが可能となる。
<第3の実施形態>
本実施形態は、遊技時間を短縮できる状態が第2の実施形態と相違している。以下、当該構成について詳細に説明する。なお、上記第2の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
<遊技状態移行処理>
本実施形態における遊技状態移行処理について図36を参照しながら説明する。図36は第3の実施形態における主制御装置60のMPU62にて実行される遊技状態移行処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS2001では、RAM64に開閉実行モード開始前フラグがセットされているか否かを判定する。詳細については後述するが、本実施形態ではラウンド遊技を消化する方法を選択することでラウンド遊技が開始される。遊技者によってラウンド遊技を消化する方法が選択された場合、上記開閉実行モード開始前フラグが「0」クリアされる。RAM64に上記開閉実行モード開始前フラグがセットされている場合、ラウンド遊技を消化する方法が遊技者によって選択されていない状態となり、遊技回の当否結果が開閉実行モードへの移行に対応していてもラウンド遊技が開始されない。
ステップS2001にて否定判定した場合、ステップS2002にて開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中ではない場合にはステップS2003に進み、1の遊技回のメイン表示部33における絵柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了したタイミングである場合には、ステップS2004にて今回終了した遊技回の当否結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM64に通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグがセットされているか否かを判定する。上記通常大当たりフラグは種別判定処理において大当たり結果の種類が通常大当たり結果である場合にRAM64にセットされる。上記確変大当たりフラグは種別判定処理において大当たり結果の種類が確変大当たり結果である場合にRAM64にセットされる。RAM64に上記いずれかのフラグがセットされていない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
開閉実行モードへの移行に対応したものである場合には、ステップS2005にて開閉実行モード開始前コマンドを設定する。当該開閉実行モード開始前コマンドとは、表示画面G上にて同時消化ボタン122を操作することを遊技者に報知するための画像を表示させるタイミングを音声発光制御装置90及び表示制御装置100にて特定するためのコマンドである。当該開閉実行モード開始前コマンドは、通常処理(図9)におけるステップS201にて音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、受信した開閉実行モード開始前コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。
ここで、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに対応した表示制御装置100の処理について、図37を参照しながら説明する。図37は表示制御装置100のMPU102にて実行されるコマンド対応処理を示すフローチャートである。また、図37を説明するにあたり、図38を適宜参照する。図38(a)は遊技状態が開閉実行モードへ移行する際に表示画面G上に表示される画像を説明するための説明図であり、図38(b)はラウンド遊技を短縮させるか否かを選択させる画像を説明するための説明図である。
図37に示すように、表示制御装置100は上記開閉実行モード開始前コマンドを受信した場合(ステップS2101:YES)、ステップS2102にて報知画像情報をVDP105に送信する。具体的には、表示画面G上にて同時消化ボタン122を操作することを遊技者に報知するための画像を表示させる情報をVDP105に送信する。これにより、図38(a)に示すように、表示画面G上にて「同時消化ボタンを押してください」という画像が表示される。
遊技状態移行処理(図36)の説明に戻り、ステップS2005の処理を実行した後はステップS2006にて開閉実行モード開始前フラグをRAM64にセットする。当該処理を実行することにより、ラウンド遊技を消化する方法が選択されていない状況において、ラウンド遊技が開始されてしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS2001にて肯定判定した場合、又はステップS2006の処理を実行した場合、ステップS2007にてRAM64に同時消化フラグがセットされているか否かを判定する。当該同時消化フラグとは、主制御装置60のMPU62にて後述するラウンド遊技を消化するパターンを選択する画像が表示された状態であることを特定するためのフラグである。
ステップS2007にて否定判定した場合、ステップS2008にて同時消化ボタン122が操作されたか否かを判定する。具体的には、同時検出センサ122aから受信している信号がLOWレベル信号からHIレベル信号に切り換わったか否かを判定する。ステップS2008にて否定判定した場合、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS2008にて肯定判定した場合、ステップS2009にて同時消化コマンドを設定する。当該同時消化コマンドとは、表示画面G上にてラウンド遊技を消化するパターンを選択する画像を表示させるタイミングを音声発光制御装置90及び表示制御装置100にて特定するためのコマンドである。当該同時消化コマンドは、通常処理(図9)におけるステップS201にて音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、受信した上記同時消化コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。
図37に示すように、表示制御装置100は上記同時消化コマンドを受信した場合(ステップS2103:YES)、ステップS2104にて選択画像情報をVDP105に送信する。具体的には、ラウンド遊技を消化するパターンを選択させる画像を表示させる情報をVDP105に送信する。これにより、図38(b)に示すように、表示画面G上にてラウンド遊技を消化するパターンを選択する画像が表示される。
本実施形態によれば、遊技状態が開閉実行モードへ移行した際、表示画面G上にてラウンド遊技を短縮させるか否かを遊技者に選択させる画像が表示される。これにより、当否結果が大当たり結果となることに期待させるだけでなく、ラウンド遊技を短縮させるか否かを自由に選択できることを楽しみにさせながら遊技者に遊技を行わせることが可能となる。
遊技状態移行処理(図36)の説明に戻り、ステップS2009の処理を実行した後は、ステップS2010にてRAM64に同時消化フラグをセットする。ステップS2007にて肯定判定した場合、又はステップS2010処理を実行した場合、ステップS2011にてラウンド遊技パターン設定処理を実行する。当該ラウンド遊技パターン設定処理について図39を参照しながら説明する。当該ラウンド遊技パターン設定処理はラウンド遊技の消化パターンを設定するために行われる。図39は主制御装置60のMPU62にて実行されるラウンド遊技パターン設定処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS2201にてスキップボタン123が操作されたか否かを判定する。具体的には、スキップ検出センサ123aから受信している信号がLOWレベル信号からHIレベル信号に切り換わったか否かを判定する。
ステップS2201にて肯定判定した場合、ステップS2202にてスキップボタン選択コマンドを設定する。当該スキップボタン選択コマンドとは、選択カーソル130を右側にスライドさせるタイミングを音声発光制御装置90及び表示制御装置100にて特定するためのコマンドである。当該スキップボタン選択コマンドは、通常処理(図9)におけるステップS201にて音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、受信した上記スキップ選択コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。
図37に示すように、表示制御装置100は上記スキップボタン選択コマンドを受信した場合(ステップS2105:YES)、ステップS2106にて表示画面G上の選択カーソル130を右側に移動させる情報をVDP105に送信する。これにより、上記選択カーソル130が右側に移動する。具体的には、当該選択カーソル130が「ラウンド遊技をそのまま消化」を囲んだ状態において、上記スキップボタン選択コマンドを受信した場合、上記選択カーソル130が「ラウンド遊技を飛ばす」を囲んだ状態となる。また、上記選択カーソル130が「ラウンド遊技を飛ばす」を囲んでいる状態で、上記スキップボタン選択コマンドを受信した場合、上記選択カーソル130が「そのままラウンド遊技を消化」を囲んだ状態となる。
ラウンド遊技パターン設定処理(図39)の説明に戻り、ステップS2202の処理を実行した後は、ステップS2203にて遊技者によって選択されているラウンド遊技の消化パターンを変更する。ここで、本実施形態では、ROM63の図示しない消化パターンテーブル記憶エリアに設けられた消化パターンテーブルを参照して、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた消化パターン特定カウンタの値がいずれの消化パターンに対応しているか否かを特定することで、遊技者によって選択された消化パターンが特定される。
上記消化パターン特定カウンタは、主制御装置60のMPU62にて遊技者によって選択されたラウンド遊技の消化パターンを特定するために使用されるカウンタである。また、上記消化パターンテーブルは、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた消化パターン特定カウンタの値と、ラウンド遊技の消化パターンとが1対1に対応させて設定されている。具体的には、上記消化パターン特定カウンタの値が「0」の場合、ラウンド遊技をそのまま消化する消化パターンに対応しており、上記消化パターン特定カウンタの値が「1」の場合、ラウンド遊技を短縮する消化パターンに対応している。
具体的にステップS2203の処理では、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた消化パターン特定カウンタの値を変更する処理が行われる。詳細には、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた消化パターン特定カウンタの値が「0」の場合、当該消化パターン特定カウンタの値を「1」に変更し、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた消化パターン特定カウンタの値が「1」の場合、当該消化パターン特定カウンタの値を「0」クリアする。
ステップS2201にて否定判定した場合、又はステップS2203の処理を実行した場合、ステップS2204にて開始ボタン121が操作されたか否かを判定する。具体的には、開始検出センサ121aから受信している信号がLOWレベル信号からHIレベル信号に切り換わったか否かを判定する。
ステップS2204にて肯定判定した場合、ステップS2205にてラウンド遊技を短縮させるか否かを判定する。具体的には、ROM63の図示しない消化パターンテーブル記憶エリアに設けられた消化パターンテーブルを参照して、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた消化パターン特定カウンタの値がラウンド遊技を短縮させる消化パターンに対応しているか否かを判定する。上述したように、上記消化パターン特定カウンタの値が「1」である場合、ラウンド遊技を短縮させる消化パターンが遊技者によって選択されたことになる。
ステップS2205にて否定判定した場合、ステップS2206にてRAM64の各種カウンタエリア64bに格納されたラウンドカウンタRCに「10」をセットするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64bに格納されたタイマカウンタTにオープニング用の待機時間(待機期間)として「1000」をセットする。タイマカウンタTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図8)が起動される度に1減算されるように更新される。したがって、オープニング用の待機時間は2secとなっている。但し、当該待機時間は任意である。また、上記ラウンドカウンタRCとは、1回の開閉実行モードの範囲内で実行するラウンド遊技の回数をMPU62にて特定するためのカウンタである。
一方、ステップS2205にて肯定判定した場合、ステップS2207にてRAM64に短縮フラグをセットする。当該短縮フラグとは、主制御装置60のMPU62にてラウンド遊技を短縮するパターンが選択されたことを特定するためのフラグである。
続くステップS2208にて上記ラウンドカウンタRCに「1」をセットするとともに、上記タイマカウンタTに「1000」をセットする。したがって、ラウンド遊技が短縮される場合、ラウンド遊技の上限回数は1回となる。但し、これに限定されることはなく、ラウンド遊技が短縮される際の上記ラウンド遊技の上限回数がラウンド遊技をそのまま消化する場合よりも少なければよい。
ステップS2206の処理を実行した場合、又はステップS2208の処理を実行した場合、ステップS2209にてオープニングコマンドを設定する。当該オープニングコマンドには、今回の開閉実行モードの移行の契機となった当否結果の情報が含まれている。また、ここで設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図9)におけるステップS201にて、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は主制御装置60からオープンコマンドを受信した場合、開閉実行モード用の演出の設定処理を実行する。まず、当該開閉実行モード用の設定処理にて決定した演出パターンに従って、開閉実行モードにおける表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。
次に、上記演出パターンに対応した開閉実行モード用コマンドを表示制御装置100に送信する。ここで、コマンド対応処理(図37)のステップS2107にて実行されるその他対応処理は、音声発光制御装置90から上記開閉実行モード用コマンド、後述する開放コマンド、後述する閉鎖コマンド、又は後述するエンディングコマンドを受信した際に行われる。上記開放コマンド、上記閉鎖コマンド、又は上記エンディングコマンドを受信した際の処理については後述する。
表示制御装置100のMPU102では、開閉実行モード用コマンドを受信した場合、その受信した開閉実行モード用コマンドに基づいて、今回の開閉実行モード用の演出を図柄表示装置31にて行うためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出し、そのデータテーブルに従って予め定められた画像更新タイミングとなる度に(例えば、20msec周期で)、VDP105に対して描画リストを出力する。これにより、音声発光制御装置90のMPU92にて決定された演出パターンに従って開閉実行モード用の演出が実行される。
ステップS2209の処理を実行した後は、ステップS2210にてRAM64の開閉実行モード開始フラグを「0」クリアするとともに、RAM64の同時消化フラグを「0」クリアし、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた消化パターン特定カウンタを「0」クリアする。
遊技状態移行処理(図36)の説明に戻り、ステップS2002にて肯定判定した場合、ステップS2012にて大入賞口開閉処理を実行する。当該大入賞口開閉処理について図40を参照しながら説明する。図40は主制御装置60のMPU62にて実行される大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS2301にて大入賞口22aが開放中であるか否かを判定する。ステップS2301にて否定判定した場合、ステップS2302にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCが「0」であるか否かを判定する。当該処理を設けることにより、大入賞口22aを開放させる契機が発生していない状況において、後述する大入賞口22aを開放させる処理が行われてしまうことを阻止することが可能となる。ステップS2302にて肯定判定した場合、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS2302にて否定判定した場合、ステップS2303にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTが「0」であるか否かを判定する。当該処理を設けることにより、当該タイマカウンタTが「0」でない状況において、後述する大入賞口22aを開放させる処理が行われてしまうことを阻止することが可能となる。ステップS2303にて否定判定した場合、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
上記ラウンドカウンタRCが「0」ではなく、且つ上記タイマカウンタTが「0」である場合には、ステップS2304にて大入賞口開放処理を実行する。当該大入賞口開放処理について、図41のフローチャートを参照しながら説明する。図41はMPU62にて実行される大入賞口開放処理を説明するための説明図である。
まずステップS2401にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた入賞上限カウンタPCにラウンド遊技の一の終了条件である上限個数として「10」をセットする。当該入賞上限カウンタPCとは、ラウンド遊技の一の終了条件である上限個数をMPU62にて特定するためのカウンタである。
ステップS2402にて、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTに「15000」をセットする。当該タイマカウンタTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図8)が起動される度に1減算されるように更新される。したがって、所定時間(2msec)毎に1ずつ減算処理され、当該タイマカウンタTに「15000」がセットされてから約30sec後に「0」となる。
本実施形態によれば、遊技者によってラウンド遊技を短縮するパターンが選択された場合、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCに「1」がセットされ、一のラウンド遊技における大入賞口22aの開放継続時間がラウンド遊技を短縮させない場合と同一に設定される。これにより、一のラウンド遊技における大入賞口22aの開放継続時間を変化させないようにしながら、ラウンド遊技を短縮させることが可能となる。
ステップS2403にて開放実行処理を実行する。当該開放実行処理では、大入賞口22aが開放状態となるように可変入賞駆動部22cを駆動制御する。その後、本大入賞口開放処理を終了する。
大入賞口開閉処理(図40)の説明に戻り、ステップS2304にて大入賞口開放処理を実行した後は、ステップS2305にて開放コマンドを設定した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。ステップS2205にて設定された開放コマンドは、通常処理(図9)におけるステップS201にて音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は主制御装置60のMPU62から開放コマンドを受信している場合、まず大入賞口22aの開放時に対応した表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。
次に、大入賞口22aの開放が開始されたことを表示制御装置100に認識させるために当該表示制御装置100に開放コマンドを送信する。表示制御装置100のMPU102では、受信した開放コマンドに基づいて、データテーブルにて参照すべきポインタ情報の範囲を切り換える。これにより、表示画面Gにおいて大入賞口22aの開放時に対応した演出が表示される。
ステップS2301にて大入賞口22aが開放中であると判定した場合には、ステップS2306に進む。ステップS2306では、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTが「0」であるか否かを判定することにより、現状の大入賞口22aの開放について開放継続時間が経過したか否かを判定する。
ステップS2306にて否定判定した場合、ステップS2307にて大入賞口22aに遊技球が入賞したか否かを判定する。大入賞口22aに遊技球が入賞していない場合、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ここで、タイマ割込み処理(図8)のステップS101にて実行される読み込み処理について図42を参照しながら説明する。図42は主制御装置60のMPU62にて実行される読み込み処理を示すフローチャートである。
まずステップS2501にていずれかの作動口23,24への入賞が発生しているか否かを判定する。いずれかの作動口23,24への入賞が発生している場合には、ステップS2502にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた3個賞球用カウンタを1加算する。当該3個賞球用カウンタは、3個の遊技球の払出を払出制御装置70に指示する3個賞球コマンドを出力すべき回数をカウントするためのものである。なお、通常処理の1回の処理回の範囲内で上作動口23への入賞と下作動口24への入賞とが同時に発生し得るため、ステップS2501〜ステップS2502の処理では、3個賞球用カウンタを1加算する処理が2回行われることがあり得る。
ステップS2501にて否定判定をした場合、又はステップS2502の処理を実行した場合、ステップS2503にて一般入賞口21への入賞が発生しているか否かを判定する。一般入賞口21への入賞が発生している場合には、ステップS2504にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた10個賞球用カウンタを1加算する。当該10個賞球用カウンタは、10個の遊技球の払出を払出制御装置70に指示する10個賞球コマンドを出力すべき回数をカウントするためのものである。
ステップS2503にて否定判定した場合、又はステップS2504の処理を実行した場合、ステップS2505にて可変入賞装置22への入賞が発生したか否かを判定する。ステップS2505にて肯定判定した場合、ステップS2506にてRAM64に短縮フラグがセットされているか否かを判定する。上述したように、上記短縮フラグとは主制御装置60のMPU62にてラウンド遊技を短縮するパターンが選択されたことを特定するためのフラグである。
ステップS2506にて否定判定した場合、ステップS2507にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた15個賞球用カウンタを「1」加算する。当該15個賞球用カウンタは、15個の遊技球の払出を払出制御装置70に指示する15個賞球コマンドを出力すべき回数をカウントするためのものである。
一方、ステップS2506にて肯定判定した場合、ステップS2508にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた150個賞球用カウンタを「1」加算する。当該150個賞球用カウンタは、150個の遊技球の払出を払出制御装置70に指示する150個賞球コマンドを出力すべき回数をカウントするためのものである。
本実施形態によれば、RAM64に短縮フラグがセットされているか否かによって、大入賞口22aへの入賞に対する賞球数が相違している。具体的には、RAM64に短縮フラグがセットされていない場合、賞球数が15個であり、RAM64に短縮フラグがセットされている場合、賞球数が150個となる。また、本実施形態によれば、ラウンド遊技を短縮させる場合と、短縮させない場合とで一のラウンド遊技における大入賞口22aの開放継続時間及び大入賞口22aへの入賞上限個数が同一に設定されている。したがって、ラウンド数の上限が1Rの場合においても、ラウンド数の上限が10Rである場合と同様に、1500個の遊技球の払出が期待される。これにより、ラウンド数を短縮させた場合において、遊技者に払い出される遊技球の個数が少なくなり過ぎてしまうことを阻止することで、遊技者にラウンド遊技を短縮させる方を選択させにくくなってしまうことを阻止することが可能となる。
大入賞口開閉処理(図40)の説明に戻り、ステップS2307にて肯定判定した場合、ステップS2308にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた入賞上限カウンタPCを「1」減算する。続くステップS2309にて当該入賞上限カウンタPCが「0」であるか否かを判定する。ステップS2309にて否定判定した場合、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS2306にて肯定判定した場合、又はステップS2309にて肯定判定した場合、ステップS2310にて閉鎖実行処理を実行する。閉鎖実行処理では、大入賞口22aが閉鎖状態となるように可変入賞駆動部22cの駆動制御を終了する。続くステップS2311では閉鎖コマンドを設定する。ここで設定された閉鎖コマンドは、通常処理(図9)におけるステップS201にて音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は主制御装置60のMPU62から閉鎖コマンドを受信している場合、まず大入賞口22aの閉鎖時に対応した表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。
次に、大入賞口22aの閉鎖が開始されたことを表示制御装置100に認識させるために当該表示制御装置100に閉鎖コマンドを送信する。表示制御装置100のMPU102では、受信した閉鎖コマンドに基づいて、データテーブルにて参照すべきポインタ情報の範囲を切り換える。これにより、表示画面Gにおいて大入賞口22aの閉鎖時に対応した演出が表示される。
続くステップS2312にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCを1減算する。続くステップS2313にて当該ラウンドカウンタRCが「0」であるか否かを判定する。
ステップS2313にて否定判定した場合、ステップS2314にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTに「500」をセットする。当該処理にて上記タイマカウンタTにセットされた数値情報は、可変入賞装置22が開放状態から閉鎖状態となり、それに続けて再度開放状態となるまでの開放待機時間用の数値情報であり、本パチンコ機10では1secがセットされる。
一方、ステップS2313にて肯定判定した場合、ステップS2315にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTにエンディング用の待機時間(待機期間)として「2000」をセットする。つまり、本パチンコ機10では、エンディング用の待機時間は4secとなっている。但し、当該待機時間は任意である。
ステップS2315の処理を実行した後は、ステップS2316にてエンディングコマンドを設定する。当該処理にて設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図9)におけるステップS201にて、音声発光制御装置90に送信され、音声発光制御装置90において開閉実行モードが終了されることが認識される。音声発光制御装置90は主制御装置60のMPU62からエンディングコマンドを受信している場合、エンディング対応処理を実行する。エンディング対応処理では、まず開閉実行モードの終了時における表示ランプ部54の発光制御を実行するとともに、スピーカ部55の出力制御を実行する。
次に、今回受信したエンディングコマンドに含まれている当否抽選結果の内容を特定し、当該当否抽選結果の内容に対応したエンディング演出の内容を決定するための処理を実行する。
エンディング対応処理を実行した後は、当該エンディング対応処理の処理結果に対応したエンディングコマンドを表示制御装置100に送信する。表示制御装置100は上記エンディングコマンドを受信した場合、当該エンディングコマンドに含まれている当否抽選結果の内容を特定し、当該当否抽選結果の内容に対応したエンディング演出を表示画面Gにて表示させる。
遊技状態移行処理(図36)の説明に戻り、ステップS2012の処理を実行した場合、ステップS2013にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCが「0」であるか否かを判定する。ステップS2013にて否定判定した場合、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS2013にて肯定判定した場合、ステップS2014にてRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTが「0」であるか否かを判定する。当該タイマカウンタTが「0」ではない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS2014にて肯定判定した場合、ステップS2015にて開閉実行モード終了時の移行処理を実行する。当該開閉実行モード終了時の移行処理では、RAM64に確変大当たりフラグが格納されている場合には、当否抽選モードを高確率モードに設定するとともに、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する。なお、これら高確率モード及び高頻度サポートモードは少なくとも大当たり当選が次回発生するまで維持される。また、RAM64に通常大当たりフラグが格納されている場合には、当否抽選モードを低確率モードに設定するとともに、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する。但し、高頻度サポートモードは遊技回が100回継続した場合に終了され、その後、当否抽選モードが低確率モードであり且つサポートモードが低頻度サポートモードである通常遊技状態に移行する。
続くステップS2016にて開閉実行モードの終了処理を実行する。開閉実行モードの終了処理では、確変大当たりフラグ及び通常大当たりフラグのうち格納されているフラグを消去する。
ステップS2017にてRAM64に短縮フラグがセットされているか否かを判定する。ステップS2017にて否定判定した場合、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。ステップS2017にて肯定判定した場合、ステップS2018にて上記短縮フラグを「0」クリアして、本遊技状態移行処理を終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、遊技状態が開閉実行モードへ移行した際、表示画面G上にてラウンド遊技を短縮させるか否かを遊技者に選択させる画像が表示される。これにより、当否結果が大当たり結果となることに期待させるだけでなく、ラウンド遊技を短縮させるか否かを自由に選択できることを楽しみにさせながら遊技者に遊技を行わせることが可能となる。
遊技者によってラウンド遊技を短縮するパターンが選択された場合、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCに「1」がセットされ、一のラウンド遊技における大入賞口22aの開放継続時間がラウンド遊技を短縮させない場合と同一に設定される。これにより、一のラウンド遊技における大入賞口22aの開放継続時間を変化させないようにしながら、ラウンド遊技を短縮させることが可能となる。
RAM64に短縮フラグがセットされているか否かによって、大入賞口22aへの入賞に対する賞球数が相違している。具体的には、RAM64に短縮フラグがセットされていない場合、賞球数が15個であり、RAM64に短縮フラグがセットされている場合、賞球数が150個となる。また、上述したように、ラウンド遊技を短縮させる場合と、短縮させない場合とで一のラウンド遊技における大入賞口22aの開放継続時間及び大入賞口22aへの入賞上限個数が同一に設定されている。したがって、ラウンド数の上限が1Rの場合においても、ラウンド数の上限が10Rである場合と同様に、1500個の遊技球の払出が期待される。これにより、ラウンド数を短縮させた場合において、遊技者に払い出される遊技球の個数が少なくなり過ぎてしまうことを阻止することで、遊技者にラウンド遊技を短縮させる方を選択させにくくなってしまうことを阻止することが可能となる。
<第3の実施形態の別例>
(1)ラウンド遊技の途中でスキップボタン123が操作された場合でも、ラウンド遊技を最終ラウンドまで短縮することができる構成としてもよい。当該構成によれば、遊技者の気分に応じてラウンド遊技を短縮させるか否かを決定させることが可能となる。また、ラウンド遊技の途中でスキップボタン123が操作され、ラウンド遊技が最終ラウンドまで短縮された場合、大入賞口22aへの入賞に対する賞球数が変化する。具体的には、上記スキップボタン123が操作された際における残りのラウンド数に応じて、最終ラウンド遊技における大入賞口22aへの入賞に対応する賞球数が変化する。詳細には、残りのラウンド数が9Rである場合、最終ラウンドにおける大入賞口22aへの入賞に対する賞球数が135個となり、残りのラウンド数が8Rである場合、最終ラウンドにおける大入賞口22aへの入賞に対する賞球数が120個となり、残りのラウンド数が7Rである場合、最終ラウンドにおける大入賞口22aへの入賞に対する賞球数が105個となり、残りのラウンド数が6Rである場合、最終ラウンドにおける大入賞口22aへの入賞に対する賞球数が90個となり、残りのラウンド数が5Rである場合、最終ラウンドにおける大入賞口22aへの入賞に対する賞球数が75個となり、残りのラウンド数が4Rである場合、最終ラウンドにおける大入賞口22aへの入賞に対する賞球数が60個となり、残りのラウンド数が3Rである場合、最終ラウンドにおける大入賞口22aへの入賞に対する賞球数が45個となり、残りのラウンド数が2Rである場合、最終ラウンドにおける大入賞口22aへの入賞に対する賞球数が30個となる。また、残りのラウンド数が1Rである場合は、最終ラウンドにおける大入賞口22aへの入賞に対する賞球数は15個のままである。当該構成によれば、ラウンド遊技の途中でラウンド遊技を最終ラウンドまで短縮させたとしても、ラウンド遊技において遊技者に払い出される遊技球の総数がラウンド遊技を短縮させない場合に比べて少なくなり過ぎてしまうことを阻止することが可能となる。
ラウンド遊技の途中でスキップボタン123の操作が行われた場合、ラウンド遊技が最終ラウンドまで短縮される構成に限定されることはなく、例えば次のラウンド遊技まで短縮する構成としてもよい。具体的には、例えば1Rの途中で上記スキップボタン123が操作された場合、2Rが開始される構成としてもよい。ここで、遊技者の中にはラウンド遊技はできる限り早く消化したいがラウンド遊技中において発生する一部の演出は見たいと考える遊技者も存在している可能性がある。そこで、本構成によれば、各ラウンド遊技の途中で上記スキップボタン123が操作された場合、最終ラウンドまで一気に短縮されるのではなく、次のラウンド遊技が開始される。これにより、ラウンド遊技はできる限り早く消化したいがラウンド遊技中において発生する一部の演出は見たいと考える遊技者のニーズに応えることが可能となる。また、この場合、ラウンド遊技の途中において次のラウンド遊技に飛ばされた場合、飛ばされる前における入賞上限カウンタPCの値を記憶する。そして、最終ラウンドにおいて当該入賞上限カウンタPCに対応した賞球数を設定する。これにより、次のラウンド遊技まで飛ばしたとしても、ラウンド遊技中において遊技者が得ることができる遊技球の払出個数が少なくなり過ぎてしまうことを阻止することが可能となる。
(2)ラウンド遊技において遊技者が得ることができる最低保証個数が設定されており、最終ラウンドまでラウンド遊技を短縮させた状況において、ラウド遊技中に取得した払出個数が上記最低保証個数よりも少ない場合、上記最低保証個数と、ラウンド遊技中に取得した払出個数との差が遊技者に払い出される構成としてもよい。上述したように、最終ラウンドまでラウンド遊技を短縮させた場合、大入賞口22aへの入賞に対する賞球数が150個となる。ここで、ラウンド遊技における大入賞口22aへの入賞上限個数までの入賞が発生しなかった場合、遊技者に払い出される遊技球の個数が想定され得る個数よりも少なくなってしまう可能性がある。その点、本構成によれば、最終ラウンドまでラウンド遊技を短縮させた場合、当該最終ラウンドにおいて遊技者に払い出された遊技球が上記最低保証個数よりも少ない場合には、上記最低保証個数となるよう遊技球の払い出しが行われる。これにより、最終ラウンドまでラウンド遊技を短縮させた場合に、ラウンド遊技中において遊技者が得ることができる遊技球の払出個数が少なくなり過ぎてしまうことを阻止することが可能となる。
(3)最終ラウンドまでラウンド遊技を短縮させた場合、ラウンド遊技を短縮させない場合に比べて、一のラウンド遊技における大入賞口22aの開放継続時間が短い構成としてもよい。また、最終ラウンドまでラウンド遊技を短縮させた場合、ラウンド遊技を短縮させない場合に比べて、一のラウンド遊技における大入賞口22aへの入賞上限個数が少ない構成としてもよい。
(4)表示画面G上にて「同時消化ボタンを押してください」という画像が表示されている状況において、所定期間に亘って同時消化ボタン122が操作されなかった場合、ラウンド遊技をそのまま消化するパターン又はラウンド遊技を短縮させるパターンのどちらか一方のパターンが自動的に選択される構成としてもよい。当該構成とすることにより、「同時消化ボタンを押してください」という画像が表示された状態が長期間維持させてしまうことを阻止することが可能となる。
表示画面G上にてラウンド遊技を消化するパターンを選択する画像が表示されている構成において、所定期間に亘ってラウンド遊技を消化するパターンが選択されなかった場合、どちらか一方のパターンが自動的に選択される構成としてもよい。当該構成とすることにより、ラウンド遊技を消化するパターンを選択する画像が表示された状態が長期間維持されてしまうことを阻止することが可能となる。
(5)表示画面G上にてラウンド遊技を消化するパターンを選択する画像が表示されている構成において、当該画像にラウンド遊技を短縮させた場合、賞球数が150個となることを報知するための画像も表示される構成としてもよい。ここで、遊技者の中にはラウンド遊技中において取得することができる払出個数が少なくなるリスクが高くなるなら、ラウンド遊技をそのまま消化すると考える遊技者も存在している可能性がある。ラウンド遊技を短縮させたら賞球数が150個となるという画像が表示されなかった場合、ラウンド遊技を短縮させたら賞球数が150個となるということを把握していない遊技者は、賞球数が変化することが報知されなかったことに対して苛立ちを感じてしまう可能性がある。その点、本構成によれば、ラウンド遊技を短縮させたら賞球数が150個となる画像が表示されるため、賞球数が150個となることを望んでいない遊技者が間違えてラウンド遊技を短縮するパターンを選択してしまうことを阻止することが可能となる。
(6)遊技回の変動表示を途中で終了させた場合は、ラウンド遊技を短縮することができない構成としてもよい。ここで、遊技回の変動表示を途中で終了させた状況において、ラウンド遊技も短縮することが可能となる構成とすると、表示画面G上にて表示される演出に興味を持たせることができなくなる。その点、本構成によれば、遊技回の変動表示を途中で終了させた場合、ラウンド遊技を短縮することができなくなるため、遊技者に表示画面G上にて表示される演出を見させることが可能となる。これにより、表示画面G上にて表示される演出に対して興味を持たせることが可能となる。
(7)メイン表示部33の絵柄及び各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示が行われていない状況において、同時消化ボタン122を操作した場合、ラウンド遊技を短縮させるパターン、又はラウンド遊技をそのまま消化するパターンの内、どちらか一方のパターンを選択することができる構成としてもよい。この場合、消化パターンが再度変更されるまで選択した消化パターンが設定される構成としてもよい。当該構成によれば、遊技状態が開閉実行モードへ移行する度に、ラウンド遊技の消化パターンを設定する必要がなくなるため、遊技者の手間を省くことが可能となる。
<他の実施形態>
(1)主制御装置60から出力されるコマンドに基づいて、音声発光制御装置90により表示制御装置100が制御される構成に代えて、主制御装置60から出力されるコマンドに基づいて、表示制御装置100が音声発光制御装置90を制御する構成としてもよい。また、音声発光制御装置90と表示制御装置100とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置が一の制御装置として設けられた構成としてもよく、それら両制御装置のうち一方の機能が主制御装置60に集約されていてもよく、それら両制御装置の両機能が主制御装置60に集約されていてもよい。また、主制御装置60から音声発光制御装置90に出力されるコマンドの構成や、音声発光制御装置90から表示制御装置100に出力されるコマンドの構成も任意である。
(2)遊技回用の演出が実行される装置は、図柄表示装置31に限定されることはなく、可動式に設けられた装飾部材が動作することで遊技回用の演出が実行される構成としてもよく、所定の発光部を点灯させることで遊技回用の演出が実行される構成としてもよく、上記各態様の全部又は一部の組合せによって遊技回用の演出が実行される構成としてもよい。
(3)上記実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
また、遊技球が島設備に排出されることなく循環使用されるパチンコ機に本発明を適用してもよい。また、遊技者によるパチンコ機への遊技球の補充が不可であり、遊技者が使用可能な遊技球数がデータとして管理され、使用可能な遊技球数が1個以上である状況で発射操作が行われた場合に遊技球の発射が行われるとともにその使用可能な遊技球数が減算される構成に本発明を適用してもよい。この場合、上作動口23、下作動口24又は大入賞口22aなどへの入賞が発生して賞球が発生する場合には使用可能な遊技球数がデータ上で増加することとなる。
<上記実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.取得契機(上作動口23又は下作動口24への入賞)が発生したことに基づいて所定情報(保留情報)を取得する取得手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS108の処理を実行する機能)と、
前記取得手段が取得した前記所定情報を記憶する所定情報記憶手段(保留用エリアRE)と、
前記所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報が利益の付与に対応する付与対応情報に対応しているか否かの付与判定を実行する付与判定手段(第1及び第3の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS501〜ステップS505の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1201〜ステップS1202、ステップS1204〜ステップS1205、ステップS1208〜ステップS1209又はステップS1607〜ステップS1608の処理を実行する機能)と、
前記付与判定が実行されることに対応させて遊技回用動作が実行されるように遊技回実行手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置60のMPU62における遊技回制御処理を実行する機能、表示制御装置100のMPU102における遊技回制御処理に対応した処理を実行する機能)と、
を備えた遊技機において、
前記所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されており、前記遊技回用動作が実行されていない所定状況において、遊技者による所定操作(変動用レバー110を操作又は開始ボタン121を操作)が実行されることに基づいて、前記付与判定が実行されるようにする又は前記付与判定の実行に対応する前記遊技回用動作が実行されるようにする操作対応手段(第1及び第3の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS308〜ステップS310の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS801〜ステップS803の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、所定状況において遊技者による所定操作が実行されることにより、付与判定又は付与判定の実行に対応する遊技回用動作が実行される。したがって、遊技者は付与判定又は付与判定の実行に対応する遊技回用動作を実行させたいと思うタイミングで、付与判定又は付与判定の実行に対応する遊技回用動作を実行させることが可能となる。さらに当該構成によれば、所定操作を実行するという工程が遊技にプラスされるため、斬新な遊技を遊技者に提供することが可能となる。
特徴A2.前記取得契機を発生させるために操作される特定操作手段(発射ハンドル51)と、
前記所定操作の際に操作される所定操作手段(変動用レバー110及び開始ボタン121)と、
を備えていることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、付与判定又は付与判定の実行に対応する遊技回用動作を実行させるためには、特定操作手段及び所定操作手段の両方を操作する必要がある。当該構成によれば、取得契機を発生させるための操作だけでなく、所定操作手段を操作するという工程が遊技にプラスされるため、斬新な遊技を遊技者に提供することが可能となる。
特徴A3.前記遊技回用動作が実行されている状況において、前記所定操作が実行されることに基づいて、前記遊技回用動作を短縮させる又は前記遊技回用動作を終了させる遊技回用動作変更手段(第1及び第3の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS603〜ステップS604の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS717〜ステップS718の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1又はA2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、所定状況において所定操作が実行された場合、付与判定又は付与判定の実行に対応する遊技回用動作が実行され、遊技回用動作が実行されている状況において所定操作が実行された場合、遊技回用動作が短縮又は終了される。これにより、状況に応じて所定操作手段が操作された際の機能を相違させることが可能となる。さらにまた、本構成によれば機能毎に装置を設けなくてもすむため、遊技機の製造コストを削減することが可能となる。
特徴A4.前記所定状況において所定期間が経過した場合、前記所定操作が実行されなくても、前記付与判定が実行されるようにする又は前記付与判定の実行に対応する前記遊技回用動作が実行されるようにする特別操作対応手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS315〜ステップS317の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A4によれば、所定状況において所定期間が経過した場合、所定操作が実行されなくても付与判定又は付与判定の実行に対応する遊技回用動作が実行される。これにより、所定状況において付与判定が実行されない状態又は付与判定の実行に対応する遊技回用動作が実行されない状態が長期間発生してしまうことを阻止することが可能となる。
特徴A5.前記遊技回用動作が実行されていない状況において前記所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されていることの報知が実行されるようにする報知実行手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS301〜ステップS307の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A5によれば、遊技回用動作が実行されていない状況において所定情報記憶手段に所定情報が記憶されていることの報知が実行される。これにより、遊技回用動作が実行されていない状況において所定情報記憶手段に所定情報が記憶されていることを遊技者に特定させることが可能となる。
特徴A6.前記報知実行手段は、前記遊技回実行手段を利用して、前記遊技回用動作が実行されていない状況において前記所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されていることの報知が実行されるようにすることを特徴とする特徴A5に記載の遊技機。
特徴A6によれば、報知実行手段は、遊技回実行手段を利用して、遊技回用動作が実行されていない状況において所定情報記憶手段に所定情報が記憶されていることの報知を実行する。これにより、遊技回用動作が実行されていない状況において所定情報記憶手段に所定情報が記憶されているか否かを遊技者に特定させやすくすることが可能となる。
特徴A7.前記遊技回実行手段は、絵柄を変動表示する表示手段(図柄表示装置31)であり、
前記遊技回制御手段は、
前記絵柄の変動表示が開始され、前記付与判定の判定結果に対応した停止結果が表示されるよう前記遊技回実行手段を制御することで前記遊技回用動作が実行されるようにする手段(表示制御装置100のMPU102における変動表示制御処理を実行する処理)と、
前記所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されているか否かによって、前記遊技回用動作が実行されていない状況における絵柄の表示態様を相違させる絵柄表示態様相違手段(表示制御装置100のMPU102におけるステップS401〜ステップS402の処理を実行する処理)と、
を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A7によれば、所定情報記憶手段に所定情報が記憶されているか否かによって、遊技回用動作が実行されていない状況における絵柄の表示態様が相違する。これにより、遊技回用動作が実行されていない状況において所定情報記憶手段に所定情報が記憶されているか否かを遊技者に特定させやすくすることが可能となる。
特徴A8.前記付与判定の判定結果に対応した絵柄を特定期間に亘って停止表示させる停止表示維持手段(表示制御装置100のMPU102におけるステップS406の処理を実行する機能)を備え、
前記所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されておらず、前記遊技回用動作が実行されていない特定状況である場合、前記特定期間が経過した後も前記付与判定の判定結果に対応した絵柄を停止表示させた状態を維持させ、前記所定状況である場合、前記付与判定の判定結果に対応した絵柄を特定期間に亘って停止表示させた後に、前記遊技回用動作が実行されている状況における絵柄の変動表示の態様とは異なる態様で、絵柄の変動表示を行うことを特徴とする特徴A7に記載の遊技機。
特徴A8によれば、所定情報記憶手段に所定情報が記憶されているか否かにかかわらず、付与判定の判定結果に対応した絵柄が特定期間に亘った停止表示される。これにより、付与判定の判定結果に対応した絵柄を遊技者に明確に認識させることが可能となる。
さらに、本特徴A8によれば、特定状況における絵柄の表示態様が当該絵柄が停止表示された状態に設定され、所定状況における絵柄の表示態様が当該絵柄が変動表示された状態に設定されている。ここで、特定状況における絵柄の表示態様と所定状況における絵柄の表示態様とをどちらも変動表示させる構成とした場合、絵柄の表示態様から所定情報記憶手段に所定情報が記憶されているか否かを特定しづらくなる。その点、本特徴A8によれば、所定状況である場合に限り、絵柄の表示態様が当該絵柄が変動表示された状態に設定されている。これにより、遊技回用動作が実行されていない場合における絵柄の表示態様から所定情報記憶手段に所定情報が記憶されているか否かを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
さらにまた、本特徴A8によれば、所定状況である場合、付与判定の判定結果に対応した絵柄を特定期間に亘って停止表示させた後に、遊技回用動作が実行されている状況における絵柄の変動表示の態様とは異なる態様で、絵柄の変動表示が行われる。これにより、付与判定の判定結果に対応した絵柄を特定期間に亘って停止表示させた後に、絵柄の変動表示を行ったとしても、遊技回用動作が実行されていない状態であることを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
特徴A9.前記所定情報記憶手段に複数の前記所定情報が記憶されている場合、前記所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報の数の範囲内で、前記遊技回用動作の開始対象となる前記所定情報の数を変更させる所定情報数変更手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS713の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A9によれば、所定情報記憶手段に複数の所定情報が記憶されている場合、当該所定情報記憶手段に記憶されている所定情報の数の範囲内で、遊技回用動作の開始対象となる所定情報の数を変更することができる。これにより、所定情報記憶手段に記憶されている所定情報を複数個同時に消化することができるため、遊技時間が少ない遊技者であっても安心して遊技を行うことが可能となる。
特徴A10.前記遊技回用動作の開始対象となる前記所定情報の数を遊技者に選択させる選択手段(表示制御装置100のMPU102におけるステップS904〜ステップS905の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A9に記載の遊技機。
特徴10によれば、所定情報記憶手段に複数の所定情報が記憶されている場合、遊技回用動作の開始対象となる所定情報の数を遊技者が選択することができる。当該構成によれば、遊技回用動作の開始対象となる所定情報の数を選択するという楽しみを遊技者に付与することが可能となる。
特徴A11.前記遊技回実行手段は、前記遊技回用動作の開始対象となる前記所定情報の数が単数である状況において、前記遊技回制御手段によって前記遊技回用動作が実行されるように制御された場合、前記付与判定の判定結果に対応する態様で単位演出を表示し、前記遊技回用動作の開始対象となる前記所定情報の数が複数である状況において、前記遊技回制御手段によって前記遊技回用動作が実行されるように制御された場合、前記単位演出とは異なる態様の特別演出が実行されるようにすることを特徴とする特徴A9又はA10に記載の遊技機。
特徴A11によれば、遊技回用動作の開始対象となる所定情報の数が単数である場合、単位演出が表示され、遊技回用動作の開始対象となる所定情報の数が複数である場合、特別演出が表示される。これにより、演出の内容から遊技回用動作の開始対象となる所定情報の数が単数及び複数のうちいずれであるかを遊技者に特定させることが可能となる。
特徴A12.前記特別演出は複数の前記所定情報の前記付与判定の判定結果に対応する前記単位演出が複数の表示領域にてそれぞれ表示される演出であることを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
特徴A12によれば、遊技回用動作の開始対象となる所定情報の数が複数である場合、複数の所定情報の付与判定の判定結果に対応する単位演出が複数の表示領域にてそれぞれ表示される。したがって、複数の表示領域にて複数の単位演出が表示されたとしても、表示領域にて表示された単位演出がいずれの所定情報に対応しているのかを容易に特定させることが可能となる。
特徴A13.前記遊技回用動作の開始対象となる前記所定情報の数が複数である場合、前記所定情報記憶手段に記憶された順に、前記所定情報に対応する前記表示領域にて前記所定情報に対応する前記単位演出が表示されることを特徴とする特徴A12に記載の遊技機。
特徴A13によれば、遊技回用動作の開始対象となる所定情報の数が複数である場合、所定情報記憶手段に記憶された順に、所定情報に対応する表示領域にて所定情報に対応する単位演出が表示される。これにより、表示領域にて複数の単位演出を同時に表示させる構成よりも、表示領域にて表示された単位演出がいずれの所定情報に対応しているのかを容易に特定させることが可能となる。
特徴A14.前記特別演出は複数の前記所定情報の前記付与判定の判定結果だけを遊技者に認識可能とさせる演出であることを特徴とする特徴A11乃至A13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A14によれば、遊技回用動作の開始対象となる所定情報の数が複数である場合、当該複数の所定情報の付与判定の判定結果だけが表示される。ここで、遊技回用動作の開始対象となる所定情報の数が複数である場合、遊技者は当該複数の所定情報に対応した付与判定の判定結果だけを知りたいと考える可能性が高い。当該構成によれば、当該遊技者のニーズに合わせることが可能となる。
特徴A15.前記所定情報数変更手段により複数の前記所定情報が前記遊技回用動作の開始予定対象に設定された場合、それら開始予定対象の所定情報に対して前記付与判定が順次行われる構成であり、
前記所定情報数変更手段は、複数の前記所定情報を前記開始予定対象として設定した場合において、前記開始予定対象となっている前記所定情報の一部に対して前記付与判定が実行された段階で、前記付与判定の判定結果が前記付与対応情報となった場合、前記開始予定対象となっている前記所定情報のうち未だ前記付与判定の実行対象となっていない前記所定情報を今回の前記遊技回用動作における前記付与判定の実行対象から除外することを特徴とする特徴A9乃至A14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A15によれば、複数の所定情報を開始予定対象として設定した場合において、開始予定対象となっている所定情報の一部に対して付与判定が実行された段階で、付与判定の判定結果が付与対応情報となった場合、開始予定対象となっている所定情報のうち未だ付与判定の実行対象となっていない所定情報を今回の遊技回用動作における付与判定の実行対象から除外する。これにより、遊技回用動作の開始予定対象となる所定情報の数と、今回の遊技回用動作の開始対象となる所定情報の数とを相違させることが可能となる。
特徴A16.前記所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報の数と対応する数の保留表示が行われる保留表示領域(保留表示領域Ga)と、
少なくとも前記遊技回用動作の開始対象となる前記所定情報の数が複数である場合、前記保留表示領域にて表示されている前記保留表示を中止する保留表示中止手段(表示制御装置100のMPU102におけるステップS914の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A9乃至A15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A16によれば、少なくとも遊技回用動作の開始対象となる所定情報の数が複数である場合、保留表示領域にて表示されている保留表示が中止される。これにより、遊技回用動作への注目度を高めることが可能となる。
特徴A17.前記所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報の数を遊技者に特定可能とさせる特定報知を実行する所定情報数特定手段(第1保留ランプ部35)を備え、
前記所定情報数特定手段は、前記遊技回用動作の開始対象となる前記所定情報の数に関係なく前記特定報知を継続することを特徴とする特徴A16に記載の遊技機。
特徴A17によれば、遊技回用動作の開始対象となる所定情報の数に関係なく特定報知が継続される。したがって、保留表示領域にて表示される保留表示が中止されたとしても、上記所定情報数特定手段から所定情報記憶手段に記憶されている所定情報の数を特定することが可能となる。
特徴A18.取得契機(上作動口23又は下作動口24への入賞)が発生したことに基づいて所定情報(保留情報)を取得する取得手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS108の処理を実行する機能)と、
前記取得手段が取得した前記所定情報を記憶する所定情報記憶手段(保留用エリアRE)と、
前記所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報が利益の付与に対応する付与対応情報に対応しているか否かの付与判定を実行する付与判定手段(第1及び第3の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS501〜ステップS505の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1201〜ステップS1202、ステップS1204〜ステップS1205、ステップS1208〜ステップS1209又はステップS1607〜ステップS1608の処理を実行する機能)と、
前記付与判定が実行されることに対応させて遊技回用動作が実行されるように遊技回実行手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置60のMPU62における遊技回制御処理を実行する機能、表示制御装置100のMPU102における遊技回制御処理に対応した処理を実行する機能)と、
を備えた遊技機において、
前記所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されており、遊技者による所定操作(変動用レバー110を操作又は開始ボタン121を操作)が実行されることに基づいて、前記付与判定が実行されるようにする又は前記付与判定の実行に対応する前記遊技回用動作が実行されるようにする操作対応手段(第1及び第3の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS308〜ステップS310の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS801〜ステップS803の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A18によれば、遊技者による所定操作が実行されることにより、付与判定又は付与判定の実行に対応する遊技回用動作が実行される。したがって、遊技者は付与判定又は付与判定の実行に対応する遊技回用動作を実行させたいと思うタイミングで、付与判定又は付与判定の実行に対応する遊技回用動作を実行させることが可能となる。さらに当該構成によれば、所定操作を実行するという工程が遊技にプラスされるため、斬新な遊技を遊技者に提供することが可能となる。
なお、特徴A1〜A18の構成に対して、特徴A1〜A18、特徴B1〜B9、特徴C1〜4のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴B群>
特徴B1.取得契機(上作動口23又は下作動口24への入賞)が発生したことに基づいて所定情報(保留情報)を取得する取得手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS108の処理を実行する機能)と、
前記取得手段が取得した前記所定情報を記憶する所定情報記憶手段(保留用エリアRE)と、
前記所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報が利益の付与に対応する付与対応情報に対応しているか否かの付与判定を実行する付与判定手段(第1及び第3の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS501〜ステップS505の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1201〜ステップS1202、ステップS1204〜ステップS1205、ステップS1208〜ステップS1209又はステップS1607〜ステップS1608の処理を実行する機能)と、
前記付与判定が実行されることに対応させて遊技回用動作が実行されるように遊技回実行手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置60のMPU62における遊技回制御処理を実行する機能、表示制御装置100のMPU102における遊技回制御処理に対応した処理を実行する機能)と、
を備えた遊技機において、
前記所定情報記憶手段に複数の前記所定情報が記憶されている場合、前記所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報の数の範囲内で、前記遊技回用動作の開始対象となる前記所定情報の数を変更させる所定情報数変更手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS713の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、所定情報記憶手段に複数の所定情報が記憶されている場合、当該所定情報記憶手段に記憶されている所定情報の数の範囲内で、遊技回用動作の開始対象となる所定情報の数を変更することができる。これにより、所定情報記憶手段に記憶されている所定情報を複数個同時に消化することができるため、遊技時間が少ない遊技者であっても安心して遊技を行うことが可能となる。
特徴B2.前記遊技回用動作の開始対象となる前記所定情報の数を遊技者に選択させる選択手段(表示制御装置100のMPU102におけるステップS904〜ステップS905の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、所定情報記憶手段に複数の所定情報が記憶されている場合、遊技回用動作の開始対象となる所定情報の数を遊技者が選択することができる。当該構成によれば、遊技回用動作の開始対象となる所定情報の数を選択するという楽しみを遊技者に付与することが可能となる。
特徴B3.前記遊技回実行手段は、前記遊技回用動作の開始対象となる前記所定情報の数が単数である状況において、前記遊技回制御手段によって前記遊技回用動作が実行されるように制御された場合、前記付与判定の判定結果に対応する態様で単位演出を表示し、前記遊技回用動作の開始対象となる前記所定情報の数が複数である状況において、前記遊技回制御手段によって前記遊技回用動作が実行されるように制御された場合、前記単位演出とは異なる態様の特別演出が実行されるようにすることを特徴とする特徴B1又はB2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、遊技回用動作の開始対象となる所定情報の数が単数である場合、単位演出が表示され、遊技回用動作の開始対象となる所定情報の数が複数である場合、特別演出が表示される。これにより、演出の内容から遊技回用動作の開始対象となる所定情報の数が単数及び複数のうちいずれであるかを遊技者に特定させることが可能となる。
特徴B4.前記特別演出は複数の前記所定情報の前記付与判定の判定結果に対応する前記単位演出が複数の表示領域にてそれぞれ表示される演出であることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
特徴B4によれば、遊技回用動作の開始対象となる所定情報の数が複数である場合、複数の所定情報の付与判定の判定結果に対応する単位演出が複数の表示領域にてそれぞれ表示される。したがって、複数の表示領域にて複数の単位演出が表示されたとしても、表示領域にて表示された単位演出がいずれの所定情報に対応しているのかを容易に特定させることが可能となる。
特徴B5.前記遊技回用動作の開始対象となる前記所定情報の数が複数である場合、前記所定情報記憶手段に記憶された順に、前記所定情報に対応する前記表示領域にて前記所定情報に対応する前記単位演出が表示されることを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。
特徴B5によれば、遊技回用動作の開始対象となる所定情報の数が複数である場合、所定情報記憶手段に記憶された順に、所定情報に対応する表示領域にて所定情報に対応する単位演出が表示される。これにより、表示領域にて複数の単位演出を同時に表示させる構成よりも、表示領域にて表示された単位演出がいずれの所定情報に対応しているのかを容易に特定させることが可能となる。
特徴B6.前記特別演出は複数の前記所定情報の前記付与判定の判定結果だけを遊技者に認識可能とさせる演出であることを特徴とする特徴B3乃至B5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B6によれば、遊技回用動作の開始対象となる所定情報の数が複数である場合、当該複数の所定情報の付与判定の判定結果だけが表示される。ここで、遊技回用動作の開始対象となる所定情報の数が複数である場合、遊技者は当該複数の所定情報に対応した付与判定の判定結果だけを知りたいと考える可能性が高い。当該構成によれば、当該遊技者のニーズに合わせることが可能となる。
特徴B7.前記所定情報数変更手段により複数の前記所定情報が前記遊技回用動作の開始予定対象に設定された場合、それら開始予定対象の所定情報に対して前記付与判定が順次行われる構成であり、
前記所定情報数変更手段は、複数の前記所定情報を前記開始予定対象として設定した場合において、前記開始予定対象となっている前記所定情報の一部に対して前記付与判定が実行された段階で、前記付与判定の判定結果が前記付与対応情報となった場合、前記開始予定対象となっている前記所定情報のうち未だ前記付与判定の実行対象となっていない前記所定情報を今回の前記遊技回用動作における前記付与判定の実行対象から除外することを特徴とする特徴B1乃至B6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B7によれば、複数の所定情報を開始予定対象として設定した場合において、開始予定対象となっている所定情報の一部に対して付与判定が実行された段階で、付与判定の判定結果が付与対応情報となった場合、開始予定対象となっている所定情報のうち未だ付与判定の実行対象となっていない所定情報を今回の遊技回用動作における付与判定の実行対象から除外する。これにより、遊技回用動作の開始予定対象となる所定情報の数と、今回の遊技回用動作の開始対象となる所定情報の数とを相違させることが可能となる。
特徴B8.前記所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報の数と対応する数の保留表示が行われる保留表示領域(保留表示領域Ga)と、
少なくとも前記遊技回用動作の開始対象となる前記所定情報の数が複数である場合、前記保留表示領域にて表示されている前記保留表示を中止する保留表示中止手段(表示制御装置100のMPU102におけるステップS914の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B8によれば、少なくとも遊技回用動作の開始対象となる所定情報の数が複数である場合、保留表示領域にて表示されている保留表示が中止される。これにより、遊技回用動作への注目度を高めることが可能となる。
特徴B9.前記所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報の数を遊技者に特定可能とさせる特定報知を実行する所定情報数特定手段(第1保留ランプ部35)を備え、
前記所定情報数特定手段は、前記遊技回用動作の開始対象となる前記所定情報の数に関係なく前記特定報知を継続することを特徴とする特徴B8に記載の遊技機。
特徴B9によれば、遊技回用動作の開始対象となる所定情報の数に関係なく特定報知が継続される。したがって、保留表示領域にて表示される保留表示が中止されたとしても、上記所定情報数特定手段から所定情報記憶手段に記憶されている所定情報の数を特定することが可能となる。
なお、特徴B1〜B9の構成に対して、特徴A1〜A18、特徴B1〜B9、特徴C1〜4のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.開状態と閉状態とのそれぞれに切り換え可能に設けられた可変入球手段(可変入賞装置22)と、
前記可変入球手段が前記開状態となる所定遊技状態(ラウンド遊技)に遊技状態を移行させる所定移行手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS2012の処理を実行する機能)と、
所定抽選処理(当否判定処理)の結果が所定当選結果となった場合に遊技状態を特定遊技状態(開閉実行モード)に移行させる手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS2001〜ステップS2004の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定遊技状態において前記所定遊技状態が複数回発生し得る構成であり、
前記遊技機は、前記特定遊技状態において前記所定遊技状態の実行回数を減少させる所定遊技回数減少手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS2205、ステップS2207及びステップS2208の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
ここで、遊技状態が特定遊技状態に移行したとしても、遊技を行うことができる時間が残り僅かである場合、当該残り時間に気を取られてしまい、遊技状態が特定遊技状態に移行したことを喜べない可能性がある。その点、特徴C1によれば、特定遊技状態において所定遊技状態の実行回数を減少させることができるため、当該所定遊技状態を消化するのに要する時間を短縮させることが可能となる。よって、遊技状態が特定遊技状態に移行した場合に、当該遊技状態が当該特定遊技状態に移行したことを遊技者が喜べなくなってしまうことを阻止することが可能となる。
特徴C2.前記所定遊技状態の実行回数を減少させるか否かを遊技者に選択させる選択手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS2011の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、所定遊技状態の実行回数を減少させるか否かを遊技者が自由に選択することができる。これにより、遊技者に合ったスタイルで所定遊技状態を消化させることが可能となる。
特徴C3.前記特定遊技状態において前記可変入球手段に1個の遊技球が入球した場合に遊技者が使用可能な遊技球の個数を所定個数増加させるための増加用処理を実行する増加手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS2507〜ステップS2508の処理を実行する機能)を備え、
1回の前記特定遊技状態における前記増加用処理による遊技者が使用可能な遊技球の個数の総増加分の上限が前記所定遊技状態の実行回数を減少させた場合と、前記所定遊技状態の実行回数を減少させなかった場合とにおいて同一に設定されていることを特徴とする特徴C1又はC2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、1回の特定遊技状態における増加用処理による遊技者が使用可能な遊技球の個数の総増加分の上限が所定遊技状態の実行回数を減少させた場合と、所定遊技状態の実行回数を減少させなかった場合とにおいて同一に設定されている。これにより、所定遊技状態の実行回数を減少させた場合に、1回の特定遊技状態における増加用処理による遊技者が使用可能な遊技球の個数の総増加分が少なくなり過ぎてしまうことを阻止することが可能となる。
特徴C4.前記増加手段は、前記所定遊技状態の実行回数を減少させた場合の方が前記所定遊技状態の実行回数を減少させなかった場合に比べて、前記可変入球手段に1個の遊技球が入球した場合に遊技者が使用可能な遊技球の個数を多くなるようにする増加数相違手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS2506及びステップS2508の処理を実行する機能)を備え、
前記遊技機は、前記所定遊技状態において前記可変入球手段に終了契機個数(カウント数)の遊技球が入球した場合、又は前記所定遊技状態において前記可変入球手段が前記開状態となる開放期間(大入賞口22aの開放継続期間)が経過した場合に前記可変入球手段を前記閉状態として前記所定遊技状態を終了させる終了契機手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS2306〜ステップS2311の処理を実行する機能)を備え、
前記所定遊技状態の実行回数を減少させた場合と、前記所定遊技状態の実行回数を減少させなかった場合とにおいて、前記終了契機個数又は前記開放期間が同一に設定されていることを特徴とする特徴C3に記載の遊技機。
特徴C4によれば、所定遊技状態の実行回数を減少させた場合の方が所定遊技状態の実行回数を減少させなかった場合に比べて、可変入球手段に1個の遊技球が入球した場合に遊技者が使用可能な遊技球の個数が多くなる。当該構成とすることにより、可変入球手段に1個の遊技球が入球した場合に遊技者が使用可能な遊技球の個数の種類を増やすことが可能となる。
さらにまた、当該構成によれば、所定遊技状態の実行回数を減少させたか否かに関係なく、終了契機個数又は開放期間が同一に設定されている。ここで、所定遊技状態の実行回数に応じて終了契機個数又は開放期間が相違している構成とすると、遊技者は所定遊技状態の実行回数に応じた終了契機個数又は開放期間を把握する必要がある。この場合、遊技者の負担が大きくなってしまう。その点、本特徴C4によれば、所定遊技状態の実行回数を減少させたか否かに関係なく、終了契機個数又は開放期間が同一に設定されているため、遊技者は所定遊技状態の実行回数に応じた終了契機個数又は開放期間を複数種類把握する必要がない。これにより、遊技者の負担が大きくなり過ぎてしまうことを阻止することが可能となる。
なお、特徴C1〜C4の構成に対して、特徴A1〜A18、特徴B1〜B9、特徴C1〜4のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴A群、上記特徴B群、上記特徴C群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
例えばパチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動入球部に遊技球が入球したことを契機として、当たり遊技状態等の所定遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる。また、例えば遊技領域に設けられた表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示に際して上記抽選結果に応じた停止結果が表示されるという1遊技回分の表示演出が実行される。また、抽選結果がいわゆる当たり遊技状態への移行当選である場合には、1遊技回分の表示演出が実行された後などにおいて、例えば遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が実行され、可変入球装置への入球数に応じた遊技球の払出が実行される。
また、絵柄の変動表示が行われている最中に遊技球が始動入球部に入球した場合、当たり抽選に用いる情報が予め定められた所定数(例えば4個)を上限として保留記憶されるようになっているパチンコ遊技機がある。保留記憶された場合には、絵柄の変動表示が終了した後に、上記保留記憶された情報を用いて当たり抽選が行われ、次回の絵柄の変動表示が開始される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技の斬新性が求められており、この点について未だ改良の余地がある。
以下に、以上の各特徴を適用し得る又は各特徴に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより前記複数の絵柄の可変表示が停止され、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。