JP6768051B2 - 道路監視装置および道路監視プログラム - Google Patents
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Description
道路および道路の周囲に位置する各計測点の三次元座標値を含んだ三次元点群データを用いて、表示装置に表示される画像であって各計測点の三次元座標値に対応する箇所に各計測点が描かれた画像である点群画像を生成する点群画像生成部と、
表示された点群画像内の指定された箇所であって前記道路または前記道路の周囲に生じている事象を表している箇所である指定箇所に対応する三次元座標値を、前記指定箇所に対応する計測点の三次元座標値を用いて、事象位置として算出する事象位置算出部と、
前記表示装置に表示される画像であって前記事象位置に対応する箇所に前記事象を表す事象図が付加された地図の画像である地図画像を生成する地図画像生成部とを備える。
道路または道路の周囲に生じている事象を監視する道路監視システム500について、図1から図30に基づいて説明する。
図1に基づいて、道路監視システム500の構成について説明する。
道路監視システム500は、計測車両110と道路監視装置510とを備える。
計測車両110には各種の計測機器が取り付けられており、計測車両110が道路を走行することによって道路および道路の周囲の三次元計測が行われる。そして、道路の陥没または道路にはみ出た樹木などの通行に支障をきたす事象が検出され、検出された事象に関する情報がネットワーク501を介してリアルタイムで道路監視装置510に送信される。計測車両110の詳細については後述する。
道路監視装置510は、事象に関する情報を受信する。そして、道路監視装置510は、事象が生じている位置に対応する箇所に事象を表す図が付加された地図を表示装置519に表示する。
これにより、監視者502は、通行に支障をきたす事象をリアルタイムに知ることができる。そして、事象に対する迅速な対応および安全で円滑な通行の確保が可能になる。
図2に基づいて、道路監視装置510の構成について説明する。
道路監視装置510は、プロセッサ901とメモリ903と補助記憶装置902と通信装置904といったハードウェアを備えるコンピュータである。プロセッサ901は、信号線を介して他のハードウェアと接続されている。
メモリ903は揮発性の記憶装置である。メモリ903は、主記憶装置またはメインメモリとも呼ばれる。具体的には、メモリ903はRAM(Random Access Memory)である。
補助記憶装置902は不揮発性の記憶装置である。具体的には、補助記憶装置902は、ROM、HDDまたはフラッシュメモリである。ROMはRead Only Memoryの略称であり、HDDはHard Disk Driveの略称である。
通信装置904はレシーバ9041とトランスミッタ9042とを備える。具体的には、通信装置904は通信チップまたはNIC(Network Interface Card)である。
さらに、補助記憶装置902にはOS(Operating System)が記憶されている。OSの少なくとも一部は、メモリ903にロードされて、プロセッサ901によって実行される。
つまり、プロセッサ901は、OSを実行しながら、「部」の機能を実現するプログラムを実行する。
「部」の機能を実現するプログラムを実行して得られるデータは、メモリ903、補助記憶装置902、プロセッサ901内のレジスタまたはプロセッサ901内のキャッシュメモリといった記憶装置に記憶される。これらの記憶装置は、データを記憶する記憶部として機能する。
なお、道路監視装置510が複数のプロセッサ901を備えて、複数のプロセッサ901が「部」の機能を実現するプログラムを連携して実行してもよい。
具体的には、メモリ903には、地図データ520、事象パケット531、車両パケット532、計測点パケット533および視点パケット534等が記憶される。メモリ903に記憶される各データの内容については後述する。
「部」は「処理」または「工程」に読み替えてもよい。「部」の機能はファームウェアで実現してもよい。
「部」の機能を実現するプログラムは、磁気ディスク、光ディスクまたはフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体に記憶することができる。
事象パケット531は、車両識別子542が設定されたヘッダ541を含んでいる。さらに、事象パケット531は、情報識別子543、サイズ544、事象識別子551および事象位置情報552を含んでいる。
車両識別子542は、送信元の計測車両110を識別する識別子である。
情報識別子543は、パケットに含まれる情報の種類を識別する識別子である。
サイズ544は、パケットのデータサイズである。
事象識別子551は、事象を識別する識別子である。具体的には、事象識別子551は、事象の種類を識別する種類識別子と事象の種類別の通し番号とを結合したものである。
事象位置情報552は、事象が生じている位置を示す情報である。具体的には、事象位置情報552は、事象が生じている位置を示す三次元座標値である。
車両パケット532は、車両識別子542が設定されたヘッダ541を含んでいる。さらに、車両パケット532は、情報識別子543、サイズ544、時刻545および車両位置情報553を含んでいる。事象パケット531に含まれる情報と同じ種類の情報については同じ符号を付して説明を省略する。
時刻545は、パケットに含まれている情報に対応付けられた時刻である。
車両位置情報553は、計測車両110の位置を示す情報である。具体的には、車両位置情報553は、計測車両110の位置を示す三次元座標値である。
視点パケット534は、車両識別子542が設定されたヘッダ541を含んでいる。さらに、視点パケット534は、情報識別子543、サイズ544、時刻545、視点情報554および視線情報559を含んでいる。事象パケット531または車両パケット532に含まれる情報と同じ種類の情報については同じ符号を付して説明を省略する。
視点情報554は、計測車両110に搭載された表示装置に表示されている点群画像の視点の位置を示す情報である。点群画像の視点については後述する。
視線情報559は、計測車両110に搭載された表示装置に表示されている点群画像の視線方向を示す情報である。点群画像の視線方向については後述する。
計測点パケット533は、車両識別子542が設定されたヘッダ541を含んでいる。さらに、計測点パケット533は、情報識別子543、サイズ544、時刻545および三次元点群データ555を含んでいる。事象パケット531または車両パケット532に含まれる情報と同じ種類の情報については同じ符号を付して説明を省略する。
三次元点群データ555は、道路および道路の周囲に位置する各計測点の計測点情報556を含んでいる。
計測点情報556は、各計測点の位置を示す情報である。具体的には、計測点情報556は、ENU座標系の三次元座標値およびBLH座標系の三次元座標値である。
座標値Eは、東西方向を軸として、原点より東で正になり、原点より西で負になる座標値である。座標値Nは、南北方向を軸として、原点より北で正になり、原点より南で負になる座標値である。座標値Uは、上下方向を軸として、原点より上で正になり、原点より下で負になる座標値である。原点は、計測車両110による計測が開始された地点である。
座標値Bは緯度であり、座標値Cは経度であり、座標値Hは楕円体高である。
道路監視装置510の動作は道路監視方法に相当する。また、道路監視方法の手順は道路監視プログラムの手順に相当する。
ステップS210は初期画面処理である。
ステップS210において、道路監視装置510は、初期状態の監視画面503を表示装置519に表示させる。
点群画像310は、指定された視点から指定された視線方向に見える範囲に位置する計測点が描かれた画像である。
インタフェース画像320は、視点および視線方向を指定するためのユーザインタフェースとして利用される画像である。インタフェース画像320は点群画像310と共に表示される。
地図画像560は、道路および道路の周囲を表す地図の画像である。地図画像560は点群画像310と共に表示される。
図10は、視点が計測車両110の前に位置して、視線方向が計測車両110の前側から計測車両110の後ろ側への方向である場合の点群画像310を示している。
図11は、視点が計測車両110の右に位置して、視線方向が計測車両110の右側から計測車両110の左側への方向である場合の点群画像310を示している。
図12は、視点が計測車両110の左に位置して、視線方向が計測車両110の左側から計測車両110の右側への方向である場合の点群画像310を示している。
図13は、視点が計測車両110の上に位置して、視線方向が計測車両110の上側から計測車両110の下側への方向である場合の点群画像310を示している。
三次元点群311は計測点の集合である。計測点は三次元点または照射点ともいう。具体的には、計測点は小さな三角形で表される。
車両マーク319は、計測車両110を表すマークであり、後述する計測位置マーク312または推定位置マーク313に相当する。具体的には、車両マーク319は白地の三角形である。
経路マーク314は計測車両110の経路を表すマークである。つまり、経路マーク314は、過去の車両マーク319の集合に相当する。具体的には、経路マーク314は経路上に並べられた黒地の三角形である。
事象マーク315は事象を表すマークである。具体的には、事象マーク315は、事象識別子が複数の箇所に記された側部を有する立体を点群画像310に投影した図である。より具体的には、事象マーク315は2つの三角錐が上下に結合された双三角錐を点群画像310に投影した図である。
図14の(1)は前から見た事象マーク315であり、主に図9の点群画像310に描かれる。
図14の(2)は後ろから見た事象マーク315であり、主に図10の点群画像310に描かれる。
図14の(3)は右から見た事象マーク315であり、主に図11の点群画像310に描かれる。
図14の(4)は左から見た事象マーク315であり、主に図12の点群画像310に描かれる。
図14の(5)は上から見た事象マーク315であり、主に図13の点群画像310に描かれる。
事象マーク315の下側の三角錐は、事象が生じている位置に対応する箇所を指し示す頂部317を有する。
事象マーク315の色は事象の種類毎に異なる。
図16は、地図縮尺が小さい場合の地図画像560を示している。
地図縮尺は、地図画像560に描かれる地図の縮尺として指定された縮尺である。
縮尺は分数で表される。縮尺の分母が小さい方が縮尺が大きく、縮尺の分母が大きい方が縮尺が小さい。つまり、縮尺が大きい地図は狭い範囲を表した詳細な地図であり、縮尺が小さい地図は広い範囲を表した概略の地図である。
車両図561は、計測車両110を表す図である。具体的には、車両図561は黒地の三角である。
視点図562は、視点および視点方向を表す図である。視点図562は、地図縮尺が大きい場合には表示されるが、地図縮尺が小さい場合には表示されない。
経路図563は、計測車両110の経路を表す図である。つまり、経路図563は過去の車両図561の集合に相当する。地図縮尺が大きい場合の経路図563は、経路上に並べられた白地の三角である。地図縮尺が小さい場合の経路図563は、経路を示す線である。
事象図564は、事象を表す図である。具体的には、事象図564は、事象を識別する事象識別子と、事象が生じている位置を示す事象位置情報とを含んだ図である。
縮尺指定部571は、地図縮尺を指定するためのユーザインタフェースである。具体的には、縮尺指定部571は、地図縮尺を上げ下げするためのボタンである。
車両位置表示部572は、計測車両110の位置を示すユーザインタフェースである。具体的には、車両位置表示部572は、緯度、経度および楕円体高を示すテキストボックスである。
視点表示指定部573は、視点図562の表示または視点図562の非表示を指定するためのユーザインタフェースである。具体的には、視点表示指定部573は、視点図562を表示するときにチェックされるチェックボックスである。
経路消去部574は、経路図563の消去を指定するためのユーザインタフェースである。具体的には、経路消去部574は、経路図563を消去するときに押下されるボタンである。
手動スクロール指定部575は、地図画像560に描かれる地図の手動スクロールを指定するためのユーザインタフェースである。具体的には、手動スクロール指定部575は、地図を手動でスクロールするときに押下されるボタンである。
車両中心指定部576は、地図画像560に描かれる地図の中心として計測車両110の位置を指定するためのユーザインタフェースである。具体的には、車両中心指定部576は、計測車両110の位置を地図の中心にするときに押下されるボタンである。
更新指定部577は、地図画像560の更新の停止または地図画像560の更新の開始を指定するためのユーザインタフェースである。具体的には、更新指定部577は、地図画像560の更新を停止するときと地図画像560の更新を開始するときに押下されるボタンである。
ステップS211において、道路監視装置510は、点群画像310用のウインドウと、インタフェース画像320用のウインドウと、地図画像560用のウインドウと、を表示装置519に表示させる。これらのウインドウのデータはメモリ903に予め記憶されている。
具体的には、地図画像生成部512は、地図画像560用のウインドウのデータを表示装置519に入力する。そして、表示装置519は、入力されたデータを用いて、地図画像560用のウインドウを表示する。
また、点群画像生成部513は、点群画像310用のウインドウのデータを表示装置519に入力する。そして、表示装置519は、入力されたデータを用いて、点群画像310用のウインドウを表示する。
さらに、インタフェース画像生成部514は、インタフェース画像320用のウインドウのデータを表示装置519に入力する。そして、表示装置519は、入力されたデータを用いて、インタフェース画像320用のウインドウを表示装置519に表示する。
具体的には、インタフェース画像生成部514は、インタフェース画像320を表示装置519に入力する。そして、表示装置519は、インタフェース画像320用のウインドウにインタフェース画像320を表示する。
まず、点群画像生成部513は、車両パケット532から車両位置情報553を取得し、計測点パケット533から計測点情報556を取得する。また、点群画像生成部513は、視点パケット534から視点情報554および視線情報559を取得する。
次に、点群画像生成部513は、車両位置情報553、計測点情報556、視点情報554および視線情報559に基づいて、計測車両110に搭載される表示装置に表示される点群画像に相当する画像を点群画像310として生成する。点群画像310は、計測点情報556が示す位置に対応する箇所に計測点が描かれた画像である。点群画像310を生成する方法は、計測車両110に搭載される点群画像生成装置100が投影点群データ235および投影マークデータ236を生成する方法と同じである。投影点群データ235および投影マークデータ236を生成する方法については後述する。
そして、点群画像生成部513は点群画像310を表示装置519に入力し、表示装置519は点群画像310用のウインドウに点群画像310を表示する。
まず、地図画像生成部512は、車両パケット532から車両位置情報553を取得する。また、地図画像生成部512は、視点パケット534から視点情報554を取得する。
次に、地図画像生成部512は、地図縮尺と地図画像560用のウインドウの大きさとに基づいて、地図画像560に描く区域の大きさを算出する。地図縮尺および地図画像560用のウインドウの大きさはメモリ903に予め記憶されている。
次に、地図画像生成部512は、算出した区域の大きさと車両位置情報553とに基づいて、地図画像560に描く区域の範囲を算出する。この区域は、車両位置情報553が示す位置を含んだ区域である。
次に、地図画像生成部512は、算出した範囲に含まれる区域の地図データ520を用いて、地図画像560を生成する。
次に、地図画像生成部512は、地図画像560に描かれた地図内の箇所のうち車両位置情報553が示す位置に対応する箇所を算出し、算出した箇所に車両図561を付加する。
さらに、地図画像生成部512は、地図画像560に描かれた地図内の箇所のうち視点情報554が示す位置に対応する箇所を算出し、算出した箇所に視点図562を付加する。
そして、地図画像生成部512は車両図561および視点図562が付加された後の地図画像560を表示装置519に入力し、表示装置519は入力された地図画像560を地図画像560用のウインドウに表示する。
具体的には、地図画像生成部512は、地図縮尺を視点用の縮尺閾値と比較する。そして、地図縮尺が視点用の縮尺閾値より大きい場合には、地図画像生成部512は視点図562を付加する。しかし、地図縮尺が視点用の縮尺閾値より小さい場合には、地図画像生成部512は視点図562を付加しない。
ステップS220において、受信部511は、計測車両110の通信装置から送信される事象パケット531、車両パケット532、計測点パケット533または視点パケット534を受信し、受信したパケットをメモリ903に記憶する。
受信部511が事象パケット531を受信した場合、処理はステップS230に進む。
受信部511が車両パケット532または視点パケット534を受信した場合、処理はステップS240に進む。
受信部511が計測点パケット533を受信した場合、処理はステップS250に進む。
そして、点群画像生成部513は事象マーク315が付加された後の点群画像310を表示装置519に入力し、表示装置519は入力された点群画像310を点群画像310用のウインドウに表示する。
まず、点群画像生成部513は、受信された事象パケット531から事象識別子551と事象位置情報552とを取得する。
次に、点群画像生成部513は、事象識別子551を用いて、三次元の事象マーク315を生成する。三次元の事象マーク315は、事象識別子551が上部の三角錐の各側面に記された双三角錐の三次元データである。
次に、点群画像生成部513は、点群画像310内の箇所のうち事象位置情報552が示す位置に対応する箇所を算出する。
そして、点群画像生成部513は、事象マーク315の下部の頂部317が点群画像310内の算出した箇所を指し示すように、三次元の事象マーク315を点群画像310に投影する。投影は、三次元座標値を点群画像310内の二次元座標値に変換することを意味する。三次元の事象マーク315を点群画像310に投影する方法は、計測車両110に搭載される点群画像生成装置100が三次元点群311、計測位置マーク312および推定位置マーク313を点群画像310に投影する二次元投影処理と同じである。二次元投影処理については後述する。
そして、地図画像生成部512は事象図564が付加された後の地図画像560を表示装置519に入力し、表示装置519は入力された地図画像560を地図画像560用のウインドウに表示する。
まず、地図画像生成部512は、受信された事象パケット531から事象識別子551と事象位置情報552とを取得する。
次に、地図画像生成部512は、事象識別子551および事象位置情報552を記した事象図564を生成する。
そして、地図画像生成部512は、地図画像560に描かれている地図内の箇所のうち事象位置情報552が示す位置に対応する箇所を算出し、算出した箇所に事象図564を付加する。
なお、地図画像生成部512は、事象識別子551に基づいて、事象マーク315の色を事象の種類毎に異なるようにしても良い。
まず、点群画像生成部513は、各車両パケット532から車両位置情報553を取得し、最新の視点パケット534から視点情報554と視線情報559とを取得する。また、点群画像生成部513は、各計測点パケット533から三次元点群データ555を取得する。さらに、点群画像生成部513は、各事象パケット531から事象識別子551と事象位置情報552とを取得する。
次に、点群画像生成部513は、車両位置情報553と視点情報554と視線情報559と三次元点群データ555とに基づいて、点群画像310を生成する。点群画像310を生成する方法は、計測車両110に搭載される点群画像生成装置100が投影点群データ235および投影マークデータ236を生成する方法と同じである。投影点群データ235および投影マークデータ236を生成する方法については後述する。
次に、点群画像生成部513は、事象識別子551と事象位置情報552とに基づいて、生成した点群画像310に事象マーク315を付加する。事象マーク315を付加する方法は、ステップS230で説明した方法と同じである。
そして、点群画像生成部513は事象マーク315が付加された後の点群画像310を表示装置519に入力し、表示装置519は入力された点群画像310を点群画像310用のウインドウに表示する。
まず、地図画像生成部512は、最新の車両パケット532および過去の車両パケット532から車両位置情報553を取得し、最新の視点パケット534から視点情報554を取得する。さらに、地図画像生成部512は、各事象パケット531から事象識別子551および事象位置情報552を取得する。
次に、地図画像生成部512は、最新の車両パケット532から取得した車両位置情報553と最新の視点パケット534から取得した視点情報554とに基づいて、車両図561および視点図562が付加された地図画像560を生成する。この地図画像560を生成する方法は、ステップS215で説明した方法と同じである。
また、地図画像生成部512は、過去の車両パケット532から取得した車両位置情報553に基づいて計測車両110の経路を算出し、算出した経路を表す経路図563を地図画像560に付加する。
さらに、地図画像生成部512は、事象識別子551と事象位置情報552とに基づいて、地図画像560に事象図564を付加する。事象図564を付加する方法は、ステップS230で説明した方法と同じである。
そして、地図画像生成部512は車両図561、視点図562、経路図563および事象図564が付加された後の地図画像560を表示装置519に入力し、表示装置519は入力された地図画像560を地図画像560用のウインドウに表示する。
具体的には、地図画像生成部512は、地図縮尺を経路用の縮尺閾値と比較する。
そして、地図縮尺が経路用の縮尺閾値より大きい場合、地図画像生成部512は、時刻毎の車両位置情報553が示す位置に対応する箇所に、計測車両110が通過した位置を表すマークを経路図563として付加する。
また、地図縮尺が経路用の縮尺閾値より小さい場合、地図画像生成部512は、時刻毎の車両位置情報553が示す位置に対応する箇所を通る線を経路図563として付加する。
図18に基づいて、点群画像生成装置100の構成について説明する。
点群画像生成装置100は、計測データ処理部200と、表示装置300と、操作部400と、通信装置301とを備える。
点群画像生成装置100は、計測車両110に搭載される。
各種の計測によって、測位補強データ101と、測位データ102と、慣性計測データ103と、走行距離データ104と、方位距離データ105とが得られる。
計測車両110は、車体の屋根に設けられた天板119を備えている。また、計測車両110は、オドメータ114を備えている。
天板119には、測位補強信号受信機111と、測位信号受信機112と、慣性計測装置113と、レーザスキャナ115とが取り付けられている。
測位補強データ101は、GNSS衛星から配信される場合と、GNSS補正情報配信サービス事業者から携帯電話網を介して配信される場合とが考えられる。
GNSS衛星が測位補強データ101を配信する準天頂衛星である場合、センチメートル級の精度の測位補強データ101は、準天頂衛星から送信されるL6帯の信号に含まれる。この場合、測位補強データ101は、GPS衛星の衛星時計の誤差、GPS衛星の軌道誤差、周波数間バイアス、電離層伝搬遅延の誤差および対流圏遅延の誤差を示す。
測位データ102は、測位信号受信機112によって測位された計測車両110の位置を示すデータである。
慣性計測データ103は、慣性計測装置113によって得られた情報を示すデータである。
走行距離データ104は、オドメータ114によって算出された走行距離を示すデータである。
その際、レーザスキャナ115は、レーザが照射された地点(照射点)毎に、レーザを出射した時刻と地物から反射されたレーザを受信した時刻との時刻差を計測し、計測した時刻差を用いてレーザが照射された地点までの距離を求める。また、レーザスキャナ115は、レーザが出射された方向を示す方位を求める。
方位距離データ105は、計測時刻と距離と方位とを互いに対応付けたデータである。計測時刻は、レーザスキャナ115による計測が行われたときの時刻である。計測時刻の一例は、レーザが出射された時刻またはレーザが受信された時刻である。
計測データ処理部200は、位置演算部121と、姿勢演算部122と、三次元点群生成部123と、位置推定部220と、二次元投影部230と、事象位置算出部240と、パケット生成部250とを備える。
そして、位置演算部121は、算出した計測位置を示す計測位置データ201を生成する。
そして、姿勢演算部122は、算出した計測姿勢を示す計測姿勢データ202を生成する。
この際、三次元点群生成部123は、方位距離データ105が示す方位を計測姿勢データ202が示す計測姿勢を用いて補正し、補正後の方位と計測位置データ201が示す計測位置と方位距離データ105が示す距離とを用いて、レーザが照射された地点の三次元座標値を算出する。
三次元点群データ203は、計測車両110に取り付けられたレーザスキャナ115を周辺の地物に照射することによって複数のレーザ照射点までの方位と距離とを計測して得られる方位距離データ105を用いて生成されるデータであって、複数のレーザ照射点それぞれの三次元座標値を示すデータである。
そして、位置推定部220は、推定した三次元座標値を示す推定位置データ229を生成する。
投影点群データ235は、三次元点群データ203を二次元座標値に変換したデータである。生成された投影点群データ235および投影マークデータ236は、表示装置300に出力される。
二次元投影部230における座標変換処理(投影処理)については後述する。
点群画像310は、三次元点群311と、計測位置マーク312と、推定位置マーク313とを含んでいる。
三次元点群311は、計測車両110に取り付けられたレーザスキャナ115を周辺の地物に照射して得られる複数の照射点を表し、三次元点群データ203に基づいて表示される。三次元点群311を構成する各点は三角形により表されている。
計測位置マーク312は、計測車両110が各種の計測データを取得したときの計測車両110の位置である計測位置を表す。計測位置は自己位置または自車位置ともいう。
推定位置マーク313は、点群画像310が表示されるときの計測車両110の位置である推定位置を表す。推定位置は現在位置または自車位置ともいう。
計測位置マーク312および推定位置マーク313は、投影マークデータ236に基づいて表示される。
投影マークデータ236は、点群画像310内の各種マークの二次元座標値を含んだデータである。
また、投影点群データ235は、点群画像310内の三次元点群311の各点の二次元座標値を含んだデータである。
操作部400は、利用者が指定した視点位置および視線方向を示す操作データ204を出力する。
操作部400は、インタフェース画像320、または、インタフェース画像320が表すユーザインタフェースを操作するためのソフトウェアまたはハードウェアである。
インタフェース画像320は、視点位置および視線方向を変更するためのユーザインタフェースを表す画像である。
利用者は、キーボードおよびマウスなどの入力装置を用いて、インタフェース画像320が表すユーザインタフェースを操作することによって、視点位置および視線方向を指定する。利用者は、タッチパッドまたはタッチパネルなどの入力装置を用いて、視点位置および視線方向を指定してもよい。
表示装置300は、点群画像310と操作部400に対応するインタフェース画像320とを表示する。表示装置300は、利用者によって操作されるタッチパネルを備えてもよい。
計測車両110の位置(自車位置401)から所定距離を隔てた位置に基準視点位置411が設定される。初期状態においては、当該基準視点位置411から計測車両110の進行方向(前方)に向かう視線方向に見える地物の点群画像310が表示される。基準視点位置411は、基準位置または視点基準位置ともいう。
利用者は、操作部400を介し、基準視点位置411からの視線方向を所望の方向に変えるとともに、基準視点位置411に対し所定のオフセット値を設けた視点位置を設定することが可能である。
インタフェース画像320は、前方ボタン321Fと、後方ボタン321Bと、左ボタン321Lと、右ボタン321Rと、下方ボタン321Dとを含んでいる。
前方ボタン321Fと後方ボタン321Bと左ボタン321Lと右ボタン321Rとは矢印の形状を有するボタンであり、下方ボタン321Dは正方形の形状を有するボタンである。
前方ボタン321Fは下方ボタン321Dの上に配置され、後方ボタン321Bは下方ボタン321Dの下に配置され、左ボタン321Lは下方ボタン321Dの左に配置され、右ボタン321Rは下方ボタン321Dの右に配置されている。
後方ボタン321Bは、視線方向を計測車両110の進行方向に対して逆方向に向けるためのボタンである。
左ボタン321Lは、視線方向を計測車両110の進行方向に対して左方向に向けるためのボタンである。
右ボタン321Rは、視線方向を計測車両110の進行方向に対して右方向に向けるためのボタンである。
下方ボタン321Dは、視線方向を下方向に向けるためのボタンである。
左右ウィジェット322Xは、視点位置を基準視点位置411に対し、計測車両110の左右方向に移動させる移動量を指定するためのユーザインタフェースである。
前後ウィジェット322Yは、視点位置を基準視点位置411に対し、計測車両110の前後方向に移動させる移動量を指定するためのユーザインタフェースである。
上下ウィジェット322Zは、視点位置を基準視点位置411に対し、計測車両110の上下方向に移動させる移動量を指定するためのユーザインタフェースである。
仰角ウィジェット323Pは、基準視点位置411からの視線方向を垂直方向に所定角度ずらすためのオフセット量を設定するためのユーザインタフェースである。
方位角ウィジェット323Yは、基準視点位置411からの視線方向を水平方向に所定角度ずらすためのオフセット量を設定するためのユーザインタフェースである。
取消ボタン329は、指定された移動量および指定されたオフセット量を取り消すためのボタンである。
二次元投影部230は、計測位置データ201と計測姿勢データ202とを用いて基準視点位置411を算出し、当該基準視点位置411と操作部400からの操作データ204とを用いて利用者が指定した視点位置と視点方向を求める。
二次元投影部230は、利用者が指定した視点位置と視線方向に基づいて三次元点群データ203を二次元座標データに変換する二次元投影処理を行い、投影点群データ235を生成する。
同様に、二次元投影部230は、利用者が指定した視点位置と視点方向に基づいて、計測位置データ201および推定位置データ229をそれぞれ二次元座標データに変換する二次元投影処理を行い、投影マークデータ236を生成する。
事象位置算出部240は、投影点群データ235および三次元点群データ203を用いて、事象が生じている事象位置を算出する。
事象位置を算出する方法については実施の形態2で説明する。
パケット生成部250は、事象位置算出部240によって算出された事象位置を示す事象位置情報552を含んだ事象パケット531を生成する。
パケット生成部250は、計測位置データ201または推定位置データ229を車両位置情報553として含んだ車両パケット532を生成する。
パケット生成部250は、操作データ204を視点情報554および視線情報559として含んだ視点パケット534を生成する。
パケット生成部250は、三次元点群データ203を三次元点群データ555として含んだ計測点パケット533を生成する。
点群画像生成装置100の動作は点群画像生成方法に相当する。また、点群画像生成方法は点群画像生成プログラムの処理手順に相当する。
ステップS110は計測処理である。
ステップS110において、計測車両110の各機器は計測を行い、計測に得られたデータを出力する。出力されるデータは、測位補強データ101、測位データ102、慣性計測データ103、走行距離データ104および方位距離データ105である。
ステップS120において、位置演算部121は、測位補強データ101と測位データ102と慣性計測データ103と走行距離データ104とを用いて、計測位置の三次元座標値を算出する。計測位置は、計測時の計測車両110の位置である。
そして、位置演算部121は、計測位置の三次元座標値を示す計測位置データ201を生成し、生成した計測位置データ201を出力する。
ステップS130において、姿勢演算部122は、測位データ102と慣性計測データ103と走行距離データ104とを用いて、計測姿勢を算出する。計測姿勢は、計測時の計測車両110の姿勢である。
そして、姿勢演算部122は、計測姿勢を示す計測姿勢データ202を生成し、生成した計測姿勢データ202を出力する。
ステップS140において、三次元点群生成部123は、計測位置データ201と計測姿勢データ202と方位距離データ105とを用いて、レーザが照射された各照射点の三次元座標値を算出する。
そして、三次元点群生成部123は、各照射点の三次元座標値を示す三次元点群データ203を生成し、生成した三次元点群データ203を出力する。
ステップS150において、位置推定部220は、計測位置データ201を用いて、推定位置の三次元座標値を算出する。推定位置は、点群画像310が表示されるときの計測車両110の位置として推定される位置である。
そして、位置推定部220は、推定位置の三次元座標値を示す推定位置データ229を生成し、生成した推定位置データ229を出力する。
位置推定部220は、最新の計測位置データ201が取得された時刻と現在時刻との差を求め、最新の計測位置データ201が取得された時点における走行軌跡、角速度および加速度から現在時刻における自己位置を推定位置として算出する。ここで、現在時刻とは二次元投影部230から出力された投影点群データ235と投影マークデータ236とに基づいて表示装置300が点群画像310を表示する時刻である。この現在時刻は、計測位置データ201が取得されてから、計測位置データ201が取得された時刻と同時刻に取得された点群画像310が表示装置300に表示されるまでに要する処理時間を考慮して求められる。
ステップS160において、二次元投影部230は、三次元点群データベースと計測位置データ201と計測姿勢データ202とを用いて、操作データ204が示す情報に従って、投影点群データ235を生成する。
二次元投影部230は、計測位置データ201を用いて、操作データ204が示す情報に従って、投影マークデータ236を生成する。
そして、二次元投影部230は、投影点群データ235と投影マークデータ236とを点群画像310のデータとして表示装置300に出力する。
ステップS170において、表示装置300は、投影点群データ235と投影マークデータ236とを用いて点群画像310を表示する。
なお、事象位置算出部240は、点群画像生成部310と同様に、点群画像310に事象マーク315を付加した画像を、表示装置300に出力表示しても良い。
図25の(F)は、前方ボタン321Fが押下された場合、つまり、視線方向が計測車両110の進行方向である場合の点群画像310を示している。
図25の(B)は、後方ボタン321Bが押下された場合、つまり、視線方向が計測車両110の進行方向に対して逆方向である場合の点群画像310を示している。
図25の(L)は、左ボタン321Lが押下された場合、つまり、視線方向が計測車両110の進行方向に対して左方向である場合の点群画像310を示している。
図25の(R)は、右ボタン321Rが押下された場合、つまり、視線方向が計測車両110の進行方向に対して右方向である場合の点群画像310を示している。
図25の(D)は、下方ボタン321Dが押下された場合、つまり、視線方向が下方向である場合の点群画像310を示している。
図26の(0)は、上下ウィジェット322Zで指定された移動量および左右ウィジェット322Xで指定された移動量がゼロである場合、つまり、視点位置が基準視点位置411と同じである場合の点群画像310を示している。
図26の(U)は、上下ウィジェット322Zで+5.0メートルが指定された場合、つまり、視点位置が基準視点位置411から上方に移動した場合の点群画像310を示している。
図26の(D)は、上下ウィジェット322Zで−5.0メートルが指定された場合、つまり、視点位置が基準視点位置411から下方に移動した場合の点群画像310を示している。
図26の(L)は、左右ウィジェット322Xで+5.0メートルが指定された場合、つまり、視点位置が基準視点位置411から左に移動した場合の点群画像310を示している。
図26の(R)は、左右ウィジェット322Xで−5.0メートルが指定された場合、つまり、視点位置が基準視点位置411から右に移動した場合の点群画像310を示している。
図27の(O)は、前後ウィジェット322Yで指定された移動量がゼロである場合、つまり、視点位置が基準視点位置411と同じである場合の点群画像310を示している。
図27の(F)は、前後ウィジェット322Yで+5.0メートルが指定された場合、つまり、視点位置が基準視点位置411から前方に移動した場合の点群画像310を示している。
図27の(B)は、前後ウィジェット322Yで−5.0メートルが指定された場合、つまり、視点位置が基準視点位置411から後方に移動した場合の点群画像310を示している。
図28の(O)は、仰角ウィジェット323Pで指定されたオフセット量および方位角ウィジェット323Yで指定されたオフセット量がゼロである場合、つまり、二次元投影面が回転していない場合の点群画像310を示している。
図28の(U)は、仰角ウィジェット323Pで+10度が指定された場合、つまり、二次元投影面が上向きに傾いた場合の点群画像310を示している。
図28の(D)は、仰角ウィジェット323Pで−10度が指定された場合、つまり、二次元投影面が下向きに傾いた場合の点群画像310を示している。
図28の(L)は、方位角ウィジェット323Yで+10度が指定された場合、つまり、二次元投影面が左向きに傾いた場合の点群画像310を示している。
図28の(R)は、方位角ウィジェット323Yで−10度が指定された場合、つまり、二次元投影面が右向きに傾いた場合の点群画像310を示している。
図29に基づいて、点群画像生成装置100のハードウェア構成例について説明する。
点群画像生成装置100は、プロセッサ901、補助記憶装置902、メモリ903、通信装置904、入力インタフェース905、出力インタフェース906といったハードウェアを備えるコンピュータである。
プロセッサ901は信号線910を介して他のハードウェアと接続されている。入力インタフェース905はケーブル911を介して入力装置907に接続されている。出力インタフェース906はケーブル912を介して出力装置908に接続されている。
補助記憶装置902はデータを記憶する。補助記憶装置902の一例は、ROM、フラッシュメモリ、HDDである。ROMはRead Only Memoryの略称であり、HDDはHard Disk Driveの略称である。
メモリ903はデータを記憶する。メモリ903の一例はRAMである。RAMはRandom Access Memoryの略称である。
通信装置904は、データを受信するレシーバ9041と、データを送信するトランスミッタ9042とを備える。通信装置904の一例は、通信チップ、NICである。NICはNetwork Interface Cardの略称である。
入力インタフェース905はケーブル911が接続されるポートであり、ポートの一例はUSB端子である。USBはUniversal Serial Busの略称である。
出力インタフェース906はケーブル912が接続されるポートであり、USB端子およびHDMI端子はポートの一例である。HDMI(登録商標)はHigh Definition Multimedia Interfaceの略称である。
入力装置907はデータ、命令および要求を入力する。入力装置907の一例は、マウス、キーボード、タッチパネル、タッチパッドである。
出力装置908はデータ、結果および応答を出力する。出力装置908の一例は、ディスプレイ、プリンタである。ディスプレイの一例はLCDである。LCDはLiquid
Crystal Displayの略称である。
また、補助記憶装置902には、位置演算部121、姿勢演算部122、三次元点群生成部123、位置推定部220、二次元投影部230といった「部」の機能を実現するプログラムが記憶されている。「部」の機能を実現するプログラムは記憶媒体に記憶することができる。
OSの少なくとも一部はメモリ903にロードされ、プロセッサ901はOSを実行しながら「部」の機能を実現するプログラムを実行する。「部」の機能を実現するプログラムは、メモリ903にロードされ、プロセッサ901に読み込まれ、プロセッサ901によって実行される。
なお、点群画像生成装置100が複数のプロセッサ901を備えて、複数のプロセッサ901が「部」の機能を実現するプログラムを連携して実行してもよい。
「回路」及び「サーキットリ」は、プロセッサ901、ロジックIC、GA、ASIC、FPGAといった処理回路を包含する概念である。GAはGate Arrayの略称であり、ASICはApplication Specific Integrated
Circuitの略称であり、FPGAはField−Programmable Gate Arrayの略称である。
道路監視装置510は、道路または道路の周囲に生じている事象について事象が生じている位置に対応する箇所に事象図564が付加された地図画像560を表示する。したがって、道路監視装置510は、道路の陥没または道路にはみ出た樹木などの通行に支障をきたす事象を監視者502に知らせることができる。
道路監視装置510は、地図画像560内の箇所のうち計測車両110の位置に対応する箇所に車両図561を付加する。また、道路監視装置510は、計測車両110が走行した経路を表す経路図563を地図画像560に付加する。したがって、道路監視装置510は、計測車両110によって計測された道路を監視者502に知らせることができる。
道路監視装置510は、地図縮尺に応じて経路図563の形態を切り換える。また、道路監視装置510は、地図縮尺に応じて視点図562の表示または非表示を切り替える。したがって、道路監視装置510は、地図縮尺に応じた見易い地図画像560を監視者502に提供することができる。
道路監視装置510は、点群画像310内の箇所のうち事象が生じている位置に対応する箇所に事象マーク315を付加する。したがって、道路監視装置510は、事象が生じている場所の状況を監視者502に知らせることができる。
事象マーク315は、事象識別子が複数の箇所に記された側部を有する立体である。したがって、点群画像310の視線方向がいずれの方向であっても、事象マーク315が表している事象の事象識別子を監視者502に知らせることができる。
点群画像生成部513は、監視者502がインタフェース画像320を利用して指定する視点および視線方向に応じた点群画像310を生成してもよい。
その場合、地図画像生成部512は、計測車両110毎の視点図562および事象図564が付加された地図画像560を生成する。
図30において、地図画像560には、2台の計測車両110のそれぞれの視点図562および事象図564が付加されている。各視点図562には車両識別子542が記されている。
可視情報は、計測車両110の測位が行われたときの可視衛星の数を示す情報である。可視衛星は、測位信号受信機112が受信した測位信号の送信元の測位衛星である。可視情報は測位信号受信機112によって得られる。
精度情報は、測位結果の精度を示す情報である。精度情報は測位信号受信機112によって得られる。
計測距離は、計測車両110によって計測が行われた経路の距離である。
道路監視装置510は、これらの情報を表示装置519に表示する。例えば、地図画像生成部512は、これらの情報を示す図を地図画像560に付加する。これにより、道路監視装置510は、計測状況または計測作業の進捗状況を監視者502に知らせることができる。
具体的には、道路監視装置510は、プロセッサ901、補助記憶装置902およびメモリ903の代わりに、処理回路を備えてもよい。処理回路は、「部」の機能を実現する専用の電子回路である。この「部」には記憶部も含まれる。
なお、道路監視装置510が複数の処理回路を備えて、複数の処理回路が「部」の機能を連携して実現してもよい。
事象が生じている位置を道路監視装置510が算出する形態について、図31から図33に基づいて説明する。但し、実施の形態1と重複する説明は省略する。
図31に基づいて、道路監視装置510の構成について説明する。
道路監視装置510は、さらに事象位置算出部515を「部」の機能として備える。事象位置算出部515について以下に説明する。
<実施例1>
図32に基づいて、事象位置算出部515の動作について説明する。
ステップS311において、監視者502は、表示された点群画像310を参照し、点群画像310内の箇所のうち事象を表している箇所をマウスまたはキーボードなどの入力装置を用いて指定する。
そして、事象位置算出部515は、指定された箇所を事象位置に対応する指定箇所として受け付ける。
具体的には、指定箇所に対応する計測点は、指定箇所または指定箇所の周囲に描かれている計測点である。より具体的には、指定箇所に対応する計測点は、指定箇所に描かれている1つの計測点、または、指定箇所の近傍に描かれている複数の計測点である。指定箇所から計測点までの距離が距離閾値より短い場合、その計測点は指定箇所の近傍に描かれた計測点である。
点群画像310に描かれている計測点は計測点識別子によって識別される。
計測点パケット533に含まれる三次元点群データ555内の各計測点情報556は計測点識別子を含む。
事象位置算出部515は、各計測点パケット533に含まれる三次元点群データ555から、選択した計測点の計測点識別子を含んだ計測点情報556を選択する。
複数の計測点が指定箇所に対応する計測点として選択された場合、選択された各計測点の三次元座標値を用いて事象位置が算出される。例えば、各計測点の中間に位置する中間点の三次元座標値が事象位置として算出される。
そして、事象位置算出部515は、指定された種類識別子を受け付ける。
図33に基づいて、事象位置算出部515の動作について説明する。
ステップS321において、事象位置算出部515は、車両パケット532に含まれる車両位置情報553を用いて、路面高を算出する。路面高は、計測車両110のタイヤが接地している部分の路面の高さである。
具体的には、事象位置算出部515は、計測車両110の座標中心から計測車両110のタイヤの下端までの高さを車両位置情報553が示す楕円体高から引いて、路面高を算出する。例えば、計測車両110の屋根の中心が座標中心である場合、事象位置算出部515は、タイヤを含めた車高を車両位置情報553が示す楕円体高から引いて、路面高を算出する。
具体的には、事象位置算出部515は、三次元点群データ555に含まれる計測点情報556が示す楕円体高を路面高と比較する。
具体的には、事象位置算出部515は、路面高よりも低くて路面高との差が第1の高さ閾値より大きい楕円体高を示す計測点情報556を、道路が陥没している部分に位置する計測点の計測点情報556として選択する。
また、事象位置算出部515は、路面高よりも高くて路面高との差が第2の高さ閾値より大きい楕円体高を示す計測点情報556を、樹木が道路にはみ出ている部分に位置する計測点の計測点情報556として選択する。
道路監視装置510は、三次元点群データ555を用いて事象位置を算出する。したがって、道路監視装置510は、計測車両110内で事象位置の算出が行われなくても、事象位置を監視者502に知らせることができる。
フローチャート等を用いて説明した手順は、方法およびプログラムの手順の一例である。
実施の形態において、以下のような道路監視装置および道路監視プログラムについて説明した。
道路を走行する車両に搭載される通信装置から送信されるパケットであって前記道路または前記道路の周囲に生じている事象について前記事象が生じている位置を示す事象位置情報を含んだパケットである事象パケットを受信する受信部と、
表示装置に表示される画像であって前記事象パケットに含まれる前記事象位置情報が示す位置に対応する箇所に前記事象を表す事象図が付加された地図の画像である地図画像を生成する地図画像生成部とを備える。
前記地図画像生成部は、前記地図内の箇所のうち前記車両パケットに含まれる前記車両位置情報が示す位置に対応する箇所に前記車両を表す車両図を付加する。
前記地図画像生成部は、時刻毎の車両パケットに含まれる時刻毎の車両位置情報に基づいて、前記車両の経路を表す経路図を前記地図に付加する。
前記地図の縮尺として指定された縮尺が経路用の縮尺閾値より大きい場合、時刻毎の車両位置情報が示す位置に対応する箇所に、前記車両が通過した位置を表すマークを前記経路図として付加し、
指定された前記縮尺が経路用の前記縮尺閾値より小さい場合、時刻毎の車両位置情報が示す位置に対応する箇所を通る線を前記経路図として付加する。
前記地図画像生成部は、車両毎の車両パケットに含まれる車両毎の車両位置情報に基づいて、車両毎の車両図を前記地図に付加する。
前記受信部は、前記車両の前記通信装置から送信されるパケットであって前記道路および前記道路の周囲に位置する計測点の位置を示す計測点情報を含んだパケットである計測点パケットを受信し、
前記点群画像生成部は、前記地図画像と共に表示される画像であって前記計測点パケットに含まれる前記計測点情報が示す位置に対応する箇所に計測点が描かれた画像である点群画像を生成する。
前記事象マークの上側の三角錐は、前記事象識別子が記された3つの側面を有し、
前記事象マークの下側の三角錐は、前記事象が生じている位置に対応する箇所を指し示す頂部を有する。
前記受信部は、前記車両の前記通信装置から送信されるパケットであって前記視点の位置を示す視点情報と前記視線方向を示す視線情報とを含んだパケットである視点パケットを受信し、
前記点群画像生成部は、前記視点パケットに含まれる前記視点情報と前記視線情報とに基づいて、前記車両の前記表示装置に表示される点群画像に相当する画像を、前記地図画像と共に表示される点群画像として生成する。
道路および道路の周囲に位置する各計測点の三次元座標値を含んだ三次元点群データを用いて、表示装置に表示される画像であって各計測点の三次元座標値に対応する箇所に各計測点が描かれた画像である点群画像を生成する点群画像生成部と、
表示された点群画像内の指定された箇所であって前記道路または前記道路の周囲に生じている事象を表している箇所である指定箇所に対応する三次元座標値を、前記指定箇所に対応する計測点の三次元座標値を用いて、事象位置として算出する事象位置算出部と、
前記表示装置に表示される画像であって前記事象位置に対応する箇所に前記事象を表す事象図が付加された地図の画像である地図画像を生成する地図画像生成部とを備える。
道路および道路の周囲に位置する各計測点の三次元座標値を含んだ三次元点群データを用いて、前記道路または前記道路の周囲に生じている事象について前記事象が生じている位置を示す三次元座標値を事象位置として算出する事象位置算出部と、
表示装置に表示される画像であって前記事象位置に対応する箇所に前記事象を表す事象図が付加された地図の画像である地図画像を生成する地図画像生成部とを備える。
道路を走行する車両に搭載される通信装置から送信されるパケットであって前記道路または前記道路の周囲に生じている事象について前記事象が生じている位置を示す事象位置情報を含んだパケットである事象パケットを受信する情報受信処理と、
表示装置に表示される画像であって前記事象パケットに含まれる前記事象位置情報が示す位置に対応する箇所に前記事象を表す事象図が付加された地図の画像である地図画像を生成する地図画像生成処理と
をコンピュータに実行させる。
道路および道路の周囲に位置する各計測点の三次元座標値を含んだ三次元点群データを用いて、表示装置に表示される画像であって各計測点の三次元座標値に対応する箇所に各計測点が描かれた画像である点群画像を生成する点群画像生成処理と、
表示された点群画像内の指定された箇所であって前記道路または前記道路の周囲に生じている事象を表している箇所である指定箇所に対応する三次元座標値を、前記指定箇所または前記指定箇所の周囲に描かれている計測点に対応する三次元座標値に基づいて、事象位置として算出する事象位置算出処理と、
前記表示装置に表示される画像であって前記事象位置に対応する箇所に前記事象を表す事象図が付加された地図の画像である地図画像を生成する地図画像生成処理と
をコンピュータに実行させる。
道路および道路の周囲に位置する各計測点の三次元座標値を含んだ三次元点群データを用いて、前記道路または前記道路の周囲に生じている事象について前記事象が生じている位置を示す三次元座標値を事象位置として算出する事象位置算出処理と、
表示装置に表示される画像であって前記事象位置に対応する箇所に前記事象を表す事象図が付加された地図の画像である地図画像を生成する地図画像生成処理と
をコンピュータに実行させる。
Claims (2)
- 道路および道路の周囲に位置する各計測点の三次元座標値を含んだ三次元点群データを用いて、表示装置に表示される画像であって各計測点の三次元座標値に対応する箇所に各計測点が描かれた画像である点群画像を生成する点群画像生成部と、
表示された点群画像内の指定された箇所であって前記道路または前記道路の周囲に生じている事象を表している箇所である指定箇所に対応する三次元座標値を、前記指定箇所に対応する計測点の三次元座標値を用いて、事象位置として算出する事象位置算出部と、
前記表示装置に表示される画像であって前記事象位置に対応する箇所に前記事象を表す事象図が付加された地図の画像である地図画像を生成する地図画像生成部と
を備える道路監視装置。 - 道路および道路の周囲に位置する各計測点の三次元座標値を含んだ三次元点群データを用いて、表示装置に表示される画像であって各計測点の三次元座標値に対応する箇所に各計測点が描かれた画像である点群画像を生成する点群画像生成処理と、
表示された点群画像内の指定された箇所であって前記道路または前記道路の周囲に生じている事象を表している箇所である指定箇所に対応する三次元座標値を、前記指定箇所に対応する計測点の三次元座標値を用いて、事象位置として算出する事象位置算出処理と、
前記表示装置に表示される画像であって前記事象位置に対応する箇所に前記事象を表す事象図が付加された地図の画像である地図画像を生成する地図画像生成処理と
をコンピュータに実行させるための道路監視プログラム。
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