JP6767809B2 - 監視装置、および、エレベーター管理システム - Google Patents

監視装置、および、エレベーター管理システム Download PDF

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Description

本発明は、機器の監視装置に関する。
エレベーターは、ビル内で人々を上下方向に輸送する装置であり、都市空間において必須の装置である。近年は、エレベーターの多くは、専用オペレーターなしで、利用者が自分でボタンを操作して利用する。エレベーターに乗ろうとする場合、各階のエレベーターホールに備えられた呼びボタンを押し、乗りかごが到着すると自動でドアが開き、利用者は乗りかご内へ乗り込む。そして、乗りかご内のボタンにて、降りたい階を指定する。その後、ドアが閉じ、乗りかごが昇降する。
このように、エレベーターは多くの場合は利用者のみで使用するため、正常状態を保つことが求められる。特に、ドアは、エレベーターの乗りかごの昇降時に、利用者を相対運動部分から隔離するものであることから、利用者の安全を確保する上で重要な装置である。
このドアの状態を監視する技術として、特許文献1には、ドアの異常が、エレベーターの乗りかごドアと、乗り場ドアのどちらで生じているかを区別するものが開示されている。
特開2003−40561号公報
エレベーターは、設置されるビルの環境や用途によって、様々な仕様が存在する。乗り場ドアに限っても、各階で意匠が異なったり、遮煙機能の有無などの仕様が異なったりする。これらの各階での乗り場側のドア仕様の違いは、ドア自体の質量や剛性などの機械的特性の差を生じさせる。乗りかごドア、および、乗り場ドアの開閉は、何れも乗りかご側に備えられたドアモーターによって行われ、同一のドアモーターで仕様の異なる乗り場側のドアを駆動している。よって、ドアの開閉時のドアモーターの負荷やドアの運動は各階で異なっている。このため、ドアの開閉動作が機器の劣化や故障で変化した場合、その部位の特定や、劣化の程度を把握する際には、乗りかご側のドアと乗り場側のドアの違いや、乗り場ドアの各階の違いを考慮する必要がある。
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、各階の乗り場ドアが同一仕様である場合に、異常の発生が乗りかごドアと乗り場ドアの何れで発生しているかを判断できるが、各階の乗り場ドアの仕様が異なる場合には、適切な判断ができないという問題があった。
加えて、特許文献1に記載の技術では、ドアの特性の違いを、新設時の設計情報に基づき把握するものであるため、エレベーターは製造後、長期間に渡って使用され、ドアの特性が初期状態から変化している場合には適切な判断ができないという問題があった。
たとえば、利用者による意匠の変更や、改修による仕様の変更、または、利用者との接触による設置状態の変更などにより、機械的特性が変化している可能性がある。このように、各エレベーターの機械的特性を設計情報にのみ基づいて推定することが困難な場合が存在するため、各エレベーターの機械的特性の差を考慮して安全側に診断する必要があった。
エレベーターが異常と診断された場合は、保守員による原因調査が必要であり、その間はエレベーターが利用できないため、利用者の利便性が大きく損なわれる。これを回避するには、保守員による作業を適切な頻度に抑制することが望ましい。
本発明の目的は、各階の乗り場ドアの仕様が異なったり、経年変化などが生じている場合であっても、保守員の調査が必要な異常を適切に抽出し、適切な保守計画の作成をサポートできる監視装置を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明の監視装置は、診断対象機器に設けたセンサーが計測
したセンサーデータが入力され、該診断対象機器の診断結果を出力するものであって、前
記診断対象機器の物理的パラメーターを記録したデータテーブルから、前記診断対象機器
が設置された環境の仕様に対応した物理的パラメーターと前記診断対象機器の仕様に対応
した物理的パラメーターを取得するパラメーター取得部と、標準的な機器に関する標準物
理モデルを、前記パラメーター取得部が取得した物理的パラメーターを用いて修正するモ
デル修正部と、修正後の物理モデルに基づく前記診断対象機器の診断結果を出力する診断
部と、を有し、前記診断対象機器が設置された環境の仕様とは、該診断対象機器が設置された環境の温度、湿度、浮遊粉じん量の何れかであり、前記診断対象機器の仕様とは、該診断対象機器の機器の大きさ、質量、速度、出力、利用頻度の何れか、であるものとした。
また、本発明のエレベーター監視システムは、ビルに据え付けたエレベーターと、該エ
レベーターを監視する監視装置と、からなるものであって、前記監視装置は、診断対象エ
レベーターに設けたセンサーが計測したセンサーデータが入力され、該診断対象エレベー
ターの診断結果を出力するものであり、前記診断対象エレベーターの物理的パラメーター
を記録したデータテーブルから、前記診断対象エレベーターの仕様に対応した物理的パラ
メーターを取得するパラメーター取得部と、標準的なエレベーターに関する標準物理モデ
ルを、前記パラメーター取得部が取得した物理的パラメーターを用いて修正するモデル修
正部と、修正後の物理モデルに基づく前記診断対象エレベーターの診断結果を出力する診
断部と、を有し、前記センサーは、前記ビルの各階の乗り場ドアに設けられ、前記パラメーター取得部に入力される前記仕様とは、前記乗り場ドアの遮煙機能の有無であり、前記監視装置は、前記乗り場ドアを診断するものであるものとした。
本発明によれば、診断対象のエレベーター以外の、仕様や環境が同一とみなせる他のエレベーターのデータに基づき、各エレベーターの機械的特性を推定した上で診断を行うため、診断精度が向上し、保守員による詳細調査が必要な異常を適切に検出することができるため、保守作業の頻度を抑制することができ、利用者の利便性を損なわない保守が可能となる。
実施例1のエレベーター管理システムの概略図である。 実施例1のエレベーターの概略構造を示す図である。 実施例1の監視装置の機能ブロック図である。 実施例1のデータ補正の概念図である。 実施例2のエレベーターの概略構造を示す図である。
以下、実施例を、図面を用いて説明する。
まず、本発明に係る実施例1の監視装置について、図1〜図3を用いて説明する。図1は一実施例のエレベーター監視システムの概略図を示し、図2はエレベーターの概略構造、図3は監視装置の機能ブロック図を示す。
図1に示すように、本実施例のエレベーター監視システムは、管理センター100に設置された監視装置101が、ネットワーク200を介して、ビル300に据え付けられたエレベーターを監視するものであり、あるエレベーターに異常が検出された場合には、モニタなどの出力装置11を介して管理センターに駐在する保守員102にエレベーターの異常を報知するものである。そして、保守員102は、報知された異常の緊急度に応じて最適な保守計画を決定できるため、必要頻度以上の保守点検作業、すなわち、エレベーターの稼働停止による利用者の利便性の悪化を抑制することができる。なお、図1では三基のエレベーターを備えた一棟のビルのみを監視対象として示しているが、二棟以上のビルを監視対象としても良く、また、一つのビルに据え付けられるエレベーターの数も三基に限られない。
監視装置101は、CPU101Aと、メインメモリ101Bと、記憶媒体101Cと、入出力部101Dとから構成されている。CPU101Aは、メインメモリ101B内の制御プログラムを実行することで、後述する、パラメータ取得部8、モデル修正部9、診断部10としての機能を発揮する。また、記憶媒体101Cは、CPU101Aから読み書きすることができ、後述する、仕様データ7、構成要素データテーブル12、標準物理モデル13などが記録されている。
ビル300には、通信装置302が設けられており、エレベーター301に設けられたセンサーの出力は、通信装置302とネットワーク200を介して、監視装置101に送信される。
次に、図2を用いてエレベーター301の概略構造を説明する。ここでは、3階分の乗り場と乗り場ドア6(6a〜6c)を示しており、中央階の乗り場ドア6bの後方に乗りかご1が停止している。エレベーターの乗りかご1には、ドアモーター2と、エンコーダー3が取り付けられている。このドアモーター2によって、乗りかごドア5が駆動される。また、ドアモーター2にはドアセンサーの一種として電流計が設置され、ドア駆動時の電流が計測されている。
また、乗りかご1が各階に停止したとき、乗りかごドア5の係合子(図示せず)と、各階の乗り場ドア6a〜6cが係合し、ドアモーター2を駆動することで、乗りかごドア5とともに乗り場ドア6a〜6cを開くことができる。乗りかごドア5には、開閉の有無を示すスイッチが備えられており、スイッチの動作の有無で開閉状態を確認することができる。また、乗り場ドア6にもスイッチが備えられており、同様に開閉状態を確認することができる。これら一連のスイッチや、エンコーダーの信号、電流計の信号と、各ドアの制御指令は、センサーデータ14として監視装置101に送信される。
次に、図3の機能ブロック図を用いて、監視装置101内で行われる処理の詳細を説明する。なお、図1でも示したように、監視装置101のCPU101Aは、メインメモリ101B内の制御プログラムを実行し、記憶媒体101Cに記録されていた仕様データ7等を適宜参照することで、パラメータ取得部8等の機能を発揮するものであるが、この類のソフトウェア処理は周知のものであるため、以下の説明では、CPU101Aや記憶媒体101Cの逐次動作の説明は省略する。
まず、概略処理を説明する。診断対象のエレベーター301の仕様データ7は、パラメーター取得部8に入力される。パラメーター取得部8では、入力された仕様データ7に基づき、構成要素データテーブル12から、診断対象のエレベーターの構成要素である乗り場ドア6に関する物理的パラメーターを抽出して取得する。ここで取得された物理的パラメーターと、標準物理モデル13がモデル修正部9に入力され、モデル修正部9では、当該乗り場ドア6の物理的パラメーターを標準物理モデル13の該当パラメーターに置き換えることで修正物理モデルを生成する。その後、修正物理モデルと、センサーデータ14が、診断部10に入力され、センサーデータ14に基づいた診断結果が出力装置11に出力される。
次に、各処理の詳細を説明する。仕様データ7の一例を表1に示す。ここに示すエレベーターの仕様とは、エレベーターそのもの仕様と、エレベーターが設置されたビルの仕様と、の二種類が存在する。エレベーターそのものの仕様とは、表1の上部に示すように、乗りかごの速度、積載量、ストロークなどの機械的な仕様と、乗用、貨物用、非常用などの目的に関する仕様である。また、ビルの仕様とは、表1の下部に示すように、マンション、オフィス、商業施設、ホテル、学校、老人ホーム、など建物の用途に関するものと、室内、屋外などのエレベーター設置箇所に関するものと、各階の乗り場ドアの幅および遮煙機能の有無の仕様である。
Figure 0006767809
これらの仕様に基づき分類する理由は、エレベーターの劣化が、機器そのものが持つ特性(エレベーター仕様)に加えて、それが設置された環境や使い方(ビル仕様)の影響を受けるためである。たとえば、エレベーターの昇降路が屋外にむき出しである場合と、昇降路が建物の中心付近に設置されている場合では、エレベーターの機器が受ける温度や湿度、あるいは、黄砂などの浮遊粉じん量の条件は大きく異なるため、この分類を踏まえた診断が必要となるからである。また、オフィスと商業施設では、稼動頻度が高い曜日が異なる場合が多く、このような使われ方の違いがエレベーターの劣化に及ぼす影響を考慮するためでもある。
次に、構成要素データテーブル12の一例を表2に示す。表2は、乗り場ドア6のドア幅とドア質量、ドア閉鎖力Frの関係を、遮煙機能の有無別にまとめた表である。一般的に、マンションでは一階の乗り場ドアだけが遮煙ドアで他の階が非遮煙ドアであることが多いのに対し、オフィスビルでは全ての乗り場ドアが遮煙ドアであることが多い。また、一般的に、遮煙機能を有した乗り場ドアは、遮煙機能を有さない乗り場ドアに比べ、質量は大きく、ドア閉鎖力Frも大きい。
Figure 0006767809
パラメーター取得部8は、仕様データ7中のビル仕様に基づいて、各乗り場ドア6の幅や遮煙機能の有無を知ることができ、表2に例示した構成要素データテーブル12からそれぞれの乗り場ドア6についてドア質量、ドア閉鎖力Frを取得することができる。
次に、エレベーター301の構成要素の一つである乗り場ドア6を例に、標準物理モデル13で示される運動方程式を説明する。一般的に、ドアの運動は、式1で表現できる。ここで、mはドアパネルの質量であり、xはドアの位置、Ffは摺動部の摩擦力、Frは通常状態でドアが開かないようにドアパネルを閉じようとする機構によるドア閉鎖力、Fmはドアモーターによる駆動力である。
Figure 0006767809
式1において、Fmはドアモーター2に設けられた電流計が出力する電流値により演算可能であり、xはエンコーダー3により計測可能である。また、質量mとドア閉鎖力Frはドアの構造によって決定される、基本的には不変のパラメーターである。また、摺動部の摩擦力Ffは経年での摺動部の劣化によって変動する可能性のあるパラメーターであり、Ffに基づいて乗り場ドア6の劣化の程度を知ることができる。
モデル修正部9では、パラメータ取得部8が取得した診断対象の乗り場ドア6の質量m、ドア閉鎖力Frを用いて、標準物理モデルを前提とした式1を修正し、当該乗り場ドア6についての修正物理モデルを作成する。このようにして、式1のモデルのうち、摩擦力Ff以外の項が決定する。
診断部10には、モデル修正部9で生成された特定の乗り場ドア6に関する修正物理モデルと、乗りかご1に設けられたエンコーダ3や電流計が観測したセンサーデータ14が入力される。修正物理モデルについての式1に含まれる摩擦力Ffは経年劣化で変動する値であり、センサーデータ14に含まれるドアの位置x、ドアモーター2の電流値から求めたFmを、式1を変形させた式2のx及びFmに入力することでFfを演算することができる。
Figure 0006767809
乗りかごドアまたは乗り場ドアに劣化が生じ、データが変動した場合、式1または式2において劣化が考えられるのは、摩擦力Ffである。他の項目は、リニューアルや改修工事によって変化する可能性はあるが、通常的な変化は考えにくい。よって、適切な保守計画の策定には、摩擦力Ffの経時変化を把握することが望ましい。
診断部10では、式2によって摩擦力Ffを推定可能であり、図4に示すように、計測で得られたセンサーデータ14を、摩擦力Ffに変換することで経時劣化を可視化できる。その上で、摩擦力Ffとして許容できない基準をしきい値を保守員102等が設定しておき、摩擦力Ffの変動カーブからしきい値を超えそうな時期、すなわち、適切な保守作業時期を計画すればよい。
このように、本実施例において、摩擦力Ffに基づいて適切な保守作業時期を決定することにしたのは、単に開閉時間の長短を基準に乗り場ドア6の劣化の程度を判断しようとすると、質量が相違する乗り場ドア6が混在する環境下では、適切な判断を下せないのに対し、式1または式2を用いて求めた摩擦力Ffを基準とすることで、乗り場ドア6の質量の大小に拘らず、適切な劣化判断を下すことができるからである。
構成要素データテーブル12に保存されるドアの質量mや機構によるドア閉鎖力Frは、設計情報に基づき構築され、前記のエレベーターの仕様及びビルの仕様別に整理されて保存される。これは、同様なエレベーターの仕様やビルの仕様の場合、ドアの仕様も多くの場合は同様であることを鑑みて、設計情報が取得できないドアに対してもパラメーターが設定できるようにするためである。
次に、監視装置101で得られた結果の活用方法について説明する。エレベーター301には、安全を保障する装置が各種備えられており、利用者の安全はそれらの装置で保障されている。本実施例が対象とするのは、これらの安全装置が作用する前に、劣化の予兆を把握して、事前に保守整備を行うことであり、劣化が進展していると判定された場合、その情報は、図1に示す出力装置11を介して保守員102へ伝達される。
エレベーター301の保守作業は、定期的に実施され、各種機器が正常状態に調整されるが、出力装置11を介して経時劣化が観測できた場合であっても、正常状態の規定値(図4に示した許容範囲)内ならば安全が保障されていることから、確認のみで整備されないこともある。
なお、監視装置101の出力は、正常範囲内での変動を捉えるものであるため、正常範囲内での変動を抑えるための整備指示が保守員102へ伝達される。また、これらの変動は、どのようなエレベーターの仕様で生じているかについても、保守員102へ伝達される。これにより、劣化進展の早い仕様や用途が特定できるため、効率的な保守計画策定が可能となる。
なお、本実施例では、他のエレベーターのモデル推定を、設計情報に基づいて行っているが、設計情報が入手できない場合は、別途計測によって機械的パラメーターを取得してもよい。また、技術者の知見により、不足している情報を補い、パラメーターを推定してもよい。設計情報が入手できない場合でも、同様のエレベーターが多数存在し、その正常時と劣化時に関するデータが取得されているならば、データに基づき機器のパラメーターを推定してもよい。
また、本実施例では、式1に示す一次元の式によってドアの物理モデルを表現しているが、ドアのモデル化に関する制約はなく、二次元の物理モデルで表現してもよい。
次に、図5を用いて、実施例2の監視装置、および、エレベーター監視システムを説明する。なお、実施例1と共通する点は説明を省略する。
本実施例の監視装置101は、乗りかご1の底部に設けられた防振ゴムの劣化を診断の対象とするものである。図5に示すように、乗りかご1のうち、実際に人が乗るかご部20は、防振ゴム21によって支持された状態で、かご枠22内に設置されている。そして、かご枠22にはワイヤーロープ23が連結され、図示しない巻上機がワイヤーロープ23を巻き上げ、または、巻き戻すことで、乗りかご1が昇降する。
このような、防振ゴム21を備えた乗りかご1の運動を記載する標準モデルとして、式3に示す運動方程式がある。
Figure 0006767809
ここで、xはかご20の変位、xはかご枠22の変位、mはかご20の質量、cは防振ゴム21の減衰係数、kは防振ゴム21の弾性係数である。かご20の変位xは巻上機に取り付けられたエンコーダーまたはかご20の位置センサで計測可能である。また、かご枠22に対するかご20の相対変位(x−x)は、かご枠22に取り付けた変位センサで計測可能である。他のm、c、kなどの初期値はエレベーターの仕様に基づき構成要素データテーブル12から取得し、診断モデルを構成する。但し、防振ゴム21の減衰係数c、弾性係数kについては経年での変化が考えられることから、かご20の変位x、かご枠22の変位xに関するセンサーデータ104を用いて、防振ゴム21の減衰係数c、弾性係数kの経時変化を演算し、実施例1の図4に相当するグラフを求める。そして、この減衰係数c、弾性係数kが所定のしきい値を逸脱すると予測される日付を踏まえて、保守員102は適切な保守作業を計画することができる。
このように、監視装置101の診断対象が防振ゴム21の減衰係数、または、弾性係数の経時変化であった場合にも、実施例1と同様に、処理により防振ゴム21の劣化を診断することができる。
1 乗りかご、
2 ドアモーター、
3 エンコーダー、
7 仕様データ、
8 パラメーター取得部、
9 モデル修正部、10 診断部、
11 出力装置、
12 構成要素データテーブル、13 標準物理モデル、
14 センサーデータ、
20 かご部、
21 防振ゴム、
22 かご枠、
23 ワイヤーロープ、
100 管理センター、
101 監視装置、
101A CPU、
101B メインメモリ、
101C 記憶媒体、
101D 通信部、
102 保守員、
200 ネットワーク、
300 ビル、
301 エレベーター
302 通信装置

Claims (4)

  1. 診断対象機器に設けたセンサーが計測したセンサーデータが入力され、該診断対象機器の診断結果を出力する監視装置であって、
    前記診断対象機器の物理的パラメーターを記録したデータテーブルから、前記診断対象機器が設置された環境の仕様に対応した物理的パラメーターと前記診断対象機器の仕様に対応した物理的パラメーターを取得するパラメーター取得部と、
    標準的な機器に関する標準物理モデルを、前記パラメーター取得部が取得した物理的パラメーターを用いて修正するモデル修正部と、
    修正後の物理モデルに基づく前記診断対象機器の診断結果を出力する診断部と、
    を有し、
    前記診断対象機器が設置された環境の仕様とは、該診断対象機器が設置された環境の温度、湿度、浮遊粉じん量の何れかであり、
    前記診断対象機器の仕様とは、該診断対象機器の機器の大きさ、質量、速度、出力、利用頻度の何れか、
    であることを特徴とする監視装置。
  2. 請求項1に記載の監視装置において、
    前記データテーブルに記録された物理的パラメーターは、前記診断対象機器の構成要素の質量、弾性係数、減衰係数、摩擦係数のいずれかであることを特徴とする監視装置。
  3. ビルに据え付けたエレベーターと、該エレベーターを監視する監視装置と、からなるエレベーター監視システムであって、
    前記監視装置は、
    診断対象エレベーターに設けたセンサーが計測したセンサーデータが入力され、該診断対象エレベーターの診断結果を出力するものであり、
    前記診断対象エレベーターの物理的パラメーターを記録したデータテーブルから、前記診断対象エレベーターの仕様に対応した物理的パラメーターを取得するパラメーター取得部と、
    標準的なエレベーターに関する標準物理モデルを、前記パラメーター取得部が取得した物理的パラメーターを用いて修正するモデル修正部と、
    修正後の物理モデルに基づく前記診断対象エレベーターの診断結果を出力する診断部と、
    を有し、
    前記センサーは、前記ビルの各階の乗り場ドアに設けられ、
    前記パラメーター取得部に入力される前記仕様とは、前記乗り場ドアの遮煙機能の有無であり、
    前記監視装置は、前記乗り場ドアを診断するものであることを特徴とするエレベーター監視システム。
  4. ビルに据え付けたエレベーターと、該エレベーターを監視する監視装置と、からなるエレベーター監視システムであって、
    前記監視装置は、
    診断対象エレベーターに設けたセンサーが計測したセンサーデータが入力され、該診断対象エレベーターの診断結果を出力するものであり、
    前記診断対象エレベーターの物理的パラメーターを記録したデータテーブルから、前記診断対象エレベーターの仕様に対応した物理的パラメーターを取得するパラメーター取得部と、
    標準的なエレベーターに関する標準物理モデルを、前記パラメーター取得部が取得した物理的パラメーターを用いて修正するモデル修正部と、
    修正後の物理モデルに基づく前記診断対象エレベーターの診断結果を出力する診断部と、
    を有し、
    前記センサーは、前記ビルの各階の乗り場ドアに設けられ、
    前記パラメーター取得部が取得する物理的パラメーターとは、前記乗り場ドアの質量または閉鎖力であり、
    前記監視装置は、前記乗り場ドアを診断するものであることを特徴とするエレベーター監視システム。
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