以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機、スロットマシン等のその他の遊技機であってもよく、遊技を行なうことが可能な遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
[第1実施形態]
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、遊技媒体としての遊技球を遊技領域7に打込んで遊技が行なわれる遊技機である。パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。パチンコ遊技機1では、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に打込んで遊技が行なわれる。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4、および、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5等が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、たとえば下皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえば下皿の中央部分)等に、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒する操作が可能なスティックコントローラ122が取付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(たとえば左手等)で把持した状態において、所定の操作指(たとえば人差し指等)で押引操作すること等により所定の指示操作が可能なトリガボタン125(図4参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン125に対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサ121(図4参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図4参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図4参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、たとえば上皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえばスティックコントローラ122の上方)等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図4参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122との取付位置が上下の位置関係にはなく、たとえば左右の位置関係にあるものとしてもよい。なお、操作手段としては、レバースイッチ、および、ジョグダイヤル等のその他の操作手段を設けてもよい。
遊技領域7の中央付近には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄を変動表示(可変表示ともいう)可能な表示手段としての演出表示装置9が設けられている。遊技領域7における演出表示装置9の右側方には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示部)8aと、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示部)8bとが設けられている。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、数字および文字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で構成されている。演出表示装置9は、液晶表示装置(LCD)で構成されており、表示画面において、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示を行なう演出図柄表示領域が設けられる。演出図柄表示領域には、たとえば左,中,右の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を変動表示する図柄表示エリアが形成される。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(変動表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、主基板(遊技制御基板)に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって演出表示装置9で演出表示が実行され、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって演出表示装置9で演出表示が実行されるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
より具体的には、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(たとえば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、変動表示の開始条件(たとえば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲート等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
第1特別図柄表示器8aに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、または、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときには、演出表示装置9においても、特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄の組合せ)が導出表示される。このように変動表示の表示結果として特定表示結果が表示されたときには、遊技者にとって有利な価値(有利価値)が付与される有利状態としての特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(たとえば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(たとえば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組合せ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動表示したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これら状態をリーチ状態という。)で行なわれる演出をリーチ演出という。
ここで、リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動表示が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動表示している表示状態である。言い換えると、リーチとは、複数の変動表示領域において識別情報が特定表示結果を構成しているが少なくとも一部の変動表示領域が変動表示中である状態をいう。この実施形態において、リーチ状態は、たとえば、左,右の図柄表示エリアで同じ図柄が停止し、中の図柄表示エリアで図柄が停止していない状態で形成される。リーチ状態が形成されるときの左,右の図柄表示エリアで停止された図柄は、リーチ形成図柄、または、リーチ図柄と呼ばれる。
そして、リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(演出図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、演出表示装置9の背景画像の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいように設定されたものがある。このような特別のリーチをスーパーリーチという。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。したがって、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の変動表示を行なう。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。
また、演出表示装置9の表示画面における下部の位置には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数(合算保留記憶数)を表示する保留記憶表示部(合算保留記憶表示部、保留表示エリア、図示せず)が設けられる。合算保留記憶表示部では、保留記憶表示として保留記憶数をたとえば所定画像の表示個数により特定可能な保留記憶画像(保留記憶情報のそれぞれに対応して1つずつ保留記憶画像を表示することにより、保留記憶数を特定する。)が表示される。このように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられていることによって、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、および、演出表示装置9のそれぞれにおいて、保留記憶数を示すための発光表示および画像表示は、保留表示、または、保留記憶表示と呼ばれる。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置20が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。これにより、繰返し継続制御は、ラウンド制御とも呼ばれる。本実施の形態では、大当りの種別が複数設けられており、大当りとすることが決定されたときには、いずれかの大当り種別が選択される。
演出表示装置9の左方には、各々を識別可能な普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。また、小型の表示器は、たとえば方形状に形成されている。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の変動表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。たとえば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ遊技者にとって不利な閉状態から遊技者にとって有利な開状態に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
また、演出表示装置9の上方には、役物12が設けられている。役物12は、遊技盤6と演出表示装置9との間に位置し、役物モータ17によって位置を変位することが可能である。役物12は、通常は遊技者から視認し難い場所に位置し、所定の演出が実行されるときに遊技者から視認可能な位置(たとえば、演出表示装置9の前方の位置)に移動する。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
また、遊技枠の上部には、遊技枠に設けられた軸290(図2参照)に対して回転することで当該遊技枠から突出可能な可動体としての第1上部役物29L,第2上部役物29Rが設けられている。遊技者から向かって左側の第1上部役物29Lは、第1上部役物モータ30L(図4参照)によって回転動作することが可能であり、遊技者から向かって右側の第2上部役物29Rは、第2上部役物モータ30R(図4参照)によって回転動作することが可能である。以下では、第1上部役物29Lと第2上部役物29Rとを上部役物と総称することがある。
第1上部役物29Lと第2上部役物29Rとは、回転角度を段階的に調整可能である。また、第1上部役物29Lの内部には第1上部LED29Aが設けられており、第1上部役物29Lの回転角度によらず同一の輝度で発光する。また、第2上部役物29Rの内部には第2上部LED29Bが設けられており、第2上部役物29Rの回転角度によらず同一の輝度で発光する。このように、発光手段としての第1上部LED29A,第2上部LED29Bは、上部役物の回転角度によらず同一の輝度で発光するので、発光手段の制御の複雑化を防止することができる。
また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、単に「カードユニット」ともいう。)が、パチンコ遊技機1に隣接して設置される(図示せず)。
図2は上部役物の動作を説明するための図である。図2においては、遊技者から向かって右側面におけるパチンコ遊技機1の様子を示している。第1上部役物29Lと第2上部役物29Rとは、遊技枠に設けられた軸290に対して回転角度を段階的に調整可能である。たとえば、図2(a)〜(d)に示すように、上部役物の回転角度は、0度、45度、60度、90度の4段階に調整可能である。上部役物の動作は、演出制御用マイクロコンピュータ100によって制御される。たとえば、回転角度が45度に設定されている場合には、後述する上部役物演出の実行時に、0度から45度に向けて上部役物が動作し、上部役物演出が終了すると上部役物が最初の0度の位置に戻る。また、第1上部LED29Aおよび第2上部LED29Bは、上部役物の回転角度によらず同一の輝度で発光するように、演出制御用マイクロコンピュータ100によって制御される。
図2(a)は、遊技枠に対して上部役物が全く突出しない回転角度である0度に設定されているときの様子を示している。図2(a)では、上部役物の回転角度が0度に設定されているため、上部役物が動作することはなく、第1上部LED29Aおよび第2上部LED29Bからの光が遊技者へ届くこともない。なお、第1上部LED29Aおよび第2上部LED29Bからの光が遊技枠の隙間から漏れるような演出を実行してもよい。また、上部役物の回転角度がある0度の場合には、第1上部LED29Aおよび第2上部LED29Bが発光しないように制御してもよい。
図2(b)は、遊技枠に対して上部役物が45度に設定されているときの様子を示している。このとき、第1上部LED29Aおよび第2上部LED29Bからの光が遊技者に届くが、輝度が同じであっても発光面が少ないので遊技者に届く光は、60度や90度の場合と比べて少ない。図2(c)は、遊技枠に対して上部役物が60度に設定されているときの様子を示している。このとき、第1上部LED29Aおよび第2上部LED29Bから遊技者に届く光は、45度の場合と比べて多い。
図2(d)は、上部役物が遊技枠に対して最も突出する回転角度である90度に設定されているときの様子を示している。このとき、発光面が最も大きくなるので、第1上部LED29Aおよび第2上部LED29Bからは最も多くの光が届く。
図2に示すように、上部役物の回転角度を段階的に調整可能であるので、上部役物の回転角度を無段階で調整することによる制御の複雑化を防止することができる。
ここで、図2(b)〜(d)において、上部役物の回転角度によって上部役物の動作速度は異なるように制御される。具体的には、上部役物の回転動作は、45度<60度<90度の順に回転速度が速くなる。このように、上部役物の回転角度によって回転速度を異ならせることにより上部役物が動作されるときに実行される演出の演出時間を共通化することができる。
図3は当り種別表である。図3の当り種別表においては、大当りにおける当りの種別ごとに、大当り遊技状態の終了後の大当り確率、大当り遊技状態の終了後のベース、大当り遊技状態終了後の変動時間、大当りにおける開放回数(ラウンド数)、および、各ラウンドの開放時間が示されている。
具体的に、大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が、開放状態とされた後、所定の開放状態の終了条件(開放状態において所定期間(たとえば29秒間)が経過したこと、または、所定個数(たとえば10個)の入賞球が発生したという開放終了条件)が成立したことに応じて閉鎖状態とされる。そして、開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる15ラウンド(最終ラウンド)に達するまで繰返される。
「大当り」のうち、大当り遊技状態に制御された後、特別遊技状態として、通常状態(確変状態でない通常の遊技状態)に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(確率変動状態の略語であり、高確率状態ともいう)に移行する大当りの種類(種別)は、「確変大当り」と呼ばれる。また、本実施の形態では、特別遊技状態としては、確変状態に付随して、特別図柄や演出図柄の変動時間(変動表示期間)が非時短状態よりも短縮される時短状態に制御される場合がある。なお、特別遊技状態としては、確変状態とは独立して時短状態に制御される場合があるようにしてもよい。
このように、時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、時短状態となったときには、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行なわれる可能性が高まる。なお、「大当り」のうち、15ラウンドの大当り遊技状態に制御された後、確変状態に移行しない大当りの種類(種別)は、「通常大当り」と呼ばれる。
また、特別遊技状態としては、確変状態または時短状態に付随して、可変入賞球装置15が開状態になる頻度を高くすることにより可変入賞球装置15に遊技球が進入する頻度を高くして可変入賞球装置15への入賞を容易化(高進入化、高頻度化)する電チューサポート制御状態に制御される場合がある。電チューサポート制御状態は、後述するように高ベース状態であるので、以下の説明においては、主として高ベース状態と呼ぶ。
ここで、電チューサポート制御について説明する。電チューサポート制御としては、普通図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御(普通図柄短縮制御)、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率を高める制御(普通図柄確変制御)、可変入賞球装置15の開放時間を長くする制御(開放時間延長制御)、および、可変入賞球装置15の開放回数を増加させる制御(開放回数増加制御)が行なわれる。このような制御が行なわれると、当該制御が行なわれていないときと比べて、可変入賞球装置15が開状態となっている時間比率が高くなるので、第2始動入賞口14への入賞頻度が高まり、遊技球が始動入賞しやすくなる(特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における変動表示の実行条件が成立しやすくなる)。この制御によって第2始動入賞口14への入賞頻度が高まることにより、第2始動条件の成立頻度および/または第2特別図柄の変動表示の実行頻度が高まる遊技状態となる。
電チューサポート制御により第2始動入賞口14への入賞頻度が高められた状態(高頻度状態)は、発射球数に対して入賞に応じて賞球として払出される遊技球数の割合である「ベース」が、当該制御が行なわれないときと比べて、高い状態であるので、「高ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御が行なわれないときは、「低ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御は、可変入賞球装置15、すなわち、電動チューリップにより入賞をサポートすることにより可変入賞球装置15への入賞を容易化する制御であり、「電チューサポート制御」と呼ばれる。
この実施の形態においては、大当り確率の状態を示す用語として、「高確率状態(確変状態)」と、「低確率状態(非確変状態)」とを用い、ベースの状態の組合せを示す用語として、「高ベース状態(電チューサポート制御状態)」と、「低ベース状態(非電チューサポート制御状態)」とを用いる。
また、この実施の形態においては、大当り確率の状態およびベースの状態の組合せを示す用語として、「低確低ベース状態」、「低確高ベース状態」、および、「高確高ベース状態」を用いる。「低確低ベース状態」とは、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が低ベース状態であることを示す状態である。「低確高ベース状態」とは、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である。「高確高ベース状態」とは、大当り確率の状態が高確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である。
図3に示すように、15ラウンドの大当りとしては、通常大当りと確変大当りとの複数種類の大当りが設けられている。通常大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、非確変状態、時短状態、および、高ベース状態(低確高ベース状態)に制御される大当りである。通常大当りにおいては、非確変状態が次回の大当りが発生するまでの期間継続し、時短状態、および、高ベース状態が、変動表示が100回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続する。なお、通常大当りは、非確変状態、非時短状態、および、非電チューサポート制御状態(低確低ベース状態)に制御される大当りとなるように制御するものであってもよい。
確変大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、確変状態、時短状態、および、高ベース状態(高確高ベース状態)に移行する制御が行なわれる大当りである。確変大当りにおいては、このような高確高ベース状態が、変動表示が100回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続する。
図4は、主基板(遊技制御基板)および演出制御基板における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図4には、払出制御基板37等も示されている。主基板31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムにしたがって制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ROM54およびRAM55が内蔵された1チップマイクロコンピュータである。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板(図示省略)において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう。
演出制御基板80は、演出制御用マイクロコンピュータ100、ROM102、RAM103、VDP109、および、I/Oポート部105等を搭載している。ROM102は、表示制御等の演出制御用のプログラムおよびデータ等を記憶する。RAM103は、ワークメモリとして使用される。ROM102およびRAM103は、演出制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されてもよい。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行なう。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、主基板31から演出制御基板80の方向への一方向にのみ信号を通過させる中継基板77を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出表示装置9の変動表示制御を行なう他、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行なうとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行なう等、各種の演出制御を行なう。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100において演出制御用CPU101がROM102に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、演出制御用マイクロコンピュータ100(または演出制御用CPU101)が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、演出制御用CPU101がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、演出制御基板80以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン125に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ121から、I/Oポート部105の入力ポートを介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、I/Oポート部105の入力ポートを介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、I/Oポート部105の入力ポートを介して入力する。また、演出制御用CPU101は、I/Oポート部105の出力ポートを介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。また、演出制御用CPU101は、モータ駆動回路(図示省略)を介して役物モータ17を駆動して役物12を動作させる。
また、演出制御用CPU101は、モータ駆動回路(図示省略)を介して、第1上部役物モータ30Lを駆動して第1上部役物29Lを動作させる。また、演出制御用CPU101は、モータ駆動回路(図示省略)を介して、第2上部役物モータ30Rを駆動して第2上部役物29Rを動作させる。また、演出制御用CPU101は、ランプドライバ基板35を介して遊技枠の上部に設けられた第1上部LED29Aおよび第2上部LED29Bの表示制御を行なう。
図5は、各乱数を示す説明図である。図5においては、乱数の種別、更新範囲、用途、および、加算条件が示されている。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダムR:大当りにするか否かを判定する当り判定用のランダムカウンタである。ランダムRは、10MHzで1ずつ更新され、0から加算更新されてその上限である65535まで加算更新された後再度0から加算更新される。(2)ランダム1(MR1):大当りの種類(種別、通常大当り、および、確変大当りのいずれかの種別)および大当り図柄を決定する(大当り種別判定用、大当り図柄決定用)。(3)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)。(4)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)。(5)ランダム4(MR4):普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)。(6)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)。
この実施の形態では、特定遊技状態である大当りとして、通常大当り、および、確変大当りという複数の種別が含まれている。したがって、大当り判定用乱数(ランダムR)の値に基づいて、大当りとする決定がされたときには、大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当りの種別が、これらいずれかの大当り種別に決定される。さらに、大当りの種別が決定されるときに、同時に大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当り図柄も決定される。したがって、ランダム1は、大当り図柄決定用乱数でもある。
また、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴にしたがってグループ化したものである。変動パターン種別には、1または複数の変動パターンが属している。変動パターン種別は、変動種別と呼ばれる場合もある。
この実施の形態では、変動パターンが、リーチを伴なわない変動パターン種別である通常変動パターン種別と、リーチを伴なう変動パターン種別であるリーチ変動パターン種別とに種別分けされている。
このような変動パターン種別は、表示結果がはずれとなる場合に、時短状態であるときと、時短状態でないときとで、変動パターン種別の選択割合が異なるように設定されていることにより、時短状態であるときには、時短状態でないときと比べて、変動時間が短縮される。たとえば、時短状態では、時短状態でないときと比べて、変動時間の平均時間を短くするために、所定の変動パターンの変動時間が時短でないときよりも短く設定されたり、変動パターン種別のうち最も変動時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高くなり、リーチ種別が選択されるときでも変動パターン種別のうち最も変動時間が短いノーマルリーチの変動パターンが選択される割合が高くなるように設定されたりすることで、時短状態でないときと比べて、変動時間の平均時間が短くなる。
なお、このような変動パターン種別は、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるときと、所定数未満であるときとで選択割合が異なるように設定されることにより、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるときには、各特別図柄の保留記憶数が所定数未満であるときと比べて、変動表示時間が短縮される保留数短縮制御を実行するようにしてもよい。たとえば、保留数短縮制御状態では、保留数短縮制御状態でないときと比べて、通常変動パターン種別のような変動表示時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高くなるように設定されることで、保留数短縮制御状態でないときと比べて、変動表示時間の平均時間が短くなるようにしてもよい。また、保留数短縮制御では、保留数短縮制御状態でないときと比べて、同じ変動パターン種別が選択される場合でも、その変動パターン種別の変動表示時間自体を短くしてもよい。
また、変動パターンは、変動パターン種別を決定してから変動パターンを決定する2段階の決定方法ではなく、1回の乱数抽選により変動パターンが決定される1段階の決定方法としてもよい。
図6は、大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図6(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態、すなわち非確変状態)において用いられる通常時(非確変時)大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。
通常時大当り判定テーブルには、図6(A)の左欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定され、確変時大当り判定テーブルには、図6(A)の右欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定されている。確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値は、通常時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値と共通の大当り判定値(通常時大当り判定値または第1大当り判定値という)に、確変時固有の大当り判定値が加えられたことにより、確変時大当り判定テーブルよりも多い個数(10倍の個数)の大当り判定値(確変時大当り判定値または第2大当り判定値という)が設定されている。これにより、確変状態には、通常状態よりも高い確率で大当りとする判定がなされる。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値と比較するのであるが、大当り判定用乱数値が図6(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(通常大当り、または、確変大当り)にすることに決定する。なお、図6(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。
図6(B),(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図6(B)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことに基づく保留記憶(第1保留記憶ともいう)を用いて大当り種別を決定する場合(第1特別図柄の変動表示が行なわれるとき)に用いる第1特別図柄大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)である。図6(C)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことに基づく保留記憶(第2保留記憶ともいう)を用いて大当り種別を決定する場合(第2特別図柄の変動表示が行なわれるとき)に用いる第2特別図柄大当り種別判定テーブルである。
図6(B)、および、図6(C)の第1,第2特別図柄大当り種別判定テーブルのそれぞれは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)に基づいて、大当りの種別を「通常大当り」と「確変大当り」とのうちのいずれかに決定するとともに、大当り図柄を決定するために参照される。
図6(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。図6(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。
また、図6(B),(C)に示すように、大当り種別判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄を決定する判定値(大当り図柄判定値)としても用いられる。「通常大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「3」に対応した判定値としても設定されている。「確変大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「7」に対応した判定値としても設定されている。
大当り種別判定テーブルを用いて、CPU56は、大当り種別として、ランダム1の値が一致した大当り種別判定値に対応する種別を決定するともに、大当り図柄として、ランダム1の値が一致した大当り図柄を決定する。これにより、大当り種別と、大当り種別に対応する大当り図柄とが同時に決定される。
図6(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルと図6(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルとは、確変大当りに決定される割合が同じである。このような場合には、第1特別図柄と第2特別図柄とで大当り種別判定テーブルを分けなくてもよい。また、大当り種別として、大当り遊技状態での最大ラウンド数が異なる複数種類の大当りのうちから大当り種別を選択するときには、図6(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、図6(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、ラウンド数が多い大当り種別が選択される割合が高くなるように設定してもよい。このようにすれば、高ベース状態において、大当りの種別選択が遊技者にとって有利となり、遊技の興趣を向上させることができる。また、図6(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、図6(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、確変大当りに決定される割合を高くしてもよい。そうすることにより、第2特別図柄の変動表示の方が、第1特別図柄の変動表示よりも、確変大当りとなる割合を高くすることができる。また、第1特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、第2特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、確変大当りに決定される割合が高くなるようにしてもよい。
次に、図7を用いて、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、特別図柄および演出図柄の変動パターンを選択決定するために用いる変動パターンテーブルについて説明する。図7は、変動パターンを決定するために用いる変動パターンテーブルを表形式で示す図である。
図7には、(a)に通常状態はずれ時判定テーブル、(b)に時短状態はずれ時判定テーブルが示されている。また、(c)に通常大当り時判定テーブル、(d)に確変大当り時判定テーブルが示されている。図7(a)〜(d)の各判定テーブルは、ROM54に記憶されており、遊技状態に応じて選択され、変動パターン種別および変動パターンを判定(決定)するために用いられる。
図7に示す判定テーブルは、ランダム2と変動パターン種別との関係を示す変動パターン種別判定テーブルと、各変動パターン種別についてランダム3と各種別に属する変動パターンとの関係を示す変動パターン判定テーブルとを含む。
図7の各テーブルでの「変動パターン種別」または「変動パターン」の欄において、「通常」または「通常変動」は、リーチとならない通常変動パターンを示す。
また、図7の各テーブルでの「ノーマルリーチ」は、リーチ状態となったときに特に派手な演出を実行しないノーマルリーチの変動パターンを示している。「スーパーリーチ」は、リーチ状態となったときに特別な演出画像を表示するリーチ演出を行なう変動パターンを示している。
また、前述したように、「スーパーリーチ」は、「ノーマルリーチ」と比べて大当りとなるときに選択される割合が高く、大当りとなる信頼度が高い変動パターンである。さらに、「スーパーリーチ」は、「ノーマルリーチ」と比べて変動時間が長い(たとえば、ノーマルリーチ10秒、スーパーリーチ50秒〜80秒)変動パターンである。なお、スーパーリーチには、4種類の変動パターンが設定されており、第1スーパーリーチ<第2スーパーリーチ<第3スーパーリーチ<第4スーパーリーチとなるような関係で大当り期待度(大当りとなる可能性)が高いことを示す。
なお、“期待度”とは、大当りに対する期待度、確変に対する期待度等を含む概念である。具体的には、大当りに対する期待度(信頼度ともいう)とは、各リーチ変動パターンが選択された場合に大当りとなる期待度(大当りとなる割合)であり、たとえば、リーチ変動が100回行なわれた場合に60回大当りとなるのであれば、大当りに対する期待度が60%(大当りが出現する出現率(確率)が60%)となる。また、確変に対する期待度とは、確変状態に移行する期待度(確変となる割合)のことをいう。
なお、はずれ時判定テーブルに示される変動パターンは、変動表示の最終的な表示結果が「はずれ」の表示結果となる変動パターンである。通常大当り時判定テーブルに示される変動パターンは、変動表示の最終的な表示結果が「通常大当り」の表示結果となる変動パターンである。確変大当り時判定テーブルに示される変動パターンは、変動表示の最終的な表示結果が「確変大当り」の表示結果となる変動パターンである。
これらの情報に基づいて、たとえば、図7(a)の「変動パターン」の欄に示された「第4スーパーリーチ (80秒)」という変動パターンは、「はずれ表示結果となる変動時間が80秒で実行される第4スーパーリーチの変動パターン」であることが示される。
図7のテーブルで「ランダム2範囲」および「変動パターン種別」という記載がされた欄は、「ランダム2範囲」と「変動パターン種別」との関係を示す変動パターン種別判定テーブル部としての機能を示す欄である。たとえば、図7(a)を例にとれば、「通常」、「ノーマルリーチ」、「スーパーリーチ」というような複数の変動パターン種別のそれぞれに、ランダム2(1〜251)のすべての値が複数の数値範囲に分けて割振られている。たとえば、図7(a)を例にとれば、所定のタイミングで抽出したランダム2の値が1〜251の乱数値のうち、140〜229に割振られた判定値のいずれかの数値と合致すると、変動パターン種別として「ノーマルリーチ」とすることが決定される。
また、図7のテーブルで「ランダム3範囲」および「変動パターン」という記載がされた欄は、「ランダム3範囲」と「変動パターン」との関係を示す変動パターン判定テーブル部としての機能を示す欄である。変動パターン種別判定テーブルの各種別に対応して示されている変動パターンが、各種別に属する変動パターンである。たとえば、図7(a)を例にとれば、「スーパーリーチ」の種別に属する変動パターンは、「第1スーパーリーチ」、「第2スーパーリーチ」、「第3スーパーリーチ」、および、「第4スーパーリーチ」である。
各変動パターン種別に対応する複数の変動パターンのそれぞれに、ランダム3(1〜220)のすべての値が、複数の数値範囲に分けて割振られている。たとえば、図7(a)を例にとれば、「スーパーリーチ」の変動パターン種別とすることが決定されたときに、所定のタイミングで抽出したランダム3が1〜220の乱数値のうち、1〜70に割振られた判定値のいずれかの数値と合致すると、「第1スーパーリーチ(50秒)」の変動パターンとすることが決定される。
第1特別図柄または第2特別図柄について変動表示結果がはずれとなるときには、変動パターンを決定するために、次のように判定テーブルを選択する。非時短状態において、変動表示結果がはずれとなるときには、図7(a)の通常状態はずれ時判定テーブルを選択する。一方、時短状態において、変動表示結果がはずれとなるときには、図7(b)の時短状態はずれ時判定テーブルを選択する。なお、図7(a),図7(b)の判定テーブルを用いることで、保留数に関わらず、通常状態はずれ時、時短状態はずれ時でのリーチ割合を一定にしている。
時短状態か否かにかかわらず第1特別図柄または第2特別図柄について変動表示結果が大当りとなるときには、変動パターンを決定するために、次のように判定テーブルを選択する。変動表示結果が通常大当りとなるときには、図7(c)の通常大当り時判定テーブルを選択する。時短状態か否かにかかわらず変動表示結果が確変大当りとなるときには、図7(d)の確変大当り時判定テーブルを選択する。
図7(b)の時短状態はずれ時判定テーブルでは、図7(a)の通常状態はずれ時判定テーブルと比べて、通常変動の変動時間が短く設定されている。そして、図7(b)の時短状態はずれ時判定テーブルでは、図7(a)の通常状態はずれ時判定テーブルと比べて、リーチ変動(ノーマルリーチ変動およびスーパーリーチ変動を含む)よりも変動時間が短い通常変動(非リーチはずれ変動(リーチとならずにはずれ表示結果となる変動))に決定される割合が高く、通常変動よりも変動時間が長いリーチ変動に決定される割合が低くなるように、データが設定されている。
これにより、非時短状態(通常状態)のときと比べて、時短状態のときの方が、変動時間が短い変動パターンが選択される割合が高いので、時短状態のときの方が、非時短状態のときよりも平均的に短い変動時間で変動表示が行なわれることとなる。このように判定テーブルを選択することにより時短状態を実現することができる。また、通常変動を非時短状態よりも時短状態ときの方が変動時間が短くなるように設定することで、時短状態中の保留消化を短縮することができる。
はずれとなるときに選択される図7(a)および図7(b)の判定テーブルでは、リーチの種別の選択割合がノーマルリーチ>スーパーリーチとなるような高低関係で選択されるようにデータが設定されている。一方、大当りとなるときに選択される図7(c)および図7(d)の判定テーブルでは、リーチの種別の選択割合がノーマルリーチ<スーパーリーチというような割合の高低関係で選択されるようにデータが設定されている。これにより、大当りとなるときには、はずれとなるときと比べ、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれる割合(リーチが選択されるときにおけるスーパーリーチのリーチ演出が占める割合)が高くなるので、スーパーリーチのリーチ演出がされることにより、遊技者の期待感を高めることができる。
また、大当りのうち確変大当りとなるときに選択される図7(d)の判定テーブルでは、大当りのうち通常大当りとなるときに選択される図7(c)の判定テーブルと比べて、ノーマルリーチに対してスーパーリーチ演出の種別が選択される割合が高くなるようにデータが設定されている。これにより、確変大当りとなるときには、通常大当りとなるときと比べて、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれる割合(リーチが選択されるときにおけるスーパーリーチのリーチ演出が占める割合)が高くなるので、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれることにより、遊技者の確変大当りへの期待感を高めることができる。
なお、このような変動パターンは、変動表示をする第1特別図柄および第2特別図柄の合算保留記憶数(合計値)が所定数以上であるとき(たとえば、合算保留記憶数が3以上)と、所定数未満であるときとで選択割合が異なるように設定されることにより、合算保留記憶数が所定数以上であるときには、合算保留記憶数が所定数未満であるときと比べて、変動時間が短縮される保留数短縮制御を実行するようにしてもよい。ただし、保留数短縮制御が実行される条件下でも(たとえば、合算保留記憶数が3以上)リーチ(ノーマルリーチ、スーパーリーチ含む)の割合を一定にすることで、リーチに対する期待感が保たれる。また、リーチの中でもスーパーリーチのみ変動時間が短縮されないようにして、保留数時短制御を実行するようにしてもよい。さらに、保留数時短制御は変動時間が短い通常変動が高い割合で選択されるようにすることで実行可能としてもよく、各変動パターン自体の変動時間を短くすることで実行可能としてもよいし、その組合せでもよい。
図8は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。遊技制御用マイクロコンピュータ560においては、図8に示すように、遊技制御状態に応じて、各種の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100へ送信する。
図8のうち、主なコマンドを説明する。コマンド80XX(H)は、特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置9において変動表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図7に示すような使用され得る変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。したがって、演出制御用CPU101は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C03(H)は、大当りとするか否か、および大当り種別を示す表示結果指定コマンドである。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の変動表示を開始することを示す第1図柄変動指定コマンドである。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の変動表示を開始することを示す第2図柄変動指定コマンドである。コマンド8F00(H)は、第1,第2特別図柄の変動を終了することを指定するコマンド(図柄確定指定コマンド)である。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたとき(RAMクリアによる初期設定のとき)に送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたとき(RAMクリアではない停電等による再開時の初期設定のとき)に送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A002(H)は、大当りの種別(通常大当り、または、確変大当り)ごとに大当り遊技状態開始を指定する大当り開始指定コマンドである。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す大入賞口開放中指定コマンドである。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放後(閉鎖)を示す大入賞口開放後指定コマンドである。
コマンドA301〜A302(H)は、大当りの種別(通常大当り、または、確変大当り)ごとに大当り遊技状態終了を指定する大当り終了指定コマンドである。
コマンドA401(H)は、第1始動入賞があったことを指定する第1始動入賞指定コマンドである。コマンドA402(H)は、第2始動入賞があったことを指定する第2始動入賞指定コマンドである。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態(低確率状態)であることを指定する通常状態指定コマンドである。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(高ベース状態)であることを指定する時短状態指定コマンドである。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態(高確率状態)であることを指定する確変状態指定コマンドである。
コマンドC0XX(H)は、合算保留記憶数を示す合算保留記憶数指定コマンドである。コマンドC100(H)は、合算保留記憶数が1減算されることを示す合算保留記憶数減算指定コマンドである。この実施の形態では、合算保留記憶数指定コマンドは、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への遊技球の始動入賞時(たとえば、後述する始動口スイッチ通過処理の実行時)に、演出制御用マイクロコンピュータ100に送られる。また、合算保留記憶数減算指定コマンドは、変動表示開始時(たとえば、後述する特別図柄変動表示中処理の実行時)に演出制御用マイクロコンピュータ100に送られる。なお、合算保留記憶指定コマンドおよび保留記憶数減算指定コマンドを兼用してもよい。たとえば、合算保留記憶数指定コマンドを、減算後の保留記憶数を特定可能なコマンドとして用いてもよい。なお、合算保留記憶数としてではなく、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを特定可能なコマンドをそれぞれ送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100が第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値を合算保留記憶数として特定してもよい。
コマンドC2XX(H)およびコマンドC3XX(H)は、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞時における大当り判定、大当り種別判定、変動パターン種別判定等の入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドである。このうち、コマンドC2XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否か、および、大当りの種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC3XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す変動種別コマンドである。
この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、始動入賞時に、大当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りとなることを指定する値、および、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう。変動種別コマンドのEXTデータに変動パターン種別の判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、図柄指定コマンドに設定されている値に基づき、始動入賞時に、表示結果が大当りとなるか否か、および、大当りの種別を認識できるとともに、変動種別コマンドに基づき、変動パターン種別を認識できる。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560側での保留記憶に対応する乱数等のデータ(保留記憶データ)を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を説明する。保留記憶バッファは、RAM55に設けられる。
第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数である大当り判定用乱数(ランダムR)、および、ソフトウェア乱数である大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。
第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞に基づいて、CPU56は、乱数回路503およびソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタからこのような乱数値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。具体的に、第1始動入賞口13への入賞に基づいて、これら乱数値が抽出されて第1保留記憶バッファに保存される。また、第2始動入賞口14への入賞に基づいて、これら乱数値が抽出されて第2保留記憶バッファに保存される。
第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに前述のような始動入賞に関する情報が記憶されることを「保留記憶される」と示す場合がある。なお、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)は、始動入賞時に抽出して保存領域に予め格納しておくのではなく、後述する変動パターン設定処理(特別図柄の変動開始時)に抽出するようにしてもよい。
このように保留記憶バッファに記憶されたデータは、後述するように、始動入賞時に読出されて先読み予告演出のために用いられるとともに、変動表示開始時に読出されて変動表示のために用いられる。
第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞があったときには、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第1(第2)始動入賞指定コマンド、および、合算保留記憶数指定コマンドというような、始動入賞時判定処理の判定結果を示すコマンドが、主基板31から演出制御基板80へと送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100のRAM103に設けられた始動入賞時受信コマンドバッファには、受信した図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第1(第2)始動入賞指定コマンド、および、合算保留記憶数指定コマンド等の各種コマンドを対応付けて格納できるように、受信したコマンドを特定可能なデータを記憶する記憶領域が確保されている。
この実施の形態において、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示に対応して行なわれる演出図柄の演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、演出図柄の変動表示動作、リーチ演出等における演出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出動作というような、様々な演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。また、予告演出制御パターンは、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成されている。
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。パチンコ遊技機1においては、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が予め定められたメイン処理を実行すると、所定時間(たとえば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかりタイマ割込処理が実行されることにより、各種の遊技制御が実行可能となる。
メイン処理においては、たとえば、必要な初期設定処理、通常時の初期化処理、通常時以外の遊技状態復旧処理、乱数回路設定処理(乱数回路503を初期設定)、表示用乱数更新処理(変動パターンの種別決定、変動パターン決定等の各種乱数の更新処理)、および、初期値用乱数更新処理(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタのカウント値の初期値の更新処理)等が実行される。
図9は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込が発生すると、CPU56は、図9に示すステップS(以下、単に「S」と示す)20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(S20)。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行なう(スイッチ処理:S21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう表示制御処理を実行する(S22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、S32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数および大当り種別判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行なう(判定用乱数更新処理:S23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:S24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行なう(S26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行し、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行なう(S27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行し、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行なう(演出制御コマンド制御処理:S28)。さらに、CPU56は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する情報出力処理を行なう(S29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号に基づく賞球個数の設定等を行なう賞球処理を実行する(S30)。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(S31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行なうための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行なう(S32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行なうための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行なう(S33)。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(S34)、処理を終了する。以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は所定時間毎に起動されることになる。
図10は、特別図柄プロセス処理(S26)を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理においては、始動口スイッチ通過処理を実行する(S312)。そして、内部状態に応じて、S300〜S307のうちのいずれかの処理を行なう。
遊技制御用マイクロコンピュータ560において、RAM55には、前述したように、第1始動入賞口13への始動入賞に基づいて得られる大当り判定用乱数等の保留記憶データ(第1保留記憶データ)が記憶される第1保留記憶バッファと、第2始動入賞口14への始動入賞に基づいて得られる大当り判定用乱数等の保留記憶データ(第2保留記憶データ)が記憶される第2保留記憶バッファとが設けられている。これら各保留記憶バッファには、各保留記憶の記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。
始動口スイッチ通過処理では、第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、第1保留記憶数が上限値(たとえば、4)に達していないことを条件として、第1保留記憶データの記憶数を計数する第1保留記憶数カウンタの値を1増やし、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから数値データ(たとえば、大当り判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数、および、変動パターン判定用乱数)を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。さらに、合算保留記憶数カウンタの値を1増やし、合算後の合算保留記憶数カウンタの値に対応した保留特定領域に「第1」を示すデータを保存(格納)する処理を実行する。一方、第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、第2保留記憶数が上限値(たとえば、4)に達していないことを条件として、第2保留記憶データの記憶数を計数する第2保留記憶数カウンタの値を1増やし、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから数値データ(たとえば、大当り判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数、および、変動パターン判定用乱数)を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。さらに、合算保留記憶数カウンタの値を1増やし、合算後の合算保留記憶数カウンタの値に対応した保留特定領域に「第2」を示すデータを保存(格納)する処理を実行する。
S300〜S307の処理は、以下のような処理である。特別図柄通常処理(S300)は、変動表示の表示結果を大当りとするか否かの決定、および、大当りとする場合の大当り種別の決定等を行なう処理である。変動パターン設定処理(S301)は、変動パターンの決定(変動パターン種別判定用乱数および変動パターン判定用乱数を用いた変動パターンの決定)、および、決定された変動パターンに応じて変動時間を計時するための変動時間タイマの計時開始等の制御を行なう処理である。
表示結果指定コマンド送信処理(S302)は、演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行なう処理である。特別図柄変動中処理(S303)は、変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過すると特別図柄停止処理にプロセスを進める処理である。特別図柄停止処理(S304)は、決定された変動パターンに対応する変動時間の経過が変動時間タイマにより計時されたときに第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける変動表示を停止して停止図柄を導出表示させる処理である。
大入賞口開放前処理(S305)は、大当りの種別に応じて、特別可変入賞球装置20において大入賞口を開放する制御等を行なう処理である。大入賞口開放中処理(S306)は、大当り遊技状態中のラウンド表示演出用の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御、および、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう処理である。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、大入賞口開放前処理(S305)に移行する。また、全てのラウンドを終えた場合には、大当り終了処理(S307)に移行する。大当り終了処理(S307)は、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行なわせるための制御等を行なう処理である。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100の動作を説明する。図11は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。
演出制御用CPU101は、電源が投入されると、演出制御メイン処理の実行を開始する。演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(たとえば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(S702)を行なうループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。演出制御メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(S703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドがどのようなことを指示するコマンドであるかを特定可能なフラグ等のデータをセットする処理(たとえば、RAM103に設けられた各種コマンド格納領域に受信したコマンドを特定可能なデータを格納する処理等)等を行なう(コマンド解析処理:S704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行なう(S705)。演出制御プロセス処理では、S704で解析した演出制御コマンドの内容にしたがって演出表示装置9での演出図柄の変動表示等の各種演出を行なうために、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出制御を実行する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数(演出図柄の左停止図柄決定用のSR1−1、演出図柄の中停止図柄決定用のSR1−2、演出図柄の右停止図柄決定用のSR1−3等)を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(S706)。このような乱数SR1−1〜SR1−3のそれぞれは、ソフトウェアによりカウント値を更新するランダムカウンタのカウントにより生成されるものであり、それぞれについて予め定められた範囲内でそれぞれ巡回更新され、それぞれについて定められたタイミングで抽出されることにより乱数として用いられる。
次いで、保留表示エリアにおける保留表示の表示状態の制御(保留表示の移動、消去等)を行なう保留記憶表示制御処理を実行する(S707)。その後、遊技枠の上部に取り付けられた上部役物の動作態様を設定する上部役物設定処理を実行する(S708)。そして、S702の処理へリターンする。上部役物設定処理については、図12により詳細に説明する。
このような演出制御メイン処理が実行されることにより、演出制御用マイクロコンピュータ100では、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信され、受信した演出制御コマンドに応じて、演出表示装置9、各種ランプ、第1上部役物29L,第2上部役物29R、および、スピーカ27L,27R等の演出装置を制御することにより、遊技状態に応じた各種の演出制御が行なわれる。
図12は、図11に示された演出制御メイン処理における上部役物設定処理(S708)を示すフローチャートである。上部役物設定処理は、電源投入後、図11に示されたS701からS707の処理後に、演出制御用CPU101によって実行される処理であり、遊技枠上部に取り付けられた第1上部役物29L,第2上部役物29Rの回転角度(開閉角度)を設定する処理である。上部役物の回転角度は複数段階(たとえば、0度、45度、60度、90度など)設けられており、その中から任意に選択した一つの角度を設定できるようになっている。
ここで、初期状態(最初に電源投入した場合やRAMクリアによる電源投入の場合)においては、上部役物の回転角度が遊技枠に対して最も突出する回転角度である90度よりも突出しない角度(たとえば、45度)になるように制御される。このようにすれば、調整をしていない場合であっても上部役物が他の物体と当接することを防ぐことができる。
上部役物の角度を設定する設定画面は、RAM55をクリアしたときの電源投入が実行され、動作確認のための初期動作として各役物のイニシャル動作が実行された後に表示される。演出制御用CPU101は、イニシャル動作を実行する際に、各役物の近くに設けられた検出手段としての役物用センサからの検出信号に各役物が初期位置に存在するか否かを判定する。一方、RAM55をクリアせずに電源を投入した場合には、上部役物の設定はなされない。したがって、演出制御用CPU101は、図8に示された初期化指定コマンドを受信した場合には、上部役物設定期間であると判定し、初期化指定コマンドを受信していない場合(停電復旧指定コマンドを受信した場合)には、上部役物設定期間ではないと判定する。
S750では、演出制御用CPU101は、初期化指定コマンドを受信したか否かにより、上部役物設定期間であるか否かを判定する。演出制御用CPU101は、初期化指定コマンドを受信した場合、つまり、上部役物設定期間であると判定した場合(S750でY)には、S751へ移行し、初期化指定コマンドを受信していない場合、つまり、上部役物設定期間ではないと判定した場合(S750でN)には、処理を終了する。
S751では、演出制御用CPU101は、設定操作を検出したか否かを判定する。演出制御用CPU101は、店員等による設定操作を検出した場合(S751でY)には、設定された角度に応じて、上部役物の回転角度および上部役物の回転速度を設定し(S752)、S753へ移行する。一方、演出制御用CPU101は、設定操作を検出しなかった場合(S751でN)には、処理を終了する。
次いで、S753では、演出制御用CPU101は、設定角度が0度であるか否かを判定する。演出制御用CPU101は、設定角度が0度である場合には(S753でY)、上部役物演出制限フラグをセットし(S754)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU101は、設定角度が0度ではない場合(S753でN)には、処理を終了する。
S752に示すように、設定された角度に応じて、第1上部役物29L,第2上部役物29Rの回転角度・回転速度を設定するので、遊技枠に設けられた軸290に対して回転する上部役物を動作させつつ、上部役物が遊技機に隣接する別の遊技機の遊技枠や上部に配置されるデータランプ等の他の物体と当接することを防ぐことができる。
図13は、図11に示された演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、先読み演出を実行するか否かの決定、および、先読み演出の種類の選択をする先読み演出処理(S700)を実行した後、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S807のうちのいずれかの処理を行なう。
演出制御プロセス処理では、以下のような処理が実行される。演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の変動表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
先読み演出処理(S700)は、先読み演出を実行するか否か等の先読み判定、および、先読み演出を実行するときの演出態様の決定等を行なう処理である。先読み演出とは、ある保留情報(保留記憶情報)に基づいた特別図柄の変動表示(図柄変動)の順番が到来する前に、その保留情報を先読みしてその保留情報に基づいた特別図柄の変動表示の内容を判定して、将来の特別図柄の変動表示がどのようになるかを、それよりも前の段階で予告をする等の演出技術である。たとえば、保留情報が大当りであるときに、当該保留情報による変動表示が実行される前に、当該保留情報に対応する保留表示の表示態様に基づいて、後に大当りが発生する可能性のあることを予告するといった類の演出が先読み演出として行なわれる。以下では、先読み演出の対象とした保留情報に基づいた変動表示を「ターゲットの変動表示」と称する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する処理等を行なう処理である。変動パターンコマンドを受信していれば、演出図柄変動開始処理に移行する。
演出図柄変動開始処理(S801)は、演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始されるように制御するための処理である。演出図柄変動中処理(S802)は、変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替えタイミングを制御する処理等を行なう処理である。演出図柄変動停止処理(S803)は、演出図柄(飾り図柄)の変動表示を停止し、変動表示の表示結果(最終停止図柄)を導出表示する制御を行なう処理である。
大当り表示処理(S804)は、変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するためのファンファーレ演出を表示する制御等の表示制御を行なう処理である。ラウンド中処理(S805)は、ラウンド中の表示制御を行なう処理である。ラウンド終了条件が成立したときに、最終ラウンドが終了していなければ、ラウンド後処理に移行し、最終ラウンドが終了していれば、大当り終了処理に移行する。ラウンド後処理(S806)は、ラウンド間の表示制御を行なう処理である。ラウンド開始条件が成立したら、ラウンド中処理に移行する。大当り終了演出処理(S807)は、演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行なう処理である。
演出制御用CPU101は、変動表示の開始時から変動表示の停止時まで、および、大当り遊技状態開始時から大当り遊技状態終了時までの予め定められた演出制御期間中に、ROM102に格納されたプロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行なう。
プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と、表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組合せが複数集まったデータとで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄(飾り図柄)の変動表示の変動時間(変動表示時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行なう。このようなプロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
[上部役物演出]
次に、本実施の形態で実行される各種の演出について説明する。本実施の形態では、第1上部役物29Lおよび第2上部役物29Rが動作する上部役物演出が実行されることがある。上部役物演出では、上部役物が動作するとともに演出表示装置9の表示画面上で上部役物が動作することを報知する第1パターンによる演出と、上部役物は動作するが演出表示装置9の表示画面には上部役物が動作することが報知されない第2パターンによる演出が設けられている。
図14は、上部役物演出の一例を示すための図である。図14(a)〜(c)では、第1パターンによる上部役物演出が実行されているときの演出表示装置9の表示画面を示している。図14(a)に示すように、変動表示中にチャンス画像95が表示されることで期待度が高い演出が実行されることが示される。その後、図14(b)に示すように、上部役物が可動することを示す報知画像96が演出表示装置9の画面上に表示される。たとえば、図14(b)では、第1上部役物29Lおよび第2上部役物29Rが遊技枠から上方に突出する映像が流れる。
さらに、図14(c)に示すように、上部役物が最も突出する90度の角度になることが演出表示装置9の画面上で示される。図14(c)では、第1上部役物29Lに設けられた第1上部LED29Aおよび第2上部役物29Rに設けられた第2上部LED29Bが発光する様子も示される。
図14に示すような上部役物演出の実行中に、上部役物が設定された角度によって回転動作を開始する。このように、演出表示装置9の画面において、上部役物が動作していることを示す報知画像96が表示されるので、上部役物が動作していることを確実に遊技者に報知することができる。なお、上部役物の実際の動作の開始時期は、演出表示装置9で上部役物が動作していることを示す映像が流れた後であってもよいし、映像が流れる前であってもよい。
ここで、上部役物が動作するときには、第1上部LED29Aおよび第2上部LED29Bが発光する演出とともに、第1上部LED29Aおよび第2上部LED29B以外の枠LED28等が発光する演出も実行される。しかしながら、演出表示装置9の画面上には、上部役物が動作していることを示す報知画像96を表示する際に枠LED28による演出は表示しない。このようにすれば、枠LED28等による演出を含めずに上部役物演出が実行されるので、当該上部役物演出による上部役物の動作をより目立たせることができる。
なお、図14(b),(c)において、演出表示装置9の画面において表示される報知画像96に流れる映像内の液晶内において、所定の映像が流れるようにしてもよい。このような映像内の液晶における所定の映像としては、どのような映像を流すようにしてもよい。具体的には、上部役物の動作とは関連のない大当りを報知するようなプレミアム演出としてオリジナルキャラクタを表示してもよいし、枠LED28等が発光する映像を流すようにしてもよい。
次に、上部役物演出の演出内容を決定するためのテーブルについて説明する。図15は、上部役物演出決定テーブルを示す図である。図15では、通常遊技中と高ベース中とで上部役物演出の決定に用いられるテーブルが異なっている。また、上部役物演出決定テーブルは、上部役物演出を実行するか否かを決定するとともに、上部役物演出を実行する場合には、第1パターン(動作と報知との両方を実行する場合)と第2パターン(動作のみを実行する場合)のうち、いずれの上部役物演出を実行するのかを決定するための抽選に用いるデータテーブルである。ここで、動作とは、上部役物が設定された角度によって動作する演出を示している。また、報知とは、図14で説明したように、演出表示装置9において、上部役物が動作していることを示す動画を再生する演出等である。
図15(A),(B)は、通常遊技中における上部役物演出決定テーブルを示す図である。通常遊技中における上部役物演出決定テーブルには、図15(A)の通常遊技中大当り時上部役物演出決定テーブルと、図15(B)の通常遊技中はずれ時上部役物演出決定テーブルとが含まれている。これらの通常遊技中における上部役物演出決定テーブルは、演出制御基板80に設けられたROM102に記憶されている。
図15(A)の通常遊技中大当り時上部役物演出決定テーブルは、所定のタイミングで抽出したSR2の値によって、「第1パターン>第2パターン>実行なし」という大小関係となるようにデータが設定されている。図15(B)の通常遊技中はずれ時上部役物演出決定テーブルは、所定のタイミングで抽出したSR2の値によって、「第1パターン<第2パターン<実行なし」という大小関係となるようにデータが設定されている。
図15(A),(B)でのデータの設定により、通常遊技中においては、変動表示の表示結果が大当り表示結果となるときには、はずれ表示結果となるときと比べ、上部役物演出が実行される割合が高くなる。また、大当り表示結果となるときには、第1パターンの上部役物演出は、第2パターンの上部役物演出よりも高い割合で実行される。よって、上部役物演出が実行される場合には、上部役物演出が実行されない場合よりも、遊技者の大当りに対する期待度を高めることができる。さらに、第1パターンの上部役物演出が実行される場合には、第2パターンの上部役物演出が実行される場合よりも、遊技者の大当りに対する期待度を高めることができる。
図15(A),(B)でのデータの設定により、通常遊技中においては、第1パターンまたは第2パターンのいずれで上部役物が動作されるかにより大当り期待度が異なるため、遊技枠に設けられた可動体を用いた演出の興趣を向上させることができる。より具体的には、通常遊技中においては、第1パターンが実行されたときの方が第2パターンが実行されたときよりも大当り期待度が高いので、第1パターンが実行されることに対する期待感を高めることができる。
図15(C),(D)は、高ベース中における上部役物演出決定テーブルを示す図である。高ベース中における上部役物演出決定テーブルには、図15(C)の高ベース中大当り時上部役物演出決定テーブルと、図15(D)の高ベース中はずれ時上部役物演出決定テーブルとが含まれている。これらの高ベース中における上部役物演出決定テーブルは、演出制御基板80に設けられたROM102に記憶されている。
図15(C)の高ベース中大当り時上部役物演出決定テーブルは、所定のタイミングで抽出したSR2の値によって、「第2パターン>実行なし」という大小関係となるようにデータが設定されており、第1パターンの上部役物演出に決定されることはない。図15(D)の高ベース中はずれ時上部役物演出決定テーブルは、所定のタイミングで抽出したSR2の値によることなく、100パーセントの割合で「実行なし」に決定されるようにデータが設定されている。つまり、高ベース中では、第2パターンによる上部役物演出が実行されることにより大当りが確定することになる。
図15(C),(D)でのデータの設定により、高ベース中においては、変動表示の表示結果が大当り表示結果となるときには、はずれ表示結果となるときと比べ、上部役物演出が実行される割合が高い。よって、高ベース中においても、通常遊技中と同様に、上部役物演出が実行される場合には、上部役物演出が実行されない場合よりも、遊技者の大当りに対する期待度を高めることができる。
また、図15(C),(D)でのデータの設定により、高ベース中においては、動作と報知との両方が実行される第1パターンの上部役物演出が実行されることはない。つまり、高ベース中において大当り遊技状態に制御されるときには、第2パターンにより上部役物を動作させる。よって、確変中や時短中等の大当りに制御されやすい高ベース状態では、報知を伴わない第2パターンによる上部役物演出を実行することによって、無駄な演出の実行を抑制することができる。
このように、通常遊技状態における上部役物演出は、予告の1つとして可動体を動かす演出であり、高ベース状態中における上部役物演出は、予告というよりかは大当りの報知演出として可動体を動かす演出ということができる。つまり、高ベース状態中における上部役物演出は、大当り報知演出として大当り確定を示す期待度の高い演出である。このように、上部役物演出について予告と報知という関係で比較をすると、報知の方が期待度が高いということもできる。
ここで、第1パターンによる上部役物演出と第2パターンによる上部役物演出とでは、設定された角度に対応する上部役物の動作態様は同じである。このようにすれば、上部役物を動作させるときの制御の負担を軽減することができる。
なお、第1パターンによる上部役物演出と第2パターンによる上部役物演出とでは、上部役物の動作態様が全く同じものではなく動作が類似するようにしてもよい。ここで、類似とは一部が同じなど、共通点が多く存在することである。たとえば、類似として、動作速度、動作タイミング、動作の態様(動き方など)が多少違ってもよい。また、通常遊技状態と高ベース状態とで上部役物演出が実行されるときの上部役物の動作態様を異ならせてもよい。
次に、上部役物演出が実行されるときの演出の設定について説明する。図16は、演出設定処理を示すフローチャートである。図16においては、演出図柄変動開始処理(S801)における演出設定処理に含まれる各種の演出の設定に関する処理のうち、上部役物演出に関係する処理が示されている。演出設定処理において、演出制御用CPU101は、次のような処理を行なうことによって、上部役物演出で実行される各種演出を決定する。
演出制御用CPU101は、上部役物演出を制限するための上部役物演出制限フラグがセットされているか否かを判定する(S901)。演出制御用CPU101は、上部役物演出制限フラグがセットされていない場合(S901でN)には、S902へ移行する。一方、演出制御用CPU101は、上部役物演出制限フラグがセットされている場合(S901でY)には、その他の演出を決定し(S907)、処理を終了する。
S902では、演出制御用CPU101は、今回実行される変動がスーパーリーチであるか否かを判定する。演出制御用CPU101は、今回実行される変動がスーパーリーチである場合(S902でY)には、S903へ移行する。一方、演出制御用CPU101は、今回実行される変動がスーパーリーチではない場合(S902でN)には、その他の演出を決定し(S907)、処理を終了する。
S903では、演出制御用CPU101は、現在の遊技状態が高ベース中であるか否かを判定する。演出制御用CPU101は、現在の遊技状態が高ベース中ではない場合(S903でN)には、S904へ移行する。一方、演出制御用CPU101は、現在の遊技状態が高ベース中である場合(S903でY)には、S908へ移行する。
S904では、演出制御用CPU101は、今回実行される変動が大当りであるか否かを判定する。演出制御用CPU101は、今回実行される変動が大当りである場合(S904でY)には、通常遊技中大当り時上部役物演出決定テーブルにより上部役物演出の内容を決定し(S905)、その他の演出を決定した後(S907)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU101は、今回実行される変動が大当りではない場合(S904でN)には、通常遊技中はずれ時上部役物演出決定テーブルにより上部役物演出の内容を決定し(S906)、その他の演出を決定した後(S907)、処理を終了する。
S908では、演出制御用CPU101は、今回実行される変動が大当りであるか否かを判定する。演出制御用CPU101は、今回実行される変動が大当りである場合(S908でY)には、高ベース中大当り時上部役物演出決定テーブルにより上部役物演出の内容を決定し(S909)、その他の演出を決定した後(S907)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU101は、今回実行される変動が大当りではない場合(S908でN)には、高ベース中はずれ時上部役物演出決定テーブルにより上部役物演出の内容を決定し(S910)、その他の演出を決定した後(S907)、処理を終了する。
S901に示すように、上部役物演出制限フラグがセットされているときは、上部役物演出の実行が制限される。このようにすれば、上部役物が遊技枠に対して突出しない回転角度に制御されているにも関わらず上部役物の動作に関連した演出(上部役物演出)を実行してしまい、遊技者に違和感を与えることを防止できる。
[動作制御の変形例について]
次に上部役物における動作制御の変形例について説明する。原点検出を行なうことが必要な原点検出対象役物(動作対象役物)として第1上部役物29L,第2上部役物29Rがある。第1上部役物29L,第2上部役物29Rは、図示しない原点検出センサにより原点位置が検出可能である。なお、役物12を原点検出対象物として動作制御を行なってもよい。
ここで、動作エラー判定回数(たとえば3回)に達するまで繰返し動作対象役物を原点位置(初期位置)に移動させる動作を非検出時動作制御と称する。原点位置(初期位置)から一旦離れ、該原点位置(初期位置)から離れた位置から原点位置(初期位置)に戻るという動作を検出時動作プロセスデータに設定されている最低制御速度に基づく最低速度で行なう制御を検出時動作制御と称する。なお、原点位置から離れた位置とは、原点位置の近傍位置、つまり、各原点センサにより各上部役物の被検出部を検出できない位置であって各演出位置よりも原点位置に近い所定位置(検出時動作位置)として設定されている。実動作確認用プロセスデータに実動作確認用プロセスタイマのタイマカウント値に対応して設定されている制御速度にて動作対象役物を動作させることにより、動作対象役物の制御速度を、時系列的に順次変更して、上部役物による演出において当該上部役物を実際に動作させる際に設定する制御速度と同一の加速または減速を行なう制御を実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)と称する。
上部役物の動作態様および制御内容について、図17、図18を用いて説明する。図17は、演出制御用CPU101が行なう非検出時動作制御、検出時動作制御および実動作確認用動作制御の動作態様を示す概略説明図である。図18は、(A)は実動作確認用動作制御における制御速度を示す説明図、(B)は検出時動作制御における制御速度を示す説明図、(C)は非検出時動作制御における制御速度を示す説明図である。
なお、図17および図18においては、原点検出対象役物である第1上部役物29Lおよび第2上部役物29Rにおける非検出時動作制御(ショート初期化動作制御)、検出時動作制御(ショート初期化動作制御)および実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)についてのみ説明し、原点検出対象役物でない役物12についての説明は省略することとする。
図17に示すように、第1上部役物29Lおよび第2上部役物29Rは、それぞれ原点位置(退避位置、初期位置)と演出位置との間で往復動作可能に設けられており、原点位置から演出位置への往動作や演出位置から原点位置への復動作は、上部役物演出等において実際に行なう実動作とされている。
演出制御用CPU101は、初期化処理を実行したときに上部役物の被検出部が原点検出センサにより検出されない場合、つまり、上部役物が何らかの理由(たとえば、搬送や遊技島への設置時に原点位置から動いてしまっている場合、前回の動作時に原点復帰できなかった場合(たとえば、演出の実行時において、モータの脱調、故障、引っ掛かりなどにより上部役物の原点復帰が確認できなかったり、動作できなくなるといった役物エラー(動作異常)が発生した場合など)、遊技機の振動により原点位置から動いてしまった場合など)により原点位置以外の位置(たとえば、図17における非検出時動作制御に対応する黒丸で示す位置など、原点位置と演出位置との間の所定位置)にある場合、原点復帰させるための非検出時動作制御を実行する。この非検出時動作制御を実行する場合、上部役物は原点位置から離れた位置にあるため、動作としては上部役物を原点位置方向に移動させる動作のみとされている。
また、演出制御用CPU101は、初期化処理を実行したときに第1上部役物29Lや第2上部役物29Rの被検出部が原点検出センサにより検出された場合、検出時動作制御を実行する。
たとえば、被検出部が原点検出センサにより確実に検出されるように、被検出部が原点検出センサにより検出されたときから上部役物の原点位置方向への動作が規制されるまでの間に所定の動作可能範囲(たとえば、遊び)が設定されている場合などにおいては、原点復帰して原点検出センサにより検出された位置よりもさらに奥側にずれた位置に停止することがある。よって、被検出部が原点検出センサにより検出されていても、上部役物をより正確な原点位置に復帰させるための検出時動作制御を行なう。
この検出時動作制御は、原点検出センサによる被検出部の検出状態を一旦解除するために上部役物を原点位置から離れた位置へ移動させた後に原点位置に復帰させる必要があるが、演出位置まで移動させる必要はないので、上部役物を原点位置から該原点位置の近傍である検出時動作位置まで移動させた後、原点位置に復帰させる。つまり、実動作よりも短い距離で往復動作させる。
また、演出制御用CPU101は、初期化処理において非検出時動作制御または検出時動作制御を実行した後、実動作確認用動作制御を実行する。実動作確認用動作制御は、上部役物が各種演出等において実際に行なう実動作と同一の動作とされている。
次に、演出制御用CPU101が非検出時動作制御、検出時動作制御および実動作確認用動作制御を実行する際に設定する制御速度について比較する。なお、図18(A)、図18(B)、図18(C)にて示す速度は、演出制御用CPU101が各上部役物を動作させるために設定する制御速度であって、上部役物の実際の動作速度とは異なる。つまり、たとえば、所定の上部役物を動作させる場合において、原点位置と演出位置との間における一の移動区間と他の移動区間に同一の制御速度を設定した場合でも、一の移動区間と他の移動区間とで態様が異なる場合においては、上部役物を実際に動作させた場合の動作速度は制御速度とは異なることがある。また、上部役物に対し同一の制御速度を設定しても、各上部役物の大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動機構等の違いがある場合、各上部役物の実際の動作速度は必ずしも同一にはならない。複数の上部役物を同一性能のステッピングモータにて動作させる場合において、各上部役物に対し同一の制御速度を設定しても、各上部役物の大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動機構等の違いがある場合、各上部役物の実際の動作速度は必ずしも同一にはならない。
図18(A)に示すように、演出制御用CPU101は、実動作確認用動作制御を実行する場合、セットした実動作確認用プロセスデータにおいて実動作確認用プロセスタイマのタイマカウント値に対応して設定されている制御速度に基づいて確認対象役物を動作させる。具体的には、原点位置から加速した後に減速して演出位置に停止させるとともに、演出位置から加速した後に減速して原点位置に停止させる制御を行なう。すなわち、各上部役物が正常に動作可能であることを確認するための実動作確認用動作制御では、原点位置と演出位置との間において、上部役物の制御速度を低速→高速→低速の順に変化させる。つまり、演出制御用CPU101は、各上部役物の可動体演出を実行する場合、第1速度である最低速度(低速)と該最低速度よりも速い第2速度としての最高速度(高速)との範囲内の速度で各上部役物が動作するように制御するため、実動作確認用動作制御を実行する場合においても、第1速度である最低速度(低速)と該最低速度よりも速い第2速度としての最高速度(高速)との範囲内の速度で各上部役物が動作するように制御する。
すなわち、上記第1速度としての最低速度や第2速度としての最高速度は、上部役物の実際の動作速度であって、該動作速度としての最低速度や最高速度となるように制御速度が設定されることになる。なお、以下においては、最低制御速度に基づいて上部役物を動作させた場合は最低速度にて動作し、最高制御速度に基づいて上部役物を動作させた場合は最高速度にて動作するものとして説明する。
ここで、上部役物の加速時および減速時における動作速度が、実動作確認用動作制御における最低速度となるように制御速度が設定されている。また、演出位置に移動した後に原点位置に復帰させる際においては、演出位置に停止させるときよりも長い時間にわたり実動作確認用動作制御における最低速度となるように制御することで、上部役物を確実に減速させてから原点検出センサにより被検出部が検出されるようにしている。
図18(B)に示すように、演出制御用CPU101は、検出時動作制御を実行する場合、原点位置から演出位置まで移動させる期間および演出位置から原点位置まで移動させる期間において、常に実動作確認用動作制御における最低速度(第1速度)にて上部役物が動作するように制御する。つまり、演出制御用CPU101は、第1動作制御としての検出時動作制御における最高速度が、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度(実動作確認用動作制御における最低速度と同じ速度)となるように、常に実動作確認用動作制御において設定されている制御速度のうち最も低い最低制御速度に基づいて上部役物を動作させる制御を行なう。
また、検出時動作制御の場合、実動作確認用動作制御に比べて上部役物の動作距離が短いため、実動作確認用動作制御において加速したときの制御速度、つまり高速で動作させると、原点検出センサにて被検出部を確実に検出できなかったり、近距離から上部役物が原点位置に復帰して移動規制されたときの衝撃により上部役物等が破損したりする虞があるため、実動作確認用動作制御における最低速度にて動作するように制御する。
また、図18(C)に示すように、演出制御用CPU101は、非検出時動作制御を実行する場合、原点位置と演出位置との間の任意の位置から原点位置まで移動させる期間において、常に実動作確認用動作制御における最低速度(第1速度)にて動作するように制御する。つまり、演出制御用CPU101は、第1動作制御としての非検出時動作制御における最高速度(最大動作速度)が、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度(実動作確認用動作制御における最低速度と同じ速度)となるように、常に実動作確認用動作制御において設定されている制御速度のうち最も低い最低制御速度に基づいて上部役物を動作させる制御を行なう。
この場合、上部役物は原点位置からどの程度離れた位置にあるかが不明であるため、上部役物が原点位置の近傍に位置していた場合、実動作確認用動作制御において加速したときの制御速度、つまり高速で動作させると、上部役物が原点位置に復帰したときに原点検出センサにて被検出部を確実に検出できなかったり、近距離から上部役物が原点位置に復帰して移動規制されたときの衝撃により上部役物等が破損したりする虞があるため、実動作確認用動作制御における最低速度にて動作するように制御する。
このように、演出制御用CPU101は、第1動作制御としての非検出時動作制御や検出時動作制御を実行する場合、実動作確認用動作制御において設定されている最低制御速度に基づいて常に単一(一定)の動作速度で上部役物が動作するように制御を行なう。そしてこれら最低速度は、各上部役物に対応する実動作確認用動作制御における最低速度であり、各上部役物に共通する動作速度ではないので、各上部役物における最低速度は異なる場合がある。
具体的には、第1上部役物29Lと第2上部役物29Rとは、大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動モータを含む駆動機構が各々異なるため、同一の制御速度を設定した場合でも上部役物の実際の動作速度は異なる。また、各上部役物に対し異なる制御速度を設定した場合においても上部役物の実際の動作速度は異なる。このように、最低速度は各上部役物に応じて設定された制御速度に基づく動作速度であり、上部役物に最適な最低速度にて動作するように制御するため、態様が異なる複数の上部役物を原点位置にて確実に検出させることが可能となる。
以上説明したように、上部役物を動作させるための駆動手段としての第1上部役物モータ30L、第2上部役物モータ30Rによる上部役物の動作を制御する制御手段としての演出制御用CPU101と、を備え、演出制御用CPU101は、第1動作制御としての非検出時動作制御や検出時動作制御と、上部役物が正常に動作可能であることを確認するための第2動作制御としての実動作確認用動作制御と、上部役物による上部役物演出を行なうための第3動作制御と、を実行可能であり、実動作確認用動作制御を実行する場合、第1速度である最低速度(低速)と該最低速度よりも速い第2速度としての最高速度(高速)との範囲内の速度で上部役物が動作するように制御し、非検出時動作制御や検出時動作制御を実行する場合、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度で上部役物が動作するように制御する。
このようにすることで、第1動作制御において、上部役物はいかなるタイミングでも停止可能な速度で動作するため、安全に原点位置に位置させることができる。具体的には、非検出時動作制御や検出時動作制御では、実動作確認用動作制御に比べて上部役物を原点位置まで移動させる距離が短い場合があるため、非検出時動作制御や検出時動作制御における最高速度を、実動作確認用動作制御における最低速度とすることで、被検出部を検出手段により確実に検出させることができるとともに、上部役物を高速で移動させたまま移動規制された衝撃で破損することを回避できる。
なお、非検出時動作制御や検出時動作制御を実行する際に、実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度で上部役物が動作するように制御する場合、非検出時動作制御や検出時動作制御を実行する際に設定する制御速度と、実動作確認用動作制御において設定する最低制御速度とは同一の制御速度でもよいし異なる制御速度でもよい。
また、演出制御用CPU101は、非検出時動作制御および検出時動作制御を実行する場合、常に予め設定された単一(一定)の動作速度、つまり、常に実動作確認用動作制御における最低速度にて第1上部役物29Lや第2上部役物29Rが動作するように制御してもよい。
このようにすることで、第1上部役物29Lや第2上部役物29Rを原点位置に位置させる際の速度を一定とすることができ、第1上部役物29Lや第2上部役物29Rの破損等を防ぐことができる。
また、演出制御用CPU101は、非検出時動作制御および検出時動作制御を実行する場合、実動作確認用動作制御における最低速度(第1速度)にて第1上部役物29Lや第2上部役物29Rが動作するように制御してもよい。
このようにすることで、第1上部役物29Lや第2上部役物29Rの安全動作を確保しつつ、過度に速度を下げる(たとえば、実動作確認用動作制御における最低速度よりも遅い速度とするなど)ことなく安全に動作できる最高速度(第1速度)を選択することで、非検出時動作制御や検出時動作制御の期間を短縮することができる。
また、第1上部役物29Lや第2上部役物29Rが原点位置に位置していることを検出可能な検出手段としての原点検出センサを備え、演出制御用CPU101は、原点検出センサが検出状態ではない場合は非検出時動作制御を実行し、原点検出センサが検出状態である場合は検出時動作制御を実行し、非検出時動作制御を実行する場合、検出時動作制御における最低速度で上部役物が動作するように制御してもよい。
このようにすることで、非検出時動作制御や検出時動作制御によって、原点検出センサの不具合の有無も把握することができる。また、非検出時動作制御を実行する場合は、上部役物が原点位置の近くにあるか否かが不明であるのに対し、検出時動作制御を実行する場合は、上部役物は原点位置にあることため、検出時動作制御においては、非検出時動作制御よりも速い速度であって、実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度で動作するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、特定の異常(たとえば、演出の実行時に発生した動作異常など)が発生している場合において、原点検出センサが検出状態でない場合、動作エラー判定回数が「3」に達するまで、実動作確認用動作制御における最低速度にて第1上部役物29Lや第2上部役物29Rが原点位置方向へ向けて移動するように制御してもよい。
このようにすることで、特定の異常(たとえば、演出の実行時に発生した動作異常などのエラー)が発生している場合に実行される異常時動作においても、第1上部役物29Lや第2上部役物29Rを安全に動作させることができる。具体的には、たとえば、演出の実行時に動作異常が発生した場合、その後に初期化処理が行われるときは、上部役物は原点位置に復帰していないため、非検出時動作制御が実行されることになる。また、動作異常が発生した場合、初期化処理においても上部役物は動作しないことが考えられるため、異常時動作として実動作確認用動作制御における最低速度にて第1上部役物29Lや第2上部役物29Rが原点位置方向へ向けて動作するように制御する。
また、演出制御用CPU101は、当該対象役物の原点復帰エラーの記憶が有る場合、実動作確認用動作制御を行わないようにしてもよい。
このようにすることで、異常によって第1上部役物29Lや第2上部役物29Rが実動作確認用動作制御中に原点位置以外で停止してしまうことを防ぐことができる。具体的には、たとえば、演出の実行時に動作異常が発生した場合、初期化処理においても上部役物は動作しないことが考えられるため、その場合は実動作確認用動作制御を実行しても駆動手段に負荷がかかるだけで無駄になるため、実動作確認用動作制御は実行しないことが好ましい。
また、上部役物として第1上部役物29Lおよび第2上部役物29Rを有し、演出制御用CPU101は、上部役物が原点検出を行なうことが必要な原点検出対象役物であると判定した場合、非検出時動作制御または検出時動作制御と実動作確認用動作制御とを実行する一方、上部役物が原点検出を行なうことが必要な原点検出対象役物でないと判定した場合、非検出時動作制御と検出時動作制御とを行わないようにしてもよい。
このようにすることで、必要な上部役物だけ実動作確認用動作制御を行なうことができ、実動作確認用動作制御による動作確認時間を短縮することができる。
また、演出制御用CPU101は、第1上部役物29Lと第2上部役物29Rの各々の第1動作としての非検出時動作制御や検出時動作制御を実行する場合、各々の実動作確認用動作制御における最低速度にて上部役物が動作するように制御し、実動作確認用動作制御の動作速度は、第1上部役物29Lと第2上部役物29Rとで異なるようにしてもよい。
このようにすることで、各々の上部役物に応じた動作速度によって各上部役物の安全動作を確保しつつ、非検出時動作制御および検出時動作制御の期間を短縮することができる。たとえば、第1上部役物29Lと第2上部役物29Rとにおいて、実動作確認用動作制御において同一の制御速度を設定しても、各上部役物の大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動機構等の違いがある場合、非検出時動作制御および検出時動作制御を実行した場合の各上部役物の実際の動作速度は異なることになる。
具体的には、非検出時動作制御および検出時動作制御において、同一の制御速度(実動作確認用動作制御において設定されている最低制御速度)を設定した場合でも、複数の上部役物のうち重量が大きい上部役物の実際の動作速度は、重量が小さい上部役物の実際の動作速度よりも遅くなる。また、上部役物を上昇させる場合、下降させる場合に比べて実際の動作速度は遅くなる。また、駆動機構として可動部を演出方向に付勢するバネ等が設けられている場合、バネが縮んでいる状態で付勢力に抗する方向に移動させる場合、バネが伸びている状態で付勢力に抗する方向に移動させる場合に比べて実際の動作速度は遅くなる。このように、非検出時動作制御および検出時動作制御において、上部役物を実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度で上部役物が動作するように制御する場合、各上部役物の大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動機構等を考慮して、各々の実動作確認用動作制御において個別の最低制御速度を設定することが好ましい。
たとえば、第1可動部と第2可動部とが、原点位置に向けて移動する際に遊技者から見たときに第1可動部の手前側に第2可動部が重なるように前後に配置されるものにおいて、非検出時動作制御、検出時動作制御および実動作確認用動作制御のいずれかを実行する際に、第1可動部および第2可動部双方の動作制御を一緒に行なう場合、第1可動部と第2可動部の動作速度(最低速度)が異なるように制御することが好ましい。このようにすることで、仮に、第1可動部と第2可動部とが何らかの理由でそれぞれ原点位置から離れた位置まで移動した状態で電源がオン状態とされ、初期化処理において第1可動部および第2可動部双方の非検出時動作制御が一緒に実行される場合において、第1可動部および第2可動部双方の動作速度(最低速度)が同一になるように制御されると、第2可動部により第1可動部が隠れて原点位置へ移動する状況が見え難くなるが、第1可動部と第2可動部の最低速度が異なるように制御することで、第1可動部と第2可動部とが移動する際にずれていくので、第1可動部および第2可動部各々の原点復帰動作を確認しやすくなる。
また、第1可動部と、該第1可動部よりも大きい(あるいは長い)第2可動部とを有する場合においても、第1可動部と第2可動部の動作速度(最低速度)が異なるように制御することが好ましい。このようにすることで、たとえば、第2可動部よりも小さい(あるいは短い)ので目立たない第1可動部の非検出時動作制御、検出時動作制御および実動作確認用動作制御のいずれかにおける最低速度が、第1可動部よりも大きい(あるいは長い)ので目立つ第2可動部の非検出時動作制御、検出時動作制御および実動作確認用動作制御のいずれかにおける最低速度よりも遅くすることで、第1可動部および第2可動部それぞれの動作を確認しやすくなる。
このように、第1可動部と該第1可動部とは異なる第2可動部とを有する場合において、第1可動部と第2可動部それぞれの非検出時動作制御、検出時動作制御および実動作確認用動作制御における動作速度(最低速度)が異なるように制御することが好ましい。なお、このように第1可動部と第2可動部の動作速度(最低速度)が異なるように制御する場合、第1可動部と第2可動部それぞれの非検出時動作制御、検出時動作制御および実動作確認用動作制御において設定する最低制御速度は異なっていてもよいし、同一でもよい。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 図15に示すように、上部役物演出として第1パターンと第2パターンとでは、大当り遊技状態に制御される期待度が異なる。具体的に通常遊技中においては、上部役物演出として第1パターンが実行されたときの方が第2パターンが実行されたときよりも大当り期待度が高い。このようにすれば、第1パターンまたは第2パターンのいずれで上部役物が動作されるかにより大当り遊技状態に制御される期待度が異なるため、遊技枠に設けられた可動体を用いた演出の興趣を向上させることができる。また、第1パターンが実行されることに対する期待感を高めることができる。
(2) 第1パターンと第2パターンとで上部役物を同じ動作とする。このようにすれば、可動体を動作させるときの制御の負担を軽減することができる。
(3) 図14に示すように、演出表示装置9の画面において、上部役物が動作していることを示す報知画像96を表示する。このようにすれば、可動体を動作していることを確実に遊技者に報知することができる。
(4) 図15に示すように、高ベース中において大当り遊技状態に制御されるときには、第2パターンにより上部役物を動作させる。このようにすれば、大当り遊技状態に制御されやすい高ベース状態では、第2パターンにより可動体の動作を制御することによって無駄な演出の実行を抑制することができる。
(5) 図14に示すように、演出表示装置9の画面において、上部役物が動作していることを示す報知画像96を表示する際に枠LED28による演出は表示しない。このようにすれば、枠LED28による演出を含めずに上部役物演出が実行されるので、当該上部役物演出による可動体の動作をより目立たせることができる。
(6) 図12のS752に示すように、設定された角度に応じて、第1上部役物29L,第2上部役物29Rの回転角度・回転速度を設定する。このようにすれば、遊技枠に設けられた軸290に対して回転する可動体を動作させつつ、可動体が他の物体と当接することを防ぐことができる。
(7) 図16のS901に示すように、上部役物演出制限フラグがセットされているときは、上部役物演出の実行を制限する。このようにすれば、可動体が遊技枠に対して突出しない回転角度(0度)に制御されているにも関わらず可動体の動作に関連した演出を実行してしまい、遊技者に違和感を与えることを防止できる。
(8) 図2に示すように、上部役物の回転角度を段階的に調整可能である。このようにすれば、無段階で調整することによる制御の複雑化を防止することができる。
(9) 初期状態においては、90度よりも突出しない角度に制御する。このようにすれば、調整をしていない場合であっても可動体が他の物体と当接することを防ぐことができる。
(10) 上部役物の回転角度によって回転速度を異ならせる。このようにすれば、可動体が動作するときに実行される演出の演出時間を共通化することができる。
(11) 発光手段としての第1上部LED29A,第2上部LED29Bは、上部役物の回転角度によらず同一の輝度で発光する。このようにすれば、発光手段の制御の複雑化を防止することができる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 前述した実施の形態では、上部役物演出として動作+報知の第1パターンと動作のみの第2パターンとが設けられていた。第2パターンによる上部役物演出が実行されるときには、演出表示装置9の画面において、上部役物が動作していることを示す報知画像96を表示するのではなく、別の演出(上部役物の動作を示さないような別の画像による演出)が実行されるようにしてもよい。また、上部役物を遊技状態の切替り(大当りに制御されるとき)や演出の切替り(スーパーリーチへの発展時)等のタイミングに関連して動作するようにしてもよい。
(2) 前述した実施の形態では、発光手段としての第1上部LED29A,第2上部LED29Bは、上部役物の回転角度(動作角度)によらず同一の輝度で発光する場合について説明した。しかしながら、回転角度と輝度とが対応しているようにしてもよい。たとえば、角度が45度のときは輝度が小、角度が60度のときは輝度が中、角度が90度のときは輝度が大となるようにしてもよい。また、逆に回転角度が狭い程、輝度を強めるようにしてもよい。このようにすれば、光が見え難くなることを防ぐことができる。
(3) 前述した実施の形態では、役物の取付け位置として、遊技枠の上部について説明した。しかし、役物は、遊技枠の上部以外の位置に配置されるようにしてもよい。たとえば、遊技枠の側面、正面、下部等の位置に配置されるようにしてもよい。
(4) 前述した実施の形態では、通常遊技状態において、動作+報知の第1パターンの方が動作のみの第2パターンよりも大当り期待度が高い場合について説明した。しかしながら、第2パターンの方が第1パターンよりも大当り期待度が高くなるようにしてもよい。また、高ベース状態において第1パターンにより上部役物演出が実行されるようにしてもよいし、第1パターンと第2パターンとで大当り期待度が異なるようにしてもよい。
(5) 前述した実施の形態では、上部役物演出の第1パターンとして、上部役物が動作していることを示す動画を再生する報知について説明した。当該報知は、上部役物実物の動画や画像であってもよいし、実物を模した絵やCGなどであってもよい。
(6) 前述した実施の形態では、上部役物演出の実行時に上部役物以外の役物12やプッシュボタン120等の操作手段を動作させたり、発光させたりする演出を実行してもよい。このような場合であっても、上部役物が動作していることを示す報知画像96を表示する際に、役物12や操作手段による演出が実行されることを示す表示をしない方が望ましい。
(7) 前述した実施の形態では、上部役物演出制限フラグがセットされているときは、上部役物演出の実行が制限されていた(実行されることがない禁止状態であった)。しかし、上部役物演出制限フラグがセットされているときは、上部役物演出に替えて代替演出が実行されるようにしてもよい。
(8) 前述した実施の形態では、第1上部役物29L,第2上部役物29Rのように複数の可動体(役物)が設けられていた。このような可動体は、別々に動作の設定が実行できるようにしてもよい。
(9) 前述した実施の形態では、初期状態(最初に電源投入した場合やRAMクリアによる電源投入の場合)においては、上部役物の回転角度が遊技枠に対して最も突出する回転角度である90度よりも突出しない角度(たとえば、45度)になるように制御される場合を説明した。しかしながら、90度まで全開放できる遊技店であるにも関わらず新たな設定をしない場合には、45度の角度に設定されていることに気付かずに使い続けてしまうことも想定される。そこで、パチンコ遊技機1の起動時に現在の回転角度を演出表示装置9の画面上で報知することが望ましい。このようにすれば、遊技場の店員は、現在の上部役物の回転角度を容易に把握することができる。
(10) 前述した実施の形態に示した各種制御は、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて表示手段における図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組合せになると、所定数のメダルが遊技者に払出されるスロットマシン(スロット機)に適用することも可能である。スロットマシンにおいては、ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)、といったボーナス、また内部抽選結果を報知する演出を実行するAT、通常遊技状態と比較して再遊技役の当選確率が異なるRT、ATとRTとに移行されたARTへの制御を示す演出として前述した上部役物演出を実行するようにしてもよい。たとえば、AT等に当選した契機(はずれの場合のガセ演出も含む)で上部役物演出を実行し、AT中においては、動作のみによる演出が実行されるようにしてもよい。
(11) 前述した実施の形態では、遊技店員ではなく遊技者が上部役物の回転角度や輝度を調整できるようにしてもよい。このような場合には、変動表示中ではない状態で操作手段を操作することでメニュー画面を表示し、上部役物の回転角度等を設定できるようにすることが望ましい。なお、変動中に上部役物の回転角度や輝度が設定できるようにしてもよい。
(12) 前述した実施の形態では、遊技者にとって有利な有利状態として、大当り遊技状態を代表例として説明した。しかし、これに限らず、遊技者にとって有利な有利状態としては、高確率状態(確変状態)、時短状態、および、高ベース状態等のその他の有利状態が含まれてもよい。
(13) 本実施の形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出す遊技機を説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式の遊技機を採用してもよい。封入式の遊技機には、遊技媒体の一例となる複数の玉を遊技機内で循環させる循環経路が形成されているとともに、遊技点を記憶する記憶部が設けられており、玉貸操作に応じて遊技点が記憶部に加算され、玉の発射操作に応じて遊技点が記憶部から減算され、入賞の発生に応じて遊技点が記憶部に加算されるものである。
(14) 前述した実施の形態では、たとえば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や演出図柄を変動表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、変動表示は、そのような態様にかぎられない。たとえば、変動表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要はなく、変動表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を変動表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて変動表示を実行するものであってもよい。この場合、たとえば、その1種類の図柄表示を交互に点灯および点滅を繰り返すことによって、変動表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その変動表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
(15) 前述した実施の形態では、「割合(比率、確率)」として、0%を越える所定の値を具体例に挙げて説明した。しかしながら、「割合(比率、確率)」としては、0%であってもよい。たとえば、所定の遊技期間における所定の遊技状態1の発生割合と他の遊技状態2との発生割合とを比較して、「一方の発生割合が他方の発生割合よりも高い」とした場合には、一方の遊技状態の発生割合が0%の場合も含んでいる。
(16) 前述した実施の形態では、変動表示の表示結果を確変大当りとすることが決定されたときの変動表示結果が導出表示された後、大当り遊技状態の終了後に、無条件で確変状態に制御される確変状態制御例を示した。しかし、これに限らず、特別可変入賞球装置20における大入賞口内に設けられた特定領域を遊技球が通過したことが検出手段により検出されたときに、確変状態に制御される、確変判定装置タイプの確変状態制御が実行されるようにしてもよい。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもこの発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態等)に制御可能な遊技機(パチンコ遊技機1等)であって、遊技枠に動作可能に設けられた可動体(第1上部役物29L,第2上部役物29R等)と、前記可動体の動作を制御する制御手段と(演出制御用マイクロコンピュータ100等)、前記可動体の動作を報知する報知演出(図14に示す報知演出等)を実行する報知演出手段(演出表示装置9等)とを備え、前記制御手段は、前記報知演出に関連して前記可動体を動作させる第1パターン(動作+報知の第1パターン等)と、前記報知演出に関連せずに前記可動体を動作させる第2パターン(動作のみの第2パターン等)とにより前記可動体の動作を制御し、前記第1パターンまたは前記第2パターンのいずれで前記可動体が動作されるかにより前記有利状態に制御される期待度が異なり(図15に示すように、通常遊技中においては、第1パターンが実行されたときの方が第2パターンが実行されたときよりも大当り期待度が高い等)、さらに、表示制御に関するデータを記憶可能な記憶手段(例えば演出データメモリ90123など)と、前記記憶手段の記憶データを読み出して表示手段を制御可能な表示制御手段(例えばCPU90131、VDP90135など)と、計測時間が監視時間を経過したときに時間経過信号を発生させる信号発生手段(例えばウォッチドッグタイマ90134など)とを備え、前記表示制御手段は、前記監視時間が経過するより前に前記信号発生手段による計測時間を初期化する第1制御(例えば制御中演出データ転送処理のステップS90273による制御など)と、前記記憶手段の記憶データを読み出している読出期間中にて前記第1制御が実行されない所定事象が発生した場合に、前記監視時間が経過するより前に前記信号発生手段による計測時間を初期化する第2制御(例えば制御中演出データ転送処理のステップS90281による制御など)とを実行可能である遊技機が挙げられる。
このような構成によれば、第1パターンまたは第2パターンのいずれで可動体が動作されるかにより有利状態に制御される期待度が異なるため、遊技枠に設けられた可動体を用いた演出の興趣を向上させることができる。また、不具合の発生を防止できる。
ここで、可動体の動作を報知する報知演出を画像表示装置による表示演出によって行う場合には、報知演出手段は、表示制御手段によって制御される表示手段を含むことになる。なお、可動体の動作を報知する報知演出を画像表示装置による表示演出以外(例えば遊技効果ランプ・LED等による発光演出等)で行うようにしてもよい。
さらに、遊技枠に設けられた可動体を用いた演出の興趣を向上させることができ、また、不具合の発生を防止できる遊技機の形態の一例として、遊技を行うことが可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機901など)であって、表示制御に関するデータを記憶可能な記憶手段(例えば演出データメモリ90123など)と、前記記憶手段の記憶データを読み出して表示手段を制御可能な表示制御手段(例えばCPU90131、VDP90135など)と、計測時間が監視時間を経過したときに時間経過信号を発生させる信号発生手段(例えばウォッチドッグタイマ90134など)とを備え、前記表示制御手段は、前記監視時間が経過するより前に前記信号発生手段による計測時間を初期化する第1制御(例えば制御中演出データ転送処理のステップS90273による制御など)と、前記記憶手段の記憶データを読み出している読出期間中にて前記第1制御が実行されない所定事象が発生した場合に、前記監視時間が経過するより前に前記信号発生手段による計測時間を初期化する第2制御(例えば制御中演出データ転送処理のステップS90281による制御など)とを実行可能である遊技機が挙げられる。以下に、この遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(他の形態例)
以下、他の形態例を、図面を参照して説明する。図19は、他の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)901は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)902と、遊技盤902を支持固定する遊技機用枠(台枠)903とから構成されている。遊技盤902には、ガイドレールによって囲まれた、外縁をほぼ円形状とする遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤902の所定位置(図19に示す例では、遊技領域の右下側)には、第1特別図柄表示装置904Aと、第2特別図柄表示装置904Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。例えば、第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置904Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置904Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤902における遊技領域の中央付近には、画像表示装置905が設けられている。画像表示装置905は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置905の画面上では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置905の画面上に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rでは、それぞれに対応した飾り図柄が可変表示される。この場合、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図の変動と第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、画像表示装置905の画面上では、第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて可変表示される飾り図柄は、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)を含んで構成されていればよい。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
飾り図柄の可変表示が開始された後、可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の飾り図柄表示エリア905Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置905の画面上には、始動入賞記憶表示エリア905Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア905Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置906Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置906Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機901が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。始動入賞記憶表示エリア905Hにおける保留表示は、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数といった、未だ開始されていない可変表示に関する情報(保留記憶情報)に基づいて、その保留数を特定可能に表示する。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
始動入賞記憶表示エリア905Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示905Hエリアに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図19に示す例では、始動入賞記憶表示エリア905Hとともに、第1特別図柄表示装置904Aおよび第2特別図柄表示装置904Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器9025Aと第2保留表示器9025Bとが設けられている。第1保留表示器9025Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器9025Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器9025Aと第2保留表示器9025Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置905の上部には、円形の演出用点灯役物9090が設けられている。演出用点灯役物9090の内部にはランプあるいはLEDなどの発光体が内蔵されている。演出用点灯役物9090は、例えば回転自在に構成され、回転(動作)しているときに点灯するように構成されてもよい。画像表示装置905の上部や下部といった、画像表示装置905の周囲には、画像表示装置905における表示画面の前面に進出して合体可能な演出用模型(演出用役物装置)を構成する複数の演出用可動部材9032A、9032Bが設けられている。これらの演出用可動部材9032A、9032Bは、飾り図柄の可変表示中に画像表示装置905における表示画面の前面に進出して合体することによって、所定の演出を実行するための演出用模型として用いられる。
画像表示装置905の下方には、普通入賞球装置906Aと、普通可変入賞球装置906Bとが設けられている。普通入賞球装置906Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置906Bは、図20に示す普通電動役物用となるソレノイド9081によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置906Bでは、普通電動役物用のソレノイド9081がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しない閉鎖状態にする。その一方で、普通可変入賞球装置906Bでは、普通電動役物用のソレノイド9081がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)できる開放状態にする。なお、普通可変入賞球装置906Bは、ソレノイド9081がオフ状態であるときに通常開放状態となり、第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)できる一方、ソレノイド9081がオン状態であるときの拡大開放状態よりも遊技球が進入(通過)しにくいように構成してもよい。このように、普通可変入賞球装置906Bは、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい開放状態または拡大開放状態といった第1可変状態と、遊技球が通過(進入)不可能な閉鎖状態または通過(進入)困難な通常開放状態といった第2可変状態とに、変化できるように構成されている。
普通入賞球装置906Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図20に示す第1始動口スイッチ9022Aによって検出される。普通可変入賞球装置906Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図20に示す第2始動口スイッチ9022Bによって検出される。第1始動口スイッチ9022Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ9022Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。
なお、第1始動口スイッチ9022Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ9022Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機901は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
普通入賞球装置906Aと普通可変入賞球装置906Bの下方には、特別可変入賞球装置907が設けられている。特別可変入賞球装置907は、図20に示す大入賞口扉用となるソレノイド9082によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置907では、大入賞口扉用のソレノイド9082がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置907では、大入賞口扉用のソレノイド9082がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくなる。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図20に示すカウントスイッチ9023によって検出される。カウントスイッチ9023によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置907において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置907において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置907において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤902の所定位置(図19に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器9020が設けられている。一例として、普通図柄表示器9020は、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器9020の上方には、普図保留表示器9025Cが設けられている。普図保留表示器9025Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート9041を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤902の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車や多数の障害釘などが設けられている。第1始動入賞口、第2始動入賞口および大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠903の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ908L、908Rが設けられている。遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ909が設けられている。パチンコ遊技機901の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置906A、普通可変入賞球装置906B、特別可変入賞球装置907、画像表示装置905の周縁部に配置されたフレーム部材など)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠903の右下部位置には、打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。打球操作ハンドルは、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために、遊技者等によって操作される。例えば、遊技者等による打球操作ハンドルの操作量(回転量)に応じて、遊技球の弾発力を調整することができる。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠903の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠903の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機901の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ9031Aが取り付けられている。スティックコントローラ9031Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ9031Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、遊技者の動作として、トリガボタンに対する押引操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ9031Aの下部における下皿の本体内部などには、図20に示すコントローラセンサユニット9035Aが設けられていればよい。コントローラセンサユニット9035Aは、遊技者の動作として、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットを含んでいればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機901と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤902の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤902の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ9031Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン9031Bが設けられている。プッシュボタン9031Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン9031Bの設置位置における上皿の本体内部などには、図20に示すプッシュセンサ9035Bが設けられていればよい。プッシュセンサ9035Bは、遊技者の動作として、プッシュボタン9031Bに対する押下操作を検知する。なお、スティックコントローラ9031Aやプッシュボタン9031Bは、遊技者による操作が検出された場合、図20に示す演出制御基板9012での制御により、画像表示装置905の表示演出が変更されたり、スピーカ908L、908Rからの音声出力、遊技効果ランプ909や演出用点灯役物9090などの発光体における点灯動作(点滅動作)などが行われる演出などにおいて使用されるものであればよい。
パチンコ遊技機901には、例えば図20に示すような主基板9011、演出制御基板9012、ランプドライバ基板9013、モータドライバ基板9014といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機901には、主基板9011と演出制御基板9012との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板9015なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機901における遊技盤902などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板9011は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機901における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板9011は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板9012などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板9011は、第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯制御と消灯制御とを行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器9020の点灯制御と消灯制御あるいは発色制御などを行って普通図柄表示器9020による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板9011には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ90100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ90100に伝送するスイッチ回路90110、遊技制御用マイクロコンピュータ90100からのソレノイド駆動信号をソレノイド9081、9082に伝送するソレノイド回路90111などが搭載されている。
演出制御基板9012は、主基板9011とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板9015を介して主基板9011から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置905、スピーカ908L、908R、遊技効果ランプ909、演出用点灯役物9090、演出用可動部材9032A、9032Bといった演出用の電気部品による演出の進行を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板9012は、画像表示装置905における表示態様や、遊技効果ランプ909および演出用点灯役物9090その他の装飾用LEDなどにおける点灯態様の全部または一部、スピーカ908L、908Rからの音声出力態様の全部または一部、演出用可動部材9032A、9032Bの動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作などを実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
ランプドライバ基板9013は、演出制御基板9012とは別個に設けられたランプ駆動信号生成用の基板であり、演出制御基板9012からのランプ制御信号に基づき、遊技効果ランプ909および演出用点灯役物9090その他の装飾用LEDなどの点灯と消灯を切替可能にする駆動信号が生成されるドライバ回路などを含んでいればよい。モータドライバ基板9014は、演出制御基板9012とは別個に設けられたモータ駆動信号生成用の基板であり、演出制御基板9012からのモータ制御信号に基づき、可動部材駆動モータ9033A、9033Bの回転、停止、回転速度、回転角度(位相)などを切替可能にする駆動信号が生成されるドライバ回路などを含んでいればよい。可動部材駆動モータ9033Aは演出用可動部材9032Aと所定のリンク機構を介して連結され、演出用可動部材9032Aの動作や位置を変更可能にする動力を供給できればよい。可動部材駆動モータ9033Bは演出用可動部材9032Bと所定のリンク機構を介して連結され、演出用可動部材9032Bの動作や位置を変更可能にする動力を供給できればよい。
図20に示すように、主基板9011には、ゲートスイッチ9021、第1始動口スイッチ9022A、第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023からの検出信号を伝送する配線が接続されている。ゲートスイッチ9021、第1始動口スイッチ9022A、第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。ゲートスイッチ9021、第1始動口スイッチ9022A、第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023に加え、主基板9011に接続する他のスイッチ(例えば、ガラス扉の開閉状態を検知するスイッチ、遊技盤902自体の開閉状態を検知するスイッチ、不正な振動を検知するためのスイッチ、不正な電磁波を検知するためのスイッチ)が設けられてもよい。主基板9011には、第1特別図柄表示装置904A、第2特別図柄表示装置904B、普通図柄表示器9020、第1保留表示器9025A、第2保留表示器9025B、普図保留表示器9025Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板9011から演出制御基板9012に向けて伝送される制御信号は、中継基板9015によって中継される。中継基板9015を介して主基板9011から演出制御基板9012に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置905における画像表示内容を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ908L、908Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ909や演出用点灯役物9090その他の装飾用LEDの点灯態様などを制御するために用いられるランプ制御コマンド、可動部材駆動モータ9033A、9033Bの動作などを制御するために用いられるモータ制御コマンドなどが含まれている。
主基板9011に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)90101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)90102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)90103と、CPU90103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路90104と、I/O(Input/output port)90105とを備えて構成される。ROM90101は、読出専用の半導体メモリとして構成されたものであればよい。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ90100では、CPU90103がROM90101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機901における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU90103がROM90101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU90103がRAM90102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU90103がRAM90102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU90103がI/O90105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ90100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU90103がI/O90105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ90100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。乱数回路90104は、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。
主基板9011では、パチンコ遊技機901における遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、遊技制御用マイクロコンピュータ90100の乱数回路90104、あるいは、RAM90102の所定領域に設けられた遊技用ランダムカウンタなどにより、生成可能であればよい。このように、遊技用乱数は、乱数回路90104などのハードウェアによって一部または全部が更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ90100のCPU90103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって一部または全部が更新されるものであってもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ90100が備えるROM90101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM90101には、CPU90103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM90101には、CPU90103が主基板9011から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図21は、演出制御基板9012に搭載された各種回路の構成例を示している。図21に示す演出制御基板9012には、入力回路90121、メモリコントローラ90122、演出データメモリ90123、CPU90131、ROM90132、RAM90133、ウォッチドッグタイマ90134、VDP90135、音声処理回路90136、ランプ制御回路90137、モータ制御回路90138が搭載されている。VDP90135は、命令デコーダ90141、デマルチプレクサ90142、映像デコーダ90143、VRAM90144、表示駆動回路90145を備えている。音声処理回路90136は、音声デコーダ90151を備えている。図21に示す構成の一部または全部は、演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。例えば、CPU90131、VDP90135、音声処理回路90136、ランプ制御回路90137、モータ制御回路90138を統合化した演出制御用のマイクロプロセッサが用いられてもよい。
入力回路90121は、中継基板9015を介して主基板9011から伝送された演出制御コマンドを受信するためのバッファ回路などを備えていればよい。メモリコントローラ90122は、CPU90131やVDP90135から供給される要求信号に応じて、演出データメモリ90123の記憶データに対する各種処理を実行する。演出データメモリ90123は、画像表示装置905における表示画像を示す各種の画像データ(画像要素データ)を予め記憶している。演出データメモリ90123が記憶する画像データには、静止画像データと動画像データとが含まれていればよい。静止画像データとして、画像表示装置905の画面上において可変表示される複数種類の飾り図柄といった、複数種類の演出画像に対応した複数種類の画像要素データとなるスプライト画像データが用意されていればよい。また、画像表示装置905の画面上に表示されるキャラクタ、具体的には、人物、文字、図形や記号など、および背景画像の画像データが、予め演出データメモリ90123に記憶されていればよい。画像データの他にも、演出データメモリ90123には、スピーカ908L、908Rによる音声出力に用いられる音声データの一部または全部が記憶されていればよい。演出データメモリ90123には、遊技効果ランプ909や演出用点灯役物9090その他の装飾用LEDなどに対する点灯駆動に用いられるランプ駆動データの一部または全部が記憶されていればよい。演出データメモリ90123には、可動部材駆動モータ9033A、9033Bに対する回転駆動に用いられるモータ駆動データの一部または全部が記憶されていればよい。演出データメモリ90123は、例えばNAND型フラッシュメモリといった、電気的に消去や書込あるいは書換などが可能な不揮発性の半導体メモリであればよい。ただし、パチンコ遊技機901における演出の進行が制御される通常使用の状態では、演出データメモリ90123は読出専用の記憶装置として使用される。メモリコントローラ90122は、例えば512バイトのセクタがデータ転送の最小単位である場合に、512バイトの整数倍のサイズのデータを、演出データメモリ90123から読出可能であればよく、演出データメモリ90123に対して書込可能であればよい。
メモリコントローラ90122は、CPU90131からの要求信号に対応するセクタデータを、演出データメモリ90123から読み出す。メモリコントローラ90122は、読み出したセクタデータに対し、エラー検出やエラー訂正を行うことができればよい。セクタデータのエラー検出では、エラービット数やエラービット位置を特定する。このときには、エラー訂正が可能か否かを判定する。エラー訂正が可能な場合には、エラー訂正を実行して、セクタデータをRAM90133やVRAM90144などに転送して格納できればよい。演出データメモリ90123には、消去単位ブロックの管理情報が記憶されていればよい。消去単位ブロックは、演出データメモリ90123の記憶データを消去する場合の消去単位である。消去単位ブロックの管理情報は、各消去単位ブロックにおいて実行された消去処理の回数を示す情報を含んでいればよい。メモリコントローラ90122は、セクタデータを含む消去単位ブロックの管理情報を読み出し、エラービット数の情報などに基づいて、演出データメモリ90123におけるセクタデータのメモリセルをリフレッシュ(データリフレッシュ)するか否かを判定する。
演出データメモリ90123では、記憶データの消去やリードディスターブなどの要因により、メモリセルの劣化が発生する。リードディスターブは、演出データメモリ90123の記憶データに対する読出回数が増加した場合に、メモリセルのフローティングゲートに蓄積された電子が徐々に引き抜かれて、トランジスタのしきい値電圧が変化することにより発生する。また、リードディスターブが発生しない場合でも、メモリセルのフローティングゲートに蓄積された電子は、極めてゆっくりとした速度で徐々に放出されて、トランジスタのしきい値電圧を変化させるデータリテンションが発生する場合もある。リードディスターブやデータリテンションによるメモリセルの劣化は、メモリセルをリフレッシュすることにより回復可能である。記憶データの消去によるメモリセルの劣化は、メモリセルの余命を減少させ、メモリセルをリフレッシュしても回復不能となる場合がある。この場合、回復不能となったメモリセルを含むブロックを不良ブロック(不良エリア)とし、別個に設けられた代替ブロック(代替エリア)にデータ移転する代替処理が実行される。
CPU90131は、演出制御用のコンピュータプログラムに従って制御処理を実行する。ROM90132は、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶する。RAM90133は、CPU90131のワークエリアを提供する。ウォッチドッグタイマ90134は、内蔵レジスタの設定に基づいてカウントアップまたはカウントダウンするカウンタ回路を有し、計測時間が監視時間(タイムアウト時間)を経過してタイムアウトが発生したときに、時間経過信号となるタイムアウト信号を発生させる。タイムアウト信号は、CPU90131をリセット状態にして再起動させる信号であればよい。ウォッチドッグタイマ90134は、ROM90132のプログラム管理エリアに記憶されるリセット設定により、起動方法が設定されてもよい。ウォッチドッグタイマ90134は、内蔵レジスタに含まれるWDTスタートレジスタに格納されるWDTスタートデータに応じて、タイムアウト時間の経過によるリセット動作を有効化または無効化できればよい。ウォッチドッグタイマ90134は、内蔵レジスタに含まれるWDTクリアレジスタに複数のWDTクリアデータが順番に書き込まれることにより、カウンタ回路の格納値であるカウント値をクリアして、カウント動作をリスタートさせる。CPU90131は、WDTクリアレジスタにWDTクリアデータを定期的に設定すれば、ウォッチドッグタイマ90134をクリアしリスタートさせることができる。その一方で、何らかの障害などによりCPU90131の処理に遅延が発生して、ウォッチドッグタイマ90134をクリアできずに計測時間が監視時間を経過したときには、タイムアウト信号が発生してCPU90131がリセットされる。
CPU90131は、ROM90132から読み出した演出制御用のプログラムに従って、演出用の電気部品による演出の進行を制御するための処理を実行する。この処理には、例えばCPU90131がROM90132から固定データを読み出す固定データ読出処理や、CPU90131がRAM90133に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込処理、CPU90131がRAM90133に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出処理、CPU90131が外部から各種信号の入力を受け付ける受信処理、CPU90131が外部へと各種信号を出力する送信処理、あるいは、これらの処理の一部または全部を含んでいてもよい。
ROM90132には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM90132には、CPU90131が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、モータ制御データ、操作検出制御データなど)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。演出制御パターンや演出制御実行データの一部または全部は、ディスプレイリストとして構成されていてもよい。ディスプレイリストは、VDP90135に実行させる一連の転送命令などを画像処理の順番などにあわせて記述した命令群のデータである。ディスプレイリストには、表示制御用の命令群、音声制御用の命令群、ランプ制御用の命令群、モータ制御用の命令群が、混在して含まれていてもよい。このようなディスプレイリストを用いて演出の進行を制御することにより、演出用の電気部品を連携して制御できればよい。RAM90133には、演出用の電気部品を制御するために用いられるプログラムや各種データが記憶される。CPU90131は、ROM90132に格納されているプログラムやデータの読出時間よりも短い読出時間で、RAM90133に記憶されたプログラムやデータを読み出すことができればよい。
VDP90135は、CPU90131からの表示制御指令やレジスタ設定などに基づいて、画像表示装置905における画像表示の制御内容を決定する。例えばVDP90135は、画像表示装置905の画面上に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。VDP90135は、高速描画機能や動画像データ分離機能、映像デコード機能といった画像データ処理機能を有する画像プロセッサである。なお、VDP90135は、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。
VDP90135は、命令デコーダ90141、デマルチプレクサ90142、映像デコーダ90143、VRAM90144、表示駆動回路90145を含んで構成されていればよい。命令デコーダ90141は、CPU90131からの表示制御指令に含まれる命令部(命令コード)を解読して、解読結果に応じた画像処理などを指示する。例えば解読結果に含まれる表示制御用の命令群は、VDP90135の内部回路に供給される。また、解読結果に含まれる音声制御用の命令群は音声処理回路90136に供給されてもよい。解読結果に含まれるランプ制御用の命令群はランプ制御回路90137に供給されてもよい。解読結果に含まれるモータ制御用の命令群はモータ制御回路90138に供給されてもよい。デマルチプレクサ90142は、演出データメモリ90123から読み出された動画像データが入力され、映像データと音声データとに分離して出力する。デマルチプレクサ90142から出力された映像データは、映像デコーダ90143に入力される。デマルチプレクサ90142から出力された音声データは、音声処理回路90136の音声デコーダ90151に入力される。映像デコーダ90143は、圧縮符号化された映像データを伸張して出力する。映像デコーダ90143から出力された映像データは、VRAM90144の所定領域に記憶される。VRAM90144は、画像データを一時記憶して、VDP90135による画像データ処理のワークエリアを提供する。VRAM90144には、例えばパレットデータが配置されるパレット領域、キャラクタ画像データが格納されるキャラクタ用バッファ、CG用バッファなどの各領域を提供できればよい。CG用バッファは、VDP90135による描画処理が実行されるときにキャラクタの表示色が定義されたパレットデータを一時的に保存したり、描画処理により作成される演出画像の表示データを一時的に保存したりするために用いられる。
VRAM90144の内部またはVRAM90144とは別個のメモリモジュールには、フレームバッファが設けられる。フレームバッファは、VDP90135による描画処理で作成される演出画像の表示データなどが展開記憶される仮想表示領域を提供する。フレームバッファに記憶される表示データは、例えばポイント、ライン、ポリゴンなどのベクトルデータ(ベクタデータ)などに基づいてVDP90135が作成したピクセルデータ(ラスタデータ)などであればよい。なお、フレームバッファには、例えば画像表示装置905の画面上に表示される各種画像の表示データを記憶する実表示領域と、画像表示装置905の画面上には表示されない各種画像の表示データを記憶する仮想表示領域とが含まれていてもよい。あるいは、フレームバッファの仮想表示領域にて画像表示装置905の表示画面と同じ大きさの画面表示を行うための表示データが作成され、VDP90135により読み出された仮想表示領域の表示データが表示駆動回路90145へと供給されることで、画像表示装置905の側に出力されるようにしてもよい。フレームバッファの記憶領域には、画像表示領域と、画像描画領域とが割り当てられる。画像表示領域には、画像表示装置905の画面上に演出画像を表示させるための表示データが格納される。画像描画領域には、描画処理により作成された各演出画像の表示データが格納される。画像表示領域と画像描画領域は、Vブランクが発生するごとに互いに切り替わるようにしてもよい。Vブランクは、画像表示装置905の画面上に表示される画像を更新する周期で発生する。Vブランクが開始されるごとに、VDP90135からCPU90131に対してVブランク割込信号が出力されるとともに、その他各種割込信号が、VDP90135からCPU90131に対して出力される。Vブランクが発生するごとに画像表示領域と画像描画領域とを切り替えることで、あるVブランク周期(第1描画表示期間)において画像描画領域として割り当てられた記憶領域では各演出画像の表示データを作成する描画処理が行われるとともに、次のVブランク周期(第2描画表示期間)おいては、この記憶領域が画像表示領域に切り替わる。したがって、第1描画表示期間における描画処理で作成された表示データは、第2描画表示期間にて画像表示装置905に向けて出力され、また、第2描画表示期間にて画像描画領域が割り当てられた記憶領域では、描画処理で作成された表示データの格納が行われることになる。
表示駆動回路90145は、画像表示装置905の画面上に各種画像を表示させる信号を出力するための回路である。表示駆動回路90145は、VDP90135が作成した表示データに応じた色信号(階調制御信号)とともに、所定のクロック信号(ドットクロック信号)や走査信号(駆動制御信号)を画像表示装置905に出力すればよい。
音声処理回路90136は、CPU90131やVDP90135からの命令やレジスタ設定に基づいて、スピーカ908L、908Rを用いた音声出力を可能にする音声信号を生成する。音声処理回路90136の音声デコーダ90151には、VDP90135のデマルチプレクサ90142から出力された音声データが入力される。音声デコーダ90151は、圧縮符号化された音声データを伸張して、音声信号を生成可能にする。また、音声処理回路90136は、動画像データに含まれない音声データを予め記憶可能な音声データメモリを含んでいてもよい。音声処理回路90136は、CPU90131やVDP90135からの命令やレジスタ設定に基づいて、音声データメモリから読み出した音声データを伸張するなどして、音声信号を生成してもよい。
ランプ制御回路90137は、遊技効果ランプ909や演出用点灯役物9090その他の装飾用LEDといった発光部材の点灯、消灯、点滅などの点灯態様(発光態様)を制御する。ランプ制御回路90137は、CPU90131やVDP90135からの命令やレジスタ設定に基づいて、ランプ制御データを生成し、ランプドライバ基板9013へと出力する。モータ制御回路90138は、可動部材駆動モータ9033A、9033Bの回転、停止、回転速度、回転角度(位相)などの作動状態を制御する。モータ制御回路90138は、CPU90131やVDP90135からの命令やレジスタ設定に基づいて、モータ制御データを生成し、モータドライバ基板9014へと出力する。
演出制御基板9012では、演出の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出の進行を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。演出用乱数は、演出制御用マイクロコンピュータに内蔵または外付の乱数回路、あるいは、RAM90133の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタなどにより、生成可能であればよい。一例として、演出制御基板9012の側では、飾り図柄の可変表示における停止図柄決定用の乱数値や、予告演出決定用の乱数値といった、各種の演出決定用の乱数値を示す数値データがカウント可能に制御される。
パチンコ遊技機901においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機901における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。この遊技球が普通入賞球装置906Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)すると、その遊技球が図20に示す第1始動口スイッチ9022Aによって検出されたことなどに基づいて第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどに基づいて第1開始条件が成立する。第1開始条件が成立することで、第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
遊技領域に向けて発射された遊技球が、普通可変入賞球装置906Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)すると、その遊技球が図20に示す第2始動口スイッチ9022Bによって検出される。第2始動口スイッチ9022Bによって遊技球が検出されたことに基づいて、第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどに基づいて、第2開始条件が成立する。第2開始条件が成立することで、第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図を用いた特図ゲームが実行される。なお、普通可変入賞球装置906Bが第2可変状態としての通常開放状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が通過困難または通過不可能である。
普通可変入賞球装置906Bでは、普通図柄表示器9020による普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに基づいて、電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御や拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御や通常開放制御が行われる。開放制御や拡大開放制御により、普通可変入賞球装置906Bが第1可変状態としての拡大開放状態であるときに、第2始動入賞口を遊技球が通過容易または通過可能になる。普通図柄表示器9020による普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件は、通過ゲート9041を通過した遊技球が図20に示すゲートスイッチ9021によって検出されたことに基づいて成立する。普図始動条件が成立した後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器9020による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。
第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定などが行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図20に示す主基板9011の遊技制御用マイクロコンピュータ90100から演出制御基板9012に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置905の画面上に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄(演出図柄)の可変表示が行われる。「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rで可変表示される飾り図柄は、それぞれ左図柄、中図柄、右図柄ともいう。
第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置905において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。特別図柄の可変表示結果として、予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには可変表示結果が「大当り」(特定表示結果)となり、予め定められたハズレ図柄が導出表示されたときには可変表示結果が「ハズレ」(非特定表示結果)となる。可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。すなわち、大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。
特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置905の画面上において、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置907が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、例えば29.5秒間あるいは所定個数(例えば10個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難または発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ9023により入賞球が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数(例えば「16」)に達するまで繰返し実行される。したがって、大当り遊技状態では、遊技者が多数の賞球をきわめて容易に獲得することができ、遊技者にとって有利な遊技状態となる。なお、パチンコ遊技機901は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて遊技状態が確変状態となり、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変制御が行われることがある。確変状態は、所定回数(例えば100回)の可変表示が実行されること、または可変表示の実行回数が所定回数に達する以前に大当り遊技状態が開始されることなど、所定の確変終了条件が成立するまで継続するように制御される。なお、確変終了条件は、可変表示の実行回数にかかわらず、次回の大当り遊技状態が開始されるときに成立するようにしてもよい。大当り遊技状態が終了した後には遊技状態が時短状態となり、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短制御が行われることがある。時短状態は、所定回数(例えば100回)の可変表示が実行されたこと、または可変表示の実行回数が所定回数に達する以前に大当り遊技状態が開始されることなど、所定の時短終了条件が成立するまで継続するように制御される。
確変状態や時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置906Bを第1可変状態(開放状態または拡大開放状態)と第2可変状態(閉鎖状態または通常開放状態)とに変化させる。例えば、普通図柄表示器9020による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置906Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置906Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置906Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させる制御は、高開放制御(「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした確変状態や時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態(「有利遊技状態」ともいう)となる。なお、確変状態にて確変制御が行われるときでも、高開放制御が行われない場合があってもよい。
画像表示装置905において、最終停止図柄(例えば左図柄、中図柄、右図柄のうちの中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して大当り組合せと一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出を、リーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出が含まれる可変表示をリーチ可変表示という。リーチ態様は、飾り図柄の変動パターンなどに対応して予め複数種類が用意されており、リーチ態様に応じて可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。リーチ演出のうちには、ノーマルのリーチ演出と、ノーマルのリーチ演出よりも大当り期待度が高いスーパーリーチのリーチ演出とが含まれていればよい。そして、画像表示装置905の画面上で変動表示される図柄の表示結果が大当り組合せでない場合には「ハズレ」となり、変動表示状態は終了する。
画像表示装置905の画面上における液晶表示の演出として飾り図柄の可変表示が行われる。加えて、画像表示装置905の画面上では、例えばキャラクタ画像を用いる演出や、大当り判定と変動パターンの判定結果などに基づいて報知画像を表示するような演出も実行される。特別図柄や飾り図柄の可変表示が行われている可変表示中に実行される各種の演出は、「可変表示中演出」ともいう。可変表示中演出の一例として、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性や、スーパーリーチのリーチ演出が実行される可能性、可変表示結果が「大当り」となる可能性などを、遊技者に予め示唆するための予告演出が実行されることがある。
予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア905L、905Rにて飾り図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。このように、予告演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定特別図柄や確定飾り図柄が導出されるまでの所定タイミングにて、大当り遊技状態となる可能性を予告できるものであればよい。こうした予告演出を実行する場合における演出動作の内容(演出態様)に対応して、複数の予告演出パターンが予め用意されている。
第1特別図柄表示装置904Aまたは第2特別図柄表示装置904Bにハズレ図柄が停止表示(導出)されて可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、可変表示態様が「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)となる場合と、可変表示態様が「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)となる場合とが含まれている。可変表示態様が「非リーチ」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、リーチにならない所定の飾り図柄の組合せ(非リーチ組合せ)が停止表示(導出)される。可変表示態様が「リーチ」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り組合せとはならない所定の飾り図柄の組合せ(リーチハズレ組合せ)が停止表示(導出)される。
パチンコ遊技機901において遊技媒体として用いられる遊技球や、その個数に対応して付与される得点の記録情報は、例えば数量に応じて特殊景品や一般景品に交換可能な有価価値を有するものであればよい。あるいは、これらの遊技球や得点の記録情報は、特殊景品や一般景品には交換できないものの、パチンコ遊技機901で再度の遊技に使用可能な有価価値を有するものであってもよい。
また、パチンコ遊技機901において付与可能となる遊技価値は、賞球となる遊技球の払出しや得点の付与に限定されず、例えば大当り遊技状態に制御することや、確変状態などの特別遊技状態に制御すること、大当り遊技状態にて実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数(例えば「7」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「15」)となること、時短状態にて実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となること、確変状態における大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となること、通常状態に制御されることなく大当り遊技状態に繰り返し制御される回数である連チャン回数が第2連チャン数(例えば「5」)よりも多い第1連チャン数(例えば「10」)となることの一部または全部といった、遊技者にとってより有利な遊技状況となることが含まれていてもよい。
次に、この実施例におけるパチンコ遊技機901の動作(作用)を説明する。
主基板9011では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ90100が起動し、CPU90103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU90103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM90102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ90100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU90103へ送出され、CPU90103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機901の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
このような遊技制御メイン処理を実行したCPU90103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、遊技制御プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機901における遊技の進行などを制御するための処理が含まれている。
スイッチ処理は、スイッチ回路90110を介してゲートスイッチ9021、第1始動口スイッチ9022A、第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機901の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機901の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板9011の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
遊技制御用タイマ割込処理に含まれる遊技制御プロセス処理では、RAM90102に設けられた遊技プロセスフラグの値をパチンコ遊技機901における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置907における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。普通図柄プロセス処理は、普通図柄表示器9020における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置906Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする処理である。
コマンド制御処理は、主基板9011から演出制御基板9012などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、コマンド制御処理では、RAM90102に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O90105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板9012に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図22は、遊技制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図22に示す遊技制御プロセス処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ90100のCPU90103は、まず、始動入賞が発生したか否かを判定する(ステップS9011)。一例として、ステップS9011では、第1始動口スイッチ9022Aや第2始動口スイッチ9022Bから伝送される検出信号となる始動入賞信号の入力状態(オン/オフ)をチェックして、オン状態であれば始動入賞が発生したと判定すればよい。
ステップS9011にて始動入賞が発生した場合には(ステップS9011;Yes)、入賞時乱数を格納する(ステップS9012)。一例として、ステップS9012の処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ90100に内蔵(または外付)の乱数回路90104や、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるRAM90102の所定領域に設けられたランダムカウンタ、遊技制御用マイクロコンピュータ90100においてRAM90102とは別個に設けられた内部レジスタを用いて構成されたランダムカウンタなどのうち、少なくとも一部により更新される遊技用乱数(可変表示結果決定用の乱数値、遊技状態決定用の乱数値、変動パターン決定用の乱数値)を示す数値データの一部または全部を抽出する。このとき抽出された乱数値は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるRAM90102の所定領域に設けられた保留用乱数値記憶部などに、保留番号と対応付けた保留データとして記憶されればよい。
ステップS9012の処理に続いて、始動入賞時に対応した各種の制御コマンドを送信する(ステップS9013)。一例として、ステップS9013の処理では、始動入賞の発生を通知する始動入賞指定コマンドを、演出制御基板9012に対して送信するための設定が行われればよい。ステップS9011にて始動入賞が発生していない場合や(ステップS9011;No)、ステップS9013の処理を実行した後には、遊技プロセスフラグの値を判定する(ステップS9021)。そして、遊技制御用のコンピュータプログラムに予め記述された複数の処理から、判定値に応じた処理を選択して実行する。
例えば、遊技プロセスフラグの値が“0”であるときには、図柄の可変表示(可変表示ゲーム)が開始可能であるか否かを判定する(ステップS90101)。一例として、ステップS90101の処理では、保留用乱数値記憶部の記憶内容をチェックすることなどにより、可変表示ゲームの保留数が「0」であるか否かを判定する。このとき、保留数が「0」以外である場合には、可変表示の始動条件が成立した後、未だ開始条件が成立していない可変表示の保留が行われていることから、可変表示が開始可能であると判定する。これに対して、保留数が「0」である場合には、可変表示が開始不可能であると判定する。可変表示が開始不可能であるときには(ステップS90101;No)、遊技制御プロセス処理を終了する。
ステップS90101にて可変表示が開始可能であるときには(ステップS90101;Yes)、可変表示結果として導出表示される確定図柄を決定する(ステップS90102)。特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果は、特図表示結果と称される。ステップS90102の処理では、保留用乱数値記憶部において先頭(保留番号が最小の記憶領域)に記憶されている遊技用乱数(可変表示結果決定用の乱数値、遊技状態決定用の乱数値、変動パターン決定用の乱数値など)を読み出す。保留用乱数値記憶部から読み出した遊技用乱数は、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるRAM90102の所定領域に設けられた可変表示用乱数バッファなどに一時記憶させておけばよい。そして、可変表示結果決定用の乱数値と可変表示結果決定テーブルとを用いて、可変表示結果を「大当り」とするか否かを所定割合で決定する。ここで、パチンコ遊技機901における遊技状態が確変状態であるときには、通常状態や時短状態であるときよりも高い割合で、可変表示結果が「大当り」に決定されるように、可変表示結果決定テーブルにおける判定値が設定されていればよい。
ステップS90102の処理にて可変表示結果が「大当り」に決定されたときには、さらに遊技状態決定用の乱数値と遊技状態決定テーブルとを用いて、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変状態といった特別遊技状態とするか否かの決定を行う。これらの決定結果に対応して、可変表示結果として導出表示される確定図柄を決定すればよい。
ステップS90102の処理に続いて、内部フラグなどの設定を行う(ステップS90103)。一例として、ステップS90103の処理では、ステップS90102の処理にて可変表示結果が「大当り」に決定されたときに、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるRAM90102の所定領域に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする。また、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変状態とすることが決定されたときには、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるRAM90102の所定領域に設けられた確変確定フラグをオン状態にセットするなどして、確変状態となることを特定可能に記憶しておいてもよい。その後、遊技プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS90104)、遊技制御プロセス処理を終了する。
遊技プロセスフラグの値が“1”であるときには、変動パターンなどを決定する(ステップS90111)。図23は、パチンコ遊技機901において用いられる変動パターンの設定例を示している。各変動パターンは、可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定図柄が導出表示されるまでの所要時間(可変表示時間)や演出態様の概略を特定可能に示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、画像表示装置905において可変表示される飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。変動パターンは、特図ゲームや飾り図柄の可変表示における変動時間(可変表示時間)ごとに、予め複数パターンが用意されている。したがって、変動パターンを決定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間を決定することができる。
ステップS90111の処理では、可変表示用乱数バッファに一時記憶されている変動パターン決定用の乱数値と変動パターン決定テーブルとを用いて、使用パターンとなる変動パターンを所定割合で決定する。このときには、各変動パターンの決定割合を、可変表示結果が「大当り」に決定されたか否かに応じて異ならせることにより、各変動パターンに対応して可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)を異ならせることができる。
また、ステップS90111の処理では、可変表示結果が「ハズレ」に決定された場合の変動パターンを決定することにより、飾り図柄の可変表示状態を「リーチ」とするか否かが決定されてもよい。あるいは、変動パターンを決定するより前に、リーチ決定用の乱数値とリーチ決定テーブルとを用いて、飾り図柄の可変表示状態を「リーチ」とするか否かを決定するようにしてもよい。すなわち、ステップS90111の処理では、可変表示結果やリーチ有無の決定結果に基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができればよい。
ステップS90111の処理に続いて、可変表示開始時に対応した各種の制御コマンドを送信する(ステップS90112)。一例として、ステップS90112の処理では、可変表示の開始を指定する可変表示開始コマンドとして、可変表示結果を通知する可変表示結果通知コマンドや、飾り図柄の可変表示時間およびリーチ演出の種類等の可変表示態様を示す変動パターンを通知する変動パターン指定コマンドなどを、送信するための設定が行われればよい。また、可変表示の開始により保留数が減少することに対応して、減少後の保留数を通知する保留数通知コマンドを送信するための設定が行われてもよい。
ステップS90112の処理により変動パターンが決定されたことに対応して、可変表示時間が設定される。また、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bのいずれかによる特別図柄の可変表示を開始させるための設定が行われてもよい。一例として、第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bのいずれかに対して所定の駆動信号を伝送することにより、図柄の可変表示が開始されればよい。いずれの特別図柄表示装置における特別図柄を用いた特図ゲームを実行するかは、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過したことに基づく特図ゲームであるかに応じて、設定されればよい。より具体的には、第1始動入賞口を遊技球が通過したことに基づいて、第1特別図柄表示装置904Aによる特図ゲームが行われる。一方、第2始動入賞口を遊技球が通過したことに基づいて、第2特別図柄表示装置904Bによる特図ゲームが行われる。その後、遊技プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS90113)、遊技制御プロセス処理を終了する。
遊技プロセスフラグの値が“2”であるときには、可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS90121)。そして、可変表示時間が経過していない場合には(ステップS90121;No)、特別図柄の可変表示制御を行ってから(ステップS90122)、遊技制御プロセス処理を終了する。これに対して、可変表示時間が経過した場合には(ステップS90121;Yes)、特別図柄の可変表示を停止させ、確定図柄を導出表示させる制御を行う(ステップS90123)。
ステップS90123の処理に続いて、可変表示終了時に対応した各種の制御コマンドを送信する(ステップS90124)。一例として、ステップS90124の処理では、可変表示の終了(停止)を指示する可変表示終了コマンドや、可変表示結果が「大当り」の場合に大当り遊技状態の開始を指定する大当り開始指定コマンド(ファンファーレコマンド)などを、送信するための設定が行われればよい。
ステップS90124の処理を実行した後には、可変表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS90125)。そして、可変表示結果が「大当り」である場合には(ステップS90125;Yes)、遊技プロセスフラグの値を“3”に更新してから(ステップS90126)、遊技制御プロセス処理を終了する。これに対して、可変表示結果が「大当り」ではなく「ハズレ」である場合には(ステップS90125;No)、遊技プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS90127)、遊技制御プロセス処理を終了する。なお、ステップS90127の処理が実行されるときには、確変状態や時短状態を終了させるか否かの判定を行い、所定条件の成立に基づき終了させると判定したときに、これらの遊技状態を終了して通常状態に制御するための設定が行われてもよい。
遊技プロセスフラグの値が“3”であるときには、所定の大当り終了条件が成立したか否かに応じて、大当り遊技状態を終了させるか否かを判定する(ステップS90131)。大当り終了条件は、例えば大当り遊技状態において実行されるラウンドがすべて終了したことなどであればよい。大当り遊技状態を終了させない場合には(ステップS90131;No)、大当り時における遊技動作制御を行ってから(ステップS90132)、遊技制御プロセス処理を終了する。これに対して、大当り遊技状態を終了させる場合には(ステップS90131;Yes)、大当り終了後の遊技状態を制御するための設定を行う(ステップS90133)。
一例として、ステップS90133の処理では、確変確定フラグがオンであるか否かを判定し、オンである場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるRAM90102の所定領域に設けられた確変フラグをオン状態にセットする。これにより、可変表示結果を「大当り」とすることに決定したときに、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変状態とすることが決定された場合には、この決定結果に対応して遊技状態を確変状態に制御することができる。時短状態に制御する場合にも、これに相当する設定が行われればよい。その後、遊技プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS90134)、遊技制御プロセス処理を終了する。
次に、演出制御基板9012における動作を説明する。演出制御基板9012では、電源基板等から電源電圧の供給を受ける。起動用の電力供給が開始された演出制御基板12では、CPU90131が演出制御メイン処理を実行する。
図24は、演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。図24に示す演出制御メイン処理において、CPU90131は、まず、初期化処理を実行する(ステップS9051)。ステップS9051の初期化処理では、例えばRAM90133における記憶領域のクリアや各種初期値の設定、演出制御用のタイマ割込みを発生させるCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定などが行われる。また、ステップS9051の初期化処理により、ウォッチドッグタイマ90134におけるタイムアウト値の設定や計測開始の設定が行われてもよい。
ステップS9051の初期化処理に続いて、電源投入時のメモリ検査設定を行う(ステップS9052)。例えばCPU90131は、メモリコントローラ90122に対して検査要求信号を供給する。メモリコントローラ90122は、検査要求信号が供給されたことに基づいて、メモリ検査処理を実行することにより、演出データメモリ90123の記憶データを検査する。ステップS9052における設定の後には、メモリ検査のインターバル設定を行う(ステップS9053)。例えばCPU90131は、メモリコントローラ90122による検査結果に基づいて、次回のメモリ検査処理を実行するまでのインターバル(待機時間)を設定すればよい。次に、電源投入時に対応して、初期演出データとして予め定められた演出データの転送設定を行う(ステップS9054)。例えばCPU90131は、電源投入時に対応して用意された転送要求信号を、メモリコントローラ90122に対して供給する。メモリコントローラ90122は、転送要求信号が供給されたことに基づいて、演出データメモリ90123に格納されて各種の演出装置による演出の実行に用いられるプログラムおよびデータのうちで、予め定められた初期データ(プログラムモジュールを構成するバイナリコードを含む)を、RAM90133やVDP90135のVRAM90144などへと転送する。また、CPU90131は、ROM90132に格納されたプログラムやデータのうちで、予め定められた初期データを、RAM90133やVDP90135のVRAM90144などへと転送してもよい。
その後、演出制御メイン処理において演出用乱数更新処理(ステップS9055)が実行され、演出用乱数となる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。演出用乱数は、演出制御に用いる各種の乱数値としてカウントされる。なお、演出制御基板9012にて演出制御用マイクロコンピュータに内蔵または外付された乱数回路を用いて、ハードウェアにより更新される演出用乱数については、演出用乱数更新処理では更新されなくてもよい。あるいは、ハードウェアにより更新される乱数値を示す数値データを用いて、ソフトウェアにより演出用乱数が更新されてもよい。
演出用乱数更新処理を実行した後には、タイマ割込みが発生したか否かを判定する(ステップS9056)。ステップS9056では、例えばCTCに含まれるタイマ回路から出力されるタイマ割込み信号がオンであるときに、タイマ割込みが発生したと判定すればよい。あるいは、例えばRAM90133の所定領域に設けられたタイマ割込みフラグがオンであるときに、タイマ割込みが発生したと判定してもよい。タイマ割込みが発生した場合には、例えばCTCに含まれるタイマ回路をリスタートさせたり、タイマ割込みフラグをクリアしてオフとしたりすることにより、次回のタイマ割込みが発生するまでの時間計測を再開させてもよい。
ステップS9056にてタイマ割込みが発生していない場合には(ステップS9056;No)、ステップS9055の演出用乱数更新処理を繰返し実行する。これに対し、タイマ割込みが発生した場合には(ステップS9056;Yes)、演出制御用のタイマ割込み処理を実行する。演出制御用のタイマ割込み処理は、コマンド解析処理(ステップS9057)、演出制御プロセス処理(ステップS9058)、制御中メモリ検査処理(ステップS9059)、エラー報知処理(ステップS9060)、制御中演出データ転送処理(ステップS9061)を含んでいる。
CPU90131は、演出制御用のタイマ割込み処理の他に、コマンド受信用の割込み処理を実行可能である。コマンド受信用の割込み処理では、主基板9011から中継基板9015を介して伝送される演出制御コマンドを取得する。このとき取得した演出制御コマンドは、例えばRAM90133の所定領域などに設けられた受信コマンドバッファに一時記憶させればよい。ステップS9057のコマンド解析処理では、演出制御コマンドの受信があったか否かの判定が行われ、受信があった場合には受信コマンドに対応した設定や制御などが行われる。ステップS9058の演出制御プロセス処理では、演出用の電気部品による演出の進行を制御するために、主基板9011から送信された演出制御コマンドや演出の進行状況に応じた判定、決定、設定などが行われる。ステップS9059の制御中メモリ検査処理では、演出の進行を制御している演出制御中に、メモリ検査のインターバルとなる待機時間が経過したことに応じて、演出データメモリ90123の記憶データを検査するための設定が行われる。ステップS9060のエラー報知処理では、パチンコ遊技機901における各種のエラー検出に基づいて、異常の発生を報知するための設定が行われる。ステップS9061の制御中演出データ転送処理では、演出の進行を制御している演出制御中に、演出データを転送するための設定が行われる。
図25は、演出制御プロセス処理として、図24のステップS9058にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図25に示す演出制御プロセス処理において、CPU90131は、始動入賞時演出設定(ステップS90161)を行った後に、RAM90133の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)などに記憶された演出プロセスフラグの値に応じて、演出制御用のコンピュータプログラムに予め記述された複数の処理から選択された処理を実行する。演出プロセスフラグの値に応じて実行される処理には、可変表示開始待ち処理(ステップS90170)、可変表示開始設定処理(ステップS90171)、可変表示中演出処理(ステップS90172)、特図当り待ち処理(ステップS90173)、大当り中演出処理(ステップS90174)、エンディング演出処理(ステップS90175)が含まれている。
図25に示すステップS90161の始動入賞時演出設定は、第1始動入賞や第2始動入賞が発生した始動口入賞時に、主基板9011から送信された演出制御コマンドの受信に応じて、始動入賞記憶表示エリア905Hでの保留表示を更新する設定が含まれていればよい。保留表示の更新とともに、スピーカ908L、908Rからの音声出力、遊技効果ランプ909や演出用点灯役物9090その他の装飾用LEDにおける点灯態様、演出用可動部材9032A、9032Bにおける動作、これらの一部または全部の組合せにより、始動入賞の発生を報知してもよい。ステップS90161での設定は、始動入賞の発生を報知するための設定を含んでいればよい。
ステップS90170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。可変表示開始待ち処理は、主基板9011から伝送される第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、メイン画像表示装置905MAの画面上における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。第1変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。第2変動開始コマンドは、第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。可変表示開始待ち処理において、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンドのいずれかを受信したと判定された場合には、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS90171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置905の画面上における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。可変表示開始設定処理が実行された場合には、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS90172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。可変表示中演出処理において、CPU90131は、RAM90133の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。また、可変表示中演出処理には、主基板9011から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させる処理が含まれている。なお、所定の演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させるようにしてもよい。演出制御パターンから読み出された終了コードに基づいて表示制御を行うことにより、主基板9011からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板9012の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。可変表示中演出処理において、飾り図柄の可変表示結果を導出表示する制御などを行った後には、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS90173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。特図当り待ち処理は、可変表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果や、主基板9011から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したか否かの判定結果などに基づいて、大当り遊技状態が開始されるか否かを判定する処理を含んでいる。大当り開始指定コマンドを受信したことにより、可変表示結果が「大当り」に対応して大当り遊技状態が開始されると判定した場合には、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される。これに対し、大当り開始指定コマンドを受信せずに待機時間が経過したことにより、可変表示結果が「ハズレ」に対応して大当り遊技状態が開始されないと判定した場合には、演出プロセスフラグがクリアされて、その値が“0”に初期化される。
ステップS90174の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。大当り中演出処理において、CPU90131は、例えば大当り遊技状態であるときに実行される大当り中演出における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出制御を実行する。大当り中演出処理における演出制御には、演出画像を画像表示装置905の画面上に表示させるための制御、スピーカ908L、908Rから音声や効果音を出力させるための制御、遊技効果ランプ909や装飾用LEDの点灯態様を変更するための制御、その他の演出制御のうち、一部または全部が含まれていればよい。大当り中演出処理では、例えば主基板9011から伝送される大当り終了指定コマンドを受信したことなどに対応して、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS90175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。エンディング演出処理において、CPU90131は、例えば大当り遊技状態が終了するときに実行されるエンディング演出(大当り終了演出)における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出制御を実行する。エンディング演出処理における演出制御により、演出画像の表示や音声の出力、各種発光部材の点灯や消灯あるいは点滅、その他の演出動作を制御して、大当り遊技状態の終了に対応したエンディング演出を実行可能にすればよい。その後、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する。
図26は、可変表示開始設定処理として、図25のステップS90171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図26に示す可変表示開始設定処理では、飾り図柄の可変表示結果としての確定飾り図柄となる最終停止図柄などが決定される(ステップS90201)。最終停止図柄は、主基板9011から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果といった、可変表示内容に基づいて決定される。一例として、変動パターンや可変表示結果の組合せに応じた可変表示内容には、「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」があればよい。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならずに、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示結果が「ハズレ」となる。非リーチ組合せの確定飾り図柄やリーチハズレ組合せの確定飾り図柄は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ組合せの確定飾り図柄に含まれる。可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が時短状態となる。可変表示内容が「確変(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変状態となる。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に、最終停止図柄は、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア905L、905Rにて異なる(不一致の)飾り図柄となるように決定される。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」である場合に、最終停止図柄は、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア905L、905Rにて同一の(一致する)飾り図柄となるように決定される。可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合に、最終停止図柄は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて同一の(一致する)飾り図柄となるように決定される。このときには、可変表示内容が「非確変(大当り)」と「確変(大当り)」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否かなどに応じて、通常図柄(例えば偶数を示す飾り図柄)と確変図柄(例えば奇数を示す飾り図柄)のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。さらに、可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合に、再抽選演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出を実行するか否かが決定されてもよい。
ステップS90201における最終停止図柄などの決定に続いて、予告演出を決定する(ステップS90202)。ステップS90202では、予告演出の有無と予告パターンとを決定できればよい。予告演出の有無は、予告演出を実行するか否かに対応している。予告パターンは、予告演出を実行する場合に決定され、複数種類の演出態様に対応して、複数の予告パターンが予め用意されていればよい。CPU90131は、乱数回路や演出用ランダムカウンタなどにより更新される予告演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM90132に予め記憶されて用意された予告決定テーブルを参照することなどにより、予告演出の有無と予告パターンを決定すればよい。
ステップS90202による決定の後には、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS90203)。例えば、CPU90131は、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する。また、CPU90131は、ステップS90202にて決定された予告パターンに対応して、複数用意された演出制御パターン(予告演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとして設定してもよい。なお、特図変動時演出制御パターン、予告演出制御パターンとして、別個の演出制御パターンを決定するものに限定されず、各演出の実行設定の組合せに対応した1の演出制御パターンを決定するものであってもよい。
ステップS90203により演出制御パターンが決定されると、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM90133の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS90204)。そして、画像表示装置905の画面上にて飾り図柄などの変動(可変表示)を開始させるための設定を行う(ステップS90205)。このときには、例えばステップS90203にて決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データが指定する表示制御指令をVDP90135に対して伝送させることなどにより、画像表示装置905の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
ステップS90205にて変動表示の開始設定を行った後には、可変表示開始時における保留表示の更新設定を行う(ステップS90206)。ステップS90206では、始動入賞記憶表示エリア905Hにおいて、実行が開始される可変表示に対応する保留表示を消去して、その他の保留表示を移動(シフト)させる。なお、実行が開始させる可変表示に対応する保留表示を、アクティブ表示エリアに移動(シフト)させ、アクティブ表示の更新が行われるようにしてもよい。そして、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS90207)、可変表示開始設定処理を終了する。
図27は、可変表示中演出処理として、図25のステップS90172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図27に示す可変表示中演出処理では、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS90221)。このときに、可変表示時間が経過していないと判定された場合には(ステップS90221;No)、演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新する(ステップS90222)。ステップS90222では、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減算する。続いて、制御データ読出条件が成立したか否かを判定する(ステップS90223)。ステップS90223では、演出制御プロセスタイマのタイマ値が、演出制御パターンに設定されている演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かを判定する。演出制御プロセスタイマのタイマ値と判定値とが合致した場合には、制御データ読出条件が成立したと判定する。これに対し、演出制御プロセスタイマのタイマ値と判定値とが合致しない場合には、制御データ読出条件が成立していないと判定し(ステップS90223;No)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS90223にて制御データ読出条件が成立した場合には(ステップS90223;Yes)、対応する制御データを読み出す(ステップS90224)。ステップS90224では、演出制御パターンにおいて、演出制御プロセスタイマのタイマ値と合致した演出制御プロセスタイマ判定値に対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、モータ制御データ、操作検出制御データなど)を読み出せばよい。その後、ステップS90224にて読み出した制御データが音声制御データを含むか否かを判定する(ステップS90225)。音声制御データを含むと判定した場合には(ステップS90225;Yes)、スピーカ908L、908Rによる音声出力を制御(音声制御)するための設定を行う(ステップS90226)。ステップS90226では、音声制御データに示される命令やレジスタ値を、VDP90135または音声処理回路90136に供給すればよい。
ステップS90225にて音声制御データを含まないと判定した場合や(ステップS90225;No)、ステップS90226の設定を行った後には、ステップS90224にて読み出した制御データがランプ制御データを含むか否かを判定する(ステップS90227)。ランプ制御データを含むと判定した場合には(ステップS90227;Yes)、各種の発光部材における点灯態様(発光態様)を制御(ランプ制御)するための設定を行う(ステップS90228)。ステップS90228では、ランプ制御データに示される命令やレジスタ値を、VDP90135またはランプ制御回路90137に供給すればよい。ステップS90227にてランプ制御データを含まないと判定した場合や(ステップS90227;No)、ステップS90228での設定を行った後には、ステップS90224にて読み出した制御データがモータ制御データを含むか否かを判定する(ステップS90229)。モータ制御データを含むと判定した場合には(ステップS90229;Yes)、可動部材用駆動モータ9033A、9033Bの作動状態を制御(モータ制御)するための設定を行う(ステップS90230)。ステップS90230では、モータ制御データに示される命令やレジスタ値を、VDP90135またはモータ制御回路90138に供給すればよい。
ステップS90229にてモータ制御データを含まないと判定した場合や(ステップS90229;No)、ステップS90230での設定を行った後には、ステップS90224にて読み出した制御データが表示制御データを含むか否かを判定する(ステップS90231)。表示制御データを含まないと判定した場合には(ステップS90231;No)、可変表示中演出処理を終了する。これに対し、表示制御データを含むと判定した場合には(ステップS90231;Yes)、メモリ検査中であるか否かを判定する(ステップS90232)。ステップS90232では、例えばRAM90133の所定領域(演出制御フラグ設定部)に設けられたメモリ検査中フラグがオンである場合に、メモリ検査中であると判定すればよい。メモリ検査中フラグは、図24および図28に示すステップS9059の制御中メモリ検査処理にてメモリ検査が開始されるときにセットされてオンとなり、メモリ検査が終了するとクリアされてオフとなればよい。
ステップS90232にてメモリ検査中ではないと判定された場合には(ステップS90232;No)、演出データ読出中であるか否かを判定する(ステップS90233)。ステップS90233では、例えばRAM90133の所定領域(演出制御フラグ設定部)に設けられた演出データ読出中フラグがオンである場合に、演出データ読出中であると判定すればよい。演出データ読出中フラグは、図24および図29に示すステップS9061の制御中演出データ転送処理にて演出データの読出中設定が行われるときにセットされてオンとなり、読出終了制御が行われるとクリアされてオフとなればよい。
ステップS90233にて演出データ読出中ではないと判定された場合には(ステップS90233;No)、画像表示装置905における表示態様を通常制御(通常表示制御)するための設定を行い(ステップS90234)、可変表示中演出処理を終了する。ステップS90234では、表示制御データに示される命令やレジスタ値を、VDP90135に供給すればよい。これに対し、ステップS90232にてメモリ検査中であると判定した場合(ステップS90232;Yes)、または、ステップS90233にて演出データ読出中であると判定した場合(ステップS90233;Yes)、画像表示装置905における表示態様を簡易制御(簡易表示制御)するための設定を行い(ステップS90235)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS90235では、例えばVRAM90144に記憶されている画像データのみを用いて簡易な表示を行うための設定が行われてもよい。メモリ検査中や演出データ読出中の場合には、演出データメモリ90123の記憶データをリアルタイムに読み出して画像表示に用いることができない。そこで、例えば複数種類の飾り図柄に対応した画像データ(スプライト画像データ)のように、初期データとしてVRAM90144に転送されて記憶される画像データを用いて、飾り図柄の可変表示などを行うようにしてもよい。その一方で、例えば動画像データを用いた動画像再生が行われるリーチ演出のように、演出データメモリ90123の記憶データを読み出す必要がある画像表示については、表示を行わずに表示停止としてもよい。なお、ステップS90232にてメモリ検査中であると判定した場合や、ステップS90233にて演出データ読出中であると判定した場合には、ステップS90235での設定を行うことなく、可変表示中演出処理を終了してもよい。これらの場合には、VRAM90144などに設けられたフレームバッファの記憶データが更新されないことで、画像表示装置905の画面上では、画像表示が更新されずに表示停止した状態になる可能性がある。あるいは、フレームバッファの記憶データが消去(クリア)されることで、画像表示装置905の画面上では、画像表示が行われずに表示停止(ブラックアウト)した状態になる可能性もある。
図27に示す可変表示中演出処理では、ステップS90232にてメモリ検査中であるか否かを判定し、ステップS90233にて演出データ読出中であるかを判定する。これらの判定に代えて、例えばメモリコントローラ90122から出力される読出待機信号がオンであるかオフであるかを判定してもよい。メモリコントローラ90122から出力される読出待機信号は、演出データメモリ90123の記憶データを読出中であるときと、演出データメモリ90123におけるメモリ検査を実行中であるときに、オンとなり、その他の期間ではオフとなる信号であればよい。
ステップS90221にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS90221;Yes)、主基板9011から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS90236)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS90236;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー発生が報知されるようにしてもよい。
ステップS90236にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS90236;Yes)、例えばVDP90135に対する命令やレジスタ値の供給により、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS90237)。続いて、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS90238)。また、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS90239)、可変表示中演出処理を終了する。
図28は、制御中メモリ検査処理として、図24のステップS9059にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図28に示す制御中メモリ検査処理において、CPU90131は、メモリ検査中であるか否かを判定する(ステップS90251)。ステップS90251では、例えばメモリ検査中フラグがオンであるかオフであるかに応じて、メモリ検査中であるか否かを判定すればよい。ステップS90251にてメモリ検査中ではないと判定した場合には(ステップS90251;No)、メモリ検査のインターバルとなる待機時間が経過したか否かを判定する(ステップS90252)。CPU90131は、例えばCTCに含まれるタイマ回路から出力されるタイムアウト信号がオンであるときに、メモリ検査のインターバルが経過したと判定すればよい。あるいは、CPU90131は、例えばRTC(リアルタイムクロック)を用いて特定される現在時刻が、メモリ検査のインターバルとして設定された時刻を経過したときに、メモリ検査のインターバルが経過したと判定すればよい。
ステップS90252にてメモリ検査のインターバルが経過している場合には(ステップS90252;Yes)、デモ表示中であるか否かを判定する(ステップS90253)。ステップS90253では、パチンコ遊技機901における遊技が進行しておらず、画像表示装置905の画面上にデモンストレーションとなる演出画像を表示するデモ表示が実行されているときに、デモ表示中であると判定すればよい。なお、ステップS90252にてメモリ検査のインターバルが経過している場合には、メモリ検査のインターバルが再度設定されるようにすればよい。ステップS90253にてデモ表示中ではないと判定した場合には(ステップS90253;No)、制御中検査待機時間として予め定められた所定時間(例えば10分間など)を設定し(ステップS90254)、制御中メモリ検査処理を終了する。ステップS90254にて制御中検査待機時間として設定される所定時間は、メモリ検査のインターバルが経過した以後にデータリフレッシュやデータ移転が実行される場合に対応して、演出データメモリ90123の記憶データを正常に回復可能あるいは移転可能(代替可能)となるように、データリフレッシュやデータ移転が正常に実行できる範囲内で設定すればよい。例えば制御中検査待機時間となる所定時間は、メモリ検査のインターバルが経過するまでに実行された演出データメモリ90123の読出回数に応じて、異なる時間が設定されてもよい。この場合には、メモリ検査のインターバルが経過するまでに実行された演出データメモリ90123の読出回数が予め定められた回数判定値以上である場合には、回数判定値未満である場合よりも短い時間が設定されてもよい。あるいは、制御中検査待機時間となる所定時間は、メモリ検査のインターバルが経過するまでに発生したエラービット数に応じて、異なる時間が設定されてもよい。この場合には、メモリ検査のインターバルが経過するまでに検出されたエラービット数が予め定められたエラー判定値以上である場合には、エラー判定値未満である場合よりも短い時間が設定されてもよい。
ステップS90252にてメモリ検査のインターバルが経過していない場合には(ステップS90252;No)、ステップS90254にて設定された制御中検査待機時間が経過したか否かを判定する(ステップS90255)。制御中検査待機時間が経過していない場合には(ステップS90255;No)、デモ表示中となったか否かを判定する(ステップS90256)。ステップS90256にてデモ表示中ではないと判定した場合には(ステップS90256;No)、制御中メモリ検査処理を終了する。
ステップS90253にてデモ表示中であると判定した場合や(ステップS90253;Yes)、ステップS90255にて制御中検査待機時間が経過した場合(ステップS90255;Yes)、あるいは、ステップS90256にてデモ表示中であると判定した場合には(ステップS90256;Yes)、演出制御中において演出データメモリ90123の記憶データを検査する制御中メモリ検査を、メモリコントローラ90122に対して開始させるように制御する(ステップS90257)。例えばCPU90131は、メモリコントローラ90122に対して検査要求信号を供給する。メモリコントローラ90122は、検査要求信号が供給されたことに基づいて、メモリ検査処理を実行することにより、演出データメモリ90123の記憶データを検査する。このときには、例えばメモリ検査中フラグをセットしてオンにするなど、メモリ検査中に対応する設定を行い(ステップS90258)、制御中メモリ検査処理を終了する。なお、ステップS90252にてメモリ検査のインターバルが経過している場合には、ステップS90253にてデモ表示中であるか否かを判定することなく、ステップS90257に進み、直ちに制御中メモリ検査を開始させるようにしてもよい。
ステップS90251にてメモリ検査中であると判定した場合には(ステップS90251;Yes)、メモリ検査が完了したか否かを判定する(ステップS90259)。ステップS90259では、メモリコントローラ90122からメモリ検査の完了通知を受けた場合に、メモリ検査が完了したと判定すればよい。メモリ検査が完了していないと判定した場合には(ステップS90259;No)、制御中メモリ検査処理を終了する。これに対し、メモリ検査が完了したと判定した場合には(ステップS90259;Yes)、制御中メモリ検査の終了に対応する制御を行う(ステップS90260)。例えばCPU90131は、メモリ検査の実行により読出不可となっていた演出データを読み出させるために、メモリコントローラ90122やVDP90135などに命令やレジスタ値を供給してもよい。このときには、例えばメモリ検査中フラグをクリアしてオフにするなど、メモリ検査後に対応する設定を行い(ステップS90261)、制御中メモリ検査処理を終了する。
図29は、制御中演出データ転送処理として、図24のステップS9061にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図29に示す制御中演出データ転送処理において、CPU90131は、演出データ読出中であるか否かを判定する(ステップS90271)。ステップS90271では、例えば演出データ読出中フラグがオンであるかオフであるかに応じて、演出データ読出中であるか否かを判定すればよい。ステップS90271にて演出データ読出中ではないと判定した場合には(ステップS90271;No)、演出データ読出条件が成立したか否かを判定する(ステップS90272)。ステップS90272では、例えば演出制御パターンに含まれる演出制御実行データの内容から、演出データメモリ90123の記憶データをRAM90133やVRAM90144に転送する必要がある場合に、演出データ読出条件が成立したと判定すればよい。あるいは、メモリコントローラ90122やVDP90135から伝送される信号に基づいて、演出データメモリ90123の記憶データが読み出される場合に、演出データ読出条件が成立したと判定すればよい。
ステップS90272にて演出データ読出条件が成立していないと判定した場合には(ステップS90272;No)、通常時WDTクリア設定を行う(ステップS90273)。ステップS90273では、演出データメモリ90123の記憶データが読み出されない場合に対応して、ウォッチドッグタイマ90134の監視時間が経過するより前に、ウォッチドッグタイマ90134をクリアして、計測時間を初期化することでリスタートさせればよい。例えばCPU90131は、WDTクリアレジスタに複数のWDTクリアデータを順番に書き込むことで、ウォッチドッグタイマ90134を定期的にクリアすればよい。
ステップS90272にて演出データ読出条件が成立した場合には(ステップS90272;Yes)、演出データの読み出しを、メモリコントローラ90122に対して開始させるように制御する(ステップS90274)。例えばCPU90131は、メモリコントローラ90122に対して読出要求信号を供給する。なお、CPU90131がメモリコントローラ90122に読出要求信号を供給する場合に限定されず、例えばVDP90135がメモリコントローラ90122に読出要求信号を供給してもよい。メモリコントローラ90122は、読出要求信号が供給されたことに基づいて、演出データメモリ90123の記憶データを読み出し、RAM90133やVRAM90144に転送して格納させればよい。このときには、例えば演出データ読出中フラグをセットしてオンにするなど、演出データ読出中に対応する設定を行い(ステップS90275)、制御中演出データ転送処理を終了する。また、ステップS90275では、読出中クリア時間として予め定められた一定時間が設定される。
ステップS90271にて演出データ読出中であると判定した場合には(ステップS90271;Yes)、演出データの読出完了となったか否かを判定する(ステップS90276)。ステップS90276では、メモリコントローラ90122からデータ読出の完了通知を受けた場合に、演出データの読出完了であると判定すればよい。演出データの読出完了であると判定した場合には(ステップS90276;Yes)、演出データ読出の終了に対応する制御を行う(ステップS90277)。例えばCPU90131は、演出データ読出の実行により進行停止となっていた演出を進行再開させるために、VDP90135などに命令やレジスタ値を供給してもよい。このときには、例えば演出データ読出中フラグをクリアしてオフにするなど、演出データ読出後に対応する設定を行い(ステップS90278)、制御中演出データ転送処理を終了する。
ステップS90276にて演出データの読出完了ではないと判定した場合には(ステップS90276;No)、読出中クリア時間が経過したか否かを判定する(ステップS90279)。このとき、読出中クリア時間が経過していれば(ステップS90279;Yes)、読出中クリア回数が予め定められたクリア上限判定値に達しているか否かを判定する(ステップS90280)。読出中クリア回数は、ステップS90274での制御により演出データが読出開始となってから、ステップS90281の設定によりウォッチドッグタイマ90134がクリアされた回数を示している。例えばステップS90275では、読出中クリアカウンタのカウント初期値として「0」が設定され、ステップS90282の設定により、そのカウント値が1加算されるように更新すればよい。
ステップS90279にて読出中クリア時間が経過していない場合や(ステップS90279;No)、ステップS90280にてクリア上限判定値に達している場合には(ステップS90280;Yes)、制御中演出データ転送処理を終了する。これに対し、ステップS90280にてクリア上限判定値に達していない場合には(ステップS90280;No)、読出中WDTクリア設定を行う(ステップS90281)。ステップS90281では、演出データメモリ90123の記憶データが読み出されている場合に対応して、ウォッチドッグタイマ90134の監視時間が経過するより前に、ウォッチドッグタイマ90134をクリアして、計測時間を初期化することでリスタートさせればよい。ステップS90281にて読出中WDTクリア設定が行われた場合には、読出中クリア回数を1加算するなどして更新し(ステップS90282)、制御中演出データ転送処理を終了する。
なお、ステップS90281における読出中WDTクリア設定では、ステップS90273における通常時WDTクリア設定の場合とは異なる周期で、ウォッチドッグタイマ90134をクリアするように設定されてもよい。例えば、ステップS90281における読出中WDTクリア設定では、ステップS90273における通常時WDTクリア設定の場合よりも長い周期で、ウォッチドッグタイマ90134をクリアする。この場合、ステップS90273における通常時WDTクリア設定は、毎回の設定によりウォッチドッグタイマ90134をクリアするのに対し、ステップS90281における読出中WDTクリア設定は、複数回の設定が行われることでウォッチドッグタイマ90134をクリアしてもよい。WDTクリアレジスタに複数のWDTクリアデータを順番に設定することによりウォッチドッグタイマ90134がクリアされるものでは、ステップS90273における通常時WDTクリア設定が1回行われたときに複数のWDTクリアデータをすべて順番に設定するのに対し、ステップS90281における読出中WDTクリア設定が1回行われたときには1のWDTクリアデータのみが設定され、複数回の読出中WDTクリア設定が繰り返されることで、複数のWDTクリアデータが順番に設定されるようにしてもよい。逆に、ステップS90281における読出中WDTクリア設定では、ステップS90273における通常時WDTクリア設定の場合よりも短い周期で、ウォッチドッグタイマ90134をクリアしてもよい。
このように、制御中演出データ転送処理では、ステップS90273の通常時WDTクリア設定が行われる場合に、ウォッチドッグタイマ90134の監視時間が経過するより前に、ウォッチドッグタイマ90134による計測時間を初期化する。また、ステップS90274での制御により演出データの読み出しを開始した後、ステップS90276にて演出データの読出完了ではないと判定された場合には、ステップS90281の読出中WDTクリア設定が行われると、ウォッチドッグタイマ90134の監視時間が経過するより前に、ウォッチドッグタイマ90134による計測時間を初期化する。これにより、演出データの読出時間が長期化した場合に、ウォッチドッグタイマ90134を適切にクリアしてCPU90131の不適切なリセットを抑制できるので、不具合の発生を防止できる。
図29に示す制御中演出データ転送処理では、ステップS90271にて演出データ読出中であるか否かを判定することにより、演出データメモリ90123の記憶データを読み出している読出期間中であるか否かを判定する。この読出期間中にて、演出データメモリ90123におけるデータリフレッシュやデータ移転(代替処理)が実行される場合には、読出期間が長期化して、ステップS90273での通常時WDTクリア設定を行うことができなくなるおそれがある。そこで、ステップS90271にて演出データ読出中と判定されるとともに、ステップS90276にて演出データの読出完了ではないと判定された場合には、ステップS90281の読出中WDTクリア設定により、ウォッチドッグタイマ90134の監視時間が経過するより前に、ウォッチドッグタイマ90134による計測時間を初期化できるようにしている。この場合には、ステップS90280にて読出中クリア回数がクリア上限判定値に達していないと判定されたときに、ステップS90281の読出中WDTクリア設定を行うことができる。ステップS90280にて読出中クリア回数がクリア上限判定値に達したと判定された場合には、ステップS90281の読出中WDTクリア設定を行わないので、ウォッチドッグタイマ90134による計測時間の初期化が制限される。このように、読出中クリア回数がクリア上限判定値に達した後には、ウォッチドッグタイマ90134の監視時間が経過したときに、時間経過信号となるタイムアウト信号を発生させて、CPU90131をリセット状態にして再起動する。なお、読出中クリア回数がクリア上限判定値に達した場合には、ウォッチドッグタイマ90134の監視時間が経過するまで待機することなく、直ちにCPU90131をリセット状態にして再起動してもよい。例えばステップS90280にて読出中クリア回数がクリア上限判定値に達したと判定されたときに、CPU90131のリセット割込みを発生させて、CPU90131をリセット状態にしてもよい。
図30は、メモリコントローラ90122によって実行されるメモリ検査処理の一例を示すフローチャートである。メモリコントローラ90122は、CPU90131からの検査要求信号が供給されたことに基づいて、メモリ検査処理の実行を開始すればよい。このように、メモリコントローラ90122は、CPU90131からの信号供給を条件に、メモリ検査処理を実行できればよい。あるいは、メモリコントローラ90122は、CPU90131からの信号供給を条件とすることなく、電源投入時の設定や、メモリ検査のインターバルが終了したことなどに基づいて、メモリ検査処理を実行できるようにしてもよい。
図30に示すメモリ検査処理において、メモリコントローラ90122は、演出データメモリ90123などに記憶されているステータス情報を読み出す(ステップS90451)。ステータス情報は、消去単位ブロックの管理情報やエラービット数の管理情報、エラー訂正の管理情報、データリフレッシュの管理情報などを含んでいればよい。エラービット数の管理情報は、演出データメモリ90123からセクタデータが読み出されるごとに作成され、各セクタデータのエラー検出で特定されたエラービット数を示す情報であればよい。エラー訂正の管理情報は、演出データメモリ90123から読み出したセクタデータのエラー訂正が行われた場合に作成され、各セクタデータのエラー訂正ができたか否かを示す情報であればよい。データリフレッシュの管理情報は、演出データメモリ90123に記憶されたセクタデータのデータリフレッシュが行われた場合などに作成され、データリフレッシュが行われた回数や実行日時などを示す情報であればよい。
続いて、ステップS90451にて読み出したステータス情報の内容などに基づいて、データリフレッシュ条件が成立したか否かを判定する(ステップS90452)。例えば、エラービット数の管理情報に示されるエラービット数が、予め定められたエラーしきい値を超えているセクタデータがある場合に、データリフレッシュ条件が成立したと判定すればよい。また、エラー訂正の管理情報に示されるエラー訂正ができなかったセクタデータがある場合に、データリフレッシュ条件が成立したと判定してもよい。
ステップS90452にてデータリフレッシュ条件が成立した場合には(ステップS90452;Yes)、データリフレッシュを実行するための制御を行う(ステップS90453)。ステップS90453では、例えばデータリフレッシュの対象となるセクタデータを含む消去単位ブロックの記憶データを読み出し、エラー訂正などを行って正しいデータを復元する。そして、記憶データを読み出した消去単位ブロックについて、記憶データを消去してから、復元した正しいデータを書き込むようにしてもよい。あるいは、記憶データを読み出した消去単位ブロックとは異なる消去単位ブロックに、復元した正しいデータを書き込むようにしてもよい。復元した正しいデータを書き込んだときには、書き込んだデータを再度読み出して、書込前のデータと比較することなどにより、正常にデータリフレッシュが終了したか否かを判定してもよい。
ステップS90452にてデータリフレッシュ条件が成立していない場合や(ステップS90452;No)、ステップS90453の制御を行った後には、データ移転条件が成立したか否かを判定する(ステップS90454)。例えば、エラー訂正の管理情報に示されるエラー訂正ができなかったセクタデータがある場合に、データ移転条件が成立したと判定してもよい。また、データリフレッシュの管理情報に示されるデータリフレッシュが行われた回数が、予め定められた移転しきい値を超えているセクタデータがある場合に、データ移転条件が成立したと判定してもよい。ステップS90453にて正常にデータリフレッシュが終了しなかった場合に、データ移転条件が成立したと判定してもよい。
ステップS90454にてデータ移転条件が成立していない場合には(ステップS90454;No)、メモリ検査処理を終了する。これに対し、データ移転条件が成立した場合には(ステップS90454;Yes)、データ移転を実行するための制御を行ってから(ステップS90455)、メモリ検査処理を終了する。ステップS90455では、例えばデータ移転の対象となるセクタデータを含む消去単位ブロックの記憶データを読み出し、エラー訂正などを行って正しいデータを復元する。このとき、記憶データを読み出した消去単位ブロックを、不良エリアとしての不良ブロックに設定する。そして、復元したデータを、冗長領域内の代替エリアとなる代替ブロックに書き込むようにすればよい。また、アドレス変換テーブルに含まれる配置情報を更新するなどして、不良ブロックに代えて代替ブロックの記憶データが読出可能となるように設定する。
図30に示すメモリ検査処理では、ステップS90452にてデータリフレッシュ条件が成立したときに、ステップS90453での制御によりデータリフレッシュを実行可能にする。これにより、演出データメモリ90123において、リードディスターブやデータリテンションなどの要因で劣化したメモリセルが生じた場合でも、記憶データを正しいデータに復元して保護することができる。さらに、ステップS90454にてデータ移転条件が成立したときに、ステップS90455での制御によりデータ移転を行う代替処理を実行可能にする。これにより、演出データメモリ90123において、メモリセルをリフレッシュしても回復不能な不良エリアとなる不良ブロックがある場合に、不良エリアの記憶データを代替エリアとなる代替ブロックに移転して保護することができる。
図24に示す演出制御メイン処理では、ステップS9052にて電源投入時メモリ検査設定が行われ、CPU90131からメモリコントローラに検査要求信号が供給される。この検査要求信号が供給されたことに基づいて、メモリコントローラ90122は、図30に示すメモリ検査処理を、電源投入時に実行する。このときには、ステップS90453での制御によりデータリフレッシュが実行される場合や、ステップS90455での制御によりデータ移転が実行される場合がある。例えば前回の電源遮断前といった、パチンコ遊技機901への電力供給が開始されてから、演出データメモリ90123のステータス情報が更新され、データリフレッシュ条件が成立し得る状態や、データ移転条件が成立し得る状態になることがある。しかしながら、データリフレッシュやデータ移転を行うことなく電源切断により電力供給が終了すると、メモリセルの劣化が放置された状態さらには進行していく状態になり、演出データメモリ90123の記憶データが多くの誤りを含むものになるおそれがある。そこで、再び電源投入により電力供給が開始されたときに、図30に示すメモリ検査処理が実行されることで、ステップS90452にてデータリフレッシュ条件が成立すればステップS90453での制御によりデータリフレッシュを実行し、ステップS90454にてデータ移転条件が成立すればステップS90455での制御によりデータ移転を実行する。また、図24に示す演出制御メイン処理では、ステップS9053にてメモリ検査のインターバルが設定される。
図28に示す制御中メモリ検査処理では、ステップS90252にてメモリ検査のインターバルが経過している場合に、ステップS90253またはステップS90256にてデモ表示中であると判定されたこと、あるいは、ステップS90255にて制御中検査待機時間が経過したと判定されたことを条件に、ステップS90257での制御により制御中のメモリ検査を実行可能にする。このように、電源投入時だけでなく、演出の進行を制御中であっても、メモリ検査のインターバルが経過したことに基づいて、データリフレッシュやデータ移転を実行可能なので、電源投入時からの電力供給が停止されずに長時間が経過した場合でも、演出データメモリ90123の記憶データを保護するための処理を実行することができる。特に、メモリ検査のインターバルが経過したことに基づいて、データ移転する代替処理を実行できるので、メモリセルをリフレッシュしても回復不能なデータエラーが発生する不良エリアとなる不良ブロックの記憶データを、代替エリアとなる代替ブロックに、適切に移転して記憶させることができる。
図31は、演出データメモリ90123における記憶領域の構成例を示している。演出データメモリ90123の記憶領域は、データ領域、制御領域、冗長領域といった、3つの領域を有している。データ領域と冗長領域には、管理テーブルと各種の演出データを記憶可能である。演出データは、静止画像データおよび動画像データを含む画像データの他に、音声データ、ランプ駆動データ、モータ駆動データなどであってもよい。データ領域は、演出データメモリ90123の通常アクセスに使用される通常使用領域である。演出の進行を制御するためのプログラムや演出を実行するために使用される演出データは、アクセスに支障がない限り、データ領域に書き込まれて記憶される。冗長領域は、データ領域のうちで、書き込みや読み出しに支障のある不良エリアに代替して使用可能な代替使用領域である。データ領域においてアクセスに支障があると判断された不良ブロックなどの不良エリアは、使用禁止に設定され、不良エリアの記憶データは冗長領域における代替ブロックなどの代替エリアに記憶される。制御領域は、データ領域の不良エリアと冗長領域の代替エリアとの関係を示す対応関係情報などを記憶する制御情報領域である。対応関係情報として、例えばデータ領域のアドレスと冗長領域のアドレスとの対応関係を示す配置情報が記憶される。データ領域のアドレスや冗長領域のアドレスは、ページ番号やブロック番号で指定されてもよいし、開始アドレスと終了アドレスで指定されてもよい。データ領域のアドレスと冗長領域のアドレスとの対応関係を示す配置情報は、アドレス変換テーブルにまとめて記憶されてもよい。アドレス変化テーブルは、CPU90131やVDP90135から演出データメモリ90123へのアクセスを要求する際に指定される論理ブロックアドレスを、実際の記憶領域に割り当てられた物理ブロックアドレスに変換可能とする配置情報のテーブルデータにより構成されていればよい。
図31に示すデータ領域には、3つの不良エリアA、B、Dが存在している。この場合、冗長エリアには、不良エリアA、B、Dの記憶データが移転された代替エリアA、B、Dが設けられる。制御領域には、不良エリアA、B、Dと代替エリアA、B、Dとの対応関係を指定する配置情報A、B、Dが記憶される。冗長領域には、履歴情報が書き込まれてもよい。履歴情報は、演出データメモリ90123においてデータ移転が行われた履歴を示す情報であればよく、例えばデータ移転が行われた日付情報を含んでいればよい。図31に示す冗長領域には、履歴情報Cが記憶されている。制御領域には、履歴情報Cに対応する配置情報Cが記憶されている。配置情報Cは、不良エリアと代替エリアとの対応関係を示す配置情報とは異なり、履歴情報に関する配置情報であることを示す履歴フラグと、履歴情報を記憶している冗長領域のアドレス情報とを含んでいればよい。履歴フラグがオンである配置情報に含まれるアドレス情報を読み取ることにより、冗長領域に記憶された履歴情報を読み出すことができる。履歴情報に含まれるデータ移転の日付情報などから、演出データメモリ90123においてデータ移転が行われた回数を特定し、演出データメモリ90123の使用を継続できるか廃棄すべきかを判定してもよい。制御領域には、配置情報の他にも、例えば消去単位ブロックの管理情報やエラービット数の管理情報、エラー訂正の管理情報、データリフレッシュの管理情報といった、ステータス情報を構成する様々な管理情報が記憶されてもよい。
図32(A)は、演出データメモリ90123に記憶される演出データのうちで、画像データに含まれる動画像データの構成例を示している。図32(B)は、動画像データを映像データと音声データとに分離して復号化する動作例を示している。図32(C)は、動画像データを用いた動画再生の実行例を示している。動画像データは、それぞれが圧縮符号化された映像データと音声データを、所定のコンテナフォーマットで多重化して構成されていればよい。動画像データでは、ヘッダ情報に続けて、パケット化された映像データが格納される映像データブロックや、パケット化された音声データが格納される音声データブロックが、所定の順番で配置されていればよい。演出データメモリ90123から読み出された動画像データは、VDP90135のデマルチプレクサ90142に入力されて、映像データと音声データとに分離される。デマルチプレクサ90142から出力された映像データは、VDP90135の映像デコーダ90143に供給される。デマルチプレクサ90142から出力された音声データは、音声処理回路90136の音声デコーダ90151に供給される。映像デコーダ90143は、デマルチプレクサ90142から供給された映像データを復号化して、ヘッダ情報または各パケットに付加されたタイムスタンプにあわせたタイミングで出力する。音声デコーダ90151は、デマルチプレクサ90142から供給された音声データを復号化して、ヘッダ情報または各パケットに付加されたタイムスタンプにあわせたタイミングで出力する。
このように、映像データと音声データとが多重化されて構成された動画像データを用いて、映像データと音声データとを分離して復号化した後、タイムスタンプにあわせて出力される。これにより、映像出力と音声出力とが同期した動画像の再生が可能になる。演出データメモリ90123には、画像表示装置905の表示制御に関する映像データと、スピーカ908L、908Rにおける演出音の出力制御に関する音声データとが、一連の動画像データとして記憶されている。VDP90135と音声処理回路90136は、演出データメモリ90123から読み出された動画像データを用いて動画像を再生することにより、画像表示装置5の表示制御と、スピーカ908L、908Rにおける演出音の出力制御とを、同期して実行することができる。
図33は、ROM90132に記憶される演出制御実行データの構成例を示している。演出制御実行データは、演出制御パターンにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けて記憶されてもよい。また、演出制御実行データは、例えば始動入賞の発生、プッシュボタン9031Bを押下操作する遊技者の動作検出といった、特定のイベント発生を条件として、読出可能に記憶されてもよい。演出制御実行データは、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、モータ制御データ、操作検出制御データなど、各種の制御データの一部または全部を含んで構成されていればよい。
表示制御データは、画像表示装置905の表示状態を指定するデータとして構成され、表示制御用の命令(コマンド)やレジスタ値(パラメータ)を含んでいればよい。表示制御データによる指定内容は、動画再生を指定する場合と、静止画表示を指定する場合とを含んでいればよい。表示制御データにより動画再生を指定した場合には、演出データメモリ90123から読み出された動画像データを用いて動画像を再生表示するための制御が実行される。表示制御データにより静止画表示を指定した場合には、VRAM90144に予め記憶された静止画像データを用いて、または演出データメモリ90123から読み出された静止画像データを用いて、静止画像を画面表示するための制御が実行される。静止画像の画面表示は、各フレームの表示を短時間で切り替えることにより、各種の演出画像が円滑に変更表示されるアニメーション表示を実行可能であればよい。音声制御データは、スピーカ908L、908Rの音声出力状態を指定するデータとして構成され、音声制御用の命令(コマンド)やレジスタ値(パラメータ)を含んで構成されていればよい。ランプ制御データは、遊技効果ランプ909や演出用点灯役物9090その他の装飾用LEDといった発光部材の点灯態様(発光態様)を指定するデータとして構成され、ランプ制御用の命令(コマンド)やレジスタ値(パラメータ)を含んで構成されていればよい。モータ制御データは、可動部材駆動モータ9033A、9033Bの作動状態を指定するデータとして構成され、モータ制御用の命令(コマンド)やレジスタ値(パラメータ)を含んで構成されていればよい。操作検出制御データは、スティックコントローラ9031Aやプッシュボタン9031Bを操作する遊技者の動作検出状態を指定するデータとして構成され、検出制御用の命令(コマンド)やレジスタ値(パラメータ)を含んで構成されていればよい。
図33に示す演出制御実行データは、表示制御データとともに、音声制御データおよびランプ制御データを含んでいる。これに対し、音声制御データとランプ制御データとを含む演出制御実行データは、表示制御データを含む演出制御実行データとは別個に構成されていてもよい。演出制御パターンとして、演出制御プロセスタイマ判定値と、音声制御データおよびランプ制御データを含む演出制御実行データとが対応付けられた組合せが複数格納された音声ランプ制御パターンが用意されてもよい。また、演出制御パターンとして、演出制御プロセスタイマ判定値と、表示制御データのみを含む演出制御実行データとが対応付けられた組合せが複数格納された表示制御パターンが用意されてもよい。
CPU90131は、図26に示す可変表示開始設定処理のステップS90203にて演出制御パターンを決定し、この演出制御パターンに含まれる演出制御実行データに従って、飾り図柄の可変表示中における各種演出の制御内容を設定する。例えば,図27に示す可変表示中演出処理では、演出制御プロセスタイマのタイマ値が演出制御パターンに設定されている演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときに、ステップS90223にて制御データ読出条件が成立したと判定される。このときには、ステップS90224にて読み出された制御データに従って、ステップS90226では音声出力の制御内容が設定され、ステップS90228ではランプ出力の制御内容が設定され、ステップS90230ではモータ出力の制御内容が設定され、ステップS90234では表示出力の制御内容が設定される。例えばステップS90234での設定に従って、表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を可変表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった静止画像を用いた演出画像、あるいは、リーチ演出における動画像を用いた演出画像などを、画像表示装置905の画面上に表示させる制御を行う。例えばステップS90226での設定に従って、音声制御データにより指定される音声出力状態でスピーカ908L、908Rから演出音を出力させる制御を行う。例えばステップS90228での設定に従って、ランプ制御データにより指定される点灯態様(発光態様)で遊技効果ランプ909や演出用点灯役物9090その他の装飾用LEDといった発光部材を点灯または消灯させる制御を行う。ステップS90230での設定に従って、モータ制御データにより指定される作動状態で可動部材駆動モータ9033A、9033Bを駆動させ、演出用可動部材9032A、9032Bを移動または停止させる制御を行う。また、操作検出制御データにより指定される動作検出状態で、スティックコントローラ9031Aのトリガボタンや操作桿あるいはプッシュボタン9031Bなどを操作する遊技者の動作を検出させる制御を行えばよい。
演出制御実行データにおける表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、モータ制御データ、操作検出制御データに含まれる命令(コマンド)やレジスタ値(パラメータ)は、CPU90131からVDP90135などに供給される。VDP90135では、例えば命令デコーダ90141が命令を解読して、解読結果に応じた画像処理などを指示する。例えば動画像再生命令が供給された場合には、パラメータとなるレジスタ値などから特定される動画像データを演出データメモリ90123から読み出してデマルチプレクサ90142に供給する。あるいは静止画像表示命令が供給された場合には、パラメータとなるレジスタ値などから特定される画像データがVRAM90144に予め記憶されていれば、フレームバッファの所定位置に配置するように描画を行い、1画面分の表示用データを作成する。あるいは音声出力命令が供給された場合には、パラメータとなるレジスタ値などから特定される音声データを音声処理回路90136に供給する。
動画像データは、他の演出データに比べて、データ容量が大きくなりやすい。データ容量が大きな動画像データは、VRAM90144などに予め記憶させておくと、VDP90135のワークエリアが圧迫されてしまうおそれがある。そのため、データ容量が大きな動画像データは、VRAM90144などに予め記憶させておくことが困難であり、使用される機会ごとに、演出データメモリ90123から読み出す必要がある。VDP90135は、CPU90131からの動画像再生命令が供給されたときに、メモリコントローラ90122に動画像データ読出要求を送ることで、演出データメモリ90123に記憶されている動画像データを読み出させる。
図34〜図36は、動画像再生命令が供給された場合に対応して、動画像の再生制御例を示すシーケンス図である。図34は、演出データメモリ90123から読み出した動画像データ(読出データ)の検査結果が正常である検査OKの場合を示している。図35は、演出データメモリ90123においてデータリフレッシュが成功したデータリフレッシュ成功の場合を示している。図36は、演出データメモリ90123において不良ブロックが検出された不良ブロック検出の場合を示している。
図34に示すように、VDP90135では、CPU90131からの動画像再生命令を受けると、パラメータとなるレジスタ値などから特定される動画像データの読み出しを要求する動画像データ読出要求を、メモリコントローラ90122に供給する。メモリコントローラ90122は、動画像データ読出要求を受けたことに対応して、CPU90131に向けて出力する読出待機信号をオンに設定する。その後、動画像データの読み出しを開始する。動画像データの読み出しが終了すると、読み出した動画像データのエラー検出およびエラー訂正を行う。これにより、動画像データが読出完了になると、VDP90135では画像表示装置905の画面上にて動画像の再生表示を開始させる。なお、すべての動画像データが読出完了になるまで動画像の再生表示が開始されないものに限定されず、所定単位の動画像データが読出完了になるごとに、読み出された動画像データを用いて順次に動画像の再生表示が進行するものであってもよい。また、図32(A)〜(C)に示したように、動画像の再生表示では、画像表示装置905における映像出力と、スピーカ908L、908Rにおける音声出力とが、同期して実行され、連携して進行すればよい。
また、メモリコントローラ90122では、エラー検出やエラー訂正の実行結果を用いて、読出データの検査を行う。例えばエラー検出で特定されたエラービット数がエラーしきい値を超えているか否かや、エラー訂正で訂正できなかったセクタデータがあるか否かに応じて、読出データの検査結果を判定する。このとき、読出データの検査結果が正常であると判定すれば、演出データメモリ90123の記憶データが正常に読出完了となったので、CPU90131に向けて出力する読出待機信号をオフに設定する。その後、VDP90135などの制御による動画像の再生表示が終了したときには、VDP90135からCPU90131に対して動画像再生完了を通知すればよい。
図35に示す場合では、メモリコントローラ90122にて、読出データの検査結果が異常であると判定される。この場合には、演出データメモリ90123に記憶されたセクタデータに対し、データリフレッシュが開始される。その後、データリフレッシュが正常に終了すると、演出データメモリ90123の記憶データを新たに読出可能となるので、CPU90131に向けて出力する読出待機信号をオフに設定する。なお、読出データの検査結果に基づくデータリフレッシュは、エラー検出やエラー訂正の実行結果に応じて実行されるので、VDP90135などの制御による動画像の再生表示が開始された後に実行できるようにしてもよい。これにより、演出データメモリ90123の記憶データに対するデータリフレッシュが実行される場合でも、動画像の再生表示に遅延が生じることを防止して、適切な動画像の再生表示による演出を実行できる。その一方で、データリフレッシュが終了するまで、VDP90135などの制御による動画像の再生表示が開始されずに待機する場合には、動画像の再生表示に遅延が生じることになる。
図36に示す場合では、メモリコントローラ90122にて、データリフレッシュが開始された後、不良エリアとなる不良ブロックが検出されたことにより、データリフレッシュが中断されている。この場合には、不良ブロックの検出に対応して、演出データメモリ90123に記憶された消去単位ブロックのセクタデータに対し、データ移転が開始される。その後、演出データメモリ90123では、データ領域における不良エリアとなる不良ブロックから、冗長領域における代替エリアとなる代替ブロックへのデータ移転が終了して、演出データメモリ90123の記憶データを新たに読出可能になると、CPU90131に向けて出力する読出待機信号をオフに設定する。なお、読出データの検出結果に基づくデータリフレッシュに続いて実行されるデータ移転は、データリフレッシュと同様に、VDP90135などの制御による動画像の再生表示が開始された後に実行できるようにしてもよい。これにより、演出データメモリ90123の記憶データに対するデータ移転が実行される場合でも、動画像の再生表示に遅延が生じることを防止して、適切な動画像の再生表示による演出を実行できる。その一方で、不良エリアから代替エリアへのデータ移転が終了するまで、VDP90135などの制御による動画像の再生表示が開始されずに待機する場合には、データリフレッシュが正常に終了した場合と比較して、動画像の再生表示にさらなる遅延が生じることになる。
図35および図36に示す場合では、読出データの検査結果が異常であると判定されたときに、続けてデータリフレッシュが開始される。図36に示す場合では、データリフレッシュが開始された後、不良エリアとなる不良ブロックが検出されたときに、続けてデータ移転が開始される。このように、演出データメモリ90123の読出データに対する検査結果に応じて、読み出しが行われた直後に、データリフレッシュやデータ移転を実行可能であってもよい。これに対し、演出データメモリ90123の読出データに対するエラー検出やエラー訂正の実行結果を、演出データメモリ90123に記憶しておき、メモリ検査のインターバルが経過したときに、データリフレッシュ条件やデータ移転条件が成立したことに対応して、データリフレッシュやデータ移転を実行可能であってもよい。
図34〜図36に示す動画像の再生制御例では、CPU90131からVDP90135に対して動画像再生命令が供給されると、VDP90135がメモリコントローラ90122に動画像データ読出要求を供給して、動画像データの読み出しを開始している。これに対し、動画像データ読出要求に対応する命令は、CPU90131からメモリコントローラ90122に供給されてもよい。CPU90131では、演出制御パターンに含まれる演出制御実行データなどから動画像の再生開始を決定したときに、図29に示す制御中演出データ転送処理のステップS90272にて、演出データ読出条件が成立したと判定する。そこで、ステップS90274の制御により、CPU90131からメモリコントローラ90122に対して動画像データ読出要求に対応する命令を供給すればよい。ただし、CPU90131からVDP90135に対して動画像再生命令を供給するとともに、CPU90131からメモリコントローラ90122に対して動画像データ読出要求に対応する命令を供給する場合には、CPU90131の処理負荷が増大するおそれがある。他方において、図34〜図36に示す動画像の再生制御例のように、VDP90135がCPU90131から供給された動画像再生命令を受けたときに、VDP90135からメモリコントローラ90122に動画像データ読出要求を供給することで、動画像データを読み出すための処理負荷が分散されるので、CPU90131の処理負担を軽減することができる。
動画像の再生表示を開始する場合には、様々な要因により遅延が生じることがある。例えば図35および図36に示された動画像の再生制御例のように、読出データの検査結果に基づくデータリフレッシュやデータ移転による遅延が生じることがある。その他にも、図28に示す制御中メモリ検査処理のステップS90257にて制御中メモリ検査を開始させる制御が行われると、演出データメモリ90123の記憶データが読出不可となり、制御中メモリ検査が終了するまで、動画像の再生表示に遅延が生じることがある。さらに、NAND型フラッシュメモリを用いて構成された演出データメモリ90123では、ランダムアクセスによる記憶データの読み出しを要因として、動画像の再生表示に遅延が生じることもある。NAND型フラッシュメモリを用いて構成された演出データメモリ90123は、セクタ単位で記憶データが読み出される。動画像データは、他の演出データに比べてデータ容量が大きくなりやすいので、演出データメモリ90123にて複数のセクタにまたがって記憶される場合がある。演出データメモリ90123では、動画像データなどの演出データが複数のセクタにまたがって記憶されている場合に、それぞれのセクタにアクセスして記憶データを読み出さなければならない。この場合には、演出データメモリ90123に対するランダムアクセスが頻繁に発生することで、記憶データの読み出しに遅延が生じ、動画像の再生表示にも遅延の影響が及んでしまうことになる。
パチンコ遊技機901において実行される演出のうちには、動画像の再生表示が実行される場合のように、演出データメモリ90123の読出許否状態に応じて、遅延が生じやすい演出がある。その一方で、演出データメモリ90123の読出許否状態にかかわらず、遅延なく実行可能な演出もある。例えばROM90132に記憶される演出制御実行データには、始動入賞報知SH1を実行するための演出制御実行データが含まれてもよい。始動入賞報知SH1は、第1始動入賞や第2始動入賞が発生した始動口入賞時に、スピーカ908L、908Rからの音声出力、遊技効果ランプ909や演出用点灯役物9090その他の装飾用LEDにおける点灯態様、演出用可動部材9032A、9032Bにおける動作、これらの一部または全部の組合せにより、始動入賞の発生を報知する。また、ROM90132に記憶される演出制御実行データには、リーチ後演出AR1やリーチ後演出AR2を実行するための演出制御実行データが含まれてもよい。リーチ後演出AR1は、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、例えば動画像の再生表示が正常に開始される期間に対応して、スピーカ908L、908Rからの音声出力、遊技効果ランプ909や演出用点灯役物9090その他の装飾用LEDにおける点灯態様、演出用可動部材9032A、9032Bにおける動作、これらの一部または全部の組合せにより、リーチ演出の開始を報知する。その他、ROM90132に記憶される演出制御実行データには、エラー報知EH1を実行するための演出制御実行データが含まれてもよい。エラー報知EH1は、各種のエラーが発生したエラー発生時に、スピーカ908L、90Rからの音声出力、遊技効果ランプ909や演出用点灯役物9090その他の装飾用LEDにおける点灯態様、これらの一部または全部の組合せにより、異常の発生を報知する。あるいは、ROM90132に記憶される演出制御実行データには、予告演出YA1を実行するための演出制御実行データが含まれてもよい。予告演出YA1は、飾り図柄の可変表示中にて、スピーカ908L、908Rからの音声出力、遊技効果ランプ909や演出用点灯役物9090その他の装飾用LEDにおける点灯態様、演出用可動部材9032A、9032Bにおける動作、これらの一部または全部の組合せにより、有利状態としての大当り遊技状態に制御されることなどを示唆する。
図37および図38は、始動入賞報知SH1を実行する場合の制御例を示すシーケンス図である。図37は、動画像データの読み出しに遅延が生じない読出遅延なしの場合を示している。図38は、動画像データの読み出しに遅延が生じる読出遅延ありの場合を示している。図37および図38に示す制御例では、リーチ演出開始までの制御が共通している。具体的には、第1特別図柄表示装置904Aまたは第2特別図柄表示装置904Bにおける特別図柄の可変表示が開始されるときに、主基板9011から演出制御基板9012に対して可変表示開始コマンドが送信される。例えば主基板9011に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ90100のCPU90103は、図22に示す遊技制御プロセス処理のステップS90112にて、可変表示結果通知コマンドや変動パターン指定コマンドを送信するための設定を行う。演出制御基板9012では、可変表示開始コマンドを受信したことに対応して、CPU90131が図25および図26に示すステップS90171の可変表示開始設定処理を実行し、ステップS90205での設定などにより、飾り図柄の可変表示を開始する。こうして、特別図柄の可変表示開始に対応して、飾り図柄の可変表示開始設定が行われ、飾り図柄の可変表示が開始される。その後、リーチ前演出BR1が実行されてもよい。リーチ前演出BR1は、例えば「滑り」や「擬似連」の可変表示演出といった、飾り図柄の可変表示態様により、大当り遊技状態に制御されることなどを示唆する演出であってもよい。あるいは、リーチ前演出BR1は、例えば予告演出といった、飾り図柄の可変表示態様によらず、大当り遊技状態に制御されることなどを示唆する演出であってもよい。その後、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるリーチ成立に達したことに対応して、リーチ演出の実行が開始されるリーチ演出開始となる。
図37に示す制御例では、リーチ演出として、動画像の再生表示が遅延なく開始される。動画像の再生表示が開始された後に、第1始動入賞や第2始動入賞が発生した始動入賞時にて、始動入賞報知SH1が実行される。始動入賞報知SH1は、始動入賞の発生に対応してROM90132に記憶された演出制御実行データを読み出すことにより、始動入賞時に遅延なく実行可能である。始動入賞報知SH1は、普通入賞球装置906Aに形成された第1始動入賞口、または普通可変入賞球装置906Bに形成された第2始動入賞口といった、遊技球が通過可能な通過領域(始動領域)を、遊技球が通過したことに関する通過補助演出に含まれる。動画像の再生表示によるリーチ演出は、画像表示装置905の画面上における映像出力と同期して実行されるスピーカ908L、908Rにおける音声出力を含んでいる。この音声出力は、画像表示装置905の表示に関する表示補助演出に含まれる。
図37に示す制御例でリーチ演出の実行が開始された後には、リーチ後演出AR10が実行されてもよい。リーチ後演出AR10は、例えば予め用意された演出画像のカットイン表示といった、大当り遊技状態に制御されることなどを示唆する演出であってもよい。あるいは、リーチ後演出AR10は、例えばリーチ演出の内容を説明する映像出力や音声出力といった、大当り遊技状態に制御されることなどを示唆しない演出であってもよい。図37に示す制御例では、遅延なく開始された動画像の再生表示が終了してから、飾り図柄の揺れ表示が開始される。続いて、リーチ演出の実行が終了するリーチ演出終了となり、特別図柄の可変表示が終了する可変表示終了に対応して、飾り図柄の可変表示における表示結果が停止表示(完全停止表示)され、確定飾り図柄が表示された状態になる。
図38に示す制御例では、リーチ演出に含まれる動画像の再生表示を実行するために用いられる動画像データの読み出しに遅延が生じ、動画像の再生表示が開始されずに表示停止となる期間がある。この表示停止期間にて、第1始動入賞や第2始動入賞が発生した場合には、表示停止期間であっても始動入賞報知SH1が実行される。例えば始動入賞報知SH1の実行に用いられる演出制御実行データは、音声制御データ、ランプ制御データ、モータ制御データの一部または全部を含む一方で、表示制御データを含まないように構成されていればよい。あるいは、始動入賞報知SH1の実行に用いられる演出制御実行データは、音声制御データ、ランプ制御データ、モータ制御データの一部または全部を含む演出制御実行データと、表示制御データのみを含む演出制御実行データとが、別個に用意されていてもよい。メモリコントローラ90123から出力される読出待機信号がオンであるときに、CPU90131は、表示制御データのみを含む演出制御実行データを使用せず、音声制御データ、ランプ制御データ、モータ制御データの一部または全部を含む演出制御実行データを用いて、始動入賞報知SH1を実行可能にすればよい。例えばCPU90131は、図25に示す演出制御プロセス処理のステップS90161にて始動入賞時演出設定を行うときに、第1始動入賞や第2始動入賞が発生した場合に対応して用意された演出制御実行データを、ROM90132から読み出す。このとき読み出した演出制御実行データを用いて始動入賞報知SH1を実行するので、動画像の再生表示が遅延する影響を受けることなく、表示停止期間においても始動入賞報知SH1を実行することができる。
図38に示す制御例で動画像の再生表示に遅延が生じたリーチ演出の実行が開始された後には、リーチ後演出AR10が実行されてもよい。この制御例では、遅延が生じた動画像の再生表示が終了するより前に、飾り図柄の揺れ表示が開始される。飾り図柄の揺れ表示が開始されるタイミングは、動画像の再生表示に遅延が生じたか否かにかかわらず、ROM90132から読み出した演出制御パターンに設定された演出制御プロセスタイマ判定値などにより、予め定められていればよい。飾り図柄の揺れ表示では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて、確定表示の対象となる飾り図柄が、微少な揺れや伸縮などを伴って表示され、停止表示(完全停止表示)されるまで待機した表示状態となる。確定表示の対象となる飾り図柄は、飾り図柄の可変表示における表示結果として導出される確定飾り図柄であり、図26に示す可変表示開始設定処理のステップS90201にて決定される最終停止図柄であればよい。飾り図柄の揺れ表示が行われる揺れ表示期間は、例えば2秒間といった、演出制御パターンで予め設定された時間が経過するまでの期間であればよい。この揺れ表示期間では、遅延が生じた動画像の再生表示を継続して実行する。動画像の再生表示によるリーチ演出は、画像表示装置5の画面上における表示に関する表示補助演出として、映像出力と同期して実行される音声出力を含んでいる。そのため、動画像の再生表示に遅延が発生した場合には、その遅延による再生表示の停止期間に応じて、表示補助演出となる音声出力を遅延して実行可能であり、揺れ表示期間においても、遅延した表示補助演出となる音声出力の制御が実行される。こうして、揺れ表示期間は、読出遅延の発生により遅延した制御を実行可能な期間とすることができる。
例えば図23に示す変動パターンPA2´−3や変動パターンPA3´−3に対応する可変表示が実行される場合には、可変表示が開始されてから表示結果が導出されるまでの可変表示時間が長くなり、動画像の再生表示によるリーチ演出を実行するために使用される動画像データも、データ容量が大きなものになりやすい。そのため、動画像の再生表示に遅延が発生する可能性も高くなる。そこで、可変表示時間が長い変動パターンに対応する可変表示が実行される場合には、可変表示時間が短い変動パターンに対応する可変表示が実行される場合に比べて、揺れ表示期間が長くなるように設定されてもよい。これにより、動画像の再生表示が遅延しやすい場合でも、遅延が生じた動画像の再生表示によるリーチ演出を完了させる可能性を向上させて、違和感のない適切な演出により不具合の発生を防止できる。
なお、図38に示す制御例で動画像の再生表示に遅延が生じたリーチ演出の実行が開始されるときには、動画像の再生表示による映像出力をフェードインさせてもよい。例えば遅延した動画像の再生表示を開始するときには、動画像のブレンド率を「0」に初期設定しておき、時間の経過に伴って、ブレンド率を増加させていくように更新すればよい。このように、遅延した動画像の再生表示による映像出力をフェードインさせることにより、動画像の再生表示に遅延が生じた場合に、動画像を用いた表示演出の違和感を抑制することができる。
図39は、始動入賞報知SH1の実行例などを示している。例えば図39(A)に示すように、普通入賞球装置906Aに形成された第1始動入賞口といった、通過領域に含まれる始動領域を遊技球が通過したときには、例えば図39(B1)に示す「ピコーン!」の音声をスピーカ908L、908Rから出力させることにより、始動入賞報知SH1が実行される。あるいは、始動領域を遊技球が通過したときには、例えば図39(B2)に示すように、普通可変入賞球装置906Aの内部または周辺に設けられた装飾用LEDを、青色または黄色といった、所定の発光色(ランプ点灯色)で発光(点灯)させることにより、始動入賞報知SH1が実行される。
図39(C)に示すように、入賞時判定結果に応じて異なる入賞時実行割合により、複数の保留表示色のそれぞれに対応して、音声出力の内容やランプ点灯色が異なる始動入賞報知SH1を実行してもよい。入賞時判定結果は、例えば図22に示す遊技制御プロセス処理のステップS9012にて抽出された乱数値を示す数値データを用いて、有利状態としての大当り遊技状態に制御されるか否かを判定した結果であればよい。ステップS9012において判定を行うことにより、大当り遊技状態に制御するか否かの決定前に、大当り遊技状態に制御されるか否かを判定できればよい。入賞時判定結果は、大当り遊技状態に制御される場合の「大当り」と、大当り遊技状態に制御されない場合の「ハズレ」とを含んでいればよい。あるいは、入賞時判定結果は、「大当り」と「ハズレ」に代えて、または「大当り」と「ハズレ」に加えて、例えばスーパーリーチのリーチ演出といった特定の演出が実行される特定変動パターンに決定される場合の判定結果と、特定変動パターンに決定されない場合の判定結果とを含んでいてもよい。保留表示色は、始動入賞記憶表示エリア905Hにおける保留表示の表示色である。始動入賞記憶表示エリア905Hでは、可変表示に関する保留記憶情報に基づいて、可変表示の保留数を特定可能な保留表示が行われる。図39(C)に示すように、保留表示色に対応した音声出力の内容やランプ点灯色が設定されることにより、保留表示の表示態様に応じて異なる演出態様により始動入賞報知SH1を実行できる。なお、図39(C)に示す例では、保留表示色に対応して、音声出力の内容およびランプ点灯色の両方が設定される。これに対し、保留表示色に対応して、音声出力の内容またはランプ点灯色の一方のみが設定され、他方は保留表示色にかかわらず一定内容が設定されてもよい。
図40および図41は、リーチ後演出AR1を実行する場合の制御例を示すシーケンス図である。図40は、動画像データの読み出しに遅延が生じない読出遅延なしの場合を示している。図41は、動画像データの読み出しに遅延が生じる読出遅延ありの場合を示している。図40および図41に示す制御例でも、図37および図38の制御例と同様に、可変表示開始からリーチ演出開始までの制御が共通している。
図40に示す制御例では、リーチ演出として、動画像の再生表示が遅延なく開始される。動画像の再生表示が開始された後に、リーチ後演出AR1が実行される。リーチ後演出AR1は、例えば変動パターンに対応して決定された演出制御パターンに含まれる演出制御実行データを用いて、飾り図柄の可変表示中に遅延なく実行可能である。リーチ後演出AR1は、例えばプッシュボタン9031Bを押下操作する遊技者による動作を検出して、検出結果により演出実行条件が成立したときに実行されてもよい。あるいは、リーチ後演出AR1は、遊技者による動作の検出結果にかかわらず、飾り図柄の可変表示中における演出実行タイミングに達したときに実行されてもよい。遊技者による動作の検出結果により演出実行条件が成立するリーチ後演出AR1は、遊技者による動作の検出に関する検出補助演出に含まれる。遊技者による動作の検出結果にかかわらず、例えば可動部材駆動モータ9033A、9033Bの駆動力により演出用可動部材9032A、9032Bを動作させるリーチ後演出AR1は、可動物の動作に関する動作補助演出に含まれる。動画像の再生表示によるリーチ演出は、画像表示装置905の画面上における映像出力と同期して実行されるスピーカ908L、908Rにおける音声出力を含んでいる。この音声出力は、画像表示装置905の表示に関する表示補助演出に含まれる。
図40に示す制御例でリーチ後演出AR1が実行された後には、さらにリーチ後演出AR2が実行されてもよい。リーチ後演出AR2は、例えば予め用意された演出画像のカットイン表示といった、大当り遊技状態に制御されることなどを示唆する演出であってもよい。あるいは、リーチ後演出AR2は、例えばリーチ演出の内容を説明する映像出力や音声出力といった、大当り遊技状態に制御されることなどを示唆しない演出であってもよい。図40に示す制御例では、遅延なく開始された動画像の再生表示が終了してから、飾り図柄の揺れ表示が開始される。続いて、リーチ演出の実行が終了するリーチ演出終了となり、特別図柄の可変表示が終了する可変表示終了に対応して、飾り図柄の可変表示における表示結果が停止表示(完全停止表示)され、確定飾り図柄が表示された状態になる。
図41に示す制御例では、リーチ演出に含まれる動画像の再生表示を実行するために用いられる動画像データの読み出しに遅延が生じ、動画像の再生表示が開始されずに表示停止となる期間がある。この表示停止期間にて、演出実行条件が成立した場合、または演出実行タイミングに達した場合には、表示停止期間であってもリーチ後演出AR1が実行される。例えばリーチ後演出AR1の実行に用いられる演出制御実行データは、音声制御データ、ランプ制御データ、モータ制御データの一部または全部を含む一方で、表示制御データを含まないように構成されていればよい。あるいは、リーチ後演出AR1の実行に用いられる演出制御実行データは、音声制御データ、ランプ制御データ、モータ制御データの一部または全部を含む演出制御実行データと、表示制御データのみを含む演出制御実行データとが、別個に用意されていてもよい。メモリコントローラ90123から出力される読出待機信号がオンであるときに、CPU90131は、表示制御データのみを含む演出制御実行データを使用せず、音声制御データ、ランプ制御データ、モータ制御データの一部または全部を含む演出制御実行データを用いて、リーチ後演出AR1を実行可能にすればよい。例えばCPU90131は、図27に示す可変表示中演出処理のステップS90222にて更新した演出プロセスタイマのタイマ値に基づいて、ステップS90223にて制御データ読出条件が成立したと判定されたときに、図26に示すステップS90203にて決定された演出制御パターンを構成する演出制御実行データを読み出す。このとき読み出した演出制御実行データを用いてリーチ後演出AR1を実行するので、動画像の再生表示が遅延する影響を受けることなく、表示停止期間においてもリーチ後演出AR1を実行することができる。
図41に示す制御例で動画像の再生表示に遅延が生じたリーチ演出の実行が開始された後には、図40の場合と同様に、リーチ後演出AR2が実行されてもよい。この制御例では、遅延が生じた動画像の再生表示が終了するより前に、飾り図柄の揺れ表示が開始される。飾り図柄の揺れ表示が開始されるタイミングは、動画像の再生表示に遅延が生じたか否かにかかわらず、ROM90132から読み出した演出制御パターンに設定された演出制御プロセスタイマ判定値などにより、予め定められていればよい。飾り図柄の揺れ表示では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて、確定表示の対象となる飾り図柄が、微少な揺れや伸縮などを伴って表示され、停止表示(完全停止表示)されるまで待機した表示状態となる。飾り図柄の揺れ表示が行われる揺れ表示期間は、例えば2秒間といった、演出制御パターンで予め設定された時間が経過するまでの期間であればよい。この揺れ表示期間では、遅延が生じた動画像の再生表示を継続して実行する。動画像の再生表示によるリーチ演出は、画像表示装置905の画面上における表示に関する表示補助演出として、映像出力と同期して実行される音声出力を含んでいる。そのため、動画像の再生表示に遅延が発生した場合には、その遅延による再生表示の停止期間に応じて、表示補助演出となる音声出力を遅延して実行可能であり、揺れ表示期間においても、遅延した表示補助演出となる音声出力の制御が実行される。こうして、揺れ表示期間は、読出遅延の発生により遅延した制御を実行可能な期間とすることができる。
例えば図23に示す変動パターンPA2´−3や変動パターンPA3´−3に対応する可変表示が実行される場合には、可変表示が開始されてから表示結果が導出されるまでの可変表示時間が長くなり、動画像の再生表示によるリーチ演出を実行するために使用される動画像データも、データ容量が大きなものになりやすい。そのため、動画像の再生表示に遅延が発生する可能性も高くなる。そこで、可変表示時間が長い変動パターンに対応する可変表示が実行される場合には、可変表示時間が短い変動パターンに対応する可変表示が実行される場合に比べて、揺れ表示期間が長くなるように設定されてもよい。これにより、動画像の再生表示が遅延しやすい場合でも、遅延が生じた動画像の再生表示によるリーチ演出を完了させる可能性を向上させて、違和感のない適切な演出により不具合の発生を防止できる。
なお、図41に示す制御例で動画像の再生表示に遅延が生じたリーチ演出の実行が開始されるときには、動画像の再生表示による映像出力をフェードインさせてもよい。例えば遅延した動画像の再生表示を開始するときには、動画像のブレンド率を「0」に初期設定しておき、時間の経過に伴って、ブレンド率を増加させていくように更新すればよい。このように、遅延した動画像の再生表示による映像出力をフェードインさせることにより、動画像の再生表示に遅延が生じた場合に、動画像を用いた表示演出の違和感を抑制することができる。
図42は、リーチ後演出AR1の実行例などを示している。例えば図42(A)に示すように、プッシュボタン9031Bを繰返し押下操作する連打操作といった、遊技者による動作が検出されたことに基づいて、演出実行条件が成立したときには、例えば図42(B1)に示す「チャーンス!」の音声をスピーカ908L、908Rから出力させる音声出力により、リーチ後演出AR1が実行される。あるいは、演出実行条件が成立したときには、例えば図42(B2)に示すように、演出用点灯役物9090を点灯させる点灯態様により、リーチ後演出AR1が実行される。あるいは、演出実行条件が成立したときには、例えば図42(B3)に示すように、可動部材駆動モータ9033A、9033Bの駆動力により演出用可動部材9032A、9032Bを動作(進出)させることで、リーチ後演出AR1が実行される。リーチ後演出AR1は、音声出力、点灯態様、可動部材の動作のいずれか、あるいは、これらの一部または全部の組合せにより、実行可能な演出であればよい。
図42(C)に示すように、可変表示結果に応じて異なる操作時実行割合により、リーチ後演出AR1を実行可能にしてもよい。可変表示結果は、例えば図22に示す遊技制御プロセス処理のステップS90102にて乱数値を用いて決定した結果であればよい。可変表示結果は、大当り遊技状態に制御される場合に対応した「大当り」と、大当り遊技状態に制御されない場合に対応した「ハズレ」とを含んでいればよい。あるいは、可変表示結果は、「大当り」と「ハズレ」に代えて、または「大当り」と「ハズレ」に加えて、大当り遊技状態の終了後に確変状態となる場合に対応した「確変」と、大当り遊技状態の終了後に確変状態とならない場合に対応した「非確変」とを含んでいてもよい。図42(C)に示す操作時実行割合は、可変表示結果が「大当り」の場合に、可変表示結果が「ハズレ」の場合よりも高くなるように設定されている。したがって、可変表示結果が「大当り」の場合には、可変表示結果が「ハズレ」の場合よりも、リーチ後演出AR1が実行されやすくなる。なお、可変表示結果に応じて操作時実行割合を異ならせるものに限定されず、可変表示結果に応じて異なる割合でリーチ後演出AR1の演出態様が決定されてもよい。この場合には、リーチ後演出AR1の演出態様に応じて、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される期待度を、異ならせることができる。また、変動パターンに応じて操作時実行割合を異ならせてもよいし、変動パターンに応じて異なる割合でリーチ後演出AR1の演出態様が決定されてもよい。
リーチ後演出AR1は、遊技者の動作を促す促進報知が実行されていないときに、プッシュボタン9031Bを押下操作する遊技者による動作を検出して、検出結果により演出実行条件が成立したときに実行されてもよい。動画像の再生表示が開始されずに表示停止となる表示停止期間にて、遊技者の動作を促す促進報知が実行されていないときに、プッシュボタン9031Bを押下操作する遊技者による動作を検出して、検出結果によりリーチ後演出AR1を実行可能にしてもよい。
遊技者の動作を促す促進報知として、画像表示装置905の画面上における演出画像の表示により、操作有効期間の残り時間が報知されてもよい。操作有効期間は、プッシュボタン9031Bを押下操作する遊技者による動作を、有効に検出する有効検出期間である。動画像の再生表示が遅延により開始されずに表示停止となる表示停止期間では、操作有効期間の残り時間が報知されなくなったり、残り時間の表示が更新されなくなったりすることがある。表示停止期間にて促進報知が適切に実行されなくなった場合に、演出の進行を制御する上で、操作有効期間の残り時間は、遅延のない通常の場合と同様に減少させ続けてもよいし、遅延のない通常の場合とは異なり減少させないように、残り時間の計測を一旦停止させてもよい。操作有効期間にてプッシュボタン9031Bを押下操作する遊技者による動作が検出されるごとに、図42(C)に示すような可変表示結果に応じて操作時実行割合で、リーチ後演出AR1を実行するか否かを決定すればよい。そして、リーチ後演出AR1を実行すると決定された場合に、図42(B1)〜(B3)に示された音声出力、点灯態様、可動部材の動作のいずれか、あるいは、これらの一部または全部の組合せにより、リーチ後演出AR1を実行すればよい。
図43は、操作有効期間の残り時間を更新する場合の制御例を示すタイミング図などである。図43(A1)および(A2)は、動画像データの読み出しに遅延が生じない読出遅延なしの場合を示している。図43(B1)〜(B3)は、動画像データの読み出しに遅延が生じる読出遅延ありの場合を示している。図43(A1)に示す動画再生が「なし」から「あり」に変更されるタイミングは、演出制御パターンを構成する演出制御実行データに含まれる表示制御データなどにより指定される再生開始設定タイミングであり、設計の段階で動画像の再生開始として設定されたタイミングである。
例えば図43(A1)に示すように、動画像データの読み出しに遅延が生じない読出遅延なしの場合は、再生開始設定タイミングと対応して、操作有効期間の残り時間に、図43(A2)に示すような初期設定時間T0が設定される。操作有効期間の残り時間は、例えばRAM90133の所定領域(演出制御タイマ設定部)などに設けられた有効期間タイマのタイマ値を用いて計測できればよい。図43(A2)に示すように、再生開始設定タイミングと対応して初期設定時間T0が設定された後には、時間の経過に伴い操作有効期間の残り時間を減少させる。そして、操作有効期間の残り時間が「0」になると、操作有効期間が終了する。なお、操作有効期間の残り時間が「0」になる前に、プッシュボタン9031Bを押下操作する遊技者による動作の検出結果に基づいて、操作有効期間の終了条件が成立した場合には、その時点で操作有効期間を終了させてもよい。操作有効期間の終了条件は、例えば図42(C)に示された操作時実行割合でリーチ後演出AR1を実行すると決定されたときなど、動作の検出に基づいて成立可能となるように、予め定められていればよい。
例えば図43(B1)に示すように、動画像データの読み出しに遅延が生じる読出遅延ありの場合にも、再生開始設定タイミングと対応して、操作有効期間の残り時間には、図43(B2)および(B3)に示すような初期設定時間T0が設定される。その後における制御の一例として、図43(B2)に示すように、操作有効期間の残り時間は、読出遅延なしの場合と同様に減少させ、その残り時間が「0」になると、操作有効期間が終了してもよい。他の一例として、図43(B3)に示すように、操作有効期間の残り時間は、動画像の再生開始が遅延することにあわせて、減少させないように一旦停止させてもよい。この場合には、読出遅延なしの場合とは異なり、動画像の再生開始が遅延して表示停止となる表示停止期間では、有効期間タイマのタイマ値を更新させずに維持するタイマ停止の制御を行うようにすればよい。
図43(C)は、促進報知の実行例として、メータ画像MT1の表示例を示している。この表示例では、画像表示装置905の画面上に、「押せ!」のメッセージを報知する文字を示す演出画像MS1や、プッシュボタン9031Bに対応するキャラクタを示す演出画像BT1とともに、メータ画像MT1が表示される。メータ画像MT1は、動画像データから分離された映像データを用いて、更新可能に表示されてもよい。この場合、動画像データの読み出しに遅延が生じる読出遅延ありによって、表示停止期間ではメータ画像MT1の表示も更新が停止される。そのため、例えば図43(B2)に示すように、読出遅延ありの場合でも読出遅延なしの場合と同様に操作有効期間の残り時間を減少させるものでは、メータ画像MT1の表示状態により報知される操作有効期間の残り時間と、有効期間タイマのタイマ値を用いて実際に計測される操作有効期間の残り時間とに、相違が生じてしまうおそれがある。そこで、例えば図43(B3)に示すように、読出遅延ありの場合に操作有効期間の残り時間を減少させないように一旦停止させれば、メータ画像MT1の表示状態により報知される操作有効期間の残り時間と、有効期間タイマのタイマ値を用いて実際に計測される操作有効期間の残り時間との相違がなくなり、違和感のない適切な演出により不具合の発生を防止できる。ただし、タイマ停止の制御を行うことにより、設計段階よりも長い操作有効期間が設けられることになるので、設計段階では意図しなかったタイミングでの遊技者による動作を検出して、リーチ後演出AR1が実行されてしまうことによる不具合が発生するおそれもある。
図43(C)に示すメータ画像MT1は、動画像データとは別個に用意された静止画像データを用いて、アニメーション表示などにより更新可能に表示されてもよい。メータ画像MT1の更新表示に用いられる静止画像データは、予めVRAM90144の所定領域などに記憶されていてもよい。メータ画像MT1の更新表示は、CPU90131がROM90132から読み出した演出制御パターンに含まれる演出制御実行データを用いて制御されてもよい。この場合、動画像データの読み出しに遅延が生じる読出遅延ありによって、表示停止期間ではメータ画像MT1の表示も更新が停止されることがある。なお、表示停止期間であっても、VRAM90144に予め記憶された静止画像データを用いることで、メータ画像MT1の表示を更新できるようにしてもよい。表示停止期間にてメータ画像MT1の更新表示が停止される場合でも、表示停止期間が終了したときには、演出制御実行データでの設定に応じて、読出遅延なしの場合と同様の表示状態となるように、メータ画像MT1の表示が更新されてもよい。これにより、例えば図43(B2)に示すように、読出遅延ありの場合でも読出遅延なしの場合と同様に操作有効期間の残り時間を減少させるものでは、少なくとも表示停止期間が終了した後に、メータ画像MT1の表示状態により報知される操作有効期間の残り時間と、有効期間タイマのタイマ値を用いて実際に計測される操作有効期間の残り時間との相違がなくなり、違和感のない適切な演出により不具合の発生を防止できる。ただし、表示停止期間が終了したときに、メータ画像MT1の表示状態が不連続に変化する場合があるので、メータ画像MT1の表示に違和感が生じて不具合が発生するおそれもある。また、例えば図43(B3)に示すように、読出遅延ありの場合に操作有効期間の残り時間を減少させないように一旦停止させるものでは、少なくとも表示停止期間が終了した後に、メータ画像MT1の表示状態により報知される操作有効期間の残り時間と、有効期間タイマのタイマ値を用いて実際に計測される操作有効期間の残り時間とに、相違が生じてしまうおそれがある。CPU90131やVDP90135では、表示停止期間にて有効期間タイマに対するタイマ停止の制御が行われる場合に、メータ画像MT1の更新表示も停止させる更新表示停止の制御が行われるようにしてもよい。これにより、違和感ない適切な演出により不具合の発生を防止できる。
図42(B3)に示す演出用可動部材9032A、9032Bを動作(進出)させるリーチ後演出AR1は、遊技者による動作の検出結果にかかわらず実行される場合があってもよい。例えば飾り図柄の可変表示を開始するときには、図26に示す可変表示開始設定処理のステップS90203にて、変動パターンに対応する演出制御パターンが決定される。そして、特定の変動パターンに対応して決定された特定の演出制御パターンでは、演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けた演出制御実行データに含まれるモータ制御データとして、演出実行タイミングに達したときに演出用可動部材9032A、9032Bを動作(進出)させるリーチ後演出AR1の実行に用いられるデータが、予め設定されていてもよい。こうした特定の演出制御パターンは、可変表示結果に応じて異なる割合で決定されてもよい。その決定割合は、可変表示結果が「大当り」の場合に、可変表示結果が「ハズレ」の場合よりも高くなるように設定されていてもよい。この設定により、可変表示結果が「大当り」の場合には、可変表示結果が「ハズレ」の場合よりも、リーチ後演出AR1が実行されやすくなる。なお、可変表示結果に応じて演出用可動部材9032A、9032Bを動作させるリーチ後演出AR1の実行割合を異ならせるものに限定されず、可変表示結果に応じて異なる割合で演出用可動部材9032A、9032Bの動作態様が決定されてもよい。この場合には、演出用可動部材9032A、9032Bの動作態様に応じて、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される期待度を、異ならせることができる。
図44および図45は、エラー報知EH1を実行する場合の制御例を示すシーケンス図である。図44は、動画像データの読み出しに遅延が生じない読出遅延なしの場合を示している。図45は、動画像データの読み出しに遅延が生じる読出遅延ありの場合を示している。図44および図45に示す制御例でも、図37および図38の制御例と同様に、可変表示開始からリーチ演出開始までの制御が共通している。
図44に示す制御例では、リーチ演出として、動画像の再生表示が遅延なく開始される。動画像の再生表示が開始された後に、エラーの発生が検出されたエラー検出時にて、エラー報知EH1が実行される。エラー報知EH1は、エラー発生の検出に対応してROM90132に記憶された演出制御実行データを読み出すことにより、エラー検出時に遅延なく実行可能である。エラー報知EH1は、パチンコ遊技機901における異常の発生の報知に関する異常報知補助演出に含まれる。動画像の再生表示によるリーチ演出は、画像表示装置905の画面上における映像出力と同期して実行されるスピーカ908L、908Rにおける音声出力を含んでいる。この音声出力は、画像表示装置905の表示に関する表示補助演出に含まれる。
図44に示す制御例でリーチ演出の実行が開始された後には、リーチ後演出AR10が実行されてもよい。リーチ後演出AR10は、例えば予め用意された演出画像のカットイン表示といった、大当り遊技状態に制御されることなどを示唆する演出であってもよい。あるいは、リーチ後演出AR10は、例えばリーチ演出の内容を説明する映像出力や音声出力といった、大当り遊技状態に制御されることなどを示唆しない演出であってもよい。図44に示す制御例では、遅延なく開始された動画像の再生表示が終了してから、飾り図柄の揺れ表示が開始される。続いて、リーチ演出の実行が終了するリーチ演出終了となり、特別図柄の可変表示が終了する可変表示終了に対応して、飾り図柄の可変表示における表示結果が停止表示(完全停止表示)され、確定飾り図柄が表示された状態になる。
図45に示す制御例では、リーチ演出に含まれる動画像の再生表示を実行するために用いられる動画像データの読み出しに遅延が生じ、動画像の再生表示が開始されずに表示停止となる期間がある。この表示停止期間にて、パチンコ遊技機901におけるエラーの発生が検出された場合には、表示停止期間であってもエラー報知EH1が実行される。例えばエラー報知EH1の実行に用いられる演出制御実行データは、音声制御データ、ランプ制御データ、モータ制御データの一部または全部を含む一方で、表示制御データを含まないように構成されていればよい。あるいは、エラー報知EH1の実行に用いられる演出制御実行データは、音声制御データ、ランプ制御データ、モータ制御データの一部または全部を含む演出制御実行データと、表示制御データのみを含む演出制御実行データとが、別個に用意されていてもよい。メモリコントローラ90123から出力される読出待機信号がオンであるときに、CPU90131は、表示制御データのみを含む演出制御実行データを使用せず、音声制御データ、ランプ制御データ、モータ制御データの一部または全部を含む演出制御実行データを用いて、エラー報知EH1を実行可能にすればよい。例えばCPU90131は、図24に示す演出制御メイン処理において、ステップS9060のエラー報知処理を実行するときに、エラーの発生が検出された場合に対応して予め用意された演出制御実行データを、ROM90132から読み出す。このとき読み出した演出制御実行データを用いてエラー報知EH1を実行するので、動画像の再生表示が遅延する影響を受けることなく、表示停止期間においてもエラー報知EH1を実行することができる。
図45に示す制御例で動画像の再生表示に遅延が生じたリーチ演出の実行が開始された後には、リーチ後演出AR10が実行されてもよい。この制御例では、遅延が生じた動画像の再生表示が終了するより前に、飾り図柄の揺れ表示が開始される。飾り図柄の揺れ表示が開始されるタイミングは、動画像の再生表示に遅延が生じたか否かにかかわらず、ROM90132から読み出した演出制御パターンに設定された演出制御プロセスタイマ判定値などにより、予め定められていればよい。飾り図柄の揺れ表示では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて、確定表示の対象となる飾り図柄が、微少な揺れや伸縮などを伴って表示され、停止表示(完全停止表示)されるまで待機した表示状態となる。飾り図柄の揺れ表示が行われる揺れ表示期間は、例えば2秒間といった、演出制御パターンで予め設定された時間が経過するまでの期間であればよい。この揺れ表示期間では、遅延が生じた動画像の再生表示を継続して実行する。動画像の再生表示によるリーチ演出は、画像表示装置905の画面上における表示に関する表示補助演出として、映像出力と同期して実行される音声出力を含んでいる。そのため、動画像の再生表示に遅延が発生した場合には、その遅延による再生表示の停止期間に応じて、表示補助演出となる音声出力を遅延して実行可能であり、揺れ表示期間においても、遅延した表示補助演出となる音声出力の制御が実行される。こうして、揺れ表示期間は、読出遅延の発生により遅延した制御を実行可能な期間とすることができる。
例えば図23に示す変動パターンPA2´−3や変動パターンPA3´−3に対応する可変表示が実行される場合には、可変表示が開始されてから表示結果が導出されるまでの可変表示時間が長くなり、動画像の再生表示によるリーチ演出を実行するために使用される動画像データも、データ容量が大きなものになりやすい。そのため、動画像の再生表示に遅延が発生する可能性も高くなる。そこで、可変表示時間が長い変動パターンに対応する可変表示が実行される場合には、可変表示時間が短い変動パターンに対応する可変表示が実行される場合に比べて、揺れ表示期間が長くなるように設定されてもよい。これにより、動画像の再生表示が遅延しやすい場合でも、遅延が生じた動画像の再生表示によるリーチ演出を完了させる可能性を向上させて、違和感のない適切な演出により不具合の発生を防止できる。
なお、図45に示す制御例で動画像の再生表示に遅延が生じたリーチ演出の実行が開始されるときには、動画像の再生表示による映像出力をフェードインさせてもよい。例えば遅延した動画像の再生表示を開始するときには、動画像のブレンド率を「0」に初期設定しておき、時間の経過に伴って、ブレンド率を増加させていくように更新すればよい。このように、遅延した動画像の再生表示による映像出力をフェードインさせることにより、動画像の再生表示に遅延が生じた場合に、動画像を用いた表示演出の違和感を抑制することができる。
図46は、エラー報知EH1の実行例を示している。例えばスイッチ電源の短絡異常によるエラーといった、電源異常に関するエラー(電源異常エラー)の発生が検出された場合には、図46(A)に示すように、「電源異常を検出しました」のメッセージを報知する音声をスピーカ908L、908Rから出力させることにより、エラー報知EH1が実行される。あるいは、前面扉が開放状態であることによるエラー(ドア開放エラー)の発生が検出された場合には、図46(B)に示すように、「扉が開いています」のメッセージを報知する音声をスピーカ908L、908Rから出力させることにより、エラー報知EH1が実行される。あるいは、下皿が遊技球で満タン状態であることによるエラー(満タンエラー)の発生が検出された場合には、図46(C)に示すように、「玉を抜いてください」のメッセージを報知する音声をスピーカ908L、908Rから出力させることにより、エラー報知EH1が実行される。
図24に示す演出制御メイン処理では、ステップS9060にてエラー報知処理が実行されたときに、主基板9011から伝送された演出制御コマンドなどに応じて、複数のエラーのうちで、いずれのエラーが発生したかを判定する。この判定結果に対応して、ROM90132に記憶されたエラー報知用の演出制御実行データを選択して読み出し、読み出した演出制御実行データを用いてエラー報知EH1を実行する。これにより、判定された異常に応じて異なる演出態様により、異常報知補助演出に含まれるエラー報知EH1を実行すればよい。
図47および図48は、予告演出YA1を実行する場合の制御例を示すシーケンス図である。図47は、動画像データの読み出しに遅延が生じない読出遅延なしの場合を示している。図48は、動画像データの読み出しに遅延が生じる読出遅延ありの場合を示している。図47および図48に示す制御例でも、図37および図38の制御例と同様に、可変表示開始からリーチ演出開始までの制御が共通している。
図47に示す制御例では、リーチ演出として、動画像の再生表示が遅延なく開始される。動画像の再生表示が開始された後に、予告演出YA1が実行される。予告演出YA1は、例えば予告演出パターンに対応して決定された演出制御パターンに含まれる演出制御実行データを用いて、飾り図柄の可変表示中に遅延なく実行可能である。予告演出YA1は、飾り図柄の可変表示中において、演出制御パターンに設定された演出制御プロセスタイマ判定値などに対応して、予め定められた予告実行タイミングに達したときに実行される。予告演出YA1は、予告に関する予告補助演出に含まれる。動画像の再生表示によるリーチ演出は、画像表示装置905の画面上における映像出力と同期して実行されるスピーカ908L、908Rにおける音声出力を含んでいる。この音声出力は、画像表示装置905の表示に関する表示補助演出に含まれる。
図47に示す制御例で予告演出YA1が実行された後には、リーチ後演出AR10が実行されてもよい。リーチ後演出AR10は、例えば予め用意された演出画像のカットイン表示といった、大当り遊技状態に制御されることなどを示唆する演出であってもよい。あるいは、リーチ後演出AR10は、例えばリーチ演出の内容を説明する映像出力や音声出力といった、大当り遊技状態に制御されることなどを示唆しない演出であってもよい。図47に示す制御例では、遅延なく開始された動画像の再生表示が終了してから、飾り図柄の揺れ表示が開始される。続いて、リーチ演出の実行が終了するリーチ演出終了となり、特別図柄の可変表示が終了する可変表示終了に対応して、飾り図柄の可変表示における表示結果が停止表示(完全停止表示)され、確定飾り図柄が表示された状態になる。
図48に示す制御例では、リーチ演出に含まれる動画像の再生表示を実行するために用いられる動画像データの読み出しに遅延が生じ、動画像の再生表示が開始されずに表示停止となる期間がある。この表示停止期間にて、予告実行タイミングに達した場合には、表示停止期間であっても予告演出YA1が実行される。例えば予告演出YA1の実行に用いられる演出制御実行データは、音声制御データ、ランプ制御データ、モータ制御データの一部または全部を含む一方で、表示制御データを含まないように構成されていればよい。あるいは、予告演出YA1の実行に用いられる演出制御実行データは、音声制御データ、ランプ制御データ、モータ制御データの一部または全部を含む演出制御実行データと、表示制御データのみを含む演出制御実行データとが、別個に用意されていてもよい。メモリコントローラ90123から出力される読出待機信号がオンであるときに、CPU90131は、表示制御データのみを含む演出制御実行データを使用せず、音声制御データ、ランプ制御データ、モータ制御データの一部または全部を含む演出制御実行データを用いて、予告演出YA1を実行可能にすればよい。例えばCPU90131は、図27に示す可変表示中演出処理のステップS90222にて更新した演出プロセスタイマのタイマ値に基づいて、ステップS90223にて制御データ読出条件が成立したと判定されたときに、図26に示すステップS90203にて決定された演出制御パターンを構成する演出制御実行データを読み出す。このとき読み出した演出制御実行データを用いて予告演出YA1を実行するので、動画像の再生表示が遅延する影響を受けることなく、表示停止期間においても予告演出YA1を実行することができる。
図48に示す制御例で動画像の再生表示に遅延が生じたリーチ演出の実行が開始された後には、図47の場合と同様に、リーチ後演出AR10が実行されてもよい。この制御例では、遅延が生じた動画像の再生表示が終了するより前に、飾り図柄の揺れ表示が開始される。飾り図柄の揺れ表示が開始されるタイミングは、動画像の再生表示に遅延が生じたか否かにかかわらず、ROM90132から読み出した演出制御パターンに設定された演出制御プロセスタイマ判定値などにより、予め定められていればよい。飾り図柄の揺れ表示では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて、確定表示の対象となる飾り図柄が、微少な揺れや伸縮などを伴って表示され、停止表示(完全停止表示)されるまで待機した表示状態となる。飾り図柄の揺れ表示が行われる揺れ表示期間は、例えば2秒間といった、演出制御パターンで予め設定された時間が経過するまでの期間であればよい。この揺れ表示期間では、遅延が生じた動画像の再生表示を継続して実行する。動画像の再生表示によるリーチ演出は、画像表示装置905の画面上における表示に関する表示補助演出として、映像出力と同期して実行される音声出力を含んでいる。そのため、動画像の再生表示に遅延が発生した場合には、その遅延による再生表示の停止期間に応じて、表示補助演出となる音声出力を遅延して実行可能であり、揺れ表示期間においても、遅延した表示補助演出となる音声出力の制御が実行される。こうして、揺れ表示期間は、読出遅延の発生により遅延した制御を実行可能な期間とすることができる。
例えば図23に示す変動パターンPA2´−3や変動パターンPA3´−3に対応する可変表示が実行される場合には、可変表示が開始されてから表示結果が導出されるまでの可変表示時間が長くなり、動画像の再生表示によるリーチ演出を実行するために使用される動画像データも、データ容量が大きなものになりやすい。そのため、動画像の再生表示に遅延が発生する可能性も高くなる。そこで、可変表示時間が長い変動パターンに対応する可変表示が実行される場合には、可変表示時間が短い変動パターンに対応する可変表示が実行される場合に比べて、揺れ表示期間が長くなるように設定されてもよい。これにより、動画像の再生表示が遅延しやすい場合でも、遅延が生じた動画像の再生表示によるリーチ演出を完了させる可能性を向上させて、違和感のない適切な演出により不具合の発生を防止できる。
なお、図48に示す制御例で動画像の再生表示に遅延が生じたリーチ演出の実行が開始されるときには、動画像の再生表示による映像出力をフェードインさせてもよい。例えば遅延した動画像の再生表示を開始するときには、動画像のブレンド率を「0」に初期設定しておき、時間の経過に伴って、ブレンド率を増加させていくように更新すればよい。このように、遅延した動画像の再生表示による映像出力をフェードインさせることにより、動画像の再生表示に遅延が生じた場合に、動画像を用いた表示演出の違和感を抑制することができる。
図49は、予告演出YA1の実行例などを示している。予告実行タイミングに達したときには、例えば図49(A1)に示す「激熱だ!」の音声をスピーカ908L、908Rから出力させる音声出力により、予告演出YA1が実行される。あるいは、予告実行タイミングに達したときには、例えば図49(A2)に示すように、演出用点灯役物9090を点灯させる点灯態様により、予告演出YA1が実行される。あるいは、予告実行タイミングに達したときには、例えば図49(A3)に示すように、可動部材駆動モータ9033A、9033Bの駆動力により演出用可動部材9032A、9032Bを動作(進出)させることで、予告演出YA1が実行される。予告演出YA1は、音声出力、点灯態様、可動部材の動作のいずれか、あるいは、これらの一部または全部の組合せにより、実行可能な演出であればよい。
図49(B)に示すように、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンに応じて異なる割合で、予告演出の有無として、予告演出YA1を実行するか否かが決定されてもよい。この場合、CPU90131は、例えば図26に示す可変表示開始設定処理のステップS90202にて、図49(B)に示すような変動パターンに応じて異なる割合で、予告演出YA1を実行するか否かを決定する。図49(B)に示す例では、変動パターンPA2´−3の場合と、変動パターンPA3´−3の場合に、所定割合で予告演出YA1を実行することができる。図23に示すように、変動パターンPA2´−3は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応して、リーチ状態となった後に、ノーマルのリーチ演出、スーパーAのリーチ演出、スーパーBのリーチ演出を、順番に実行可能な変動パターンである。変動パターンPA3´−3は、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応して、リーチ状態となった後に、変動パターンPA2´−3と同様のリーチ演出を実行可能な変動パターンである。図49(B)に示す決定割合は、変動パターンPA3´−3の場合に、変動パターンPA2´−3の場合よりも予告演出YA1が実行される割合が高くなるように設定されている。したがって、可変表示結果が「大当り」の場合には、可変表示結果が「ハズレ」の場合よりも、予告演出YA1が実行されやすくなる。また、変動パターンPA2´−3や変動パターンPA3´−3に対応して実行されるスーパーBのリーチ演出は、ノーマルのリーチ演出が実行された場合よりも可変表示結果が「大当り」になる割合が高くなるスーパーリーチのリーチ演出である。予告演出YA1は、例えば動画像の再生表示によるスーパーAのリーチ演出が開始されることに対応して、スーパーBのリーチ演出が開始される前に実行可能であってもよい。予告演出YA1が実行された場合には、変動パターンPA2´−3または変動パターンPA3´−3に対応して、スーパーBのリーチ演出が実行されることを予告できるので、可変表示結果が「大当り」となることに対する遊技者の期待感を、飛躍的に高めることができる。
変動パターンに応じて異なる割合で予告演出YA1を実行するか否かが決定されるものに限定されず、変動パターンに応じて異なる割合で予告演出YA1の演出態様が決定されてもよい。この場合には、予告演出YA1の演出態様に応じて、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される期待度や、スーパーBのリーチ演出といった特定演出が実行される期待度を、異ならせることができる。また、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応したリーチ変動パターンであれば、その変動パターンにかかわらず、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて異なる割合で予告演出YA1を実行するか否かが決定されてもよいし、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて異なる割合で予告演出YA1の演出態様が決定されてもよい。
予告演出YA1は、リーチ後演出AR1の場合と同様に、操作有効期間にてプッシュボタン9031Bを押下操作する遊技者による動作の検出結果に基づいて、実行されてもよい。この場合には、遊技者の動作を促す促進報知が実行されてもよいし、例えば動画像の再生表示が開始されずに表示停止となる表示停止期間にて、促進報知が実行されなくてもよい。促進報知が実行されていないときに、プッシュボタン9031Bを押下操作する遊技者による動作を検出して、検出結果により予告演出YA1を実行可能にしてもよい。
予告演出YA1が実行される予告演出期間は、動画像の再生表示が開始されずに表示停止となる表示停止期間の全部を含んでもよいし、表示停止期間の一部を含んでもよい。あるいは、表示停止期間が予告演出期間の全部を含んでもよいし、表示停止期間が予告演出期間の一部を含んでもよい。このように、予告演出期間と表示停止期間は、少なくとも互いの一部の期間が重複する場合に、表示停止期間であっても予告演出期間であれば予告演出YAを実行可能に制御すればよい。
図50は、予告演出YA1を実行する場合の制御例を示すタイミング図である。図50(A)は、動画像データの読み出しに遅延が生じない読出遅延なしの場合における動画再生の制御例を示している。図50(B)は、動画像データの読み出しに遅延が生じる読出遅延ありの場合における動画再生の制御例を示している。図50(C)は、予告演出YA1を実行する制御例を示している。図50(A)に示す動画再生が「なし」から「あり」に変更されるタイミングは、演出制御パターンを構成する演出制御実行データに含まれる表示制御データなどにより指定される再生開始設定タイミングであり、設計の段階で動画像の再生開始として設定されたタイミングである。
例えば図50(A)に示すような動画像データの読み出しに遅延が生じない読出遅延なしの場合であるか、図50(B)に示すような動画像データの読み出しに遅延が生じる読出遅延ありの場合であるかにかかわらず、予告演出YA1は、図50(C)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるリーチ成立より前に、予告実行タイミングに達することにより、実行が開始される。その後、再生開始設定タイミングをまたがって予告演出期間が終了するまで、予告演出YA1が実行される。図50(B)に示す読出遅延ありの場合は、動画像の再生開始に遅延が生じるものの、予告演出期間が終了するより前に、動画再生が開始される。この場合、予告演出YA1が実行される予告演出期間は、動画像の再生表示が開始されずに表示停止となる表示停止期間の全部を含んでいる。予告演出YA1は、予告演出パターンに対応して決定された演出制御パターンを構成する演出制御実行データなどを用いて、表示停止期間であるか否かにかかわらず、音声出力、点灯態様、可動部材の動作のいずれか、あるいは、これらの一部または全部の組合せにより、実行される。
例えば表示停止期間が長期化した場合に、予告演出YA1が実行される予告演出期間は、表示停止期間が終了するより前に、終了することがあってもよい。あるいは、予告演出YA1が実行される予告演出期間は、再生開始設定タイミングより後に開始されてもよい。この場合には、表示停止期間が開始されてから、その表示停止期間が終了するより前に、予告実行期間が開始されることがある。また、表示停止期間が長期化した場合には、表示停止期間が終了するより前に、予告実行期間が終了することがある。このように、予告演出YA1が実行される予告演出期間と、表示停止期間との前後関係がどのような関係であっても、予告演出YA1は演出制御パターンを構成する演出制御実行データを用いて実行が制御されることにより、予め定められた予告演出期間において実行できればよい。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変更および応用が可能である。例えばパチンコ遊技機901は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。例えば上記実施の形態で示した特徴のうちで、不具合の発生を防止する特徴、記憶データを適切に保護するための特徴、適切な演出を実行するための特徴のいずれか1つの特徴、あるいは、これらの少なくとも一部を組み合わせた特徴を、備えたものであればよい。
上記実施の形態では、動画像データとして、図32(A)に示すように、圧縮符号化された映像データと音声データを、所定のコンテナフォーマットで多重化して構成されたデータを用いて、映像出力と音声出力とが同期した動画像を再生するように、画像表示装置905の表示制御と、スピーカ908L、908Rにおける演出音の出力制御とを、同期して実行するものとして説明した。これに対し、例えばROM90132に記憶された演出制御パターンを構成する演出制御実行データの設定により、動画像の再生において、画像表示装置905の表示制御と、スピーカ908L、908Rにおける演出音の出力制御とを、同期して実行できるようにしてもよい。この場合には、演出データメモリ90123に記憶された画像データや音声データを読み出すときに、いずれか一方の記憶データの読み出しに生じた遅延を検出すると、他方の記憶データを用いた制御の進行を待機させて、表示制御と演出音の出力制御とを同期して実行してもよい。
この発明は、パチンコ遊技機901に限らずスロットマシンなどにも適用できる。スロットマシンは、例えば複数種類の識別情報となる図柄の可変表示といった所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能となる任意の遊技機であり、より具体的に、1ゲームに対して所定の賭数(メダル枚数またはクレジット数)を設定することによりゲームが開始可能になるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を可変表示する可変表示装置(例えば複数のリールなど)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞(例えばチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞、BB入賞、RB入賞など)が発生可能とされた遊技機である。このようなスロットマシンにおいて、遊技制御を行うための遊技制御用マイクロコンピュータを含めたハードウェア資源と、所定の処理を行うソフトウェアとが協働することにより、上記実施の形態で示されたパチンコ遊技機901が有する特徴の全部または一部を備えるように構成されていればよい。
その他にも、遊技機の装置構成や各種の動作などは、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更および修正が可能である。加えて、この発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。スロットマシンは、遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるものに限定されず、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技機において実行される遊技は、任意の遊技であればよく、少なくとも遊技者にとって有利な有利状態に制御可能なものであってもよいし、遊技者にとって有利な遊技価値を付与可能なものであってもよい。
以上説明したように、本願に係るパチンコ遊技機901などの遊技機では、図29に示す制御中演出データ転送処理のステップS90281にて読出中WDTクリア設定が行われることにより、不適切なCPU90131のリセットを抑制できるので、不具合の発生を防止できる。
図28に示す制御中メモリ検査処理では、ステップS90252にてメモリ検査のインターバルが経過したと判定されたことに基づいて、ステップS90257での制御によりメモリ検査を実行し、データ移転条件が成立すれば不良エリアの記憶データを代替エリアに移転する代替処理を実行できるので、記憶データを保護するための保護処理を適切に実行できる。
図38に示す制御例では、動画像の再生表示が開始されずに表示停止となる表示停止期間においても、始動入賞報知SH1を実行できるので、適切に演出を実行できる。
図41に示す制御例では、動画像の再生表示が開始されずに表示停止となる表示停止期間においても、リーチ後演出AR1を実行できるので、遊技者による動作の検出に関する演出を、適切に実行できる。
図41に示す制御例では、動画像の再生表示が開始されずに表示停止となる表示停止期間においても、リーチ後演出AR1を実行できるので、演出用可動部材9032A、9032Bに関する演出を、適切に実行できる。
図45に示す制御例では、動画像の再生表示が開始されずに表示停止となる表示停止期間においても、エラー報知EH1を実行できるので、異常の発生の報知に関する演出を、適切に実行できる。
図48に示す制御例では、動画像の再生表示が開始されずに表示停止となる表示停止期間においても、予告演出YA1を実行できるので、予告に関する演出を、適切に実行できる。
図31に示すように、演出データメモリ90123の記憶領域は、通常使用領域となるデータ領域と、代替使用領域となる冗長領域とを含んでいるので、不具合の発生を防止でき、また、記憶データを保護するための保護処理を適切に実行できる。
図30に示すメモリ検査処理のステップS90455では、データ領域の不良エリアとなる不良ブロックの記憶データを、冗長領域の代替エリアとなる代替エリアに移転する制御を行うので、不具合の発生を防止でき、また、記憶データを保護するための保護処理を適切に実行できる。
図29に示す制御中演出データ転送処理のステップS90271では、演出データメモリ90123に記憶された演出データを読出中であるか否かを判定するので、不具合の発生を防止できる。
図32(A)に示すように、動画像データは、表示制御に関する映像データと、演出音の出力制御に関する音声データとが、一連のデータとして多重化して構成され、表示制御と演出音の出力制御とを同期して実行できるので、適切に演出を実行できる。
図38、図41、図45および図48に示す制御例では、揺れ表示期間といった、可変表示の表示結果が導出される前の期間にて、遅延した動画像の再生表示などの制御を実行できるので、適切に演出を実行できる。
図29に示す制御中演出データ転送処理では、ステップS90280にて読出中クリア回数がクリア上限判定値に達した場合に、ステップS90281での設定によるウォッチドッグタイマ90134のクリアを制限するので、不具合の発生を防止できる。