JP6767212B2 - 電流センサ - Google Patents

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Description

本発明は、電流センサに関する。
従来、ホール素子、磁気抵抗素子等の磁気センサを用いた電流センサが知られている(例えば、特許文献1および2参照)。
特許文献1 特開2005−283451号公報
特許文献2 国際公開2016/056135号
電流センサは、被測定電流が流れる一次導体と、磁気センサとの耐圧を確保しつつ、小型化されることが好ましい。
本発明の一つの態様においては、電流センサを提供する。電流センサは、上面から下面まで貫通した開口部が形成され、且つ、被測定電流が流れる一次導体を備えてよい。電流センサは、一次導体とは電気的に分離して設けられ、一次導体の開口部と重なる部分を有するリードフレームを備えてよい。電流センサは、リードフレーム上において、一次導体の開口部と重なる位置に設けられ、被測定電流を検出する磁気センサを備えてよい。
電流センサは、リードフレーム上に設けられ、磁気センサが出力する信号を処理する信号処理チップを備えてよい。信号処理チップの少なくとも一部が一次導体と重なるように、信号処理チップが配置されてよい。
信号処理チップと磁気センサとは、少なくとも部分的に重なって配置されていてよい。磁気センサの全体が、信号処理チップに重なって配置されていてよい。磁気センサが信号処理チップ内に形成されてよい。
電流センサは、磁気センサと信号処理チップとを、一次導体を跨がずに接続するワイヤーを備えてよい。ワイヤーは、全体が開口部と重なる位置に配置されてよい。信号処理チップの一部は、開口部と重なって配置されてよい。信号処理チップは、開口部と重なる部分において、ワイヤーと接続されるパッドを有してよい。
磁気センサは、磁気センサが設けられたリードフレームの上面と垂直な方向における縦磁場を検出するホール素子であってよい。ホール素子の感磁面が、一次導体の上面および下面の間に配置されていてよい。ホール素子の感磁面が、一次導体の上面および下面の中央に配置されていてよい。
磁気センサは、磁気センサが設けられたリードフレームの上面と平行な方向における横磁場を検出する磁気抵抗素子であってよい。磁気抵抗素子の感磁面が、開口部の深さをtとして、一次導体の上面よりもt/2高い位置から、一次導体の下面よりもt/2低い位置までの間に配置されていてよい。
磁気抵抗素子の感磁面が、一次導体の上面よりもt/2高い位置から、一次導体の上面よりもt/4低い位置に配置されてよい。磁気抵抗素子の感磁面が、一次導体の下面よりもt/4高い位置から、一次導体の下面よりもt/2低い位置までの間に配置されていてもよい。磁気抵抗素子の感磁面が、一次導体の上面または下面と同じ高さに配置されていてよい。磁気抵抗素子の感磁面が、磁気センサが設けられたリードフレームの上面と対向する、一次導体の下面と同じ高さに配置されていてよい。
リードフレームには、磁気センサと重なる位置にスリットが設けられていてよい。一次導体には、被測定電流が入力される端部と、開口部との間にスリットが設けられていてよい。
上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。これらの特徴群のサブコンビネーションも発明となりうる。
本発明の第1の実施形態に係る電流センサ100の概要を示す上面図である。 図1における電流センサをA−A線で切断した場合の側面図である。 磁気センサ60と、開口部12との位置関係を説明する側面図である。 本発明の第2の実施形態に係る電流センサ200の概要を示す上面図である。 図4における電流センサ200をB−B線で切断した場合の側面図である。 開口部12の周辺の構造の他の例を示す上面図である。 リードフレーム30の一例を示す上面図である。 一次導体10の一例を示す上面図である。 一次導体10およびリードフレーム30の製造工程の一例を示す図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電流センサ100の概要を示す上面図である。図2は、図1における電流センサをA−A線で切断した場合の側面図である。電流センサ100は、一次導体10、リードフレーム30および磁気センサ60を備える。本例の電流センサ100は、一次導体10、リードフレーム30および磁気センサ60を封止する封止部70を更に備える。封止部70は、樹脂等の絶縁材料で形成されており、一次導体10、リードフレーム30および磁気センサ60の周囲を覆って形成される。
一次導体10は、金属等の導電材料で形成され、被測定電流Iが流れる。本例の一次導体10は、封止部70から露出する2つの端部を有する。一方の端部から被測定電流Iが入力され、他方の端部から被測定電流Iが出力される。本例の封止部70は直方体形状を有しており、一次導体10の2つの端部は、封止部70の同一の面において露出する。本例の一次導体10は、上面図においてU字形状を有する。ただし、一次導体10の形状は図1に示す形状に限定されない。一次導体10の2つの端部は、封止部70の異なる面において露出してもよい。
一次導体10には、上面から下面まで貫通した開口部12が形成されている。本例の一次導体10は板形状を有しており、板形状の2つの主面が上面および下面に対応する。本例において開口部12は、全体が封止部70の内部に配置される。なお図1は一次導体10の上面を示しており、一次導体10の上面と垂直な方向をZ軸方向、封止部70において一次導体10が露出する面と垂直な方向をX軸方向、X軸方向およびZ軸方向の両方と垂直な方向をY軸方向とする。XY面は、一次導体10の上面と平行である。
開口部12は、XY面の全ての方向において一次導体10に囲まれている。つまり、開口部12は、XY面において閉じた領域である。一次導体10は、開口部12よりも上流側において1つの電流経路を形成し、開口部12において2つに分岐した電流経路を形成し、開口部12よりも下流側において1つの電流経路を形成する。
リードフレーム30は、金属等の導電材料で形成され、一次導体10とは電気的に分離して設けられる。リードフレーム30の材料は、一次導体10の材料と同一であってよい。リードフレーム30および一次導体10の間は、封止部70により絶縁される。リードフレーム30の少なくとも一部分は、Z軸方向からみて一次導体10の開口部12と重なる位置に設けられる。図1では、一次導体10と重なるリードフレーム30の外形を破線で示している。本例のリードフレーム30は、封止部70から露出する少なくとも1つの端部を有する。
図2に示すように、一次導体10は、封止部70の内部においてZ軸方向に屈曲した屈曲部14を有する。また、リードフレーム30は、Z軸方向において一次導体10とは逆側に屈曲した屈曲部32を有する。屈曲部32は、封止部70の内部に配置される。本例の電流センサ100は、封止部70の外側に露出する一次導体10およびリードフレーム30の端部のZ軸方向における高さを合わせつつ、封止部70の内部において一次導体10およびリードフレーム30を重ね合わせている。
磁気センサ60は、リードフレーム30上において、Z軸方向からみて一次導体10の開口部12と重なる位置に設けられる。ただし、磁気センサ60は、一次導体10とは接触していない。磁気センサ60は、Z軸方向からみて全体が開口部12と重なるように配置されてよい。本例の磁気センサ60は、リードフレーム30の、開口部12と対向する面上に配置される。磁気センサ60は、被測定電流Iにより生じた磁場を検出することで、被測定電流Iを検出する。磁気センサ60は、ホール素子または磁気抵抗素子等を有する。磁気センサ60は、GaAsやシリコン等の半導体基板に形成されてよい。リードフレーム30上には、複数の磁気センサ60が設けられてよい。
本例の電流センサ100は、リードフレーム30上に磁気センサ60を載置する。このため、磁気センサ60を載置する絶縁シート等を設けなくともよい。一般に、一次導体に挟まれた領域に磁気センサを配置する場合、一次導体の下面から、当該領域を挟んで対向する一次導体の下面まで、絶縁シートを貼る。一次導体間に貼った絶縁シート上に磁気センサを載置する。この場合、絶縁シートが、磁気センサと一次導体との間において、連続した沿面を形成してしまう。従って、一定の耐圧を確保しようとすると、磁気センサと一次導体との距離を確保する必要がある。このため、電流センサの小型化と、耐圧の維持とを両立することが困難である。
さらに絶縁シート上に磁気センサを載置しているため、放熱性が悪く、磁気センサと一次導体の距離が離れることで、磁気センサの磁場感度が低下してしまう。また、沿面を形成しない方法として、一次導体に段差を設けて持ち上げ、リードフレームに絶縁シートを貼り、絶縁シート上に磁気センサを載置する方法も考えられるが、リードフレーム上に直接磁気センサを載置する場合に比べて放熱性が悪い。
これに対して電流センサ100では、一次導体10と、リードフレーム30および磁気センサ60との間において、連続する沿面が存在しない。また、一次導体10と、リードフレーム30および磁気センサ60との間に樹脂等を充填することもできる。このため、電流センサ100の小型化と、耐圧の維持とを両立することが容易である。
本例の電流センサ100は、リードフレーム30上に設けられ、磁気センサ60が出力する信号を処理する信号処理チップ50を更に備える。信号処理チップ50は、シリコン等の半導体基板に形成された集積回路である。信号処理チップ50は、磁気センサ60を動作させるための信号または電力を供給してもよい。また、磁気センサ60が出力する信号に対して補正や演算を行い、一次導体10に流れる電流値を算出してもよい。図1においては、一次導体10と重なる信号処理チップ50の外形を破線で示している。
本例の信号処理チップ50は、Z軸方向からみて少なくとも一部が一次導体10と重なるように配置されている。信号処理チップ50は、Z軸方向からみた面積の半分以上が一次導体10と重なってよい。信号処理チップ50を一次導体10と重ねて配置することで、電流センサ100を更に小型化することができる。また、磁気センサ60および信号処理チップ50を同一のリードフレーム30上に設けるので、磁気センサ60と信号処理チップ50との温度差を低減できる。信号処理チップ50は、温度を検出する温度検出部を有してよい。信号処理チップ50は、検出した温度に基づいて、磁気センサ60における動作、または、磁気センサ60の出力信号を補正してよい。信号処理チップ50と磁気センサ60との温度差を低減することで、当該補正の精度を向上させることができる。
本例の電流センサ100は、磁気センサ60と信号処理チップ50とを、一次導体10を跨がずに接続する導電性のワイヤー64を更に備える。ワイヤー64は、磁気センサ60のパッド62と、信号処理チップ50のパッド52とを接続する。なお図1においては、1つの磁気センサ60に対して、模式的に2つのパッド62を示しているが、磁気センサ60はより多くのパッド62を有してよい。それぞれのパッド62は、信号処理チップ50のいずれかのパッド52と接続される。
ワイヤー64は、Z軸方向からみて全体が開口部12と重なる位置に配置されてよい。この場合、信号処理チップ50の一部は、Z軸方向からみて開口部12と重なって配置される。また、パッド52は、Z軸方向からみて開口部12と重なる位置に配置される。このような構成により、ワイヤー64を短くできる。このため、ワイヤー64を伝送する信号への、被測定電流Iによるノイズの影響を低減できる。なお図2に示すように、ワイヤー64は、Z軸方向における上端が、開口部12の上端よりも下方に配置されていてよい。
信号処理チップ50は、Z軸方向からみて一次導体10と重ならない領域において、1以上のパッド34を有する。少なくとも1つのパッド34は、導電性のワイヤー36により、リードフレーム30と接続されてもよい。他のパッド34は、ワイヤー36により、リードフレーム40と接続されてよい。本例の電流センサ100は、磁気センサ60が載置されるリードフレーム30とは分離して設けられた1以上のリードフレーム40を備える。リードフレーム40を介して、外部の回路と信号処理チップ50との間で信号を伝送する。
図3は、磁気センサ60と、開口部12との位置関係を説明する側面図である。磁気センサ60は、感磁面66を有する。本例の感磁面66は、磁気センサ60の上面である。また、リードフレーム30において磁気センサ60が載置された面を上面31とする。また、開口部12周辺において、一次導体10のリードフレーム30側の面を下面18、逆側の面を上面16とする。また、開口部12のZ軸方向における深さをtとする。本例の磁気センサ60は、リードフレーム30の上面31と平行なY軸方向における横磁場を検出する磁気抵抗素子である。
磁気センサ60の感磁面66は、Z軸方向において、一次導体10の上面16よりもt/2高い位置ΔZ1から、一次導体10の下面18よりもt/2低い位置ΔZ2までの間に配置されることが好ましい。その中でも、一次導体10の厚みの中心部分(t/2付近)では、横磁場の大きさが小さくなるため、一次導体10の上面16よりもt/2高い位置ΔZ1から、一次導体10の上面18よりもt/4低い位置ΔZ3、または、一次導体10の下面16よりもt/4高い位置ΔZ4から、一次導体10の下面18よりもt/2低い位置ΔZ2までの間に配置されることがさらに好ましい。当該範囲に磁気センサ60の感磁面66を配置することで、開口部12の両側を迂回して流れる被測定電流Iから生じる磁場を、比較的に精度よく検出することができる。
磁気センサ60の感磁面66は、Z軸方向において、一次導体10の上面16または下面18と同じ高さに配置されていることが好ましい。横磁場を検出する磁気抵抗素子においては、感磁面66を、被測定電流が流れる一次導体10の表面と同一面内に配置した場合に、横磁場に対する感度を最大化できる。感磁面66を、被測定電流が流れる一次導体10の表面と同一面内に配置する場合、Z軸方向にt/10程度の誤差を有していてもよい。
また、磁気センサ60の感磁面66は、Z軸方向において、一次導体10の下面18と同じ高さに配置されていることがより好ましい。これにより、磁場感度を最大化しつつ、一次導体10と、リードフレーム30および信号処理チップ50との間の空間距離を大きくできる。このため、耐圧を向上させることができる。また、ワイヤー64の全体を、開口部12の内部に容易に配置することができる。
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態に係る電流センサ200の概要を示す上面図である。本例の信号処理チップ50と磁気センサ68とは、Y軸方向において少なくとも部分的に重なって配置されている。図4における磁気センサ68は、図1から図3において示した磁気センサ68に対応する。
本例の信号処理チップ50は、リードフレーム30の上面に設けられる。また、磁気センサ68は、リードフレーム30の上面に設けられる。この場合、磁気センサ68の全体が、信号処理チップ50に重なって配置される。磁気センサ68は、信号処理チップ50に対してフリップチップ接続してよい。磁気センサ68を信号処理チップ50に重ねて配置することで、XY面における電流センサ200のサイズを更に低減することができる。
また、磁気センサ68は、信号処理チップ50の内部に形成されていてもよい。例えば、信号処理チップ50が形成された半導体基板に、磁気センサ68も集積されてよい。このような構成によっても電流センサ200のサイズを低減することができる。
また本例の電流センサ200は、開口部12の位置が、電流センサ100とは異なる。図1に示した電流センサ100においては、X軸方向に被測定電流Iが流れる領域に開口部12が形成されていたが、電流センサ200においては、Y軸方向に被測定電流Iが流れる領域に開口部12が形成されている。開口部12は、一次導体10の2つの端部の間において、被測定電流Iが流れる電流経路の中央に形成されてよい。なお、磁気センサ60と信号処理チップ50を重ねていない電流センサ100において、図4に示すような位置に開口部12を設けてよく、磁気センサ68と信号処理チップ50を重ねる電流センサ200において、図1に示すような位置に開口部12を設けてもよい。
複数の磁気センサ68は、被測定電流が開口部12の両側を流れる方向(本例ではY軸方向)において、異なる位置に配置されてよい。また、複数の磁気センサ68は、被測定電流が流れる方向とは垂直な方向(本例ではX軸方向)において、異なる位置に配置されてよい。
図5は、図4における電流センサ200をB−B線で切断した場合の側面図である。本例における磁気センサ68は、リードフレーム30の上面31と垂直な方向における縦磁場を検出するホール素子である。
本例では、磁気センサ68の感磁面66は、一次導体10の開口部12の周辺における上面16と、下面18との間に配置されている。ホール素子の感磁面66を当該範囲に配置することで、縦磁場を感度よく検出することができる。なお、感磁面66は、一次導体10の上面16および下面18の中央に配置されていることが好ましい。一次導体10の厚み方向における中央が、最も縦方向の磁束密度が大きくなる。このため、縦磁場の検出感度を最大化することができる。一次導体10の上面16および下面18の中央に感磁面66を配置する場合、Z軸方向にt/10程度の誤差を有していてもよい。tは一次導体10の厚みを指す。
なお、磁気センサ68と信号処理チップ50とが積層されていなくともよい。ただし、磁気センサ68を信号処理チップ50の上面51に載置することで、磁気センサ68と信号処理チップ50との間の信号を接続するワイヤ長を短くすることができるため、一次導体10を流れる被測定電流から受けるノイズの影響を低減できるとともに、ワイヤボンディングの精度を向上させることが可能となる。図3に示した例においても、磁気センサ60と信号処理チップ50とを積層してよい。
図6は、開口部12の周辺の構造の他の例を示す上面図である。本例の電流センサは、磁気センサ80を備える。磁気センサ80は、それぞれ被測定電流Iが流れる方向(本例ではY軸方向)に垂直な方向(本例ではX軸方向)の横磁場を検出する3つの磁気抵抗素子82−1、82−2、82−3を有する。複数の磁気抵抗素子82は、被測定電流Iが流れる方向に対して垂直な方向(本例ではX軸方向)に配列される。X軸方向において、磁気抵抗素子82−1と一次導体10との距離は、磁気抵抗素子82−3と一次導体10との距離と等しいことが好ましい。磁気抵抗素子82−2は、X軸方向において磁気抵抗素子82−1および磁気抵抗素子82−3の間の中央に配置される。
信号処理チップ50は、磁気抵抗素子82−1における抵抗値R1と、磁気抵抗素子82−2における抵抗値R2との差分R1−R2を検出してよい。また、磁気抵抗素子82−3における抵抗値R3と、磁気抵抗素子82−2における抵抗値R2との差分R3−R2を検出してよい。信号処理チップ50は、これらの差分の和(R1−R2)+(R3−R2)に基づいて、被測定電流Iの電流値を算出してよい。このような処理により、外部磁場の影響を低減して、被測定電流Iの電流値を精度よく算出できる。
なお電流センサは、磁気センサ80の近傍に、被測定電流Iからの磁場を打ち消すような帰還電流を流して、検出される磁場がゼロとなるときの帰還電流の電流値を測定してもよい。例えば信号処理チップ50は、算出した抵抗値(R1−R2)+(R3−R2)がゼロになるように、帰還電流の電流値を制御してよい。帰還電流を流す配線は、一次導体10よりも磁気抵抗素子82の近傍に配置されることが好ましい。
また、開口部12は、XY面において矩形形状を有してよい。ただし、矩形の角部のうち、被測定電流Iの上流側の角部13−1が曲線状になっていることが好ましい。同様に、下流側の角部13−2も曲線状になっていることが好ましい。このような形状により、被測定電流Iが開口部12の両側に分岐して流れる場合に、開口部12の角部に電流が集中してしまうことを抑制できる。
図7は、リードフレーム30の一例を示す上面図である。図7においては、開口部12および磁気センサ68と対向する位置を破線で示している。本例のリードフレーム30は、磁気センサ68と重なる位置にスリット33が設けられている。スリット33は、リードフレーム30の上面から下面まで貫通して形成される。
スリット33は、少なくとも磁気センサ68の感磁面の中央と重なるように形成されることが好ましい。スリット33の長さ(本例ではY軸方向の長さ)は、磁気センサ68の幅(本例ではY軸方向の幅)よりも大きくてよい。リードフレーム30にスリット33を設けることで、リードフレーム30における渦電流の発生を抑制し、被測定電流により発生する磁場の応答性を改善することができる。本例のリードフレーム30は、図1から図6において説明したいずれの電流センサに適用してもよい。
図8は、一次導体10の一例を示す上面図である。本例の一次導体10は、1つ以上のスリット17を有する。スリット17は、一次導体10の上面から下面まで貫通して形成される。少なくとも一つのスリット17は、一次導体10の被測定電流Iが入力される側の端部15と、開口部12との間に設けられる。また、電流経路において開口部12よりも下流側にもスリット17が形成されてよい。
本例の一次導体10は、端部15からX軸正方向に延伸して、封止部70の内部においてY軸方向に屈曲して延伸し、更にX軸負方向に屈曲して封止部70の外部まで延伸する。また、開口部12は、一次導体10においてY軸方向に延伸している部分に設けられている。つまり、一次導体10はU字形状を有する。一次導体10の被測定電流Iが流れる方向に沿った端辺のうち、U字形状の内周側を端辺11、外周側を端辺19とする。
被測定電流Iは、開口部12と端辺11との間、および、開口部12と端辺19との間の領域に分岐して流れる。端辺11側および端辺19側には、同じ量の電流が流れることが好ましい。しかし、一次導体10がU字形状を有する場合、端辺11側の領域に電流が流れやすくなる。
これに対して、少なくとも一つのスリット17を、端部15と、開口部12との間における端辺11に形成することで、端辺11側および端辺19側に流れる電流のバランスを調整できる。スリット17は、端辺11のうち、Y軸方向に延伸する部分に形成されてよい。スリット17は、端辺11からX軸正方向に延伸して形成されてよい。
スリット17のX軸方向における長さLは、開口部12の両側に流れる電流がバランスするように調整される。一例としてスリット17の長さLは、端辺11と開口部12との間の領域の幅Wより小さくてよく、幅Wと同一であってもよい。一例としてスリット17の長さLは、幅Wの半分以上、幅W以下である。
図9は、一次導体10およびリードフレーム30の製造工程の一例を示す図である。上述したように、一次導体10およびリードフレーム30は、屈曲部14および屈曲部32のようにZ軸方向に屈曲する部分を有する。屈曲部は、曲げ加工、半抜き加工、エッチング加工等により形成できる。例えば図9における白抜き矢印のように、Z軸方向から押圧することで屈曲部を形成する。
製造工程において一次導体10およびリードフレーム30は、固定部90に固定される延長部92を有する。それぞれの固定部90は、予め位置関係が固定されたフレームである。一次導体10およびリードフレーム30には、固定部90に固定される前に屈曲部が形成されてよく、固定部90に固定された状態で屈曲部を形成してもよい。
まず、リードフレーム30上に磁気センサ60、信号処理チップ50等を載置し、ワイヤボンディングを行う。次に、一次導体10およびリードフレーム30を固定部90に固定し、一次導体10およびリードフレーム30を重ねあわせる。その後、一次導体10およびリードフレーム30を固定部90に固定した状態で、封止部70を形成するための型の内部に配置し、封止部70を形成する。封止部70を形成した後、一次導体10およびリードフレーム30の延長部92を切り離す。これにより、電流センサを製造できる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10・・・一次導体、11・・・端辺、12・・・開口部、13・・・角部、14・・・屈曲部、15・・・端部、16・・・上面、17・・・スリット、18・・・下面、19・・・端辺、30・・・リードフレーム、31・・・上面、32・・・屈曲部、33・・・スリット、34・・・パッド、36・・・ワイヤー、40・・・リードフレーム、50・・・信号処理チップ、51・・・上面、52・・・パッド、60・・・磁気センサ、62・・・パッド、64・・・ワイヤー、66・・・感磁面、68・・・磁気センサ、70・・・封止部、80・・・磁気センサ、82・・・磁気抵抗素子、90・・・固定部、92・・・延長部、100・・・電流センサ、200・・・電流センサ

Claims (14)

  1. 上面から下面まで貫通した開口部が形成され、且つ、被測定電流が流れる一次導体と、
    前記一次導体とは電気的に分離して設けられ、前記一次導体の前記開口部と重なる部分を有するリードフレームと、
    前記リードフレーム上において、前記一次導体の前記開口部と重なる位置に設けられ、前記被測定電流を検出する磁気センサと
    を備え、
    前記磁気センサは、前記磁気センサが設けられた前記リードフレームの上面と平行な方向における横磁場を検出する磁気抵抗素子であり、
    前記磁気抵抗素子の感磁面が、前記開口部の深さをtとして、前記一次導体の上面よりもt/2高い位置から、前記一次導体の下面よりもt/2低い位置までの間に配置されている電流センサ。
  2. 前記リードフレーム上に設けられ、前記磁気センサが出力する信号を処理する信号処理チップを更に備える
    請求項1に記載の電流センサ。
  3. 前記信号処理チップの少なくとも一部が前記一次導体と重なるように、前記信号処理チップが配置された
    請求項2に記載の電流センサ。
  4. 前記信号処理チップと前記磁気センサとは、少なくとも部分的に重なって配置されている
    請求項2または3に記載の電流センサ。
  5. 前記磁気センサの全体が、前記信号処理チップに重なって配置されている
    請求項4に記載の電流センサ。
  6. 前記磁気センサが前記信号処理チップ内に形成された
    請求項2または3に記載の電流センサ。
  7. 前記磁気センサと前記信号処理チップとを、前記一次導体を跨がずに接続するワイヤーを更に備える
    請求項2から6のいずれか一項に記載の電流センサ。
  8. 前記ワイヤーは、全体が前記開口部と重なる位置に配置される
    請求項7に記載の電流センサ。
  9. 前記信号処理チップの一部は、前記開口部と重なって配置され、
    前記信号処理チップは、前記開口部と重なる部分において、前記ワイヤーと接続されるパッドを有する
    請求項8に記載の電流センサ。
  10. 前記磁気抵抗素子の感磁面が、前記一次導体の上面よりもt/2高い位置から、前記一次導体の上面よりもt/4低い位置、または、前記一次導体の下面よりもt/4高い位置から、前記一次導体の下面よりもt/2低い位置までの間に配置されている
    請求項1から9のいずれか一項に記載の電流センサ。
  11. 前記磁気抵抗素子の感磁面が、前記一次導体の上面または下面と同じ高さに配置されている
    請求項1から10のいずれか一項に記載の電流センサ。
  12. 前記磁気抵抗素子の感磁面が、前記磁気センサが設けられた前記リードフレームの上面と対向する、前記一次導体の下面と同じ高さに配置されている
    請求項11に記載の電流センサ。
  13. 前記リードフレームには、前記磁気センサと重なる位置にスリットが設けられている
    請求項1から12のいずれか一項に記載の電流センサ。
  14. 前記一次導体には、前記被測定電流が入力される端部と、前記開口部との間にスリットが設けられている
    請求項1から13のいずれか一項に記載の電流センサ。
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